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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】医療用デバイスおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20230815BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022078037
(22)【出願日】2022-05-11
(62)【分割の表示】P 2019502800の分割
【原出願日】2017-07-19
(65)【公開番号】P2022106960
(43)【公開日】2022-07-20
【審査請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】62/404,711
(32)【優先日】2016-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/364,268
(32)【優先日】2016-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521076937
【氏名又は名称】ヌベラ・メディカル・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ソール,トム
(72)【発明者】
【氏名】サラヒエ,アムル
(72)【発明者】
【氏名】シェア,アラン
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-102732(JP,A)
【文献】特開2006-288420(JP,A)
【文献】特開2010-227562(JP,A)
【文献】特開平07-255726(JP,A)
【文献】米国特許第05957850(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位側領域に超音波振動子を有する超音波プローブであって、前記超音波プローブの前記遠位側領域に電気的に結合される遠位部および前記超音波プローブの近位側領域に電気的に結合される近位部を備えた導電性要素における前記近位部が、複数の導電性トレースの少なくとも1つの暴露領域を含み、前記暴露領域が前記超音波プローブの前記近位側領域に設けられた電気接点と電気的に結合されている、超音波プローブを提供するステップと、
前記導電性要素の前記近位部を前記超音波プローブの前記近位側領域に対して移動させることで、前記暴露領域を前記電気接点から電気的に遮断するステップとを含む、超音波プローブを再使用するため方法。
【請求項2】
前記暴露領域を前記電気接点から電気的に遮断する前記ステップが、前記電気接点を前記暴露領域から切断するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の導電性トレースを、前記導電性要素における以前は暴露されていなかった新しい領域で暴露して新たな暴露領域を形成するステップを更に含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記新たな暴露領域を形成する前記ステップが、前記複数の導電性トレースを被覆する絶縁体の一部分にアブレーションを施すステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記新たな暴露領域を形成する前記ステップが、レーザーを使用してアブレーションを施して絶縁材料上の領域を取り除くステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記新たな暴露領域を形成する前記ステップが、溶媒を用いて絶縁材料の少なくとも一部分を溶解するステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記新たな暴露領域、前記超音波プローブの前記近位側領域に配置されたプリント回路基板上の電気接点に電気的に結合するステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2016年7月19日付けの米国仮出願第62/364,268号、および2016年10月5日付けの米国仮出願第62/404,711号の優先権を主張し、それらの出願を参照により本明細書に援用する。
【0002】
参照による援用
[0002]本明細書において言及する全ての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願それぞれが参照により援用されるように具体的におよび個々に示されたのと同じ程度まで、参照により本明細書に援用する。
【背景技術】
【0003】
[0003]多種多様な脈管内医療用デバイスが知られている。医療用デバイスが被験体の体内で使用された後、完全に新しい医療用デバイス、または医療用デバイスの完全に新しい一部分を使用するのではなく、前述の医療用デバイス、または少なくとも医療用デバイスの一部分を別の被験体に再使用するのが望ましいことがある。医療用デバイスの少なくとも一部分を再使用することが望ましいのは、医療用デバイスの少なくとも一部分のコストが1つの理由であり得る。新しい医療用デバイスまたはその一部分を購入するのではなく、デバイスまたはその一部分を再使用する方が安価なことがある。デバイスまたはその一部分が(例えば、血液環境で)体液に暴露されていた場合、一般に、別の被験体に再び使用される前に、医療用デバイスを洗浄し再滅菌する(また、恐らくはある程度まで分解する)必要がある。デバイスの非販売者の一部は、デバイスを洗浄し、次にそれを後の使用のために再販売しようとする。この方策の欠点としては、デバイスを損傷することがある未熟な個人によって、デバイスが扱われ洗浄されることにより、後の使用に対して安全でなくなることが挙げられる。(例えば、血液環境で)体液に暴露されていた医療用デバイスを再使用する、より信頼性が高く、安全であり、および/または予測可能な代わりの技法が必要とされている。
【0004】
[0004]それに加えて、非限定的に超音波画像診断デバイスなど、一部の医療用デバイスの使用に対する制限がある。医療用デバイスのより良好な制御および可用性を容易にする、改善されたシステム、デバイス、および方法も必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005]本開示の一態様は、医療用ツール(任意に、超音波プローブ)と、操作可能なシャフトと、ハンドルアセンブリとを含む、被験体の体液に暴露されたシステムを、分解する方法である。方法は、ハンドルアセンブリと、被験体の体液環境に暴露されていた操作可能なシースと、被験体の体液環境に暴露されていた医療用ツール(任意に、超音波プローブ)とを提供するステップを含み、ハンドルアセンブリは、操作可能なシースおよび医療用ツールと動作可能に連絡しており(in communication with)、ハンドルアセンブリは、ユーザが把持することができる外表面を有するハンドル本体と、ハンドル本体に対して移動させられるように適合された第1のアクチュエータと、ハンドル本体に対して移動させられるように適合された第2のアクチュエータとを含み、操作可能なシースは、少なくとも1つの引っ張りワイヤと動作可能に連絡している遠位側偏向可能領域を有し、第1のアクチュエータは、第1のアクチュエータがハンドル本体に対して作動することによって遠位側偏向可能領域を偏向させるようにして、引っ張りワイヤと動作可能に連絡しており、第2のアクチュエータは、ハンドル本体に対して回転させられるように適合されるとともに、ハンドル本体に対して軸線方向で移動させられるように適合され、第2のアクチュエータは、第2のアクチュエータがハンドル本体に対して軸線方向で移動することによって医療用ツールが操作可能なシースの遠位端に対して軸線方向で移動するようにして、また第2のアクチュエータがハンドル本体に対して回転することによって医療用ツールが操作可能なシースの遠位端に対して回転するようにして、医療用ツールと動作可能に連絡しており、医療用ツールは、超音波振動子を含むことができる遠位部分を有し、遠位部分は、操作可能なシースの遠位端よりも更に遠位側に延在するとともに、医療用ツールが中に配設される操作可能なシースの管腔の寸法よりも大きい外寸を有し、医療用ツールは、フレキシブル回路ストリップを更に含み、フレキシブル回路ストリップは、絶縁基板と、絶縁基板上に配設されるとともに絶縁基板に沿って延在する複数の導電性トレースとを備え、複数の導電性トレースそれぞれの一部分は絶縁部材によって被覆され、複数の導電性トレースの一部分は絶縁部材によって被覆されず、第2の絶縁層によって被覆されない複数の導電性トレースの一部分は接点を規定し、接点はプリント回路基板上の電気接点に電気的に結合される。
【0006】
[0006]方法は、接点をプリント回路基板上の電気接点から電気的に遮断するステップを更に含むことができる。
[0007]方法は、医療用ツールを、操作可能なシースの遠位側へと、操作可能なシースの遠位端から外れるまで移動させるステップを更に含むことができる。
【0007】
[0008]方法は、任意に、医療用ツールの少なくとも一部分を洗浄するステップを更に含むことができ、その一部分は、移動ステップの前は操作可能なシャフト外まで延在せず、また移動ステップの前はハンドルアセンブリ内に配設されていた領域を任意に含む、医療用ツールの領域を含む。方法は、任意に、洗浄ステップ後のある時点で、接点をプリント回路基板または別のプリント回路基板のどちらかに電気的に結合するステップを更に含むことができる。
【0008】
[0009]方法のいくつかの実施形態では、医療用ツールは複数のフレキシブル回路ストリップを備え、複数のフレキシブル回路ストリップはそれぞれ、絶縁基板と、絶縁基板上に配設されるとともに絶縁基板に沿って延在する複数の導電性トレースとを備え、複数の導電性トレースそれぞれの一部分は絶縁部材によって被覆され、複数の導電性トレースの一部分は絶縁部材によって被覆されず、絶縁部材によって被覆されない複数の導電性トレースの一部分はプローブ接点を規定する。
【0009】
[00010]方法は、移動ステップ前のある時点で、医療用ツールをハンドルアセンブリ構成要素との解放可能に固定された係合から解放するステップを更に含むことができる。医療用ツールをハンドルアセンブリ構成要素との解放可能に固定された係合から解放するステップは、プローブを、第2のアクチュエータと直接または間接的に動作可能に連絡している、ハンドルアセンブリ構成要素との解放可能に固定された係合から解放するステップを含むことができる。
【0010】
[00011]本開示の一態様は、使用済みの電気接点をフレキシブル回路から除去する方法である。方法は、使用済みの電気接点が除去されたフレキシブル回路上に新しい電気接点を作成または準備するステップを更に含むことができる。
【0011】
[00012]本開示の一態様は、第1の電気接点が使用されて電気接続を作成するのにそれ以上使用されなくなった後の、フレキシブル回路の再使用である。第1の電気接点は、任意に、使用後に除去することができる。
【0012】
[00013]本開示の一態様は、遠位側領域に超音波振動子を有する超音波プローブであって、複数の導電性トレースの少なくとも1つの暴露領域を含み、暴露領域がプローブ接点を規定する、超音波プローブを提供するステップと、プローブ接点を超音波プローブから遮断するステップとを含む、超音波プローブを再使用するために超音波プローブから電気接点を除去する方法である。
【0013】
[00014]プローブ接点を超音波プローブから遮断するステップは、プローブ接点を超音波プローブから切断するステップを含むことができる。方法は、複数の導電性トレースを、以前は暴露されていなかった、新しいプローブ接点を規定する新しい領域で暴露するステップを更に含むことができる。複数の導電性トレースを新しい領域で暴露するステップが、接着層を超音波プローブ接点から除去するステップ、導電性トレースを被覆する絶縁体の一部分にアブレーションを施すステップ、レーザーを使用してアブレーションを施して絶縁材料上の領域を取り除くステップ、および溶媒を用いて絶縁材料の少なくとも一部分を溶解するステップのいずれかを含むことができる。方法は、新しいプローブ接点をプリント回路基板上の電気接点に電気的に結合するステップを更に含むことができる。
【0014】
[00015]本開示の一態様は、第1の電気接点を含むとともに、第1の電気接点が使用されて電気接続を使用するのにそれ以上使用されなくなった後に使用される、フレキシブル回路上に作成または準備することができる少なくとも1つの追加の電気接点を含む、フレキシブル回路である。
【0015】
[00016]本開示の一態様は、細長い基板と、基板上に配設されるとともに基板に沿って延在する複数の細長い導電性トレースと、複数の導電性トレース上に配設されるとともに複数の導電性トレースを被覆する第1および第2の被覆要素であって、互いに軸線方向で分離され、複数の導電性トレースを備える新しいプローブ接点を間に規定する、第1および第2の被覆要素と、新しいプローブ接点の上に配設され、新しいプローブ接点の位置で複数の導電性トレースを暴露するために複数の導電性トレースから除去されるように適合された、除去可能な被覆要素とを備える、フレキシブル回路ストリップである。
【0016】
[00017]ストリップは、複数の導電性トレースの上に配設されるとともに複数の導電性トレースを被覆し、第2の被覆要素から軸線方向で離間された、少なくとも第3の被覆要素であって、第2および第3の被覆要素は第2の新しいプローブ接点を間に規定する、少なくとも第3の被覆要素と、第2の新しいプローブ接点の上に配設され、第2の新しいプローブ接点の位置で複数の導電性トレースを暴露するために複数の導電性トレースから除去されるように適合された、第2の除去可能な被覆要素とを更に含むことができる。
【0017】
