(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】入力電圧適合型電力変換
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230815BHJP
H05B 45/375 20200101ALI20230815BHJP
H05B 45/38 20200101ALI20230815BHJP
H05B 47/10 20200101ALI20230815BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20230815BHJP
【FI】
H02J7/00 K
H05B45/375
H05B45/38
H05B47/10
H02J7/02 H
(21)【出願番号】P 2020538895
(86)(22)【出願日】2019-01-09
(86)【国際出願番号】 EP2019050438
(87)【国際公開番号】W WO2019141565
(87)【国際公開日】2019-07-25
【審査請求日】2021-12-27
(31)【優先権主張番号】201841002093
(32)【優先日】2018-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(32)【優先日】2018-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】マイ ゴータム
(72)【発明者】
【氏名】ハットループ クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ラーデルマシェリ ハラルド ヨセフ ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】ヴェント マティアス
【審査官】清水 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-115913(JP,A)
【文献】特開2014-143903(JP,A)
【文献】特表2015-512236(JP,A)
【文献】特開平08-168182(JP,A)
【文献】特開2011-234486(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02545700(GB,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0256568(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H01M 10/42 - 10/48
H02M 3/00 - 3/44
H05B 45/375
H05B 45/38
H05B 47/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能デバイスであって、
機能を実施するための機能ユニットと、
電気エネルギーを貯蔵するよう構成される、2つ以上のエネルギー貯蔵ユニットと、
外部電源に接続され、前記外部電源から入力電圧を受電するように、及び、前記入力電圧と変換された入力電圧との間の電圧差を最小化するために、前記外部電源から受電される前記入力電圧に適合された充電セット電圧を有する、互いに直列に接続されている前記エネルギー貯蔵ユニットの充電セットに、前記変換された入力電圧を供給するよう構成される、電力変換器ユニットと、を備え、
前記エネルギー貯蔵ユニットの放電セットが、出力電圧と機能ユニット入力電圧との間の電圧差を最小化するために、前記機能ユニットによって必要とされる前記機能ユニット入力電圧に適合された前記出力電圧を、前記機能ユニットに供給するよう構成され、前記充電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数が、前記放電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数と比較して異なり、
前記機能デバイスが、前記機能ユニット、前記エネルギー貯蔵ユニット、及び前記電力変換器ユニットを接続するための、電気回路と、スイッチの開閉状態に応じて、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電セット及び前記放電セットを形成するよう構成される、前記スイッチの構成と
、前記外部電源から受電される前記入力電圧に応じた前記充電セットを形成するよう、前記充電セット内に含まれる前記エネルギー貯蔵ユニットの数を変更するために、及び前記機能ユニットによって必要とされる前記機能ユニット入力電圧に応じた前記放電セットを形成するよう、前記放電セット内に含まれる前記エネルギー貯蔵ユニットの数を変更するために、前記スイッチの切り替えを制御するよう構成される、制御ユニットとを備え、前記放電セットが2つ以上の前記エネルギー貯蔵ユニットを含む場合には、前記放電セットの前記エネルギー貯蔵ユニットが、互いに直列に接続される、機能デバイス。
【請求項2】
前記制御ユニットが、前記スイッチの前記切り替えを制御するために、前記外部電源から受電される前記入力電圧、前記機能ユニットによって必要とされる前記機能ユニット入力電圧、又は、前記外部電源から受電される前記入力電圧及び前記機能ユニットによって必要とされる前記機能ユニット入力電圧を決定するよう構成される、請求項
1に記載の機能デバイス。
【請求項3】
前記制御ユニットが、前記エネルギー貯蔵ユニットの充電状態を決定するよう、及び、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電状態に応じて、前記充電セット、前記放電セット、又は、前記充電セット及び前記放電セットを形成するよう構成される、請求項
2に記載の機能デバイス。
【請求項4】
前記制御ユニットが、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電セット、前記放電セット、又は、前記充電セット及び前記放電セットを形成するために、前記スイッチの前記構成のスイッチのセットを、開状態と閉状態との間で切り替えるよう構成される、請求項
3に記載の機能デバイス。
【請求項5】
前記スイッチの前記セットが、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電セットの充電と、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記放電セットの放電とが、互いに独立に実施されるように、切り替えられる、請求項
4に記載の機能デバイス。
【請求項6】
前記機能ユニットが、可変駆動電圧に基づいて、前記機能ユニットに定電流を供給するための、定電流ドライバを含む、請求項
5に記載の機能デバイス。
【請求項7】
前記機能ユニットが、照明ユニット、作動ユニット、ユーザインタフェース、加熱ユニット、冷却ユニット、又は温度調節ユニットを含む、請求項
6に記載の機能デバイス。
【請求項8】
前記エネルギー貯蔵ユニットが、バッテリ、コンデンサ、又は、バッテリ及びコンデンサを含む、請求項
7に記載の機能デバイス。
【請求項9】
請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の機能デバイスと、前記外部電源とを備える、機能システム。
【請求項10】
請求項1に記載の機能デバイスを動作させるための方法であって、
前記機能デバイスが、前記機能ユニット、前記エネルギー貯蔵ユニット、及び前記電力変換器ユニットを接続するための、電気回路と、スイッチの開閉状態に応じて、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電セット及び前記放電セットを形成するよう構成される、前記スイッチの構成とを備え、前記方法が、
前記外部電源から入力電圧を受電するステップと、
互いに直列に接続されている前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電セット
を形成するステップであって、前記充電セットが、前記入力電圧と前記変換された入力電圧との間の前記電圧差を最小化するために、前記外部電源から受電される前記入力電圧に適合された充電セット電圧を有する
ように、前記充電セット内に含まれる前記エネルギー貯蔵ユニットの数を変更するよう、前記スイッチの切り替えを制御することによって、前記充電セットを形成するステップと、
前記変換された入力電圧を、前記エネルギー貯蔵ユニットの前記充電セットに供給するステップと、
