(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】研究室デッキ設定検証のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01N 35/00 20060101AFI20230816BHJP
【FI】
G01N35/00 Z
G01N35/00 A
(21)【出願番号】P 2022510974
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(86)【国際出願番号】 US2020047409
(87)【国際公開番号】W WO2021041216
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-04-13
(32)【優先日】2019-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Beckman Coulter, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 S. Kraemer Boulevard, Brea, CA 92821, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】デイビス, マシュー エス.
(72)【発明者】
【氏名】リウ-ライトケ, イーリン
(72)【発明者】
【氏名】モシェル, レイチェル エレン
(72)【発明者】
【氏名】ネイ, ピーター ロバート
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー, ジョン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ジゴン, ロバート ジェイ.
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/152604(WO,A1)
【文献】Beckmann Coulter LifeSciences,DeckOptix Final Check,YouTube,米国,YouTube,2019年05月02日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムされたプロトコルに従ってサンプルを調製するための研究室ワークステーションであって、前記研究室ワークステーションは、
前記プログラムされたプロトコルによって規定されるデッキ上の位置において前記研究室ワークステーションの前記デッキ上に実験器具の第1のアイテムを装填するための命令を表示するように構成されたディスプレイデバイスと、
前記第1のアイテムまたは後続のアイテムを装填している間に、前記デッキの1つ以上の画像を生成することによって、前記研究室ワークステーションの前記デッキを監視するように構成された撮像デバイスと、
前記撮像デバイスによって生成された前記1つ以上の画像において、オペレータによって前記デッキ上に装填された実験器具のアイテムを認識するように構成されたプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、前記オペレータによって装填された前記実験器具の認識されたアイテムが前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキ上に配置されているかどうかを前記ディスプレイデバイス上に示すようにさらに構成されている、研究室ワークステーション。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記実験器具の認識されたアイテムが前記プログラムされたプロトコルによって規定された前記位置において前記デッキ上に装填される前記実験器具の第1のアイテムであるかどうかを前記ディスプレイデバイス上に示すように構成されている、請求項1に記載の研究室ワークステーション。
【請求項3】
オペレータによって前記デッキ上に装填された実験器具のアイテムを認識することは、人工ニューラルネットワーク、画像比較、およびテンプレートマッチングのうちの少なくとも1つを使用して、前記アイテムを識別することを含む、請求項1-2のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項4】
前記プログラムされたプロトコルは、実験器具の複数のアイテムが前記デッキ上に配置されるべきことを求め、前記プロセッサは、設置の順序にかかわらず、前記実験器具の複数のアイテムの各々が前記デッキ上に設置されるにつれて、それを認識するように構成されている、請求項1-3のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項5】
前記実験器具の認識されたアイテムは、複数の構成要素を備え、前記実験器具のアイテムを認識することは、前記複数の構成要素を数えることを含む、請求項1-4のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項6】
前記複数の構成要素は、スタック式構成で配置されている、請求項5に記載の研究室ワークステーション。
【請求項7】
前記撮像デバイスは、前記オペレータが前記デッキ上に実験器具のアイテムを設置する度に、前記デッキの1つ以上の画像またはビデオを生成するように構成されている、請求項1-6のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項8】
前記撮像デバイスは、連続的に、間隔を置いて、断続的に、または要求に応じて、前記デッキの1つ以上の画像またはビデオを収集するように構成されている、請求項1-7のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項9】
前記撮像デバイスに向かってビューを反射するように構成された反射面をさらに備えている、請求項1-8のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項10】
前記反射面は、前記撮像デバイスに向かって熱循環装置のビューを反射するように配置されている、請求項9に記載の研究室ワークステーション。
【請求項11】
前記ディスプレイデバイスは、前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキから前記実験器具の第1のアイテムを装填解除するための命令を表示するようにさらに構成され、前記プロセッサは、
前記撮像デバイスによって生成された前記1つ以上の画像において、オペレータによる前記デッキからの前記実験器具の第1のアイテムの除去を認識することと、
前記第1のアイテムが前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキから除去されたかどうかを前記ディスプレイデバイス上に示すことと
を行うようにさらに構成されている、請求項1-10のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記認識するステップおよび示すステップを約0.1~約0.8秒以内に実施するように構成されている、請求項1-11のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記デッキの
前記1つ以上の画像において、オペレータが前記デッキ上に実験器具のアイテムを装填したときを認識するように構成されている、請求項1-12のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項14】
前記プロセッサは、テンプレートマッチングを使用して前記デッキの
前記1つ以上の画像を分析するようにさらに構成され、テンプレートマッチングは、前記デッキの
前記1つ以上の画像において識別可能なテンプレートの数を数えることを含み、前記テンプレートは、ピペット先端およびピペット先端を受け取るための開口部のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1-13のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
【請求項15】
プログラムされたプロトコルに従って研究室ワークステーションのデッキ上の実験器具の配置を検証する方法であって、
前記デッキ上に実験器具を装填するための命令をディスプレイデバイス上に表示することと、
第1のアイテムまたは後続のアイテムを装填している間に、撮像デバイスを使用して、前記デッキの1つ以上の画像を生成することによって前記デッキを監視することと、
前記デッキの
前記1つ以上の画像から、オペレータによって前記デッキ上に装填された実験器具のアイテムを識別することと、
前記デッキの
前記1つ以上の画像から、前記実験器具のアイテムが前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキ上に配置されているかどうかを決定することと、
前記実験器具のアイテムの配置に関してフィードバックを前記オペレータに提供することと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2019年8月23日に出願された米国仮特許出願第62/890,790号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本明細書に提供される背景技術の説明は、概して、本開示の文脈を提示する目的のためのものである。本背景技術の節に説明される程度までのこの指名される発明者の研究、および出願の時点で別様に従来技術として適格ではないこともある説明の側面は、本開示に対して従来技術として明示的にも暗示的にも承認されない。
【0003】
多くの研究室方法またはプロセスが、研究室ワークステーションを使用して、自動化または部分的に自動化されることができる。そのような方法またはプロセスは、研究室ワークステーションの動作を指示するプログラムされたプロトコルに従って、研究室ワークステーションによって実施される(または部分的に実施される)。研究室ワークステーションによる、NGSシークエンシングのための核酸断片のライブラリの構築等の特定のプログラムされたプロトコルの適切な実施は、サンプル、試薬、バイアル、ピペット先端、および/または実験器具または機器の他のアイテムが、プログラムされたプロトコルによって定義される特定の構成で研究室ワークステーションのデッキまたは他の表面上に配置されることを要求し得る。例えば、液体ハンドラシステム等の自動または部分的自動システムは、その上に配置されたサンプル、試薬、実験器具、および機器を受け取るためのデッキを有し得る。特定のプログラムされたプロトコルを実施するために、そのようなシステムは、デッキ上の実験器具、サンプル、研究室機器、および/または他の構成要素の正しい構成に依存し得る。デッキの適切な位置上に実験器具、サンプル、研究室機器、および/または他の構成要素を装填するこのプロセスは、一般的にはデッキ設定と称される。
【0004】
デッキ設定は、多くの場合、検査技師または他のオペレータによって手動で実施される。デッキ設定は、デッキ上の定義された位置における定義された向きを伴う特定の数量の特定の構成要素の設置を含むいくつかのステップを含み得る。手動デッキ設定は、人為的エラーを起こしやすくあり得る。オペレータが、誤って構成要素を誤認すること、誤った位置に一式の実験器具を設置すること、要求された通りに構成要素蓋を除去または設置することができない数量を誤って数えること、または誤って測定することを行う場合、または、いつかのエラーのうちのいずれか他のものを行う場合、自動または部分的自動方法またはプロセスは、正常に完了されないこともある。デッキ設定のエラーは、ユーザが第1の誤差を認識していない場合、いくつかの追加の誤差にもつながり得るので、悪化し得る。さらに、ある場合、デッキ設定のエラーは、サンプルまたは他の材料の無駄につながり得、サンプルが、不適切な工程後に破棄される。ある場合、エラーは、損傷した機器につながり得、例えば、誤ったデッキ設定が、プログラムされたプロトコルの実施中の物理的機器故障につながる。
【0005】
したがって、デッキ設定検証のための改良されたシステムおよび方法の必要性が当技術分野に存在する。特に、手動デッキ設定中に導入される人為的エラーを軽減するためのシステムおよび方法の必要性が当技術分野に存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下は、そのような実施形態の基本的理解を提供するために、本開示の1つ以上の実施形態の簡略化された概要を提示する。本概要は、全ての検討される実施形態の広範な概観ではなく、全ての実施形態の主要または重要な要素を識別することも、いずれかまたは全ての実施形態の範囲を描出することも意図していない。
【0007】