[00018]本開示の一態様は、ハンドルアセンブリと、操作可能なシースと、医療用ツール(任意に、超音波プローブ)とを備える、統合された医療用ツールであり、ハンドルアセンブリは、操作可能なシースおよび医療用ツールと動作可能に連絡しており、ハンドルアセンブリは、ユーザが把持することができる外表面を有するハンドル本体と、ハンドル本体に対して移動させられるように適合された第1のアクチュエータと、ハンドル本体に対して移動させられるように適合された第2のアクチュエータとを含み、操作可能なシースは、少なくとも1つの引っ張りワイヤと動作可能に連絡している遠位側偏向可能領域を有し、細長い医療用ツールは、作用端(任意に、超音波振動子)を備える遠位部分を有し、細長い医療用ツールの少なくとも一部分は操作可能なシース内に配設され、細長い医療用ツールは第2のアクチュエータと動作可能に連絡しており、第1のアクチュエータは、第1のアクチュエータがハンドル本体に対して作動することによって遠位側偏向可能領域を偏向させるようにして、少なくとも1つの引っ張りワイヤと動作可能に連絡しており、第2のアクチュエータは、ハンドル本体に対して回転させられるように適合されるとともに、ハンドル本体に対して軸線方向で移動させられるように適合され、第2のアクチュエータは、第2のアクチュエータがハンドル本体に対して軸線方向で移動することによって細長い医療用ツールが操作可能なシースの遠位端に対して軸線方向で移動するようにして、また第2のアクチュエータがハンドル本体に対して回転することによって細長い医療用ツールが操作可能なシースの遠位端に対して回転するようにして、細長い医療用ツールと動作可能に連絡している。
【0018】
[00019]第2のアクチュエータは、ハンドルアセンブリとのインターフェースが、固定の運動範囲内における近位および遠位両方向での第2のアクチュエータの軸線方向移動、ならびに固定の運動範囲内における両回転方向での第2のアクチュエータの回転移動のうち少なくとも1つを制限するようにして、ハンドルアセンブリとインターフェース接続することができる。
【0019】
[00020]第1のアクチュエータは、第1のアクチュエータがハンドル本体に対して回転することによって遠位側偏向可能領域を偏向させるようにして、ハンドル本体に対して回転させられるように適合することができる。
【0020】
[00021]医療用ツールは、操作可能なシースの近位端よりも更に近位側に、また任意に、ハンドル本体よりも更に近位側に延在することができる。
[00022]いくつかの態様では、本開示は、医療用デバイス、システム、装置、ならびにそれらの使用方法、組立ておよび分解方法に関する。いくつかの実施形態では、本開示は、操作可能な医療用デバイス、または少なくとも、別個の操作可能なシャフトを介して操作される医療用デバイスに関する。操作可能なデバイスは、その用語およびその用語の派生形が本明細書で使用される範囲において、直接または間接的に操作され、屈曲され、または偏向されることによって利益を得られる、任意のタイプの医療用デバイスを含む。
【0021】
[00023]いくつかの態様では、本開示は、操作可能な医療用ツールに関する。操作可能な医療用ツールについて本明細書に記載する場合、本明細書に記載する操作可能な医療用デバイスの単なる一例である。操作可能な送達デバイスは、そこを通して任意のタイプの適切な医療用デバイスを、患者の体内の標的位置まで送達、またはガイドするのに使用することができる。例えば、操作可能な送達デバイスは、例えば非限定的に、血管、食道、気管および場合によっては隣接する気管支、胃腸管の任意の部分、腹腔、胸郭、他の様々な体内の管、リンパ管、心臓の1つもしくは複数の房室など、身体の内腔または体腔内へと医療用デバイスを送達、またはガイドするのに使用することができる。操作可能な医療用デバイスが被験体内の標的位置へのアクセスを獲得すると、ツールを使用して1つまたは複数の医療的介入を実施することができる。いくつかの使用方法では、本明細書に記載する操作可能なデバイスは、その位置決めについては当該分野において知られている、予め位置決めされたガイドワイヤに沿って追跡される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する操作可能の概念は、何らかの診断的および/または治療的機能性を有する、カテーテルなどの操作可能な医療用ツールに適用することができる。
【0022】
[00024]本明細書のいくつかの実施形態では、医療用デバイス(本明細書では、医療用ツールまたはツールと呼ばれることもある)は、医療用デバイスを標的組織に送達する前に、操作可能なシースと統合される。例えば、医療用デバイスは、本明細書の操作可能なシースのいずれかと統合されてもよい。
【0023】
[00025]本明細書で使用するとき、医療用デバイスまたはツールは、診断的および/または治療的機能性を備えたデバイスを含む、任意のタイプの医療用デバイスであることができる。統合された医療用デバイスは、少なくとも遠位側作用領域を使用して機能性を提供するように構成されたカテーテルを含む。遠位側先端電極と長さに沿って延在する関連構成要素とを備えたカテーテルは、本明細書の操作能力と統合することができる医療用デバイスの単なる一例である。任意に超音波画像診断用の、1つまたは複数の超音波振動子を備えたデバイスは、本明細書の医療用ツールのいずれかであることができる。
【0024】
[00026]本開示の別の態様は、コネクタと、任意に遠位端にある、医療用デバイスの作用領域と電気的に連絡している接点との、電気接続に関する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1A】[00027]図1Aは、操作および医療用デバイスを統合したシステムの例示的な実施形態を示す図である。
図1B】[00028]図1Bは、図1Aの医療用デバイスの操作およびデバイス部分の断面A-Aを示す図である。
図2】[00029]複数のアクチュエータを備えたハンドルアセンブリと、操作可能なシースと、医療用ツールとを含む例示的な統合システムを示す図である。
図3】[00030]操作可能な部分が図2に示されるのと等しい断面を有することができる、システムの例示的な実施形態を示す図である。
図4】操作可能な部分が図2に示されるのと等しい断面を有することができる、システムの例示的な実施形態を示す図である。
図5】[00031]操作可能な部分が図1Bに示されるような断面を含むことができる、システムの例示的な遠位側領域を示す図である。
図6】操作可能な部分が図1Bに示されるような断面を含むことができる、システムの例示的な遠位側領域を示す図である。
図7】[00032]統合された形でユーザに提供されるモジュール式構成要素を有するように設計された、操作可能なシース内部の医療用ツールを備えるシステムを示す図である。
図8A】[00033]図8Aは、シースハンドルが除去可能または破断可能なハンドル部分を含む、一実施形態を示す図である。
図8B】[00033]図8Bは、シースハンドルが除去可能または破断可能なハンドル部分を含む、一実施形態を示す図である。
図9A】[00034]図9Aは、ツールロックおよびハンドルが医療用デバイスの回転範囲を限定するように構成された、例示的なシステムの一部分を示す図である。
図9B】[00034]図9Bは、ツールロックおよびハンドルが医療用デバイスの回転範囲を限定するように構成された、例示的なシステムの一部分を示す図である。
図10A-10B】[00035]図10Aは、デバイスの再配置を助ける例示的なモジュール機構を有する操作可能なシースを含む、システムの一実施形態を示す図である。図10Bは、デバイスの再配置を助ける例示的なモジュール機構を有する操作可能なシースを含む、システムの一実施形態を示す図である。
図11A】[00036]図11Aは、ツールロックがシースハンドル内に収容されているが外部制御部に結合されている、システムの代替実施形態を示す図である。
図11B】[00036]図11Bは、ツールロックがシースハンドル内に収容されているが外部制御部に結合されている、システムの代替実施形態を示す図である。
図12Ai-12Aii】[00037]図12Aiは、医療用ツールが複数の電気接点を含む近位側電気コネクタを含む概念を示す図である。図12Aiiは、医療用ツールが複数の電気接点を含む近位側電気コネクタを含む概念を示す図である。
図12Bi】[00037]図12Biは、医療用ツールが複数の電気接点を含む近位側電気コネクタを含む概念を示す図である。
図12Bii】[00037]図12Biiは、医療用ツールが複数の電気接点を含む近位側電気コネクタを含む概念を示す図である。
図12C】[00037]図12Cは、医療用ツールが複数の電気接点を含む近位側電気コネクタを含む概念を示す図である。
図13A】[00038]図13Aは、医療用ツールとコネクタとの間の例示的な近位側結合を示す図である。
図13B】[00038]図13Bは、医療用ツールとコネクタとの間の例示的な近位側結合を示す図である。
図13C】[00038]図13Cは、医療用ツールとコネクタとの間の例示的な近位側結合を示す図である。
図14A】[00039]図14Aは、ツール部分に取り付けられたツールロックを封入するように設計された内部機構を含むコネクタを備えた例示的なシステムを示す図である。
図14B】[00039]図14Bは、ツール部分に取り付けられたツールロックを封入するように設計された内部機構を含むコネクタを備えた例示的なシステムを示す図である。
図15】[00040]医療用ツールに取り付けて、ツールを操作可能なシースに対して並進させトルク付与する能力を提供することができる別個のトルクデバイスを含む、例示的なシステムを示す図である。
図16A】[00041]図16Aは、外側部材および内側リードアセンブリを備える、例示的なツールを示す図である。
図16B】[00041]図16Bは、外側部材および内側リードアセンブリを備える、例示的なツールを示す図である。
図16C】[00041]図16Cは、外側部材および内側リードアセンブリを備える、例示的なツールを示す図である。
図17】[00042]バンドルを含む例示的なシステムの例示的な部分を示す図である。
図18】[00043]プリント回路基板(PCB)が中に収納されている近位側コネクタ内へと延在する導体バンドルを含む、医療用ツールの例示的な近位端を示す図である。
図19A-19B】[00044] 図19Aは、フレキシブル回路ストリップを含む例示的な医療用ツールの一部分を示す図である。[00045] 図19Bは、ストリップの例示的な近位部分を示す図である。
図19C】[00046]ストリップの例示的な近位部分を示す詳細図である。
図19D】[00047]例示的なフレキシブルストリップを示す端面図である。
図19E】[00048]フレキシブルストリップの例示的なスタックを示す図である。
図19F】[00049]フレキシブルストリップと接地およびシールドストリップとの例示的なスタックを示す図である。
図19G】[00050]ストリップとシールドおよび接地ストリップとのスタックの周りにある管材を含む例示的なバンドルを示す図である。
図20A】[00051]図20Aは、複数のフレキシブル回路ストリップが互い違いの長さを有し、暴露された位置が同様に互い違いの長さで提供される接点でPCBに取り付けられている、一実施形態を示す図である。
図20B】[00051]図20Bは、複数のフレキシブル回路ストリップが互い違いの長さを有し、暴露された位置が同様に互い違いの長さで提供される接点でPCBに取り付けられている、一実施形態を示す図である。
図20C】[00052]図20Cは、ツールを遠位側へと移動させ、シースから、任意に操作可能なシースから外れるまで移動させる、例示的な方法を示す図である。
図21】[00053]導体バンドルを、ロッド、チューブ、スピンドル、または類似の回転可能な構造を備えるスプールに可逆的に巻くかまたはスプールの周りに巻き付けることができる、例示的な実施形態を示す図である。
図22】[00054]暴露されたフレキシブル回路端部が、一方の面には同じサイズの接続を有するが、他方の面にはより大きい暴露された接続を有する、使い捨ての小型PCB要素に取り付けられる、例示的な実施形態の一部分を示す図である。
図23】[00055]本明細書の任意のシステムに組み込むことができる、管腔内のバンドル状スタックの断面の例示的な代替実施形態を示す図である。
図24】本明細書の任意のシステムに組み込むことができる、管腔内のバンドル状スタックの断面の例示的な代替実施形態を示す図である。
図25】本明細書の任意のシステムに組み込むことができる、管腔内のバンドル状スタックの断面の例示的な代替実施形態を示す図である。
図26】本明細書の任意のシステムに組み込むことができる、管腔内のバンドル状スタックの断面の例示的な代替実施形態を示す図である。
