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特許7330483自動蒸気抜け機能付電子レンジ加熱用包装体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】自動蒸気抜け機能付電子レンジ加熱用包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/34 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
B65D81/34 U
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019049222
(22)【出願日】2019-03-16
(65)【公開番号】P2020147356
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000237787
【氏名又は名称】富士特殊紙業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100198797
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 裕
(72)【発明者】
【氏名】水谷 礼士
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-137472(JP,A)
【文献】特開2006-327590(JP,A)
【文献】特開2018-027802(JP,A)
【文献】特開2005-320023(JP,A)
【文献】特開2005-082172(JP,A)
【文献】特開2019-043639(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/34
B65D 30/16
B65D 33/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分を含有する製品又は食品を内容物とする電子レンジ加熱用の包装体であって、
前記包装体の上部には加熱時に包装体内で発生した水蒸気を外部へ排出するための蒸気抜け熱融着部が設けられ、
前記蒸気抜け熱融着部は前記内容物と近接する熱融着剥離領域と、
この熱融着剥離領域に続く斜め上方に延びる非熱融着部と、
前記熱融着剥離領域の斜め上方かつ隣接する位置であって前記非熱融着部に形成された直角三角形状の第一熱融着部と、
前記第一熱融着部の斜め上方位置であって前記非熱融着部に形成された直角三角形状の第二熱融着部と、
前記包装体の側端かつ前記第一熱融着部と対向する位置であって前記非熱融着部に形成された柱状の第三熱融着部と、
前記第三熱融着部の上方かつ前記第二熱融着部と対向する位置であって前記非熱融着部に続く蒸気排出口から成り、
前記第一熱融着部の頂点の1つが前記第三熱融着部と対向していること、
前記第二熱融着部の頂点の1つが前記蒸気排出口と対向していること、
前記水蒸気によって包装体の内圧が上昇すると、その圧力により前記熱融着剥離領域が剥離して前記水蒸気が前記非熱融着部に浸入し、前記非熱融着部を経由して前記蒸気排出口から外部へ排出され、電子レンジ加熱後に蒸気排出口からの内容物の漏洩を抑制されることを特徴とする電子レンジ加熱用包装体。
【請求項2】
前記蒸気抜け熱融着部は、片側一方もしくは両側の側端上部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用包装体。
【請求項3】
前記電子レンジ加熱用包装体は、2枚のフィルムがシーラント面を対向させて配置された状態で袋底部側にシーラント面を表側に向けて折りたたんだフィルムが挿入され、両側端部及び折りたたんだフィルムが挿入された底部に熱融着が成された自立型包装体であること、を特徴とする請求項1又は2に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水分を含有する製品又は食品を内容物として電子レンジ加熱調理を行い、加熱された内容物から発生する水蒸気により包装体の内圧が上昇して包装体が膨張しても破裂することがなく、水蒸気のみを外部に排出することができる機能を有する包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、個食化の進行に伴い調理済み食品の需要が増加しており、特に内容物の保存性や調理の簡便さから密封状態で包装された調理済み食品が広く普及している。そして、利用者は、これら包装された調理済み食品を電子レンジで加熱したり、湯煎して温めたりした後に食するのが一般的である。
【0003】
