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特許7330582充電管理装置、充電管理方法、プログラム、及び充電管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】充電管理装置、充電管理方法、プログラム、及び充電管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20230815BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230815BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20230815BHJP
   G06Q 50/30 20120101ALI20230815BHJP
【FI】
G07B15/00 M
G06Q50/10
G08G1/14 A
G06Q50/30
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023040998
(22)【出願日】2023-03-15
【審査請求日】2023-03-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523095602
【氏名又は名称】アンペアクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】花房 智行
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-127463(JP,A)
【文献】特開2021-136799(JP,A)
【文献】特開2022-177608(JP,A)
【文献】特開2021-179888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00-15/06
G06Q 50/06
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得部と、
車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、
前記車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御部と、
前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、
前記充電装置から通知された充電情報に応じ、前記ユーザの決済情報に基づいて課金処理を行う課金処理部と、を備え
前記登録部は、
前記情報端末を用いた前記第1のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての会員登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記会員登録画面に入力された携帯番号を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録し、
前記携帯番号に対して第2のアクセス情報を送信し、
前記情報端末を用いた前記第2のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての決済情報登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記決済情報登録画面に入力された前記決済情報を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する
充電管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の充電管理装置であって、
前記取得部は、前記入庫車両の車種を取得し、
前記登録部は、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて、前記入庫車両の車種を前記車両データベースに登録し、
前記充電制御部は、前記入庫車両の前記車両番号及び前記車種が前記車両データベースに対応付けて登録されている場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電装置に許可する
充電管理装置。
【請求項3】
充電管理装置による充電管理方法であって、
駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得ステップと、
車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御ステップと、
前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録ステップと、
前記充電装置から通知された充電情報に応じ、前記ユーザの決済情報に基づいて課金処理を行う課金処理ステップと、を含み、
前記登録ステップは、
前記情報端末を用いた前記第1のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての会員登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記会員登録画面に入力された携帯番号を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録し、
前記携帯番号に対して第2のアクセス情報を送信し、
前記情報端末を用いた前記第2のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての決済情報登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記決済情報登録画面に入力された前記決済情報を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する
充電管理方法。