図27】本明細書の任意のシステムに組み込むことができる、管腔内のバンドル状スタックの断面の例示的な代替実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[00056]図1Aは、操作および医療用デバイスを統合したシステムの例示的な実施形態を示す図である。システム1000は、ハンドルアセンブリ1002と、操作および医療用デバイス部分1004とを含む。操作および医療用デバイス部分1004は、近位部分1006と操作可能な部分1008とを含む。システムは、ハンドルアセンブリ1002を作動させて操作可能な部分1008を操作することができるように、また任意に更に作動させて、医療用デバイス1010を操作および医療用デバイス部分1004に対して移動させることができるように適合される。この例示的な実施形態では、ハンドルアセンブリ1002は、第1のアクチュエータ1001と、第2のアクチュエータ1003と、第3のアクチュエータ1005とを含む。第1のアクチュエータ1001は、ハンドル本体1007に対して作動(この例では、回転)させて、操作可能な部分1008を操作するように、具体的には外側シース1102を操作するように適合される。この実施形態の操作可能な部分1008は、図1Aに実線で示される構成へと操作するか、または屈曲させることができ、破線で示される構成またはそれらの間の任意の位置へと操作することもでき、いくつかの実施形態では、反対方向の操作機能は、図1Aの実線の屈曲構成など、最初の屈曲構成から、単にシャフトを真っ直ぐにすることに限定される。「操作」という用語は、本開示では、任意に少なくとも1つの引っ張りワイヤの作動を介して、偏向または屈曲することを意味するが、いくつかの例では、この用語は、シャフトの回転(トルク付与)および軸線方向移動を含むことができる。「引っ張りワイヤ」という用語は、本明細書では、デバイスの近位端から遠位端領域に引っ張り力を伝達してもよい、任意の要素を指す。引っ張りワイヤは、中実もしくは撚線/編組線どちらかの、ステンレス鋼もしくはニッケルチタンなどの金属ワイヤで構成されてもよく、または好ましくは撚線/編組線であるが、モノフィラメント形態でもある、Kevlar、ポリエチレン、PTFE、ePTFEなどのポリマーで構成されてもよい。ワイヤの断面直径は、.013~.030cm(.005~.012インチ)の範囲であることができるが、編組もしくは撚線ワイヤは、デバイス管腔内で扁平化または楕円化してもよい。任意の第2のアクチュエータ1003は、ハンドル本体1007に対して作動(この例では、回転)させられて、医療用ツール1010をシャフト1102に対して回転させるように適合され(回転移動「R」として示される)、任意のアクチュエータ1005は、ハンドル本体1007に対して作動されて(この例では、軸線方向)、医療用デバイス1010を外部シース1102に対して軸線方向(遠位-近位方向)で移動させるように適合される。近位部分1006は、操作可能な部分1008を操作(屈曲/偏向)したときに著しく屈曲するようには構成されないが、近位部分は、それが中で使用される解剖学的構造の形状に適応するように屈折しかつ屈曲してもよい。多くの実施形態では、これは、操作可能な部分1008を、近位部分1006よりも軟質または低剛性の材料および/または複合材料で構築することによって遂行される。
【0027】
[00057]図1Aに示される実施形態は、操作可能な外部のシャフトおよび内部の医療用ツールの両方と動作可能に連絡している、統合されたハンドルアセンブリを含む装置の一例である。ハンドルアセンブリは、包装および使用の前に、外部のシャフトと内部の医療用ツールと動作可能に連絡しているように、組み立てられかつ構築されるという意味で統合される。「統合された」という用語は、統合されたハンドルアセンブリの文脈で使用されるとき、医療用ツールを外部シャフト内から除去することが可能になる前に、ハンドルアセンブリの少なくとも一部を分裂または分解しなければならない、ハンドルアセンブリを指す。
【0028】
[00058]図1Bは、操作およびデバイス部分1004の、具体的には操作可能な部分1008の、例示的な断面A-A(図1Aに図示)を示している。この実施形態では、医療用デバイス1010は、操作可能なシース内に配設されるようにサイズ決めされ構成される。操作可能なシースは、外部シャフト1102と、操作可能な部分1008の遠位側領域に軸線方向で固定された一組の引っ張りワイヤ1104とを含む。
【0029】
[00059]図1Aおよび1Bの医療用ツールは、例えば、超音波ツールなど、本明細書の任意の医療用ツールであることができる。「超音波プローブ」が本明細書で使用されるとき、一般に、少なくとも1つの超音波振動子と、少なくとも1つの超音波振動子を細長いツールの近位側領域に電気的に接続する、1つまたは複数の導電性要素とを含む、細長いツールを指す。超音波プローブの近位側領域は、少なくとも1つの超音波振動子と電気的に連絡しており、別のデバイス、ケーブル、もしくはコネクタ上の電気接点と電気的に連絡させるか、任意にアタッチメントを介してそれらと電気的に連絡させることができる、少なくとも1つの近位側接点を含むか、またはそれを含むように修正される。
【0030】
[00060]図2は、図1Aおよび1Bのシステムと同様に機能するように適合された例示的なシステム10を示しており、また、ハンドルアセンブリ12の例示的な内部構成要素(破線で示される内部構成要素)を示している。ハンドルアセンブリ12は、外部の操作可能なシャフト20および医療用ツール30に統合され、それらと動作可能に連絡している。ハンドルアセンブリ12は、ハンドル本体15に対して作動させると、操作可能なシャフト20を操作するように適合された、アクチュエータ14を含む。アクチュエータ14は、ハンドルアセンブリ12内に配設された操作制御部16を介して、操作可能なシャフト20と動作可能に連絡している。医療用ツール30は、ハンドルアセンブリ12内に配設されるとともに、それに統合された近位部分18を含む。アクチュエータ13は、医療用ツール30と動作可能に連絡しており、アクチュエータ13をハンドル本体15に対して作動(この例では、回転)させることによって、回転制御部1215を介して医療用ツール30を外部シャフト20に対して回転させる。任意の第3のアクチュエータ17も、医療用ツール30と動作可能に連絡しており、この実施形態では(ハンドル本体15に対して)軸線方向で作動させることによって、軸線方向制御部1217を介して医療用ツール30を外部の操作可能なシャフト20に対して軸線方向で移動させるように適合されている。
【0031】
[00061]図2の医療用ツールは、例えば、超音波ツールなど、本明細書の任意の医療用ツールであることができる。
[00062]図3および4は、操作可能な部分が図1Bに示されるような断面を有することができる、システム1200の例示的な実施形態を示している。システム1200は、操作可能な部分1202および医療用ツール1204を含むことができ、それらの両方は互いとインターフェース接続するように構成される。操作可能な部分1202は、ハンドル部分1206と、操作可能な部分1222を含むシース部分1208とを含む。シース部分1208は外部管状部材1207を含む。医療用ツール1204は、ハンドル部分1210と、少なくとも1つのシャフトおよびその遠位端の遠位側作用領域を含む、ツール部分1212とを含む。ハンドル部分1206は、この実施形態では、ハンドル本体1209に対して回転させて操作可能な部分1222を操作するように適合された、操作アクチュエータ1220を含む。
【0032】
[00063]医療用ツール1204は、操作可能な部分1202を通して前進させられるように構成され、それらは両方とも、互いとインターフェース接続するように構成される。前進させると、医療用ツール1204のツール部分1212は、その遠位端がシース部分1208の遠位端に近くなるまで、シース部分1208を通して前進させられ、ハンドル部分1210の一部分はハンドル部分1206内で遠位側に前進させられる。医療用ツール1204のハンドル部分1210は、ハンドル1214とスタビライザ1218とを含む。スタビライザ1218は、ハンドル部分1206の内部部分とともに、安定した関係で互いにインターフェース接続して、それらの間の少なくとも一方向での相対移動を防ぐように構成される。ハンドル部分1210はまた、ハンドル部分1206の近位端とインターフェース接続するように構成された、ナット1216を含む。スタビライザ1218は、操作可能なシース1202に対して、医療用ツール1204を軸線方向で拘束するように作用する。
【0033】
[00064]図4に示されるように、ツール部分1212の遠位側作用領域は、医療用ツール1204および操作可能なシース1202が互いと安定してインターフェース接続しているとき、シース部分1208を外れるまで遠位側に延在している。この実施形態では、ツール部分1212の遠位端は、シース部分1208の遠位端に対して軸線方向では固定されない。
【0034】
[00065]図3および4の医療用ツールは、例えば、超音波ツールなど、本明細書の任意の医療用ツールであることができる。
[00066]ハンドル1214は、任意に、操作可能なシースに対する医療用デバイスの軸線方向および/または回転方向運動を引き起こすことができる、少なくとも1つのアクチュエータを含むことができる。したがって、ツールおよびシースが安定してインターフェース接続されると、1つまたは複数のツールハンドルアクチュエータは、医療用ツールの(例えば、回転方向または軸線方向)運動を制御することができる。ツールおよびシースは、包装後であって使用の直前にインターフェース接続することができ、または包装前に統合することができる。ハンドル1214はまた、医療用ツールの機能性を制御する他の制御部を含むことができる。
【0035】
[00067]図5および6は、内部の医療用ツールを含む、操作可能なシステムの例示的な遠位側領域を示している。システム1300は、操作可能なシース1302と医療用ツール部分1304とを含む。操作可能なシース1302は、外部部材1308と1つまたは複数の引っ張りワイヤ1306とを含み、ワイヤは、操作可能な部分の遠位側に固定され、ハンドルアクチュエータを作動させると、操作可能な部分に対して軸線近位側に移動させられ、それによって操作可能な部分で軸線方向に相対移動し、それによって操作可能な部分が(上述したように)操作されるように構成される。引っ張りワイヤ1306は、シースの操作可能な部分の中心軸に対して平行であることができる。
【0036】
[00068]この単なる例示的な実施形態では、ツール部分1304は、RF先端電極を遠位端に含む細長い医療用ツール1310と、ガイドワイヤ管腔1312とを含むが、医療用ツールは、本明細書の他の任意の医療用ツールであることができる。この実施形態では、ツール1310および操作可能なシース1302は、ツールの遠位端(遠位端に非常に近い領域を含む)が、操作可能なシース1302の遠位端(遠位端に非常に近い領域を含む)に対して、軸線方向では不動であるが回転方向では移動可能であるように構成される。部品を軸線方向では不動であって回転方向では移動可能にするため、外部部材1308は、延長部1314の近位側にある外部部材1308の内表面に対して径方向内向きに延在する、延長部1314を含む。ツール1310は、延長部1314に対応する(径方向内向きに形作られた)外部構成1315を備えた領域を含む。2つの構成要素は、要素1314および1315の遠位側にある、同様の形状の要素1317および1318を有する。したがって、ツールおよび外部部材の構成は、ツールおよびシースが図示されるようにインターフェース接続されたとき、外部部材に対して、またしたがって操作可能なシースに対して、ツールの遠位側および近位側に移動するのを防ぐ。この実施形態では、ツール1310は、操作可能なシースに対して、回転方向で自由であり、したがって移動可能である。つまり、ツール1310は、固定の位置(操作可能な部分の遠位側)において軸線方向で移動できないが、回転させることができる。1つまたは複数の器具が設置された医療用ツールが、特定の方向で配向されるかまたは特定の方向に面する場合、回転方向で自由であることは有益であり得る。
【0037】
[00069]ツールおよびシースは、操作可能な部分の遠位側において軸線方向で固定されるので、ツールの近位端は、操作中にわずかに軸線方向で移動することができるように構成される。例えば、ハンドルに内蔵されたばねによって、ツールシャフトを操作可能なシースに対してわずかに移動可能にすることができる。近位側への軸線方向移動を可能にする他の方法を、同様に組み込むことができる。
【0038】
[00070]システム1300の近位端は、図3および4の実施形態に示されるものなど、2つのハンドル構成要素を含むことができ、近位端におけるツールの適度な軸線方向移動を除いて、同様にインターフェース接続することができる。
【0039】
[00071]他の実施形態では、図5および6に示される遠位側領域は、図1Aまたは2に示されるハンドルアセンブリと組み合わせることができる。
[00072]本開示の一態様は、以前は軸線方向で移動可能であった2つの同軸構成要素を、軸線方向で不動にする(軸線方向で固定する)方法である。この態様はまた、構成要素を再び軸線方向で移動させることができるように、軸線方向固定を除去する方法を含む。これは、解放可能な軸線方向固定と見なすことができる。軸線方向固定は、一般に、システムを患者の体内へと前進させる前に作成され、いくつかの実施形態では、軸線方向固定は製造中に作成される。軸線方向固定の解放は再仕上げプロセス中に行うことができ、軸線方向固定を再仕上げプロセス中に再び作成することができる。
【0040】
[00073]いくつかの実施形態は、システムは、医療用ツールを軸線方向固定するように体積を修正する(増加または減少させる)ことができる、構成要素を含むように修正することができる。いくつかの実施形態では、構成要素は、医療用ツールを軸線方向固定するように変化する構成を有する。
【0041】
[00074]いくつかの実施形態では、システム1300は、延長部の体積を修正して軸線方向固定を行うかまたはそれを解放することができるようにして、延長部1314が構成されるように適合される。この特定の修正において、充填可能な環状体積1319(断面図において一度だけ図示され符号が付されているが、環状構成であるため、他方の側に存在することが理解される)は、充填材料で充填され、充填材料を除去することもできるように適合される。これらの代替実施形態では、外部部材は、径方向外側の点線面によって、また上述した延長部1314の径方向内側部分によって規定される、環状の充填体積1319を含む。つまり、延長部1314は、充填可能な環状チャンバまたは体積1319を含むように修正されるが、延長部1314の外表面は残り、環状の充填可能な体積1319を規定する。
【0042】
[00075]システムの製造中など、ツール1310およびシース1302を相対的に軸線方向移動可能にすることが望ましい場合、充填可能な体積1319は少なくとも部分的に未充填のままなので、ツール1310をシース1302内において軸線方向で簡単に前進または後退させることができる。ツール1310および1302を軸線方向で不動にする、または固定することが望ましい場合(製造中または再仕上げ中など、望ましい相対的な軸線方向位置に置かれた後)、充填可能な体積1319は充填材料で充填されるので、延長部は径方向内側に延在し、より高剛性になって、ツール1310がシース1302に対して軸線方向移動するのを防ぐ。したがって、この実施形態の延長部は、再構成可能な軸線方向の拘束部である。
