(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】住宅設計図提供システム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/10 20200101AFI20230816BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20230816BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20230816BHJP
G06F 16/58 20190101ALI20230816BHJP
【FI】
G06F30/10
G06Q50/08
G06T1/00 200D
G06F16/58
(21)【出願番号】P 2019071956
(22)【出願日】2019-04-04
【審査請求日】2022-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】591078273
【氏名又は名称】株式会社美貴本
(74)【代理人】
【識別番号】100110788
【氏名又は名称】椿 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100124589
【氏名又は名称】石川 竜郎
(72)【発明者】
【氏名】米倉 彦之
(72)【発明者】
【氏名】田中 正三
(72)【発明者】
【氏名】岡 雅史
(72)【発明者】
【氏名】木村 竜昭
【審査官】真木 健彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-157963(JP,A)
【文献】特開2018-081548(JP,A)
【文献】特開2019-008664(JP,A)
【文献】特開2008-123240(JP,A)
【文献】特開2006-012070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/10
G06F 30/13
G06F 30/27
G06T 1/00
G06Q 50/08
G06Q 50/16
G06F 16/50
G06F 16/583
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅設計図のデータファイルと
、住宅設計図に対応するキーワードであるタグのデータであるタグデータとを対応付けて記憶する第1の記憶手段と、
住宅設計図とタグデータとの対応関係を学習させた機械学習データを記憶する第2の記憶手段と、
ユーザからタグデータの入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けたタグデータに対応する住宅設計図のデータファイルを、前記第1の記憶手段から検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された住宅設計図のデータファイルを前記ユーザに提供する提供手段と、
新たな住宅設計図を前記第1の記憶手段に登録するときに、前記第2の記憶手段に記憶された機械学習データを用いて、タグデータを生成する生成手段と、
前記生成手段で生成されたタグデータと、前記新たな住宅設計図とを対応付けて前記第1の記憶手段に登録する登録手段とを備えた、住宅設計図提供システム。
【請求項2】
複数の住宅設計図のデータファイルと、前記複数の住宅設計図のデータファイルのそれぞれに対応するタグデータとに基づいて、それらの対応関係を学習させた機械学習データを生成し、前記第2の記憶手段に登録する登録手段をさらに備えた、請求項1に記載の住
宅設計図提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、住宅設計図提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
住宅の発注者の依頼に基づき、設計者が設計を行い、設計図(間取り図等、建物の構造を説明するための図面)を作成することが行われている。発注者と設計者との打ち合わせに従い、設計図に修正を加えてゆくことで最終の設計図が完成する。受注を受けた工事請負業者(施工者)が設計図に基づき建物を建築する。
【0003】
下記特許文献1は、間取り図を容易に作成することのできる間取り図作成方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
過去に作成された設計図は、紙媒体や、画像データ(ラスタデータ)、CADデータ(ベクタデータ)等の電子媒体の形式で保存される。過去に作成された住宅の設計図を再利用できるのであれば、設計者による再度の図面作成の労力が軽減でき、便利である。
【0006】
しかしながら、過去に作成された設計図の数は膨大であり、その中から再利用したいものをピックアップするには相当の時間と労力を要していた。一方で、過去に作成された膨大な数の設計図を分類することも、相当の時間と労力を要していた。
【0007】
すなわち、過去に作成された設計図から所望のものを適切、短時間、かつ簡易にピックアップすることはできなかった。
【0008】
