(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】骨アンカー又は他の取り付け点を使用して近位隣接椎間後弯変形のリスクを低減するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/70 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
A61B17/70
(21)【出願番号】P 2020505211
(86)(22)【出願日】2018-07-31
(86)【国際出願番号】 US2018044623
(87)【国際公開番号】W WO2019028037
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2021-06-02
(32)【優先日】2017-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ミツキェビッチ・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】オニール・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ベッツ・ランダル
(72)【発明者】
【氏名】ロナー・バロン
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-314416(JP,A)
【文献】特表2015-531279(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0235447(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0234744(US,A1)
【文献】国際公開第2016/166448(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0007299(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用システムであって、
最上部の機器が装着された椎骨(UIV)と最下部の機器が装着された椎骨(LIV)との間に延在するように構成された脊椎固定ロッドを有する主要構造体と、
第1の取り付け点及び第2の取り付け点に取り付けられるように構成された延長部であって、前記第1の取り付け点が前記主要構造体から長手方向にオフセットされている、延長部と、
前記脊椎固定ロッドを受容するように構成された第1のチャネルと、前記延長部を受容するように構成された第2のチャネルと、を有するコネクタと、を備えており、
前記第2の取り付け点が前記コネクタで形成されており、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルは第1の軸に沿った方向に開口しており、前記コネクタは、前記コネクタを前記延長部および前記脊椎固定ロッドに係止するように作動される係止要素を備えており、前記係止要素は、前記第1の軸を横切る方向に延びている第2の軸に沿って移動可能に構成されている、外科用システム。
【請求項2】
前記第1の取り付け点が、前記主要構造体の前記UIVよりも上位に配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の取り付け点がインプラントである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の取り付け点が解剖学的構造である、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記延長部は、前記主要構造体よりも低い硬さを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記延長部が、患者の脊椎に沿って前記第1の取り付け点から前記主要構造体まで延在するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記延長部が、患者の脊椎に伸展力を加えるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記延長部がポリマーテザーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記コネクタの前記第2のチャネルが、前記コネクタの本体の遠位アーム内に形成されたトンネルを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記脊椎固定ロッドを第1及び第2の椎骨に取り付けるように構成された第1及び第2の骨アンカーをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
近位隣接椎間後弯変形(proximal junctional kyphosis、PJK)、近位隣接椎間後弯障害(proximal junctional failure、PJF)、及び他の症状のリスクを低減するためのシステム及び方法が、本明細書で開示される。
【背景技術】
【0002】
固定化又は安定化構造体が患者に埋め込まれ、患者の脊椎に取り付けられるいくつかの脊椎手術がある。例えば、典型的な後方固定構造体は、それぞれの骨アンカーによって患者の複数の椎骨に取り付けられる1つ又は2つ以上の長手方向脊椎ロッドを含み得る。例示的な骨アンカーは、椎弓根スクリュー又は外側塊スクリュー、フック、ワイヤなどを含むことができる。埋め込まれた構造体は、最上部の機器が装着された椎骨(uppermost instrumented vertebra、UIV)、すなわち、構造体が取り付けられている最上位つまり最頭側の椎骨と、最下部の機器が装着された椎骨(lowermost instrumented vertebra、LIV)、すなわち、構造体が取り付けられている最下位つまり最尾部の椎骨との間の脊椎の分節に沿って延在する。
【0003】
これらの手術で生じ得る1つの合併症は、UIVにおける又はUIVより上部の望ましくない程度の脊椎後弯症である。近位隣接椎間後弯変形(PJK)は、典型的には、術前測定値よりも10度を超えて大きい又は少なくとも10度大きい近位隣接椎間の矢状面コブ角として定義される。成人の脊椎患者の5%~46%が、何らかの形でPJKを患っており、ほとんどの場合、手術後数週又は数ヶ月で診断されると推定される。場合によっては、近位隣接椎間後弯障害(PJF)を発症することがある。PJFは、(i)UIV又はそれに上位で隣接する椎骨(UIV+1)の術後骨折、(ii)UIVインプラント障害、(iii)PJKの15度を超える増加、及び/又は(iv)手術の6ヶ月以内の融合又は構造体の近位延長の必要性、によって特徴付けることができる。
図1は、固定構造体Cの埋め込み手術後にUIVの上方にPJK/PJFが生じた患者の脊椎Sの矢状面図である。PJK又はPJFに罹患している患者は、痛みの増加、神経障害、又は歩行困難を経験する場合があり、再置換手術、並びにそれに付随する出費及びリスクに直面し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
