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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】ドローン用保護装置
(51)【国際特許分類】
   B64D 25/00 20060101AFI20230816BHJP
   B64D 45/04 20060101ALI20230816BHJP
   B64U 10/16 20230101ALI20230816BHJP
   B64U 70/83 20230101ALI20230816BHJP
   B64U 70/87 20230101ALI20230816BHJP
【FI】
B64D25/00
B64D45/04 Z
B64U10/16
B64U70/83
B64U70/87
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020138275
(22)【出願日】2020-08-18
(65)【公開番号】P2022034477
(43)【公開日】2022-03-03
【審査請求日】2022-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 利仁
(72)【発明者】
【氏名】三浦 渉
(72)【発明者】
【氏名】奥原 正晃
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-029111(JP,A)
【文献】特開平09-240595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 25/00
B64D 45/04
B64U 10/16
B64U 70/83
B64U 70/87
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部から下方に延びる脚部と、前記本体部を囲むように配設されて、飛行時に回転する複数のプロペラと、を備えたドローンに搭載され、前記ドローンの落下時に作動されて、前記ドローンの前記脚部の下方側を覆う保護部材を備えたドローン用保護装置であって、
下面側に、落下時に空気を流入可能な流入口を備えて、該流入口からの空気の流入時に、前記流入口から外方に延びて略円板状に膨らむ前記保護部材としてのバッグ体と、
前記脚部付近に配置されて、折り畳んだ前記バッグ体を収納する収納部位と、
折り畳んだ前記バッグ体とともに、前記収納部位に保持されて収納され、膨張用ガスの供給時に膨張するガスバッグと、
前記収納部位に配置されて、作動時、前記ガスバッグに膨張用ガスを供給するガス発生器と、
を備えて構成され、
膨らんだ前記バッグ体が、
外周壁の下面側に配置されて、前記流入口を配設させた下側壁部と、
外周壁の上面側に配置される上側壁部と、
を備えて構成されて、
前記ガスバッグが、
膨らんだ前記バッグ体内の中央付近に配設されて、前記バッグ体とともに前記収納部位に収納されて保持され、
前記ガス発生器からの膨張用ガスの供給時、前記収納部位から前記バッグ体を突出させるとともに、前記下側壁部の前記流入口を、落下時に空気を流入可能に、前記上側壁部から離隔させるように、前記下側壁部の内周面側における前記流入口の周縁付近に設けられた結合部において前記下側壁部と結合されており、
前記流入口が、前記下側壁部の中央付近の周縁に複数配設されており、
前記ガスバッグが、前記バッグ体の前記下側壁部における隣接する前記流入口の間に配置されるように、膨張完了時の中央部から突出するとともに、前記下側壁部の内周面側に結合される前記結合部を有した突出膨張部を備えて構成されていることを特徴とするドローン用保護装置。
【請求項2】
本体部から下方に延びる脚部と、前記本体部を囲むように配設されて、飛行時に回転する複数のプロペラと、を備えたドローンに搭載され、前記ドローンの落下時に作動されて、前記ドローンの前記脚部の下方側を覆う保護部材を備えたドローン用保護装置であって、
下面側に、落下時に空気を流入可能な流入口を備えて、該流入口からの空気の流入時に、前記流入口から外方に延びて略円板状に膨らむ前記保護部材としてのバッグ体と、
前記脚部付近に配置されて、折り畳んだ前記バッグ体を収納する収納部位と、
折り畳んだ前記バッグ体とともに、前記収納部位に保持されて収納され、膨張用ガスの供給時に膨張するガスバッグと、
前記収納部位に配置されて、作動時、前記ガスバッグに膨張用ガスを供給するガス発生器と、
を備えて構成され、
膨らんだ前記バッグ体が、
外周壁の下面側に配置されて、前記流入口を配設させた下側壁部と、
外周壁の上面側に配置される上側壁部と、
を備えて構成されて、
前記ガスバッグが、
膨らんだ前記バッグ体内の中央付近に配設されて、前記バッグ体とともに前記収納部位に収納されて保持され、
前記ガス発生器からの膨張用ガスの供給時、前記収納部位から前記バッグ体を突出させるとともに、前記下側壁部の前記流入口を、落下時に空気を流入可能に、前記上側壁部から離隔させるように、前記下側壁部の内周面側における前記流入口の周縁付近に設けられた結合部において前記下側壁部と結合されており、
前記流入口が、前記下側壁部の中央付近に配設されており、
前記ガスバッグが、
膨張完了時の中央部と、
該中央部の外縁側から下方に突出する複数の屈曲膨張部と、
を備えて、
前記屈曲膨張部の下端側に、前記流入口の周囲の前記下側壁部に結合させる前記結合部を設けて、前記中央部の下方における隣接する前記屈曲膨張部間と前記下側壁部との間に、前記流入口から流入する空気を、前記バッグ体の外周縁側に供給可能な供給口を配設させる構成としていることを特徴とするドローン用保護装置。
【請求項3】
前記ガスバッグが、膨張完了時の少なくとも一部に、前記脚部の下面側に支持される支持部位を、配設させる外形寸法として、膨張する構成としていることを特徴とする請求項1又は2に記載のドローン用保護装置。
【請求項4】
本体部から下方に延びる脚部と、前記本体部を囲むように配設されて、飛行時に回転する複数のプロペラと、を備えたドローンに搭載され、前記ドローンの落下時に作動されて、前記ドローンの前記脚部の下方側を覆う保護部材を備えたドローン用保護装置であって、
下面側に、落下時に空気を流入可能な流入口を備えて、該流入口からの空気の流入時に、前記流入口から外方に延びて略円板状に膨らむ前記保護部材としてのバッグ体と、
前記脚部付近に配置されて、折り畳んだ前記バッグ体を収納する収納部位と、
折り畳んだ前記バッグ体とともに、前記収納部位に保持されて収納され、膨張用ガスの供給時に膨張するガスバッグと、
前記収納部位に配置されて、作動時、前記ガスバッグに膨張用ガスを供給するガス発生器と、
を備えて構成され、
膨らんだ前記バッグ体が、
外周壁の下面側に配置されて、前記流入口を配設させた下側壁部と、
外周壁の上面側に配置される上側壁部と、
を備えて構成されて、
前記ガスバッグが、
前記ガス発生器からの膨張用ガスの供給時、前記収納部位から前記バッグ体を突出させるとともに、前記下側壁部の前記流入口を、落下時に空気を流入可能に、前記上側壁部から離隔させるように、前記下側壁部に結合される結合部を設けて配設されており、膨張完了時の少なくとも一部に前記脚部の下面側に支持される支持部位を配設させる外形寸法として膨張する構成であることを特徴とするドローン用保護装置。
