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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-10
(45)【発行日】2023-08-21
(54)【発明の名称】フレキシブル電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/54 20210101AFI20230814BHJP
   H01M 50/55 20210101ALI20230814BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
H01M50/54
H01M50/55 301
H01M10/04 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021089354
(22)【出願日】2021-05-27
(62)【分割の表示】P 2019551320の分割
【原出願日】2017-10-25
(65)【公開番号】P2021132046
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2017-0033539
(32)【優先日】2017-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518050539
【氏名又は名称】リベスト インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LIBEST INC.
【住所又は居所原語表記】(Munji-dong, KAIST Munji Campus) T306, 193 Munji-ro, Yusung-gu, Daejeon 34051, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】513178056
【氏名又は名称】ケーエイチバテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュソン
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ジンホン
(72)【発明者】
【氏名】キム,グワンソク
(72)【発明者】
【氏名】リ,ギルジュ
(72)【発明者】
【氏名】ハン,クムボン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジェソン
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ジュンシク
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヒョクサン
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-141055(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0204410(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0083344(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0074239(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-0858790(KR,B1)
【文献】国際公開第2016/167457(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50-50/598
H01M 50/10-50/198
H01M 10/04-10/0587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離膜を間に挟んで異なる極性を有する一対の電極板を含む少なくとも1つ以上の単位セル及び前記電極板から突出するように形成された電極タブを含む電極組立体と、前記電極タブに連結される電極リードとを含むフレキシブル電池において、
前記電極タブは、電極リード連結用タブ及び電極並列連結用タブを含み、
前記電極並列連結用タブは、前記電極組立体に含まれた複数の電極板のそれぞれに形成されることによって前記複数の電極板のうち同じ極性を有する電極板を電気的に連結し、
前記電極リード連結用タブは、前記複数の電極板のうち少なくとも何れか1つの電極板に形成されることによって前記電極リードと連結され、
前記複数の電極板のうち前記電極組立体の内部に配置された状態のタブ-リード結合部と連結されている電極板の長さは、前記複数の電極板のうち前記タブ-リード結合部と連結されていない電極板の長さよりも短いことを特徴とする、フレキシブル電池。
【請求項2】
分離膜を間に挟んで異なる極性を有する一対の電極板を含む少なくとも1つ以上の単位セル及び前記電極板から突出するように形成された電極タブを含む電極組立体と、前記電極タブに連結される電極リードとを含むフレキシブル電池において、