しかし、密封包装された内容物を電子レンジ加熱すると、内容物中の水分が水蒸気となって体積膨張することにより包装体の内圧が上昇し、包装体が膨張する。そして、包装体の内圧が包装体の耐久強度を超えると包装体は破裂し、飛散した内容物によって電子レンジ内が汚れるばかりか、利用者が火傷する、もしくは、電子レンジが故障する虞がある。そのため、電子レンジによる加熱中に上昇する包装体内の内圧を低下させる技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この問題を解決するため、合成樹脂フィルム製の包装体の表面に蒸気抜け用の切り込み加工を施す技術が公知となっている。しかし、切り込み加工を施した包装体では、切り込み部から酸素や水分等が包装体内に浸入してしまうため、内容物へのバリア性を付与させることは難しい。
【0005】
また、包装体の熱融着部の一部に包装体と他材質の合成樹脂フィルムを組み込むことで任意の箇所の熱融着強度を弱くする技術が公知となっている。しかし、包装体の熱融着部の
一部に包装体とは他材質のフィルムを組み込むことで任意の箇所の熱融着強度を弱くすると包装体に十分な熱融着強度を付与させることができないため、ボイル殺菌やレトルト殺菌処理を行う商品や内容物の重量が大きい商品等には向かない、という問題がある。
【0006】
これらの問題を解決するため、包装体内部にコの字状に突き出した熱融着部を施し、該熱融着部のみを剥離させ、非熱融着部より包装体外へ水蒸気を排出することで包装体内の圧力を調整する技術が確立され、この技術によると酸素や水分等に対する高いバリア性及び十分な熱融着強度を包装体へ付与することができる。
【0007】
しかし、この技術では、電子レンジ加熱により包装体が膨らむことでコの字状の蒸気抜け熱融着部が折れ曲がり、蒸気が包装体内に滞留し易くなるため、非熱融着部の巾を広く取ることにより蒸気が抜ける範囲を大きくし、包装体の破裂を防ぐ必要がある。しかし、この非熱融着部は、外気と接触しているため、巾が広いと包装体にボイル殺菌処理やレトルト殺菌処理等を行う際に水分が浸入し易くなるため、流通時に菌が繁殖し、包装体が汚染されてしまう虞がある。
【0008】
また、現行のコの字状の蒸気抜け熱融着部は、熱融着強度が弱く設計されおり、包装体の内圧により、すべての熱融着部分が剥離し易くなるため、蒸気排出口が広くなる。更に、コの字状の蒸気抜け熱融着部に囲まれた非熱融着部の形状は、長方形もしくは台形であり、蒸気排出口から外界への距離が短いものとなっている。これらのことから、電子レンジ加熱後の蒸気排出口が開いた状態で蒸気抜け熱融着部が下へ向いてしまう、又は包装体が倒れた場合に内容物が包装体外へ漏れ出してしまう、といった問題点がある。
【0009】
本発明の目的は、蒸気抜け部の熱融着形状を改良することにより、包装体内で発生した水蒸気を外部へ排出する機能を持ちながら、高いバリア性能と十分な強度性能を有し、且つ、包装体外部からの蒸気抜け熱融着部内に設けられた非熱融着部への水分の浸入及び電子レンジ加熱後における蒸気排出口からの内容物の漏洩を抑制する機能を有する電子レンジ用包装体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、電子レンジ加熱用包装体において、水分を含有する製品又は食品を内容物とする電子レンジ加熱用の包装体であって、前記包装体の上部には加熱時に包装体内で発生した水蒸気を外部へ排出するための蒸気抜け熱融着部が設けられ、前記蒸気抜け熱融着部は前記内容物と近接する熱融着剥離領域と、この熱融着剥離領域に続く斜め上方に延びる非熱融着部と、前記熱融着剥離領域の斜め上方かつ隣接する位置であって前記非熱融着部に形成された直角三角形状の第一熱融着部と、前記第一熱融着部の斜め上方位置であって前記非熱融着部に形成された直角三角形状の第二熱融着部と、前記包装体の側端かつ前記第一熱融着部と対向する位置であって前記非熱融着部に形成された柱状の第三熱融着部と、前記第三熱融着部の上方かつ前記第二熱融着部と対向する位置であって前記非熱融着部に続く蒸気排出口から成り、前記第一熱融着部の頂点の1つが前記第三熱融着部と対向していること、前記第二熱融着部の頂点の1つが前記蒸気排出口と対向していること、前記水蒸気によって包装体の内圧が上昇すると、その圧力により前記熱融着剥離領域が剥離して前記水蒸気が前記非熱融着部に浸入し、前記非熱融着部を経由して前記蒸気排出口から外部へ排出され、電子レンジ加熱後に蒸気排出口からの内容物の漏洩を抑制されることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子レンジ加熱用包装体において、前記蒸気抜け熱融着部は片側一方もしくは両側の側端上部に設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電子レンジ加熱用包装体において、前記電子レンジ加熱用包装体は、2枚のフィルムがシーラント面を対向させて配置された状態で袋底部側にシーラント面を表側に向けて折りたたんだフィルムが挿入され、両側端部及び折りたたんだフィルムが挿入された底部に熱融着が成された自立型包装体において、前記蒸気抜け熱融着部を設けて成ることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、水分を含む内容物が密閉された包装体を電子レンジで加熱した場合、内容物から発生した水蒸気は包装体が破裂する前に外部へ排出されるため、安全に加熱調理をすることができる。
