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特許7330509冷却衣服用水収納装置と、それを用いた冷却衣服
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】冷却衣服用水収納装置と、それを用いた冷却衣服
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/005 20060101AFI20230815BHJP
   A41D 1/00 20180101ALI20230815BHJP
【FI】
A41D13/005 106
A41D1/00 E
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019238186
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021105238
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000130732
【氏名又は名称】株式会社サンエス
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】橘高 薫
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-40512(JP,A)
【文献】特開2015-224411(JP,A)
【文献】登録実用新案第3076808(JP,U)
【文献】特開平7-310208(JP,A)
【文献】特開2004-362805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 13/005
A41D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状で、可撓性を有する水容器と、
この水容器を使用者の身体に装着するための装着手段と、を備え、
前記水容器は、
この水容器の内部空間を複数の水収納空間に分離する少なくとも一つの仕切部と、
この仕切部に設けた水路形成部と、
この水路形成部を貫通して、前記仕切部両側の前記水収納空間に到達する紐状または棒状の水路確保体と、
複数の前記水収納空間の少なくとも一つを介して前記水容器内に水を供給する水口と、
この水口に着脱自在に装着される水栓と、
複数の前記水収納空間の少なくとも一つを介して前記水容器内の水を、この水容器外へと流出させる水出口部と、を有し、
前記装着手段は、前記水容器を収納する収納部を有する冷却衣服用水収納装置。
【請求項2】
前記水出口部は、前記水栓に設けた貫通孔により構成した請求項1に記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項3】
前記仕切部は、前記水容器の内部空間を、この水容器の長手方向に複数に分離する構成とした請求項1または2に記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項4】
前記水口と、前記仕切部の前記水路形成部を直線状に配置した請求項1から3のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項5】
前記水路確保体は、非吸水性材料によって構成した請求項1から4のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項6】
前記水口は、前記水容器の長手方向の一端側に設けた請求項1から5のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項7】
前記水路確保体の長さは、前記水容器の内部空間の長手方向の長さよりも短くした請求項1から6のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項8】
前記水容器が、合成樹脂によって形成されるとともに、この水容器の対向する面が接着された前記仕切部と、当該仕切部において接着されていない前記水路形成部とを有する請求項1から7のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項9】
前記装着手段は、前記水容器を収納する帯状の収納容器と、この収納容器の内面側に設けたベルトと、を備え、前記収納容器の内面側には前記ベルトを保持するベルト保持部を有し、
前記ベルトは、着脱自在の第1、第2の締結具と、この第1、第2の締結具間の長さ調整部とを有する構成とした請求項1から8のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項10】
前記収納容器は、使用者の身体側に面した内周面と、この内周面に対して身体とは反対側の外周面を有し、前記内周面の長さを、前記外周面よりも短くするとともに、前記内周面に前記ベルト保持部を結合した請求項9に記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項11】
前記収納容器は、前記内周面と、前記外周面の下部を結合して上方に開口部を有する袋状とし、前記開口部は、前記内周面の上部に結合した蓋面を前記外周面側に降ろすことで覆われ、開閉自在の構成とした請求項10に記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項12】