前記電極タブは、電極リード連結用タブ及び電極並列連結用タブを含み、
前記電極並列連結用タブは、前記電極組立体に含まれた複数の電極板のそれぞれに形成されることによって前記複数の電極板のうち同じ極性を有する電極板を電気的に連結し、
前記電極リード連結用タブは、前記複数の電極板のうち少なくとも何れか1つの電極板に形成されることによって前記電極リードと連結され、
前記複数の電極板は、前記電極リード連結用タブ及び前記電極並列連結用タブを含む第1の電極板と、前記電極並列連結用タブのみを一側に含む第2の電極板とを含み、
前記第1の電極板及び前記第2の電極板は、前記第1の電極板に形成された電極リード連結用タブと前記第2の電極板に塗布された電極合材とが重なるように積層される、フレキシブル電池。
【請求項3】
前記電極リード連結用タブは、前記電極組立体の両端部のうち前記電極並列連結用タブが形成された一端部の反対側に位置する他端部に形成されることによって前記電極リードと連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル電池アセンブリであって、電極組立体を構成する電極タブ及び電極リードの間を接合する場合に、前記電極リード連結用タブと電極リードとの間に別途の所定厚さの金属プレート形状を有する補強タブを配置し、且つ、電極リードの末端部位を電極リード連結用タブの上に溶着した状態で180゜反対方向に曲げられ、前記電極組立体の外側方向を向いた構造であり、二次電池が曲げられる環境でも電気化学的特性を維持することのできる、電極タブと電極リードとの間の結合補強構造を有するフレキシブル電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(secondary battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池を言うものであって、セルラーフォン、ノートパソコン、カムコーダなどの先端電子機器分野で広く使用されている。上記した携帯型電子機器の軽量化と高機能化、及びモノのインターネット(Internet of things、IoT)が発展することにより、その駆動電源として使用される二次電池に関して多くの研究が行われている。
【0003】
特に、リチウム二次電池は、携帯用電子装備の電源として多く使用されているニッケル-カドミウム電池や、ニッケル-水素電池よりも電圧が高く、単位重量当たりのエネルギー密度も高いという長所があるので、その需要が増加している傾向である。
【0004】
二次電池は、電解質に陽極と陰極を挿入した状態で、上記した陽極と陰極を連結した際に電解質と電極との間で生じる電気化学的反応を用いた電池であって、既存の一次電池とは異なり、電気電子製品で消耗されたエネルギーを充電器により再充電して繰り返し使用できる充電と放電が可能な電池であるので、無線電気電子製品の大衆化と共に拡散している傾向である。
【0005】
通常、陽極板と陰極板との間に分離膜を挿入し、これらを共に螺旋状に巻き取ったゼリーロール形態の巻取型電極組立体、あるいは分離膜を間に挟んで多数の陽極板と陰極板を積層して形成されたフレキシブル積層型電極組立体をリチウム二次電池に多く使用している。例えば、円筒形電池は、巻取型電極組立体を円筒形のカンに収納し、電解質を注入してから封止するものであり、角形電池は、巻取型電極組立体や積層型電極組立体を押圧して扁平にしてから角形のカンに収納するものである。また、ポーチ型電池は、巻取型電極組立体や積層型電極組立体を電解質と共にポーチ型の外装材で包装したものである。かかる電極組立体において、陽極板と陰極板からそれぞれ陽極タブと陰極タブが電極組立体の外部に引き出され、二次電池の陽極と陰極に連結され得る。
【0006】
一方、上下方向に積層された多数の陽極板と陰極板上の電極タブを介して電極リードに連結することになるが、従来の電極タブと電極リードとの間の結合構造は、直接溶着する過程で結合力が多少低下し、曲げたりするような電池の変形使用動作により前記電極タブと電極リードとの間の結合に問題が生じる。
【0007】
韓国公開特許公報第10-2013-0063709号を参照し、ポーチ型電池を例にして説明すると、2つの電極と分離膜、電解質をポーチに入れ、シーリングして使用するポーチ型二次電池において、ポーチが内部樹脂層、金属箔層、外部樹脂層からなり、内部樹脂層と金属箔層とが接する面に金属箔層よりも反応性の小さいバッファ層が形成されていると開示されている。この場合、金属箔層よりも反応性の小さいバッファ層をさらに形成することによって、内部樹脂層にマイクロクラック(micro crack)が生じるなど損傷する場合も、金属箔層の酸化反応を抑制することで電池の外側腐食を防止できるという長所があるが、根本的に金属箔はベンディング時に撚れのような変形に脆弱であり、フレキシブル電池の特性を低下させるといった問題点がある。
【0008】
