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特許7329678バッフル付きのヒンジ部品およびそれを備えた冷蔵庫
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-09
(45)【発行日】2023-08-18
(54)【発明の名称】バッフル付きのヒンジ部品およびそれを備えた冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/02 20060101AFI20230810BHJP
【FI】
F25D23/02 306G
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022504586
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2020072223
(87)【国際公開番号】W WO2021012652
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】201910665950.9
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910665942.4
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール レフリジレーター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industry Park, Haier Road No. 1 Laoshan District Qingdao,Shandong 266101, China
(73)【特許権者】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ヂュ シァォビン
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン ハオ
(72)【発明者】
【氏名】シァ エンピン
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-094064(JP,A)
【文献】特表2020-521101(JP,A)
【文献】実開平02-077572(JP,U)
【文献】特開平07-234068(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/02
E05D 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに嵌合された第1のヒンジ部、第2のヒンジ部およびバッフルを含み、前記第1のヒンジ部に駆動溝が設けられ、前記第2のヒンジ部に駆動軸が設けられ、前記バッフルは枢動部、遮断部および開口部を含み、前記バッフルは前記枢動部を通して前記第1のヒンジ部に枢動接続され、前記駆動軸は前記開口部を通過して前記駆動溝内を移動し、前記駆動軸は、前記遮断部により前記駆動溝の少なくとも一部を遮断するように、前記バッフルを前記枢動部を中心として回転させるように駆動し、前記駆動溝は、対向して設けられた第1の端部および第2の端部を有し、前記駆動軸が前記第1の端部から前記第2の端部に移動する過程において、前記遮断部と前記駆動溝との重畳面積が増加する傾向がある、ことを特徴とするバッフル付きのヒンジ部品。
【請求項2】
前記開口部は細長く、前記駆動軸が前記駆動溝を移動するとき、前記駆動軸の中心と前記枢動部の中心との間隔が変更する傾向がある、ことを特徴とする請求項に記載のバッフル付きのヒンジ部品。
【請求項3】
前記開口部は、対向して設けられた第1の位置および第2の位置を有し、前記駆動軸が前記第1の端部から前記第2の端部に移動する過程において、前記駆動軸は、前記第1の位置から前記第2の位置に移動した後、前記第2の位置から前記第1の位置に移動する、ことを特徴とする請求項に記載のバッフル付きのヒンジ部品。
【請求項4】
前記ヒンジ部品は、互いに嵌合された位置決め軸および位置決め溝をさらに含み、前記位置決め軸は前記第1のヒンジ部および前記第2のヒンジ部の一方に設けられ、前記位置決め溝は前記第1のヒンジ部および前記第2のヒンジ部の他方に設けられ、前記位置決め軸は前記バッフルの外側にある、ことを特徴とする請求項に記載のバッフル付きのヒンジ部品。
【請求項5】
前記位置決め溝は前記第1のヒンジ部に設けられ、前記位置決め軸は前記第2のヒンジ部に設けられる、ことを特徴とする請求項に記載のバッフル付きのヒンジ部品。
【請求項6】
前記遮断部はノッチを含み、前記駆動軸が前記第1の端部から前記第2の端部に移動する過程において、前記遮断部は前記位置決め溝の一部を遮断し、前記駆動軸が前記第2の端部にあるとき、前記遮断部と前記位置決め溝とが互いに分離するように、前記ノッチが前記位置決め溝から退避する、ことを特徴とする請求項に記載のバッフル付きのヒンジ部品。
【請求項7】
庫本体と、扉と、請求項1からのいずれか1項に記載のバッフル付きのヒンジ部品とを含み、前記第1のヒンジ部は前記扉に接続され、前記第2のヒンジ部は前記庫本体に接続され、前記扉はドアトリムおよび支持部をさらに含み、前記支持部は前記第1のヒンジ部と前記第2のヒンジ部との間に設けられて、前記第1のヒンジ部と前記第2のヒンジ部との間に収容チャンバーを形成し、前記駆動軸は前記バッフルを前記収容チャンバー内を移動させるように駆動する、ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項8】
前記支持部は、前記第1のヒンジ部に設けられた複数の突出柱である、ことを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
【請求項9】
前記ドアトリムは貫通穴を含み、前記駆動軸は順次前記開口部および前記貫通穴を通過して前記駆動溝内を移動する、ことを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
【請求項10】
庫本体と、前記庫本体を開閉するための扉と、前記庫本体と前記扉とに接続されるヒンジ部品とを含み、前記ヒンジ部品は請求項2から7のいずれか1項に記載のヒンジ部品であり、前記庫本体は、収容チャンバー、および、前記ヒンジ部品に接続された枢動側を含み、前記扉が開く過程において、前記駆動軸は前記駆動溝内を移動して前記扉を前記枢動側から前記収容チャンバーに移動させるように駆動し、前記駆動軸は、前記遮断部により前記駆動溝の少なくとも一部を遮断するように、前記バッフルを前記枢動部を中心として回転させるように駆動する、ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項11】
前記第1のヒンジ部は位置決め溝を含み、前記第2のヒンジ部は位置決め軸を含み、前記位置決め溝は初期位置および第1の停止位置を有し、前記扉が閉状態にあるとき、前記位置決め軸が初期位置にあり、前記駆動軸が第1の端部にあり、前記扉が開く過程において、前記駆動軸は前記駆動溝内を移動して前記位置決め軸を前記初期位置から前記第1の停止位置に移動させるように駆動する、ことを特徴とする請求項10に記載の冷蔵庫。
【請求項12】
前記駆動溝の前記第1の端部と前記第2の端部との間に、接続された第1のセクションおよび第2のセクションを含み、前記扉が閉状態から第1の開角度まで開く過程において、前記位置決め軸が前記初期位置に保持され、前記駆動軸は前記位置決め軸を円心として前記第1のセクション内を移動し、前記扉が継続的に前記第1の開角度から第2の開角度まで開く過程において、前記駆動軸が前記第2のセクション内を移動して前記位置決め軸を前記初期位置から前記第1の停止位置に移動させるように駆動する、ことを特徴とする請求項11に記載の冷蔵庫。
