(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】ボルト締めされた電気接続部の修理を容易にするよう適合された接触装置
(51)【国際特許分類】
H01R 4/38 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
H01R4/38 C
(21)【出願番号】P 2020544164
(86)(22)【出願日】2018-11-13
(86)【国際出願番号】 FR2018000249
(87)【国際公開番号】W WO2019092330
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-11-08
(32)【優先日】2017-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】520153202
【氏名又は名称】エーエムシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ピレ,ミシェル
【審査官】松永 謙一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0051990(US,A1)
【文献】特開平09-259962(JP,A)
【文献】特開2007-184209(JP,A)
【文献】実開昭62-104371(JP,U)
【文献】特開2002-231334(JP,A)
【文献】特開2003-178822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/30
4/38
4/58
9/18
9/22
11/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのボルト(37、38、39)を備えた電気接続部の2つの導体(32
、34)の2つの接触面の間に挿入されるように適合された接触装置(
50)であって、前記接続部の電気抵抗を低減するために、高い多孔性と変形性を備えた金属発泡体板(11)で構成され、
前記金属発泡体板は、ボルトを含むように意図された少なくとも1つの円形開口部(12)と、前記開口部と前記接触装置の外縁部との間に位置する
第1プレカット(18
)と、を備え、前記プレカットは、前記プレカットに沿って前記発泡体板を弱め、簡単に壊れやすくするように、前記発泡体板を、その厚みの一部にわたって切ることで作成され、前記プレカットにより、前記2つの導体の前記2つの接触面の間への、前記接触装置の取り付け中に、前記ボルトが前記プレカットを通過させられることが可能となり、
さらに、前記第1プレカット(18)の延長に位置する第2プレカット(19)を備え、前記第2プレカット(19)は、前記第2プレカット(19)の第1端部が前記開口部(12)の縁部に位置し、前記第2プレカット(19)の第2端部が前記発泡体板(11)の上部外縁部に位置する直線セグメントであり、前記第2プレカット(19)は、前記第2プレカット(19)に沿って前記発泡体板を弱め、簡単に壊れやすくするように、前記発泡体板を、その厚みの一部にわたって切ることで作成されることを特徴とする、接触装置。
【請求項2】
前記2つの導体の接触面と接触するように意図された前記発泡体板(11)の表面の外側に位置する把持手段(
31)を備える、請求項1に記載の接触装置(
50)。
【請求項3】
前記発泡体板(11)が前記
第1プレカット(18
)及び前記第2プレカット(19)に沿って切られた後、前記把持手段(31)によってくっつけられた2つの発泡板(111及び112)を備える、請求項2
に記載の接触装置(50)。
【請求項4】
前記把持手段(31)が、
弾性
かつ非導電性の材料で作られている、請求項
3に記載の接触装置(50)。
【請求項5】
前記発泡体板が、前記2つの導体の前記2つの接触面の間への、前記発泡体板への挿入をさらに容易にするように、前記把持手段(31)を支持する縁部に平行で、及びそれに近い追加のプレカット(16)を備える、請求項
2~4のいずれか1項に記載の接触装置(50)。
【請求項6】
前記把持手段(
31)は、前記接触装置を備えた電気接続部に関する情報を与えるための手段である、請求項
2~5のいずれか1項に記載の接触装置(
50)。
【請求項7】
前記把持手段(
31)が、前記電気接続部で到達した温度の表示を提供するように、温度インジケータを備える、請求項
6に記載の接触装置(