前記収納容器は、前記水容器と、前記水出口部に連結されるポンプと、このポンプの操作部とを収納する構成とし、前記操作部に対向する前記収納容器部分には、透明カバーを設けた請求項9に記載の冷却衣服用水収納装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一つに記載の冷却衣服用水収納装置の前記水出口部に送水パイプを連結した冷却衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却衣服用水収納装置と、それを用いた冷却衣服に関するものである。
【背景技術】
【0002】
着用者の発汗を前提とすることなく身体を冷却することができる冷却衣服が提案されている。
具体的には、肩の上に貯水タンクを装着し、この貯水タンクに送水ホースの一端を接続し、次に、この送水ホースの中部を身体部分で蛇行させ、その後、この送水ホースの他端を前記貯水タンクに接続した構成となっている。
また、送水ホースにはポンプが介在され、このポンプを駆動することで、前記貯水タンク内の冷却水を、貯水タンク、送水ホースの一端、中部、他端、貯水タンク内へと循環させる構成となっている(これに類似する先行文献としては、例えば下記特許文献1が存在する)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-20140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のような構成で、前記送水ホースには、一端側から他端側に向けて所定間隔で通水孔が形成されている。
したがって、ポンプを駆動し、前記貯水タンク内の冷却水を、送水ホースの一端、中部、他端、貯水タンク内へと循環させている状態において、一部の冷却水が通水孔から流出し、服を濡らし、その部分に送風ファンからの風が通過すると、そこで気化熱が奪われ、その結果として身体冷却を行うことができるようになっている。
つまり、着用者の発汗を前提とすることなく、送水ホースの通水孔から流出する冷却水を気化させ、この気化熱で、身体を冷却することができるような構成となっている。
【0005】
このような従来の構成における課題は、貯水タンクが大きく、身体から大きくはみ出る構成であるので、使用時に、この貯水タンクが邪魔になることがあり、使い勝手が悪いということである。
【0006】
そこで、本発明は、冷却衣服の使い勝手を良くすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために本発明の冷却衣服用水収納装置は、帯状で、可撓性を有する水容器と、この水容器を使用者の身体に装着するための装着手段と、を備え、前記水容器は、この水容器の内部空間を複数の水収納空間に分離する少なくとも一つの仕切部と、この仕切部に設けた水路形成部と、この水路形成部を貫通して、前記仕切部両側の前記水収納空間に到達する紐状または棒状の水路確保体と、複数の前記水収納空間の少なくとも一つを介して前記水容器内に水を供給する水口と、この水口に着脱自在に装着される水栓と、複数の前記水収納空間の少なくとも一つを介して前記水容器内の水を、この水容器外へと流出させる水出口部と、を有し、前記装着手段は、前記水容器を収納する収納部を有する構成としたものである。
また、前記水出口部は、前記水栓に設けた貫通孔により構成したものである。
また、前記仕切部は、前記水容器の内部空間を、この水容器の長手方向に複数に分離する構成としたものである。
また、前記水口と、前記仕切部の前記水路形成部を直線状に配置したものである。
また、前記水路確保体は、非吸水性材料によって構成したものである。
また、前記水口は、前記水容器の長手方向の一端側に設けたものである。
また、前記水路確保体の長さは、前記水容器の内部空間の長手方向の長さよりも短くしたものである。
また、前記水容器が、合成樹脂によって形成されるとともに、この水容器の対向する面が接着された前記仕切部と、当該仕切部において接着されていない前記水路形成部とを有するものである。
また、前記装着手段は、前記水容器を収納する帯状の収納容器と、この収納容器の内面側に設けたベルトと、を備え、前記収納容器の内面側には前記ベルトを保持するベルト保持部を有し、前記ベルトは、着脱自在の第1、第2の締結具と、この第1、第2の締結具間の長さ調整部とを有する構成としたものである。
また、前記収納容器は、使用者の身体側に面した内周面と、この内周面に対して身体とは反対側の外周面を有し、前記内周面の長さを、前記外周面よりも短くするとともに、前記内周面に前記ベルト保持部を結合したものである。
また、前記収納容器は、前記内周面と、前記外周面の下部を結合して上方に開口部を有する袋状とし、前記開口部は、前記内周面の上部に結合した蓋面を前記外周面側に降ろすことで覆われ、開閉自在の構成としたものである。
また、前記収納容器は、前記水容器と、前記水出口部に連結されるポンプと、このポンプの操作部とを収納する構成とし、前記操作部に対向する前記収納容器部分には、透明カバーを設けたものである。