前記エネルギー貯蔵ユニットの前記放電セット
を形成するステップであり、前記放電セットが、前記出力電圧と前記機能ユニット入力電圧との間の電圧差を最小化するために、前記機能ユニットによって必要とされる前記機能ユニット入力電圧に適合された前記出力電圧を供給する
ように、前記放電セット内に含まれる前記エネルギー貯蔵ユニットの数を変更するよう、前記スイッチの切り替えを制御することによって、前記放電セットを形成するステップであって、
前記放電セットが2つ以上の前記エネルギー貯蔵ユニットを含む場合には、前記放電セットの前記エネルギー貯蔵ユニットが、互いに直列に接続され、前記充電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数が、前記放電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数と比較して異な
る、ステップと、
前記出力電圧を前記機能ユニットに供給するステップと、を含む、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の機能デバイスを動作させるための、コンピュータプログラムであって、プロセッサ上で前記コンピュータプログラムが実行されると、請求項
10に記載の方法を前記プロセッサに実行させるための、プログラムコード手段を含む、コンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項
11に記載のコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能デバイス、機能システム、機能デバイスを動作させるための方法、機能デバイスを動作させるためのコンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読媒体に関する。特に、本発明は、効率的な電力変換を有する、照明デバイス、作動デバイス、加熱デバイス、冷却デバイス、温度調節デバイス、又は任意の他の機能デバイスなどの、機能デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開第2012/0319477(A1)号は、電気エネルギー貯蔵システム及び代替的エネルギー源からの電気を利用する、照明システムを示している。照明システムは、複数の電源から、当該電源のうちのいずれがその時点で最も安価であるかに基づいて、1つの電源を選択するよう構成される、コントローラを有する。電気エネルギー貯蔵システムは、第1の電気エネルギー貯蔵媒体及び第2の電気エネルギー貯蔵媒体を含む。貯蔵媒体のそれぞれは、1つ以上のバッテリを有し得る。N個の上述のバッテリが、直列に構成されることができ、それにより、当該直列がN×Vの電圧を有し、当該バッテリは、N×V未満の第1の電圧で、バッテリの第1のサブセットが電気を供給することを可能にする、導電体及びスイッチに接続されることができる。バッテリは更に、バッテリの第1のサブセット以外のバッテリを充電するよう構成される、導体及びスイッチの第2のセットに接続されることができる。バッテリの第2のサブセットは、第1の電圧と等しくはない第2の電圧で、電気を供給することができる。バッテリの第1のサブセットは、DC照明に関して好適な電圧を供給することができ、バッテリの第2のサブセットは、DCモータを稼働するために十分な電圧を供給することができる。
【0003】
米国特許第6342775(B1)号は、船舶測位及び操縦システムの手動制御ジョイスティックの位置に基づいて、複数の蓄電バッテリが並列又は直列に二者択一的に接続されることが可能なメカニズムを提供する、バッテリ切り替え回路を開示している。ジョイスティックが、中立位置にあるとき、蓄電バッテリは、充電のために並列に接続されており、ジョイスティックが、当該中立位置から移動されると、バッテリは直ちに直列に接続されて、ドッキングシステムの複数のインペラを駆動するために使用される複数の電気モータに、電力を供給する。
【0004】
米国特許出願公開第2006/122655(A1)号は、多数の充電式エネルギー貯蔵バッテリセルと、エネルギー貯蔵セルを充電するように適合されている一次電源と、充電用の並列接続構成と放電用の直列接続構成との間でエネルギー貯蔵セルを切り替えるように適合されている、切り替えシステムと、エネルギーを放電する必要があることを示す入力にのみ応答して、エネルギー貯蔵セルの充電を開始するように、及び、当該入力が受信されるまでエネルギー貯蔵セルの充電を控えるように適合されている、回路とを備える、埋め込み可能な使用のための低い内部自己放電を有する高エネルギー電源を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、より効率的な電力変換を可能にする、機能デバイス、機能システム、機能デバイスを動作させるための方法、及び、機能デバイスを動作させるためのコンピュータプログラムを提供することであると理解されることができる。
【0006】
本発明の第1の態様では、機能デバイスが提示される。機能デバイスは、機能ユニットと、2つ以上のエネルギー貯蔵ユニットと、電力変換器ユニットとを備える。機能ユニットは、機能を実行するよう構成される。2つ以上のエネルギー貯蔵ユニットは、電気エネルギーを貯蔵するよう構成される。電力変換器ユニットは、外部電源に接続され、外部電源から入力電圧を受電するよう、及び、入力電圧と変換された入力電圧との電圧差を最小化するために、外部電源から受電される入力電圧に適合された充電セット電圧を有する、互いに直列に接続されているエネルギー貯蔵ユニットの充電セットに、変換された入力電圧を供給するよう構成される。エネルギー貯蔵ユニットの放電セットは、出力電圧と機能ユニット入力電圧との電圧差を最小化するために、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を、機能ユニットに供給するよう構成される。
【0007】
充電セット電圧は、外部電源の入力電圧に適合されるため、すなわち、充電セット電圧は、エネルギー貯蔵ユニットのそれぞれの電圧に基づいて、入力電圧を下回り、かつ可能な限り入力電圧に近くなるため、入力電圧と電力変換器ユニットの変換された入力電圧との差による電力変換効率損失が、低減されることができる。更には、放電セットは、機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を、機能ユニットに供給するよう構成されるため、すなわち、放電セットによって供給される出力電圧は、エネルギー貯蔵ユニットのそれぞれの電圧に基づいて、機能ユニット入力電圧を上回り、かつ可能な限り機能ユニット入力電圧に近くなるため、出力電圧と機能ユニット入力電圧との差による電力変換効率損失が、低減されることができる。それゆえ、機能デバイスは、より効率的な電力変換を可能にする。
【0008】
充電セットは、全てのエネルギー貯蔵ユニット、又はエネルギー貯蔵ユニットのサブセットを含むことができる。充電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数は、放電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数よりも少ないか、多いか、又は等しくすることができる。好ましくは、充電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数は、放電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数よりも多い。変換された入力電圧に対する入力電圧の比が1に近い場合に、電力変換効率が最大化される。外部電源の入力電圧と機能ユニット入力電圧との大きい差は、電力変換効率を低減させる恐れがある。充電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数は、放電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの数と異なっていてもよい。このことは、変換された入力電圧に対する入力電圧の比を、1に近く保つことを可能にするが、これは、充電セットが、外部電源から受電される入力電圧に適合された電圧を有し、それと同時に、放電セットが、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を有するためである。エネルギー貯蔵ユニットの放電セットは、1つ以上のエネルギー貯蔵ユニットを含み得る。放電セットが2つ以上のエネルギー貯蔵ユニットを含む場合には、エネルギー貯蔵ユニットの放電セットのエネルギー貯蔵ユニットは、互いに直列に接続されている。一実施形態では、全てのエネルギー貯蔵ユニットは、同じ電圧定格を有してもよく、これは、各エネルギー貯蔵ユニットが個々に、実質的に同じ充電電圧で充電されてもよく、実質的に同じ放電電圧で放電することを意味する。代替的実施形態では、エネルギー貯蔵ユニットのうちの1つ以上又は全てが、異なる電圧定格を有してもよい。