【請求項4】
コンピュータを、
駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得部と、
車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、
前記車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御部と、
前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、
前記充電装置から通知された充電情報に応じ、前記ユーザの決済情報に基づいて課金処理を行う課金処理部と、して機能させ、
前記登録部は、
前記情報端末を用いた前記第1のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての会員登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記会員登録画面に入力された携帯番号を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録し、
前記携帯番号に対して第2のアクセス情報を送信し、
前記情報端末を用いた前記第2のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての決済情報登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記決済情報登録画面に入力された前記決済情報を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する
プログラム。
【請求項5】
駐車場に設置された駐車場装置と、
前記駐車場装置とネットワークを介して接続された充電管理装置と、を備える充電管理システムであって、
前記駐車場装置は、
充電用車室に入庫した入庫車両を撮像するカメラと、
前記充電管理装置から前記入庫車両に対する充電が許可された場合、前記入庫車両に対して充電を行う電力供給部と、
対応する前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報を表示するアクセス情報表示部と、を備え、
前記駐車場装置、または前記充電管理装置は、
撮像された前記入庫車両の画像を解析して前記入庫車両の車両番号を識別する画像解析部を、備え、
前記充電管理装置は、
車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、
前記車両データベースに、識別された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記電力供給部に対して許可する充電制御部と、
情報端末を用いた前記第1のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、識別された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、
前記電力供給部から通知された充電情報に応じ、前記ユーザの決済情報に基づいて課金処理を行う課金処理部と、を備え
前記登録部は、
前記情報端末を用いた前記第1のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての会員登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記会員登録画面に入力された携帯番号を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録し、
前記携帯番号に対して第2のアクセス情報を送信し、
前記情報端末を用いた前記第2のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての決済情報登録画面を前記情報端末に表示させ、
前記決済情報登録画面に入力された前記決済情報を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する
充電管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電管理装置、充電管理方法、プログラム、及び充電管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気をエネルギ源とする電気自動車の普及が推進されており、電気自動車に対して充電を行うための充電設備も各地に増加しつつある。
【0003】
充電設備に関して、例えば特許文献1には、電気自動車の車両ナンバをカメラで撮影した画像から前記車両ナンバを認識し、車両ナンバにより登録車両を認証し、給電許可し、給電終了後に課金処理を行うこと、認証できない場合(未登録車両)は、給電装置のパネルに、携帯電話による登録方法を表示すること、給電要求パスワードにより安全性を高めること、等について記載されている。また、特許文献1には、決済方法に関して、給電サーバから、クレジットカード等の決済代行業者にその料金を送信してその決済代行業者が使用者に対して請求処理をすることが記載されている。さらに、特許文献1には、利用登録に関して、予め携帯電話等から給電サーバにアクセスし、その給電サーバから送られた登録方法に従って、車両ナンバ、住所、連絡先アドレス等の必要事項を入力することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-166283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の給電システムによれば、車両ナンバにより登録車両であることが認証できた場合には、給電許可し、給電終了後に課金処理を行うことができる。また、特許文献1には、認証できない場合には、給電装置のパネルに、携帯電話による登録方法を表示することが記載されている。