(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-10
(45)【発行日】2023-08-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/26 20120101AFI20230814BHJP
【FI】
G06Q20/26
(21)【出願番号】P 2021062156
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2021-03-31
【審判番号】
【審判請求日】2022-02-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 直人
【合議体】
【審判長】渡邊 聡
【審判官】高瀬 勤
【審判官】梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-2139(JP,A)
【文献】特開2017-33091(JP,A)
【文献】特開2003-141424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
即時払いまたは後払いを選択可能であり、かつ、ユーザの端末を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって
代金を支払う電子決済サービスを利用
した前記代金の支払い時に、前記ユーザによって後払いが選択されていた場合、前記ユーザが引き落とし用に保有するメイン口座およびサブ口座に関する口座情報を取得する取得部と、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されていない場合、前記口座情報に基づいて前記メイン口座の残高が不足していな
ければ、前記メイン口座を後払い金額の引き落とし口座として選択し、前記メイン口座の残高が不足してい
れば、前記サブ口座を前記引き落とし口座として選択する選択部と、
前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす決済処理部と、
前記引き落とし口座の残高が不足していた場合に、前記ユーザに対して前記引き落とし口座への入金を提案する通知部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
即時払いまたは後払いを選択可能であり、かつ、ユーザの端末を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって
代金を支払う電子決済サービスを利用
した前記代金の支払い時に、前記ユーザによって後払いが選択されていた場合、前記ユーザが引き落とし用に保有するメイン口座およびサブ口座に関する口座情報を取得する取得部と、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されていない場合、前記口座情報に基づいて前記メイン口座の残高が不足していな
ければ、前記メイン口座を後払い金額の引き落とし口座として選択し、前記メイン口座の残高が不足してい
れば、前記サブ口座を前記引き落とし口座として選択する選択部と、
前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす決済処理部と
を有し、
前記決済処理部は、
前記メイン口座の残高が不足していなくても、前記サブ口座の残高が前記メイン口座の残高よりも多い場合には、前記サブ口座から前記後払い金額を引き落とす
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記決済処理部は、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されている場合に、前記口座情報に含まれる各口座に割り当てられた分配金額を前記メイン口座および前記サブ口座から引き落とす
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記メイン口座および前記サブ口座から引き落とす前記分配金額を事前に前記ユーザに通知する通知部
を有することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記分配金額を引き落とす口座および当該口座に割当てる前記分配金額を変更する変更要求を前記ユーザから取得し、
前記決済処理部は、
前記変更要求に基づいて変更した分配金額を前記メイン口座およびサブ口座から引き落とす
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
即時払いまたは後払いを選択可能であり、かつ、ユーザの端末を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって
代金を支払う電子決済サービスを利用
した前記代金の支払い時に、前記ユーザによって後払いが選択されていた場合、前記ユーザが引き落とし用に保有するメイン口座およびサブ口座に関する口座情報を取得する取得工程と、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されていない場合、前記口座情報に基づいて前記メイン口座の残高が不足していな
ければ、前記メイン口座を後払い金額の引き落とし口座として選択し、前記メイン口座の残高が不足してい
れば、前記サブ口座を前記引き落とし口座として選択する選択工程と、
前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす決済処理工程と、
前記引き落とし口座の残高が不足していた場合に、前記ユーザに対して前記引き落とし口座への入金を提案する通知工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
即時払いまたは後払いを選択可能であり、かつ、ユーザの端末を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって
