(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-10
(45)【発行日】2023-08-21
(54)【発明の名称】乗り物情報提供装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/127 20060101AFI20230814BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20230814BHJP
【FI】
G08G1/127 A
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2019001245
(22)【出願日】2019-01-08
【審査請求日】2021-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】松本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 雄哉
(72)【発明者】
【氏名】山崎 元明
(72)【発明者】
【氏名】白石 理人
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-168193(JP,A)
【文献】国際公開第2018/037954(WO,A1)
【文献】特開2016-057719(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/127
G06Q 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物を利用するために滞留可能な場所である滞留場所の滞留状況を検出する滞留状況検出部と、
前記滞留状況検出部の検出結
果に基づいて
、前記滞留場所を利用する利用者から視認可能な壁、床面、天井の少なくとも1つに
情報を表示すべく出力を行う出力制御部と、
を有
し、
前記出力制御部は、前記滞留状況検出部の検出結果に基づいて、前記滞留場所にアシストが必要な利用者がいるか否かを判定し、アシストが必要な利用者がいる場合には、前記滞留場所に、一般の行列とは異なる行列を形成するよう案内する案内情報を出力する
乗り物情報提供装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記滞留場所に滞留している人数に応じた情報を前記
乗り物内にある端末装置に出力する
請求項
1記載の乗り物情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗り物情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公共交通機関の停留所、例えばバス停留所において、バスの接近情報などを表示するシステムがある。また、乗客においては、携帯端末のアプリケーションプログラムを使い、乗換、乗継情報や経路、運賃の検索ができるサービスがある。さらに、携帯端末の位置情報を用いたタクシーの配車アプリケーションや、公共交通以外の自家用車を共有するライドシェアのための携帯端末アプリケーションなども利用できるようになっている。また、利用者の誘導などの仕組みは、現状、ペイントやリボンなどの物理的な手法が主である。また、特許文献1には、画像を分析して、イベント会場での待ち行列を管理するものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公共交通機関と連動した待合スペースでの情報提示技術は、現状、ディスプレイやサイネージなどの限定された情報表示とインタラクション方法によって提示されている。利用者の誘導などの仕組みは、現状、ペイントやリボンなどの物理的な手法が主である。そのため、滞留する利用者の状況等が変化した場合には、物理的な手法での情報提示では対応することができない。また、利用者に対する公共交通機関等の情報提示は、個別の利用者に特化した情報を携帯端末等に提示されることが主であり、停留所の混雑度合いなどを考慮した情報を提示できた方が望ましい。
【0005】
上述の課題を鑑み、本発明は、利用者の状況やニーズに応じてダイナミックに変化するような利便性の高いサービスを提供できるようにした乗り物情報提供装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を鑑み、本発明の一態様に係る乗り物情報提供装置は、乗り物を利用するために滞留可能な場所である滞留場所の滞留状況を検出する滞留状況検出部と、前記滞留状況検出部の検出結果に基づいて、前記滞留場所を利用する利用者から視認可能な壁、床面、天井の少なくとも1つに情報を表示すべく出力を行う出力制御部と、を有し、前記出力制御部は、前記滞留状況検出部の検出結果に基づいて、前記滞留場所にアシストが必要な利用者がいるか否かを判定し、アシストが必要な利用者がいる場合には、前記滞留場所に、一般の行列とは異なる行列を形成するよう案内する案内情報を出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、待合スペースで待っている利用者の人数や状況を把握することが可能であり、全面が表示面となっている壁面に、乗り物の運行状況等を映像で動的に提示することができる。また、待合スペースで待っている利用者の人数や状況を、乗り物側に知らせることができる。また、行列の誘導等を、滞留する利用者の状況やニーズに応じてダイナミックに変更して提示できる。これにより、利用者に、より利便性の高いサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る乗り物情報提供装置の概要の説明図である。