本発明は、住宅設計図を簡易に提供することができる住宅設計図提供システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、住宅設計図提供システムは、住宅設計図のデータファイルと、住宅設計図に対応するキーワードであるタグデータとを対応付けて記憶する第1の記憶手段と、住宅設計図とタグデータとの対応関係を学習させた機械学習データを記憶する第2 の記憶手段と、ユーザからタグデータの入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けたタグデータに対応する住宅設計図のデータファイルを、前記第1 の記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段により検索された住宅設計図のデータファイルを前記ユーザに提供する提供手段と、新たな住宅設計図を前記第1 の記憶手段に登録するときに、前記第2の記憶手段に記憶された機械学習データを用いて、タグデータを生成する生成手段と、前記生成手段で生成されたタグデータと、前記新たな住宅設計図とを対応付けて前記第1の記憶手段に登録する登録手段とを備える。
【0010】
好ましくは住宅設計図提供システムは、複数の住宅設計図のデータファイルと、前記複数の住宅設計図のデータファイルのそれぞれに対応するタグデータとに基づいて、それらの対応関係を学習させた機械学習データを生成し、前記第2の記憶手段に登録する登録手段をさらに備える。
【発明の効果】
【0011】
この発明によると、住宅設計図を簡易に提供することができる住宅設計図提供システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施の形態における住宅設計図提供システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態におけるコンピュータ資源300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態におけるコンピュータ資源300の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態における住宅設計図提供システムに含まれるデータベースの構成を示す図である。
【
図5】コンピュータ資源300に含まれるコンピュータプログラムにより実行される、ユーザからのアクセス処理を示すフローチャートである。
【
図6】コンピュータ資源300に含まれるコンピュータプログラムにより実行される、設計図とタグ・キーワードの機械学習の処理を示すフローチャートである。
【
図7】コンピュータ資源300に含まれるコンピュータプログラムにより実行される、設計図の登録処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施の形態]
【0014】
図1は、本発明の第1の実施の形態における住宅設計図提供システムの構成を示すブロック図である。
【0015】
図を参照して、住宅設計図提供システムは、ユーザ(システム利用者である住宅の発注者)が操作を行うユーザPC100A,100B,・・・と、インターネット900と、住宅設計図提供システムの管理者PC200と、コンピュータ資源300と、工事請負業者(施工者)のPC400A,400B,・・・とから構成される。管理者PC200およびコンピュータ資源300が、住宅設計図提供システムを提供する業者の管理するコンピュータ資源である。
【0016】
ユーザがユーザPC100A,100B,・・・のいずれかにおいてWEBブラウザを立ち上げ、コンピュータ資源300にアクセスすると、住宅設計図提供システムのWEBページがユーザPC100A,100B,・・・の画面に表示される。WEBページ上において、ユーザは「二世帯」、「システムキッチン」、「5LDK」などのタグ(キーワード)の入力(または選択)を行う。そのタグが付された住宅設計図がコンピュータ資源300内のデータベースから検索され、ユーザPC100A,100B,・・・の画面上に表示される(またはユーザPC100A,100B,・・・にダウンロードされる)ことで、ユーザに提供される。
【0017】
住宅設計図のデータ形式は、拡張子がDXFなどのCADファイル(CADデータ)、または拡張子がGIFやJPEGなどの画像ファイル(画像データ)である。タグはテキストデータ、またはテキスト(単語)に対応するベクトルデータである。設計図とタグのデータは、対応付けられてコンピュータ資源300に記憶されている。また、システム導入時に、過去に作成された設計図とそれに付されていたタグとの対応付けの機械学習がコンピュータ資源300において行われる。新たに設計図をコンピュータ資源300に保存するときには、機械学習の成果を利用することで、その設計図に自動的にタグを付することが可能となる。タグは管理者が管理者PC200で付与することとしてもよいし、管理者PC200にタグの候補を表示し、管理者が好ましいタグを選択することとしてもよい。
【0018】
建築を行いたい住宅の設計図がユーザによって選択されると、その設計図のデータを複数の工事請負業者(施工者)のPC400A,400B,・・・に電子メールなどの形式で送信することができる。これにより、複数の工事請負業者(施工者)のPC400A,400B,・・・に施工の見積もり依頼を送信することが可能である。
【0019】
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるコンピュータ資源300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0020】
