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特許7332110エアロゾル提供システムの消耗品の認可のための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】エアロゾル提供システムの消耗品の認可のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/65 20200101AFI20230816BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20230816BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20230816BHJP
【FI】
A24F40/65
A24F40/50
A24F40/53
【請求項の数】 31
(21)【出願番号】P 2020544514
(86)(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 GB2019050877
(87)【国際公開番号】W WO2019186158
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-10-19
(31)【優先権主張番号】1805205.0
(32)【優先日】2018-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】モロニー, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】コルス, アントン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジャスティン ハン ヤン
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0060873(US,A1)
【文献】国際公開第2017/124419(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/037457(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/137510(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0020191(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品に結合するように構成されたエアロゾル提供デバイスであって、
前記デバイスを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、
プロセッサとを備え、前記プロセッサが、
前記デバイスに係合された消耗品から、前記消耗品又は前記消耗品が属する消耗品群に一意に提供される識別情報を取得し、
前記識別情報を前記消耗品に対する識別子として構成し、
前記通信ネットワークを介して、前記識別子を含む認可照会を、1つ又は複数の認可済み識別子のリストを保持する遠隔サーバへ送信し、
前記通信ネットワークを介して、前記認可照会に対する認可応答を前記遠隔サーバから受信し、
前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、前記消耗品を認可済みとして識別し、
前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていないことを前記認可応答が示すが、前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていることを前記認可応答が示すときの高レベルの加熱よりも加熱の量を低減させることを動作が含む場合、前記消耗品とともに前記動作をするように前記デバイスを起動するように構成される、エアロゾル提供デバイス。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、認可済み起動として、前記消耗品とともに動作するように前記デバイスを起動するようにさらに構成される、請求項1に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項3】
前記プロセッサが、前記認可照会に対する認可応答が受信されなかった場合、前記消耗品との前記デバイスの動作を防止するようにさらに構成される、請求項1又は2に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項4】
前記認可照会が、前記デバイスに以前に係合された1つ又は複数の追加の消耗品に対して1つ又は複数の追加の識別子を含み、前記プロセッサが、前記追加の識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、前記追加の消耗品を認可済みとして識別するように構成される、請求項1に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項5】
前記プロセッサが、前記消耗品に対する前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていないとまだ示されていない場合、前記消耗品とともに動作するように前記デバイスを起動するようにさらに構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項6】
前記プロセッサが、
前記遠隔サーバから認可応答を取得することが不能であると判定し、
そのような不能の場合、前記消耗品を無認可と識別するようにさらに構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項7】
前記プロセッサが、そのような不能の場合、現在の無認可起動に以前の無認可起動を足した数が、無認可起動の許容できる所定の数を超過しない場合、無認可起動として、前記消耗品とともに動作するように前記デバイスを起動するように構成される、請求項6に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項8】
前記通信ネットワークの障害により、認可照会の送信又は認可応答の受信が妨げられたとき、不能が判定される、請求項6又は7に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項9】
前記認可照会が、複数の消耗品に対する識別子を含み、前記プロセッサが、前記認可応答に基づいて、前記それぞれの消耗品を認可済み又は無認可として識別するようにさらに構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項10】
前記プロセッサが、無認可起動の総数を判定し、前記無認可起動の総数が無認可起動の許容できる所定の数を超過した場合、さらなる無認可起動を防止するようにさらに構成される、請求項9に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項11】
前記プロセッサが、前記許容できる所定の数の無認可起動が許可されてから所定の期間の経過後、さらなる無認可起動を許可するように構成される、請求項7又は10に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項12】
前記プロセッサが、前記ネットワークを介して許可メッセージを受信したことに応答して、さらなる無認可起動を許可するように構成される、請求項7又は10に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項13】
前記プロセッサが、
前記デバイスの動作の起動後の前記消耗品の消費を判定し、
前記通信ネットワークを介して、前記識別子を含む消費通知を前記遠隔サーバへ送信して、前記認可済み識別子のリストから前記識別子を除去することを前記遠隔サーバに指示するようにさらに構成される、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項14】
前記プロセッサが、所定の吸入数が実行されるまで前記デバイスにおける吸入数を監視することによって、又は所定の総持続時間が経過するまで前記消耗品内のエアロゾル化可能な基体材料からエアロゾルを生成するアトマイザの動作の持続時間を監視することによって、前記消耗品の消費を判定する、請求項7に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項15】
前記消耗品が、エアロゾル化可能な基体材料を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のエアロゾル提供デバイス。
【請求項16】
消耗品に結合するように構成されたエアロゾル提供デバイスを動作させる方法であって、
前記デバイスに対する消耗品の係合を検出するステップと、
前記デバイスに結合された消耗品から、前記消耗品又は前記消耗品が属する消耗品群に一意に提供される識別情報を取得するステップと、
前記識別情報を前記消耗品に対する識別子として構成するステップと、
通信ネットワークを介して、前記識別子を含む認可照会を、1つ又は複数の認可済み識別子のリストを保持する遠隔サーバへ送信するステップと、
前記通信ネットワークを介して、前記認可照会に対する認可応答を前記遠隔サーバから受信するステップと、
前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、前記消耗品を認可済みとして識別するステップと
前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていないことを前記認可応答が示すが、前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていることを前記認可応答が示すときの高レベルの加熱よりも加熱の量を低減させることを動作が含む場合、前記消耗品とともに前記動作をするように前記デバイスを起動するステップと、を含む方法。
【請求項17】