【請求項5】
前記バッグ体が、前記流入口からの空気の前記バッグ体内への流入を許容し、かつ、空気の前記バッグ本体外への流出を規制する逆止弁を配設させて構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドローン用保護装置。
【請求項6】
前記バッグ体が、空気を流入させて膨張した外周縁に、前記脚部の下方側から上方へ延びて、前記各プロペラの側方を覆い可能なカバー部位、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のドローン用保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローンに搭載され、ドローンが落下する際に作動されて、落下するドローンから、落下先の人や物等の保護対象を保護するドローン用保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドローン用保護装置では、ガス発生器の内蔵した火薬を燃焼させて発生する膨張用ガス(燃焼ガス)を利用して、バッグ体を膨張させ、そして、膨張したバッグ体により、ドローンの下面側を覆うように構成されて、落下先の保護対象を、膨張を完了させたバッグ体により、保護するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、バッグ体の膨張を、空気を利用するものもあり、この保護装置では、バッグ体への空気の流入口を、バッグ体内に配設された多段のピストンの先端に配置させ、作動時、ピストンを伸長させて、バッグ体から露出させたピストンの先端から、空気を流入させ、そして、バッグ体内を貫通するピストンの側面からバッグ体内へ排出して、球状にバッグ体を膨張させるものもあった(例えば、特許文献2参照)。このピストンの作動は、小さなガス発生器を利用していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-196142号公報
【文献】特開2018-100062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のドローン用保護装置では、特許文献1に記載のように、ガス発生器を利用する場合、バッグ体の容量全体を膨張させるように、多量の膨張用ガスを発生させる必要があり、ガス発生器自体が大型化して重量を重くすることとなっていた。また、特許文献2に記載のように、バッグ体の膨張に空気を利用する場合には、ピストンの作動を小さなガス発生器を利用していることから、軽量化を図れるものの、バッグ体が球状に膨張することから、ドローンの脚部を下方から覆う場合、空気抵抗によって、ドローンの下方側をバランスよく覆えずに、安定性に欠けてしまい、また、ピストンの先端が露出されたままであり、保護対象と干渉する虞れがあって、保護対象の保護にも安定性に欠ける。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、軽量かつ簡便な構成とし、かつ、安定して、ドローンの落下先の保護対象を保護できるドローン用保護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るドローン用保護装置は、本体部から下方に延びる脚部と、前記本体部を囲むように配設されて、飛行時に回転する複数のプロペラと、を備えたドローンに搭載され、前記ドローンの落下時に作動されて、前記ドローンの前記脚部の下方側を覆う保護部材を備えたドローン用保護装置であって、
下面側に、落下時に空気を流入可能な流入口を備えて、該流入口からの空気の流入時に、前記流入口から外方に延びて略円板状に膨らむ前記保護部材としてのバッグ体と、
前記脚部付近に配置されて、折り畳んだ前記バッグ体を収納する収納部位と、
折り畳んだ前記バッグ体とともに、前記収納部位に保持されて収納され、膨張用ガスの供給時に膨張するガスバッグと、
前記収納部位に配置されて、作動時、前記ガスバッグに膨張用ガスを供給するガス発生器と、
を備えて構成され、
膨らんだ前記バッグ体が、
外周壁の下面側に配置されて、前記流入口を配設させた下側壁部と、
外周壁の上面側に配置される上側壁部と、
を備えて構成されて、
前記ガスバッグが、
前記ガス発生器からの膨張用ガスの供給時、前記収納部位から前記バッグ体を突出させるとともに、前記下側壁部の前記流入口を、落下時に空気を流入可能に、前記上側壁部から離隔させるように、
前記下側壁部に結合される結合部、を設けて配設されていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るドローン用保護装置では、作動時、ガス発生器が膨張用ガスをガスバッグに供給すると、ガスバッグが膨張して、バッグ体を収納部位から突出させる。その際、バッグ体を収納部位から突出させたガスバッグは、バッグ体の下側壁部に結合される結合部により、流入口を、落下時に空気を流入可能に、上側壁部から離隔させるように、配置させることから、落下時のバッグ体は、円滑に、流入口からバッグ体内に空気を流入させて、ドローンの脚部の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状まで膨らむこととなる。そのため、落下先の保護対象に、ドローンの脚部等の下部側が干渉しようとしても、空気を流入させて膨らんだバッグ体が、クッションのように、介在されることから、保護対象をドローンから保護できる。そして、バッグ体は、落下時のドローンの周囲の空気を流入させて膨らむ構成であり、ガス発生器を利用していても、そのガス発生器で発生される膨張用ガスは、バッグ体の容量全体で無く、バッグ体を収納部位から押し出して下側壁部の流入口を所定位置に配設させるだけの容量の小さなガスバッグを膨張させる量だけであって、ガス発生器は小型で軽量のものを使用できて、保護装置の重量増加を招かず、軽量化を図ることできる。また、ガス発生器は、ピストン等の機構を利用せずに、単に、ガスバッグを膨張させるだけであり、簡便に構成できる。さらに、膨張を完了させたバッグ体は、球状で無く、ドローンの脚部の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状としており、適宜、ガスバッグと協働したり、あるいは、湾曲等しつつ、バッグ体の下面側で受ける空気を外周縁側に流すことができて、落下時のドローンの姿勢を安定させることが可能となり、そして、保護対象側には、膨らんだバッグ体の下側壁部が配設されることとなって、脚部等の剛性のある部材が、露出しないことから、膨らんだバッグ体は、安定して、保護対象を保護できる。
【0008】
したがって、本発明に係るドローン用保護装置では、軽量かつ簡便な構成とし、かつ、安定して、ドローンの落下先の保護対象を保護することができる。
【0009】
そして、本発明に係るドローン用保護装置では、前記バッグ体が、前記流入口からの空気の前記バッグ体内への流入を許容し、かつ、空気の前記バッグ体外への流出を規制する逆止弁を配設させて構成されていることが望ましい。
