(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230816BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20230816BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
G06F3/12 344
B41J29/38 204
G06F3/12 304
G06F3/12 332
G06F3/12 354
G06F3/12 356
H04N1/00 127A
(21)【出願番号】P 2019158013
(22)【出願日】2019-08-30
【審査請求日】2022-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】浅井 紀彦
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-230461(JP,A)
【文献】特開2018-099895(JP,A)
【文献】特開2017-151899(JP,A)
【文献】特開2016-114982(JP,A)
【文献】特開2009-130428(JP,A)
【文献】特開平08-185290(JP,A)
【文献】特開2010-194810(JP,A)
【文献】特開2018-137676(JP,A)
【文献】特開2005-195843(JP,A)
【文献】特開2013-214908(JP,A)
【文献】特開2008-123166(JP,A)
【文献】特開2004-146914(JP,A)
【文献】特開2008-217349(JP,A)
【文献】特開2013-050669(JP,A)
【文献】特開2010-076355(JP,A)
【文献】特開2008-134560(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/38
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインタフェイス及び記憶部を備えた情報処理装置のコンピュータで実行されるプログラムであって、
印刷の対象となる対象データを取得するデータ取得処理と、
前記印刷を実行する印刷装置を特定し、特定した前記印刷装置から送信されるモード情報を取得するモード取得処理とを前記コンピュータに実行させ、前記印刷装置は、相異なる第1モード及び第2モードのいずれかで印刷を実行可能であり、前記モード情報は、特定した前記印刷装置が実行可能な印刷モードが前記第2モードのみか否かを示し、
前記モード情報が前記第2モードを示すか否かを判断するモード判断処理と、
前記モード情報が前記第2モードを示す場合に、前記対象データを、前記第2モードに基づくデータに変換する変換処理と、
前記変換処理済のデータを、特定した前記印刷装置に印刷させるために出力する出力処理とを前記コンピュータに実行させ
、
前記第2モードは、単色モードであり、前記単色モードにおいて、前記印刷装置は単色の着色材を用いた印刷を実行し、
前記変換処理は、前記モード情報が前記単色モードのみを示す場合、前記対象データが示す画像を前記単色で表す単色データに変換する単色変換処理であり、
前記データ取得処理で取得した前記対象データが文字コードを含むか否かを判断するデータ判断処理を前記コンピュータに実行させ、
前記モード情報が前記単色モードのみを示し、且つ前記データ判断処理で前記対象データが前記文字コードを含むと判断した場合に、前記単色変換処理を実行し、
前記印刷装置は、複数色の着色材を用いた印刷であるカラーモードで動作可能であり、
前記記憶部は、前記ユーザインタフェイスを通じた指定操作ではなく、前記プログラムにおける判断結果に応じて前記プログラムに設定され、自動判別を示すモード設定情報を記憶し、前記自動判別は、前記単色モード及び前記カラーモードを前記プログラムが判別することであり、
前記モード情報が前記単色モードのみを示し、且つ前記対象データが前記文字コードを含まないと判断した場合に、前記モード設定情報が前記自動判別であるか否かを判断する設定判断処理を前記コンピュータに実行させ、
前記モード設定情報が前記自動判別である場合に、前記単色変換処理を実行するプログラム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、ディスプレ
イを備えており、
前記文字コードを含む第1データ、及び前記文字コード以外を含む第2データのいずれかを指定可能な指定オブジェクトを前記ディスプレイに表示するオブジェクト表示処理を前記コンピュータに実行させ、
前記データ判断処理において、前記第1データを指定する操作を前記ユーザインタフェイスを通じて受け付けた場合に、前記対象データが前記文字コードを含むと判断する請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記データ判断処理において、前記データ取得処理で取得した前記対象データを解析し、解析結果に基づいて、前記対象データが前記文字コードを含むか否かを判断する請求項
1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記対象データは、前記対象データの種別を示す拡張子とともに電子ファイルに含まれており、
前記データ判断処理において、前記電子ファイルに含まれる前記拡張子に基づいて、前記対象データが前記文字コードを含むか否かを判断する請求項
1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記モード設定情報が前記自動判別でない場合に、前記モード設定情報を一時的に単色モードに設定する設定操作を前記ユーザインタフェイスを通じて受け付けた場合に、前記単色変換処理を実行する請求項
1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記モード設定情報が前記自動判別でない場合に、前記モード設定情報を前記自動判別に設定する設定操作を前記ユーザインタフェイスを通じて受け付けた場合に、前記記憶部に設定されている前記モード設定情報を前記自動判別に変更する設定変更処理を前記コンピュータに実行させ、
前記設定変更処理の後に、前記単色変換処理を実行する請求項
1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、ディスプレ
イを備えており、
前記対象データが示す画像を含む編集画面を前記ディスプレイに表示する画面表示処理と、
前記モード情報が前記単色モードのみを示す場合、前記編集画面に含まれる画像を、前記単色にする単色化処理とを前記コンピュータに実行させる請求項
1から
6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記印刷装置とは異なる別の印刷装置に変更する変更操作を前記ユーザインタフェイスを通じて受け付けた場合に、前記モード取得処理を再実行することで、変更された前記別の印刷装置から送信される別のモード情報を取得し、
前記別のモード情報が前記単色モードのみを示さない場合に、前記対象データが示す画像を、複数色で表し且つ印刷用の複数色データに変換する複数色変換処理を前記コンピュータに実行させる請求項
1から
7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記情報処理装置のOSは、前記プログラムとは異なる別プログラムが指定した前記プログラムを起動可能であり、且つ前記別プログラムが指定したデータを前記プログラムに渡す共有機能を有しており、
前記データ取得処理において、前記別プログラムから受け取ったデータを対象データとして取得する請求項
1から
8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
前記情報処理装置は、ディスプレイを備えており、
