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特許7331152デュアルSIM・UEデータ送信方法およびデバイス、記憶媒体、ならびにユーザ機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】デュアルSIM・UEデータ送信方法およびデバイス、記憶媒体、ならびにユーザ機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20230815BHJP
   H04W 76/28 20180101ALI20230815BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20230815BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20230815BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W76/28
H04W88/06
H04W92/08
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021573250
(86)(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 CN2020087198
(87)【国際公開番号】W WO2020248733
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-01-26
(31)【優先権主張番号】201910497715.5
(32)【優先日】2019-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520122781
【氏名又は名称】スプレッドトラム コミュニケーションズ(シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】グー,シァンシン
(72)【発明者】
【氏名】シュ,ジン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】デン,ユン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ウェイフェン
(72)【発明者】
【氏名】スン,チアン
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0248922(US,A1)
【文献】特表2014-504125(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105142166(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアル加入者識別モジュール(SIM)ユーザ機器(UE)データを送信するための方法であって、前記デュアルSIM・UEは、第1のSIMカードおよび第2のSIMカードを搭載するように構成され、前記方法は、
第1のサービング基地局に接続される前記第1のSIMカードが接続状態にある間に、前記第2のSIMカードの無線送信または受信の要求を決定するステップと、
前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求するステップと、
少なくとも、前記非データ送信の前記時間ギャップまたは前記無線周波数回路チェーンを使用して、前記第2のSIMカードの前記無線送信または受信を実行するステップと、を含み、
前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、前記非データ送信の前記時間ギャップを要求する前記ステップが、非データ送信の定期的な時間ギャップを求める要求を、前記無線送信または受信の前記要求が属するサービスが定期的サービスであることに応答して前記第1のサービング基地局に送信するステップを含み、
前記要求が、前記非データ送信の前記定期的な時間ギャップの期間、開始時点、および持続時間を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、前記非データ送信の前記時間ギャップを要求する前記ステップは、
前記第2のSIMカードの前記無線送信または受信の前記要求の開始時点を決定するステップと、
前記開始時点より第1のオフセット前の時点において、前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、前記非データ送信の前記時間ギャップを要求するステップと
を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、前記非データ送信の前記時間ギャップを要求する前記ステップは、
前記無線送信または受信の前記要求が、ネットワークにアクセスすることであることに応答して、前記第1のサービング基地局に、前記非データ送信および第1の後続する定期的オフラインモードの前記時間ギャップを要求するステップであって、前記第1のサービング基地局からの前記第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間は、接続状態となった前記第2のSIMカードによるデータ送信のために使用することが可能である、ステップ
を含む、方法。
【請求項4】
請求項に記載の方法であって、前記非データ送信および前記第1の後続する定期的オフラインモードの前記時間ギャップを要求する前記ステップは、
前記第2のSIMカードの前記無線送信または受信の前記要求の開始時点を決定するステップと、
前記開始時点より第1のオフセット前の時点において、前記第1のサービング基地局に、前記非データ送信の前記時間ギャップを要求するステップと、
前記開始時点より第2のオフセット前の時点において、前記第1のサービング基地局に、前記第1の後続する定期的オフラインモードを要求するステップであって、前記第1の後続する定期的オフラインモードのパラメータは、各オフライン時間の期間、開始位置、および持続時間を含む、ステップと
を含む、方法。
【請求項5】
請求項に記載の方法であって、少なくとも、前記非データ送信の前記時間ギャップを使用して、前記第2のSIMカードの前記無線送信または受信を実行する前記ステップは、
前記非データ送信の前記時間ギャップを使用して、前記第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のアクセスを実行するステップと、
前記第2のSIMカードが前記第2のサービング基地局にアクセスした後、前記第2のサービング基地局に、第2の後続する定期的オフラインモードを要求するステップであって、前記第2の後続する定期的オフラインモードのパラメータは、各オフライン時間の期間、開始点、および持続時間を含み、前記第2のサービング基地局からの前記第2の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間は、前記第1のSIMカードのデータ送信のために使用することが可能である、ステップと、