50)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気接続部、及びこれらの接続を介して導電率を改善することを可能にする装置の技術分野に関してであって、特に、ボルト締めされた電気接続部の修理を容易にするよう適合された接触装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力工学の分野では、電気接続部は高電流と高温の影響を受ける。浸食や酸化により接触面が劣化すると、電気接触が加熱され、時間の経過とともに電気損失が増加する。その修復は不可欠となる。原則として、大電流が流れる接続部だけでなく、金属部品が接触する全ての電気接続部の保守も必要である。国際特許出願第WO2004/049515号及び国際特許出願第WO2012/007701号に記載されている接触装置は、電気接続部の電気伝導を改善し、接触面の劣化を遅らせることを可能とする。できるだけ効率的にするために、接触装置の接触面は、電気接続部の接触面と同じ大きさでなければならない。ボルト締めされた電気接続部の場合、接触装置は、ボルトを通過させるための円形開口部を有する。したがって、接触装置の取り付けには、ボルト締めされた接続部を完全に分解することが必要となる。同様に、接触面の再加工などの従来の定例の保守作業の場合、接触部を完全に分解することが必要となる。
【0003】
変圧器のコンセントやアクセスが難しい位置のような、これらの接続部を高い位置に配置した場合、ナット、ワッシャー、ボルトを紛失するリスクが高まる。さらに、手袋やハーネスなどの必須の安全装備を着用によって、オペレータの手動能力を制限する。クランプ要素の落下による危険性で影響を受ける配置の割合は10~20%と推定されている。さらに、電気系統にクランプ要素を落とすと短絡を起こす可能性があり、取り付けを停止して、探して取り出す必要がある。時間の損失と、結果的に製造停止となるので、非常に重大かつコストがかかる可能性がある。また、非磁性のアルミニウム又はステンレス鋼のボルトを多用して、交流電流用途における加熱を制限しているが、磁石を使ってアクセス不可能な場所からボルトを取り出すことを妨げ、さらに、取り出し作業を複雑化している。この落下のリスクが非常に大きいため、100°C以上加熱する電気接続部のために、定例の保守作業が行われ、他については、保守作業は延期される。その結果、回路の平均温度が高くなり、銅又はアルミニウムの抵抗が100°Cで40%増加するため、電気効率が低下する。回路の高温は、電気接触の劣化の一因となり、安全性を大幅に低下させ、システムの自己劣化の原因となる。
【0004】
さらに、電気接続部が不良な2つの接触面の間に金属発泡板の導電要素を配置する場合、オペレータは、また、ボルトを緩めて外す必要があり、接触素子を紛失する恐れがある。また、接続部によって運ばれるケーブルとバーは重くなって、完全に切られている間それらを保持するには、しばしばアクセスしにくい場所では、多大な労力と、かさばる処理装置とが必要となり得る。
【発明の概要】
【0005】
このように、本発明の目的が、ボルト締めされた電気接続部を改善し、の電気接続部の温度を下げるための接触装置を提供することである理由であり、その取り付けは、接触の完全な分解を必要としない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、少なくとも1つのボルトを備えた電気接続部の2つの導体の、2つの接触面の間に挿入されるように適合された接触装置であって、電気接続部の電気抵抗を低減するために、高い多孔性と変形性を備えた金属発泡体板によって、装置は構成されている。本発明の一般的な特徴によれば、
-金属発泡体板の表面積は、前記2つの導体の接触表面積に少なくとも等しく、
-金属発泡体板は、ボルトを含むように意図された少なくとも1つの円形開口部と、開口部と接触装置の外縁部との間に位置する少なくとも1つの第1プレカットと、を備え、プレカットは、プレカットに沿って発泡体板を弱め、簡単に壊れやすくするように、発泡体板を、その厚みの一部にわたって切ることで作成され、プレカットにより、2つの導体の2つの接触面の間への、接触装置の取り付け中にボルトを通過させられることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の目的、対象及び特性は、添付図面との関連で解釈したとき、以下の記述からさらに明らかになるであろう。
【0008】
【
図1】第1の好ましい実施形態に記載の本発明にかかる装置を示す。
【
図2】第2実施形態に記載の本発明にかかる装置を示す。
【
図3】ボルト締めされた電気接続部における、第2実施形態に記載の本発明にかかる装置の取り付けを示す。
【
図4】第2実施形態に記載の本発明にかかる装置を備えたボルト締めされた電気接続部を示す。
【
図5】第1実施形態の変形例に記載の本発明にかかる装置を示す。
【
図6】第2実施形態の変形例に記載の本発明にかかる装置を示す。
【
図7】第1実施形態に記載の3つのボルトが設けられた電気接続部における本発明にかかる装置の取り付けを示す。
【
図8】第3の実施形態に記載の本発明にかかる装置を示す。
【
図9】ボルト締めされた電気接続部における、第3の実施形態に記載の本発明にかかる装置の取り付けを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1を参照すると、本発明にかかる装置は、形状が円形のECOCONTACT(登録商標)という名称で知られている金属発泡体板11からなる接触装置10である。金属発泡体板11は、開口部12と、少なくとも1つの第1プレカット18とを備える。プレカット18は、開口部12の縁部に位置する第1端部と、発泡体板11の下部外縁部に位置する第2端部とからなる、直線セグメントを形成する。円形表面の外側で、及び発泡体板11の外縁部に沿って位置する把持手段21により、要素10を手に取ることが可能となる。