本開示は、1つ以上の実施形態において、プログラムされたプロトコルに従ってサンプルを調製するための研究室ワークステーションに関する。研究室ワークステーションは、プログラムされたプロトコルによって規定されるデッキ上の位置において研究室ワークステーションのデッキ上に実験器具の第1のアイテムを装填するための命令を表示するように構成されたディスプレイデバイスを含み得る。ワークステーションは、加えて、デッキの1つ以上の画像を生成することによって、研究室ワークステーションのデッキを監視するように構成された撮像デバイスを含み得る。ワークステーションは、撮像デバイスによって生成された1つ以上の画像において、オペレータによってデッキ上に装填された実験器具のアイテムを認識するように構成されたプロセッサをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、プロセッサは、オペレータによって装填された実験器具の認識されたアイテムがプログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に配置されているかどうかをディスプレイデバイス上に示すように構成され得る。いくつかの実施形態において、プロセッサは、実験器具の認識されたアイテムが第1のアイテムであるかどうかをディスプレイデバイス上に示すように構成され得る。命令は、いくつかの実施形態において、チェックリストを含み得、プロセッサは、オペレータによってデッキ上に装填される実験器具のアイテムが、チェックリスト上のアイテムであるかどうかをディスプレイ上に示すように構成され得る。命令は、いくつかの実施形態において、デッキマップを含み得る。さらに、デッキおよび撮像デバイスは、筐体内に配置され得、ディスプレイデバイスは、筐体の内壁上に配置され得る。オペレータによってデッキ上に装填された実験器具のアイテムを認識することは、人工ニューラルネットワーク、画像比較、および/またはテンプレートマッチングを使用して、アイテムを識別することを含み得る。いくつかの実施形態において、プログラムされたプロトコルは、実験器具の複数のアイテムがデッキ上に配置されることを求め、プロセッサは、設置の順序にかかわらず、デッキ上に設置されるにつれて、実験器具の複数のアイテムの各々を認識するように構成され得る。実験器具アイテムは、サンプル容器、試薬容器、反応容器、ピペット先端、ピペット先端ホルダ、蓋、液体廃棄物コンテナ、液体レベル、カルーセル、またはシールを含み得る。ディスプレイデバイスは、デッキ上に複数のアイテムを装填するための命令を表示するように構成され得、プロセッサは、実験器具の認識されたアイテムが、実験器具の複数のアイテムのうちの1つであるかどうかをディスプレイデバイス上に示すように構成され得る。実験器具の認識されたアイテムは、複数の構成要素を含み得、実験器具のアイテムを認識することは、複数の構成要素を数えることを含み得る。そのような実施形態において、複数の構成要素は、構成要素のスタックを含み得る。他の実施形態において、複数の構成要素は、先端ボックス内に配置されるピペット先端を含み得る。撮像デバイスは、オペレータが、連続的に、間隔を置いて、断続的に、または要求に応じて、デッキ上に実験器具のアイテムを設置する度に、デッキの1つ以上の画像またはビデオを生成するように構成され得る。いくつかの実施形態において、研究室ワークステーションは、流体取り扱いシステムを含み得る。いくつかの実施形態において、研究室ワークステーションは、撮像デバイスに向かってビューを反射するように構成される、反射面を含み得る。反射面は、撮像デバイスに向かって熱循環装置のビューを反射するように配置され得る。いくつかの実施形態において、ディスプレイデバイスは、プログラムされたプロトコルに従って、デッキから実験器具の第1のアイテムを装填解除するための命令を表示するようにさらに構成され得る。さらに、プロセッサは、撮像デバイスによって生成された1つ以上の画像において、オペレータによるデッキからの実験器具の第1のアイテムの除去を認識し、第1のアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキから除去されたかどうかをディスプレイデバイス上に示すように構成され得る。プロセッサは、設置の順序にかかわらず、デッキから除去されるにつれて、実験器具の複数のアイテムのそれぞれの除去を認識するようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態において、プロセッサは、約0.1~約0.8秒以内に認識し、示すステップを実施するように構成され得る。
【0008】
本開示は、1つ以上の実施形態において、加えて、プログラムされたプロトコルに従ってサンプルを調製するための流体取り扱いシステムに関する。流体取り扱いシステムは、デッキの1つ以上の画像を生成することによって、流体取り扱いシステムのデッキを監視するように構成された撮像デバイスを含み得る。流体取り扱いシステムは、デッキの1つ以上の画像において、オペレータがデッキ上に実験器具のアイテムを装填したときを認識するように構成されたプロセッサをさらに含み得る。さらに、プロセッサは、実験器具の装填されたアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に装填されたかどうかを決定するようにさらに構成され得る。実験器具の装填されたアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に装填されたかどうかを決定することは、人工ニューラルネットワーク、画像比較、および/またはテンプレートマッチングを使用して、デッキの1つ以上の画像を分析することを含み得る。テンプレートマッチングは、デッキの1つ以上の画像において識別可能なテンプレートの数を数えることを含み得る。いくつかの実施形態において、実験器具の装填されたアイテムは、ピペット先端ボックスを含み得、テンプレートは、ピペット先端および/またはピペット先端を受け取るための開口部を含み得る。実験器具の装填されたアイテムが、プログラムされたプロトコルに従って装填されたかどうかを決定することは、実験器具の装填されたアイテムを識別し、実験器具の装填されたアイテムのデッキ上の場所を識別し、実験器具の装填されたアイテムが、その場所のためにプログラムされたプロトコルによって指定される実験器具のアイテムであるかどうかを決定することを含み得る。実験器具の装填されたアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に装填されたかどうかを決定することは、いくつかの実施形態において、色検出を含み得る。加えて、プロセッサは、実験器具のアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキ上の適切な場所に装填されたかどうかを示すフィードバックをオペレータに提供するように構成され得る。
【0009】
本開示は、1つ以上の実施形態において、加えて、プログラムされたプロトコルに従って、研究室ワークステーションのデッキ上の実験器具の配置を検証する方法に関する。方法は、デッキ上に実験器具を装填するための命令をディスプレイデバイス上に表示することを含み得る。方法は、加えて、撮像デバイスを使用して、デッキの1つ以上の画像を生成することによって、デッキを監視することを含み得る。方法は、デッキの1つ以上の画像から、オペレータによってデッキ上に装填された実験器具のアイテムを識別することをさらに含み得る。方法は、デッキの1つ以上の画像から、実験器具のアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に配置されているかどうかを決定することと、実験器具のアイテムの配置に関してフィードバックをオペレータに提供することとを含み得る。いくつかの実施形態において、デッキ上に装填された実験器具のアイテムを識別することは、人工ニューラルネットワーク、画像比較、および/またはテンプレートマッチングを使用して、1つ以上の画像を分析することを含み得る。いくつかの実施形態において、デッキ上に装填される実験器具のアイテムは、第1のアイテムであり得、方法は、デッキの1つ以上の画像から、オペレータによってデッキ上に装填される実験器具の第2のアイテムを識別することと、実験器具の第2のアイテムが、プログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に配置されているかどうかを決定することとを含み得る。方法は、実験器具の第2のアイテムの配置に関してフィードバックをオペレータに提供することを含み得る。いくつかの実施形態において、フィードバックを提供することは、実験器具のアイテムがプログラムされたプロトコルに従ってデッキ上に配置されているかどうかの指示をディスプレイデバイス上に表示することを含み得る。
【0010】
本開示は、1つ以上の実施形態において、加えて、プログラムされたプロトコルに従って、研究室ワークステーションのデッキからの実験器具の除去を検証する方法に関する。方法は、デッキから実験器具のアイテムを装填解除するための命令をディスプレイデバイス上に表示することを含み得る。方法は、撮像デバイスを使用して、デッキの1つ以上の画像を生成することによって、デッキを監視することと、1つ以上の画像から、実験器具のアイテムが、オペレータによってデッキから除去されたかどうかを決定することとをさらに含み得る。方法は、実験器具のアイテムが、オペレータによってデッキから除去されたかどうかを示すフィードバックを提供することをさらに含み得る。いくつかの実施形態において、実験器具のアイテムが、デッキから除去されたかどうかを決定することは、実験器具のアイテムに関連付けられたデッキの面積が、空であるかどうかを決定することを含み得る。実験器具のアイテムが、除去されたかどうかを決定することは、人工ニューラルネットワーク、画像比較、および/またはテンプレートマッチングを使用して、デッキの1つ以上の画像を分析することを含み得る。
【0011】
複数の実施形態が、開示されるが、本開示のさらに他の実施形態も、本発明の例証的実施形態を示し、説明する、以下の詳細な説明から当業者に明白となるであろう。認識されるであろうように、本開示の種々の実施形態は、全て本開示の精神および範囲から逸脱することなく、種々の明白な側面で修正が可能である。故に、図面および詳細な実施形態は、制限的ではなく、本質的に例証的と見なされることになる。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
プログラムされたプロトコルに従ってサンプルを調製するための研究室ワークステーションであって、前記研究室ワークステーションは、
前記プログラムされたプロトコルによって規定されるデッキ上の位置において前記研究室ワークステーションの前記デッキ上に実験器具の第1のアイテムを装填するための命令を表示するように構成されたディスプレイデバイスと、
前記デッキの1つ以上の画像を生成することによって、前記研究室ワークステーションの前記デッキを監視するように構成された撮像デバイスと、
前記撮像デバイスによって生成された前記1つ以上の画像において、オペレータによって前記デッキ上に装填された実験器具のアイテムを認識するように構成されたプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、前記オペレータによって装填された前記実験器具の認識されたアイテムが前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキ上に配置されているかどうかを前記ディスプレイデバイス上に示すようにさらに構成されている、研究室ワークステーション。
(項目2)
前記プロセッサは、前記実験器具の認識されたアイテムが前記プログラムされたプロトコルによって規定された前記位置において前記デッキ上に装填される前記実験器具の第1のアイテムであるかどうかを前記ディスプレイデバイス上に示すように構成されている、項目1に記載の研究室ワークステーション。
(項目3)
オペレータによって前記デッキ上に装填された実験器具のアイテムを認識することは、人工ニューラルネットワーク、画像比較、およびテンプレートマッチングのうちの少なくとも1つを使用して、前記アイテムを識別することを含む、項目1-2のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目4)
前記プログラムされたプロトコルは、実験器具の複数のアイテムが前記デッキ上に配置されるべきことを求め、前記プロセッサは、設置の順序にかかわらず、前記実験器具の複数のアイテムの各々が前記デッキ上に設置されるにつれて、それを認識するように構成されている、項目1-3のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目5)
前記実験器具の認識されたアイテムは、複数の構成要素を備え、前記実験器具のアイテムを認識することは、前記複数の構成要素を数えることを含む、項目1-4のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目6)
前記複数の構成要素は、スタック式構成で配置されている、項目5に記載の研究室ワークステーション。
(項目7)
前記撮像デバイスは、前記オペレータが前記デッキ上に実験器具のアイテムを設置する度に、前記デッキの1つ以上の画像またはビデオを生成するように構成されている、項目1-6のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目8)
前記撮像デバイスは、連続的に、間隔を置いて、断続的に、または要求に応じて、前記デッキの1つ以上の画像またはビデオを収集するように構成されている、項目1-7のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目9)
前記撮像デバイスに向かってビューを反射するように構成された反射面をさらに備えている、項目1-8のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目10)
前記反射面は、前記撮像デバイスに向かって熱循環装置のビューを反射するように配置されている、項目9に記載の研究室ワークステーション。
(項目11)
前記ディスプレイデバイスは、前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキから前記実験器具の第1のアイテムを装填解除するための命令を表示するようにさらに構成され、前記プロセッサは、
前記撮像デバイスによって生成された前記1つ以上の画像において、オペレータによる前記デッキからの前記実験器具の第1のアイテムの除去を認識することと、
前記第1のアイテムが前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキから除去されたかどうかを前記ディスプレイデバイス上に示すことと
を行うようにさらに構成されている、項目1-10のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目12)
前記プロセッサは、前記認識するステップおよび示すステップを約0.1~約0.8秒以内に実施するように構成されている、項目1-11のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目13)
前記プロセッサは、前記デッキの1つ以上の画像において、オペレータが前記デッキ上に実験器具のアイテムを装填したときを認識するように構成されている、項目1-12のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目14)
前記プロセッサは、テンプレートマッチングを使用して前記デッキの1つ以上の画像を分析するようにさらに構成され、テンプレートマッチングは、前記デッキの1つ以上の画像において識別可能なテンプレートの数を数えることを含み、前記テンプレートは、ピペット先端およびピペット先端を受け取るための開口部のうちの少なくとも1つを備えている、項目1-13のいずれかに記載の研究室ワークステーション。
(項目15)
プログラムされたプロトコルに従って研究室ワークステーションのデッキ上の実験器具の配置を検証する方法であって、
前記デッキ上に実験器具を装填するための命令をディスプレイデバイス上に表示することと、
撮像デバイスを使用して、前記デッキの1つ以上の画像を生成することによって前記デッキを監視することと、
前記デッキの1つ以上の画像から、オペレータによって前記デッキ上に装填された実験器具のアイテムを識別することと、
前記デッキの1つ以上の画像から、前記実験器具のアイテムが前記プログラムされたプロトコルに従って前記デッキ上に配置されているかどうかを決定することと、
前記実験器具のアイテムの配置に関してフィードバックを前記オペレータに提供することと
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本明細書は、特に、本開示の種々の実施形態を形成すると見なされる主題を指摘し、明確に主張する、請求項で締めくくるが、本発明は、付随する図と併せて解釈される以下の説明から、さらに理解されるであろうと考えられる。
