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特許7331018リモートプロファイルに基づく推奨システムの初期設定のためのシステムおよび方法
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  • 特許-リモートプロファイルに基づく推奨システムの初期設定のためのシステムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】リモートプロファイルに基づく推奨システムの初期設定のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230815BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020566959
(86)(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 US2019035000
(87)【国際公開番号】W WO2019232439
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-04-20
(31)【優先権主張番号】62/679,546
(32)【優先日】2018-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516298445
【氏名又は名称】サフラン パッセンジャー イノベーションズ, エルエルシー
【住所又は居所原語表記】2929 East Imperial Highway, Suite 170, Brea, California 92821(US)
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アウセル、ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ファズリ、エリザ
(72)【発明者】
【氏名】ベリオリ、マッテオ
【審査官】西村 純
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-026165(JP,A)
【文献】特開2005-094115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者固有の推奨情報を提供するためのシステムであって、
相互に通信可能に結合されたプロセッサおよびメモリを有する推奨サーバを備え、
前記推奨サーバは、使用者の装置から人口統計情報を受信するように構成され、
前記プロセッサは、受信した前記人口統計情報に少なくとも部分的に基づいてコンテンツ推奨情報を生成し、前記コンテンツ推奨情報を前記使用者の装置に送信するように構成され、
前記プロセッサは、受信した前記人口統計情報に少なくとも部分的に基づいてユーザープロファイルを作成し、前記ユーザープロファイルを前記使用者の装置に送信するように構成され、
前記コンテンツ推奨情報を前記使用者の装置に送信した後に、前記プロセッサは、受信した前記人口統計情報が前記推奨サーバに保存されないように、受信した前記人口統計情報を前記推奨サーバから削除し、
記ユーザープロファイルを前記使用者の装置に送信した後に、前記プロセッサは、前記ユーザープロファイルが前記推奨サーバに保存されないように、前記ユーザープロファイルを前記推奨サーバから削除する、システム。
【請求項2】
前記人口統計情報は、前記使用者の装置上にのみ保存される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
シートの背面に配置されたディスプレイ画面をさらに備え、
前記プロセッサは、前記推奨情報を前記ディスプレイ画面上に提示させる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記推奨情報を前記使用者の装置上に提示させる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、さらに、前記使用者の装置から前記ユーザープロファイルを受信し、受信された前記ユーザープロファイルに少なくとも部分的に基づいて、前記推奨情報を生成および提示するように構成される、
請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記推奨情報を生成した後、前記ユーザープロファイルを削除する、
請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、さらに、使用者の前記システムとのやり取りに基づいて前記ユーザープロファイルを更新し、更新された前記ユーザープロファイルを前記使用者の装置に送信して保存するように構成される、