【0010】
図2は、本発明にかかる装置の第2実施形態を示している。本発明にかかる装置は、長方形状の金属発泡体板11からなる接触装置20である。金属発泡体板11は、円形開口部12、第1プレカット28、及び第2プレカット29を含む。2つのプレカット28及び29は、2つのセグメントと、開口部12の縁部に位置する第1端部と、発泡体板11の下部外縁部に位置する第2端部と、を形成する。さらに、プレカット28及び29は平行であって、好ましくは開口部12の直径と等しい距離で離間されている。長方形の表面の外側、発泡体板11の上縁部に沿って位置する把持手段21は、要素20を手に取ることが可能となる。
【0011】
上述の2つの実施形態及び以下の説明では、プレカットを作成することは、プレカットに沿って発泡体板を弱め、簡単に壊れやすくするように、発泡体板を、その厚みの一部にわたって切ることからなる。プレカットは、レーザー、プレス、パンチング、又はその他の方法で行われる。
【0012】
第2実施形態では、2つのプレカット28及び29によって、開口部12の縁部の一部によって、及び発泡体板の下縁部の一部によって、規定された発泡体板の一部は、取り外し可能な一片の発泡体23を形成する。
【0013】
図3で見られるように、接触装置20は、開口部12を介して、発泡体板11だけでなく2つの導体を通過する締め付けボルト37などの締め付け手段によって密着させることで、電気的に接続された、2つの導体32と34との間に挿入されるように設計されている。発泡体板の形状は、2つの導体の接触面の形状に対応している。したがって、ボルト締めされたそれぞれの電気接続部にとって、発泡体板の大きさと形状とが、電気接続部の接触面に適合する。把持手段21は、接触装置が電気接続部の接触面の間に挿入されるときに、電気接続部から突出するのであれば、任意の形状となる。よって、記載されたすべての実施形態において、把持手段は、電気接続部の2つの導体の接触面と接触するように意図された発泡体板11の表面の外側に配置される。
【0014】
2つの導体32と34の間に接触装置20を挿入するには、ボルトを緩めておき、発泡体の厚みと少なくとも等しい距離だけ導体を動かして離して、取り外し可能な一片の発泡体23を発泡体板11から取り外す。2つの導体の間に接触装置20を取り付けるために、オペレータは、把持装置21によってそれを保持し、ボルトが開口部12に配置されるまで、ボルト37を跨ぐように接触装置20を挿入する。オペレータはまた、プレカット28と29の間の空いたスペースに一片の発泡体23を挿入し、ボルト37を締めてもよい。これらの作業が実行されると、
図4に見られるように、接触装置20の把持装置21のみが電気接続部から突出する。
【0015】
図5は、いくつかのボルトとの電気接続部の接触面を目的とした、第1実施形態の代替実施形態を示す。示されている実施例において、本発明にかかる装置は、長方形状の金属発泡体板11からなる接触装置30である。金属発泡体板11は、3つの開口部12と、開口部ごとに少なくとも1つの第1プレカット18と、とを備える。各プレカット18は、開口部12の1つの縁部に位置する第1端部と、発泡体板11の外縁部に位置する第2端部の直線セグメントである。プレカット18は各開口部に接続されている。発泡体板11の長方形の表面の外側に位置する把持手段21により、要素30を手に取ることが可能となる。
図5に示すように、プレカット18に沿って、かつその第2端部側において、発泡体板は、2つの湾曲角度を有してもよい。
【0016】
同様に、
図6は、いくつかのボルトを有する電気接続部の接触面を意図した第2実施形態の代替実施形態を示す。本発明にかかる装置は、長方形状の金属発泡体板11からなる接触装置40である。金属発泡体板11は、3つの円形開口部12と、開口部12ごとに、少なくとも1つの第1プレカット28と、第2プレカット29と、とを備える。各開口部12にとって、2つのプレカット28及び29は、開口部12の縁部に位置する第1端部と、発泡体板11の下縁部に位置する第2端部とからなる、直線セグメントである。プレカット28及び29は平行であり、好ましくは開口部12の直径と等しい距離で離間されている。接触装置40はまた、把持要素21を含む。
【0017】
図7は、
図5に示す第1実施形態による3つのボルトを備えた電気接続部における、本発明にかかる装置の取り付けを示す。
図7によれば、接触装置30は、2つの導体32と34の間に挿入される。このため、ボルト37、38、39を緩め、少なくとも発泡体の厚みに等しい距離だけ導体を移動するようにし、発泡体板を各プレカット18に沿ってその厚み全体を切った。2つの導体の間に接触装置30を取り付けるために、オペレータは、ボルトがそれらの間を通過できるよう、それらの縁部を移動して離すために、それぞれの先のプレカット18のいずれかの側で、2片の発泡体を移動して離し、わずかに曲げる。オペレータは、接触装置30を把持装置21によって保持し、それを2つの導電要素32と34の間に挿入し、各開口部12はボルト37、38及び39を跨ぐことになる。接触装置は、各ボルトが開口部12に配置されるときに取り付けられる。次に、オペレータはボルトを締め、導体32と34の2つの接触面が近づくと、発泡体板11が平らになり、各先のプレカット18のいずれかの側面部でわずかに曲がった端部も平らになり、接続部の接触面全体を覆う。これらの作業が実行されると、接触装置30の把持装置21のみが、電気接続部から突出する。