【0013】
【
図1】
図1は、1つ以上の実施形態による、本開示の流体取り扱いシステムの略図である。
【0014】
【
図2】
図2は、1つ以上の実施形態による、本開示のデッキ筐体の正面図である。
【0015】
【
図3】
図3は、1つ以上の実施形態による、本開示の研究室デッキ設定を検証する方法のフロー図である。
【0016】
【
図4】
図4は、1つ以上の実施形態による、本開示のデッキおよび撮像デバイスの上面図である。
【0017】
【
図5】
図5は、1つ以上の実施形態による、本開示の撮像デバイスによって取得され得るデッキの画像である。
【0018】
【
図6】
図6は、1つ以上の実施形態による、
図5のデッキ画像上に重ね合わせられたデッキ構成図を示す。
【0019】
【
図7】
図7は、1つ以上の実施形態による、ピペット先端ボックスの接写図を示す
図5のデッキ画像の一部である。
【0020】
【
図8】
図8は、1つ以上の実施形態による、別のピペット先端ボックスの接写図を示す
図5のデッキ画像の一部である。
【0021】
【
図9】
図9は、1つ以上の実施形態による、反応容器の接写図を示す
図5のデッキ画像の一部である。
【0022】
【
図10】
図10は、1つ以上の実施形態による、本開示の別のシステムのブロック図である。
【0023】
【
図11】
図11は、1つ以上の実施形態による、本開示の研究室デッキ分解を検証する方法のフロー図である。
【0024】
【
図12A】
図12Aは、1つ以上の実施形態による、本開示のデッキ分解命令を示す。
【0025】
【
図12B】
図12Bは、1つ以上の実施形態による、本開示の別のデッキ分解命令を示す。
【0026】
【
図12C】
図12Cは、1つ以上の実施形態による、本開示の別のデッキ分解命令を示す。
【0027】
【
図12D】
図12Dは、1つ以上の実施形態による、本開示の別のデッキ分解命令を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示は、研究室(「ラボ」)ワークステーションまたは流体取り扱いシステムのためのデッキ設定を促進するためのシステムおよび方法に関する。特に、本開示は、ラボワークステーションまたは流体取り扱いシステムのデッキ上のサンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具の手動設定中に導入されるエラーを低減させるためのシステムおよび方法に関する。本開示のシステムおよび方法は、検査技師または他のオペレータにデッキ設定のための容易にアクセス可能かつナビゲート可能な命令を提供するために構成され得る。命令は、ワークステーションまたは取り扱いシステムを使用して実施されるべき特定のラボ分析、プロセス、またはプロトコルに基づき得、命令は、オペレータがデッキ上に機器を装填するためにワークステーションまたは取り扱いシステムに配置されている間、オペレータの眼の高さまたはその近傍に表示され得る。このように、オペレータは、デッキから目を背けることなく、表示された命令を迅速かつ容易に参照し得る。加えて、本開示のシステムおよび方法は、プロトコルに従ったデッキ設定の正確度を検証し、デッキ設定のエラーに関してフィードバックをオペレータに提供するために構成され得る。デッキ検証が、その上に配置された構成要素を伴うデッキの1つ以上の画像を発生させ、機械学習を採用して、デッキ上に配置された構成要素を識別し、識別された構成要素を実施されるべき特定のラボ分析またはプロセスのためのデッキ設定要件と比較することによって、実施され得る。いくつかの実施形態において、デッキ検証は、オペレータがデッキ上に構成要素を配置している間、リアルタイムまたは近リアルタイムで実施され得る。
【0029】
ここで
図1に目を向けると、本開示のシステム100の略図が、示される。システム100は、研究室サンプルのためのワークステーションまたは取り扱いシステムであるか、または、それを含み得る。いくつかの実施形態において、システム100は、生物学的サンプルに自動または部分的自動プロセスを実施するためのシステムであり得る。少なくとも1つの実施形態において、システム100は、DNAまたはRNAサンプル等の液体サンプルを処理するために構成された液体取り扱いシステムであるか、または、それを含み得る。特定の実施形態において、システム100は、癌パネル、DNAシークエンシング、RNAシークエンシング、HLAタイピング、または標的/エキソーム捕捉に関連する分析のために構成され得る。少なくとも1つの実施形態において、システム100は、断片化または標的選択、アダプタ付着、サイズ選択、核酸増幅、および/または最終ライブラリ定量化ステップを含むシークエンシングのためのDNA断片のライブラリ生成のために構成され得る。他の実施形態において、システム100は、液体サンプル、組織サンプル、および/または他のサンプルタイプに関して実施される、他の分析またはプロセスのために構成され得る。
【0030】
図1に示されるように、システム100は、デッキ104と、ディスプレイデバイス106と、撮像デバイス108とを伴うデッキ筐体102を含み得る。システム100は、加えて、データベース110と、データプロセッサ112とを有し得る。システム100の構成要素は、電子通信ネットワーク114を介して通信可能に結合され得る。ネットワーク114は、システム100の種々の構成要素間の電子通信を可能にする、1つ以上の有線または無線ネットワークを含み得る。いくつかの実施形態において、ネットワーク114は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域エリアネットワーク(WAN)、ホットスポット、インターネット等のグローバル通信ネットワーク、および/または他の好適なネットワーク環境を含み得る。
【0031】
デッキ104は、サンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具を受け取るために構成されたプラットフォームまたは表面を含み得る。いくつかの実施形態において、デッキ104は、複数のプラットフォームを含み得る。各プラットフォームは、サンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具を受け取るように形状およびサイズを決定された1つ以上の陥凹を有し得る。いくつかの実施形態において、デッキ104は、その上に配置されるグリッドパターンを有し得る。デッキ筐体102は、デッキ104のためのエンクロージャを提供し得る。いくつかの実施形態において、デッキ筐体102は、デッキ104上に配置されたサンプルを処理するために構成された制御可能なピペッタ、グリッパ、1つ以上のロボットアーム、および/または他の制御可能な処理機器も収納し得る。いくつかの実施形態において、そのようなピペッタ、グリッパ、ロボットアーム、または他の処理機器は、指定された方法、分析、またはプロセスを実施するように、自動化または部分的に自動化され得る。筐体102は、完全または部分的に封入されるように構成され得、ドアまたは窓等の開口部を提供し得、それを通して、技師または他のオペレータが、デッキ104にアクセスし得る。
【0032】
ディスプレイデバイス106は、デッキ筐体102上または内に配置され得、デッキ104上にサンプルまたは他の構成要素を配置しながら、情報を技師または他のオペレータに提供するように構成され得る。特に、ディスプレイデバイス106は、デッキ設定命令をオペレータに表示し、筐体102内で実施されるべき特定の分析またはプロセスのために、デッキ104上にサンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具を配置することにおいてオペレータを誘導するために構成され得る。ディスプレイデバイス106は、例えば、LCD、LED、または他の好適なデジタルディスプレイ等のモニタまたは画面であるか、または、それを含み得る。いくつかの実施形態において、ディスプレイデバイス106は、オペレータが相互作用し得るグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供し得る。ディスプレイデバイス106は、デッキ104上にサンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具を装填する、可視命令をオペレータに提供するように構成された任意の好適なサイズおよび形状を有し得る。
【0033】
いくつかの実施形態において、ディスプレイデバイス106は、オペレータがデッキ104上にサンプル、試薬,バイアル、および/または他の実験器具を配置するとき、オペレータの視線内にあるように、または別様に容易に視認可能であるように、配置および構成され得る。例えば、ディスプレイデバイス106は、ドアまたは窓(それを通してオペレータが筐体にアクセスする)の反対側の後壁等の筐体102の内壁上に、内に、またはそれに隣接して配置され得る。他の実施形態において、ディスプレイデバイス106は、筐体102内の別の好適な表面上に配置され得る。他の実施形態において、ディスプレイデバイス106は、筐体102の外面上に、内に、またはそれに隣接して配置され得る。さらに他の実施形態において、ディスプレイデバイス106は、別の好適な場所に配置され得、いくつかの実施形態において、筐体102から独立し得るか、または、遠隔にあり得る。他のタイプの表示も想定されることを理解されたい。例えば、ディスプレイデバイス106は、いくつかの実施形態において、投影画面であるか、または、それを含み得る。命令および/または他のデータまたは画像が、筐体102の内壁または別の好適な表面上に投影され得る。他の実施形態において、ディスプレイデバイス106は、プリントアウトまたは他の好適なディスプレイタイプであるか、または、それを含み得る。
【0034】
撮像デバイス108は、デッキ筐体102上または内に配置され得、デッキ104および/またはデッキ上に配置された構成要素の画像を捕捉するように構成され得る。いくつかの実施形態において、撮像デバイス108は、デッキ104の上方の上壁、ドアまたは窓の反対側の後壁、または任意の他の好適な内壁等の筐体102内壁上に、内に、またはそれに隣接して配置され得る。撮像デバイス108は、デッキ104またはその一部の俯瞰または平面図を捕捉するように構成および配置され得る。いくつかの実施形態において、撮像デバイス108は、カメラであるか、または、それを含み得る。カメラは、デッキ104の静止画像および/またはビデオを捕捉するように構成され得る。加えて、または代替として、撮像デバイス108は、バーコードリーダ、クイックレスポンス(QR)コードリーダ、または他の好適なデバイスデータ撮像、読み取り、または感知デバイス等のセンサまたはリーダを含み得る。加えて、または代替として、カメラは、器具毎にテンプレートを生成するように構成または較正され得る。器具毎のテンプレート生成は、各器具が、とりわけ、テンプレートマッチングに影響を及ぼし得る異なる照明構成を有し得るので、および/または、実験器具アイテム場所がテンプレート画像内でわずかに異なり得るので、器具間の変動を最小化するために、または排除するために有用であり得る。
【0035】
いくつかの実施形態において、システム100は、撮像デバイス108の視野を拡張するように構成されたミラーまたは他の反射面を有し得る。特に、反射面は、例えば、デッキ104または筐体102の内面上に配置され得る。反射面は、撮像デバイス108に向かってデッキ104の一部の画像を反射するように位置付けられ、配置され得、デッキの反射された部分は、撮像デバイスが撮像においてそうでなければ捕捉しないこともある。これは、拡張された視野内でデッキ上に配置された構成要素が、検証され得るように、撮像デバイス108が、拡張された視野を用いて、反射面を介して画像を捕捉することを可能にし得る。例として、ミラーまたは他の反射面が、デッキ104上または別の表面上に配置され得、略上向きに面し、熱循環装置等の構成要素の裏面のビューを投影し得る。ミラーまたは他の反射面は、例えば、シール、スールプレート、および/またはシールパッドが、熱循環装置の蓋の裏面上に配置されているかどうかを決定するために使用され得る。ミラーまたは他の反射面は、例えば、撮像デバイス108の視野の中に構成要素標識を投影するための構成要素の側面を表示するために、使用され得る。いくつかの実施形態において、ミラーまたは反射面は、視野を拡大するように構成され得る。
【0036】
いくつかの実施形態において、ディスプレイデバイス106および/または撮像デバイス108は、物理的損傷、液体、UV-C、または他の光線からの保護、および/または他の保護を提供するためのカバーまたは遮蔽を有し得る。遮蔽は、透明または部分的に透明なプラスチック、ガラス、または他の好適な材料から構築され得る。少なくとも1つの実施形態において、遮蔽は、例えば、ポリカーボネート材料から構築され得る。
【0037】
図2は、デッキ204と、ディスプレイデバイス206と、撮像デバイス208とを有するデッキ筐体202の一実施形態を示す。筐体202は、デッキ204を収容するように構成され、その中で生物学的分析またはプロセスを実施するために構成された任意の好適な形状およびサイズを有し得る。少なくとも1つの実施形態において、筐体202は、各々が封入または部分的に封入され得る4つの側面または壁210を伴う立方体形状を有し得る。4つの側面または壁210の各々は、筐体202のデッキ204と上側部分212との間に延び得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの壁210は、オペレータがデッキ204にアクセスすることを可能にするように構成された窓またはドア214を有し得る。
【0038】
筐体202は、その内部表面上に配置された撮像デバイス208を有し得る。例えば、
図2に示されるように、撮像デバイス208は、上側部分212の内面上に配置され得る。筐体202は、加えて、その中に配置されるディスプレイデバイス206を有し得る。ディスプレイデバイス206は、壁210の内部表面上に配置され得る。例えば、
図2に示されるように、ディスプレイデバイス206は、筐体の窓またはドア214と対向側において、後壁210上に配置され得る。このように、ディスプレイ206は、窓またはドア214を通して見るオペレータによって視認され得る。これは、オペレータがデッキ204上に構成要素を構成している間、ディスプレイデバイス206が容易に視認可能な場所でデッキ設定命令を提供することによって、デッキ設定命令を表示する場合、特に有益であり得る。オペレータは、オペレータがデッキ204上に構成要素を配置している間、筐体202の後壁におけるディスプレイデバイス206上で命令を容易に視認し得る。これは、ディスプレイが筐体の外側に配置され得る従来のシステムまたは筐体と比べて顕著な改良を提供し得る。ディスプレイデバイス206が筐体202内に配置されていると、オペレータは、筐体と筐体の外側の異なる場所における命令との間で繰り返し向きを変える必要なく、構成要素を配置または装填することが可能であり得る。筐体の後壁上等の筐体202内のディスプレイデバイス206の配置は、デッキ設定のエラーを回避することに役立ち得る。