【0043】
[00076]ツール1310およびシース1302を後の時点で(再仕上げ中など、例えば洗浄および殺菌のうち少なくとも1つ)軸線方向で移動させることが望ましい場合、充填可能な材料を体積(またはチャンバ)1319から除去して、延長部をより低剛性にすることができるので、ツール1310をシース1302に対して軸線方向で移動させることができる。
【0044】
[00077]これらの代替実施形態では、延長部1314は、拡大可能および拡大不能であるか、充填可能および充填不能であるか、再構成可能であるか、修正できる剛性を有するように構成され適合されるか、剛性を修正できるように構成されるか、ならびに修正できる体積を有するものと見なすことができる。
【0045】
[00078]いくつかの実施形態では、充填可能な材料は、針などの充填デバイスを用いて、環状充填体積1319に挿入し、またそこから除去することができる。
[00079]1つの例示的な使用では、ツール1310は図6の位置へと軸線方向で前進させられ、その後、充填体積1319が充填材料で充填されて、ツール1310およびシース1302を(例えば、製造または再仕上げ中に)軸線方向で固定する。方法はまた、充填材料を除去すること、ならびにツール1301およびシース1302の少なくとも1つを(例えば、再仕上げ中に)軸線方向で移動させることを含むことができる。
【0046】
[00080]例示的な実施形態では、充填材料は、その温度を変化させることによって、固体から液体へ、またその逆に修正することができる。いくつかの実施形態では、充填可能な材料(本明細書では「充填材料」とも呼ばれる)は動作温度では固体であって、延長部1314の体積または剛性が増加するが、溶融して(または低粘性になって)環状体積1319から除去することが可能になる。
【0047】
[00081]いくつかの実施形態では、充填材料はワックスである。ワックスは、いくつかの実施形態では、内部または外部部材など、隣接する構成要素のポリマー材料よりも低い融点を有することができる。
【0048】
[00082]例えば、充填材料の追加および除去によって、軸線方向固定をもたらす(また、軸線方向固定の除去を可能にする)この概念は、操作可能なシースの外部シースとその中の医療用ツールとを含む、本明細書の任意の2つの構成要素を軸線方向で固定するのに使用することができる。
【0049】
[00083]図7は、操作可能なシース1202の内部に部分的に配設された医療用ツール1204を備える、システム1400を示している。医療用ツール1204およびシース1202は、1204および1202と符号が付されているが、本明細書に記載する医療用ツールまたはシースのいずれかであることができる。操作可能なシース1202は、例えば、引っ張りワイヤまたは他の機能的偏向メカニズム(本明細書に記述するいずれか)を使用することによって、好ましくは「操作可能」であるが、この「操作可能な」シース(または本明細書のいずれかの操作可能なシース)は、単なる直線管状要素であるか、または固定された偏向不能な遠位側曲線形状を有するという点で、操作不能であることもできることが理解される。操作はまた、偏向メカニズムを使用して、または使用することなく、シースにトルクを付与することによって遂行されてもよい。
【0050】
[00084]図7に示されるシステム1400は、統合された形でユーザに提供されるが、システムのモジュール式構成要素のいずれかを洗浄、修理、および/または交換する専門プロセスを使用する手順後に分解することができる、モジュール式構成要素を有するように設計される。次に、システム1400を再び組み立て、殺菌し、再包装してもよい。このプロセス、または場合によってはこのプロセスの一部分を、本明細書では、「再配置」または「再仕上げ」と呼ぶことができ、本明細書の方法のいずれかを使用して、本明細書の任意のシステムを再配置または再仕上げすることができる。システム1400の性能は、医療用ツール1204およびシース1202が互いとだけ作用し、類似の機能を有し得る市場の他のデバイスと置換されないように最適化される。また、デバイスの再配置には、システムの安全性および性能の質が継続することを担保するように、特別に注意を払う必要がある。
【0051】
[00085]以下の本開示では、破断によるか、または制御されたプロセスを使用することによる、システムの様々なモジュール式構成要素を分離する手法を多く参照している。実施形態に応じて、ハンドル部分1960(図8Aおよび8Bを参照)、後方ハンドル1961(図10を参照)、およびハンドルリップ1962(図11Aを参照)を、ハンドルアセンブリから分離することができる。例えば、ツールロック1955を、医療用ツール1204のツール部分1212から、またはハンドルアセンブリ1206から分離することができる。例えば、ツールコネクタ1210(図7を参照)または1990(図12Aを参照)を、ツール部分1212から分離することができる。止血弁1950アセンブリ(図7を参照)を、ハンドルアセンブリ1206から分離することができる。シース部分1208を、ハンドルアセンブリ1206から分離することができる。ツール部分1212の外部部材2010(図16Bを参照)を、内部リード線アセンブリ2011およびその内部電気接続から分離することができる。多くの同様に制御されたプロセスおよび材料を使用して、本明細書の実施形態のいずれかにおける構成要素の最初の組立ておよびその後の分解および再組立てを可能にすることができる。
【0052】
[00086]任意の所与のプロセスまたはプロセスの組み合わせを、上述のモジュール分離におけるいずれか1つの時点または全ての時点で使用することができる。プロセスは、以下の例を含むがそれらに限定されない。構成要素は、接着剤または機械的ロックのように作用するが、熱で変形させて構成要素を除去することができる材料を使用して、結合することができる。これには、ワックスおよび熱可塑性エラストマー(例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミドなど)などの材料が挙げられる。ヒドロゲル(本明細書において上述したものなど)などの材料を、水性溶液を用いて膨張させて、構成要素を分離させるのに十分に軟化するかまたは滑りやすくなるように、それらの性質を変化させてもよい。構成要素間に機械的干渉嵌めを作成するが、水性溶液中で容易に溶解して構成要素を分離させる、結晶もしくは粉末形態の糖、塩、デンプン、または他の類似の材料を使用することができる。これらの材料はまた、結晶質構造が溶解すると発泡体のように圧縮する、非分解性材料のマトリックスとして使用することができる。生分解性であることが当該分野で知られているものも含む、流体(使用中に導入されるものなど)と接触した後で時間とともに崩壊することが分かっている他のポリマーが、システムに使用される場合があるが、それらの性質が弱化しているため、交換が必要である。化学溶媒の存在下で保持強度が失われる、他の材料を使用することができる。強酸または強塩基を、特定の金属およびプラスチックを溶解するのに使用することができる。例えば、シリコーンは、ヘプタン、ヘキサン、またはイソプロピルアルコールの存在下で膨張し、簡単に断裂する。シールを変質させるのに液体材料が分配される場合、シールは、使用中、専用ツール(針穿刺隔膜またはルアー作動弁など)でしかアクセスできない保護空間内で保護することができる。
【0053】
[00087]特定の構成要素は、はんだまたははんだに似たプロセスを使用して接合されてもよく、その場合、はんだを再加熱することによって構成要素が分離される。いくつかの実施形態では、電解法を使用して金属接合を分離することができる。機械的干渉を使用して、構成要素をともに保持することもできる(例えば、釘、ピン、ねじ、楔など)。割送りメカニズム(例えば、ジップタイ、ベルトループ方式、ローラ楔、カム作動グリップ)を使用して、構成要素をともに保持することもできるが、構成要素を一時的に分離するのに、メーカーが、部品にアクセスして破断し交換するか、またはツールを使用することを要する。構成要素は、(磁石間または磁石と鉄の)磁気引力によって適所で保持することができる。特定の実施形態では、磁石を消磁することなく、磁気的保持を解放することができる。これは、磁石の物理的破断もしくは機械的疲労によって、磁石の温度をそのキュリー温度(例えば、ネオジム磁石の場合、80℃)超過まで上昇させることによって、または磁石に交流電流を印加して双極を破壊することによって遂行することができる。別の実施形態では、穴または他の捕捉機構に嵌合するバーなどのロック(ドアロックと同様)を用いて、部品を適所で係合し保持することができる。バーは、通常は穴に係合されているが、遷移温度を上回る熱に暴露すると、形状が変化して穴の外に出る(それによって部品を分解することが可能になる)、曲線、またはヒンジ構造で熱硬化することができる。同様の手法で、バーを磁化し、磁場に暴露すると、穴から押し出されるようにすることができる。他の同様のメカニズムは、熱または磁場の存在下で形状が変化してロック解除する、コイルもしくは他のばね、またはばね作動式デバイスを使用することができる。別の実施形態では、ピストン、べローズ、隔膜、バルーンなどを有するシールされたシリンダなど、油圧(例えば、水、または鉱物油もしくはシリコーン油などの油)下で構成要素をともに保持することができる。構成要素を分離するため、加圧チャンバに対するシールを穿孔するかまたは別の方法で破断することによって、圧力を通気することができる。弁を開放または緩和して圧力を軽減する手法も用いることができる。多くの場合、部品を分離するのに使用されるプロセスはまた、再組立ておよび他の後続の処理ステップの前に、交換、更に修理、および/または追加の洗浄を要する程度まで、部品を汚染または損傷する。
【0054】
[00088]上述の例示的なプロセスの任意の組み合わせも使用することができる。
[00089]本明細書の実施形態のいずれかにおいて、医療用ツールは、1つまたは複数の超音波振動子が遠位側領域に配設された、超音波デバイスであることができる。例えば、超音波デバイスは、4D-ICE(心臓内心エコー検査法)画像診断ツールなどの超音波画像診断デバイスであってもよい。
【0055】
[00090]図7は、医療用ツール1204のツール部分1212が、操作可能なシース1202内でそれに対して回転可能であってもよく、また任意にシース内において軸線方向で並進可能であることができてもよいことを示している。ツールロック1955は、図7ではハンドル1206の本体内に配設され、ツール部分1212に固定されており、シース1202内での移動を拘束する、かつ/または医療用ツール1204の機能性を制御する、1つまたは複数の機能を有してもよい。図7はまた、血液または他の流体が操作可能なシース1202の近位端から漏出しないように保ち、ツール1204とシース1202の内部管腔との間の管腔空間を洗い流すことを可能にするのに有用な、ハンドル部分1206内の止血弁アセンブリ1950を示している。
【0056】
[00091]図8Aおよび8Bは、ハンドルアセンブリ1206が、ハンドルアセンブリ1206から除去するか、またはアセンブリ1206から破断して、ハンドルアセンブリ1206の内部空間へのアクセスを可能にすることができる、除去可能または破断可能なハンドル部分1960を含む、システムの別の実施形態を示している。図8Aに示されるように、除去または破断されると、ハンドルアセンブリ1206内に配設されたツールロック1955へのアクセスが利用可能である。次に、図8Aに示されるように、ツールロック1955をツール部分1212から解離させることができる。ツールロック1955が除去されると、次に、図8Bに示されるように、ツール1204をシース1202から除去することができる。
【0057】
[00092]いくつかの実施形態では、ハンドル部分1960(および、ハンドルアセンブリから除去または破断することができる、本明細書の他の任意のハンドル部分)は、ハンドルアセンブリ1206の対応する構成要素とインターフェース接続するように構成することができるので、使用の際は1206に対して安定化することができるが、ハンドル1206と部分1960との間のインターフェースを破断することなく、制御された形でハンドル1206から除去することができる。例えば、非限定的に、2つの部品はねじ山付きのインターフェースを有することができる。あるいは、例えば、部分1960は、それとハンドルアセンブリ1206との間のインターフェースを破断しなければならないように構成することができるが、インターフェースは、比較的簡単で予測可能な形で破断を行うことができるものである。
【0058】
[00093]ツールロック1955の1つの機能は、上述したようにシステムの完全性を担保するため、医療用ツール1204がシース1202から除去されるのを防ぐことである。ツールロックはまた、ハンドルアセンブリ内に物理的に拘束されることによって、ハンドルアセンブリ内における医療用ツールの軸方向並進を限定する。これは、医療用ツールが軸方向で移動しないか、または移動がシースの先端を越える医療用ツールの安全で機能的な範囲に拘束されることを担保するのに望ましいことがある。図9Aおよび9Bに示される別の実施形態では、ツールロック1955およびハンドルアセンブリ1206は両方とも、医療用ツールの回転範囲を限定するように構成されてもよい。これは、外部部材2010または内部リード線アセンブリ2011の部分を捩って損傷する場合がある、一方向でのトルクの蓄積を防ぐのに望ましいことがある(図16参照)。
【0059】
[00094]図9Aおよび9Bに示されるように、ツールロック1955は、どちらかの方向で360°未満の角度を回転させることを可能にする、この実施形態では径方向突出部である、機構1956を有する。ハンドルアセンブリ1206は、機構1956およびしたがってツールロック1955と係合し、その移動を停止するように位置決めされ構成された、径方向内側に延在する突出部を有する。トルクを所与の方向での有限の回転数に制限するものを含む、当該分野で知られている他のトルクリミッタも用いることができる。軸線方向の移動およびトルクは、対向磁石によって制限することもできる。ツールロックの磁石が(軸方向または回転方向の移動を介して)、ハンドル部分に位置決めされた対向磁石に接近すると、抵抗を受ける。図9Aおよび9Bに例示が示される回転の制限は、本明細書のシステムのいずれかに組み込むことができる。