また、冷却衣服は、冷却衣服用水収納装置の前記水出口部に送水パイプを連結したものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明の冷却衣服用水収納装置は、水容器を帯状で、可撓性を有する構成としたので、この水容器を扁平で身体にフィットした状態で装着することができ、その結果として、使用時に水容器が邪魔になることが少なく、使い勝手の良いものとなる。
すなわち、本発明の水容器は、この水容器の内部空間を、仕切部によって複数の水収納空間に分離したものであるので、水容器内に水を注入した状態でも扁平状態を維持することができ、その結果として、使用時に水容器が邪魔になることが少なく、使い勝手の良いものとなるのである。
【0009】
また、隣接する水収納空間は、仕切部に設けた水路形成部で連通した状態となっており、しかも、仕切部に設けた水路形成部を貫通して、前記仕切部、両側の水収納空間に到達する紐状、または棒状の水路確保体を設けているので、水容器が扁平となっても、水路形成部における水路確保体外周には、水路が確保できる。
このため、水容器内の水を効果的に使用することができ、この点からも、使い勝手の良いものとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態にかかる冷却衣服用水収納装置と、それを用いた冷却衣服を示す斜視図
図2】同使用状態を説明するための平面図
図3】同使用状態を説明するための背面側の図
図4】同冷却衣服用水収納装置の正面図
図5】同冷却衣服用水収納装置の内部状態を示す図
図6】同冷却衣服用水収納装置の水容器の断面図
図7】同冷却衣服用水収納装置の水容器の平面図
図8】同冷却衣服用水収納装置の水容器の平面図
図9図6のA-A線断面図
図10図5のB-B線断面図
図11図5のC-C線断面図
図12】同ポンプユニット部を示す斜視図
図13】同ポンプユニット部を示す背面側からの斜視図
図14】同ポンプユニット部の制御ブロック図
図15】同使用状態を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施形態を、添付図面を用いて説明する。
図1図5において、1は、冷却衣服であり、図1は、使用者2が冷却衣服1を上半身に着ている状態を示している。
また、使用者2は腰部分に用具ベルト3を装着しており、さらに、用具ベルト3の上方の腰部分には、冷却衣服用水収納装置4を装着している。
冷却衣服1は、図3に示すように、その上部から下方にかけて、中空糸膜5が蛇行状に配置され、この中空糸膜5にパイプ6を介して冷却衣服用水収納装置4から水を供給する構成となっている。
つまり、冷却衣服1は、冷却衣服用水収納装置4からパイプ6を介して中空糸膜5に水を供給し、冷却衣服1を水で濡らし、その水を蒸発させ、その時の気化熱で、使用者2の身体を冷やすものである。
【0012】
本実施形態の冷却衣服用水収納装置4は、図2図11に示すように、帯状で、可撓性を有する水容器7と、この水容器7を身体に装着するための装着手段8とを備えている。
水容器7は、合成樹脂製で、帯状で、可撓性を有する。
また、この水容器7は、この水容器7の内部空間が、複数の仕切部9によって複数の水収納空間10に分離されている。また、各仕切部9には、水路形成部11を設けている。
本実施形態では、水容器7の長手方向に直行する方向に仕切部9を設けることで、複数の水収納空間10が、水容器7の長手方向に並んだ状態としている。
具体的には、水容器7は上述のごとく、合成樹脂によって形成されているので、図8図9から理解されるように、横方向に長い袋状の水容器7の対向する面を熱圧着して仕切部9を形成し、前記水路形成部11は、熱圧着されていない非熱圧着部によって形成されている。
水容器7の一端側には、前記複数の水収納空間10の少なくとも一つを介して、この水容器7内に水を供給する水口12を設けてあり、水容器7の他端側は、上記熱圧着で封止した状態としている。なお、合成樹脂の接着は、例えば、接着剤によるもの、超音波や高周波によるものであってもよい。
【0013】
本実施形態で特徴的なのは、図6のごとく水口12と水路形成部11が直線状に配置されていることである。
その理由は、水口12から水容器7内に紐状、または棒状の水路確保体13を挿入するためである。
この水路確保体13は合成樹脂やゴム製などの非吸水性材料で形成しており、水中でもその形を維持し、それによって図9に示すように、水路形成部11が潰れてしまう(閉鎖されてしまう)のを防止するものである。
したがって、図7に示すように、水容器7内に水が無い状態で、先ず、水容器7を、その水口12側を持ち上げ、この水口12から水を注げば、水は、水口12、最初の水収納空間10、最初の水路形成部11、次の水収納空間10、次の水路形成部11、次の水収納空間10と移動し、図8のように、水容器7内を満水状態とすることができる。
【0014】
逆に、水口12側から水を抜き出し、冷却衣服1に供給すれば、水容器7内の水が減少することにより図7のように水容器7は扁平状態となるが、水口12とは離れた水収納空間10内の水も、水路形成部11を介して、順次、水口12側へと流れ出ることになり、水容器7内の水を、ほぼ空の状態まで使いきることができる。
つまり、水口12には、水栓14が着脱自在に装着され、この水栓14には、貫通孔による水出口部15が設けられ、この水出口部15にポンプユニット16のポンプ(図14の17)を介して上記パイプ6が連結されているのである。
