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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】マスクフレーム
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20230816BHJP
   A62B 18/08 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A62B18/08 D
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021009220
(22)【出願日】2021-01-24
(65)【公開番号】P2022113175
(43)【公開日】2022-08-04
【審査請求日】2022-12-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】321000587
【氏名又は名称】有限会社ヒロテック
(74)【代理人】
【識別番号】100209668
【弁理士】
【氏名又は名称】樋田 成人
(72)【発明者】
【氏名】河合 保弘
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-183590(JP,A)
【文献】登録実用新案第3221798(JP,U)
【文献】登録実用新案第3117121(JP,U)
【文献】特表2010-540027(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2284062(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0058604(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D13/11
A62B18/00-18/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクの上辺部を挟み嵌合固定する1以上の第1のマスク押さえ爪部を有する上部ホルダー部と、
前記マスクの下辺部を挟み嵌合固定する1以上の第2のマスク押さえ爪部を有する下部ホルダー部と、
前記上部ホルダー部と前記下部ホルダー部とが、一体又は一体的に連結するマスクフレーム本体部と
を具備するマスクフレームであって、
前記マスクフレーム本体部は、上部本体部と下部本体部との嵌合連結する接合体であって、嵌合連結部は、前記上部本体部にロック爪部を有し、前記下部本体部には前記ロック爪部を嵌合させる複数の上下方向に並ぶ掛かり止め開口部を有し、前記ロック爪部と前記掛かり止め開口部との嵌合位置を任意選択し嵌合連結することにより前記マスクフレーム全体の上下方向の長さを変更調節し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能であること
に特徴を有し、
且つ、
前記マスクを装着した際、人の鼻穴部周り及び口部周りと前記マスクとの間に空間を形成させ、
加えて鼻部近傍及び下あご部近傍において前記マスクを肌に密着させるための凹曲面状構造体を形成していること
に特徴を有するマスクフレーム。
【請求項2】
前記マスクフレーム本体部及び/若しくは前記上部ホルダー部及び/若しくは前記下部ホルダー部は、可撓性及び/若しくは屈曲性を有する素材で構成され、
前記上部ホルダー部は、前記マスクを装着した際、人の鼻骨部近傍を左右から覆う凹曲面状構造体であり、
前記下部ホルダー部は、前記マスクを装着した際、人の下あご部近傍を上下から覆うL字状構造体であること
により人の顔面に密着接合すること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項3】
前記マスクフレーム本体部は、人の下あご部近傍において左右2方向に分かれ、且つ前記左右2方向に分かれた部分に連結又は連なる前記下部ホルダー部が、人の下あご左右部に2対形成される構造であること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項4】
前記マスクフレーム本体部と前記上部ホルダー部とが個別部品であって、
前記マスクフレーム本体部と前記上部ホルダー部との接合固定が可能な嵌合部が、前記マスクフレーム本体部又は前記上部ホルダー部の上下方向に複数箇所を有し、
前記上部ホルダー部を接合固定する前記嵌合部を上下方向の何れかに任意選択することによりマスクフレーム全体の上下方向の長さを調整し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能であること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項5】
前記マスクフレーム本体部と前記下部ホルダー部とが個別部品であって、
前記マスクフレーム本体部と前記下部ホルダーとの接合固定が可能な嵌合部が、前記マスクフレーム本体部又は前記下部ホルダー部の上下方向に複数箇所を有し、