請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記使用者のやり取りは、(i)使用者がコンテンツを選択すること、(ii)前記使用者がコンテンツをレビューすること、(iii)前記使用者がコンテンツを好むこと、(iv)前記使用者がコンテンツをプレイリストに追加すること、および(v)前記使用者がコンテンツをスキップすること、のうちの1以上を含む、
請求項に記載のシステム。
【請求項9】
乗物内ネットワークにおいて使用者固有の推奨情報を提供するための方法であって、
プロセッサおよびメモリを有する推奨サーバを提供することであって、前記プロセッサが前記推奨サーバと通信可能に結合されることと、
人口統計情報が保存された記憶部を有する使用者の装置から前記人口統計情報を受信することであって、前記使用者の装置が前記乗物内ネットワークに接続されている、ことと、
受信した前記人口統計情報を前記メモリに一時的に保存することと、
前記使用者の装置から受信した前記人口統計情報に少なくとも部分的に基づいて、前記プロセッサを使用して1以上の推奨情報を分析および生成することと、
前記プロセッサが1以上の前記推奨情報を前記使用者の装置に提示させることと、
前記プロセッサを使用して、前記人口統計情報に少なくとも部分的に基づいてユーザープロファイルを作成することであって、前記ユーザープロファイルは前記メモリに一時的に保存される、ことと、
前記ユーザープロファイルを前記使用者の装置に送信することと、
前記1以上の前記推奨情報を提示した後に、受信した前記人口統計情報が前記推奨サーバに保存されないように、前記プロセッサが受信した前記人口統計情報を前記メモリから削除することと、
前記ユーザープロファイルを前記使用者の装置に送信した後に、前記ユーザープロファイルが前記推奨サーバに保存されないように、前記ユーザープロファイルを前記メモリから削除させるコマンドを前記プロセッサが送信することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記使用者の装置から前記ユーザープロファイルを受信することと、
前記使用者の装置から受信した前記ユーザープロファイルに少なくとも部分的に基づいて、前記プロセッサを使用して1以上の前記推奨情報を分析および生成することと、
1以上の前記推奨情報を前記プロセッサが前記使用者の装置に提示させることと、
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記プロセッサを使用して、使用者のシステムとのやり取りに基づいて前記ユーザープロファイルを更新することと、
更新された前記ユーザープロファイルを前記使用者の装置に送信することと、
をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記使用者のやり取りは、(i)使用者がコンテンツを選択すること、(ii)前記使用者がコンテンツをレビューすること、(iii)前記使用者がコンテンツを好むこと、(iv)前記使用者がコンテンツをプレイリストに追加すること、および(v)前記使用者がコンテンツをスキップすること、のうち、1以上を含む、
請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、推奨システムおよび方法である。
【背景技術】
【0002】
以下の説明は、本発明を理解するのに有用であり得る情報を含む。これは、本明細書で提供される情報のいずれかが、先行技術であるか、または現在請求されている発明に関連していること、あるいは、具体的にまたは黙示的に参照されている刊行物が先行技術であることを認めるものではない。
【0003】
オンラインストアおよびユーザー生成型のメディアプラットフォームは、推奨システムを利用して、多数のアイテムの閲覧を容易にしている。このようなシステムは、一般に、使用者の好みと、アイテムの固有のプロパティ(つまり、コンテンツベースの推奨)または他の使用者の好み(つまり、協調フィルタリングを用いた推奨)に関する一元的に保存されたデータに依存している。
【0004】
推奨性能は、使用者に関連する人口統計情報および推奨システムの使用に関連する状況の情報を追加することでさらに向上させることができる。ただし、使用者に関する人口統計情報は機密情報である。これにより、収集および保存の方法が制限されるとともに、使用者がそのような情報をその使用者の制御の及ばない場所に保存するために提供する意思が制限される。
【0005】
最も一般的なやり方は、使用者に、個人アカウントを作成することを要求するとともに、この情報をアカウント作成プロセスの一部として提供することを要求することである。そして、この情報は、典型的には、会社に関連付けられたサーバに保存される。
【0006】
乗物用コンテンツ配信ネットワークのための推奨システムの場合、推奨を有効にするためにアカウントの作成が必要なシステムは非常に不便であり、特に航空機またはその他の乗物での短い旅行では、アカウントの使用が限られているため、使用を妨げる可能性がある。
【0007】