しかしながら、クレジッドカード番号等の決済情報を登録することに関しては明確な記載がなく、充電を希望する電気自動車に関する情報を速やかに登録する方法が確立されているとは言い難い。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、充電を希望する電気自動車に関する情報を速やかに登録し、充電を行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明の一態様に係る充電管理装置は、駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得部と、車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、前記車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御部と、前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、を備える。
【0009】
前記登録部は、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて、前記ユーザが入力した決済情報を前記車両データベースに登録することができ、前記充電管理装置は、前記充電装置から通知された充電情報に応じ、前記決済情報に基づいて課金処理を行う課金処理部、を備えることができる。
【0010】
前記登録部は、前記情報端末を用いた前記第1のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての会員登録画面を前記情報端末に表示させ、前記会員登録画面に入力された携帯番号を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録し、前記携帯番号に対して第2のアクセス情報を送信し、前記情報端末を用いた前記第2のアクセス情報に基づくアクセスに応じ、前記情報登録画面としての決済情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記決済情報登録画面に入力された前記決済情報を前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録することができる。
【0011】
前記取得部は、前記入庫車両の車種を取得することができ、前記登録部は、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて、前記入庫車両の車種を前記車両データベースに登録することができ、前記充電制御部は、前記入庫車両の前記車両番号及び前記車種が前記車両データベースに対応付けて登録されている場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電装置に許可することができる。
【0012】
本発明の他の態様に係る充電管理方法は、駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得ステップと、車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御ステップと、前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録ステップと、を含む。
【0013】
本発明のさらに他の態様に係るプログラムは、コンピュータを、駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得部と、車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、前記車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御部と、前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、して機能させる。
【0014】
本発明のさらに他の態様に係る充電システムは、駐車場に設置された駐車場装置と、前記駐車場装置とネットワークを介して接続された充電管理装置と、を備える充電管理システムであって、前記駐車場装置は、充電用車室に入庫した入庫車両を撮像するカメラと、前記充電管理装置から前記入庫車両に対する充電が許可された場合、前記入庫車両に対して充電を行う電力供給部と、対応する前記充電用車室を識別可能なアクセス情報を表示するアクセス情報表示部と、を備え、前記駐車場装置、または前記充電管理装置は、撮像された前記入庫車両の画像を解析して前記入庫車両の車両番号を識別する画像解析部を、備え、前記充電管理装置は、車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、前記車両データベースに、識別された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記電力供給部に対して許可する充電制御部と、情報端末を用いた前記アクセス情報に基づくアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、識別された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、を備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、充電を希望する電気自動車に関する情報の登録を速やかに済ませることができ、当該車両に対して充電を行うことが可能となる。
【0016】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る充電管理システムの構成例を示す図である。
図2図2は、駐車場装置の構成例を示す図である。
図3図3は、充電管理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、車室DB(データベース)のデータ構造の一例を示す図である。