前記モード情報が前記単色モードのみを示す場合に、前記単色変換処理で変換された前記単色データを、前記単色で表す単色表示用データ及び複数色で表す複数色表示用データに変換する表示用変換処理と、
前記表示用変換処理で変換された前記単色表示用データ及び前記複数色表示
用データのそれぞれが表す画像を前記ディスプレイに表示するプレビュー表示処理を前記コンピュータに実行させる請求項
1から
9のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
ユーザインタフェイス及び記憶部を備えた情報処理装置であって、
印刷の対象となる対象データを取得するデータ取得処理と、
前記印刷を実行する印刷装置を特定し、特定した前記印刷装置から送信されるモード情報を取得するモード取得処理とを実行し、前記印刷装置は、相異なる第1モード及び第2モードのいずれかで印刷を実行可能であり、前記モード情報は、特定した前記印刷装置が実行可能な印刷モードが前記第2モードのみか否かを示し、
前記モード情報が前記第2モードを示すか否かを判断するモード判断処理と、
前記モード情報が前記第2モードを示す場合に、前記対象データを、前記第2モードに基づくデータに変換する変換処理と、
前記変換処理済のデータを、特定した前記印刷装置に印刷させるために出力する出力処理とを実行
し、
前記第2モードは、単色モードであり、前記単色モードにおいて、前記印刷装置は単色の着色材を用いた印刷を実行し、
前記変換処理は、前記モード情報が前記単色モードのみを示す場合、前記対象データが示す画像を前記単色で表す単色データに変換する単色変換処理であり、
前記データ取得処理で取得した前記対象データが文字コードを含むか否かを判断するデータ判断処理を実行し、
前記モード情報が前記単色モードのみを示し、且つ前記データ判断処理で前記対象データが前記文字コードを含むと判断した場合に、前記単色変換処理を実行し、
前記印刷装置は、複数色の着色材を用いた印刷であるカラーモードで動作可能であり、
前記記憶部は、前記ユーザインタフェイスを通じた指定操作ではなく、前記情報処理装置における判断結果に応じて前記情報処理装置に設定され、自動判別を示すモード設定情報を記憶し、前記自動判別は、前記単色モード及び前記カラーモードを前記情報処理装置が判別することであり、
前記モード情報が前記単色モードのみを示し、且つ前記対象データが前記文字コードを含まないと判断した場合に、前記モード設定情報が前記自動判別であるか否かを判断する設定判断処理を実行し、
前記モード設定情報が前記自動判別である場合に、前記単色変換処理を実行する情報処理装置。
【請求項12】
前記モード設定情報が前記自動判別でない場合に、前記モード設定情報を一時的に単色モードに設定する設定操作を前記ユーザインタフェイスを通じて受け付けた場合に、前記単色変換処理を実行する請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記モード設定情報が前記自動判別でない場合に、前記モード設定情報を前記自動判別に設定する設定操作を前記ユーザインタフェイスを通じて受け付けた場合に、前記記憶部に設定されている前記モード設定情報を前記自動判別に変更する設定変更処理を実行し、
前記設定変更処理の後に、前記単色変換処理を実行する請求項11に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置において相異なる複数のモードのいずれかで実行される印刷に用いられる画像データを生成するプログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリンタドライバは、プリンタドライバの設定に従って、複数種類の印刷方法のいずれかで印刷するようにプリンタに指令する(例えば特許文献1を参照)。複数種類の印刷は、カラー印刷、モノクロ印刷、及びドラフト印刷等を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリンタは、プリンタ側の都合により、一時単色モード、ドラフト印刷モード等の印刷モードに設定されることがある。従って、プリンタドライバによる印刷設定と、プリンタにより設定された印刷モードとが異なってしまう場合がある。
【0005】
本開示の目的は、プリンタ側の印刷モードと同じになるように、自身の設定を自動的に変更可能なプログラム、及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書では様々な開示を行う。開示例の一例であるプログラムは、情報処理装置のコンピュータで実行されるプログラムである。プログラムは、印刷の対象となる対象データを取得するデータ取得処理と、前記印刷を実行する印刷装置を特定し、特定した前記印刷装置から送信されるモード情報を取得するモード取得処理とを前記コンピュータに実行させる。前記印刷装置は、相異なる第1モード及び第2モードのいずれかで印刷を実行可能であり、前記モード情報は、特定した前記印刷装置が実行可能な印刷モードが前記第2モードのみか否かを示す。プログラムは、前記モード情報が前記第2モードを示すか否かを判断するモード判断処理と、前記モード情報が前記第2モードを示す場合に、前記対象データを、前記第2モードに基づくデータに変換する変換処理と、前記変換処理済のデータを、印刷装置に印刷させるために出力する出力処理とを前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示例によれば、プリンタ側の印刷モードと同じになるように、プログラム又は情報処理装置における印刷設定を自動的に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理装置100及び各プリンタ200の構成を示すブロック図である。
【
図2】(A)は、各プリンタ200のモード記憶処理を示すフローチャートであり、(B)は、第1画面41を示す模式図であり、(C)は、プレビュー画面42Aを示す模式図である。
【
図3】情報処理装置100における画像生成処理の前半部分を示すフローチャートである。
【
図4】(A)は、情報処理装置100における画像生成処理の後半部分を示すフローチャートであり、(B)は、
図4(A)のS26の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【
図5】各種画面を示す模式図であり、(A),(B)は、編集画面43A,43Bをそれぞれ示し、(C),(D)は、プレビュー画面42B,42Cを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
印刷装置の中には、「一時単色印刷」や「ドラフト印刷」を実行可能な印刷装置がある。この種の印刷装置は、例えば、ユーザが「カラー印刷」を印刷装置に実行させたい時に、「一時単色印刷」での印刷しか実行できない場合がある。しかし、従来のプリンタドライバの処理は、印刷装置が「カラー印刷」を実行できないことをユーザが認識できない。その結果、例えば、ユーザが「カラー印刷」を印刷装置に実行させたいにも関わらず、印刷装置が「一時単色印刷」を実行してしまう場合がある。また、ユーザが「通常モード」で印刷を実行させたい時に、インクが減っていることを理由に、印刷装置が「ドラフトモード」のみでしか印刷を実行できない場合も考えられる。この場合も、従来のプリンタドライバの処理では、印刷装置が「カラー印刷」を実行できないことをユーザが認識できない。
【0010】
上記点に鑑み、印刷装置の印刷方法が制限されていることをユーザが認識可能なプログラム、及び情報処理装置が開示される。
【0011】
以下、本開示の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本開示の一例にすぎず、本開示の要旨を変更しない範囲で、本開示の実施形態を適宜変更できる。例えば、後述する各処理の実行順序は、本開示の要旨を変更しない範囲で適宜変更できる。或いは、後述の処理の一部は、本開示の要旨を変更しない範囲で適宜省略できる。