【0039】
いくつかの実施形態において、筐体202は、加えて、ディスプレイ206と相互作用するための1つ以上のノブ216、ボタン、ダイヤル、トラックパッド、ジョイスティック、および/または他の周辺要素を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、筐体202は、側壁210の外部表面上に配置された回転可能または捻じり可能なノブ216を有し得る。ノブ216は、オペレータが、ディスプレイデバイス206を視認しながら、およびデッキ204上に構成要素を配置しながら、ノブに容易にアクセスし得るように、例えば、窓またはドアの下方等の窓またはドア214の下方に配置され得る。このように、オペレータは、デッキ204から注意を逸らすことなく、ディスプレイ206上の命令または他のデータを通して容易にナビゲートされ得る。
【0040】
図1に戻ると、データベース110は、遠隔またはローカル記憶デバイスであり得る。データベース110は、各々が特定のデッキ設定構成に関連付けられたプログラムされたプロトコルを記憶し得る。加えて、または代替として、データベース110は、そのような特定のデッキ設定構成に対応するオペレータのためのデッキ設定命令を記憶し得る。例えば、データベース110は、複数の異なるプログラムされたプロトコルの各々のための1つ以上の命令を記憶し得る。各プログラムされたプロトコルは、デッキ104上で起動され得る1つ以上の生物学的方法またはプロセスに対応し得る。オペレータが、データベース110にアクセスし、オペレータが起動することを望む特定の方法またはプロセスのための記憶されたプロトコルの中から選択し得る。いくつかの実施形態において、オペレータは、ディスプレイデバイス106を介してデータベースと相互作用し得る。他の実施形態において、データベース110は、限定ではないが、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、または他の好適なデバイス等の別のローカルまたは遠隔ユーザインターフェースまたはユーザデバイスを介して、アクセス可能であり得る。
【0041】
データプロセッサ112は、1つ以上のプログラムまたはアプリケーションを実行するために構成されたローカルまたは遠隔プロセッサであり得る。いくつかの実施形態において、データプロセッサ112は、データベース110に記憶されたコンピュータ実行可能命令に従って、動作し得る。いくつかの実施形態において、プロセッサ112は、命令モジュール、撮像モジュール、検証モジュール、およびフィードバックモジュールを含み得るか、または、そのための命令を実行するように構成され得る。他の実施形態において、プロセッサ112は、追加または代替モジュールを含み得るか、または、そのための命令を実行するように構成され得る。
【0042】
命令モジュールは、記憶されるプログラムされたプロトコルに従って、デッキ設定命令を提供するためのハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。特に、命令モジュールは、デッキ104上で起動されるべき特定の方法またはプロセスに対応する1つ以上のプログラムされたプロトコルを選択するために構成され得る。特定の方法またはプロセスは、オペレータによって選択されるもの、または、示されるものであり得る。いくつかの実施形態において、命令モジュールは、プログラムされたプロトコルを発生させるために構成され得る。例えば、オペレータが、商業用試薬キットを使用して、NGSライブラリ構築等のデッキ上で起動されるべき特定のプロセスを選択する場合、命令モジュールは、選択されたプロセス、サンプルの数、および/またはプロセス、キット、またはデッキに関する他の要因に基づいて、デッキのための設定構成を決定し得る。加えて、命令モジュールは、プログラムされたプロトコルに従って、デッキを装填する方法をオペレータに命令するための1つ以上のオペレータ命令を発生させ得るか、または、選択し得る。命令は、特定のプロセスがデッキ上で起動されるためにデッキ104を構成する方法をオペレータに命令するための個々のステップ、チェックリスト、ワークフローリスト、構成要素リスト、デッキ設定マップまたはレイアウト、および/または他の好適な手段を含み得る。命令は、サンプル、サンプル数量、サンプルコンテナ、バイアル、バイアルコンテナ、試薬、試薬数量、反応コンテナ、または他の実験器具を識別し得る。命令は、ラボ内のサンプル、試薬、または機器を識別する方法または場所、サンプル、試薬、または機器を位置付ける方法、または構成する方法に関連する詳細、および/または他の詳細を含み得る。少なくとも1つの実施形態において、命令は、例えば、以下のうちの1つ以上のものを含み得る。
1.ボックス貯蔵条件を含む必要とされる試薬バイアルを含むボックスまたは他のコンテナのリスト。これは、オペレータが試薬ボックスを位置付ける場所を把握することを補助し得る。
2.各ボックス内で必要とされる試薬バイアルのリスト。これは、オペレータが試薬バイアルを含むボックスから回収するべき試薬バイアルを把握することを補助し得る。
3.必要とされるバルク試薬のリスト。
4.必要とされる各試薬の体積。これは、オペレータが、例えば、適切な数の試薬キットまたはバルク溶液コンテナを選択することに役立ち得る。
5.室温において解凍すること、氷上で解凍すること、再懸濁すること、短時間にわたって遠心分離すること等の各試薬に関する取り扱い条件および/または命令。
6.各キット試薬に関するカルーセル場所。
7.バルク試薬およびバルクリザーバ実験器具の中にピペットで採取するべきそのような試薬の体積についてオペレータに命令し得るバルクリザーバプレーティング補助。
8.反応容器上の特定のウェル内に設置されるべき特定のサンプルを識別し得るサンプルプレーティング補助。サンプル体積も、含まれ得る。
【0043】
命令モジュールは、加えて、命令を表示するために構成され得る。命令が、1つ以上の画面としてのディスプレイデバイス106を介して表示され得、いくつかの実施形態において、双方向画面として表示され得る。一例として、デッキ設定マップが、提供され得、オペレータは、マップ上の構成要素を強調表示および選択することによって、相互作用する能力を有し得る。加えて、または代替として、命令は、ダブレット、スマートフォン、または他のユーザデバイス上等の他の手段によって、命令の印刷された組として、および/または他の表示手段によって、表示され得る。
【0044】
撮像モジュールは、撮像デバイス108を動作させ、デッキ104の1つ以上の画像を取得するためのハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。撮像モジュールは、動作し、持続的に、断続的に、間隔を置いて、または要求に応じて、デッキの静止および/またはビデオ画像を取得し得る。いくつかの実施形態において、撮像モジュールは、オペレータがデッキ上に構成要素を設置、命令されたステップを完了、および/または、デッキまたはデッキの一部を設定することを完了したという指示を受信することに応答して、デッキの1つ以上の画像を取得するために構成され得る。撮像モジュールは、データベース110内に画像を記憶し得る。
【0045】
検証モジュールは、デッキの1つ以上の画像(撮像デバイス108を介して撮像モジュールによって取得される画像等)を分析し、デッキがプログラムまたは記憶されたデッキ設定構成に従って正しく構成されているかどうかを決定するためのハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。特に、検証モジュールは、人工ニューラルネットワークを含み得る機械学習を使用し、デッキ上に配置されたサンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具の画像を分析し、構成要素を識別し、構成要素が特定のデッキ設定構成に従って正しく配置されているかどうかを決定するように構成され得る。画像に基づいて、検証モジュールは、デッキ上に配置された構成要素を認識または識別するように、構成要素の位置を決定するために、構成要素の数量を決定するために、および/または、構成要素の向きまたは構成を決定するために、および、そのような識別、位置、数量、向き、および/または構成をプログラムまたは記憶されたデッキ設定構成と比較するように構成され得る。検証モジュールは、人工ニューラルネットワーク、テンプレートマッチング、画像比較、および/または他の好適な機構を使用して、検証のためにデッキ画像を分析し得る。検証モジュールは、いくつかの実施形態において、ピクセル毎に画像を調べ得る。
【0046】
例えば、検証モジュールは、構成要素の形状、サイズ、および/または他の視覚特性に基づいて、デッキ上に配置された種々の構成要素を識別するために構成されたコード化された命令を含み得る人工ニューラルネットワークであるか、または、それを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、人工ニューラルネットワークが、複数の記憶された例示的画像または基準画像を使用して、提供または構築され得る。例示的画像または基準画像に基づいて、検証モジュールは、画像内の特定の構成要素または構成要素のタイプを識別することを学習し得る。
【0047】
人工ニューラルネットワーク等の機械学習は、デッキ上の実験器具構成要素を識別または分類するために動作し得る。機械学習は、プロセッサを訓練、プログラム、または別様に構成し、形状、色、サイズ、識別マーク、標識、および/または外観の他の特性に基づいて、構成要素を認識または分類するために、使用され得る。プロセッサは、識別された構成要素の場所、向き、位置、および/または数量を評価し、それが特定のプログラムされたデッキ設定構成に従ってデッキ上に配置されているかどうかを決定するようにさらに構成され得る。デッキ上の構成要素は、いくつかの実施形態において、連続的に、または同時に、識別および/または評価され得る。いくつかの実施形態において、デッキ場所または位置は、各場所が適用可能なデッキ設定構成によって要求される特定の実験器具構成要素をその上に配置したかどうかを決定するために、個別に評価され得る。
【0048】
加えて、または代替として、検証モジュールは、テンプレートマッチングを使用し、デッキ上の構成要素を識別または分類し得る。例えば、検証モジュールは、画像内の1つ以上のテンプレートを識別するように構成され得る。テンプレートは、例えば、ピペット先端またはピペット先端を受け取るように構成される開口部であるか、または、それを含み得る。検証モジュールは、画像内のテンプレートを識別し、その数を数えるように構成され得る。
【0049】
加えて、または代替として、検証モジュールは、画像比較を使用し、デッキ上の構成要素を識別または分類し得る。例えば、検証モジュールは、デッキの画像を1つ以上の記憶された画像と比較し、デッキ画像の1つ以上のエリアまたは構成要素が、記憶された画像の1つ以上のエリアまたは構成要素に合致するかどうかを決定するために、プログラムまたは別様に構成され得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、検証モジュールは、画像内の色を識別するために訓練、プログラム、または別様に構成され得る。特に、あるラボ機器が、その上に配置される色分けされた標識または着色マークを有し得る場合、検証モジュールは、特定の色を認識し、構成要素がデッキ上の正しい場所に位置付けられているかどうかを識別するように構成され得る。例として、デッキが、青色の蓋を有する反応容器を伴って設定されるべきである場合、検証モジュールは、反応容器に色認識を実施し、正しい反応容器がデッキ上に位置付けられているかどうかを決定し得る。検証モジュールは、例えば、サイズおよび形状等の構成要素の他の物理的特性を識別または決定するように構成され得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、検証モジュールは、ある場所における構成要素の数を決定するために訓練、プログラム、または別様に構成され得る。例えば、検証モジュールは、テンプレートマッチングを使用し、デッキの特定の場所で見出される構成要素の数を数え得る。いくつかの実施形態において、検証モジュールは、構成要素のスタックのサイズまたは高さを分析し、スタックに配置された構成要素の数を決定し得る。
【0052】
いくつかの実施形態において、検証モジュールは、画像内の他の構成要素を認識または識別するように構成され得る。例えば、検証モジュールは、バーコード、クイックレスポンス(QR)コード、または画像内の他のコード、標識、または識別子を読み取るように構成され得る。例えば、ZBar等のバーコード読み取りライブラリが、バーコードまたは他の識別子に関して画像を走査するために使用されることができる。さらに他の実施形態において、検証モジュールは、デッキの画像に対して追加の分析を実施し、正しいデッキ設定を検証するように構成され得る。
【0053】
フィードバックモジュールは、デッキまたはその一部が、特定のデッキ設定構成に従って正しく設定されているかどうかをオペレータに伝えるためのハードウェアおよび/またはソフトウェアを含み得る。フィードバックが、視覚および/またはオーディオ応答の形態で提供され得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、ディスプレイデバイス106を介して提供され得る。例えば、フィードバックは、デッキの画像またはマップの上に課される1つ以上のインジケータとして提供され得る。特定の例として、フィードバックは、デッキ上に正しく設置されたものとして検証されたマップ上の各構成要素の上に位置付けられるチェックマークと、検証されることができなかった、またはまだ検証されていないマップ上の各構成要素の上の「x」とを含み得る。別の例として、フィードバックは、デッキ上の1つ以上の誤って設置された構成要素に応答して、ディスプレイ上に出現するアラートメッセージを含み得る。他の実施形態において、フィードバックは、検証された、および/または検証されていないデッキ設定構成要素の指示を提供するように構成された他の視覚表示、音、または他の好適なフィードバック手段を含み得る。
【0054】
システム100は、いくつかの実施形態において、単一のデバイスで具現化され得ることを理解されたい。例えば、データベース110およびデータプロセッサ112は、いくつかの実施形態において、デッキ104、ディスプレイデバイス106、および撮像デバイス108とともに、デッキ筐体102内に具現化されるか、または、その中に組み込まれ得る。少なくとも1つの実施形態において、システム100は、自動または部分的自動液体取り扱いシステム等の自動または部分的自動研究室ワークステーションで具現化され得る。
【0055】