前記下部ホルダー部を接合固定する前記嵌合部を上下方向の何れかに任意選択することによりマスクフレーム全体の上下方向の長さを調整し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能であること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項6】
前記上部ホルダー部の第1のマスク押さえ爪部は、折れ曲がることによりマスクの上辺部を挟み込み且つ前記上部ホルダーの掛かり代に掛かり止め固定される構造であること、
及び、前記下部ホルダー部の第2のマスク押さえ爪部は、折れ曲がることによりマスクの下辺部を挟み込み且つ前記下部ホルダーの掛かり代に掛かり止め固定される構造であること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項7】
前記上部ホルダー部及び前記下部ホルダー部は、シリコンゴム及び/若しくは天然ゴム及び/若しくは合成樹脂エラストマー及び/若しくは可撓性合成樹脂素材及び/若しくは可撓性を有する素材で構成されていること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【請求項8】
前記マスクフレーム本体部は、人の鼻先を受ける部分近傍の鼻部開口部と、人の口部を受ける部分近傍の口部開口部とを有していること
に特徴を有する請求項1に記載のマスクフレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛生マスクの顔面側に装着し、鼻口部の通気性を高めるための手段であるマスクフレームに関し、特に顔肌にやさしく更に衛生マスクの大きさに左右されないマスクフレームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、衛生マスクに代表されるようなマスクは、防塵用や防毒用、花粉対策用、防菌用等に使用される他、感染症の原因であるウィルス対策としても使用されている。布や不織布で構成されたマスクは、空気浄化作用を手軽に実現でき、加えて呼吸や会話のし易い環境をマスク着用者に提供する。本発明の記載においては、防毒マスク等の専門的かつ高度な機能を要求されるマスクではなく、上記のような布製又は不織布製の一般的な衛生マスクについて記載し、本記載の中では「マスク」と称するものとする。
【0003】
しかし、通常のマスクは、長時間装着していると密着されて息苦しく、また顔面の鼻部、頬部、顎部等に違和感のみならず跡形等が残ったり、場合によっては肌荒れ等を起こすことも有る。女性にとっては、マスクによって化粧が剥がれたり、口紅が取れたりすることもある。加えてアレルギー症の人は、マスクの材質である布又は不織布によってアレルギーを発症することもある。
【0004】
また、最近のノーズワイヤー付きのマスクは、容易に曲げることができる軟質ワイヤー等の素材をマスク上部に設置したものであり、簡単に曲げることでマスク端部を顔面の鼻部の凹凸に添わせることができる。しかしこれも、鼻部にフィットしにくく、マスク装着時に鼻部を外部に露出させてしまうことも多い。当然、鼻部が露出することで、鼻呼吸による防菌防ウィルス機能は消失してしまう。
【0005】
上記のような問題を解決するために、近年様々な研究に基づく各種提案が下記に掲げる先行文献のように成されてきた。
【0006】
たとえば、特許文献1では、マスクの内側に装着して使用されるマスク用パッドにおいて、鼻孔と口を覆う形状であって通気性のない樹脂材によって立体成形されたパッド本体と、クッション性と通気性を有するフィルタ材からなり、前記パッド本体の周縁に取り付けられる接顔側吸排気部と、前記パッド本体の顔装着時の口に対向する位置に設けられる孔からなるマスク側吸排気部とを有することを特徴とするマスク用パッドに関する技術思想が開示されている。
【0007】
しかし、この例では、マスク用パッドが大きく、口周り全体を覆う形態であるため、重く装着時には非常に煩わしいものとなる。また空気貫通部が狭く息苦しいことが想像できる。加えて、マスク用パッドが口鼻を覆うマスク形態であるため、何度も繰り返し使用するのは返って衛生上好ましいものとは言えない。そして、広く一般の人々が簡易に使用することができるものとは言い難い。
【0008】
また特許文献2では、略方形のマスク本体の両側に装着紐を配したマスクで、しかも上記マスク本体に膨らみをもたせて使用者の口の前に空間を形成するようにしたマスクに配されて上記空間を確保する為の保型手段において、上記マスク本体内側の両側縁部分に固定される両端部分と、それら両端部分の間で弾発性を持って湾曲する架橋部分とを有して成り、上記マスク本体を内側から受ける為の支持架材と、上記支持架材の少なくとも上記両端部分を上記マスク本体の内側に固定する為の固定手段とを有することを特徴とするマスク保型具に関する技術思想が開示されている。
【0009】
しかし、この例においても、マスクの口周り部を架橋部分で持ち上げ、口周り部に空間を形成させるだけのものであり、息苦しさは解消されるかもしれないが、架橋部材の軟弱性によっては既に記載したノーズワイヤー付きのマスクの域を出ない。さらに、マスク装着時のズレによって鼻部が外部に露出したり、顎部の装着が外れたりする不具合が発生することが自明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2015-12896号公報
