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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-14
(45)【発行日】2023-08-22
(54)【発明の名称】再生樹脂の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29B 17/02 20060101AFI20230815BHJP
   C08J 11/06 20060101ALI20230815BHJP
【FI】
B29B17/02 ZAB
C08J11/06
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023511803
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(86)【国際出願番号】 JP2022015799
(87)【国際公開番号】W WO2022215612
(87)【国際公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】P 2021066670
(32)【優先日】2021-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】柴田 龍之介
(72)【発明者】
【氏名】沢田 理紗
(72)【発明者】
【氏名】阿良田 龍哉
【審査官】齊藤 光子
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-523462(JP,A)
【文献】国際公開第2018/046578(WO,A1)
【文献】米国特許第05767230(US,A)
【文献】特開2008-000908(JP,A)
【文献】特表2020-513458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29B 17/00
C08J 11/00
B09B 1/00-5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、分子量が200以上360以下の界面活性剤を含む洗浄液で洗浄して香料を除去する洗浄工程を有する、再生樹脂の製造方法であって、
前記香料が衣料用洗剤又は衣料用柔軟剤に配合される香料である、再生樹脂の製造方法
【請求項2】
前記香料が、アセチルセドレン、アルデヒドC-6、アルデヒドC-10、アルデヒドC-14、アルデヒドC-16、アリルアミルグリコレート、α-ダマスコン、アミルサリシレート、アンバーコア、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、ベンジルサリシレート、β-ダマスコン、β-ピネン、ボイサンブレンフォルテ、カローン、カントキサール、セドリルメチルエーテル、シス-3-ヘキセノール、シス-3-ヘキセニルアセテート、シス-3-ヘキセニルベンゾエート、シス-3-ヘキセニルヘキサノエート、シス-3-ヘキセニルサリシレート、シトラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルニトリル、クマリン、シクロヘキシルサリシレート、シクロテン、ダマセノン、δ-ダマスコン、ジヒドロミルセノール、ジフェニルオキサイド、ダイナスコン、エチルアセテート、エチルブチレート、エチルマルトール、エチル2-メチルブチレート、エチルバニリン、エチレンブラシレート、オイゲノール、ファルネソール、フロラロゾン、フロラマット、フロロパル、フルクトン、フルーテート、γ-ターピネン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルプロピオネート、ヘリオナール、ヘリオトロピン、ヘキシルアセテート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ヒドロキシシトロネラール、インドフロールクリスタル、インドール、イオノンアルファ、イオノンベータ、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、イソ・イー・スーパー、イソロンギフォラノン、ラクトン C-10ガンマ、ラクトンC-12 デルタ、ラクトンC-12 ガンマ、レモニル、リグストラールエスビー、リラール、リリアール、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、マンザネート、マイヨール、l-メントール、l-メントン、メチルジヒドロジャスモネート、メチルイオノン-G、メチルジャスモネート、ムスクC-14、ネクタリル、ネロール、ネロリドール、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、パンプルフルール、p-シメン、p-メンタン、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルサリシレート、フェニルプロピルアルコール、ポアレネート、プレニルアセテート、ラズベリーケトン、ローズオキサイド、スチラリルアセテート、スチラリルアルコール、スチラリルプロピオネート、ターピネオール、テルピノレン90、ターピニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロムゴール、チモール、トリシクロデセニルアセテート、トリシクロデセニルプロピオネート、トリプラール、ウンデカベルトール、バニリン及びヴェロートンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記香料が、トリプラール、フルーテート及びイソ・イー・スーパーからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記再生用樹脂がポリオレフィンを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ポリオレフィンがポリエチレンを含む、請求項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記洗浄液中の前記界面活性剤の含有量が0.01質量%以上30質量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記界面活性剤が、アニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記界面活性剤がアルキル基を有し、前記アルキル基の炭素数が3以上18以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項9】
前記界面活性剤が、アルキルスルホン酸塩及びアルキルアンモニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記界面活性剤が、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、1-ドデカンスルホン酸ナトリウム及び1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項11】
前記界面活性剤が、n-オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド及びヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項12】
前記再生用原料が、香料を含有する組成物に使用された包装容器を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項13】
前記包装容器が単層フィルム又は積層フィルムを有する、請求項12に記載の製造方法。
【請求項14】
前記洗浄工程で得られた洗浄後の再生用原料を溶融混練する溶融混練工程を更に有する、請求項1~13のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項15】
前記再生用原料が再生樹脂を含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の製造方法により製造された再生樹脂を原料とする、包装容器の製造方法。