使用時、本開示のシステムは、リアルタイムでサンプル、試薬、バイアル、および/または他の実験器具のデッキ設定を検証するために動作し得、フィードバックを技師または他のオペレータにさらに提供し、デッキ上にサンプルおよび/または他の構成要素を配置することにおいてオペレータを誘導し得る。特に、技師または他のオペレータがデッキ上に構成要素を装填すると、本開示の撮像デバイスは、構成要素の位置および/または識別が画像から検証され得るように、デッキの画像を捕捉し得る。加えて、いくつかの実施形態において、システムは、ディスプレイを介して、リアルタイムでデッキ設定検証フィードバックをオペレータに提供し得る。
【0056】
ここで
図3に目を向けると、1つ以上の実施形態によるデッキ設定検証の方法300が、示される。方法300は、設定命令を表示するステップ302と、デッキ設定を撮像するステップ304と、第1の構成要素の位置および識別を検証するステップ306と、フィードバックをオペレータに提供するステップ308とを含み得る。他の実施形態において、方法300は、追加または代替ステップを含み得る。方法300またはそのステップは、上で説明されるシステム100等の本開示のシステムによって実施可能であり得る。例えば、方法300は、非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令として具現化され得、本開示のプロセッサは、命令を実行するために構成され得る。
【0057】
図3を継続して参照すると、設定命令を表示するステップ302は、モニタ、画面、または他のディスプレイデバイスを介して、書かれたもの、グラフィック、または他の視覚命令を表示することを含み得る。命令は、特定の記憶またはプログラムされたプロトコルまたはプロシージャに対応し得る。命令は、システムデッキ上に位置付けられるべき1つ以上の実験器具構成要素を識別し得、実施されるべき指定されたタイプの工程または生物学的分析に基づき得る。加えて、命令は、特定の構成要素が設置されるべきであるデッキ上の場所を指定し得る。いくつかの実施形態において、命令は、オペレータが、グラフィック表現に示される配置を複製することによって、デッキ上に構成要素を配置し得るように、デッキ上に配置された構成要素のグラフィック表現またはマップであるか、または、それを含み得る。他の実施形態において、命令は、リストまたはチェックリストを含み得る。少なくとも1つの実施形態において、命令は、段落(0041)において上で識別された命令のうちの1つ以上のものを含み得る。
【0058】
命令は、オペレータがデッキを設定する前および/またはその間に提供され得る。例えば、いくつかの実施形態において、1つ以上の命令は、オペレータが、デッキ上に構成要素を配置しながら命令を容易に視認し得るように、デッキ筐体内のディスプレイデバイス上に表示され得る。いくつかの実施形態において、命令は、複数の画面、ステップ、またはページとして表示され得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、表示された命令は、双方向であり得る。例えば、命令がモニタまたは画面上に提供される場合、オペレータは、ノブ、ボタン、スイッチ、マウス、キーボード、ジョイスティック、および/または他の好適なナビゲーションデバイスを使用して、命令を通してナビゲートする能力を有し得る。少なくとも1つの実施形態において、捻じり可能または回転可能なノブが、オペレータがノブを回し、画面上に表示される要素を強調表示すること、および/または、ノブを押し下げ、強調表示されたアイテムを選択することを可能にし得る。例として、命令は、チェックリストを含み得、オペレータは、ノブまたは別のナビゲーションデバイスを使用し、チェックリスト上のアイテムを選択し、完了したものとしてアイテムをチェックし得る。別の例として、命令は、デッキ設定のグラフィック表現を含み得、オペレータは、ノブまたは別のナビゲーションデバイスを使用し、グラフィック表現上の構成要素を選択し、アイテムがレイアウトに従ってデッキ上に設置されているかどうかを示し得る。
【0060】
命令は、画面またはモニタによって提供され得るが、命令は、加えて、または代替として、他の形態で提供され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態において、命令は、例えば、紙面上に、またはオーディオメッセージを介して、提供され得る。他の実施形態において、命令は、プロセスまたは工程がデッキ上で完了されるための特定のデッキ設定構成に従って、デッキ上に構成要素を配置することにおいてオペレータを誘導するように、他の手段によって提供され得る。
【0061】
図3を継続して参照すると、方法300は、加えて、デッキ設定を撮像するステップ304を含み得る。デッキ設定を撮像することは、カメラを使用して、デッキの1つ以上の画像を捕捉することを含み得る。画像は、デッキの1つ以上の静止画像および/またはビデオを含み得る。デッキの画像は、デッキまたはその一部の平面図を示すように、デッキの上方の位置から撮影され得る。平面図画像は、サンプル、バイアル、または他の構成要素等のデッキ上に配置され得る構成要素を示し得る。
図4は、デッキ404の上方に配置され、デッキ上に配置された構成要素406の俯瞰または平面図画像を捕捉するように構成されたカメラ402の略図を示す。
【0062】
画像は、特定のデッキ設定構成に従って正しいデッキ設定を検証するために、オペレータがデッキ上に構成要素を設置する前、設置中、および/または設置した後に収集され得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の画像が、オペレータがデッキ上にアイテムを設置する度に収集され得る。例えば、オペレータは、ディスプレイと相互作用することによって、または別の好適な手段によって、第1の構成要素が命令に従ってデッキ上に設置されているかどうかを示し得る。第1の構成要素がデッキ上に配置されているという指示をオペレータから受信することに応答して、デッキの1つ以上の画像が、取得され得る。これは、オペレータが、ステップが完了した、または次の構成要素がデッキ上に設置されたことを示す度に、繰り返され得る。他の実施形態において、他の手段が、オペレータがデッキ上に構成要素を設置したか、またはデッキ設定においてステップを完了したかどうか、およびそのときを決定するために、使用され得る。例えば、機械学習が、新しい構成要素がデッキに追加されたときを識別するために使用され得る。他の実施形態において、デッキは、重量センサを有し得るか、または、筐体は、いくつかの実施形態において、運動センサを有し得る。他の実施形態において、他の好適な手段が、オペレータがステップを完了したとき、またはデッキ上に構成要素を設置したときを決定するために、使用され得る。さらに他の実施形態において、画像が、持続的に、断続的に、間隔を置いて、または要求に応じて、収集され得る。少なくとも1つの実施形態において、連続的な画像収集が、オペレータがプロトコルを選択するときに開始し得、全ての適切な構成要素がデッキ上で検証されるまで継続し得る。
【0063】
再度、
図3を参照すると、方法300は、デッキ上に配置される第1の構成要素の位置および/または識別を検証するステップ306を含み得る。いくつかの実施形態において、構成要素の位置および/または識別が、オペレータが新しい構成要素をデッキに追加する度に、またはオペレータがデッキ設定において命令ステップを完了する度に、検証され得る。他の実施形態において、デッキ設定アイテムの各々の位置および/または識別が、オペレータがデッキ上に全てのアイテムを設置したこと、または全てのステップが完了していることを示した後、検証され得る。さらに他の実施形態において、アイテムの位置および/または識別が、持続的に、断続的に、間隔を置いて、または要求に応じて、検証され得る。
【0064】
デッキ上の構成要素の位置および/または識別を検証することは、デッキの1つ以上の画像を評価し、その上に配置された構成要素が、特定のデッキ設定構成に従った識別、場所、数量、向き、および/または構成を有するかどうかを決定することを含み得る。デッキ上の構成要素は、ニューラルネットワーク、テンプレートマッチング、画像比較、バーコード読み取り、色認識、および/または他の好適な画像分析を使用して、検証され得る。画像が、正しい構成要素が正しい場所で正しい構成、向き、または数量を伴ってデッキ上に配置されているかどうかを決定するために、分析され得る。いくつかの実施形態において、2回以上の画像分析が、デッキ上に配置された構成要素を検証するために、実施され得る。例えば、ニューラルネットワークが、反応容器(RV)がデッキ上の特定の場所に配置されているかどうか、およびRVが特定のデッキ設定構成に従って蓋および/またはシールを有するかどうかを決定するために、使用され得る。加えて、画像は、RV上のバーコードが、デッキ設定構成に従ってRVを正しいRVとして識別するかどうかを決定するために、バーコードライブラリに対して分析され得る。テンプレートマッチングまたは画像比較は、デッキ上に装填された構成要素のリアルタイム画像とのデッキ上に正しく配置される正しい構成要素のテンプレートまたは参照画像の比較を含み得る。いくつかの実施形態において、テンプレートまたは参照画像は、同じタイプの複数のワークステーションにわたって使用されることができる。他の実施形態において、テンプレートまたは参照画像は、リアルタイム画像を捕捉する同じワークステーション上の同じカメラによって生成され、それによって、ワークステーション毎にわずかに変動し得るカメラ角度または位置、照明、陰影、および/またはデッキ上の構成要素の絶対位置付け等のものの影響を最小化する。いくつかの実施形態において、テンプレートまたは参照画像とリアルタイム画像との間で変動し得る照明および陰影の影響を最小化するために、テンプレートまたは参照画像は、リアルタイム画像のグレースケールバージョンと比較されるグレースケールバージョンに変換されるカラー画像であり得る。したがって、例えば、本明細書に議論されるテンプレートは、未加工BGR画像から発生させられ、記憶されることができる。次いで、リアルタイム画像がテンプレートと比較される(例えば、デッキの画像を先端または先端開口部のx枚の記憶されたテンプレート画像と比較する)とき、入力画像のグレースケールバージョン(白黒)が、各個々の画像(例えば、先端画像)を切り取る前のテンプレート画像のグレースケールバージョンと比較される。追加の画像処理ステップが、実行されることができる。例えば、微小先端位置に関して、比較の前、2進閾値が、テンプレート画像と比較を行う前に空の先端スロットからの白色挿入物の反射によって引き起こされるより明るいエリアをマスクするために使用されることができる。
【0065】
特定の例として、
図5は、その上に配置された実験器具構成要素504を有するデッキ502の俯瞰画像500を示す。
図5に関して理解され得るように、例えば、ピペットホルダ、反応容器、および/または他のラボ機器または構成要素504を含む種々の異なるタイプのラボ機器が、特定の分析またはプロセスを実施するためにデッキ502上に配置され得る。画像500は、構成要素が、分析またはプロセスを実施するためにデッキ設定構成によって要求される通りにデッキ502上に配置されているかどうかを決定するために、分析され得る。
図6は、例えば、ニューラルネットワーク、画像比較、および/またはテンプレートマッチングを使用して決定され得るような構成要素識別をオーバーレイされたデッキ画像500を示す。
【0066】
構成要素検証の特定の非限定的例として、デッキ設定構成は、96-または384-ピペット先端ボックス等の特定のサイズおよび/またはタイプのピペット先端コンテナが、デッキ502上の特定の場所506aに配置されることを要求し得る。機械学習または人工ニューラルネットワークが、ピペット先端コンテナが要求される場所506aに関してデッキ画像500を調べるために、使用され得る。機械学習または人工ニューラルネットワークは、特定の場所506aに位置付けられるアイテム504aが、例えば、96-ピペット先端ボックスであるか、384-ピペット先端ボックスであるかを決定するように訓練、プログラム、または別様に構成され得る。特に、機械学習または人工ニューラルネットワークは、アイテム504aが、(1)96-ピペット先端ボックスであるか、(2)384-ピペット先端ボックスであるか、(3)異なるアイテムであるかを決定し得る。アイテム504aが、96-ピペット先端ボックスであると決定される場合、場所506aが満たされることが決定され得る。アイテム504aが、異なるアイテムであると決定される場合、エラーが、アイテムが誤っていることをオペレータにアラートするために記録され得る。
【0067】
加えて、いくつかの実施形態において、機械学習または人工ニューラルネットワークは、構成要素の特定の構成または配置が要求される場合、アイテム504aが正しく構成または配置されているかどうかを決定し得る。例えば、アイテム504aが、(1)蓋を伴わない96-ピペット先端ボックスであるか、(2)蓋を伴う96-ピペット先端ボックスであるか、(3)蓋を伴わない384-ピペット先端ボックスであるか、(4)蓋を伴う384-ピペット先端ボックスであるか、または(5)異なるアイテムであるかが、決定され得る。アイテム504aが、正しいボックスであるが、蓋または他のカバーを含むことが決定される場合、エラーが、処理のために蓋を除去するようにオペレータにアラートするために、記録され得る。
【0068】
加えて、デッキ設定構成が、ボックスが特定の数および/または構成の先端または先端を伴わない開口部を含むことを要求する場合、例えば、テンプレートマッチングが、ボックスの画像内の先端または開口部を識別し、その数を数えるために使用され得る。
図7は、デッキ502上に配置され、いくつかの先端702と先端を伴わない開口部704とを有するアイテム504aの接写図を示す。テンプレートマッチングが、デッキの画像を先端または先端開口部の1つ以上の記憶されたテンプレートの画像と比較するために使用され得る。したがって、例えば、テンプレートマッチングは、デッキの画像を先端または先端開口部のx枚の記憶されたテンプレート画像と比較するために使用されることができ、「x」は、先端または先端開口部の数に対応する。x枚の記憶されたテンプレート画像を使用することは、例えば、デッキ照明が、同じ先端ボックス内の先端に異なる影を落とす;および/または、カメラの投影歪みが、同じ先端ボックス内の先端の異なるビューをもたらす状況で、役立ち得る。したがって、テンプレートマッチングは、アイテム504aの各開口部704を識別するために、かつ開口部の総数を数え、ボックスが正しい数および/またはパターンの開口部(したがって、さらに言うと、正しい数および/またはパターンの先端)を含むかどうかを決定するために、採用され得る。他の実施形態において、先端702は、開口部の代わりに、またはそれに加えて、識別および数えられ得る。当業者は、開口部の総数を数える能力が、少なくとも部分的にカメラ搭載の角度によって決定され得ることを認識するであろう。例えば、カメラ角度に応じて、先端開口部のうちのいくつかが、隣接する先端によって遮断され得る。結果として、1つ以上の先端に、1つ以上の隣接する開口部のビューを遮断させるカメラ角度が使用されるとき、先端ボックス内の開口部の代わりに、先端をテンプレートとして使用することが役立ち得る。