PJK、PJF、及び他の症状のリスクを低減するためのシステム及び方法が本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、長手方向延長部を主要固定構造体に加えて、構造体を1つ又は2つ以上の追加の椎骨レベルまで延長させることができる。延長部は、主要構造体よりも上位の椎骨に埋め込まれた骨アンカーなどの第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部はまた、第1の取り付け点よりも下位に配置された主要構造体の構成要素又は解剖学的構造などの第2の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、主要構造体よりも可撓性であることができ、かつ/又は主要構造体よりも低い程度に運動を制限することができ、それによって、機器が装着された椎骨から、当該椎骨に隣接する患者の天然の解剖学的構造への、より緩やかな移行を提供する。延長部は、軟組織破壊をほとんど又は全く伴わずに配置され得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、外科的方法は、主要構造体を患者の脊椎に取り付けることであって、主要構造体は、最上部の機器が装着された椎骨(UIV)と最下部の機器が装着された椎骨(LIV)との間に延在する、取り付けることと、可撓性の長手方向延長部を第1の取り付け点に取り付けることであって、第1の取り付け点は、主要構造体のUIVよりも上位に配置されている、取り付けることと、延長部を患者の脊椎に対して位置決めすることと、延長部を第2の取り付け点に取り付けることであって、第2の取り付け点は、主要構造体のUIVに配置されている又はUIVよりも下位に配置されている、取り付けることと、を含み得る。
【0006】
第1の取り付け点は、主要構造体のUIVよりも上位に配置された椎骨に埋め込まれた骨アンカーを含み得る。第1の取り付け点は、主要構造体のUIVよりも少なくとも2レベル上位の椎骨レベルであり得る。第2の取り付け点は、主要構造体の剛性脊椎ロッドを含み得る。延長部は硬さを有することができ、その硬さは、主要構造体のUIVよりも上位の患者の解剖学的構造の硬さよりも高く、かつ主要構造体の硬さよりも低い。延長部は、脊椎運動制限の程度を有することができ、脊椎運動制限の程度は、主要構造体のUIVよりも上位の患者の解剖学的構造の脊椎運動制限の程度よりも大きく、かつ主要構造体の脊椎運動制限の程度よりも小さい。延長部は、脊椎の屈曲を完全に防止することなく、そのような屈曲を制限し得る。いくつかの実施形態では、主要構造体が装着された椎骨は、互いに融合されるか、又はそのような融合のために準備され、延長部によって主要構造体が延在している椎骨は、融合されないか、又は融合のために準備されない。主要構造体は、それぞれの骨アンカーによって第1及び第2の椎骨に取り付けられた剛性脊椎ロッドを含み得る。本方法は、一次切開部を形成することを更に含み得、主要構造体は一次切開部を通して埋め込まれる。一次切開部は、主要構造体のUIVに上位で隣接している椎骨(UIV+1)よりも下位の位置で終端し得る。延長部は、ポリマーテザーを含み得る。延長部は、患者の脊椎に対して伸展力を加え得る。第1の取り付け点は、肋骨であり得る。第1の取り付け点は、患者の軟組織構造であり得る。延長部は、フック又はクランプによって第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、延長部がねじ込まれた骨アンカーによって第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部を第1の取り付け点に取り付けることは、延長部が骨アンカーからドライバ器具のシャフトを通って延在している状態で、骨アンカーを骨に打ち込むことを含み得る。
【0007】
延長部を位置決めすることは、延長部を、主要構造体が埋め込まれている一次切開部よりも上位に配置された二次切開部に通すことを含み得る。延長部を位置決めすることは、延長部を二次切開部に通し、次いで延長部を主要構造体に向かって下位方向に押す及び/又は引っ張ることと、延長部を、二次切開と主要構造との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下に通すことと、を含み得る。延長部を位置決めすることは、挿入器具を、一次切開部を通じて二次切開部に向かう上位方向に通すことと、延長部を挿入器具と接触させることと、挿入器具を使用して延長部を下位方向に引っ張ることと、を含み得る。延長部を位置決めすることは、挿入器具を二次切開部に通すことと、延長部を挿入器具に連結することと、挿入器具及びそれに連結された延長部を、二次切開と主要構造との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下で、主要構造体に向かって下位方向に押すことと、を含み得る。延長部を位置決めすることは、主要構造体が埋め込まれている一次切開部を通して延長部を挿入することと、第1の取り付け点と一次切開部との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下で延長部を誘導しながら、延長部を、第1の取り付け点に向かう上位方向に通すことと、を含み得る。
【0008】
延長部は、コネクタによって第2の取り付け点に取り付けられ得る。コネクタは、延長部を、主要構造体の脊椎ロッド又は骨ネジに締め付けることができる。延長部は第1の延長部を含み得、本方法は、第2の延長部を、第1の延長部に対して脊椎正中線の対側に配置することを更に含み得る。延長部を位置決めすることは、延長部を、主要構造体が埋め込まれている一次切開部から、第1の取り付け点まで上方に通すことを含み、延長部は患者の皮膚及び/又は軟組織の下を通り、延長部を第1の取り付け点に取り付けることは、延長部に取り付けられたフックを第1の取り付け点に引っ掛けること、又は延長部に取り付けられたクランプを第1の取り付け点に締め付けることを含み得る。いくつかの実施形態では、延長部が第1の取り付け点及び第2の取り付け点に取り付けられているとき、延長部のいかなる部分も、患者の脊椎の任意の椎弓板の前方に配置されていない。
【0009】
いくつかの実施形態では、外科的方法は、患者に一次切開部を形成することと、一次切開部を介して患者の脊椎に主要構造体を取り付けることと、一次切開部よりも上位の位置において、患者に二次切開部を形成することと、骨アンカーに長い可撓性テザーが取り付けられた状態で、二次切開部を通して骨アンカーを挿入することと、骨アンカーを第1の取り付け点において骨に打ち込み、それによって、テザーの一部が二次切開部を通って患者の外部の位置まで延在している間に、テザーを第1の取り付け点に取り付けることと、一次切開部と二次切開部との中間に配置された軟組織の下でテザーを掘進させることと、一次切開部を介してテザーを主要構造体に取り付けることと、を含み得る。
【0010】
テザーを掘進させることは、二次切開部を通して挿入器具を挿入することと、器具を一次切開部に向かって下方に押すことと、を含み得る。本方法は、一次切開部を介して挿入器具の先端を把持することと、挿入器具を一次切開部を通して引っ張ることと、を含み得る。テザーは、挿入器具に取り付けられてもよく、かつ挿入器具と同じ経路に沿って運ばれてもよく、それによって、テザーが第1の取り付け点と主要構造体との間の患者の脊椎に沿って延在するように、テザーを位置決めする。
【0011】
