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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】マッサージ器
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
A61H7/00 320A
A61H7/00 323E
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021035366
(22)【出願日】2021-03-05
(65)【公開番号】P2022135513
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】592009214
【氏名又は名称】大東電機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003041
【氏名又は名称】安田岡本弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】石川 哲也
(72)【発明者】
【氏名】清水 新策
【審査官】関本 達基
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-285074(JP,A)
【文献】特開2008-200343(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1施療部と、前記第1施療部に繋がる第2施療部を挿入することができる挿入凹部と、前記挿入凹部に挿入された前記第1施療部を挟み込んでマッサージする第1マッサージ部と、前記挿入凹部に挿入された前記第2施療部を挟み込んでマッサージする第2マッサージ部と、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部を駆動させる駆動部と、を有し、前記第1マッサージ部が前側に配備されるとともに、前記第2マッサージ部が後側に配備され、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が互いに、前後方向に近接離反する動作を行う構成とされており、
前記第1マッサージ部は、互いに向かい合い前記第1施療部を左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第1マッサージ部材を有し、前記第2マッサージ部は、互いに向かい合い前記第2施療部を左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第2マッサージ部材を有し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において近接し所定の位置に到達したとき、左右一対の前記第1マッサージ部材が近接するとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が近接し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において離反し所定の位置に到達したとき、左右一対の前記第1マッサージ部材が離反するとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が離反することを繰り返す構成とされている
ことを特徴とするマッサージ器。
【請求項2】
前記第1マッサージ部が前記第1施療部を挟み込むとともに、前記第2マッサージ部が前記第2施療部を挟み込んだ状態で、
前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が互いに、前後方向において離反する方向に移動し、前記第1施療部と前記第2施療部を引っ張る動作を行う構成とされている
ことを特徴とする請求項1に記載のマッサージ器。
【請求項3】
前記駆動部から出力された回転駆動力により回転する回転軸と、
前記回転軸の回転駆動力を近接離反する往復揺動運動に変換して、左右一対の前記第1マッサージ部材を前後左右に揺動させる第1揺動変換部と、
前記回転軸の回転駆動力を近接離反する往復揺動運動に変換して、左右一対の前記第2マッサージ部材を前後左右に揺動させる第2揺動変換部と、を有し、
前記第1揺動変換部と前記第2揺動変換部は、往復揺動運動を同期し、
前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部の前後方向の近接離反を繰り返す揺動、及び、左右一対の前記第1マッサージ部材及び左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向からの挟み込みと開放を繰り返す揺動に変換する
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項4】
前記第1揺動変換部は、
前記回転軸に対して偏心回転し且つ、前記回転軸の軸心に対して傾斜状の第1カム面を有する第1回転ボス部材と、
前記第1マッサージ部材に設けられていて、前記第1回転ボス部材の外周縁に嵌り込む第1環状嵌合部と、
前記第1マッサージ部材が前記回転軸との同伴回転することを規制する第1回動規制部と、を有し、
前記第2揺動変換部は、
前記回転軸に対して偏心回転し且つ、前記回転軸の軸心に対して傾斜状の第2カム面を有する第2回転ボス部材と、
前記第2マッサージ部材に設けられていて、前記第2回転ボス部材の外周縁に嵌り込む第2環状嵌合部と、
前記第2マッサージ部材が前記回転軸との同伴回転することを規制する第2回動規制部と、を有し、
前記第1カム面と前記第2カム面は、前記回転軸の軸心方向に対して、互いに異なった方向に傾斜して配備されている
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項5】
前記回転軸の回転角度を検出する軸角度検出部と、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部の駆動を制御する制御部と、を有し、
前記軸角度検出部が、所定の前記回転軸の回転角度を検出すると、
前記制御部は、左右一対の前記第1マッサージ部材が前記第1施療部を左右方向から挟み込むとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が前記第2施療部を左右方向から挟み込んだ状態と認識し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において離反し所定の位置に到達するまで、前記挟み込んだ状態を維持する
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項6】
左右一対の前記第1マッサージ部材の左右方向における間隔及び、左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向における間隔は、拡幅可能とされている
ことを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載のマッサージ器。
【請求項7】
前記回転軸に対して水平方向で且つ外側を向くように配備され、先端が前記第1マッサージ部材の長手方向中途部に連結された第1コンロッド部材と、
前記回転軸と一体回転する前記第1回転ボス部材と、
前記第1コンロッド部材の基端側に設けられ且つ、前記第1回転ボス部材の外周縁に嵌り込む前記第1環状嵌合部と、
前記第1マッサージ部材の基端側において、水平方向に寝かされるように配備された第1弾性部材と、を有し、
前記第1弾性部材は、左右一対の前記第1マッサージ部材の基端側において左右方向から挟まれるように配備されていて、
前記第1マッサージ部材により前記第1弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第1マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅される
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項8】
左右一対の前記第1マッサージ部材の先端側が互いに離反する方向に移動させると、
前記第1マッサージ部材が前記第1コンロッド部材の先端を中心に回転し、
前記第1弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第1マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅される
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項9】
前記回転軸に対して水平方向で且つ外側を向くように配備され、先端が前記第2マッサージ部材の長手方向中途部に連結された第2コンロッド部材と、
前記回転軸と一体回転する前記第2回転ボス部材と、
前記第2コンロッド部材の基端側に設けられ且つ、前記第2回転ボス部材の外周縁に嵌り込む前記第2環状嵌合部と、
前記第2マッサージ部材の基端側において、水平方向に寝かされるように配備された第2弾性部材と、を有し、
前記第2弾性部材は、左右一対の前記第2マッサージ部材の基端側において左右方向から挟まれるように配備されていて、
前記第2マッサージ部材により前記第2弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅される
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項10】
左右一対の前記第2マッサージ部材の先端側が互いに離反する方向に移動させると、
前記第2マッサージ部材が前記第2コンロッド部材の先端を中心に回転し、
前記第2弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅される
ことを特徴とする請求項に記載のマッサージ器。
【請求項11】
前記駆動部は、一つの駆動モータを有し、
前記駆動モータにより、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部を駆動させる
ことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載のマッサージ器。
【請求項12】
前記第1施療部は、使用者の手部を構成する掌部とされ、
