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特許7331113トート保持及び解放機構を有するワークステーションを有するシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】トート保持及び解放機構を有するワークステーションを有するシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
B65G1/04 555A
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2021540601
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-25
(86)【国際出願番号】 US2020013727
(87)【国際公開番号】W WO2020150380
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】62/792,793
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/742,119
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517420902
【氏名又は名称】アラート イノヴェイション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ジェイ. フォスナイト
(72)【発明者】
【氏名】デビン ラート
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジー. ラート ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ステファニー ウェイト
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン ワーハースト
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ハートネット
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-001832(JP,A)
【文献】特開平11-165811(JP,A)
【文献】特開2002-154607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動格納及び回収システムであって、
容器を格納するための格納位置と、
前記自動格納及び回収システム内で容器を周囲に移送するための移動ロボットと、
ワークステーション又はポータルと、を備え、
前記ワークステーション又はポータルは、
容器を運ぶ移動ロボットが前記ワークステーション又はポータルに入る第1の端部と、
前記移動ロボットが前記ワークステーション又はポータルから出る、前記第1の端部と反対側の第2の端部と、
前記容器を格納するための少なくとも1つの格納棚を有する容器格納構造であって、前記格納棚は、ボットアクセス側と、前記ボットアクセス側と反対側のユーザアクセス側と、を有する、前記容器格納構造と、
ボットアクセス側への又はボットアクセス側からのトートの移送を妨げ、及び/又は、ユーザアクセス側への又はユーザアクセス側からのトートの移送を妨げるように構成されたトート保持及び解放機構と、を備える、
自動格納及び回収システム。
【請求項2】
前記トート保持及び解放機構は、前記トートの少なくとも1つの側部と係合するように構成された固定ガイドを備える、請求項1に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項3】
前記トート保持及び解放機構は、前記ボットアクセス側への又は前記ボットアクセス側からのトートの移送を選択的に妨げるように構成されたボットアクセス側フリッパ、及び/又は、前記ユーザアクセス側への又は前記ユーザアクセス側からのトートの移送を選択的に妨げるように構成されたユーザアクセス側フリッパを備える、請求項1又は2に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項4】
前記ボットアクセス側フリッパは、前記ユーザアクセス側フリッパが、前記ユーザアクセス側における前記格納棚への又は前記格納棚からの前記トートの移送を可能にするときに、前記ボットアクセス側への前記トートの移送を妨げる、請求項3に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項5】
前記ユーザアクセス側フリッパは、前記ボットアクセス側フリッパが、前記ボットアクセス側における前記格納棚への又は前記格納棚からの前記トートの移送を可能にするときに、前記ユーザアクセス側への前記トートの移送を妨げる、請求項3又は4に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項6】
前記格納棚上の容器の存在、前記格納棚上の容器の識別、前記格納棚上の前記容器へ又は前記容器から移送された品目の識別、及び前記容器の重量のうちの少なくとも1つを監視するための制御システムをさらに備える、請求項3~5のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項7】
前記制御システムは、前記ボットアクセス側フリッパが前記ボットアクセス側への又は前記ボットアクセス側からの前記トートの移送を選択的に妨げる第1の位置と、前記ボットアクセス側フリッパが前記ボットアクセス側への又は前記ボットアクセス側からの前記トートの移送を可能にする第2の位置と、の間で移動するように前記ボットアクセス側フリッパを制御する、請求項6に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項8】
前記制御システムは、前記ユーザアクセス側フリッパが前記ユーザアクセス側への又は前記ユーザアクセス側からの前記トートの移送を選択的に妨げる第1の位置と、前記ユーザアクセス側フリッパが前記ユーザアクセス側への又は前記ユーザアクセス側からの前記トートの移送を可能にする第2の位置と、の間で移動するように前記ユーザアクセス側フリッパを制御する、請求項6又は7に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項9】
前記制御システムは、カメラを備える、請求項6~8のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項10】
前記制御システムは、光センサを備える、請求項6~9のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項11】
前記制御システムは、前記ボットアクセス側フリッパ及び前記ユーザアクセス側フリッパが、前記トートの移送を選択的に妨げているか否かを示す状態フラグをさらに備える、請求項6~10のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項12】
前記制御システムは、前記ボットアクセス側フリッパ及び前記ユーザアクセス側フリッパ両方のフリッパを閉じて移送を妨げ、前記ボットアクセス側フリッパを開いて移送を可能にすると共に前記ユーザアクセス側フリッパを閉じて移送を妨げ、前記ボットアクセス側フリッパを閉じて移送を妨げると共に前記ユーザアクセス側フリッパを開いて移送を可能にするように、前記ボットアクセス側フリッパ及び前記ユーザアクセス側フリッパを制御する、請求項6~11のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項13】
前記ワークステーション又はポータルは、1つ又は複数の格納棚上の1つ又は複数の製品トートから1つ又は複数の格納棚上の1つ又は複数の注文トートへのそれぞれの移送を可能にする、請求項~12のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項14】
前記1つ又は複数の格納棚への及び前記1つ又は複数の格納棚からの製品トート及び注文トートの流れは、前記1つ又は複数の格納棚のそれぞれの前記ボットアクセス側フリッパによって部分的に制御される、請求項13に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項15】
前記1つ又は複数の格納棚上における製品トートから注文トートへのそれぞれの移送は、前記1つ又は複数の格納棚のそれぞれの前記ユーザアクセス側フリッパによって部分的に制御される、請求項13又は14に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項16】
前記ワークステーション又はポータルは、前記少なくとも1つの格納棚を介した前記自動格納及び回収システムへの又は前記自動格納及び回収システムからの空のトートの移送を可能にする、請求項3~15のいずれか一項に記載の自動格納及び回収検索システム。
【請求項17】
前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパは、前記ボットアクセス側フリッパが最初に閉じられると共に前記ユーザアクセス側フリッパが最初に開かれて、前記少なくとも1つの格納棚上に空のトートを受け入れ、その後、前記ボットアクセス側フリッパが次いで開かれると共に前記ユーザアクセス側フリッパが次いで閉じられて、移動ロボット上への前記空のトートの移送を可能にすることによって、前記自動格納及び回収システムへの空のトートの移送を可能にする、請求項16に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項18】