【請求項17】
香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、分子量が200以上360以下の界面活性剤を含む洗浄液で洗浄する洗浄工程を有する、香料の除去方法であって、
前記香料が衣料用洗剤又は衣料用柔軟剤に配合される香料である、香料の除去方法
【請求項18】
前記香料が、アセチルセドレン、アルデヒドC-6、アルデヒドC-10、アルデヒドC-14、アルデヒドC-16、アリルアミルグリコレート、α-ダマスコン、アミルサリシレート、アンバーコア、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、ベンジルサリシレート、β-ダマスコン、β-ピネン、ボイサンブレンフォルテ、カローン、カントキサール、セドリルメチルエーテル、シス-3-ヘキセノール、シス-3-ヘキセニルアセテート、シス-3-ヘキセニルベンゾエート、シス-3-ヘキセニルヘキサノエート、シス-3-ヘキセニルサリシレート、シトラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルニトリル、クマリン、シクロヘキシルサリシレート、シクロテン、ダマセノン、δ-ダマスコン、ジヒドロミルセノール、ジフェニルオキサイド、ダイナスコン、エチルアセテート、エチルブチレート、エチルマルトール、エチル2-メチルブチレート、エチルバニリン、エチレンブラシレート、オイゲノール、ファルネソール、フロラロゾン、フロラマット、フロロパル、フルクトン、フルーテート、γ-ターピネン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルプロピオネート、ヘリオナール、ヘリオトロピン、ヘキシルアセテート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート、ヒドロキシシトロネラール、インドフロールクリスタル、インドール、イオノンアルファ、イオノンベータ、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、イソ・イー・スーパー、イソロンギフォラノン、ラクトン C-10ガンマ、ラクトンC-12 デルタ、ラクトンC-12 ガンマ、レモニル、リグストラールエスビー、リラール、リリアール、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、マンザネート、マイヨール、l-メントール、l-メントン、メチルジヒドロジャスモネート、メチルイオノン-G、メチルジャスモネート、ムスクC-14、ネクタリル、ネロール、ネロリドール、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、パンプルフルール、p-シメン、p-メンタン、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルサリシレート、フェニルプロピルアルコール、ポアレネート、プレニルアセテート、ラズベリーケトン、ローズオキサイド、スチラリルアセテート、スチラリルアルコール、スチラリルプロピオネート、ターピネオール、テルピノレン90、ターピニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロムゴール、チモール、トリシクロデセニルアセテート、トリシクロデセニルプロピオネート、トリプラール、ウンデカベルトール、バニリン及びヴェロートンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項17に記載の除去方法。
【請求項19】
前記香料が、トリプラール、フルーテート及びイソ・イー・スーパーからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項17に記載の除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は再生樹脂の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シャンプーや飲料等の液体成分や食品等の固体成分の包装容器の材料として、多層フィルムが用いられてきた(特許文献1)。このようなフィルムの材質としてはポリオレフィンを含むものが多く、リサイクルの対象となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-123642号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明は、下記〔1〕~〔3〕に関する。
〔1〕 香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、界面活性剤を含む洗浄液で洗浄する洗浄工程を有する、再生樹脂の製造方法。
〔2〕 前記〔1〕に記載の製造方法により製造された再生樹脂を原料とする、包装容器の製造方法。
〔3〕 香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、界面活性剤を含む洗浄液で洗浄する洗浄工程を有する、香料の除去方法。
【発明の詳細な説明】
【0005】
本発明者らは、衣料用柔軟剤等の香料を含む製品に使用された容器の樹脂を再生してリサイクルすると、再生樹脂に香料が残存する場合があることや、それが再生樹脂の使用の妨げとなることを見出した。
【0006】
本発明は、再生用原料中の香料を低減する、再生樹脂の製造方法に関する。
【0007】
本発明によれば、再生用原料中の香料を低減する、再生樹脂の製造方法が提供される。
【0008】
本発明者らが上記課題について鋭意検討したところ、衣料用洗剤や衣料用柔軟剤等に使用された容器等の再生用原料をリサイクルする際に、製品に由来する香料が再生樹脂に混入し、臭いが残ることが多いことを見出した。そこで、様々な界面活性剤を含む洗浄液で再生用原料を洗浄したところ、意外にも界面活性剤を用いることで、効果的に香料を除去できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明の再生樹脂の製造方法は、香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、界面活性剤を含む洗浄液で洗浄する洗浄工程を有する。
【0010】
本発明における再生用原料は、香料及び再生用樹脂を含む。再生用原料としては、例えば、香料を含有する組成物に使用された包装容器を含むものが挙げられる。このような包装容器としては、例えば、単層フィルム又は積層フィルムを有するものが挙げられ、より具体的には、上記の再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムを袋状に加工して製造された容器、又は再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムで構成され、フィルム間に空気等の気体層を設けて自立性を持たせた容器などが挙げられる。
【0011】
本発明における香料としては、衣料用洗剤や衣料用柔軟剤に配合される香料が挙げられる。除去性の観点から、CLogP値として、例えば0.1以上7以下の香料を含むものが、好適な除去対象となる。
【0012】
ここで、LogP値とは、化合物の水と1-オクタノールに対する親和性を示す係数である。1-オクタノール/水分配係数Pは、1-オクタノールと水の二液相からなる溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んで分配平衡に到達した際の、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数LogPの形で示すのが一般的である。今日では、化合物分子を構成する原子の数及び化学結合のタイプによって決められる原子団のフラグメント値を用いた計算プログラムによって算出される、“計算LogP(CLogP)”の値が広く用いられている。本明細書において、CLogPの値として、米国環境保護庁とSyracuse社が共同開発したソフトウェアEPI Suite(登録商標;The Estimations Programs Interface for Windows version 4.11)を用いて算出された値を用いる。CLogP値が大きいほど、脂溶性が高いことを意味する。