【
図2】第1の実施形態に係るバス停留所に設けられた制御装置の概要を示すブロック図である。
【
図3A】第1の実施形態に係るバス停留所の表示の一例の説明図である。
【
図3B】第1の実施形態に係るバス停留所の表示の一例の説明図である。
【
図3C】第1の実施形態に係るバス停留所の表示の一例の説明図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るバス停留所での処理を示すフローチャートである。
【
図5】第1の実施形態に係るバス停留所での処理を示すフローチャートである。
【
図6A】第1の実施形態に係るバス停留所での処理を示すフローチャートである。
【
図6B】バス停留所において利用者を誘導する概念を表す図である。
【
図7】第1の実施形態に係るバス停留所での処理を示すフローチャートである。
【
図8】第1の実施形態に係るバス停留所での処理を示すフローチャートである。
【
図9】本発明による乗り物情報提供装置の基本構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る乗り物情報提供装置1の概要の説明図である。この例では、乗り物としてバス、待合スペースとしてバス停留所の例が示されている。
【0011】
図1に示すように、バス停留所10は、バス40の発着場所として利用されるとともに、バス40を待っている利用者16の待合スペースとして利用される。バス停留所10は、床面11と、壁面12と、天井13とからなる。床面11及び壁面12はその全体が表示面となっている。床面11及び壁面12の全体を表示面とすることは、プロジェクションやLED(Light Emitting Diode)モジュールなどにより実現可能である。
床面11及び壁面12の表示面は、利用者16が視認可能であり、利用者16にバスの運行状況等、利用者に必要な情報を提供するのに用いられる。この床面11及び壁面12の表示面に映し出す情報は、バスの運行状況や利用者のニーズに応じて、ダイナミックに変化させることができる。
天井13には、カメラ15が取り付けられている。カメラ15は、利用者の動きのセンシングや、平面との接触をセンシングすることにより、バス停留所10における滞留状況を収集するのに用いられる。なお、さらに、バス停留所10は、バス停留所10の滞留状況を取得するために、3Dスキャナを設けるようにしてもよい。また、バス停留所10は、天井13全体についても、表示面としてもよい。
【0012】
なお、本実施形態でサービスが提供できるバス停留所10のスペースは、床面11、壁面12が表示面として利用可能であり、表示面が空間的な規模で配置されている。ここで言う空間的とは、複数の人数がそのディスプレイの範囲内に滞在できるということであり、例えば、床面11においては2平方メートル、壁面12においては2m幅を超える規模のものが相当する。また、床面11、壁面12の表示面は、それぞれ別個に(離間して)構成されてもよいが、お互いに接していることが望ましい。
【0013】
また、床面11及び壁面12の表示面には、プロジェクションやLEDモジュール以外の表示技術を用いるようにしてもよい。本実施形態においては、表示面に影ができないものが好ましく、また、床面11においては加重や摩耗の影響を受けにくいものが好ましい。
【0014】
バス停留所10には、制御装置20が設けられる。床面11及び壁面12の表示面には、制御装置20からの映像信号により、各種情報が表示される。また、制御装置20は、カメラ15によって撮像することで得られる撮像結果に基づいて、ユーザの位置を特定し、特定された位置に応じた床面11又は床面11と壁面12の位置に情報を表示する。たとえば、ユーザの位置を特定し、床面11を用いユーザの足元部分に情報を表示したり、ユーザが壁面12に近接した際に、壁面12を用いてユーザの手元部分に情報を表示したりすることができる。また、また、制御装置20は、カメラ15によって撮像することで得られる撮像結果に基づいて、壁面12の近傍に存在するユーザの動作を検出し、その検出結果を用いるか、または、壁面12の近傍に存在するユーザの動作を検出した検出結果を後述するモーションセンサから取得し、取得した検出結果を用いることで、ユーザの動作に応じた内容を表示することも可能である。また、制御装置20は、ネットワーク30を介して、バス40の端末装置51と通信を行うことができる。