いくつかの実施形態では、外科用システムは、剛性脊椎固定ロッドと、脊椎ロッドを第1及び第2の椎骨に取り付けるように構成された第1及び第2の骨アンカーとを含む、主要構造体と、テザーアンカーに取り付けられた細長い可撓性テザーと、テザーがテザーアンカーから延在している間にテザーアンカーを骨に打ち込むためのドライバ器具と、テザーを主要構造体の脊椎ロッドに締め付けるように構成されたコネクタと、を備え得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】PJK/PJFに罹患しているヒト患者の脊椎の矢状面図である。
【
図2A】主要構造体及び長手方向延長部が取り付けられたヒト脊椎の斜視図である。
【
図3A】骨アンカーが取り付けられたヒト脊椎の斜視図である。
【
図3B】
図3Aの骨アンカーからドライバ器具から除去されているところの斜視図である。
【
図3C】二次切開部を通して挿入された挿入器具の斜視図である。
【
図3D】患者を通してテザーを引っ張る挿入器具の斜視図である。
【
図3E】コネクタによって脊椎ロッドに取り付けられるテザーの斜視図である。
【
図4】患者に取り付けられるフックを有する延長部の斜視図である。
【
図5】患者に取り付けられるクランプを有する延長部の斜視図である。
【
図6A】脊椎ロッドをテザーに取り付けるコネクタの斜視図である。
【
図6B】
図6Aのコネクタ、テザー、及びロッドの分解斜視図である。
【
図7】ロッドをテザーに取り付けるためのコネクタの斜視図であり、コネクタは、側部装填ロッドスロットを有している。
【
図8】ロッドをテザーに取り付けるためのコネクタの斜視図であり、コネクタは、上部装填ロッドスロットを有している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
PJK、PJF、及び他の症状のリスクを低減するためのシステム及び方法が本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、長手方向延長部を主要固定構造体に加えて、構造体を1つ又は2つ以上の追加の椎骨レベルまで延長させることができる。延長部は、主要構造体よりも上位の椎骨に埋め込まれた骨アンカーなどの第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部はまた、第1の取り付け点よりも下位に配置された主要構造体の構成要素又は解剖学的構造などの第2の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、主要構造体よりも可撓性であることができ、かつ/又は主要構造体よりも低い程度に運動を制限することができ、それによって、機器が装着された椎骨から、当該椎骨に隣接する患者の天然の解剖学的構造への、より緩やかな移行を提供する。延長部は、軟組織破壊をほとんど又は全く伴わずに配置され得る。
【0014】
本明細書で開示されるシステム及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的実施形態をこれから説明する。これらの実施形態のうちの1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例示されている。当業者であれば、本明細書に詳細に述べられ、添付の図面に示されるシステム及び方法は、非限定的な例示的実施形態である点を理解するであろう。1つの例示的な実施形態に関連して図示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。
【0015】
図2A~
図2Bは、近位隣接椎間後弯変形、近位隣接椎間後弯障害、及び他の症状を治療、予防するための、又はそれらのリスクを低減するための、システム及び方法を概略的に示す。図示のように、主要構造体200は、患者に埋め込まれて、患者の脊椎Sに取り付けられることができる。主要構造体200は、(i)長手方向延長部202を第1の取り付け点204に取り付けることと、(ii)長手方向延長部を患者の脊椎に対して位置決めすることと、(iii)長手方向延長部を第2の取り付け点206に取り付けることと、によって、1つ又は2つ以上の追加の椎骨レベルまで延長させることができる。第1の取り付け点204は、主要構造体200から長手方向にオフセットされているインプラント又は解剖学的構造、例えば、主要構造体のUIVよりも上位の1つ又は2つ以上の椎骨レベルであり得る。延長部202は、第1の取り付け点の近傍の軟組織を破壊しない又は極力破壊しないやり方で、第1の取り付け点204に取り付けられることができる。第2の取り付け点206は、主要構造体200のUIVに又はUIVの下方に配置されたインプラント又は解剖学的構造であり得る。例えば、第2の取り付け点は、主要構造体200自体のロッド208、骨アンカー210、又は他の構成要素、あるいは主要構造体が取り付けられた椎骨であり得る。上記の工程は、任意の順序で実施することができる。例えば、延長部202は、主要構造体200に先立って埋め込まれ得る。別の実施例として、延長部202は、延長部を脊椎に対するその最終位置に配置した後、及び/又は延長部を第2の取り付け点206に取り付けた後に、第1の取り付け点204に取り付けられ得る。
【0016】
延長部は、主要構造体(典型的には、比較的剛性かつ不動である)と、主要構造体よりも上位の天然の軟組織及び他の患者の解剖学的構造(インプラントベースの剛性又は可動性制限が一般的に加えられない)との間の硬さの段階的低下及び/又は脊椎運動制限を提供することができる。延長部は、患者の天然の解剖学的構造よりも高く、かつ主要構造体よりも低い硬さを有することができる。延長部は、患者の天然の解剖学的構造よりも大きく、かつ主要構造体よりも小さい、脊椎運動制限の程度を有することができる。延長部は、主要構造体よりも上位の患者の解剖学的構造を、PJK/PJFの一因となり得る力及び応力から保護するのに役立ち得る。延長部は、主要構造体と、主要構造体よりも上位の損傷を受けていない軟組織との間に、柔軟な連結をもたらすことができる。延長部は、PJK/PJFのリスクを低減するために、脊椎の屈曲を制約又は制限することができる。延長部は、天然の軟組織エンベロープを複製することができる。いくつかの実施形態では、主要構造体が装着された椎骨は、互いに融合され、延長部によって主要構造体が延在している椎骨は融合されない。したがって、第1の脊髄分節は機器が装着されておりかつ融合され、第1の分節よりも上位の第2の脊髄分節は機器が装着されているが融合されず、第2の分節よりも上位の第3の脊髄分節は機器が装着されずかつ融合されない、ハイブリッド構造体が形成され得る。
【0017】
ここで
図2Bを参照すると、工程S1において、主要構造体を患者に埋め込むことができる。主要構造体は、患者の脊椎に沿って長手方向に延在する1つ又は2つ以上の脊椎ロッドを含むことができる。脊椎ロッド(1つ又は複数)は、椎弓根スクリュー又は外側塊スクリュー、フック、ワイヤなどの骨アンカーを使用して、患者の脊椎に取り付けられ得る。主要構造体は、主要構造体の最上部の機器が装着された椎骨(UIV)、すなわち、主要構造体が取り付けられている最上位つまり最頭側の椎骨と、主要構造体の最下部の機器が装着された椎骨(LIV)、すなわち、主要構造体が取り付けられている最下位つまり最尾部の椎骨との間の脊椎の分節に沿って延在することができる。UIVは、主要構造体の骨ネジが埋め込まれている最上部の椎骨であり得る。LIVは、主要構造体の骨ネジが埋め込まれている最下部の椎骨であり得る。主要構造体は、開放手技、低侵襲的又は経皮的処置などを含む、様々な既知の技術のいずれかを使用して埋め込むことができる。主要構造体は、一次切開部を通して埋め込まれ得る。一次切開部は、患者の脊椎に沿って長手方向に延在し得る。一次切開部の末端上端は、UIV+1よりも下位に、UIVよりも下位に、及び/又はUIV-1よりも下位に位置し得る。一次切開部は、例えば、主要構造体を設置するための低侵襲的処置の場合に、複数の別個の切開部を含むことができる。主要構造体は、剛性脊椎ロッド、例えば、通常の解剖学的負荷にさらされたとき、埋め込み後に実質的に屈曲又は変形しないロッド、又はそのような条件下で屈曲又は変形するように設計されていないロッドを含むことができる。
