IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社アラミックの特許一覧

<>
  • 特許-シャワーヘッド 図1
  • 特許-シャワーヘッド 図2
  • 特許-シャワーヘッド 図3
  • 特許-シャワーヘッド 図4
  • 特許-シャワーヘッド 図5
  • 特許-シャワーヘッド 図6
  • 特許-シャワーヘッド 図7
  • 特許-シャワーヘッド 図8
  • 特許-シャワーヘッド 図9
  • 特許-シャワーヘッド 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】シャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/28 20060101AFI20230816BHJP
   A61H 15/00 20060101ALI20230816BHJP
   B05B 1/18 20060101ALI20230816BHJP
   A61H 9/00 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
A47K3/28
A61H15/00 320B
B05B1/18 101
A61H9/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022085345
(22)【出願日】2022-05-25
【審査請求日】2022-06-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)2022年2月7日に、SANEI株式会社に送信したメールにて公開。(2)2022年2月8日~10日に、マイドームおおさか(大阪府大阪市中央区本町橋2番5号)にて開催された中山福見本市(主催者:中山福株式会社)にて公開。(3)2022年3月15日に、セント・ラファエロチャペル御堂筋(大阪府大阪市中央区北久宝寺町4-1-6)にて開催された第7回インフルエンサーマーケット(主催者:株式会社マザープラス)にて公開。(4)2022年3月16日に、株式会社友和本社(東京都中野区中央5-7-1)にて公開(5)2022年3月18日に、エディオン広島本店(広島県広島市中区紙屋町2-1-18)にて、小泉成器株式会社に公開。(6)2022年3月22日に、株式会社あらた本社(東京都江東区東陽6丁目3番2号イースト21タワー)にて公開。(7)2022年3月22日に、小泉成器株式会社首都圏営業所(埼玉県草加市氷川町2179-17)にて公開。(8)2022年3月24、25日に、横浜産貿ホール(神奈川県横浜市中区山下町2番地産業貿易センタービル1階)にて開催された、2022Recipeレシピ~身近な暮らしのなかで出来ること#1~(主催者:株式会社エコー)にて公開。(9)2022年3月29日に、株式会社カクダイ埼玉営業所(埼玉県川口市青木3丁目5番21号)にて公開。(10)2022年3月30日に、株式会社カクダイ大阪支店に送信したメールにて公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (11)2022年3月30日に、株式会社カクダイ広島支店に送信したメールにて公開。(12)2022年3月30日に、株式会社あらた関西支社(大阪府堺市美原区丹上435番地1)にて公開。(13)2022年3月30日に、株式会社あらた中四国支社に送信したメールにて公開。(14)2022年3月30日に、菅野株式会社(広島県広島市中区羽衣町8番19号)にて公開。(15)2022年3月30日に、株式会社友和 YDC広島・松山SO(サテライトオフィス)・YDCさぬきに送信したメールにて公開。(16)2022年3月30日に、広島共和物産株式会社に送信したメールにて公開。(17)2022年3月30日に、株式会社ワイ・ヨット大阪店に送信したメールにて公開。(18)2022年3月30日に、カドヤ産商株式会社に送信したメールにて公開。(19)2022年3月30日に、株式会社藤栄 大阪支社に送信したメールにて公開。(20)2022年3月30日に、株式会社スリーキューブに送信したメールにて公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (21)2022年3月30日に、ウノプロジェクト株式会社(現名称:株式会社ビケイン)に送信したメールにて公開。(22)2022年3月30日に、株式会社山善(東京都江東区有明3-5-7 TOC有明イーストタワー15階)にて公開。(23)2022年3月30日に、株式会社山善 九州支社(福岡県福岡市博多区東比恵2-20-18)にて公開。(24)2022年3月30日に、ヤマゼンクリエイト株式会社広島支店(広島県広島市西区中広町1-18-33)にて公開。