代金を支払う電子決済サービスを利用
した前記代金の支払い時に、前記ユーザによって後払いが選択されていた場合
、前記ユーザが引き落とし用に保有するメイン口座およびサブ口座に関する口座情報を取得する取得手順と、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されていない場合、前記口座情報に基づいて前記メイン口座の残高が不足していな
ければ、前記メイン口座を後払い金額の引き落とし口座として選択し、前記メイン口座の残高が不足してい
れば、前記サブ口座を前記引き落とし口座として選択する選択手順と、
前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす決済処理手順と、
前記引き落とし口座の残高が不足していた場合に、前記ユーザに対して前記引き落とし口座への入金を提案する通知手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項8】
即時払いまたは後払いを選択可能であり、かつ、ユーザの端末を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって
代金を支払う電子決済サービスを利用
した前記代金の支払い時に、前記ユーザによって後払いが選択されていた場合
、前記ユーザが引き落とし用に保有するメイン口座およびサブ口座に関する口座情報を取得する取得工程と、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されていない場合、前記口座情報に基づいて前記メイン口座の残高が不足していな
ければ、前記メイン口座を後払い金額の引き落とし口座として選択し、前記メイン口座の残高が不足してい
れば、前記サブ口座を前記引き落とし口座として選択する選択工程と、
前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす決済処理工程と
を含み、
前記決済処理工程は、
前記メイン口座の残高が不足していなくても、前記サブ口座の残高が前記メイン口座の残高よりも多い場合には、前記サブ口座から前記後払い金額を引き落とす
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
即時払いまたは後払いを選択可能であり、かつ、ユーザの端末を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって
代金を支払う電子決済サービスを利用
した前記代金の支払い時に、前記ユーザによって後払いが選択されていた場合、前記ユーザが引き落とし用に保有するメイン口座およびサブ口座に関する口座情報を取得する取得手順と、
前記メイン口座および前記サブ口座に対して引き落とす分配金額が設定されていない場合、前記口座情報に基づいて前記メイン口座の残高が不足していな
ければ、前記メイン口座を後払い金額の引き落とし口座として選択し、前記メイン口座の残高が不足してい
れば、前記サブ口座を前記引き落とし口座として選択する選択手順と、
前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす決済処理手順と
をコンピュータに実行させ、
前記決済処理手順は、
前記メイン口座の残高が不足していなくても、前記サブ口座の残高が前記メイン口座の残高よりも多い場合には、前記サブ口座から前記後払い金額を引き落とす
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子マネーや仮想通貨といった電子マネーを用いて代金を支払う電子決済サービスが知られている。たとえば、電子決済サービスの一種として、利用者が携帯する端末装置を用いて2次元コード等を表示または読み取ることで決済を行う手法(たとえば、スマホ決済)が知られている。
【0003】
電子決済サービスを提供する事業者は、ユーザによって予め登録された口座から毎月決まったタイミングで支払代金の引き落としを行うことが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電子決済サービスを提供する事業者は、ユーザによって登録された口座の残高が不足している場合、支払い金額の引き落としを行うことができない。
【0006】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、引き落としができない状況の発生を抑制することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の一態様に係る情報処理装置は、取得部と、選択部と、処理部とを有する。取得部は、代金の支払い時に、ユーザが引き落とし用に保有する複数の口座に関する口座情報を取得する。選択部は、前記口座情報に基づいて前記複数の口座から後払い金額の引き落とし口座を選択する。処理部は、前記引き落とし口座から前記後払い金額を引き落とす。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る口座情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る代金の引き落とし方法の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置が実行する決済処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する引き落とし口座選択処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する引き落とし口座選択処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置が実行する引き落とし口座選択処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