【0013】
本発明における香料としては、衣料用洗剤や衣料用柔軟剤に配合される香料が挙げられる。除去対象として好ましい香料としては、アセチルセドレン(Acetyl cedrene、ClogP値:5.0)、アルデヒドC-6(Aldehyde C-6、ClogP値:1.8)、アルデヒドC-10(Aldehyde C-10、ClogP値:3.8)、アルデヒドC-14(Aldehyde C-14、ClogP値:3.1)、アルデヒドC-16(Aldehyde C-16、ClogP値:3.0)、アリルアミルグリコレート(Allyl amiyl glycolate、ClogP値:2.3)、α-ダマスコン(α-Damascone、ClogP値:4.3)、アミルサリシレート(Amyl salicylate、ClogP値:4.6)、アンバーコア(Amber core、ClogP値:4.1)、アンブロキサン(Ambroxan、ClogP値:4.8)、アミルシンナミックアルデヒド(Amyl cinnamic aldehyde、ClogP値:4.3)、アニスアルデヒド(Anis aldehyde、ClogP値:1.8)、ベンジルアセテート(Benzyl acetate、ClogP値:2.1)、ベンジルアルコール(Benzyl alcohol、ClogP値:1.1)、ベンジルベンゾエート(Benzyl benzoate、ClogP値:3.5)、ベンジルサリシレート(Benzyl salicylate、ClogP値:4.3)、β-ダマスコン(β-Damascone、ClogP値:4.4)、β-ピネン(β-Pinene、ClogP値:4.4)、ボイサンブレンフォルテ(Boisambrene forte、ClogP値:5.5)、カローン(Calone、ClogP値:2.4)、カントキサール(Canthoxal、ClogP値:2.5)、セドリルメチルエーテル(Cedryl methyl ether、ClogP値:5.0)、シス-3-ヘキセノール(cis-3-Hexenol、ClogP値:1.6)、シス-3-ヘキセニルアセテート(cis-3-Hexenyl acetate、ClogP値:2.6)、シス-3-ヘキセニルベンゾエート(cis-3-Hexenyl benzoate、ClogP値:4.1)、シス-3-ヘキセニルヘキサノエート(cis-3-Hexenyl hexanoate、ClogP値:4.6)、シス-3-ヘキセニルサリシレート(cis-3-Hexenyl salicylate、ClogP値:4.8)、シトラール(Citral、ClogP値:3.5)、シトロネロール(Citronellol、ClogP値:3.6)、シトロネリルアセテート(Citronellyl acetate、ClogP値:4.6)、シトロネリルニトリル(Citronellyl nitrile、ClogP値:3.6)、クマリン(Coumarin、ClogP値:1.5)、シクロヘキシルサリシレート(Cyclohexyl salicilate、ClogP値:4.9)、シクロテン(Cyclotene、ClogP値:1.3)、ダマセノン(Damascenone、ClogP値:4.2)、δ-ダマスコン(δ-Damascone、ClogP値:4.2)、ジヒドロミルセノール(Dihydro myrcenol、ClogP値:3.6)、ジフェニルオキサイド(Diphenyl oxide、ClogP値:4.1)、ダイナスコン(Dynascone、ClogP値:4.5)、エチルアセテート(Ethyl acetate、ClogP値:0.86)、エチルブチレート(Ethyl butyrate、ClogP値:1.9)、エチルマルトール(Ethyl maltol、ClogP値:0.30)、エチル2-メチルブチレート(Ethyl 2-methylbutyrate、ClogP値:2.3)、エチルバニリン(Ethyl vanilin、ClogP値:1.6)、エチレンブラシレート(Ethylene brassylate、ClogP値:4.7)、オイゲノール(Eugenol、ClogP値:2.7)、ファルネソール(Farnesol、ClogP値:5.8)、フロラロゾン(Floralozone、ClogP値:3.9)、フロラマット(Floramat、ClogP値:4.8)、フロロパル(Floropal、ClogP値:3.1)、フルクトン(Fructone、ClogP値:1.3)、フルーテート(Fruitate、ClogP値:3.6)、γ-ターピネン(γ-Terpinene、ClogP値:4.8)、ゲラニオール(Geraniol、ClogP値:3.5)、ゲラニルアセテート(Geranyl acetate、ClogP値:4.5)、ゲラニルプロピオネート(Geranyl propionate、ClogP値:5.0)、ヘリオナール(Helional、ClogP値:2.5)、ヘリオトロピン(Heliotropine、ClogP値:1.8)、ヘキシルアセテート(Hexyl acetate、ClogP値:2.8)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(Hexyl cinnamic aldehyde、ClogP値:4.8)、ヘキシルサリシレート(Hexyl salicylate、ClogP値:5.1)、ヒドロキシシトロネラール(Hydroxy citronellal、ClogP値:2.1)、インドフロールクリスタル(Indoflor crystal、ClogP値:1.8)、インドール(Indol、ClogP値:2.1)、イオノンアルファ(Ionone alpha,ClogP値:4.3)、イオノンベータ(Ionone beta、ClogP値:4.4)、イソアミルアセテート(iso-Amyl acetate、ClogP値:2.3)、イソアミルサリシレート(iso-Amyl salicylate、ClogP値:4.5)、イソ・イー・スーパー(Iso E super、ClogP値:5.2)、イソロンギフォラノン(iso-Longiforanone、ClogP値:3.8)、ラクトン C-10ガンマ(Lactone C-10 gamma、ClogP値:2.6)、ラクトンC-12 デルタ(Lactone C-12 delta、ClogP値:3.6)、ラクトンC-12 ガンマ(Lactone C-12 gamma、ClogP値:3.6)、レモニル(Lemonile、ClogP値:4.0)、リグストラールエスビー(Ligustral SB、ClogP値:4.8)、リラール(Lilar、ClogP値:3.3)、リリアール(Lilial、ClogP値:4.4)、リモネン(Limonene、ClogP値:4.8)、リナロール(Linalool、ClogP値:3.4)、リナロールオキサイド(Linalool oxide、ClogP値:2.0)、リナリルアセテート(Linalyl acetate、ClogP値:4.4)、マンザネート(Manzanate、ClogP値:2.8)、マイヨール(Mayol、ClogP値:3.5)、l-メントール(l-Menthol、ClogP値:3.4)、l-メントン(l-Menthone、ClogP値:2.9)、メチルジヒドロジャスモネート(Methyl dihydorojasmonate、ClogP値:3.5)、メチルイオノン-G(Methyl ionone-G、ClogP値:4.8)、メチルジャスモネート(Methyl jasmonate、ClogP値:2.8)、ムスクC-14(Musk C-14、ClogP値:4.2)、ネクタリル(Nectaryl、ClogP値:5.1)、ネロール(Nerol、ClogP値:3.5)、ネロリドール(Nerolidol、ClogP値:5.7)、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(o-t-Butylcyclohexyl acetate、ClogP値:4.4)、パンプルフルール(Pamplefleur、ClogP値:3.4)、p-シメン(p-Cymene、ClogP値:4.0)、p-メンタン(p-Menthane、ClogP値:5.3)、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(p-t-Butylcyclohexyl