前記第2施療部は、前記使用者の手部を構成する指部とされていて、
前記第1弾性部材は、バネ部材とされている
ことを特徴とする請求項7又は8に記載のマッサージ器。
【請求項13】
前記第1施療部は、使用者の手部を構成する掌部とされ、
前記第2施療部は、前記使用者の手部を構成する指部とされていて、
前記第2弾性部材は、バネ部材とされている
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のマッサージ器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、使用者の手などの施療部を挟み込んで揉みマッサージなどを行うことが可能なマッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者の施療部位に特化したマッサージ器、つまり施療対象を絞ったマッサージ器が市販されている。例えば、ふくらはぎや足部などの下肢に対してマッサージを行う下肢用マッサージ器などが挙げられる。
また、使用者の手などに対してマッサージを行うハンドマッサージ器なども開発されている。特許文献1に、ハンドマッサージ器の一例が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-031792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような膨張と収縮を行うエアバッグで、使用者の手に対して押圧マッサージを行うと、エアバッグが使用者の手に対して押しすぎてしまって痛みが伴うこととなり、不快に感じてしまうことがある。つまり、心地よいマッサージを受けることができなくなる。
また、手部(指部、掌部など)は、個人差によって大きさや厚みなどが様々である。特許文献1のような指部を差し入れる装置では、例えば手が大きい場合、指部が入らない、又は、途中で止まって入りきらないなど、使用前に課題が生じる虞がある。
【0005】
ところで、マッサージ師の施術(人の施術)によるハンドマッサージにおいては、押し込むマッサージだけではなく、手部を掴んで長手方向に引き伸ばすようなマッサージ(揉みマッサージとストレッチ動作)も行われており、非常に効果的となっている。しかしながら、特許文献1の装置では、手部に対するストレッチ動作などを行えるものとはなっていない。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、使用者の手部を挟み込んで揉みマッサージと、引き伸ばすストレッチ動作などが行えるとともに、手部の大きさに関わらず使用することができ、使用者に対して効果的なマッサージを行うことができるマッサージ器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明にかかるマッサージ器は、第1施療部と、前記第1施療部に繋がる第2施療部を挿入することができる挿入凹部と、前記挿入凹部に挿入された前記第1施療部を挟み込んでマッサージする第1マッサージ部と、前記挿入凹部に挿入された前記第2施療部を挟み込んでマッサージする第2マッサージ部と、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部を駆動させる駆動部と、を有し、前記第1マッサージ部が前側に配備されるとともに、前記第2マッサージ部が後側に配備され、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が互いに、前後方向に近接離反する動作を行う構成とされていることを特徴とする。
【0008】
好ましくは、前記第1マッサージ部が前記第1施療部を挟み込むとともに、前記第2マッサージ部が前記第2施療部を挟み込んだ状態で、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が互いに、前後方向において離反する方向に移動し、前記第1施療部と前記第2施療部を引っ張る動作を行う構成とされているとよい。
好ましくは、前記第1マッサージ部は、互いに向かい合い前記第1施療部を左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第1マッサージ部材を有し、前記第2マッサージ部は、互いに向かい合い前記第2施療部を左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第2マッサージ部材を有し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において近接し所定の位置に到達したとき、左右一対の前記第1マッサージ部材が近接
するとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が近接し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において離反し所定の位置に到達したとき、左右一対の前記第1マッサージ部材が離反するとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が離反することを繰り返す構成とされているとよい。
【0009】
好ましくは、前記駆動部から出力された回転駆動力により回転する回転軸と、前記回転軸の回転駆動力を近接離反する往復揺動運動に変換して、左右一対の前記第1マッサージ部材を前後左右に揺動させる第1揺動変換部と、前記回転軸の回転駆動力を近接離反する往復揺動運動に変換して、左右一対の前記第2マッサージ部材を前後左右に揺動させる第2揺動変換部と、を有し、前記第1揺動変換部と前記第2揺動変換部は、往復揺動運動を同期し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部の前後方向の近接離反を繰り返す揺動、及び、左右一対の前記第1マッサージ部材及び左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向からの挟み込みと開放を繰り返す揺動に変換するとよい。
【0010】
好ましくは、前記第1揺動変換部は、前記回転軸に対して偏心回転し且つ、前記回転軸の軸心に対して傾斜状の第1カム面を有する第1回転ボス部材と、前記第1マッサージ部材に設けられていて、前記第1回転ボス部材の外周縁に嵌り込む第1環状嵌合部と、前記第1マッサージ部材が前記回転軸との同伴回転することを規制する第1回動規制部と、を有し、前記第2揺動変換部は、前記回転軸に対して偏心回転し且つ、前記回転軸の軸心に対して傾斜状の第2カム面を有する第2回転ボス部材と、前記第2マッサージ部材に設けられていて、前記第2回転ボス部材の外周縁に嵌り込む第2環状嵌合部と、前記第2マッサージ部材が前記回転軸との同伴回転することを規制する第2回動規制部と、を有し、前記第1カム面と前記第2カム面は、前記回転軸の軸心方向に対して、互いに異なった方向に傾斜して配備されているとよい。
【0011】
好ましくは、前記回転軸の回転角度を検出する軸角度検出部と、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部の駆動を制御する制御部と、を有し、前記軸角度検出部が、所定の前記回転軸の回転角度を検出すると、前記制御部は、左右一対の前記第1マッサージ部材が前記第1施療部を左右方向から挟み込むとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が前記第2施療部を左右方向から挟み込んだ状態と認識し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において離反し所定の位置に到達するまで、前記挟み込んだ状態を維持するとよい。
【0012】
好ましくは、左右一対の前記第1マッサージ部材の左右方向における間隔及び、左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向における間隔は、拡幅可能とされているとよい。
好ましくは、前記回転軸に対して水平方向で且つ外側を向くように配備され、先端が前記第1マッサージ部材の長手方向中途部に連結された第1コンロッド部材と、前記回転軸と一体回転する前記第1回転ボス部材と、前記第1コンロッド部材の基端側に設けられ且つ、前記第1回転ボス部材の外周縁に嵌り込む前記第1環状嵌合部と、前記第1マッサージ部材の基端側において、水平方向に寝かされるように配備された第1弾性部材と、を有し、前記第1弾性部材は、左右一対の前記第1マッサージ部材の基端側において左右方向から挟まれるように配備されていて、前記第1マッサージ部材により前記第1弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第1マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅されるとよい。
【0013】
好ましくは、左右一対の前記第1マッサージ部材の先端側が互いに離反する方向に移動させると、前記第1マッサージ部材が前記第1コンロッド部材の先端を中心に回転し、前記第1弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第1マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅されるとよい。
好ましくは、前記回転軸に対して水平方向で且つ外側を向くように配備され、先端が前記第2マッサージ部材の長手方向中途部に連結された第2コンロッド部材と、前記回転軸と一体回転する前記第2回転ボス部材と、前記第2コンロッド部材の基端側に設けられ且つ、前記第2回転ボス部材の外周縁に嵌り込む前記第2環状嵌合部と、前記第2マッサージ部材の基端側において、水平方向に寝かされるように配備された第2弾性部材と、を有し、前記第2弾性部材は、左右一対の前記第2マッサージ部材の基端側において左右方向
から挟まれるように配備されていて、前記第2マッサージ部材により前記第2弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅されるとよい。
【0014】
好ましくは、左右一対の前記第2マッサージ部材の先端側が互いに離反する方向に移動させると、前記第2マッサージ部材が前記第2コンロッド部材の先端を中心に回転し、前記第2弾性部材が収縮することで、左右一対の前記第2マッサージ部材の左右方向における間隔が拡幅されるとよい。