前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、認可済み起動として、前記消耗品とともに動作するように前記デバイスを起動するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記認可照会に対する認可応答が受信されなかった場合、前記消耗品との前記デバイスの動作を防止するステップをさらに含む、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記認可照会が、前記デバイスに以前に係合された1つ又は複数の追加の消耗品に対して1つ又は複数の追加の識別子を含み、前記方法が、前記追加の識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、前記追加の識別子を認可済みとして識別するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記消耗品に対する前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていないとまだ示されていない場合、前記消耗品とともに動作するように前記デバイスを起動するステップをさらに含む、請求項16~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記遠隔サーバから認可応答を取得することが不能であると判定するステップと、
前記消耗品を無認可と識別するステップと
をさらに含む、請求項16~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
現在の無認可起動に以前の無認可起動を足した数が、無認可起動の許容できる所定の数を超過しない場合、無認可起動として、前記消耗品とともに動作するように前記デバイスを起動するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
不能であると判定する前記ステップが、前記通信ネットワークの障害により、前記認可照会の送信又は前記認可応答の受信が妨げられたことを判定することを含む、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
前記認可照会が、複数の消耗品に対する識別子を含み、前記方法が、前記認可応答に基づいて、前記それぞれの消耗品を認可済み又は無認可として識別するステップをさらに含む、請求項16~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
無認可起動の総数を判定するステップと、前記無認可起動の総数が無認可起動の許容できる所定の数を超過した場合、さらなる無認可起動を防止するステップとをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記許容できる所定の数の無認可起動が許可されてからの経過時間を監視するステップと、
前記経過時間が所定の期間に到達したとき、前記デバイスがさらなる無認可起動を許可することを可能にするステップと
をさらに含む、請求項22又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記デバイスが、前記ネットワークを介して許可メッセージを受信したことに応答して、さらなる無認可起動を許可することを可能にするステップをさらに含む、請求項22又は請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記デバイスの動作の起動後の前記消耗品の消費を判定するステップと、
前記通信ネットワークを介して、前記識別子を含む消費通知を前記遠隔サーバへ送信して、前記認可済み識別子のリストから前記識別子を除去することを前記遠隔サーバに指示するステップと
をさらに含む、請求項16~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
所定の吸入数が実行されるまで前記デバイスにおける吸入数を監視することによって、又は所定の総持続時間が経過するまで前記消耗品内のエアロゾル化可能な基体材料からエアロゾルを生成するアトマイザの動作の持続時間を監視することによって、消費を判定するステップを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
エアロゾル提供デバイスと、前記エアロゾル提供デバイスの動作を可能にする遠隔サーバとを備えるシステムであって、
前記エアロゾル提供デバイスが、消耗品に係合するように構成され、前記デバイスが、
前記デバイスを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、
プロセッサとを備え、前記プロセッサが、
前記デバイスに係合された消耗品から、前記消耗品又は前記消耗品が属する消耗品群に一意に提供される識別情報を取得し、
前記識別情報を前記消耗品に対する識別子として構成し、
前記通信ネットワークを介して、前記識別子を含む認可照会を前記遠隔サーバへ送信し、
前記通信ネットワークを介して、前記認可照会に対する認可応答を前記遠隔サーバから受信し、
前記識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを前記認可応答が示す場合、前記消耗品を認可済みとして識別し、
前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていないことを前記認可応答が示すが、前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれていることを前記認可応答が示すときの高レベルの加熱よりも加熱の量を低減させることを動作が含む場合、前記消耗品とともに前記動作をするように前記デバイスを起動するように構成され、
前記サーバは、
前記サーバを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、
それぞれエアロゾル提供デバイスに係合するように構成された消耗品又は消耗品群に一意の識別情報を含む1つ又は複数の認可済み識別子のリストを記憶するメモリと、
プロセッサとを備え、前記プロセッサが、
前記エアロゾル提供デバイスから前記通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を受信し、
前記識別子に関して前記認可済み識別子のリストに問合せし、
前記問合せにより前記認可済み識別子のリスト内に前記識別子が見つかった場合、前記通信ネットワークを介して前記エアロゾル提供デバイスへ、前記識別子が前記認可済み識別子のリスト内に含まれることを示す認可応答を送信するように構成される、システム。
【請求項31】
エアロゾル提供デバイス内に備えられたプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムであって、前記プロセッサによって実施されたとき、前記プロセッサが請求項16~29のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にするように構成されたコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル提供システムの消耗品の使用を認可する方法及び装置に関する。
【背景】
【0002】
1つ又は複数の基体材料から吸入可能な蒸気を生成する電子タバコなどのエアロゾル提供システムは、電源及び動作電子機器を含む主要な構成要素と、蒸気の生成のために主要な構成要素から電力を受け取るように主要な構成要素に接続可能な基体材料を含むカートリッジとを備えることができる。主要な構成要素は、簡単にデバイスと呼ばれることもあり、たとえば電源の再充電を介して複数回の使用に再利用可能とすることができる。カートリッジは、基体材料が使い尽くされたとき、カートリッジがデバイスから取り外され、新しい基体材料の供給を有する新しいカートリッジに交換されることから、使い捨て構成要素として設計することができる。したがって、カートリッジは、消耗品と考えることができる。
【0003】
システムの適正で安全な動作が重要である。これにおける要因は、そのデバイスに合わせて適切に設計された適当な消耗品とともにデバイスを使用することである。これにより、たとえば、過熱を引き起こす可能性又は蒸気の適切な生成には不十分な可能性がある消耗品への誤った電力レベルの供給を回避することができる。
【0004】
したがって、認可済みの消耗品とともにエアロゾル提供デバイスが動作することを許可する手法が関心を集めている。
【概要】
【0005】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第1の態様によれば、消耗品に結合するように構成されたエアロゾル提供デバイスが提供され、エアロゾル提供デバイスは、デバイスを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、プロセッサとを備え、プロセッサは、デバイスに係合された消耗品から、消耗品又は消耗品が属する消耗品群に一意に提供される識別情報を取得し、識別情報を消耗品に対する識別子として構成し、通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を、1つ又は複数の認可済み識別子のリストを保持する遠隔サーバへ送信し、通信ネットワークを介して、認可照会に対する認可応答を遠隔サーバから受信し、識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを認可応答が示す場合、消耗品を認可済みとして識別するように構成される。
【0006】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第2の態様によれば、消耗品に結合するように構成されたエアロゾル提供デバイスを動作させる方法が提供され、この方法は、デバイスに対する消耗品の係合を検出するステップと、デバイスに結合された消耗品から、消耗品又は消耗品が属する消耗品群に一意に提供される識別情報を取得するステップと、識別情報を消耗品に対する識別子として構成するステップと、通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を、1つ又は複数の認可済み識別子のリストを保持する遠隔サーバへ送信するステップと、通信ネットワークを介して、認可照会に対する認可応答を遠隔サーバから受信するステップと、識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを認可応答が示す場合、消耗品を認可済みとして識別するステップとを含む。