従来技術において、一般的な電池アセンブリの曲げ動作の際は、曲げられる内側には圧縮応力が印加され、その反対側には引張応力が電池に印加されることにより、電池の電極組立体を包む外装材も伸びたり縮みながら局所的な機械的破損が生じる。従って、フレキシブル特性に適した新たなフレキシブル電池アセンブリが必要な状況である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国公開特許公報第10-2013-0063709号(KR10-2013-0063709A)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記した従来の問題点を解消するためのものであって、電極組立体を構成する電極リード連結用タブ及び電極リードの間を接合する場合に、前記電極リード連結用タブと電極リードとの間に別途の所定厚さの金属プレート形状を有する補強タブを配置し、且つ、電極リードの末端部位を電極リード連結用タブの上に溶着した状態で180゜反対方向に曲げられ、前記電極組立体の外側方向を向いた構造で、フレキシブル電池の曲げ動作による局所的な機械的負荷を最小化し、電気化学的特性を維持することによって、安定したフレキシブル電池を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決するために、本発明によるフレキシブル電池アセンブリは、分離膜を間に挟んで異なる極性を有する一対の電極板を有する1つ以上の単位セル及び前記電極板からそれぞれ突出する電極タブを含む電極組立体と、前記電極タブに連結される一対の電極リードと、前記電極組立体を構成する電極タブのうち何れか1つの電極リード連結用タブの上に重ね当てられた補強タブと、を含む。前記一対の電極リードのうち何れか1つは、前記電極リード連結用タブと前記電極リードとの間に配置される補強タブの上に結合されて前記電極リード連結用タブに連結されることを特徴とする。前記一対の電極リードのうち何れか1つは、前記電極組立体の内側方向から前記電極組立体の外側方向を向けて曲げられる構造である。
【0012】
前記電極並列連結用タブを介して同じ極性の電極板が互いに電気的に並列連結されたタブ-タブ結合部は、前記電極組立体の最上段又は最下段を成す最外殻電極板の外面を包んでいる分離膜の上に位置される。
【0013】
前記フレキシブル電池は、前記電極組立体の外部を囲むように上部圧印部と下部圧印部とが繰り返し形成された外装材部をさらに含む。
【0014】
前記複数の上部圧印部と下部圧印部は、前記電極組立体及び外装材部の幅と平行な方向に連続して形成される。
【0015】
電極リード連結用タブと電極リードとが互いに連結されたタブ-リード結合部は、電極組立体の内部に位置された状態である。
【0016】
前記電極板は、前記電極リード連結用タブと前記電極並列連結用タブとを両側上に全て含む第1の電極板と、前記電極並列連結用タブのみを一側に含む第2の電極板と、を含み、前記第1の電極板の電極リード連結用タブを覆うように前記第2の電極板の上に電極合材が塗布される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電極組立体を構成する電極リード連結用タブ及び電極リードの間を接合する場合に、前記電極リード連結用タブと電極リードとの間に別途の所定厚さの金属プレート形状を有する補強タブを配置し、且つ、電極リードの末端部位を電極リード連結用タブの上に溶着した状態で180゜反対方向に曲げられ、前記電極組立体の外側方向を向いた構造で、前記フレキシブル電池の曲げ動作による局所的な機械的負荷を最小化し、電気化学的特性を維持することによって、安定したフレキシブル電池を具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るフレキシブル電池を構成する電極組立体の例示的な構成を示す。
図2図1の電極組立体の分解図を示す。
図3】本発明により電極リード連結用タブと電極リードとの間で補強タブを用いて重ね当て補強構造を完成する過程を示す。
図4】電極リード連結用タブの上に重ね当てられた補強タブの具体的な寸法を示す。
図5】電極リード連結用タブの上に結合される電極リードとのタブ-リード結合部の具体的な寸法を示す。
図6】フレキシブル電池の上で電極リード連結用タブと電極リードとの間に重ね当てる補強タブの様々な形態を示す。
図7】本発明により電極リード連結用タブの上に電極リードの曲げ構造を用いて結合する過程を示す。
図8】電極リード連結用タブの上に結合された電極リード部位の具体的な寸法を示す。
図9】電極リード連結用タブ及び電極リードの具体的な材質を示す。
図10】電極組立体及び前記電極組立体を包む外装材部を有するフレキシブル電池を示す。
図11】フレキシブル電池を成す外装材部において、前記外装材部の幅と平行な方向に上部圧印部及び下部圧印部などのパターンが形成された態様を示す。
図12】外装材部に形成された上部圧印部及び下部圧印部の具体的な形態を説明する。
図13】フレキシブル電池を曲げる場合に、外装材部の内/外側に生じる変形を示す。