【文献】特開2003-93528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明はこうした従来技術上の問題点を解決することを企図したものであり、誰もが簡易に使用する衛生マスクにおいて、長時間装着による呼吸の息苦しさを軽減し、顔肌への密着を軽減することによって肌荒れやアレルギーをも軽減し、そして化粧や口紅の剥がれを防止し、且つマスクズレによる鼻部の露出や顎部の露出を回避できるマスクとなるためのマスクフレームを開発し提供することを課題とする。
【0012】
また、大小のサイズの違う布製又は不織布製のマスクにも共通に適用でき、マスク使用時における安全性と装着作業性を格段に向上させつつ、製造コスト等の経済効率も格段に向上させることの可能なマスクフレームを提供することを課題及び目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる課題を解決するため、本発明に係るマスクフレームは、
マスクの上辺部を挟み嵌合固定する1以上の第1のマスク押さえ爪部を有する上部ホルダー部と、
前記マスクの下辺部を挟み嵌合固定する1以上の第2のマスク押さえ爪部を有する下部ホルダー部と、
前記上部ホルダー部と前記下部ホルダー部とが、一体又は一体的に連結するマスクフレーム本体部と
を具備するマスクフレームであって、
前記マスクフレーム本体部は、上部本体部と下部本体部との嵌合連結する接合体であって、嵌合連結部は、前記上部本体部にロック爪部を有し、前記下部本体部には前記ロック爪部を嵌合させる複数の上下方向に並ぶ掛かり止め開口部を有し、前記ロック爪部と前記掛かり止め開口部との嵌合位置を任意選択し嵌合連結することにより前記マスクフレーム全体の上下方向の長さを変更調節し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能であること
に特徴を有し、
且つ、
前記マスクを装着した際、人の鼻穴部周り及び口部周りと前記マスクとの間に空間を形成させ、
加えて鼻部近傍及び下あご部近傍において前記マスクを肌に密着させるための凹曲面状構造体を形成していること
に特徴を有する。
【0014】
つまり本発明に係るマスクフレームは、衛生マスク等のマスクの裏面である顔がわに装着して、人が本発明に係るマスクフレームを装着したマスクを着けた際、鼻先の上部から下あごまでをマスクできちんと覆うことができ、且つ鼻穴部及び口部近傍においてはマスクと顔面との間の空間を形成することにより呼吸や会話を息苦しくなく行うことができるように考案された発明である。
【0015】
また、本発明に係るマスクフレームは、人の鼻先上部近傍から頬の中央部近傍を経て下あご部まで連なるマスクフレームであり、全体が顔面に対して柔らかな凹曲面状構造体であるため、鼻部近傍及び下あご部近傍においてマスクを柔らかく肌に密着させることができる。(図1図2図6図7参照。但し、本発明は、マスクフレームの外形を図1図2図6図7のように限定するものではない。本発明の本質は、上記各部の機能を具現化する形状を選択し得るマスクフレームの技術思想にある。)
【0016】
本発明に係るマスクフレームは、上部ホルダー部と下部ホルダー部そしてマスクフレーム本体部を有するが、これら各部は別部材であってもよく、また一体化マスクフレームであってもよい。また全体を2分割される構造であるマスクフレームであってもよい。本発明の記載においては、上記上部ホルダー部及び下部ホルダー部、マスクフレーム本体部の各部の機能を詳しく説明するために便宜上別部材として記載することがある。
【0017】
加えて上部ホルダー部と下部ホルダー部及びそれらに付随する第1のマスク押さえ爪部と第2のマスク押さえ爪部の数は各々1以上あればよく、本発明は、その数を限定するものではない。後述するが、人が装着するマスクに簡易に取付けて使用でき、且つ簡易に取り外すことができる構造であり、繰り返し使用することが可能である。
【0018】
そして本発明に係るマスクフレームの前記マスクフレーム本体部及び若しくは前記上部ホルダー部及び若しくは前記下部ホルダー部は、可撓性及び若しくは屈曲性を有する素材で構成され、前記上部ホルダー部は、前記マスクを装着した際、人の鼻骨部近傍を左右から覆う凹曲面状構造体であり、前記下部ホルダー部は、前記マスクを装着した際、人の下あご部近傍を上下から覆うL字状構造体であることにより人の顔面に柔らかく密着接合する形態をとることができる。
【0019】
マスクフレーム本体部及び上部ホルダー部、下部ホルダー部が可撓性及び屈曲性を有する素材で構成されているため、人の顔面肌に優しく密着接触し違和感を生じさせない。可撓性及び屈曲性を有する素材とは、合成樹脂エラストマー又はシリコン樹脂又はシリコンゴム、ウレタンゴム、ネオプレンゴム等の軟質性合成樹脂が好ましいが、天然ゴムや軟質金属であってもよく、本発明は軟質材質を限定するものではない。
【0020】