【0007】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第3の態様によれば、エアロゾル提供デバイスの動作を可能にするサーバが提供され、サーバは、サーバを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、それぞれエアロゾル提供デバイスに係合するように構成された消耗品又は消耗品群に一意の識別情報を含む1つ又は複数の認可済み識別子のリストを記憶するメモリと、プロセッサとを備え、プロセッサは、エアロゾル提供デバイスから通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を受信し、前記識別子に関して認可済み識別子のリストに問合せし、問合せにより認可済み識別子のリスト内に前記識別子が見つかった場合、通信ネットワークを介してエアロゾル提供デバイスへ、前記識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを示す認可応答を送信するように構成される。
【0008】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第4の態様によれば、エアロゾル提供デバイスの動作を可能にするように構成されたサーバを動作させる方法が提供され、この方法は、それぞれエアロゾル提供デバイスに係合するように構成された消耗品又は消耗品群に一意の識別情報を含む1つ又は複数の認可済み識別子のリストをメモリ内に記憶するステップと、エアロゾル提供デバイスから通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を受信するステップと、前記識別子に関して認可済み識別子のリストに問合せするステップと、問合せにより認可済み識別子のリスト内に前記識別子が見つかった場合、通信ネットワークを介してエアロゾル提供デバイスへ、前記識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを示す認可応答を送信するステップとを含む。
【0009】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第5の態様によれば、エアロゾル提供デバイスと、エアロゾル提供デバイスの動作を可能にする遠隔サーバとを備えるシステムが提供され、エアロゾル提供デバイスは、消耗品に係合するように構成され、デバイスは、デバイスを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、プロセッサとを備え、プロセッサは、デバイスに係合された消耗品から、消耗品又は消耗品が属する消耗品群に一意に提供される識別情報を取得し、識別情報を消耗品に対する識別子として構成し、通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を遠隔サーバへ送信し、通信ネットワークを介して、認可照会に対する認可応答を遠隔サーバから受信し、識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを認可応答が示す場合、消耗品を認可済みとして識別するように構成され、サーバは、サーバを通信ネットワークに接続するように構成された送受信機と、それぞれエアロゾル提供デバイスに係合するように構成された消耗品又は消耗品群に一意の識別情報を含む1つ又は複数の認可済み識別子のリストを記憶するメモリと、プロセッサとを備え、プロセッサは、エアロゾル提供デバイスから通信ネットワークを介して、識別子を含む認可照会を受信し、前記識別子に関して認可済み識別子のリストに問合せし、問合せにより認可済み識別子のリスト内に前記識別子が見つかった場合、通信ネットワークを介してエアロゾル提供デバイスへ、前記識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれることを示す認可応答を送信するように構成される。
【0010】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第6の態様によれば、エアロゾル提供デバイス内に備えられたプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムが提供され、コンピュータプログラムは、プロセッサによって実施されたとき、プロセッサが第2の態様による方法を実行することを可能にするように構成される。
【0011】
本明細書に記載するいくつかの実施形態の第7の態様によれば、遠隔サーバ内に備えられたプロセッサを実行するコンピュータプログラムが提供され、コンピュータプログラムは、プロセッサによって実施されたとき、プロセッサが第4の態様による方法を実行することを可能にするように構成される。
【0012】
特定の実施形態の上記及びさらなる態様は、添付の独立及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、特許請求の範囲に明示的に記載されているもの以外の組合せで、互いに組み合わせることができ、独立請求項の特徴と組み合わせることができることが理解されよう。さらに、本明細書に記載する手法は、以下に記載のものなどの特有の実施形態に制限されるものではなく、本明細書に提示する特徴の任意の適当な組合せを包含及び企図する。たとえば、適宜後述する様々な特徴のいずれか1つ又は複数を含む本明細書に記載する手法によって、方法又は装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の様々な実施形態について、以下の図面を参照して、例示のみを目的として詳細に次に説明する。
図1】本開示の例を実施することができる例示的なエアロゾル提供システムの概略図である。
図2】分離状態にある図1の例示的なエアロゾル提供システムの概略図である。
図3】本開示の例による消耗品の認可を可能にするシステムの概略図である。
図4】本開示による消耗品の認可の例示的な方法におけるステップの流れ図である。
図5】本開示によるエアロゾル提供システムの無認可起動を管理する例示的な方法におけるステップの流れ図である。
図6】本開示による消耗品の識別子のリストを維持する例示的な方法におけるステップの流れ図である。
【詳細な説明】
【0014】
特定の例及び実施形態の態様及び特徴について、本明細書に議論/記載する。特定の例及び実施形態のいくつかの態様及び特徴は、従来どおり実施することができ、これらについては、簡潔にするために、詳細に議論/記載しない。したがって、本明細書に論じるが詳細に記載されていない装置及び方法の態様及び特徴は、そのような態様及び特徴を実施するための従来の技法によって実施することができることが理解されよう。
【0015】
本明細書では、「蒸気提供デバイス/システム」、「電子蒸気供給デバイス/システム」、「エアロゾル提供デバイス/システム」、「電子エアロゾル提供デバイス/システム」という用語、及び類似の用語は、加熱又は振動などの他の技法によってエアロゾル化可能な基体材料から蒸気又はエアロゾルを生じさせる電子タバコ又はeシガレットを含む電子喫煙品、タバコ加熱製品などの燃焼なしで基体材料から化合物を解放する加熱デバイス、並びに基体材料の組合せからエアロゾルを生成するハイブリッドシステム、たとえば液体又はゲル又は固体の基体を含むハイブリッドシステムなど、不燃性エアロゾル及び蒸気提供システム(不燃性喫煙品)を含むことが意図される。「エアロゾル」という用語は、「蒸気」と区別なく使用することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル又は蒸気提供システムは、ベイピングデバイスとしても知られている電子タバコなどの不燃性喫煙品である。不燃性エアロゾル提供システムは、加熱器及びエアロゾル化可能な基体などの1つ又は複数の構成要素を備えることができる。いくつかの実施形態では、システムは、加熱器と、加熱器へ電力を供給することが可能な電源と、液体又はゲルなどのエアロゾル化可能な基体と、ハウジングと、任意選択でマウスピースとを備える。エアロゾル化可能な基体は、基体容器に含まれることができる。基体容器は、加熱器と組み合わせることができ、又は加熱器を備えることができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル又は蒸気提供システムは、基体材料を燃焼ではなく加熱することによって1つ又は複数の化合物を解放する加熱製品である。基体材料は、エアロゾル化可能な基体材料であり、たとえばタバコ又は他のタバコ以外の製品とすることができ、ニコチンを含有してもしなくてもよい。いくつかの実施形態では、製品はタバコ加熱製品である。タバコ加熱製品は、加熱器と、加熱器へ電力を供給することが可能な電源と、固体又はゲル材料などのエアロゾル化可能な基体とを備えることができる。加熱製品は、固体又はゲル材料などのエアロゾル化可能な基体と、チャコールなどの燃焼性材料を燃焼させることなどによって、電子手段なしでエアロゾル化可能な基体へ熱エネルギーを供給することが可能な熱源とを備えることができる。加熱製品はまた、エアロゾル化可能な基体を加熱することによって生成されたエアロゾルを濾過することが可能なフィルターを備えることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、不燃性エアロゾル又は蒸気提供システムは、基体材料の組合せを燃焼ではなく加熱することによってエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。基体材料は、たとえば固体、液体、又はゲルを含むことができ、ニコチンを含有してもしなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルの基体と、固体の基体とを備える。固体の基体は、たとえば、タバコ又はタバコ以外の製品とすることができ、ニコチンを含有してもしなくてもよい。いくつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲルの基体と、タバコとを備える。
【0019】
エアロゾル又は蒸気は、デバイス、システム、又は製品の性質に応じて、様々な基体から様々な方法で生成又は解放することができる。これらには、加熱によって蒸発を引き起こすこと、加熱によって化合物を解放すること、及び液体又はゲルの振動によって液滴を生じさせることが含まれる。基体材料は、1つのシステム内の1つ又は複数の異なる材料とすることができ、概してエアロゾル形成基体、エアロゾル形成基体材料、エアロゾル化可能な基体、エアロゾル化可能な基体材料、又は類似の用語で呼ぶことができる。基体材料は、固体、液体、又はゲルとすることができ、タバコを含んでも含まなくてもよく、ニコチンを含有するエアロゾル又は蒸気を生成してもしなくてもよい。たとえば、エアロゾル化可能な基体材料は、蒸気若しくはエアロゾル生成剤、又はグリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、若しくはジエチレングリコールなどの保湿剤を含むことができる。