図14】電極組立体の内部に電極リード連結用タブと電極リードとの間の重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ構造を含むタブ-リード結合部を挿入すると同時に電極を整列する態様を示す。
図15】タブ-リード結合部が挿入されると同時に電極が整列された電極組立体を適用した電池と前記内容が適用されていない電池との比較を示す。
図16】重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ構造を同時に含むタブ-リード結合部を電極組立体内に挿入するために、電極組立体を構成する電極板の形態の一実施例を示す。
図17】重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ構造を同時に含むタブ-リード結合部を電極組立体内に挿入する前/後の曲げ評価の比較を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照しながら、本発明に係るフレキシブル電池について説明することとする。
【0020】
以下の実施例は本発明の理解を助けるための詳細な説明であり、本発明の権利範囲を限定するものではない。従って、本発明と同一な機能を行う均等な発明も本発明の権利範囲に属するはずである。
【0021】
また、各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同じ構成要素に対しては、たとえ異なる図面上に表示されているとしても、できるだけ同じ符号を付けていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにおいて、関連した公知の構成又は機能に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にし得ると判断される場合は、その詳細な説明は省略する。
【0022】
また、本発明の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質や順番又は手順などが限定されるものではない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接連結されたり、あるいは接続され得るが、各構成要素の間に他の構成要素が「連結」、「結合」又は「接続」されることもあり得ると理解しなければならない。
【0023】
図1及び図2を参照しながら、本発明に係るフレキシブル電池を構成する電極組立体の一実施例を説明する。
【0024】
電極組立体は、分離膜30を間に挟んで陰極板10と陽極板20とに区分された単位セルAと、陰極板と陽極板との間でイオン受け渡しの媒介体としての役割をする電解液と、電極板から突出した状態で用途に応じて電極並列連結用と電極リード連結用とに分けられる電極タブと、を含む。前記陰極板10と陽極板20とを含む電極板のうち何れか1つ以上の電極板は、電極並列連結用タブと電極リード連結用タブを両側に離れて配置することができる。例えば、電極組立体100の最下段に配置される任意の陰極板10は、陰極並列連結用タブ12と陰極リード連結用タブ14とを備え、前記任意の陰極板10と対面している分離膜の反対側に対面している任意の陽極板20は、陽極並列連結用タブ22と陽極リード連結用タブ24とを備える。
【0025】
ここで、電極板は、電極合材が電極集電体である電極板の断面又は両面に塗布され、前記電極並列連結用タブ及び電極リード連結用タブは、前記電極板から突出した形態である。一方、前記電極並列連結用タブ及び電極リード連結用タブには、電極合材が塗布されていない状態で露出した形態である。
【0026】
前記複数の電極板は、電極並列連結用電極タブを介して同じ極同士で連結される。即ち、複数の陰極板10及び複数の陽極板20は、それぞれ電極タブの間を連結するタブ-タブ結合部によって電気的に並列連結される。一方、電極組立体は、電極リード連結用タブを介して外装材の外部に露出している電極リードと電気的に連結される構造を有する。分離膜は、電極板を物理的に離隔させるが、電解液に含まれたイオンは通過させる機能をする。
【0027】
前記電極組立体の最上段及び最下段に配置される陰極板は、陰極合材が断面にのみ塗布された状態であり得る。
【0028】
陰極板10又は陽極板20の上で突出した状態の電極並列連結用タブ12、22は、同じ極性の電極板は互いに電気的に並列連結させる。並列連結されたタブ-タブ結合部は、電極組立体の最上段又は最下段を成す最外殻電極板の外面を包んでいる分離膜の上に位置し、仕上げテーピング処理される。
【0029】
本発明において、電極板に形成された電極並列連結用タブ12、22が互いに並列連結されたタブ-タブ結合部及び電極リード連結用タブ14、24と電極リードとが互いに連結されたタブ-リード結合部の間の連結及び接合は、スポット溶接、超音波溶接、レーザ溶接、及び導電性接着剤による結合を含む接合方式のうち何れか1つによって電気的に連結される。
【0030】