【請求項13】
前記扉に第1の嵌合部が設けられ、前記庫本体に第2の嵌合部が設けられ、前記扉が閉状態にあるとき、前記第1の嵌合部と前記第2の嵌合部とが互いに係合され、前記扉が閉状態から前記第1の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は、前記位置決め軸を円心として前記第1のセクション内を移動し、前記第1の嵌合部を前記第2の嵌合部から分離させるように駆動する、ことを特徴とする請求項12に記載の冷蔵庫。
【請求項14】
前記扉は、前記庫本体に枢動接続され水平方向に沿って並列された第1の扉および第2の扉を含み、前記冷蔵庫は、前記第1の扉の前記第2の扉に近い側に可動に接続された垂直梁をさらに含み、前記第1の嵌合部が前記垂直梁に設けられ、前記扉が閉状態にあるとき、前記垂直梁が前記第2の扉まで延伸し、前記扉が閉状態から前記第1の開角度まで開く過程において、前記垂直梁が前記収容チャンバーに近い側に回転して、前記第1の扉と前記垂直梁とが第1の折畳角度をなし、前記扉が継続的に前記第1の開角度から前記第2の開角度まで開く過程において、前記垂直梁と前記第1の扉とが相対的に静止したままである、ことを特徴とする請求項13に記載の冷蔵庫。
【請求項15】
前記開口部は細長く、前記開口部は、対向して設けられた第1の位置および第2の位置を有し、前記第1の位置は前記第2の位置よりも前記枢動部から遠く離れ、前記扉が閉状態にあるとき、前記第1の位置と前記第1の端部が重なり合い、前記開口部は前記第1のセクションを露出し、前記扉が閉状態から前記第1の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は前記第1のセクション内を移動し、前記バッフルは静止したままであり、前記扉が継続的に前記第1の開角度から前記第2の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は、前記第2のセクション内を移動すると同時に、前記第1の位置から前記第2の位置に移動して前記バッフルを回転させるように駆動する、ことを特徴とする請求項12に記載の冷蔵庫。
【請求項16】
前記位置決め溝は、前記初期位置の前記第1の停止位置から離れた側にある第2の停止位置をさらに有し、前記駆動溝は、前記第2のセクションと前記第2の端部との間にある第3のセクションおよび第4のセクションをさらに含み、前記扉が継続的に前記第2の開角度から第3の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は、前記第3のセクション内を移動して前記位置決め軸を前記第1の停止位置から前記第2の停止位置に移動させるように駆動し、前記扉が継続的に前記第3の開角度から最大開角度まで開く過程において、前記位置決め軸は前記第2の停止位置に保持され、前記駆動軸は前記位置決め軸を円心として前記第4のセクション内を移動する、ことを特徴とする請求項12に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2019年07月23日に出願された、出願番号201910665950.9の中国特許出願(発明名称「バッフル付きのヒンジ部品およびそれを備えた冷蔵庫」)、2019年07月23日に出願された、出願番号201910665942.4の中国特許出願(発明名称「バッフル付き冷蔵庫」)の優先権を主張し、その内容全体は参照により本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、家電の技術分野に関し、特にバッフル付きのヒンジ部品およびそれを備えた冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0003】
冷蔵庫は、通常、ヒンジ部品を使用して冷蔵庫の開閉を実現する。ヒンジ部品は、互いに嵌合された駆動軸と駆動溝を含む。駆動溝は開口を有し、外部の埃や不純物などが開口から駆動溝に簡単に侵入する可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、埃や異物などがヒンジ部品に侵入するのを防止することができるバッフル付きのヒンジ部品およびそれを備えた冷蔵庫を提供することである。
【0005】
上記の発明の目的の1つを達成するために、本発明の一実施形態は、バッフル付きのヒンジ部品を提供し、互いに嵌合された第1のヒンジ部、第2のヒンジ部およびバッフルを含み、前記第1のヒンジ部に駆動溝が設けられ、前記第2のヒンジ部に駆動軸が設けられ、前記バッフルは枢動部、遮断部および開口部を含み、前記バッフルは前記枢動部を介して前記第1のヒンジ部に枢動接続され、前記駆動軸は前記開口部を通過して前記駆動溝内を移動し、前記駆動軸は、前記遮断部により前記駆動溝の少なくとも一部を遮断するように、前記バッフルを前記枢動部を中心として回転させるように駆動する。
【0006】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記駆動溝は、対向して設けられた第1の端部および第2の端部を有し、前記駆動軸が前記第1の端部から前記第2の端部へ移動する過程において、前記遮断部と前記駆動溝との重畳面積が増加する傾向がある。
【0007】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記開口部は細長く、前記駆動軸が前記駆動溝を移動するとき、前記駆動軸の中心と前記枢動部の中心との間隔が変化する傾向がある。
【0008】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記開口部は、対向して設けられた第1の位置および第2の位置を有し、前記駆動軸が前記第1の端部から前記第2の端部へ移動する過程において、前記駆動軸は、前記第1の位置から前記第2の位置に移動した後、前記第2の位置から前記第1の位置に移動する。
【0009】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記ヒンジ部品は、互いに嵌合された位置決め軸および位置決め溝を含み、前記位置決め軸は前記第1のヒンジ部および前記第2のヒンジ部の一方に設けられ、前記位置決め溝は前記第1のヒンジ部および前記第2のヒンジ部の他方に設けられ、前記位置決め軸は前記バッフルの外側に配置される。
【0010】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記位置決め溝は前記第1のヒンジ部に設けられ、前記位置決め軸は前記第2のヒンジ部に設けられる。
【0011】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記遮断部はノッチを含み、前記駆動軸が前記第1の端部から前記第2の端部へ移動する過程において、前記遮断部は前記位置決め溝の一部を遮断し、前記駆動軸が前記第2の端部にあるとき、前記遮断部と前記位置決め溝とを互いに分離するように、前記ノッチが前記位置決め溝から退避する。
【0012】
上記の発明の目的の1つを達成するために、本発明の一実施形態は冷蔵庫を提供し、庫本体と、扉と、上記の技術的解決策のいずれか1つに記載のバッフル付きのヒンジ部品とを含み、前記第1のヒンジ部は前記扉に接続され、前記第2のヒンジ部は前記庫本体に接続され、前記扉はドアトリムおよび支持部をさらに含み、前記支持部は前記第1のヒンジ部と前記ドアトリムとの間に設けられて、前記第1のヒンジ部と前記ドアトリムとの間に収容チャンバーを形成し、前記駆動軸は前記バッフルを前記収容チャンバー内で移動させるように駆動する。