[1.情報処理方法の概要]
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す図である。実施形態に係る情報処理装置は、例えば、ユーザが購入した商品または利用したサービスの代金を即時払いまたは後払いの支払い方法によって支払う電子決済サービスを提供する装置である。
【0012】
即時払いは、ユーザによって予めチャージされた電子マネーのチャージ残高から代金をその場で支払う支払方法である。後払いは、電子決済サービスの事業者が代金を支払い、予め登録されたユーザの銀行口座から後日代金を引き落として代金を回収する支払方法である。
【0013】
後払いは、支払金額に利子が加算されるが、現金の持ち合わせがない場合やチャージ残高が不足している場合であっても商品の購入やサービスの利用が可能であるため、ユーザにとっては便利な支払方法である。
【0014】
一方、電子決済サービスを提供する事業者にとっては、利子による利益を得ることができるが、後払い代金の引き落とし口座の残高が不足している場合、後日引き落とし口座から代金を引き落とすことができない。そこで、実施形態に係る情報処理装置は、
図1に示す情報処理方法によって引き落としができない状況の発生を抑制する。
【0015】
具体的には、ユーザ11は、例えば、各種の商品やサービスといった決済対象の利用や購入を行った場合、自身の携帯端末装置(以下「ユーザ端末12」と記載する)に予めインストールされた決済アプリ(アプリケーションプログラム)を起動する。
【0016】
そして、ユーザ11は、
図1に示すように、決済アプリを使用して、店舗に設置された電子決済用の店舗コード(例えば、QRコード(登録商標))13をユーザ端末12によって読み取り(ステップS1)、代金を入力する(ステップS2)。このとき、ユーザ11は、即時払い、または、後払いを選択できる。
【0017】
店舗コード13には、店舗を識別する識別情報が含まれる。なお、店舗コード13は、QRコードに限定されるものではなく、バーコードや所定のマーク、番号など(すなわち、所定のコード)であってもよい。その後、ユーザ端末12は、店舗の識別情報および支払金額を示す情報を含む決済情報を情報処理装置1に送信する(ステップS3)。
【0018】
情報処理装置1は、決済情報を受信すると決済処理を行う。このとき、情報処理装置1は、即時払いが選択されていた場合、ユーザ11によってチャージされた電子マネーのチャージ残高から代金を支払い、決済完了通知をユーザ端末12に送信する。
【0019】
また、情報処理装置1は、後払いが選択されていた場合、ユーザ11が引き落とし用に保有する複数の口座に関する口座情報を複数の銀行14,15およびユーザ端末12から取得する(ステップS3)。そして、情報処理装置1は、取得した口座情報に基づいて複数の口座から後払いの引き落とし口座を選択する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、口座情報に含まれる各銀行口座の残高、代金の引き落としに関するユーザ11の設定等に基づいて、引き落とし口座を選択する。
【0020】
その後、情報処理装置1は、選択した引き落とし口座から所定の引き落とし日に、後払いの金額を引き落とす(ステップS5)。そして、そして情報処理装置1は、代金の引き落としが完了すると、決済完了通知をユーザ端末12に送信する。(ステップS6)。このように、情報処理装置1は、ユーザ11の口座情報に基づいて複数の口座から後払い金額の引き落とし口座を選択して代金を引き落とすので、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【0021】
なお、情報処理装置1が行う決済処理は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、情報処理装置1が行う決済処理は、店舗に設置された店舗端末を用いたものであってもよい。この場合、ユーザ11のユーザ端末12は、ユーザ11を識別するためのユーザIDを画面上に表示する。店舗に設置された店舗者端末は、ユーザ端末12に表示されたユーザIDを読み取り、ユーザIDと、決済金額と、店舗の識別情報とを示す決済情報を情報処理装置1へと送信する。情報処理装置1は、ユーザIDが示すユーザ11のチャージ残高または銀行口座から、店舗の銀号口座へ代金を入金し、店舗端末或いはユーザ端末12に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知する。
【0022】
また、ユーザ11のユーザ端末12を用いた決済は、実店舗に対するものに限らず、たとえば、電子商取引サービスでの取引対象に対する決済(すなわち、オンライン決済)であってもよい。この場合、例えば、ユーザ端末12は、ユーザ11を識別するユーザIDと、店舗の識別情報と、取引対象の価格(決済金額)とを示す決済情報を情報処理装置1へと送信する。情報処理装置1は、ユーザIDが示すユーザ11の銀行口座から、店舗の識別情報が示す店舗の銀行口座へと決済金額を入金し、ユーザ端末12に対し決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知する。
【0023】
[2.情報処理装置の構成]
次に、
図2を参照して情報処理装置1の構成例について説明する。ここでは、ユーザ11が電子決済サービスによる代金の引き落とし用に、メイン口座とサブ口座とを登録している場合について説明する。なお、ユーザ11が引き落とし用に登録する口座は、3以上の口座であってもよい。
【0024】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。実施形態に係る情報処理装置1は、通信ネットワークNを介してユーザ端末12、店舗端末100、メイン銀行サーバ201、およびサブ銀行サーバ202と有線または無線により相互に通信可能に接続される。
【0025】