を含む、方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、
第2のサービング基地局に、非データ送信の別の時間ギャップを要求するステップであって、前記第2のSIMカードが前記第2のサービング基地局にアクセスした後、前記第1のサービング局からの前記第1の後続する定期的オフラインモードの前記オフライン時間が、前記第2のSIMカードと前記第2のサービング基地局との間のサービスニーズを満たさないことに応答する、ステップと、
前記非データ送信の前記別の時間ギャップに基づいて、前記第1のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードを要求するステップと
をさらに含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、前記無線周波数回路チェーンを要求する前記ステップは、
少なくとも2つのチャネルで動作する前記無線周波数回路チェーンのうちの少なくとも1つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを解放するように前記第1のサービング基地局へ要求するステップであって、前記無線送信または受信の前記要求が、ネットワークへアクセスすることであり、前記第1のSIMカードが、キャリアアグリゲーション状態にあり、前記少なくとも2つのチャネルで動作する前記無線周波数回路チェーンを使用することに応答する、ステップを含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、前記無線周波数回路チェーンを要求する前記ステップは、
前記無線送信または受信の前記要求ネットワークにアクセスすることであり、前記第1のSIMカードデュアル接続にあることに応答して、前記デュアル接続のうちの1つの対応する接続における無線周波数回路チェーンを解放するように前記第1のサービング基地局へ要求するステップ
を含む、方法。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の方法であって、前記無線送信または受信の前記要求は、ネットワークアクセス、ページング受信、システムメッセージ受信、信号測定、およびセル探索を含む、方法。
【請求項10】
デュアルSIMユーザ機器(UE)のデータを送信するためのデバイスであって、前記デュアルSIM・UEは、第1のSIMカードおよび第2のSIMカードを搭載するように構成され、前記デバイスは、
第1のサービング基地局で修正される前記第1のSIMカードが接続状態にある間に、前記第2のSIMカードの無線送信または受信の要求を決定するように構成された、前記無線送信または受信の要求を決定するための回路と、
前記無線送信または受信の前記要求に基づいて、前記第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求するように構成された要求回路と、
少なくとも前記非データ送信の前記時間ギャップまたは前記無線周波数回路チェーンを使用して、前記第2のSIMカードの前記無線送信または受信を実行するように構成された動作回路と
を備え
前記要求回路が、非データ送信の定期的な時間ギャップを求める要求を、前記無線送信または受信の前記要求が属するサービスが定期的サービスであることに応答して、前記第1のサービング基地局に送信するように構成され、
前記要求が、前記非データ送信の前記定期的な時間ギャップの期間、開始時点、および持続時間を含むことを特徴とする、デバイス。
【請求項11】
コンピュータ命令が格納された記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が実行されると、請求項1からのいずれか一項に基づく方法が実行される、記憶媒体。
【請求項12】
メモリとプロセッサとを備えるユーザデバイスであって、前記メモリには、コンピュータ命令が格納され、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、請求項1からのいずれか一項に基づく方法が実行される、ユーザデバイス
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年6月10日に出願され、「DUAL-CARD UE DATA TRANSMISION METHOD AND DEVICE、STORAGE MEDIUM AND USER EQUIPMENT」(デュアルカードUEデータ送信方法およびデバイス、記憶媒体、ならびにユーザ機器)と題された中国特許出願第201910497715.5号の優先権を主張し、その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、通信技術分野に関し、より具体的には、デュアルSIM・UEデータ送信方法およびデバイス、記憶媒体、ならびにユーザ機器に関する。
【背景技術】
【0003】
デュアル加入者識別モジュール(SIM)ユーザ機器(UE)とは、2つの加入者識別モジュール(SIM)(以下、SIM1およびSIM2と称される)を使用するように適合された端末機器を指す。デュアルSIM・UEの2つのSIMカードは、通信ベースバンド回路と無線周波数回路とを同時に占有する必要があり得る。たとえば、SIM1が接続状態にある場合、SIM2は、ページング受信、システムメッセージ受信、信号測定、およびセル探索などの無線送信または受信を実行する必要がある。例示的な例として、ページングがSIM2によって受信されたとき、またはオンデマンドシステムメッセージが無線リソース制御(RRC)を介してSIM2によって要求されたとき、またはSIM2のアクセスがユーザによって開始されたとき、ネットワークへのアクセスの動作が実行される。さらに、2つのSIMカードが接続状態にあり、時分割でUEをスケジュールすることにより、データ送信に2つの基地局が必要な場合である。したがって、2つのSIMカードが1セットの通信ベースバンドおよび無線周波数を共有するときに、2つのSIMカードが同時に通信ベースバンドを占有するという問題を解決する必要がある。
【0004】
既存の技術では、2つのSIMカードが同時に通信ベースバンドを占有するという問題を解決するために、1つの手法は、UEがサービスの優先度に基づいて1つのチャネルで送信または受信し、他のチャネルでの送信または受信を破棄することを含む。別の手法は、ベースバンド回路および無線周波数回路が他のチャネルにおいて解放された後、他のチャネルで動作する送信または受信が必要なときに、送信するアップリンクデータがないことを基地局に通知するために、UEが事前にアップリンクデータバッファ情報を送信し、UEが、スケジューリング要求を送信し、次に、送信される必要があるデータの実際の量を基地局に通知するために、その後に取得されるアップリンク送信機会でアップリンクデータバッファ情報を送信することを含む。