【0015】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るバス停留所10に設けられた制御装置20の概要を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、ストレージデバイス24、及び通信部25を含んで構成される。CPU21は、コマンドを解釈して、実行を行う。ROM22には、ブートプログラムが記憶されている。RAM23は、メインメモリとして用いられる。ストレージデバイス24は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)からなり、OS(Operating System)やアプリケーションのプログラムやデータが記録される。通信部25は、ネットワーク30を介して、バス40側の端末装置51と通信を行う。
【0016】
制御装置20には、表示部26、モーションセンサ27、カメラ15が接続される。表示部26は例えばプロジェクタあるいはLEDモジュールであり、カメラ15によって撮像することで得られる撮像結果に基づいて制御装置20によって特定されるユーザの位置に対応した床面11又は床面11と壁面12の位置に床面11や壁面12の全面または一部の領域に画像を投写する。カメラ15は、床面11や壁面12を撮像し、撮像結果を制御装置20に出力する。制御装置20は、この撮像結果に基づいて画像処理を行うことで、撮像領域に存在するユーザの動きを検出することができる。制御装置20は、ユーザの動きを検出した結果に応じた画像を表示部26によって床面11や壁面12に表示する。なお、撮像結果に基づいてユーザの動きを検出する処理は、カメラ15が行い、その検出結果を制御装置20に出力するようにしてもよい。
ここでは、カメラ15の撮像結果に基づいて、ユーザの動きを検出することができるが、モーションセンサ27を用いることもできる。モーションセンサ27は、赤外線またはレーザー光等の所定の波長の光を出射し、その反射光を受光することで、周囲に存在する物体を検出する。また、モーションセンサ27は、物体を検出した検出結果に基づいて、物体の動きを検出する。モーションセンサ27は、物体を検出した検出結果や、物体の動きを検出した結果をCPU21に出力する。モーションセンサ27は、例えば、バス停留所10の天井または天井近傍の壁面に取り付けられる。このようなカメラ15やモーションセンサを用いる場合には、ユーザがどこに居るか(床面と接触)、ユーザが壁面に対してどの程度近接しているか(壁面とは非接触)、ユーザが壁面のどこをタッチしているか(壁面と接触)のいずれについても取得することができる。また、カメラ15やモーションセンサを用いる場合には、ユーザの移動や、ユーザの壁や表示領域への近接度合による状況的判断、タッチによる明示的な操作等に基づくインタラクションを実現することができる。また、カメラ15の撮像結果やモーションセンサ27の検出結果の他に、3Dスキャナによる検出結果に基づいてユーザの動きを検出してもよい。また、壁面12にタッチパネルを設けた場合には、タッチ操作が行われたか否かを直接検出することができるので、検出精度を向上させることができる。
【0017】
図1において、バス40は、バス停留所10を停留所として運行する。バス40は、端末装置51、カメラ52、表示部53が設けられている。端末装置51は、このカメラ52の撮像画像から、バス40の乗客55の状況を取得できる。また、端末装置51は、カメラ52の撮像画像を画像認識することで、乗客55の数、空いている席の数等の情報を取得できる。端末装置51は、ネットワーク30を介して、バス停留所10の制御装置20と通信を行うことができる。これにより、端末装置51は、バス停留所10で待っている利用者16の人数等の情報を制御装置20から取得できる。また、端末装置51には、表示部53が接続される。表示部53は、例えば、液晶表示装置であり、次の停車場の名称や料金(運賃)を表示するとともに、混雑度合いや、遅延状態を表示する。また、表示部53には、バス停留所10(次に停車する停留所)で乗り込む乗客の数や、車椅子等が必要であるか否かの情報等を表示する。
なお、ここで例示したバスのような不特定多数の様々な属性の人が予約等を行うことなく乗り込むことが可能な乗り物の場合には、カメラ52の撮像画像から、乗客55の利用状況(人数、空席等)を把握することができる。一方、専用アプリケーションによって、空席検索や予約をすることが可能なライドシェア・配車アプリ・自動運転サービスなどの場合は、それらのアプリケーションから登録された予約情報を参照することで、直接的に(カメラ52の撮像画像を用いることなく)運行経路上における乗客の利用状況を把握することが可能である。また、アプリケーションから登録された予約情報と、カメラ52によって検出された情報との両方を参照するようにした場合には、推定の精度を向上させることも可能である。
【0018】
