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特許7331045情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20230815BHJP
   G06Q 20/10 20120101ALI20230815BHJP
【FI】
G06Q40/02
G06Q20/10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021109708
(22)【出願日】2021-06-30
(65)【公開番号】P2023006871
(43)【公開日】2023-01-18
【審査請求日】2021-06-30
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 一之進
(72)【発明者】
【氏名】古木 哲平
【合議体】
【審判長】高瀬 勤
【審判官】鹿野 博嗣
【審判官】古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-144596(JP,A)
【文献】特開2020-47181(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのユーザ端末に表示されたワンタイムコードを店舗に設置された店舗端末で読み取った情報に基づいて決済処理を行う情報処理装置であって、
複数のメンバーで決済を行うグループ決済に関する決済リクエストを受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた前記決済リクエストに基づいて、前記メンバーそれぞれの識別情報と前記複数のメンバーそれぞれの決済内容とを対応付けたワンタイムコードを生成して代表者宛に送信する生成部と、
記代表者の前記ユーザ端末に表示された前記ワンタイムコード前記店舗端末読み取られた後に、前記店舗端末から送信された、前記ワンタイムコードの情報に含まれる前記複数のメンバーそれぞれの識別情報と、前記複数のメンバーそれぞれの決済内容とに応じて、前記複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う決済処理部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記受付部は、
前記複数のメンバーそれぞれの割勘比率に関する情報を含む前記決済リクエストを受け付け、
前記生成部は、
前記割勘比率に応じて決済が行われる前記ワンタイムコードを生成し、
前記決済処理部は、
前記割勘比率に基づき、前記複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決済処理部は、
前記複数のメンバーそれぞれの口座のうち、いずれかの残高が不足する場合に、グループ内で立て替えて決済する立替決済を行うこと
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決済処理部は、
前記代表者の口座から前記立替決済を行うこと
を特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決済処理部は、
前記立替決済を行った場合に、立て替えられたメンバーに対して他のメンバーが立て替えた金額を請求すること
を特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決済処理部は、
前記複数のメンバーそれぞれの口座のうち、いずれかの残高が不足する場合に、前記決済処理を中止すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受付部は、
前記グループ決済に承諾したユーザを前記グループ決済のメンバーとする前記決済リクエストを受け付けること
を特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受付部は、
前記代表者から所定範囲内に存在するユーザを前記グループ決済の前記メンバーとする前記決済リクエストを受け付けること
を特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記決済処理部は、
前記決済処理として、前記複数のメンバーそれぞれの口座から店舗側の口座へ入金すること
を特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記決済処理部によって口座間の入金が完了した場合に、前記メンバーそれぞれの端末装置へ決済完了を通知する通知部
を備えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
ユーザのユーザ端末に表示されたワンタイムコードを店舗に設置された店舗端末で読み取った情報に基づいて決済処理をコンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数のメンバーで決済を行うグループ決済に関する決済リクエストを受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられた前記決済リクエストに基づいて、前記メンバーそれぞれの識別情報と前記複数のメンバーそれぞれの決済内容とを対応付けたワンタイムコードを生成して代表者宛に送信する生成工程と、