【0020】
特に、本開示の実施形態は、使用中はともに接続される2つの分離可能な構成要素、すなわち再利用可能とすることができるデバイス構成要素と、使い捨て又は使い切りとすることができ、エアロゾル化可能な基体材料を含むことができる消耗品とを備えるシステムに関する。
【0021】
図1は、eシガレット10などの例示的なエアロゾル/蒸気提供システムの非常に概略的な図(原寸に比例せず)を示す。eシガレットは、略細長形状を有しており、2つの主要な構成要素、すなわち制御又は電力用の構成要素、セクション、又はユニット12と、エアロゾル生成構成要素として動作するカートリッジアセンブリ又はセクション14とを備える。この例では、これらの構成要素は、端部と端部を連結して配置されているが、横並びの構成体などの他の構成体も可能である。また、システムの全体的な形状は細長い必要はない。
【0022】
制御又は電力構成要素12は、「デバイス」と呼ばれることもあり、典型的には、数日、数週間、数カ月、又は数年の期間にわたって複数回のエアロゾル提供体験を使用者に提供するために、再利用可能となるように構成される(ただし、これは必須ではない)。カートリッジアセンブリ14は、システムのいくつかの設計では、「カトマイザ」と呼ばれることもあり、エアロゾル化可能な基体材料を含み、典型的には、基体材料が使い尽くされ又は消費されたときに交換されることが意図される。したがって、この構成要素14は、「消耗品」と呼ばれることもある。しかし、いくつかの例では、消耗品は、第1の量の基体材料が消費されたとき、基体材料で再充填されるように構成することができる。消耗品14は、消耗品14内に含むことができる加熱要素又は吸上げ構成要素などの他の部分が動作寿命の終わりに到達したときに交換されることを意図することができる。多くの例では、単一のデバイスを、順に交換される複数の消耗品とともに使用することが可能である。そのような場合、デバイスの動作寿命は、消耗品の動作寿命より長いことが意図される。しかし、これは必須ではなく、デバイスはまた、比較的短い動作寿命を有する交換可能な部分として設計することができる。以下の説明では、消耗品について主に、エアロゾル化可能な基体材料を含むものとして説明するが、上記から明らかなように、本開示はこのように限定されるものではなく、消耗品は、エアロゾル化可能な基体材料を供給することができるリザーバ若しくは他の受取り領域を有することができ、又は加熱器、ウィック、若しくは他の部分に対して消費可能とすることができる。
【0023】
消耗品14は、エアロゾル化可能な基体材料3の1つ又は複数の部分を含み、エアロゾル化可能な基体材料3は、リザーバ若しくは他の貯蔵体積内に貯蔵された液体若しくはゲル、支持体上のゲル部分、又は固体材料のうちの1つ又は複数とすることができ、タバコ材料であってもなくてもよく、又はタバコ材料を含んでも含まなくてもよい。基体材料は、そこからエアロゾルが生成される材料であり、ニコチンを含有するエアロゾルであってもなくてもよい。1つ又は複数の香味料を、液体、ゲル、又は固体の形状で含むことができる。消耗品14はまた、基体材料3からエアロゾルを生成するように動作可能なアトマイザ(気化器)4を備える。アトマイザ4の性質は、基体材料3の形態にとって適当である。例には、液体を気化させるために、吸上げ、毛細管、又は他の液体輸送構成体によって液体の基体材料が送達される電気加熱要素、液滴の生成のために液体が送達される振動穿孔シート、及び固体の基体材料に熱を印加して揮発物を解放する電気加熱器が含まれる。アトマイザに送達され又は他の方法でアトマイザに付随するエアロゾル化可能な基体材料から蒸気を生成することが可能な多種多様な気化器又はアトマイザの構成又はアセンブリが知られており、又は当業者には容易に明らかであり、本開示はこれに関して限定されるものではない。本開示の実施形態は、そのようなあらゆるアセンブリ構成に適用可能である。また、いくつかの例では、アトマイザ4の1つ又は複数の部分は、消耗品14ではなくデバイス12内に位置することができる。
【0024】
消耗品14はまた、開口又は空気出口を有するマウスピース9を含み、この開口又は空気出口を通して、使用者は、気化器4によって生成されたエアロゾルを吸入することができる。
【0025】
デバイス12は、エアロゾル化可能な基体材料3からのアトマイザ4によるエアロゾルの生成のための電力及び制御を提供する。したがって、デバイスは、アトマイザ4などのeシガレット10の電気構成要素に対して電力を提供するために、電池又はバッテリー5(以下、バッテリーと呼び、再充電可能とすることができる)を含む。追加として、概してeシガレットを制御するプリント回路基板及び/又は他の電子機器若しくは回路などのコントローラ6が存在する。コントローラ6は、プロセッサ7(ソフトウェアを実行するマイクロプロセッサ、又は本明細書に記載するプロセッサの機能を実行するように構成された電子機器)を含む(又はプロセッサ7とすることができる)。コントローラ6は、蒸気が必要とされるとき、たとえばデバイス20のハウジングの壁(又は他の例では、消耗品14の壁)内の1つ又は複数の空気入口8を通って空気が入る吸入をシステム10上で検出した空気圧力センサ又は空気流センサ(図示せず)からの信号に応答して、アトマイザ4をバッテリー5に接続する。アトマイザ4がバッテリー5から電力を受け取ったとき、アトマイザ4は、エアロゾル化可能な基体材料3からエアロゾルを生成するように動作し、これは次いで、マウスピース9内の開口を通って使用者によって吸入される。使用者がマウスピース9で吸入したとき、エアロゾルは、空気入口8をアトマイザ4、空気出口へ接続する空気チャネル(図示せず)に沿って、アトマイザ4からマウスピース9へ運ばれる。時間とともに、液体若しくはゲルの全体が蒸発し、又はすべての利用可能な揮発物が固体若しくはゲルから解放され、又は基体材料が何らかの他の方法で排出されることから、エアロゾル化可能な基体材料は消費され、したがって実現可能なエアロゾルの利用可能な品質が許容可能レベルを下回る場合、エアロゾルの生成が可能ではなくなり、又は望ましくなくなる。この状態が生じたとき、消耗品は消費されたと考えることができる。エアロゾル化可能な基体材料の新しい部分が必要とされる。
【0026】
デバイス12はまた、デバイス12を通信ネットワークに接続することを可能にし、ネットワークを使用して外部又は遠隔エンティティへデータ及びメッセージを送信及び受信するように構成された送受信機20を備える。ネットワークは、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又は有線及び無線の組合せとして構成することができる。ネットワークは、たとえば、インターネット、又はローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、若しくは無線電気通信ネットワークとすることができる。送受信機20は、意図されるネットワーク構成体に応じて構成することができ、無線周波送信器及び受信器とすることができ、又はケーブルの接続のためのポート若しくはソケット(USB又はイーサネットなど)として構成することができ、したがってデバイスは、有線ネットワークに接続することができ、又はインターネットへのワイファイ(Wi-Fi)接続若しくは電気通信ネットワークへの無線接続などによってネットワークをより広く継続することが可能な移動電話若しくはパーソナルコンピュータなどのローカルエンティティへの物理的接続を形成するように接続することができる。送受信機は、使用者のローカルエンティティへの類似の接続のためのブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)送受信機とすることができる。本開示は、送受信機20の形態及びデバイス12を接続することができる通信ネットワークの性質に関して限定されるものではなく、様々な選択肢を適宜使用することができることが、当業者には理解されよう。本開示は、デバイスと遠隔サーバとの間の通信に関し、上記から明らかなように、この通信は、デバイスとサーバとの間で直接、又は1つ若しくは複数の中間エンティティを介して間接的に行うことができる。
【0027】
デバイス12及び消耗品14は、別個の接続可能なセクションであり、図1に実線の矢印によって示すように、長手方向軸に平行な方向(この例で)の分離によって互いから切離し可能である。構成要素12、14は、デバイス10が使用されているとき、デバイス12と消耗品14との間の機械的及び電気的接続を提供する協働係合要素16、18(たとえば、ねじ又はバイオネット嵌め)によってともに接合される。しかし、これは単に例示的な構成体であり、デバイス12と消耗品14との間に様々な要素を異なる形で分布させることができ、他の構成要素及び要素を含むこともできる。2つのセクションは、図1に示すように、長手方向の構成で端部と端部を連結した使用のために、又は平行な横並びの構成体などの異なる構成において、ともに接続することができる。システムは、略円筒形及び/又は略長手方向の形状であってもなくてもよい。一方又は両方のセクション又は構成要素12、14は、排出されたとき(たとえば、リザーバが空であるとき、又はバッテリーが切れたとき)、処分及び交換されることを意図することができ、又はリザーバの再充填及びバッテリーの再充電などの動作によって可能にされる複数回の使用を意図することができる。本開示の実施形態及び例は、これらの構成及び他の構成のいずれかに適用可能であり、そのような他の構成は、当業者には認識されよう。
【0028】
図2は、結合されていない構成体の図1の電子タバコ10の概略図を示し、デバイス12は、消耗品14とは別個であり、これら2つのセクションは、エアロゾル提供のためにともに結合、係合、又は接続する準備ができている。
【0029】