前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパは、前記ユーザアクセス側フリッパが最初に閉じられると共に前記ボットアクセス側フリッパが最初に開かれて、前記少なくとも1つの格納棚上に空のトートを受け入れ、その後、前記ユーザアクセス側フリッパが次いで開かれると共に前記ボットアクセス側フリッパが次いで閉じられて、前記自動格納及び回収システムから前記空のトートを離間させる移送を可能にすることによって、前記自動格納及び回収システムから外へ空のトートの移送を可能にする、請求項16又は17に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項19】
移動ロボットから容器を受け入れるように構成された格納位置を含む自動格納及び回収システムであって、
ワークステーション又はポータルを備え、
前記ワークステーション又はポータルは、
容器を運ぶ移動ロボットが前記ワークステーション又はポータルに入る第1の端部と、
前記移動ロボットが前記ワークステーション又はポータルから出る、前記第1の端部と反対側の第2の端部と、
前記容器を受け入れるための少なくとも1つの格納棚を有する容器格納構造であって、前記格納棚は、ボットアクセス側と、前記ボットアクセス側と反対側のユーザアクセス側と、を有する、前記容器格納構造と、
トート保持及び解放機構と、を備え、
前記トート保持及び解放機構は、
ボットアクセス側フリッパであって、前記ボットアクセス側フリッパが前記ボットアクセス側への又は前記ボットアクセス側からのトートの移送を妨げる第1の位置と、前記ボットアクセス側フリッパが前記ボットアクセス側への又は前記ボットアクセス側からのトートの移送を可能にする第2の位置と、の間で移動するように構成された前記ボットアクセス側フリッパと、
ユーザアクセス側フリッパであって、前記ユーザアクセス側フリッパが前記ユーザアクセス側への又は前記ユーザアクセス側からのトートの移送を妨げる第1の位置と、前記ユーザアクセス側フリッパが前記ユーザアクセス側への又は前記ユーザアクセス側からのトートの移送を可能にする第2の位置と、の間で移動するように構成された前記ユーザアクセス側フリッパと、を備える、
自動格納及び回収システム。
【請求項20】
前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパをそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるためのアクチュエータバーをさらに備える、請求項19に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項21】
前記アクチュエータバーの並進は、前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパの4つの異なる状態を提供し、
前記4つの状態は、
前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパが両方とも開いて、前記ユーザアクセス側又は前記ボットアクセス側のいずれかへの容器の移動を可能にする、
前記ユーザアクセス側フリッパが前記ユーザアクセス側への前記容器の移動を妨げる一方、前記ボットアクセス側フリッパは前記ボットアクセス側への前記容器の移動を可能にする、
前記ユーザアクセス側フリッパが前記ユーザアクセス側への前記容器の移動を可能にする一方、前記ボットアクセス側フリッパは前記ボットアクセス側への前記容器の移動を妨げる、
前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパが両方とも閉じて、前記ユーザアクセス側及び前記ボットアクセス側両方への前記容器の移動を妨げる、
を含む、請求項20に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項22】
モータ及び制御システムをさらに備え、
前記アクチュエータバーは、前記制御システムの制御下で、前記モータによって並進するように駆動される、請求項21に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項23】
前記制御システムによって制御されるように、前記アクチュエータバーの並進位置が、前記ユーザアクセス側フリッパ及び前記ボットアクセス側フリッパが、前記4つの異なる状態のいずれの状態かを決定する、請求項22に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項24】
前記ユーザアクセス側フリッパが取り付けられた第1のカムと、前記ボットアクセス側フリッパが取り付けられた第2のカムと、前記第1のカムと係合するように構成された前記アクチュエータバー上の第1のピンと、前記第2のカムと係合するように構成された前記アクチュエータバー上の第2のピンと、をさらに備えており、
前記アクチュエータバーが並進するときの前記第1のピンの前記第1のカムとの係合により、前記ユーザアクセス側フリッパが前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、請求項21~23のいずれか一項に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項25】
前記アクチュエータバーが並進するときの前記第2のピンの前記第2のカムとの係合により、前記ボットアクセス側フリッパが前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動する、請求項24に記載の自動格納及び回収システム。
【請求項26】
移動ロボットから容器を受け入れるように構成された格納位置を含む自動格納及び回収システムであって、
ワークステーション又はポータルを備え、
前記ワークステーション又はポータルは、
前記容器を受け入れるための少なくとも1つの格納棚を備える容器格納構造であって、前記少なくとも1つの格納棚は、移動ロボットと前記少なくとも1つの格納棚との間で前記容器が移送されてよいボットアクセス側を備え、前記少なくとも1つの格納棚は、前記少なくとも1つの格納棚とワークステーションの外部の位置との間で前記容器が移送されてよいユーザアクセス側を備える、前記容器格納構造と、
前記ユーザアクセス側に隣接する第1のアームと、前記ボットアクセス側に隣接する第2のアームと、を備えるトート保持及び解放機構であって、前記第1のアーム及び前記第2のアームは、開状態と閉状態との間で移動するように構成される、前記トート保持及び解放機構と、を備え、
前記第1のアーム及び前記第2のアームが両方とも開いて、前記ユーザアクセス側又は前記ボットアクセス側いずれかへの容器の移動を可能にし、
前記第1のアームが前記ユーザアクセス側への前記容器の移動を妨げる一方、前記第2のアームが前記ボットアクセス側への前記容器の移動を可能にし、
前記第1のアームが前記ユーザアクセス側への前記容器の移動を可能にする一方、前記第2のアームが前記ボットアクセス側への容器の移動を妨げ、
前記第1のアーム及び前記第2のアームが両方とも閉じて、前記ユーザアクセス側及び前記ボットアクセス側両方への前記容器の移動を妨げる、
自動格納及び回収システム。
【請求項27】
前記第1のアームが開状態にあるか閉状態にあるかを制御し、前記第2のアームが開状態にあるか閉状態にあるかを制御するためのコントローラをさらに備える、請求項26に記載の自動格納及び回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、「System Having Workstation with Tote Retention and Release Mechanism」と題された、2019年1月15日出願の同時係属中米国仮特許出願第62/792,793号に、両方の出願に共通するすべての主題について関連する。この仮出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
例示的かつ非限定的な実施形態は、概して、例えば、電子商取引又は格納及び回収などのマテリアルハンドリングで使用するための、ピッキング、分配、トート導入又は取出ワークステーション、及び自動格納及び回収と、を有するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ワークステーションの例は、以下の米国特許及び特許公報(それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)に見出すことができる。ペイロードを輸送するための自動システムを開示する米国特許第9,139,363号、米国特許公開第2016/0355337号、米国特許公開第2017/0313514号、及び米国特許公開第2018/0134492号である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以下の概要は、単に例示を意図したものである。発明の概要は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0005】
