(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-10
(45)【発行日】2023-08-21
(54)【発明の名称】リソースを管理かつ制御する方法および装置、デバイスならびに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 11/34 20060101AFI20230814BHJP
G06F 16/215 20190101ALI20230814BHJP
G06F 9/50 20060101ALI20230814BHJP
【FI】
G06F11/34 109
G06F16/215
G06F9/50 120Z
(21)【出願番号】P 2022554173
(86)(22)【出願日】2021-01-15
(86)【国際出願番号】 SG2021050027
(87)【国際公開番号】W WO2021150165
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-09-06
(31)【優先権主張番号】202010066236.0
(32)【優先日】2020-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522178636
【氏名又は名称】エンヴィジョン デジタル インターナショナル ピーティーイー.エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】ENVISION DIGITAL INTERNATIONAL PTE.LTD.
【住所又は居所原語表記】1 Harbourfront Avenue,#17-01 Keppel Bay Tower,Singapore 098632(SG)
(73)【特許権者】
【識別番号】522178647
【氏名又は名称】シャンハイ エンヴィジョン デジタル シーオー.,エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI ENVISION DIGITAL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.15,Lane 55,Chuanhe Road China(Shanghai)Pilot Free Trade Zone Shanghai(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】キアン,クンフェン
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-531091(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0163565(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107491458(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0131761(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/30-11/36
G06F 16/00-16/958
G06F 9/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法であって、
コンピュータデバイスが、前記リソースのメタデータを取得するステップ
であって、前記メタデータは前記リソースの取得メトリックのことを意味
する、前記ステップと、
前記コンピュータデバイスが、集約戦略に従い前記メタデータを集約して集約されたメタデータを取得するステップ
であって、前記集約戦略は、前記メタデータのデータメトリックに基づいて前記メタデータを集約するよう構成され
た、前記ステップと、
前記コンピュータデバイスが、リソース管理および制御モデルを起動し、かつ前記集約されたメタデータに基づいて、前記リソースに対応するリソースレポートを出力するステップ
であって、前記リソース管理および制御モデルが、前記メタデータと前記リソースレポートとの間の対応関係を確立するように構成され
た、前記ステップと、
を含み、
前記リソース管理および制御モデルが、リソース管理関数を含み、前記リソース管理関数の従属変数が、前記リソースレポートを含み、かつ前記リソース管理関数の独立変数が、データソース属性、メトリックタイプ、管理次元およびレポート期間のうちの少なくとも1つを含み、前記データソース属性は、前記リソース管理および制御モデルの起動者のことを意味し、前記メトリックタイプは、前記メタデータのタイプのことを意味し、前記管理次元は、前記メタデータのデータタグのことを意味し、かつ前記レポート期間は、前記リソース管理および制御モデルを起動する期間のことを意味する方法。
【請求項2】
前記リソースの前記メタデータを取得するステップの後で、前記方法が、
前記コンピュータデバイスが、前記メタデータが予め設定されたフォーマットかどうか判別するステップと、
前記メタデータが前記予め設定されたフォーマットではない場合、
前記コンピュータデバイスが、前記メタデータに対してフォーマット変換を行って、前記予め設定されたフォーマットの前記メタデータを取得するステップと
、をさらに含み、
前記予め設定されたフォーマットの前記メタデータが集約されて、前記集約されたメタデータを取得するように構成される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リソースの前記メタデータを取得するステップの後で、前記方法が、
前記コンピュータデバイスが、前記メタデータのデータタグに対して情報拡張を行うように構成された拡張戦略を取得するステップ
であって、前記データタグが、前記メタデータの属性情報を示すように構成され
た、前記ステップと、
前記コンピュータデバイスが、前記拡張戦略に従い前記メタデータに対して前記情報拡張を行って、拡張されたメタデータを取得するステップ
と、をさらに含み、
前記拡張されたメタデータが集約されて、前記集約されたメタデータを取得するように構成される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記集約戦略が、計算集約戦略を含み、
前記集約戦略に従い前記メタデータを集約して前記集約されたメタデータを取得するステップが、
前記コンピュータデバイスが、前記計算集約戦略に従い前記メタデータの期待値を計算するステップ
であって、前記期待値が、前記計算集約戦略に従い前記メタデータのデータメトリックを処理することにより得られる値であ
る、前記ステップと、
前記コンピュータデバイスが、前記期待値を前記メタデータの前記データメトリックとみなし、前記集約されたメタデータを取得するステップ
と、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記集約戦略が
、次元集約戦略を含み、
前記集約戦略に従い前記メタデータを集約し
て前記集約されたメタデータを取得するステップが、
前記コンピュータデバイスが、前記次元集約戦略に従い前記メタデータを分類して、m種類のメタデータを取得するステップ
