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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】土台付きケージ
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/035 20060101AFI20230815BHJP
   A01K 1/02 20060101ALI20230815BHJP
【FI】
A01K1/035 Z
A01K1/02 E
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021046721
(22)【出願日】2021-03-21
(65)【公開番号】P2022145356
(43)【公開日】2022-10-04
【審査請求日】2022-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】521119843
【氏名又は名称】宇野 洋志
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(74)【代理人】
【識別番号】100182121
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 紘子
(72)【発明者】
【氏名】宇野 洋志
【審査官】大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-182256(JP,U)
【文献】特開2008-271986(JP,A)
【文献】特許第4081388(JP,B2)
【文献】特開2012-044906(JP,A)
【文献】特開2014-036743(JP,A)
【文献】特表2014-533490(JP,A)
【文献】登録実用新案第3057907(JP,U)
【文献】特開2022-056665(JP,A)
【文献】米国特許第6318295(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0025801(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/00- 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
猫を飼育するためのケージと、
前記ケージが着脱可能に載置されるとともに、猫を収容可能な内部空間が設けられた土台部と、
猫が排泄する際に利用する砂を収容するための第1収容部と前記第1収容部に隣接する第2収容部とに区画する仕切り板が設けられ、前記内部空間に収容可能に構成された容器と、
を備え、
前記ケージは、ノズルを有する給水部と、前記ノズルから零れ落ちる水滴を案内するためのシートが固定具を介して取り付け可能に構成されており、
前記仕切り板の高さは、前記内部空間に前記容器を収容した状態で前記第1収容部と前記第2収容部の間を猫が通行可能な隙間が前記土台部の天井との間に形成される高さとなるように設定され、
前記土台部には前記ケージ内と前記内部空間に収容された前記容器の前記第2収容部との間を上下方向に移動するための孔と、前記容器を収容したときに前記第1収容部の直上方に位置する部分に前記シートを挿し込むための貫通孔が設けられている、
土台付きケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、猫を飼育するために用いるケージに関する。
【背景技術】
【0002】
猫を室内で飼育する場合、例えば、飼い主が外出する際などに猫が室内を勝手に徘徊することで猫がうっかりケガをしたり、室内を散らかしてしまわないようにケージを利用することがある。一方で、猫には、例えば、段ボール箱の中など隠れることができる場所を好む習性がある。このため、隠れる場所がないケージ内などの空間は猫にとって必ずしも居心地のよい空間とならないことも考えられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ケージ内に遊戯用支柱を設置することでケージ内でも猫が支柱を登ったり降りたりして遊ぶことができるように配慮したケージが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3218216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の猫用ケージでは、猫はケージ内で遊戯用支柱を用いて遊ぶことはできるものの、隠れることができないため居住性の点で問題がある。
【0006】