【0014】
また、水蒸気を外部へ排出するための蒸気抜け熱融着部を包装体の上部に設けることにより、ボイル殺菌処理やレトルト殺菌処理時に非熱融着部への水分の浸入を抑制し、且つ、電子レンジ加熱後に蒸気排出口を下方に向けても内容物の液漏れを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】蒸気抜け熱融着部を片側一方の側端部に設けた自立型包装体の説明図である。
図2】蒸気抜け熱融着部を両側の側端部に設けた自立型包装袋の説明図である。
図3】蒸気抜け熱融着部の説明図である。
図4】積層フィルムの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図1図4に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1又は図2において、符合の1又は2は包装体本体であり、包装体本体1又は2の形態は、利用者が電子レンジ加熱の後に取り出しやすく、また内容物の保管性の高い自立型包装体(スタンディング袋)である。
【0018】
包装体1又は包装体2の層構成は、耐熱性及び耐衝撃性の高い合成樹脂フィルムを使用し、図4に示すように、符号の12は袋最表層の基材フィルムとしての耐熱性の高いポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETと言う。)12μm、13は中間層として耐衝撃性の高いナイロンフィルム(以後、Nyと言う。)15μm、15はシーラントフィルムとして耐熱性の高い未延伸ポリプロピレンフィルム(以後、CPPと言う。)60μmであり、これら3種の合成樹脂フィルムはウレタン系2液硬化型の接着剤14を用いたドライラミネート方式にて積層されている。
【0019】
前記3種積層合成樹脂フィルムを用いて図1又は図2に示す自立型の包装体1又は包装体2を製造する際には、包装体1又は包装体2の片側一方もしくは両側の側端上部に蒸気抜け熱融着部9を設けるため、通常の包装体側端部熱融着用の熱融着熱板に蒸気抜け熱融着部9の形状を組み込んだ熱融着熱板を用いる。なお、該自立型包装体1又は包装体2の寸法は、高さが158mm、横巾が160mm、底材の折り込み巾が45mmである。
【0020】
次に、蒸気抜け熱融着部9について説明する。
【0021】
図3は蒸気抜け熱融着部9の構造を示すものであり、符号の3は包装体1又は包装体2の内圧上昇により剥離する熱融着剥離領域、4は包装体1又は包装体2内で発生した蒸気を外部へ逃す蒸気排出口、5は熱融着剥離領域3が剥離することにより蒸気が通り、蒸気排出口4へと続く非熱融着部、6は突起状の第一熱融着部、7は突起状の第二熱融着部、8は柱状の第三熱融着部である。
【0022】
蒸気抜け熱融着部9の横巾aは、13mmから20mmであり、内容物の充填適性及び蒸気抜け適性の観点からは15mmから17mmが望ましい。
【0023】
蒸気抜け熱融着部9の縦巾bは30mmから50mmであり、蒸気抜け熱融着部9の機能
性の観点からは35mmから45mmが望ましい。
【0024】
蒸気排出口4の巾cは10mmから20mmであり、蒸気の排出量の観点から13mmから17mmが望ましい。
【0025】
蒸気抜け熱融着部9の位置は、電子レンジ加熱の際に蒸気抜け熱融着部9の熱融着剥離の範囲を熱融着剥離領域5内に抑え、第1熱融着部6及び第2熱融着部7の機能を発揮させるためには可能な限り袋上部とすることが望ましいが、包装体1又は包装体2の天面には内容物の充填後に熱融着(シール)により密封するための充填熱融着部11を設ける必要があるため、包装体1又は包装体2の上端部より15mm下の位置で両端熱融着部10に組み込んでいる。
【0026】
蒸気抜け熱融着部9を包装体の片側一方もしくは両側の側端上部に設けることにより、電子レンジ加熱の際に発生する蒸気が包装体1又は包装体2内に滞留することなく円滑に非熱融着部5を経由して蒸気排出口4より包装体1又は包装体2の外へ排出することを可能としながら、ボイル殺菌処理やレトルト殺菌処理時に非熱融着部5への水分の浸入を抑制し、また電子レンジ加熱後に蒸気排出口3を下に向けた状態で内容物の液漏れを抑制することが可能となる。
【0027】