【0005】
しかしながら、第1の既存の技術では、UEは、正常にページングされない可能性があり、これは、データ送信性能を低下させ、ネットワーク無線リソースを浪費し、ネットワーク動作インジケータにさらに影響を与える可能性がある。第1の既存の技術では、データ送信の円滑性に影響を与える可能性があり、したがって、データ送信の効率が低下する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の実施形態は、デュアルSIM・UEデータを送信するための方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態では、デュアルSIM・UEデータを送信するための方法が提供される。この方法は、第1のサービング基地局に接続されている第1のSIMカードが接続状態にある間に、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求を決定するステップと、無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求するステップと、少なくとも、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを利用して、第2のSIMカードの無線送信または受信を実行するステップとを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップを要求する前記ステップは、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求の開始時点を決定するステップと、開始時点より第1のオフセット前の時点において、無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップを要求するステップとを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップを要求する前記ステップは、無線送信または受信の要求が属するサービスが、定期的サービスであり、この要求が、非データ送信の定期的な時間ギャップの期間、開始時点、および持続時間を含むことに応答して、非データ送信の定期的な時間ギャップを求める要求を、第1のサービング基地局に送信することを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップを要求する前記ステップは、無線送信または受信の要求が、ネットワークにアクセスすることであることに応答して、第1のサービング基地局に、非データ送信および第1の後続する定期的オフラインモードの時間ギャップを要求することを含み、第1のサービング基地局からの第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間は、第2のSIMカードが接続状態となった後のデータ送信のために使用される。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記非データ送信および第1の後続する定期的オフラインモードの時間ギャップを要求する前記ステップは、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求の開始時点を決定するステップと、開始時点より第1のオフセット前の時点において、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップを要求するステップと、開始時点より第2のオフセット前の時点において、第1のサービング基地局に、第1の後続する定期的オフラインモードを要求するステップとを含み、第1の後続する定期的オフラインモードのパラメータは、各オフラインの期間、開始位置、および持続時間を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記少なくとも、非データ送信の時間ギャップによって、第2のSIMカードの無線送信または受信を実行する前記ステップは、非データ送信の時間ギャップによって、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のアクセスを実行するステップと、第2のSIMカードが第2のサービング基地局にアクセスした後、第2のサービング基地局に、第2の後続する定期的オフラインモードを要求するステップとを含み、第2の後続する定期的オフラインモードのパラメータは、各オフラインの期間、開始点、および持続時間を含み、第2のサービング基地局からの第2の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間は、第1のSIMカードのデータ送信のために使用され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、方法はさらに、第2のSIMカードが第2のサービング基地局にアクセスした後、第1のサービング局からの第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間が、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のサービスニーズを満たさないことに応答して、第2のサービング基地局に非データ送信の別の時間ギャップを要求するステップと、非データ送信の別の時間ギャップに基づいて、第1のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードを要求するステップとを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、無線周波数回路チェーンを要求する前記ステップは、無線送信または受信の要求が、ネットワークへアクセスすることであり、第1のSIMカードが、キャリアアグリゲーション状態にあり、少なくとも2つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを使用することに応答して、少なくとも2つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンのうちの少なくとも1つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを解放するように第1のサービング基地局へ要求することを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、無線周波数回路チェーンを要求する前記ステップは、無線送信または受信の要求が、ネットワークにアクセスすることであり、第1のSIMカードがデュアル接続にあることに応答して、デュアル接続のうちの1つの対応する接続における無線周波数回路チェーンを解放するように第1のサービング基地局へ要求することを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、無線送信または受信の要求は、ネットワークアクセス、ページング受信、システムメッセージ受信、信号測定、およびセル探索を含む。