【0013】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記支持部は、前記第1のヒンジ部に設けられた複数の突出柱である。
【0014】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記ドアトリムは貫通穴を含み、前記駆動軸は前記貫通穴および前記開口部を順次通過して前記駆動溝内で移動する。
【0015】
上記の発明の目的の1つを達成するために、本発明の一実施形態は冷蔵庫を提供し、前記冷蔵庫は庫本体と、前記庫本体を開閉するための扉と、前記庫本体と前記扉とに接続されたヒンジ部品とを含み、前記ヒンジ部品は、上記の技術的解決策のいずれか1つに記載のヒンジ部品であり、前記庫本体は、収容チャンバー、および、前記ヒンジ部品に接続された枢動側を含み、前記扉が開く過程において、前記駆動軸は前記駆動溝内を移動して前記扉を前記枢動側から前記収容チャンバーに向かって移動させるように駆動し、前記駆動軸は、前記遮断部により前記駆動溝の少なくとも一部を遮断するように、前記バッフルを前記枢動部を中心として回転させるように駆動する。
【0016】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記第1のヒンジ部は位置決め溝を含み、前記第2のヒンジ部は位置決め軸を含み、前記位置決め溝は初期位置および第1の停止位置を有し、前記扉が閉状態にあるとき、前記位置決め軸が初期位置にあり、前記駆動軸が第1の端部にあり、前記扉が開く過程において、前記駆動軸は前記駆動溝内を移動して前記位置決め軸を前記初期位置から前記第1の停止位置に移動させるように駆動する。
【0017】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記駆動溝の前記第1の端部と前記第2の端部との間に、接続された第1のセクションおよび第2のセクションを含み、前記扉が閉状態から第1の開角度まで開く過程において、前記位置決め軸が前記初期位置に保持され、前記駆動軸は前記位置決め軸を円心として前記第1のセクション内を移動し、前記扉が継続的に前記第1の開角度から第2の開角度まで開く過程において、前記駆動軸が前記第2のセクション内を移動して前記位置決め軸を前記初期位置から前記第1の停止位置に移動させるように駆動する。
【0018】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記扉に第1の嵌合部が設けられ、前記庫本体に第2の嵌合部が設けられ、前記扉が閉状態にあるとき、前記第1の嵌合部と前記第2の嵌合部とが互いに係合され、前記扉が閉状態から前記第1の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は、前記位置決め軸を円心として前記第1のセクション内を移動し、前記第1の嵌合部を前記第2の嵌合部から分離させるように駆動する。
【0019】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記扉は、前記庫本体に枢動接続されて水平方向に沿って並列された第1の扉および第2の扉を含み、前記冷蔵庫は、前記第1の扉の前記第2の扉に近接する側に可動に接続された垂直梁を含み、前記第1の嵌合部が前記垂直梁に設けられ、前記扉が閉状態にあるとき、前記垂直梁が前記第2の扉まで延伸し、前記扉が閉状態から前記第1の開角度まで開く過程において、前記垂直梁が前記収容チャンバーに近接する側に向かって回転して、前記第1の扉と前記垂直梁間とが第1の折畳角度をなし、前記扉が継続的に前記第1の開角度から前記第2の開角度まで開く過程において、前記垂直梁と前記第1の扉とが相対的に静止したままである。
【0020】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記開口部は細長く、前記開口部は、対向して設けられた第1の位置および第2の位置を有し、前記第1の位置は前記第2の位置よりも前記枢動部から遠く離れ、前記扉が閉状態にあるとき、前記第1の位置が前記第1の端部に重なり合い、前記開口部が前記第1のセクションから露出し、前記扉が閉状態から前記第1の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は前記第1のセクション内を移動し、前記バッフルは静止したままであり、前記扉が継続的に前記第1の開角度から前記第2の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は、前記第2のセクション内を移動すると同時に、前記第1の位置から第2の位置へ移動して前記バッフルを回転させるように駆動する。
【0021】
本発明の一実施形態のさらなる改善として、前記位置決め溝は、前記初期位置の前記第1の停止位置から離れた側にある第2の停止位置をさらに有し、前記駆動溝は、前記第2のセクションと前記第2の端部との間にある第3のセクションおよび第4のセクションをさらに含み、前記扉が継続的に前記第2の開角度から第3の開角度まで開く過程において、前記駆動軸は、前記第3のセクション内を移動して、前記位置決め軸を前記第1の停止位置から前記第2の停止位置に移動させるように駆動し、前記扉が継続的に前記第3の開角度から最大開角度まで開く過程において、前記位置決め軸は前記第2の停止位置に保持され、前記駆動軸は前記位置決め軸を円心として前記第4のセクション内を移動する。
【0022】
従来技術と比較すると、本発明は以下の有益な効果を有する。本発明では、バッフルにより駆動溝を遮断することで、埃や異物などがヒンジ部品の駆動溝内に侵入するのを防止するとともに、ヒンジ部品の外観を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態のヒンジ部品の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態のヒンジ部品の分解図である。
図3】本発明の一実施形態のバッフルが異なる位置にある場合の概略図である。
図4】本発明の一実施形態のバッフルが異なる位置にある場合の概略図である。
図5】本発明の一実施形態のバッフルが異なる位置にある場合の概略図である。
図6】本発明の一実施形態の冷蔵庫の部分分解図である。
図7】本発明の一実施形態の冷蔵庫の斜視図である。
図8】本発明の一実施形態の冷蔵庫が閉状態にある場合の概略図である。
図9】本発明の一実施形態の冷蔵庫が第1の開角度まで開く場合の概略図である。
図10】本発明の一実施形態の冷蔵庫が第2の開角度まで開く場合の概略図である。
図11】本発明の一実施形態の冷蔵庫が第3の開角度まで開く場合の概略図である。
図12】本発明の一実施形態の冷蔵庫が最大開角度まで開く場合の概略図である。
図13】本発明の他の具体的な例の冷蔵庫全体の概略図である。
図14】本発明の他の具体的な例の冷蔵庫の一部の構造が省略された場合の概略図である。
図15】本発明の一実施形態の冷蔵庫の背面図である(一部のデバイスを省略している)。
図16】本発明の一実施形態の第1の嵌合部、第2の嵌合部の分解図である。
図17】本発明の一実施形態の第1のヒンジ部品の概略図である。
図18】本発明の一実施形態の第2のヒンジ部品の概略図である。
図19】本発明の一実施形態の第3のヒンジ部品の概略図である。
図20】本発明の一実施形態の第1のヒンジ部品の分解図である。
図21】本発明の一実施形態の冷蔵庫が閉状態にある場合の上面図である。