繰り返すが、上部ホルダー部及び下部ホルダー部は、合成樹脂エラストマー若しくはシリコンゴム若しくは天然ゴム若しくはウレタンゴム若しくはネオプレンゴム等の軟質性合成樹脂素材若しくはその他の軟質性素材で構成されている態様をとることもできる。上部ホルダー及び下部ホルダーは人の肌に接する部分であるため、特に軟質である素材を用いて、且つ対皮膚アレルギー性等の機能を付加してもよいことは言うまでもない。また、本発明においては可撓性及び屈曲性を有する軟質性合成樹脂と称しているが、射出成形製法等における一般的な熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂も、可撓性及び屈曲性を有する素材であれば適用可能であり本発明の技術思想に入ることを主張する。
【0021】
加えて、より具体的には、本発明に係るマスクフレームの前記マスクフレーム本体部は、上部本体部と下部本体部との嵌合連結する接合体であって、前記上部本体部と前記下部本体部の嵌合連結部を上下方向に選択可能な複数個有することにより前記マスクフレーム全体の上下方向の長さが可変である態様をとることもできる。
【0022】
また本発明に係るマスクフレームの上部ホルダー部は、マスクを装着した際、人の鼻骨部近傍を左右から覆う凹曲面状構造体であるため、例えば、人の鼻骨上部の目頭近傍部から鼻先への傾斜部分に上部ホルダー部の凹曲面状構造をあてがい、その両サイドを人の両頬部に接するまで深く形成することによって、鼻の脇の隙間を無くしてマスクを装着することができる。上部ホルダー部に固定されたマスク上辺部が、上部ホルダー部の形状に即して人の鼻脇の肌に密着するからである。
【0023】
マスクを装着した際、鼻の両脇に隙間が生じることは、埃塵・ウィルス等の呼吸による侵入又は排出拡散を助長してしまう。本発明に係るマスクフレームは上記上部ホルダー部の構造によりこれを防御することができる。加えて、鼻の非常に高い西洋人等に対しても本発明に係るマスクフレームは、鼻の両脇の隙間を無くして肌に密着するマスクの装着を可能にすることができる。いわゆるマスク鼻出し装着をも防止することができる。
【0024】
そして本発明に係るマスクフレームの前記嵌合連結部は、前記上部本体部にロック爪部を有し、前記下部本体部には前記ロック爪部を嵌合させる複数の上下方向に並ぶ掛かり止め開口部を有し、前記ロック爪部と前記掛かり止め開口部との嵌合位置を任意選択し嵌合連結することにより前記マスクフレーム全体の上下方向の長さを変更調節し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能である形態をとることもできる(図6図7図8参照)。
【0025】
つまり、人が使用するマスクは、大きさサイズがまちまちであり、特に子ども用マスク、女性用マスク、大人用マスクなどの違いによっては上下方向の長さも大きく異なる。そのように寸法の違う種々のマスクにも全て適用できるように、本発明に係るマスクフレームは長さを調節して使用することができる。
【0026】
また本発明に係るマスクフレームの前記マスクフレーム本体部は、人の下あご部近傍において左右2方向に分かれ、且つ前記左右2方向に分かれた部分に連結又は連なる前記下部ホルダー部が人の下あご左右部に2対形成される構造である形態をとることもできる。
【0027】
人の下あご部は人によって形状が異なるため、マスクフレームの下部から左右2方向に分岐させて、その先端部に下部ホルダー部を形成し、下部ホルダー部とそれに固定されたマスクを、人の下あごの左右の両サイドからLの字状に覆い装着することによって、肌に柔らかく密着させることができる。
【0028】
本発明に係るマスクフレームの前記マスクフレーム本体部と前記上部ホルダー部とが個別部品である場合は、前記マスクフレーム本体部と前記上部ホルダー部との接合固定が可能な嵌合部が、前記マスクフレーム本体部又は前記上部ホルダー部の上下方向に複数箇所を有し、前記上部ホルダー部を接合固定する前記嵌合部を上下方向の何れかに任意選択することによりマスクフレーム全体の上下方向の長さを調整し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能である形態をとることができる。
【0029】
同様に、本発明に係るマスクフレームの前記マスクフレーム本体部と前記下部ホルダー部とが個別部品である場合は、前記マスクフレーム本体部と前記下部ホルダーとの接合固定が可能な嵌合部が、前記マスクフレーム本体部又は前記下部ホルダー部の上下方向に複数箇所を有し、前記下部ホルダー部を接合固定する前記嵌合部を上下方向の何れかに任意選択することによりマスクフレーム全体の上下方向の長さを調整し、マスクの上下方向の大きさの如何に関わらず適合することが可能である形態をとることができる。
【0030】
つまりマスクフレーム本体部と上部ホルダー又は下部ホルダーとの接合嵌合する嵌合部が、マスクフレームの上下方向に複数構成されていることにより、例えばその嵌合部をマスクフレーム本体部の中央側の嵌合部を選択して接合嵌合させた場合は、本発明に係るマスクフレームは上下方向の長さが全体として短くなる。これにより、上下方向の長さが短いマスクに対して調和良くフィット固定することができる(図3図4参照)。
【0031】
逆に、その嵌合部をマスクフレーム本体部の上下外側の嵌合部を選択して接合嵌合させた場合は、本発明に係るマスクフレームは上下方向の長さが全体として長くなる。これにより、上下方向の長さが長いマスクに対して調和良くフィット固定することができる。