通信ネットワークNは、たとえば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、ここでは図示を省略したが、情報処理装置1は、複数台のユーザ端末12、複数台の店舗端末100、複数台のメイン銀行サーバ201、および複数台のサブ銀行サーバ202と接続される。
【0026】
ユーザ端末12は、ユーザ11によって利用される装置である。ユーザ端末12は、たとえば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。ユーザ端末12は、情報処理装置1によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリにより表示する。
【0027】
また、ユーザ端末12は、所定の情報処理を実現する制御情報を情報処理装置1から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、たとえば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、情報処理装置1から配信される所定のアプリそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0028】
店舗端末100は、実施形態に係る電子決済サービスの加盟店に設置される端末装置である。店舗端末100は、例えば、店舗において商品の購入またはサービスの利用を行ったユーザ11が自身のユーザIDをユーザ端末12に表示させて提示した場合に、ユーザIDを読み取る装置である。店舗端末100は、読み取ったユーザIDと商品またはサービスの代金の金額とを含む決済情報を情報処理装置1に送信する。
【0029】
メイン銀行サーバ201は、ユーザ11のメイン口座を管理する銀行に属する装置である。サブ銀行サーバ202は、ユーザ11のサブ口座を管理する銀行に属する装置である。メイン銀行サーバ201およびサブ銀行サーバ202は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。たとえば、メイン銀行サーバ201およびサブ銀行サーバ202は、銀行口座の利用履歴として、各カード会社や、各種サービスの提供者による銀行口座からの引き落としに関する情報(引き落とした金額や、引き落とした日時等)や、現在の口座情報(口座残高等)などを、ユーザ11に対応付けて管理する。
【0030】
情報処理装置1は、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置1は、ユーザ11のユーザ端末12を用いて所定のコードを表示または読み取ることによって行われる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、情報処理装置1は、ユーザ11が所有する電子マネーのチャージ残高を管理しており、ユーザ11からの決済情報に従って、チャージ残高から利用店舗の銀行口座に電子マネーの移動等を行うことで、即時払いの各種決済を実現する。また、情報処理装置1は、ユーザ11からの決済情報に従って、代金を利用店舗の銀行口座に支払い、その後、所定の引き落とし日にユーザ11の銀行口座またはチャージ残高から代金を引き落として後払い決済を実現する。
【0031】
なお、電子マネーとは、たとえば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。情報処理装置1は、通信部10と、記憶部20と、制御部30とを有する。
【0032】
(通信部)
通信部10は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部10は、通信ネットワークNを介してユーザ端末12、店舗端末100、メイン銀行サーバ201、およびサブ銀行サーバ202等との間で有線または無線による情報の送受信を行う。
【0033】
(記憶部)
記憶部20は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部20は、口座情報21を記憶する。
【0034】
(口座情報)
図3は、実施形態に係る口座情報の一例を示す図である。
図3に示すように、口座情報21は、例えば、各ユーザIDに対して、メイン口座、サブ口座、電子決済サービスの利用日、利用店舗、入出金金額、支払方法、およびチャージ残高が対応付けられた情報を含む。
【0035】
ユーザIDは、各ユーザ11の識別情報である。メイン口座およびサブ口座は、ユーザ11が保有する銀行口座であり、ユーザ11によって予め登録される銀行口座である。口座情報21には、メイン口座の口座番号、メイン口座の残高、メイン口座の分配金額、サブ口座の口座番号、サブ口座の残高、およびサブ口座の分配金額を示す情報が含まれる。
【0036】
ここでの分配金額は、メイン口座とサブ口座とに割り当てられた引き落とし代金の分配金額である。分配金額が設定されている場合、所定の引き落とし日に、メイン口座およびサブ口座から、それぞれに割り当てられた分配金額が引き落とされる。
【0037】
なお、
図3に示す分配金額の設定は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、メイン口座の分配金額を引き落とし総額の3分の2、サブ口座の分配金額を引き落とし総額の3分の1のように、分配金額として引き落とし金額の内訳を設定することも可能である。
【0038】
利用日は、各ユーザ11が電子決済サービスを利用して、電子マネーのチャージまたは代金の支払いを行った年月日である。利用店舗は、各ユーザ11が商品の購入またはサービスの利用に電子決済サービスを使用した加盟店、または各ユーザ11が電子マネーのチャージや代金の支払いに使用した銀行である。
【0039】
支払方法は、各ユーザ11が即時払いによる決済を行ったか、後払いによる決済を行ったかを示す情報である。チャージ残高は、各ユーザ11が電子決済サービスを利用した時点の電子マネーの残高である。
【0040】
(制御部)