図22図21中のヒンジ部品の斜視図である。
図23】本発明の一実施形態の冷蔵庫が第1の開角度まで開く場合の上面図である。
図24図23中のヒンジ部品の斜視図である。
図25】本発明の一実施形態の冷蔵庫が第2の開角度まで開く場合の上面図である。
図26図25中のヒンジ部品の斜視図である。
図27】本発明の一実施形態の冷蔵庫が第3の開角度まで開く場合の上面図である。
図28図27中のヒンジ部品の斜視図である。
図29】本発明の一実施形態の冷蔵庫が最大開角度まで開く場合の上面図である。
図30図29中のヒンジ部品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に示される具体的な実施形態を参照して、本発明を詳しく説明する。しかしながら、これらの実施形態は本発明を制限するものではなく、当業者はこれらの実施形態に基づいてなされた構造、方法や機能上の変更は、すべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0025】
本発明の各図面では、例示の便宜上、構造または部品のあるサイズは他の構造や部分に比べて誇張されるため、本発明の基本構造を説明するためにのみ使用される。
【0026】
さらに、本明細書で使用される「上」、「上方」、「下」、「下方」、「左」、「右」などの相対的な空間位置を示す用語は、図面に示されるあるユニットまたは特徴と別のユニットまたは特徴の関係の説明を容易にするためにのみ使用される。相対的な空間位置の用語は、使用中または動作中のデバイスの図示方位以外の様々な方位を含むことを意図することができる。例えば、図中のデバイスを裏返すと、別のユニットまたは特徴の「下方」または「の下」に配置されるあるユニットは、別のユニットまたは特徴の「上方」になる。したがって、「下」という例示的な用語は、上方と下方の両方を包含することができる。デバイスは他の方法で方法付けられ得る(90度または他の方向で回転)、対応して本明細書で使用される空間に関する用語を説明する。
【0027】
図1図5は、本発明の一実施形態に係るバッフル60付きのヒンジ部品30の概略図である。
【0028】
ヒンジ部品30は、互いに嵌合された第1のヒンジ部32、第2のヒンジ部31およびバッフル60を含む。
【0029】
第1のヒンジ部32に駆動溝322が設けられ、第2のヒンジ部31に駆動軸312が設けられる。
【0030】
バッフル60はほぼ三角形であり、バッフル60は枢動部61、遮断部62および開口部63を含む。
【0031】
バッフル60は枢動部61を介して第1のヒンジ部32に枢動接続され、駆動軸312は開口部63を通過して駆動溝322内を移動し、駆動軸312は、遮断部62により駆動溝322の少なくとも一部を遮断するように、バッフル60を駆動して枢動部61を中心として回転させる。
【0032】
ここで、バッフル60により駆動溝322を遮断することで、埃や異物などがヒンジ部品30の駆動溝内に侵入するのを防止するとともに、ヒンジ部品30の外観も向上させることができる。
【0033】
さらに、駆動軸312自体は駆動溝322内で移動する必要があり、本実施形態の駆動軸312の移動中、バッフル60を回転させ駆動溝322を遮断し、構造が簡単で、プロセスを容易にする。
【0034】
本実施形態では、駆動溝322は、対向して設けられた第1の端部3221および第2の端部3222を含み、駆動軸312が第1の端部3221から第2の端部3222へ移動する過程において、遮断部62と駆動溝322との重畳面積が増加する傾向がある。
【0035】
すなわち、駆動軸312が第1の端部3221から第2の端部3222に移動することに伴い、遮断部62は徐々に駆動溝322を遮断する。駆動軸312が第2の端部3222まで移動すると、遮断部62による駆動溝322の遮断面積が最大になる。
【0036】
本実施形態では、開口部63は細長く、駆動軸312が駆動溝322内を移動するとき、駆動軸312の中心と枢動部61の中心との間隔が変化する傾向がある。
【0037】
このようにして、バッフル60が駆動軸312の移動軌跡を妨害するのを防ぐことができる。
【0038】
具体的には、開口部63は、対向して設けられた第1の位置631および第2の位置632を有する。第1の位置631は第2の位置632よりも枢動部61から遠く離れている。
【0039】
駆動軸312が第1の端部3221から第2の端部3222へ移動する過程において、駆動軸312が第1の位置631から第2の位置632に移動した後、第2の位置632から第1の位置631に移動する。
【0040】
ここで、駆動軸312が第1の端部3221にあるとき、駆動軸312は開口部63の第1の位置631に対応し、駆動軸312が第1の端部3221から第2の端部3222へ移動する過程において、対応して、駆動軸312が、開口部63の第1の位置631から第2の位置632に移動した後、第2の位置632から第1の位置631に移動し、駆動軸312が第2の端部3222にあるとき、駆動軸312が開口部63の第2の位置632に対応し、このとき、駆動軸312が第1の端部3221および第2の端部3222にあり、駆動軸312の中心と枢動部61の中心との間隔が等しい。
【0041】
本実施形態では、ヒンジ部品30は、互いに嵌合された位置決め軸311および位置決め溝321をさらに含む。位置決め軸311は第1のヒンジ部32および第2のヒンジ部31の一方に設けられ、位置決め溝321は第1のヒンジ部32および第2のヒンジ部31の他方に設けられ、位置決め軸311はバッフル60の外側に配置される。
【0042】
ここで、位置決め溝321が第1のヒンジ部32に設けられ、位置決め軸311が第2のヒンジ部31に設けられた例を挙げる。
【0043】
すなわち、第1のヒンジ部32に互いに離れた位置決め溝321および駆動溝322が設けられ、第2のヒンジ部31に互いに離れた位置決め軸311および駆動軸312が設けられ、バッフル60は第1のヒンジ部32に枢動接続され、駆動軸312はバッフル60の開口部63を通過して駆動溝322内を移動し、位置決め軸311は位置決め溝321内を移動する。
【0044】
バッフル60の遮断部62はノッチ621を含む。
【0045】
駆動軸312が第1の端部3221から第2の端部3222に移動する過程において、遮断部62は駆動溝322の一部および位置決め溝321の一部を遮断し、バッフル60の回転軌跡と位置決め軸311の移動軌跡とが互いに干渉することがない。
【0046】
駆動軸312が第2の端部3222にあるとき、遮断部62と位置決め溝321とを互いに分離するように、ノッチ621が位置決め溝321から退避する。
【0047】
ここで、駆動軸312が第2の端部3222にあるとき、位置決め軸311が位置決め溝321の駆動溝322に近接する端にあり、ノッチ621は実際に位置決め軸311から退避する。
【0048】
なお、本実施形態のヒンジ部品30の構造は、上記の説明に限定されない。例えば、ヒンジ部品30は、位置決め軸311および位置決め溝321を含まず、駆動軸312および駆動溝322のみを含んでもよいことに留意されたい。
【0049】
図6および図7を参照すると、本発明の一実施形態は、庫本体10、扉20およびヒンジ部品30を含む冷蔵庫をさらに提供する。
【0050】
第1のヒンジ部32は扉20に接続され、第2のヒンジ部31は庫本体10に接続される。
【0051】
扉20は、扉本体20aと、扉本体20aの上方または下方に設けられたドアトリム205と、支持部206とを含む。
【0052】