上述したように、デバイス12は、一連の消耗品14とともに動作することができる。しかし、デバイス12に接続された任意の所与の消耗品14の性質又は識別情報を判定することも有用となることができ、したがってデバイスは、消耗品14の特性に関して消耗品14を正確に制御するように適当に動作することができ、又は所望される場合は動作を防止することができる。たとえば、異なる香料又はニコチン強度をエアロゾル化可能な基体材料3から提供する広範囲の消耗品14を利用可能とすることができる。異なるエアロゾル化可能な基体材料は、コントローラ6の制御下で、バッテリー5からアトマイザ4へ異なるレベル又はパターンの電力を供給することを必要とすることがある。より概略的には、所与のエアロゾル化可能な基体材料又は所与のアトマイザに適当な最大電力レベルが存在することがあり、したがってデバイスは、その特性を有する消耗品とともに動作するとき、電力を過剰供給するべきではない。エアロゾル提供システム10を安全に動作させることができることを確実にするために、未知の特性を有する可能性のある第3者のソースからの消耗品を有するデバイス12の使用を抑制することが望ましいことがある。動作はまた、貯蔵寿命を超過した消耗品の場合、又は消耗品のバッチが市場に出た後に何らかの製造欠陥が検出された場合、又は使い切りとして設計された消耗品の再利用が試行された場合、望ましくない可能性がある。任意の所与の消耗品とのデバイスの動作を許可又は防止することが望ましい他の状況もまた、当業者には明らかであり、本開示はこれに関して限定されるものではない。
【0030】
したがって、消耗品には、識別情報又は識別子が提供され、この識別情報又は識別子は、2つが使用者によってともに接続、係合、又は結合されたとき、デバイスによって消耗品から読み取ることができ、又は他の方法で取得若しくは抽出することができることが提案される。次いでデバイスは、その送受信機を利用し、通信ネットワークを介して識別子をサーバエンティティへ送信し、サーバエンティティは、デバイスとの使用が認可又は他の方法で承認された識別子のリスト内にその識別子が含まれるかどうかを確かめることが可能である。その識別子がリスト内に含まれる場合、サーバは、これをデバイスに通知し、次いでデバイスは、消耗品との動作を起動することが可能にされる。これは、識別子が消耗品の関連する特性を示す場合、適当な電力レベル及びタイミングの提供を含むことができる。識別子が承認済み識別子のリスト上にあることをデバイスが検証することが可能でない場合、たとえばサーバがこれをデバイスに通知した場合、又は肯定承認の通知がデバイスによって受信されなかった場合、デバイスは、消耗品との動作を阻止され得る。したがって、任意の消耗品が所与のデバイスとの使用に関して認識、認可、又は承認されたことを判定、識別、検証、又は認証することが可能である。
【0031】
したがって、消耗品14に識別情報22が提供され、識別情報22は、2つのセクション12、14が係合要素16、18を介してともに接続されたとき、デバイス12によって消耗品14から取得することができる。識別情報は、すべての個々の消耗品に一意とすることができる。別法として、識別情報は、消耗品群に一意とすることができる。たとえば、特定の香料又は強度のエアロゾル化可能な基体材料を有するすべての消耗品などの同じモデルの消耗品に、同じ識別情報を割り当てることができる。別法として、特定の生産バッチ内のすべての消耗品、又は特定の期間内に若しくは特定の製造者によって製造されたすべての消耗品、又は特定の地理的地域若しくは特定の流通若しくは販売エンティティとの間で出荷されるすべての消耗品に、同じ識別情報を与えることができる。
【0032】
識別情報は、デバイス12による取得、読取り、又は他の方法の抽出に好適な任意の形態で提供することができ、次いでサーバエンティティへ送信される。多くの構成が可能である。いくつかの例では、消耗品は、2つのセクションが最初にともに結合又は係合されたとき、識別情報22をデバイス12へ能動的に送信することが可能である(「プッシュ」構成体)。他の例では、消耗品14は受動的であり、デバイス12は、消耗品にアクセスして識別情報22を取得するように独立して動作する(「プル」構成体)。さらに他の例では、デバイス12は、要求又はメッセージを消耗品14へ送信することができ、消耗品14は、それに応答して識別情報22を送信する。消耗品14から動作が必要とされる構成体では、その目的で、デバイスから係合要素16、18を介して消耗品14に電力を供給することができ、又は消耗品14は、独自の電源を備えることができる。
【0033】
識別情報22をどのように提供及び取得するかの例は多く、様々である。消耗品14は、デバイス12によってアクセス可能な回路内に1つ又は複数の電気構成要素を含むことができ、電気構成要素は、異なる物理値をとることができる。これらの構成要素は、たとえば抵抗器又はキャパシタとすることができ、デバイス12は、回路にアクセスして、電気構成要素の1つ又は複数の値を取得し(構成要素を流れる電流又は構成要素の両端間の電圧降下の測定などによる)、この値が識別情報22になる。異なる電気構成要素は、異なる識別情報22を異なる消耗品に与えるように、回路内に配置することができる。
【0034】
別法として、消耗品14は、2つの構成要素がともに係合又は結合される前又は後にデバイス12が光学的にアクセス可能な表面上に配置されたバーコード、QRコード、又は類似の光学的可読コードを有することができる。デバイスには、コードを走査するように構成されたレーザ又は発光ダイオードなどの光源が提供される。コードから抽出されたデータが、識別情報22になる。
【0035】
別の選択肢では、消耗品14に、メモリ又は他のデータ記憶構成体が提供され、その中に識別情報22がデータとして記憶される。メモリは、デバイス12によってアクセス可能とすることができ、したがってデバイス12は、識別情報22を直接読み取る。別法として、消耗品14は、デバイス12からの要求に応答して、又はデバイス12と消耗品14との間に接続が形成されたことに応答して、メモリから識別情報22を抽出し、識別情報22をデバイス12へ送信するように構成することができる。
【0036】
消耗品14内に識別情報を含むための他の選択肢は明らかであり、本開示はこれに関して限定されるものではない。実行形態にかかわらず、消耗品14からの識別情報は、デバイス12のコントローラ6/プロセッサ7で利用可能になる。
【0037】
識別情報22がデバイスによって取得され、プロセッサ7で利用可能になった後、プロセッサ7は、サーバエンティティとの認可交換で使用される識別子として識別情報22を構成するように作用する。いくつかの例では、識別情報22は、識別子としてすでに有用な形態であり、したがってこの構成では、識別子として使用するために識別情報22を簡単に直接採用している。これは、たとえば消耗品14内に識別情報22を埋め込むために光学的可読コード又は記憶メモリが使用されている場合に当てはまることができる。
【0038】
他の状況では、プロセッサが、識別情報22に関してある種の変換又は他の処理を実施して、意図される認可手順にとって好適な形態の識別子を作り出すことが望ましいことがある。たとえば、消耗品14内の抵抗器から読み取った1対の電圧値を単一の識別子に適合する必要がある可能性が高い。プロセッサは、電気値若しくは他の識別情報を識別子に変換するのに好適な数式によってプログラムすることができ、又はデバイスは、電気値若しくは他の識別情報を識別子上へマッピングするルックアップテーブルを有することができ(又はネットワークを介してルックアップテーブルにアクセスすることが可能である)、したがってプロセッサは、対応する識別子を抽出することができる。電気構成要素の値の公差並びに電圧及び電流の測定のエラー、又は識別情報の符号化若しくは取得の他の不正確さを補償するために、取得された広範囲の識別情報値を、単一の識別子に対応するように設定することができる。
【0039】
識別子は、たとえば数値又はデータ列とすることができ、その形式が好適である場合、認可手順で直接使用することができ、又は通信ネットワークを介して送信するためのメッセージ内に含むのに好適になるように何らかの方法で符号化若しくは適合することができる。以下の説明では、識別子がメッセージ、照会、応答、リストなどに「含まれる(included)」又は「含まれる(comprised)」ことを示す言語は、両方の選択肢を包含することが意図される。
【0040】
図3は、そのような識別子の使用によってエアロゾル提供デバイスの動作を可能にするシステムの簡略化された概略図(原寸に比例せず)を示す。システムは、消耗品14に結合されたデバイス12を備える図1に示したものなどのエアロゾル提供システム10と、遠隔サーバ30とを備える。エアロゾル提供システム10のデバイス12及び遠隔サーバ30は、通信ネットワーク40を使用して通信することが可能である。ネットワーク40は、見やすいように無線として示されているが、上述したように、全体的又は部分的に有線とすることもできる。ネットワーク40を介してデバイス12とサーバ30との間でメッセージを渡す際、1つ又は複数の中間エンティティに関与させることができるが、この場合も、見やすいようにこれらは図示しない。言い換えれば、デバイス12とサーバ30との間の接続は、直接であっても間接的であってもよい。
【0041】
サーバ30は、2つのエンティティが通信することを可能にするためにネットワークが利用されることから、エアロゾル提供デバイス10から遠隔に位置する。サーバ30は、複数のエアロゾル提供デバイスからのメッセージの受信及び複数のエアロゾル提供デバイスへのメッセージの送信が可能であり、したがって複数の場所にいる使用者に対する複数のエアロゾル提供システムの認可が可能にされる。サーバ30は、ネットワーク40に接続してメッセージの受信及び伝送を可能にするために送受信機又は通信インターフェース32を備えており、好ましい場合、これは任意の形態をとることができる。また、ソフトウェアを実行して認可手順を実施するためのプロセッサ34も含まれる。この例では、サーバ30もまた、メモリ(データ記憶装置)36を含み、メモリ36内に、認可済み消耗品14の識別子のリスト38が記憶又は保持される。リストは、以下に論じるように、最新の状態で維持することができる。
【0042】
リスト38は、図示のように、サーバ30内に含まれるメモリ36内に記憶することができる。別法として、リスト38は、サーバ30とは別個のメモリ(近傍又は遠隔の場所にある)内に保持することができ、プロセッサ34は、たとえばネットワーク40の使用又はローカルネットワーク若しくは有線接続によって、リスト38にアクセスすることが可能である。したがって、リスト38がサーバ30によって「保持」(又は類似の言語)されていると記載されている場合、これは、リスト38がサーバ30内に維持されることによってサーバがリスト38へのアクセスを保持する構成体と、リストがサーバ30から離れているが、サーバ30によってアクセス可能である構成体との両方を包含することが意図される。また、システムは、2つ以上のサーバ及び/又はメモリ及び/又はリストを備えることができる。