【0032】
加えて、本発明に係るマスクフレームの前記上部ホルダー部の第1のマスク押さえ爪部は、折れ曲がることによりマスクの上辺中央部を挟み込み且つ前記上部ホルダーの掛かり代に掛かり止め固定される構造であること、及び、前記下部ホルダー部の第2のマスク押さえ爪部は、折れ曲がることによりマスクの下辺部を挟み込み且つ前記下部ホルダーの掛かり代に掛かり止め固定される構造である態様をとることができる。
【0033】
つまり、上部ホルダー部の第1のマスク押さえ爪部も下部ホルダー部の第2のマスク押さえ爪部も、押さえ爪部がマスクの上辺部又は下辺部を折り返して挟み込み、その押さえ爪部の先端部近傍がホルダーの掛かり代によって掛かり止め固定される構造であるため、簡単にワンタッチでマスクに装着し、同様に簡単にワンタッチで取り外すことができる。
【0034】
但し、本発明に係るマスクフレームは、上下ホルダー部の押さえ爪部構造を厳密に限定するものではなく、上記のように簡単にワンタッチでマスクに装着し、同様に簡単にワンタッチで取り外すことができる押さえ爪部構造であれば、従来の技術をも包含するものである。すなわち、接合及び嵌合構造は、従来技術においても様々な構造が可能であり、均等論的対応においても本発明の技術思想に包含されることを主張する。
【0035】
本発明に係るマスクフレームの前記マスクフレーム本体部は、人の鼻先を受ける部分近傍の鼻部開口部と、人の口部を受ける部分近傍の口部開口部とを有する態様をとることもできる。
【0036】
マスクフレーム本体部は、その構造上、マスク装着時に人の鼻部及び口部の近傍の肌に接することになる。よって、マスクと人の鼻穴部及び口部との間の隙間を十分に確保して呼吸をしやすくするために、本発明に係るマスクフレームは、マスクフレーム本体部の鼻穴部及び口部に接する部分に開口部を設ける構造をとることもできる。本発明はマスクフレーム本体部の外形の形状及び上記開口部等の形状を詳細に限定するものではない。
【0037】
つまり、本発明に係るマスクフレームの全体構造は、マスクフレーム本体及び下部ホルダー部、上部ホルダーで構成されているため、上記のように全体として種々の構造をとることができる。例えば、マスクフレーム本体及び下部ホルダー部、上部ホルダーの一体型又は個別部品連結型、マスクフレーム全体の2分割型、マスクフレーム全体のIの字形状型、逆Yの字形状型、Xの字形状型、等々様々な構造をとることができる。本発明は、上記様々な形態及び構造を個別に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載する技術思想を反映する形態及び構造を全て権利範囲として主張するものである。
【0038】
同様に、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することも可能である。これらは均等論的対応を含めてすべて、本技術思想の一部である。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、誰もが簡易に使用する衛生マスクにおいて、長時間装着による呼吸の息苦しさを軽減し、顔肌への密着を軽減することによって肌荒れやアレルギーをも軽減し、そして化粧や口紅の剥がれを防止し、且つマスクズレによる鼻部の露出や顎部の露出を回避できるマスクとなるためのマスクフレームを提供することが可能となる。
【0040】
また、大小のサイズの違う布製又は不織布製等のマスクにも共通に適用でき、マスク使用時における安全性と装着作業性を格段に向上させつつ、製造コスト等の経済効率も格段に向上させることの可能なマスクフレームを提供することができる。つまり、既に記載した課題や目的を全て達成することのできるマスクフレームを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージを示した斜視概念図である。
図2】本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージをマスク側から示した斜視概念図である。
図3】本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部と上部ホルダーのイメージを示した斜視概念図である。
図4】本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部と上部ホルダーのイメージを示した斜視概念図である。
図5】本発明の一実施形態に係るマスクフレームの下部ホルダーのイメージを示した斜視概念図である。
図6】本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージを示した概念図である。
図7】本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージを横から示した概念図である。
図8】本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体の延伸イメージを示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0043】
本発明の一実施形態として、以下より実施例1と実施例2について説明する。