【0018】
工程S2において、長手方向延長部は、第1の取り付け点、例えば、主要構造体からオフセットされている患者内の位置に取り付けられ得る。延長部は、主要構造体を1つ又は2つ以上の追加の椎骨レベルまで延長させるための様々な要素のうちのいずれかであり得る、又はそれを含むことができる。例えば、延長部は、テザー、ケーブル、コード、メッシュ、布地、テープ、フィルム、又はワイヤであり得る。延長部は可撓性であり得る。延長部は、主要構造体又はその構成要素の硬さよりも低い硬さ、例えば、主要構造体の脊椎ロッドの硬さよりも低い硬さを有し得る。延長部は、例えば、天然の脊椎解剖学的構造よりも高い硬さ、例えば、椎骨を接続する靭帯及び他の軟組織の硬さよりも高い硬さを有し得る。
【0019】
延長部は、ETHICON(Somerville,New Jersey)から入手可能な、ある長さのMERSILENEテープであり得る。延長部は、ある長さの非吸収性、編組、無菌材料であり得る。延長部は、ポリ(エチレンテレフタレート)から形成され得る。延長部は、繰り返し芳香環(recurrent aromatic rings)を有する高分子量、長鎖、直鎖ポリエステルの繊維から形成され得る。延長部は、抗菌剤、コルチコステロイド、抗感染剤、トリクロサンなどでコーティングされ得る。延長部は、放射線不透過性、放射線透過性、又は部分的に放射線不透過性及び部分的に放射線透過性であり得る。延長部は、撮像バンド又はマーカーを含むことができる。延長部は、ポリマーであり得る。延長部は、ポリエチレンテレフタレート又はDACRON、ポリテトラフルオロエチレン又はテフロン、ポリパラフェニレンテレフタルアミド又はKEVLAR、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ナイロン、ポリ(L-乳酸)などの様々な材料から形成され得るか、又はこれらを含むことができる。延長部は、金属、エラストマー、炭素繊維等などの材料で強化させることができる。延長部は、エラストマー又はニチノールなどの弾性又は形状記憶材料を含み得る。そのような材料は、延長部が脊椎の屈曲を制限するだけでなく、伸展力を注入するのも可能にすることができ、これにより脊椎前弯症を改善する及び/又は後方軟組織を強化することができる。伸展力は、延長部の材料特性、織り構造、厚さ、又は他の属性に基づいて調整することができる。
【0020】
延長部は、実質的に平坦又は平面であるテザーであり得る。テザーは、断面高さよりも大きい断面幅を有し得る。例えば、幅は、高さよりも少なくとも2倍大きくてもよい。テザーの幅は、約4mm~約8mmの範囲であり得る。テザーの高さは、約0.5mm~約2.5mmの範囲であり得る。テザーは、矩形、正方形、楕円形、円形などを含む任意の数の異なる断面を有することができる。
【0021】
延長部は、主要構造体からオフセットされている第1の取り付け点、例えば、主要構造体よりも1レベル又は2レベル以上上位の椎骨レベルに取り付けられ得る。第1の取り付け点は椎骨であり得る。第1の取り付け点は、椎弓根、横突起、椎弓板、椎間関節突起、棘突起、又は椎骨の椎体であり得る。第1の取り付け点は、上記の位置のいずれかに埋め込まれたインプラントであり得る。椎骨は、UIVよりも上位であり得る。椎骨は、UIV+1、UIV+2、又はそれ以上であり得る。第1の取り付け点は、肋骨又は他の解剖学的アンカーポイントであり得る。第1の取り付け点は、骨構造であり得る。第1の取り付け点は、軟組織構造であり得る。第1の取り付け点は、筋肉、腱、又は靱帯であり得る。延長部は、複数の上述した第1の取り付け点に取り付けられ得る。
【0022】
延長部は、任意の様々な方法で第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、縫合糸、リベット、又はステープルを使用して、第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、クランプを使用して第1の取り付け点に取り付けられ得る。クランプは、椎弓板、棘突起、若しくは他の解剖学的構造、又はインプラントに取り付けられ得る。延長部は、フックを使用して第1の取り付け点に取り付けられ得る。フックは、椎弓板、棘突起、若しくは他の解剖学的構造、又はインプラントに引っ掛けることができる。延長部は、骨アンカー、例えば、ネジアンカー、縫合糸アンカー、拡張可能なアンカー、テザーアンカー、及び/又は軟組織アンカーを使用して、第1の取り付け点に取り付けることができ、これらのアンカーのうちのいずれかは、DEPUY SYNTHES(Raynham,Massachusetts)から入手可能なタイプのものであってもよい。
【0023】
延長部は、軟組織の破壊を最小限に抑える方法で、第1の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、一次切開部を広げることなく、及び/又は一次切開部以外の切開部を形成することなく、第1の取り付け点に位置付けられ得る。延長部は、第1の取り付け点の上に形成された小さな二次切開部を通じて、第1の取り付け点に位置付けられ得る。二次切開部は、経皮的な穿刺切開部であり得る。二次切開部は、延長部を通すのに必要なだけの大きさ、又は延長部を取り付けるためのアンカーを通すのに必要なだけの大きさに形成され得る。二次切開部は、延長部の対応する寸法と等しい又は実質的に等しい(例えば、当該寸法の10%以内の)長さを有することができる。二次切開部は、延長部を第1の取り付け点に取り付けるために使用される骨アンカーの直径と等しい又は実質的に等しい(例えば、当該直径の10%以内の)直径を有することができる。二次切開部は、約10mm未満、約5mm未満、約3mm未満、及び/又は約1mm未満の長さ又は直径を有することができる。延長部、又はその少なくとも一方の端部、アンカー、又は延長部及びアンカーの両方は、トロカール、チューブ、又はカニューレを通して第1の取り付け点に送達され得る。延長部は、主要構造体よりも上位の椎骨レベルの軟組織エンベロープに損傷を与える(disturb)ことなく、第1の取り付け点に取り付けられ得る。
【0024】
工程S3において、延長部は、患者の脊椎に対して位置付けられ得る。延長部は、第1の取り付け点と、主要構造体などの第2の取り付け点との間の患者の脊椎に沿って延在するように位置付けられ得る。
【0025】
延長部は、二次切開部に通され、次いで、延長部を、二次切開部と主要構造体との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下に通しながら、主要構造体に向かって下位方向に押される及び/又は引っ張られることができる。延長部は、挿入器又はトンネリング器具によって下位方向に押される及び/又は引っ張られることができる。挿入器具は、一次切開部を通じて、及び二次切開部に向かって上方に通されて、延長部を下方に引く前に延長部をつかむことができる。挿入器具は、二次切開部に通され、延長部が連結された状態で、皮膚及び/又は軟組織の下で、主要構造体に向かって下方に押され得る。