本開示の一実施形態では、デュアルSIM・UEデータを送信するためのデバイスが提供され、デバイスは、第1のサービング基地局で修正される第1のSIMカードが接続状態にある間に、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求を決定するように適合された、無線送信または受信の要求を決定するための回路と、無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求するように適合された要求回路と、少なくとも非データ送信または無線周波数回路チェーンの時間ギャップによって、第2のSIMカードの無線送信または受信を実行するように適合された動作回路とを含む。
【0017】
本開示の一実施形態では、中に格納されたコンピュータ命令を有する記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されると、上記の方法のいずれかに基づく方法が実行される。
【0018】
本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含むユーザ端末が提供され、メモリは、中に格納されたコンピュータ命令を有し、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、上記のいずれかの方法に基づく方法が実行される。
【0019】
本開示の実施形態は、以下の利点を有する。
本開示の実施形態では、第1のSIMカードが、第1のサービング基地局に接続されている場合、第2のSIMカードの無線送信または受信は、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求することによって実行され、したがって、第2のSIMカードのサービスは、第1のSIMカードのサービスに可能な限り影響を与えずに実行され得る。すなわち、デュアルSIM・UEと基地局との間の調整を通じて、無線リソースの浪費が回避され得、デュアルSIM・UEの2つのSIMカードのデータ送信性能が改善され得る。
【0020】
さらに、無線送信または受信が、ネットワークにアクセスする要求である場合、非データ送信の時間ギャップおよび第1の後続する定期的オフラインモードは、第2のSIMカードのデータを送信するように第1のサービング基地局に要求される。本開示の実施形態では、第2のSIMカードの無線送信または受信は、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップを要求することによって実行され得、第2のSIMカードのデータ送信は、第1のサービング基地局に、第1の後続する定期的オフラインモードを要求することによって実行され得、これにより、第2のSIMカードのデータ送信性能を保証できる。
【0021】
さらに、第2のSIMカードが、第2のサービング基地局にアクセスした後、第1のサービング局からの第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間が、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のサービスニーズを満たすことができない場合、非データ送信の新しい時間ギャップが、第2のサービング基地局に要求され、非データ送信の別の時間ギャップに基づいて、第1のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードが要求される。本開示の実施形態によれば、第1のサービング局からの第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間が、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のサービスニーズを満たすことができない場合、デュアルSIM・UEは、第1のサービング基地局と第2のサービング基地局との間の調整により、時分割によってスケジュールされ、これはさらに、第2のSIMカードのデータ送信性能を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の一実施形態による、デュアルSIM・UEデータを送信するための方法のフローチャートを概略的に示す図である。
図2】本開示の一実施形態による、デュアルSIM・UEデータを送信するための方法のフローチャートの一部を概略的に示す図である。
図3図1に示されるS103の特定の実施のフローチャートを概略的に示す図である。
図4】本開示の別の実施形態による、デュアルSIM・UEデータを送信するための方法のフローチャートの一部を概略的に示す図である。
図5】本開示の一実施形態の特定の適用シナリオの図を概略的に示す図である。
図6】本開示の一実施形態による、デュアルSIM・UEデータを送信するためのデバイスの構造図を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
背景技術で説明したように、第1の既存の技術では、UEは正常にページングされない可能性があり、これは、データ送信性能を低下させ、ネットワーク無線リソースを浪費し、ネットワーク動作インジケータに影響を与える可能性がある。第2の既存の技術では、データ送信の円滑性が影響を受け、データ送信の効率が低下する可能性がある。
【0024】
本開示の実施形態では、第1のSIMカードが第1のサービング基地局に接続されている場合、第2のSIMカードの無線送信または受信は、第1のサービング基地局に非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求することによって実行され、したがって、第2のSIMカードのサービスは、第1のSIMカードのサービスに可能な限り影響を与えずに実行される。すなわち、デュアルSIM・UEと基地局との間の調整により、無線リソースの浪費が回避され得、デュアルSIM・UEの2つのSIMカードのデータ送信性能が改善され得る。
【0025】
本開示の実施形態に記載される「非データ送信の時間ギャップ」は、現在のサービング基地局のオフライン持続時間を含み、他のサービング基地局の無線送信または受信を実行するために、非データ送信の時間ギャップが使用され得る。たとえば、現在のサービング基地局は、第1のSIMカードに接続された基地局であり、他のサービング基地局は、第2のSIMカードに接続された基地局であり得る。
【0026】
本開示の実施形態における「第1の後続する定期的オフラインモード」は、各オフラインの期間、開始時点、および持続時間を含み、第1のサービング基地局からの第1の後続する定期的オフラインモードの各オフラインの持続時間は、第2のSIMカードのデータ送信のために使用され得る。
【0027】
