(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】種卵を検査するための装置
(51)【国際特許分類】
A01K 43/00 20060101AFI20230815BHJP
G01N 33/08 20060101ALI20230815BHJP
【FI】
A01K43/00
G01N33/08
(21)【出願番号】P 2020549598
(86)(22)【出願日】2019-03-10
(86)【国際出願番号】 DE2019000065
(87)【国際公開番号】W WO2019174661
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】102018001987.0
(32)【優先日】2018-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】202018001316.1
(32)【優先日】2018-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520350579
【氏名又は名称】エヴォンタ-テクノロジー ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】EVONTA-Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Maria-Reiche-Str. 1, 01109 Dresden, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ビェルン フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】スヴェン マイスナー
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0044210(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0284989(US,A1)
【文献】特開2017-023126(JP,A)
【文献】特開2016-185078(JP,A)
【文献】特開2002-207013(JP,A)
【文献】特開2015-035963(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0100557(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 43/00 - 43/10
G01N 33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
種卵(2)を検査するための装置(1)において、
互いに離隔されて配置された種卵(2)を有する支持体(3)が、電磁波用の照射源(4)と、ハイパースペクトルカメラ(5)との間に配置されており、
前記支持体(3)は、前記種卵(2)を配置
する区画を有し、
結合される区画間では前記電磁波は不透過であり、
前記種卵(2)の間には分離壁(7)が設けられており、
前記支持体(3)は、前記分離壁(7)を有しかつ個々の区画から構成されている搬送ベルト(10)であり、
前記搬送ベルト(10)は、少なくとも、前記種卵(2)の領域において、前記電磁波に対して透過な材料から構成されており、
電磁波用の前記照射源(4)および前記ハイパースペクトルカメラ(5)はデータ処理システム(6)に接続されており、前記データ処理システム(6)により、前記ハイパースペクトルカメラ(5)の画像から卵画像が特定され、それぞれの前記卵画像に、ハイパースペクトルデータと、前記支持体(3)におけるそれぞれの前記種卵(2)の位置とが対応付けられる、
ことを特徴とする、種卵(2)を検査するための装置(1)。
【請求項2】
前記支持体(3)において
、前記種卵(2)は、筒状に配置されている分離壁(7)によって取り囲まれており、これにより
、前記種卵(2)は、断面において四角形の空間を画定する4つの分離壁(7)の間に存在する、ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記電磁波は、それぞれ両端の値を含めて300nm~1,000nmの範囲の波長を有する、ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記データ処理
システム(6)は、平均のグレイ値または平均の色値にしたがって前記卵画像を分類するデータ処理システム(6)である、ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記データ処理
システム(6)は、平均のスペクトルまたは複数の個別スペクトルにしたがって前記卵画像を分類するデータ処理システム(6)であり、
それぞれのスペクトルは、それぞれ両端の値を含めて300nm~1,000nmの範囲のn個の値によって特徴づけられている、
ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項6】
搬送方向に見て、種卵(2)を検査するための前記装置(1)の後ろに、少なくとも1つの種卵(2)を搬送する少なくとも1つの機構(12)が配置されており、前記機構(12)により、検査の結果ひいては特性に対応して、それぞれの前記種卵(2)が、前記特性に対応付けられている収容部に供給され、