acetate、ClogP値:4.4)、フェノキシエタノール(Phenoxy ethanol、ClogP値:1.1)、フェニルエチルアルコール(Phenyl ethyl alcohol、ClogP値:1.6)、フェニルエチルサリシレート(Phenyl ethyl salicylate、ClogP値:4.8)、フェニルプロピルアルコール(Phenyl propyl alcohol、ClogP値:2.1)、ポアレネート(Poirenate、ClogP値:4.0)、プレニルアセテート(Prenyl acetate、ClogP値:2.2)、ラズベリーケトン(Raspberry ketone、ClogP値:1.5)、ローズオキサイド(Rose oxide、ClogP値:3.6)、スチラリルアセテート(Styrallyl acetate、ClogP値:2.5)、スチラリルアルコール(Styrallyl alcohol、ClogP値:1.5)、スチラリルプロピオネート(Styrallyl propionate、ClogP値:3.0)、ターピネオール(Terpineol、ClogP値:3.3)、テルピノレン90(Terpinolene 90、ClogP値:4.9)、ターピニルアセテート(Terpinyl acetate、ClogP値:4.3)、テトラヒドロリナロール(Tetrahydro linalool、ClogP値:3.6)、テトラヒドロムゴール(Tetrahydro muguol、ClogP値:3.6)、チモール(Thymol、ClogP値:3.5)、トリシクロデセニルアセテート(Tricyclo decenyl acetate、ClogP値:2.9)、トリシクロデセニルプロピオネート(Tricyclo decenyl propionate、ClogP値:3.3)、トリプラール(Triplal、ClogP値:2.9)、ウンデカベルトール(Undecavertol、ClogP値:4.1、)バニリン(Vanillin、ClogP値:1.1)、ヴェロートン(Veloutone、ClogP値:4.3)等からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、トリプラール、フルーテート及びイソ・イー・スーパーからなる群より選択される少なくとも1種を含むものがより好ましい。
【0014】
本発明における再生用樹脂としては、例えば、ポリオレフィンを含むものが好適に挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びエチレンビニルアルコール共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられ、再生樹脂のリサイクル性の観点から、好ましくはポリエチレンを含む。ポリエチレンとしては、市販されているもの、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、また、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)から選ばれる2種以上が混合されたポリエチレン等、特に限定なく本発明の適用対象である。
【0015】
再生用原料中の再生用樹脂の含有量は、リサイクル性の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上であり、100質量%以下であってよい。
【0016】
再生用原料は、再生用樹脂の他に、リサイクルの妨げにならない範囲で、前記香料、界面活性剤、可塑剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、相溶化剤、ガスバリア剤、帯電防止剤など、再生用樹脂以外の成分を含んでいてもよい。再生用樹脂以外の成分はリサイクル性の観点から少ないことが好ましい。具体的には、再生用原料中の再生用樹脂以外の成分の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下であり、0質量%以上であってよい。
【0017】
本発明の洗浄液は界面活性剤を含む。
【0018】
洗浄液に含まれる界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を特に限定なく挙げることができ、香料の除去性の観点から、アニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、アルキルスルホン酸塩及びアルキルアンモニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
【0019】
前記界面活性剤としては、香料の除去性の観点から、比較的分子量が小さいものの方が好ましい。樹脂に入り込んだ香料分子を可溶化するためには、比較的分子量が小さいものの方が有効であると推定される。
【0020】
具体的には、例えばCLogP値が0.1以上7以下の香料の除去性の観点から、前記界面活性剤の分子量としては、好ましくは360以下、より好ましくは340以下、更に好ましくは320以下であり、同様の観点から、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは100以上、更に好ましくは150以上、更に好ましくは200以上である。
【0021】
前記界面活性剤がアニオン界面活性剤の場合、前記界面活性剤の分子量は、同様の観点から、好ましくは300以下、より好ましくは285以下、更に好ましくは275以下、更に好ましくは250以下であり、そして、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは100以上、更に好ましくは200以上である。
【0022】
前記界面活性剤がカチオン界面活性剤の場合、前記界面活性剤の分子量は、同様の観点から、好ましくは360以下、より好ましくは340以下、更に好ましくは320以下であり、そして、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは100以上、更に好ましくは150以上、更に好ましくは200以上である。
【0023】
前記界面活性剤がアルキル基を有する場合、アルキル基の炭素数が、香料の除去性の観点から、好ましくは3以上であり、同様の観点から、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは12以下である。ここで、アルキル基の炭素数とは、前記界面活性剤が一分子中に複数のアルキル基を有する場合は、最も炭素数の多いアルキル基の炭素数である。前記界面活性剤の有するアルキル基の数は、香料の除去性の観点から、好ましくは1以上2以下、より好ましくは1である。
【0024】
前記アニオン界面活性剤としては、香料の除去性の観点から、好ましくはアルキルスルホン酸塩を含む。これらの塩としては、入手性の観点から、好ましくはアルカリ金属塩、より好ましくはナトリウム塩である。また、アルキル基の炭素数の好ましい態様は前述の通りである。好適な態様として、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキル基の炭素数が3以上16以下のアルキルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。具体的には、1-プロパンスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、1-ブタンスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-ドデカンスルホン酸ナトリウム、1-テトラデカンスルホン酸ナトリウム及び1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含むものが好適に挙げられる。
【0025】