【0010】
このような構成では、流入口からバッグ体内に空気が流入して、バッグ体が膨らめば、逆止弁の作用により、バッグ体内からの空気の流出が抑制されることから、バッグ体の圧力を高く維持することができて、バッグ体のクッション作用をより高めることができ、落下先の保護対象を、一層、好適に保護することができる。
【0011】
また、本発明に係るドローン用保護装置では、前記ガスバッグが、膨らんだ前記バッグ体内の中央付近に配設されて、前記バッグ体とともに前記収納部位に収納されて保持される構成とするとともに、
前記下側壁部の内周面側における前記流入口の周縁付近に、前記結合部を設けて、前記下側壁部と結合されていることが望ましい。
【0012】
このような構成では、ガスバッグを内部に配設させた状態で膨張を完了させたバッグ体は、ガスバッグより大きな外形形状として、ドローンの脚部の下方側を覆い可能な略円板状となることから、ある程度湾曲しつつ、バッグ体の下面側で受ける空気を外周縁側に流すことができて、より、落下時のドローンの姿勢を安定させることが可能となり、保護対象側には、ガスバッグより大きく膨らんだバッグ体の下側壁部が配設されることとなって、安定して、保護対象を保護できる。
【0013】
この場合、前記流入口が、前記下側壁部の中央付近の周縁に、複数、配設され、前記ガスバッグが、前記バッグ体の前記下側壁部における隣接する前記流入口の間に配置されるように、膨張完了時の中央部から突出するとともに、前記下側壁部の内周面側に結合される前記結合部を有した突出膨張部、を備えて構成されていてもよい。
【0014】
このような構成では、ガス発生器から供給される膨張用ガスにより、ガスバッグが膨張すれば、中央部から膨らんで延びた突出膨張部の間に、バッグ体の下側壁部における流入口が配置されることから、下側壁部の各流入口は、各突出膨張部の厚さ分、確実に、上側壁部から離隔されて、安定して開口することとなり、円滑にバッグ体内へ空気を流入させることができて、バッグ体の円滑な膨張完了に寄与できる。
【0015】
あるいは、バッグ体内にガスバッグを配設させる場合、前記流入口を、前記下側壁部の中央付近に配設させて、前記ガスバッグは、膨張完了時の中央部と、該中央部の外縁側から下方に突出する複数の屈曲膨張部と、を備えて、
前記屈曲膨張部の下端側に、前記流入口の周囲の前記下側壁部に結合させる前記結合部を設けて、前記中央部の下方における隣接する前記屈曲膨張部間と前記下側壁部との間に、前記流入口から流入する空気を、前記バッグ体の外周縁側に供給可能な供給口を配設させる構成としてもよい。
【0016】
このような構成では、ガス発生器から供給される膨張用ガスにより、ガスバッグが膨張すれば、中央部の外縁側から下方に突出する屈曲膨張部の突出分と中央部の厚さ分とを加えた長さ分、確実に、下側壁部の流入口を、上側壁部から離隔させて開口させることができる。そして、流入口から流入させた空気を、中央部の下方における隣接する屈曲膨張部間と下側壁部との間の供給口から、バッグ体の外周縁側に供給できることから、バッグ体の円滑な膨張完了に寄与できる。
【0017】
さらに、本発明に係るドローン用保護装置では、前記バッグ体が、空気を流入させて膨張した外周縁に、前記脚部の下方側から上方へ延びて、前記各プロペラの側方を覆い可能なカバー部位、を備えて構成されていることが望ましい。
【0018】
このような構成では、バッグ体が膨張を完了させれば、ドローンの下部側の脚部だけで無く、膨らんだバッグ体のカバー部位によって、飛行時に使用するプロペラからも、保護対象を保護することができる。
【0019】
そしてまた、本発明に係るドローン用保護装置では、前記ガスバッグが、膨張完了時の少なくとも一部に、前記脚部の下面側に支持される支持部位を、配設させる外形寸法として、膨張する構成としていてもよい。
【0020】
このような構成では、膨張を完了させたガスバッグが、脚部の下面側に支持される支持部位を備えており、逆に、脚部自体は、その下方側を、ガスバッグに覆われることとなる。そのため、バッグ体が十分に膨らまない状態で、ドローンが落下先の保護対象と干渉することとなっても、ガスバッグにより、ドローンの脚部から、落下先の保護対象を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る第1実施形態のドローン用保護装置を搭載するドローンを示す概略平面図である。
図2】第1実施形態のドローン用保護装置を搭載するドローンを示す概略正面図である。
図3】第1実施形態のドローン用保護装置の収納部位付近を説明する概略拡大部分縦断面図である。
図4】第1実施形態のバッグ体の膨張完了時を示す概略部分底面図である。
図5】第1実施形態のバッグ体の流入口に配設された逆止弁の動作を説明する概略断面図であり、図4のV-V部位を示す。
図6】第1実施形態のガスバッグの膨張に伴なうバッグ体の流入口の配置状態を説明する図である。
図7】第1実施形態のドローン用保護装置の作動時におけるドローンの概略縦断面図である。
図8】第1実施形態のドローン用保護装置の変形例の作動時におけるドローンの概略縦断面図である。
図9】第2実施形態のドローン用保護装置の作動時におけるドローンの概略縦断面図である。
図10】第2実施形態のドローン用保護装置における作動時の収納部位付近を説明する概略拡大部分縦断面図である。
図11】第2実施形態のバッグ体の膨張完了時を示す概略部分底面図である。
図12】第3実施形態のドローン用保護装置の作動時におけるドローンの概略縦断面図である。
図13】第3実施形態のドローン用保護装置の作動時における概略部分底面図である。
図14図13のXIV-XIV部位の概略断面図である。
図15】第4実施形態のドローン用保護装置の作動時におけるドローンの概略部分縦断面図である。
図16】第4実施形態のドローン用保護装置に作動時における概略部分平面図であり、図15の XVI- XVI部位に対応する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態のドローン用保護装置20は、図1~3,7に示すドローン(マルチコプター)1に搭載される。
【0023】
ドローン1は、中央に配置された本体部3から下方に延びる脚部10と、本体部3を囲むように配設されて、飛行時に回転する複数(実施形態では6個)のプロペラ6と、を備えて構成されている。プロペラ6は、本体部3から放射状に突出する複数(実施形態では6個のプロペラ6に対応して6本)のアーム4の先端の上面側に配設されている。各プロペラ6は、モータからなる駆動装置7により、回転駆動される。駆動装置7は、本体部3内の図示しないバッテリーから電源を供給されて、駆動される。
【0024】
本体部3内には、図示しない公知の受信装置、送信装置、飛行制御装置、地図記憶装置、カメラ、バッテリー等が配設されている。ドローン1は、地上側のオペレータの遠隔操作による無線信号を受信装置が受信して飛行制御装置に入力させ、飛行制御装置が、その信号に基づき、駆動装置7の駆動を制御して、所定の飛行を実行することとなる。また、飛行制御装置は、高度を含めた所定の飛行ルートで飛行できるように、プログラム可能であり、さらに、所定地点でカメラの撮影を開始して終了するように、プログラムすることも可能であり、そして、撮影したデータは、直ちに、送信装置により、地上側の所定の受信装置に送信したり、あるいは、内蔵する記録媒体に記録できるように、構成されている。