本発明は、猫が隠れることが可能な土台付きケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の土台付きケージは、猫を飼育するためのケージと、ケージが着脱可能に載置されるとともに、猫を収容可能な内部空間が設けられた土台部と、猫が排泄する際に利用する砂を収容するための第1収容部と第1収容部に隣接する第2収容部とに区画する仕切り板が設けられ、内部空間に収容可能に構成された容器と、を備え、ケージは、ノズルを有する給水部と、ノズルから零れ落ちる水滴を案内するためのシートが固定具を介して取り付け可能に構成されており、仕切り板の高さは、内部空間に容器を収容した状態で第1収容部と第2収容部の間を猫が通行可能な隙間が土台部の天井との間に形成される高さとなるように設定され、土台部にはケージ内と内部空間に収容された容器の第2収容部との間を上下方向に移動するための孔と、容器を収容したときに第1収容部の直上方に位置する部分にシートを挿し込むための貫通孔が設けられているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の土台付きケージによれば、土台部に設けられた連通孔を介して土台部の内部空間とケージ内との間を往来することができる。これにより、土台部の内部空間に入り込んで猫が隠れることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る土台付きケージの斜視図である。
図2図1に示すA方向から見たときの土台付きケージの内部構成を模式的に示す断面図である。
図3図1に示すB-B線で切断したときの土台部の内部構成を模式的に示す図である。
図4図3に示す土台部の正面側構成を示す図である。
図5】第1変形例における土台部の構成を図3と同様に示す図である。
図6】第2変形例における土台部の構成を図3と同様に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態である土台付きケージ10について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、「X」は幅方向を示し、「Y」は前後方向を示し、「Z」は上下方向を示すものとする。
【0013】
図1は、土台付きケージ10の全体構成を示す斜視図である。なお、各図において、煩雑な図示を避けるためケージ20の一部構成を省略して簡略的に示している。この土台付きケージ10は、ケージ20と、ケージ20が載置される土台部30とを含む。ケージ20は、左右両側面および正面および背面が各々柵状に構成され、底面が開口した縦長略箱状の檻である。
【0014】
図1に示すように、このケージ20には、猫を収容する際などにケージ20内に手を差し入れるために扉が複数個所設けられている(図1では、扉12のみ図示)。また、ケージ20内には、猫が昇り降り可能な位置に棚22が取り付けられている。
【0015】
図1に示すように、土台部30の上面30Tにおける各角部には、ケージを固定位置に位置決めするために略L字状を呈する位置決めブロック32A,32B,32C,32D(以下、特に区別する必要が無い場合は位置決めブロック「32」と適宜表記)が設けられている。そして、土台部30の左右両側面側には、上記固定位置でケージ20を固定するための固定用アタッチメント33A,33B(以下、特に区別する必要が無い場合は固定用アタッチメント「33」と適宜表記)が取り付けられている。
【0016】
この固定用アタッチメント33は、上記固定位置に設置されたケージ20の下端部を各々挟み込むことで土台部30にケージ20を固定する役割を有する。これにより、各位置決めブロック32を用いてケージ20を上記固定位置に位置決めしつつ、固定用アタッチメント33を用いてケージ20を土台部30に固定することができる。
【0017】
また、図1に示すように、土台部30は、略横長箱状の外観形状を具備し、採光用の半透明パネルPLが嵌め込まれた開口部30-1が左右両側面に設けられ、正面側に左右両開き式の開き戸で構成された前扉36A,36Bが取り付けられている。これにより、土台部30の内部にも、外側の光がある程度届くようにできるとともに、半透明パネルPLに映る影などにより猫の動静を確認できるようにしている。
【0018】
前扉36A,36Bには、扉が閉じた状態で固定する閂式のロック機構38が設けられている。ロック機構38は、各前扉36A,36Bに取り付けられた略L字状をした係止具38A,38Bと、係止具38Bに軸支された横木38Cとから構成される。
【0019】
図1に実線で示すように、左右の前扉36A,36Bを固定する場合には、両扉を閉じた状態で係止具38Aと扉36Aの間に挟み込まれる位置まで横木38Cを回転させることにより前扉36A,36Bを閉状態で固定することができる。一方、図1に破線で示すように、前扉36A,36Bを開く場合には、横木38Cを回転させて上記挟み込まれる位置から退避させることにより、前扉36A,36Bの固定を解除することができる。