支持部206は第1のヒンジ部32と第2のヒンジ部31との間に設けられて、第1のヒンジ部32と第2のヒンジ部31との間に収容チャンバーが形成され、駆動軸312はバッフル60を駆動して収容チャンバ内を移動させる。
【0053】
具体的には、ドアトリム205にチャンバーS2が設けられ、第1のヒンジ部32がチャンバーS2内に固定され、かつ、ドアトリム205の第1のヒンジ部32から離れた側にカバープレート2051が設けられている。カバープレート2051上に、駆動溝322、位置決め溝321の形状と適合する貫通穴2052が設けられている。第2のヒンジ部31上の駆動軸312、位置決め軸311は、ドアトリム205上の貫通穴2052を通過して、それぞれ駆動溝322、位置決め溝321に互いに嵌合される。
【0054】
さらに、支持部206は、第1のヒンジ部32上に設けられた複数の突出柱206である。突出柱206の第1のヒンジ部32から離れた端が、カバープレート2051に当接されて、収容チャンバーを形成している。バッフル60はこの収容チャンバー内に位置し、駆動軸312は実質的に順次開口部63およびを貫通穴2052通過して駆動溝322内を移動する。
【0055】
ここで、第1のヒンジ部32がチャンバーS2内に位置するが、チャンバーS2のカバープレート2051上に貫通穴2052が設けられている。埃や異物などが依然として貫通穴2052から駆動溝322、位置決め溝321内に侵入することに対して、本実施形態では、バッフル60を設けることで、埃や異物などが駆動溝322内に侵入するのを効果的に防ぐことができる。
【0056】
さらに、突出柱206の支持作用により、バッフル60の回転が妨げられることがない。
【0057】
突出柱206の位置を合理的に設定することにより、突出柱206はバッフル60の回転過程に影響を及ぼさないことが理解できる。
【0058】
図6図12は、本発明の別の実施形態に係るバッフル60付きの冷蔵庫100の概略図である。
【0059】
冷蔵庫100は、庫本体10と、庫本体10を開閉するための扉20と、庫本体10および扉20に接続されたヒンジ部品30とを含む。
【0060】
庫本体10は、収容チャンバーS、および、ヒンジ部品30に接続された枢動側Pを含む。
【0061】
ここで、「枢動側P」とは、扉20が庫本体10に対して回転する領域、つまり、ヒンジ部品30が設けられている領域として定義される。枢動側Pから収容チャンバーSに向かう方向を第1の方向Xとして定義し、収容チャンバーSから枢動側Pに向かう方向を第2の方向Yとして定義する。
【0062】
具体的には、冷蔵庫100の左右両側にそれぞれヒンジ部品30が設けられている場合、庫本体10は左側枢動側P1および右側枢動側P2を含む。枢動側Pが左側枢動側P1である場合、第1の方向Xは左から右への方向であり、第2の方向Yは右から左への方向である。枢動側Pが右側枢動側P2である場合、第1の方向Xは右から左への方向であり、第2の方向Yは左から右への方向である。すなわち、異なる枢動側Pに応じて、第1の方向Xおよび第2の方向Yの実際の方向が異なる。後述の説明では、枢動側Pが左側枢動側P1である場合を例にする。
【0063】
ヒンジ部品30は互いに嵌合された第1のヒンジ部32および第2のヒンジ部31を含み、第1のヒンジ部32に駆動溝322が設けられ、第2のヒンジ部31に駆動軸312が設けられる。
【0064】
バッフル60は、枢動部61、遮断部62および開口部63を含む。
【0065】
バッフル60は枢動部61を介して第1のヒンジ部32に枢動接続され、駆動軸312は開口部63を通過して駆動溝322内に設けられる。
【0066】
扉20が開く過程において、駆動軸312が駆動溝322内を移動して扉20を枢動側Pから収容チャンバーSに移動させるように駆動し、かつ、遮断部62により駆動溝322の少なくとも一部を遮断するように、駆動軸312はバッフル60を枢動部61を中心として回転させるように駆動する。
【0067】
ここで、扉20が開く過程において、扉20が収容チャンバーSの一側へ移動する。つまり、このとき扉20が庫本体10に対して回転するとともに庫本体10に対して第1の方向Xに沿って変位することで、扉20が回転する過程で収容チャンバーSから離れた側へ庫本体10から突出する距離が大幅に減少する。つまり、第1の方向Xに沿った扉20の変位により扉20が回転する過程で第2の方向Yに沿って庫本体10から突出する部分を相殺し、扉20が開く過程で周囲のキャビネットや壁などと干渉することを回避し、ビルトインキャビネットや冷蔵庫100の収容空間が小さい状況に適している。
【0068】
さらに、本実施形態は、バッフル60の設置により、埃や不純物などがヒンジ部品30の駆動溝322内に侵入するのを防ぐことができる。
【0069】
バッフル60の他の説明は、上述のヒンジ部品30に関する説明を参照されたい(繰り返しの説明を省略する)。
【0070】
本実施形態では、図9に示すように、扉20が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、ヒンジ部品30が、扉20を庫本体10に対してその場で回転させるように駆動する。
【0071】
ここで、扉20が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、扉20が庫本体10に対してその場で回転する。つまり、扉20が他の方向の変位がなく回転する場合、扉20のある方向への変位により扉20が正常に開けない現象を回避できる。詳細については、以下の具体例の説明を参照されたい。
【0072】
図10を参照すると、扉20が継続的に第1の開角度α1から第2の開角度α2まで開く過程において、ヒンジ部品30が扉20を枢動側Pから収容チャンバーSへ移動させるように駆動する。
【0073】
ここで、扉20が継続的に第1の開角度α1から第2の開角度α2まで開く過程において、扉20が収容チャンバーSの一側に移動する。つまり、このとき扉20が庫本体10に対して回転するとともに庫本体10に沿って第1の方向Xへ変位することで、扉20が回転する過程で収容チャンバーSから離れた側へ庫本体10から突出する距離が大幅に減少する。つまり、第1の方向Xに沿った扉20の変位により、扉20が回転する過程で第2の方向Yに沿って庫本体10から突出する部分を相殺し、扉20が開く過程で周囲のキャビネットや壁などと干渉することを回避し、ビルトインキャビネットや冷蔵庫100の収容空間が小さい状況に適している。
【0074】
図11を参照すると、扉20が継続的に第2の開角度α2から第3の開角度α3まで開く過程において、ヒンジ部品30が扉20を収容チャンバーSから枢動側Pへ移動させるように駆動する。
【0075】
ここで、扉20が継続的に第2の開角度α2から第3の開角度α3まで開く過程において、扉20が枢動側Pの一側へ移動する。つまり、このとき扉20は、庫本体10に対して回転するとともに、庫本体10に沿って第2の方向Xへ変位する。このようにして、扉20が庫本体10から可能な限り離れて、庫本体10の開度を確保し、庫本体10内の引出しや載置棚などが扉20と干渉して開くことができない問題を回避できる。
【0076】
図12を参照すると、扉20が継続的に第3の開角度α3から最大開角度α4まで開く過程において、ヒンジ部品30が扉20を庫本体10に対してその場で回転させるように駆動する。
【0077】
再び図6図12を参照すると、本発明の具体例では、扉20に第1の嵌合部21が設けられ、庫本体10に第2の嵌合部11が設けられる。
【0078】
図8を参照すると、扉20が閉状態にあるとき、第1の嵌合部21と第2の嵌合部11とが互いに係合される。
【0079】