記代表者の前記ユーザ端末に表示された前記ワンタイムコード前記店舗端末読み取られた後に、前記店舗端末から送信された、前記ワンタイムコードの情報に含まれる前記複数のメンバーそれぞれの識別情報と、前記複数のメンバーそれぞれの決済内容とに応じて、前記複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う決済処理工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
ユーザのユーザ端末に表示されたワンタイムコードを店舗に設置された店舗端末で読み取った情報に基づいて決済処理を行う情報処理プログラムであって、
複数のメンバーで決済を行うグループ決済に関する決済リクエストを受け付ける受付手順と、
前記受付手順によって受け付けられた前記決済リクエストに基づいて、前記メンバーそれぞれの識別情報と前記複数のメンバーそれぞれの決済内容とを対応付けたワンタイムコードを生成して代表者宛に送信する生成手順と、
前記代表者の前記ユーザ端末に表示された前記ワンタイムコード前記店舗端末読み取られた後に、前記店舗端末から送信された、前記ワンタイムコードの情報に含まれる前記複数のメンバーそれぞれの識別情報と、前記複数のメンバーそれぞれの決済内容とに応じて、前記複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う決済処理手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、キャッシュレス決済に関する技術として、ユーザのユーザ端末を用いて実店舗との決済を行う決済システムがある。かかるキャッシュレス決済の一例として、たとえば、メンバー同士で請求書を作成し、当該請求書に基づいてメンバー間で支払いを行う、グループ決済に関する技術がある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5568560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、たとえば、複数のメンバーによって割勘で支払う割勘決済を容易にするうえで改善のよちがあった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、キャッシュレス決済における割勘を容易にすることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、受付部と、生成部と、決済処理部とを備える。前記受付部は、複数のメンバーで決済を行うグループ決済に関する決済リクエストを受け付ける。前記生成部は、前記受付部によって受け付けられた前記決済リクエストに基づいて、代表者宛にワンタイムコードを生成する。前記決済処理部は、前記生成部によって生成された前記ワンタイムコードに基づき、前記代表者によって決済が行われた場合に、前記複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、キャッシュレス決済における割勘を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の概要を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る個人口座情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る店舗口座情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るグループ決済の承諾画面の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る位置情報による承諾の一例を示す模式図である。
図7図7は、実施形態に係る決済処理の一例を示す模式図である。
図8図8は、実施形態に係る請求書画面の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
[実施形態]
〔1.情報処理〕
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る提供処理システムは、情報処理装置10と、ユーザ端末50と、店舗端末30とを含む。情報処理装置10、ユーザ端末50及び店舗端末30は、ネットワークを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した提供処理システムには、複数台の情報処理装置10、複数台のユーザ端末50及び複数台の店舗端末30が含まれていてもよい。
【0012】
図1に示す情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、ユーザ端末50を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、情報処理装置10は、取引対象の提供者(事業者)や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0013】
図1に示すユーザ端末50は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ端末50は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、ユーザ端末50は、情報処理装置10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、ユーザ端末50がスマートフォンである場合を示す。