【0009】
電力変換器ユニットは、電気エネルギーを、或る形態から別の形態に変換するよう構成される。電気エネルギーは、様々な形態で、例えば、交流(alternating current;AC)又は直流(direct current;DC)としての、電気エネルギー信号の形態で貯蔵されることができる。電気エネルギーを貯蔵している信号、すなわち、電気エネルギー信号は、例えば、ACからDCに変換されることができ、電気エネルギー信号の電圧レベルは、別の電圧レベルに変更されることができ、及び/又は、電気エネルギー信号の周波数は、別の周波数に変更されることができる。このことは、様々な外部電源からの電気エネルギーを使用して、機能デバイスに給電することを可能にする。例えば、AC電圧をDC電圧に変換する場合、AC入力電圧は、或るAC-DC変換係数で、DC入力電圧に変換されることができる。AC-DC変換係数は、整流、コンデンサのフィルタリング、及び、電力変換器ユニットのデューティサイクルに依存する。
【0010】
電力変換器ユニットは、バックコンバータ、ブーストコンバータ、又はバックブーストコンバータを含み得る。電力変換器ユニットは、スイッチモード電源(switch mode power supply;SMPS)とすることができる。SMPSは、電気エネルギーを効率的に変換するためのスイッチング調整器を備える、電子電源である。SMPSは、効率的な電力変換を可能にする。変換された入力電圧に対する入力電圧の比が1に近い場合に、SMPSの最大電力変換効率が達成されることができる。SMPSは、力率補正(power factor correction;PFC)コンバータを含み得る。PFCは、より高い力率をもたらすこと、及び電流高調波を低減することを可能にする。力率は、機能デバイスにおける、有効電力と皮相電力との比である。電流高調波は、例えば、正弦波電流を供給する外部電源から、非正弦波電流が引き出される場合に生じ得る。
【0011】
外部電源は、例えば、電力系統、幹線電源、太陽光電源、風力タービン電源、水力電源、バイオマス電源、又は任意の他の外部電源とすることができる。例えば、120VのAC入力電圧を供給する幹線電源の形態の外部電源に関しては、整流及びコンデンサのフィルタリング後のAC入力電圧は、VのDC入力電圧、すなわちDC170Vに相当し、充電に関する電力変換器ユニットのデューティサイクルが、90%である場合には、120VのAC入力電圧は、153VのDC入力電圧に相当する。この場合、機能デバイスは、例えば、DC144Vに相当する、直列に接続された12個の12Vエネルギー貯蔵ユニットの充電セットを含むことができる。それゆえ、AC外部電源の場合に関して、入力電圧と変換された入力電圧との電圧差の最小化が考慮される場合、当該最小化に関する入力電圧として、整流されたDC電圧が使用される。例えば、240VのDC入力電圧を供給する外部電源に関しては、機能デバイスは、DC240Vに相当する、20個の12Vエネルギー貯蔵ユニットの充電セットを含むことができる。機能デバイスは、これらの2つの場合において、それぞれ、12個、20個の、12Vエネルギー貯蔵ユニットを含むことができる。あるいは、機能デバイスはまた、それぞれ、12個、20個を超える12Vエネルギー貯蔵ユニット、例えば、それぞれ、15個、25個のエネルギー貯蔵ユニットを含むこともできる。
【0012】
放電セットの出力電圧は、例えば、24Vを必要とする機能ユニットのための、24Vとすることができる。当該24Vは、例えば、直列に接続された2つの12Vエネルギー貯蔵ユニットの放電セットによって供給されることができる。機能ユニットが40Vを必要とする場合には、出力電圧は、4つのエネルギー貯蔵ユニットの放電セットによって供給されることができ、それにより、エネルギー貯蔵ユニットから利用可能な、必要とされる電圧を上回り、かつ必要とされる電圧に最も近い電圧量である、48Vの出力電圧が供給される。機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧は、例えば、発光ダイオード(light emitting diode;LED)の順電圧、すなわち、LEDが電気を導通させて点灯するために必要とする、ボルト量であってもよい。
【0013】
機能デバイスは、外部電源の入力電圧と機能ユニット入力電圧との大きい差に関して、高い電力変換効率での動作を可能にするが、これは、外部電源からの入力電圧が、エネルギー貯蔵ユニットの充電セットに分配され、その一方で、エネルギー貯蔵ユニットの放電セットが、機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧で、機能ユニットに給電するように使用されるためである。このことは、従来技術から既知であるような、10などの高い降圧比を回避することを可能にし、それゆえ、電力変換効率を改善することを可能にする。更には、機能デバイスは、電力変換器ユニットと機能ユニットとが、異なる電圧レベル及び電力レベルで動作することを可能にする。
【0014】
機能デバイスは、機能ユニット、エネルギー貯蔵ユニット、及び電力変換器ユニットを接続するための、電気回路を備え得る。電気回路は、電子回路を含み得る。機能デバイスは、スイッチの構成を更に備え得る。スイッチの構成は、スイッチの開閉状態に応じて、エネルギー貯蔵ユニットの充電セット、放電セット、又は、充電セットと放電セットとを形成するよう構成されることができる。スイッチは、例えば、固体スイッチ又はリレースイッチとすることができる。
【0015】
スイッチの受動状態は、典型的な用途、例えば、充電セットの充電又は放電セットの放電に関して、最小限の活性化エネルギーのみを必要とするように選択されることができる。このことは、エネルギー消費を低減することを可能にする。スイッチの構成は更に、スイッチの構成を制御する複雑性を低減するために、1つ以上のダイオードを含み得る。スイッチの構成は、双安定リレースイッチを含み得る。このことは、エネルギー消費を更に低減することを可能にする。
【0016】
機能デバイスは、制御ユニットを備え得る。制御ユニットは、外部電源から受電される入力電圧に応じた充電セット、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に応じた放電セット、又は、外部電源から受電される入力電圧と機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧とに応じた、エネルギー貯蔵ユニットの充電セットと放電セットとを形成するために、スイッチの切り替えを制御するよう構成されることができる。制御ユニットは、処理ユニット、例えば、計算の実行、信号の処理などのための、プロセッサを含み得る。
【0017】
制御ユニットは、スイッチの構成を制御するために、有線又は無線に基づいてスイッチに接続されることができる。制御ユニットは、スイッチの構成のスイッチを無線で制御するための、送受信機を含み得る。制御ユニットは、スイッチの構成のスイッチを制御するために、送受信機を介して制御信号を送信するよう構成されることができる。スイッチは、制御ユニットの制御信号を受信するための送受信機を含むことができ、当該制御信号に応じて制御されることができ、すなわち、スイッチは、電気回路が開かれるか又は閉じられるように、開状態と閉状態との間で切り替えられることができる。スイッチの構成は、例えば、電気機械式リレーを含み得る。電気機械式リレーは、いくつかのスイッチを同時に制御するための、コイルを有し得る。コイルは、電気機械式リレーを切り替えるために、制御ユニットの制御信号を受信するための送受信機に接続されることができる。リレー論理は、例えば、充電セットを充電するか、又は放電セットを放電するように実装されることができ、すなわち、リレーの安定状態が、エネルギー貯蔵ユニットが充電されるか又は放電されるかのいずれかとなるように、常時開(normally open;NO)スイッチ及び常時閉(normally closed;NC)スイッチが構成されることができる。あるいは、リレー論理はまた、エネルギー貯蔵ユニットの充放電が、同時に実行されるように実装されることもできる。