ここで、第1の嵌合部21と第2の嵌合部11とが互いに係合されることにより、扉20および庫本体10の閉鎖を実現する。第1の嵌合部21および第2の嵌合部11の具体的な形態は実際の状況に応じて設定すればよい。
【0080】
図9を参照すると、扉20が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、ヒンジ部品30は、扉20を庫本体10に対してその場で回転させるように駆動して、第1の嵌合部21を第2の嵌合部11から分離させる。
【0081】
ここで、扉20が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、扉20が庫本体10に対してその場で回転する。つまり、扉20が他の方向へ変位せず回転し、ある方向への扉20の変位により第1の嵌合部21が第2の嵌合部11から分離できない現象を回避することができる。
【0082】
なお、本例中の冷蔵庫100は、第1の嵌合部21および第2の嵌合部11を含むシングルドア冷蔵庫であってもよく、第1の嵌合部21および第2の嵌合部11を含むサイドバイサイド冷蔵庫やマルチドア冷蔵庫などであってもよい。
【0083】
他の具体例では、冷蔵庫100は、第1の嵌合部21および第2の嵌合部11を含まなくてもよい。図13および図14を参照すると、冷蔵庫100はサイドバイサイド冷蔵庫100’である。冷蔵庫100’は隔離して分布された2つの室を含み、2つの室同士が固定梁200’を介して互いに隔離している。冷蔵庫100’は2つの室にそれぞれ対応する第1の扉201’および第2の扉202’をさらに含む。第1の扉201’および第2の扉202’は互いに隣接して配置されている。冷蔵庫100’が閉状態にあるとき、第1の扉201’および第2の扉202’はそれぞれ固定梁200’に接触して密閉される。第1の扉201’および/または第2の扉202’が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、第1の扉201’および/または第2の扉202’は、庫本体10’に対してその場で回転する。
【0084】
ここで、第1の扉201’が開く間に、水平方向の変位が生じると、第1の扉201’と第2の扉202’とが干渉し、第1の扉201’、第2の扉202’を正常に開くことができない。しかしながら、本例では、冷蔵庫100’が開く間、第1の扉201’、第2の扉202’がその場で回転するため、隣接する第1の扉201’と第2の扉202’とが干渉するのを効果的に防ぐことができる。
【0085】
もちろん、冷蔵庫100の種類は、上記の具体例に限定されず、実際の状況に応じて決定することができる。
【0086】
図15および図16を参照すると、扉20は、庫本体10に枢動接続されて水平方向に並列された第1の扉201および第2の扉202を含む。
【0087】
冷蔵庫100は、第1の扉201の第2の扉202に近接する側に可動に接続された垂直梁40をさらに含む。第1の嵌合部21は垂直梁40に配置される。
【0088】
ここで、垂直梁40は第1の扉201の右側に可動に接続され、垂直梁40と第1の扉201とが戻りばね41を介して互いに接続され、垂直梁40は垂直方向の軸線を中心として第1の扉201に対して回転する。言い換えれば、垂直梁40は、戻りばね41の作用により、所定の位置を維持するように、第1の扉201に対して回転することができる。
【0089】
第1の嵌合部21は垂直梁40から上方に突出する突起21である。
【0090】
第2の嵌合部11は庫本体10に固定されている。例えば、第2の嵌合部11は台座101上の溝11であり、台座101が収容チャンバーSの頂部に固定され、溝11の一端に切欠111が形成され、切欠111は前方へ開口され、突起21および溝11はともに円弧状であり、突起21が切欠111を介して溝11に対して進入または分離することで、突起21と溝11との相互制限および分離を実現する。
【0091】
もちろん、第1の嵌合部21、第2の嵌合部11の具体的な構造は、上記の説明に限定されない。つまり、第1の嵌合部21は垂直梁40の突起21に限定されず、第2の嵌合部11も突起21に嵌合された溝11に限定されない。第1の嵌合部21および第2の嵌合部11は、冷蔵庫100の他の領域における相互に嵌合された構造であってもよい。
【0092】
本実施形態では、扉20は、庫本体10に枢動接続され水平方向に沿って並列された第3の扉203および第4の扉204をさらに含む。第3の扉203は第1の扉201の下方に配置され、第4の扉204は第2の扉202の下方に配置される。冷蔵庫100は、第3の扉203および第4の扉204の下方に配置された引出し50をさらに含む。
【0093】
ここで、第1の扉201および第2の扉202に対応する収容チャンバーSは冷蔵室である。つまり、冷蔵室はサイドバイサイド構造であり、第3の扉203および第4の扉204にそれぞれ対応する独立した2つの温度変更室S1であり、引出し50は冷凍引出しである。
【0094】
なお、冷蔵庫100は、庫本体10内部に固定されて2つの温度変更室S1を隔離するための固定梁を含む。第3の扉203および第4の扉204は固定梁に嵌合されて密閉される。すなわち、このとき第3の扉203および第4の扉204に垂直梁を設ける必要がなくなる。
【0095】
本実施形態の冷蔵庫100は、他の構造、例えば第1の扉201および第2の扉202のみを含むサイドバイサイド冷蔵庫などであってもよい。
【0096】
本実施形態では、扉20の異なる領域に設けられたヒンジ部品30の構造が異なる。例えば、第1の扉201の上端と庫本体10との間に第1のヒンジ部品30aが設けられ、第1の扉201の下端、第3の扉203の上端と庫本体10との間に第2のヒンジ部品30bが設けられ、第3の扉203の下端と庫本体10との間に第3のヒンジ部品30cが設けられ、ヒンジ部品30は左右対称に設けられる。つまり、第2の扉202のヒンジ部品30は第1の扉201の第1のヒンジ部品30a、第2のヒンジ部品30bの説明を参照して説明され、第4の扉204のヒンジ部品30は第3の扉203の第2のヒンジ部品30b、第3のヒンジ部品30cの説明を参照して説明され得る。
【0097】
ここで、第2のヒンジ部品30bは第1の扉201と第3の扉203との間に設けられる。つまり、第1の扉201および第3の扉203はこの第2のヒンジ部品30bを共有し、第2のヒンジ部品30bを適切に処理すればよい。
【0098】
図17図19を参照すると、図17は第1のヒンジ部品30aの概略図であり、図18は第2のヒンジ部品30bの概略図であり、図19は第3のヒンジ部品30cの概略図である。
【0099】
以下、第1の扉201の上端と庫本体10との間の第1のヒンジ部品30aを例にして本実施形態のヒンジ部品30を説明するが、他のヒンジ部品は第1のヒンジ部品30aの説明を参照して説明され得る。
【0100】
図20図30を参照すると、ヒンジ部品30(または第1のヒンジ部品30aとして示される)は、互いに嵌合された位置決め軸311および位置決め溝321をさらに含む。位置決め軸311は第1のヒンジ部32および第2のヒンジ部31の一方に設けられ、位置決め溝321は第1のヒンジ部32および第2のヒンジ部31の他方に設けられ、位置決め軸311はバッフル60の外側に配置される。
【0101】
ここで、位置決め溝321が第1のヒンジ部32に設けられ、位置決め軸311が第2のヒンジ部31に設けられた例を挙げる。
【0102】
具体的には、第1のヒンジ部32は扉20にあり、第2のヒンジ部31は庫本体10にある。
【0103】
第1のヒンジ部32は、第1のヒンジ部本体323と、第1のヒンジ部本体323に向けて窪む位置決め溝321および駆動溝322とを含む。第1のヒンジ部本体323はねじ324を介して扉20に固定される。