【0014】
図1に示す店舗端末30は、利用者に取引対象を提供する事業者によって利用される情報処理装置である。店舗端末30は、例えば、POS(Point of Sales)端末や、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、店舗端末30は、情報処理装置10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0015】
なお、ユーザ端末50及び店舗端末30は、所定の情報処理を実現する制御情報を情報処理装置10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(HyperText Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、情報処理装置10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0016】
〔1-1.ユーザ端末を用いた決済について〕
ここで、情報処理装置10が実行する情報処理に先立ち、ユーザ端末50を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。例えば、ユーザU1が店舗にて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、ユーザU1は、ユーザ端末50に予めインストールされた決済アプリを起動する。
【0017】
例えば、ユーザ端末50は、ユーザU1を識別するためのユーザ識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗に設置された店舗端末30は、ユーザ端末50に表示されたユーザ識別情報を読み取り、ユーザ識別情報(若しくは、ユーザ識別情報が示す情報、すなわち、ユーザU1を示す情報(例えば、ユーザID))と、決済金額と、店舗を識別する情報とを示す決済情報を情報処理装置10へと送信する。このような場合、情報処理装置10は、ユーザ識別情報が示すユーザU1の口座から、店舗識別情報が示す店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、情報処理装置10は、決済が完了した旨の通知をユーザ端末50へと送信する。このような場合、ユーザ端末50は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0018】
なお、ユーザ端末50を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。店舗に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗を識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、ユーザU1がユーザ端末50を用いた決済を行うことにしてもよい。なお、2次元コードは、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
【0019】
ユーザU1は、ユーザ端末50の決済アプリを介して、店舗に設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、ユーザ端末50は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、ユーザU1或いは店舗の店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、ユーザ端末50は、ユーザU1を識別するユーザ識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗(若しくは店舗の事業者)を示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を情報処理装置10へと送信する。
【0020】
このような場合、情報処理装置10は、利用者識別情報が示すユーザU1の口座から、店舗識別情報が示す店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、情報処理装置10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末100へと送信する。このような場合、利用者端末100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。
【0021】
また、ユーザ端末50を用いた決済は、ユーザU1が予め電子マネーをチャージした口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、ユーザU1が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、ユーザ端末50は、店舗の口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、ユーザU1のクレジットカードの運用会社(カード会社)に対し、決済金額を請求してもよい。
【0022】
〔1-2.実施形態の概要について〕
たとえば、ユーザU1、U2、U3が一緒に食事を行い、それぞれユーザ端末50を用いた電子決済によって個別に勘定を行う場合、たとえば、ユーザU1、U2、U3は、それぞれ店舗端末30あるいは店舗の店員との間で決済を行う必要があり、一人のユーザが一括で支払う場合に比べて多くの時間を要してしまう。