コンピュータ資源300は、CPU101と、通信部103と、I/O105と、ROM107と、RAM109と、記憶装置111と、音声入力/出力部113と、ディスプレイ115と、グラフィックユニット117と、キーボード119と、マウス121とを含んで構成されている。
【0021】
コンピュータ資源300は、LAN300aに接続され、LAN300aはインターネット900に接続される。LAN300aには自社コンピュータ資源500が接続されている。
【0022】
ここでコンピュータ資源とは、サーバ、パーソナルコンピュータ、記憶装置(コンピュータ内のストレージ、NAS(Network Attached Storage)など)、および情報通信経路(ネットワーク、ロードバランサ、スイッチ、ルータなど)、並びに、それらを構成するCPU、メモリ、記憶装置(ハードディスク、光学的または磁気的記憶装置、SSDほか半導体デバイス)、ROM、マザーボード、キーボード、マウス、マイクなどの入力装置、ディスプレイ、およびスピーカなどの出力装置、並びに記憶装置から読み出され、一般にはメモリ上で動作するコンピュータプログラム、データなどのソフトウェアの全てまたは一部を示している。
【0023】
コンピュータ資源300は、インターネット900に直接接続されておらず、インターネット900には、LANのルータ(図示せず)を介して接続される。また、ルータやコンピュータ資源300にファイヤウォール機能を設けることにより、特定のポート以外はインターネット側からコンピュータ資源300にアクセスすることが禁じられている。
【0024】
コンピュータ資源300、管理者PC200、ユーザPC100A,100B,・・・、および業者PC100A,100B,・・・の間の通信プロトコルは、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)等により行われる。すなわち、SSL(Secure Sockets Layer)/TLS(Transport Layer Security)プロトコルによって提供されるセキュアな暗号化(秘密鍵、公開鍵を使ったデータ暗号化手法)の上でHTTP通信が行われるので、コンピュータの間の通信内容を秘匿化することができ、その通信内容が第三者に漏洩することは防止される。通信内容の第三者への漏洩を防ぐことができるのであれば、HTTPS以外の暗号化通信を行っても良い。
【0025】
管理者PC200、ユーザPC100A,100B,・・・、および業者PC100A,100B,・・・の構成も、
図2のコンピュータ資源300の構成と同様である。
【0026】
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるコンピュータ資源300の機能構成を示すブロック図である。
【0027】
図2の記憶装置111には、CPU101によって順に実行されることで、コンピュータ資源300を住宅設計図提供システムとして動作させるコンピュータ読取り可能な実行形式のプログラムが複数記録されている。プログラムは、記憶装置111からから読み出され、RAM109上に展開される。プログラムがRAM109上でCPU101によって実行される。
【0028】
プログラムの実行により、
図3に示されるように、コンピュータ資源300は、制御部201、通信部103、検索部203、学習データ記憶部205、データベース207、メモリー209、記憶装置111、表示/出力部211、および入力部213としての機能を発揮する。
【0029】
制御部201は、装置全体の各種制御を行う機能ブロックである。通信部103は、他のコンピュータと通信を行うための機能ブロックである。検索部203は、タグから設計図を検索する機能ブロックである。学習データ記憶部205は、機械学習により得られたデータ(例えばニューラルネットワークを用いるときには、ネットワークの各ノードの情報など)を登録する機能ブロックである。
【0030】
データベース207は、主にタグデータと設計図とを登録するデータベースである。データベース207としてはデータベースサーバのソフトウェアを採用しても良いし、CSVファイルなどの単なるテキストファイルや、表計算ソフト(EXCELなど)のテーブルを記録し、それを検索し、対応するデータを読み出すことでデータベースとしてもよい。
【0031】
メモリ209は、データを一時的に記録するワーキングエリアである。記憶装置111は、不揮発性の記憶装置であり、データベースに記録されるデータ、CADデータ、画像データ、メモリ209のデータなどを記憶する。表示/出力部211は、ディスプレイ、スピーカなどのユーザインタフェースである。入力部213は、マウス、キーボード、マイクなどのユーザインタフェースである。
【0032】
図4は、本発明の第1の実施の形態における住宅設計図提供システムに含まれるデータベースの構成を示す図である。
【0033】
図を参照して、データベースの1行(1レコード)のデータは、データ番号と、1つのCADデータ(または画像データ)のファイルパス、ファイル名と、そのCADデータ(または画像データ)に付与されているタグ(キーワード)とからなっている。1つのCADデータ(または画像データ)に付与されるタグ(キーワード)は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0034】