一態様によれば、容器を格納するための格納棚と、自動格納及び回収システム内で容器を周囲に移送するための移動ロボットと、ワークステーション又はポータルと、を備え、ワークステーション又はポータルは、容器を運ぶ移動ロボットがワークステーションに入る第1の端部と、移動ロボットがワークステーション又はポータルから出る、第1の端部と反対側の第2の端部と、容器を格納するための少なくとも1つの格納棚を有する容器格納構造と、を有し、格納棚は、ボットアクセス側と、ボットアクセス側と反対側のユーザアクセス側とを有し、格納棚は、トート保持及び解放機構をさらに有し、トート保持及び解放機構は、ボットアクセス側へのトートの移送を選択的に妨げるように構成されたボットアクセス側フリッパアームを有し、トート保持及び解放機構は、ユーザアクセス側へのトートの移送を選択的に妨げるように構成されたユーザアクセス側フリッパアームをさらに有する、自動格納及び回収システムが提供される。
【0006】
別の態様によれば、一例として、静的ピッキングワークステーションと、トート格納及び回収及び輸送デッキとを有するロボット型格納及び回収システムを備える装置が提供される。このシステムは、格納及び回収システムから格納及び回収システム内の静的ピッキングワークステーションに自律的にトートを移送するボットを有する。静的ピッキングワークステーションは、ユーザがワークステーション内で製品トートから注文トートへ各品を移送するピッキング領域を有する。静的ピッキングワークステーションは、格納システムと一体化されている。ワークステーションは、ロボットへの輸送のためにトートが解放されるまで、又は、例えばピッキング又は配置のためにトートがユーザ又は車両に解放されるまで、トートを定位置に保持するトート保持及び解放機構又はフリッパ機構を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、ワークステーションを有するシステムの概略平面図を示す。
図2図2は、手動ワークステーションの等角図を示す。
図3図3は、手動ワークステーションの側面図を示す。
図4図4は、手動ワークステーションの側面図を示す。
図5A図5Aは、ワークステーションで使用するためのトート保持機構を有するトートの端面図を示す。
図5B図5Bは、ワークステーションで使用するためのトート保持機構の等角図を示す。
図5C図5Cは、ワークステーションで使用するためのトート保持機構の等角図を示す。
図5D図5Dは、ワークステーションで使用するためのトート保持機構の部分等角図を示す。
図5E図5Eは、ワークステーションで使用するためのトート保持機構の部分等角図を示す。
図6A図6Aは、トート保持フリッパ状態を示す。
図6B図6Bは、トート保持フリッパ状態を示す。
図7A図7Aは、トート存在状態を示す。
図7B図7Bは、トート存在状態を示す。
図8A図8Aは、トート壁ステーションの等角図を示す。
図8B図8Bは、トート壁ステーションの等角図を示す。
図8C図8Cは、トート壁ステーションの等角図を示す。
図9図9は、トート壁ステーションの側面図を示す。
図10図10は、トート壁ステーションの側面図を示す。
図11図11は、トート内容アクセスポータルの等角図を示す。
図12図12は、トート内容アクセスポータルの側面図を示す。
図13図13は、トート内容アクセスポータルの部分断面図を示す。
図14A図14Aは、トート内容アクセスポータルの等角図を示す。
図14B図14Bは、トート内容アクセスポータルの等角図を示す。
図15A図15Aは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図15B図15Bは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図16A図16Aは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図16B図16Bは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図17A図17Aは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図17B図17Bは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図18A図18Aは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図18B図18Bは、格納及び回収のための案内車両インターフェースの端面図を示す。
図19図19は、格納及び回収のための案内車両インターフェースのさらなる実施形態の斜視図及び断面図を示す。
図20図20は、格納及び回収のための案内車両インターフェースのさらなる実施形態の斜視図及び断面図を示す。
図21図21は、格納及び回収のための案内車両インターフェースのさらなる実施形態の斜視図及び断面図を示す。
図22図22は、格納及び回収のための案内車両インターフェースのさらなる実施形態の斜視図及び断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本技術の実施形態を、概して、ロボット型静的ワークステーションに関連する図面を参照して説明する。
【0009】
本実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではないことが理解される。むしろ、これらの実施形態は、本開示が完全かつ完璧であり、本発明を当業者に完全に伝えるように提供される。実際に、実施形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲及び概念に含まれる、これらの実施形態の代替形態、変形形態、及び均等物を包含することが意図される。さらに、以下の詳細な説明では、本実施形態の理解を提供するために、具体的な詳細が説明される。
【0010】
「頂部」及び「底部」、「上部」及び「下部」、「垂直」及び「水平」の用語は、本明細書で使用されているように、例示及び説明のためのみに使用され、参照されている項目が位置及び向きで交換可能である限り、実施形態の説明を限定することを意味していない。また、本明細書で使用されているように、「実質的に」及び/又は「約」の用語は、特定の寸法又はパラメータが、所与の用途に対して許容可能な製造公差内で変化してもよいことを意味する。1つの非限定的な実施形態では、許容可能な製造公差は、±0.25%である。「静的」の用語は、トートがボットの上に残ったままボットと共に移動する「動的」とは対照的に、ボットが静的位置にトートを置くことを指す。
【0011】
図1は、後述するように、自動化されたSKUや注文の格納及び回収を果たすのに適したピッキング及び分配ワークステーションを有するシステム10の概略平面図を示す。システム10の形態は、例示的なものであることが意図されており、システム10には、より多くの又はより少ないサブモジュール又はシステムが、様々な方法で配置されてよい。非限定的な例として、全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2017/0313514号又は米国特許出願公開第2018/0134492号に開示されるような形態は、例えば、ワークステーションが格納及び回収構造に一体化される場合に採用されてもよい。図1は、トート格納部12、輸送デッキ14、手動又はロボット型動的ワークステーション16、サービスデッキ18、ボット20、手動ワークステーション22、トート壁24、AGV/PGVベースのワークステーション36、及び分配ポータル26、28を有するシステム10の平面図を示す。トート格納アレイ12は、5つの格納通路32と、これら通路の両端における垂直部34と、を有するように示されているが、これよりも多い又は少ない数が設けられてもよい。各通路は、ボット20が端部から端部へ移動することを可能にし、端部にてボット20は、格納又は回収のために通路の両側でトートをピッキングするか、又は配置してもよい。垂直部34は、ボット20が選択的に上昇又は下降して、格納アレイ12又は垂直に積層された輸送デッキ14のレベルからレベルへ輸送できるようにするために設けられている。各動的ワークステーション16は、通路又はレーンを有しており、例えば、ピッキングレーンであって、注文トートが、ボット又は他の方法によってオペレータ又はロボットであってよいピッカーに提供されるピッキングレーン、及び、配置レーンであって、注文トートが、所与の注文を実現するためにピッカーからの製品で満たされる配置レーンを有する。ここで、製品ボットは、流れていき各品又はサブトートを提供し、ピッキングが完了するとすぐにワークステーション16を出て、次の格納位置に移動してもよい。MCS80(マスタ制御システム)によって命令されると、注文ボットは、ピッカー又はピッキングロボットによる回収動作と重複しながらワークステーション16に入る。ピッキングを介するボットの流れの順序は、複数の動的ワークステーション16内の複数の注文トートを同時にアクティブにすることによって、ほとんど制約を受けないでいられ得る。同様に、MCS80は、製品トート又は注文トートを分配のために、直接ワークステーションに向けてもよい。例えば、より詳細に説明されるように、手動ワークステーション22は、手動ピッキング、トート導入などの機能のために、格納構造12内に提供され、一体化されてもよい。同様に、トート壁24は、手動分配、トート導入などの機能のために、格納構造12内に提供され、一体化されてもよい。さらに、より詳細に説明されるように、AGV/PGVベースのワークステーション36は、自動分配、トート導入などの機能のために、格納構造12内に提供され、一体化されてもよい。さらに、より詳細に説明されるように、分配ポータル26は、手動分配又は他の機能のために、格納構造12内に提供され、一体化されてもよい。あるいは、分配ポータル28は、輸送レール又はデッキ38によって格納システム12に相互接続され提供されてもよく、ここで、例えば、注文は、壁42を通って外部の輸送又はピックアップ車両40に分配されてよい。いずれの場合も、ワークステーション又はポータルは、ワークステーション又は他の適切なコントローラによって制御されるトート保持フリッパ(トート保持機構)を組み込んでよく、トートが、ワークステーション又はポータルを通るボット通路を妨害しないことを保証し、さらに、適切な場合にオペレータアクセスを制限することを保証する。例として、保持機構により、オペレータ又はボットのアクセスが許可されることが保証されるが、両方の同時アクセスは許可しない、つまり例えば、オペレータがボット通路にトートを押し込むことを防止することは保証されない。