図3を参照しながら、電極組立体の一側に配置された電極リード連結用タブ14、24の上に別途の補強タブ50を補強した後、前記補強タブ50に電極リード60を結合することにより、電極リード連結用タブ14、24と電極リード60を補強タブ50を用いて重ね当て構造を形成する過程を説明する。電極リード連結用タブ14、24と電極リード60の補強された接合方式は、陽極タブ及び陰極タブのうち少なくとも何れか1つに該当する。
【0031】
図3aは、電極組立体を成す複数の電極板のうち、電極リード連結用タブのある電極が電極組立体の一側に突出した状態で、重ね当てられる金属材質の補強タブ50を結合する準備をする。
【0032】
図3bは、補強タブ50を電極リード連結用タブの上に結合した状態を示す。
【0033】
図3cは、補強タブ50が付け加えられた電極リード連結用タブの上に電極リードを結合する準備をする。
【0034】
図3dは、電極リードを補強タブ50が付け加えられた電極リード連結用タブの上に結合した状態を示す。
【0035】
図4を参照すると、電極リード連結用タブの上に重ね当てられた補強タブ50は、電極リード連結用タブと電極リード60の連結部分の強度を補強することによって物理的に強化する。
【0036】
電極組立体の電極板から延びる電極リード連結用タブの上段に前記電極リード連結用タブよりも1倍~3倍厚い同種又は異種の金属補強タブ50を重ね当てることによって補強し、溶着する。重ね当てることで補強された補強タブ50及び電極リード連結用タブは、同一又は異なる幅を有する。
【0037】
補強される補強タブ50の幅は3mm~5mm、長さは2mm~4mmであり得るが、これは一実施例であるだけで、これに限定されるものではない。
【0038】
図5を参照すると、重ね当て補強された補強タブ50の上に接合することで電極リード連結用タブと結合する電極リードは、具体的に2mm~3mmの幅及び0.5mm~1mmの長さを有し得るが、これは一実施例であるだけで、これに限定されるものではない。本発明において、電極板の集電体は、アルミニウム、ステンレススチール、及び銅を含むグループのうち何れか1つであり、電極リードは、アルミニウム、ニッケル、及びニッケルがコーティングされた銅を含むグループのうち何れか1つの材質を有し得る。
【0039】
図6を参照すると、電極リード連結用タブと電極リードのタブ-リード結合部の上に重ね当て補強する補強タブ50は、円形、楕円形、及び多角形を含むグループのうち1つの形状に形成される。
【0040】
図7を参照すると、電極組立体の一側に配置された電極リード連結用タブ14、24の上に電極リード60を結合する過程を説明する。
【0041】
電極リード60を電極リード連結用タブ14、24の上部に並んで配置した状態で、電極リード60の末端一部を電極リード連結用タブ14、24の上段に溶着する。上記した状態で、電極リード60を180゜曲げる過程により、電極リード60を電極リード連結用タブ14、24から電極組立体の外側方向に向かわせる。
【0042】
電極リード連結用タブ14、24と電極リード60を曲げることによる接合方式は、陽極タブ及び陰極タブのうち少なくとも何れか1つに該当する。
【0043】
図8を参照すると、電極組立体の電極板から延びる電極リード連結用タブの上段に結合される電極リード60の結合部位の幅は2mm~3mm、長さは1mm~3mmであり得る。一方、結合部位の長さの最適値は1.5mmであり得るが、これは一実施例であるだけで、これに限定されるものではない。
【0044】
図9を参照すると、電極板の集電体は、アルミニウム、ステンレススチール、及び銅を含むグループのうち何れか1つであり、電極リードは、アルミニウム、ニッケル、及びニッケルがコーティングされた銅を含むグループのうち何れか1つの材質を有し得る。
【0045】
図10を参照すると、本発明に係る電極組立体は、前記電極組立体の外部を囲むように上部圧印部と下部圧印部とが繰り返し圧印加工された構造の外装材部200を配置する。
【0046】
図11を参照すると、外装材部の上に繰り返して圧印加工された複数の上部圧印部と下部圧印部は、曲げ、捩れ又は撚れ動作において、電極組立体を有するフレキシブル電池の圧縮及び引張が可能なようにパターン及び形態が繰り返される。
【0047】
前記複数の上部圧印部と下部圧印部は、前記電極組立体及び外装材部の幅と平行な方向に連続して形成される。
【0048】
前記複数の上部圧印部と下部圧印部は、それぞれ上部と下部金型で圧印される。
【0049】
電極組立体の外部を囲む外装材部は、シーリング部230の赤い点線を基準にして前記電極組立体の上で上部外装材部210及び下部外装材部220を有する形態であり得る。即ち、外装材部の上で繰り返される複数の上部圧印部212、222と下部圧印部214、224は、シーリング部を基準に対称な構造に形成され、上部外装材部210と下部外装材部220の上に対称的に圧印される。上記した状態で、前記シーリング部を上下対称に折り曲げた後、前記外装材部の内部に前記電極組立体を収容することになる。
【0050】
前記上部外装材部210と下部外装材部220を区分する基準であるシーリング部の幅は3mm~5mmであり、実際のシーリング幅は1mm~2mmであり得るが、これは一実施例であるだけで、これに限定されるものではない。