制御部30は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。実施形態に係る制御部30は、取得部31と、選択部32と、決済処理部33と、通知部34とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0041】
(取得部)
取得部31は、ユーザ端末12または店舗端末100から決済情報(
図1参照)を受信して取得する。決済情報には、ユーザID、電子決済サービスの利用日、利用店舗、支払方法、および支払金額等の情報が含まれる。取得部31は、取得した決済情報を記憶部20に記憶させて口座情報21を更新する。
【0042】
また、取得部31は、ユーザ端末12から決済情報を取得すると、メイン銀行サーバ201からユーザ11のメイン口座の残高を取得し、サブ銀行サーバ202からユーザ11のサブ口座の残高を取得して記憶部20に記憶させ、口座情報21を更新する。
【0043】
また、取得部31は、ユーザ端末12から前述した分配金額を指定する情報を取得し、取得した分配金額を指定する情報に基づいて、口座情報21に分配金額を設定する。取得部31は、分配金額を引き落とす口座、および、その口座に割当てる前記分配金額を変更する変更要求をユーザ端末12から取得する。取得部31は、変更要求を取得した場合に、口座情報21における分配金額を変更する。
【0044】
(選択部)
選択部32は、口座情報に基づいて複数の口座(ここでは、メイン口座およびサブ口座)から後払い金額の引き落とし口座を選択する。例えば、選択部32は、分配金額が設定されていない場合、メイン口座の残高が不足していなければメイン口座を引き落とし口座として選択し、メイン口座の残高が不足していればサブ口座を引き落とし口座として選択する。
【0045】
また、例えば、選択部32は、分配金額が設定されていない場合、複数の口座(ここでは、メイン口座およびサブ口座)のうち、残高が多い口座を引き落とし口座として選択する。また、例えば、選択部32は、分配金額が設定されている場合、複数の口座(ここでは、メイン口座およびサブ口座)を引き落とし口座として選択する。
【0046】
(決済処理部)
決済処理部33は、選択部32によって選択された引き落とし口座から、所定の引き落とし日に後払い金額を引き落とす。このとき、決済処理部33は、分配金額が設定されている場合、口座情報21に含まれる各口座に割り当てられた分配金額を複数の口座(ここでは、メイン口座およびサブ口座)から引き落とす。また、決済処理部33は、取得部31によって分配金額の変更要求が取得されていた場合、変更要求に基づいて変更した分配金額を複数の口座(ここでは、メイン口座およびサブ口座)から引き落とす。
【0047】
(通知部)
通知部34は、分配金額が設定されている場合、複数の口座(ここでは、メイン口座およびサブ口座)から引き落とす分配金額をユーザ端末12に通知する。また、通知部34は、分配金額を引き落とす口座の残高が不足していた場合に、ユーザ11に対して口座への入金を提案するメッセージをユーザ端末12へ送信する。
【0048】
また、通知部34は、引き落とし口座から後払いの代金の引き落としが完了した場合に、ユーザ端末12に決済完了通知を送信する。また、通知部34は、即時払いまたは後払いの決済処理が完了した場合に、完了通知をユーザ端末12および店舗端末100に送信する。
【0049】
[3.引き落とし方法例]
次に、
図3および
図4を参照して、実施形態に係る代金の引き落とし方法の一例について説明する。
図4は、実施形態に係る代金の引き落とし方法の一例を示す図である。ここでは、
図3に示すユーザIDがXXX1のユーザ11が20XX年1月16日に行った買い物代金の引き落としを例に挙げて説明する。
【0050】
図3に示すように、ユーザ11は、メイン口座の分配金額を10,000円以上分、サブ口座の分配金額を10,000未満分と設定している。そして、
図4に示すように、引き落とし日のメイン口座の残高が200,000円であり、サブ口座の残高が100,000円であったとする。
【0051】
この場合、情報処理装置1は、代金15,000円のうち、10,000円をメイン口座から引き落とし、5,000円をサブ口座から引き落とす。また、情報処理装置1は、分配金額の設定がない場合、メイン口座から全額の代金15,000円を引き落とす。
【0052】
このとき、情報処理装置1は、メイン口座の残高が不足している場合には、サブ口座から全額の代金15,000円を引き落とす。なお、情報処理装置1は、メイン口座の残高が不足していなくても、サブ口座の残高がメイン口座の残高よりも多い場合には、サブ口座から全額の代金15,000円を引き落とすこともできる。
【0053】
[4.決済処理]
次に、
図5を参照して、実施形態に係る情報処理装置1の制御部30が実行する決済処理の一例について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置が実行する決済処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、分配金額の設定がない場合の決済処理について説明する。
【0054】
図5に示すように、制御部30は、まず、ユーザ端末12または店舗端末100から決済情報を受信したか否かを判定する(ステップS101)。制御部30は、決済情報を受信しないと判定した場合(ステップS101,No)、処理をステップS104へ移す。。また、制御部30は、決済情報を受信したと判定した場合(ステップS101,Yes)、店舗の銀行口座へ入金し(ステップS102)、決済情報を口座情報21として記憶部20に記憶させる(ステップS103)。
【0055】
その後、制御部30は、後払い金額の引き落とし日か否かを判定する(ステップS104)。制御部30は、後払い金額の引き落とし日でないと判定した場合(ステップS104,No)、処理を終了してステップS101から処理を再度開始する。
【0056】