【0044】
まず、実施例1について、図1図2図3図4図5を用いて説明する。
【0045】
図1は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージを示した斜視概念図である。同図は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームを顔面がわから見た概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、マスク顔面がわ2に装着され、マスクフレーム本体部15と上部ホルダー11、下部ホルダー13とから構成されている。マスクフレーム本体部15の中央部上がわの人の鼻穴部にあたる部分には鼻部開口部16があり、中央部下がわの人の口部にあたる部分には口部開口部17が形成されている。
【0046】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの上部には、上部ホルダー11が嵌合結合されており、上部ホルダー11の上部には第1のマスク押さえ爪部12があり、マスクの上辺略中央部を挟み込み嵌合固定する構造となっている。同様に、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの下部には、下部ホルダー13が嵌合結合されており、下部ホルダー13の下部には第2のマスク押さえ爪部14があり、マスクの下辺の下あご近傍の左右2箇所において挟み込み嵌合固定する構造となっている。
【0047】
図1においては、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの下部ホルダー13は、下あごの左右両サイド2方向に分かれて装着される形態に表現されている(本発明においては、便宜上「逆Yの字形状型」と称する。)が、例えば、下部ホルダー13は2方向に分かれず一本で、下あご部に装着される形態であってもよい。本発明においては、「Iの字形状型」と称する。
【0048】
図2は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージをマスク側から示した斜視概念図である。つまり同図は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームをマスクがわから見た概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部15の上部には、上部ホルダー11が爪18によって嵌合結合されており、マスクフレーム本体部15の下部には、下部ホルダー13が嵌合結合されている。
【0049】
図1及び図2からわかるように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、顔面がわを凹状とする凹曲面状構造体を形成している。つまり図2においては、マスク側を凸状とする凸曲面状構造体を形成している。このような構造を有することにより、人がマスクをかけた際、鼻穴部及び口部とマスクとの間に空間を形成し、呼吸の息苦しさの軽減及び顔肌へのマスク密着の軽減を成し得ている。
【0050】
図3は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部と上部ホルダーのイメージを示した斜視概念図である。図3の左側には、マスクフレーム本体部15の上部が描かれており、右側には上部ホルダー11が描かれている。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部15の上部には、上部ホルダー12と嵌合結合するための爪受け開口部19が形成されている。爪受け開口部19の位置は、上部ホルダー12の最上部と鼻部開口部16の左右の合計3箇所に有り、その各々の位置には上下方向に3個ずつの爪受け開口部19が形成されている。
【0051】
図3の右側に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの上部ホルダー11には、マスクフレーム本体部15と嵌合結合するための爪18が、上部ホルダー11の下部中央と下部左右との3箇所に一つずつ形成されている。図3の右側に描かれた上部ホルダー11は、図3の左側に描かれたマスクフレーム本体部15の背面側から嵌合結合される形態となっている。上部ホルダー11の各々の爪18は、マスクフレーム本体部15の各々の爪受け開口部19に差し込まれて嵌合結合する。
【0052】
図4は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部と上部ホルダーのイメージを示した斜視概念図である。つまり、図4は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部15と上部ホルダーが嵌合結合された後のイメージを示している。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクフレーム本体部15の3箇所に形成された爪受け開口部(図示番号20、21、22は、図3における爪受け開口部19を説明上3種に分けたものである。)は、3箇所それぞれ上下方向に3個ずつ形成されている。