【0012】
ここで図2を参照すると、例えば図1に示すような、格納及び回収システムでの使用に適した静的ワークステーション22の等角図が示されている。静的ワークステーション22は、図1に示されるように、トート格納構造12内に直接一体化されてもよく、記載される各特徴部は、例えば、ピッキング又はデカント(デカントは、製造業者のケースから製品トートへの各品の移送を含む)容量を所与の格納構造に追加又は除去するために、格納構造に追加導入又は格納構造から除去されてもよい。図3及び図4を参照すると、ワークステーション22の対向する側面図がそれぞれ示されている。ワークステーション22は、例えば、コンベア等の中間輸送なしに、トート104が直接格納部に入ることを可能にするために設けられる。より詳細に説明されるように、ワークステーション22は、トートへのオペレータアクセスに、制御されたアクセス及び内容の検証をさらに提供する。ここで、専用ワークステーション制御装置及びワークステーション電気的収納装置106、108が設けられてもよく、以下により詳細に記載されるように、トート104がワークステーションを通るボットの通路を妨害しないことを保証し、さらに、適切な場合にオペレータアクセスを制限することを保証するために、可動保持フリッパを一体化したトート保持及び解放機構110が、専用ワークステーション制御装置106、108によって制御されて設けられてもよい。ワークステーション22はレーン102を有し、そこでは、空のトート、製品トート又は注文トートを有するボットが通過し、ボットは、格納又はアクセスのためにワークステーション22内の棚112、114上に保持されるべきトートを移送する。行レベル2には、レベル2上のトートへのユーザ及びボットのアクセスを容易にする前述のトート保持フリッパ110を組み込む棚114が示されている。代替態様では、トートアクセスは、任意の又は2つ以上のレベルで設けられてよい。MCSによって命令されると、ボットは、レーン102に入り、ピッキングのための目標先トート又は配置のための目標先トートの隣に自身が位置するように前方に移動する。代替態様では、1つ又は複数のボットが、いずれかの方向からレーン102に出入りする。さらに、レーン102の上下に、例えば、棚112にアクセスするためのレーンが設けられてもよい。静的ワークステーション22は、さらに、可動保持フリッパを組み込んだトート保持及び解放機構110が、取り出しのためにトートを解放するか、又はトート導入のために棚を開くときに、ユーザが棚114からトートを取り出すか又は棚114にトートを導入することを可能にするように設けられたオペレータアクセス領域120を有する。図示の実施形態では、6つの棚114が示されており、それぞれが、可動保持フリッパを組み込んだ専用のトート保持及び解放機構110を有する。代替的に、より多くの又はより少ない棚が設けられてもよい。ラベル122には、所与の棚を識別するための印、例えば1~6が設けられてもよい。左右のトートアクセスドア126、128には、ヒンジを設けてもよく、これにより、126に示すように、トートアクセスドアを開けて、ユーザがトートを取り出したりステーション22に戻したりすることができる。ユーザアクセス領域120には、例えば、所与のスケール上に置かれたトートの内容を検証するために、所与のスケール上に移動されたトートを動的に秤量し、対応する重量プロファイルを制御装置106、108によって監視することができるように、スケール130が設けられてもよい。さらに、スケールディスプレイ及びインターフェース(不図示)が、所与のスケールに関連する重量を表示するために設けられてもよい。一例では、Doran DS100デジタル重量インジケータを含んでもよい。パネル134が、ラベル122及びGUIモニタ136を取り付けるために設けられてもよい。1つ又は複数のバーコードリーダ137(手動及び可動又は静的)が、トート、各品、又はその他のバーコードをスキャンするために設けられてもよい。キャノピーパネル140は、カメラ台144としても機能するフレーム142に取り付けられてよい。カメラ及び視覚サブシステム144は、下記でより詳細に説明されるが、トートに向かって下方146を見下ろすように配置され、複数の視覚モードのために設けられる。3つのカメラが示されているが、より多く又はより少なくてもよい。
【0013】
(視覚モード)
静的作業ステーションでは、(1)トートが正しい位置に存在することを検証し、(2)正しいトートが存在することをMCSのデータに対して検証し、GRID/バーコードを介して予測通りに構成されていることを検証し、(3)トートが良好な状態にあり、システムにとって安全であることを検証し(反り、汚れ検出、ベールアームの位置、空)、(4)関連するトートが、製品を正しい位置にデカントするか、又は取り出すことを検証するために、視覚サブシステムが使用されてもよい。
【0014】
視覚システムが行い得る個々の動作には、以下が含まれる:(1)カメラ内設定の決定のためのカメラキャリブレーション、(2)視野内のステージ/スケール位置の手動/自動決定のためのステージキャリブレーション、(3)ステージの縁及びねじをガイドとして使用して周囲の照明に適合するように露出を調整するランタイムライトキャリブレーション、(5)ステージ/スケールに何かがあるかなどの明確なステージ検出、(6)デカントに適した場所にトートがあるか?などのトートの存在、位置、及びアライメント。ここで、複数の検出モードが提供されてもよい:(a)輪郭に基づくカメラ視野内のトートの位置及び角度の判定、(b)どの向きでトートが位置しているか?(アルファ又は数字側前方)、(c)ベールアームヒンジ位置/姿勢検出、(d)ベールアーム状態検出(上がっているか?正しくラッチされているか?)、(e)トートがデカントに対して有効な位置にあるか、(7)障害検出(手がトートに差し込まれているか、又はカメラの視野を遮る別の物体があるか?)、(8)サブトート構成検出(視覚からの結果がMCSの予測と照合される)、例えば、(a)トート内にサブトートがあるか?、(b)トートに掛かっている袋があるか?、(c)もしそうであれば、どのタイプであり、各サブトートがどこに位置しているか?、(d)各サブトートにどのバーコードが関連付けられているか?、(e)サブトートはどのくらい拡張されているか?、(9)トート/サブトート毎の2Dカメラからの空/汚れ/物体検出、例えば、(a)トート/サブトート底部可視性(各サブトートの底部のどれだけを確認することができるか?)、(b)汚れ対物体の分類、及び(10)トート反り算出(トート/サブトートの側面が反っているか?もしそうであれば、どのくらいか?)。
【0015】
(静的ワークステーション動作モード)
後述するように、ワークステーション22は、複数の異なる動作モードを有してよい。例示的な状態又はモードには、トート保持フリッパ状態、トートデカント/トートロード/アンロード状態、トート検証、期限検証、ロード製品、プル注文、ロードが空のトート、ロード注文トート、プル製品、プルバッグ付きトート、トートクリーニング、キャンセルされた注文、修理所などを含んでよい。
【0016】
一例として、デカントモードでは、ボットは、例えば、様々なサイズのサブトートを含む、様々なトートタイプの5つ又は他の任意の適切な数のトートを配送してもよく、トートタイプの分布割合は、アイテムデータベースに基づいてよく、1つのトート位置は、ドロップオフ/ピックアップのために空で保持されてもよい。ここで、トートフリッパ又はトート保持及び解放機構は、ボットからトートを受け取るためにボット側フリッパを開いてもよい。トートが所定の位置で検出されると、トートフリッパは、ユーザアクセスのためにユーザ側フリッパを開いてもよい。次いで、ユーザは、ケースを開け、製品をスキャンしてもよい。MCSは、アイテム情報を静的ワークステーションに提供してもよく、MCSは、例えば、アイテム寸法及びケース数量に基づいて、最適なトート/サブトートタイプを算出してもよい。さらに、アイテムに有効期限がある場合、静的ワークステーションは、ユーザに有効期限を入力するように促し、ワークステーションが有効期限を検証してもよい。次いで、静的ワークステーションは、トートを引き出すようにユーザに促してもよく、ユーザがトートをスケール上に引き出す。次いで、静的ワークステーションは、トート検証を実行してもよく、RFIDがトートIDの一致を確認し、視覚システムがサブトート構成及びサブトートIDを確認し、視覚システムがトートのベールアームが下方位置にラッチされていることを確認し、スケール及び視覚システムの両方がトートが空であることを確認する。次いで、静的ワークステーションは、ユーザに製品を特定のサブトートにロードするように促してもよく、ユーザは、ケースの全量又は一部量をロードする。静的ワークステーションは、重量に基づいてロードされた量を検証してもよい。ここで、静的ワークステーションスケールはまた、0.01ポンド又は他の適切な分解能で製品の重量を正確に測定するために使用されてよく、ここで、これらの重量は、次いで、MCSに戻されてデータベースに取り込まれてよい。次いで、これらの正確な製品重量は、例として、以下の用途のために使用されてよい:(a)製品をロードするための将来の検証、(b)自動ピッキングロボットによるアイテムハンドリング、(c)自動デカンティングロボットによるアイテムハンドリング、及び/又は(d)移動ロボットによる重い/軽いアイテムのアイテムハンドリング。さらに、ワークステーションは、3Dマッピングセンサ(不図示)が2D RGBカメラの上又は隣に設けられている場合、空のステージ/スケール上でアイテム寸法を取り込んでもよい。トートが満杯である場合、静的ワークステーションは、ユーザにトートを押し込むように促し、ユーザがトートを押し込み、トートフリッパがユーザ側フリッパを閉じ、ここで、満杯のトートは、ボットによって格納構造内に導入される準備が整う。ここで、ボットは、満杯のトートをピックアップする前に空のトートをドロップオフしてもよく、トートフリッパは、ボットアクセスのためにボット側フリッパを選択的に開く。