(25)2022年3月30日に、SANEI株式会社 福岡支店(福岡県福岡市東区松崎2丁目7番30号)にて公開。(26)2022年3月30日に、ヤマゼンクリエイト株式会社(東京都港区港南2-16-2 太陽生命品川ビル12階)にて公開。(27)2022年3月30日に、アピデ株式会社 本社(大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目9番7号)にて公開。(28)2022年3月30日に、株式会社あらた九州支社(福岡県福岡市東区箱崎ふ頭5丁目5-5)にて公開。(29)2022年3月30日に、トップ産業株式会社 本社(大阪府吹田市豊津町12-43 トップ産業ビル)にて公開。(30)2022年3月30日に、株式会社友和 YDC朝倉(福岡県朝倉市比良松503-1)にて公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (31)2022年3月30日に、小泉成器株式会社福岡営業所に送信したメールにて公開。(32)2022年3月30日に、株式会社福井 本社(大阪府堺市堺区九間町東1-1-10)にて公開(33)2022年3月30日に、クラスアップ株式会社 本社(滋賀県栗東市安養寺7丁目6-12-3)にて公開。(34)2022年3月31日に、コストコホールセールジャパン(神奈川県川崎市川崎区池上新町3-1-4)にて公開。(35)2022年4月1日に、アルファックス・コイズミ株式会社(埼玉県草加市氷川町2179-17)にて公開。(36)2022年4月4日に、株式会社 友和 富士SOに送信したメールにて公開。(37)2022年4月6日に、株式会社エコー都岡営業所(神奈川県横浜市旭区都岡町29-2)にて公開。(38)2022年4月6日に、小泉成器株式会社 首都圏営業所(埼玉県草加市氷川町2179-17)にて公開。(39)2022年4月8日に、株式会社藤栄 東京本社(東京都目黒区平町1-2-2)にて公開。(40)2022年4月11日に、株式会社友和 本社(東京都中野区中央5-7-1)にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (41)2022年4月11日に、SANEI株式会社 新潟営業所(新潟県新潟市中央区女池神明2丁目1番10号)にて公開。(42)2022年4月12日に、中山福株式会社 関東支店(埼玉県加須市花崎5丁目32-2 加須下高柳工業団地内)にて公開。(43)2022年4月12日に、株式会社コメリ(新潟県新潟市南区清水4501-1)にて公開。(44)2022年4月13日に、株式会社コジマ(ビックカメラグループ)にウェブ会議にて公開。(45)2022年4月14日に、エディオン一宮店(岡山県岡山市北区楢津621-1)にて、小泉成器株式会社に公開。(46)2022年4月14日に、株式会社エコー本社(神奈川県横浜市瀬谷区卸本町9279-63)にて公開。(47)2022年4月15日に、株式会社あらた中部支社(愛知県名古屋市中区大須1丁目21-10)にて公開。(48)2022年4月18日に、小泉成器株式会社大阪事業所(大阪府大阪市住之江区南港中1-3-98)にて公開。(49)2022年4月18日に、中山福株式会社 東京本社(東京都中央区日本橋富沢町12-20 日本橋T&D Bldg.3階)にて公開。(50)2022年4月18日に、丸美工藝株式会社(東京都千代田区神田西福田町2番地)にて公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (51)2022年4月20日に、株式会社カクダイに電話にて公開。(52)2022年4月21日に、小泉成器株式会社 大阪事業所(大阪府大阪市住之江区南港中1-3-98)にて公開。(53)2022年4月22日に、株式会社友和 YDC岸和田(大阪府岸和田市下野町2-12-1)にて公開。(54)2022年4月27日に、株式会社カインズ 東京情報センター(東京都台東区上野7-6-1)にて公開。(55)2022年4月28日に、中山福株式会社 関東支店(埼玉県加須市花崎5丁目32-2 加須下高柳工業団地内)にて公開。(56)2022年5月13日に、Arromicホームページ(https://www.arromic.co,jp/newspdf/Information_220513.pdf)にて公開。(57)2021年12月18日に、専修大学ネットワーク情報学部 プロジェクト最終発表会(オンライン開催)にて公開。(58)2022年1月24日に、専修大学ウェブサイト記事(https://www.senshu-u.ac.jp/news/nid00015441.html)にて公開。(59)2022年2月2日に、毎日新聞記事にて公開。(60)2022年2月15日に、専修大学の学内新聞記事「ニュース専修」にて公開。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (61)2022年3月30日に、日経新聞記事にて公開。(62)2022年5月13日に、専修大学ウェブサイト(https://www.senshu-u.ac.jp/news/albums/abm.php?d=16212&f=abm00040414.pdf&n=【確定版】MAGOプレスリリース.pdf)にて公開。(63)2022年4月15日に、千葉テレビ放送が放送した「ナイツのHIT商品会議室」という番組にて公開。