【0020】
各前扉36A,36Bには、略矩形を呈する横長のスリット36A-1,36B-1が上部に各々設けられており、指をスリット36A-1,36B-1に引っ掛けることにより扉36A,36Bを開け閉めしやすくしている。
【0021】
また、土台部30の上部には、土台部30内の空間に各々連通する平面視略円状の連通孔H1,H2と、スリット(貫通孔)SL1,SL2が各々設けられている。連通孔H1,H2は、各々、猫が通り抜けられるように例えば直径が130mm程度の大きさとなるに設定されており、この連通孔H1,H2を通ることで、ケージ20内の空間と、土台部30内の空間との間を猫が往来できるようにしている。なお、本実施形態では、連通孔H1,H2の形状を平面視略円状としているが、例えば、平面視略四角形状など他の形状としてもよい。
【0022】
また、図1に示すように、スリットSL1,SL2は、後述する給水ボトルBLから零れる水によりケージ20の床面、すなわち、土台部30の上面30Tが濡れるのを防ぐ役割を有し、ケージ20の正面および側面よりもやや内側となる位置に各々設けられている。
【0023】
続いて、図2を参照して土台付きケージ10の構成についてさらに説明を行う。図2は、図1に示すA方向から見たときの土台付きケージ10の構成を模式的に示す断面図である。図2に示すように、土台部30の底面には、各角部に同一構成からなるキャスター42A,42B,42C(以下、特に区別する必要が無い場合はキャスター「42」と適宜表記)が取り付けられている。このキャスター42は、ストッパー42-1を含み、図2に破線で示す解除位置にストッパー42-1を移動させることにより、土台部30を容易に移動させることができる。また、図2に実線で示す規制位置にストッパー42-1を移動させることによりキャスター42の回転移動が規制される。これにより、土台部30が移動しないように固定することができる。
【0024】
図2に示すように、本実施形態では、ケージ20の正面側において、給水ボトルBLがケージ20に固定されたアタッチメント52に上方から挿し込まれた状態で固定されている。このアタッチメント52は、外側と内側の双方からケージ20を挟み込むことにより同ケージ20に着脱可能に固定される固定具54を介してケージ20に取り付けられている。なお、給水ボトルBLとして、ペットボトルなど市販の飲料水用ボトルを用いてもよい。
【0025】
また、図2に示すように、アタッチメント52には、ストッパー付きノズル56が取り付けられている。このストッパー付きノズル56は、猫がノズル先端を舐めたときにだけボトルBL内の水がノズル先端から供給される機能を有する。これにより、給水ボトルBLの水を猫が飲むことができるようにしている。また、この固定具54は、シート57を貫通し、且つ、ケージ20の内側となる位置で同ケージ20との間にシート57が挟み込まれた状態で取り付けられている。このシート57は、軟質プラスチックなどからなる樹脂製シートであり、固定具54の直下方に位置する上端側中央部をストッパー付きノズル56が突き抜けるようにして取り付けられている。また、シート57の下端部は、ケージ20よりもやや内側に位置するスリットSL2に挿し込まれている。これにより、シート57は、上方の固定具54側からスリットSL2に向かって緩やかに湾曲した状態で保持される。なお、シート57の幅寸法は、一例として90mm程度とすればよい。
【0026】
上述したように、給水ボトルBLの取り付け位置をスリットSL2周辺とすることにより、ストッパー付きノズル56を猫が舐めたときに同ノズル56から供給される水の一部を舐めきれずに水滴が零れ落ちても、零れ落ちた水滴がシート57を伝って土台部30の内部空間に案内される。このように、土台部30の内部空間に誘導された水滴は、後述する容器の第1スペースに収容された猫が排尿や排便の際に利用する砂(以下、「猫砂」と表記)によって吸水されることとなる。このようにすることで、土台部30の上面30Tで構成される床面が濡れてしまうのを抑制できる。
【0027】
本実施形態では、給水ボトルBLをスリットSL2の周辺に位置するケージ20の正面側に取り付けているが、スリットSL1の周辺に給水ボトルBLを取り付けるようにしてもよいし、両スリットSL1,SL2の周辺に各々給水ボトルを設置するようにしてもよい。
【0028】
ここで、図3は、図1に示すB-B線で切断したときの土台部30の内部構成を示す断面図である。図3において、上述した連通孔H1,H2およびスリットSL1,SL2の位置を1点鎖線で示すとともに、後述する容器62,63に収容されている猫砂をドットで示す。また、図4は、正面側から見たときの前扉36A,36Bを開いた状態における土台部30の構成を示す図である。