また、蒸気抜け熱融着部9を包装体1又は包装体2の上方に設けることにより、包装体1又は包装体2内に内容物を充填する際、蒸気抜け熱融着部9は充填ノズルによる充填作業の妨げになり難くなる。
【0028】
更に、包装体1又は包装体2の上端から蒸気抜け熱融着部9の上端までの寸法dを10mmから25mm、より望ましくは15mmから18mmとすることにより、包装体1又は包装体2内の体積膨張による蒸気抜け熱融着部9における熱融着剥離の範囲を特別な熱融着の強度制御管理を行わずして熱融着剥離領域5に制御することが可能となる。
【0029】
カレー、スープ、豚汁等、液体を多く含む内容物が充填された自立状態の包装体1又は包装体2を電子レンジにより加熱すると、内容物中の水分が蒸気となって包装体1又は包装体2の内圧が上昇し、その圧力により熱融着剥離領域3が剥離し、包装体1又は包装体2内に充満した蒸気は熱融着剥離領域3から非熱融着部5へ流入し、第三熱融着部8により流出方向を制御されて蒸気排出口4から外部へと排出される。
【0030】
このように、電子レンジ加熱された包装体1又は包装体2は内圧が上昇することにより一旦膨張するものの、蒸気抜け熱融着部9の作用によって耐久強度を超える前に蒸気が排出されて内圧が下がるため、包装体1又は包装体2は破裂することなく加熱が継続される。
【0031】
また、加熱後において、電子レンジ内からの取り出し時に包装体1又は包装体2が転倒した際や内容物を容器等に移すために包装体1又は包装体2を傾けて蒸気排出口4が下に向いた際に、内容物が熱融着剥離領域3と非熱融着部5を経由し、蒸気排出口4から外部へ流出してしまう虞があるが、非熱融着部5内に浸入した内容物は第一熱融着部6の位置に達すると、第一熱融着部6を起点として非熱融着部5が折曲して内容物の流路が狭まるため、流速が減少する。
【0032】
そして、内容物が第二熱融着部7の位置に達すると、蒸気排気口4付近の非熱融着部5が過度に膨らまないように押さえつけられ、フィルム同士が密着して閉じた状態が維持されるため、内容物には蒸気排出口4付近のフィルムとの表面張力が働き、内容物の包装体1又は包装体2外への流出が阻止される。
【0033】
また、加熱中においても、水蒸気と共に液体の内容物の一部が蒸気排出口4から排出されてしまい、電子レンジ内が汚れたり、利用者が包装体本体に触れた際に手が汚れたりする虞もあるが、第一熱融着部6及び第二熱融着部7により非熱融着部5が狭められているため、熱融着剥離領域3から非熱融着部5に浸入した内容物が容易に蒸気排出口4から排出されることはない。
【0034】
ボイル殺菌処理又はレトルト殺菌処理時においては、蒸気排出口4から浸入する水分は上記した第一熱融着部6、第二熱融着部7の作用及び熱融着剥離領域3により、包装体1又は包装体2内へ浸入することが阻止される。
【0035】
次に、包装体1を使用した場合の従来例との比較を示す。
【0036】
20袋の包装体1にカレー、コーンスープ、ミネストローネ、豚汁等の内容物を充填し、95℃×60分の条件にてボイル殺菌処理を行い、蒸気抜け熱融着部9に水が浸入したか否かを確認したところ、20袋すべての包装体1において水の浸入は確認されなかった。
【0037】
次に、上記ボイル殺菌処理後の包装体1を600W×2分30秒の条件で電子レンジ加熱をしたところ、包装体1は膨張するものの、破裂前に蒸気抜け熱融着部9の作用により包装体1内の水蒸気が排出されるため、破裂や転倒することなく、継続して加熱することができることが確認された。
【0038】
次に、上記電子レンジ加熱後の包装体1を蒸気排出口4を下方に向けて30分間放置し、内容物が蒸気排出口4から流出するか否かを確認したところ、粘度の低いミネストローネであっても流出は確認されなかった。
【0039】
これに対し、同条件下で、蒸気抜け熱融着部の形状がコの字型である現行他社品の自立型包装体を用いて蒸気排出口を下方に向けて30分放置したところ、内容物に含まれる液体のうち大部分が蒸気排出口から流出してしまうことが確認された。
【0040】
この比較結果により、内容物が充填された包装体の液漏れを防止する効果において、本発明に係る蒸気抜け熱融着部9を設けた包装体の従来の製品に対する明らかな有用性が確認された。
【符号の説明】
【0041】
1 包装体(片側一方側端部に蒸気抜け熱融着部を有する)
2 包装体(両側側端部に蒸気抜け熱融着部を有する)
3 熱融着剥離領域
4 蒸気排出口
5 非熱融着部
6 第一熱融着部
7 第二熱融着部
8 第三熱融着部
9 蒸気抜け熱融着部
10 両端熱融着部
11 充填熱融着部
12 PETフィルム(基材フィルム層)
13 Nyフィルム(中間層)
14 接着剤層
15 CPPフィルム(シーラント層)
a 蒸気抜け熱融着部9の横巾
b 蒸気抜け熱融着部9の縦巾
c 蒸気排出口4の巾
d 包装体上端部から蒸気抜け熱融着部9上端部までの寸法
図1
図2
図3
図4