【0023】
そこで、実施形態に係る情報処理では、たとえば、1つのワンタイムコードで複数の個人口座から決済処理が行われるグループ決済を導入することとした。具体的には、情報処理装置10は、たとえば、ユーザU1、U2、U3のうち、代表者であるユーザU1のユーザ端末50からグループ決済の決済要求を受け付ける(ステップS01)。
【0024】
たとえば、ユーザU1は、ユーザ端末50を用いて、ユーザU2、U3のユーザIDを関連付けた決済のグループを作成し、作成したグループのメンバーそれぞれの割勘比率を決定する。
【0025】
たとえば、情報処理装置10は、グループメンバーそれぞれのユーザIDおよび割勘比率に関する情報を含む決済要求を受け付ける。つづいて、情報処理装置10は、決済要求に基づいて、ワンタイムコードCdを生成する(ステップS02)。
【0026】
たとえば、ワンタイムコードCdは、グループメンバーそれぞれの割勘比率を示すQRコードである。図1に示す例では、ユーザU1の割勘比率が50%、ユーザU2、U3の割勘比率がそれぞれ25%であることを示す。なお、ワンタイムコードCdは、グループメンバーそれぞれの支払額を示すものであってもよい。たとえば、ユーザU2、U3がそれぞれ2000円支払い、残りの支払額をユーザU1が支払うといった情報を示すものであってもよいし、たとえば、ユーザU1が1万円払い、残りの支払額をユーザU2、U3が均等に支払うといった情報を示すものであってもよい。
【0027】
つづいて、情報処理装置10は、ワンタイムコードCdを生成すると、生成したワンタイムコードCdをグループの代表者であるユーザU1のユーザ端末50へ送信する(ステップS03)。
【0028】
店舗端末30は、代表者であるユーザU1のユーザ端末50に表示されたワンタイムコードCdを読み取ることで、ワンタイムコードCdが示すコード情報を取得する(ステップS04)。つづいて、店舗端末30は、ワンタイムコードCdから取得したコード情報に、請求金額(支払金額)に関する金額情報を付与して、情報処理装置10へ送信する(ステップS05)。
【0029】
つづいて、情報処理装置10は、店舗端末30から取得したコード情報および金額情報に基づいて、決済処理を行う(ステップS06)。たとえば、情報処理装置10は、支払金額を割勘比率に応じて、各メンバーの支払額を算出し、算出した支払額を対応するメンバーそれぞれの個人口座から店舗口座へ資金移動させることで決済処理を行う。
【0030】
そして、たとえば、情報処理装置10は、決済処理が完了すると、決済内容を各メンバーのユーザ端末50へ通知する。なお、たとえば、決済内容には、請求金額、各メンバーの支払金額に関する情報や、たとえば、クーポンの適用の有無などとった情報を含むようにしてもよい。また、メンバーそれぞれの支払に対して付与されるポイントに関する情報を含むようにしてもよい。
【0031】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、1つのワンタイムコードで複数人の口座から決済が行われるワンタイムコードCdを生成する。これにより、実施形態に係る情報処理装置10では、キャッシュレス決済における割勘を容易にすることができる。なお、本願における「決済」は、各種商品や役務の提供等に対する対価として利用者が行うものに限定されるものではなく、例えば、個人間の送金といった単純な資金移動、すなわち、商品や役務の提供に対する対価ではない資金のやりとりを含む概念である。すなわち、本願におけるグループ決済とは、何かしらの対価として行われる資金移動のみならず、対価ではない単純な資金移動に関する処理を含む概念である。
【0032】
〔2.情報処理装置の構成例〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理装置10は、通信部110と、制御部120と、記憶部130とを有する。
【0033】
通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、4G(Generation)、5G、LTE(Long Term Evolution)、WiFi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークを介して、外部装置との間で情報の送受信を行う。
【0034】
記憶部130は、たとえば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部130は、個人口座情報記憶部131と、店舗口座情報記憶部132とを有する。
【0035】
個人口座情報記憶部131は、各ユーザUの口座に関する情報を記憶する記憶部である。図3は、実施形態に係る個人口座情報記憶部131に記憶される情報の一例を示す図である。
【0036】
図3に示すように、たとえば、個人口座情報記憶部131は、「ユーザID」、「口座番号」、「現金残高」、「ポイント残高」、「取引履歴」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。
【0037】
「ユーザID」は、ユーザUを識別するための識別子である。「口座番号」は、ユーザUに対して開設された口座の番号である。「現金残高」は、対応する口座の現金として取り扱い可能な残高を示し、「ポイント残高」は、対応する口座のポイントの残高を示す。なお、たとえば、1ポイントは、1円と同等の価値で取引されるものとする。