【0043】
図4は、識別子を使用してエアロゾル提供デバイスとともに消耗品を使用することを可能にする方法におけるステップの流れ図を示す。
【0044】
第1のステップS1で、使用者は、上述したように、デバイスを消耗品に結合する。第2のステップS2で、デバイスは、そのプロセッサを使用して、消耗品から、その消耗品又は本消耗品が属する消耗品群に一意の識別情報を取得する。消耗品に識別情報を提供し、デバイスが識別情報を獲得するための選択肢については、上記に記載した。第3のステップS3で、デバイスは、識別情報を識別子として構成し、この場合も識別子は、消耗品又は消耗品が属する群に一意である。したがって識別子は、消耗品、又は消耗品の群、バッチ、若しくはタイプを識別する。識別子を構成するための選択肢については記載した。
【0045】
この方法は、ステップS4へ進み、ステップS4で、デバイスのプロセッサは、識別子を取得し、識別子を含むメッセージを公式化し、メッセージは、識別子が認可済み消耗品を識別するかどうかを尋ねるための認可照会である。メッセージは、認可照会として遠隔サーバが理解することが可能な任意の形態をとることができる。デバイスは、識別子を含む認可照会をサーバへ送信し、ステップS5で、サーバは認可照会を受信する。
次のステップS6で、サーバは、認可済み識別子のその保持リスト(上述したように、リストは、サーバ内に含まれたメモリ内、又はサーバによってアクセス可能な別個のメモリ内に位置することができる)にアクセスし、認可照会内の識別子に対するリストを問合せ又は他の方法で検索する。次のステップS7は、識別子がリスト内に見つかったかどうかを判定するための照会ステップである。
【0046】
ステップS7の照会への答えが、識別子が認可済み識別子の保持リスト上にあることを示す肯定であった場合、この方法は、ステップS8aへ進み、ステップS8aで、サーバは、デバイスに対するメッセージを公式化し、認可照会への回答において、ネットワークを介してそのメッセージをデバイスへ送信する。このメッセージは認可応答であり、識別子がリスト上にあることを示す肯定の認可応答である。メッセージは、肯定の応答としてデバイスが理解することが可能な任意の形態をとることができる。メッセージは、識別子を含む必要はないが、認可照会及び認可応答がエラーなく送信及び受信され、したがって正しい識別子が検証されたという説明又は確認として、識別子を含むことができる。しかし、メッセージから識別子を除外すると、メッセージの生成が簡略化され、伝送すべきデータの量を低減させることができる。
【0047】
ステップS9aで、肯定の認可応答がデバイスによって受信される。これにより、消耗品が認可されていることがデバイスのプロセッサに通知され、したがってステップS10aで、プロセッサは、消耗品とともに動作するようにデバイスを起動又は可能にする。次いで、吸入又はスイッチ若しくはボタンの操作に応答するときなど、使用者によって求められたとき、エアロゾル提供システムによって、消耗品内のエアロゾル化可能な基体材料からエアロゾルを生成することができる。肯定の認可応答に続くこの動作は、認可済み起動であると考えることができる。
【0048】
ステップS7の照会への答えが、識別子が認可済み識別子の保持リスト上にないことを示す否定であった場合、この方法は、2つの選択肢のうちの一方をたどることができる。第1の選択肢では、ステップ8bで、サーバは、認可照会への回答において、否定の認可応答を公式化してデバイスへ送信する。肯定の認可応答と同様に、任意の好適なメッセージの形態を使用することができ、メッセージは、識別子を含んでも含まなくてもよい。
【0049】
ステップS9bで、否定の認可応答がデバイスによって受信される。これにより、消耗品が認可されていないことがデバイスのプロセッサに通知される。したがって、次のステップ10bで、プロセッサは、消耗品とともに動作するようにデバイスを起動又は可能にしない。したがって、エアロゾル提供システムは、エアロゾルを生成するように動作可能ではなく、使用者は、その消耗品を新しい消耗品に取り替える必要があり、新しい消耗品は、同じ方法に従って認可が検証されることとなる。
【0050】
別法として、否定の認可応答を受信したとき、プロセッサは、肯定の認可応答が受信されたときより控えめに(安全上の理由などのため)、消耗品とともに動作するようにデバイスを起動又は可能にすることができる。たとえば、消耗品内に存在し得る特定のエアロゾル化可能な基体材料の解離の可能性を回避するために、加熱の量を低減させることが望ましいことがある。しかし、こうして加熱の量を低減させることで、蒸気の発生が少なくなる可能性もある。これは、肯定の認可応答の状況におけるデバイスの動作とは対照的になる可能性があり、肯定の認可応答では、識別済み消耗品内のエアロゾル化可能な基体材料に適合していることが分かっている場合、より高レベルの加熱を用いることができる。この状況では、認識済み識別子を有することで、たとえば加熱及び蒸気生成の量に関して、デバイスの動作を識別済み消耗品の特性に最適化することが可能になる。対照的に、認識済み識別子がない場合、最小公分母の採用又は識別されていない消耗品との適合性を助けるための一般的な手法など、デフォルト動作を使用することができる。これにより、認識済み識別子を有する場合と比較すると次善の動作になる可能性があるが、デバイスの動作をすべて防止するよりは、使用者にとって魅力的となる可能性もある。
【0051】
第2の選択肢では、ステップ8cで、サーバは、ステップS7における認可リストの問合せのナルの結果に続いて何もせず、したがってデバイスへの認可応答が送信されない。したがって、ステップ9cで、デバイスは、おそらく認可応答に許容された所定の期間が経過した後、認可応答が受信されなかったことに気付く。次いで、ステップ10bと同様に、ステップ10cで、プロセッサは、消耗品とともに動作するようにデバイスを起動又は可能にしない。
【0052】
図4の例示的な方法に続いて、使用者は、肯定の認可応答がサーバから取得された場合に新しい消耗品を追加して初めて、自身のエアロゾル提供デバイスを使用することが可能になる。認可応答が取得されない場合、デバイスは、消耗品とともに動作するように起動されず、使用者は、エアロゾル提供デバイスを使用することが可能でない。しかし、肯定の認可応答がデバイスによって受信されないという状態は、サーバが認可済み識別子のリスト上に識別子を見つけなかった結果ではない可能性がある。他の状態及び状況でも、同じ状況が生じることがあり、したがって肯定の認可応答の不在について、消耗品が認可されていないことを示すとのみ解釈することは望ましくない可能性がある。この解釈により、認可済みであるが、認可済みであると現時点で検証することは可能でない消耗品を使用者が使用することが妨げられる可能性がある。
【0053】
したがって、この方法の例には、サーバに保持されている認可済み消耗品のリスト内に消耗品が含まれるか否かを確かめることが可能でない状況において、1つ又は複数の消耗品とともに使用されるようにデバイスを無認可で起動することを可能にする手順が含まれる。これは、認可されていないデバイスの起動であり、消耗品ではないことに留意されたい。デバイスを起動する時点では、消耗品の状態は分からない。
【0054】
消耗品が認可されているかどうかを検証することが可能でない可能性がある複数の状況がある。たとえば、デバイスが無線電気通信を使用しており、電気通信ネットワークの範囲が不十分な領域内にある場合などに、通信ネットワークが動作不能になる可能性があり、又はデバイスによってアクセス不能になる可能性がある。デバイスは、認可照会の公式化及び伝送又は応答の受信に利用可能なバッテリー電力が不足している可能性がある。サーバは、保守のために「オフライン」にされた場合、又は大容量の認可照会を受けており、それらをすべて処理することが可能でない場合などに、一時的に利用不能になる可能性がある。他のそのような状況は、容易に明らかであろう。概して、これらの状況は、デバイスとサーバとの間のメッセージの処理及び交換に関与する1つ又は複数の要素の動作のある種の停止又は障害である。
【0055】
多くのそのような場合、デバイスのプロセッサは、サーバから認可応答を取得することが可能でない状況が生じたと判定することが可能であり、認可照会の伝送の成功に続いてこれが予期されるとき、この状況をサーバからの認可応答の不在とは区別することが可能である。たとえば、デバイスは、デバイスとサーバとの間のメッセージの送信及び受信を防げるネットワーク内の障害を検出するように構成することができる。別の場合、サーバは、現在利用可能でない又は認可照会に応答することが可能でないことを示すメッセージを、デバイスへ送信するように構成することができる。
【0056】
新しい消耗品カートリッジが接続されたとき、サーバから認可応答を取得することが可能でないことを意味する何らかの理由があることにデバイスが気付いたとき、デバイスのプロセッサは、その消耗品カートリッジとともに動作するようにデバイスを無認可で起動することを可能にするように構成することができる。したがって使用者は、ネットワーク若しくはサーバの障害又は認可手順の実施を防げる類似の状況だけで、エアロゾル提供システムの使用を妨げられることはない。
【0057】
デバイスのプロセッサは、無認可起動が可能にされた場合、1分、5分、10分、30分、1時間、又は2時間などの比較的短い期間後に、サーバと通信して認可応答を取得することをさらに試行するように構成することができる。これは、消耗品に対する認可応答が取得されるまで、規則的な間隔で継続することができる。
【0058】
しかし、無認可起動が無期限に継続することを可能にすることは望ましくないと考えられる可能性がある。したがって、デバイスのプロセッサは、許容できる最大数の無認可起動によってプログラムする(又は遠隔エンティティから送信されるメッセージなどによって他の方法で提供する)ことができ、可能にされた無認可起動の数のカウントを維持するように構成することができる。可能にされた無認可起動の数が許容できる最大数に等しいとき、さらなる無認可起動は許可されない。したがって、新しい消耗品がデバイスに係合され、認可応答を取得することは不能であるとデバイスが判定した場合、以前の無認可起動に現在の無認可起動を足した数が、無認可起動の許容できる所定の最大数以下である場合にのみ、無認可起動が可能にされる。無認可起動の許容できる最大数は、1だけに設定することができ、又は3、5、若しくは10などの小さい数とすることができる。他の数又はより大きい数を選択することもできる。