【0012】
図1において、情報処理装置100及び複数のプリンタ200の各々は、通信ネットワーク300に接続される。通信ネットワーク300は、有線LANであるが、有線LAN以外の有線ネットワークであってもよい。また、通信ネットワーク300は、無線ネットワーク、又は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの組み合わせでもよい。情報処理装置100は、各プリンタ200がシートに印刷する画像を示すデータ(以下、印刷用データと称する)を作成する。印刷用データは、通信ネットワーク300を通じて、情報処理装置100からプリンタ200へと送信される。プリンタ200は、印刷装置の一例であり、受信した印刷用データに基づく画像をシートに印刷する。シートは、被印刷体の一例である。シートには、印刷によりインク等の着色材が転移し定着される。以下、情報処理装置100及び各プリンタ200の構成について説明する。
【0013】
情報処理装置100は、パーソナルコンピュータである。情報処理装置100は、タブレット端末やスマートフォン等でもよい。情報処理装置100は、通信バス16を通じて相互通信可能に接続されたCPU11、メモリ12、通信I/F13、ユーザI/F(インタフェイスの略称)14、及びディスプレイ15を備えている。CPU11は、コンピュータの例である。
【0014】
CPU11は、メモリ12に記憶される各種プログラムを読み出して実行する。
【0015】
メモリ12は、ROM、RAM、EEPROM等の記憶媒体、及びCPU11が備えるバッファ等である。メモリ12は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体である。具体的に、ストレージ媒体は、非一時的(non-transitory)で有形(tangible)の媒体でもある。なお、インターネット等の伝送路で伝搬される電気信号は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体の一種であるが、非一時的で有形のストレージ媒体ではない。
【0016】
メモリ12は、プログラム記憶領域12A及びデータ記憶領域12Bを有する。プログラム記憶領域12Aは、各種プログラムを記憶し、データ記憶領域12Bは、各種プログラムが用いる各種情報又は各種データを記憶する。各種プログラムは、少なくとも、OS28、及び画像生成プログラム29を含む。なお、各種プログラムは、他のアプリケーションプログラム及びプリンタドライバを含んでいてもよい。
【0017】
OS28は、情報処理装置100の基本プログラムである。画像生成プログラム29は、OS28との間で各種情報及び各種データを入出力する。なお、画像生成プログラム29は、プログラムの一例であり、単一のプログラム、又は複数のプログラムモジュールの集まりであればよい。
【0018】
画像生成プログラム29は、ユーザI/F14を通じたユーザによる操作に応じて、印刷用データを作成する。画像生成プログラム29は、作成した印刷用データをOS28に出力する。OS28は、入力された印刷用データを通信I/F13を通じて通信ネットワーク300に出力する。他にも、画像生成プログラム29は、ディスプレイ15に表示したい画面を示す表示用データを作成又は取得し、作成又は取得した表示用データをOS28に出力する。OS28は、入力された表示用データが示す画面をディスプレイ15に表示させる。なお、画像生成プログラム29のより詳細な処理については後述する。
【0019】
通信I/F13は、有線LAN用の通信I/Fである。通信I/F13は、OS28により出力される各種情報又は各種データを、通信ネットワーク300に送出する。また、通信I/F13は、プリンタ200により送信される各種情報又は各種データを、通信ネットワーク300を通じて受信し、受信した各種情報又は各種データをOS28に出力する。
【0020】
ユーザI/F14は、ユーザにより操作される入力装置である。ユーザI/F14は、マウス等を含む。マウスは、ユーザにより指定されたディスプレイ15の表示面上の位置を示す情報をCPU11に出力する。なお、ユーザI/F14は、マウス以外にも、公知の入力装置(例えば、ペン型入力装置)を含んでいてもよい。
【0021】
ディスプレイ15は、液晶ディスプレイ等であり、OS28を通じて受信する表示用データが示す各種画面を表示面に表示する。各種画面は、文字列、画像、アイコン、テキストボックス等のオブジェクトを含む。ユーザ操作は、マウスによりこれらオブジェクトを指定する操作を含む。CPU11は、ユーザI/F14からの受信情報に基づいて、各種画面においてユーザ操作により指定されたオブジェクトを特定し、オブジェクトに関連する処理を実行する。
【0022】
各プリンタ200は、カラープリンタであり、通信バス26により相互に接続されたCPU21と、メモリ22と、通信I/F23と、印刷エンジン24を備えている。CPU21、メモリ22及び通信I/F23は、CPU11、メモリ12及び通信I/F13と機能的に同じ又は類似するため、それぞれの説明を省略する。
【0023】
メモリ22は、プログラム記憶領域22A及びデータ記憶領域22Bを有する。プログラム記憶領域22Aは各種プログラムを記憶する。各種プログラムは、OS221及び制御プログラム222を含む。OS221は、プリンタ200の基本プログラムである。制御プログラム222は、印刷エンジン24を制御するためのプログラムである。
【0024】
データ記憶領域22Bは、各種プログラムが用いる各種情報又は各種データを記憶する。各種情報は、識別情報を含む。識別情報は、通信ネットワーク300においてプリンタ200を識別するための情報であり、MACアドレスやプライベートIPアドレスである。なお、各プリンタ200のデータ記憶領域22Bは、他のプリンタ200の識別情報を記憶しなくともよい。
【0025】
印刷エンジン24は、インクタンク又はインクカートリッジ(以下、「インクタンク等」と称する)を含む。インクタンク等は、複数色のインクを貯留する。複数色は、有彩色及び無彩色を含む。有彩色は、例えば、Y(黄)、M(マゼンタ)及びC(シアン)であり、無彩色は、K(ブラック)である。印刷エンジン24は、シートを搬送し、インクタンク等に貯留されるインクの供給を受ける。印刷エンジン24は、搬送中のシートに印刷用データに基づいてインクを吐出し、これによって、印刷用データに基づく画像をインクジェット方式でシートに印刷する。印刷エンジン24は、印刷済みのシートをプリンタ200の外部に排出する。
【0026】
なお、印刷エンジン24は、インクジェット方式に代えて、電子写真方式、熱転写方式、又はレーザマーカ方式により被印刷体に画像を印刷してもよい。電子写真方式の場合、着色材はトナーである。熱転写方式の場合、着色材は、シートに塗布された顕色材、又はインクリボン等である。レーザマーカ方式では、被印刷体の表面の特定部分にレーザが照射されて画像が印刷される。詳細には、光の散乱により、ユーザは、特定部分と他の部分とが異なる色であると認識する。なお、レーザマーカ方式では、被印刷体の表面にレーザ照射により変色する着色材を含んでよい。
【0027】
印刷エンジン24は、被印刷体の発色構造を加工することで被印刷体に画像を印刷してもよい。また、プリンタ200は、刺しゅうミシンであってもよいし、フルカラー3Dプリンタであってもよい。刺しゅうミシンは、複数色の刺しゅう糸により布等に画像を形成する。この場合、刺しゅう糸が着色材の例であり、布等が被印刷体の例である。フルカラー3Dプリンタは、3次元形状を有する被印刷体を造形し、インク等の着色材で被印刷体の表面上に画像を形成する。
【0028】