【0069】
いくつかの実施形態において、デッキ設定命令が、構成要素検証に応答して、動的に修正され得る。例えば、オペレータが、デッキ上に特定の数の先端を装填するように命令され、オペレータが、特定の数より少ない先端を装填した場合、本開示のシステムは、依然として必要とされる追加の数の先端を計算し、追加の数の先端を装填するようにオペレータに命令し得る。特定の例として、実施されるべき特定の工程または方法が、96個の先端を要求し、オペレータが、各々が48個の先端を含む2つのボックスを装填した場合、システムは、デッキ上のその構成要素または場所のための適切なデッキ設定を検証し得る。しかしながら、オペレータが、各ボックスが20個の先端のみを含む2つの部分的ボックスを装填した場合、システムは、存在する先端の数を数えると、56個の先端が依然として必要とされることを計算し得る。システムは、次いで、追加の56個の先端を装填するようにオペレータに命令し得る。
【0070】
構成要素検証の別の特定の非限定的例として、デッキ設定構成は、384-ピペット先端ボックス等の特定のサイズおよび/またはタイプのピペット先端コンテナが、特定の場所506bに配置されることを要求し得る。機械学習または人工ニューラルネットワークが、ピペット先端コンテナが要求される場所506bに関してデッキ画像500を調べるために、使用され得る。機械学習または人工ニューラルネットワークは、場所506bに配置されたアイテム504bが、(1)蓋を伴わない384-ピペット先端ボックスであるか、(2)蓋を伴う384-ピペット先端ボックスであるか、(3)異なるアイテムであるかを識別するように訓練、プログラム、または別様に構成され得る。
図8は、場所506bにおいてデッキ502上に配置され、いくつかの先端804と先端を伴わない開口部802とを有するアイテム504bの接写図を示す。テンプレートマッチングが、ボックス504b内の各先端804を識別および数え、ボックスが正しい数および/またはパターンの開口部を含むかどうかを決定するために、使用され得る。他の実施形態において、各開口部802が、テンプレートマッチングを使用して、識別および数えられ得る。
【0071】
構成要素検証の別の非限定的例として、デッキ設定構成は、特定の反応容器(RV)が、デッキ502の特定の場所506cに配置されることを要求し得る。機械学習または人工ニューラルネットワークが、場所506cに関してデッキ画像500を調べ、その場所に配置されたアイテム504cが反応容器であるかどうか、それが蓋を有するかどうか、および/または反応容器が正しいまたは予期される回転にあるかどうかを決定するために、使用され得る。例えば、画像500は、場所506cにおけるアイテム504cが、(1)正しい回転における蓋を伴うRVであるか、(2)誤った回転における蓋を伴うRVであるか、(3)正しい回転における蓋を伴わないRVであるか、(4)誤った回転における蓋を伴わないRVであるか、(5)異なるアイテムであるかを決定するために、調べられ得る。いくつかの実施形態において、特定のRVが要求される場合、画像は、RVのための識別子を読み取るために調べられ得る。例えば、
図9は、デッキ502上に配置され、その上に配置されたバーコード902を有するアイテム504cの接写図を示す。画像500から、バーコード902は、バーコード読み取りライブラリを使用して読み取られ、正しいRVが定位置にあるかどうかを決定するために、デッキ上の特定の場所506cに関連付けられたRVバーコードと比較され得る。
【0072】
RVが、スタックされている場合、またはデッキ設定構成が、場所506cにおいてRVのスタックを要求する場合、ニューラルネットワークは、位置506cにおける画像を評価し、その場所が、例えば、1つ、2つ、3つ、または別の好適な数のRVを含むかどうかを決定し得る。特定の例として、位置506cが、デッキ設定構成に従って、蓋を伴わない3つのRVを含むべきである場合、ニューラルネットワークは、その場所が、(1)3つのRVを含むか、(2)2つのRVを含むか、(3)1つのRVを含むか、(4)蓋を伴う任意の数のRVを含むか、または(5)いずれのRVも含まないかを決定し得る。
【0073】
再度、
図3を参照すると、方法300は、加えて、デッキまたはその一部が、特定のプログラムまたは記憶されたデッキ設定構成に従って正確に設定されているかどうかに関して、フィードバックをオペレータまたはユーザに提供すること308を含み得る。上で説明されるように、フィードバックは、ディスプレイを介して、および/または他の好適な視覚および/またはオーディオフィードバック手段を介して、提供され得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、各構成要素がオペレータによってデッキ上に配置された後に提供され得る。例えば、オペレータがデッキ上に構成要素を設置した後、構成要素の位置および/または識別が、ステップ306において検証され得、フィードバックが、ステップ308においてその構成要素に関してオペレータに提供され得る。他の実施形態において、フィードバックは、複数の構成要素に関してオペレータに提供され得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、全ての構成要素または実質的に全ての構成要素がデッキ上に設置された後、または、オペレータがデッキ設定が完了していることを示した後、オペレータに提供され得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、構成要素がデッキ上に誤って設置されていることが決定された場合のみ、オペレータに提供され得る。すなわち、いくつかの実施形態において、オペレータは、エラーが見出される場合のみ、アラートされ得る。いくつかの実施形態において、デッキ設定のエラーに関連するフィードバックが、エラーが見出されるにつれて、または構成要素が設置されるにつれて、各構成要素(または見出されるエラー)に関して連続的に提供され得る。加えて、または代替として、フィードバックは、複数の構成要素または見出される複数のエラーに関して、同時に提供され得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、肯定的構成要素検証のみを含み得るか、または、フィードバックは、肯定的検証とエラーとの両方を含み得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、オペレータがデッキ上にサンプル、ラボ機器、および/または他のアイテムを設置するにつれて、リアルタイムで、または実質的にリアルタイムで提供され得ることを理解されたい。これは、オペレータが、デッキ設定エラーを迅速に補正することを可能にし得、デッキ設定のエラーを悪化させることを回避し得る。いくつかの実施形態において、オペレータは、デッキ設定エラーを示すフィードバックを無視または却下する選択肢を有し得る。これは、オペレータが、デッキ設定エラー指示にもかかわらず、方法または工程を継続することを可能にし得る。そのようなオーバーライド決定は、他のシステムデータまたは工程データを用いて精査され得るように、記憶され得る。
【0074】
いくつかの実施形態において、オペレータが、動作の特定の順序を使用してデッキを設定するように命令され得る一方、他の実施形態において、オペレータが、任意の所望の順序でデッキを設定する自由度を有し得ることを理解されたい。例えば、オペレータは、オペレータから最も遠いまたは遠位の場所から開始して、ユーザにますます近いまたは近位の場所を通して進行し、デッキ上に構成要素を装填するように命令され得る。このように、本開示のシステムおよび方法は、デッキ設定の効率を改良する、および/またはオペレータが前もって装填された機器を横切って手を伸ばすときに生じ得るこぼれまたは事故の危険性を低減させることに役立ち得る。いくつかの実施形態において、検証が、次の命令またはステップがオペレータに表示される前、各命令またはステップ後に要求され得る。しかしながら、他の実施形態において、オペレータは、任意の所望の順序でデッキ上に機器を装填する選択肢を有し得る。例えば、命令は、記憶されたデッキ設定構成に従って、各場所において要求される特定の構成要素を表示するデッキのマップを含み得る。オペレータは、任意の所望の順序でマップに従って構成要素を装填し得、構成要素は、それらが装填されるにつれて、リアルタイムまたは実質的にリアルタイムで、またはオペレータが全ての構成要素を装填した後のいずれかで、検証され得る。上で説明されるように、デッキの連続的な撮像は、構成要素が装填されるにつれて検証されることを可能にし得る。各構成要素またはデッキ場所が検証されるにつれて、フィードバックが、オペレータに提供され得る。全ての要求される構成要素またはデッキ場所が検証されたとき、撮像は、いくつかの実施形態において、停止し得る。
【0075】
ワークステーションデッキ設定に加えて、または代替として、本開示のシステムおよび方法は、ワークステーションにおいて実施される工程または分析中、またはそれに続いて、デッキからアイテムを除去することにおいて、またはデッキ分解においてオペレータを誘導し得る。例えば、本開示のシステムは、工程または分析後にデッキから構成要素を除去することにおいて技師またはオペレータに命令するために動作し得、さらに、サンプル、先端、廃棄物、および/または他の実験器具または構成要素がリアルタイムでデッキから除去されたことを検証し得る。特に、技師または他のオペレータがデッキから構成要素を除去するにつれて、本開示の撮像デバイスは、構成要素の除去が画像から検証され得るように、デッキの画像を捕捉し得る。加えて、いくつかの実施形態において、システムは、ディスプレイを介して、リアルタイムでフィードバックをオペレータに提供し得、および/または特定の順序または様式でデッキから構成要素を除去することにおいてオペレータを誘導する命令を提供し得る。
【0076】
ここで
図11に目を向けると、1つ以上の実施形態による、デッキ分解検証の方法1100が、示される。方法1100は、分解命令を表示するステップ1102と、デッキを撮像するステップ1104と、第1の構成要素の除去を検証するステップ1106と、フィードバックをユーザに提供するステップ1108とを含み得る。他の実施形態において、方法1100は、追加または代替ステップを含み得る。方法1100またはそのステップは、上で説明されるシステム100等の本開示のシステムによって実施可能であり得る。例えば、方法1100は、非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令で具現化され得、本開示のプロセッサは、命令を実行するために構成され得る。
【0077】
図11を継続して参照すると、分解命令を表示すること1102は、モニタ、画面、または他のディスプレイデバイスを介して、書かれたもの、グラフィック、または他の視覚命令を表示することを含み得る。命令は、特定の記憶またはプログラムされたプロトコルまたはプロシージャに対応し得る。いくつかの実施形態において、命令は、デッキからの除去のために、特定の構成要素、構成要素の群、または構成要素のカテゴリを識別し得る。他の実施形態において、命令は、構成要素を除去するデッキの特定の場所またはエリアを識別し得る。いくつかの実施形態において、命令は、デッキのグラフィック表現またはマップであるか、または、それを含み得る。加えて、または代替として、命令は、リストまたはチェックリストを含み得る。
【0078】
命令は、オペレータが、デッキからアイテムを分解する、一掃する、または概して除去する前および/または間、提供され得る。例えば、デッキ設定に関して上で説明されるように、1つ以上の命令が、オペレータがデッキから構成要素を除去しながら命令を容易に視認し得るように、デッキ筐体内のディスプレイデバイス上に表示され得る。デッキ設定に関して上記にさらに説明されるように、命令は、いくつかの実施形態において、双方向であり、オペレータが、ノブ、ボタン、スイッチ、マウス、キーボード、ジョイスティック、および/または他の好適なナビゲーションデバイスを使用して、命令を通してナビゲートすることを可能にし得る。
【0079】
命令は、特定のワークフローに従ってデッキを分解または一掃するようにオペレータを誘導することに役立ち、廃棄物の除去を確実にし、清浄な機器の汚染を回避することに役立ち得ることを理解されたい。例えば、分解命令は、デッキから廃棄物または使い捨てアイテムを除去することに先立って、再利用可能なアイテム(例えば、サンプル反応容器および清浄な先端)を装填解除または除去するように、オペレータに指示し得る。別の例として、分解命令は、別様に工程で採用された後、例えば、不安定または温度感受性試薬の未使用原液を装填解除または除去するように、オペレータに指示し得る。そのような命令は、工程の一時停止の間などの工程の間に提供され得る。加えて、いくつかの実施形態において、分解命令は、ラボ機器越しに手を伸ばすことを回避し得るように、概して、オペレータの最近傍または近位の場所からアイテムを除去し、オペレータが、概して、オペレータから最も遠いまたは遠位の場所を通して移動するように、オペレータに指示し得る。
【0080】
図11を継続して参照すると、デッキを撮像すること1104は、カメラを使用して、デッキの1つ以上の画像を捕捉することを含み得る。撮像は、デッキの1つ以上の静止画像および/またはビデオを含み得る。1つ以上の画像を捕捉するために使用されるカメラまたは他のデバイスは、デッキ設定に関して説明されるものに類似し得る。いくつかの実施形態において、同じ撮像デバイスが、デッキ設定中およびデッキ分解中に画像を捕捉するために使用され得る。いくつかの実施形態において、画像が、デッキ分解中に連続的に収集され得る。例えば、画像またはビデオフィードが、デッキからの全ての構成要素の除去が検証されるまで、連続的に収集され得る。他の実施形態において、デッキの画像またはビデオが、間隔を置いて、断続的に、または要求に応じて、収集され得る。例えば、1つ以上の画像が、オペレータが、デッキ分解におけるステップが完了したことを示す度に、収集され得る。
【0081】
デッキからの第1の構成要素の除去を検証すること1106は、デッキの1つ以上の画像を評価し、1つ以上の構成要素が除去または一掃されたかどうかを決定すること、またはデッキの特定の場所または領域が空であるかどうかを決定することを含み得る。デッキ設定と同様、デッキ分解は、ニューラルネットワーク、テンプレートマッチング、画像比較、および/または他の好適な画像分析を使用して、検証され得る。いくつかの実施形態において、各構成要素の除去、またはデッキの各場所または領域の一掃が、個別に検証され得る。特定の例として、オペレータは、デッキから全てのピペット先端を除去するように命令され得る。記憶されたデッキ設定構成は、ピペット先端が特定の工程のために配置されたデッキ上の1つ以上の場所または領域を識別し得る。分解中、デッキの画像が、デッキ上のピペット先端場所の各々を評価し、各場所が一掃されたかどうかを検証するために、分析され得る。画像分析は、例えば、工程のためにその上にピペット先端を配置させたデッキ上の各場所が、(1)空であるか、(2)その上に配置されたピペット先端ボックスを有するか、(3)その上に配置された異なる構成要素を有するかを決定し得る。