また、CADデータ(または画像データ)は、圧縮されたファイルであってもよく、1つのCADデータ(または画像データ)内に複数のデータファイルが含まれていてもよい。
【0035】
図5は、コンピュータ資源300に含まれるコンピュータプログラムにより実行される、ユーザからのアクセス処理を示すフローチャートである。
【0036】
以下のフローチャートで示される処理は、記憶装置111に記録されたコンピュータプログラムがRAM109上に読み出され、それをCPU101が順次実行することで実行される。プログラムは、コンパイルされた機械語の実行形式で保存されてもよいし、ソースコードをインタプリタが逐次実行する形式としてもよいし、中間言語で記載された形式としても良い。
【0037】
ユーザPC100A,100B,・・・のWEBブラウザからインターネット900を介してコンピュータ資源300にアクセスがあると、コンピュータ資源300は、住宅設計図提供サイトのWEBページを表示させるためのHTMLデータをユーザPC100A,100B,・・・に送信する。これにより、ユーザPC100A,100B,・・・のWEBブラウザは、住宅設計図提供サイトのWEBページを表示する。
【0038】
住宅設計図提供サイトのWEBページには、タグ(キーワード)を入力するフィールドが含まれている。ユーザがこのフィールドに、1または2以上のタグ(キーワード)を入力し(ステップS101)、検索(送信)ボタンを押下すると、それがコンピュータ資源300に送信される。タグ(キーワード)の入力は、キーボードから直接行われてもよいし、WEBページ内に表示された複数のタグ(キーワード)から所望のものをユーザが選択することとしてもよい(例えば、チェックボックスのチェックや、ドロップダウンリストからの選択など)。
【0039】
タグ(キーワード)は、データベースの検索条件となる。AND検索、OR検索、そのキーワードを含まない(NOT検索)など、検索の種類を選べるようにすることが望ましい。また、自然言語検索によって検索条件を入力することとしてもよい。例えば「40坪、5LDKの2階建てで、採光を重視。玄関に吹き抜けあり。」のような文章をユーザがフィールドに入力することで、その文章から複数のタグを生成(または、その文章から複数のタグをピックアップ、またはその文章を複数のタグに変換)し、複数のタグを用いたAND検索を行うものである。
【0040】
コンピュータ資源300は、送られてきた検索条件に従い、
図4のデータベースを検索し(ステップS103)、検索条件に合致するCADデータ(または画像データ)を取得し、そのデータを含むHTMLデータを作成してユーザPCに送信する。このとき検索条件に合致する複数のCADデータ(画像データ)が存在するのであれば、それを一覧表示し、ユーザの選択を可能とするHTMLデータが作成される。
【0041】
ユーザPCでは、送信されてきたCADデータ(画像データ)の一覧が表示される(ステップS105)。ユーザは、一覧のなかから拡大表示(またはダウンロード)したいものを選択する。これにより、ユーザPCにおいて所望の設計図の拡大表示(またはダウンロード)が行われる(ステップS107)。
【0042】
誤ったタグが付されているなどにより、意図するものではない設計図が一覧に紛れ込んでいる場合は、ユーザはそれを選択し、NG設計図として管理者PC200に送信する。管理者はその内容を確認し、データベースのタグを正しいものに変更する処理を行う(機械学習データを用いて、新たなタグを自動生成してデータベースを修正することとしてもよい)。
【0043】
建物の建築を行いたい設計図があれば、ユーザはそれを選択して複数社へ建築費用の見積もりを依頼することができる(ステップS109)。これは、ユーザからの一括見積ボタンのクリックを受けて、設計図をメールなどで複数の業者PC400A,400B,・・・へ送信する機能である。
【0044】
図6は、コンピュータ資源300に含まれるコンピュータプログラムにより実行される、設計図とタグ・キーワードの機械学習の処理を示すフローチャートである。
【0045】
学習データ記憶部205に格納される機械学習の学習済みデータは、このフローチャートで示される処理によって、システム導入時に作成される。
【0046】
学習のため、設計図データとそれに対応するタグ(キーワード)のデータとのセットが複数準備され、記憶装置111に記憶される。なお、1つの設計図データに対して複数のタグ(キーワード)が付与されていてもよい。
【0047】
CPU101は、記憶装置111から1つの設計図データとそれに対応するタグ(キーワード)のデータのセットを読み出し、それらを機械学習の入力とする(ステップS101、S103)。CPU101は、データのセットの機械学習を行う。これは、設計図データとそれに対応するタグ(キーワード)のデータとの対応付けを行い、将来、一方のデータが入力されたときに、他方のデータを予測して出力するための学習である。
【0048】
設計図データは、gifやjpegなどの画像データ、またはビットマップの画像データとし、それを(例えばラスタ画像として)学習させてもよいし、設計図データを構成するベクタ形式のデータ(CADデータなど)を学習に用いてもよい。また、タグ(キーワード)のデータは、テキストデータとして学習させてもよいし、その単語をベクトルで表現して学習に用いてもよい。