印刷エンジン24は、様々な印刷方法で印刷可能である。各印刷方法は、印刷モードとも称される。本実施形態では、印刷エンジン24は、相異なる第1モード及び第2モードで印刷を実行可能である。第1モード及び第2モードにおいて、印刷エンジン24は、n種類及びm種類の印刷方法で画像をシートに印刷可能である。nは2以上の自然数であり、mはn未満の自然数である。第2モードでは、第1モードよりも印刷方法の種類が制限される。具体的には、プリンタ200が対応可能な印刷方法が全部でp種類である場合、n=pでm<pとすることができる。他にも、2<n≦p、n=1とすることもできる。
【0029】
印刷方法は、本実施形態では、複数色モード及び単色モードを含む。複数色モードは、フルカラー印刷モードを含む。フルカラー印刷モードでは、4色全てのインクを用いたフルカラー印刷が実行される。単色モードは、モノクロ印刷モードを含む。また、モノクロ印刷モードは、所謂、黒だけ印刷モードを含む。モノクロ印刷モードでは、ブラックインクのみを用いたモノクロ印刷が実行される。黒だけ印刷モードでは、ブラックインクのインクタンクが空又は空に近い場合に所定期間(30日や60日)に限りモノクロ印刷(以下、「一時黒のみ印刷」とも称する)が実行される。この場合、n種類の印刷方法は、モノクロ印刷及びフルカラー印刷である。m種類の印刷方法はモノクロ印刷である。
【0030】
なお、複数色モードは、フルカラー印刷モード以外にも、2色カラー印刷モードを含んでもよい。2色カラー印刷モードでは、2色のインクを用いたカラー印刷が実行される。また、単色モードは、モノカラー印刷モードを含んでもよい。モノカラー印刷でも、ブラックインク以外の1色のインクを用いたカラー印刷が実行される。他にも、印刷方法は、ドラフト印刷モード及び通常印刷モードを含んでもよい。ドラフト印刷モードは、高速印刷モードとも称される。ドラフト印刷モードでは、インク量が通常印刷モード時よりも抑えられた印刷が実行される。
【0031】
本明細書では、プログラムに記述された命令に従ったCPUの処理を説明する。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」、「設定」等の処理は、CPUの処理を表している。CPUによる処理は、OSなどのコントローラを介したハードウェア制御も含む。なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPUが要求することなくデータを受信するという処理も、「CPUがデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。「命令」、「応答」、「要求」等の処理は、「命令」、「応答」、「要求」等を示す情報を通信することにより行われる。また、「命令」、「応答」、「要求」等の文言を、「命令」、「応答」、「要求」等を示す情報そのものという意味で用いる場合もある。
【0032】
また、プログラムに記述された命令に従ったCPUの処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPU11が行う」、「画像生成プログラム29が行う」、「情報処理装置100が行う」のように記載することがある。CPU21等についても同様である。また、通信I/F、ユーザI/Fを通じてプログラムが情報の入出力を行うことを、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPU11が受信する」、「画像生成プログラム29が送信する」、「情報処理装置100が取得する」のように記載することがある。
【0033】
また、CPUによる、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPUによる、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであるかを示しているかを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0034】
また、本明細書中の「データ」と「情報」とは、コンピュータによって取り扱い可能なビット或いはビット列である点において共通する。「データ」とは、各ビットが示す意味内容をコンピュータが考慮することなく取り扱えるものを指す。これに対して、「情報」とは、各ビットが示す意味内容によってコンピュータの動作が分岐するものを指す。さらに、「指示」は、送信先の装置に対して次の動作を促すための制御信号であって、情報を含んでいることもあるし、それ自体が情報としての性質を有していることもある。
【0035】
また、「データ」及び「情報」は、形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)がコンピュータ毎に変更されたとしても、同一の意味内容と認識される限り、同一のデータ及び情報として取り扱われる。例えば、「2つ」であることを示す情報が、あるコンピュータではASCIIコードで”0x32”というテキスト形式の情報として保持され、別のコンピュータでは二進数表記で”10”というバイナリ形式の情報として保持されてもよい。
【0036】
但し、上記の「データ」及び「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取り扱いも許容される。例えば、データが一時的に情報として扱われてもよいし、情報が一時的にデータとして扱われてもよい。また、ある装置ではデータとして扱われるものが、他の装置では情報として扱われてもよい。さらには、データの中から情報が取り出されてもよいし、情報の中からデータが取り出されてもよい。
【0037】
また、本明細書中の「に応じて」は、当該文字列の前に記載された条件が満たされた場合に、当該文字列の後に記載された処理が実行されることを示す。なお、処理が実行されるタイミングは、条件が満たされた後であればよく、当該条件が満たされた直後である必要は必ずしもない。
【0038】
次に、
図2(A)を参照しつつ、モード記憶処理について説明する。モード記憶処理は、プリンタ200の起動後、定期的に制御プログラム222により実行される。
【0039】
図2(A)において、制御プログラム222は、各色のインク残量を検出する(S1)。次に、制御プログラム222は、有彩色のいずれかのインク残量が第1基準量以下であるか否かを判断する(S2)。第1基準量は、有彩色のインクタンクが空又は空に近いであることを示すインク量である。制御プログラム222は、第1基準量以下でない場合(S2でNo)にはS3を、第1基準量以下である場合(S2でNo)にはS5を実行する。
【0040】
S3では、制御プログラム222は、無彩色(ブラック)のインク残量が第2基準量以下であるか否かを判断する。第2基準量は、無彩色のインクタンクが空であること又は空に近いことを示すインク量である。制御プログラム222は、第2基準量以下でない場合(S3でNo)にはS4を、第2基準量以下である場合(S3でYes)にはS7を実行する。
【0041】
ここで、
図1に示されるように、データ記憶領域22Bは、モード情報を記憶する。モード情報は、少なくとも、第1モード情報から第3モード情報のいずれか一つである。第1モード情報及び第2モード情報は、n種類及びm種類の印刷方法で印刷エンジン24が印刷可能であることをそれぞれ示す。詳細には、第1モード情報は、フルカラー印刷及びモノクロ印刷の双方で印刷を実行可能であることを示す。第2モード情報は、モノクロ印刷に限って印刷を実行可能であることを示す。第3モード情報は、印刷エンジン24が印刷不能であることを示す。モード情報は、第2モード情報を示す場合、印刷エンジン24が実行可能な印刷モードが第2モードのみであることを示す。
【0042】
図2(A)のS4で、制御プログラム222は、データ記憶領域12B内のモード情報を第1モード情報に更新する。
【0043】