【0025】
脚部10は、本体部3の下面の中央付近から左右両側の下方へ向かって相互に拡開するように配設される2本の支持脚11と、左右の支持脚11の下端から前後両側に延びる接地用の横杆部12と、を備えて構成されている。左右の横杆部12には、保護装置20のケース21が、固定されている。
【0026】
保護装置20は、保護部材としてのバッグ体40と、バッグ体40内に配設されるガスバッグ26と、折り畳まれたバッグ体40やガスバッグ26を収納する収納部位としてのケース21と、作動時に、折り畳まれたバッグ体40をケース21から押し出すようにガスバッグ26に対して、膨張用ガスGを供給するガス発生器24と、を備えて構成されている。
【0027】
バッグ体40は、可撓性を有して空気透過性の低いポリアミドやポリエステル等の織布等のシート材から形成されており、膨らんだ状態の下面側の中央40a付近には、落下時に空気ATを流入可能な複数の流入口42bを備えて、流入口42bからの空気ATの流入時に、流入口42bから半径方向に延びるように膨らむ略円板状とした袋形状としている。詳しくは、バッグ体40は、外周縁42a,44a相互を結合させた外周壁41の上面側の上側壁部44と下面側の下側壁部42とを備えて構成され、下側壁部42には、中央40a付近を中心として(図3,4参照)、放射状に、円形に開口した流入口42bが、複数(実施形態では8個)、配設されている。上側壁部44は、中央40aに、円形に開口した挿通孔44bを配設させるとともに、その挿通孔44bの周縁を取付座44cとして、ケース21の後述する天井壁21aに取り付けられている。
【0028】
また、実施形態の場合、膨張を完了させたバッグ体40は、落下時の空気抵抗を受けて椀形状となるとともに、中央40a付近における脚部10の下方、すなわち、両側の横杆部12,12の下方、を覆う略円板状の脚カバー部46と、脚カバー部46の外周縁46aから湾曲しつつ上方に延びて、バッグ体40の外周縁40b側に配設されるプロペラカバー部47と、を備えて構成されている(図2,7参照)。プロペラカバー部47は、6個のプロペラ6の外方側の全周を覆うカバー部位として、配設されている。プロペラカバー部47は、実施形態の場合、上端47aが、各プロペラ6の高さを越えるように、構成されている。
【0029】
また、バッグ体40内には、放射状に配置された流入口42bの外側で、かつ、後述する膨張したガスバッグ26の外側のエリアに、逆止弁50が、配設されている。逆止弁50は、バッグ体40内への空気ATの流入を許容し、かつ、空気ATの流出を規制するものである。実施形態の場合、図3~5に示すように、バッグ体40の下側壁部42の流入口42bの周囲で、膨張したガスバッグ26を囲むように、下側壁部42と上側壁部44とに下縁51bと上縁51aとをそれぞれ連結させた下広がりのテーパ管状の隔壁51と、隔壁51に設けられた複数(8個)の連通口(連通部)52と、隔壁51の外周面51d側に結合される可撓性を有した弁シート53と、を備えて構成されている。弁シート53は、連通口52の上縁側近傍の上方側で、円環状に、隔壁51に対して、縫合されて結合されている。この逆止弁50では、ドローン1の落下時、下側壁部42の流入口42b付近において、上向きから外方側に空気ATが流れ、隔壁51の内周面51c側に到達すれば、弁シート53をめくり上げて開口させた隔壁51の連通口52を経て(図5のB参照)、空気ATが、バッグ体40の膨張本体部40c内に流れて貯留される。そして、連通口52からバッグ体40の膨張本体部40c外へ空気ATが流出しようとすると、弁シート53における連通口52を覆っていた閉塞部53aを、隔壁51の外周面51d側の連通口周縁51eに圧接させることとなって(図5のA参照)、連通口52が閉塞されて、バッグ体40の膨張本体部40cの内圧低下が抑制されることとなる。
【0030】
なお、実施形態の場合、バッグ体40は、膨張を完了させれば、逆止弁50の隔壁51に区画される構成となって、隔壁51の外周側の外周縁40bまでのエリアの膨張本体部40cと、隔壁51の内周側のガスバッグ26を配設させて、バッグ体40内へ流入する空気ATの上流側となるガスバッグ収納室40dと、から構成されることとなる。
【0031】
収納部位としてのケース21は、略長方形板状の天井壁21aと天井壁21aの外周縁から下方へ延びる四角筒状の側壁21bとを備える略直方体形状として、天井壁21aの左右両縁側付近の側壁21bを脚部10の左右の横杆部12,12に連結固定させ、下方の開口21c側に、バッグ体40の押し出し時に、観音扉のように左右両側に押し開かれるドア22,22を配設させて構成されている。ケース21の天井壁21aの中央には、ガス発生器24が取り付けられている。
【0032】
ガス発生器24は、略円柱状として、下端側の外周面側に、作動時、膨張用ガスGを吐出するガス吐出口24aを配設させ、外周側に突出するフランジ部24bを、天井壁21aの下面側に取り付けて、配設されている。ガス発生器24は、本体部3からの作動信号を入力させて作動され、作動時、図示しないスクイブ内の少量の火薬を燃焼させて、その燃焼により、さらに、スクイブ周囲に配置された所定の薬剤を燃焼させて膨張用ガスGを発生させ、その膨張用ガスGをガス吐出口24aから吐出させることとなる。
【0033】
また、ガス発生器24は、バッグ体40内に配設されるガスバッグ26内に収納され、フランジ部24bをケース21の天井壁21aに取り付ける際、バッグ体40の挿通孔44bの周縁の取付座44cと、ガスバッグ26の後述する取付座29cと、を共締めする構成としており、バッグ体40とガスバッグ26とは、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21内の天井壁21aに取り付けられている。
【0034】
ガスバッグ26は、膨張完了時に、略円板状に膨張する形態として、外周壁27が、ともに略円板状の流入口側パネル部28とケース側パネル部29との外周縁28a,29a相互を、縫合等を利用して結合させて、形成されている。流入口側パネル部28とケース側パネル部29とは、可撓性を有したポリアミドやポリエステル等の織布等のシート材から形成されている。
【0035】
ケース側パネル部29には、中央に、ガス発生器24のガス吐出口24a側を挿入させて、膨張用ガスGをガスバッグ26内に流入させる流入用開口29bが形成され、流入用開口29bの周縁の取付座29cが、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている。ガスバッグ26は、流入用開口29bをバッグ体40の挿通孔44bと同心的に配置させており(図3参照)、共に、流入用開口29bの周縁の取付座29cとバッグ体40における挿通孔44bの周縁の取付座44cとを、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに共締めされて取り付けられている。