【0018】
制御ユニットは、スイッチの切り替えを制御するために、外部電源から受電される入力電圧、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧、又は、外部電源から受電される入力電圧と機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧とを決定するよう構成されることができる。このことは、機能デバイスを様々な外部電源と接続するための、及び、機能ユニットを動作させるための、より高い柔軟性を可能にする。機能ユニットは、例えば、機能ユニットの種々の電子構成要素を使用する、様々な動作モードを有し得ることにより、機能ユニットの動作モードに応じて、異なる機能ユニット入力電圧が必要とされる。
【0019】
制御ユニットは、充電セット電圧が、外部電源から受電される入力電圧を下回り、かつ可能な限り入力電圧に近くなるような、直列に接続されているいくつかのエネルギー貯蔵ユニットを有する充電セットを形成するよう構成されることができる。外部電源は、例えば、120Vなどの、110V~120V、230Vなどの、230V~240V、又は277Vの、入力電圧を供給することができる。エネルギー貯蔵ユニットが、等しい電圧、例えば12Vを有し、外部電源が、120Vを供給する場合、制御ユニットは、120V、すなわち約120Vを結果的にもたらす、10個のエネルギー貯蔵ユニットを有する充電セットを形成することになるが、これは、外部電源によって供給される電圧は、充電セットの、より低い初期電圧と充電による電圧の増大とに起因する、充電セットの電圧よりも大きくする必要があるため、又は、例えば0.1Vなどの、充電セットの電圧と外部電源との小さい電圧差とすることもまた可能であるためである。制御ユニットはまた、外部電源が120V~131Vを供給する場合にも、120Vを結果的にもたらす、10個のエネルギー貯蔵ユニットを有する充電セットを形成することになる。
【0020】
制御ユニットは、放電セットの出力電圧が、機能ユニット入力電圧を上回り、かつ可能な限り機能ユニット入力電圧に近くなるような、いくつかのエネルギー貯蔵ユニットを有する放電セットを形成するよう構成されることができる。放電セットが、2つ以上のエネルギー貯蔵ユニットを含む場合には、制御ユニットは、直列に接続されたエネルギー貯蔵ユニットを有する放電セットを形成するよう構成される。
【0021】
制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットの充電状態(state of charge;SOC)を決定するよう構成されることができる。各エネルギー貯蔵ユニットのSOCは、各エネルギー貯蔵ユニット内に貯蔵されることが可能な電気エネルギーの総量と比較された、各エネルギー貯蔵ユニット内に貯蔵されている電気エネルギーの比率であり、すなわち、SOCは、0%~100%の範囲である。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに応じて、充電セット、放電セット、又は、充電セットと放電セットとを形成するよう、更に構成されることができる。このことは、エネルギー消費を低減することを可能にし、機能デバイスの安定した動作を可能にする。
【0022】
制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに応じて、充電セットを形成するためのエネルギー貯蔵ユニットを選択するよう構成されることができる。より低いSOCを有するエネルギー貯蔵ユニットは、より高いSOCを有するエネルギー貯蔵ユニットよりも、充電セット内に含まれることが好ましいものであり得る。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCを監視するよう、及び、エネルギー貯蔵ユニットの現在のSOCに従って充電セットを適合させるよう、構成されることができる。制御ユニットは、充電セットからエネルギー貯蔵ユニットを除去するよう、及び、充電セットに他のエネルギー貯蔵ユニットを追加するよう構成されることができ、例えば、完全に充電されている、充電セットのエネルギー貯蔵ユニットのうちの1つは、不完全に充電されているエネルギー貯蔵ユニットによって置き換えられることができる。このことは、電力変換効率及び電気エネルギーの使用を改善することを可能にする。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCが平衡化されるように、充電セットからエネルギー貯蔵ユニットを除去し、充電セットにエネルギー貯蔵ユニットを追加するよう、更に構成されることができる。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットが、同じ速度で充電されるか、若しくはエネルギー貯蔵ユニットの現在のSOCに基づいた時間間隔で充電されるように、及び、エネルギー貯蔵ユニットのSOCが平衡化されるように、充電セットを形成するよう構成されることができる。このことは、充電期間を短縮することを可能にする。
【0023】
制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに応じて、放電セットを形成するためのエネルギー貯蔵ユニットを選択するよう構成されることができる。より高いSOCを有するエネルギー貯蔵ユニットは、より低いSOCを有するエネルギー貯蔵ユニットよりも、放電セット内に含まれることが好ましいものであり得る。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCを監視するよう、及びエネルギー貯蔵ユニットの現在のSOCに従って放電セットを適合させるよう、構成されることができる。制御ユニットは、放電セットからエネルギー貯蔵ユニットを除去するよう、及び、放電セットに他のエネルギー貯蔵ユニットを追加するよう構成されることができ、例えば、完全に消耗されている、充電セットのエネルギー貯蔵ユニットのうちの1つは、少なくとも部分的に充電されているエネルギー貯蔵ユニットによって置き換えられることができる。このことは、電力変換効率、電気エネルギーの使用、及びエネルギー貯蔵ユニットの利用を改善することを可能にする。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCが平衡化されるように、放電セットからエネルギー貯蔵ユニットを除去し、放電セットにエネルギー貯蔵ユニットを追加するよう、更に構成されることができる。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットが、同じ速度で放電されるか、若しくはエネルギー貯蔵ユニットの現在のSOCに基づいた時間間隔で放電されるように、及び、エネルギー貯蔵ユニットのSOCが平衡化されるように、放電セットを形成するよう構成されることができる。このことは、放電期間を延長することを可能にする。
【0024】
制御ユニットは、単純な制御スキームを使用して、順次に、エネルギー貯蔵ユニットのうちの1つ以上を充電セットから除去し、当該1つ以上のエネルギー貯蔵ユニットを、機能ユニットに給電するための放電セットに追加するよう構成されることができる。制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットを、充電セット及び放電セット内に同時に含めるよう構成されることができ、それにより、充電セット及び放電セット内にある各エネルギー貯蔵ユニットは、同時に充放電される。あるいは、制御ユニットは、充電セット及び放電セットのうちの一方にのみ、各エネルギー貯蔵ユニットを含めるよう構成されることができ、それにより、各エネルギー貯蔵ユニットは、充電されるか又は放電されるかのいずれかである。
【0025】
制御ユニットは、エネルギー貯蔵ユニットの充電セット、放電セット、又は、充電セットと放電セットとを形成するために、スイッチの構成のスイッチのセットを、開状態と閉状態との間で切り替えるよう構成されることができる。スイッチのセットは、例えば、電気機械式リレーを使用して切り替えられることができる。このことは、スイッチを個別に切り替えるのではなく、スイッチのセットが制御されるため、容易な切り替え制御を可能にする。
【0026】