カメラ15は、バス40(乗り物)の混雑度合いの運行状況を検出する運行状況検出部として機能する。また、制御装置20におけるカメラ15は、バス40を利用するために滞留可能な場所であるバス停留所10の滞留状況を検出する滞留状況検出部として機能する。すなわち、制御装置20でカメラ15の撮像画像から人を認識し、その認識結果から人の数をカウントすることで、バス40を利用するために待っている人の数を検出できる。
【0019】
制御装置20は、バス40の混雑度合いの運行状況の検出結果と、バス停留所10の混雑度合いの運行状況の検出結果とに基づいて、混雑状況、遅延状況等の情報を、床面11、壁面12等、利用者16から視認可能な場所に出力(表示)する。また、制御装置20は、混雑状況、遅延状況等の情報を、バス40内の端末装置51へ出力し、表示部53に表示する。また、制御装置20は、バス40の空き状況を判定し、この判定結果を表示部26により、壁面12に表示させる。すなわち、制御装置20は、バス40の運行状況の検出結果とバス停留所10の滞留状況の検出結果とに基づいて、運行状況の検出結果を壁面12や床面11に表示する出力(第1の出力)と、このバス停留所10の滞留状況の検出結果に応じた情報をバス40の端末装置51へ出力(第2の出力)とを行う。
【0020】
また、制御装置20は、カメラ15の画像を解析して、バス停留所10にアシストが必要な利用者16がいるか否かを判定し、アシストが必要な利用者16がいる場合には、バス停留所10の床面11に、一般の行列とは異なる行列を形成するよう案内を出力する。アシストが必要な利用者としては、例えば、車椅子を利用している利用者、ベビーカーを押す利用者、大きな荷物を持つ利用者などである。
【0021】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態では、床面11及び壁面12はその全面を表示面として利用することが可能である。また、天井13にカメラ15が取り付けられており、制御装置20は、カメラ15から得られる撮像画像を画像認識することで、バス停留所10で待つ利用者16の情報を取得できる。また、制御装置20は、ネットワーク30を介して、バス40側と通信を行うことができる。これにより、バス停留所10では、以下のような処理が行える。
【0022】
バス停留所10は、天井13に取り付けられたカメラ15の撮像画像から、画像判定、3次元スキャンにより、バス停留所10に滞在する利用者16の数や位置を取得することができる。また、制御装置20は、カメラ15の撮像結果に基づいて検出された複数の利用者16のバス停留所10内での滞在位置や動きから、乗車しようとしている人の列を推定することができる。
なお、上述したように、この例ではバスのような不特定多数の様々な属性の人が予約等を行うことなく乗り込むことが可能な乗り物の場合には、カメラ15の撮像画像から、利用者16の滞在状況(人数、整列状況等)を把握することができる。一方、専用アプリケーションによって、空席検索や予約をすることが可能なライドシェア・配車アプリ・自動運転サービスなどにおける乗り場の場合は、それらのアプリケーションから登録された予約情報を参照することで、直接的に(カメラ15の撮像画像を用いることなく)乗り場における利用者の滞在状況を把握することが可能である。また、アプリケーションから登録された予約情報と、カメラ15によって撮像された撮像結果に基づく利用者の滞在状況との両方を参照するようにした場合には、推定の精度を向上させることも可能である。
また、バス停留所10は、床面11や壁面12に情報表示させることにより、利用者16に整列してもらうために必要な情報を提示することができる。整列してもらうために必要な情報は、バスの運行状況に応じて、ダイナミックに変更できる。また、バス停留所10は、利用者16の位置をトラッキングし、各利用者16の足元にそれぞれ個別の情報であって必要な誘導情報を表示することができる。
【0023】
また、バス停留所10は、カメラ15によって撮像することで得られる撮像結果に基づいて制御装置20によって特定されるユーザの位置に対応した床面11又は床面11と壁面12の位置に情報を表示させることにより、バスに並ぶ列の先頭を誘導することができる。誘導は、列とみなされた複数の利用者間に、それが列と認識されていることを、床面の線表示等によって提示することで行える。さらに、行列の最後尾の利用者の足元近傍には、それがどの行列の最後尾であるかの情報を表示し、新たに到来した利用者にその行列に並ぶかどうかを促すことができる。
【0024】
また、制御装置20は、行列に属さない利用者に対して、その足元に情報を提示し、行列に並ぶか、壁面等に表示された時刻表等の情報を確認するか、促すことができる。
【0025】
また、バス停留所10は、壁面12の表示機能により、時刻表や経路などを表示できる。これにより、利用者は時刻や経路を確認できる。時刻表や経路などは、バスの運行状況に応じて、ダイナミックに変更できる。また、壁面12のタッチ操作による制御装置20への入力を可能にし、経路検索など、スマートフォンで個人向けに実現されているアプリケーションも実装可能である。