本明細書で特定されるすべての刊行物は、個々の刊行物または特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されている場合と同程度に、参照により組み込まれる。組み込まれた参照における用語の定義または使用が、本明細書に提供されるその用語の定義と矛盾するかまたは反している場合、本明細書に提供されるその用語の定義が適用され、参照におけるその用語の定義は適用されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、使用者がユーザーアカウントを作成するとともにシステムに保存された個人情報を提供する必要性を排除する、コンテンツを推奨するためのシステムおよび方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の主題は、各使用者に対して使用者固有の(例えば、個別化された)コンテンツ推奨情報を生成するための装置、システム、および方法を提供する。好ましくは、そのようなシステムおよび方法は、乗物内ネットワークと組み合わせて利用される。
【0010】
考えられるシステムおよび方法は、プロセッサと通信可能に結合された推奨サーバを利用し、サーバまたはプロセッサは、使用者の装置から使用者に関する人口統計情報を受信するように構成される。この情報を使用して、プロセッサは、受信した人口統計情報に少なくとも部分的に基づいて推奨情報を生成および提示することができる。推奨情報が使用者の装置に送信された後、使用者の人口統計情報はサーバから削除されることが好ましく、使用者の人口統計情報が一元的に保存されず、代わりに使用者の装置に存在することが好ましい。
【0011】
削除する前に、システムは、受信した使用者の人口統計情報に少なくとも部分的に基づいてユーザープロファイルを作成できると考えられる。そして、このユーザープロファイルを使用して、使用者の人口統計情報の代わりに、または使用者の人口統計情報と組み合わせて、その使用者向けの1以上のコンテンツ推奨情報を生成することができる。ユーザープロファイルは、保存のために使用者の装置に送信することができる。ユーザープロファイルを使用者の装置に送信した後には、そのユーザープロファイルをサーバから削除することが好ましい。
【0012】
また、プロセッサは、使用者のシステムとのやり取りに基づいてユーザープロファイルを更新し、更新されたユーザープロファイルを使用者の装置に送信して保存させることができると考えられる。この場合も、更新されたユーザープロファイルは、プロファイルが使用者の装置に送信された後に、サーバから削除されることが好ましい。そのような使用者のやり取りには、例えば、(i)使用者がコンテンツを選択すること、(ii)使用者がコンテンツをレビューすること、(iii)使用者がコンテンツを好むこと、(iv)使用者がコンテンツをプレイリストに追加すること、および(v)使用者がコンテンツをスキップすること、が含まれ得る。
【0013】
本発明の主題の様々な目的、特徴、態様および利点は、好ましい実施形態の以下の詳細な説明および添付の図面からより明らかになるであろう。図面において、同様の数字は同様の構成要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】推奨システムの一実施形態の図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の説明を通じて、サーバ、サービス、インターフェイス、ポータル、プラットフォーム、または、複数の演算装置(computing devices)から形成されたその他のシステムに関して、多数の参照が行われる。そのような用語の使用は、コンピュータが読み取り可能な有形の非一時的な媒体に保存されたソフトウェア命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを有する1以上の演算装置を表すとみなされることを理解されたい。例えば、サーバには、説明されている役割、責務、または機能を実行する、Webサーバ、データベースサーバ、またはその他の種類のコンピュータサーバとして動作する1以上のコンピュータを含めることができる。
【0016】
以下の議論は、本発明の主題の多くの例示的な実施形態を提供する。各実施形態は、本発明の複数の要素の単一の組み合わせを表すが、本発明の主題は、開示された複数の要素のすべての可能な組み合わせを含むとみなされる。したがって、ある実施形態が要素A、B、およびCを含み、第2の実施形態が要素BおよびDを含む場合には、本発明の主題は、それが明示的に開示されていなかったとしても、A、B、C、またはDの他の残りの組み合わせも含むものとみなされる。
【0017】
本明細書の説明は航空機に焦点を合わせているが、本明細書で説明されているシステムおよび方法は、船舶、列車、バス、および他の乗物でも同様に使用できると考えられる。
本発明の主題は、各使用者の個人情報の一元的な保存を必要とすることなく、複数の使用者にコンテンツ推奨情報を提供するためのシステムおよび方法を説明する。
【0018】