出力電圧を供給する、エネルギー貯蔵ユニットの放電セットは、他のエネルギー貯蔵ユニットからガルバニック絶縁されることができる。スイッチの構成は、充電エネルギー貯蔵ユニットと放電エネルギー貯蔵ユニットとを、互いにガルバニック絶縁することを可能にする。エネルギー貯蔵ユニットを互いにガルバニック絶縁することは、エネルギー貯蔵ユニット間の望ましくない電流フローを防止することを可能にする。
【0027】
機能ユニットは、可変駆動電圧に基づいて、機能ユニットに定電流を供給するための、定電流ドライバを含み得る。このことは、定電流を必要とする機能ユニットの動作を可能にし、熱暴走を防止する。定電流ドライバは、例えば、LEDドライバとすることができる。機能ユニットは、電解コンデンサなどのエネルギーバッファを含み得る。エネルギーバッファは、より円滑なテイクオーバーを可能にする。
【0028】
機能ユニットは、照明ユニット、作動ユニット、ユーザインタフェース、加熱ユニット、冷却ユニット、又は温度調節ユニットを含み得る。照明ユニットは、光を供給することができ、作動ユニットは、動きを提供することができ、ユーザインタフェースは、対話する可能性をユーザに提供することができ、加熱ユニットは、熱を供給することができ、冷却ユニットは、冷却を供給することができ、温度調整ユニットは、温度の調節を提供することができる。
【0029】
エネルギー貯蔵ユニットは、バッテリ、コンデンサ、又は、バッテリとコンデンサとを含み得る。バッテリは、充電式である。コンデンサは、例えば、スーパーキャパシタとすることができる。エネルギー貯蔵ユニットの各エネルギー貯蔵ユニットが、バッテリ及びコンデンサの双方を含む場合には、バッテリは、低速の充放電に関して使用されることができ、コンデンサは、高速の充放電に関して使用されることができる。
【0030】
制御ユニットは、様々な動作モードを実行するよう構成されることができる。制御ユニットは、現在放電していないエネルギー貯蔵ユニットが充電される、すなわち、充電セットに追加されることが可能な、第1の動作モードを実行するよう構成されることができる。更には、放電セットのエネルギー貯蔵ユニットのうちの1つ以上は、第1の動作モードにおいて、放電中に充電されることが可能であり、すなわち、放電セットのエネルギー貯蔵ユニットのうちの1つ以上は、当該エネルギー貯蔵ユニットのうちの1つ以上が同時に充放電されるように、充電セットに追加されることができる。制御ユニットは、現在放電していないエネルギー貯蔵ユニットが充電されることが可能であり、当該放電セットのエネルギー貯蔵ユニットが、放電中は充電されない、第2の動作モードで動作するよう構成されることができる。好ましくは、放電セットのエネルギー貯蔵ユニットは、第2の動作モードにおいて、他のエネルギー貯蔵ユニットからガルバニック絶縁される。
【0031】
機能デバイスは、エネルギー貯蔵ユニットの3つの異なるセット、すなわち、充電セット、放電セット、及びアイドルセットを同時に含み得る。アイドルセットは、充電セット内又は放電セット内のいずれにも含まれていない、エネルギー貯蔵ユニットを含む。アイドルセットのエネルギー貯蔵ユニットは、必要に応じて、充電セット又は放電セットに追加されることができる。
【0032】
本発明の更なる態様では、機能システムが提示される。機能システムは、請求項1~10のうちの1つによる機能デバイス、又は、機能デバイスの任意の実施形態を備える。機能システムは、外部電源を更に備える。
【0033】
機能システムは、例えば、バッテリ一体型照明器具システムとすることができる。
【0034】
本発明の更なる態様では、方法が提示される。請求項1による機能デバイスを動作させるための方法は、
-外部電源から入力電圧を受電するステップと、
-互いに直列に接続されているエネルギー貯蔵ユニットの充電セットが、入力電圧と変換された入力電圧との電圧差を最小化するために、外部電源から受電される入力電圧に適合された充電セット電圧を有することを、規定するステップと、
-変換された入力電圧を、エネルギー貯蔵ユニットの充電セットに供給するステップと、
-エネルギー貯蔵ユニットの放電セットが、出力電圧と機能ユニット入力電圧との電圧差を最小化するために、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を供給するよう構成されることを、規定するステップと、
-出力電圧を機能ユニットに供給するステップとを含む。
【0035】
当該方法は、更に、
-外部電源から受電される入力電圧に応じて、充電セットを形成するステップと、
-機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に応じて、放電セットを形成するステップとを含み得る。
【0036】
充電セット及び放電セットを形成するステップは、スイッチの構成のスイッチを切り替えることによって実行されることができる。スイッチは、外部電源から受電される入力電圧と、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧とに応じて、切り替えられることができる。
【0037】
当該方法は、
-外部電源から受電される入力電圧を決定するステップを含み得る。
あるいは、又は更に、当該方法は、
-機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧を決定するステップを含み得る。
【0038】
当該方法は、
-エネルギー貯蔵ユニットのSOCを決定するステップを含み得る。
【0039】
あるいは、又は更に、当該方法は、
-エネルギー貯蔵ユニットのSOCに応じて、充電セット、放電セット、又は、充電セットと放電セットとを形成するステップを含み得る。
【0040】
当該方法は、
-エネルギー貯蔵ユニットの放電セットが、他のエネルギー貯蔵ユニットからガルバニック絶縁されることを規定するステップを含み得る。
【0041】
当該方法は、
-機能ユニットの機能を実行するステップを含むことができ、例えば、照明ユニットの場合には、光が供給されることができ、作動ユニットの場合には、作動装置の動きが提供されることができ、加熱ユニットの場合には、熱が供給されることができ、又は冷却ユニットの場合には、冷却が供給されることができる。
【0042】
当該方法は、機能デバイス、例えば、照明デバイスを動作させるために実行されることができ、それにより、エネルギー貯蔵ユニットは、機能ユニット、例えば、光を供給するためのLEDを備える照明ユニットを動作させるために、互いに時間シフトされて次々に放電される。
【0043】
当該方法は、充電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの充電と、放電セット内のエネルギー貯蔵ユニットの放電とを、ガルバニック絶縁で互いに独立させて、同時に行うことで実行されることができる。
【0044】
本発明の更なる態様では、請求項1による機能デバイスを動作させるための、コンピュータプログラムが提示される。コンピュータプログラムは、プロセッサ上でコンピュータプログラムが実行されると、請求項12で定義されるような方法、又は当該方法のいずれかの実施形態をプロセッサに実行させるための、プログラムコード手段を含む。コンピュータプログラムは更に、請求項11による機能システムを動作させるよう構成されることができる。
【0045】
更なる態様では、請求項14のコンピュータプログラムを記憶している、コンピュータ可読媒体が提示される。あるいは、又は更に、コンピュータ可読媒体には、コンピュータプログラムのいずれかの実施形態によるコンピュータプログラムを記憶させることができる。
【0046】
請求項1の機能デバイス、請求項11の機能システム、請求項12の機能デバイスを動作させるための方法、請求項14のコンピュータプログラム、及び請求項15のコンピュータ可読媒体は、特に、従属請求項において定義されるように、同様及び/又は同一の好ましい実施形態を有する点が理解されよう。
【0047】
本発明の好ましい実施形態はまた、従属請求項又は上記の実施形態と、それぞれの独立請求項との、任意の組み合わせとすることもできる点が理解されよう。
【0048】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以降で説明される実施形態から明らかとなり、それらの実施形態を参照して解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
以下の図面において、
【
図1】充電モードでの、機能システムの第1の実施形態における機能デバイスの第1の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。