【0053】
図4に示すように、マスクフレーム本体部15の3箇所に形成された爪受け開口部19の各々3個の爪受け開口部をそれぞれ下から、便宜上、爪受け開口部(小マスク用)20、爪受け開口部(中マスク用)21、爪受け開口部(大マスク用)22とする。例えば各々の3個の爪受け開口部の一番下の爪受け開口部(小マスク用)20に嵌合結合された場合は、上部ホルダー11の最上部である第1のマスク押さえ爪部12はマスクフレーム本体部15に近接し、マスクフレーム全体の上下方向の長さが短くなる。これによって、上下方向の短い小さなマスクにも装着が可能になる。
【0054】
同様に、例えばマスクフレーム本体部15の各々の3個の爪受け開口部の一番上の爪受け開口部(大マスク用)22に上部ホルダー11が嵌合結合された場合は、上部ホルダー11の最上部である第1のマスク押さえ爪部12はマスクフレーム本体部15から上側に伸び、マスクフレーム全体の上下方向の長さが長くなる。これによって、上下方向の長い大きなマスクにも装着が可能になる。
【0055】
図4に示すように、上部ホルダー11の最上部にある第1のマスク押さえ爪部12は、マスク上辺部を、折れ曲がり覆って挟み込み、第1のマスク押さえ爪部12の根本にある掛かり止め部に掛かり止めされてマスクに固定される形態となっている。いわゆるロック爪によるパッチン固定形態である。この形態の概要図は、後述する図5に示す下部ホルダー13の形態と略同様形態であるため割愛する。
【0056】
図5は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの下部ホルダーのイメージを示した斜視概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの下部ホルダー13の最下部の第2のマスク押さえ爪部14は、マスクの下辺部を、折れ曲がり覆って挟み込み、第2のマスク押さえ爪部14の根本にある掛かり止め部(ロック爪23)に掛かり止めされてマスクに固定される形態となっている。いわゆるロック爪23によるパッチン固定形態である。
【0057】
図5に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームのマスクとの装着部が、上記のようないわゆるロック爪23によるパッチン固定形態であることにより、マスクへの装着及び取り外しが簡易となり、使用者にとって非常に使い勝手のよいマスクフレームとなる。
【0058】
また、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、マスクフレーム本体部15と上部ホルダー11との嵌合接合箇所を例えば上下方向3箇所において選択することで、大サイズから小サイズのマスクに適合することができることを、図4を例に説明したが、これと同様に、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、マスクフレーム本体部15と下部ホルダー13との嵌合接合箇所を例えば上下方向3箇所において選択接合する形態とすることも可能である。これによっても、大サイズから小サイズのマスクに適合することができる。
【0059】
次に、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの実施例2について、以下より図6図7図8を用いて説明する。
【0060】
図6は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージを示した概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、マスクフレーム本体部が上部本体部24と下部本体部25とに分割されており、嵌合連結部26を介して連結接合される形態となっている。そして、上部ホルダー11は上部本体部24と一体を成し、下部ホルダー13は下部本体部25と一体を成している。
【0061】
図6に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの上部本体部24の下側の嵌合連結部26は、ロック爪27を有し、下部本体部25の上側の嵌合連結部26に挿入連結される形態となっている。下部本体部25の上側の嵌合連結部26には、掛かり止め開口部28が例えば上下方向に4箇所設けられており、上部本体部24のロック爪27が任意の位置に掛かり止め固定される形態となっている。
【0062】
本発明の一実施形態に係るマスクフレームの上部本体部24の下側の嵌合連結部26のロック爪27の位置は、嵌合連結部26の中央以外にあってもよく、またその数も複数であってもよい。つまり連結嵌合される下部本体部25の掛かり止め開口部28の位置及び数が適合していればよい。マスクフレーム本体部の強度によってそれらは適時選択される設計事項にすぎない。但し、下部本体部25の掛かり止め開口部28は、上下方向に均等に複数配置されることによって、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの上下方向の長さを任意に調節することが可能になる。
【0063】