【0018】
本発明の第3の実施形態を示す
図8によれば、接触装置50は、形状が長方形状の金属発泡体板11からなる。金属発泡体板11は、開口部12と、第1プレカット18と、少なくとも第2プレカット19と、とを備える。プレカット18は、開口部12の縁部に位置する第1端部と、発泡体板11の下部外縁部に位置する第2端部とからなる、直線セグメントである。プレカット19はプレカット18の延長に位置している。プレカット19は、開口部12の縁部に位置する第1端部と、発泡体板11の下部外縁部に位置する第2端部とからなる、直線セグメントである。発泡体板11の長方形の表面の外側に位置する把持手段31により、要素50を手に取ることを可能にする。さらに、把持手段31は、接触装置50の上部外縁部に配置され、発泡体板がプレカット18及び19の全長にわたって切るときでさえも、発泡体板を保持する。発泡体板はまた、把持手段31を支持する縁部に平行で、及びその後者に近い追加のプレカット16を含む。このプレカット16は、プレカット19に対して垂直であることが好ましい。
【0019】
図9を参照すると、接触装置50は、2つの導体32と34の間に挿入される。このため、ボルト37を緩めておき、発泡体の厚みと少なくとも等しい距離だけ導体を動かして離す。発泡体板11は、プレカット18及び19に沿ってその全体の厚みにわたって切っており、把持手段31によってくっつけられた発泡体111及び112の2片を含む。把持手段31はまた、発泡体板111及び112の2片を互いに対して関節屈曲させ、それらを互いに移動して離して、それらをボルト37に跨る導体間に挿入するための手段でもある。この実施形態は、電気接続部の2つの表面間の間隔を、ナットを紛失する恐れなく、発泡体の厚みよりも大きくすることができない場合に、特に適切かつ有効である。把持手段は、ヒンジの役割を果たし、ゴムなどの弾性があって、好ましくは非導電性の材料で作られている。必要に応じて、発泡体シートは、2つの導体の2つの接触面の間に発泡体板をさらに挿入しやすくするために、追加のプレカット16に沿って切ることもできる。
【0020】
本発明の実施形態が何であれ、接触装置が電気接続部の接触面の間に挿入されるとき、把持手段21及び31は電気接続部から突出する。したがって、把持手段21及び31は、金属体を備えた電気接続部を視覚的に識別するための手段である。さらに、把持手段21及び31は、ロット番号、日付、又は別の基準への参照を入力することで、参照手段として使用することができる。把持手段21、31はまた、電気接続部で到達した温度、とりわけ、電気接続部で最大許容温度に達した場合について、表示を提供する温度インジケータを備える。温度インジケータは、温度に応じて色が変化する細長片にすることができる。
【0021】
接触装置10、20、30、40、50の金属発泡体は、スズ、インジウム、又はそれらの合金のコーティングのような、少なくとも金属コーティングで直接コーティングされた、鉄、コバルト、ニッケル、及びそれらの合金の集団から選択された発泡体骨格で構成される、オープンセル発泡体である。発泡体は、国際特許出願第WO2012/007701号に記載されている製造方法に従って得られる。このようにして得られた発泡体板10の構造は、多孔性であり、その物理的特性は主に、高い多孔性と変形性であって、接続部の電気抵抗を低減する効果だけでなく、400g/m2程度の低密度を有している。本発明にかかる装置の金属発泡体の厚みは、1から2mm程度である。
【0022】
本発明にかかる装置の利点の1つは、電気接続部の温度を耐久的に低下させることである。その結果、電気効率が改善し、電気回路の劣化が遅くなり、安全性が向上する。
【0023】
さらに、本発明にかかる接触装置は、使用の選択をユーザに提供するという利点を有している。実際、本発明にかかる接触装置は、ユーザが3つの選択肢のいずれかを選択できるので、3つの機能を1つで有している発泡体板からなる。
-プレカットに沿って発泡体板を切って、ボルト締めされた接続部を完全に外さずに装置を導入できるように、適切に切られた発泡体板を得る。
-発泡体板をいくつかのプレカットに沿って切って、ボルト締めされた接続部を完全に外さずに装置を導入できるように、適切に切られた発泡体板を得る。
-プレカットに沿って発泡体板を切らずに、切ることによって導電性が妨げられていない発泡体板の恩恵を受けつつ、発泡体板全体を使用する。
【0024】
プレカットの代わりに単に切っただけでは、これらの代替案にはなり得ない。さらに、
図2、3、5、及び6の実施形態のプレカットが切り欠きで置き換えられた場合には、結果として、もはや一体物の接触装置ではなく、いくつかのパートで作られた接触装置となり、紛失の恐れや、接続部の全体表面を覆わない不完全な接触装置といった、結果的に不利益を生じることになる。