【
図2】同時充放電モードでの、機能システムの第1の実施形態における機能デバイスの第1の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。
【
図3】機能システムの第2の実施形態における機能デバイスの第2の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。
【
図4】機能システムの第3の実施形態における機能デバイスの第3の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。
【
図5】例示的なスイッチ構成を有する機能デバイスの一実施形態の一部を、概略的かつ例示的に示す。
【
図6】様々な入力電圧に関する、出力電流に応じたバックコンバータ効率の図を示す。
【
図7】機能デバイスを動作させるための方法の一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1及び
図2は、照明システム100の形態の機能システムの第1の実施形態における、照明デバイス10の形態の機能デバイスの第1の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。他の実施形態では、機能デバイスは、作動デバイス、ユーザインタフェースデバイス、加熱デバイス、冷却デバイス、又は温度調節デバイスとすることができ、機能システムは、対応する作動システム、ユーザインタフェースシステム、加熱システム、冷却システム、又は温度調節システムとすることができる。
【0051】
照明デバイス10は、照明ユニット12の形態の機能ユニットと、バッテリ14A、14B、及び14Cの形態の3つのエネルギー貯蔵ユニットと、バックPFCコンバータ16の形態の電力変換器ユニットと、制御ユニット18とを備える。照明デバイス10はまた、任意の他の数のバッテリ、例えば10個又は20個のバッテリも備え得る。他の実施形態では、機能デバイスは、作動ユニット、ユーザインタフェース、加熱ユニット、冷却ユニット、温度調節ユニット、又は任意の他の機能ユニットを備え得る。
【0052】
照明システム100は、照明デバイス10と、幹線電源20の形態の外部電源とを備える。幹線電源は、この実施形態では170VのDC電圧に相当する、120Vの電圧を有するACを供給する。幹線電源は、他の実施形態では、任意の他の外部電源によって置き換えられることができる。照明デバイス10は、ワイヤ22を介して幹線電源20に接続されている。
【0053】
照明ユニット12、バッテリ14A、14B、及び14C、並びにバックPFCコンバータ16は、電気回路を介して接続されている。ワイヤ24は、バックPFCコンバータ16をバッテリ14A、14B、及び14Cと接続し、ワイヤ26は、バッテリ14A、14B、及び14Cを照明ユニット12と接続している。電気回路は、スイッチA1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、及びC4の構成を含む。この実施形態では、電気回路内の接続を開閉するために、バッテリ14A、14B、及び14Cのそれぞれに関して、4つのスイッチが設けられている。
【0054】
バッテリ14Aは、スイッチA1、A2、A3、及びA4によって操作され、バッテリ14Bは、スイッチB1、B2、B3、及びB4によって操作され、バッテリ14Cは、スイッチC1、C2、C3、及びC4によって操作される。スイッチA2、B2、及びC2は、
図1では閉状態にあり、その一方で、他の全てのスイッチは、開状態にある。それゆえ、バッテリ14A、14B、及び14Cは、互いに直列に接続されており、充電セット28を形成している。この実施形態では、充電セット28は、照明デバイス10の全てのバッテリを含む。他の実施形態では、機能デバイスは、別の数のエネルギー貯蔵ユニットを備えることができ、充電セットは、機能デバイスのエネルギー貯蔵ユニットのサブセットとすることができる。
【0055】
バッテリ14A、14B、及び14Cは、この実施形態では、同じタイプのものであり、同じ電圧を有する。この実施形態におけるバッテリの電圧は、50Vであり、それにより、直列に接続されている3つのバッテリは、150Vの電圧を有する。他の実施形態では、バッテリの電圧は、例えば6V又は12Vとすることができ、バッテリの数は、例えば10又は20とすることができる。
【0056】
バックPFCコンバータ16は、幹線電源20に接続されており、ワイヤ22を介して、AC120Vの入力電圧を受電する。バックPFCコンバータ16は、当該120Vを有するACを、DC153Vに相当する90%のバックPFCコンバータのデューティサイクルで、DC153Vの変換された入力電圧に変換し、当該変換された入力電圧を、バックPFCコンバータ16は、充電プロセスのための電流フロー方向30に沿って、ワイヤ24を介して充電セット28に供給する。充電セット電圧は、150Vであり、すなわち、互いに直列に接続されている3つのバッテリ14A、14B、14Cの電圧の合計である。充電セット電圧は、幹線電源20から受電されるDC153Vの入力電圧に適合されている。このことは、入力電圧と変換された電圧との電圧差を最小化することを可能にし、それゆえ、電力変換効率を改善することを可能にする。
【0057】
図1では、スイッチA3、A4、B3、B4、C3、及びC4が開状態にあるため、照明ユニット12は給電されていない。
図2では、スイッチA3及びA4が閉状態にあり、照明ユニット12は、バッテリ14Aによって形成されている放電セット32の出力電圧で給電される。
図2では、バッテリ14Aは、充電セット28及び放電セット32内に含まれており、同時に充放電される。出力電圧は、放電プロセスのための電流フロー方向34に沿って、ワイヤ26を介して放電セット32から照明ユニット12に供給される。この実施形態における放電セット32は、バッテリ14Aのみを含み、50Vの出力電圧を有する。他の実施形態では、放電セットは、2つ以上のバッテリを含み得る。放電セット内に2つ以上のバッテリが含まれる場合には、
図3及び
図4の実施形態において見られ得るように、別のスイッチ構成が必要とされる。放電セット内に2つ以上のバッテリが含まれる場合には、放電セットのバッテリは、直列に接続され、バッテリの電圧の合計に相当する出力電圧を有する。放電セット32の出力電圧は、照明ユニット12によって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合されている。照明ユニット12は、この実施形態における照明デバイス10の動作に関して、50Vを必要とする。このことは、出力電圧と機能ユニット入力電圧との電圧差を最小化することを可能にし、それゆえ、電力変換効率を改善することを可能にする。
【0058】
スイッチA1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、及びC4の切り替えは、制御ユニット18によって制御される。制御ユニット18は、プロセッサ36、送受信機38、及びメモリ40を含む。プロセッサ36は、開状態と閉状態とのスイッチの切り替えを制御するために、スイッチA1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、及びC4に送受信機38を介して無線で送信することが可能な、制御信号42を生成する。この実施形態では、スイッチA1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、及びC4のそれぞれは、制御信号42を受信するためのアンテナを有する。各スイッチは、受信された制御信号に応じて切り替わる。他の実施形態では、スイッチのセットが、1つのアンテナを含むことができ、スイッチは、制御信号に応じて一体となって切り替えられることができる。更に他の実施形態では、制御ユニットは、制御信号を送信するために、ワイヤを介してスイッチに接続されることができる。スイッチの開状態と閉状態との切り替えは、充電セット及び放電セットを形成することを可能にする。
【0059】
メモリ40は、照明デバイス10を動作させるためのコンピュータプログラムを含む。
【0060】
この実施形態では、制御ユニット18は、幹線電源20から受電される入力電圧と、照明ユニット12によって必要とされる機能ユニット入力電圧とを決定する。制御ユニット18は、スイッチA1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、及びC4の切り替えを制御するために、決定された入力電圧及び機能ユニット入力電圧を使用する。