【0038】
「取引履歴」は、対応する口座の取引の履歴である。たとえば、取引履歴には、入金または出金した日時、金額またはポイント、入金先または出金先等に関する情報が含まれる。なお、その他、個人口座情報記憶部131は、ユーザUの氏名、年齢、住所、マイナンバーなどいった個人情報や、ユーザUが保有するクーポン情報に関する情報を記憶することにしてもよい。また、たとえば、マイナンバーが登録されたアカウントのみを上記のグループ決済の参加対象とすることにしてもよい。また、クーポン情報は、たとえば、割引に関するものであってもよく、あるいは、ポイントの還元率やキャッシュバックに関するものであってもよい。
【0039】
図2の説明に戻り、店舗口座情報記憶部132について説明する。店舗口座情報記憶部132は、店舗の口座に関する各種情報を記憶する。図4は、実施形態に係る店舗口座情報記憶部132に記憶される情報の一例を示す図である。
【0040】
図4に示す例において、店舗口座情報記憶部132は、「店舗ID」、「口座番号」、「残高」、「取引履歴」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「店舗ID」は、店舗を識別するための識別子である。「口座番号」は、対応する店舗に対して開設された口座の番号である。通常、店舗の口座は、入金用の口座として利用されるので、ここでの口座番号は、たとえば、店舗が有する銀行口座の口座番号であってもよい。「残高」は、対応する口座の残高を示し、「取引履歴」は、口座の取引履歴を示す。
【0041】
図2の説明に戻り、制御部120について説明する。制御部120は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部120は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0042】
図2に示すように、制御部120は、受付部121と、生成部122と、決済処理部123と、通知部124とを有する。受付部121は、複数のメンバーで決済を行うグループ決済に関する決済リクエストを受け付ける。
【0043】
たとえば、受付部121は、複数のユーザUを1つのグループとして、グループの代表者となるユーザUのユーザ端末50から決済リクエストを受け付ける。そして、受付部121は、決済リクエストに関する情報を生成部122へ渡す。
【0044】
たとえば、グループの代表者は、ユーザ端末50を操作することで、メンバーそれぞれのユーザIDを対応付けたグループ情報と、メンバーそれぞれの割勘比率を示す比率情報と含む決済リクエストを生成する。
【0045】
たとえば、グループの代表者は、ユーザ端末50を操作し、各ユーザUをグループ決済に招待し、各ユーザUが招待に承諾した場合に、グループ決済のメンバーとしてユーザUのユーザIDをグループ情報に対応付ける。
【0046】
そして、受付部121は、グループ決済に承諾したユーザUをグループ決済のメンバーとする決済リクエストを受け付けることにしてもよい。図5は、実施形態に係るグループ決済の承諾画面の一例を示す図である。
【0047】
たとえば、図5に示すように、代表者であるAさんがグループ決済を行うためのグループに他のメンバーを招待する場合、他のメンバーのユーザ端末50には、たとえば、「Aさんからグループ決済の招待が来ました。承諾しますか?」といった文言がテキスト表示される。
【0048】
たとえば、招待されたメンバーは、ユーザ端末50に表示された承諾のボタンを押すことで、グループ決済を承諾する。たとえば、代表者であるAさんは、メンバー全員から承諾を得たうえで、ユーザ端末50を操作し決済リクエストを情報処理装置10へ通知する。
【0049】
これにより、各メンバーそれぞれが承諾したうえで、グループ決済が行われるので、グループ決済の不正利用を防止することができる。なお、メンバーの招待においては、たとえば、代表者であるAさんのユーザ端末50に招待用のQRコードを表示し、他のメンバーがそれぞれ自身のユーザ端末50で読み込むことで行うことにしてもよい。また、他の例として、代表者であるAさんが、SNSやメッセージアプリなどを用いて、招待用のURLを他のメンバーのユーザ端末50に送るようにしてもよい。
【0050】
また、受付部121は、代表者から所定範囲内に存在するユーザをグループ決済のメンバーとする決済リクエストを受け付けることにしてもよい。たとえば、グループの代表者のユーザ端末50では、各ユーザU(各ユーザUのユーザ端末50)の位置情報に基づいて、グループ決済の招待対象にすべきか否かを判定することにしてもよい。
【0051】
図6は、実施形態に係る位置情報による承諾の一例を示す模式図である。たとえば、代表者であるAさんのユーザ端末50では、たとえば、グループ決済の招待を他のユーザU(ここでは、Bさん、Cさん)のユーザ端末50へ送信するにあたり、他のユーザUのユーザ端末50から位置情報を取得する。
【0052】
たとえば、代表者であるAさんのユーザ端末50では、各メンバーがAさんから所定範囲R内に存在する場合に、グループ決済の招待を許可することにしてもよい。換言すれば、所定範囲R外に存在するユーザUに対して、グループ決済の招待を行えないように制限することにしてもよい。
【0053】
これにより、たとえば、Aさんと一緒にいないユーザUをグループ決済に参加させないことで、グループ決済の不正利用の防止を図ることができる。
【0054】