であって、mは正の整数であ
る、前記ステップと、
前記コンピュータデバイスが、前記m種類のメタデータのうちn番目の種類のメタデータについて、前記n番目の種類のメタデータのデータメトリックを集約するステップ
であって、nは正の整数であ
る、前記ステップと、
前記コンピュータデバイスが、集約されたデータメトリックを、前記n番目の種類のメタデータのデータメトリックとみなし、前記集約されたメタデータを取得するステップ
と、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
リソースを管理かつ制御する装置であって、
前記リソースのメタデータを取得するように構成されるデータ取得モジュールを含み、前記メタデータは前記リソースの取得メトリックのことを意味し、さらに、
集約戦略に従い前記メタデータを集約して、集約されたメタデータを取得するように構成される集約モジュールを含み、前記集約戦略が、前記メタデータのデータメトリックに基づいて前記メタデータを集約するように構成され、さらに、
リソース管理および制御モデルを起動し、かつ前記集約されたメタデータに基づいて、前記リソースに対応するリソースレポートを出力するように構成されるリソース管理および制御モジュールを含み、前記リソース管理および制御モデルが、前記メタデータと前記リソースレポートとの間の対応関係を確立するように構成され、
前記リソース管理および制御モデルが、リソース管理関数を含み、前記リソース管理関数の従属変数が、前記リソースレポートを含み、かつ前記リソース管理関数の独立変数が、データソース属性、メトリックタイプ、管理次元およびレポート期間のうちの少なくとも1つを含み、前記データソース属性は、前記リソース管理および制御モデルの起動者のことを意味し、前記メトリックタイプは、前記メタデータのタイプのことを意味し、前記管理次元は、前記メタデータのデータタグのことを意味し、かつ前記レポート期間は、前記リソース管理および制御モデルを起動する期間のことを意味する装置。
【請求項7】
プロセッサおよびメモリを含むコンピュータデバイスであって、前記メモリがコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが、前記プロセッサによりロードされかつ実行されると、前記プロセッサに請求項1から5のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータデバイス。
【請求項8】
コンピュータプログラムを記憶する持続性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムが、プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに請求項1から5のいずれか一項に記載の方法を実行させる記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、コンピュータおよびモノのインターネット技術の分野に関し、かつ特に時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法および装置、デバイスならびに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッドクラウドの急速な発展に伴い、企業がハイブリッドクラウドを使用するシナリオがますます多くなっている。企業により膨大なデータがハイブリッドクラウドでリアルタイムに管理されるようになり、ハイブリッドクラウドが企業により広く利用される一方で、ハイブリッドクラウドにおけるリソース管理にも課題がもたらされている。
【0003】
関連技術では、ハイブリッドクラウドのリソース管理には伝統的なリソース管理が採用され、その場合、リレーショナルデータベースが主に使用され、かつリレーショナルデータベースは企業がアップロードした特定のフォーマットでかつ完全な内容のデータを記憶する。リレーショナルデータベースを開発する伝統的なリソース管理の目的は、永続的で安定したデータを処理することである。
【0004】
伝統的なリソース管理では、リレーショナルデータベースは、データの完全性と一貫性を維持することを重視するため、企業の個々のニーズに応じてデータを異なる態様で処理することは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施形態は、関連技術におけるリレーショナルデータベースが、データの完全性および一貫性の維持を重視するため、企業の個々のニーズに応じてデータを異なる態様で処理することが困難であるという技術課題を解決するために使用され得る、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法および装置、デバイスならびに記憶媒体を提供するものである。その技術的解決手段は、以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本開示の実施形態により、時系列データベースに基づいて、リソースを管理かつ制御する方法および装置が提供され、同方法は、前記リソースのメタデータを取得するステップを含み、前記メタデータは前記リソースの取得メトリックのことを意味し、さらに、集約戦略に従い前記メタデータを集約して集約されたメタデータを取得するステップを含み、前記集約戦略は、前記メタデータのデータメトリックに基づいて前記メタデータを集約するように構成され、さらに、前記集約されたメタデータに基づいて前記時系列データベースにおける前記リソースを管理かつ制御するステップを含む。
【0007】
別の態様では、本開示の実施形態により、時系列データベースに基づいて、リソースを管理かつ制御する装置が提供され、同装置は、前記リソースのメタデータを取得するように構成されるデータ取得モジュールを含み、前記メタデータは、前記リソースの取得メトリックのことを意味し、さらに集約戦略に従い前記メタデータを集約して、集約されたメタデータを取得するように構成される集約モジュールを含み、前記集約戦略が、前記メタデータのデータメトリックに基づいて前記メタデータを集約するように構成され、さらに、前記集約されたメタデータに基づいて前記時系列データベースにおける前記リソースを管理かつ制御するように構成されるリソース管理および制御モジュールを含む。
【0008】
別の態様では、本開示の実施形態により、コンピュータデバイスが提供され、同コンピュータデバイスは、プロセッサおよびメモリを含み、前記メモリがコンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが、前記プロセッサによりロードされかつ実行されると、前記プロセッサに、前記時系列データベースに基づいて前記リソースを管理かつ制御する方法を実行させる。
【0009】
さらに別の態様では、本開示の実施形態により、持続性コンピュータ可読記憶媒体が提供され、前記持続性コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが、プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに、前記時系列データベースに基づいて前記リソースを管理かつ制御する方法を実行させる。