【0051】
図12を参照すると、前記外装材部の上で繰り返される複数の上部圧印部の高さhと下部圧印部の高さh’は同一(h=h’)であり得る。
【0052】
前記外装材部の上で繰り返される複数の上部圧印部の高さhと下部圧印部の高さh’は0.5mm~1mmであり、最適値は0.75mmであるが、これは一実施例であるだけで、これに限定されるものではない。
【0053】
一方、前記外装材部の上に隣接した複数の上部圧印部の最高点間の幅aと複数の下部圧印部の最低点間の幅bは同一(a=b)であり、波状のパターンを形成する。
【0054】
図13を参照すると、フレキシブル電池を構成する外装材部の上に外力が作用して曲げ状態に変形される場合に、フレキシブル電池の外側には外装材部の上に引張が作用し、フレキシブル電池の内側には外装材部の上に圧縮が作用することを確認することができる。
【0055】
前記繰り返される複数の上部圧印部の高さhは、曲げ、捩れ又は撚れ動作により、内側には圧縮応力によってh以上2h以下に増加し、逆に外側には引張応力によって0以上h以下に減少する。
【0056】
図14を参照すると、電極リード連結用タブと電極リードとの間の結合方式を複数の構造にて採用する。即ち、第1のタブ-リード結合部は、電極リード連結用タブと電極リードとの間に補強タブを介して重ね当て補強を施した構造を示し、第2のタブ-リード結合部は、電極リードの末端一部を電極リード連結用タブ14、24の上段に溶着した状態で180゜反対方向に曲げられ、電極組立体の外側方向を向いた構造を示す。重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ結合構造を含むタブ-リード結合部を電極組立体の内部に挿入した後、タブ-タブ結合部に整列した状態を示す。
【0057】
図15を参照すると、タブ-リード結合部が挿入されると同時に電極が整列された電極組立体を適用した電池と前記内容が適用されていない電池との比較を示す。
【0058】
図17を参照すると、左側の図面上において、補強タブ50を介した重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ結合構造を含むタブ-リード結合部を電極組立体の内に挿入する前は、フレキシブル電池の評価項目のうち曲げ評価(ベンディングテスト)中に電極リード連結用タブと電極リード結合部上において切れ現象が生じたことを確認することができる。
【0059】
しかし、右側の図面上において、補強タブ50を介した重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ結合構造を含むタブ-リード結合部を電極組立体の内に挿入した後は、フレキシブル電池の評価項目のうち曲げ評価(ベンディングテスト)中に電極リード連結用タブと電極リード結合部上において切れ現象が生じていないことを確認することができる。
【0060】
図16を参照すると、補強タブ50を介した重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ結合構造を含むタブ-リード結合部を電極組立体の内に挿入するために、電極組立体を構成する電極板の形態の実施例を示す。
【0061】
電極組立体を構成する電極板は、電極リード連結用タブと電極並列連結用タブとを両側上に全て含む第1の電極板E1と、電極並列連結用タブのみを一側に含む第2の電極板E2と、を含む。
【0062】
第1の電極板E1を見ると、電極合材が塗布された部分の横の長さと縦の長さがそれぞれWとDで、WDの面積を有する。電極リード連結用タブの縦の長さはD’である。
【0063】
第2の電極板E2を見ると、電極合材が塗布された部分の横の長さと縦の長さがそれぞれWとD+D’で、W(D+D’)の面積を有する。
【0064】
上記した構造により、接合されたタブ-リード結合部を電極組立体の内部に挿入して整列すると同時に安定的にセル駆動することが可能となる。
【0065】
以下、前記補強タブ50を介した重ね当て補強結合構造及び電極リードの曲げ結合補強構造を有するフレキシブル電池に関する具体的な実験条件を例示して説明する。
【0066】
本発明に係るフレキシブル電池は、連続曲げ特性をテストするために、R20の円筒状構造体を用いて曲げテストを進行した。具体的に、5,000回に亘るテストの繰り返しによって90%以上の容量保存率を有することを確認することができる。
【0067】
具体的な動作環境は、下記の表1の通りである。
【0068】
【表1】

【0069】
本発明は、電極組立体を構成する電極リード連結用タブ及び電極リードの間を接合する場合に、前記電極リード連結用タブと電極リードとの間に別途の所定厚さの金属プレート形状を有する補強タブを配置し、且つ、電極リードの曲げ結合構造を併合することでフレキシブル電池の曲げ動作による局所的な機械的負荷を最小化し、電気化学的特性を維持することによって、安定したフレキシブル電池を具現可能にする。
図1
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図17