【0060】
[00095]ツールロックを含む実施形態では、ツールロックの回転方向および/または軸線方向の移動は、移動可能であるが、ユーザの動作による以外は回転または摺動して元の位置に戻ることがないように、ハンドル内の機構との摩擦嵌めも有してもよい。例えば、ツールロックの外表面およびハンドル部分(ハンドル部分1960など)の内表面のどちらかまたは両方が、PTFE、FEP、Delrin(Acetal)などの潤滑材料を含んでもよい。同じ材料から形成されない限り、噛合材料は、滑らかに研磨されたポリマーまたは金属であることができる。2つの部品が、例えば.0005cm(.0002インチ)以下の、精密な遊びまたは干渉を有することができる。摩擦はまた、ツールロックの表面の一部分とハンドル部分の一部分(部分1960)だけからのわずかな干渉によって制御することができる。干渉は、小さい統合された機構、および/あるいは固体もしくは発泡体形態の、または圧縮性ポリマー(シリコーン、ポリウレタンなど)などの弾性材料、またはコイルもしくは扁平リボンから形成された金属もしくは剛性ポリマーのばねの上に載置された、別個の構成要素であることができる。摺動可能な楔も圧縮を調節するのに使用することができる。干渉機構をともに駆動するリードねじまたは加圧チャンバを用いて、製造時に圧縮干渉の量を調節することもできる。再配置プロセス中に、この圧縮摩擦干渉を分解し、次に再組立てし、メーカー設定に戻すことが必要であろう。別の実施形態では、圧縮機構をハンドル部分(部分1960など)に組み込んで、ツールロック機構を必要とすることなく、ツール部分1212に直接作用させることができる。ツールロックは、ツール部分1212に統合されているものとして例示されているが、シースハンドル部分1960に係合されるであろう、ツールハンドル部分1210に直接統合することもできる。これは、シース1202に対する医療用ツール1204の軸線方向並進が不要な場合に、特に適用可能である。
【0061】
[00096]ツールロック1955はまた、ハンドル部分1960(または他のハンドル部分)の存在を感知する、電子または電磁機構を有してもよい。ハンドル部分(たとえは、部分1960)が除去されると、ツールロックは、医療用ツール1204の機能性を使用不能にしてもよい。例えば、ハンドル部分は、ツールロックの近傍に載置された磁石を含んでもよい。磁石は、医療用ツールの機能的回路を完成する、ツールロック内に閉止されたリードスイッチを保持することができる。磁石がハンドル部分(例えば、部分1960)によって除去されると、リードスイッチが開放され、医療用ツールが使用不能にされる。同じ機能を遂行する他の近接スイッチも使用することができる。ツールロックも、医療用ツールの機能を使用不能にしてもよく、あるいは、(例えば、医療用ツールをシースから除去するのに必要なように)ツールロックが医療用ツールから除去されると、医療用ツールの機能を使用不能にしてもよい。例えば、ツールロックは、ツールが除去されると医療用ツールから遮断される、(例えば、ツール部分1212内に)医療用ツールに対する直接有線接続を有することができる。医療用ツールはまた、医療用ツールがシースから除去されると使用不能にされる、ツール部分1212内の近接センサを含むことができる。例えば、上述したのと同様に、医療用ツールの機能的回路を完成するリードスイッチを、ツールロックの磁石によって閉止して保持することができる。次に、ツールロックを除去することによって、リードスイッチが開放され、医療用ツールが使用不能にされる。当該分野において知られている他の近接センサも利用することができる。ツールロックの交換によって機能を再び使用可能にすることができるが、ソフトウェアが回路の中断を検出すると、医療用ツールの機能をリセットするため、制御ツールソフトウェアの追加の再プログラミングも必要になることがある。関連するシナリオでは、ハンドル部分(部分1960など)の除去または破断によって、医療用ツール、および/またはより具体的には制御ツールソフトウェアによって感知される、ツールロックの回路を中断することができる。その後、ツールロックの修理、交換、または再プログラミング、およびハンドル部分(部分1960など)の交換および/または修理によって、ツールの機能を回復することができる。
【0062】
[00097]図10Aおよび10Bは、デバイスの再配置を助けるモジュール機構を有するシステムの別の実施形態を示している。この実施形態では、ハンドルアセンブリ1506は、後方構成要素1961をハンドルアセンブリ1506の残りの部分から除去または破断することによって、分解されてもよい。これによって、ツールロック(図示されないが、本明細書に記載する任意のツールロックであり得る)、ならびに止血弁アセンブリ1950へのアクセスが可能になる。ツールハンドルの構成に応じて、ハンドル後部1961は(ツールロックを除去することなく)近位方向でツールから除去されてもよく、または、ハンドル部分1955のみが除去される前述の実施形態よりも簡単にツールロックにアクセスして、ツールロックを除去することができる。本構成では、弁アセンブリを除去し交換するのに、止血弁アセンブリ1950にアクセスしてもよい。あるいは、個々の構成要素のいずれかを含む弁アセンブリを除去、分解、洗浄、修理、および交換することができる。修理は、アセンブリ1950の止血シール1951の交換のみを伴ってもよい。シールは、スリット入りのシリコーン、もしくは当該分野で知られている他の軟質ポリマー化合物、または本開示のシールのいずれかであることができる。止血弁アセンブリは、好ましくは、その遠位端にルアー継手1952を含むので、ハンドルの噛合するルアー継手に単純に圧入し、またそこから出すことができる。代替の継手も使用することができる。
【0063】
[00098]操作可能なシース1202はまた、シース部分1208をハンドルアセンブリ1506から分離するのが可能になるように適合されてもよい。他のモジュール式構成要素と同様に、これによって、洗浄、修理、または交換のための除去を可能にすることができる。シース1202を伸張要素と嵌合させて、カテーテル先端を偏向してもよい。それらに類似した伸張要素が、要素1970として図10Bに示されている。1つまたは複数の伸張要素1970は、好ましくは、溶接、はんだ付け、圧着、スエージ加工、または接着剤/エポキシ結合プロセスなどによって、締結具1971に恒久的に固定される。端部を接着剤/エポキシに入れた場合、伸張要素の端部は、好ましくは、伸張要素自体の断面よりも大きい拡大されたボール、コイル、ループ、または他の類似の機構に形成される。あるいは、伸張要素は、止めねじまたは他の機械的締結具を用いて解放可能に固定されてもよい。拡大された溶接ボール端部、または伸張要素の近位端に圧着された別個のチューブが、伸張要素1970を締結具1971内で機械的に捕捉する助けとなってもよい。締結具1971は、係合機構1972によって作用し、操作可能なアクチュエータ1520にリンクされるように構成される。係合機構1972は、互いに逆向きのねじ山をそれぞれ備える、部分1972’および1972’’を備える。アクチュエータ1520は、互いに逆向きの二重のねじ山を備えるので、アクチュエータ1520を回転させると、係合機構の部分1972’および1972’’が反対方向に駆動されることによって、操作可能な区画が一方向または別の方向に偏向する。締結具は、再配置中の迅速でコスト効率のよい処理のため、アクチュエータに対して容易に遮断され再接続されるように設計されてもよい。あるいは、伸張要素は、締結具を使用せずに、係合機構に直接除去可能に接続されてもよい。
【0064】
[00099]図11Aおよび11Bは、統合されたハンドルアセンブリと、操作可能なシースと、医療用ツールとを含み、本明細書の方法のいずれかを使用して別の目的に再利用することができる、医療用デバイス(例えば、超音波)またはシステム1700の代替実施形態を示している。システム1700では、ハンドルアセンブリ1703は、操作可能なシース1702および医療用ツール1704と動作可能に連絡しており、ハンドルアセンブリ1703は、ユーザが把持するように位置決めされた外表面を有するハンドル本体1705と、ハンドル本体1705に対して移動させられるように適合された第1のアクチュエータ1720と、ハンドル本体1705に対して移動させられるように適合された第2のアクチュエータ1780とを含む。操作可能なシース1702は、少なくとも1つの引っ張りワイヤと動作可能に連絡している、遠位側偏向可能領域(符号なし)を有する。いくつかの実施形態では、医療用ツール1704は、超音波振動子を備える遠位部分を有する細長い超音波デバイスであり、細長い超音波デバイスの少なくとも一部分は操作可能なシース1702内に配設され、細長い超音波デバイスは第2のアクチュエータ1780と動作可能に連絡している。第1のアクチュエータ1720は、第1のアクチュエータ1720がハンドル本体1705に対して作動することによって操作可能なシース1702の遠位側偏向可能領域を偏向させるようにして、少なくとも1つの引っ張りワイヤと動作可能に連絡している。
【0065】
[000100]第2のアクチュエータ1780は、ハンドル本体1705に対して回転させるように適合されるとともに、ハンドル本体1705に対して軸線方向で移動させられるように適合される。第2のアクチュエータ1780は、第2のアクチュエータがハンドル本体1705に対して軸線方向で移動することによって細長い医療用デバイス1704が操作可能なシースの遠位端に対して軸線方向で(遠位方向および近位方向に)移動するようにして、また第2のアクチュエータ1780がハンドル本体1705に対して回転することによって、図11Aおよび11Bの回転移動「R」として示されるように、細長い医療用デバイス1704が操作可能なシースの遠位端に対して回転するようにして、細長い医療用デバイス1704と動作可能に連絡している。
【0066】
[000101]ツールのシースに対する軸線方向移動は、ツールが超音波画像診断ツールである場合、一般に、プローブを特定の位置まで操作した後にプローブが身体のより大きい領域を撮像する能力を改善するという点で、またプローブが一般に実現可能な位置まで操作された後の視野をオペレータがより簡単に改良することが可能になるという点で望ましい。
【0067】
[000102]システム1700は任意のツールロック1755も含む。ツールロック1755は、ハンドルアセンブリ1703内に収容されるが、第2のアクチュエータ1780に結合される。ツールロック1755および第2のアクチュエータ1780は、例えば、磁石によって適合されて、互いを係合してもよい。あるいは、構成要素の一方が鉄を含み、他方が磁石を含むことができる。ツールロック1755は、医療用ツール1704のツール部分1712にしっかりと解放可能に結合される。第2のアクチュエータ1780を遠位側に前進させるか、または近位側に後退させることによって、ツールロック1755が遠位側または近位側にそれぞれ移動する。結果として得られるアクチュエータツール1755の軸線方向移動によって、医療用ツール1704が軸線方向で移動する。同様に、第2のアクチュエータ1780がハンドル本体1705に対して回転することによって、ツールロック1755が回転し、それによって医療用ツール1704が回転する(図11Aおよび11Bに回転「R」として示される)。この実施形態では、ツールの(シースに対する)軸線方向移動、ならびに(シースに対する)その回転移動は、固定の運動範囲内に制限される。一実施形態では、医療用ツール1704を操作可能なシース1702から除去するために(再仕上げ中など)、ハンドル後方リップ1762を除去または破断して、ツールロック1755(およびツール部分1712の残りの部分)をハンドル1706から除去することができる。それに加えて、第2のアクチュエータ1780をツールロック1755から脱結合することができる。これには、結合されたユニットを引き離すカスタムの固定具か、または外部結合具もしくはツールロックのどちらかを消磁するかもしくは別の方法でその極性を偏向する、専用ツールを使用するのが必要なことがある。上述したように、ツールロックは、磁石または他の近接コントローラが除去されたとき、ツール機能を使用不能にする機構を含んでもよい。後方リップ1762は例示のおよび任意の構成要素であり、ハンドルアセンブリは異なる部品を有することができる。
【0068】
[000103]図12A~12Cは、医療用ツール1204(本明細書の他の任意の医療用ツールであることもできる)が複数の電気接点1992を含む、システムの一実施形態を示している。図12Aiおよび12Aiiは分解された構成要素を示している。図12Biおよび12Biiは、シース部分1208に装填し直されたツール部分1212を示している。図12Cは、ツール部分1212がコネクタ1990と電気的に連絡しているように、ツール部分1212に接続された近位側ツールコネクタ1990(エネルギーコンソールと直接または間接的に付着させることができる)を示している。ツール部分1212は、複数の噛合する電気接点1992を用いて近位端に嵌合される。ツール1204は、図12Biiに図が示されている、ツール部分1212の管腔よりも直径が大きい、遠位側作用端1821(例えば、超音波画像診断ツール)を含む。この実施形態では、ツール部分1212および電気接点1992の外寸は、シース部分1208の管腔は通り抜けるようにサイズ決めされるか、遠位側作用端1821は、管腔を通り抜けるには大きすぎる。結果として、シース部分1208を通るツールの組立てには、ツール部分1212の近位端をシースの遠位先端に通して前進させ、電極がシースハンドル1206の近位端を出るまで近位側に前進させる必要がある。この構造は、必ずしも遠位側作用端1821よりも大きくないように、シース部分1208の外寸を最小限に抑える助けとなる。特定の用途では、遠位側作用端は、電子構成要素およびそれらの接続を受け入れる、または特定の適用例では、電流もしくは音波エネルギーの密度を最小限に抑えて組織の過熱もしくはキャビテーションを最小限に抑える、最大可能な寸法であることが必要なことがある。近位側電気接点1992は、離散的な導電性表面(例えば、ディスク、バー、ストリップ、球体など)、または円周方向もしくは部分的に円周方向のリングであってもよい。好ましい実施形態では、接点は、他の場所では絶縁されているフレキシブル回路の暴露された導電材料から形成される(例えば、絶縁は暴露された導電材料全体に配置されない)。コネクタの噛合する接点1991は、接点を作るように同様に設計されてもよい。接触面は、環状または平面であってもよく、好ましくは、ばね荷重式であるか、または別の形で機械的に圧縮されてしっかりした接触をもたらす。図12A~Cのハンドルアセンブリは本明細書のハンドルアセンブリのいずれかであることができ、操作可能なシースは本明細書の操作可能なシースのいずれかであることができ、医療用ツールは本明細書の医療用ツールのいずれかであることができる。前方荷重アセンブリは、本明細書のいずれかのシステムの組立て中に使用することができる。