【0010】
さらに別の態様では、本開示の実施形態により、コンピュータプログラム製品が提供され、このコンピュータプログラム製品は、プロセッサにより実行されると、前記プロセッサに、前記時系列データベースに基づいて前記リソースを管理かつ制御する方法を実行させるように構成される。
【0011】
本開示の実施形態により提供される技術的解決手段は、リソースのメタデータを取得し、次に、集約戦略に従いメタデータを集約して集約されたメタデータを取得し、さらに、集約されたメタデータに基づいて時系列データベースにおいてリソースを管理かつ制御することにより、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を提供する。さらに、本開示の実施形態において、集約されたメタデータは、それぞれがメタデータの一種である複数のデータセットであってもよいので、本開示の実施形態においてメタデータを集約することにより、大量のメタデータを複数のセットに集約し、メタデータの分類された記憶を実現し、かつ解析および処理のために必要なメタデータを迅速に取り出しやすくなる。また、本開示の実施形態では、リソースを管理かつ制御する方法を時系列データベースに適用している。時系列データベース自体が、記憶効率が高く、移植性が強いという特徴を有するため、リソースの管理および制御の効率が向上し、異なるニーズに合わせてリソースを異なる態様で管理することもできる。
【0012】
以下では、本開示の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するために、実施形態を説明するために必要な添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明における添付図面は、本開示の一部の実施形態に過ぎず、当業者であれば、これらの添付図面から創意工夫なしに他の図面を導き出すことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の一実施形態による実装環境の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態による、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法の流れ図である。
【
図3】本開示の他の実施形態による、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法の流れ図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する装置のブロック図である。
【
図5】本開示の他の実施形態による、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する装置のブロック図である。
【
図6】本開示の一実施形態によるコンピュータデバイスの構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示における目的、技術的解決手段および効果をより明確に説明するため、本開示の実施について、添付の図面と組み合わせて以下に詳細に説明する。
【0015】
本開示の一実施形態に含まれる実装環境の概略図を示す
図1を参照されたい。実装環境は、取得用コンピュータデバイス10と、処理用コンピュータデバイス20を含み得る。
【0016】
コンピュータデバイスとは、データ取得機能およびデータ処理機能を有する装置のことを意味し、例えば、計算能力を有するサーバ、携帯電話、タブレット、マルチメディア再生装置、ウェアラブル装置等の端末またはその他のコンピュータデバイスを指す。任意には、コンピュータデバイスがサーバである場合、このコンピュータデバイスは、サーバ、複数のサーバで構成されるサーバクラスタまたはクラウドコンピューティングサービスセンターであってもよい。
【0017】
取得用コンピュータデバイス10は、データ取得機能を有し、メタデータを取得するように、予め設定された取得メトリックに基づいてリソースを取得することができる。任意には、取得用コンピュータデバイス10は、それ自体のソフトウェアおよびハードウェア上だけでなく、外部のハードウェア装置上でもメタデータを取得することができ、これについては、本開示の実施形態において限定されない。例えば、取得用コンピュータデバイス10は、中央処理装置の性能に関するメタデータを取得してもよいし、ネットワーク装置、ファイアウォール、ルータ等の各種ハードウェア装置の性能に関するメタデータを取得してもよい。任意には、異なる地域、異なる場所、および異なる装置に関する時系列データを取得するために、複数の取得用コンピュータデバイス10が使用されてもよい。任意には、取得用コンピュータデバイス10に取得端末が搭載され、取得端末はメタデータを取得するように構成される。本開示の実施形態において、取得端末は、パブリッククラウドにおいてメタデータを取得するだけでなく、プライベートクラウドにおいてメタデータを取得してもよく、すなわち、取得端末は、ハイブリッドクラウドにおいてメタデータを取得してもよい。また、本開示の実施形態では、取得用コンピュータデバイス10は、取得したメタデータをサーバ30に送信し、その後サーバ30がメタデータを処理用コンピュータデバイス20に送信してもよく、取得用コンピュータデバイス10は、メタデータを処理用コンピュータデバイス20に直接送信してもよい。
図1では、最初に取得用コンピュータデバイス10がメタデータをサーバ30に送信することのみ例にとって示す。
【0018】
処理用コンピュータデバイス20は、データ処理機能を有し、メタデータに対して様々な処理を行い、リソースの管理および制御を行うことができる。任意には、処理用コンピュータデバイス20は、メタデータに対して、フォーマット変換、情報拡張、データ集約等の処理を行うことができ、これについては本開示の実施形態では限定されない。任意には、処理用コンピュータデバイス20内には、時系列データベースが動作しており、時系列データベースは、取得したメタデータを記憶しかつ解析してもよい。時系列データベースは、時間に関連するデータを記憶するデータベース、すなわち、時系列データを記憶するデータベースである。時系列データベース自体が、記憶効率が高く、移植性が強いという特徴を有する。また、リアルタイムで大量のデータを書き込むことができ、データ集約戦略等の様々な戦略を用いてデータを処理し企業の個々のニーズに応えることができる。
【0019】
本開示の実施形態において、取得用コンピュータデバイス10と処理用コンピュータデバイス20は、ネットワークを介して互いに通信してもよい。ネットワークは、有線ネットワークであってもよいし、無線ネットワークであってもよい。具体例として、取得用コンピュータデバイス10は、取得したメタデータをネットワークを介して処理用コンピュータデバイス20に送信し、その後、処理用コンピュータデバイス20がメタデータを解析かつ処理して、リソースの管理および制御を完了させることができる。
【0020】
本開示の一実施形態による時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法の流れ図を示す