なお、代表者のユーザ端末50で行う上記の位置情報に基づくグループ決済の承認については、受付部121によって行うことにしてもよい。たとえば、受付部121は、たとえば、決済要求とともに受け付けた各メンバーの位置情報に基づき、各メンバーがAさんの所定範囲R内に存在する場合に、各メンバーのグループ決済を承認する。
【0055】
また、たとえば、飲み会の途中でCさんが途中退席することも考えられる。そのため、たとえば、受付部121は、所定期間内における各メンバーの位置情報を取得し、各メンバーのグループ決済を承認することにしてもよい。
【0056】
また、受付部121は、位置情報が所定範囲R内から逸脱しているメンバーについては、別途、グループ決済の参加の有無を問い合わせることにしてもよい。
【0057】
図2の説明に戻り、生成部122について説明する。生成部122は、受付部121によって受け付けられた決済リクエストに基づいて、代表者宛にワンタイムコードCdを生成する。
【0058】
上述したように、決済リクエストには、グループ決済のメンバーそれぞれのユーザID、割勘比率に関する情報が含まれ、生成部122は、各メンバーがそれぞれの割勘比率で支払いが行われるようグループ決済のワンタイムコードCdを生成する。
【0059】
すなわち、ワンタイムコードCdには、各メンバーのユーザIDにそれぞれの割勘比率が対応付けられた情報が記される。生成部122は、ワンタイムコードCdを生成すると、代表者のユーザ端末50へワンタイムコードCdを送信する。なお、ここでの代表者とは、決済リクエストを送信したメンバーであるが、任意のメンバーのユーザ端末50へワンタイムコードCdを送信することにしてもよい。すなわち、決済リクエストを行うユーザUと、ワンタイムコードCdを受け取るユーザUは、別の人物であってもよい。
【0060】
決済処理部123は、生成部122によって生成されたワンタイムコードCdに基づき、代表者によって決済が行われた場合に、複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う。
【0061】
たとえば、生成部122によって生成されたワンタイムコードCdによる店舗での支払いが行われると、コード情報および金額情報が店舗端末30から情報処理装置10へ送信される。
【0062】
決済処理部123は、店舗端末30から送信されたコード情報および金額情報に基づいて、決済処理を行う。たとえば、コード情報には、グループ決済を行うメンバーそれぞれのユーザID、割勘比率に関する情報、店舗を識別するための店舗IDに関する情報が含まれる。また、金額情報には、店舗で支払う支払い額に関する情報が含まれる。
【0063】
決済処理部123は、これらの情報に基づいて、決済処理を行うことになる。図7は、実施形態に係る決済処理の一例を示す模式図である。図7に示す例では、店舗に支払う支払総額が10000円であり、Aさんの割勘比率が50パーセント、Bさん、Cさんの割勘比率が25%である場合を示す。
【0064】
この場合、決済処理部123は、Aさんの個人口座から支払総額の50%となる5000円を店舗口座に移動させ、Bさん、Cさんの個人口座から支払総額の25%となる2500円を店舗口座に移動させる。
【0065】
これにより、店舗口座には、メンバーそれぞれの割勘比率に応じた金額が入金されることになる。なお、この際、決済処理部123は、たとえば、現金残高のみならず、各メンバーの個人口座にあるポイント残高を用いて決済処理を行うことにしてもよい。また、決済処理部123は、たとえば、代表者(たとえば、Aさん)の個人口座へメンバーそれぞれの個人口座から支払金額を一旦、移動させたのちに、代表者の個人口座から店舗口座へ支払金額を移動させることにしてもよい。
【0066】
また、たとえば、決済処理部123は、各ユーザIDに紐づいたクーポン情報の適用の可否を判定したうえで、決済処理を行うことにしてもよい。たとえば、決済処理部123は、クーポン情報の適用条件が今回の支払に対応するか否かを判定し、今回の支払いに対応しているクーポンがある場合に、クーポン情報を適用することにしてもよい。
【0067】
この際、たとえば、クーポン情報を支払総額(ここでは1万円)に対して適用することにしてもよいし、個人の支払金額(たとえば、クーポン情報を保有するBさんのみ)に適用することにしてもよい。
【0068】
また、決済処理部123は、決済処理に際して、いずれかのメンバーの個人口座の口座残高が不足している場合に、グループ決済を中止することにしてもよい。この場合、たとえば、決済処理部123は、代表者のユーザ端末50および店舗端末30へメンバーの残金が不足していることを示すエラーコードを送信することにしてもよい。
【0069】
また、たとえば、決済処理部123は、いずれかのメンバーの個人口座の口座残高が不足している場合に、不足分の金額を他のメンバーの個人口座から立て替えて決済を行う立替決済を行うことにしてもよい。
【0070】
この場合、たとえば、決済処理部123は、たとえば、代表者の口座残高を用いて立替決済を行うことにしてもよいし、あるいは、代表者が指定したメンバーでそれぞれ所定の比率で立て替える立替決済を行うことにしてもよい。
【0071】
たとえば、決済処理部123は、立替決済を行った場合、立て替えてもらったメンバーのユーザ端末50に対して、請求書を発行することにしてもよい。図8は、実施形態に係る請求書画面の一例を示す図である。図8に示す例では、たとえば、代表者であるAさんに1000円の代金を立て替えてもらった場合を示す。