図6においては、上部本体部24のロック爪部27は、下部本体部25の最も下側の掛かり止め開口部28に掛かり止め固定されている状態を示している。これにより、図6において明らかなように本発明の一実施形態に係るマスクフレームが上下方向に最も短くなった状態を表している。この場合は、上下方向が短い小さなマスクに装着対応できるマスクフレームとなっている。
【0064】
図6に示すように、上部本体部24に一体化している上部ホルダー11は、マスク上辺において曲がり挟み込み嵌合固定する第1のマスク押さえ爪部12を有している。これは、図5において詳細を説明した構造と同一である。また同様に下部本体部25に一体化している下部ホルダー13は、マスク下辺において曲がり挟み込み嵌合固定する第2のマスク押さえ爪部14を有している。これも、図5において詳細を説明した構造と同一である。
【0065】
図7は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体イメージを横から示した概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、マスクを装着した際、人の鼻骨部近傍を左右から下あご部まで覆う凹曲面状構造体である。図7においては、右側が人の顔面に接する側であり、左側がマスクに接する側である。
【0066】
図7に示すように、マスクを装着した際、人の鼻穴部周り及び口部周りとマスクとの間に空間を形成させ、加えて鼻部近傍及び下あご部近傍においてマスクを肌に柔らかく密着させるための凹曲面状構造体を形成している。特に下あご部では、下部ホルダー13がL字型に下あご部に柔らかく密着フィットする構造となっている。
【0067】
図7に示すように、上部本体部24及び下部本体部25の嵌合連結部26は、ロック爪部27によって嵌合連結されている。また、嵌合連結部26は、上部本体部24の下部が下部本体部25の上部内にスライド挿入される形態となっており、嵌合連結部26は、ロック爪部27のみではなく形状全体で強度を保持する構造となっている。
【0068】
図8は、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの全体の延伸イメージを示した概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームの上部本体部24は、上方に引き出され、嵌合連結部26の延伸部29が表されている。つまり上部本体部24のロック爪部27は、下部本体部25の嵌合連結部26の最も上部の掛かり止め開口部28に嵌合連結固定され、本発明の一実施形態に係るマスクフレームが最も上下方向に長くなった状態となっている。この場合は、上下方向が長い大きなマスクに装着対応できるマスクフレームとなる。
【0069】
図8に示すように、上部本体部25のロック爪部27の嵌合連結固定される下部本体部25の掛かり止め開口部28は、上下方向に4箇所均等間隔に設けられているが、本発明はその数を限定するものではない。主張すべき事項は、上下方向に位置することにより本発明に係るマスクフレームの上下方向全体の延伸、縮小を可能とさせる技術思想にある。これにより、本発明に係るマスクフレームは、一つで、大きさが様々なマスクに適応することが可能となる。
【0070】
このように、本発明の一実施形態に係るマスクフレームは、様々な形態をとることが可能である。つまり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。これらはすべて、本技術思想の一部である。
【産業上の利用可能性】
【0071】
上述したように、本願に係る発明によれば、誰もが簡易に使用する衛生マスクにおいて、長時間装着による呼吸の息苦しさを軽減し、顔肌への密着を軽減することによって肌荒れやアレルギーをも軽減し、そして化粧や口紅の剥がれを防止し、且つマスクズレによる鼻部の露出や顎部の露出を回避できるマスクとなるためのマスクフレームの提供が可能となる。
【0072】
また、大小のサイズの違う布製又は不織布製等のマスクにも共通に適用でき、マスク使用時、ワンタッチという安全性と装着作業性を格段に向上させ、形状の簡易性から生ずる製造コスト等の経済効率も格段に向上させることの可能なマスクフレームが実現化される。
【0073】
したがって、本発明は、一般的な衛生マスクとしての利便性にとどまらず、マスク装着での作業を必須とする工業用途としての防塵等のマスクにも適用することができる。つまり、あらゆる産業においても利用用途が予想できる。よって、本願は、各種産業に対して大きな有益性をもたらすものである。
【符号の説明】
【0074】
1 マスクフレーム(顔面がわ)
2 マスク(衛生マスク)
3 マスクフレーム(マスクがわ)
11 上部ホルダー
12 第1のマスク押さえ爪部
13 下部ホルダー
14 第2のマスク押さえ爪部
15 マスクフレーム本体部
16 鼻部開口部
17 口部開口部
18 爪
19 爪受け開口部
20 爪受け開口部(小マスク用)
21 爪受け開口部(中マスク用)
22 爪受け開口部(大マスク用)
23 ロック爪
24 上部本体部
25 下部本体部
26 嵌合連結部
27 ロック爪部
28 掛かり止め開口部
29 延伸部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8