【0036】
また、実施形態の場合、膨張完了時のガスバッグ26は、外周縁27aの配置位置を、バッグ体40の下側壁部42を平らに展開した状態で、各流入口42bのエリアと部分的に重なるように、配設されるとともに(図4参照)、流入口側パネル部28を、バッグ体40の下側壁部42の内周面42c側に対して、縫合により、結合させている(図3参照)。
【0037】
流入口側パネル部28を下側壁部42に結合させた結合部28bは、ガスバッグ26の膨張完了時、バッグ体40の下側壁部42の各流入口42bを、上側壁部44から離隔させて、バッグ体40の落下時に、流入口42bからの空気ATの流入を容易にさせるように、下側壁部42における各流入口42bの中央40a側の周縁で、配置させている。この結合部28bの配置位置は、ガスバッグ26の流入口側パネル部28の中央28cと、バッグ体40の下側壁部42の中央42dとを一致させて、流入口側パネル部28と下側壁部42とを重ねた際、下側壁部42における各流入口42bの中央40a側の周縁の位置としている。なお、第1実施形態の場合、結合部28bは、各流入口42bの中央40a側の周縁の下側壁部42と流入口側パネル部28とを、点在させるように結合させたが、中央40aを中心として、各流入口42bの周縁を連結するように、円環状の結合部28bとして、下側壁部42と流入口側パネル部28とを、縫合等により結合させてもよい。
【0038】
そして、ガスバッグ26が膨張を完了させれば、バッグ体40の下側壁部42は、中央42d付近から結合部28b付近までは、ガスバッグ26の流入口側パネル部28と一体的に、重なって膨らむこととなる。
【0039】
そのため、ガスバッグ26の膨張完了当初では、下側壁部42の中央42d付近から結合部28bまでの領域が、ガスバッグ26の流入口側パネル部28に密着して、上側壁部44から離隔することから、各結合部28dの外方側近傍の流入口42b自体も、その周縁を、上側壁部44から離して、空気ATを流入可能に、開口させることとなる。勿論、流入口42bの配置位置は、膨張完了時のガスバッグ26の流入口側パネル部28が、流入口42b自体を塞がないように、外周縁27a側に向かって上方に曲がり、流入口42bの周縁から離隔する位置、としている。
【0040】
また、ガスバッグ26内には、膨張完了時のケース側パネル部29と流入口側パネル部28との離隔距離を規制して、ガスバッグ26の膨張完了形状を略円板状とするための複数のテザー31が、ケース側パネル部29と流入口側パネル部28と連結されて配設されている。
【0041】
さらに、実施形態の場合、ガスバッグ26は、膨張完了時の少なくとも一部に、脚部10の下面側に支持される支持部30を、配設させる外形寸法としている。実施形態の場合、脚部10の左右の横杆部12の前後方向の中央付近に、膨張完了時のガスバッグ26の外周縁27a付近が重なり(図1参照)、その部位を支持部30として、バッグ体40の上側壁部44と開いたドア22とを介在させて、脚部10の横杆部12に支持される構成としている(図1,7参照)。
【0042】
実施形態の保護装置20を搭載したドローン1が飛行中において、地上側のオペレータの指示、あるいは、飛行制御装置の独自の判断により、本体部3からの信号を入力させてガス発生器24が作動されれば、ガス発生器24は、膨張用ガスGをガス吐出口24aから吐出させて、ガスバッグ26に膨張用ガスGを供給する。そのため、ガスバッグ26が膨張して、ガスバッグ26とともに、バッグ体40が、ドア22,22を押し開いて、収納部位としてのケース21から突出する。その際、バッグ体40をケース21から突出させたガスバッグ26は、バッグ体40の下側壁部42に設けた流入口42bを、落下時に空気ATを流入可能に、上側壁部44から離隔させるように、下側壁部42における複数の流入口42bの周縁に、流入口側パネル部28の結合部28bを結合させていることから、図6のA~Bに示すように、バッグ体40は、円滑に、流入口42bからバッグ体40内に空気ATを流入させて、ドローン1の脚部10の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状まで膨らむこととなる。そのため、図7に示すように、落下先の保護対象(例えば、人)60に、ドローン1の脚部10等の下部側が干渉しようとしても、空気ATを流入させて膨らんだバッグ体40が、クッションのように、介在されることから、保護対象としての人60をドローン1から保護できる。
【0043】
そして、バッグ体40は、落下時のドローン1の周囲の空気ATを流入させて膨らむ構成であり、ガス発生器24を利用していても、そのガス発生器24で発生される膨張用ガスGは、バッグ体40の容量全体で無く、バッグ体40内に配設される容量の小さなガスバッグ26を膨張させる量だけであって、ガス発生器24は小型で軽量のものを使用できて、保護装置20の重量増加を招かず、軽量化を図ることできる。また、ガス発生器24は、ピストン等の機構を利用せずに、単に、ガスバッグ26を膨張させるだけであり、簡便に構成できる。さらに、膨張を完了させたバッグ体40は、球状で無く、ドローン1の脚部10の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状としており、ある程度湾曲した椀状に変形しつつ、バッグ体40の下面側で受ける空気を外周縁40b側に流すことができて、落下時のドローン1の姿勢を安定させることが可能となり、そして、保護対象60側には、膨らんだバッグ体40の下側壁部42が配設されることとなって、脚部10等の剛性のある部材が、露出しないことから、膨らんだバッグ体40は、安定して、保護対象60を保護できる。
【0044】
したがって、第1実施形態のドローン用保護装置20では、軽量かつ簡便な構成とし、かつ、安定して、ドローン1の落下先の保護対象60を保護することができる。
【0045】
また、第1実施形態のドローン用保護装置20では、バッグ体40が、流入口42bからの空気ATのバッグ体40内への流入を許容し、かつ、空気ATのバッグ体40外への流出を規制する逆止弁50を配設させて構成されている。
【0046】
そのため、実施形態では、流入口42bからバッグ体40の膨張本体部40c内に空気ATが流入して、バッグ体40が膨らめば、弁シート53が連通口52を閉塞部53aで閉塞する逆止弁50の作用により(図5のA,B参照)、バッグ体40の膨張本体部40c内からガスバッグ収納室40dやバッグ体40外への空気ATの流出が抑制されることから、バッグ体40の膨張本体部40cの圧力を高く維持することができて、バッグ体40の膨張本体部40cのクッション作用をより高めることができ、落下先の保護対象60を、一層、好適に保護することができる。
【0047】
さらに、第1実施形態のドローン用保護装置20では、バッグ体40が、空気ATを流入させて膨張した外周縁40bに、脚部10の下方側から上方へ延びて、各プロペラ6の側方を覆い可能なカバー部位としてのプロペラカバー部47、を備えて構成されている。
【0048】