(73)【特許権者】
【識別番号】597030464
【氏名又は名称】株式会社アラミック
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 宏彦
(72)【発明者】
【氏名】滝 元気
(72)【発明者】
【氏名】小林 隆
(72)【発明者】
【氏名】小久保 岳
(72)【発明者】
【氏名】笹川 莉子
(72)【発明者】
【氏名】小澤 雄二郎
(72)【発明者】
【氏名】阿彦 優二
(72)【発明者】
【氏名】川島 さくら
(72)【発明者】
【氏名】小松 静佳
(72)【発明者】
【氏名】杉岡 武晃
(72)【発明者】
【氏名】関戸 匠
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第200995174(CN,Y)
【文献】登録実用新案第3037825(JP,U)
【文献】特開2004-283561(JP,A)
【文献】特開平06-114296(JP,A)
【文献】米国特許第06338170(US,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0067518(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/20-3/40
B05B 1/00-1/36
A61H 15/00
A61H 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を吐出する吐出部を一端側に備えるとともに、ユーザが把持可能な把持部を他端側に備えたシャワーヘッドであって、
前記吐出部には、マッサージボールと、該マッサージボールを前記ユーザの身体に対して転動可能に保持する保持部材と、を含んで構成されたマッサージ部が設けられ、
前記保持部材には、前記マッサージボールを突出させる円形状の開口部と、多数の吐水孔とが設けられ、
前記多数の吐水孔は、前記開口部の内周壁を一定間隔で切り欠いて形成され、吐出される水が前記マッサージボールを伝うように構成されていることを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載のシャワーヘッドであって、
前記マッサージ部は、前記吐出部に対して着脱可能に構成されたことを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項3】
請求項1に記載のシャワーヘッドであって、
前記把持部の他端に着脱可能であって前記把持部の他端に取り付けられた際に前記ユーザが把持可能な領域を延長する延長把持部をさらに備えたことを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項4】
請求項1に記載のシャワーヘッドであって、
前記多数の吐水孔の位置よりも外側には、前記水の吐出方向に突出するリブが前記多数の吐水孔を囲繞するように設けられたことを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項5】
請求項2に記載のシャワーヘッドであって、
前記マッサージ部に代えて前記吐出部に着脱可能な散水板をさらに備えたことを特徴とするシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、単に水(湯等を含む)を散水するシャワーヘッドとして、ユーザの身体上に対して転動可能なマッサージボールが備えられたものが知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3037825号公報
【文献】実用新案登録第3154334号公報
【文献】特開2020-000564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のシャワーヘッドにおいては、マッサージ効果を向上させる余地が未だあった。