S5で、制御プログラム222は、S3と同じ処理を実行し、第2基準量以下でない場合(S5でNo)には、モード情報を第2モード情報に更新する(S6)。一方、第2基準量以下である場合(S5でYes)、制御プログラム222は、モード情報を第3モード情報に更新する(S7)。
【0044】
次に、
図2から
図5を参照して、画像生成プログラム29による画像生成処理について説明する。
図3及び
図4の処理は、画像生成プログラム29の起動により開始される。画像生成プログラム29の起動方法は二種類ある。第1に、ディスプレイ15に表示されるデスクトップ画面(図示せず)に含まれる起動アイコン(図示せず)をユーザが指定したことに応じて、OS28が画像生成プログラム29を起動する方法である。第2に、OS28が有する共有機能を利用する方法である。具体的には、プログラム記憶領域12Aは、画像生成プログラム29以外にも、画像生成プログラム29とは異なる別プログラムを記憶する。OS28は、共有機能により、ユーザ操作で指定された画像生成プログラム29を起動し、別のプログラムで生成され且つユーザ操作により指定されたデータを共有データとして画像生成プログラム29に出力できる。
【0045】
図3において、画像生成プログラム29は、起動後、共有データを受信したか否かを判断する(S11)。画像生成プログラム29が共有データを受信した場合(S11でYes)には、S12が実行され、共有データを受信していない場合(S11でNo)には、S11Aが実行される。
【0046】
S12で、画像生成プログラム29は、受信した共有データを、画像生成処理の対象となるデータ(以下、「対象データ」とも称する)としてデータ記憶領域12Bに記憶する。S12は、データ取得処理の例である。対象データは、電子ファイルの一例である。
【0047】
S11Aで、画像生成プログラム29は、ファイル選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させる。ファイル選択画面は、複数のファイルアイコンを含んでいる。各ファイルアイコンは、データ記憶領域12Bに記憶されている電子ファイルに対応し、対応する電子ファイルの記憶領域を示す情報(即ち、パス名)を含む。S11Aで更に、画像生成プログラム29は、ユーザ操作を受け付ける。その後、画像生成プログラム29は、ユーザ操作で指定されたファイルアイコンに対応する電子ファイルを、S12で対象データとして記憶する。
【0048】
S12の次に、画像生成プログラム29は、モード取得処理を実行する(S13)。画像生成プログラム29は、図示しないタイミングで複数のプリンタ200の識別情報を含んでいるプリンタ選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させ、ユーザ操作を受け付け、ユーザ操作で選択されたプリンタ200を、対象プリンタ200として特定している。モード取得処理で、画像生成プログラム29は、対象プリンタ200の識別情報を宛先として含む送信指示を、OS28を通じて通信ネットワーク300に送信する。送信指示は、対象プリンタ200にモード情報を送信するよう指示するコマンドである。対象プリンタ200が送信指示に応じた送信したモード情報を、画像生成プログラム29は、OS28を通じて取得する。
【0049】
モード取得処理では、上記以外にも、下記のようにしてモード情報が取得されてもよい。即ち、画像生成プログラム29は、S13の実行前、即ち、起動直後又は定期的に各プリンタ200に送信指示をOS28を通じて送信する。これにより、画像生成プログラム29は、各プリンタ200のモード情報を取得し、取得したモード情報をプリンタ200の識別情報に対応付けてデータ記憶領域12Bに記憶しておく。画像生成プログラム29は、S13で、プリンタ選択画面で選択された対象プリンタ200のモード情報を、OS28を通じてデータ記憶領域12Bから読み出す。
【0050】
S13の次に、画像生成プログラム29は、S13で取得したモード情報が第1モード情報から第3モード情報のいずれであるかを判断する(S14)。第3モード情報である場合、画像生成プログラム29は、上記と同様のプリンタ選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させる。その結果、ユーザは、別のプリンタ200を対象プリンタ200として、ユーザ操作により選択可能となる。このユーザ操作に応じて、画像生成プログラム29は、S13を実行する。S14で、第1モード情報である場合にはS15が実行され、第2モード情報である場合にはS18が実行される。なお、S14は、モード判断処理の一例である。
【0051】
ところで、画像生成プログラム29は、図示しないタイミングで、ユーザ操作に応じて、プリンタ200毎に印刷条件設定画面をディスプレイ15に表示させる。印刷条件設定画面は、カラー設定(UI)やシートサイズを指定するためのオブジェクトを含む。カラー設定(UI)は、「カラー印刷」、「モノクロ印刷」、及び「自動判別」のいずれかである。「自動判別」は、フルカラー印刷モード、及びモノクロ印刷モードのいずれの設定とするかを画像生成プログラム29が自動判別することである。シートサイズは、A4,B4,A3等を含む。ユーザは、対象データが示す画像を対象プリンタ200で印刷した場合に、印刷条件設定画面により、カラー設定(UI)やシートサイズをユーザI/F14により指定する。画像生成プログラム29は、ユーザ操作に応じたカラー設定(UI)やシートサイズ等をデータ記憶領域12Bに記憶する。
【0052】
また、画像生成プログラム29は、カラー設定(内部)をデータ記憶領域12Bに記憶する。カラー設定(内部)は、印刷条件設定画面により指定されない点で、カラー設定(UI)と相違する。カラー設定(内部)は、画像生成処理に含まれる各判断ステップでの判断結果に応じて、画像生成プログラム29により設定される情報である。詳細には、カラー設定(内部)は、「カラー印刷モード」、「モノクロ印刷モード」、「自動判別モード」及び「一時黒のみ印刷モード」のいずれかを示している。なお、カラー設定(内部)は、モード設定情報の一例である。
【0053】
S15では、画像生成プログラム29は、データ記憶領域12B内のカラー設定(内部)が「カラー印刷モード」、「モノクロ印刷モード」、「自動判別モード」及び「一時黒のみ印刷モード」のいずれであるかを判断する。なお、
図3では、都合上、カラー設定(内部)の「カラー印刷モード」、「モノクロ印刷モード」、「自動判別モード」及び「一時黒のみ印刷モード」は、「カラー印刷」、「モノクロ印刷」、「自動判別」及び「一時黒のみ印刷」とそれぞれ示されている。S15を実行時点では、データ記憶領域12Bには、前回の画像生成処理で設定されたカラー設定(内部)が記憶されている。「一時黒のみ印刷モード」である場合にはS16が実行され、「カラー印刷モード」又は「自動判別モード」である場合にはS17が実行され、「モノクロ印刷モード」である場合には、S19が実行される。
【0054】
S16で、画像生成プログラム29は、カラー設定(内部)を「カラー印刷モード」に更新して、S17を実行する。
【0055】
S17で、画像生成プログラム29は、対象データをカラー印刷用データに変換する。カラー印刷用データは、対象データが示す画像を複数色で表し、且つ対象プリンタ200で印刷に用いられるデータである。カラー印刷用データは、印刷用の複数色データの一例であり、S17は、複数色変換処理の一例である。S17で更に、画像生成プログラム29は、データ記憶領域12Bに記憶される実行フラグ情報を、S17を実行したことを示す第1ステータス値に更新して、
図4(A)のS26を実行する。
【0056】