【0026】
延長部は、一次切開部を通じて挿入され、第1の取り付け点と一次切開部との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下で延長部を誘導しながら、第1の取り付け点に向かう上位方向に通すことができる。延長部は、鉗子、押棒、又は他の挿入器具を使用して、上位方向に通すことができる。
【0027】
延長部は、脊椎の後方の側面に沿って位置付けられ得る。延長部は、脊椎の前面又は外側面に沿って位置付けられ得る。延長部は、延長部のいかなる部分も患者の脊椎の任意の椎弓板の前方に配置されないように位置付けられ得る。
【0028】
延長部は、軟組織破壊を最小限に抑える方法で位置付けられ得る。延長部は、一次切開部を広げることなく、及び/又は一次切開部以外の切開部を形成することなく、位置付けられ得る。延長部は、主要構造体よりも上位の椎骨レベルの軟組織エンベロープに損傷を与えることなく位置付けられ得る。
【0029】
工程S4において、延長部を第2の取り付け点に取り付けることができる。第2の取り付け点は、第1の取り付け点よりも下位であり得る。第2の取り付け点は、脊椎ロッド、骨アンカー若しくは骨ネジ、クロスコネクタ、又は主要構造体の任意の他の構成要素であり得る。第2の取り付け点は、主要構造体に隣接する又は主要構造体よりも下位の解剖学的構造であり得る。
【0030】
第2の取り付け点は椎骨であり得る。第2の取り付け点は、椎弓根、横突起、椎弓板、椎間関節突起、棘突起、又は椎骨の椎体であり得る。第2の取り付け点は、上記の位置のいずれかに埋め込まれたインプラントであり得る。椎骨は、主要構造体のUIVよりも下位であり得る。椎骨は、UIV、UIV-1、UIV-2、又はそれより下であり得る。第2の取り付け点は、肋骨又は他の解剖学的アンカーポイントであり得る。第2の取り付け点は、骨構造であり得る。第2の取り付け点は、軟組織構造であり得る。第2の取り付け点は、筋肉、腱、又は靱帯であり得る。延長部は、複数の上述した第2の取り付け点に取り付けられ得る。
【0031】
延長部は、任意の様々な方法で第2の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、縫合糸、リベット、又はステープルを使用して、第2の取り付け点に取り付けられ得る。延長部は、クランプを使用して、第2の取り付け点に取り付けられ得る。クランプは、椎弓板、棘突起、若しくは他の解剖学的構造、又はインプラントに取り付けられ得る。延長部は、フックを使用して第2の取り付け点に取り付けられ得る。フックは、椎弓板、棘突起、若しくは他の解剖学的構造、又はインプラントに引っ掛けることができる。延長部は、骨アンカー、例えば、ネジアンカー、縫合糸アンカー、拡張可能なアンカー、テザーアンカー、及び/又は軟組織アンカーを使用して、第2の取り付け点に取り付けることができ、これらのアンカーのうちのいずれかは、DEPUY SYNTHES(Raynham,Massachusetts)から入手可能なタイプのものであってもよい。
【0032】
第2の取り付け点は、脊椎ロッドであり得る。延長部は、ロッド及び延長部を受容するクランプ又はコネクタを使用して脊椎ロッドに取り付けられ得る。
【0033】
第2の取り付け点は、骨アンカー、例えば、ネジ又はフックであり得る。延長部は、骨アンカー及び延長部を受容するクランプ又はコネクタを使用して脊椎ロッドに取り付けられ得る。延長部は、脊椎ロッドと骨アンカーのロッド座との間に締め付けられ得る。延長部は、脊椎ロッドと、骨アンカーの止めネジ又は閉鎖機構との間に締め付けられ得る。骨アンカーは、延長部を骨アンカーに係止するための第1の止めネジ又は閉鎖機構と、脊椎ロッドを骨アンカーに係止するための第2の止めネジ又は閉鎖機構とを含み得る。
【0034】
複数の延長部を患者の脊椎に取り付けるために、上記の工程を繰り返すことができる。複数の延長部は、共通の取り付け点を共有することができ、又は異なる場所で取り付けられることができる。例えば、第1及び第2の延長部は、脊椎正中線の対側に平行に配置され得る。延長部の下端は、主要構造体のそれぞれの脊椎ロッド及び/又はそれぞれの骨アンカーに取り付けられ得る。延長部の上端は、主要構造体から長手方向にオフセットされたそれぞれの取り付け点、又は上位椎骨の棘突起などの共通の取り付け点に取り付けられ得る。
【0035】
図3A~
図3Eは、上記のシステム及び方法の一実施例を示す。
図3Aでは、既知の技術を使用して、主要構造体300が患者に埋め込まれる。主要構造体300は、一次切開部312を通して埋め込まれ得る。主要構造体300は、それぞれの骨アンカー310によって患者の椎骨に連結された第1及び第2の脊椎ロッド308を含むことができる。主要構造体300のUIVのみが示されているが、主要構造体は、1つ又は2つ以上の追加の椎骨まで下方に延在し得ることが理解されるであろう。
図3Aにも示されるように、可撓性テザー302が取り付けられたネジタイプの骨アンカー314は、示されるように、主要構造体300よりも上位の椎骨、例えば、UIV+1に打ち込まれ得る。テザー302は長手方向延長部として機能することができ、アンカー314は第1の取り付け点304を画定することができる。アンカー314は、ドライバ器具316を用いて骨内に送達及び/又は打ち込まれ得る。ドライバ器具316は、アンカー挿入中にテザー302が格納され得る中央通路を画定することができる。アンカー314は、一次切開部312よりも上位に配置された小さい二次切開部318を通して、軟組織エンベロープをほとんど又は全く破壊しないように送達され得る。アンカー314は、ネジ山付き骨係合部分を含むことができる。アンカー314は、テザー302の少なくとも一部が配置されている内側内腔を含むことができる。
【0036】
図3Bに示されるように、アンカー314を骨に打ち込んだ後、ドライバ器具316を近位方向に引き抜き、テザー302がアンカー314からから延びている状態に残すことができ、アンカー314は、この時点で第1の取り付け点304としての役割を果たす。テザー302は、二次切開部318を通って患者の体外の位置まで延在することができる。テザー302は、アンカー314に固定され得る、又はアンカー内に形成された開口部にねじ込まれ得る、又はアンカーの内腔内に配置されたポストの周囲に巻き付けられ得る。
【0037】
図3Cに示すように、挿入器又はトンネリング器具320は、二次切開部318を通り、患者の皮膚及び/又は軟組織322を通って又はその下で、一次切開部312に向かって下方に押されることができる。挿入器具320は、患者を通して器具を押すことを容易にするために、剛性又は半剛性であり得る。挿入器具320は、挿入器具をテザー302に取り付けるためのフック、開口部、又は他の取り付け具324を含み得る。取り付け具324は、挿入器具320の近位端又は後端に、又はその近くに配置され得る。挿入器具320の先端は、二次切開部318を通って一次切開部312に向かって押され得る。次いで、ユーザーは、一次切開部312に手を伸ばし、挿入器具320の先端を把持し、一次切開部を通して挿入器具を引っ張ることができる。
【0038】
図3Dに示されるように、テザー302は、挿入器具320と同じ経路に沿って引っ張られ、それによって、テザーが第1の取り付け点304と主要構造体300との間の患者の脊椎に沿って延在するようにテザーを位置決めすることができる。