同様に、本開示の実施形態における「第2の後続する定期的オフラインモード」は、各オフラインの期間、開始時点、および持続時間を含み、第2のサービング基地局からの第2の後続する定期的オフラインモードの各オフラインの持続時間は、第1のSIMカードのデータ送信のために使用される。
【0028】
本開示の実施形態の目的、特徴、および利点を明確にするために、本開示の実施形態は、添付の図面と併せて明確に詳細に説明される。
図1は、本開示の一実施形態による、デュアルSIM・UEデータを送信するための方法のフローチャートを概略的に示す。
【0029】
本開示の実施形態では、デュアルSIM・UEは、第1のSIMカードおよび第2のSIMカードを搭載するように適合される。第1のSIMカードは、デュアルSIM・UEのSIMカードのいずれかであり得、第2のSIMカードは、他のSIMカードであることが理解され得る。第1のSIMカードと第2のSIMカードは、それらの範囲を限定することは意図されない。
【0030】
同様に、本開示の実施形態では、第1のSIMカードは、第1のサービング基地局にアクセスし、第1のサービング基地局との接続を確立し得、第2のSIMカードは、第2のサービング基地局にアクセスし、第2のサービング基地局との接続を確立し得る。第1のサービング基地局および第2のサービング基地局は、それらの範囲を限定することは意図されない。
【0031】
本開示の実施形態におけるデュアルSIM・UEデータを送信するための方法は、デュアルSIM・UEによって実行され得、すなわち、図1に示されるようなプロセスを実行するために、デュアルSIM・UEが使用され得、プロセスのさらなる詳細は、S101、S102、およびS103において称され得る。
【0032】
S101において、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求は、第1のサービング基地局に接続されている第1のSIMカードが、接続状態にあるときに決定される。
S102において、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンは、無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に要求される。
【0033】
S103において、第2のSIMカードの無線送信または受信は、少なくとも非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンによって実行される。
実施形態におけるS101、S102、およびS103のシーケンス番号は、S101、S102、およびS103の実行順序を限定するように意図されていないことに留意されたい。
【0034】
いくつかの実施形態では、無線周波数リソースが、第1のサービング基地局に、無線送信または受信の要求に基づき要求される。そして、無線周波数リソースは、無線周波数回路チェーンを含むことができる。
【0035】
特定の実施において、第1のSIMカードが接続状態にあるとき、すなわち、第1のカードが第1のサービング基地局に接続されているとき、第1のSIMカードは、第1のサービング基地局を用いてデータを送信するために、ベースバンド無線周波数を使用する。この場合、第2のSIMカードは、無線送信または受信を実行する必要がある。
【0036】
特定の実施において、無線送信または受信は、ネットワークアクセス、ページング受信、システムメッセージ受信、信号測定、またはセル探索を含み得る。
実際のアプリケーション環境では、無線送信または受信は、本開示の実施形態を限定するように意図されていない、他の任意の実行可能なサービス動作も含み得ることに留意されたい。
【0037】
S101の特定の実施において、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求は、デュアルSIM・UEによって決定され得る。たとえば、第2のSIMカードは、ページング受信を実行する必要がある。
【0038】
S102の特定の実施において、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンは、第2のSIMカードの無線送信または受信のために、デュアルSIM・UEによって第1のサービング基地局に要求され得る。具体的には、非データ送信の時間ギャップは、開始時点および持続時間を含む期間であり得る。
【0039】
特定の実施において、デュアルSIM・UEは、媒体アクセス制御(MAC)層におけるチャネル要素(CE)またはアップリンク制御情報(UCI)を介して、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求できる。
【0040】
さらに、デュアルSIM・UEは、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求することに加えて、データ送信など、上記の無線送信または受信以外のサービスのために、第1のサービング基地局に、他の時間リソースを要求することもできる。たとえば、第1の後続する定期的オフラインモードは、第2のSIMカードが第2のサービング基地局にアクセスした後、データ送信のサービスのために第1のサービング基地局に要求され得る。
【0041】
第1のサービング基地局は、デュアルSIM・UEの要求に応答して、デュアルSIM・UEのための非データ送信の時間ギャップを割り当て得る。そして、S103の特定の実施形態では、デュアルSIM・UEは、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンによって、第2のSIMカードの無線送信または受信を実行できる。
【0042】
すなわち、第1のSIMカードと第2のSIMカードとが、1セットのベースバンド無線周波数を共有する場合、1セットのベースバンド無線周波数は、時分割多重化でき、すなわち、第2のSIMカードの無線送信または受信が、非データ送信の時間ギャップで実行され得、他の時間において、第1のSIMカードのデータ送信が実行され得る。第1のSIMカードおよび第2のSIMカードが、2セットのベースバンド無線周波数を使用する場合、第2のSIMカードの無線送信または受信は、第1のサービング基地局に、1セットの無線周波数回路チェーンを解放するように要求することによって実行される。
【0043】
本開示の実施形態では、第1のSIMカードが、第1のサービング基地局に接続されている場合、第2のSIMカードの無線送信または受信は、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求することによって実行され得、これは、第2のSIMカードのサービスを実行するときに、第1のSIMカードのサービスに可能な限り影響を与えない。すなわち、デュアルSIM・UEと基地局との間の調整によって、無線リソースの浪費が回避され得、デュアルSIM・UEの2つのSIMカードのデータ送信性能が改善され得る。
【0044】