【0082】
フィードバックをオペレータまたはユーザに提供すること1108は、ディスプレイデバイスを介して、および/または他の好適な視覚および/またはオーディオフィードバック手段を介して、特定の構成要素または構成要素の群がデッキから除去されたかどうか、または、デッキ上の特定の場所または場所の群が一掃されたか、空にされたかをオペレータに中継することを含み得る。デッキ設定と同様、フィードバックは、各構成要素が除去された後、または各領域が一掃された後、提供され得る。他の実施形態において、フィードバックは、構成要素の群が除去された後、複数の領域が一掃された後、1つ以上のステップまたは命令が完了した後、または全てのステップが完了した後、提供され得る。いくつかの実施形態において、フィードバックは、リアルタイムで、例えば、ディスプレイを介して、依然として一掃される必要があるエリアまたは構成要素、または依然として実施される必要があるステップが分り得るように、デッキ分解中にオペレータに持続的に提供され得る。
【0083】
図12A-12Dは、少なくとも1つの実施形態による、グラフィカルユーザインターフェース上に表示され得る分解命令の例を図示する。
図12A-12Dに示されるように、命令は、複数の個々の場所または領域を表示し得るデッキのマップまたは略
図1210を含み得る。命令は、加えて、例えば、リスト、チェックリスト、または概要として表示され得る書かれた命令または指示を含み得る。各書かれた命令がインターフェース上に表示されると、マップまたは略
図1210は、例えば、特定の書かれた命令に従って、一掃されるべき1つ以上の場所を強調表示することによって、命令を動的に伝えるように構成され得る。加えて、マップまたは略
図1210は、特定の場所またはエリアに障害物がないとき、または特定の構成要素がデッキから除去されたときを示すことによって、フィードバックをオペレータに動的に提供し得る。
【0084】
図12Aに示されるように、第1の分解命令1202が、表示または強調表示され得る。少なくとも1つの実施形態において、第1の分解命令1202は、デッキからサンプル反応容器を除去するように、オペレータに命令し得る。加えて、デッキマップ1210は、記憶されたデッキ設定構成に基づいて決定されるような、サンプル反応容器が除去されるべきデッキ場所に対応する1つ以上の場所1212を強調表示し得る。これは、オペレータが、デッキ上のサンプル反応容器を迅速に見出し、命令された通りにそれらを一掃することに役立ち得る。システムが、画像分析を介して、反応容器がデッキから一掃または除去されたことを検証すると、システムは、続けて次の命令またはステップを表示し得る。いくつかの実施形態において、システムは、第1のステップの完了を検証すると、自動的に次の命令またはステップに進み得る。
【0085】
図12Bは、インターフェース上に強調表示または表示され得る第2の分解命令1204を示す。第2の命令1204は、デッキから清浄な先端または清浄な先端を含むボックスを除去するように、オペレータに命令し得る。加えて、
図12Bに示されるように、デッキマップ1210は、清浄な先端が除去され得るデッキ場所に対応する1つ以上の場所1214、1216を強調表示し得る。いくつかの実施形態において、各場所1214、1216は、先端の除去が検証されるまで、第1の色で、または第1のアイコンを用いて強調表示され得、その後、場所は、第2の色で、または第2のアイコンを用いて強調表示され得る。このように、オペレータは、デッキから一掃される必要がある、清浄な先端を依然として有する場所を迅速に決定し得る。システムが、画像分析を介して、清浄な先端の全てがデッキから除去されたことを検証すると、システムは、続けて次の命令またはステップを表示し得る。
【0086】
図12Cは、インターフェース上に強調表示または表示され得る第3の分解命令1206を示す。第3の命令1206は、デッキからごみまたは廃棄物を除去するように、オペレータに命令し得る。ごみまたは廃棄物は、例えば、熱循環装置シール、空の先端ボックス、サンプル処理のために使用される反応容器、試薬貯蔵のために使用される反応容器、リザーバ、液体廃棄物、および/または他の機器または構成要素を含み得る。いくつかの実施形態において、第3の命令1206は、除去のために個々の廃棄物構成要素またはカテゴリを列挙または識別し得る。加えて、
図12Cに示されるように、デッキマップ1210は、ごみが除去され得るデッキ場所に対応する1つ以上の場所1218、1220、1222を強調表示し得る。いくつかの実施形態において、ごみ除去のための場所は、異なる検証ステータスに対応する異なる色を用いて強調表示され得る。例えば、第1の色は、ごみが依然として場所から除去される必要があることを示し得、第2の色は、ごみ除去が検証されたことを示し得、第3の色は、エラー、不完全な検証、または他のステータスを示し得る
【0087】
図12Dは、インターフェース上に強調表示または表示され得る第4の分解命令1208を示す。第4の命令1208は、デッキから液体廃棄物を除去するように、オペレータに命令し得る。デッキマップ1210は、液体廃棄物が除去され得るデッキ場所に対応する1つ以上の場所1224を強調表示し得る。いくつかの実施形態において、液体廃棄物の除去が、画像分析によって検証され得る。例えば、デッキの1つ以上の画像が、液体廃棄物コンテナがからであるか、ある量の液体廃棄物を含むかを決定するために、ニューラルネットワーク、テンプレートマッチング、または画像比較を使用して、分析され得る。しかしながら、他の実施形態において、例えば、
図12Dに示されるように、システムは、オペレータからの入力を要求し得る。オペレータは、ボタンを押し得るか、または、別様にインターフェースと相互作用し、液体廃棄物が一掃されたことを示し得る。他の分解および/または設定ステップも、ユーザ相互作用によって同様に検証され得ることを理解されたい。
【0088】
デッキ分解は、特定の命令に関して上で説明されるが、デッキ分解は、デッキから構成要素を一掃することを通してオペレータを誘導するように構成された追加および/または代替命令またはステップを含み得ることを理解されたい。さらに、
図12A-12Dは、デッキ分解中にオペレータに表示され得る命令およびフィードバックの非限定的例を提供することをさらに理解されたい。
【0089】
いくつかの実施形態において、分解命令が、
図12A-12Dに関して上で説明されるように、特定の一続きまたはワークフローを通してオペレータを誘導するように提供され得るが、他の実施形態において、オペレータは、任意の所望の順序でデッキから構成要素を除去する自由を許容され得る。例えば、命令は、記憶されたデッキ設定構成の除去を要求する特定の構成要素を表示するデッキのマップを含み得る。オペレータは、任意の所望の順序でマップに従って構成要素を除去し得、構成要素の除去は、それらが除去されるにつれて、リアルまたは実質的にリアルタイムで、またはオペレータが全ての構成要素を除去した後のいずれかで、検証され得る。上で説明されるように、デッキの連続的な撮像は、それらが除去されるにつれて、構成要素の除去が検証されることを可能にし得る。各構成要素またはデッキ場所の一掃が検証されるにつれて、フィードバックが、オペレータに提供され得る。全ての要求される構成要素またはデッキ場所が、一掃されたものとして検証されたとき、撮像は、いくつかの実施形態において、停止し得る。
【0090】
図10は、本明細書に議論される技法(例えば、方法)のうちのいずれか1つ以上のものが実施され得る例示的機械1000(システム100、プロセッサ112、または本明細書に説明される他の構成要素の一部であるか、または、それとして含まれ得る)のブロック図を図示する。本明細書に説明されるような例は、機械1000内の論理またはいくつかの構成要素または機械を含むこと、またはそれによって動作することができる。
【0091】
いくつかの実施形態において、機械1000は、独立型デバイスとして動作すること、または他の機械に接続される(例えば、ネットワーク化される)ことができる。ネットワーク化展開では、機械1000は、サーバ-クライアントネットワーク環境において、サーバ機械、クライアント機械、またはその両方の能力で動作することができる。いくつかの例では、機械1000は、ピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境内でピア機械としての機能を果たすことができる。機械4000は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、スマートフォン、個人用フィットネストラッカ、スマートウォッチまたは他のウェアラブルデバイス、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、またはその機械によって講じられるべきアクションを規定する(順次または別様の)命令を実行することが可能な任意の機械であり得る。さらに、単一の機械のみが図示されるが、用語「機械」はまた、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、他のコンピュータクラスタ構成等の本明細書に議論される方法論のうちのいずれか1つ以上のものを実施する命令の組(または複数の組)を個別に、または合同で実行する、機械の任意の集合を含むと解釈されるものとする。
【0092】
機械(例えば、コンピュータシステム)1000は、ハードウェアプロセッサ1002(例えば、中心処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)と、メインメモリ1004と、静的メモリ(例えば、ファームウェア、マイクロコード、基本入出力(BIOS)、統一拡張可能ファームウェアインターフェース(UEFI)等のためのメモリまたは記憶装置)1006と、大容量記憶装置1008(例えば、ハードドライブ、テープドライブ、フラッシュ記憶装置、または他のブロックデバイス)とを含むことができ、そのうちのいくつかまたは全ては、インターリンク(例えば、バス)1030を介して互いに通信することができる。機械1000は、ディスプレイユニット1010と、英数字入力デバイス1012(例えば、キーボード)と、ユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス1014(例えば、ノブ、ダイヤル、ボタン、またはマウス)とをさらに含むことができる。いくつかの例では、ディスプレイユニット1010、入力デバイス1012、およびUIナビゲーションデバイス1014は、タッチスクリーンディスプレイであり得る。機械1000は、加えて、記憶デバイス(例えば、駆動ユニット)1008と、信号発生デバイス1018(例えば、スピーカ)と、ネットワークインターフェースデバイス1020と、全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または他のセンサ等の1つ以上のセンサ1016とを含むことができる。機械1000は、1つ以上の周辺デバイス(例えば、プリンタ、カードリーダ等)を通信または制御するための直列(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、並列、または他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離通信(NFC)等)接続等の出力コントローラ1028を含むことができる。
【0093】
プロセッサ1002、メインメモリ1004、静的メモリ1006、または大容量記憶装置1008のレジスタは、本明細書に説明される技法または機能のうちのいずれか1つ以上のものを具現化する、またはそれによって利用されるデータ構造または命令1024の1つ以上の組(例えば、ソフトウェア)が記憶される機械読み取り可能な媒体1022であるか、または、それを含むことができる。命令1024は、機械1000によるその実行中、完全に、または少なくとも部分的に、プロセッサ1002、メインメモリ1004、静的メモリ1006、または大容量記憶装置1008のレジスタのうちのいずれかの内側に常駐することもできる。いくつかの例では、ハードウェアプロセッサ1002、メインメモリ1004、静的メモリ1006、または大容量記憶装置1008のうちの1つまたは任意の組み合わせは、機械読み取り可能な媒体1022を構成することができる。機械読み取り可能な媒体1022は、単一の媒体として図示されるが、用語「機械読み取り可能な媒体」は、1つ以上の命令1024を記憶するように構成される単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、および/または関連付けられたキャッシュおよびサーバ)を含むことができる。
【0094】
用語「機械読み取り可能な媒体」は、機械1000による実行のための命令を記憶、エンコード、または搬送することが可能であり、機械1000に本開示の技法のうちのいずれか1つ以上のものを実施させるか、または、そのような命令によって使用されるか、または、それに関連付けられたデータ構造を記憶、エンコード、または搬送することが可能である任意の媒体を含むことができる。非限定的機械読み取り可能な媒体例は、ソリッドステートメモリ、光学媒体、磁気媒体、および信号(例えば、無線周波数信号、他の光子ベースの信号、音声信号等)を含むことができる。いくつかの例では、非一過性の機械読み取り可能な媒体は、不変(例えば、静止)質量を有する複数の粒子を伴う機械読み取り可能な媒体を備え、したがって、組成物である。故に、非一過性の機械読み取り可能な媒体は、一過性の伝搬信号を含まない機械読み取り可能な媒体である。非一過性の機械読み取り可能な媒体の具体的例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイス等の不揮発性メモリ、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気ディスク、磁気光学ディスク、およびCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含むことができる。
【0095】
いくつかの例では、機械読み取り可能な媒体1022上に記憶または別様に提供される情報は、命令1024自体または命令1024が導出され得る形式等の命令1024を表し得る。命令1024が導出され得るこの形式は、ソースコード、(例えば、圧縮または暗号化形式の)エンコードされた命令、パッケージ化された命令(例えば、複数のパッケージに分割される)等を含むことができる。機械読み取り可能な媒体1022内の命令1024を表す情報は、本明細書に議論される動作のうちのいずれかを実装するように、処理回路によって命令に処理されることができる。例えば、情報から命令1024を導出すること(例えば、処理回路によって処理すること)は、情報を命令1024に(例えば、ソースコード、オブジェクトコード等から)コンパイルすること、解釈すること、ロードすること、編成すること(例えば、動的または静的にリンクすること)、エンコードすること、デコードすること、暗号化すること、非暗号化すること、パッケージ化すること、非パッケージ化すること、または別様に操作することを含むことができる。