【0104】
第2のヒンジ部31は、第2のヒンジ部本体313と、第2のヒンジ部本体313から突出する位置決め軸311および駆動軸312とを含む。第2のヒンジ部本体313は庫本体10に固定される。
【0105】
本実施形態では、位置決め溝321は、初期位置A1および第1の停止位置A2を有する。扉20が閉状態にあるとき、位置決め軸311は初期位置A1にあり、駆動軸312は第1の端部3221にある。扉20が開く過程において、駆動軸312は、駆動溝322内を移動して、位置決め軸311を初期位置A1から第1の停止位置A2に移動させるように駆動する。
【0106】
庫本体10は、ヒンジ部品30に近接し扉20の回転経路の延伸部分にある外面12を含む。扉20は、収容チャンバーSから離れた前壁22、および、常に前壁22と収容チャンバーSとの間に介在された側壁23を含む。前壁22と側壁23との間に、側稜24がある。
【0107】
ここで、外面12は庫本体10の左側面(左側枢動側P1に対応する)または右側面(右側枢動側P2に対応する)である。異なる枢動側Pは異なる外面12に対応し、前壁22は扉20の前面であり、側壁23は扉20の側面である。
【0108】
駆動溝322の第1の端部3221と第2の端部3222との間に、接続された第1のセクションL1および第2のセクションL2を含む。
【0109】
図21および図22を参照すると、扉20が閉状態にあるとき、第1の嵌合部21と第2の嵌合部11とは互いに係合される。つまり、突起21は溝11に制限され、第1の位置631と第1の端部3221とは互いに重なり合い、開口部63は第1のセクションL1を露出し、位置決め軸311は初期位置A1にあり、駆動軸312は第1の端部3221にある。
【0110】
具体的には、突起21は溝11に制限されて垂直梁40が第2の扉202まで延伸している。つまり、このとき垂直梁40は、第1の扉201、第2の扉202の内側面に密着されて、収容チャンバーS内の冷気が冷蔵庫100の外部に漏れるのを防ぐ。
【0111】
さらに、外面12と側壁23とは同一平面に配置されている。これにより、外観の滑らかさを確保し、外観を向上させ、かつ、扉20の取付にも便利であるが、これに限定されない。
【0112】
図23および図24を参照すると、扉20が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、位置決め軸311は初期位置A1に保持され、駆動軸312は位置決め軸311を円心として第1のセクションL1内を移動して、第1の嵌合部21を第2の嵌合部11から分離させるように駆動し、バッフル60は静止したままにする。
【0113】
具体的には、突起21は切欠111を通って溝11から徐々に分離すると同時に、垂直梁40は、第1の扉201と垂直梁40とが第1の折畳角度βをなすように、収容チャンバーSに近い側に向かって回転する。
【0114】
ここで、突起21が溝11から完全に分離する場合、垂直梁40が第2の扉202の開閉に影響を与えるのを防ぐために、第1の折畳角度βは好ましく90度未満である。
【0115】
なお、突起21と溝11とは円弧状に嵌合されているため、扉20が閉状態にあるとき、第1の方向Xまたは第2の方向Yにおいて、突起21および溝11が互いに制限される。ここで、扉20が第1の開角度α1まで開く過程において第1の方向Xまたは第2の方向Yに沿って変位すると、突起21と溝11とが互いに干渉して引っ掛かり、突起21が溝11から分離できず、ひいては扉20を開くことができなくなる。
【0116】
本実施形態では、扉20が第1の開角度α1まで開く過程において庫本体10に対してその場で回転するため、扉20が第1の方向Xまたは第2の方向Yに変位せず、突起21が溝11からスムーズに分離できる。
【0117】
ここで、第1の開角度が10°以下である。すなわち、扉20が10°まで開いたとき、突起21が溝11によって制限されない。このとき、突起21が溝11から分離するか、あるいは、突起21が第1の方向Xまたは第2の方向Yに変位しても溝11と互いに干渉しない状態になる。
【0118】
さらに、扉20が閉状態にあるとき、外面12と側壁23とが同一平面にある。このとき、側稜24は、扉が回転する過程で、第2の方向Yに沿って外面12から突出する(突出距離は一般に3mm以下である)。
【0119】
図25および図26を参照すると、扉20が継続的に第1の開角度α1から第2の開角度α2まで開く過程において、駆動軸312が第2のセクションL2内を移動して位置決め軸311を初期位置A1から第1の停止位置A2に移動させるように駆動する。これと同時に、駆動軸312は第1の位置3221から第2の位置3222に向かって移動してバッフル60を回転させる。
【0120】
具体的には、垂直梁40と第1の扉201とは相対的に静止したままである。つまり、垂直梁40と第1の扉201とが第1の折畳角度βを維持する。このとき、第1の扉201が再び閉じられると、突起21が溝11の切欠111を通って溝11に挿入され、溝11の延伸軌跡に沿って移動し、垂直梁40を完全な展開状態になるように徐々に回転させる。つまり、このとき垂直梁40は同時に第1の扉201、第2の扉202の内側面に密着される。
【0121】
さらに、側稜24は外面12の収容チャンバーSに近い側に移動する。すなわち、このときヒンジ部品30が側稜24を収容チャンバーSに近い側に移動させるように駆動し、扉20が開く過程において、外面12から突出している側稜24により、周囲のキャビネットや壁などと干渉することを防ぐ。
【0122】
ここで、庫本体10の開度を可能な限り確保し、庫本体10内の引出し、載置棚などが扉20と干渉して開けられないという問題を回避するために、側稜24が収容チャンバーSに近い側へ外面12の平面内まで移動した後、ヒンジ部品30は側稜24をこの平面内を移動して徐々に収容チャンバーSに近接させるように駆動する。
【0123】
すなわち、このとき側稜24は、対応する外面12から突出せず、可能な限り外面12の近くにある。このようにして、扉20が開く過程において、周囲のキャビネットや壁などと干渉することを防ぐと同時に、庫本体10の開度をできるだけ確保する。
【0124】
別の実施形態において、位置決め溝321は、初期位置A1の第1の停止位置A2から離れた側にある第2の停止位置A3をさらに有し、駆動溝322は第2のセクションL2と第2の端部3222との間にある第3のセクションL3、第4のセクションL4をさらに含む。
【0125】
図27および図28を参照すると、扉20が継続的に第2の開角度α2から第3の開角度α3まで開く過程において、駆動軸312は第3のセクションL3内を移動して位置決め軸311を第1の停止位置A2から第2の停止位置A3まで移動させるように駆動する。このとき扉20は、扉20が庫本体10内の引出し、載置棚等の開きを妨げないように、収容チャンバーSから枢動側Pへ移動する。
【0126】
具体的には、垂直梁40と第1の扉201とは相対的に静止したままである。
【0127】
さらに、側稜24が外面12の平面内を移動して徐々に収容チャンバーSに近接する。
【0128】
扉20が継続的に第2の開角度α2から第3の開角度α3まで開く過程において、扉20が庫本体10に対してその場で回転すると、側稜24が徐々に収容チャンバーSに近い側へ移動すると同時に、扉20が徐々に収容チャンバーSに近接して移動し、扉20が庫本体10内の引出し、載置棚等の開きを妨げ、つまり、庫本体10の開度が小さくなる。
【0129】