【0039】
図3Eに示すように、テザー302は、主要構造体300又は別の第2の取り付け点306に取り付けられ得る。例えば、テザー302は、主要構造体300に結ばれてもよく、又は図示のように、テザーを主要構造体の脊椎ロッド308に取り付けるために、テザー-ロッドコネクタ326が使用されてもよい。テザー302の任意の余長を切断して廃棄することができる。
【0040】
上記の方法は、多くの方法で変更され得ることが理解されるであろう。例えば、
図4に示されるように、例えば、その末端にフック428が取り付けられている延長部402は、患者の皮膚及び/又は軟組織の下に、一次切開部412から第1の取り付け点404まで上方に通すことができる。フック428は、図示されるようなUIV+1の椎弓板、又はより上位の椎骨のような、患者の様々な解剖学的構造のいずれかに引っ掛けることができる。このような方法では、二次切開部及び/又は骨アンカーの必要性を排除することができる。更なる例として、
図5に示されるように、(例えば、末端に)クランプ530が取り付けられた延長部502は、患者の皮膚及び/又は軟組織の下に、一次切開部512から第1の取り付け点504まで上方に通すことができる。クランプ530は、図示されるようなUIV+2の椎弓板、より上位の椎骨の椎弓板、又はUIV+1の椎弓板などの、患者の様々な解剖学的構造のいずれかに締め付けることができる。このような方法では、二次切開部及び/又は骨アンカーの必要性を排除することができる。クランプ530は、例えばばねによって互いに向かって付勢される対向する顎部を含むことができる。
【0041】
図6A~
図6Eは、延長部を主要構造体に取り付けるために上記の方法で使用することができる例示的なコネクタ600を示す。例えば、コネクタ600は、主要構造体の脊椎ロッドを細長い可撓性テザー又は他の種類の延長部に取り付けるために使用することができる。
【0042】
図示のように、コネクタ600は、テザースロット又はチャネル604、及びロッドスロット又はチャネル606を画定する本体602を含むことができる。コネクタ600はまた、コネクタ600をテザー610及びロッド612に係止するように作動され得る係止要素又は止めネジ608を含むことができる。コネクタ600は、テザー610への及びロッド612への同時係止を可能にすることができる。
【0043】
本体602は、近位-遠位中心軸線A1を画定する近位端602p及び遠位端602dを含むことができる。本体602は、対向する端壁614、616と、垂直側壁618と、垂直側壁から横方向に延在する近位アーム及び遠位アーム620、622とを含むことができる。アーム620、622は、それらの間にロッドスロット606を画定することができる。テザースロット604の少なくとも一部はまた、アーム620とアーム622との間に画定され得る。ロッドスロット606内に配置されたロッド612は、長手方向ロッド中心軸線A2を有し得る。ロッドスロット606は、ロッドをコネクタ600に対して横方向に移動させることによってロッドがロッドスロットに挿入され得るように(逆もまた同様)、横方向に開口され得る。各アーム620、622は、垂直側壁618から自由端まで延在し得る。したがって、本体602は、ロッド軸線A2に垂直な平面内でC字形であり得る。
【0044】
テザースロット604は、遠位アーム622の端壁614に形成された開口部624から、遠位アームに形成された第1のトンネル626を通って、遠位アームの近位対向クランプ面628を横断し、遠位アームに形成された第2のトンネル630を通って、遠位アームの反対側の端壁616に形成された開口部632まで延在することができる。クランプ面628は、コネクタ600と、テザースロット604内に配置されたテザー610との間のグリップ又は摩擦を強化するための溝、隆起部、歯、又は他の特徴部を含み得る。第1及び第2のトンネル626、630は、軸線A1、軸線A2、及び/又はクランプ面628に対して斜角で延在し得る。第1及び第2のトンネル626、630は、軸線A1に近づきながら遠位-近位方向に延在することができる。第1及び第2の開口部624、632並びに/又は第1及び第2のトンネル626、630は、軸線A2に垂直な平面内に、テザー610の断面に実質的に対応する断面(例えば、実質的に矩形の断面)を有し得る。
【0045】
近位アーム620は、止めネジ608を受容するように構成された開口部634を含み得る。開口部634は、止めネジ608の雄ネジと係合する内部ネジ山を含み得る。したがって、止めネジ608は、止めネジを軸A1を中心にして本体602に対して回転させることによって、軸A1に沿って移動することができる。止めネジ608が示されているが、代わりに又は加えて、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、ネジ切りされたナットなどのその他の係止要素を用いてもよいことが理解されるであろう。
【0046】
使用中、テザー610をテザースロット604内に位置付けることができ、ロッド612をロッドスロット606内に位置付けることができる。テザー610は、所望の張力が患者の脊椎に適用されるまで、テザースロット604を通して引っ張られることができる。次いで、止めネジ608を締めて、止めネジを本体602に対して遠位に前進させ、ロッド612をクランプ面628に向かって付勢し、それによってテザー610をロッドとクランプ面との間に締め付けることができる。止めネジ608が締められると、ロッド612は、ロッドがコネクタに対して回転又は並進することができないように、コネクタ602に係止され得る。同様に、止めネジ608が締められると、テザー610は、テザーがコネクタに対して回転又は並進することができないように、コネクタ600に係止され得る。
【0047】
図7は、長手方向延長部を主要構造体に取り付けるために上記の方法で使用することができる別の例示的なコネクタ700を示す。例えば、コネクタ700は、主要構造体の脊椎ロッドを細長い可撓性テザー又は他の種類の延長部に取り付けるために使用することができる。
【0048】
図示のように、コネクタ700は、テザースロット又はチャネル704、及びロッドスロット又はチャネル706を画定する本体702を含むことができる。コネクタ700はまた、コネクタ700をテザーに係止するように作動させることができる第1の係止要素又は止めネジ708Aと、コネクタをロッドに係止するように作動させることができる第2の係止要素又は止めネジ708Bとを含むことができる。コネクタ700は、ロッドへの及びテザーへの独立した係止を可能にすることができる。
【0049】
本体702は、近位-遠位中心軸線A1を画定する近位端702p及び遠位端702dを含むことができる。
【0050】
本体702は、対向するアームを有する第1の部分736を含むことができ、そのアームは、それらの間にテザースロット704を画定する。アームは、内部ネジ山を含むことができ、又は別の方法で第1の係止要素708Aと嵌合するように構成されてもよい。テザークランプ面738は、対向するアームの間に画定され得る。クランプ面738は、コネクタ700と、テザースロット704内に配置されたテザーとの間のグリップ又は摩擦を強化するための溝、隆起部、歯、又は他の特徴部を含み得る。テザースロット704は、テザーをコネクタ700に対して遠位に移動させることによってテザーがスロットに挿入され得るように、近位方向に開口され得る。テザースロット内に配置されたテザーは、テザー軸線A2に沿って延在し得る。軸線A2は、軸線A1に垂直であってよい。