【0017】
さらなる例として、分配モードでは、ユーザは、注文番号を入力又はタイプしてもよい。代替的に、ユーザは、利用可能な全ての注文番号を検索し、分配のために1つを選択する。代替的に、倉庫管理システム(WMS)は、顧客の到着をMCSに通知してもよく、MCSが静的ワークステーション(SWS)への分配を強制/指示する。ここで、分配モードのために、ボットは、所与の注文のためのすべてのトートをSWSに配送し、SWSは、各品が注文の項目アイテムに対応している、1つ又は複数のトートを引き出すようにユーザに促す。ユーザは、フリッパ機構内のトート存在センサによって検証される注文を満たすために、所与のトートを引き出す。次いで、SWSは、棚からトートを取り出すようにユーザに促してもよい。次いで、ユーザは、視覚サブシステムによって検証される分配のために棚からトートを取り出す。
【0018】
さらなる例として、空のトート導入モードでは、ユーザは、1つ又は複数の空のトートをシステムに入力してもよい。ここで、SWSは、空のトートを棚に置くようにユーザに促してもよい。次いで、SWSは、トート検証を実行してもよく、RFIDが既知のトート(例えば、以前に特定された問題/フラグがない)を検証し、スケール及び視覚システムの両方がトートが空であることを確認し、MCSがトート透かしレベルに基づいて所望のトート構成を選択し、必要であれば、SWSが、サブトート又はバッグをロードするようにユーザに促し、ユーザがサブトート又はバッグをロードする。代替的に、SWSは、トート検証を実行し、ここでは、視覚サブシステムがサブトート構成を検証し、サブトートが存在する場合、視覚システムがサブトートIDを確認する。スケール及び視覚サブシステムの両方が、トートが空であることを確認してもよい。次いで、SWSは、トートを押し込むようにユーザに促してもよく、ユーザがトートを押し込み、ボットが格納のためにトートをピッキングする。
【0019】
さらなる例として、オフラインでピックされた注文トート導入モードでは、ユーザは、WMSトートラベルをスキャンしてもよく、ユーザはまた、アルファボットラベルをスキャンする。代替的に、RFIDリーダーは、トートIDがWMSによって追跡される場合、トートを識別することができる。WMSは、注文トートが既知であること、製品内容、及び温度帯を検証してもよい。製品のコールドチェーンコンプライアンスは、ワークステーションにおいてさらに追跡されてもよい。ここで、冷凍製品が冷却ワークステーションに長く残りすぎている場合、ワークステーションは、コールドチェーン規則に準拠するためにトートを押し込むようにユーザに指示する。これは、デカントなどの製品を含むすべての動作モードに使用されてよい。SWSは、トートを押すようにユーザに促してもよく、ユーザがトートを押す。
【0020】
さらなる例として、プル製品モードでは、ユーザは、「期限切れプロダクトを引き出す」を選択してもよい。代替的に、ユーザは、一連の基準又はアイテム属性に基づいて製品を検索し、配送のためにトートを選択する。次いで、ボットはトートを配送する。次いで、SWSはユーザにトートを引き出すように促し、ユーザがトートを引き出す。SWSは、トート検証を実行し、特定のサブトートからすべての製品を引き出すようにユーザに指示し、ユーザがトートから製品を取り出す。次いで、SWSはトート検証を実行し、視覚サブシステムが、製品が正しいサブトートから取り出されたことを検証し、スケールが、正しい量の製品が取り出されたことを検証し、SWSはトートを押すようにユーザに促し、ユーザがトートを押し込む。次いで、ボットがトートをピックアップしてもよい。
【0021】
さらなる例として、キャンセル注文モードでは、ボットは、注文トート及び製品トートを配送し、例えば、1つの注文トート及び4つの空の製品トートを配送する。SWSは、ユーザにトートを引き出すように促し、ユーザがトートを引き出す。SWSは、注文トートから1つの製品をスキャンするようにユーザに促し、ユーザが製品をスキャンする。SWSは、空の製品トートに製品を入れるようにユーザに指示し、注文トートが空になり、製品がASRSに戻されるまで、処理が繰り返される。
【0022】
さらなる例として、修理所モードにおいて、ボットは、報告された問題(例えば、フラグ)を有するトートを配送する。SWSは、トートを引き出すようにユーザに指示し、ユーザがトートを引き出す。SWSは、すべての製品を取り出すようにユーザに指示し、ユーザがすべての製品を取り出す。次いで、ユーザは、「トートを再利用する」又は「トートを変更する」を選択してもよい。トートを変更する場合、ユーザは、トートを交換し、「トートIDを新たにする」(したがって、トートについて以前に報告されたフラグを除去する)を選択し、SWSは、ユーザに製品をスキャンするように指示し、ユーザは、損傷のない再販可能な製品をスキャンし、ロードする量を選択する。SWSは、製品をリロードするようにユーザに指示し、ユーザが製品をロードする。トートが満杯である場合、SWSは、トートを押し込むようにユーザに指示する。
【0023】
ここで図5Aを参照すると、トート支持トレイ114上のワークステーションで使用するためのトート保持機構110を有するトート104の端面図が示されている。また、図5Bを参照すると、ワークステーションで使用するためのトート保持機構の等角図が示されている。また、図5Cを参照すると、ワークステーションで使用するためのトート保持機構の等角図が示されている。トート保持機構110は、ボット側フリッパ160及びユーザ側フリッパ162を有し、図5B及び図5Cでは、両方が延伸されているところが描かれている。ボット側フリッパ160及びユーザ側フリッパ162の両方が延伸されると、それらのアームが、トート104がボット側又はユーザ側のどちらにも移動することを防止する。ボット側フリッパ160が収納されると、アームが邪魔にならないように移動され、トート104がアームを通り過ぎてボット側に移動できるようになる。同様に、ユーザ側フリッパ162が収納されると、アームが邪魔にならないように移動され、トート104がアームを通り過ぎてユーザ側に移動できるようになる。表示部164は、フリッパ機構の状態を表示するために示されている。
【0024】
ここで図5Dを参照すると、ワークステーション22で使用するためのトート保持機構110の部分等角図が示されている。また、図5Eを参照すると、ワークステーション22で使用するためのトート保持機構110の部分図が示されている。トート保持機構110は、ボット側フリッパ160及びユーザ側フリッパ162(いずれも図5Dにおいて延伸位置で示されている)を有する。ボット側フリッパ160は、ボット側フリッパアーム170と、フリッパフレーム182及びボット側位置決めアームカム178に対して静止しているピボット174を有する。同様に、ユーザ側フリッパ162は、ユーザ側フリッパアーム172と、フリッパフレーム182及びユーザ側位置決めアームカム180に対して静止しているピボット176を有する。ピン止めされたカムアクチュエータバー184は、ボット側アクセスピン186(図5Dでは部分的に隠れている)及びユーザ側アクセスピン188を有するように示されている。ピン止めされたカムアクチュエータバー184は、フレーム182に可動的に連結され、フレーム182に対してスライド190するように拘束され、ボット側アクセスピン186がボット側位置決めアームカム178の凹凸と係合し、ユーザ側アクセスピン188がユーザ側位置決めアームカム180の凹凸と係合する。ピン止めされたカムアクチュエータバー184の位置は、アームカム178、180のどの部分にピン186、188が係合するかに応じて、ボット側フリッパ160及びユーザ側フリッパ162が開閉されるかどうかを決定する。ピン止めされたカムアクチュエータバー184は、ピン止めされたカムアクチュエータバー184に連結されているナット194と係合するモータ駆動親ねじ192を介して、手動又は代替的に自動で動かすことができる。ピン止めされたカムアクチュエータバー184は、収納位置と延伸位置との間で両方のフリッパ160、162を動かすために使用されるが、フリッパ160、162は、さらなる実施形態において、別個の機構によって独立して作動されてもよい。
【0025】
ここで図6Aを参照すると、トート保持フリッパ状態テーブル220が示されている。また、図6Bを参照すると、トート保持フリッパ状態テーブル222が示されている。トート保持フリッパ状態は、ボットMPセンサ224、ユーザMPセンサ226、cw限界フラグ228及びcw限界フラグ230の状態によって反映されるピン止めカムアクチュエータバー184の位置の関数であり、MPセンサはそれぞれのフリッパの位置を検出し、限界フラグはナットの動きの限界を検出する。図示された状態は、アクセスなし、ボット側アクセス、ユーザ側アクセス、及び移動中というフリッパ110の状態を含み、移動中とはピン止めされたカムアクチュエータバー184の状態を指す。