前記カチオン界面活性剤としては、香料の除去性の観点から、好ましくはアルキルアンモニウム塩、即ち、アルキル基を有する第4級アンモニウム塩を含む。前記アルキルアンモニウム塩の第4級アンモニウムの対イオンとしては、好ましくはハロゲン化物イオンであり、より好ましくは塩化物イオンである。また、アルキル基の炭素数の好ましい態様は前述の通りである。好適な態様として、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、主鎖のアルキル基の炭素数が8以上16以下のアルキルトリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。具体的には、n-オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド及びヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドからなる群より選択される少なくとも1種を含むものが好適に挙げられる。
【0026】
洗浄液中の界面活性剤の含有量としては、香料の除去性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.6質量%以上である。一方、費用対効果及び環境への影響の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは26質量%以下である。
【0027】
界面活性剤がアニオン界面活性剤の場合、洗浄液中の界面活性剤の含有量の好ましい態様は上述の通りである。
【0028】
界面活性剤がカチオン界面活性剤の場合、香料の除去性の観点から、前記洗浄液中の前記界面活性剤の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.6質量%以上であり、そして、香料の除去性、費用対効果及び環境への影響の観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは26質量%以下、更に好ましくは24質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
【0029】
洗浄液には、界面活性剤の他に、媒体としての水が含まれることが好ましい。洗浄液に含まれ得る成分(以下、成分Xともいう)としては、エタノール等の有機溶媒、防臭剤、漂白剤、殺菌剤、抗菌剤、除菌剤、分散剤、酸化剤、pH調整剤、キレート剤、アルカリ剤、粘度調整剤、安定化剤、消泡剤等が挙げられる。
【0030】
洗浄液中の水の含有量は、前記界面活性剤の含有量の残部であってよい。また、洗浄液が成分Xを含む場合、水の含有量は、界面活性剤及び成分Xの合計含有量の残部であってよい。
【0031】
本発明における洗浄工程は、前記再生用原料を、前記洗浄液で洗浄する工程である。
【0032】
洗浄工程における洗浄条件としては、例えば、洗浄処理の時間は、香料の除去性の観点から、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上であり、上限は特に限定されないが、操作性の観点から、好ましくは2時間以下である。
【0033】
洗浄工程に使用する洗浄液の温度としては、除去性の観点から、好ましくは25℃以上、より好ましくは35℃以上、更に好ましくは45℃以上であり、費用対効果及び作業時の安全性の観点から、好ましくは95℃以下、より好ましくは75℃以下、更に好ましくは55℃以下である。
【0034】
洗浄工程における処理の際、洗浄液を撹拌してもよく、再生用原料を洗浄液中に静置してもよい。また、再生用原料に洗浄液を噴射するなどして掛け流してもよく、洗浄液の流れ(水流)が循環する洗浄槽に再生用原料を浸してもよい。本発明の特徴の一つは、処理時に機械力を付加しなくても、香料を再生用原料から除去できることである。
【0035】
前記再生用原料は、洗浄に使用する洗浄槽の容量や操作性により、切断して洗浄槽に投入してもよく、切断せずにそのまま洗浄槽に投入してもよい。
【0036】
再生用原料を切断する場合、香料の除去性の観点から、切断された再生用原料を含有する組成を検知して、その組成に応じて分別し、それぞれ、異なる洗浄工程に供することが好ましい。異なる洗浄工程は、1つの洗浄槽を用いて行ってもよいし、複数の洗浄槽を用いて並行して行ってもよい。分別せずに洗浄工程に供してもよい。
【0037】
本発明の洗浄工程は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。
【0038】
洗浄工程の後に乾燥工程を設けることができる。乾燥工程は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。
【0039】
本発明は、樹脂のリサイクル性の観点から、好ましくは溶融混練工程を更に有する。溶融混練工程は、上記洗浄工程で得られた洗浄後の再生用原料を対象とする。
洗浄後の再生用原料は、必要に応じて細断された上で、溶融混練することで、樹脂ペレット等の再生樹脂を製造することができる。
【0040】
本発明の溶融混練工程は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。溶融混練工程の実施の際の運転条件や使用機器等は、本発明分野で公知のものを採用することができる。
【0041】
本発明の方法で製造された再生樹脂は、リサイクルの観点から、包装容器の原料として好適である。包装容器としては、再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムを袋状に加工して製造された容器、又は再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムで構成され、フィルム間に空気等の気体層を設けて自立性を持たせた容器などが、好ましいものとして挙げられる。
【0042】
本発明の方法で製造された再生樹脂から製造された包装容器は、さらに、再生用原料として利用することが挙げられる。すなわち、前記再生用原料は、リサイクルの観点から、好ましくは再生樹脂を含み、より好ましくは本発明で製造された再生樹脂を含む。
【0043】
上述の洗浄工程を採用することによって、前記再生用原料から香料の除去方法を提供することができる。
【0044】
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の、再生樹脂の製造方法、包装容器の製造方法及び香料の除去方法を開示する。
【0045】
<1> 香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、界面活性剤を含む洗浄液で洗浄する洗浄工程を有する、再生樹脂の製造方法。
【0046】
<2> 前記再生用原料が、香料を含有する組成物に使用された包装容器を含む、<1>に記載の製造方法。
<3> 前記包装容器が単層フィルム又は積層フィルムを有する、<2>に記載の製造方法。
<4> 前記包装容器が、前記再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムを袋状に加工して製造された容器、又は再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムで構成され、フィルム間に空気等の気体層を設けて自立性を持たせた容器である、<2>又は<3>に記載の製造方法。
<5> 前記香料が、CLogP値が0.1以上7以下の化合物を含む、<1>~<4>のいずれかに記載の製造方法。