図5図5は、車両DBのデータ構造の一例を示す図である。
図6図6は、充電管理処理の一例を説明するシーケンス図である。
図7図7は、充電管理処理の一例を説明するシーケンス図である。
図8図8は、充電管理処理の一例を説明するシーケンス図である。
図9図9は、会員登録画面の表示例を示す図である。
図10図10は、決済情報登録画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須ではない。また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除しない。同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
【0019】
<本発明の一実施形態に係る充電管理システム10>
図1は、本発明の一実施形態に係る充電管理システム10の構成例を示している。
【0020】
充電管理システム10は、駐車場に設けた充電用車室(駐車区画)に配置された駐車場装置20、及び駐車場装置20とネットワーク11を介して接続された充電管理装置30を備える。ネットワーク11は、インターネット、携帯電話通信網等に代表される双方向通信網である。
【0021】
駐車場装置20は、例えば、月極駐車場、時間貸駐車場等の賃貸駐車場の一部の駐車区画を借り受けて設置される。駐車場装置20は、センサポール21、及び充電装置22を有する。
【0022】
センサポール21は、充電用車室毎に充電装置22の近傍に設置される。充電装置22は、充電用車室に入庫中の電気自動車(外部充電可能なプラグインハイブリッド車を含む。以下、車両と総称する)に対して充電を行う。充電装置22は、例えば、複数の充電用車室毎(本実施形態の場合、2車室毎)に設置される。ただし、充電装置22を充電用車室毎に設置してもよい。
【0023】
次に、図2は、駐車場装置20が有するセンサポール21、及び充電装置22の構成例を示している。
【0024】
センサポール21は、車両センサ211、カメラ212、画像解析部213、通信部214、及びアクセス情報表示部215を有する。
【0025】
車両センサ211は、例えば、超音波センサや充電用車室の地面に設置したループコイル等からなり、対応する充電用車室に対する車両の入庫(駐車)、及び出庫を検出する。カメラ212は、車両センサ211によって充電用車室に対する車両の入庫が検出されたことに応じ、入庫中の車両(以下、入庫車両と称する)を撮像する。画像解析部213は、撮像された入庫車両の画像を解析して、そのナンバープレートに記載された車両番号(地名、分類番号、ひらがな、及び登録番号)を識別する。
【0026】
通信部214は、充電装置22との間で所定の情報を通信する。例えば、通信部214は、車両センサ211によって充電用車室に対する車両の入出庫が検出されたことに応じ、その旨を充電装置22に送信する。また、通信部214は、入庫車両の画像、及び認識された車両番号を充電装置22に送信する。通信部214と充電装置22との通信は、例えば、所定の通信ケーブル(不図示)を介してもよいし、Wi-Fi(商標)、Bluetooth(商標)等の無線通信を利用してもよい。
【0027】
アクセス情報表示部215は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスからなり、会員登録画面500(図9)にアクセスするためのアクセス情報(本発明の第1のアクセス情報に相当)を表示する。アクセス情報は、会員登録画面500のURL(Uniform Resource Locator)、及び当該センサポール21が設置されている充電用車室を特定可能な車室IDが、例えばQRコード(商標)等に画像化されたものである。なお、アクセス情報表示部215は、アクセス情報が印刷されたステッカー等の物理的な表示部材とし、センサポール21に貼付されてもよい。
【0028】
例えば、入庫車両のユーザがスマートフォン等の情報端末40(図1)を用い、当該アクセス情報を読み取って当該URLが示すアクセス先(充電管理装置30)にアクセスした場合、当該URLへのアクセスと同時に当該アクセス先に当該車室IDが通知され、情報端末40に会員登録画面500が表示される。
【0029】
なお、車両センサ211、カメラ212、画像解析部213、通信部214、及びアクセス情報表示部215の少なくとも一部は、センサポール21以外の充電装置22の近傍(充電装置22自体を含む)、例えば、地面、フェンス、壁、柱、充電装置22等に配置してもよい。
【0030】
充電装置22は、通信部221、及び電力供給部222を有する。
【0031】
通信部221は、ネットワーク11を介し、充電管理装置30に接続して所定の情報を通信する。例えば、通信部221は、充電用車室に対する車両の入庫に応じ、充電用車室を特定可能な車室IDに対応付けて、入庫日時、入庫車両の画像、及び識別された車両番号を含む入庫情報を充電管理装置30に送信する。また、通信部221は、充電用車室からの車両の出庫に応じ、車室IDに対応付けて、出庫日時を含む出庫情報を充電管理装置30に送信する。さらに、通信部221は、充電管理装置30から送信された充電許可情報を受信して電力供給部222に出力し、充電終了後に電力供給部222から入力される充電情報を充電管理装置30に送信する。
【0032】
なお、入庫情報及び出庫情報については、センサポール21の通信部214が、充電装置22の通信部221を経由することなく、ネットワーク11を介して充電管理装置30に送信するようにしてもよい。また、通信部214が、充電管理装置30から送信された充電許可情報を受信して充電装置22の通信部221に出力するようにしてもよい。
【0033】