【0072】
たとえば、Aさんに立て替えてもらったメンバーのユーザ端末50には、「今回のお支払いをAさんに立て替えてもらいました。口座残高に入金し、立替金のお支払いをお願いします」といった通知が表示される。
【0073】
メンバーは、「入金へ」のボタンを押すと、たとえば、連携する銀行口座や連携するクレジットカードから個人口座へ入金する入金画面に画面が遷移し、個人口座へ送金することができる。また、その他、図8に示す請求書画面から、たとえば、指定した日に入金する入金予約を行う予約画面に遷移することにしてもよい。
【0074】
たとえば、この場合、メンバーは、給料日を入金日として指定することができる。そして、決済処理部123は、たとえば、指定された入金日にAさんの個人口座へ立替金を送金することで、決済処理を完了させる。
【0075】
なお、立替払いに関しては、分割払いを選択可能とすることにしてもよいし、たとえば、他のメンバーからカンパ金を集めて立替を行った代表者の個人口座へ入金することにしてもよい。この場合、たとえば、メンバーそれぞれのユーザ端末50に対して、所定のメンバーの個人口座が残高不足である旨を通知し、メンバーそれぞれからカンパ金の指定を受け付けることにしてもよい。
【0076】
図2の説明に戻り、通知部124について説明する。通知部124は、決済処理部123によって口座間の入金が完了した場合に、メンバーそれぞれのユーザ端末50へ決済完了を通知する。
【0077】
たとえば、通知部124は、決済処理部123から決済内容に基づいて、決済完了の通知(以下、決済通知)を生成し、グループ決済を行ったメンバーそれぞれのユーザ端末50へ通知する。
【0078】
たとえば、決済通知には、グループ決済をおこなったメンバーそれぞれの支払った金額(あるいは割勘比率)や、店舗ID、今回の支払いによって獲得するポイント、適用したクーポン情報などに関する各種情報が含まれる。また、決済通知には、店舗の広告、店舗のお得情報(たとえば、次回使用可能なクーポン)などを含むようにしてもよい。
【0079】
〔3.処理フロー〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置10が実行する処理手順の一例について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。図7に示すように、まず、情報処理装置10は、たとえば、代表者のユーザ端末50からグループ決済の決済リクエストを受け付ける(ステップS101)。
【0080】
つづいて、情報処理装置10は、決済リクエストに基づいて、ワンタイムコードCdを生成する(ステップS102)。つづいて、情報処理装置10は、代表者のユーザ端末50へワンタイムコードCdを送信する(ステップS103)。
【0081】
つづいて、情報処理装置10は、ワンタイムコードCdを用いた決済に関する決済情報を取得し(ステップS104)、決済情報に基づいて、所定の割勘比率で個人口座から店舗口座へ電子マネーを移動させる決済処理を行う(ステップS105)。
【0082】
つづいて、情報処理装置10は、グループ決済のメンバーそれぞれのユーザ端末50へ決済完了通知を行い(ステップS106)、処理を終了する。
【0083】
〔4.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理装置10は、事前に割勘比率が決定された決済リクエストを受け付ける場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、情報処理装置10は、グループ決済のメンバーに関する決済リクエストを受け付けるとともに、支払いが行われた後に、割勘比率に関する情報を受け付けることにしてもよい。また、割勘比率に関しては、決済終了後に、ユーザUによる指定によって後から変更することにしてもよい。
【0084】
また、上述した実施形態では、ユーザ端末50に表示されたワンタイムコードCdを店舗端末30で読み取る場合の支払い方法について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、ユーザ端末50で店舗に設置されたQRコードを読み取った後に、ユーザUまたは店員が支払額を入力するタイプの支払い方法であってもよい。
【0085】
この場合、ユーザUは、たとえば、決済グループを作成したのちに、店舗に設置されたQRコードを読み取り、支払い額の入力等を行う。この場合においても、情報処理装置10は、それぞれの割勘比率に基づいて、メンバーそれぞれの個人口座を用いて決済処理を行うことができる。
【0086】
〔5.効果〕
上述した実施形態に係る情報処理装置10は、複数のメンバーで決済を行うグループ決済に関する決済リクエストを受け付ける受付部121と、受付部121によって受け付けられた決済リクエストに基づいて、代表者宛にワンタイムコードを生成する生成部122と、生成部122によって生成されたワンタイムコードに基づき、代表者によって決済が行われた場合に、複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う決済処理部123とを備える。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、キャッシュレス決済における割勘を容易にすることができる。
【0087】