【0061】
更には、制御ユニット18は、エネルギー貯蔵ユニット14A、14B、及び14CのそれぞれのSOCを決定し、当該エネルギー貯蔵ユニット14A、14B、及び14CのSOCに応じて放電セットを形成する。他の実施形態では、制御ユニット18はまた、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに応じて、充電セットを形成することもできる。
【0062】
照明ユニット10は、LEDドライバ44の形態の定電流ドライバ、及びLEDモジュール46を含む。LEDドライバ44は、駆動電圧を変化させることによって、LEDモジュール46に定電流を供給する。LEDモジュール46は、当該LEDモジュールの順電圧で給電される場合に、光を供給する。
【0063】
スイッチ及びバッテリの構成は、容易に拡張可能であり、このことは、他の電圧を有する別の数のバッテリ、並びに、他の機能ユニット及び外部電源を使用することを可能にする。別の実施形態では、機能デバイスは、多数のバッテリを有することができ、当該バッテリのうちの一部のみが、充電セットを形成することができ、その一方で、他のバッテリはアイドル状態であり、アイドルセットに属している。
【0064】
図3は、照明システム100Aの形態の機能システムの第2の実施形態における、照明デバイス10Aの形態の機能デバイスの第2の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。
【0065】
照明デバイス10とは対照的に、照明デバイス10Aは、追加的バッテリ14D及び追加的スイッチA5、B5、C5、並びにスイッチD1、D2、D3、D4、及びD5を備える。照明デバイス10Aの追加的スイッチA5、B5、C5、及びD5は、照明デバイス10とは対照的に、2個以上のバッテリの放電セットを形成することを可能にする。
図3に提示される実施形態では、閉じられたスイッチA4、A2、B5、及びB2は、2つのバッテリを有する放電セット32Aを形成することを可能にする。
図3では、放電セット32Aは、バッテリ14A及び14Bを含む。充電セット28Aは、この実施形態では、バッテリ14C及び14Dによって形成されている。幹線電源は、この実施形態ではDC120Vを供給し、バッテリは、それぞれ50Vの電圧を有する。照明ユニット12は、60Vの機能ユニット入力電圧を必要とする。
【0066】
照明デバイス10Aは、バッテリが充電セット又は放電セットのいずれか内にのみ含まれ得るように動作し、すなわち、特定のバッテリは、充電されるか又は放電されることのみが可能であるが、当該特定のバッテリは、同時に充放電されることができない。しかしながら、充電セット28Aの充電は、放電セット32Aの放電と同時に実行される。他の実施形態では、1つ以上のエネルギー貯蔵ユニットの充放電は、同時に実行されることができ、すなわち、1つ以上のエネルギー貯蔵ユニットは、他の実施形態では、充電セット及び放電セット内に同時に存在することができる。この実施形態における放電セット32Aのバッテリ14A及び14Bは、他のバッテリ14C及び14Dからガルバニック絶縁されている。このことは、LEDドライバ44によって生成される電磁干渉(electromagnetic interference;EMI)を、PFCバックコンバータ16が遮断することを可能にする。
【0067】
放電は、放電セット32Aに関して実行されることができ、それにより、最初にバッテリ14A及び14Bが、消耗されるまで放電され、次いで、バッテリ14A及び14Bが充電されている間に、バッテリ14C及び14Dが放電される。あるいは、充電セット28Aと放電セット32Aとが、同じ速度又は時間間隔で放電されることもできる。充電セット28A及び放電セット32Aを形成するためのスイッチの切り替えは、バッテリ14A、14B、14C、及び14Dの現在のSOCに依存し得る。このことは、照明デバイス10Aにおける、より良好な電力変換効率を達成することを可能にする。
【0068】
図4は、作動システム100Bの形態の機能システムの第3の実施形態における、作動デバイス10Bの形態の機能デバイスの第3の実施形態を、概略的かつ例示的に示す。この実施形態における作動システム100Bは、電気自動車の一部である。作動システム100Bは、照明システム100Aと同様である。照明システム100Aとは対照的に、作動システム100Bは、作動デバイス10Bを含み、電気自動車のバッテリ貯蔵システム20Aに接続されている。
【0069】
作動デバイス10Bは、DC電気モータ12Aの形態の機能ユニットと、スーパーキャパシタ14E、14F、14G、及び14Hの形態のエネルギー貯蔵ユニットと、SMPS16Aの形態の電力変換器ユニットと、制御ユニット18とを含む。他の実施形態では、スーパーキャパシタは、任意の他のタイプのコンデンサによって、又はバッテリによって、あるいはバッテリ及びコンデンサによって置き換えられることができる。
【0070】
作動システム100Bは、他の実施形態に関して説明されるものと本質的に同じように機能するが、電気エネルギーを貯蔵するためにスーパーキャパシタ14E、14F、14G、及び14Hが使用され、DC電気モータ12Aが給電されるという相違がある。作動システム100Bは、制御ユニット18によって制御される、スイッチE1、E2、E3、E4、E5、F1、F2、F3、F4、F5、G1、G2、G3、G4、G5、H1、H2、H3、H4、及びH5を有する。DC電気モータ12Aは、作動要素46Aに定電流を供給する、定電流ドライバ44Aを含む。
【0071】
図5は、例示的なスイッチ構成を有する機能デバイスの一実施形態の一部を、概略的かつ例示的に示すものであるが、より良好な理解のために、機能デバイスの残部に通じているワイヤは、破線によってのみ示されている。スイッチ構成は、4つのスイッチA1、A2、A3、及びA4、並びにコイル48を有する、電気機械式リレーを使用する。電気機械式リレーは、例えば、
図1及び
図2で提示されたような、機能デバイスの第1の実施形態において実装されることができる。更には、機能デバイスの任意の実施形態において容易に構想を実装するために、複数のNO接点及びNC接点を有するリレーが使用されることができる。リレーは、単一のリレー、あるいは、複数のNO接点及びNC接点を有する2つのリレーとすることができる。
【0072】
この実施形態では、スイッチA2の位置は、他のスイッチA1、A3、及びA4の位置と相補的である。バッテリ14Aは、スイッチA2が閉じられている場合には、充電セット内に含まれ、スイッチA1、A3、及びA4が閉じられている場合には、放電セット内に含まれる。スイッチA2はNCであり、スイッチA1、A3、及びスイッチA4はNOであるため、バッテリ14Aは、通常は充電セット内にあって充電される。4つのスイッチA1、A2、A3、及びA4は、コイル48を使用して同時に切り替えられる。コイル48には、制御ユニット18から、制御信号42が無線で提供される。コイル48が、制御信号42を受信する場合には、コイルは、スイッチA2が開き、かつスイッチA1、A3、及びA4が閉じるように、スイッチA1、A2、A3、及びA4を引き付け、それにより、バッテリ14Aは、放電セットに加えられて、照明ユニット12に給電するために放電する。
【0073】
他の実施形態では、リレー論理はまた、スイッチA2がNOであり、スイッチA1、A3、及びA4がNCであるように実装されることもでき、すなわち、この場合、バッテリは、通常は放電セット内にあり、照明ユニットに給電するために放電している。
【0074】
図6は、様々なDC入力電圧54、56、58、60、及び62に関する、出力電流52に応じたバックコンバータ効率50の図を示す。バックコンバータによって供給される出力電圧は12Vである。入力電圧54は18Vであり、入力電圧56は22Vであり、入力電圧58は26Vであり、入力電圧60は30Vであり、入力電圧62は36Vである。バックコンバータ効率50は、入力電圧の増大と共に減少し、すなわち、バックコンバータ効率50は、入力電圧と出力電圧との差の増大と共に減少する。最大バックコンバータ効率50は、出力電圧に対する入力電圧の比が1に近い場合に達成される。
【0075】