検査のための前記装置(1)および前記種卵(2)を搬送する前記機構は、前記データ処理システム(6)に接続されており、これにより、種卵(2)を検査するための前記装置(1)と、前記種卵(2)を搬送する前記機構(12)と、前記データ処理システム(
6)とは、生育する胚にしたがって種卵(2)を評価して選別するための設備(9)である、
ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記搬送ベルト(10)は、少なくとも、種卵(2)の領域に開口部を有する
、
ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【請求項8】
種卵(2)は、前記搬送ベルト(10)において、互いに離隔されて配置された、種卵(2)の複数の行を有する複数のグループに配置されており、
搬送方向に見て、種卵を検査するための前記装置(1)の後ろには、種卵(2)の前記グループの、未受精の種卵(2)を識別するために、死んだ胚を有する種卵(2)識別するために、極めて微生物汚染された種卵(2)を識別するために、かつ/または生育する胚の性別を識別するために、前記種卵(2)を当該種卵(2)の識別に対応して搬送する少なくとも1つの機構(12)が配置されており、
前記機構(12)は、前記グループの前記種卵(2)の個数および位置に対応するホルダを有し、
前記機構(12)および前記ホルダは、前記データ処理システム(6)に接続されており、これにより、1つのグループの選別された前記種卵(2)は、少なくとも1つの搬送装置(13)および/または容器(14)に供給される、
ことを特徴とする、請求項
1から7までのいずれか一項記載の装置。
【請求項9】
前記搬送ベルト(10)には、種卵(2)を供給する装置(11)が前置されており、
種卵(2)を供給する前記装置(11)は、ベルトコンベヤとして、相前後して並べられた行に配置された卵ホルダおよび/または特定の個数の種卵(2)を備えた抱卵台を有し、
前記ベルトコンベヤと、ベルトコンベヤとして構成されている前記搬送ベルトとは、前記種卵(2)が、供給する前記装置から、機構によって取り除かれ、ベルトコンベヤとした構成されている前記搬送ベルトに、しかも分離壁(7)によって構成されているセルに移送されるように互いに位置決めされている、
ことを特徴とする、請求項
1から8までのいずれか一項記載の装置。
【請求項10】
電磁波用の前記照射源(4)は、ベルトコンベヤとして構成されている前記搬送ベルト(10)の駆動ドラム間に設けられている、ことを特徴とする、請求項
1から9までのいずれか一項記載の装置。
【請求項11】
前記装置(1)は、5日以上の孵卵日数、10日以上の孵卵日数および/または16日以上の孵卵日数の種卵(2)を検査するための装置(1)である、ことを特徴とする、請求項1記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種卵を検査するための装置に関する。
【0002】
特に鳥の飼育および繁殖には、殊に性別を特定することが極めて重要である。この際には特に動物保護を順守し、十分に動物への負荷がないようにする必要がある。
【0003】
刊行物独国特許出願公開第102007013107号明細書により、鳥の性別を特定する方法が開示されており、ここでは、鳥の新しい羽の軸からDNAに関連する細胞物質が検査される。光の照射によって生じるスペクトルは、基準スペクトルと比較され、これにより、鳥の性別分類を行うことが可能である。
【0004】
刊行物独国特許発明第102010006161号明細書により、受精されておりかつ孵化しない鳥の卵の性別を特定する方法および装置が公知であり、卵は、固体の卵殻と、卵殻および別の胚膜によって覆われている卵黄と、卵黄に対応付けられている杯盤とを有する。ここでは、卵殻における孔を通し、杯盤細胞を有する杯盤の方向に、スペクトルを測定するプローブが導入される。このプローブにより、杯盤細胞が分光分析で検査され、スペクトルが分類される。性別を特定するためには相当なコストが必要であり、卵殻に穿孔しなければならない。
【0005】
刊行物欧州特許第2336751号明細書には、鳥の卵の性別を特定する方法が示されており、ここでは、ビーム源により、孵化しない卵の杯盤に電磁ビームが放射され、ビーム源を遮断した後、杯盤の照射された領域において、電磁ビームによって励起された自己蛍光強度の減衰特性が、自己蛍光の少なくとも1つの波長について、検出器を用い、時間分解およびスペクトル分解で検出される。ここからそれぞれの卵が雌であるかまたは雄であるかが評価される。
【0006】
請求項1に記載した本発明の根底にある課題は、種卵を分析し、これにより、種卵自体および/または種卵における胚の特性を特定することである。
【0007】
この課題は、請求項1に示した特徴的構成によって解決される。
【0008】
種卵を検査するためのこの装置は、特に、種卵自体および/または種卵における胚の特性を特定できるという特徴を有する。
【0009】
このために、互いに離隔されて配置された種卵を有する支持体が、電磁波用の照射源と、ハイパースペクトルカメラとの間に配置されており、支持体はさらに、種卵を配置しかつ電磁波を不透過に結合する区画を有する。種卵の間には分離壁が設けられている。電磁波用の照射源およびハイパースペクトルカメラはデータ処理システムに接続されており、このデータ処理システムにより、ハイパースペクトルカメラの画像から卵画像が特定され、それぞれの卵画像に、ハイパースペクトルデータと、支持体におけるそれぞれの種卵の位置とが対応付けられる。
【0010】
種卵は、鳥の卵、特に孵化される鶏卵である。
【0011】