また、実施形態に係る受付部121は、複数のメンバーそれぞれの割勘比率に関する情報を含む決済リクエストを受け付け、生成部122は、割勘比率に応じて決済が行われるワンタイムコードを生成し、決済処理部123は、割勘比率に基づき、複数のメンバーそれぞれの口座から決済処理を行う。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、キャッシュレス決済における割勘を容易にすることができる。
【0088】
また、実施形態に係る決済処理部123は、複数のメンバーそれぞれの口座のうち、いずれかの残高が不足する場合に、グループ内で立て替えて決済する立替決済を行う。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、いずれかのメンバーが残高不足であったとしても決済を完了する。
【0089】
また、実施形態に係る決済処理部123は、代表者の口座から立替決済を行う。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、いずれかのメンバーが残高不足であったとしても決済を完了する。
【0090】
また、実施形態に係る決済処理部123は、立替決済を行った場合に、立て替えられたメンバーに対して他のメンバーが立て替えた金額を請求する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、立て替えた金額を返金する返金作業を簡略化することができる。
【0091】
また、実施形態に係る決済処理部123は、複数のメンバーそれぞれの口座のうち、いずれかの残高が不足する場合に、決済処理を中止する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、各メンバーの口座残高の範囲内で決済処理を行うことができる。
【0092】
また、実施形態に係る受付部121は、グループ決済に承諾したユーザUをグループ決済のメンバーとする決済リクエストを受け付ける。したがって、情報処理装置10によれば、グループ決済の不正利用を防止することができる。
【0093】
また、実施形態に係る受付部121は、代表者から所定範囲R内に存在するユーザUをグループ決済のメンバーとする決済リクエストを受け付ける。したがって、情報処理装置10によれば、グループ決済の不正利用を防止することができる。
【0094】
また、実施形態に係る決済処理部123は、決済処理として、複数のメンバーそれぞれの口座から店舗側の口座へ入金する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、店舗に対してリアルタイムで支払金額が入金されるので、店舗側の利便性向上を図ることができる。
【0095】
また、実施形態に係る情報処理装置10は、決済処理部123によって口座間の入金が完了した場合に、メンバーそれぞれのユーザ端末50へ決済完了を通知する通知部124を備える。したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、グループメンバー全員で決済内容を確認することができるので、グループ決済の透明性を確保することができる。
【0096】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図10は、実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0097】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0098】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0099】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(図10では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0100】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0101】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部120の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0102】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0103】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0104】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0105】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0106】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部121は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0107】
10 情報処理装置
30 店舗端末
50 ユーザ端末
121 受付部
122 生成部
123 決済処理部
124 通知部
131 個人口座情報記憶部
132 店舗口座情報記憶部
U ユーザ
Cd ワンタイムコード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10