電力供給部222は、充電管理装置30からの充電許可情報(車室IDを含む)に応じ、車室IDに対応する車室の入庫車両に対して給電ケーブル(不図示)を介して充電を行う。また、電力供給部222は、入庫車両に対する充電が終了した後(例えば、満充電となった後、所定の充電時間が経過した後等)、充電に対する課金額の決定に使用される充電情報(車室IDを含む)を通信部221に出力する。なお、充電情報は、例えば、充電量、電力量、充電時間、若しくは課金額そのもの、または、これらの2つ以上の組み合わせであってもよい。
【0034】
なお、センサポール21の画像解析部213を省略し、画像解析部213を充電装置22に配置してもよい。または、画像解析部213による車両番号の認識処理を充電管理装置30の画像解析部313(図3)に代行させてもよい。また、画像解析部213は、画像解析処理や認識処理の少なくとも一部の処理を、ネットワーク11を介して外部の画像認識サービス(画像認識システム)に実行させてもよい。
【0035】
次に、図3は、充電管理装置30の構成例を示している。充電管理装置30は、処理部31、記憶部32、及び通信部33の各機能ブロックを備える。充電管理装置30は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等のメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力デバイス、ディスプレイ等の出力デバイス、及び、NIC(Network Interface Card)等の通信モジュール(いずれも不図示)を備えるサーバコンピュータ等の一般的なコンピュータからなる。
【0036】
処理部31は、コンピュータのプロセッサにより実現される。処理部31は、取得・認証部311、登録部312、画像解析部313、充電制御部314、及び課金処理部315の各機能ブロックを有する。これらの機能ブロックは、コンピュータのプロセッサがメモリにロードされた所定のプログラムを実行することによって実現される。ただし、これらの機能ブロックの一部又は全部を集積回路等によりハードウェアとして実現してもよい。さらに、これらの機能ブロックは、ネットワーク11に分散して配置されている複数のサーバコンピュータにより実現してもよい。
【0037】
取得・認証部311は、駐車場装置20から送信され、通信部33によって受信された入庫情報に含まれる、入庫車両の車両番号を取得し、当該車両番号に基づき、当該車両番号に対応する会員情報が車両DB322に登録済みであるか否かを判定する。取得・認証部311は、本発明の取得部に相当する。
【0038】
登録部312は、駐車場装置20から送信され、通信部33によって受信された入庫情報、及び出庫情報に基づき、記憶部32の車室DB321を更新する。また、登録部312は、駐車場装置20のアクセス情報表示部215に表示されたアクセス情報に基づいてアクセスしてきた情報端末40に会員登録画面500(図9)を表示させ、会員登録画面500に入力された携帯番号等の情報を、入庫車両の車両番号に対応付けて、記憶部32の車両DB322に登録する。さらに、登録部312は、会員登録画面500に入力された携帯番号に対し、決済情報登録画面510(図10)にアクセスするためのアクセス情報(本発明の第2のアクセス情報に相当)をショートメッセージで送信し、ショートメッセージのアクセス情報に基づいてアクセスしてきた情報端末40に決済情報登録画面510を表示させ、決済情報登録画面510に入力された決済情報を、入庫車両の車両番号に対応付けて、記憶部32の車両DB322に登録する。したがって、登録部312は、パスワードの設定、入力を入庫車両のユーザに求めることなく、会員登録、及び本人認証を行うことができる。さらに、登録部312は、会員からの所定の操作に応じ、車両DB322から当該会員の車両に関する情報を抹消する退会処理を実行する。この際、会員は携帯電話から電話をかけ、登録部312は、電話の発信者番号の確認と車両番号の一部を入力させることで本人認証を行うので、退会処理もパスワードが不要となる。
【0039】
画像解析部313は、入庫車両の画像から当該車両の特徴を抽出し、記憶部32の車種DB323を参照して、当該車両の車種(メーカ、車名、年式)、及び電気自動車(プラグインハイブリッド車を含む)であるか否かを特定する。特定された当該車両の車種等は、登録部312により車両番号に対応付けて車両DB322に登録される。画像解析部313は、入庫車両の画像を入力すると当該車両の車種等を出力するように機械学習された学習済モデルを用いて、車種等を特定してもよい。なお、画像解析部313は、入庫車両の特徴を抽出する処理、及び車種を特定する処理の少なくとも一部の処理を、ネットワーク11を介して外部の画像認識サービス(画像認識システム)に実行させてもよい。また、画像解析部313による処理を、センサポール21の画像解析部213(図2)に代行させてもよい。
【0040】
充電制御部314は、取得・認証部311による認証結果、及び課金処理部315による与信の確認結果に応じ、駐車場装置20の充電装置22による入庫車両に対する充電の可否を判断する。具体的には、充電制御部314は、入庫車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録済みであって、且つ、会員情報に含まれる決済情報に基づく与信に問題がない場合には充電可能と判断し、充電許可情報(車室IDを含む)を通信部33から駐車場装置20に送信させる。反対に、当該車両番号に対応付けて会員情報が登録済みでなかった場合、または、会員情報が登録済みであっても会員情報に含まれる決済情報に基づく与信に問題があった場合には充電不可能と判断する。
【0041】
課金処理部315は、車両DB322を参照し、入庫車両の車両番号に対応する会員情報に含まれる決済情報に基づき、与信に問題がないこと(決済情報を用いて実際に決済できること)を確認する。また、課金処理部315は、駐車場装置20から充電後に送信される充電情報に基づき所定の計算式により課金額を決定し、充電した車両の車両番号に関連付けられている決済情報に従って課金処理を実行する。課金処理部315による課金処理は、例えば、通信部33を介して外部の決済代行システムや決済システムと連携することで実現することができる。