本発明の有利な実施形態は、請求項2~11に示されている。
【0012】
請求項2による発展形態によれば、支持体において、少なくとも、種卵によって取り囲まれている種卵は、筒状に配置されている分離壁によって取り囲まれており、これにより、少なくとも、これらの種卵は、断面において四角形の空間を画定する4つの分離壁の間に存在する。このことが意味するのは、縁部に配置されている種卵は、外側に向かって分離壁を有する必要がないことである。
【0013】
請求項3による発展形態によれば、電磁波は、それぞれ両端の値を含めて300nm~1,000nmの範囲の波長を有する。
【0014】
請求項4による発展形態によれば、データ処理システムは、平均のグレイ値または平均の色値にしたがって卵画像を分類するデータ処理システムである。これは、RGB空間またはHSV空間にしたがって行われていてよい。RGB色空間は、公知のように、3つの基本色(赤、緑、青)の加色混合を再現する加色色空間である。HSV色空間では、公知のように、色相(hue)、彩度(saturation)および明度値(value)の座標によって色の色位置が定められる。
【0015】
請求項5による発展形態によれば、データ処理システムは、平均のスペクトルまたは複数の個別スペクトルにしたがって卵画像を分類するデータ処理システムであり、それぞれのスペクトルは、それぞれ両端の値を含めて300nm~1,000nmの範囲のn個の値によって特徴づけられている。
【0016】
請求項6による発展形態によれば、搬送方向に見て、種卵を検査するための装置の後ろに、少なくとも1つの種卵を搬送する少なくとも1つの機構が配置されており、この機構により、検査ひいては特性に対応して、それぞれの種卵が、特性に対応付けられている収容部に供給される。さらに種卵を検査するための装置および種卵を搬送する機構は、データ処理システムに接続されており、これにより、種卵を検査するための装置と、種卵を搬送する機構と、データ処理システムとは、生育する胚にしたがって種卵を評価して選別する設備である。
【0017】
請求項7による発展形態によれば、支持体は、貫通式の搬送ベルトまたは分離壁を有しかつ個々の区画からなる搬送ベルトであり、この搬送ベルトはさらに、少なくとも、種卵の領域に開口部を有するか、または少なくとも、種卵の領域において、電磁波に対して透過な材料から構成されている。
【0018】
請求項8による発展形態によれば、種卵は、搬送ベルトにおいて、互いに離隔されて配置された、種卵の複数の行を有する複数のグループに配置されている。搬送方向に見て、種卵を検査するための装置の後ろには、種卵のグループの、未受精の種卵を識別するために、死んだ胚を有する種卵を識別するために、極めて微生物汚染された種卵を識別するために、かつ/または生育する胚の性別を識別するために、種卵をその識別に対応して搬送する少なくとも1つの機構が配置されている。この機構は、グループの種卵の個数および位置に対応するホルダを有する。さらにこの機構およびホルダは、データ処理システムに接続されており、これにより、1つのグループの選別された種卵は、少なくとも1つの搬送装置および/または容器に供給される。
【0019】
請求項9の発展形態によれば、搬送ベルトには、種卵を供給する装置が前置されており、この種卵を供給する装置は、ベルトコンベヤとして、相前後して並べられた行に配置された卵ホルダおよび/または特定の個数の種卵(2)を備えた抱卵台を有していてよい。ベルトコンベヤと、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルトとは、種卵が、供給する装置から、機構によって取り除かれ、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルトに、しかも分離壁によって構成されているセルに移送されるように互いに位置決めされている。
【0020】
請求項10の発展形態によれば、電磁波用の照射源は、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルトの駆動ドラム間に設けられている。
【0021】
請求項11の発展形態によれば、上記の装置は、5日以上の孵卵日数、10日以上の孵卵日数および/または16日以上の孵卵日数の種卵を検査するための装置である。上記の装置の一実施形態は、16日以上の孵卵日数の種卵を検査するための装置であってよく、
・互いに離隔されて配置された種卵を有する支持体が、電磁波用の照射源と、ハイパースペクトルカメラとの間に配置されており、
・支持体は、種卵を配置しかつ電磁波を不透過に結合する区画を有し、
・種卵の間には分離壁が設けられており、
・電磁波用の照射源およびハイパースペクトルカメラはデータ処理システムに接続されており、このデータ処理システムより、ハイパースペクトルカメラの画像から卵画像が特定され、それぞれの卵画像に、ハイパースペクトルデータと、支持体におけるそれぞれの種卵の位置とが対応付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の一実施例を複数の図面においてそれぞれ原理的に描画し、以下で詳しく説明する。
【
図3】種卵を評価して選別するための設備を示す図である。
【
図4】種卵における胚の性別にしたがって、種卵を評価して選別するための設備を示す図である。
【0023】
種卵2を検査するための装置1は実質的に、種卵2を有する支持体3と、電磁波用の照射源4と、ハイパースペクトルカメラ5と、データ処理システム6とから構成される。
【0024】