好ましくは、前記駆動部は、一つの駆動モータを有し、前記駆動モータにより、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部を駆動させるとよい。
【0015】
好ましくは、前記第1施療部は、使用者の手部を構成する掌部とされ、前記第2施療部は、前記使用者の手部を構成する指部とされていて、前記第1弾性部材は、バネ部材とされているとよい。また前記第2弾性部材は、バネ部材とされているとよい。
本発明のマッサージ器の最も好ましい形態は、第1施療部と、前記第1施療部に繋がる第2施療部を挿入することができる挿入凹部と、前記挿入凹部に挿入された前記第1施療部を挟み込んでマッサージする第1マッサージ部と、前記挿入凹部に挿入された前記第2施療部を挟み込んでマッサージする第2マッサージ部と、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部を駆動させる駆動部と、を有し、前記第1マッサージ部が前側に配備されるとともに、前記第2マッサージ部が後側に配備され、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が互いに、前後方向に近接離反する動作を行う構成とされており、前記第1マッサージ部は、互いに向かい合い前記第1施療部を左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第1マッサージ部材を有し、前記第2マッサージ部は、互いに向かい合い前記第2施療部を左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第2マッサージ部材を有し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において近接し所定の位置に到達したとき、左右一対の前記第1マッサージ部材が近接するとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が近接し、前記第1マッサージ部と前記第2マッサージ部が前後方向において離反し所定の位置に到達したとき、左右一対の前記第1マッサージ部材が離反するとともに、左右一対の前記第2マッサージ部材が離反することを繰り返す構成とされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のマッサージ器によれば、使用者の手部を挟み込んで揉みマッサージと、引き伸ばすストレッチ動作などが行えるとともに、手部の大きさに関わらず使用することができ、使用者に対して効果的なマッサージを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明のマッサージ器の概略を示す前方斜視図である(第1実施形態)。
図2】本発明のマッサージ器の内部構造を示す前方斜視図である。
図3】本発明のマッサージ器の内部構造を示す平面図である。
図4】本発明のマッサージ器の使用態様を示す側面図である。
図5】本発明のマッサージ器の揺動動作を示す後面図である。
図6】第1実施形態における第1マッサージ部の分解図である。
図7】第1実施形態における第2マッサージ部の分解図である。
図8】本発明のマッサージ器の内部構造を示す前方斜視図である(第2実施形態)。
図9】本発明のマッサージ器の内部構造を示す平面図である。
図10】本発明のマッサージ器の揺動動作を示す後面図である。
図11】第2実施形態における第1マッサージ部の分解図である。
図12】第2実施形態における第2マッサージ部の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明にかかるマッサージ器1の実施形態を、図1図12などを参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。また、図面に関して、見やすくするため、一部を省略して描いているものもある。
また、適宜、図面内に説明のための方向を図示しており、例えば挿入凹部2に手部Hを挿入しマッサージ器1を使用する使用者から見た手前側(スイッチ部9がある側)を前方向とし、奥側を後方向(電源コード10がある側)とする。また、左右方向、上下方向については、使用者から見た方向と一致する。
【0019】
本実施形態においては、手部Hの掌部Pを第1施療部とし、掌部Pに繋がる指部Fを第2施療部とする。また、肘から手部(手首)までの部位を前腕部Aとする。その前腕部Aを第3施療部とする(図1を参照)。
[第1実施形態]
本発明にかかるマッサージ器1の第1実施形態について、説明する。
【0020】
図1図7に、本発明にかかるマッサージ器1の第1実施形態の概略及び装置構成を示す。
図1図7などに示すように、本発明のマッサージ器1(ハンドマッサージ器)は、例えば、テーブルなどの平らで安定した平面上に設置され、挿入凹部3に手部Hを入れ、掌部P(第1施療部)と指部F(第2施療部)に対して揉みマッサージを行うとともに、手部H全体に対してストレッチ動作を行うものである。
【0021】
本実施形態のマッサージ器1は、挿入凹部3が設けられたケース体2と、挿入凹部3に挿入された掌部Pを挟み込んでマッサージする第1マッサージ部4と、挿入凹部3に挿入された指部Fを挟み込んでマッサージする第2マッサージ部5と、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5を駆動させる駆動部6と、を有している。
ケース体2は、手部Hよりやや大きい、つまり手部Hを覆うことのできる大きさの空間を内部に備えたものとなっている。つまり、ケース体2は、前後方向に長い空間を備えた筐体とされている。
【0022】
ケース体2の内部には、掌部Pをマッサージする第1マッサージ部4と、指部Fをマッサージする第2マッサージ部5と、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5を駆動させる駆動部6と、その駆動部6を制御する制御部7などが配備されている。
また、ケース体2の内部には、駆動部6などが取り付けられる支持部(図示せず)が設けられている。ケース体2の底面(下面)には、テーブルなどの上に安定して載置可能な脚部8が設けられている。
【0023】
ケース体2には、上部、前部、後部が開口され、前後方向に長い挿入凹部3が形成されている。挿入凹部3は、正面視でU字形状とされている。挿入凹部3は、掌部P(第1施療部)と指部F(第2施療部)からなる手部Hを挿入することができる大きさとなっている。
使用者は、上方からU字形状の挿入凹部3に手部Hを縦にして(親指を上側にして掌部Pを左右方向に向くように)挿入する。
【0024】
挿入凹部3には、開口を覆う内張材(図示せず)が設けられている。内張材は、使用者の手部Hに対して肌触りの良いクッション材とされているとよい。つまり、クッション性を有する内張材は、第1マッサージ部材と第2マッサージ部材の挟み込み等を少し和らげ、心地よくするものである。すなわち、施術者(マッサージ師など)のマッサージに類似したマッサージを手部Hに受けることができるものとなっている。また、内張材は、使用者の手部Hなどが装置内部に入り込めなくし、不意の巻き込みを防止することができるものでもある。
【0025】
ケース体2の前部下側には、駆動部6のON/OFFやマッサージの強弱などを操作することができるスイッチ部9が設けられている。一方で、ケース体2の後部下側には、駆動部6へ電力を供給する電源コード10が設けられている。
なお、ケース体2や挿入凹部3の形状などについては、例示した形状に限定されるものではなく、装置稼働中においてもテーブルなどの上で安定して支持できる構造、手部Hを挿入しやすい構造であればよい。また図示はしないが、ケース体2の内部に、手部Hを温めて血流を促進させてマッサージ効果を高める温風ヒータを備えていてもよい。
【0026】
さて、第1マッサージ部4は前側に配備されるとともに、第2マッサージ部5は後側に配備されている。つまり、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5は、前後方向に並べて配置されている。
第1マッサージ部4は、第1マッサージ部材11がうねるように前後左右に往復揺動運動させることにより、第1マッサージ部材11に設けられた第1施療子12が掌部Pを挟み込んで押し込みマッサージをするとともに、前方向に引っ張ることでストレッチ動作を行う。第1マッサージ部4は、ケース体2の内部前側に配備され、支持部により支持されている。
【0027】
図1図7などに示すように、第1マッサージ部4は、挿入凹部3に挿入された掌部P(第1施療部)を挟み込んでマッサージする領域である。第1マッサージ部4は、互いに向かい合い、掌部Pを左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第1マッサージ部材11を有している。
第1マッサージ部材11は、長尺の部材であって、上方に延設されるように備えられている。本実施形態においては、第1マッサージ部材11は、上部が平板状に拡張されたうちわ形状とされている。
【0028】
第1マッサージ部材11の基端(下端)には、前後方向に貫通状に開口された第1環状嵌合部16が形成されている。左側の第1マッサージ部材11aに形成された第1環状嵌
合部16aは、前側に配備されている。
一方、右側の第1マッサージ部材11bに形成された第1環状嵌合部16bは、後側に配備されている。すなわち、第1環状嵌合部16aと第1環状嵌合部16bは、前後方向において積層するように備えられている。
【0029】
第1マッサージ部材11の先端(上端)には、掌部P(第1施療部)に対して押し込みマッサージを行う第1施療子12が設けられている。
左側の第1マッサージ部材11aに形成された第1施療子12aは、右方向を向いて設けられている。一方、右側の第1マッサージ部材11bに形成された第1施療子12bは、左方向を向いて設けられている。すなわち、第1施療子12aと第1施療子12bは、互いに向かい合って配備され、左右方向外側から内側に向かって、掌部Pを挟み込んで押し込みマッサージを行う。
【0030】
また、第1マッサージ部材11の基端には、第1連結部13が設けられている。左側の第1マッサージ部材11aの基端には、円柱状の突起13aが設けられている。右側の第1マッサージ部材11bの基端には、円筒状の孔部13bが設けられている。