図2を参照されたい。本方法は、上述の実施形態の実装環境で説明したような処理用コンピュータデバイスなどのコンピュータデバイスに適用され得る。本方法は、以下のステップ(210~230)を含み得る。
【0021】
ステップ210において、リソースのメタデータが取得される。
【0022】
リソースのメタデータとは、リソースの取得メトリックを意味する。例えば、リソースがコンピュータのCPUメモリである場合、リソースのメタデータ、すなわち、リソースの取得メトリックは、CPU4.0(メモリは4.0G)で、リソースがコンピュータのメモリの使用率であれば、メタデータはcpu.busy0.55(メモリの使用率は0.55)で、リソースがコンピュータのメモリのアイドル率であれば、メタデータはmemory.free.percent0.71(メモリのアイドル率は0.71)で、リソースがコンピュータの磁気ディスクのアイドル率である場合、メタデータは、df.bytes.free.percent0.34(磁気ディスクのアイドル率は0.34)で、かつリソースがコンピュータのキャッシュ使用量である場合、メタデータは、redis.memory.used10.2(キャッシュ使用量は10.2Gである)でもよい。
【0023】
任意には、取得端末が取得用コンピュータデバイスに搭載され、取得端末はメタデータを取得し、メタデータをコンピュータデバイスに送信して処理させ、メタデータは処理用コンピュータデバイスで動作する時系列データベースにより記憶する。取得端末は、データ取得のための様々なデバイスをサポートするクライアント端末である。取得端末は、時系列データベースエコロジーにおける既存のモニタリングプログラムの二次開発で得られたものであってもよいし、開発者が自ら執筆、設計することで得られるものよく、これについては本開示の実施形態では限定されない。実際の応用では、異なる種類や異なる装置のメタデータに素早くアクセスするために、時系列データベースエコロジーにおけるモニタリングプログラムの二次開発で得られた取得端末を利用することがあり得る。時系列データベースエコロジーには、様々なアプリケーションシナリオのための様々なモニタリングプログラムがあり、開発者は、その中から自分のアプリケーションシナリオに合致するモニタリングプログラムを見つけ、そのモニタリングプログラムを少し修正、すなわち、二次開発を行い自分のアプリケーションシナリオに適合させ自分のアプリケーションシナリオの取得端末とすることができる。
【0024】
本開示の実施形態において、取得用コンピュータデバイスの取得端末は、メタデータを取得した後、処理用コンピュータデバイスにメタデータを自発的に送信してもよいし、処理用コンピュータデバイスが取得要求を行ったときにメタデータを処理用コンピュータデバイスに送信してもよい。任意には、取得用コンピュータデバイスは、メタデータを予め設定された時間ごとに処理用コンピュータデバイスに送信するかまたはメタデータが取得されると直ちに処理用コンピュータデバイスに送信してもよく、また、処理用コンピュータデバイスは、メタデータを予め設定された時間ごとに取得用コンピュータデバイスから取得するかまたはメタデータが取得用コンピュータデバイスにより取得されると直ちに取得用コンピュータデバイスからメタデータを取得してもよく、これについては、本開示の実施形態において限定されない。
【0025】
ステップ220において、メタデータが集約戦略に従い集約され、集約されたメタデータを取得する。
【0026】
集約戦略は、メタデータのデータメトリックに基づいてメタデータを集約するように構成される。任意には、処理用コンピュータデバイスで実行される時系列データベースは、ある集約戦略に従いメタデータを集約して集約されたメタデータを取得し、集約されたメタデータを時系列データベースにさらに記憶してもよい。任意には、時系列データベースエコロジーには様々な集約機能があり、集約戦略は、時系列データベースの集約機能と実際のアプリケーションシナリオの要件とを組み合わせて、開発者により策定されてもよい。
【0027】
本開示の実施形態では、処理用コンピュータデバイスは、メタデータを集約した後、集約されたメタデータを取得する。集約されたメタデータは、複数のデータセットであってよく、各データセットは、メタデータの一種であってよい。メタデータを集約することにより大量のメタデータを複数のセットに集約することで、メタデータの分類された記憶を実現し、かつ解析および処理に必要なメタデータを迅速に取り出しやすくすることができる。
【0028】
ステップ230において、集約されたメタデータに基づいて、時系列データベースにおいてリソースを管理かつ制御する。
【0029】
処理用コンピュータデバイスは、集約されたメタデータを取得した後、リソースを管理しかつ制御してもよい。例えば、集約されたメタデータは、リソースの解析および処理のため、リソースのリソースレポートを生成するために使用される。任意には、コンピュータデバイスの処理オーバーヘッドを考慮しない場合、またはより正確で包括的な解析結果を得るために、処理用コンピュータデバイスが、処理前のメタデータに基づいてリソースを管理かつ制御することも可能であり、これについては本開示の実施形態において限定されない。
【0030】
可能な実施態様において、上述のステップ210の後、本方法は、メタデータが予め設定されたフォーマットであるかどうかを判別するステップを含み、メタデータが予め設定されたフォーマットでない場合、予め設定されたフォーマットのメタデータを得るためにメタデータに対してフォーマット変換を実行し、予め設定されたフォーマットのメタデータを集約して、集約されたメタデータを得るように構成される。
【0031】
本開示の実施形態では、メタデータは、処理用コンピュータデバイスで動作する時系列データベースに記憶され、かつメタデータも時系列データベースにより集約されるので、メタデータのフォーマットは、一定の要件を満し、すなわち、メタデータは予め設定されたフォーマットになり、それにより時系列データベースによる読み取りおよび解析が容易になる。ここで、予め設定されたフォーマットとは、時系列データベースが読み取りかつ解析することが可能なデータのフォーマットである。例えば、予め設定されたフォーマットは、key-valueフォーマットであってもよい。上述の取得端末が、時系列データベースエコロジーにおけるモニタリングプログラムに基づいて二次開発により得られたものである場合、取得端末が取得するメタデータは予め設定されたフォーマットであり、かつメタデータのフォーマット変換を行う必要はないが、上述の取得端末が、開発者が自ら執筆、設計して取得したものである場合、時系列データベースが読み取りかつ解析できないフォーマットである可能性がある。このとき、メタデータに対してフォーマット変換を行う必要があり、メタデータを予め設定されたフォーマットのメタデータに変換するようにする。
【0032】
別の可能な実施態様では、上述のステップ210の後、本方法は、拡張戦略を取得するステップと、拡張戦略に従いメタデータに対して情報拡張を実行して拡張されたメタデータを取得するステップとをさらに含み、拡張されたメタデータが集約されて、集約されたメタデータを得るように構成される。
【0033】