【0069】
[000104]図13A~13Cは、本明細書の例示的な近位部分を示しており、本明細書のシステムのいずれかの近位部分であることができる。図13Aに示されるように、医療用ツールの近位側接点1992は、接点1991に対抗してコネクタ1990にプレス嵌めされてもよい。あるいは、図13Bに示されるように、コネクタ1990’は、図13Cの閉止構成に示されるように、接点1991の上でしっかり締め付けられる前に、開いて接点1991を受け入れるように適合することができる。コネクタ1990’は、製造中にシール1995を用いて封止することができる。シール1995は、ヒドロゲル、ワックス、シリコーンリングもしくはガスケット、または本開示において上述した他の手段および組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されない。デバイスを再配置するには、コネクタ1990’の接点を破断または慎重に分解して、シース(操作可能なシースなど)を通してツール1212のシャフトを遠位方向で除去しなければならない。シール1995の分解は、ワックスまたは他の溶融可能な物質を加熱し溶融すること、乾燥させた材料を水性溶液に溶解すること、および/またはヘプタンもしくは類似の化学化合物を用いてシリコーンを膨張させることによって遂行されてもよい。
【0070】
[000105]図14A~14Bは、コネクタ1990’’が、ツール部分1212に取り付けられたツールロック1995と安定してインターフェース接続し、それを封入するように設計された内部機構2000を含むことを除いて、図13A~13Cと類似している、例示的なシステムを示している。図14Aは、コネクタ1990’’をツール部分1212に接続する直前のシステムを示しており、図14Bは完成した接続を示している。ツールロック1955は、近位側ツール接点1992の直ぐ遠位側に示されているが、対応する内部機構2000をコネクタ接点1991の近位側に位置させて、接点の近位側に構成することもできる。上述したように、ツールロックは、磁石または他の近接コントローラが除去されたとき、ツール機能を使用不能にする機構を含んでもよい。この実施形態では、使用不能にする機構は、別の方法として、コネクタ1990’’に、特に内部機構2000に内蔵されてもよく、制御コンソールへと戻るケーブルの回路接続は使用不能にする機構の状態に応じて決まる。機構2000を含むコネクタの部分の組立ておよび分解は、図13のコネクタ1990、図8のハンドル部分、または図10の後方ハンドルに関して上述した手段によって遂行することができる。図14A~Bのハンドルアセンブリは本明細書のハンドルアセンブリのいずれかであることができ、操作可能なシースは本明細書の操作可能なシースのいずれかであることができ、医療用ツールは本明細書の医療用ツールのいずれかであることができる。
【0071】
[000106]図14Aおよび14Bの実施形態の変形例では、ツール1212の組立てには、ツールおよび電気接点の外寸が、シース部分の管腔は通り抜けるが遠位側作用端は通り抜けられないようにサイズ決めされた、図12A~12Cの実施形態に記載されるように、操作可能なシース部分1208の遠位端を通してツール1212を「後方装填」することが必要なことがある。図14Aおよび14Bのこの実施形態では、ツールロックはツールの後方装填後に組み立てなければならない。再配置後、ツールロックを除去してツール1212をシース部分1208から除去し、ツール1212を洗浄し、シース部分1208を通して再度後方装填した後に、修理および/または交換する必要があるであろう。実施形態の代替例では、ツール1212は、シース1202の近位側ハンドル端部を通して遠位先端の挿入部を「前方装填」することによって組み立てられてもよい。図14Aおよび14Bのこの代替実施形態では、ツールロック1955は必ずしもツール1212から除去可能である必要はない。
【0072】
[000107]図14A~Bに示されるように、ツールロック1950を通じた内部機構2000の圧締め作用によって、2つの機構の機械的係合がもたらされるので、軸線方向並進およびトルクをコネクタ1990’’からツール1212に伝達することができる。これにより、ツール1212を把持してシース1202に対するその位置を操作する、より便利な手段をユーザに提供することができる。
【0073】
[000108]図15の例示的なシステムに示されるように、別個のトルクデバイス2005をツール1212に取り付けて、ツール1212をシース1202に対して並進させる、上述したのと同様の能力およびトルクを提供することができるが、図14Aおよび14Bで上述したようなコネクタ1990への接続を行う必要はない。トルクデバイス2005はまた、拡張された機械的係合をもたらすため、ツールロック1950を通じて係合されてもよい。トルクデバイス2005はまた、ツール機能がトルクデバイス2005の存在に依存するという点で、内部機構2000と同様の目的に役立てることができる。図12A~12Cの実施形態で上述したように、トルクデバイスは、トルクデバイスおよび/またはツール1212を破断することなく、またはトルクデバイスを除去するカスタムの再配置プロセスを使用することなく、ツール1212をシース1202から除去することが不可能であるようにして、ツール1212上に組み立てることができる。図15のハンドルアセンブリは本明細書のハンドルアセンブリのいずれかであることができ、操作可能なシースは本明細書の操作可能なシースのいずれかであることができ、医療用ツールは本明細書の医療用ツールのいずれかであることができる。
【0074】
[000109]図16A~Cの実施形態は、ツール部分1212が外部部材2010と内部リード線アセンブリ2011とを備える、例示的な医療用ツールを示している。内部リード線アセンブリは、遠位側作用端1821と近位側電気接点1992とを更に含む。外部部材2010は、再配置プロセスの一部として、組み立てられ、また内部リード線アセンブリから分解されてもよい。外部部材2010は、例えば、編組状の複合構造を介して、トルクを伝達することができる管状構造であることができる。外部部材2010は、本開示において上述したプロセスを使用して、位置2015および2013で可逆的に封止され、内部リード線アセンブリに固定される。図16Bは、図16Aの取り囲まれた領域の拡大図を示している。図16Cは、内部リード線アセンブリ2011と、遠位側作用端と、外部部材2010から除去された近位端とを示している。図16A~Cのハンドルアセンブリは本明細書のハンドルアセンブリのいずれかであることができ、操作可能なシースは本明細書の操作可能なシースのいずれかであることができ、医療用ツールは本明細書の医療用ツールのいずれかであることができる。
【0075】
[000110]以下の開示は、概して、医療用デバイスの、任意に特段の指定がない場合は超音波プローブの、電気接続および接点に関する。以下の開示は、本明細書のシステム、またはシステムの態様のいずれかに適用することができる。電気接続、接点、デバイス、および方法は、非限定的に図11のハンドルアセンブリなど、上述のシステムのいずれかに統合することができる。
【0076】
[000111]本開示の一態様は、任意に再配置プロセスの一部として、システムの少なくとも一部分を他の構成要素から解離させる方法を含む。いくつかの実施形態では、医療用ツールは、エネルギーコンソールと電気的に連絡している、他の電気接点に結合された1つまたは複数の電気接点を含み、コンソールの例については超音波分野において知られている。
【0077】
[000112]図17は、超音波コンソールなどのエネルギーコンソールに直接または間接的に電気的に結合することができる、超音波プローブなどの例示的な医療用ツールの一部分のみを示している。
【0078】
[000113]図17に示される実施形態は、デバイスの再配置には、1つまたは複数の近位側電気接点を遮断し、ツール部分をシース部分の遠位端よりも遠位側に移動させることを伴うという点で、図12A~Cに示される実施形態の概念と同様の形で使用することができる。この実施形態では、ツール部分1212は少なくとも、ツール外部シースまたは部材2010と、遠位側作用端1821(少なくとも1つの超音波振動子を含むことができる)と、導体バンドル2020とを備える。導体バンドル2020は、遠位側作用端1821から、ツール外部部材2010を通って近位側コネクタまで延在する(コネクタおよびハンドル機構は、明瞭にするため、図17には図示されない)。いくつかの実施形態では、医療用ツールは、任意に、遠位側作用端1821がASIC(特定用途向け集積回路)上の圧電構成要素の二次元(2D)アレイを備える、超音波画像診断に使用される。
【0079】
[000114]図18は、医療用デバイスの例示的な近位端のみを示しており(医療用デバイスは右側に図示される)、この実施形態では、医療用デバイスは超音波プローブである。医療用デバイスの近位端2015は、超音波エネルギーコンソールなどのエネルギーコンソールに直接電気的に結合されるか、または間接的に電気的に結合されるように適合される、コネクタケーブル270に電気的に結合されるように適合される。図18に示されるように、導体バンドル2020は、医療用ツールの遠位側領域から(遠位側領域は図示なし)、剛性またはフレキシブルプリント回路基板(「PCB」)2030が中に収容される近位側コネクタ2015内まで延在する。コネクタバンドル2020は、PCB基板接点2031に取り付けられる、複数の接点2024(それらの例については後述する)を含む。各接点2031からの個々のトレースはそれぞれ、PCBの別の部分、任意により近位側にある、個々の暴露された接点2050にリンクされる。個々のPCBトレースはまた、PCB上の他の有用な回路構成を通り抜けてもよい。暴露された接点2050は、ツール1204をユーザインターフェースコンソールにリンクする、上述した近位側ツールコネクタ1990の概念と同様に、噛合するコネクタケーブル2070上の同様の接点2060に導電するため機械的に噛合するように構成される。近位側コネクタ2015は、図11Aおよび11Bに示されるものなど、本明細書のシステム、ハンドル、操作可能なシース、医療用ツールなどのいずれかに組み込むことができる。
【0080】
[000115]図19Aおよび19Bは、本明細書の導体バンドルのいずれかに含むことができる、例示的な導体ストリップ(本明細書では、フレキシブル回路ストリップとも呼ばれる)2021を示している。図19Aおよび19Bの実施形態は、図17および18のバンドル2020に含むことができる、導体ストリップの一例である。図19Aおよび19Bの実施形態は、本明細書の他のいずれかのシステムに組み込むことができる。
【0081】
[000116]図19A、19B、および19Gに示されるように、導体バンドル2020は、マルチトレースストリップ2021を含む複数のフレキシブル回路ストリップ、ならびに接地2022およびシールド2023のための導電性ストリップ(その一部分のみが図示される)を備える。マルチトレースストリップはそれぞれ、図19B、19C、および19Dで明瞭に見ることができる、複数の導電性トレース2025を備える。図19D~19Gのトレース2025の数は12本であり、図19A~19Cのトレースの数は16本であり、それらは両方とも、使用することができるトレース2025の数の例示である。各ストリップ2021は、おおよそ幅.182cm(.072インチ)、厚さ.0056cm(.0022インチ)であることができ、任意に、それぞれ約.0056cm(.0022インチ)離間した、幅.0056cm(.0022インチ)×厚さ.0018cm(.0007インチ)の16本の導電(例えば、銅)トレースを備えることができる。トレースは、ポリイミド基板などの絶縁基板層2027上に配設することができ、トレースは、光画像形成性(photoimageable)膜被覆(「PIC」)層または他のドライフィルムソルダーマスク(DFSM)または他の類似の材料など、被覆層2026で少なくとも部分的に被覆することができる。被覆層は、一般に、電気的結合のための近位側および遠位側領域の離散的な位置を除いて、バンドルの大部分に沿って延在する。他の実施形態では、ストリップ2021は、幅約.140cm(.055インチ)であり、12本の導電性トレースを備える(図19D~19Gを参照)。他の実施形態では、ストリップ2021は、幅約.094cm(.037インチ)であり、8本の銅の導電性トレースを備える。接地およびシールドに使用される外部ストリップ2022および2023は、単一の全幅の銅ストリップを備えることができる点を除いて、類似の構造および寸法を有してもよい。2D圧電アレイに対して最適化する場合、16トレースのストリップ2021約7本のスタック(または12トレースのもの9本、もしくは8トレースのもの14本)とともに、ストリップ2022および2023をマルチトレースストリップのスタックの両側にそれぞれ有することが必要であろう。図19Eは、9本のストリップ2021がともにスタッキングされた、例示的なバンドル2020の一部分を示している。図19Fは、スタッキングされた9本のストリップ2021、ならびに接地ストリップ2022および遮蔽ストリップ2023(頂部にあるもののみに符号が付される)を含む、バンドルの一部分を示している。完全なバンドルは、任意に、例えば非限定的に、図19Gの管材2028など、壁厚約.003cm(.001インチ)のシュリンクチューブを用いて、ともに保持されてもよい。上述したフレキシブル回路の寸法およびトレースの数は、圧電アレイ(および/またはそのASICコントローラ)の特定の構成に対するものであり、アレイ素子の数およびサイズが特定の用途に対してどのように最適化されるかに応じて変わってもよい。