【0029】
図3および図4に示すように、土台部30は、内部空間を2つの収納スペースSP1,SP2に区画するように中央部に仕切り壁W1が設けられている。各収納スペースSP1,SP2は、平面視略長方形状に形成されており容器62,63を各々収納可能に構成される。ここで、各容器62,63および各収納スペースSP1,SP2の構成は各々同一であるため容器63および収納スペースSP2についてのみ説明を行う。
【0030】
この容器63は、例えば、半透明の樹脂製部材からなり、上部が開口端となる箱形状を呈する平面視略長方形状の外観形状の部材である。容器63の底面の各角部にキャスター64A(図2参照),64B,64Cが取り付けられている。なお、蓋を取り外した状態の衣類ケースなどを容器63として用いてもよい。
【0031】
また、収納スペースSP2のサイズは、容器63のサイズより少しだけ大きくなるように設定されている。このため、収納スペースSP2に容器63を格納してロック機構38を介して前扉36A,36Bを閉じることにより、容器63の前後方向Yの移動を規制することができる。
【0032】
上記構成により、収納スペースSP2に格納している状態で、容器63が同スペースSP2内で移動してしまうのを防いでいる。なお、収納スペースSP2に容器63を格納したときに同スペースSP2と容器63の隙間が比較的大きい場合などは、容器63の移動を規制する規制部材を容器63又は収納スペースSP2の壁面や床などに設置することで容器63の移動を規制するのが好ましい。
【0033】
また、図3および図4に示すように、収納スペースSP2の上部には、周縁部に沿って略四角枠状のスペーサ65が取り付けられている。このスペーサ65は、例えば、樹脂製の部材により構成されており収納スペースSP2の天井面SP2-1(図2参照)と容器63の上端縁との隙間を小さくする役割を有する。これにより、猫が容器63内を移動する際などに容器63に収容されている猫砂が周囲にこぼれるのを抑制できる。
【0034】
また、図2および図3に示すように、容器63には前方の第1のスペース(第1収容部)63Aと後方の第2のスペース(第2収容部)63Bとに区画するように仕切り板63-1が中央部に設けられている。図2に示すように、仕切り板63-1の高さは、土台部30の天井面SP2-1との間の隙間L(図2参照)の大きさを猫が通行可能な寸法とするためにやや低く設定されている。
【0035】
第1のスペース63Aには猫が排泄する際に利用する砂、いわゆる猫砂が収容される。一方、第2のスペース63Bには何も収容されておらず、猫が外部から身を隠して休憩できる場所として機能する。また、第2のスペース63Bは、土台部30に容器63を収納した状態で猫が第1のスペース63Aとケージ20内とを往来するための通路としての役割も有する。
【0036】
このように、猫砂を収納した第1のスペース63Aからケージ20内に移動する際、猫は仕切り板63-1を乗り越えて第2のスペース63Bに一旦移動してから連通孔H2を通って上方のケージ20内に移動するよう設定されている。これにより、第1のスペース63Aから移動する際、猫の身体に付着している猫砂を第2のスペース63Bで落とさせてから上方のケージ20内に猫を移動させることができる。この結果、猫の身体に付着した猫砂がケージ20内の床面に落下し難く、掃除などの手間を軽減できる。
【0037】
本実施形態の土台付きケージ10によれば、土台部30に設けられた連通孔H1,H2を介して土台部30の内部空間とケージ20内との間を猫が往来することができる。これにより、土台部30の内部空間に入り込んで猫が外部から身を隠して隠れることができる。
【0038】
また、土台付きケージ10によれば、猫砂を収容する容器62,63は土台部30の内部空間に格納されているため、猫の排泄物の臭いが土台部30の外に広がり難いという利点もある。
【0039】
続いて、図5図6を用いて、土台部30の第1変形例および第2変形例について説明を行う。以下の説明においては、上記実施形態における土台部30と構成が共通する部分については適宜同一の符号を付して示すとともに説明を適宜省略し、構成が異なる点について主に説明を行うものとする。図5は、土台付きケージ10の第1変形例である土台部70の構成を図3と同様に示す図である。図5において、連通孔H3およびスリット(貫通孔)SL3,SL4の位置を1点鎖線で示すとともに、容器73に収容されている猫砂をドットで示している。
【0040】