メタデータを取得した後、処理用コンピュータデバイスは、拡張戦略に従いメタデータに対して情報拡張を実行し、その後、拡張されたメタデータを集約するために使用することができる。このように、リソースの綿密な解析および処理を容易にするために、ビジネス情報拡張をメタデータに対して実行してもよい。本開示の実施形態において、拡張戦略は、メタデータのデータタグに対して情報拡張を実行するように構成され、データタグは、メタデータの属性情報を示すように構成される。任意には、処理用コンピュータデバイスにより取得されたメタデータは、メトリック、値、タイムスタンプ、および[<tagl:vl>,<tag2:v2>,...]のフォーマットである。メタデータに対する情報拡張は、拡張されたメタデータのタグを拡張することである。
【0034】
例えば、処理用コンピュータデバイスが最初に取得するメタデータは、以下の通りである。
Cpu,4.0,1575970265,[<ip:127.0.0.1>,<idc:beijing>];および
Cpu,8.0,1575970355,[<ip:127.1.0.0>,<idc:shenzhen>]である。
【0035】
上記メタデータを取得した後、処理用コンピュータデバイスは、実際のアプリケーションシナリオの要件に従い、上記メタデータに対して情報拡張を行い、このメタデータのデータタグを追加する。例えば、処理用コンピュータデバイスは、メタデータに対応するリソースの使用環境およびブランドタイプを追加する。任意には、処理用コンピュータデバイスがメタデータに対して情報拡張を行った後、得られる拡張されたメタデータは、以下の通りである。
Cpu,4.0,1575970265,[<ip:127.0.0.1>,<idc:beijing>,<env:prod>,<tra:lenovo>];および
Cpu,8.0,1575970355,[<ip:127.1.0.0>,<idc:shenzhen>,<env:beta>,<tra:dell>]である。
【0036】
要約すると、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段は、リソースのメタデータを取得し、次に、集約戦略に従いメタデータを集約して集約されたメタデータを取得し、さらに、集約されたメタデータに基づいて時系列データベース内のリソースを管理かつ制御することにより時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を提供するものである。さらに、本開示の実施形態において、集約されたメタデータは、それぞれがメタデータの一種である複数のデータセットであってもよく、本開示の実施形態においてメタデータを集約することにより、大量のメタデータを複数のセットに集約し、メタデータの分類された記憶を実現し、かつ解析および処理のために必要なメタデータを迅速に取り出しやすくなる。また、本開示の実施形態では、リソースを管理かつ制御する方法を時系列データベースに適用している。時系列データベース自体が、記憶効率が高く、移植性が強いという特徴を有するため、リソースの管理および制御の効率が向上し、異なるニーズに合わせてリソースを異なる態様で管理することもできる。
【0037】
また、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段では、メタデータが予め設定されたフォーマットでない場合に、メタデータに対してフォーマット変換を行い、予め設定されたフォーマットのメタデータを取得し、次に、時系列データベースによるメタデータの読み取りと解析を容易にするため、予め設定されたフォーマットのメタデータの集約に使用する。
【0038】
さらに、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段では、拡張されたメタデータを取得するために、ある拡張戦略に従いメタデータに対して情報拡張が実行され、次に、拡張メタデータは、集約に使用され、リソースの綿密な解析および処理を容易にするために、ビジネス情報拡張がメタデータに対して実行され得る。
【0039】
考えられる実施態様において、上述のステップ230は、リソース管理および制御モデルを起動するステップと、集約されたメタデータに基づいて、リソースに対応するリソースレポートを出力するステップとを含む。
【0040】
リソース管理および制御モデルは、メタデータとリソースレポートとの間の対応関係を確立するように構成される。本開示の実施形態において、リソース管理および制御モデルは、再利用可能で、すなわち、リソース管理および制御モデルが確立された後、次回にリソースレポートを出力する必要がある時でも、もはやリソース管理および制御モデルを再確立する必要はなくなる。すでに確立されたリソース管理および制御モデルを使用すればよい。例えば、毎月リソースレポートを出力するためにリソース管理および制御モデルを使用する必要がある場合、最初の月にリソース管理および制御モデルを構築すればよい。その後、毎月、リソース管理および制御モデルの入力メタデータを置き換えることにより、対応する月のリソースレポートを自動的に出力することができる。本開示の実施形態は、リソース管理および制御モデルの具体的な形態を限定するものではない。任意には、リソース管理および制御モデルは、リソース管理関数、機械学習モデル、深層学習モデル、ニューラルネットワークモデルなどを含む。
【0041】
具体例として、リソース管理および制御モデルの形態がリソース管理関数である場合、リソース管理関数の従属変数は、リソースレポートを含み、リソース管理関数の独立変数は、データソース属性、メトリックタイプ、管理次元、およびレポート期間のうちの少なくとも1つを含む。
【0042】
データソース属性とは、リソース管理および制御モデルを起動者、つまりリソース管理および制御モデルを使用してリソースレポートを出力するユーザを意味する。例えば、ある会社が3つの部門、すなわち、事業部、研究開発部(R&D)および業務部をそれぞれ有し、かつ会社がリソース管理および制御モデル、すなわち、リソース管理関数を有する場合、リソース管理関数のデータソース属性、すなわち、リソース管理および制御モデルの起動者は、事業部、研究開発部および業務部であり、メトリックタイプ(metric_type)は、メタデータのタイプ、すなわちdf.bytes.free.percent、cpu.busy、memory.free.percent、redis.memory.used等のメタデータのメトリックのことを意味し、管理次元(manage_tag)は、メタデータのデータタグ、すなわち、idc、env、tra等のメタデータのタグのことを意味し、レポート期間(間隔)は、リソース管理および制御モデルの起動期間、すなわち、リソース管理および制御モデルを使用してリソースレポートを出力する期間のことを意味し、たとえば、リソース管理および制御モデルが、1か月に1回リソースレポートを出力するために使用される場合、レポート期間は1か月である。
【0043】
具体例として、リソース管理関数の具体的な形は、以下の通りである。
Func(source,[metricl,metric2,...],interval,[<tagl:vl>,<tag2:v2>,...],...)