本実施形態のヒンジ部品30は側稜24を外面12の平面内を移動させるように駆動し、つまり、扉20が可能な限り庫本体10から離れ、庫本体10の開度を確保し、庫本体10内の引出し、載置棚などが扉20との干渉により開けられないという問題を回避するだけでなく、側稜24が収容チャンバーSから離れた方向へ外面12から突出するのを防ぐこともできる。
【0130】
図29および図30を参照すると、扉20が継続的に第3の開角度α3から最大開角度α4まで開く過程において、位置決め軸311が第2の停止位置A3に保持され、駆動軸312が位置決め軸311を円心として第4のセクションL4内を移動する。
【0131】
ここで、側稜24が常に外面12の収容チャンバーSに近い側に位置する。
【0132】
さらに、第2の開角度が90°以下であり、第3の開角度が90°であり、最大開角度が90°を超える。すなわち、扉20が90°まで開く過程において、扉20は、まず、第1の方向Xに沿って変位し、扉20が開く過程で周囲のキャビネットや壁などと干渉することが回避され、次に、第2の方向Yに沿って変位し、扉20が庫本体10内の引出し、載置棚等の開きを妨げることが回避される。最終的に、扉20は、90°まで開いた後、庫本体10に対してその場で回転し、さらに開かれる。
【0133】
扉20が閉状態から第1の開角度α1まで開く過程において、扉20が庫本体10に対してその場で回転し、扉20が収容チャンバーSから離れた側(左側)へ庫本体10からやや突出する。扉20が継続的に第1の開角度α1から第2の開角度α2まで開く過程において、扉20が第1の方向Xに沿って変位し、回転過程の全体で第2の方向Yに沿って庫本体10から突出する扉20のすべての部分を相殺する。次に、扉20が継続的に第2の開角度α2から第3の開角度α3まで開く過程において、扉20が第2の方向Yに沿って変位し、扉20が庫本体10から突出せず、庫本体10の開度をできるだけ確保する。
【0134】
他の実施形態では、位置決め溝321は、第2の停止位置A3の初期位置A1から離れた側にある枢動位置A4をさらに有し、駆動溝322は、第3のセクションL3と第4のセクションL4の間にある遷移セクションLをさらに含み、第2の停止位置A3と枢動位置A4とを結ぶ線が遷移セクションLと平行である。
【0135】
第1の停止位置A2、初期位置A1および第2の停止位置A3は直線上にあるが、枢動位置A4はこの直線上になく、枢動位置A4とこの直線とは角度をなす。
【0136】
扉20が継続的に第3の開角度α3から最大開角度α4まで開く過程において、駆動軸312は遷移セクションL内を移動して位置決め軸311を第2の停止位置A3から枢動位置A4に移動させるように駆動し、その後位置決め軸311が枢動位置A4に保持され、駆動軸312が位置決め軸311を円心として第4のセクションL4内を移動する。
【0137】
ここで、扉20が庫本体10に対してその場で回転して継続的に開くと、位置決め軸311が第2の停止位置A3に保持されたままで、第1の停止位置A2と第2の停止位置A3との間の部分に第4のセクションLと平行な部分があるため、扉20が横滑りしたり揺れたりする可能性がある。
【0138】
本実施形態では、駆動軸312が第4のセクションL4内を移動するとき、位置決め軸311が揺れずに枢動位置A4に保持されるため、扉20の横滑りしたり揺れたりする問題を解決できる。
【0139】
本実施形態では、位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心、位置決め軸311が第1の停止位置A2にある時の中心、および、位置決め軸311が第2の停止位置A3にある時の中心を結ぶ第1の結線が、扉20の側稜24を通過する。
【0140】
位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心と側稜24との間の距離は、位置決め軸311が第1の停止位置A2にある時の中心と側稜24との間の距離よりも大きく、位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心と側稜24との間の距離は、位置決め軸311が第2の停止位置A3にある時の中心と側稜24との間の距離よりも小さい。
【0141】
位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心と前壁22との間の距離は、位置決め軸311が第1の停止位置A2にある時の中心と前壁22との間の距離よりも大きく、位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心と前壁22との間の距離は、位置決め軸311が第2の停止位置A3にある時の中心と前壁22との間の距離よりも小さい。
【0142】
位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心と側壁23との間の距離は、位置決め軸311が第1の停止位置A2にある時の中心と側壁23との間の距離よりも大きく、位置決め軸311が初期位置A1にある時の中心と側壁23との間の距離は、位置決め軸311が第2の停止位置A3にある時の中心と側壁23との間の距離よりも小さい。
【0143】
位置決め軸311の中心と側稜24とは第1の間隔を空けて、位置決め軸311の中心と前壁22とは第2の間隔を空けて、位置決め軸311の中心と側壁23とは第3の間隔を空けている。扉20が開く過程において、第1の間隔、第2の間隔および第3の間隔が変化する。
【0144】
扉20が継続的に第1の開角度α1から第2の開角度α2まで開く過程において、第1の間隔、第2の間隔および第3の間隔がすべて減少する傾向がある。扉20が継続的に第2の開角度α2から第3の開角度α3まで開く過程において、第1の間隔、第2の間隔および第3の間隔がすべて増加する傾向がある。扉20が継続的に第3の開角度α3から最大開角度α4まで開く過程において、第1の間隔、第2の間隔および第3の間隔はすべて変化しない。
【0145】
以上のように、本発明は、位置決め軸311、位置決め溝321、駆動軸312、駆動溝322という2軸2溝の嵌合構造を介して、第1の嵌合部21が第2の嵌合部11からスムーズに分離することを確保する。冷蔵庫100が垂直梁40を含む場合、扉20の初期開き段階において、垂直梁40上の突起21がスムーズに庫本体10上の溝11から分離して互いに干渉することがない。扉20が継続的に開く過程において、扉20が枢動側Pから収容チャンバーSに移動して、扉20が開く過程で周囲のキャビネットや壁などと干渉することを回避し、ビルトインキャビネットや冷蔵庫100の収容空間が小さい状況に適している。さらに、扉20がより大きい角度まで開くと、扉20が収容チャンバーSから枢動側Pに移動し、扉20が庫本体10内の引出し、載置棚等の開きを妨げることが防がれる。本発明のバッフル60は、埃や不純物などが駆動溝322に侵入するのを防止することができる。
【0146】
以上の実施例は、本発明の技術的解決策を説明するためにのみ使用され、それを限定するものではなく、好ましい実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、異なる実施例中のいくつかの技術を組み合わせて同様の効果を達成すれば、その解決策も本発明の保護範囲に含まれるべきである。当業者は、本発明の技術的解決策の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決策を変更または同等置換することができることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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