特定の適用シナリオでは、デュアルSIM・UEは、1セットのベースバンド無線周波数を有するUEであり、第1のSIMカードおよび第2のSIMカード(以下、SIM1およびSIM2と称される)は、異なるオペレータに属し、両方ともにLTEモードで動作し、SIM1の基地局のタイミングと、SIM2の基地局のタイミングとは同期され、SIM1は接続状態にあり、SIM2はページングを受信して、アクセスを実行する。デュアルSIM・UEは、MAC CEを介して第1のサービング基地局に、32ミリ秒の非データ送信の時間ギャップを要求する。これは、8ミリ秒後に開始し、第1の後続する定期的オフラインモード(オフサービス持続時間パターン1とも称される)も要求する。ここで、オフサービス持続時間パターン1の開始時点は40ミリ秒であり、期間は10ミリ秒であり、持続時間は5ミリ秒である。
【0045】
続いて、デュアルSIM・UEは、32ミリ秒の非データ送信の時間ギャップで、第2のサービング基地局へのアクセスを実行し、32ミリ秒の時点で、MAC CEを介して、第2の後続する定期的オフラインモード(オフサービス持続時間パターン2とも称される)を要求する。ここで、オフサービス持続時間パターン2の開始時点は45ミリ秒であり、期間は10ミリ秒であり、持続時間は5ミリ秒である。
【0046】
別の特定の適用シナリオでは、デュアルSIM・UEは、1セットのベースバンド無線周波数を有するUEであり、SIM1およびSIM2は、異なるオペレータに属し、両方ともLTEモードで動作し、SIM1の基地局のタイミング、およびSIM2の基地局のタイミングは同期されず、SIM1は接続状態にあり、SIM2はページング受信を実行する必要がある。デュアルSIM・UEは、UCIを介して第1のサービング基地局に、SIM2ページング受信の現在のサブフレームから4ミリ秒後に開始する非データ送信の2ミリ秒の時間ギャップが必要であることを通知する。
【0047】
本開示の非限定的な実施形態では、図1に示されるS102は、第2のSIMカードの無線送信または受信の開始時点が決定されるステップと、非データ送信の時間ギャップが、開始時点より第1のオフセット前の時点において、無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に要求されるステップとを含み得る。
【0048】
本開示の実施形態では、デュアルSIM・UEは、第2のSIMカードの無線送信または受信が円滑に進行できることを保証するために、特定の時間の前に非データ送信の時間ギャップを要求する必要がある。
【0049】
第1のオフセットであるoffset1は、システム情報ブロック(SIB)または専用シグナリングを介して第1のサービング基地局によってデュアルSIM・UEに通知され得るか、または標準プロトコルによって適合され得るが、これは、本開示の実施形態では限定されない。
【0050】
本開示の非限定的な実施形態では、図1に示されるS102は、無線送信または受信の要求が属するサービスが、定期的サービスである場合、この要求は、非データ送信の定期的な時間ギャップを要求するために第1のサービング基地局に送信されるステップと、この要求は、非データ送信の定期的な時間ギャップの期間、開始時点、および持続時間を含むステップとを含み得る。
【0051】
特定の実施において、無線送信または受信の要求が属するサービスが、ページングサービスなどの定期的サービスである場合、パターン、すなわち、期間、開始時点、および持続時間は、非データ送信の定期的な時間ギャップを要求するために、デュアルSIM・UEによって第1のサービング基地局に提供され得る。
【0052】
具体的には、この要求は、チャネル要素(CE)、または媒体アクセス制御(MAC)層のRRCシグナリングによって送信され得る。特定の実施において、開始点Tの値または範囲は、SIBまたは専用シグナリングを介してサービング基地局によって設定され得るか、または通信標準プロトコルによって適合され得る。
【0053】
ここで、非データ送信の定期的な時間ギャップのパターンは、現在の不連続受信構成に適合しない可能性があり、この要求はまた、無線送信または受信の開始時点より第2のオフセット前のように、特定の時間前に送信される必要がある。
【0054】
それに加えて、デュアルSIM・UEはまた、非データ送信の取得された定期的な時間ギャップを閉じるように第1のサービング基地局に要求できる。
本開示の非限定的な実施形態では、図1に示されるS102は、無線送信または受信の要求が、ネットワークにアクセスすることである場合、非データ送信の時間ギャップおよび第1の後続する定期的オフラインモードが、第1のサービング基地局に要求され、第1のサービング基地局からの第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間が、データ送信のために使用され得ることを含み得る。
【0055】
本開示の実施形態では、無線送信または受信の要求が、ネットワークにアクセスすることである場合、すなわち、第2のSIMカードを第2のサービング基地局に接続するための非データ送信の時間ギャップを要求することに加えて、第2のSIMカードが、第2のサービング基地局にアクセスする必要がある場合、デュアルSIM・UEはまた、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のデータ送信の時間を取得するために、第1の後続する定期的オフラインモードを要求できる。
【0056】
さらに、図2を参照して示すように、上記の処理は、具体的には、S201、S202、およびS203を含み得る。
S201では、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求の開始時点が決定される。
【0057】
S202において、非データ送信の時間ギャップは、開始時点より第1のオフセット前の時点で、第1のサービング基地局に要求される。
S203において、第1の後続する定期的オフラインモードは、開始時点より第2のオフセット前の時点で、第1のサービング基地局に要求される。
【0058】
特定の実施において、デュアルSIM・UEは、第1のオフセットoffset1をMAC CEまたはUCIを介して第1のサービング基地局に通知し、開始時点Tより第1のオフセットoffset1前に、非データ送信の時間ギャップの開始時点と持続時間とを含む、非データ送信の時間ギャップ時間ギャップが要求される。
【0059】
デュアルSIM・UEは、開始時点Tより第2のオフセットoffset2前において、第1のサービング基地局に、第1の後続する定期的オフラインモードを要求し、すなわち、第2のSIMカードのデータ送信のサービスは、開始時点Tの後の時間において定期的に実行される必要がある。
【0060】
また、図3を参照して示すように、図1に示すS103は、S301、S302、およびS303を含み得る。
S301では、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のアクセスは、非データ送信の時間ギャップによって実行される。
【0061】