図5に示すように、この土台部70は、上記実施形態における土台部30と略同一の構成を具備するが、内部空間を区画する仕切り壁が設けられていない点で相違する。また、土台部70に収容される容器73も内部空間の形状に対応して平面視略正方形状に構成されている。さらに、上記実施形態におけるスペーサ65と同様の機能・構成を有する平面視略四角枠状のスペーサ71が土台部70の天井面の外周部に沿って取り付けられている。
【0041】
この場合においても、上記実施形態における容器63と同様に、容器73に仕切り板73-1が設けられており、この仕切り板73-1によって容器73内を第1のスペース(第1収容部)73Aと第2のスペース(第2収容部)73Bに区画されている。そして、第1のスペース73Aに猫砂が収容される。そして、図5に示すように、第2のスペース73Bの直上方に上記実施形態の連通孔H1と同様の構成を備える連通孔H3が土台部70の上部に設けられている。
【0042】
また、土台部70の上部において、上記実施形態におけるスリットSL1,SL2と同一の構成を具備するスリットSL3,SL4が設けられている。このスリットSL3,SL4は、容器73を土台部70に収容したときに容器73の第1のスペース73Aの直上に位置するように設けられており、上記実施形態におけるスリットSL1,SL2と同様に、土台部70の内部空間に給水ボトルBLから滴り落ちる水滴を誘導する役割を有する。この第1変形例における土台部70を用いた場合にも、上記実施形態における土台付きケージ10と同様の効果を得ることができる。
【0043】
図6は、第2変形例における土台部80の構成を図3と同様に示す図である。図6において、連通孔H4~H6およびスリット(貫通孔)SL5~SL7の位置を1点鎖線で示すとともに、後述する容器85,86,87に収容されている猫砂をドットで示している。図6に示すように、土台部80は、内部空間を3つの収納スペースSP3,SP4,SP5に区画するように2つの仕切り壁83-1,83-2が平面視略T字状を呈するように設けられており、左右の前扉84A,84Bの他、後方に位置する収納スペースSP5にも片開式の扉84Cが設けられている。
【0044】
前扉84A,84Bおよび片開式の扉84Cの双方に、各々、上記実施形態におけるロック機構38と同一の構成を備えたロック機構92,94が各々設けられている。ロック機構92は、前扉84A,84Bに取り付けられた係止具92A,92Bと、係止具92Bに軸支された横木92Cと、を含む。
【0045】
また、ロック機構94は、土台部80の外側側面に取り付けられた係止具94Aと、扉84Cに取り付けられた係止具94Bと、係止具94Bに軸支された横木94Cとを含む。また、各収納スペースSP3~SP5は、上記実施形態における収納スペースSP1,SP2とほぼ同一の構成を備える。各収納スペースSP3~SP5は、上記実施形態における容器62と同一の構成を具備する容器85,86,87が各々収納可能に構成される。
【0046】
また、土台部80の上部には、上記実施形態におけるスリットSL1,SL2と同様の機能・構成を備えるスリットSL5,SL6,SL7が各容器85,86,87を収納スペースSP3~SP5に格納したときに、各容器85~87における第1のスペース(第1収容部)85A,86A,87Aの直上方となるように土台部80の上部に設けられており、各容器85~87における第2のスペース(第2収容部)85B,86B,87Bの直上方となる位置には上記実施形態における連通孔H1と同様の構成を備える連通孔H4,H5,H6が設けられている。この第2変形例における土台部80を用いた場合にも上記実施形態における土台付きケージ10と同様の効果を得ることができる。
【0047】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【符号の説明】
【0048】
10 土台付きケージ
20 ケージ
30,70,80 土台部
32,32A,32B,32C,32D 位置決めブロック
33A,33B 固定用アタッチメント
36A,36B,84A,84B 前扉
36A-1,36B-1 スリット
38,92,94 ロック機構
38A,38B,92A,92B,94A,94B 係止具
38C,92C,94C 横木
52 アタッチメント
54 固定具
56 ストッパー付きノズル
57 シート
62,63,73,85,86,87 容器
63-1,73-1 仕切り板
63A,73A,85A,86A,87A 第1のスペース(第1収容部)
63B,73B,85B,86B,87B 第2のスペース(第2収容部)
84C 扉
BL 給水ボトル
H1~H6 連通孔
SL1~SL7 スリット(貫通孔)
SP1~SP5 収納スペース
SP2-1 天井面
X 幅方向
Y 前後方向
Z 上下方向

図1
図2
図3
図4
図5
図6