図7は、機能デバイスを動作させるための方法の一実施形態を示す。機能デバイスは、照明デバイス、作動デバイス、加熱デバイス、冷却デバイス、又は任意の他の機能デバイスとすることができる。この実施形態では、機能デバイスは照明デバイスである。照明デバイスは、照明ユニットの形態の機能ユニットと、20個のバッテリの形態の20個のエネルギー貯蔵ユニットと、バックPFCコンバータの形態の電力変換器ユニットと、制御ユニットと、電気回路と、スイッチの構成とを備える。照明デバイスは、外部電源に接続されることができる。この実施形態では、照明デバイスは、DC240Vを供給する電源に接続されている。電気回路は、照明ユニット、バッテリ、及びバックPFCコンバータを接続している。バックPFCコンバータは、電源から受電された入力電圧を、変換された入力電圧に変換する。この実施形態では、バッテリのそれぞれは、12Vを供給する。照明ユニットは、LEDドライバと、LEDドライバからの定電流が供給されるLEDモジュールとを有する。LEDドライバは、定電流を供給するために、駆動電圧を変化させる。LEDドライバは、LEDモジュールを動作させるための、40Vの機能ユニット入力電圧を必要とする。制御ユニットは、スイッチの構成を制御するために使用されることができる。
【0076】
ステップ200で、入力電圧が電源から受電される。
【0077】
ステップ210で、互いに直列に接続されているバッテリの充電セットが、入力電圧と変換された入力電圧との電圧差を最小化するために、電源から受電される入力電圧に適合された充電セット電圧を有することが規定される。この実施形態では、電源から受電される入力電圧を下回り、かつ可能な限り入力電圧に近い出力電圧を有する、バッテリの充電セットが形成されるように、スイッチが切り替えられる。全ての20個のバッテリが、充電セット内に含まれ、20個のバッテリは、240Vの充電セット電圧を有する。
【0078】
ステップ220で、変換された入力電圧が、バッテリの充電セットに供給される。
【0079】
ステップ230で、バッテリの放電セットが、出力電圧と機能ユニット入力電圧との電圧差を最小化するために、照明ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を供給するよう構成されることが規定される。この実施形態では、照明ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧を上回り、かつ可能な限り機能ユニット入力電圧に近い出力電圧を供給する、放電セットが形成されるように、スイッチが切り替えられる。放電セットは、48Vの出力電圧を有する4つのバッテリから形成される。
【0080】
ステップ240で、出力電圧が、照明ユニットのLEDドライバに供給される。
【0081】
ステップ250で、照明ユニットの機能が実行される。機能は、動作される機能ユニットに依存する。この実施形態では、機能ユニットは、LEDモジュールを有する照明ユニットである。照明ユニットの機能は、光を供給することである。他の実施形態では、機能ユニットは、例えば、作動装置の動きを提供する作動ユニット、熱を供給する加熱ユニット、又は冷却を供給する冷却ユニットとすることができる。
【0082】
充電セット及び放電セットを形成するステップは、スイッチの構成のスイッチを切り替えることによって実行されることができる。スイッチは、電源から受電される入力電圧と、照明ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧とに応じて、切り替えられることができる。
【0083】
方法ステップ210の他の実施形態では、電源から受電される入力電圧を決定するステップを含む。あるいは、又は更に、ステップ230は、照明ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧を決定するステップを含み得る。更には、ステップ210及びステップ230は、エネルギー貯蔵ユニットのSOCを決定するステップを含み得る。充電セット、放電セット、又は、充電セットと放電セットとは、エネルギー貯蔵ユニットのSOCに応じて形成されることができる。他の実施形態では、エネルギー貯蔵ユニットの放電セットが、他のエネルギー貯蔵ユニットからガルバニック絶縁されることが規定され得る。
【0084】
本発明は、図面及び上述の説明において、詳細に例示及び説明されてきたが、そのような例示及び説明は、例示的又は説明的なものであり、制限するものではないと解釈されるべきであって、本発明は、開示される実施形態に限定されるものではない。例えば、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧が、外部電源から受電される入力電圧よりも高い実施形態において、本発明を運用することが可能である。この場合、出力電圧と機能ユニット入力電圧との電圧差を最小化するために、機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を機能ユニットに供給するよう構成される、エネルギー貯蔵ユニットの放電セットを形成することを可能にするように、エネルギー貯蔵ユニットの数を十分に多くすることができる。例えば、機能ユニットは、120Vの機能ユニット入力電圧を必要とするLEDモジュールとすることができ、外部電源は、40Vの入力電圧を供給するよう構成されることができる。それゆえ、エネルギー貯蔵ユニット、例えば10個以上の12Vバッテリが、40Vの入力電圧で順次に充電されることができ、例えば、直列の3つのバッテリを36Vで順次に充電することができ、機能デバイスは、120Vの出力電圧を供給するために直列に接続されたエネルギー貯蔵ユニットを使用して、例えば10個のバッテリを直列に接続して、動作されることができる。電力変換器ユニットは、例えば、この場合、最大効率のために、ブースト係数を可能な限り低く、すなわち1に近く保つ、ブーストPFCコンバータ又はバックブーストPFCコンバータとすることができる。
【0085】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。
【0086】
請求項では、単語「備える(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。
【0087】
単一のユニット、プロセッサ、又はデバイスが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0088】
1つ又はいくつかのユニット若しくはデバイスによって実行される、外部電源から入力電圧を受電するステップ、互いに直列に接続されているエネルギー貯蔵ユニットの充電セットが、外部電源から受電される入力電圧に適合された充電セット電圧を有することを規定するステップ、変換された入力電圧を、エネルギー貯蔵ユニットの充電セットに供給するステップ、エネルギー貯蔵ユニットの放電セットが、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を供給するよう構成されることを規定するステップ、出力電圧を機能ユニットに供給するステップ、充電セットを形成するステップ、放電セットを形成するステップなどのような動作は、任意の他の数のユニット又はデバイスによって実行されることができる。これらの動作及び/又は方法は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は専用ハードウェアとして実装されることができる。
【0089】
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体などの、好適な媒体上に記憶/分散されてもよいが、また、インターネット、イーサネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システムなどを介して、他の形態で分散されてもよい。
【0090】
請求項中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0091】
本発明は、改善された電力変換効率を有する機能デバイスに関する。機能デバイスは、機能ユニットと、2つ以上のエネルギー貯蔵ユニットと、電力変換器ユニットとを備える。電力変換器ユニットは、外部電源から入力電圧を受電するように、及び、外部電源から受電される入力電圧に適合された充電セット電圧を有する、互いに直列に接続されているエネルギー貯蔵ユニットの充電セットに、変換された入力電圧を供給するよう構成される。エネルギー貯蔵ユニットの放電セットは、機能ユニットによって必要とされる機能ユニット入力電圧に適合された出力電圧を、機能ユニットに供給するよう構成される。このことは、電力変換効率の改善を可能にする。