そのため、第1実施形態では、バッグ体40が膨張を完了させれば、ドローン1の下部側の脚部10だけで無く、膨らんだバッグ体40のプロペラカバー部47によって、飛行時に使用するプロペラ6からも、保護対象60を保護することができる。
【0049】
さらにまた、第1実施形態のドローン用保護装置20では、ガスバッグ26が、膨張完了時の少なくとも一部に、脚部10の横杆部12の下面側に支持される支持部30を、配設させる外形寸法として、膨張する構成としている。
【0050】
すなわち、第1実施形態では、膨張を完了させたガスバッグ26が、脚部10の下面側に支持される支持部30を備えており、逆に、脚部10自体は、その下方側を、ガスバッグ26に覆われることとなる。そのため、バッグ体40が十分に膨らまない状態で、ドローン1が落下先の保護対象60と干渉することとなっても、ガスバッグ26により、ドローン1の脚部10から、落下先の保護対象60を保護することができる。
【0051】
なお、第1実施形態では、膨張完了時のバッグ体40が、各プロペラ6の側方まで覆うように構成したが、図8に示すドローン用保護装置20Aのバッグ体40Aのように、外周縁40bをプロペラ6の側方まで延設させずに、脚部10の横杆部12,12の下方エリアを覆えるように、脚カバー部46だけを配設するように構成してもよい。
【0052】
このドローン用保護装置20Aでは、バッグ体40Aの上側壁部44Aと下側壁部42Aとが、第1実施形態の上側壁部44や下側壁部42より、外径寸法を小さく構成されている点が相違するだけであって、バッグ体40Aを収納する収納部位としてのケース21、ガスバッグ26、及び、ガス発生器24は、第1実施形態と同様である。
【0053】
このドローン用保護装置20Aでも、飛行中において、地上側のオペレータの指示、あるいは、飛行制御装置の独自の判断により、ガス発生器24が作動すれば、ガスバッグ26が膨張して、ドア22,22を押し開いて、ガスバッグ26とともに、バッグ体40Aがケース21から押し出される。その際、ガスバッグ26は、バッグ体40Aの下側壁部42Aに設けた流入口42bを、落下時に空気ATを流入可能に、上側壁部44Aから離隔させるように、下側壁部42Aにおける複数の流入口42bの周縁に結合部28bを連結させていることから、バッグ体40Aは、円滑に、流入口42bからバッグ体40A内に空気ATを流入させて、ドローン1の脚部10の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状まで膨らむこととなる。そのため、落下先の保護対象60に、ドローン1の脚部10における下部側の横杆部12が干渉しようとしても、空気ATを流入させたバッグ体40Aが介在されることから、保護対象60をドローン1から保護できる。
【0054】
なお、このバッグ体40Aも、バッグ体40と同様に、逆止弁50を配設させており、逆止弁50の作用により、バッグ体40A内からの空気ATの流出が抑制されることから、バッグ体40Aの圧力を高く維持できることができて、バッグ体40Aのクッション作用をより高めることができ、落下先の保護対象60を、一層、好適に保護することができる。
【0055】
さらに、この保護装置20Aでも、支持部30を備えるガスバッグ26が使用されており、バッグ体40Aが十分膨らまない状態でも、作動時、ガスバッグ26が膨張を完了させれば、脚部10の横杆部12の下方に、ガスバッグ26が配設されて、ガスバッグ26が脚部10から保護対象60を保護できることとなる。
【0056】
また、ガスバッグの膨張時に、バッグ体の流入口から確実に空気を流入させるように、図9~11に示す第2実施形態のドローン用保護装置20Bのように構成してもよい。
【0057】
この保護装置20Bは、第1実施形態と同様なドローン1に搭載されると共に、第1実施形態と同様なケース21とガス発生器24とが使用される。そして、ガスバッグ26Bが、バッグ体40Bの下側壁部42Bにおける隣接する流入口42bの間に配置されるように、膨張完了時の中央部33から突出するとともに、下側壁部42Bの内周面42c側に結合されている突出膨張部34、を備えて構成されている。
【0058】
ガスバッグ26Bは、中央部33から8本の蛸足状の突出膨張部34を突出させて、隣接する突出膨張部34,34間に、中央部33側に凹む凹部35を配設させて構成されている(図11参照)。ガスバッグ26Bは、相互に略同一の外形形状の流入口側パネル部28Bとケース側パネル部29Bとの外周縁28a,29a相互を縫合して形成され、そして、第1実施形態と同様に、ケース側パネル部29Bの流入用開口29bの周縁の取付座29cが、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている(図10参照)。ガスバッグ26B内には、ケース側パネル部29Bと流入口側パネル部28Bとの離隔距離を規制するテザー31が配設されている。
【0059】
また、バッグ体40Bは、第1実施形態と同様な外形形状の上側壁部44Bと下側壁部42Bとの外周縁44a,42a相互を縫合して形成されており、上側壁部44Bの挿通孔44bの周縁の取付座44cが、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている。そして、下側壁部42Bに設けられて空気ATをバッグ体40B内に流入させるための流入口42bが、膨張を完了させたガスバッグ26Bにおける隣接する突出膨張部34,34の間の中央部33近傍に、配設されている。
【0060】
ガスバッグ26Bの流入口側パネル部28Bは、バッグ体40Bの下側壁部42Bに設けられた各流入口42bの周縁における内周面42cに、結合部28bを設けて、結合させており、詳しくは、流入口側パネル部28Bにおける各突出膨張部34の下面側となる部位を、結合部28bとして、下側壁部42Bにおける各流入口42b間に、縫合により、結合させている(図11参照)。第2実施形態の場合、各結合部28bは、流入口側パネル部28Bと下側壁部42Bの中央28c,42dを中心として、半径方向とした放射状に延びるように、各突出膨張部34の下面で、直線状として、配設されている。
【0061】
また、バッグ体40B内には、ガスバッグ26Bの外側に、第1実施形態と同様に、逆止弁50が配設されている。
【0062】
この第2実施形態のドローン用保護装置20Bでは、作動時、ガス発生器24から供給される膨張用ガスGにより、ガスバッグ26Bが膨張すれば、中央部33から延びる各突出膨張部34が、バッグ体40Bの下側壁部42Bにおける流入口42bの周縁を押えて、膨張することから、流入口42bが、隣接する突出膨張部34に支持されるように、安定して開口することとなり、バッグ体40B内へ空気ATを安定して流入させることができて、バッグ体40Bの円滑な膨張完了に寄与できる。特に、第2実施形態では、ガスバッグ26Bが膨張すれば、中央部33から膨らんで延びた突出膨張部34の間に、バッグ体40Bの下側壁部42Bにおける各流入口42bが配置されることから、下側壁部42Bの各流入口42bは、各突出膨張部34の厚さ分、確実に、上側壁部44Bから離隔されて、安定して開口することとなり、円滑にバッグ体40B内へ空気ATを流入させることができて、バッグ体40Bの円滑な膨張完了を達成できる。