【0026】
図7Aを参照すると、トート存在状態テーブル280が示されている。また、図7Bを参照すると、トート存在状態282が示されている。ボットTPセンサ284及びユーザTPセンサ286は、例えばトートによって遮断されるビームを通してか又は他の適切なセンサとして設けられてもよい。図示された状態は、トートなし、ボットがトートを移送中、ユーザがトートを移送中、トートが中心に位置している、を含む。
【0027】
図8A~8Cを参照すると、トート壁ステーション340の等角図が示されている。2つのわずかに異なるトート壁342、344を有するトート壁ステーションが示されている。また、図9及び図10を参照すると、トート壁ステーション342の側面図が示されている。トート壁ステーション340は、図1に示されるように、トート格納構造12内に直接一体化されてもよく、記載される各特徴部は、例えば、容量を所与の格納構造に対して追加又は除去するために、格納構造に追加導入又は格納構造から除去されてもよい。ワークステーション340は、例えば、コンベア等の中間輸送なしに、トート346が直接格納部に入ることを可能にするために設けられる。ワークステーション340は、トートへのオペレータアクセスに、さらに、制御されたアクセス及び内容の検証を提供する。ここで、専用ワークステーション制御装置/端末サーバ350が設けられてもよく、トート346がワークステーションを通るボット通路を妨害しないことを保証し、さらに、適切な場合にオペレータアクセスを制限することを保証するために、可動保持フリッパを組み込んだトート保持及び解放機構352、354が、専用ワークステーション制御装置350によって制御又は監視されて設けられてもよい。トート保持及び解放機構352及び/又は354は、電動であってもよいが、さらなる実施形態では、保持及び解放機構352及び354は、手動であってもよい。加えて、フリッパ160及び/又は164は、(アクチュエータアーム184によって、と同じように)自動的に駆動されてもよいが、可動保持フリッパが手動で作動される実施形態が可能である。ワークステーション340は、レーン360、362を有し、そこでは、空のトート、製品トート、又は注文トートを有するボットが通過し、ボットは、格納又はアクセスのために、ワークステーション340内の棚364、366、368上に保持されるべきトートを移送する。行レベル4には、レベル4上のトートへのユーザ及びボットのアクセスを容易にする前述のトート保持フリッパ352、354を一体化した棚366が示されている。同様に、行レベル3には、レベル3上のトートへのユーザ及びボットのアクセスを容易にする前述のトート保持フリッパ352、354を一体化した棚368が示されている。代替態様では、トートアクセスは、任意の又は2つ以上のレベルで設けられてよい。MCSによって命令されると、ボットは、レーン360、362に入り、ピッキングのための目標先トート又は配置のための目標先トートの隣に自身が位置するように前方に駆動する。代替態様では、1つ又は複数のボットが、いずれかの方向からレーン360、362に出入りする。さらに、レーン360、362の上下に、レーンが例えば、棚364にアクセスするために設けられてもよい。トート壁340は、上部棚382及び下部棚384を有するオペレータアクセス領域380をさらに有し、それらの棚は、可動保持フリッパを組み込んだトート保持及び解放機構352、354が、取り出しのためにトートを解放するか、又はトート導入のために棚を開くときに、ユーザがトートを棚366、368から取り出したり、棚366、368に導入したりできるように設けられている。図示の実施形態では、各ユニット342、344に対して6つの棚が示されており、各棚は、可動保持フリッパを組み込んだ専用のトート保持及び解放機構352、354を有する。代替的に、より多い又はより少ない棚を設けてもよい。ラベル390には、所与の棚を識別するための印、例えば1~6が設けられてもよい。ユーザアクセス領域380には、棚又はスケールが設けられてもよい。パネル392が、ラベル122及び表示部394を取り付けるために設けられてもよい。代替的に、図示されるように、表示部394’又は394’’が、異なる位置に取り付けられてもよい。1つ又は複数のバーコードリーダ396(手動及び可動又は静的)が、トート、各品、又はその他のバーコードをスキャンするために設けられてもよい。専用の表示部398もまた、各トート格納位置に設けられてよい。
【0028】
(トート壁動作モード)
一例として、1つのトート壁動作モードは、空のトート導入を含んでもよい。ここで、ユーザは、モード「空のトート導入」を選択してもよい。フリッパが開くか、又は、ユーザが空のトートを置く頂部棚で開かれる。フリッパが閉じて、ボットがトートを取り出す。次いで、フリッパが開いて、ユーザが頂部棚にトートを置き、導入のためのトートがなくなるまで処理を繰り返す。ここで、GUI要件は、モード選択を含む。ここで、棚表示要件は、「挿入(Insert)」、「利用可能(Available)」、「混雑(Busy)」又は「利用不可(Disabled)」を表示してもよい。
【0029】
さらなる例として、別のトート壁動作モードは、空のトート回収を含んでもよい。ここで、ユーザは、モード「空のトート分配」を選択してもよい。ユーザ側フリッパが閉じられ、ボット側フリッパがボット配送のための頂部棚で開かれる。ボットがトートを配送する。ユーザ側フリッパが開き、ボット側フリッパが閉じ、ユーザがトートを取り出す。ユーザは、カートが満杯になるまでトートを取り出し続ける。ここで、すべての棚は、モード中、トートで占有されたままであってよい。ここで、GUI要件は、モード選択を含んでもよい。ここで、棚表示要件は、「取り出し(Remove)」、「利用可能(Available)」、「混雑(Busy)」、又は「利用不可(Disabled)」を表示してもよい。
【0030】
さらなる例として、別のトート壁動作モードは、分配を含んでもよい。ここで、ユーザは、モード「分配」を選択してもよい。ユーザがログインし、OSNを入力する。ユーザ側フリッパが閉じられ、ボット側フリッパが開かれ、ボットが、例えば格納アレイ12からトートを回収し、格納棚114にそれらを移動させる。次いで、ユーザ側フリッパが開き、ボット側フリッパが閉じ、ユーザがトートを取り出す。この処理は、そのOSNを有するすべてのトートが配送されるまで、取り出しが繰り返される。ユーザは、別の注文を分配したいかを問われてもよく、そうでない場合、ユーザセッションがタイムアウトしてもよい。GUI要件は、ログイン、ユーザ名を表示し、OSNをタイプし、分配完了メッセージを表示してもよい。棚表示要件は、表示「取り出し(Remove)」、「完了(Done)」、「利用不可(Disabeled)」、カウントダウン、及びトート数量 (例えば、4つのうちの1つ)を含んでもよい。
【0031】
さらなる例として、別のトート壁動作モードは、(注文トートOトート)導入を含んでもよい。ここで、ユーザがモード「Oトート導入」を選択し、フリッパが底部棚で閉じられる。ユーザは、WMSラベルをスキャンし、GRID IDをスキャンする。1つのフリッパが開き、ユーザはトートを挿入する。フリッパが閉じて、ボットが、スキャンしたGRID IDがRFID読み取りと一致することを検証する。次いで、ボットは、一致する場合にトートを回収し、スキャナが次の動作の準備をする。次いで、ユーザが別のGIFラベル及びGRID IDをスキャンし、すべてのトートがシステムに挿入されるまで処理が継続する。GUI要件は、モード選択及び不良スキャンのための例外処理を含んでもよい。棚表示要件は、表示「挿入(Insert)」、「利用可能(Available)」、「混雑(Busy)」、及び「利用不可(Disabled)」を含んでもよい。
【0032】
ここで図11を参照すると、トート内容アクセスポータル500の等角図が示されている。また、図12を参照すると、トート内容アクセスポータル500の側面図が示されている。トート内容アクセスポータル500は、例えば図1に示すように、格納及び回収システムで使用するのに適していてもよい。トート内容アクセスポータル500は、トート格納構造内と直接一体化されてもよいし、輸送レール等を介して遠隔的に一体化されてもよい。トート内容アクセスポータル500は、満たされた注文510を有するトートがピックアップのために提示されることを可能にするために設けられる。ポータル500は、6つのトート格納位置512を有し、それぞれがヒンジで固定された専用のトートカバードア514を有するように示されている。各ドアにおいて、電気的に制御されたラッチ及び開放機構520を介して各ドアへのアクセスを制御するために、専用の制御装置516が設けられてもよい。これにより、トート内の各品へのユーザアクセスが、トートがユーザアクセスのために適切に配置されている時間に制限される。図11はさらに、トートが挿入され及び/又は取り出され得るパネル524及び526を示す。この実施形態は、トート保持及び解放機構522(図12)をさらに組み込んでもよい。制御装置516は、上述のように専用の制御装置によって制御される、可動保持フリッパを組み込んだトート保持及び解放機構522とインターフェース接続してもよい。これにより、トートがワークステーションを通過するボット通路を妨害しないことを保証し、さらに、適切な場合にオペレータアクセスを制限することを保証する。ヒンジ式アクセスドア524、526は、トートを手動で導入する又は取り出すために、及びサービスアクセスのために設けられてもよい。ポータル500は、ユーザアクセス側530及びボットアクセス側532を有する。トート内容アクセスポータル500は、レーン536を有し、そこでは、注文トート540を有するボット538が通過し、ボットは、アクセスのために、トート内容アクセスポータル500内の傾斜棚544に保持されるべきトートを移送する。