第1連結部13は、突起13aが孔部13bに回動自在に嵌り込んで連結されることにより、右側の第1マッサージ部材11bが回転軸21との同伴回転することを規制する。なお、左側の第1マッサージ部材11aは、第1回動規制部17により回転軸21との同伴回転が規制されている。
【0031】
第1マッサージ部4の下部には、第1揺動変換部14が備えられている。第1揺動変換部14は、回転軸21からの回転駆動力を往復揺動運動に変換して、左右一対の第1マッサージ部材11をうねるように前後左右に揺動させる。つまり、第1揺動変換部14は、左右一対の第1マッサージ部材11を、左右方向に近接離反させるとともに前後方向に揺動させる。
【0032】
第1揺動変換部14は、回転軸21に固定され、その回転軸21に対して偏心回転する第1回転ボス部材15と、第1マッサージ部材11の基端に設けられていて、第1回転ボス部材15の外周縁に嵌り込む第1環状嵌合部16と、第1マッサージ部材11が回転軸21との同伴回転することを規制する第1回動規制部17と、を有している。
第1回転ボス部材15は、円筒状の部材であり、回転軸21に外嵌して取り付けられている。第1回転ボス部材15は、回転軸21の回転と共に回転する。第1回転ボス部材15の外周面には、回転軸21の軸心に対して傾斜状の第1カム面18が設けられている。
【0033】
本実施形態では、図例(例えば、図4など)において、第1回転ボス部材15は、回転軸21の軸心に対して左前方向を向いて配備されている。また、第1カム面18は、回転軸21の軸心に対して左後方向を向いて配備されている。ただし、第1回転ボス部材15は、回転するので向きは適宜変わる。
第1回転ボス部材15の軸心方向は、回転軸21の軸心方向に対して偏心し且つ、第1カム面18が傾斜しているため、回転軸21の回転に対して第1回転ボス部材15は傾斜回転及び偏心回転する。この傾斜した第1カム面18の外側には、第1環状嵌合部16が外嵌している。
【0034】
本実施形態においては、第1回転ボス部材15aは、左側の第1マッサージ部材11aより前側に配置されている。第1回転ボス部材15bは、右側の第1マッサージ部材11bより後側に配置されている。
第1環状嵌合部16は、第1マッサージ部材11の基端に形成されている。第1環状嵌合部16は、前後方向に貫通状に開口され、その開口の内径は第1回転ボス部材15(第1カム面18)の外径と略同じ径とされている。
【0035】
ただし、第1環状嵌合部16は、前後方向を向いているが、回転軸21の軸心に対して斜め方向(第1カム面18と同じ方向)を向いて配備されている。本実施形態では、図例(例えば、図4など)において、第1環状嵌合部16は、第1回転ボス部材15と同様に、回転軸21の軸心に対して左前方向を向いて配備されている。ただし、第1環状嵌合部16は、回転するので向きは適宜変わる。
【0036】
第1環状嵌合部16は、第1回転ボス部材15を相対回転自在な状態でベアリングを介
して外嵌する。また、第1環状嵌合部16には、軸心が前後方向を向く回転軸21が貫通して配備される。
本実施形態においては、左側の第1マッサージ部材11aの基端に設けられた第1環状嵌合部16aが第1回転ボス部材15aを外嵌し、右側の第1マッサージ部材11bの基端に設けられた第1環状嵌合部16bが第1回転ボス部材15bを外嵌している。
【0037】
傾斜した第1カム面18を有する第1回転ボス部材15と、それに外嵌する第1環状嵌合部16が、回転軸21の回転駆動力を傾斜回転及び偏心回転に変換することにより、第1マッサージ部材11の往復揺動運動(平面視で前後左右の往復揺動運動)が実現される。
第1回動規制部17は、第1環状嵌合部16が第1回転ボス部材15に対して供回りすることを規制する。この第1回動規制部17は、回転軸21より下側に設けられている。第1回動規制部17は、下方を向く規制ピン19と、その規制ピン19が摺動自在に嵌り込む規制溝20と、を有している。
【0038】
規制ピン19は、円柱状の突起とされ、左側の第1マッサージ部材11aの基端(第1環状嵌合部16の下側)から、下方向に突設されている。また、規制溝20は、前後方向に長い溝とされていて、ケース体2の底部に取り付けられている。この規制溝20は、規制ピン19の対面する下方の位置に設けられている。規制溝20は、規制ピン19が前後方向に摺動自在に、差し込むように挿入される。
【0039】
回転軸21は、駆動部6から出力された回転駆動力により回転する。回転軸21は、ケース体2の内部において、軸心が前後方向に向くように架設されている。
詳しくは、回転軸21の前端は、第1マッサージ部材11の基端(第1環状嵌合部16)を貫通するように設けられている。回転軸21の長手方向中央部は、駆動部6のギアケース24内を貫通し且つ、ベアリング22を介して回転自在に支持されている。また、回転軸21の後端は、第2マッサージ部材25の基端(第2環状嵌合部30)を貫通するように設けられている。なお、回転軸21の右側には、駆動部6などを制御する制御部7が配備されている。
【0040】
駆動部6は、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5を同期させて駆動させる。駆動部6は、ケース体2の内部に設置されている。駆動部6は、回転駆動力を出力する駆動モータ23と、回転駆動力を所定の速度に減速するギアケース24と、を有している。なお、本実施形態においては、駆動モータ23を格納するケースとギアケース24は、一体に形成されている。
【0041】
駆動モータ23は、一つ備えられていて、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5を駆動させる。駆動モータ23は、回転軸21の下側に備えられていて、出力軸は前方を向いて配備されている。駆動モータ23の出力軸は、前側に設けられたギアケース24に挿入されている。
ギアケース24は、所定の速度に減速するため、複数のギア24aなどが収容されている。ギアケース24は、駆動モータ23の出力軸より入力された回転駆動力を、複数のギアで減速して回転軸21に出力する。すなわち、駆動モータ23は、ギアケース24を介して回転軸21と繋がっている。
【0042】
第2マッサージ部5は、第1マッサージ部4の後方に配置されている。第2マッサージ部5は、第2マッサージ部材25がうねるように前後左右に往復揺動運動させることにより、第2マッサージ部材25に設けられた第2施療子26が指部Fを挟み込んで押し込みマッサージをするとともに、前方向に引っ張ることでストレッチ動作を行う。第2マッサージ部5は、ケース体2の内部後側に配備され、支持部により支持されている。
【0043】
図1図7などに示すように、第2マッサージ部5は、挿入凹部3に挿入された指部F(第2施療部)を挟み込んでマッサージする領域である。第2マッサージ部5は、互いに向かい合い、指部Fを左右方向から挟み込んでマッサージする左右一対の第2マッサージ部材25を有している。
本実施形態においては、第2マッサージ部材25は、上方に延設され、前方に屈曲した部材である。その屈曲部位には、第2施療子26が取り付けられる長尺の棒材が形成され
ている。
【0044】
第2マッサージ部材25の基端(下端)には、前後方向に貫通状に開口された第2環状嵌合部30が形成されている。左側の第2マッサージ部材25aに形成された第2環状嵌合部30aは、後側に配備されている。
一方、右側の第2マッサージ部材25aに形成された第2環状嵌合部30bは、前側に配備されている。すなわち、第2環状嵌合部30aと第2環状嵌合部30bは、前後方向において積層するように備えられている。
【0045】
第2マッサージ部材25の先端(上端)には、指部F(第2施療部)に対して押し込みマッサージを行う第2施療子26が設けられている。なお、本実施形態の第2施療子26は、回動自在のローラとされている。
第2施療子26は、第2マッサージ部材25の屈曲部位から上方延設された長尺の棒材に、複数重ね合わせて回動自在に配備されている。つまり、第2施療子26は、串刺しされた団子形状となっている。左側の第2施療子26aと右側の第2施療子26bは、互いに向かい合って配備され、左右方向外側から内側に向かって、指部Fを挟み込んで押し込みマッサージを行う。
【0046】
また、第2マッサージ部材25の基端には、第2連結部27が設けられている。左側の第2マッサージ部材25aの基端には、円柱状の突起27aが設けられている。右側の第2マッサージ部材25bの基端には、円筒状の孔部27bが設けられている。
第2連結部27は、突起27aが孔部27bに回動自在に嵌り込んで連結されることにより、右側の第2マッサージ部材25bが回転軸21との同伴回転することを規制する。なお、左側の第2マッサージ部材25aは、第2回動規制部31により回転軸21との同伴回転が規制されている。
【0047】
第2マッサージ部5の下部には、第2揺動変換部28が備えられている。第2揺動変換部28は、回転軸21からの回転駆動力を往復揺動運動に変換して、左右一対の第2マッサージ部材25をうねるように前後左右に揺動させる。つまり、第2揺動変換部28は、左右一対の第2マッサージ部材25を、左右方向に近接離反させるとともに前後方向に揺動させる。
【0048】
第2揺動変換部28は、回転軸21に固定され、その回転軸21に対して偏心回転する第2回転ボス部材29と、第2マッサージ部材25の基端に設けられていて、第2回転ボス部材29の外周縁に嵌り込む第2環状嵌合部30と、第2マッサージ部材25が回転軸21との同伴回転することを規制する第2回動規制部31と、を有している。
第2回転ボス部材29は、円筒状の部材であり、回転軸21に外嵌して取り付けられている。第2回転ボス部材29は、回転軸21の回転と共に回転する。第2回転ボス部材29の外周面には、回転軸21の軸心に対して傾斜状の第2カム面32が設けられている。
【0049】
本実施形態では、図例(例えば、図4など)において、第2回転ボス部材29は、回転軸21の軸心に対して右前方向を向いて配備されている。また、第2カム面32は、回転軸21の軸心に対して右後方向を向いて配備されている。ただし、第2回転ボス部材29は、回転するので向きは適宜変わるが、第1回転ボス部材15とは異なる向きを向いて回転する。
【0050】
また、第2カム面32は、回転軸21の軸心方向に対して、異なった方向で且つ、第1カム面18に対しても互いに異なった方向で傾斜して配備されている。つまり、第2カム面32と第1カム面18は、平面視でハの字形状に傾斜して配備されている(平行ではない)。