【0063】
また、この第2実施形態でも、第1実施形態のバッグ体40と同様に、バッグ体40Bが逆止弁50を配設させており、逆止弁50の作用により、バッグ体40B内からの空気ATの流出が抑制されることから、バッグ体40Bの圧力を高く維持できることができて、バッグ体40Bのクッション作用をより高めることができ、落下先の保護対象60を、一層、好適に保護することができる。
【0064】
さらに、この保護装置20Bでも、支持部30を備えるガスバッグ26Bが使用されており、バッグ体40Bが十分膨らまない状態でも、作動時、ガスバッグ26Bが膨張を完了させれば、脚部10の横杆部12の下方に、ガスバッグ26Bが配設されて、ガスバッグ26Bが脚部10から保護対象60を保護できることとなる。
【0065】
さらにまた、膨らんだバッグ体40Bは、第1実施形態と同様に、空気ATを流入させて膨張した外周縁40bに、脚部10の下方側から上方へ延びて、各プロペラ6の側方を覆い可能なカバー部位としてのプロペラカバー部47、を備えており、ドローン1の下部側の脚部10だけで無く、膨らんだバッグ体40のプロペラカバー部47によって、飛行時に使用するプロペラ6からも、保護対象60を保護することができる。
【0066】
なお、第2実施形態では、バッグ体40Bに設ける流入口42bを8個としたが、複数の設ける流入口42bの数は適宜増減させてもく、それら複数の流入口の間に、ガスバッグの中央部から伸びる突出膨張部を配置させるとともに、突出膨張部をバッグ体の下側壁部の内周面側に結合させればよい。
【0067】
つぎに、図12~14に示す第3実施形態のドローン用保護装置20Cについて説明すると、この保護装置20Cでは、第1,2実施形態と同様なドローン1に搭載されるとともに、第1,2実施形態と同様なケース21とガス発生器24とが使用される。そして、ガスバッグ26Cが、バッグ体40C内に配設されるとともに、膨張完了形状を断面逆U字状として、バッグ体40Cの流入口42bが、下側壁部42Cの中央42dに、1つ配設されている。
【0068】
ガスバッグ26Cは、膨張完了時の中央部33Cと、中央部33Cの縁(外縁)33e側から下方に突出する複数(実施形態では2個)の屈曲膨張部36と、を備えて構成されている。各屈曲膨張部36の下端36a側に、流入口42bの周囲の下側壁部42Cに、縫合により結合させる結合部36bを設けて、中央部33Cの下方における隣接する屈曲膨張部36,36間と下側壁部42Cとの間に、流入口42bから流入する空気ATを、バッグ体40Cの外周縁40b側に供給可能な供給口37を配設させる構成としている。中央部33Cは、膨張完了形状を略長方形板状とし、各屈曲膨張部36,36も、膨張完了形状を略長方形板状として、中央部33Cの縁(外縁)33eから下方に延びるように、構成されている。
【0069】
そして、ガスバッグ26Cは、中央部33Cの上面33a側に設けられた流入用開口33bの周縁の取付座33cが、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている。
【0070】
バッグ体40Cは、第1,2実施形態と同様な外形形状の上側壁部44Cと下側壁部42Cとの外周縁44a,42a相互を縫合して形成されており、上側壁部44Cの挿通孔44bの周縁の取付座44cが、ガス発生器24のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている。そして、下側壁部42Cに設けられて空気ATをバッグ体40C内に流入させるための流入口42bが、円形の開口として、下側壁部42Cの中央42dに、1つとして配設されている。流入口42bは、膨張完了時のガスバッグ26Cの中央部33Cの下方の領域で、中央部33Cより小さな開口形状とし、その左右両側の周縁に、結合部36bにより、屈曲膨張部36,36の下端36aが、結合されている。
【0071】
さらに、バッグ体40C内におけるガスバッグ26Cの供給孔37周縁には、逆止弁50Cが配設されている。逆止弁50Cは、円形の連通口52Cを設けた略長方形板状の隔壁51Cと、連通口52Cを塞ぎ可能に隔壁51Cにおけるガスバッグ26Cから離れる側に結合される弁シート53Cと、から構成されている。隔壁51Cは、上縁51aを、中央部33Cの供給口37側の縁33fに縫合により結合させ、下縁51bを、下側壁部42Cに縫合により結合させ、左右方向の両縁51f,51fを、屈曲膨張部36の側面に縫合により結合させて、各供給口37を塞ぐように配設されている。弁シート53Cは、隔壁51Cの連通口52Cの周縁の上縁側に結合されて、隔壁51Cの外周面51d側に配設されている。この逆止弁50Cでは、流入口42bからの空気ATの流入時には、弁シート53Cが押されて、連通口52Cの周縁から離れて、連通口52Cを開口させることから、供給口37を経て、バッグ体40Cの外周縁40b側まで、空気ATが流れることとなる。そして、逆流しようとする場合には、弁シート53Cが、隔壁51Cの外周面51d側の連通口周縁51eに圧接されて、連通口52Cが閉塞されることから、供給口37も閉塞されて、流入口42bからバッグ体40C外へ空気ATが流出することが防止される。
【0072】
この第3実施形態のドローン用保護装置20Cでも、ガスバッグ26Cを収納させた状態で、ガスバッグ26Cとともにバッグ体40Cが折り畳まれてケース21に収納される。そして、作動時、ガス発生器24から供給される膨張用ガスGにより、ガスバッグ26Cが、バッグ体40Cをケース21から押し出しつつ膨張すれば、中央部33Cの外縁33e側から下方に突出する屈曲膨張部36,36の突出寸法P1分と中央部33Cの厚さ寸法P2分とを加えた長さ寸法P0分、確実に、下側壁部42Cの流入口42bを、上側壁部44Cから離隔させて開口させることができる。そして、流入口42bから流入させた空気ATを、中央部33Cの下方における隣接する屈曲膨張部36,36間と下側壁部42Cとの間の供給口37から、バッグ体40Cの外周縁40b側に供給できることから、バッグ体40Cの円滑な膨張完了に寄与できる。
【0073】
また、この第3実施形態でも、バッグ体40Cが逆止弁50Cを配設させており、逆止弁50Cの作用により、バッグ体40C内からの空気ATの流出が抑制されることから、バッグ体40Cの圧力を高く維持できることができて、バッグ体40Cのクッション作用をより高めることができ、落下先の保護対象60を、一層、好適に保護することができる。
【0074】
さらに、この保護装置20Cでも、ガスバッグ26Cは、膨張完了時、脚部10の横杆部12の下方に、中央部33Cの屈曲膨張部36,36との交差部位付近が、配設されて、交差部位付近を脚部10に支持される支持部30とすることができる。そのため、バッグ体40Cが十分膨らまない状態でも、作動時、ガスバッグ26Cが膨張を完了させれば、脚部10の横杆部12の下方に、ガスバッグ26Cが配設されて、ガスバッグ26Cが脚部10から保護対象60を保護できることとなる。
【0075】