【0042】
なお、課金処理部315による課金処理は、充電に対する対価を徴収する処理であり、充電用車室に入庫したことに対する駐車料が必要である場合には、別途、何らかの方法(例えば充電管理システム10とは別の駐車管理システム)によって駐車料の徴収が行われるものとする。ただし、課金処理部315が、駐車料を含めた金額を課金処理により徴収するようにしてもよい。また、充電用車室に入庫、充電した車両については、駐車料を割り引きしたり、無料としたりしてもよい。さらに、充電用車室が設けられている駐車場に契約している車両が当該充電用車室に入庫、充電した場合には、充電に対する課金額を割り引きしてもよい。これにより、駐車場のオーナーに対しては駐車場に駐車場装置20を設置すること、契約者に対しては契約した駐車場で充電することにインセンティブを与えることができる。
【0043】
記憶部32は、コンピュータのメモリ及びストレージによって実現される。記憶部32には、車室DB321、車両DB322、及び車種DB323が登録される。なお、記憶部32には、上述した情報以外の情報を格納してもよい。
【0044】
車室DB321には、駐車場の各充電用車室の状態を表す情報が登録、更新される。車両DB322には、会員の車両に関する情報が登録される。車種DB323には、車両のメーカ、車種、及び年式に対応付けて、電気自動車であるか否かの情報と、車両の外観の特徴が予め登録されている。
【0045】
通信部33は、コンピュータの通信モジュールにより実現される。通信部33は、ネットワーク11を介して接続された駐車場装置20と各種情報、データを通信する。
【0046】
次に、図4は、車室DB321のデータ構造の一例を示している。車室DB321は、各充電用車室の状態に関する情報からなり、車室IDに対応付けて、満空情報、入庫日時、出庫日時、車両番号、及び会員登録情報が記録される。
【0047】
車室IDは、各充電用車室を識別するための情報であり、運営者、エリア番号、物件番号、及び車室番号からなる。満空情報は、対応する車室が入庫中であるか否かを表す情報であり、例えば、1(入庫中)または0(空き)の一方が記録される。入庫日時には、当該車室に対して車両が入庫した日時が記録され、これと同時に、車両番号が記録される。出庫日時には、当該車室から車両が出庫した日時が記録され、これと同時に、車両番号が消去される。ただし、車両番号は消去せず、出庫日時とともに記録を残すようにしてもよい。会員登録情報は、入庫した車両の車両番号に対応する会員情報が車両DB322に登録済みであるか否かを表す情報であり、例えば、1(登録済)または0(未登録)の一方が記録される。
【0048】
次に、図5は、車両DB322のデータ構造の一例を示している。車両DB322は、会員の車両に関する情報からなり、車両番号に対応付けて、入庫回数、充電回数、車種判別情報、車種、EV判定情報、及び会員情報が記録される。
【0049】
車両番号は、充電用車室に入庫した際に撮像された画像から認識されたものである。車種判別情報は、当該車両の車種が判別済みであるか否かを表す情報であり、例えば、1(判別済)または0(未判別)の一方が記録される。EV判定情報は、当該車両が電気自動車であるか否かを表す情報であり、例えば、1(電気自動車である)または0(電気自動車ではない)の一方が記録される。
【0050】
会員情報は、登録有無情報、個法情報、連絡先、法人ID、及び決済情報を含む。登録有無情報は、個法情報以降の情報の有無を表す情報であり、例えば、1(個法情報以降の情報あり)または0(個法情報以降の情報なし)の一方が記録される。個法情報は、個人会員であるか法人会員であるかを表す情報であり、例えば、1(個人会員)または2(法人会員)の一方が記録される。連絡先は、会員の連絡先を表す情報であり、例えば、携帯番号が記録される。法人IDは、法人会員である場合に記録される。決済情報は、例えば、クレジットカード情報やこれに紐付けられる情報等の課金処理に使用する情報である。なお、法人会員については、決済情報に基づくオンライン決済以外(請求書払い等)の方法を利用できるようにしてもよい。その場合、車両番号に対応づけて請求書の送り先を登録するDBやシステムを別途用意すればよい。個法情報、連絡先、法人ID、及び決済情報は、会員登録画面500、及び決済情報登録画面510に対する入力に基づいて記録される。
【0051】
<充電管理システム10による充電管理処理>
次に、図6図8は、充電管理システム10による充電管理処理の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0052】
当該充電管理処理は、駐車場の充電用車室毎に設置されたセンサポール21の車両センサ211により、対応する充電用車室に対する車両の入庫が検知されたことに応じて開始される。
【0053】
図6に示すように、はじめに、センサポール21のカメラ212が、入庫車両の画像を撮像する(ステップS1)。次に、画像解析部213が、撮像された入庫車両の画像を解析して車両番号を識別し、通信部214が、入庫車両の画像、及び識別された車両番号を充電装置22に送信する(ステップS2)。次に、充電装置22の通信部221が、車両が入庫した充電用車室の車室IDに対応付けて、入庫日時、入庫車両の画像、及び識別された車両番号を含む入庫情報を充電管理装置30に送信する(ステップS3)。
【0054】
次に、入庫情報を受信した充電管理装置30では、登録部312が、入庫情報に基づき、記憶部32の車室DB321を更新する(ステップS11)。次に、取得・認証部311が、入庫情報に含まれている入庫車両の車両番号を取得し、当該車両番号に対応する会員情報が、記憶部32の車両DB322に登録済みであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、入庫車両の車両番号に対応する会員情報が車両DB322に登録済みであると判定された場合、処理はステップS13に進められる。反対に、入庫車両の車両番号に対応する会員情報が登録済みではない(未登録である)と判定された場合、処理は図7のステップS21に進められる。