なお、水出口部15は水容器7に設けてもよい。
【0015】
また、水路確保体13の長さは、図5に示すように前記水容器7の内部空間の長手方向の長さよりも短くしてある。その理由は、水路確保体13を水容器7内に押し込んだ後に、水口12側の端部が、この水口12側に飛び出すのを防止するためである。
そして、このように、水路確保体13の長さを、図5に示すように前記水容器7の内部空間の長手方向の長さよりも短くしても、水路確保体13の水口12側の端部が、水口12側の水路形成部11よりも水口12側に存在し、逆に、水路確保体13の水口12側とは反対側の端部が、水口12側の水路形成部11よりも、水容器7の他端部側に存在しておれば、水路は確実に確保できる。さらに、水路確保体13が可撓性を有していると、その両端は、図5に示すように水口12の直線状態から外れ、この点からも、水口12から不用意に飛びだしたりすることも無くなる。
【0016】
冷却衣服用水収納装置4を構成する装着手段8は、図2図5図10図11に示すように、水容器7とポンプユニット16を収納する帯状で、可撓性を有する収納部としての収納容器18と、この収納容器18の内面側に設けたベルト19とを備えている。収納容器18は、例えば、ナイロン等の合成繊維、天然皮革、人工皮革、合成皮革等である。
また、前記収納容器18の内面側にはベルト19を保持するベルト保持部20が所定間隔で、複数設けられている。
さらに、前記ベルト19には、着脱自在の締結具21、22と、この締結具21、22間において、このベルト19の装着長さを調整する長さ調整部(図示していないが、一般的なベルト長調整手段)とを有する。
【0017】
本実施形態の特徴は、ベルト19、および、その装着長さを調整する長さ調整部を、収納容器18の内面側に設けるべく、この収納容器18の内面側にベルト19を保持するベルト保持部20を設けたことである。
つまり、本実施形態の冷却衣服用水収納装置4は、図1のごとく、用具ベルト3の上方の腰部分にも装着できるものであり、冷却衣服用水収納装置4の存在が、用具ベルト3と干渉しない構成である。仮に、収納容器18が、ベルト19から下方にぶら下がるような構成であった場合、ぶら下がった箇所が、用具ベルト3に覆いかぶさることから、工具を取り出す際の妨げとなり、そもそも用具ベルト3と収納容器18とを併用することができない。本実施形態は、ベルト19からぶら下がることがなく、ベルト19の幅に収まる構成であるため、用具ベルト3と干渉することがなく、用具ベルト3と併用することができる。
【0018】
前記収納容器18は、図10図11に示すように、使用者の身体に面する内周面18aと、内周面18aに対して身体とは反対側の外周面18bの下部を結合して上方に開口部を有する袋状とし、前記開口部は、前記内周面18aの上部に結合した蓋面18cを外周面18b側に降ろすことで覆われ、蓋面18cが内周面18a側を起点として開閉自在となる構成としている。
【0019】
特徴としては、前記内周面18aの長さを、外周面18bや蓋面18cよりも短くしたことである。逆の表現をすると、前記内周面18aの長さよりも、外周面18bや蓋面18cを長くした。
このようにすると、図15に示すように、使用者1の腰に装着したときに、収納容器18は、腰の形状に沿って内側に湾曲し、外観上、外周面18b、蓋面18cの表面が、長手方向に引っ張られて伸びきったすっきりした状態にすることができる。
【0020】
次に、前記収納容器18は、図5に示すように、前記水容器7と、ポンプユニット16を収納している。
ポンプユニット16は図12図14に示すようにポンプ17、ポンプ17に接続した制御部23、制御部23に接続した表示部24、操作部25、メモリ26を備えている。なお、図13の27は電池である。
【0021】
また、操作部25に対向する収納容器18の外周面18b、蓋面18cには、図4のごとく、透明カバー18dを設けている。
つまり、使用者は、腰に冷却衣服用水収納装置4を装着した状態で、透明カバー18dを介して操作部25を目視した状態で操作することができるのである。
【0022】
本実施形態では、操作部25の操作で、ポンプ17の起動や、停止、その駆動量を調整できるが、この点は、従来から知られているので、説明の煩雑化を避けるために、説明を簡略化する。
【0023】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。本発明は、冷却衣服用水収納装置と、それを用いた冷却衣服などへの活用が期待される。
【符号の説明】
【0024】
1 冷却衣服
2 使用者
3 用具ベルト
4 冷却衣服用水収納装置
5 中空糸膜
6 パイプ
7 水容器
8 装着手段
9 仕切部
10 水収納空間
11 水路形成部
12 水口
13 水路確保体
14 水栓
15 水出口部
16 ポンプユニット
17 ポンプ
18 収納容器(収納部)
18a 内周面
18b 外周面
18c 蓋面
18d 透明カバー
19 ベルト
20 ベルト保持部
21 締結具
22 締結具
23 制御部
24 表示部
25 操作部
26 メモリ
27 電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15