【0044】
具体例として、上述のリソース管理関数を使用する場合、出力されるリソースレポートは以下の通りである。
【0045】
【0046】
要約すると、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段は、リソース管理および制御モデルを起動し、集約されたメタデータに基づいてリソースに対応するリソースレポートを出力することにより、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御するための具体的方法を提供するものである。リソース管理および制御モデルは再利用可能であるため、リソースの管理および制御の効率を向上させる。さらに、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段において、リソース管理および制御モデルは、リソース管理関数を含み、リソース管理および制御モデルの具体的な実装方法が提供される。
【0047】
考えられる実施態様において、上述の集約戦略は、計算集約戦略を含み、上述のステップ220は、計算集約戦略に従いメタデータの期待値を計算するステップと、期待値をメタデータのデータメトリックとみなし、集約されたメタデータを取得するステップとを含む。
【0048】
期待値は、計算集約戦略に従いメタデータのデータメトリックを処理することにより得られる値である。計算集約戦略は、同じメトリックを有するメタデータの値を集約することを指す。任意には、計算集約戦略は、論理的集約、統計的集約およびハイブリッド集約を含む。論理的集約は、メタデータのデータメトリックを処理し、メタデータのデータメトリックの最大値または最小値などを取ることを含み、統計的集約は、メタデータのデータメトリックを処理し、メタデータのデータメトリックの平均値または合計などを取ることを含み、ハイブリッド集約は、計算集約と統計的集約のハイブリッドを含む。
【0049】
例えば、あるコンピュータのメモリの使用率を10秒ごとに取得できるが、今度は1分あたりのメモリの使用率を取得するために、取得したデータを集約する必要があるとする。このとき、処理用コンピュータデバイスが最初に取得したメタデータのデータメトリックが、30%、50%、60%、20%、45%および55%であると仮定すると、メタデータのデータメトリックをコンピュータで集約、すなわち、コンピュータの1分あたりのメモリの使用率を集約する。集約は、たとえば、60%を得るための最大値の集約のような論理的集約、または43%である平均値の集約のような統計的集約またはハイブリッド集約である。任意には、実際のアプリケーションでは、異なるビジネス要件に従い、異なる計算集約戦略が選択される。
【0050】
別の考えられる実装では、上述の集約戦略は、寸法集約戦略を含み、上述のステップ220は、次元集約戦略に従いメタデータを分類して、m種類のメタデータを得ること(ここで、mは正の整数である)、m種類のメタデータの中のn番目の種類のメタデータについて、n番目の種類のメタデータのデータメトリックを集約すること(ここで、nは正の整数である)および集約されたデータメトリックをn番目の種類のメタデータのデータメトリックとみなし、集約されたメタデータを取得することを含む。
【0051】
次元集約戦略は、メタデータのデータタグに基づいて、同じタイプのメタデータのデータメトリックに対する集約を意味する。処理用コンピュータデバイスは、最初にデータタグに基づいてメタデータを分類し、次に、次元集約戦略に従い、メタデータの種類ごとのデータメトリックを集約する。
【0052】
例えば、コンピュータのメモリの使用率を取得して得られたメタデータに対して情報拡張を行う場合、ブランドというデータタグを付加することが考えられる。次元集約戦略に従い処理用コンピュータのメモリの使用率をコンピュータデバイスで集約する場合、ブランドのデータタグに基づいて、最初に同じブランドのメタデータを一緒に集約するようにしてもよい。例えば、Lenovoのメタデータを一緒に集約し、Dellのメタデータを一緒に集約する。そして、各ブランドのメタデータに関するデータメトリックが集約される。たとえば、Lenovoのメタデータについては、すべてのメタデータのメモリの使用率が集約され、Dellのメタデータについては、すべてのメタデータのメモリの使用率が集約される。
【0053】
さらに別の考えられる実装では、集約戦略は、ハイブリッド集約戦略をさらに含み、ハイブリッド集約戦略は、計算集約戦略と次元集約戦略とのハイブリッドである。
【0054】
要約すると、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段では、集約戦略は、計算集約戦略、次元集約戦略およびハイブリッド集約戦略を含む。メタデータは、計算集約戦略、次元集約戦略またはハイブリッド集約戦略により集約され、集約されたメタデータを取得し、かつ集約の具体的な実装方法が提供される。
【0055】
本開示の実施形態による時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法の流れ図を示す
図3を参照されたい。本方法を、コンピュータデバイスに適用してもよい。本方法は、以下のステップ(310~370)を含み得る。
【0056】
ステップ310において、取得用コンピュータデバイスの取得端末が、リソースのデータを取得してメタデータを取得し、取得端末は取得用コンピュータデバイスに搭載され、取得端末はメタデータを取得してメタデータを処理用コンピュータデバイスに送信してもよく、メタデータは処理用コンピュータデバイスで動作する時系列データベースにより記憶される。
【0057】
ステップ320において、処理用コンピュータデバイスは、メタデータが予め設定されたフォーマットであるかどうかを判別し、イエスであれば、次のステップ340を実行し、ノーであれば、次のステップ330を実行するが、メタデータが処理用コンピュータデバイス内で動作する時系列データベースに記憶され、かつメタデータが時系列データベースによっても集約されるという事実により、メタデータのフォーマットが一定の要件を満たすこと、すなわちメタデータが予め設定されたフォーマットになるようにし、時系列データベースによる読み取りと解析を容易にする。
【0058】
ステップ330において、処理用コンピュータデバイスによりメタデータに対してフォーマット変換が行われ、上記の取得端末が、開発者自身が書き込み、設計して得られるものである場合、そのフォーマットは、時系列データベースにより読み取りかつ解析されない可能性がある。このとき、メタデータに対してフォーマット変換を行う必要があり、メタデータを予め設定されたフォーマットのメタデータに変換するようにする。
【0059】