【0082】
[000117]各フレキシブル回路ストリップの近位端は、位置2024において被覆層2026を除去することによって、例えば約3mmの長さにわたって暴露された、導電材料(例えば、金メッキ銅)を有する。位置2024、および本明細書に記載する他の暴露された位置は、一般に、「接点」と呼ばれる。この文脈で使用されるとき、接点は、実際には、複数の分離された導電性トレース(領域の位置に示されるものなど)を含み、それらはそれぞれ、自身の対応する導電素子と電気的に連絡するように適合される。したがって、「接点」は、2つの導電素子間の単一の電気的接続のみを意味することに限定される。図19Aは複数の暴露領域2024を示しているが、図19Aの実施形態は、まず、1つのみの暴露領域(即ち、近位端の領域2024)があるものとして本明細書に記載される。ストリップ2021は、PCB2030上の導電性トレースに適合する、図20A~Cに示される暴露された接点2031に対する電気接続を作成するようにすることができる。いくつかの実施形態では、マルチトレースストリップ2021の16本のトレースに適合するようにサイズ決めされ離間された、16本の個々のトレースが所与の接点2031内に設けられるであろう。ACF(異方性導電膜)、はんだ、導電性接着剤、機械的接続、またはこれらの任意の組み合わせが、ストリップトレースとPCB接点との間の適切な電気接続(電気的結合)を達成するのに使用されてもよい。
【0083】
[000118]図20Aおよび図20Bに示されるように、複数のフレキシブル回路ストリップ(それら全ては図示されない)は、好ましくは、暴露された位置2024(各ストリップはその近位端に暴露された位置2024を有する)が同様に互い違いの長さで提供された接点2031でPCB 2030に取り付けられるように、互い違いの長さを有する。接点2031のアレイ(好ましくは線形アレイ)の1つもしくは複数は、全てがPCBの一方の側にあることができ、または第2のアレイ(もしくは複数のアレイ)2031’(図20Bを参照)を、PCBの下面に設けることができる。PCBの他方の側にあるものによって、他のストリップの暴露領域2024をPCBの他方の側に取り付けて、より広い余地および接続の選択肢を作り出すことが可能になる。
【0084】
[000119]本明細書に記載する再配置プロセスのいずれかの一部として、ストリップ‐PCB間の接続を遮断して、この時点で遮断されている(PCBから遮断された)導体バンドル2020を含む全ツール部分1212を、図20Cに示される矢印の方向で示されるように、シース部分1208の遠位端から摺動可能に除去することを可能にしてもよい。除去されると、ツール部分1212の外側、ならびにシース部分1208の少なくとも内表面および外表面は、洗浄され浄化されてもよい。次に、ツール部分1212は、本明細書に更に詳細に記載するように、遠位側作用端1821がシース部分1208の遠位端に対して適切に収まるまで、シース部分1208を通して近位側に後方装填されてもよい。次に、ストリップ2021、2022、および2023の近位端は、同じ接点または異なる接点であることができる、暴露された接点2031および2031’に再度取り付けられる。ACF結合の場合、同じACF材料が使用されてもよく、ならびに/または洗浄され、新しいACF材料が結合前に適用されてもよい。次に、接続の完全性および超音波性能を試験して、容認可能な性能が検証されてもよい。この再配置プロセスを、本明細書のシステムのいずれかに使用することができる。
【0085】
[000120]本開示の一態様は、超音波プローブなどの医療用ツールと、操作可能なシャフトと、ハンドルアセンブリとを含む、被験体の体液に既に暴露されている(例えば、血液環境、食道などに暴露された)システムを分解する方法である。方法は、ハンドルアセンブリと、被験体の体液環境に暴露されていた操作可能なシースと、被験体の体液環境に暴露されていた超音波プローブとを提供するステップを含むことができ、ハンドルアセンブリは、操作可能なシースおよび超音波プローブと動作可能に連絡しており、ハンドルアセンブリは、ユーザが把持することができる外表面を有するハンドル本体と、ハンドル本体に対して移動させられるように適合された第1のアクチュエータと、ハンドル本体に対して移動させられるように適合された第2のアクチュエータとを含み、操作可能なシースは、少なくとも1つの引っ張りワイヤと動作可能に連絡している遠位側偏向可能領域を有し、第1のアクチュエータは、第1のアクチュエータがハンドル本体に対して作動することによって遠位側偏向可能領域を偏向させるようにして、引っ張りワイヤと動作可能に連絡しており、第2のアクチュエータは、ハンドル本体に対して回転させられるように適合されるとともに、ハンドル本体に対して軸線方向で移動させられるように適合され、第2のアクチュエータは、第2のアクチュエータがハンドル本体に対して軸線方向で移動することによって超音波プローブが操作可能なシースの遠位端に対して軸線方向で移動するようにして、また第2のアクチュエータがハンドル本体に対して回転することによって超音波プローブが操作可能なシースの遠位端に対して回転するようにして、超音波プローブと動作可能に連絡しており、超音波プローブは、超音波振動子を含む遠位部分を有し、遠位部分は、操作可能なシースの遠位端よりも更に遠位側に延在するとともに、プローブが中に配設される操作可能なシースの管腔の寸法よりも大きい外寸を有し、超音波プローブは、フレキシブル回路ストリップを更に含み、フレキシブル回路ストリップは、絶縁基板と、絶縁基板上に配設されるとともに絶縁基板に沿って延在する複数の導電性トレースとを備え、複数の導電性トレースそれぞれの一部分は絶縁部材によって被覆され、複数の導電性トレースの一部分は絶縁部材によって被覆されず、第2の絶縁層によって被覆されない複数の導電性トレースの一部分はプローブ接点を規定し、プローブ接点はプリント回路基板上の電気接点に電気的に結合され、プリント回路基板または本明細書のプリント回路基板のいずれかはフレキシブル回路基板であることができる。この方法で使用することができる例示的なシステムは、図11Aおよび11Bに示されている。上述の(または本明細書の他のいずれかの方法における)「提供する」ステップは、単に、以下の方法ステップにシステムが利用可能であることを要し、システムを別の人間または実体に対して提供または付与する作用は要しない。したがって、この文脈では、単に卓上に置かれるシステムが「提供」されている。
【0086】
[000121]分解する方法は、プローブ接点を本明細書に記載するプリント回路基板上の電気接点から電気的に遮断するステップを更に含む。
[000122]分解する方法は、任意に、超音波プローブを、操作可能なシースの遠位側へと、図20Cに示されるような操作可能なシースの遠位端から外れるまで移動させるステップを更に含む。
【0087】
[000123]分解する方法は、任意に、超音波プローブの少なくとも一部分を洗浄するステップを更に含むことができるが、必ずしもそのステップを含む必要はなく、その一部分は、移動ステップの前はシース外まで延在せず、また任意にハンドルアセンブリ内に配設されていた、超音波プローブの領域を含む。例えば、図11Aおよび11Bでは、医療用デバイスの一部分はハンドルアセンブリ内に配設されている。
【0088】
[000124]分解する方法は、任意に、任意の洗浄ステップ後のある時点で、プローブ接点をプリント回路基板または別のプリント回路基板のどちらかに電気的に結合するステップを更に含むことができるが、必ずしもそのステップを含む必要はない。
【0089】
[000125]分解する方法は、移動ステップ前のある時点で、超音波プローブをハンドルアセンブリ構成要素との解放可能に固定された係合から解放するステップを更に含むことができる(また、実際にはそのステップを要することがある)。いくつかの実施形態では、超音波プローブは、最初にこれを行わないとハンドルアセンブリから除去できなくなる。超音波プローブをハンドルアセンブリ構成要素との解放可能に固定された係合から解放するステップは、プローブを、第2のアクチュエータと直接または間接的に動作可能に連絡している、ハンドルアセンブリ構成要素との解放可能に固定された係合から解放するステップを含むことができる。例えば、図11Aは、その実施形態ではツールロックとして記載されている、ハンドルアセンブリ構成要素1755に解放可能に固定された医療用デバイスを示している。分解する方法は、移動ステップ前に、超音波プローブを、この実施形態では、第2のアクチュエータ1780と直接または間接的に動作可能に連絡しているハンドルアセンブリ構成要素の一例でもある、ツールロック1755との解放可能に固定された係合から解放するステップを含むことができる。
【0090】
[000126]本明細書のいくつかの実施形態では、超音波プローブおよびハンドルアセンブリは、プローブをシースに対して軸線方向で(遠位方向および近位方向に)移動させることができるように適合される。血液などの体液は、プローブとシースとの間の空間に入る場合があるので、通常は比較的高価であるプローブを再使用する前に洗浄することが必要になる。いくつかの実施形態では、超音波プローブの遠位先端は、操作可能なシースの遠位端よりも大きい最外寸法を有する。これは、患者の体内におけるシースの設置面積を最小限に抑えるやり方として望ましい場合がある。そのため、プローブが使用され、体液に暴露された後、プローブをシース内でシースに対して近位側に後退させて、プローブをシースから分解することはできない。したがって、プローブを別の目的に再利用するためには、プローブをシースに対して遠位側にシースから除去しなければならない。プローブは、その近位端であるタイプのコネクタに(超音波コンソールに直接もしくは間接的に)取り付けられるので、したがって、プローブをシースに対して遠位側に移動させる前に、最初にプローブとコネクタとの電気的連絡を外さなければならない。
【0091】
[000127]代替実施形態では、再配置プロセス中、導電性ストリップ2021(ならびに、必要に応じて2022および2023)の元の暴露された位置2024を再付着しないことが、より効率的および/または高信頼性であってもよい。この場合、図19Aおよび19Bに示されるように、各ストリップ2021は、ストリップ長さに沿って遠位方向に方向で互い違いにされた、複数の暴露された位置2024、2024’、2024’’など(それぞれ、任意に長さ約3mm)を備えてもよい。したがって、元の位置2024、ならびに層2026の一区画は、他の技術を使用して切除または除去されてもよく、最近位側から二番目の位置2024’を新しい接続取付けに使用することができる。このプロセスは、暴露された位置が全て使用されるまで、以降の再配置プロセスに対して繰り返すこともできる。これは、デバイスの再使用回数を制限することにも役立つであろう。ストリップ上の暴露されているが使用されていない位置は、使用の準備ができるまで、例えば剥離式の絶縁性低粘性接着ストリップを用いて保護することもできる。他の実施形態では、この保護層は、所与のストリップ内の隣接する暴露された導体を絶縁するのに十分な誘電性および形状適合性を有する、ペースト、接着剤、または硬化ポリマーであることができる。材料は、好ましくは、導体を損傷することなく、暴露された導体から簡単に剥離または溶解して取り除くことができるように、可逆的に接着される。いくつかの実施形態では、トレースの上に配設された被覆層は、(例えば、レーザー、サンドブラスト、またはサンダー仕上げを使用して)アブレーションによって除去して、トレースの暴露された領域を露出させることができ、それらを次に接点位置として使用することができる。
【0092】
[000128]図19Aおよび19Bに示されるものの代替であるいくつかの実施形態では、ストリップは、最初に、最近位側領域2024である唯一の暴露領域に取り付けることができ、被覆層2026は、層2026に不連続部分を有することなく遠位側に延在する。最初の使用後、領域2024を除去することができる。別の導電性領域を暴露するため、層2026の新しい近位端の一部分を、アブレーションなどによって除去することができ、または層2026が剥離区画である場合は剥離することができる。このプロセスは、各使用後に、新しい導電性暴露領域を作成するため、必要に応じて繰り返すことができる。
【0093】
[000129]フレキシブル回路ストリップの次に暴露された要素をPCBに取り付けるため、フレキシブル回路ストリップが任意の適切な技術を使用して切除または除去される実施形態では、ストリップを前方へと前進させて電気的接続を確立するのが必要なことがある。これは、ストリップがチューブ内で拘束され、PCBまで移動させることができない場合、または別の形でしっかりと収納されている場合、困難または不可能なことがある。図21の例示的な実施形態に示されるように、余分な長さをチューブに対して前進させることを可能にするため、導体バンドル2020(本明細書のバンドル2020と同じ、または異なるバンドルであることができる)を、全ての暴露された要素の外まで前進させるのに適切な長さにわたって、ロッド、チューブ、スピンドルまたは類似の回転可能な構造を備えるスプール2035に可逆的に巻くかまたはその周りに巻き付けることができる。巻回の前に、導体バンドルを、中心軸を通って横断するスロットに最初に通すことができ、またはバンドルをスプールの外表面の一端から他端まで巻回することができる。このように、一組の接点を切除した後、導体をスプールから巻き出して、PCB 2030上に次の組の接続が作られる。スプールは、好ましくは、PCBの遠位端上または基板の直ぐ遠位側のメカニズム内に載置し、近位側コネクタ2015内に固定することができる、中心軸を有する。スプールはまた、フレキシブル導体ハンドルに加えられる引っ張り力または捻り力によって、PCBに対する接続が歪まないように保護する役割を果たしてもよい。早すぎる巻出しを防ぐため、PCBに、または近位側コネクタもしくはコネクタハウジング自体の他の位置に可逆的に接続された、キー溝付き機構をスプールに適合させることができる。