【0051】
本体702は、対向するアームを有する第2の部分740を含むことができ、そのアームは、それらの間にロッドスロット706を画定する。近位アームは、ネジ切りされた凹部734を含むことができ、又は別の方法で第2の係止要素708Bと嵌合するように構成されてもよい。ロッドクランプ面742は、対向するアームの間に画定され得る。ロッドスロット706は、ロッドをコネクタ700に対して横方向に移動させることによってロッドがスロットに挿入され得るように、横方向に開口され得る。ロッドスロット706内に配置されたロッドは、ロッド軸線A3に沿って延在し得る。軸線A3は、軸線A1に垂直であってよい。軸線A3は、軸線A2に平行であってよい。
【0052】
本体702は、テザー軸線A2及びロッド軸線A3に垂直な平面内にUC字形を有することができる。
【0053】
第1及び第2の止めネジ708A、708Bが示されているが、代わりに又は加えて、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、ネジ切りされたナットなどのその他の係止要素を用いてもよいことが理解されるであろう。
【0054】
使用中、テザーをテザースロット704内に位置付けることができ、ロッドをロッドスロット706内に位置付けることができる。第1及び第2の止めネジ708A、708Bを締めて、テザー及びロッドを互いに対して、かつコネクタ700に対して係止することができる。第1及び第2の止めネジ708A、708Bは、任意の順序で締められてもよく、コネクタ700に対するロッド及びテザーの独立した係止を可能にすることができる。係止の前に、テザーは、所望の張力が患者の脊椎に適用されるまで、テザースロット704を通して引っ張られることができる。第1の止めネジ708Aを締めて、止めネジを本体702に対して遠位に前進させ、テザーをテザークランプ面738に対して締め付けることができる。第1の止めネジ708Aが締められると、テザーは、テザーがコネクタに対して回転又は並進することができないように、コネクタ700に係止され得る。第2の止めネジ708Bを締めて、第2の止めネジを本体702に対して遠位に前進させ、ロッドをロッドクランプ面742に対して締め付けることができる。第2の止めネジ708Bが締められると、ロッドは、ロッドがコネクタに対して回転又は並進することができないように、コネクタ700に係止され得る。
【0055】
図8は、長手方向延長部を主要構造体に取り付けるために上記の方法で使用することができる別の例示的なコネクタ800を示す。例えば、コネクタ800は、主要構造体の脊椎ロッドを細長い可撓性テザー又は他の種類の延長部に取り付けるために使用することができる。
【0056】
コネクタ800は、上述したコネクタ700と実質的に同様であってもよい。例えば、コネクタ800は、近位-遠位中心軸線A1を有する本体802と、テザースロット804を画定する第1の部分836と、ロッドスロット806を画定する第2の部分840と、テザー及びロッドをコネクタ800にそれぞれ固定するための第1及び第2の止めネジ808A、808Bとを含むことができる。コネクタ800は、コネクタ800がテザー軸線A2及びロッド軸線A3に垂直な平面内にUU字形を有するように、ロッドスロット806が近位方向に開口され得るという点で、コネクタ700とは異なり得る。また、コネクタ800の第2の止めネジ808Bは、コネクタ700のように単一アームに形成された凹部734とは対照的に、コネクタの第2の部分840の対向するアームの間に受容され得る。コネクタ800の構造及び動作は、その他の点ではコネクタ700の構造及び動作と同じであってもよい。
【0057】
上記の説明若しくは添付図面において表現された又は示唆された方法工程の任意の順序は、開示された方法を、その順序で工程を実施することに限定するものと解釈すべきではないことに留意すべきである。むしろ、本明細書で開示される方法のそれぞれの様々な工程は、任意の様々な順序で実施することができる。更に、記載した方法は、代表的実施形態に過ぎず、追加の工程を含む、又はより少ない工程を含む、様々なその他の方法もまた本開示の範囲内である。
【0058】
上位方向における構造体の延長部が概ね上述されているが、本明細書で開示されるシステム及び方法はまた、例えば、主要構造体を補強するために、構造体を下位方向に延長させるために、又は単に主要構造体の上位限界及び下位限界内で延長させるために使用され得ることが理解されるであろう。
【0059】
本明細書で開示されるシステム及び方法は、概して、剛性脊椎固定構造体を使用した脊椎手術との関連において記載されているが、本明細書のシステム及び方法は、任意の骨、非骨組織、又は非生物若しくは非組織対象物内で、様々な他の種類の固定化又は安定化機器と共に用いることができることを理解されたい。本明細書で開示されるシステム及びその様々な構成部品は、完全に埋め込まれることができる、又は外部固定化又は安定化システムの一部として使用することができる。本明細書で開示されるシステム及び方法は、最小侵襲性手術及び/又は切開手術で用いることができる。
【0060】
本明細書で開示されるシステム及びそれらの様々な構成部品は、様々な既知の材料のいずれかから構築することができる。例示的な材料は、例えば、ステンレス鋼、チタン、コバルトクロム、チタン-モリブデン、又はそれらの合金などの金属、PEEKなどのポリマー、セラミックス、炭素繊維、等々を含む、外科用途で使用するのに適した材料を含む。本明細書で開示されるシステムの様々な構成要素は、剛性又は可撓性であり得る。システムの1つ又は2つ以上の構成要素又は部分は、蛍光透視法及び他の画像処理技法の下での視覚化を容易にするために、放射線不透過性材料から形成することができ、又は他の構造物の可視化を干渉しないように放射線透過性材料から形成することができる。例示的な放射線透過性の材料としては、炭素繊維及び高強度のポリマーが挙げられる。
【0061】
以上、特定の実施形態を記載したが、記載された概念の趣旨及び範囲内で多くの変更がなされ得る点を理解されたい。
【0062】
〔実施の態様〕
(1) 外科的方法であって、
主要構造体を患者の脊椎に取り付けることであって、前記主要構造体は、最上部の機器が装着された椎骨(UIV)と最下部の機器が装着された椎骨(LIV)との間に延在する、取り付けることと、
可撓性の長手方向延長部を第1の取り付け点に取り付けることであって、前記第1の取り付け点は、前記主要構造体の前記UIVよりも上位に配置されている、取り付けることと、
前記延長部を前記患者の脊椎に対して位置決めすることと、
前記延長部を第2の取り付け点に取り付けることであって、前記第2の取り付け点は、前記主要構造体の前記UIVに配置されているか又は前記UIVよりも下位に配置されている、取り付けることと、を含む、外科的方法。
(2) 前記第1の取り付け点が、前記主要構造体の前記UIVよりも上位に配置された椎骨に埋め込まれた骨アンカーを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記第1の取り付け点が、前記主要構造体の前記UIVよりも少なくとも2レベル上位の椎骨レベルである、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記第2の取り付け点が、前記主要構造体の剛性脊椎ロッドを含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記延長部が硬さを有し、前記硬さは、前記主要構造体の前記UIVよりも上位の患者の解剖学的構造の硬さよりも高く、かつ前記主要構造体の硬さよりも低い、実施態様1に記載の方法。