また、制御部30は、後払い金額の引き落とし日であると判定した場合(ステップS104,Yes)、メイン銀行サーバ201およびサブ銀行サーバ202からユーザ11の口座情報(メイン口座およびサブ口座の残高)を取得する(ステップS105)。続いて、制御部30は、取得した口座情報に基づいて複数の口座から後払いの引き落とし口座を選択する口座選択処理を実行する(ステップS106)。引き落とし口座選択処理の具体例については、
図6および
図7を参照して後述する。
【0057】
その後、制御部30は、引き落とし口座の残高不足か否かを判定する(ステップS107)。制御部30は、引き落とし口座の残高不足でないと判定した場合(ステップS107,No)、引き落とし口座から代金の金額を引き落とし(ステップS108)。その後、制御部30は、処理を終了してステップS101から処理を再度開始する。
【0058】
また、制御部30は、引き落とし口座の残高不足であると判定した場合(ステップS107,Yes)、ユーザ11に対して引き落とし口座への入金を提案する(ステップS109)。その後、制御部30は、処理を終了してステップS101から処理を再度開始する。
【0059】
[5.支払方法選択処理]
次に、
図6および
図7を参照して、実施形態に係る情報処理装置の制御部が実行する引き落とし口座選択処理について説明する。
図6および
図7は、実施形態に係る情報処理装置の制御部が実行する引き落とし口座選択処理の一例を示すフローチャートである。
【0060】
制御部30は、口座情報を取得すると、
図6に示す引き落とし口座選択処理または
図7に示す引き落とし口座選択処理を実行する。例えば、
図6に示すように、制御部30は、引き落とし口座選択処理を開始すると、メイン口座の残高不足か否かを判定する(ステップS201)。
【0061】
制御部30は、メイン口座の残高不足であると判定した場合(ステップS201,Yes)、サブ口座を選択して(ステップS202)、
図5に示すステップS107へ処理を移す。また、制御部30は、メイン口座の残高不足でないと判定した場合(ステップS201,No)、メイン口座を選択して(ステップS203)、
図5に示すステップS107へ処理を移す。
【0062】
また、例えば、
図7に示すように、制御部30は、引き落とし口座選択処理を開始すると、メイン口座の残高がサブ口座の残高未満か否かを判定する(ステップS301)。制御部30は、メイン口座の残高がサブ口座の残高未満であると判定した場合(ステップS301,Yes)、サブ口座を選択して(ステップS302)、
図5に示すステップS107へ処理を移す
【0063】
。また、制御部30は、メイン口座の残高がサブ口座の残高未満でないと判定した場合(ステップS301,No)、メイン口座を選択して(ステップS303)、
図5に示すステップS107へ処理を移す。
【0064】
次に、
図8を参照して、分配金額が設定されている場合に、実施形態に係る情報処理装置1の制御部30が実行する他の決済処理の一例について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置が実行する他の決済処理の一例を示すフローチャートである。
【0065】
他の決済処理では、
図8に示すように、制御部30は、まず、ユーザ端末12または店舗端末100から決済情報を受信したか否かを判定する(ステップS401)。制御部30は、決済情報を受信しないと判定した場合(ステップS401,No)、処理をステップS404へ移す。また、制御部30は、決済情報を受信したと判定した場合(ステップS401,Yes)、店舗の銀行口座へ入金し(ステップS402)、決済情報を口座情報21として記憶部20に記憶させる(ステップS403)。
【0066】
その後、制御部30は、後払い金額の引き落とし日か否かを判定する(ステップS404)。制御部30は、後払い金額の引き落とし日でないと判定した場合(ステップS404,No)、処理を終了してステップS401から処理を再度開始する。
【0067】
また、制御部30は、後払い金額の引き落とし日であると判定した場合(ステップS404,Yes)、メイン銀行サーバ201およびサブ銀行サーバ202からユーザ11の口座情報(メイン口座およびサブ口座の残高)を取得する(ステップS405)。続いて、制御部30は、取得した口座情報に基づき、引き落とし口座としてメイン口座およびサブ口座を選択する(ステップS406)。
【0068】
その後、制御部30は、メイン口座およびサブ口座からそれぞれ引き落とす分配金額をユーザ11に通知し(ステップS407)、分配金額の変更要求を受信したか否かを判定する(ステップS408)。
【0069】
制御部30は、変更要求を受信しないと判定した場合(ステップS408,No)、処理をステップS410へ移す。また、制御部30は、変更要求を受信したと判定した場合(ステップS408,Yes)、辺王要求にしたがって分配金額を変更する(ステップS409)。
【0070】
続いて、制御部30は、引き落とし口座の残高不足か否かを判定する(ステップS410)。制御部30は、引き落とし口座の残高不足でないと判定した場合(ステップS410,No)、それぞれに割り当てられた各分配金額をメイン口座およびサブ口座から引き落とし(ステップS411)、処理を終了する。その後、制御部30は、ステップS401から処理を再度開始する。
【0071】
また、制御部30は、引き落とし口座の残高不足であると判定した場合(ステップS410,Yes)、ユーザ11に対して引き落とし口座への入金を提案する(ステップS412)。その後、制御部30は、処理を終了してステップS401から処理を再度開始する。
【0072】
[6.変形例]
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更および応用が可能である。例えば、上述した実施形態では、メイン口座とサブ口座とが異なる銀行の口座である場合について説明したが、メイン口座とサブ口座とは同一の銀行の口座であってもよい。この場合、メイン銀行サーバ201およびサブ銀行サーバ202は、メイン口座とサブ口座が開設された銀行の銀行サーバとなる。