第2回転ボス部材29の軸心方向は、回転軸21の軸心方向に対して偏心し且つ、第2カム面32が傾斜しているため、回転軸21の回転に対して第2回転ボス部材29は傾斜回転及び偏心回転する。この傾斜した第2カム面32の外側には、第2環状嵌合部30が外嵌している。
【0051】
本実施形態においては、第2回転ボス部材29aは、左側の第2マッサージ部材25aより前側に配置されている。第2回転ボス部材29bは、右側の第2マッサージ部材25bより後側に配置されている。
第2回転ボス部材29a,29bは、例えば、図5に示す2本の黒線の円が離れたり、重なったりする軌道を描くように回転する。なお、第1回転ボス部材15a,15bも、第2回転ボス部材29a,29bと同じ様な軌道を描くように回転する。
【0052】
第2環状嵌合部30は、第2マッサージ部材25の基端に形成されている。第2環状嵌合部30は、前後方向に貫通状に開口され、その開口の内径は第2回転ボス部材29(第2カム面32)の外径と略同じ径とされている。
ただし、第2環状嵌合部30は、前後方向を向いているが、回転軸21の軸心に対して斜め方向(第2カム面32と同じ方向)を向いて配備されている。本実施形態では、図例(例えば、図4など)において、第2環状嵌合部30は、第2カム面32と同様に、回転軸21の軸心に対して右前方向を向いて配備されている。ただし、第2環状嵌合部30は、回転するので向きは適宜変わるが、第1環状嵌合部16とは異なる向きを向いて回転する。
【0053】
また、第2環状嵌合部30は、回転軸21の軸心方向に対して、異なった方向で且つ、第1環状嵌合部16に対しても互いに異なった方向で傾斜して配備されている。つまり、第2環状嵌合部30と第1環状嵌合部16は、平面視でハの字形状に傾斜して配備されている(平行ではない)。
第2環状嵌合部30は、第2回転ボス部材29を相対回転自在な状態でベアリングを介して外嵌する。また、第2環状嵌合部30には、軸心が前後方向を向く回転軸21が貫通して配備される。
【0054】
本実施形態においては、左側の第2マッサージ部材25aの基端に設けられた第2環状嵌合部30aが第2回転ボス部材29aを外嵌し、右側の第2マッサージ部材25bの基端に設けられた第2環状嵌合部30bが第2回転ボス部材29bを外嵌している。
傾斜した第2カム面32を有する第2回転ボス部材29と、それに外嵌する第2環状嵌合部30が、回転軸21の回転駆動力を傾斜回転及び偏心回転に変換することにより、第2マッサージ部材25の往復揺動運動(平面視で前後左右の往復揺動運動)が実現される。
【0055】
第2回動規制部31は、第2環状嵌合部30が第2回転ボス部材29に対して供回りすることを規制する。この第2回動規制部31は、回転軸21より下側に設けられている。第2回動規制部31は、下方を向く規制ピン33と、その規制ピン33が摺動自在に嵌り込む規制溝34と、を有している。
規制ピン33は、円柱状の突起とされ、左側の第2マッサージ部材25aの基端(第2環状嵌合部30の下側)から、下方向に突設されている。また、規制溝34は、前後方向に長い溝とされていて、ケース体2の底部に取り付けられている。この規制溝34は、規制ピン33の対面する下方の位置に設けられている。規制溝34は、規制ピン33が前後方向に摺動自在に、差し込むように挿入される。
【0056】
本実施形態のマッサージ器1は、回転軸21の回転角度を検出する軸角度検出部35と、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5の駆動を制御する制御部7と、を有している。
軸角度検出部35は、回転軸21の後端に設けられていて、回転軸21の回転角度を検出するものである。なお、軸角度検出部35としては、ロータリーエンコーダなどを採用するとよい。
【0057】
軸角度検出部35は、左右一対の第1マッサージ部材11と左右一対の第2マッサージ部材25が揺動している時において、回転軸21の回転角度が予め決められた回転角度になると、その位置を検出する。
検出された位置(所定の回転角度)は、左右一対の第1マッサージ部材11が掌部P(第1施療部)を左右方向から挟み込むとともに、左右一対の第2マッサージ部材25が指部F(第2施療部)を左右方向から挟み込んだ状態であることを示す。
【0058】
制御部7は、検出された位置の信号が伝達されると、各マッサージ部材11,25が手部Hを挟み込んだ状態と認識し、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において離反し所定の位置(最も離れた位置)に到達するまで、挟み込んだ状態を維持する
。つまり、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が、手部Hに対して前後方向にストレッチ動作を行う。
【0059】
制御部7は、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において離反し所定の位置(最も離れた位置)に到達すると、各マッサージ部材11,25を離反させて、挟み込んだ状態の手部Hを開放する。
[使用態様]
ここで、本発明のマッサージ器1の使用態様について述べる。
【0060】
図1に示すように、マッサージ器1をテーブルなど平らで且つ安全な面に設置する。使用者は、ケース体2に設けられた挿入凹部3に手部Hを挿入する。マッサージ器1の下部前側に設けられているスイッチ部9を操作し電源を入れる。
制御部7の指令により、駆動部6が駆動する。すなわち、駆動部6の駆動モータ23が回転駆動力を出力し、ギアケース24を経て回転軸21に伝達される。
【0061】
回転軸21が回転すると、第1回転ボス部材15が回転し、第1環状嵌合部16内を摺動する。つまり、回転軸21の回転駆動力が、第1揺動変換部14により前後左右の往復揺動運動に変換される。第1マッサージ部材11は、第1揺動変換部14の変換により、前後左右の往復揺動運動を行うようになる。第1マッサージ部4は、左右一対の第1マッサージ部材11を一つのユニットとして、前後方向に揺動する。
【0062】
また同時に、回転軸21が回転すると、第2回転ボス部材29が回転し、第2環状嵌合部30内を摺動する。つまり、回転軸21の回転駆動力が、第2揺動変換部28により前後左右の往復揺動運動に変換される。第2マッサージ部材25は、第2揺動変換部28の変換により、前後左右の往復揺動運動を行うようになる。
第2マッサージ部5は、左右一対の第2マッサージ部材25を一つのユニットとして、前後方向に揺動する。すなわち、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5は互いに、前後方向に近接離反する動作を行う。
【0063】
第1揺動変換部14と第2揺動変換部28は、往復揺動運動を同期し、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5の前後方向の近接離反を繰り返す揺動、及び、左右一対の第1マッサージ部材11及び左右一対の第2マッサージ部材25の左右方向からの挟み込みと開放を繰り返す揺動に変換する。
図4などに示すように、第1マッサージ部4が掌部P(第1施療部)を挟み込むとともに、第2マッサージ部5が指部F(第2施療部)を挟み込んだ状態で、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が互いに、前後方向において離反する方向に移動し、掌部Pと指部F(手部H)を前後方向に引っ張るストレッチ動作を行う。
【0064】
具体的には、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において近接し所定の位置に到達したとき、左右一対の第1マッサージ部材11が近接して掌部P(第1施療部)を左右方向から挟み込むとともに、左右一対の第2マッサージ部材25が近接して指部F(第2施療部)を左右方向から挟み込む。
ここで、軸角度検出部35が回転軸21の所定の回転角度を検出する。制御部7は、検出信号が伝達されると、各マッサージ部材11,25が手部H(掌部P、指部F)を挟み込んだ状態と認識する。
【0065】
第1マッサージ部4と第2マッサージ部5は、制御部7により、前後方向に離反し、所定の位置(前後方向において最も離れた位置)に到達するまで、挟み込んだ状態を維持する。つまり、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が、手部Hに対して前後方向に引っ張って、ストレッチ動作を行う。
第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において離反し所定の位置(前後方向に最も離れた位置)に到達したとき、軸角度検出部35が回転軸21の所定の回転角度を検出する。制御部7は、検出信号が伝達されると、左右一対の第1マッサージ部材11を離反させるとともに、左右一対の第2マッサージ部材25を離反させて、挟み込んだ状態の手部Hを開放する。
【0066】
まとめると、例えば、図3に示す矢印の動きように、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において最も近接したとき、左右一対の第1マッサージ部材11が掌部Pを挟み込んで押し込みマッサージをするとともに、左右一対の第2マッサージ部材25が指部Fを挟み込んで押し込みマッサージをする。
掌部Pと指部Fを挟み込んだ状態で、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5を前後方向に離すことで、手部Hを前後方向にストレッチさせる。
【0067】
第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が最も離れた位置に到達すると、左右一対の第1マッサージ部材11を離反させて掌部Pを開放するとともに、左右一対の第2マッサージ部材25を離反させて指部Fを開放することを繰り返す。
本発明のマッサージ器1によれば、使用者の手部Hを挟み込んで揉みマッサージと、引き伸ばすストレッチ動作などが行えるとともに、手部Hの大きさに関わらず使用することができ、使用者に対して効果的なマッサージを行うことができる。
【0068】
すなわち、本発明のマッサージ器1は、マッサージ師などの施術によるハンドマッサージのように、押し込むマッサージだけではなく、手部H(掌部P、指部Fなど)に対して、掴んで長手方向に引き伸ばすようなマッサージ(揉みマッサージとストレッチ動作)を同時に行うことができるので、非常に効果的にマッサージを行えるものとなっている。