考えられるシステムおよび方法は、以下の特徴を有利に組み合わせる。(i)乗物用コンテンツ配信ネットワークにおける個人データの保存の必要性の排除。(ii)使用者から同時に受信した人口統計要素のみを使用したユーザープロファイルの初期設定(例えば、使用者がモバイルデバイスを乗物用コンテンツ配信ネットワークに接続する場合)。このように、そのようなシステムおよび方法は、使用者情報の一元的な保存を必要とせず、人口統計およびシステムとのやり取りに基づいて使用者に個別の推奨情報を効果的に提供するという技術的効果を有する。
【0019】
図1に示される一実施形態では、システム100は、1以上の使用者に使用者固有のコンテンツ推奨情報を提供するように構成され、好ましくは、そのすべてが乗物内ネットワークに接続されている。システム100は、推奨サーバ120と通信可能に結合されたプロセッサ122およびメモリ124を有する推奨サーバ120を備える。サーバ120は、好ましくは、使用者の携帯電話または他の携帯型演算装置110A、ならびに他の使用者の装置、および、潜在的に乗物内に配置された機内エンターテインメント装置から、人口統計情報を受信するように構成される。そのような情報は、有線ネットワークを使用して送信することもできるが、乗物内無線ネットワーク130を介して送信されることが好ましい。
【0020】
サーバ120は、1以上の使用者に、使用者の装置110Aにソフトウェアプログラムをインストールするように勧める/要求する。これは、いくつかの実施形態では、使用者が乗物に搭乗する前などに、乗物の外側において、別個のネットワーク上で行われてもよい。考えられる使用者の装置には、例えば、スマートフォン、タブレットPC、スマートウォッチ、電子書籍リーダーなどが含まれる。使用者が、航空機または他の乗物のシートの背面に配置されているような、通常、ディスプレイ画面を有する乗物内エンターテインメント装置110Bを利用している場合、ソフトウェアプログラムを装置110Bに予めインストールしておくことができ、情報/推奨情報は、そのディスプレイ画面上に提示することができる。
【0021】
ソフトウェアプログラムが使用者の装置110Aにインストールされた後、使用者は、サーバ120によってアカウントを作成するように要求される。アカウントの作成中または作成後、システム100は、人口統計要素を明示的に要求するか、または、使用者の装置110Aの自動取得機能などによって人口統計要素を取得することができる。
【0022】
使用者が使用者の装置110Aを乗物用コンテンツ配信ネットワーク130に接続すると、ソフトウェアプログラムは、使用者の装置110A上の使用者のアカウントから推奨サーバ120に関連情報を自動的に送信する。そのような情報は、例えば、使用者の人口統計情報、および/または、使用者の装置110Aに保存されたユーザープロファイルを含むことができる。
【0023】
プロセッサ122は、好ましくは、受信された人口統計情報および/またはユーザープロファイルに少なくとも部分的に基づいて、使用者の装置110A上に、使用者に1以上の推奨情報を生成および提示するように構成される。1以上の推奨情報を生成した後、プロセッサ122は、受信した人口統計情報/ユーザープロファイルをサーバ120から削除させることができる。このようにして、そのようなシステムおよび方法は、使用者からの個人データが、サーバ120に保存されないか、あるいは、システム100内ではあるが使用者の装置110Aにローカルに保存されることを、有利に保証する。
【0024】
したがって、使用者が使用者の装置110Aからアプリケーション(およびそれとともに使用者の装置110Aに保存された個人データ)を削除すれば、情報はサーバ120に一元的に保存されていないために、乗物用ネットワーク内の使用者のすべての個人データも削除されることになると考えられる。
【0025】
さらに、使用者がある乗物用ネットワークから別の乗物用ネットワークに移動するとき、または複数の乗物用ネットワーク間を移動するときに、都度、使用者のプロファイルは初期設定され直すので、使用者を追跡する必要はない。
【0026】
いくつかの実施形態では、プロセッサ122は、使用者の装置110Aから受信した人口統計情報に少なくとも部分的に基づいてユーザープロファイルを作成するように構成することができる。そして、ユーザープロファイルは、乗物内ネットワークを介して使用者の装置110Aに送信されてもよく、その後、サーバ120から削除されてもよい。
【0027】
そのような実施形態では、プロセッサ122は、使用者の装置110Aからユーザープロファイルを受信し、受信したユーザープロファイルに少なくとも部分的に基づいて推奨情報を生成および提示するように構成することができると考えられる。また、プロセッサ122は、使用者のシステム100とのやり取りに基づいてユーザープロファイルを更新し、更新されたユーザープロファイルを使用者の装置110Aに送信して保存させることができると考えられる。そのような使用者のやり取りには、例えば、(i)使用者がコンテンツを選択すること、(ii)使用者がコンテンツをレビューすること、(iii)使用者がコンテンツを好むこと、(iv)使用者がコンテンツをプレイリストに追加すること、および(v)使用者がコンテンツをスキップすること、が含まれてもよい。また、使用者がコンテンツの一部に費やす時間、および/または、使用者がコンテンツの一部に関する詳細情報を要求するかどうかも含まれてもよい。