<6> 前記香料が、アセチルセドレン(Acetyl cedrene、ClogP値:5.0)、アルデヒドC-6(Aldehyde C-6、ClogP値:1.8)、アルデヒドC-10(Aldehyde C-10、ClogP値:3.8)、アルデヒドC-14(Aldehyde C-14、ClogP値:3.1)、アルデヒドC-16(Aldehyde C-16、ClogP値:3.0)、アリルアミルグリコレート(Allyl amiyl glycolate、ClogP値:2.3)、α-ダマスコン(α-Damascone、ClogP値:4.3)、アミルサリシレート(Amyl salicylate、ClogP値:4.6)、アンバーコア(Amber core、ClogP値:4.1)、アンブロキサン(Ambroxan、ClogP値:4.8)、アミルシンナミックアルデヒド(Amyl cinnamic aldehyde、ClogP値:4.3)、アニスアルデヒド(Anis aldehyde、ClogP値:1.8)、ベンジルアセテート(Benzyl acetate、ClogP値:2.1)、ベンジルアルコール(Benzyl alcohol、ClogP値:1.1)、ベンジルベンゾエート(Benzyl benzoate、ClogP値:3.5)、ベンジルサリシレート(Benzyl salicylate、ClogP値:4.3)、β-ダマスコン(β-Damascone、ClogP値:4.4)、β-ピネン(β-Pinene、ClogP値:4.4)、ボイサンブレンフォルテ(Boisambrene forte、ClogP値:5.5)、カローン(Calone、ClogP値:2.4)、カントキサール(Canthoxal、ClogP値:2.5)、セドリルメチルエーテル(Cedryl methyl ether、ClogP値:5.0)、シス-3-ヘキセノール(cis-3-Hexenol、ClogP値:1.6)、シス-3-ヘキセニルアセテート(cis-3-Hexenyl acetate、ClogP値:2.6)、シス-3-ヘキセニルベンゾエート(cis-3-Hexenyl benzoate、ClogP値:4.1)、シス-3-ヘキセニルヘキサノエート(cis-3-Hexenyl hexanoate、ClogP値:4.6)、シス-3-ヘキセニルサリシレート(cis-3-Hexenyl salicylate、ClogP値:4.8)、シトラール(Citral、ClogP値:3.5)、シトロネロール(Citronellol、ClogP値:3.6)、シトロネリルアセテート(Citronellyl acetate、ClogP値:4.6)、シトロネリルニトリル(Citronellyl nitrile、ClogP値:3.6)、クマリン(Coumarin、ClogP値:1.5)、シクロヘキシルサリシレート(Cyclohexyl salicilate、ClogP値:4.9)、シクロテン(Cyclotene、ClogP値:1.3)、ダマセノン(Damascenone、ClogP値:4.2)、δ-ダマスコン(δ-Damascone、ClogP値:4.2)、ジヒドロミルセノール(Dihydro myrcenol、ClogP値:3.6)、ジフェニルオキサイド(Diphenyl oxide、ClogP値:4.1)、ダイナスコン(Dynascone、ClogP値:4.5)、エチルアセテート(Ethyl acetate、ClogP値:0.86)、エチルブチレート(Ethyl butyrate、ClogP値:1.9)、エチルマルトール(Ethyl maltol、ClogP値:0.30)、エチル2-メチルブチレート(Ethyl 2-methylbutyrate、ClogP値:2.3)、エチルバニリン(Ethyl vanilin、ClogP値:1.6)、エチレンブラシレート(Ethylene brassylate、ClogP値:4.7)、オイゲノール(Eugenol、ClogP値:2.7)、ファルネソール(Farnesol、ClogP値:5.8)、フロラロゾン(Floralozone、ClogP値:3.9)、フロラマット(Floramat、ClogP値:4.8)、フロロパル(Floropal、ClogP値:3.1)、フルクトン(Fructone、ClogP値:1.3)、フルーテート(Fruitate、ClogP値:3.6)、γ-ターピネン(γ-Terpinene、ClogP値:4.8)、ゲラニオール(Geraniol、ClogP値:3.5)、ゲラニルアセテート(Geranyl acetate、ClogP値:4.5)、ゲラニルプロピオネート(Geranyl propionate、ClogP値:5.0)、ヘリオナール(Helional、ClogP値:2.5)、ヘリオトロピン(Heliotropine、ClogP値:1.8)、ヘキシルアセテート(Hexyl acetate、ClogP値:2.8)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(Hexyl cinnamic aldehyde、ClogP値:4.8)、ヘキシルサリシレート(Hexyl salicylate、ClogP値:5.1)、ヒドロキシシトロネラール(Hydroxy citronellal、ClogP値:2.1)、インドフロールクリスタル(Indoflor crystal、ClogP値:1.8)、インドール(Indol、ClogP値:2.1)、イオノンアルファ(Ionone alpha,ClogP値:4.3)、イオノンベータ(Ionone beta、ClogP値:4.4)、イソアミルアセテート(iso-Amyl acetate、ClogP値:2.3)、イソアミルサリシレート(iso-Amyl salicylate、ClogP値:4.5)、イソ・イー・スーパー(Iso E super、ClogP値:5.2)、イソロンギフォラノン(iso-Longiforanone、ClogP値:3.8)、ラクトン C-10ガンマ(Lactone C-10 gamma、ClogP値:2.6)、ラクトンC-12 デルタ(Lactone C-12 delta、ClogP値:3.6)、ラクトンC-12 ガンマ(Lactone C-12 gamma、ClogP値:3.6)、レモニル(Lemonile、ClogP値:4.0)、リグストラールエスビー(Ligustral SB、ClogP値:4.8)、リラール(Lilar、ClogP値:3.3)、リリアール(Lilial、ClogP値:4.4)、リモネン(Limonene、ClogP値:4.8)、リナロール(Linalool、ClogP値:3.4)、リナロールオキサイド(Linalool oxide、ClogP値:2.0)、リナリルアセテート(Linalyl acetate、ClogP値:4.4)、マンザネート(Manzanate、ClogP値:2.8)、マイヨール(Mayol、ClogP値:3.5)、l-メントール(l-Menthol、ClogP値:3.4)、l-メントン(l-Menthone、ClogP値:2.9)、メチルジヒドロジャスモネート(Methyl dihydorojasmonate、ClogP値:3.5)、メチルイオノン-G(Methyl ionone-G、ClogP値:4.8)、メチルジャスモネート(Methyl jasmonate、ClogP値:2.8)、ムスクC-14(Musk C-14、ClogP値:4.2)、ネクタリル(Nectaryl、ClogP値:5.1)、ネロール(Nerol、ClogP値:3.5)、ネロリドール(Nerolidol、ClogP値:5.7)、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(o-t-Butylcyclohexyl acetate、ClogP値:4.4)、パンプルフルール(Pamplefleur、ClogP値:3.4)、p-シメン(p-Cymene、ClogP値:4.0)、p-メンタン(p-Menthane、ClogP値:5.3)、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(p-t-Butylcyclohexyl acetate、ClogP値:4.4)、フェノキシエタノール(Phenoxy ethanol、ClogP値:1.1)、フェニルエチルアルコール(Phenyl ethyl alcohol、ClogP値:1.6)、フェニルエチルサリシレート(Phenyl ethyl salicylate、ClogP値:4.8)、フェニルプロピルアルコール(Phenyl propyl alcohol、ClogP値:2.1)、ポアレネート(Poirenate、ClogP値:4.0)、プレニルアセテート(Prenyl acetate、ClogP値:2.2)、ラズベリーケトン(Raspberry ketone、ClogP値:1.5)、ローズオキサイド(Rose oxide、ClogP値:3.6)、スチラリルアセテート(Styrallyl acetate、ClogP値:2.5)、スチラリルアルコール(Styrallyl alcohol、ClogP値:1.5)、スチラリルプロピオネート(Styrallyl propionate、ClogP値:3.0)、ターピネオール(Terpineol、ClogP値:3.3)、テルピノレン90(Terpinolene 90、ClogP値:4.9)、ターピニルアセテート(Terpinyl acetate、ClogP値:4.3)、テトラヒドロリナロール(Tetrahydro linalool、ClogP値:3.6)、テトラヒドロムゴール(Tetrahydro muguol、ClogP値:3.6)、チモール(Thymol、ClogP値:3.5)、トリシクロデセニルアセテート(Tricyclo decenyl acetate、ClogP値:2.9)、トリシクロデセニルプロピオネート(Tricyclo decenyl propionate、ClogP値:3.3)、トリプラール(Triplal、ClogP値:2.9)、ウンデカベルトール(Undecavertol、ClogP値:4.1、)バニリン(Vanillin、ClogP値:1.1)、ヴェロートン(Veloutone、ClogP値:4.3)からなる群より選択される少なくとも1種である、<1>~<5>のいずれかに記載の製造方法。