【0026】
また、バス停留所10は、カメラ15の撮像画像を画像認識することで、利用者16の中に、アシストが必要な利用者がいるか否かを判定できる。バス停留所10は、利用者にアシストが必要な人がいる場合、それを判別し、すでに構築された行列とは別の位置に必要なレーン(例えば、優先レーン)を床面11に表示する。
【0027】
また、バス停留所10は、カメラ15の撮像画像を画像認識することで、その停留所における、利用者の人数や、アシストの必要の有無などを、検知できる。そして、制御装置20は、利用者の人数や、アシストの必要の有無などを、その停留所に接近するバス40に事前に通知できる。
【0028】
また、バス停留所10は、バス40側と通信を行い、バス40の車内の混雑状況を取得することができる。バス停留所10は、その停留所に接近するバス40の混雑状況を確認し、床面11や壁面12の表示機能を使って、その情報を利用者に提示できる。そして、バス停留所10は、例えば、次のバスは約何分後に到着し、空席予想は約何席である、というような情報を、床面11や壁面12に表示できる。
【0029】
図3A及び
図3Bは、本発明の第1の実施形態に係るバス停留所10の表示の一例の説明図である。前述したように、本実施形態では、床面11及び壁面12が全面ディスプレイとして用いられる。
図3Aに示すように、壁面12には、時刻表101、バスの運行状況(現在どこを進行中か、遅延があるか等)102が表示される。時刻表101の情報は、バスの出発時刻や目的地が表示される。バスの運行状況102の情報は、運行中のバス40と通信を行うことで、そのバスの現在位置を取得することで、現在位置を図形上に重ねて表示される。また、壁面12には、壁面インターフェース103が表示される。この壁面インターフェース103は、経路検索やバスの情報取得等を行うためのユーザーインターフェースである。利用者16が壁面12に近づくと、壁面インターフェース103が利用できるようになり、壁面インターフェース103に対してタッチ操作をすることで、各種情報を壁面12において表示することができる。
【0030】
また、
図3Bに示すように、床面11には、整列ポイント(先頭が並ぶ場所を案内する位置)と、整列ポイントを基準にして並ぶ列を誘導するためレーンが表示される。この例では、整列ポイントには行き先名「横浜行」や「東京行」等が表示される。この場合、床面11には、「横浜行」の整列ポイント104a及び「横浜行」の乗客を誘導するためのレーン105aと、「東京行」の整列ポイント104b及び「東京行」の乗客を誘導するためのレーン105bとが表示される。さらに、車椅子やベビーカーを使用している乗客を誘導するための優先レーン105cが表示される。優先レーン105cは、制御装置20によって、例えば、カメラ15の撮像画像から、バス停留所10で待っている利用者の中に車椅子を使っている人がいることを検出すると、表示部26によって表示される。また、レーンに沿って並ぶ利用者の数をカメラ15の撮像画像から検出することで、この検出された利用者の数が、その行き先名に対応するバス40が制御装置20によって特定された上で、当該制御装置20からバス40の端末装置51に送信される。
【0031】
また、
図3Cに示すように、床面11には、列の最後尾が表示される(表示画像107)。すなわち、一群で並んでいる人が検出されると、そこに並んでいる人の最後尾が検出される。この例では、「東京行」の整列ポイント104bから、レーン105bに沿って、複数の利用者16が並んでいる。そして、この行列の最後尾に、「東京行」の行き先名とともに行列の最後尾を示す「東京行最後尾」との文字列が表示画像107として表示される。なお、最後尾のユーザの近傍、または表示画像107には、その行列がどこへ向かうバスであるかを示す行き先と、そのバスの混雑度合いと、座れる確率等を表示するようにしてもよい。
なお、
図3A、
図3B、
図3Cにおいて、バス停留所10では、運行ルートが決まったバス路線について情報を表示する場合には、行き先名等が表示されるが、乗り合い自動運転のライドシェア等のサービスについて情報を表示する場合には、アプリケーションを用いて予約された、特定の車両を示す固有情報(ナンバープレートに記載された情報、ナンバープレートの画像、あるいはアイコン等)を表示するようにしてもよい。
【0032】
図4から
図8は、本発明の第1の実施形態に係るバス停留所10において行われる処理を示すフローチャートである。
図4は、全体的な処理を示す。
【0033】
図4に示すように、バス停留所10において、制御装置20は、オブジェクトの認識処理(ステップS1)と、移動しているオブジェクトの認識処理(ステップS2)と、オブジェクトの群の認識処理(ステップS3)と、カウント処理(ステップS4)とを行う。
【0034】
先ず、オブジェクトの認識処理(ステップS1)から説明する。オブジェクトの認識処理(ステップS1)は、バス停留所10で何かのオブジェクトが検出されたときの処理である。