図1には、種卵2を検査するための装置1が原理図で示されている。
【0025】
種卵2を検査するために、支持体3には種卵2が互いに離隔されて配置されている。このために支持体3は、種卵2を配置しかつ電磁波を不透過に結合する区画を有する。
【0026】
図2には、支持体3が原理的な平面図で示されている。
【0027】
種卵2の間には、分離壁7が設けられている。少なくとも、支持体3の縁部に配置されている種卵2を除いて、種卵2は、筒状に配置されている少なくとも1つの分離壁7によって取り囲まれている。縁部における複数の種卵2は、少なくとも、互いにのみ仕切られている。
図2には、これについて、1つずつの種卵2についての場所8だけが略示されている。
【0028】
支持体3は、検査のために、それぞれ両端の値を含めて300nm~1,000nmの範囲の波長を有する電磁波用の照射源4と、ハイパースペクトルカメラ5との間に配置されている。これらは、さらにデータ処理システム6に接続されており、データ処理システム6により、ハイパースペクトルカメラ5の画像から卵画像が特定され、それぞれの卵画像に、ハイパースペクトルデータと、支持体3におけるそれぞれの種卵2の位置とが対応付けられる。ここでは分類が行われ、卵画像は、
・平均のグレイ値または平均な色値にしたがって分類され、かつ/または
・平均のスペクトルまたは複数の個別スペクトルにしたがって分類され、ここでは、それぞれのスペクトルは、それぞれ両端の値を含めて300nm~1,000nmの範囲のn個の値によって特徴付けられている。
【0029】
図3には、種卵2を評価して選別するための設備が、原理図で示されている。
【0030】
種卵2を評価して選別するための装置を構成する一実施形態では、搬送方向に見て、種卵2を検査するための装置1の後ろに、少なくとも1つの種卵2を搬送する少なくとも1つの機構12が、選別のための設備9の一構成部分として配置されており、機構12により、検査の結果ひいては特性に対応して、この特性に対応付けられている収容部にそれぞれの種卵2が供給される。支持体3は、このために、貫通式の搬送ベルト10または分離壁7を備えた個別の区画から成るベルトコンベヤ10である。搬送ベルト10は、少なくとも、種卵2の領域に開口部を有するか、または少なくとも、種卵2の領域において、電磁波に対して透過な材料から構成されている。搬送ベルト10には、種卵2を供給する装置11が前置されており、種卵2を供給する装置11は、ベルトコンベヤとして、相前後して並べられた行に配置された卵ホルダおよび/または特定の個数の種卵2を備えた抱卵台を有していてよい。このベルトコンベヤと、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルト10とは、種卵2が、供給する装置11から、機構によって取り除けられ、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルト10に、しかも分離壁7によって構成されているセルに移送されるように互いに位置決めされている。種卵2を搬送する機構12である搬送ベルトの駆動器は、データ処理システム6に接続されている。
【0031】
図4には、種卵2における胚の性別にしたがって種卵2を評価して選別するための設備が示されている。
【0032】
検査をするための装置1を備えた、評価して選別するための設備のこの実施形態では、種卵2における胚の性別に対応して種卵2を選別可能である。検査をするための装置1には、種卵2を供給する装置11が前置されており、この種卵2を供給する装置11は、搬送ベルトとして、相前後して並べられた行に配置された卵ホルダを有する。これには搬送ベルト10が後置されており、この搬送ベルト10は、少なくとも、種卵2の領域に開口部を有するか、または少なくとも、種卵2の領域において、電磁波に対して透過な材料から構成されている。このベルトコンベヤと、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルト10とは、種卵2が、供給する装置11から、機構によって取り除けられ、ベルトコンベヤとして構成されている搬送ベルト10に、しかも分離壁7によって構成されているセルに移送されるように互いに位置決めされている。このために種卵2は、搬送ベルト10において、互いに離隔されて配置された複数の、種卵2の行を有する複数のグループに配置されている。検査のための装置1により、1つのグループの種卵2には、照射源4の電磁波が加えられ、ハイパースペクトルカメラ5によって、このグループの種卵2がイメージングされる。搬送方向に見て、1つのグループの種卵2を検査するための装置1の後ろには、種卵2のこのグループの、未受精の種卵を識別するために、死んだ胚を識別するために、極めて微生物汚染された種卵を識別するために、かつ/または生育する胚の性別を識別するために、少なくとも、種卵2をその識別に対応して搬送する機構12が配置されている。この機構12は、このグループの種卵2の個数および位置に対応するホルダを有することができ、機構12およびホルダは、データ処理システム6に接続されている。これにより、1つのグループの選別された種卵2を搬送装置13および少なくとも1つの容器14に供給可能である。このために、種卵2において生育する雌の胚用の搬送装置13と、種卵において生育する雄の胚用の別の搬送装置13とが設けられている。容器14は特に、未受精の種卵2と、死んだ胚を有する種卵2と、極めて微生物汚染された種卵2とを収容する。搬送装置13の駆動器は、データ処理システム6に接続されている。