さらにまた、膨らんだバッグ体40Cは、第1,2実施形態と同様に、空気ATを流入させて膨張した外周縁40bに、脚部10の下方側から上方へ延びて、各プロペラ6の側方を覆い可能なカバー部位としてのプロペラカバー部47、を備えており、ドローン1の下部側の脚部10だけで無く、膨らんだバッグ体40のプロペラカバー部47によって、飛行時に使用するプロペラ6からも、保護対象60を保護することができる。
【0076】
つぎに、第4実施形態のドローン用保護装置20Dについて説明すると、この保護装置20Dは、第1~3実施形態と同様なドローン1に搭載されると共に、ガスバッグ26Dとバッグ体40Dとを折り畳んで収納するケース21と、ガスバッグ26Dに膨張用ガスGを供給するガス発生器24と、が使用されている。
【0077】
そして、ガスバッグ26Dが膨張完了形状を略円環状として、ガスバッグ26Dに囲まれた領域を、空気ATを流入させて膨らむ略円板状のバッグ体40Dとしている。
【0078】
バッグ体40Dは、共に略円形状とした下側壁部42Dと上側壁部44Dとをと備えて構成されて、下側壁部42Dの中央に、空気ATを流入させる円形に開口した流入口42bを配設させている。また、下側壁部42Dと上側壁部44Dとは、外周縁42a,44aを、膨張完了時のガスバッグ26Dの上面27b側と下面27e側とに、縫合により結合させている。すなわち、下側壁部42Dは、円環状に膨張するガスバッグ26Dの下面27e側の結合部28bにより、ガスバッグ26Dに結合されている。そのため、ガスバッグ26Dの膨張時、下側壁部42Dが、外周縁44aをガスバッグ26Dの上面27b側に結合させた上側壁部44Dに対し、ガスバッグ26Dの厚さ寸法P3分、離隔し易くなって、流入口42b自体も上側壁部44Dから離れて、円滑に、空気ATを流入させることができる。
【0079】
なお、ケース21は、脚部10における横杆部12,12に連結されるとともに、横杆部12,12間の後縁側に、ガス発生器24を固定させ、ガスバッグ26Dは、膨張完了時の上面27bの後縁側に、膨張用ガスGを流入させる流入用開口27cを配設させ、その周縁を取付座27dとして、ガス発生器25のフランジ部24bを利用して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている。そして、ガスバッグ26Dは、膨張完了時、横杆部12,12の前後の端部12a,12b付近の下面側に、上面27b側が支持される。
【0080】
バッグ体40Dは、ケース21の天井壁21a側に、直接、取り付けられていないが、上側壁部44Dの外周縁44aを結合させたガスバッグ26Dを介して、ケース21の天井壁21aに取り付けられている。勿論、上側壁部44Dは、中央付近を、ケース21の天井壁21aに取り付けてもよい。
【0081】
この第4実施形態では、作動時、ガス発生器24が膨張用ガスGをガスバッグ26Dに供給すると、ガスバッグ26Dが膨張して、バッグ体40Dを収納部位としてのケース21から突出させる。その際、バッグ体40Dをケース21から突出させたガスバッグ26Dは、バッグ体40Dの下側壁部42Dに結合される結合部28bにより、流入口42bを、落下時に空気ATを流入可能に、上側壁部44Dから離隔させるように、配置させることから、落下時のバッグ体40Dは、円滑に、流入口42bからバッグ体40D内に空気を流入させて、ドローン1の脚部10の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状まで膨らむこととなる。そのため、落下先の保護対象60に、ドローン1の脚部10等の下部側が干渉しようとしても、空気ATを流入させて膨らんだバッグ体40Dが、クッションのように、介在されることから、保護対象60をドローン1から保護できる。そして、バッグ体40Dは、落下時のドローン1の周囲の空気ATを流入させて膨らむ構成であり、ガス発生器24を利用していても、そのガス発生器24で発生される膨張用ガスGは、バッグ体40Dの容量全体で無く、バッグ体40Dをケース21から押し出して下側壁部42Dの流入口42bを所定位置に配設させるだけの容量の小さなガスバッグ26Dを膨張させる量だけであって、ガス発生器24は小型で軽量のものを使用できて、保護装置20Dの重量増加を招かず、軽量化を図ることできる。また、ガス発生器24は、ピストン等の機構を利用せずに、単に、ガスバッグ26Dを膨張させるだけであり、簡便に構成できる。さらに、膨張を完了させたバッグ体40Dは、球状で無く、ドローン1の脚部10の下方側を覆い可能な略円板状の膨張完了形状としており、適宜、ガスバッグ26Dと協働して、バッグ体40Dの下面側で受ける空気を外周縁側に流すことができて、落下時のドローン1の姿勢を安定させることが可能となり、そして、保護対象60側には、膨らんだバッグ体40Dの下側壁部42Dが配設されることとなって、脚部10等の剛性のある部材が、露出しないことから、膨らんだバッグ体40Dは、安定して、保護対象60を保護できる。
【0082】
したがって、第4実施形態のドローン用保護装置20Dでも、軽量かつ簡便な構成とし、かつ、安定して、ドローン1の落下先の保護対象60を保護することができる。
【0083】
また、この第4実施形態でも、ガスバッグ26Dが、膨張完了時、脚部10の横杆部12の下方に、円環状に配設されて、脚部10の横杆部12,12に支持される支持部30を備えている。そのため、バッグ体40Dが十分膨らまない状態でも、作動時、ガスバッグ26Dが膨張を完了させれば、脚部10の横杆部12の下方に、ガスバッグ26Dが配設されて、ガスバッグ26Dが脚部10から保護対象60を保護できることとなる。
【0084】
なお、第4実施形態でも、バッグ体40Dに逆止弁を配設してもよい。例えば、流入口42bを塞ぐように、流入口42bより大きな寸法の円形の弁シートを配設し、その弁シートの外周縁を、下側壁部42Dの内周面側の流入口42bの周縁に、断続的に縫合して、流入口42bからの空気ATの流入を、弁シートの外周縁における縫合部位間を撓ませて、許容し、そして、流入口42bから流出するように、弁シートが圧力を受ける場合には、その弁シートの外周縁における縫合部位間を、流入口42bの周縁に圧接されるようにして、流入口42bを閉塞できるように、逆止弁を配設してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1…ドローン、3…本体部、6…プロペラ、10…脚部、20,20A,20B,20C,20D…保護装置、21…(収納部位)ケース、24…ガス発生器、26,26B,26C,26D…ガスバッグ、28b…結合部、30…(支持部位)支持部、33,33C…中央部、34…突出膨張部、36…屈曲膨張部、40,40A,40B,40C,40D…(保護部材)バッグ体、41…外周壁、42,42A,42B,42C,42D…下側壁部、42a…外周縁、42b…流入口、44,44A,44B,44C,44D…上側壁部、44a…外周縁、46…脚カバー部、47…(カバー部位)プロペラカバー部、50,50C…逆止弁、51,51C…隔壁、52,52C…(連通部)連通口、53,53C…弁シート、60…(保護対象)人、G…膨張用ガス、AT…空気。
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