【0059】
無認可起動のカウントが所定の数に到達したとき、プロセッサは、さらなる無認可起動を可能にしない。これは、恒久的な条件とすることができる。しかし、デバイスの有用性を延ばすために、無認可起動のカウントのリセットを実施することができる。たとえば、所定の期間をプロセッサ内に設定することができ、したがって許容できる最後の無認可起動からの経過時間の量が測定され、これが設定された所定の期間に到達したとき、無認可起動のカウントは再び0に設定され、又は他の方法で許容できる所定の最大数未満に低減される。以てデバイスは、より多くの無認可起動を将来実施することが可能にされる。この期間は、1日、3日、1週間、2週間、又は1カ月など、任意の好都合な持続時間になるように設定することができる。他のより短い又はより長い時間量を選択することもできる。また、代替の構成では、デバイス又はシステムによって行われる他の動作のカウントを維持して、リセットを実現することもできる。たとえば、プロセッサは、許容できる最後の無認可起動から実行された認可済み起動の数のカウントを保つことができ、このカウントが事前設定された数に到達したとき、無認可起動のカウントは、再び0又は低減された数に設定される。したがって、プロセッサは、10回又は15回又は20回又は何らかの他の数回の認可済み起動が実施されたとき、より多くの無認可起動を許容するように構成することができる。許容できる無認可起動の数は、認可済み起動の数の割合として設定することができる。たとえば、プロセッサは、10回の認可済み起動につき2回の無認可起動を許容することができる。好ましい場合、これらの数に対する他の値を用いることもできる。
【0060】
別法又は追加として、プロセッサは、サーバなどからネットワークを介してデバイスによって受信されたメッセージに応答して、無認可起動のカウントをリセットすることができるように構成することができる。メッセージは、そのデバイスに対してさらなる無認可起動が許可されたことを示す許可メッセージである。許可メッセージは、たとえば、使用者が第3者に承認されたオペレータと通信して(電話、電子メール、SMS、又はソーシャルメディアメッセージングなどによる)、自身のデバイスによる無認可起動の再可能化を要求することによって開始することができる。オペレータは、サーバが許可メッセージを送信するように準備することができ、又はネットワークを介して別のエンティティから送信することができる。別法として、オペレータは、デバイスを移動電話に接続して電話にコードを入力すること、又はオペレータによって提供されたURLに電話を接続し、オペレータがリセット信号を電話へ、したがってデバイスへダウンロードすることなどによって、使用者がデバイスと通信する再可能化コード又はメッセージを使用者へ発行することができる。
【0061】
いくつかの例では、サーバ又は別のエンティティは、使用者の要求への応答ではなく、デバイスへメッセージを送信して、許容できる無認可起動の数をリセット、低減、増大、又は他の方法で変更することができる。
【0062】
上記の説明から、無認可起動のカウントのリセットを可能にするための広範囲の条件が企図されることが理解されよう。この条件は、デバイスによって内部で監視することができ、したがってデバイスは、条件が満たされると、カウントをリセットすることができる。そうでない場合、条件は、カウントをリセットする許可をデバイスに与える外部エンティティからのメッセージ又は他の命令の受信とすることができる。単一のデバイスによって、2つ以上の条件を利用することができる。これらの条件は、並行して動作することができ、したがって最初に満たされた条件がリセットを許容し、又はリセットを許容するには2つ以上の条件がすべて満たされる必要があるものとすることができ、又はこれらの条件は、連続して実行することができ、したがって第1の条件が満たされ、次いで第2の条件の動作を引き起こし、第2の条件も満たされなければならない。
【0063】
図5は、認可応答を取得できない場合に消耗品とのデバイスの無認可起動を許容及び管理するための例示的な方法におけるステップの流れ図を示す。
【0064】
最初のステップS11で、プロセッサは、特定の消耗品に対して認可応答を取得することを妨げる何らかの不能があることを認識する。これは、図4の方法のステップS1~S9a/9b/9cのいずれかの間、前、又は後に、たとえば通信ネットワークの障害などの上述した理由のいずれかで発生することがある。そのような不能に気付いたとき、プロセッサは、次のステップS12で、以前の無認可のデバイス起動のカウントを判定し(メモリからの検索などによる)、このカウントを数値nと呼ぶことができる。ステップS13で、プロセッサは、現在の消耗品に対する以前の無認可起動に現在の潜在的な無認可起動を足した数を反映するn+1の値が、デバイスに許可された許容できる無認可起動の所定の数である値N以下であるかどうかを確認するための試験を行う。n+1≦Nである場合、ステップS13の試験は肯定的な答えを返し、方法はステップS14aへ進み、ステップS14aで、デバイスは、無認可起動で消耗品とともに動作するように起動される。最後のステップS15aで、プロセッサは、行われた無認可起動の新しい総数を反映するように、カウントnをn+1に増大させる。別法として、ステップS13は、n<Nであるかとうかを判定するための試験とすることもできる。以前の無認可起動の数が、許容できる無認可起動の所定の最大数より小さい場合、少なくとも1つ又は複数の許容できる無認可起動がまだ利用可能であるはずであり、したがってステップS13は、肯定的な答えを返すことができる。
【0065】
ステップS13の試験の結果が否定であった場合、これは、無認可起動の許可された総数がすでに実施されていることを示し、さらなる無認可起動は許容されない。したがって、ステップS14bで、デバイスは、消耗品との動作のために起動することが妨げられる。以後、図4の方法のステップS1~S10aに従うことなどによって、認可済み起動のみを次に進んで実施することができる。
【0066】
この状態に到達した後、図5の方法は、エアロゾル提供システムの無認可使用のリセットを許容する。この方法は、ステップS15bへ進み、ステップS15bで、プロセッサは、無認可起動のカウントをリセットすることを許容する条件を監視する。これは、時間の測定、認可済み起動のカウント、若しくは許可メッセージの受信などの上述した条件、又は他の条件のいずれかとすることができる。次のステップS16bで、条件が満足されたことが発見されなかった場合、この方法は、ステップS15bで監視を継続する。ステップS16bで、条件が満足されたと判定された場合、この方法はステップS17bへ進み、ステップS17bで、無認可起動のカウントが0にリセットされ、したがってn=0になり、又は他の方法で、許可される最大数未満に低減され、したがってある程度の量だけn<Nになる。次いでデバイスは、ステップS11と同様に認可応答を取得することが可能でない場合、次の消耗品とともに使用されるように起動することが可能になる。
サーバによって保持される認可済み消耗品のリストは、製造済み及び/又は使用者に利用可能であるが、まだ消費されていない消耗品の識別情報を正確又は相当正確に反映する最新の状態で維持することができる。これは、新しいリストへのリスト全体の周期的な交換、並びに/又は個々の識別子若しくは識別子群のリストへの追加及びリストからの除去によって行うことができる。
【0067】
消耗品に割り当てられた識別子をリストに追加することは、その構成要素、又は共有識別子の場合は構成要素群の認可であると考えることができる。追加、したがって認可は、消耗品の製造と同時又は比較的同時に実行することができる。製造者は、消耗品に割り当てられたすべての識別子のローカルリストを維持することができ(割当ては、上記で説明したように、対応する識別情報を消耗品に提供することである)、次いでサーバによって保持されるリストに毎日又は毎週など周期的に追加されるようにこのローカルリストを提供する。追加は、製造者又は別の承認された者が行うことができる。別法として、ローカルリストは、製造者が保つことができ、使用者又は小売店への供給のために消耗品を流通させるときは、サーバリストへの追加のために解放することができる。さらなる選択肢として、消耗品は、販売時に個々に(又はパックで)認可することができる。小売業者は、消耗品が販売又は他の方法で使用者へ渡されるとき、サーバリスト内に含むための識別情報を通信することができる。一例として、消耗品の包装体は、消耗品の識別情報に対応する走査可能なコード(バーコード、QRコード)を含むことができ、このコードは、小売業者によって走査され、サーバでリストを維持することを担う認可された者へ伝送され、又は更新メッセージとしてサーバへ直接伝送され、それに応答して、サーバはそのリストを更新する。
【0068】
サーバにあるリストもまた、使用若しくは消費された、又は使用若しくは消費されたことが予期される消耗品に関して、最新の状態で維持することができる。簡単な例では、サーバリストは、各識別子に対して、識別子がリストに追加された日を含むことができる。次いで、所与の期間にわたって識別子をリスト上で維持することができ、その期間の終了時に除去することができる。消耗品の予期される回転率、及びそれを超えるとエアロゾル化可能な基体材料が消費に好適ではなくなる可能性のある知られている貯蔵寿命に応じて、この期間は、たとえば、6カ月、12カ月、18カ月、若しくは2年、又は他の若しくはより長い期間になるように設定することができる。
【0069】
追加又は別法として、リストからの識別子の除去は、より能動的な手法に従うことができる。具体的には、消耗品の起動(認可済み又は無認可)に続いて、デバイスのプロセッサは、1つ又は複数のパラメータを監視して、エアロゾル化可能な基体材料が完全に使い尽くされたとき、又は望ましい最大レベル(たとえば、次に予想される蒸気品質の低下を考慮する)まで使い尽くされたときなど、消耗品が完全に消費されたときにそのことを判定又は推定することができる。
【0070】