ステップ340において、処理用コンピュータデバイスにより、メタデータに対して情報拡張が行われ、本開示の実施形態において、処理用コンピュータデバイスは、拡張戦略に従いメタデータのデータタグに対して情報拡張を実行し、データタグは、メタデータの属性情報を示すように構成され、それにより、メタデータのデータタグを拡張することによりリソースの綿密な解析および処理が容易になる。
【0060】
ステップ350において、メタデータは、処理用コンピュータデバイスにより集約され、かつメタデータは、処理用コンピュータデバイスで実行されている時系列データベースによりある集約戦略に従い集約され、集約されたメタデータを取得し、集約されたメタデータはさらに時系列データベースに記憶される。
【0061】
ステップ360において、処理用コンピュータデバイスによりリソース管理および制御モデルが確立され、リソース管理および制御モデルがリソースレポートを出力するために初めて使用されるとき、処理用コンピュータデバイスはリソース管理および制御モデルを確立する必要があり、かつリソース管理および制御モデルは再利用可能、すなわち、次回リソースレポートを出力するときにそのまま使用できるので、リソースの管理および制御の効率を改善する。
【0062】
ステップ370において、リソース管理および制御モデルが、処理用コンピュータデバイスにより起動され、リソースのリソースレポートが、集約されたメタデータに基づいて出力される。
【0063】
以下は、本開示の方法の実施形態を実施するために使用され得る、本開示の装置の実施形態である。本開示の装置の実施形態に開示されていない詳細については、本開示の方法の実施形態を参照されたい。
【0064】
本開示の実施形態による、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する装置のブロック図を示す
図4を参照されたい。装置400は、上述の方法の実施形態を実装する機能を有し、その機能は、ハードウェアにより実装されてもよくまたは対応するソフトウェアをハードウェアにより実行することによってもよい。装置400は、上記で紹介したコンピュータデバイスであってもよい。装置400は、データ取得モジュール410と、集約モジュール420と、リソース管理および制御モジュール430とを含み得る。
【0065】
データ取得モジュール410は、リソースのメタデータを取得するように構成され、メタデータとは、リソースの取得メトリックを指す。
【0066】
集約モジュール420は、集約されたメタデータを取得するために、集約戦略に従いメタデータを集約するように構成され、集約戦略は、メタデータのデータメトリックに基づいて、メタデータを集約するように構成される。
【0067】
リソース管理および制御モジュール430は、集約されたメタデータに基づいて、時系列データベース内のリソースを管理かつ制御するように構成される。
【0068】
任意には、リソース管理および制御モジュール430は、リソース管理および制御モデルを起動し、集約されたメタデータに基づいてリソースに対応するリソースレポートを出力するように構成され、リソース管理および制御モデルは、メタデータとリソースレポートとの間に対応関係を確立するように構成される。
【0069】
任意には、リソース管理および制御モデルは、リソース管理関数を含み、リソース管理関数の従属変数は、リソースレポートを含み、かつリソース管理関数の独立変数は、データソース属性、メトリックタイプ、管理次元およびレポート期間のうちの少なくとも1つを含み、データソース属性は、リソース管理および制御モデルの起動者のことを意味し、メトリックタイプは、メタデータのタイプのことを意味し、管理次元は、メタデータのデータタグのことを意味し、かつレポート期間は、リソース管理および制御モデルの起動の期間のことを意味する。
【0070】
任意には、
図5に示すように、装置400は、メタデータが予め設定されたフォーマットであるかどうかを判別するように構成されるフォーマット判別モジュール440と、メタデータが予め設定されたフォーマットでない場合に予め設定されたフォーマットのメタデータを得るためにメタデータに対してフォーマット変換を行うように構成されるフォーマット変換モジュール450をさらに含み、予め設定されたフォーマットのメタデータが集約されて、集約されたメタデータを取得するように構成される。
【0071】
任意には、
図5に示すように、装置400は、メタデータのデータタグに対して情報拡張を行うように構成される拡張戦略を取得するように構成される戦略取得モジュール460を含み、データタグは、メタデータの属性情報を示すように構成され、装置はさらに、拡張メタデータを得るために拡張戦略に従いメタデータに対して情報拡張を行うように構成される情報拡張モジュール470を含み、拡張メタデータは、集約されて集約されたメタデータを得るように構成される。
【0072】
任意には、集約戦略は、計算集約戦略を含み、集約モジュール420は、計算集約戦略に従いメタデータの期待値を計算するように構成され、期待値は、計算集約戦略に従いメタデータのデータメトリックを処理して得られる値であり、かつ期待値をメタデータのデータメトリックとみなし、集約されたメタデータを取得するように構成される。
【0073】
任意には、集約戦略は、次元集約戦略を含み、かつ集約モジュール420は、次元集約戦略に従いメタデータを分類して、m種類のメタデータを得ること(ここで、mは正の整数である)、m種類のメタデータの中のn番目の種類のメタデータについて、n番目の種類のメタデータのデータメトリックを集約し(ここで、nは正の整数である)かつ集約されたデータメトリックをn番目の種類のメタデータのデータメトリックとみなし、集約したメタデータを取得するように構成される。
【0074】
要約すると、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段は、リソースのメタデータを取得し、次に、集約戦略に従いメタデータを集約して集約されたメタデータを取得し、さらに、集約されたメタデータに基づいてリソースを管理かつ制御することにより、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を提供する。さらに、本開示の実施形態において、集約されたメタデータは、それぞれがメタデータの一種である複数のデータセットであってもよいので、本開示の実施形態においてメタデータを集約することにより、大量のメタデータを複数のセットに集約し、メタデータの分類された記憶を実現し、かつ解析および処理に必要なメタデータを迅速に取り出しやすくすることも可能である。また、本開示の実施形態では、リソースの管理および制御方法を時系列データベースに適用している。時系列データベース自体が、記憶効率が高く、移植性が強いという特徴を有するため、リソースの管理および制御の効率が向上し、異なるニーズに合わせてリソースを異なる態様で管理することも可能である。
【0075】