S18で、画像生成プログラム29は、データ種別がテキストデータであるか写真データであるかを判断する。詳細には、画像生成プログラム29は、対象データのボディが文字コードを含んでいる場合に、対象データがテキストデータであると判断することができる。他にも、画像生成プログラム29は、対象データに付加されている属性情報(メタデータ)が「テキスト」を示す場合に、対象データがテキストデータであると判断することができる。属性情報は、例えば、対象データの種別を示す拡張子である。この場合、画像生成プログラム29は拡張子を確認するだけでよいため、S18の処理負荷が軽減される。属性情報が「テキスト」を示さない場合や、ボディが文字コードを含んでいない場合に、対象データが写真データであると判断できる。S18でテキストデータであると判断した場合にはS19が実行され、写真データであると判断された場合にはS20が実行される。
【0057】
なお、S18では、上記以外にも、下記の方法(a)から(c)のいずれかで、データ種別がテキストデータであるか写真データであるかを判断可能である。
【0058】
方法(a)について説明する。例えば、ユーザは、対象データのデータ種別を認識している場合がある。そのため、画像生成プログラム29は、S18の実行前にオブジェクト表示処理を実行する。オブジェクト表示処理で、画像生成プログラム29は、文字コードを含む第1データ、及び文字コード以外を含む第2データのいずれかを指定可能な指定オブジェクトをディスプレイ15に表示させる。S18で、画像生成プログラム29は、第1データの指定オブジェクトを指定するユーザ操作をユーザI/F14を通じて受け付けた場合に、対象データが文字コードを含むテキストデータであると判断してもよい。
【0059】
方法(b)について説明する。例えば、画像生成プログラム29は、対象データに対して文字認識処理(OCR:Optical Character Recognition)を実行し、その結果対象データがテキストを含む場合に、データ種別がテキストデータであると判断できる。文字認識処理は、解析処理の一例である。文字認識処理により、データ種別の判断精度が向上する。
【0060】
方法(c)について説明する。S11Aで、画像生成プログラム29は、まず、文書データ及び写真データのいずれを印刷するのかをユーザ操作で指定可能なデータ形式選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させる。ユーザ操作により文書データが指定された場合、画像生成プログラム29は、文書データが指定されたことを第3ステータス値により示すデータ形式フラグをデータ記憶領域12Bに記憶する。その後、画像生成プログラム29は、対象データの候補となる各種文書ファイルをユーザ操作で指定可能な文書ファイル選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させる。文書ファイルは、Wordファイル、PDFファイル、テキストファイル、メールデータ、及びWebページデータ等である。また、画像生成プログラム29は、データ形式選択画面の表示後のユーザ操作により写真データが指定された場合、写真データが指定されたことを第4ステータス値により示すデータ形式フラグをデータ記憶領域12Bに記憶する。その後、画像生成プログラム29は、対象データの候補となる各種写真ファイルをユーザ操作で指定可能な写真ファイル選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させる。写真ファイルは、JPGファイル、GIFファイル、PNGファイル、及びBMPファイル等である。画像生成プログラム29は、S12で、文書ファイル選択画面で指定された文書ファイル、又は写真ファイル選択画面で指定された写真データを対象データとして記憶する。また、S18において、画像生成プログラム29は、S11Aで記憶したデータ形式フラグが第3ステータス値及び第4ステータス値を示すと判断した場合に、データ種別がテキストデータ及び写真データであるとそれぞれ判断する。
【0061】
S19で、画像生成プログラム29は、対象データをモノクロ印刷用データに変換する。モノクロ印刷用データは、対象データが示す画像を単色で表し、且つ対象プリンタ200で印刷に用いられるデータである。モノクロ印刷用データは、変換処理済みのデータ又は印刷用の単色データの一例であり、S19は、単色変換処理の一例である。S19で更に、画像生成プログラム29は更に、データ記憶領域12Bに記憶される実行フラグ情報を、S19を実行したことを示す第2ステータス値に更新して、
図4(A)のS26を実行する。
【0062】
S20で、画像生成プログラム29は、データ記憶領域12Bに記憶されているカラー設定(内部)が「カラー印刷モード」であるのか、「モノクロ印刷モード」又は「自動判別モード」であるのかを判断する。「カラー印刷モード」である場合にはS21が実行され、「モノクロ印刷モード」又は「自動判別モード」である場合にはS19が実行される。なお、S20は、設定判断処理の一例である。
【0063】
S21で、画像生成プログラム29は、
図2(B)に示すように、第1オブジェクト411から第5オブジェクト415を含む第1画面41をディスプレイ15に表示させる。第1オブジェクト411は、対象プリンタ200がカラー印刷を現在実行できないことを文字で示すとともに、対象プリンタ200に「黒のみ印刷」を実行させてもよいかを文字で示す。
図2(B)の例では、第1オブジェクト411は「現在カラー印刷できません。黒のみ印刷を実行してもよいですか?」である。第2オブジェクト412から第5オブジェクト415は、ユーザI/F14で指定可能なオブジェクトである。第2オブジェクト412及び第3オブジェクト413は、「一時黒のみ印刷」の実行を許容すること(
図2(B)では「はい」)及び許容しないこと(
図2(B)では「いいえ」)を文字でそれぞれ示す。第4オブジェクト414は、今後は自動判別の実行を許容すること(
図2(B)では「今度は自動判別」)を文字で示す。第5オブジェクト415は、今後は常にモノクロ印刷の実行を許容すること(
図2(B)では「今度は常にモノクロ印刷」)を文字で示す。S21で更に、画像生成プログラム29は、ユーザ操作を受け付ける。
【0064】
次に、画像生成プログラム29は、
図3のS22A及びS22Bで、ユーザ操作により、第2オブジェクト412から第5オブジェクト415のいずれが指定されたかを判断する。第2オブジェクト412、第3オブジェクト413、第4オブジェクト414、及び第5オブジェクト415が指定された場合、S23,S24,S25A,S25Bがそれぞれ実行される。なお、第2オブジェクト412から第5オブジェクト415のユーザ操作による指定は、設定操作の一例である。
【0065】
S23,S25A,S25Bでは、画像生成プログラム29は、カラー設定(内部)を「一時黒のみ印刷モード」、「自動判別モード」、及び「モノクロ印刷モード」にそれぞれ更新する。S23,S25A,S25Bの後、S19が実行される。
【0066】
S24では、画像生成プログラム29は、カラー設定(内部)を「カラー印刷」に更新し、無効情報をデータ記憶領域12Bに記憶させる。無効情報は、S26(
図4(A)参照)で表示されるプレビュー画面42A(
図2(C)参照)が含む印刷ボタン423を無効化することを示す情報である。S24が実行されるのは、対象プリンタ200が黒のみ印刷に限って印刷可能であるが、ユーザが黒のみ印刷の実行を許容しない場合である。この場合に対象プリンタ200による印刷の実行させないように無効情報が記憶される。S24の終了後、S17が実行される。
【0067】
図4(A)のS26において、画像生成プログラム29は、プレビュー画面を生成した後に、ユーザ操作を受け付ける。以下、
図4(B)を参照して、S26の処理を詳説する。
【0068】
図4(B)のS51で、画像生成プログラム29は、カラー設定(内部)が「一時黒のみ印刷」であるか否かを判断する。「一時黒のみ」である場合、S52が実行され、「一時黒のみ」でない場合、S57が実行される。
【0069】