【0005】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、吐水孔から吐出する水を、マッサージボールを伝うようにすることにより、湯によって温められたマッサージボールが血行を促してマッサージ効果を向上させることを見出し、本発明の完成に至った。
【0006】
本開示は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、マッサージ効果を向上させることができるシャワーヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示のシャワーヘッドは、水を吐出する吐出部を一端側に備えるとともに、ユーザが把持可能な把持部を他端側に備えたシャワーヘッドであって、前記吐出部には、マッサージボールと、該マッサージボールを前記ユーザの身体に対して転動可能に保持する保持部材と、を含んで構成されたマッサージ部が設けられ、前記保持部材には、前記マッサージボールを突出させる円形状の開口部と、多数の吐水孔とが設けられ、前記多数の吐水孔は、前記開口部の内周壁を一定間隔で切り欠いて形成され、吐出される水が前記マッサージボールを伝うように構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、前記シャワーヘッドにおいて、前記マッサージ部は、前記吐出部に対して着脱可能に構成されていてもよい。
【0009】
また、前記シャワーヘッドにおいて、前記把持部の他端に着脱可能であって前記把持部の他端に取り付けられた際に前記ユーザが把持可能な領域を延長する延長把持部をさらに備えていてもよい。
【0010】
また、前記シャワーヘッドにおいて、前記多数の吐水孔の位置よりも外側には、前記水の吐出方向に突出するリブが前記多数の吐水孔を囲繞するように設けられていてもよい。
【0011】
また、前記シャワーヘッドにおいて、前記マッサージ部に代えて前記吐出部に着脱可能な散水板をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、マッサージ効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態1におけるシャワーヘッドを示す斜視図である。
図2図1のシャワーヘッドの分解斜視図である。
図3】マッサージ部側を上に向けた状態のシャワーヘッドの一部を示す天面図である。
図4】マッサージ部の分解斜視図である。
図5図4のマッサージ部の底面図である。
図6図3のA-A断面図である。
図7図3のB-B断面図である。
図8】マッサージ部単体の使用例を示す図である。
図9】延長把持部を接続部に取り付けた場合のシャワーヘッドの使用例を示す図である。
図10】実施形態2におけるシャワーヘッドの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施形態の間で同一の構成要素には同一の符号を付し、それら構成要素について重複する説明は省略する。なお、各図において、図面が煩雑になるのを避けるため、互いに共通する多数の(又は複数の)要素については、代表する一部の要素に符号を付している。
【0015】
先ず、本実施形態におけるシャワーヘッドAの全体の構成について説明する。
【0016】
図1は、実施形態1におけるシャワーヘッドAを示す斜視図である。図2は、シャワーヘッドAの分解斜視図である。図3は、マッサージ部2側を上に向けた状態のシャワーヘッドAの一部を示す天面図である。
【0017】
シャワーヘッドAは、例えば、一般家庭若しくはホテル等の浴室、温泉又は浴場等で使用されるものであり、水(湯等を含む)を吐出する吐出部10を一端側に備えるとともに、ユーザが把持可能な把持部11を他端側に備えている(図1図2参照)。シャワーヘッドAは、元栓である水栓(図示しない)から供給される水を吐出部10へ導き、吐出部10から吐水するように構成されている。
【0018】
本実施形態において、吐出部10は、略円筒状に形成されている(図2参照)。吐出部10の外周面には、スクリュー状に形成された螺合溝12が形成されている。
【0019】
吐出部10には、ユーザに対してマッサージ効果をもたらすマッサージ部2が設けられている(図1図3参照)。マッサージ部2の構成については、後に詳しく説明する。
【0020】
把持部11は、シャワーヘッドAを吐出部10から他端側へ向かうにつれて緩やかに湾曲させるとともに外径を徐々に小さくすることで形成されている(図1図2参照)。把持部11の外表面には、多数の滑り止め突起13が形成されている(図2参照)。把持部11の他端には、ホース等が接続可能な接続部14が設けられている。接続部14の外周面には、スクリュー状に形成された螺合溝15が形成されている。接続部14の一端には、Oリング等のシール部材16が設けられている。
【0021】