図5は、オブジェクトの認識処理(ステップS1)での処理を示すフローチャートである。
(ステップS101)制御装置20は、カメラ15の撮像画像を解析して、オブジェクトを検出する。制御装置20は、オブジェクトを検出したら、処理をステップS102に進める。
(ステップS102)制御装置20は、カメラ15の解析画像から、オブジェクトの種類を判別して、処理をステップS103に進める。
【0035】
(ステップS103)制御装置20は、検出されたオブジェクトが人か否かを判別する。制御装置20は、検出されたオブジェクトが人でなければ(ステップS103:No)、処理をステップS104に進め、検出されたオブジェクトが人なら(ステップS103:Yes)、処理をステップS105に進める。
【0036】
(ステップS104)検出されたオブジェクトが人でなければ、オブジェクトは物であるので、制御装置20は、障害物を認識して、処理をステップS101に戻す。
(ステップS105)制御装置20は、検出されたオブジェクト(人)が車椅子に乗っているか否かを判別する。車椅子に乗っていれば(ステップS105:Yes)、処理をステップS106に進め、車椅子に乗っていなければ(ステップS105:No)、処理をステップS107に進める。
(ステップS106)制御装置20は、優先レーン(優先レーン105c)を表示して、車椅子に乗っている人を誘導して、処理をステップS101に戻す。
(ステップS107)制御装置20は、検出されたオブジェクト(人)が荷物を持っているか否かを判定する。荷物を持っていれば(ステップS107:Yes)、処理をステップS108に進め、荷物を持っていなければ(ステップS107:No)、処理をステップS109に進める。
【0037】
(ステップS108)制御装置20は、荷物を認識して、処理をステップS101に戻す。荷物を持っている利用者がいることが認識された場合には、バス40の端末装置51に対して、一定サイズ以上の荷物を持った人が乗車する可能性があることを通知し、表示部53に表示することが可能である。これにより、バス40内に乗車している利用者に対して、バスの奥へ詰めてもらう等、バスが停留所に到着する前にスペースを確保してもらうことができる。
(ステップS109)制御装置20は、足元の床面に誘導を表示して、処理をステップS110に進める。
(ステップS110)制御装置20は、全てのオブジェクトの処理を行ったか否かを判定する。全てのオブジェクトの処理を行っていなければ(ステップS110:No)、ステップS101に戻り、次のオブジェクトの認識処理を行う。全てのオブジェクトの処理を終了したら(ステップS110:Yes)、オブジェクトの認識処理を終了して、メイン処理にリターンする。
【0038】
次に、移動しているオブジェクトの認識処理(ステップS2)について説明する。移動しているオブジェクトの認識処理(ステップS2)は、バス停留所10で人が動いたときの処理である。
図6Aは、移動しているオブジェクトの認識処理(ステップS2)での処理を示すフローチャートである。
図6Bは、バス停留所において利用者を誘導する概念を表す図である。
【0039】
(ステップS201)制御装置20は、行き先別の整列ポイントを床面11に表示して(符号251、符号252)、処理をステップS202に進める。なお、整列ポイントの少なくとも一部が、壁面12に表示されるようにしてもよい。
(ステップS202)制御装置20は、カメラ15の撮像画像を解析して、オブジェクト(人)を認識する。制御装置20は、オブジェクト(人)を認識したら、処理をステップS203に進める。
(ステップS203)制御装置20は、認識したオブジェクトである人(利用者)の位置から、整列ポイント、スペース外への行き先、操作可能な壁面、行列の最後尾へのベクトルをそれぞれ計算する。例えば、整列ポイントは符号251に示す整列ポイント、スペース外への行き先は符号255に示す駅、操作可能な壁面は符号256に示す壁面、行列の最後尾は符号257に示す最後尾であってもよい。
(ステップS204)制御装置20は、計算結果に基づいて、各方向へ誘導する図形をそれぞれ床面に表示する。ここでは、制御部20は、整列ポイントへのベクトルに基づいて、符号261の矢印状の図形を表示し、スペース外への行き先へのベクトルに基づいて、符号262の矢印状の図形を表示し、操作可能な壁面へのベクトルに基づいて、符号263の矢印状の図形を表示し、行列の最後尾へのベクトルに基づいて、符号264の矢印状の図形を表示する。このようにして、認識したオブジェクトである人(利用者)に対し、その個人向けの情報を表示することが可能である。また、個人向けの情報としては、各利用者に対してパーソナライズされた、矢印、文字、アイコン等を組み合わせた案内表示と、一体化または組み合わされた画像が表示されてもよい