【0094】
[000130]コネクタ2031におけるPCBに対する元の接続を除去することが、それらの接続の完全性を損なう場合、PCBは、デバイスの各再配置サイクルによって接続を行うことができる、冗長コネクタ2031’、2031’’などの複数のアレイを含むことができる。
【0095】
[000131]別の実施形態では、PCBを単に新しい同一のPCBと交換することができ、それに対して、フレキシブル回路ストリップの暴露された端部2024(または2024’など)を取り付けることができる。
【0096】
[000132]図22は、暴露されたフレキシブル回路端部(2024または2024’)を、一方の側には同じ接続2031を有するが、他方の側には、PCB 2030に対する再使用可能な機械的接続に適している小型PCBのトレースを通してリンクされた、より大きい暴露された接続2041を有する、使い捨ての小型PCB要素2040に取り付けることができる、別の実施形態を示している。小型PCB 2040上の接続2041からの機械的接続は、PCB 2030上の適合する暴露された機械的接続2042に対して作られる。ばねクリップまたは他の適切な保持メカニズムを、PCBに統合して、小型PCBの接点をPCB上の接点に対して保持することができる。各接点2042からの個々のトレースはそれぞれ、PCBの別の部分、好ましくはより近位側にある、個々の暴露された接点2050にリンクされる。個々のPCBトレースはまた、PCB上の他の有用な回路構成を通り抜けてもよい。暴露された接点2050は、医療用ツールをコンソールにリンクする、噛合するコネクタケーブル(例えば、ケーブル2070)上の同様の接点2060に導電するため機械的に噛合するように構成される。再配置プロセス中、小型PCBはPCBから上げられ、フレキシブル回路は(上述したように)小型PCBから切り離されるかまたは切り取られてもよい。ツールを除去し、洗浄し、シースに再び組み込んだ後、フレキシブル回路は、元のPCBに再接続された新しい小型PCBに再度取り付けられてもよい。
【0097】
[000133]PCB 2030、および適用可能な場合はスプール2035へのアクセスを可能にするため、近位側コネクタ(例えば、近位側コネクタ2015)を、コネクタおよび/またはPCB 2030および/またはスプール2035の他の部分と噛合するようなカスタム設計を有する、除去可能なハウジングと嵌合させることができる。任意に、このハウジングを完全に除去するには、ハウジングを破断することによって機能しないようにすることが必要になり、継続使用の前に交換が必要である。
【0098】
[000134]スプールの遠位側で、導体バンドル2020は、任意に、ツール外部部材2010内に不可逆的に固定される。ツール外部部材2010は、好ましくは、ハンドル1206の近位側にも延在する。フレキシブル回路をPCBから遮断した後、ツール外部部材2010および導体バンドルのアセンブリをハンドル1206およびシース部分1208から除去することを可能にするため、アセンブリは、好ましくは、ハンドル1206と近位側コネクタ2015との間の任意の管状接続ライン内で摺動可能である。本明細書に上述したものと類似の可逆的なシールを、ツール外部部材2010と管状接続ラインとの間に使用することもできる。
【0099】
[000135]医療用ツール1212の構造は、直径を最小限に抑えるとともに、遠位側作用端(例えば、作用端1812)の最適なトルク応答を提供するように、最適化されてもよい。いくつかの実施形態では、フレキシブル回路は、図16Bに示されるものと同様に、ツール部材2010の内部管腔を通して送られる。
【0100】
[000136]図23は、部材2010内部のバンドル状スタック2020の断面を示している。この実施形態では、フレキシブル回路バンドルの幅.183cm(.072インチ)は、圧電構成要素が載置されるASICの幅に対して最適化される。スタックの周りのシュリンク管材を考慮して、スタックの寸法は、おおよそ厚さ.071cm(.028インチ)×幅.216cm(.085インチ)である。ツール部材2010の内部管腔は、少なくとも1つの寸法で、約.226cm(.089インチ)の内部寸法を要するであろう。この寸法は、部材2010の外寸を推進し、それによってシース部分1208の内寸および外寸にも影響が及ぶ。
【0101】
[000137]導体バンドル2020は、単に、図23に示されるような、ツール部材2010の円形の内部管腔を通して送られてもよいが、あるいは、図24に示されるものなどの非円形管腔内に拘束されてもよい。この構成では、更なる補剛部材2100が追加されて、導体バンドル2020の長軸に沿った剛性がシャフトの剛性を支配しないようにして、様々な方向でより均一な曲げ剛性が作られるように、追加の「D字型」管腔も提供される。これは、ツール部材2010にトルク付与したときの、トルク応答の「ホイッピング」、すなわち急激な振れを最小限に抑える役割を果たすようになる。
【0102】
[000138]図25は、補剛部材2101および2102を受け入れる異なるサイズの管腔が設けられる、図24に示されるものに類似した実施形態を示している。これらも、均一な曲げ剛性を作る役割を果たしてもよい。ツール部材2010は、好ましくは、熱可塑性ポリマー(例えば、25D~72Dのジュロメータ硬さのPebax、または当該分野で知られている他の適切なカテーテル材料)のジャケットとともに加熱積層された、ワイヤおよび/またはファイバーの外部編組を用いて構築される。
【0103】
[000139]図26の実施形態は、フレキシブル回路バンドル2020のどちらかの側に適用される、「D字型」の部材2103を示している。これにより、薄壁(厚さ~.003cm(.001インチ))の熱収縮チューブを用いて適所で保持することができる、均一な円形部材が作られる。一実施形態では、次に、アセンブリはツール部材シャフト2010に挿入されてもよい。別の実施形態では、ツール部材シャフトを、導体バンドルの周りに直接構築することができる。例えば、トルク応答を改善し、ツール1212のサイズを最小限に抑えるため、複数のファイバーおよび/または金属ワイヤ(円形またはリボン状)が、導体バンドル2020の上に直接編み組まれてもよい。ポリマー(25D~72Dのジュロメータ硬さのPebax、または他の一般的なカテーテル材料など)のジャケットを、熱を用いて積層して、ポリマーを編組全体の上に逆流させて、均一な部材を形成してもよい。ジャケットに類似したポリマー層はまた、加熱積層中にポリマーが逆流して編組に浸透するのを改善するため、編組前に導体バンドルの上に積層されてもよい。
【0104】
[000140]図23~26の実施形態の場合、導体バンドルとシャフト2010の内径との間の管腔空間を使用して、操作可能なシース1202とは独立してツール1212を操作するのに使用される引っ張りワイヤを送ることができる。補剛材自体は、引っ張りワイヤとして使用するか、またはより従来的な引っ張りワイヤ(例えば、円形および/または扁平のステンレス鋼もしくはニチノール、またはこれらの材料のケーブル編組)と交換することができる。引っ張りワイヤは、シャフト2010の遠位端で固定し、本明細書に記載する他の実施形態と同様の手法で作動させることができる。
【0105】
[000141]図27に示され、例示的なバンドル2020を示している、代替実施形態では、約半数のトレースを用いた、したがって約半分の幅(幅~.094cm(.037インチ))を有する、各フレキシブル回路ストリップを作ることができる。本明細書に記載する特定の実施形態の場合、これには、マルチトレース回路の数を二倍にして約14にする必要がある。これは、接地およびシールドフレキシブル回路と組み合わせて、約17のフレキシブル回路のスタックとして作成される。結果として得られる幅および高さはより均一であり、熱収縮材を含めてそれぞれ約.107cm(.042インチ)である。これにより、部材2010の管腔内の空間をより効率的に使用することが可能になり、トルク応答の均一性が改善される。図26に関して記載するように、スタックは、管状シャフトに、または編組およびジャケットが周りに構築されたシャフトに挿入することができる。変換器アセンブリとともに最適化するため、図23および図27に示されるものの間の、他の構成も想起される。例えば、熱収縮材を含むフレキシブルバンドルの幅は約.173cm(.068インチ)に制限され、13のフレキシブル回路のスタックは、厚さ約.079cm(.031インチ)である。
【0106】
[000142]別の実施形態では、接地および/またはシールドストリップは、マルチトレースフレキシブル回路のバンドル周りの導体ワイヤの別個の編組または巻線(個々に絶縁されるかまたは絶縁されない)と交換される。接地およびシールド導体が絶縁されない場合、接地およびシールド導体の編組の間に絶縁ポリマー層が追加されてもよい。この導体編組は、ファイバーおよび/もしくは金属ワイヤ/リボンの編組に加えて、またはそれらの変わりに提供されてもよい。ツール1212のトルク応答を最適化し、編組層の数を最小限に抑えるため、絶縁導体も、ファイバーおよび/または金属ワイヤ/リボンの編組に編み込まれてもよい。
【0107】
[000143]別の実施形態では、導体バンドル2010は、ツール1212の長さの大部分に沿って、より均等な断面を提供するように、捻られてもよい。導体バンドルは、遠位側作用端1821に対する接続を容易にするため、遠位側数センチメートルが直線であってもよい。
【0108】
[000144]別の実施形態では、個々のフレキシブル回路ストリップは、細長い中心コア部材の外寸の周りに巻き付けられてもよい。コアは、ポリマーもしくは金属の中実もしくは管状構造、または複合材の編組であってもよい。ラップは、一層の平行ストリップ群であってもよいが、複数層状に巻かれてもよい。好ましくは、層は、ユニットのトルクを最適化するため、交互の方向で巻かれる。巻かれたストリップは、好ましくは、中心コアに対抗してポリマージャケットとともに積層される。他の実施形態では、ジャケットの内部は、導体ストリップとのゆるい遊びを有して、ストリップの歪みを緩和するある程度の屈曲移動を可能にしてもよい。このジャケットの上に編組を設け、その後に編組の上に第2のジャケットを積層してもよい。上述の実施形態と同様に、接地および/またはシールド導体も編組または巻回導体と交換されてもよい。
【0109】
[000145]本明細書で使用するとき、「洗浄」は、非限定的に、洗浄剤および/または消毒剤の流水洗浄システムと任意に小さいブラシを用いた機械的スクラビングとを用いて、外部シャフトの内部を洗浄すること、洗浄剤/消毒剤を用いて、外部シャフトの外部部分および/または医療用デバイスシャフト(例えば、超音波プローブ)の外部部分を、機械的に洗浄すること(例えば、ワイプ、ブラシ)、ならびに任意に、指定の期間にわたって洗浄剤/消毒剤の超音波浴にシャフトを浸漬することなど、任意のタイプの洗浄を指すことができる。「洗浄」は、本明細書で使用するとき、特定の洗浄プロセスを指すのではなく、対象を洗浄する一般的発想を指す。
【0110】
[000146]付与される参照番号にかかわらず、本明細書のハンドルアセンブリ、医療用ツール、操作可能なシース、および電気接続のいずれかを、互いに任意の組み合わせでシステムにおいてともに使用することができる。
【0111】
[000147]以下の米国特許文献のいずれかにおける、超音波および操作技術を含む技術のいずれかが、本明細書の医療用ツール、デバイス、システム、またはそれらの使用方法のいずれかに組み込まれてもよく、該文献の開示は参照により本明細書に援用される。第6100626号、第6537217号、第6559389号、第7257051号、第7297118号、第7331927号、第7338450号、第7451650号、第7451650号、第7527591号、第7527592号、第7569015号、第7621028号、第7731516号、第7740584号、第7766833号、第7783339号、第7791252号、第7791252号、第7819802号、第7824335号、第7966058号、第8057397号、第8096951号、第8207652号、第8207652号、第8213693号、第8364242号、第8428690号、第8451155号、第8527032号、第8659212号、第8721553号、第8727993号、第8742646号、第8742646号、第8776335号、第8790262号、第8933613号、第8978216号、第8989842号、第9055883号、第9439625号、第9575165号、第9639056号、および第20080287783号。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A-10B】
図11A
図11B
図12Ai-12Aii】
図12Bi
図12Bii
図12C
図13A
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図13C
図14A
図14B
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図16A
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図19A-19B】
図19C
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図19G
図20A
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