次に、マッサージ部2の構成について説明する。
【0022】
図4は、マッサージ部2の分解斜視図である。図5は、マッサージ部2の底面図である。図6は、図3のA-A断面図である。図7は、図3のB-B断面図である。図において、矢符Dは、水の吐出方向Dを概念的に示している。なお、図4において、脚部41は現れないため、その図示を省略している。
【0023】
マッサージ部2は、マッサージボール3と、マッサージボール3をユーザの身体Uに対して転動可能に保持する保持部材4と、を含んで構成されている(図1図4図6参照)。ユーザがマッサージ部2のマッサージボール3をユーザの身体Uに対して転動させることで、マッサージ部2がマッサージ機能を発揮する。
【0024】
マッサージボール3は、ステンレス等の金属材からなり中空球状に形成されている(図6図7参照)。マッサージボール3を中空球状に形成することにより、中実球状に形成する場合と比較して、熱伝導性を向上させることができ、また、材料コストを削減することができる。
【0025】
保持部材4は、ともに合成樹脂等からなる第1保持部材4a及び第2保持部材4bが互いに螺合して連結されてなる(図4図6図7参照)。第1保持部材4a及び第2保持部材4bは、互いに螺合して連結することで協働してマッサージボール3を保持するように構成されている。
【0026】
第1保持部材4aには、マッサージボール3を受ける台座部40と、保持部材4を直立可能とする脚部41と、水を保持部材4内に進入させる複数の(本実施形態では、4つの)導水孔42と、が設けられている(図4参照)。
【0027】
台座部40においてマッサージボール3と当接する当接面40aは、マッサージボール3の外周面の形状に沿って湾曲している(図4図6図7参照)。
【0028】
脚部41は、台座部40の反対方向に突出する複数の(本実施形態では、4つの)半球突起43から構成されている(図5図6図7参照)。
【0029】
導水孔42は、脚部41を構成する半球突起43同士の間にそれぞれ配されている(図5参照)。
【0030】
第2保持部材4bには、マッサージボール3を突出させる円形状の開口部44と、シャワーヘッドAの吐出部10の先端に干渉する鍔部45と、第1保持部材4aにおける導水孔42から保持部材4内に進入した水を吐出する多数の吐水孔46と、が設けられている(図4参照)。
【0031】
開口部44の開口径は、マッサージボール3の外径よりも小さく設定されている(図7参照)。
【0032】
鍔部45の外径は、吐出部10の開口径よりも大きく設定されている(図6図7参照)。鍔部45の他端には、Oリング等のシール部材47が設けられている(図4図6図7参照)。
【0033】
吐水孔46は、吐水孔46から吐出される水がマッサージボール3を伝うように設けられている。本実施形態において、吐水孔46は、マッサージボール3を突出させる開口部44の内周壁を一定間隔で切り欠いて形成されている(図1図4参照)。従って、吐水孔46から吐出される水は、マッサージボール3のうち開口部44から突出する部分の基端側を少なくとも伝うようになっている。
【0034】
吐水孔46から吐出される水を、マッサージボール3を伝うようにすることにより、吐水孔46から吐出する湯によってマッサージボール3が温められる。この温められたマッサージボール3によって、血行を促し、ひいては、マッサージ効果を向上させることができる。
【0035】
吐水孔46の内側には、吐水孔46から吐出される水を放射状に広げるために、水の吐出方向Dに向かうにつれてマッサージボール3から徐々に遠ざかるテーパ肩48が形成されている(図6参照)。開口部44において吐水孔46同士の間には、マッサージボール3の転動を許容する空隙αが設けられている(図7参照)。
【0036】
本実施形態において、吐水孔46の位置よりも外側には、水の吐出方向Dに突出するリブ49が吐水孔46を囲繞するように設けられている(図4図6参照)。これにより、ユーザの毛髪が吐水孔46内へ侵入するのを阻害し、ひいては、ユーザの毛髪が吐水孔46に絡まるのを抑制することができる。
【0037】
上記説明したマッサージ部2は、蓋体5によって吐出部10に固定される(図1図3図6図7参照)。蓋体5は、吐出部10と螺合して連結することで吐出部10と協働してマッサージ部2を保持するように構成されている。蓋体5には、マッサージ部2のマッサージボール3を突出させる円形状の開口部50と、吐出部10における螺合溝12に螺合可能なスクリュー状に形成された螺合溝51と、が形成されている(図2図6図7参照)。本実施形態において、蓋体5の開口部50の開口径は、マッサージ部2におけるリブ49の外径よりも大きく、かつ、鍔部45の外径よりも小さく設定されている(図6図7参照)。
【0038】