S302では、第2のSIMカードが第2のサービング基地局にアクセスした後、第2の後続する定期的オフラインモードが第2のサービング基地局に要求され、第2の後続する定期的オフラインモードのパラメータは、各オフラインの期間、開始点、および持続時間を含み、第2のサービング基地局からの第2の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間は、第1のSIMカードのデータ送信のために使用され得る。
【0062】
本開示の実施形態では、デュアルSIM・UEの第1のSIMカードは、第1のサービング基地局に接続され、デュアルSIM・UEは、第2のSIMカードを第2のサービング基地局に接続するために、非データ送信の時間ギャップにおいて、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のアクセスを実行することができる。
【0063】
第2のSIMカードが、第2のサービング基地局に接続された後、デュアルSIM・UEは、第2の後続する定期的オフラインモードによって、第1のSIMカードと第1のサービング基地局との間のデータ送信を実行するために、第2のサービング基地局に、第2の後続する定期的オフラインモードを要求できる。
【0064】
さらに、第2のSIMカードが第2のサービング基地局にアクセスした後、第1の後続する定期的オフラインモードの要求が、サービス要求を満たすことができない場合、特にS401およびS402を含む図4を参照して示すように、非データ送信の時間ギャップは、更新するように要求され得る。
【0065】
S401において、第2のSIMカードが、第2のサービング基地局にアクセスした後、第1のサービング基地局からの第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間が、第2のSIMカードと第2のサービング基地局との間のサービスニーズを満たすことができない場合、非データ送信の別の時間ギャップが、第2のサービング基地局に要求される。
【0066】
S402では、非データ送信の別の時間ギャップに基づいて、別の第1の後続する定期的オフラインモードが、第1のサービング基地局に要求される。
本開示の実施形態では、第2のSIMカードはすでに第2のサービング基地局と接続されているので、第1のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードを要求する必要がある場合、最初に第2のサービング基地局に、非データ送信の別の時間ギャップを要求する必要がある。デュアルSIM・UEが、第1のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードを要求するために、非データ送信の別の時間ギャップが使用され得る。
【0067】
特定の適用シナリオでは、デュアルSIM・UEは、1セットのベースバンド無線周波数を有するUEであり、第1のSIMカードおよび第2のSIMカード(以下、SIM1およびSIM2と称する)は、異なるオペレータまたは同じオペレータに属し、SIM1は、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)接続モードで動作して、音声サービスを提供し、SIM1によるベースバンドおよび無線周波数の占有期間は20ミリ秒である。SIM2が、ロングタームエボリューション(LTE)モードで動作し、アクセスを実行する必要がある場合、ベースバンドの占有パターンとSIM1による無線周波数は、アクセスプロセス中にオフサービス持続時間を要求するために直接使用される。
【0068】
別の特定の適用シナリオでは、図5を参照して示すように、SIM1は、データサービスを求めてLTE接続モードで動作し、SIM2は、WCDMAモードで動作して、アクセスを実行する必要があり、UEは、時点T1から8ミリ秒後に開始する非データ送信92ミリ秒の時間ギャップ1を求めて、MAC CEを介して第1のサービング基地局へ要求し、さらには、(時間の開始点が100ミリ秒であり、期間が10ミリ秒であり、持続時間が5ミリ秒である)第1の後続する定期的オフラインモードをも要求する。その後、デュアルSIM・UEは、92ミリ秒の非データ送信の時間ギャップ内で第2のサービング基地局へのアクセスを実行し、SIM2のアクセスが、音声サービスを求めるものであり、SIM1の基地局から取得された第1の後続する定期的オフラインモードのオフライン時間が、SIM2の音声データ送信を満たすことができない場合、デュアルSIM・UEは、第2のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードを要求する必要がある。したがって、デュアルSIM・UEは、時点T2において、第1のサービング基地局に、非データ送信の別の時間ギャップ2を要求できる。デュアルSIM・UEは、非データ送信の別の時間ギャップ2の時点3において、MAC CEを介して、第1のサービング基地局に、別の第1の後続する定期的オフラインモードを要求する。
【0069】
特定の実施において、S102は、無線送信または受信の要求が、ネットワークへアクセスすることであり、第1のSIMカードがキャリアアグリゲーション状態にあり、少なくとも2つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを使用している場合、第1のサービング基地局は、2つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンのうちの少なくとも1つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを解放するように要求されることを含み得る。
【0070】
本開示の実施形態では、キャリアアグリゲーションは複数のキャリアをともに集約できるので、第1のSIMカードがキャリアアグリゲーション状態にあり、少なくとも2つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを使用する場合、デュアルSIM・UEは、第2のSIMカードのアクセスを求めて、2つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンのうちの少なくとも1つのチャネルで動作する無線周波数回路チェーンを解放するように第1のサービング基地局に要求できる。
【0071】
別の特定の実施では、S102は、無線送信または受信の要求が、ネットワークにアクセスすることであり、第1のSIMカードがデュアル接続にある場合、第1のサービング基地局は、デュアル接続の1つの対応する接続における無線周波数回路チェーンを解放するように要求されることを含み得る。
【0072】
本開示の実施形態では、第1のSIMカードは、デュアル接続状態にあり、これは、第1のSIMカードが、同時に2つの基地局にアクセスし、2つの無線周波数回路チェーンを占有することを意味する。したがって、デュアルSIM・UEは、第1のサービング基地局に対して、第2のSIMカードのアクセスを求めて、1セットの対応する無線周波数回路チェーンを解放するように要求できる。