S52で、画像生成プログラム29は、S19で生成したモノクロ印刷用データを、カラー表示用データ及びモノクロ表示用データに変換する。カラー表示用データ及びモノクロ表示用データはいずれもディスプレイ15で表示可能な形式を有するデータである。カラー表示用データは、モノクロ印刷用データが示す画像を、YMCKの4色で表し、モノクロ表示用データは、モノクロ印刷用データが示す画像を、ブラック単色で表す。S52は、複数画像生成処理の一例である。
【0070】
次に、S53で、画像生成プログラム29は、データ記憶領域12Bに無効情報が記憶されているか否かを判断する。無効情報が記憶されていない場合、S54が実行され、無効情報が記憶されている場合、S56が実行される。
【0071】
S54で、画像生成プログラム29は、
図2(C)に示すプレビュー画面42Aをディスプレイ15に表示させる。S54は、プレビュー表示処理の一例である。プレビュー画面42Aは、オブジェクト421A,421Bと、編集ボタン422と、印刷ボタン423と、プリンタ変更ボタン424とを含む。オブジェクト421A,421Bは、S52で生成されたモノクロ表示用データ及びカラー表示用データが示す画像である。プレビュー画面42Aがオブジェクト421A,421Bを含むことで、ユーザは双方を対比し易い。編集ボタン422、印刷ボタン423及びプリンタ変更ボタン424は、ユーザI/F14で指定可能なオブジェクトである。編集ボタン422は、オブジェクト421Aが示す画像をユーザが編集したい場合に指定される。印刷ボタン423は、オブジェクト421Aが示す画像を対象プリンタ200に印刷させたい場合に指定される。また、印刷ボタン423は、第1色を有する。第1色は、印刷ボタン423を指定できる状態にあることをユーザが理解可能な色である。後述の印刷ボタン423Aの色(即ち、第2色)がグレーの場合、第1色はグレーとは異なる色を有する。プリンタ変更ボタン424は、対象プリンタ200を別のプリンタ200に変更したい場合に指定される。
【0072】
次に、
図4(B)のS55で、画像生成プログラム29は、編集ボタン422、印刷ボタン423,423A及びプリンタ変更ボタン424のユーザ操作を受け付ける。S55の実行後、
図4(A)のS27が実行される。
【0073】
また、S56で、画像生成プログラム29は、
図5(D)に示すプレビュー画面42Cをディスプレイ15に表示させる。S56は、プレビュー表示処理の他の一例である。プレビュー画面42Cは、印刷ボタン423が印刷ボタン423Aに代わる点でプレビュー画面42A(
図2(C)参照)と相違し、その余の部分でプレビュー画面42Aと同じである。印刷ボタン423Aは、印刷ボタン423の機能が無効化されていることを示すオブジェクトであり、第2色を有する。第2色は、印刷ボタン423を指定できる状態にないことをユーザが理解可能な色であり、例えばグレーである。印刷ボタン423Aがグレーであることにより、ユーザは、第1画面41(
図2(B)参照)が表示されている際に第3オブジェクト413を指定したことを想起できる。また、画像生成プログラム29は、印刷ボタン423Aのユーザ操作による指定を無視するため(
図4(A)のS36を照)、ユーザが望まない印刷(即ち、オブジェクト421Aが示す画像の印刷)を防止できる。S56の次に、S55が実行される。
【0074】
S57で、画像生成プログラム29は、S17で生成したカラー印刷用データを、カラー表示用データに変換する。S57で、画像生成プログラム29は、
図5(C)に示すプレビュー画面42Bをディスプレイ15に表示させる。プレビュー画面42Bは、オブジェクト421Aを含まない点においてプレビュー画面42Aと相違し、その余の部分でプレビュー画面42Aと同じである。S57の次に、S55が実行される。
【0075】
図4(A)のS27で、画像生成プログラム29は、ユーザ操作により、編集ボタン422が指定されたか否かを判断する。編集ボタン422の指定でない場合、S35が実行され、編集ボタン422の指定である場合、S28が実行される。
【0076】
S28で、画像生成プログラム29は、実行フラグ情報が第2ステータス値を有するか否かを判断する。第2ステータス値の場合、S29が実行され、第2ステータス値でない場合、即ち、第1ステータス値である場合、S32が実行される。
【0077】
S29で、画像生成プログラム29は、
図5(A)に示すように、編集画面43Aをディスプレイ15に表示させ、その後、ユーザ操作を受け付ける。編集画面43Aは、オブジェクト421Aを含む点でプレビュー画面42Aと同じであり、その余の部分でプレビュー画面42Aと相違する。具体的に、編集画面43Aは、ユーザI/F14で指定可能なアイコン431A~434Aと、編集終了ボタン435Aを更に含む。アイコン431A,432Aは、オブジェクト421Aにテキスト及び図形を示すオブジェクトをユーザがレイアウトしたい場合にそれぞれ指定される。アイコン433A,434Aは、オブジェクト421A上のテキスト及び図形を示すオブジェクトにユーザが好みの色を付けたい場合にそれぞれ指定される。編集終了ボタン435Aは、画像の編集が終了した場合にユーザI/F14により指定される。S29は、画面表示処理の一例である。オブジェクト421Aをモノクロ表示用データとすることで、ユーザは、対象プリンタ200がモノクロ印刷モードだけに制限されていることを認識できる。換言すると、対象プリンタ200がカラー印刷を実行できないことをユーザは認識できる。
【0078】
編集画面43Aの表示後、画像生成プログラム29は、ユーザ操作によるアイコン431A~434Aの指定を受け付けて、オブジェクト421A上にテキスト又は図形を示すオブジェクトをレイアウトする。特に、画像生成プログラム29は、アイコン433A,434Aの指定に応じて、
図5(A)に示すように、文字及び図形の色を変更するためのカラーパレット436A,437Aをディスプレイ15にそれぞれ表示させる。カラーパレット436A,437Aはいずれも、ブラックで表現可能な色相(即ち、白、黒又はそれらの中間色)を選択可能な画像オブジェクトであり、各色相に対応する複数の色相オブジェクトを含む。画像生成プログラム29は、ユーザ操作により、カラーパレット436A,437Aに含まれる色相オブジェクトに指定に応じて、文字及び図形の色を変更する。カラーパレット436A,437Aにより、ユーザはブラックで表現可能な色相しか選択できないことを認識できる。
【0079】
図4(A)のS29の次に、画像生成プログラム29は、ユーザ操作が編集終了ボタン435Aの指定であるか否かを判断する(S30)。編集終了ボタン435Aの指定でない場合(S30でNo)、画像生成プログラム29は、S19で生成されたモノクロ印刷用データと、ディスプレイ15に表示される編集画面43Aに含まれるオブジェクト421Aとを、ユーザ操作に応じて更新する(S31)。その後、S30が再度実行される。一方、編集終了ボタン435Aの指定である場合(S30でYes)、S26が再実行される。その結果、S26では、S31で更新されたモノクロ印刷用データに基づきプレビュー画面42Aが生成される。なお、S31は、変更処理を一例である。また、S26は、プレビュー表示処理の一例である。
【0080】
S32では、画像生成プログラム29は、
図5(B)に示すように、編集画面43Bをディスプレイ15に表示させ、その後、ユーザ操作を受け付ける。S32は、画面表示処理の他の一例である。編集画面43Bは、オブジェクト421Bを含む点でプレビュー画面42Bと同じであり、その余の部分でプレビュー画面42Bと相違する。具体的に、編集画面43Bは、ユーザI/F14で指定可能なアイコン431B~434Bと、編集終了ボタン435Bを更に含む。アイコン431B~434B及び編集終了ボタン435Bは、機能的にアイコン431A~434A及び編集終了ボタン435Aと同じである。
【0081】
画像生成プログラム29は、アイコン433B,434Bの指定に応じて、