【0049】
また、CADデータであればそれをラスタ画像データに変換したものを学習データとしてもよい。
【0050】
タグ(キーワード)データとしては、画像データに付されているコメントを用いてもよい。また、CADデータ内のコメント文をタグ(キーワード)データとしてもよい。これらのコメントに基づいて、タグ(キーワード)データを自動生成してもよい。タグ(キーワード)データは、管理者が設計図を見て人為的に付与してもよい。
【0051】
記憶装置111内の全てのデータが処理されるまで、ステップS101からの処理が繰り返し行われる(ステップS107)。これによって機械学習済みのデータが得られる。
【0052】
機械学習に用いた設計図データとそれに対応するタグ(キーワード)のデータのセットは、そのまま
図4のデータベースに登録され、ユーザからの検索の対象とされる。
【0053】
図7は、コンピュータ資源300に含まれるコンピュータプログラムにより実行される、設計図の登録処理を示すフローチャートである。
【0054】
新たな設計図が記憶装置111に登録されるとき、
図7の処理がCPU101によって実行される。
【0055】
CPU101は、新たな設計図を入力する(ステップS101)。CPU101は、その設計図に対応するタグ(キーワード)を入力する。またはCPU101は、機械学習のデータを利用して新たな設計図からタグ(キーワード)推測する(ステップS103)。すなわち、タグ(キーワード)は、学習データ記憶部205内の機械学習済のデータを用いて新たな設計図のデータ(画像またはCADデータ)から推測してもよいし、管理者がPC200から手作業で入力することとしてもよい。
【0056】
CPU101は、設計図とタグ(キーワード)とを対応付けて
図4のデータベースに登録する。
【0057】
[実施の形態の効果]
【0058】
以上の実施の形態により、ユーザに住宅設計図を簡易に提供することができる住宅設計図提供システムを提供することが可能となる。また、新たな設計図をシステムに登録するときに機械学習を用いて自動でタグ(キーワード)を付与することができるため、設計図登録時の管理者の負担を減らすことができる。
【0059】
[その他]
【0060】
上記実施の形態においては、機械学習データにより、設計図からタグを生成することとしたが、機械学習データにより、タグが入力されたときにそれに基づいて設計図を自動生成することとしてもよい。
【0061】
管理者PC、ユーザPC、業者PC、コンピュータ資源の少なくとも一部は、デスクトップパソコンであってもよいし、ノートパソコンであってもよいし、タブレット端末であってもよいし、スマートフォンなどのモバイル端末であってもよい。
【0062】
所定のタイミングで設計図データとそれに対応するタグ(キーワード)とを再学習させることとしてもよい。所定のタイミングとは、例えば、コンピュータ資源300へのユーザアクセスが少ない夜間の所定の時間であったり、画面に表示された設計図が定められた回数クリック(選択)されたときである。
【0063】
また上述の通り、検索条件にヒットする複数の設計図をユーザPCに表示し、その中からユーザが所望のものを選択(クリック)して拡大表示やダウンロードを行う場合、統計をとり、選択率が所定の閾値よりも低い設計図は、タグとの対応付けがうまくいっていない可能性が高い。従って、再学習時には選択率が所定の閾値よりも低い設計図とそのタグとのペアは、再学習用のデータから除外することとしてもよい。この場合、このペアをデータベースから除外して、検索の対象から外してもよいし、データベースには残しておいてもよい。選択率が前記所定の閾値よりもさらに低い閾値以下になったことを条件に、当該ペアをデータベースから除外して、検索の対象から外してもよい。
【0064】
また、前述した、NG設計図として送信された設計図とそのタグとのペアを、再学習用のデータから除外することとしてもよい。この場合、このペアをデータベースから除外して、検索の対象から外してもよいし、データベースには残しておいてもよい。NG設計図として送信された回数が所定の回数以上になったことを条件に、当該ペアをデータベースから除外して、検索の対象から外してもよい
【0065】
本実施の形態におけるフローチャートは、複数のソフトウェアにより実行されてもよい。
【0066】
上述の実施の形態、およびそれに含まれる要素(一部の構成、一部の処理)を組み合わせたり、入替えたりすることで新たな別の実施の形態とすることもできる。
【0067】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD-ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザーに提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピューターにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0068】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0069】
300 コンピュータ
101 CPU
103 通信部
109 RAM
111 記憶装置
203 検索部
205 学習データ記憶部
207 データベース
209 メモリ
211 表示/出力部
213 入力部
900 インターネット