パラメータは、たとえば、最近の起動からのエアロゾル提供システムにおける吸入の数とすることができる。プロセッサには、所与のタイプ又はモデルの消耗品に対して許容し得る吸入数を、その消耗品内に含まれるエアロゾル化可能な基体材料の数量、及びエアロゾル化される速度を考慮して提供することができ、その数は、使用済み基体材料のほとんど又はすべてが消費されたと予期される数である。プロセッサは、吸入数のカウントを保ち、許容し得る数に到達したとき、プロセッサは、メッセージを生成し、通信ネットワークを介してサーバへ送信する。メッセージは、消耗品の識別子を含む消費通知であり、識別子が使用のために認可済み又は利用可能ではなくなったことを示すために、その識別子をリストから除去し、又は他の方法でリストを更新することを、サーバに指示するように構成される。サーバは、識別子が消耗品に一意である場合、消費通知を受信したときに除去又は更新を行うことが適当である。識別子が1つ又は複数の特性を共有する消耗品群又はバッチに割り当てられている例では、サーバは、その群内の消耗品の数量に関する情報を記憶することができ、記憶されている数量に整合する消費通知の数が受信されたときのみ、除去を行うことができる。この条件が所定の期間後に満たされない場合、使用のために起動されないあらゆる売れ残った又は失われた又は欠陥のある消耗品を補償するために、いずれにせよ識別子をリストから除去することができる。
【0071】
別法又は追加として、パラメータは、たとえば、最近の起動からの時間とすることができる。所与の設計の消耗品を消費するための平均的な、典型的な、又は予期の持続時間を判定し、デバイスへ提供することができる。デバイスは、識別子を認識したとき、消耗品の起動からの経過時間を測定又は監視することができる。経過時間が判定された持続時間に到達したとき、プロセッサは、消費通知を生成し、ネットワークを介してサーバへ伝送することができる。判定された持続時間は、起動からの実際の時間の量とすることができ、又はアトマイザの動作の持続時間などの蓄積された合計のエアロゾル生成期間とすることができる。
【0072】
エアロゾル化可能な基体の消費を監視若しくは推定し、又は消耗品の消費を他の方法で推定若しくは確認するための他の技法を使用して、デバイスからサーバへの消費通知の送信を引き起こすこともできる。
【0073】
消費済み及び/又は古い消耗品に対応する識別子をサーバリストから除去することで、偽造の消耗品の製造者又は販売者による期限切れの識別子の使用を抑制することができる。これは、偽造又は他の形の無認可の消耗品の起動を可能にするデバイスの能力を低減させることによって、安全性を改善することができる。それにもかかわらず、承認された製造者は、利用可能な識別子のプールを維持するために、所望される場合ある程度の期間後に、サーバリストから以前に除去された識別子を新しい消耗品への割当てに解放することができる。
【0074】
サーバによって保持される認可済み消耗品のリストは、その識別子の認可を要求する受信メッセージで指定された特定の識別子の有無を判定するために、問合せ、検索、又は他の方法で走査することができる任意の形態又は構成をとることができる。同様に、識別子は、そのようなリスト内での識別子の保持及び指定された識別子に対するリストの検索を可能にする任意の形態又は構成をとることができる。いくつかの例では、リストは、データベースと考えることができ、識別子がリストに追加された日、識別子の可能な再使用を容易にするために、おそらく日を含む、リスト内に識別子が以前に含まれていたことを示す標示、識別子が個々の消耗品又は構成要素群に割り当てられているかどうかを示す指標、及び対応する構成要素の性質又は特性の説明などの他の情報を含むことができる。
図6は、消耗品の消費に応答してサーバで識別子のリストを維持するための例示的な方法におけるステップの流れ図を示す。
【0075】
第1のステップS20で、デバイスは、消耗品とともに動作するように起動される。これは、たとえば、図4のステップS10a又は図5のステップS14aを介して行うことができる。次のステップS21で、プロセッサは次いで、消耗品の消費の何らかの尺度を標示又は提供すると考えられるパラメータpを監視、測定、又は他の方法で記録し始める。上述したように、これは、エアロゾル提供システムにおける吸入数のカウント、又は気化器の使用数のカウント、又は気化器使用の累積時間の尺度、又は起動からの総絶対時間の尺度、又は消耗品が使い尽くされた若しくは他の形でさらなる使用に好適でないと考えることができる場合を表す任意の他の尺度とすることができる。
【0076】
ステップS22で、消費済み又は他の形で使用不可の消耗品に対応すると考えられるパラメータの値を表す事前設定された合計Pに対して、パラメータpの測定レベルが試験される。pがP未満であることが分かった場合、消耗品はまだ使用可能であると考えられ、デバイスによる動作が続行する。ステップS21で、パラメータは引き続き測定される。pがP以上であることが分かった(言い換えれば、p<Pの試験で否定の答えが返された)場合、方法はステップS23へ進み、ステップS23で、デバイスプロセッサは、上述したように、現在消費済みの消耗品に対する消費通知を作成する。ステップS24で、消費通知は、デバイスからサーバへ送信され、ステップS25で、識別子のサーバリストが、消費通知の内容を反映するように更新される。最後のステップS26で、デバイスプロセッサのpの尺度がリセットされ、ステップS20の起動後に次の消耗品に対してpを測定する準備ができる。
【0077】
これまで記載した例は、その時点でデバイスに係合されている消耗品から取得した識別情報から導出された単一の識別子を認可照会内に含んでいた。しかし、本開示はこれに関して限定されるものではなく、いくつかの例では、認可照会は、2つ以上の識別子を含むことができる。これを実現するために、プロセッサは、2つ以上の消耗品から取得した識別情報、又はその識別情報から構成された識別子を、デバイス内に含まれるローカルメモリ内に記憶することができる。次いで、プロセッサは、2つ以上の消耗品(複数の消耗品)のこの識別情報に対応する少なくとも2つの識別子(複数の識別子)を含む認可照会を構築し、この認可照会を遠隔サーバへ送信する。遠隔サーバは、認可照会内の各識別子に関して、認可済み識別子のそのリストに問合せし、リスト内に含まれているかどうかを示すための各識別子に対する標示を含む認可応答を公式化する。応答は、照会内のすべての識別子に対する肯定又は否定の標示を含むことができる。別法として、応答は、リスト上に存在する識別子のみに対する標示を含むことができ、したがってデバイスのプロセッサは、ある識別子に対する標示の不在を、その特定の識別子が認可済み識別子のリスト内に含まれないという通知であると解釈する。別法として、サーバは、各識別子に対して適宜肯定若しくは否定の別個の認可応答を送信することができ、又はリスト上に見つかった各識別子のみに対して別個の認可応答を送信することができる。
【0078】
次いで、プロセッサは、認可応答内にその識別子の肯定の標示があった場合、その消耗品の認可済み起動を適宜引き起こすことが可能である。プロセッサは、認可照会及び対応する認可応答に含まれる他のすべての識別子の標示を使用して、以前に係合及び/又は起動された消耗品を、認可済み又は無認可として遡及的に指定することができる。この情報を使用して、無認可のデバイス起動のカウントを更新することができ、これは図5を参照して説明したように維持される。以前の無認可起動が認可済み消耗品とともに実行されていたことが分かった場合、このカウントは低減させることができる。
【0079】
この構成体により、認可の大量の取扱いが可能になる。これは、サーバと通信するデバイスの能力が相当な期間にわたって損なわれる状況で有用となる可能性がある。デバイスは、通信ネットワークが再びアクセス可能になるまで、すべての接続された消耗品に対する識別子を備蓄することができ、次いで単一の認可照会及び単一の認可応答によってすべての消耗品に対する認可情報を探して取得する。
【0080】
選択肢として、通信数を低減させるために、複数の識別子を含む認可要求の使用をデバイスのデフォルト動作モードとして使用することができる。新しく結合された消耗品は、その識別情報を取得させることができ、認可照会及び応答手順の必要なく動作するように起動することができる(すなわち、消耗品の識別子は、認可済み又は無認可としてまだ識別されていない)。図5に関連して説明したように、この起動を無認可起動としてログして、カウントnを取得することができる。このようにして複数の消耗品が使用された後、バルク認可応答を公式化し、サーバへ送信することができる。サーバから受信した認可応答内の情報を使用して、認可応答が認可済み識別子のリスト内に含まれることを示すすべての識別子に対して、カウントnを1ずつ低減させることによって、無認可起動のカウントを更新することができる。肯定の認可応答が取得されなかったどの識別子に対しても、カウントnは低減されない。
【0081】
いくつかの実行形態では、消耗品は、デバイスに取付け可能な要素とすることができ、周期的に交換されることが意図される。たとえば、タバコ(又は他の)材料を加熱することによってエアロゾルを生成するいくつかのエアロゾル提供システム(タバコ加熱製品(THP)デバイス)では、デバイス内の加熱チャンバに管状のスリーブが挿入され、次いで棒状の加熱可能な材料の消耗品がスリーブに加熱のために挿入されることが知られている。そのような場合、加熱可能な材料の消耗品の各パック(たとえば、20個の消耗品からなるパック)に、そのようなスリーブを提供することができる。そのような構成体の場合、すべての加熱可能な材料の消耗品上ではなく、各スリーブ(次いで、本開示の消耗品になる)の上又は中に識別子を提供することが、より容易で費用効果が高い可能性がある。
【0082】
本明細書に記載した様々な実施形態は、請求される特徴の理解及び教示を助けることのみを目的として提示されている。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供され、網羅的及び/又は排他的ではない。本明細書に記載する利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に対する限定又は特許請求の範囲の均等物に対する限定であると考えるべきではないこと、並びに請求される発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することもでき、修正を加えることができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載したものではなく、開示する要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段などの適当な組合せを好適に備え、そのような組合せからなり、又はそのような組合せから本質的に構成することができる。追加として、本開示は、現在請求されていないが、将来請求することができる他の発明も含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6