また、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段では、メタデータが予め設定されたフォーマットでない場合に、メタデータに対してフォーマット変換を行い、予め設定されたフォーマットのメタデータを取得し、次に、時系列データベースによりメタデータの読み取りと解析を容易するため、予め設定されたフォーマットのメタデータを集約するために使用する。
【0076】
また、本開示の実施形態により提供される技術的解決手段において、メタデータに対して情報拡張が行われ、拡張メタデータを取得し、ある拡張戦略に従い、次に、拡張メタデータを集約に使用し、それによりビジネス情報拡張をメタデータに対して行い、リソースの綿密な解析および処理を容易にすることができる。
【0077】
本開示の実施形態により提供される装置は、装置の機能が実装される場合の、上述の機能モジュールの分割を例にして説明されているにすぎないことに留意されたい。実際の応用では、上述の機能は、必要に応じて異なる機能モジュールに割り当てられることで完成してもよく、すなわち、装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、上述の機能の全部又は一部を完成させる。また、上記実施形態により提供される装置と方法の実施形態は同じ概念に属し、かつ具体的な実施プロセスは、方法の実施形態に詳述されており、本明細書では繰り返さない。
【0078】
本開示の実施形態によるコンピュータデバイスの構造ブロック図を示す
図6を参照されたい。コンピュータデバイスは、上述の実施形態による時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を実施するように構成されてもよい。例えば、コンピュータデバイスは、
図1に示す実装環境における処理用コンピュータデバイスであってもよい。具体的には、以下の通りである。
【0079】
コンピュータデバイス600は、処理装置(中央処理装置(CPU)、画像処理装置(GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)601と、ランダムアクセスメモリ(RAM)602およびリードオンリーメモリ(ROM)603を含むシステムメモリ604と、システムメモリ604と中央処理装置601とを接続するシステムバス605とを含む。コンピュータデバイス600は、サーバ内の各種コンポーネント間の情報伝達を支援する入出力システム(I/Oシステム、基本入出力システム)606と、オペレーティングシステム613、アプリケーション614およびその他のプログラムモジュール615を記憶するための大容量記憶装置607とをさらに含む。
【0080】
I/Oシステム606は、情報を表示するためのディスプレイ608と、ユーザが情報を入力するためのマウス、キーボード等の入力装置609を含む。ディスプレイ608と入力装置609は、いずれもシステムバス605に接続された入出力コントローラ610により中央処理装置601に接続される。I/Oシステム606は、キーボード、マウス、または電子ペン等の複数の他のデバイスからの入力を受信し処理するための入出力コントローラ610をさらに含み得る。同様に、入出力コントローラ610は、ディスプレイ画面、プリンタまたは他のタイプの出力デバイスに出力をさらに提供する。
【0081】
大容量記憶装置607は、システムバス605に接続された大容量記憶制御装置(図示せず)により中央処理装置601に接続される。大容量記憶装置607およびその関連するコンピュータ可読媒体は、コンピュータデバイス600のための不揮発性ストレージを提供する。言い換えれば、大容量記憶装置607は、ハードディスクやドライブ等のコンピュータ可読媒体(図示せず)またはコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)を含み得る。
【0082】
一般性を失わずに、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性媒体、取り外し可能および取り出し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他の固体記憶装置技術、CD-ROM、デジタルビデオディスク(DVD)または他の光学式記憶装置、テープカセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置を含む。もちろん、当業者には、コンピュータ記憶媒体が上述の種類に限定されないことがわかるであろう。上述したシステムメモリ604および大容量記憶装置607を総称してメモリと呼ぶことがある。
【0083】
本開示の実施形態によれば、コンピュータデバイス600は、インターネット等のネットワークを介して、ネットワーク上のリモートコンピュータに接続されることによっても操作することができる。すなわち、コンピュータデバイス600は、システムバス605に接続されたネットワークインターフェースユニット611によりネットワーク612に接続されてもよく、すなわち、コンピュータデバイス600は、ネットワークインターフェースユニット611を用いることにより他の種類のネットワークまたはリモートコンピュータシステム(図示せず)に接続することも可能である。
【0084】
メモリは、メモリに記憶されて、1つ以上のプロセッサにより実行され、この1つ以上のプロセッサに、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を実行させるように構成されるコンピュータプログラムをさらに含む。
【0085】
本開示の実施形態では、持続性コンピュータ可読記憶媒体がさらに提供され、この持続性コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、このコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されると、プロセッサに、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を実行させる。
【0086】
本開示の例示的な実施形態において、コンピュータプログラム製品がさらに提供され、このコンピュータプログラム製品は、プロセッサにより実行されると、このプロセッサに、時系列データベースに基づいてリソースを管理かつ制御する方法を実行させるように構成される。
【0087】
当然ながら、本明細書における「複数の」という用語は、2つ以上を指す。「および/または」という用語は、関連する物の関連関係を記述し、3つの可能な関係を示すが、例えば、Aおよび/またはBは、次の関係を意味し得る。Aは単独で存在、AおよびBは同時に存在、Bは単独で存在。記号「/」は、一般に、文脈上の物が「OR」の関係であることを示す。
【0088】
以上の説明は、本開示の単なる例示的な実施形態にすぎず、本開示を限定するために使用されるものではない。本開示の精神および原則の範囲内で行われるいかなる変形例、均等物による置換または改良も、全て本開示の保護範囲に含まれるべきものである。