【0055】
なお、ステップS12において、車両DB322に、入庫車両の車両番号に対応する車種が登録されている場合には、画像解析部313が入庫車両の画像から車種を特定し、取得・認証部311が車両DB322に登録済みの車種と一致するかを確認するようにしてもよい。その場合、会員情報が車両DB322に登録済みであって車種の一致が確認できたときには、処理はステップS13に進められ、会員情報が車両DB322に登録済みであっても車種の一致が確認できなかったときには、処理は図7のステップS21に進められるようにする。
【0056】
以下、入庫車両の車両番号に対応する会員情報が登録済みであると判定された場合について説明する。次に、課金処理部315が、記憶部32の車両DB322を参照し、入庫車両の車両番号に対応する会員情報に含まれる決済情報に基づき、与信に問題がないことを確認する(ステップ13)。ここで、与信に問題がないことが確認できた場合、処理はステップS14に進められる。反対に、与信に問題がないことが確認できなかった場合(問題ありの場合)、処理は図8のステップS41に進められる。
【0057】
以下、与信に問題がないと判定された場合について説明する。次に、充電制御部314が、入庫車両に対して充電可能と判断し、車室IDを含めた充電許可情報を通信部33から駐車場装置20に送信させる(ステップS14)。この際、車両DB322を参照し、入庫車両の車両番号に対応付けられた会員情報の連絡先(携帯番号)に、例えば「充電可能です。給電ケーブルを接続してください」等をショートメッセージで送信するようにしてもよい。
【0058】
次に、充電許可情報を受信した駐車場装置20では、電力供給部222と入庫車両とが給電ケーブルによって接続されていることを前提として、電力供給部222が、車室IDに対応する車室の入庫車両に対する充電を実行する(ステップS4)。そして、充電終了後、電力供給部222が、充電情報を通信部221に出力し、充電管理装置30に送信させる(ステップS5)。
【0059】
次に、充電情報を受信した充電管理装置30では、充電情報に基づき所定の計算式により課金額を決定し、充電した車両の車両番号に対応する会員情報に含まれる決済情報に基づいて課金処理を実行する(ステップS15)。以上で、入庫車両の車両番号に対応する会員情報が車両DB322に登録済みであって、与信に問題がない場合における充電管理処理は終了される。
【0060】
次に、ステップS12において、入庫車両の車両番号に対応する会員情報が車両DB322に未登録であると判定された場合について説明する。この場合、図7に示すように、充電管理装置30は、センサポール21のアクセス情報表示部215に表示されているアクセス情報に基づくアクセスがあるまで待機する(ステップS21)。なお、入庫車両の車両番号に対応する会員情報が車両DB322に未登録であると判定された段階において、例えば、駐車場装置20から入庫車両のユーザに対し、「QRコードにアクセスして会員登録を行ってください」等の会員登録を促すメッセージを音声等によって通知するようにしてもよい。
【0061】
そして、入庫車両のユーザが情報端末40を用い、アクセス情報表示部215に表示されているアクセス情報を読み取って、WEBブラウザ等を介してアクセスすると(ステップS31)、充電管理装置30の登録部312が、アクセスしてきた情報端末40に会員登録画面500(図9)を表示させる(ステップS22)。なお、充電管理装置30にアクセスしてきた段階において、当該アクセス情報には車室IDが含まれているので、登録部312は、車室DB321を参照することにより、どの充電用車室に入庫中の車両のユーザがアクセスしているのかを確認でき、当該車室IDに対応する充電用車室に入庫中の車両の車両番号を確認できる。
【0062】
図9は、会員登録画面500の表示例を示している。会員登録画面500には、会員規約を表示する表示欄501、会員規約に対する同意を確認するためのチェックボックス502、連絡先として携帯番号を入力させるための入力欄503、入力された携帯番号等の登録を指示するための「登録」ボタン504が設けられている。会員登録画面500は、本発明の情報登録画面に相当する。
【0063】
図7に戻る。情報端末40に表示された会員登録画面500に対し、ユーザが、チェックボックス502にチェックを入れ、個法情報を選択し、携帯番号を入力して、「登録」ボタン504を操作すると(ステップS32)、次に、充電管理装置30の登録部312が、確認済の入庫車両の車両番号に対応付けて、情報端末40からの携帯番号等を車両DB322に登録する(ステップS23)。
【0064】
次に、登録部312が、決済情報登録画面510(図10)にアクセスするためのアクセス情報(URL)を、ステップS23で車両DB322に登録した情報端末40からの携帯番号に対してショートメッセージを用いて送信する(ステップS24)。
【0065】
そして、当該ショートメールを受信したユーザが情報端末40を用い、ショートメッセージに記載されているアクセス情報に従って、WEBブラウザ等を介してアクセスすると(ステップS33)、充電管理装置30の登録部312が、アクセスしてきた情報端末40に決済情報登録画面510を表示させる(ステップS25)。
【0066】
図10は、決済情報登録画面510の表示例を示している。決済情報登録画面510には、入庫車両の車両番号の一部を入力させるための入力欄511、決済情報としてのクレジットカード情報を入力させるための入力欄512、決済情報の登録を指示するための「登録」ボタン513が設けられている。決済情報登録画面510は、本発明の情報登録画面に相当する。
【0067】