【0073】
特定の適用シナリオでは、デュアルSIM・UEは、2セットのベースバンド無線周波数を有するUEであり、SIM1およびSIM2は、異なるオペレータまたは同じオペレータに属し、両方ともLTEモードで動作し、SIM1カードは、デュアル接続にあり、2つの無線周波数回路チェーンを占有し、SIM2は、アクセスを実行する必要があり、第1のサービング基地局は、RRCアシスタント情報を介して、第2の接続を解放するように要求され、その後、第2の接続を解放するために、第1のサービング基地局によって送信されたRRC再構成シグナリングが受信され、デュアルSIM・UEは、SIM2のアクセスおよび接続のために、解放された第2の接続に対応するベースバンドおよび無線周波数を使用する。
【0074】
図6を参照して示すように、本開示の実施形態では、デュアルSIM・UEデータを送信するためのデバイス60が提供され、デュアルSIM・UEは、第1のSIMカードおよび第2のSIMカードを搭載するように適合され、デバイス60は、無線送信または受信の要求を決定するための回路601、要求回路602、および動作回路603を含み得る。
【0075】
ここで、無線送信または受信の要求を決定するための回路601は、第1のSIMカードが接続状態にあり、第1のSIMカードが第1のサービング基地局で修正される場合、第2のSIMカードの無線送信または受信の要求を決定するように適合され、要求回路602は、無線送信または受信の要求に基づいて、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求するように適合され、動作回路603は、少なくとも非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンによって、第2のSIMカードの無線送信または受信を実行するように適合される。
【0076】
本開示の実施形態では、第1のカードが第1のサービング基地局に接続されている場合、第2のSIMカードの無線送信または受信は、第1のサービング基地局に、非データ送信の時間ギャップまたは無線周波数回路チェーンを要求することによって実行され、これは、第2のSIMカードのサービスを実行するときに、第1のSIMカードのサービスに可能な限り影響を与えない。すなわち、デュアルSIM・UEと基地局との間の調整によって、無線リソースの浪費が回避され得、デュアルSIM・UEの2つのSIMカードのデータ送信性能が改善され得る。
【0077】
デュアルSIM・UEデータを送信するためのデバイス60の動作原理および動作モードについての詳細は、図1から図5に示されるようなデュアルSIM・UEデータを送信するための方法の関連する説明を参照することができ、以降は繰り返さない。
【0078】
本開示の実施形態では、中に格納されたコンピュータ命令を有する記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されると、図1または図4に示される上記の方法が実行される。記憶媒体は、ROM、RAM、光ディスク、ディスクなどを含む。記憶媒体は、不揮発性または非一時的なメモリなどを含み得る。
【0079】
本開示の実施形態では、メモリおよびプロセッサを備えるユーザデバイスが提供され、メモリは、中に格納されたコンピュータ命令を有し、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、図1から図4に記載されている方法が実行される。ユーザデバイスは、モバイル電話、コンピュータ、タブレットなどの端末機器を含むが、これらに限定されない。
【0080】
本開示の実施形態は、5G(第5世代)通信システム、および6Gおよび7Gなどの将来の様々な通信システムに適用可能であることに留意されたい。
具体的には、本開示の実施形態では、プロセッサは、中央処理装置(CPU)、または他の一般的なプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェア構成要素などであり得る。一般的なプロセッサは、マイクロプロセッサであり得るか、またはプロセッサは、任意の従来式のプロセッサなどであり得る。
【0081】
本開示の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリのいずれかであり得るか、または揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含み得ることも理解されるべきである。不揮発性メモリは、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能EPROM(EEPROM)、またはフラッシュメモリであり得る。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するRAMであり得る。例として、限定されないが、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM)、拡張SDRAM(ESDRAM)、同期リンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクトランバスRAM(DR RAM)のような様々な形式のランダムアクセスメモリが利用可能である。
【0082】
具体的には、本開示の実施形態における端末は、様々な形態のユーザ機器(UE)、アクセス端末、ユーザユニット、ユーザ局、移動局(MS)、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末機器、ワイヤレス通信機器、ユーザエージェント、またはユーザデバイスを称し得る。端末デバイスは、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ワイヤレス通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデムと接続されたコンピューティングデバイスまたは他の処理デバイス、車両機器、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおける端末デバイス、将来のパブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)における端末デバイス、および本開示の実施形態において限定されないものであり得る。
【0083】
本開示は、上記のように開示されるが、本開示はこれに限定されない。当業者は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を行うことができる。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義される範囲に従うべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6