【0063】
(6) 前記延長部が、脊椎運動制限の程度を有し、前記脊椎運動制限の程度は、前記主要構造体の前記UIVよりも上位の患者の解剖学的構造の脊椎運動制限の程度よりも大きく、かつ前記主要構造体の脊椎運動制限の程度よりも小さい、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記延長部が、前記脊椎の屈曲を完全に防止することなく、そのような屈曲を制限する、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記主要構造体が装着された椎骨が、互いに融合されるか、又はそのような融合のために準備され、前記延長部によって前記主要構造体が延在している椎骨は、融合されないか、又は融合のために準備されない、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記主要構造体が、それぞれの骨アンカーによって第1及び第2の椎骨に取り付けられた剛性脊椎ロッドを含む、実施態様1に記載の方法。
(10) 一次切開部を形成することを更に含み、前記主要構造体は、前記一次切開部を通して埋め込まれている、実施態様1に記載の方法。
【0064】
(11) 前記一次切開部が、前記主要構造体の前記UIVに上位で隣接している椎骨(UIV+1)よりも下位の位置で終端する、実施態様10に記載の方法。
(12) 前記延長部がポリマーテザーを含む、実施態様1に記載の方法。
(13) 前記延長部が、前記患者の脊椎に伸展力を加える、実施態様1に記載の方法。
(14) 前記第1の取り付け点が肋骨である、実施態様1に記載の方法。
(15) 前記第1の取り付け点が、前記患者の軟組織構造である、実施態様1に記載の方法。
【0065】
(16) 前記延長部が、フック又はクランプによって前記第1の取り付け点に取り付けられている、実施態様1に記載の方法。
(17) 前記延長部は、前記延長部がねじ込まれている骨アンカーによって前記第1の取り付け点に取り付けられている、実施態様1に記載の方法。
(18) 前記延長部を前記第1の取り付け点に取り付けることは、前記延長部が骨アンカーからドライバ器具のシャフトを通って延在している状態で、前記骨アンカーを骨に打ち込むことを含む、実施態様1に記載の方法。
(19) 前記延長部を位置決めすることは、前記延長部を、前記主要構造体が埋め込まれている一次切開部よりも上位に配置された二次切開部に通すことを含む、実施態様1に記載の方法。
(20) 前記延長部を位置決めすることが、前記延長部を前記二次切開部に通し、次いで前記延長部を前記主要構造体に向かって下位方向に押す及び/又は引っ張ることと、前記延長部を、前記二次切開部と前記主要構造体との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下に通すことと、を含む、実施態様19に記載の方法。
【0066】
(21) 前記延長部を位置決めすることが、挿入器具を、前記一次切開部を通じて前記二次切開部に向かう上位方向に通すことと、前記延長部を前記挿入器具と接触させることと、前記挿入器具を使用して前記延長部を下位方向に引っ張ることと、を含む、実施態様19に記載の方法。
(22) 前記延長部を位置決めすることが、挿入器具を前記二次切開部に通すことと、前記延長部を前記挿入器具に連結することと、前記挿入器具及びそれに連結された前記延長部を、前記二次切開部と前記主要構造体との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下で、前記主要構造体に向かって下位方向に押すことと、を含む、実施態様19に記載の方法。
(23) 前記延長部を位置決めすることは、前記主要構造体が埋め込まれている一次切開部を通して前記延長部を挿入することと、前記第1の取り付け点と前記一次切開部との中間に配置された皮膚及び/又は軟組織の下で前記延長部を誘導しながら、前記延長部を、前記第1の取り付け点に向かう上位方向に通すことと、を含む、実施態様1に記載の方法。
(24) 前記延長部が、コネクタによって前記第2の取り付け点に取り付けられている、実施態様1に記載の方法。
(25) 前記コネクタが、前記延長部を、前記主要構造体の脊椎ロッド又は骨ネジに締め付ける、実施態様24に記載の方法。
【0067】
(26) 前記延長部が第1の延長部を含み、前記方法が、第2の延長部を、前記第1の延長部に対して脊椎正中線の対側に配置することを更に含む、実施態様1に記載の方法。
(27) 前記延長部を位置決めすることは、前記延長部を、前記主要構造体が埋め込まれている一次切開部から、前記第1の取り付け点まで上方に通すことを含み、前記延長部は前記患者の皮膚及び/又は軟組織の下を通り、前記延長部を前記第1の取り付け点に取り付けることが、前記延長部に取り付けられたフックを前記第1の取り付け点に引っ掛けること、又は前記延長部に取り付けられたクランプを前記第1の取り付け点に締め付けることを含む、実施態様1に記載の方法。
(28) 前記延長部が前記第1の取り付け点及び前記第2の取り付け点に取り付けられているとき、前記延長部のいかなる部分も、前記患者の脊椎の任意の椎弓板の前方に配置されていない、実施態様1に記載の方法。
(29) 外科的方法であって、
患者に一次切開部を形成することと、
前記一次切開部を介して前記患者の脊椎に主要構造体を取り付けることと、
前記一次切開部よりも上位の位置において、前記患者に二次切開部を形成することと、
骨アンカーに細長い可撓性テザーが取り付けられた状態で、前記二次切開部を通して前記骨アンカーを挿入することと、
前記骨アンカーを第1の取り付け点において骨に打ち込み、それによって、前記テザーの一部が前記二次切開部を通って前記患者の外部の位置まで延在している間に、前記テザーを前記第1の取り付け点に取り付けることと、
前記一次切開部と前記二次切開部との中間に配置された軟組織の下で前記テザーを掘進させることと、
前記一次切開部を介して前記テザーを前記主要構造体に取り付けることと、を含む、外科的方法。
(30) 前記テザーを掘進させることが、前記二次切開部を通して挿入器具を挿入することと、前記器具を前記一次切開部に向かって下方に押すことと、を含む、実施態様29に記載の方法。
【0068】
(31) 前記一次切開部を介して前記挿入器具の先端を把持することと、前記挿入器具を前記一次切開部を通して引っ張ることと、を更に含む、実施態様30に記載の方法。
(32) 前記テザーが、前記挿入器具に取り付けられ、かつ前記挿入器具と同じ経路に沿って運ばれ、それによって、前記テザーが前記第1の取り付け点と前記主要構造体との間の前記患者の脊椎に沿って延在するように、前記テザーを位置決めする、実施態様30に記載の方法。
(33) 外科用システムであって、
剛性脊椎固定ロッドと、前記脊椎ロッドを第1及び第2の椎骨に取り付けるように構成された第1及び第2の骨アンカーとを含む、主要構造体と、
テザーアンカーに取り付けられた細長い可撓性テザーと、
前記テザーが前記テザーアンカーから延在している間に前記テザーアンカーを骨に打ち込むためのドライバ器具と、
前記テザーを前記主要構造体の前記脊椎ロッドに締め付けるように構成されたコネクタと、を備える、外科用システム。