<7> 前記香料が、トリプラール、フルーテート及びイソ・イー・スーパーからなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>~<6>のいずれかに記載の製造方法。
<8> 前記再生用樹脂がポリオレフィンを含む、<1>~<7>のいずれかに記載の製造方法。
<9> 前記ポリオレフィンがポリエチレンを含む、<8>に記載の製造方法。
<10> ポリエチレンが、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及びこれらの2種以上が混合されたポリエチレンから選ばれる、<9>に記載の製造方法。
【0047】
<11> 再生用原料中の再生用樹脂の含有量が、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である、<1>~<10>のいずれかに記載の製造方法。
<12> 前記界面活性剤が、アニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>~<11>のいずれかに記載の製造方法。
<13> 前記界面活性剤が、アルキルスルホン酸塩及びアルキルアンモニウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>~<11>のいずれかに記載の製造方法。
<14> 前記界面活性剤の分子量が、好ましくは360以下、より好ましくは340以下、更に好ましくは320以下であり、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは100以上、更に好ましくは150以上、更に好ましくは200以上である、<1>~<13>のいずれかに記載の製造方法。
<15> 前記界面活性剤がアニオン界面活性剤であり、前記界面活性剤の分子量が、好ましくは300以下、より好ましくは285以下、更に好ましくは275以下、更に好ましくは250以下であり、そして、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは100以上、更に好ましくは200以上である、<1>~<14>のいずれかに記載の製造方法。
<16> 界面活性剤がカチオン界面活性剤であり、前記界面活性剤の分子量が、好ましくは360以下、より好ましくは340以下、更に好ましくは320以下であり、そして、好ましくは80以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは100以上、更に好ましくは150以上、更に好ましくは200以上である、<1>~<14>のいずれかに記載の製造方法。
<17> 前記界面活性剤がアルキル基を有し、前記アルキル基の炭素数が好ましくは3以上であり、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、更に好ましくは12以下である、<1>~<16>のいずれかに記載の製造方法。
<18> 前記界面活性剤の有するアルキル基の数が、好ましくは1以上2以下、より好ましくは1である、<1>~<17>のいずれかに記載の製造方法。
<19> 前記界面活性剤が、好ましくはアルキルスルホン酸塩を含む、より好ましくはアルキルスルホン酸アルカリ金属塩を含む、より好ましくはアルキルスルホン酸ナトリウム塩を含む、<1>~<18>のいずれかに記載の製造方法。
<20> 前記界面活性剤が、アリルスルホン酸ナトリウム、1-ブタンスルホン酸ナトリウム、1-ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1-オクタンスルホン酸ナトリウム、1-ドデカンスルホン酸ナトリウム及び1-ヘキサデカンスルホン酸ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>~<19>のいずれかに記載の製造方法。
【0048】
<21> 前記界面活性剤が、好ましくはアルキルアンモニウム塩である、<1>~<18>のいずれかに記載の製造方法。
<22> 前記アルキルアンモニウム塩の第4級アンモニウムの対イオンが、好ましくはハロゲン化物イオン、より好ましくは塩化物イオンである、<21>に記載の製造方法。
<23> 前記界面活性剤が、n-オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド及びヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドからなる群より選択される少なくとも1種を含む、<1>~<22>のいずれかに記載の製造方法。
<24> 前記洗浄液中の前記界面活性剤の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.6質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは26質量%以下である、<1>~<23>のいずれかに記載の製造方法。
<25> 界面活性剤がアニオン界面活性剤であり、前記洗浄液中の前記界面活性剤の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.6質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは26質量%以下である、<1>~<24>のいずれかに記載の製造方法。
<26> 界面活性剤がカチオン界面活性剤であり、前記洗浄液中の前記界面活性剤の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは1.6質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは28質量%以下、更に好ましくは26質量%以下、更に好ましくは24質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である、<1>~<24>のいずれかに記載の製造方法。
<27> 洗浄工程における洗浄処理の時間が、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上であり、好ましくは2時間以下である、<1>~<26>のいずれかに記載の製造方法。
<28> 洗浄工程に使用する洗浄液の温度が、好ましくは25℃以上、より好ましくは35℃以上、更に好ましくは45℃以上であり、好ましくは95℃以下、より好ましくは75℃以下、更に好ましくは55℃以下である、<1>~<27>のいずれかに記載の製造方法。
<29> 洗浄工程における処理の際、洗浄液を撹拌してもよく、再生用原料を洗浄液中に静置してもよく、洗浄工程における処理の際、再生用原料に洗浄液を噴射するなどして掛け流してもよく、洗浄液の流れ(水流)が循環する洗浄槽に再生用原料を浸してもよく、処理時に機械力を付加しなくてもよい、<1>~<28>のいずれかに記載の製造方法。
<30> 前記再生用原料は、切断して洗浄槽に投入してもよく、切断せずにそのまま洗浄槽に投入してもよい、<1>~<29>のいずれかに記載の製造方法。
【0049】