行レベル2には、レベル2上のトートへのユーザ及びボットのアクセスを容易にする前述のトート保持フリッパを組み込んでもよい棚が示されている。MCSによって命令されると、ボットは、レーン546に入り、ピッキングのため目標先の満たされた注文トートの隣に、又は、注文ピックアップトート配置のため目標先位置注文の隣に、自身が位置するように前方に移動する。代替の態様では、1つ又は複数のボットが、いずれかの方向からレーンに出入りする。さらに、レーンの上下に、レーンが、例えば、追加の棚にアクセスするために設けられてもよい。トート内容アクセスポータル500は、所与の注文を満たすために、ユーザがトートの各品から取り出すことができるように設けられたユーザアクセス領域を有する。所与のトートにアクセスするとき、可動保持フリッパを組み込んだトート保持及び解放機構は、ユーザがトートをボットオペレーションスペース又はレーンに手動で押し込むことができないようにトートを保持する。左右のアクセスドア524、526には、オペレータがトートを移動させるか、又はトート中身アクセスポータル500の内部の機構を補修や点検ができるように、ドアを開くことができるヒンジを設けてもよい。GUIモニタ550及びスキャナ552が設けられてもよく、例えば、個人デバイス等のバーコードをスキャンするために1つ又は複数のバーコードリーダを設けてもよい。頭上パネルは、例えば、カメラ、照明ケーブル及びその他の電子機器560を搭載するために、レベル5に設けられてもよく、そこでは、カメラがトートを見下ろすように配置されてもよく、例えば、トートが空であるか、満杯であるか、その他であるか、又はユーザにあるかを検出し、カメラが複数の視覚モードのために設けられる。作動中、ポータル500は、顧客がボット側ではなくユーザ側にアクセスすることができるように、ある構造にバルクヘッド取り付けされてもよい。注文をピックアップするために、顧客は、ユーザインタフェースで自身の認証を行い、制御装置は、それらを適切なドア及びトートに導き、それらを開き、ユーザが彼らの注文を満たすために中身をアンロードすることを可能にする。取り出しに際し、制御装置は、中身が取り出されたことを検証してドアを閉じ、MCSは、満たされた注文トートをピックアップするためにボットを発送し、次の顧客によってピックアップされる次回の注文トートとそれらを交換する。また、図13を参照すると、トート中身アクセスポータル500の部分断面図が示されている。人間工学的な理由から、顧客のピックアップのために提示されたトート510は傾斜している。トートは、ボット538によって棚544に配送され、棚544は、ベアリング568で枢動することができる。ギアモータ570は、リンク572及びローラ574に連結された出力シャフトを有するように設けられており、トート510をピックアップのためにより人間工学的に都合の良い向きで提示するために、図示のように棚544が枢動することを可能にする。ユーザによるアクセスに際し、円筒又は線形アクチュエータ520は、アクセスのために図示のようにドア514を上方に枢動させることによってドア514を開く。
【0033】
ここで図14Aを参照すると、トート内容アクセスポータル600の等角図が示されている。また、図14Bを参照すると、トート内容アクセスポータル600の等角図が示されている。ポータル600は、傾斜可能なポータルベースプレート610及びガイド612及びアクセスドア614のような、ポータル500と同様の特徴を有してもよい。ユーザアクセス側では、各トートにアクセスするために個々のドアに頼る代わりに、選択的に開閉することができるドア616、618が、注文ピックアップのために一度に3つまでのトートへのユーザアクセスのために設けられる。スラットベースの回転アクセスドアが示されているが、任意の適切なドアが設けられてもよい。ボットアクセス側では、安全又は他の懸念のために、ユーザがボット側にアクセスすることを防止するために、リニアアクチュエータ634、636によって選択可能に開閉されてよい対応するゲート630、632が設けられている。ここで、ゲートは、閉鎖するための隔離プレートとして機能し、ボットをユーザから隔離する。
【0034】
ここで図15Aを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース750の端面図が示されている。また、図15Bを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース750の端面図が示されている。AGV/PGV756が、自動案内車両(AGV)又は個人用案内車両(PGV)として提供されてもよく、AGV/PGV756は、受動トート支持部758を有し、トート格納アレイ762内のボット760と直接インターフェース接続する。図15Aは、ボット760上のトート764を示し、図15Bは、AGV/PGV756上のトート764を示し、ボット760には、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2017年11月2日に公開された米国特許出願公開第2017/0313514号に開示されるように、シャトル又はトート移送機構766が設けられている。ここで、ボット760上のシャトル又はトート移送機構766は、ASRS762から取り出すためにAGV/PGV756にトートを選択的に配置してもよく、又は、ASRS762内に導入するためにAGV/PGV756からトートをピッキングしてもよい。図15A及び図15Bは、AGV/PGV756とボット760との間の同期ハンドオフの例を示し、移送のためにタイミング及び位置の2つが、同期的に処理される必要がある。
【0035】
ここで図16Aを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース800の端面図が示されている。また、図16Bを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース800の端面図が示されている。AGV/PGV756は、自動案内車両(AGV)又は個人用案内車両(PGV)として設けられてもよく、AGV/PGV756は、受動トート支持部758を有し、トート格納アレイ812内の能動棚810と直接インターフェース接続する。図16Aは、ボット760上のトート814及び棚810上のトート816を示し、図16Bは、AGV/PGV756上のトート816及び棚810上のトート814を示し、ボット760には、シャトル又はトート移送機構766が設けられており、棚810にも、シャトル又はトート移送機構766が設けられている。ここで、ボット760及び棚814上のシャトル又はトート移送機構766は、ASRS812から取り出すために棚810及びAGV/PGV756にトートを選択的に配置してもよく、又は、ASRS812内に導入するために棚810及びAGV/PGV756からトートをピッキングしてもよい。図16A及び16Bは、AGV/PGV756とボット760との間の非同期ハンドオフの例を示し、移送のためにタイミング及び位置の2つが、同期的に処理される必要はない。
【0036】
ここで図17Aを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース850の端面図が示されている。また、図17Bを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース850の端面図が示されている。AGV/PGV756は、自動案内車両(AGV)又は個人用案内車両(PGV)として設けられてもよく、AGV/PGV756は、受動トート支持部758を有し、トート格納アレイ862内の受動棚864に隣接する能動棚860と直接インターフェース接続する。図17Aは、ボット760上のトート866及び受動棚864上のトート868及び能動棚860上のトート870を示し、図17Bは、AGV/PGV756上のトート870及び能動棚860上のトート868及び受動棚864上のトート866を示し、能動棚860には、シャトル又はトート移送機構766が設けられており、ボット760にも、シャトル又はトート移送機構766が設けられている。ここで、ボット760及び能動棚860上のシャトル又はトート移送機構766は、ASRS862から取り出すために棚864及びAGV/PGV756にトートを選択的に配置してもよく、又は、ASRS862内に導入するために棚864及びAGV/PGV756からトートをピッキングしてもよい。図17A及び17Bは、AGV/PGV756とボット760との間の非同期ハンドオフの例を示し、移送のためにタイミング及び位置の2つが、同期的に処理される必要はない。
【0037】
ここで図18Aを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース900の端面図が示されている。また、図18Bを参照すると、格納及び回収への案内車両インターフェース900の端面図が示されている。AGV/PGV906は、自動案内車両(AGV)又は個人用案内車両(PGV)として設けられてもよく、AGV/PGV906は、能動トート支持部908を有し、トート格納アレイ912内の受動棚910と直接インターフェース接続する。図18Aは、ボット760上のトート914及び棚910上のトート916を示し、図18Bは、AGV/PGV906上のトート916及び棚910上のトート914を示し、ボット760には、シャトル又はトート移送機構766が設けられており、AGV/PGV906にも、シャトル又はトート移送機構766が設けられている。ここで、ボット760及びAGV/PGV906上のシャトル又はトート移送機構766は、ASRS912から取り出すために棚910及びAGV/PGV906にトートを選択的に配置してもよく、又は、ASRS912内に導入するために棚910及びAGV/PGV906からトートをピッキングしてもよい。図18A及び18Bは、AGV/PGV906とボット760との間の非同期ハンドオフの例を示し、移送のためにタイミング及び位置の2つが、同期的に処理される必要はない。