[第2実施形態]
本発明にかかるマッサージ器1の第2実施形態について、説明する。
【0069】
図8図12に、本発明にかかるマッサージ器1の第2実施形態の概略及び装置構成を示す。
さて、マッサージ器1を用いてマッサージを行うに際しては、例えば、肘から手部H(手首)までの部位である前腕部A(第3施療部)など、他の部位を施療対象としたい場合もある。
【0070】
本実施形態のマッサージ器1は、手部Hの掌部P(第1施療部)や指部F(第2施療部)に加えて、前腕部A(第3施療部)に対しても対応可能となっている。本実施形態においては、前腕部Aに対するマッサージを例に挙げて説明する。なお、本実施形態のマッサージ器1は、手部Hの掌部Pや指部Fの対しても、マッサージは可能である。
本実施形態にかかるマッサージ器1の基本構成は、第1実施形態と略同じである。そのため、詳細な説明は省略する。
【0071】
すなわち、第1マッサージ部4、第2マッサージ部5、駆動部6、第1マッサージ部材11、第1揺動変換部14、回転軸21、第2マッサージ部材25、第2揺動変換部28、軸角度検出部35などの基本構成は、第1実施形態と略同じである。
本実施形態が第1実施形態と異なる点としては、左右一対の第1マッサージ部材11の左右方向における間隔及び、左右一対の第2マッサージ部材25の左右方向における間隔は、拡幅可能とされている。そのため、手部Hより大きい前腕部Aも、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5に挿入可能となっている。
【0072】
図8図12に示すように、本実施形態の第1揺動変換部14においては、回転軸21と一体回転する第1回転ボス部材15と、その第1回転ボス部材15の外周縁に嵌り込む第1環状嵌合部16と、を有している。
さらに、本実施形態では、回転軸21に対して水平方向で且つ外側を向くように配備され、先端が第1マッサージ部材11の長手方向中途部に連結された第1コンロッド部材36を有している。
【0073】
本実施形態の第1マッサージ部材11は、第1実施形態と形状が異なる。すなわち、第1マッサージ部材11は、長尺の部材であって、上方に延設されるように備えられている。第1マッサージ部材11は、上部が平板状に拡張された団扇形状とされている。第1マッサージ部材11の先端(上端)には、例えば前腕部A(第3施療部)に対して押し込みマッサージを行う第1施療子12が設けられている。
【0074】
第1マッサージ部材11の基端(下端)には、回動自在に支持するピン部材37が嵌り込む孔部38が形成されている。すなわち、本実施形態の第1マッサージ部材11の基端(下端)には、第1環状嵌合部16が設けられていない。
第1マッサージ部材11の長手方向中途部には、回動自在に支持するピン部材39が嵌り込む孔部40が形成されている。
【0075】
本実施形態においては、第1マッサージ部材11と第1回転ボス部材15の間に、第1コンロッド部材36が設けられている。第1コンロッド部材36は、先端が左右方向(水平方向)外側を向くように配備されている。第1コンロッド部材36の先端には、回動自在に支持するピン部材39が嵌り込む孔部41が形成されている。
一方、第1コンロッド部材36の基端側には、第1環状嵌合部16が設けられている。つまり、第1コンロッド部材36は、基端から先端に向かって先細る形状となっている。
【0076】
本実施形態においては、第1コンロッド部材36は、前後に2個配備されている。
左側の第1コンロッド部材36aは、第1回転ボス部材15aの後側に配備されている。この第1コンロッド部材36aは、孔部41aと左側の第1マッサージ部材11aの長手方向中途部に形成された孔部40aが合わせられてピン部材39が挿入され、左側の第1マッサージ部材11aを回動自在に支持する。
【0077】
また、第1コンロッド部材36aの基端に設けられた第1環状嵌合部16aは、第1回転ボス部材15aに外嵌する。
右側の第1コンロッド部材36bは、第1回転ボス部材15bの前側に配備されている。この第1コンロッド部材36bは、孔部41bと右側の第1マッサージ部材11bの長手方向中途部に形成された孔部40bが合わせられてピン部材39が挿入され、右側の第1マッサージ部材11bを回動自在に支持する。
【0078】
また、第1コンロッド部材36bの基端に設けられた第1環状嵌合部16bは、第1回転ボス部材15bに外嵌する。
本実施形態の第1回転ボス部材15は、第1実施形態と形状が異なる。すなわち、本実施形態においては、第1回転ボス部材15a,15bは、一体に形成されている。第1回転ボス部材15a,15bの軸心方向は、回転軸21の軸心方向に対して偏心している。また、第1回転ボス部材15aに形成された第1カム面18aと、第1回転ボス部材15bに形成された第1カム面18bは、同じ方向に傾斜している。
【0079】
本実施形態では、図例(例えば、図9など)において、第1回転ボス部材15a,15bは、回転軸21の軸心に対して左前方向を向いて配備されている。また、第1カム面18a,18bは、回転軸21の軸心に対して左後方向を向いて配備されている。
第1回転ボス部材15a,15bは、回転軸21の回転に対して、傾斜回転及び偏心回転する。
【0080】
本実施形態においては、第1回転ボス部材15aは、左側の第1コンロッド部材36aより前側に配置されている。また、第1回転ボス部材15bは、右側の第1コンロッド部材36bより後側に配置されている。
第1回転ボス部材15の中央には、支持部材42の孔部43に嵌り込むフランジ部44が設けられている。すなわち、第1回転ボス部材15は、支持部材42に回動自在に支持されている。
【0081】
本実施形態においては、回転軸21が貫通し、第1回転ボス部材15を支持する支持部材42が設けられている。支持部材42は、板状の部材であって、上部に孔部43が形成されている。孔部43は、第1回転ボス部材15のフランジ部44を外嵌する。支持部材42は、左右一対の第1マッサージ部材11の基端において回動自在に支持している。
支持部材42の下部には、左右方向に長い溝部45が形成されている。その溝部45には、略矩形状のブロック材46が配備されている。ブロック材46には、ピン部材37が嵌り込む孔部47が形成されている。ブロック材46は、左右一対配備されている。
【0082】
左側のブロック材46aは、孔部47aと左側の第1マッサージ部材11aに形成された孔部38aが合わせられてピン部材37が挿入され、左側の第1マッサージ部材11aの下端を回動自在に支持する。
右側のブロック材46bは、孔部47bと右側の第1マッサージ部材11bに形成された孔部38bが合わせられてピン部材37が挿入され、右側の第1マッサージ部材11bの下端を回動自在に支持する。
【0083】
なお、本実施形態においては、ブロック材46は、第1マッサージ部材11の揺動より生じる慣性による力を逃すため、左右方向外側となる部位が大きく面取り加工されている

本実施形態の第1環状嵌合部16は、設けられている位置が第1実施形態と異なる。すなわち、第1環状嵌合部16は、第1コンロッド部材36の基端に設けられている。第1環状嵌合部16aは、第1回転ボス部材15aの後側に配備されている。また、第1環状嵌合部16bは、第1回転ボス部材15bの前側に配備されている。
【0084】
本実施形態では、図例(例えば、図9など)において、第1環状嵌合部16a,16bは、第1回転ボス部材15と同様に、回転軸21の軸心に対して左前方向を向いて配備されている。
また、本実施形態においては、左側の第1コンロッド部材36aの基端に設けられた第1環状嵌合部16aは、第1回転ボス部材15aを外嵌している。また、第1環状嵌合部16aは、押え部材15cにより挟み込まれるように配備されている。
【0085】
右側の第1コンロッド部材36bの基端に設けられた第1環状嵌合部16bは、第1回転ボス部材15bを外嵌している。また、第1環状嵌合部16bは、押え部材15dにより挟み込まれるように配備されている。
傾斜した第1カム面18を有する第1回転ボス部材15と、それに外嵌する第1環状嵌合部16が、回転軸21の回転駆動力を傾斜回転及び偏心回転に変換することにより、第1マッサージ部材11の往復揺動運動(平面視で前後左右の往復揺動運動)が実現される。
【0086】
さらに、本実施形態では、第1マッサージ部材11の基端側において、水平方向に寝かされるように配備された第1弾性部材48と、を有している。本実施形態においては、第1弾性部材48は、バネ部材(コイルバネ)を採用している。
第1バネ部材48は、左右一対の第1マッサージ部材11の基端側において左右方向から挟まれるように配備されている。詳しくは、第1バネ部材48は、支持部材42の下部に配備されている。第1バネ部材48は、支持部材42の下部に形成された左右方向に長い溝部45内に、左右方向(水平方向)に寝かせられるように配備されている。さらに具体的には、第1バネ部材48は、長い溝部45内に配置された左側のブロック材46aと右側のブロック材46bに、挟まれるように配備されている。
【0087】
すなわち、左右一対の第1マッサージ部材11a,11bが、左右方向外側に動くことにより、基端側の第1バネ部材48が収縮することで、左右一対の第1マッサージ部材11の左右方向における間隔が拡幅される。
具体的には、左右一対の第1マッサージ部材11a,11bの先端側が互いに離反する方向(左右方向外側)に移動させると、左側の第1マッサージ部材11aが第1コンロッド部材36aの先端を中心に回転するとともに、右側の第1マッサージ部材11bが第1コンロッド部材36bの先端を中心に回転することにより、水平方向に寝かせられて配備された第1バネ部材48が収縮することとなるので、左右一対の第1マッサージ部材11a,11bの左右方向における間隔が大きく広がり、手部Hの掌部P(第1施療部)や指部F(第2施療部)より大きい、前腕部A(第3施療部)も挿入可能となる。
【0088】
なお、第1バネ部材48の硬さ(ばね定数)などについては、挿入された施療部に対して、不快とならないように考慮するとよい。
本実施形態においては、第1回動規制部17は、支持部材42の下部に設けられている。第1回動規制部17は、第1環状嵌合部16が第1回転ボス部材15に対して供回りすることを、支持部材42を介して規制する。この第1回動規制部17は、溝部45の下側から下方を向いて設けられた規制ピン19と、ケース体2の底部に設けられ且つ、規制ピン19が摺動自在に嵌り込む規制溝と、を有している。
【0089】