(ステップS205)制御装置20は、カメラ15の撮像画像を解析することで、オブジェクト(人)が壁面に向かって近づいているか否かを判定する。制御装置20は、オブジェクト(人)が壁面に近づいていれば(ステップS205:Yes)、処理をステップS206に進め、オブジェクト(人)が壁面に近づいていなければ(ステップS205:No)、処理をステップS207に進める。
【0040】
(ステップS206)制御装置20は、壁面12の画面に、壁面12に対してタッチ等をして処理が行える壁面インターフェース(壁面インターフェース103)を起動して、処理をステップS201に戻す。壁面インターフェース103が起動されると、壁面12における利用者のタッチ操作等を検出し、そのタッチ操作に応じた各種情報を壁面インターフェース103または壁面12におけるいずれかの領域に表示することができる。
(ステップS207)制御装置20は、カメラ15の撮像画像を解析することで、オブジェクト(人)が整列ポイントに並んだか否かを判定する。制御装置20は、オブジェクト(人)が整列ポイントに並んだ場合には(ステップS207:Yes)、処理をステップS208に進め、オブジェクト(人)が整列ポイントに並んでいない場合には(ステップS207:No)、処理をステップS209に進める。
(ステップS208)制御装置20は、オブジェクト群の認識処理へ移行する。オブジェクト群の認識処理としては、例えば、ステップS3のオブジェクト群の認識処理である。
(ステップS209)制御装置20は、他にオブジェクトがあるか否かを判定する。他にオブジェクトがあれば(ステップS209:Yes)、ステップS201に戻り、次のオブジェクトの認識処理を行う。他にオブジェクトがなければ(ステップS209:No)、移動しているオブジェクトの認識処理を終了して、メイン処理にリターンする。
【0041】
次に、オブジェクトの群の認識処理(ステップS3)について説明する。オブジェクトの群の認識処理(ステップS3)は、バス停留所10で人が並んでいるときの処理である。
図7は、オブジェクトの群の認識処理(ステップS3)を示すフローチャートである。
(ステップS301)制御装置20は、カメラ15の撮像画像を解析して、オブジェクト(人)の群を認識する。制御装置20は、オブジェクト(人)の群を認識したら、処理をステップS302に進める。
(ステップS302)制御装置20は、カメラ15の撮像結果に基づく解析画像から、その行き先の列に、既に並んでいる人がいるか否かを判定する。制御装置20は、既に並んでいる人がいなければ(ステップS202:No)、処理をステップS303に進め、既に並んでいる人がいれば(ステップS202:Yes)、処理をステップS304に進める。
(ステップS303)制御装置20は、行き先別の整列ポイント(整列ポイント104a、104b)への誘導を表示して、処理をステップS301に戻す。
(ステップS304)制御装置20は、カメラ15の撮像結果に基づく解析画像から、その行き先の列の最後尾を判定して、処理をステップS305に進める。
(ステップS305)制御装置20は、行列の最後尾の床面11に、最後尾であることを示す表示(最後尾を示す表示画像107)を行って、処理をステップS306に進める。
【0042】
(ステップS306)制御装置20は、全てのオブジェクトの群についての処理が終了したか否かを判定する。全てのオブジェクトの群についての処理が終了していなければ(ステップS306:No)、ステップS301に戻り、次のオブジェクトの群についての認識処理を行う。全てのオブジェクトの群についての処理が終了していれば(ステップS306:Yes)、オブジェクトの群の認識処理を終了して、メイン処理にリターンする。
【0043】
次に、カウント処理(ステップS4)について説明する。カウント処理(ステップS4)は、バス停留所10で待っている人をカウントする処理である。
図8は、カウント処理(ステップS4)での処理を示すフローチャートである。
(ステップS401)制御装置20は、カメラ15の撮像画像を解析して、行列に並んでいる人をカウントして、処理をステップS402に進める。
(ステップS402)制御装置20は、接近しているバス側と通信を行い、接近しているバスに、待っている人の数と、車椅子、荷物の有無を通知して、処理をステップS403に進める。
【0044】
(ステップS403)制御装置20は、全ての行列について処理が終了したか否かを判定する。全ての行列について処理が終了していなければ(ステップS403:No)、ステップS401に戻り、次の行列についてカウント処理を行う。全ての行列についての処理が終了していれば(ステップS403:Yes)、カウント処理を終了して、メイン処理にリターンする。
【0045】
以上説明したように、本実施形態では、床面にペイントやタイルで物理的に提示していたような情報を、全面が表示面となっている床面11に映像で動的に提示できる。そのため、物理的な表示体を設置する必要もない。また、画像認識などのセンシング技術によって、バス停留所10にいる利用者16の人数や状況を把握することも可能である。また、全面が表示面となっている壁面12に、バスの運行状況等を映像で動的に提示できる。また、利用者16が壁面12をタッチすることで、必要な情報を表示させることができる。