【0028】
本明細書で使用される場合、文脈が別段の指示をしない限り、「結合される」という用語は、直接結合されること(互いに結合される2つの要素が互いに接触する)、および、間接的に結合されること(2つの要素の間に少なくとも1つの追加の要素が配置される)の両方を含むことを意図する。したがって、「~に結合」および「~と結合」という用語は同義語として使用される。
【0029】
いくつかの実施形態では、本発明の特定の実施形態を説明および請求するために使用される、成分の量、濃度、反応条件などの特性を表す数字は、場合によっては「約」という用語によって変更されると理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態では、記載された説明および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、特定の実施形態によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、報告された有効桁数に照らして、通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。本発明のいくつかの実施形態の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値は、実行可能な限り正確に報告される。本発明のいくつかの実施形態に提示された数値は、それぞれの試験測定で見出された標準偏差に必然的に起因する特定の誤差を含み得る。
【0030】
文脈が反対の意図を示さない限り、ここに記載されているすべての範囲は、それらの境界値を含むものとして解釈されるべきであり、境界値のない範囲は、商業的に実用的な値のみを含むものとして解釈されるべきである。同様に、文脈が反対の意図を示さない限り、値のすべての並びは中間値を含むとみなされるべきである。
【0031】
本明細書の説明および以下の特許請求の範囲全体で使用されるように、単数で記載されたものは、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数のものを含む。また、本明細書の説明で使用されるように、「中に」の意味は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、「中に」および「上に」の意味を含む。
【0032】
本明細書の値の範囲の列挙は、範囲内にある個々の値を個別に参照する簡単な方法として機能することを目的としている。本明細書に別段の記載がない限り、範囲を有する個々の値は、本明細書に個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書の特定の実施形態に関して提供される任意のすべての例または例示的な言語(例えば「など」)の使用は、単に本発明をよりわかりやすくすることを意図しており、他の方法で請求される本発明の範囲に制限を課さない。本明細書のいかなる文言も、本発明の実施に不可欠なクレームされていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0033】
本明細書に開示される本発明の代替要素または実施形態のグループ分けは、制限として解釈されるべきではない。各グループの要素は、個別に、またはグループの他の要素または本明細書に見られる他の要素と任意の組み合わせで参照および請求することができる。グループの1以上の要素は、利便性および/または特許性の理由から、グループに含めるか、グループから削除することができる。そのような包含または削除が発生した場合、本明細書では、変更されたグループが含まれているとみなされ、したがって、添付の特許請求の範囲で使用されるすべてのマーカッシュ形式のグループの記載を充足する。
【0034】
本明細書の本発明の概念から逸脱することなく、すでに説明したもの以外のさらに多くの修正が可能であることは当業者には明らかであるはずである。したがって、本発明の主題は、添付の特許請求の範囲の趣旨を除いて制限されるべきではない。さらに、明細書とクレームの両方を解釈する際には、すべての用語は、文脈と一致する可能な限り広い方法で解釈されるべきである。特に、「備える」および「含む」という用語は、非排他的な方法で要素、構成、またはステップを指すものとして解釈されるべきであり、参照される要素、構成、またはステップが存在するか、利用されるか、あるいは、明示的に参照されていない他の要素、構成、またはステップと組み合わされる可能性があることを示す。明細書のクレームが、A、B、C・・・Nからなるグループから選択されたものの少なくとも1つに言及している場合、その文章は、AとN、またはBとNなどではなく、グループから1つの要素のみを必要とするものとして解釈する必要がある。
図1