図8は、マッサージ部2単体の使用例を示す図である。
【0039】
蓋体5を吐出部10から取り外すことにより、マッサージ部2は、吐出部10から取り外し可能な状態となる。すなわち、マッサージ部2は、吐出部10に対して着脱可能に構成されている。これにより、図8に示すように、マッサージ部2単体をハンディタイプのマッサージ器としてユーザの身体Uに対して転動させてマッサージすることが可能となる。
【0040】
なお、吐水孔46は、上記に限られず、また、マッサージボール3に隣接しているか否かを問わず、要は、吐水孔46から吐出される水がマッサージボール3を伝うように設けられていればよい。例えば、吐水孔46は、保持部材4において、マッサージボール3のうち開口部44から突出する部分に向かって穿設されていてもよい。
【0041】
なお、マッサージボール3は、合成樹脂等から形成されていてもよい。また、マッサージボール3の外表面には、熱伝導性を高めるために銅めっき、銀めっき等の金属メッキが施されていてもよい。
【0042】
上記説明したシャワーヘッドAは、延長把持部6をさらに備えている(図1図2参照)。延長把持部6は、把持部11の他端の接続部14に着脱可能であって接続部14に取り付けられた際にユーザが把持可能な領域を延長するものである。延長把持部6の一端側には、接続部14に接続される被接続部60が設けられている。被接続部60の内周面には、接続部14における螺合溝15に螺合可能なスクリュー状に形成された螺合溝61が形成されている。延長把持部6の他端側には、ホース等が接続可能な接続部62が設けられている。接続部62の外周面には、スクリュー状に形成された螺合溝63が形成されている。接続部62の一端には、Oリング等のシール部材64が設けられている。
【0043】
図9は、延長把持部6を接続部14に取り付けた場合のシャワーヘッドAの使用例を示す図である。
【0044】
延長把持部6を接続部14に取り付けてユーザが把持可能な領域を延長することにより、ユーザが把持する部分とマッサージボール3との間の距離が広げられることから、図9に示すように、ユーザがより遠くの位置、例えば、ユーザの身体Uのうち背中の中央部でマッサージボール3を転動させてマッサージすることが可能となる。
【0045】
(実施形態2)
以下、実施形態2について、上記実施形態1とは異なる点についてのみ説明する。
【0046】
図10は、実施形態2におけるシャワーヘッドAの分解斜視図である。
【0047】
実施形態2において、シャワーヘッドAは、上記のマッサージ部2に代えて吐出部10に着脱可能な散水板9をさらに備えている(図10参照)。
【0048】
散水板9は、薄厚の金属板からなり多数の散水孔90が穿設された散水板本体91と、薄厚の金属板からなり散水板本体91の背面側で異物をろ過するフィルタ92と、を含んで構成されている。フィルタ92の外周縁には、フィルタ92と散水板本体91との間に一定の隙間を確保するスペーサ93が設けられている。
【0049】
散水板9は、蓋体5によって吐出部10に固定される。蓋体5は、吐出部10と螺合して連結することで吐出部10と協働して散水板9を保持するように構成されている。
【0050】
マッサージ部2に代えて散水板9を吐出部10に装着することにより、ユーザの希望に応じて、シャワーヘッドAを単に水(湯等を含む)を散水するシャワーヘッドとしても用いることが可能となる。
【0051】
上記の実施形態及び実施例はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本開示の技術的範囲は、上記説明した実施形態及び実施例のみにより解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0052】
A シャワーヘッド
10 吐出部
11 把持部
2 マッサージ部
3 マッサージボール
4 保持部材
4a 第1保持部材
4b 第2保持部材
46 吐水孔
5 蓋体
6 延長把持部
9 散水板
49 リブ
D 吐出方向
U 身体
α 空隙
【要約】
【課題】マッサージ効果を向上させることができるシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】水を吐出する吐出部10を一端側に備えるとともに、ユーザが把持可能な把持部11を他端側に備えたシャワーヘッドAであって、吐出部10には、マッサージボール3と、該マッサージボール3をユーザの身体に対して転動可能に保持する保持部材4と、を含んで構成されたマッサージ部2が設けられ、保持部材4には、多数の吐水孔46が、吐水孔46から吐出される水がマッサージボール3を伝うように設けられている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10