【0046】
路線バスのような交通機関は、事前に旅程を計画し予約するタイプの交通機関と異なり、街中に停留所が点在しており、利用者はその時その場所の都合で、臨機応変にその交通機関を利用するかどうかを決定する。同時に、バスの側も、道路渋滞や乗降時間の影響を受けることがあり、運行の微調整がしばしば発生する。利用者は、事前にバスの接近情報や乗継情報や混雑情報を取得できると、乗車するかどうかの意思決定がしやすい。乗り合い車両内においても、次の停留所での乗車予測ができることで、事前に奥につめたり、車いすスペースを確保するなどの準備ができ乗降時間を短縮できる。本実施形態では、そうした複数の行先へ向かう利用者が場当たり的に滞留するバス停留所の状況おいて、停留所のシステムが利用者の行列や行先を把握し、利用者群に対し壁や床を使って情報提示することで、利用者の整列が行えるとともに、乗降がスムーズになり、利用者に、より利便性の高いサービスを提供できる。
【0047】
なお、天井13が表示面となっている場合には、乗降の意思決定に役立つ環境情報(降雨確率等)を提示することができる。それら情報の表示方法は、文字などでの明示的な提示の方法でも、照明機能などを兼ねたアンビエントな提示の方法でも構わない。
また、設置のコストや道路空間の制約などから、経路上のすべての停留所が大規模なディスプレイを持つバス停を実現できるとは限らない。その場合は、簡易的な表示機能しかもたないポール状の停留所を用意し、ポールの先端から画像認識等において利用者の待ち行列判定を行うことで、このシステムに組み込むことができる。
【0048】
また、屋根を持たないバス停においては、雨宿りや日照り除けのために、利用者は、バス停から離れ、近くの屋根のある空間で待機するということが行われる。その際に、システム(停留所及びバス)がその停留所の利用者が近くで待機しているということを把握できるように、停留所にビーコンなどの近距離の利用者を判定できる機能を持たせ、スマートフォン等を介して近距離の利用者からの入力を得ることによって、待ち利用者に含めることができる。
【0049】
なお、上述の例では、乗り物としてバス、待合スペースとしてバス停留所の例について説明してきたが、本発明は、バス以外の乗り物や待合スペースにも同様に適用できる。例えば、乗り物は列車、待合スペースとして駅であってもよい。さらに、乗り物はエレベータ、待合スペースとしてエレベータ前のホールであってもよい。
また、上述した実施形態において、乗り物がバスである場合について説明した。このようなバスは、運行経路や運行時刻が予め決められており、その運行経路や運行時刻に沿って運行される公共機関である場合を主な一例として説明したが、ライドシェアや自動運転技術を用いた自動車等の車両による交通サービスにも用いることができる。この場合には、車両に乗り込む待合場所に上述のバス停留所10と同様に、待合場所における利用者の状況を撮影するカメラによって、利用者の状況を検出し、制御装置20が、床面、壁面に対して、プロジェクションやLEDモジュールを用いて各種情報(運行状況や車両の現在位置等)を表示するようにしてもよい。また、待合場所を撮影したカメラから得られる撮像画像に基づいて検出された利用者の情報を、車両内に搭載された端末装置に送信し、この端末装置に接続された表示装置に各種情報を表示するようにしてもよい。また、待合場所を撮影したカメラによって検出された利用者の情報を、車両に搭乗している利用者によって携帯されている端末装置(携帯電話、スマートフォン等)に送信し、この端末装置の表示画面に各種情報を表示してもよい。
【0050】
図9は、本発明による乗り物情報提供装置の基本構成を示す概略ブロック図である。本発明による乗り物情報提供装置は、運行状況検出部201と、滞留状況検出部202と、出力制御部203と、を有する。運行状況検出部201は、乗り物210の運行状況を検出する。滞留状況検出部202は、乗り物210を利用するために滞留可能な場所である滞留場所211の滞留状況を検出する。出力制御部203は、運行状況検出部201の検出結果と滞留状況検出部202の検出結果とに基づいて、運行状況検出部201の検出結果に応じた情報を滞留場所211を利用する利用者212から視認可能な壁214、床面213、天井215の少なくとも1つに表示する表示部216へ出力する第1の出力と、滞留状況検出部202の検出結果に応じた情報を乗り物210内にある端末装置217へ出力する第2の出力と、のうち少なくともいずれか一方の出力を行う。
【0051】
上述した実施形態における乗り物情報提供装置1の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0052】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0053】
10…バス停留所、11…床面、12…壁面、15…カメラ、20…制御装置、40…バス、51…端末装置