【0073】
また、例えば、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。たとえば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0074】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0075】
[7.効果]
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部31と、選択部32と、決済処理部33とを有する。取得部31は、代金の支払い時に、ユーザ11が引き落とし用に保有する複数の口座に関する口座情報21を取得する。選択部32は、口座情報21に基づいて複数の口座から後払い金額の引き落とし口座を選択する。決済処理部33は、引き落とし口座から後払い金額を引き落とす。これにより、情報処理装置1は、例えば、口座情報から残高不足になっている口座と、残高不足になっていない口座とを判別することができ、残高不足になってない口座を引き落とし口座として選択できる。したがって、情報処理装置1によれば、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【0076】
また、複数の口座は、メイン口座とサブ口座とを含む。そして、選択部32は、メイン口座の残高が不足している場合に、サブ口座を引き落とし口座として選択する。これにより、情報処理装置1は、メイン口座の残高が不足していても、サブ口座から代金を引き落とすことができるため、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【0077】
また、選択部32は、複数の口座のうち、残高が多い口座を引き落とし口座として選択する。これにより、情報処理装置1は、残高不足の発生を抑制することができる。
【0078】
また、決済処理部33は、口座情報21に含まれる各口座に割り当てられた分配金額を複数の口座から引き落とす。これにより、情報処理装置1は、残高不足により1つの口座から代金全額を引き落とせない場合であっても、複数の口座から代金を引き落とすことで、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【0079】
また、情報処理装置1は、複数の口座から引き落とす分配金額を事前にユーザ11に通知する通知部34を有する。これにより、情報処理装置1は、ユーザ11に対して分配金額の確認および見直しを行わせることができる。
【0080】
また、通知部34は、分配金額を引き落とす口座の残高が不足していた場合に、ユーザ11に対して口座への入金を提案する。これにより、情報処理装置1は、ユーザ11に引き落とし口座への入金を促すことによって、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【0081】
また、取得部31は、分配金額を引き落とす口座および当該口座に割当てる分配金額を変更する変更要求をユーザ11から取得する。そして、決済処理部33は、変更要求に基づいて変更した分配金額を複数の口座から引き落とす。これにより、情報処理装置1は、ユーザ11の要望に合わせて分配金の設定を柔軟に変更することにより、引き落としができない状況の発生を抑制することができる。
【0082】
[8.ハードウェア構成]
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、たとえば、
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置1を例に挙げて説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0083】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0084】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態の通信ネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0085】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0086】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、たとえばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0087】
たとえば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部30の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置1の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0088】
[9.その他]
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0089】
また、上述した情報処理装置1は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0090】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。たとえば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0091】
1 情報処理装置
10 通信部
11 ユーザ
12 ユーザ端末
13 店舗コード
20 記憶部
21 口座情報
30 制御部
31 取得部
32 選択部
33 決済処理部
34 通知部
100 店舗端末
201 メイン銀行サーバ
202 サブ銀行サーバ