決済情報登録画面510に入力欄511を設けたことにより、ユーザに車両番号を確認させ、誤って他人の車両の車両番号に決済情報を対応付けて登録してしまうことを防止できる。もちろん、入力欄511に替えて、入庫車両の車両番号を表示する表示欄を設けてもよい。なお、決済情報は、クレジットカード情報に限らず、例えば、銀行口座や電子マネー口座等の決済可能な情報を採用してもよい。
【0068】
図7に戻る。次に、情報端末40に表示された決済情報登録画面510に対し、ユーザが、入庫車両の車両番号の一部と、クレジットカード情報とを入力し、「登録」ボタン513を操作すると(ステップS34)、登録部312が、ユーザが入力した入庫車両の車両番号の一部が正しければ、確認済の入庫車両の車両番号に対応付けて、入力された決済情報を車両DB322に登録する(ステップS26)。なお、ユーザが入力した入庫車両の車両番号の一部が正しくなければ、正しい情報を再入力するようにユーザに促すようにしてもよい。車両DB322に決済情報が登録された後、処理は図6のステップS13から再開される。
【0069】
次に、図6のステップS13において、与信に問題がないことが確認できなかった場合(与信に問題ありと判定された場合)について説明する。この場合、図8に示すように、登録部312が、車両DB322を参照し、入庫車両の車両番号に対応付けられた会員情報の連絡先(携帯番号)に対して、決済情報登録画面510(図10)にアクセスするためのアクセス情報を、ショートメッセージを用いて送信する(ステップS41)。
【0070】
そして、当該ショートメールを受信したユーザが情報端末40を用い、ショートメッセージに記載されているアクセス情報に従ってアクセスすると(ステップS51)、充電管理装置30の登録部312が、アクセスしてきた情報端末40に決済情報登録画面510を表示させる(ステップS42)。
【0071】
そして、情報端末40に表示された決済情報登録画面510に対し、ユーザが、入庫車両の車両番号の一部と、クレジットカード情報とを入力し、「登録」ボタン513を操作すると(ステップS52)、登録部312が、ユーザが入力した入庫車両の車両番号の一部が正しければ、確認済の入庫車両の車両番号に対応付けて、入力された決済情報を車両DB322に登録する(ステップS43)。車両DB322に決済情報が登録された後、処理は図6のステップS13から再開される。
【0072】
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る充電管理システム10によれば、充電用車室に入庫した車両が未登録である場合、その場において、速やかに会員登録と決済登録とを済ませることができる。この際、会員登録画面500へのアクセス情報には車室IDが含まれ、決済情報登録画面510へのアクセス情報は、会員登録画面500にアクセスしてきたユーザの携帯番号に送信され、決済情報登録画面510においては、認識された車両番号の一部の入力が求められる。よって、ユーザに対する多段階の認証が行われることになるので、認識された車両番号に無関係の会員情報を対応付けて登録してしまう誤登録や、悪意あるものからのアクセスや不正な登録を防止できる。
【0073】
また、充電管理システム10によれば、会員登録時には、登録する情報と本人認証には、充電用車室に設置したセンサポール21のカメラ212によって撮像した入庫車両の画像から認識された車両番号を用いるので、パスワードの設定、入力を省くことができる。また、充電時の本人認証にも、入庫車両の画像から認識された車両番号を使用するので、パスワードの入力等を行うことなく、なりすまし等の不正を防ぐことができる。さらに、退会時は、携帯電話から電話をかけ発信者番号の確認と車両番号の一部を入力させることで本人認証できるので、第三者によるなりすましやいたずらを防ぐことができる。
【0074】
本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、さらに様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態や変形例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある変形例の一部を他の変形例に置き換えたり、変形例を組み合わせたりすることが可能である。
【0075】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0076】
10・・・充電管理システム、11・・・ネットワーク、20・・・駐車場装置、21・・・センサポール、211・・・車両センサ、212・・・カメラ、213・・・画像解析部、214・・・通信部、215・・・アクセス情報表示部、22・・・充電装置、221・・・通信部、222・・・電力供給部、30・・・充電管理装置、31・・・処理部、311・・・取得・認証部、312・・・登録部、313・・・画像解析部、314・・・充電制御部、315・・・課金処理部、32・・・記憶部、33・・・通信部、40・・・情報端末、500・・・会員登録画面、510・・・決済情報登録画面
【要約】
【課題】 充電を希望する車両に関する情報の登録を速やかに済ませ、当該車両に充電を行う。
【解決手段】 充電管理装置は、駐車場の充電用車室に入庫した入庫車両の車両番号を取得する取得部と、車両の車両番号に対応付けて会員情報が登録される車両データベースと、前記車両データベースに、取得された前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記会員情報が登録済である場合、前記入庫車両に対する充電を前記充電用車室の充電装置に対して許可する充電制御部と、前記充電装置の近傍に表示された、前記充電用車室を識別可能な第1のアクセス情報に基づく情報端末を用いたアクセスに応じ、情報登録画面を前記情報端末に表示させ、前記情報登録画面に対して前記情報端末のユーザが入力した情報を、前記入庫車両の前記車両番号に対応付けて前記車両データベースに登録する登録部と、を備える。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10