なお、本実施形態の第1揺動変換部14の上側には、挿入凹部3に挿入された施療部の入り込みを防ぐカバー部材62が配備されている。
図8図12に示すように、第2揺動変換部28においては、回転軸21と一体回転する第2回転ボス部材29と、その第2回転ボス部材29の外周縁に嵌り込む第2環状嵌合部30と、を有している。
【0090】
さらに、本実施形態では、回転軸21に対して水平方向で且つ外側を向くように配備さ
れ、先端が第2マッサージ部材25の長手方向中途部に連結された第2コンロッド部材49を有している。
本実施形態の第2マッサージ部材25は、第1実施形態と形状が異なる。すなわち、第2マッサージ部材25は、長尺の部材であって、上方に延設されるように備えられている。第2マッサージ部材25は、上部が平板状に拡張された団扇形状とされている。第2マッサージ部材25の先端(上端)には、例えば前腕部A(第3施療部)に対して押し込みマッサージを行う第2施療子26が設けられている。
【0091】
第2マッサージ部材25の基端(下端)には、回動自在に支持するピン部材50が嵌り込む孔部51が形成されている。また、第2マッサージ部材25の長手方向中途部には、回動自在に支持するピン部材52が嵌り込む孔部53が形成されている。
本実施形態においては、第2マッサージ部材25と第2回転ボス部材29の間に、第2コンロッド部材49が設けられている。第2コンロッド部材49は、先端が左右方向(水平方向)外側を向くように配備されている。第2コンロッド部材49の先端には、回動自在に支持するピン部材52嵌り込む孔部54が形成されている。
【0092】
一方、第2コンロッド部材49の基端側には、第2環状嵌合部30が設けられている。つまり、第2コンロッド部材49は、基端から先端に向かって先細る形状となっている。
本実施形態においては、第2コンロッド部材49は、前後に2個配備されている。
左側の第2コンロッド部材49aは、第1回転ボス部材15aの前側に配備されている。この第2コンロッド部材49aは、孔部54aと左側の第1マッサージ部材11aの長手方向中途部に形成された孔部53aが合わせられてピン部材52が挿入され、左側の第1マッサージ部材11aを回動自在に支持する。
【0093】
また、第2コンロッド部材49aの基端に設けられた第2環状嵌合部30aは、第2回転ボス部材29aに外嵌する。
右側の第2コンロッド部材49bは、第2回転ボス部材29bの後側に配備されている。この第2コンロッド部材49bは、孔部54bと右側の第1マッサージ部材11bの長手方向中途部に形成された孔部53bが合わせられてピン部材52が挿入され、右側の第1マッサージ部材11bを回動自在に支持する。
【0094】
また、第2コンロッド部材49bの基端に設けられた第2環状嵌合部30bは、第2回転ボス部材29bに外嵌する。
本実施形態の第2回転ボス部材29は、第1実施形態と形状が異なる。すなわち、本実施形態においては、第2回転ボス部材29a,29bは、一体に形成されている。第2回転ボス部材29a,29bの軸心方向は、回転軸21の軸心方向に対して偏心している。また、第2回転ボス部材29aに形成された第2カム面32aと、第2回転ボス部材29bに形成された第2カム面32bは、同じ方向に傾斜している。
【0095】
本実施形態では、図例(例えば、図9など)において、第2回転ボス部材29a,29bは、回転軸21の軸心に対して右前方向を向いて配備されている。また、第2カム面32a,32bは、回転軸21の軸心に対して右後方向を向いて配備されている。
第2回転ボス部材29a,29bは、回転軸21の回転に対して、傾斜回転及び偏心回転する。
【0096】
本実施形態においては、第2回転ボス部材29aは、左側の第2コンロッド部材49aより後側に配置されている。また、第2回転ボス部材29bは、右側の第2コンロッド部材49bより前側に配置されている。
第2回転ボス部材29の中央には、支持部材55の孔部56に嵌り込むフランジ部57が設けられている。すなわち、第2回転ボス部材29は、支持部材55に回動自在に支持されている。
【0097】
本実施形態においては、回転軸21が貫通し、第2回転ボス部材29を支持する支持部材55が設けられている。支持部材55は、板状の部材であって、上部に孔部56が形成されている。孔部56は、第2回転ボス部材29のフランジ部57を外嵌する。支持部材55は、左右一対の第2マッサージ部材25の基端において回動自在に支持している。
支持部材55の下部には、左右方向に長い溝部58が形成されている。その溝部58に
は、略矩形状のブロック材59が配備されている。ブロック材59には、ピン部材50が嵌り込む孔部60が形成されている。ブロック材59は、左右一対配備されている。
【0098】
左側のブロック材59aは、孔部60aと左側の第2マッサージ部材25aに形成された孔部51aが合わせられてピン部材50が挿入され、左側の第2マッサージ部材25aの下端を回動自在に支持する。
右側のブロック材59bは、孔部60bと右側の第2マッサージ部材25bに形成された孔部51bが合わせられてピン部材50が挿入され、右側の第2マッサージ部材25bの下端を回動自在に支持する。
【0099】
なお、本実施形態においては、ブロック材59は、第2マッサージ部材25の揺動より生じる慣性による力を逃すため、左右方向外側となる部位が大きく面取り加工されている。
本実施形態の第2環状嵌合部30は、設けられている位置が第1実施形態と異なる。すなわち、第2環状嵌合部30は、第2コンロッド部材49の基端に形成されている。第2環状嵌合部30aは、第2回転ボス部材29aの前側に配備されている。また、第2環状嵌合部30bは、第2回転ボス部材29bの後側に配備されている。
【0100】
本実施形態では、図例(例えば、図9など)において、第2環状嵌合部30a,30bは、第2回転ボス部材29と同様に、回転軸21の軸心に対して右前方向を向いて配備されている。
また、本実施形態においては、左側の第2コンロッド部材49aの基端に設けられた第2環状嵌合部30aは、第2回転ボス部材29aを外嵌している。また、第2環状嵌合部30aは、押え部材29cにより挟み込まれるように配備されている。
【0101】
右側の第2コンロッド部材49bの基端に設けられた第2環状嵌合部30bは、第2回転ボス部材29bを外嵌している。また、第2環状嵌合部30bは、押え部材29dにより挟み込まれるように配備されている。
傾斜した第2カム面32を有する第2回転ボス部材29と、それに外嵌する第2環状嵌合部30が、回転軸21の回転駆動力を傾斜回転及び偏心回転に変換することにより、第2マッサージ部材25の往復揺動運動(平面視で前後左右の往復揺動運動)が実現される。
【0102】
さらに、本実施形態では、第2マッサージ部材25の基端側において、水平方向に寝かされるように配備された第2弾性部材61と、を有している。本実施形態においては、第2弾性部材61は、バネ部材(コイルバネ)を採用している。
第2バネ部材61は、左右一対の第2マッサージ部材25の基端側において左右方向から挟まれるように配備されている。詳しくは、第2バネ部材61は、支持部材55の下部に配備されている。第2バネ部材61は、支持部材55の下部に形成された左右方向に長い溝部58内に、左右方向(水平方向)に寝かせられるように配備されている。さらに具体的には、第2バネ部材61は、長い溝部58内に配置された左側のブロック材59aと右側のブロック材59bに、挟まれるように配備されている。
【0103】
すなわち、左右一対の第2マッサージ部材25a,25bが、左右方向外側に動くことにより、基端側の第2バネ部材61が収縮することで、左右一対の第2マッサージ部材25の左右方向における間隔が拡幅される。
具体的には、左右一対の第2マッサージ部材25a,25bの先端側が互いに離反する方向(左右方向外側)に移動させると、左側の第2マッサージ部材25aが第2コンロッド部材49aの先端を中心に回転するとともに、右側の第2マッサージ部材25bが第2コンロッド部材49bの先端を中心に回転する。水平方向に寝かせられて配備された第2バネ部材61が収縮することとなるので、左右一対の第2マッサージ部材25a,25bの左右方向における間隔が大きく広がり、手部Hの掌部P(第1施療部)や指部F(第2施療部)より大きい、前腕部A(第3施療部)も挿入可能となる。
【0104】
なお、第2バネ部材61の硬さ(ばね定数)などについては、挿入された施療部に対して、不快とならないように考慮するとよい。
本実施形態においては、第2回動規制部31は、支持部材55の下部に設けられている
。第2回動規制部31は、第2環状嵌合部30が第2回転ボス部材29に対して供回りすることを、支持部材55を介して規制する。この第2回動規制部31は、溝部58の下側から下方を向いて設けられた規制ピン33と、ケース体2の底部に設けられ且つ、規制ピン33が摺動自在に嵌り込む規制溝と、を有している。
【0105】
なお、本実施形態の第2揺動変換部28の上側には、挿入凹部3に挿入された施療部の入り込みを防ぐカバー部材62が配備されている。
[使用態様]
ここで、本発明のマッサージ器1の使用態様について述べる。
図1に示すように、マッサージ器1をテーブルなど平らで且つ安全な面に設置する。使用者は、ケース体2に設けられた挿入凹部3に前腕部A(第3施療部)を挿入する。
【0106】
具体的には、力を加えながら上方から前腕部Aを挿入凹部3に挿入する。前腕部Aの押し込みにより、左右一対の第1マッサージ部材11a,11bの先端側が、左右方向外側に動くこととなる。
つまり、左側の第1マッサージ部材11aが第1コンロッド部材36aの先端を中心(ピン部材39回り)に回転するとともに、右側の第1マッサージ部材11bが第1コンロッド部材36bの先端を中心(ピン部材39回り)に回転する。これにより、水平方向に寝かせられて配備された第1バネ部材48が収縮することとなるので、支持部材42に形成された長い溝部45内に配置された左側のブロック材46aが右方向に動くとともに、右側のブロック材46bが左方向に動くこととなる。
【0107】
第1マッサージ部材11の基端側において、左右のブロック材46a,46bに挟まれた第1バネ部材48は、当該ブロック材46a,46bの圧縮により収縮する。これにより、左右一対の第1マッサージ部材11a,11bの左右方向における間隔が拡幅されて大きく広がり、前腕部Aが挿入可能となる。
同様に、前腕部Aの押し込みにより、左右一対の第2マッサージ部材25a,25bの先端側が、左右方向外側に動くこととなる。
【0108】