図5(B)に示すように、カラーパレット436B,437Bをディスプレイ15にそれぞれ表示させる。カラーパレット436B,437Bはいずれも、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色で表現可能な色相を選択可能な画像オブジェクトであり、各色相に対応する複数の色相オブジェクトを含む。画像生成プログラム29は、ユーザ操作により、カラーパレット436B,437Bに含まれる色相オブジェクトに指定に応じて、文字及び図形の色を変更する。
【0082】
図4(A)のS32の次に、画像生成プログラム29は、ユーザ操作が編集終了ボタン435Bの指定であるか否かを判断する(S33)。編集終了ボタン435Bの指定でない場合(S33でNo)、画像生成プログラム29は、S17で生成されたカラー印刷用データと、ディスプレイ15に表示される編集画面43Bに含まれるオブジェクト421Bとを、ユーザ操作に応じて更新する(S34)。その後、S33が実行される。一方、編集終了ボタン435Bの指定である場合(S33でYes)、S26が再実行される。その結果、S26では、S34で更新されたカラー印刷用データに基づきプレビュー画面42Bが生成される。
【0083】
S35で、画像生成プログラム29は、ユーザ操作により、印刷ボタン423又は印刷ボタン423A(
図5(D)参照)が指定されたか否かを判断する。印刷ボタン423,423Aの指定でない場合、S38が実行され、印刷ボタン423,423Aの指定である場合、S36が実行される。
【0084】
S36で、画像生成プログラム29は、プレビュー画面42C(
図5(D)参照)がディスプレイ15に表示されているか否かを判断する。画像生成プログラム29は、プレビュー画面42Cが表示されている場合、印刷ボタン423Aが指定されたとみなすが、印刷ボタン423Aの指定を無視して、
図3及び
図4の処理を終了する。一方、画像生成プログラム29は、プレビュー画面42Cが表示されている場合、プレビュー画面42A,42Bの印刷ボタン423が指定されたとみなして、S37を実行する。
【0085】
S37で、画像生成プログラム29は、印刷コマンドを情報処理装置100から対象プリンタ200に送信するために、対象プリンタ200の識別情報と、データ記憶領域12Bに記憶されているカラー印刷用データ又はモノクロ印刷用データとをOS28に出力する。S37は、出力処理の一例である。OS28は、識別情報と、カラー印刷用データ又はモノクロ印刷用データとを含む印刷コマンドを、通信I/F13を通じて通信ネットワーク300に送出する。対象プリンタ200において、OS221は、通信I/F23を通じて、印刷コマンドを受信したことに応じて、受信した印刷コマンドを制御プログラム222に出力する。印刷エンジン24は、印刷コマンドに含まれるカラー印刷用データ又はモノクロ印刷用データに従って画像をシートに印刷する。
【0086】
なお、画像生成プログラム29は、
図4(B)のS56を実行しなくともよい。即ち、ディスプレイ15には、
図4(B)の処理ではプレビュー画面42A,42Bのみが表示される。この場合、S36で、画像生成プログラム29は、データ記憶領域12Bに無効情報が記憶されているか否かを判断する。無効情報が記憶されている場合、画像生成プログラム29は、ユーザ操作による印刷ボタン423の指定を無視して、
図3及び
図4の処理を終了する。一方、無効情報が記憶されている場合、画像生成プログラム29は、S37を実行する。
【0087】
なお、上記の通り、本実施形態では、画像生成プログラム29は、OS28を通じて印刷用データを対象プリンタ200に送信していた。しかし、これに限らず、画像生成プログラム29自体が印刷用データを通信I/F13から通信ネットワーク300に送出してもよい。
【0088】
また、本実施形態では、画像生成プログラム29が印刷用データを生成していた。しかし、これに限らず、画像生成プログラム29は、対象データに基づく表示用データを生成し、生成した表示用画像データをプリンタドライバ等の他のプログラムに出力する。他のプログラムは、入力された表示用画像データを印刷用画像データに変換する。この場合、他のプログラムは、自身で又はOS28を介して、印刷用画像データを通信I/F13から通信ネットワーク300に送出してもよい。他にも、画像生成プログラム29は、対象データに基づく表示用データを生成し、生成した表示用画像データを、インターネット(図示せず)上のサーバ装置に送信する。サーバ装置は、入力された表示用画像データを印刷用画像データに変換し、その後に、印刷用画像データを対象プリンタ200に送信してもよい。
【0089】
S38で、画像生成プログラム29は、ユーザ操作により、プリンタ変更ボタン424が指定されたか否かを判断する。プリンタ変更ボタン424の指定でない場合、S35が実行され、プリンタ変更ボタン424の指定である場合、画像生成プログラム29は、上記と同様のプリンタ選択画面(図示せず)をディスプレイ15に表示させる。その結果、別のプリンタ200を対象プリンタ200として選択するユーザ操作に応じて、画像生成プログラム29は、S13を実行する。新たな対象プリンタ200が第1モード情報を送信する場合、
図4(A)のS26で、プレビュー画面42B(
図5(C)参照)がディスプレイ15に表示され、その結果、S37で、画像生成プログラム29は、新たな対象プリンタ200の識別情報と、カラー印刷用データとをOS28に出力可能となる。なお、プリンタ変更ボタン424の指定は、変更操作の一例である。
【0090】
なお、画像生成プログラム29は、別のプリンタ200を対象プリンタ200を選択するユーザ操作に応じて、S13から処理を実行せずともよい。即ち、画像生成プログラム29は、この対象プリンタ200から取得したモード情報に応じて、S26でプレビュー画面42A~42Cを表示するのに必要なデータや情報を取得し直して、ディスプレイ15の表示画面をプレビュー画面42A~42Cのいずれかに更新してもよい。
【0091】
以上、
図3及び
図4には、画像生成プログラム29の詳細な処理手順について説明したが、
図3及び
図4に示される処理ステップのうち、いくつかは省略してもよい。また、
図2及び
図5には、画像生成プログラム29の処理の過程でディスプレイ15に表示される各種画面が示されている。しかし、各種画面に含まれるオブジェクトのうち、いくつかは省略してもよい。
【0092】
次に、画像生成プログラム29の作用・効果を説明する。
図3及び
図4の処理によれば、対象プリンタ200側における印刷モードと同じになるように、情報処理装置100における印刷の設定(即ち、モード設定(内部))を自動的に変更できる。
【0093】
また、モード設定(内部)が「自動判別」である場合にも、対象プリンタ200でモノクロ印刷モードを実行させることができる(
図3のS20からS19)。第1画面41を表示させることで、ユーザが所望する場合には、対象プリンタ200にモノクロ印刷モード(一時黒のみ印刷)を実行させることができる(
図3のS21,S22A,S23)。これにより、ユーザの使い勝手がよい画像生成プログラム29を提供できる。
【0094】
また、プレビュー画面42A,42Bがプリンタ変更ボタンに424を含むので、ユーザは、一時黒のみ印刷以外で印刷を実行可能なプリンタ200を再選択できる。
【0095】
また、共有機能により別プログラムで指定された対象データを処理できるため、ユーザの使い勝手がよい。
【符号の説明】
【0096】
100・・・情報処理装置
11・・・CPU
12・・・メモリ
29・・・画像生成プログラム
13・・・通信インタフェイス
14・・・ユーザインタフェイス
15・・・ディスプレイ
200・・・プリンタ
21・・・CPU
22・・・メモリ
222・・・制御プログラム
23・・・通信インタフェイス
24・・・印刷エンジン