【0038】
一実施形態によれば、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つの非一時的メモリと、を備えてもよく、少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサにより、装置にロボット式ワークステーションを介して物品を列に入れてスケジュールさせてもよい。
【0039】
1つ又は複数のコンピュータ可読媒体の任意の組合せをメモリとして利用してもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又は非一時的コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、伝搬信号を含まず、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、又はデバイス、あるいは前述の任意の適切な組合せであってよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下を含む:1つ又は複数の配線を有する電気的接続、可搬型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、可搬型コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は前述の任意の適切な組み合わせ。
【0040】
上述の実施形態は、例えば、ポータル500、600のトート格納位置512を覆うための、図11~14に示すようなドア514を含む。いくつかの実施形態では、これらのドア514は、トート内の各品へのユーザアクセスを、トートがユーザアクセスのために適切に配置されている時間に制限するために使用されてもよい。さらなる実施形態では、トート格納位置512の一部又は全部のドア514は取り除かれてもよい。図19~22には、このような実施形態が示されている。図19は、ボットアクセス側から見たポータル1000を示す。ポータルは、トート格納位置512を含み、そのいくつかはトート510とともに示されている。上述のように、ゲート632は、安全又は他の懸念のために、ユーザがボット側にアクセスすることを防止するために、選択可能に開閉されてもよい。図20は、ユーザアクセス側から見たポータル1000を示す。図から分かるように、ドア514(例えば、図11に示される)は取り除かれ、各トート格納位置512内のベースプレート610上に着座したトートは、ユーザアクセスドア616が開いているときにアクセス可能であってよい(図20ではドア616が取り除かれ、図21では1つのそのようなドア616が示される)。そのような実施形態では、ユーザ側ドア616が開かれると、トートがユーザによってアクセスされてもよい。実施形態では、ユーザ側ドア616は、1つ又は複数のトートが、トート格納位置512内のユーザアクセスのために利用可能でない限り、ロックされてよい。図22は、図13のアクセスドア514が取り除かれたポータル1000の断面縁部図を示す。
【0041】
本技術の実施形態は、ユーザがトートを手動で引き出すことができないように、又は、手動でトートをボット動作レーンに押し込むことができないように、トートを保持するための、上述のような可動保持フリッパを含むトート保持及び解放機構522(図12)を含む。さらなる実施形態では、トート保持及び解放機構522は、可動保持フリッパが省略されるように簡略化されてもよい。図22は、ユーザアクセス側530及びボットアクセス側532に隣接するトート保持及び解放機構522を示す。この実施形態では、トート保持及び解放機構522は、例えばトートの底部付近のトートの1つ又は複数の縁部においてトート510と係合する単純な固定ガイド1002、1004を備えてもよい。ガイドは、ユーザアクセス側でトート510と係合して、ユーザが手動でトートをユーザ側から引き出すことを防止するガイド1002を備えてもよい。ガイドは、ボットアクセス側でトート510と係合して、ユーザが手動でトートをボット動作レーン536内に押し込むことを防止するガイド1004を備えてもよい。トート510をガイド1002から取り外すために、ユーザは、トートの前部を静止ガイドから持ち上げて、ユーザアクセス側530からのトート510の取り出しを可能にしてもよい。トート格納位置512内のアームは、トート510の後部をガイド1004から持ち上げるか押し上げて、トートアクセス側532を通してボット動作レーン536内へのトート510の取り出しを可能にしてもよい。受動ガイド1002、1004を含む図22に示す実施形態は、(図22のように)ドア514を含まない実施形態、又は(図13のように)ドア514を含む実施形態で使用されてもよい。
【0042】
実施形態では、本技術は、容器を格納するための格納位置と、自動格納及び回収システム内で容器を周囲に移送するための移動ロボットと、ワークステーション又はポータルと、を備え、ワークステーション又はポータルは、容器を運ぶ移動ロボットがワークステーション又はポータルに入る第1の端部と、移動ロボットがワークステーション又はポータルから出る第1の端部と反対側の第2の端部と、容器を格納するための少なくとも1つの格納棚を有する容器格納構造であって、格納棚は、ボットアクセス側と、ボットアクセス側と反対側のユーザアクセス側と、を有する容器格納構造と、ボットアクセス側への又はボットアクセス側からのトートの移送を妨げ、及び/又は、ユーザアクセス側への又はユーザアクセス側からのトートの移送を妨げるように構成されたトート保持及び解放機構と、を備える、自動格納及び回収システムに関する。
【0043】
別の実施形態では、本技術は、移動ロボットから容器を受け入れるように構成された格納位置を含む自動格納及び回収システムに関し、自動格納及び回収システムは、ワークステーション又はポータルを備え、ワークステーション又はポータルは、容器を運ぶ移動ロボットがワークステーション又はポータルに入る第1の端部と、移動ロボットがワークステーション又はポータルから出る、第1の端部と反対側の第2の端部と、容器を受け入れるための少なくとも1つの格納棚を有する容器格納構造であって、格納棚は、ボットアクセス側と、ボットアクセス側と反対側のユーザアクセス側と、を有する容器格納構造と、トート保持及び解放機構と、を備え、トート保持及び解放機構は、ボットアクセス側フリッパであって、ボットアクセス側フリッパがボットアクセス側への又はボットアクセス側からのトートの移送を妨げる第1の位置と、ボットアクセス側フリッパがボットアクセス側への又はボットアクセス側からのトートの移送を可能にする第2の位置と、の間で移動するように構成されたボットアクセス側フリッパと、ユーザアクセス側フリッパであって、ユーザアクセス側フリッパがユーザアクセス側への又はユーザアクセス側からのトートの移送を妨げる第1の位置と、ユーザアクセス側フリッパがユーザアクセス側への又はユーザアクセス側からのトートの移送を可能にする第2の位置と、の間で移動するように構成されたユーザアクセス側フリッパと、を備える。
【0044】
別の実施形態では、本技術は、移動ロボットから容器を受け入れるように構成された格納位置を含む自動格納及び回収システムに関し、自動格納及び回収システムは、ワークステーション又はポータルを備え、ワークステーション又はポータルは、容器を受け入れるための少なくとも1つの格納棚を備える容器格納構造であって、少なくとも1つの格納棚は、移動ロボットと少なくとも1つの格納棚との間で容器が移送されてよいボットアクセス側を備え、少なくとも1つの格納棚は、少なくとも1つの格納棚とワークステーションの外部の位置との間で容器が移送されてよいユーザアクセス側を備える、容器格納構造と、ユーザアクセス側に隣接する第1のアームと、ボットアクセス側に隣接する第2のアームと、を備えるトート保持及び解放機構であって、第1のアーム及び第2のアームは、開状態と閉状態との間で移動するように構成される、トート保持及び解放機構と、を備え、第1のアーム及び第2のアームが両方とも開いて、ユーザアクセス側又はボットアクセス側いずれかへの容器の移動を可能にし、第1のアームがユーザアクセス側への容器の移動を妨げる一方、第2のアームがボットアクセス側への容器の移動を可能にし、第1のアームがユーザアクセス側への容器の移動を可能にする一方、第2のアームがボットアクセス側への容器の移動を妨げ、第1のアーム及び第2のアームが両方とも閉じて、ユーザアクセス側及びボットアクセス側両方への容器の移動を妨げる。
【0045】
上記の詳細な説明は、例示及び説明の目的で提示されている。これは、網羅的であること、又は記載事項を開示される形態に厳密に限定することを意図していない。上記の教示の観点から多くの変更及び変形が可能である。記載された実施形態は、特許請求の範囲のシステムの原理及びその主な適用を最良に説明するために選択され、それによって、他の当業者が、特許請求の範囲のシステムを、様々な実施形態で、及び意図される特定の使用に適した様々な変更を伴って、最大限に利用することを可能にする。本方法の範囲は、本明細書に添付される特許請求の範囲によって定義されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19
図20
図21
図22