つまり、左側の第2マッサージ部材25aが第2コンロッド部材49aの先端を中心(ピン部材52回り)に回転するとともに、右側の第2マッサージ部材25bが第1コンロッド部材49bの先端を中心(ピン部材52回り)に回転する。これにより、水平方向に寝かせられて配備された第2バネ部材61が収縮することとなるので、支持部材55に形成された長い溝部58内に配置された左側のブロック材59aが右方向に動くとともに、右側のブロック材59bが左方向に動くこととなる。
【0109】
第2マッサージ部材25の基端側において、左右のブロック材59a,59bに挟まれた第2バネ部材61は、当該ブロック材59a,59bの圧縮により収縮する。これにより、左右一対の第2マッサージ部材25a,25bの左右方向における間隔が拡幅されて大きく広がり、前腕部Aが挿入可能となる。
つまり、前腕部Aを押し込むことで、左右一対の第1マッサージ部材11a,11bと、左右一対の第2マッサージ部材25a,25bが同時に、左右方向外側に大きく広がることとなる。
【0110】
マッサージ器1の下部前側に設けられているスイッチ部9を操作し電源を入れる。制御部7の指令により、駆動部6が駆動する。すなわち、駆動部6の駆動モータ23が回転駆動力を出力し、ギアケース24を経て回転軸21に伝達される。
回転軸21が回転すると、第1回転ボス部材15が回転し、第1環状嵌合部16内を摺動する。第1コンロッド部材36は、変換された往復揺動運動を第1マッサージ部材11へ伝達する。
【0111】
つまり、回転軸21の回転駆動力が、第1揺動変換部14により前後左右の往復揺動運動に変換される。第1マッサージ部材11は、第1揺動変換部14の変換により、第1コンロッド部材36を介して前後左右の往復揺動運動を行うようになる。第1マッサージ部4は互いに、前後方向に揺動する。
また同時に、回転軸21が回転すると、第2回転ボス部材29が回転し、第2環状嵌合部30内を摺動する。第2コンロッド部材49は、変換された往復揺動運動を第2マッサ
ージ部材25へ伝達する。
【0112】
つまり、回転軸21の回転駆動力が、第2揺動変換部28により前後左右の往復揺動運動に変換される。第2マッサージ部材25は、第2揺動変換部28の変換により、第2コンロッド部材49を介して前後左右の往復揺動運動を行うようになる。
第2マッサージ部5は、前後方向に揺動する。すなわち、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5は互いに、前後方向に近接離反する動作を行う。
【0113】
第1揺動変換部14と第2揺動変換部28は、往復揺動運動を同期し、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5の前後方向の近接離反を繰り返す揺動、及び、左右一対の第1マッサージ部材11及び左右一対の第2マッサージ部材25の左右方向からの挟み込みと開放を繰り返す揺動に変換する。
図9などに示すように、第1マッサージ部4が前腕部A(肘に近い側)を挟み込むとともに、第2マッサージ部5が前腕部A(手首に近い側)を挟み込んだ状態で、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が互いに、前後方向において離反する方向に移動し、前腕部A全体を前後方向に引っ張るストレッチ動作を行う。
【0114】
具体的には、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において近接し所定の位置に到達したとき、左右一対の第1マッサージ部材11が近接して前腕部A(肘に近い側)を左右方向から挟み込むとともに、左右一対の第2マッサージ部材25が近接して前腕部A(手首に近い側)を左右方向から挟み込む。
ここで、軸角度検出部35が回転軸21の所定の回転角度を検出する。制御部7は、検出信号が伝達されると、第1マッサージ部材11と第2マッサージ部材25が前腕部A全体を挟み込んだ状態と認識する。
【0115】
第1マッサージ部4と第2マッサージ部5は、制御部7により、前後方向において離反し所定の位置(最も離れた位置)に到達するまで、挟み込んだ状態を維持する。つまり、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が、前腕部A全体に対して前後方向にストレッチ動作を行う。
第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において離反し所定の位置(最も離れた位置)に到達したとき、軸角度検出部35が回転軸21の所定の回転角度を検出する。制御部7は、検出信号が伝達されると、左右一対の第1マッサージ部材11を離反させるとともに、左右一対の第2マッサージ部材25を離反させて、挟み込んだ状態の前腕部Aを開放する。
【0116】
まとめると、例えば、図9に示す矢印の動きように、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が前後方向において最も近接したとき、左右一対の第1マッサージ部材11が前腕部A(肘に近い側)を挟み込んで押し込みマッサージをするとともに、左右一対の第2マッサージ部材25が前腕部A(手首に近い側)を挟み込んで押し込みマッサージをする。
【0117】
前腕部Aを挟み込んだ状態で、第1マッサージ部4と第2マッサージ部5を前後方向に離すことで、前腕部A全体を前後方向にストレッチさせる。
第1マッサージ部4と第2マッサージ部5が最も離れた位置に到達すると、左右一対の第1マッサージ部材11を離反させて前腕部A(肘に近い側)を開放するとともに、左右一対の第2マッサージ部材25を離反させて前腕部A(手首に近い側)を開放することを繰り返す。
【0118】
本発明のマッサージ器1によれば、使用者の前腕部Aを挟み込んで揉みマッサージと、引き伸ばすストレッチ動作などが行えるとともに、前腕部A(手部H)の大きさに関わらず使用することができ、使用者に対して効果的なマッサージを行うことができる。
すなわち、本発明のマッサージ器1は、マッサージ師などの施術によるハンドマッサージのように、手部H(掌部P、指部Fなど)に加えて、左右一対の第1マッサージ部材11と第2マッサージ部材25の間隔を広げることで、前腕部Aに対して、押し込むマッサージだけではなく、掴んで長手方向に引き伸ばすようなマッサージ(揉みマッサージとストレッチ動作)を行うことができるので、非常に効果的にマッサージを行えるものとなっている。
【0119】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
特に、今回開示された実施形態において、明示されていない事項、例えば、作動条件や操作条件、構成物の寸法、重量などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
【0120】
例えば、第1マッサージ部4に備えられている第1マッサージ部材11の長さや、第1マッサージ部材11(第1回転ボス部材15の第1カム面18)の回転軸21に対する傾斜角度及び偏心位置、左右にある第1マッサージ部材11の離間距離などは、施療範囲(例えば、掌部Pなど手部Hや前腕部Aの大きさ)を鑑み適宜変更可能である。
同様に、第2マッサージ部5に備えられている第2マッサージ部材25の長さや、第2マッサージ部材25(第2回転ボス部材29の第2カム面32)の回転軸21に対する傾斜角度及び偏心位置、左右にある第2マッサージ部材25の離間距離などは、施療範囲(例えば、指部Fなど手部Hや前腕部Aの大きさ)を鑑み適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0121】
1 マッサージ器
2 ケース体
3 挿入凹部
4 第1マッサージ部
5 第2マッサージ部
6 駆動部
7 制御部
8 脚部
9 スイッチ部
10 電源コード
11 第1マッサージ部材
11a 第1マッサージ部材(左側)
11b 第1マッサージ部材(右側)
12 第1施療子
12a 第1施療子(左側)
12b 第1施療子(右側)
13 第1連結部
13a 突起
13b 孔部
14 第1揺動変換部
15 第1回転ボス部材
15a 第1回転ボス部材
15b 第1回転ボス部材
15c 押え部材
15d 押え部材
16 第1環状嵌合部
16a 第1環状嵌合部
16b 第1環状嵌合部
17 第1回動規制部
18 第1カム面
19 規制ピン
20 規制溝
21 回転軸
22 ベアリング
23 駆動モータ
24 ギアケース
25 第2マッサージ部材
25a 第2マッサージ部材(左側)
25b 第2マッサージ部材(右側)
26 第2施療子
26a 第2施療子(左側)
26b 第2施療子(右側)
27 第2連結部
27a 突起
27b 孔部
28 第2揺動変換部
29 第2回転ボス部材
29a 第2回転ボス部材
29b 第2回転ボス部材
29c 押え部材
29d 押え部材
30 第2環状嵌合部
31 第2回動規制部
32 第2カム面
33 規制ピン
34 規制溝
35 軸角度検出部
36 第1コンロッド部材
37 ピン部材
38 孔部(第1マッサージ部材の基端(下端))
38a 孔部(左側)
38b 孔部(右側)
39 ピン部材
40 孔部(第1マッサージ部材の長手方向中途部)
40a 孔部(左側)
40b 孔部(右側)
41 孔部(第1コンロッド部材の先端)
41a 孔部(左側)
41b 孔部(右側)
42 支持部材
43 孔部(支持部材)
44 フランジ部
45 溝部
46 ブロック材
46a ブロック材(左側)
46b ブロック材(右側)
47 孔部
47a 孔部(左側)
47b 孔部(右側)
48 第1弾性部材(バネ部材)
49 第2コンロッド部材
50 ピン部材
51 孔部(第2マッサージ部材の基端(下端))
51a 孔部(左側)
51b 孔部(右側)
52 ピン部材
53 孔部(第2マッサージ部材の長手方向中途部)
53a 孔部(左側)
53b 孔部(右側)
54 孔部(第2コンロッド部材の先端)
54a 孔部(左側)
54b 孔部(右側)
55 支持部材
56 孔部
57 フランジ部
58 溝部
59 ブロック材
59a ブロック材(左側)
59b ブロック材(右側)
60 孔部
60a 孔部(左側)
60b 孔部(右側)
61 第2弾性部材(バネ部材)
62 カバー部材
H 手部
P 掌部(第1施療部)
F 指部(第2施療部)
A 前腕部(第3施療部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12