<31> 再生用原料を切断する場合、切断された再生用原料を含有する組成を検知して、その組成に応じて分別し、それぞれ、異なる洗浄工程に供することが好ましい、<1>~<30>のいずれかに記載の製造方法。
<32> 前記異なる洗浄工程は、1つの洗浄槽を用いて行ってもよいし、複数の洗浄槽を用いて並行して行ってもよい、<31>に記載の製造方法。
<33> 洗浄工程が、回分式、半回分式、又は連続式である、<1>~<32>のいずれかに記載の製造方法。
<34> 前記洗浄工程の後に乾燥工程を行う、<1>~<33>のいずれかに記載の製造方法。
<35> 前記洗浄工程で得られた洗浄後の再生用原料を溶融混練する溶融混練工程を更に有する、好ましくは、洗浄後の再生用原料を細断した上で、溶融混練する、<1>~<34>のいずれかに記載の製造方法。
<36> 本発明の方法で製造された再生樹脂が、包装容器の原料とされる、<1>~<35>のいずれかに記載の製造方法。
<37> 前記包装容器が、再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムを袋状に加工して製造された容器、又は再生用樹脂から構成される単層フィルム又は再生用樹脂を含む積層フィルムで構成され、フィルム間に空気等の気体層を設けて自立性を持たせた容器である、<36>に記載の製造方法。
<38> 前記再生用原料が再生樹脂を含む、<1>~<37>のいずれかに記載の製造方法。
<39> <1>~<38>のいずれかに記載の製造方法により製造された再生樹脂を原料とする、包装容器の製造方法。
<40> 香料及び再生用樹脂を含む再生用原料を、界面活性剤を含む洗浄液で洗浄する洗浄工程を有する、香料の除去方法。
【実施例
【0050】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0051】
実施例1-1(ただし、実施例1-1は参考例である。)
香料化合物であるトリプラールを含む柔軟剤組成物が入った、積層フィルム容器(収容物接触面がLLDPE、容量480mL;縦25.9cm×横13cm)の上部をカットし、中身を抜き出し、30秒間水道水ですすいだ。プロワイプ(大王製紙株式会社製)で該容器の表面の水気を軽くふき取り、5cm角にカットした。カットした積層フィルム5枚をねじ口試験管(NR-10;株式会社マルエム製)に入れた後、50℃に温めた界面活性剤(1-ブタンスルホン酸ナトリウム、分子量:160.2、アルキル基の炭素数:4)水溶液10mLを洗浄液として注ぎ、蓋を閉め、50℃で1時間静置した。1時間静置後、フィルムを試験管から取り出し、30秒間100mLのイオン交換水で界面活性剤を洗い流した後、キムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)で表面を軽くふき取った。次いで、ジクロロメタン(富士フイルム和光純薬株式会社製)10mLで35℃、4時間かけてフィルムの抽出処理を行った。抽出後、抽出液をGCMS分析し、積層フィルムにおける香料化合物の残留量を確認した。
【0052】
GCMS分析の条件は以下のとおりである。
GC分析条件
Agilent社:6890N+5973
カラム:DB-1(60m × 0.25mm × 0.25μm アジレント・テクノロジー株式会社製)
キャリアガス(He):0.9mL/min
GCオーブン昇温条件:40℃(Hold 2min)→6℃/min→60℃→4℃/min→300℃(Hold 10min)、Total:75.3min
注入口温度:300℃
測定モード:スキャンモード
【0053】
実施例1-2~1-4(ただし、実施例1-2は参考例である。)
界面活性剤として、下記の成分を使用して、実施例1-1と同様の方法で香料化合物の残留量を確認した。なお、各洗浄液における界面活性剤濃度は、臨界ミセル濃度より十分に高い濃度である。
1-ヘキサンスルホン酸ナトリウム、分子量:188.2、アルキル基の炭素数:6
1-オクタンスルホン酸ナトリウム、分子量:216.3、アルキル基の炭素数:8
1-ドデカンスルホン酸ナトリウム、分子量:272.4、アルキル基の炭素数:12
【0054】
比較例1
界面活性剤水溶液の代わりにイオン交換水を用いて、実施例1-1と同様の方法で香料化合物の残留量を確認した。
【0055】
相対除去率
上記の各実施例及び比較例から、下記の式により香料化合物の相対除去率を算出した。相対除去率の値が大きいほど、積層フィルムから除去できた香料化合物の量が多いことを示す。結果を表1に示す。
【0056】
相対除去率の算出方法
相対除去率[%]=〔(洗浄液が水のみの場合の各香料のGC-MSピーク面積)-(洗浄液が界面活性剤水溶液の場合のGC-MSピーク面積)〕/(洗浄液が水のみの場合の各香料のGC-MSピーク面積)×100
【0057】
【表1】
【0058】
実施例2-1~2-4(ただし、実施例2-1及び実施例2-2は参考例である。)
柔軟剤組成物として、香料化合物であるフルーテートを含有する柔軟剤組成物を用いて、実施例1-1と同じ方法で香料化合物の残留量を確認した。使用した界面活性剤は次のとおりである。
アリルスルホン酸ナトリウム、分子量:144.1、アルキル基の炭素数:3
1-ヘキサンスルホン酸ナトリウム
1-オクタンスルホン酸ナトリウム
1-ドデカンスルホン酸ナトリウム
【0059】
比較例2
界面活性剤水溶液の代わりにイオン交換水を用いて、実施例2-1と同様の方法で香料化合物の残留量を確認した。
【0060】
上記の各実施例及び比較例から香料化合物の相対除去率を算出した。結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】
実施例3-1~3-3(ただし、実施例3-1は参考例である。)
柔軟剤組成物として、香料化合物であるイソ・イー・スーパーを含有する柔軟剤組成物を用いて、実施例1-1と同じ方法で香料化合物の残留量を確認した。使用した界面活性剤は表3に記載のとおりである。
【0063】
比較例3
界面活性剤水溶液の代わりにイオン交換水を用いて、実施例3-1と同様の方法で香料化合物の残留量を確認した。
【0064】
上記の各実施例及び比較例から香料化合物の相対除去率を算出した。結果を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】
実施例4-1~4-4
柔軟剤組成物として、香料化合物であるトリプラールを含有する柔軟剤組成物を用いて、実施例1-1と同じ方法で香料化合物の残留量を確認した。使用した界面活性剤は次のとおりである。
n-オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、分子量:207.8、アルキル基(メチル基を除く)の炭素数:8
ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、分子量:263.9、アルキル基(メチル基を除く)の炭素数:12
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、分子量:320.0、アルキル基(メチル基を除く)の炭素数:16
【0067】
上記の各実施例及び比較例から香料化合物の相対除去率を算出した。結果を表4に示す。
【0068】
【表4】
【0069】
実施例5-1~5-4
柔軟剤組成物として、香料化合物であるフルーテートを含有する柔軟剤組成物を用いて、実施例1-1と同じ方法で香料化合物の残留量を確認した。使用した界面活性剤は表5に記載のとおりである。
【0070】
上記の各実施例及び比較例から香料化合物の相対除去率を算出した。結果を表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】
実施例6-1~6-4
柔軟剤組成物として、香料化合物であるイソ・イー・スーパーを含有する柔軟剤組成物を用いて、実施例1-1と同じ方法で香料化合物の残留量を確認した。使用した界面活性剤は表6に記載のとおりである。
【0073】
上記の各実施例及び比較例から香料化合物の相対除去率を算出した。結果を表6に示す。
【0074】
【表6】
【0075】
上記実施例から、積層フィルムから各種香料化合物を効果的に除去できることが分かった。この結果は、本発明の再生樹脂の製造方法によって、再生用原料から香料を効果的に除去できることを示唆する結果である。