【0096】
いくつかの例では、命令1024の導出は、機械読み取り可能な媒体1022によって提供されるある中間または前処理された形式から命令1024を生成するための(例えば、処理回路による)情報のアセンブリ、コンパイル、または解釈を含むことができる。情報は、複数の部分で提供されたとき、命令4024を生成するように、組み合わせられ、非パッケージ化され、修正されることができる。例えば、情報は、1つまたはいくつかの遠隔サーバ上の複数の圧縮ソースコードパッケージ(またはオブジェクトコード、または2進拡張可能コード等)内にあり得る。ソースコードパッケージは、ネットワークを経由して送信中であるときに暗号化され、必要である場合、解読され、非圧縮され、アセンブルされ(例えば、リンクされ)、ローカル機械において(例えば、ライブラリ、独立型実行ファイル等に)コンパイルまたは解釈され、ローカル機械によって実行されることができる。
【0097】
命令1024は、いくつかの転送プロトコル(例えば、フレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等)のうちのいずれか1つを利用するネットワークインターフェースデバイス1020を介した伝送媒体を使用して、通信ネットワーク1026を経由してさらに伝送または受信されることができる。例示的通信ネットワークは、とりわけ、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えば、インターネット)、携帯電話ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)、旧来の電話(POTS)ネットワーク、および無線データネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標)として公知であるInstitute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)802.11規格群、WiMax(登録商標)として公知であるIEEE 802.16規格群)、IEEE 802.15.4規格群、ピアツーピア(P2P)ネットワークを含むことができる。いくつかの例では、ネットワークインターフェースデバイス1020は、通信ネットワーク1026に接続するための1つ以上の物理的ジャック(例えば、イーサネット(登録商標)、同軸、または電話用ジャック)または1つ以上のアンテナを含むことができる。いくつかの例では、ネットワークインターフェースデバイス1020は、単一入力多出力(SIMO)、多入力多出力(MIMO)、または多入力単一出力(MISO)技法のうちの少なくとも1つを使用して無線で通信するための複数のアンテナを含むことができる。用語「伝送媒体」は、機械1000による実行のための命令を記憶、エンコード、または搬送することが可能であり、そのようなソフトウェアの通信を促進するためのデジタルまたはアナログ通信信号または他の無形媒体を含む任意の無形媒体を含むと解釈されるものとする。伝送媒体は、機械読み取り可能な媒体である。
【0098】
当業者によって理解されるであろうように、本開示の種々の実施形態は、方法(例えば、コンピュータ実装プロセス、ビジネスプロセス、および/または任意の他のプロセスを含む)、装置(例えば、システム、機械、デバイス、コンピュータプログラム製品等を含む)、または前述の組み合わせとして具現化され得る。故に、本開示の実施形態は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語等を含む)、またはソフトウェアおよびハードウェア側面を組み合わせる実施形態の形態をとり得る。さらに、本開示の実施形態は、本明細書に説明されるプロセスまたは方法を定義する、媒体で具現化されるコンピュータ実行可能プログラムコードを有するコンピュータ読み取り可能な媒体またはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとり得る。1つまたは複数のプロセッサが、コンピュータ実行可能プログラムコードによって定義される必要なタスクを実施し得る。本開示の実施形態の動作を実行するためのコンピュータ実行可能プログラムコードは、(登録商標)Java(登録商標)、Perl、PHP、Visual Basic、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向、スクリプト、または非スクリプトプログラミング言語で書かれ得る。しかしながら、本開示の実施形態の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Cプログラミング言語または類似プログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語でも書かれ得る。コードセグメントは、プロシージャ、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、オブジェクト、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造、またはプログラム文の任意の組み合わせを表し得る。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリコンテンツをパスおよび/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合され得る。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク伝送等を含む任意の好適な手段を介して、パス、転送、または伝送され得る。
【0099】
本開示の種々の実施形態が、方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して、本明細書に説明され得る。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、および/またはフローチャート図および/またはブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータ実行可能プログラムコード部分によって実装され得ることを理解されたい。これらのコンピュータ実行可能プログラムコード部分は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行されるコード部分が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックに規定される機能/行為を実装するための機構を生成するように、特定の機械を生産するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供され得る。代替として、コンピュータプログラム実装ステップまたは行為は、本発明の実施形態を実行するために、オペレータまたは人間実装ステップまたは行為と組み合わせられ得る。
【0100】
加えて、フローチャートまたはブロック図が、順次ステップを備えているものとしての方法、または動作の特定の順序を有するものとしてのプロセスを図示し得るが、本明細書に図示されるフローチャートまたはブロック図内のステップまたは動作の多くは、並列に、または同時に実施されることができ、フローチャートまたはブロック図は、本開示の種々の実施形態との関連で読み取られるべきである。加えて、フローチャートまたはブロック図に図示される方法ステップまたはプロセス動作の順序は、いくつかの実施形態のために再配置され得る。同様に、フローチャートまたはブロック図に図示される方法またはプロセスは、その中に含まれていない追加のステップまたは動作、または示されるものより少ないステップまたは動作を有し得る。さらに、方法ステップは、方法、機能、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラム等に対応し得る。
【0101】
本明細書で使用されるように、用語「実質的に」または「概して」は、アクション、特性、性質、状態、構造、アイテム、または結果の完全またはほぼ完全な範囲または程度を指す。例えば、「実質的に」または「概して」封入される物体は、完全に封入されるか、またはほぼ完全に封入されるかのいずれかである物体を意味するであろう。絶対完全性からの逸脱の正確な許容程度は、ある場合、具体的文脈に依存し得る。しかしながら、一般的に言えば、完全性の接近性は、概して、絶対かつ完全な完成が取得された場合と同じ全体的結果を有するようなものであろう。実質的に」または「概して」の使用は、アクション、特性、性質、状態、構造、アイテム、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指すために、負の含意で使用されるとき、等しく適用可能である。例えば、要素を「実質的に含まない」または「概して含まない」要素、組み合わせ、実施形態、または組成は、概して、その有意な影響が存在しない限り、依然としてそのような要素を含み得る。
【0102】
特許庁および本願上で発行される任意の特許の任意の読者が本明細書に添付された請求項を解釈することを補助するために、出願人らは、単語「~するための手段」または「~するためのステップ」が特定の請求項で明示的に使用されない限り、35 U.S.C.§ 112(f)を行使するように添付の請求項または請求項の要素のうちのいずれも意図しないことに留意することを所望する。
【0103】
加えて、本明細書で使用されるように、XおよびYが、本開示の実施形態に含まれ得る異なる構成要素である、語句「[X]および[Y]のうちの少なくとも1つ」または「[X]または[Y]のうちの少なくとも1つ」は、実施形態が、構成要素Yを伴わずに構成要素Xを含み得る実施形態が、構成要素Xを伴わずに構成要素Yを含み得るか、または、実施形態が、両方の構成要素XおよびYを含み得ることを意味する。同様に、「[X]、[Y]、および[Z]のうちの少なくとも1つ」、または「[X]、[Y]、または[Z]のうちの少なくとも1つ」等の3つ以上の構成要素に関して使用されるとき、本語句は、実施形態が、3つ以上の構成要素のうちのいずれか1つ、構成要素のうちのいずれかの任意の組み合わせまたは副次的組み合わせ、または構成要素の全てを含み得ることを意味する。
【0104】
前述の説明では、本開示の種々の実施形態は、例証および説明の目的のために提示されている。それらは、包括的であること、または本発明を開示される精密な形態に限定することを意図していない。明白な修正または変形例が、上記の教示を踏まえて可能性として考えられる。種々の実施形態は、本開示の原理およびそれらの実用的用途の最良の例証を提供するように、かつ当業者が検討される特定の用途に適しているような種々の修正を伴う種々の実施形態を利用することを可能にするように、選定および説明された。全てのそのような修正および変形例は、それらが公平、合法的、かつ公正に与えられる範疇に従って解釈されたとき、添付の請求項によって決定されるような本開示の範囲内である。
【0105】
本開示のデッキ設定検証システムおよび方法は、従来のシステムおよび方法と比べて多くの改良を提供し得、手動デッキ設定またはライブラリ構築のエラーのさらなる低減を提供し得る。例えば、上で説明されるユニット内ディスプレイは、ヘッドアップディスプレイを提供することによって、デッキ設定ワークフローを改良し得る。デッキ筐体の内面上に配置されるディスプレイは、オペレータが、デッキから注意を逸らすことなく、ディスプレイを容易に視認することを可能にし得る。従来のシステムが、ディスプレイを提供し得る一方、そのようなディスプレイは、多くの場合、筐体の外側に配置される。従来のシステムは、ユーザがデッキを視認している間、オペレータの視野の外側にディスプレイを位置付け得、それは、オペレータが繰り返してデッキから目を背けることを要求し得る。筐体自体内に、かつデッキの背後の表面上にディスプレイを提供することによって、オペレータは、同じ視野内でデッキおよびデッキ設定命令の両方を容易に視認し得る。さらに、デッキ視野内に命令を提供することによって、オペレータは、デッキ上に構成要素を設置する場所の改良された空間感覚を有し得る。加えて、筐体自体内にデッキ設定命令を提供することによって、本開示のシステムは、比較的にコンパクトであり得、いくつかの従来のシステムより少ないラボ空間を要求し得る。
【0106】
本開示のシステムおよび方法は、加えて、機械学習に基づき得るより正確および/または確実なデッキ設定検証を提供し得る。特に、本開示のシステムおよび方法は、正しく適用された標識に依拠することなく、構成要素の識別および/または設置を検証し得る。このように、本開示のシステムおよび方法は、デッキ上の各構成要素の設置または配置を検証するためにバーコードに依拠するシステムと比べて改良を提供し得る。加えて、上で説明される機械学習は、構成要素の特定の占有面積または形状に依拠することなく、構成要素を識別または分類するために構成され得る。このように、本開示のシステムおよび方法は、異なる研究室システムおよび/またはプロセスによりカスタマイズ可能である、および/またはより広く適用可能であり得る。
【0107】
本開示のシステムおよび方法は、加えて、リアルタイムまたは近リアルタイム検証を提供することによって、デッキ設定エラーを低減させることに役立ち得る。例えば、デッキおよびその上に配置された構成要素の画像が、設定の任意のエラーが見出され、早期に補正され得るように、デッキ設定の全体を通して取得され得る。例として、いくつかの実施形態において、デッキの1つ以上の画像は、オペレータがデッキ上に新しい構成要素を設置する度に、取得され得る。したがって、各構成要素の設置は、それが設置されるにつれて、または設置された後、検証され得る。いくつかの実施形態において、デッキ検証は、持続的に生じ得る。例えば、デッキのビデオフィードが、オペレータがデッキ上にアイテムを設置するにつれて、持続的に構成要素検証のために監視され得る。フィードバックが、オペレータが設定中に任意の失敗した検証または任意の決定されたエラーをアラートされるにつれて、リアルタイムまたは近リアルタイムで提供され得る。いくつかの実施形態において、本開示のシステムは、アイテムがデッキ上に設置されていることを認識し、アイテムが正しく設置されているかどうかを決定し、約0.01~約2秒以内にフィードバックをオペレータに提供するように動作し得る。いくつかの実施形態において、デッキ上に設置される各構成要素に関して、本開示のシステムは、約0.05秒~約1.5秒、または約0.1秒~約1秒、または約0.1秒~約0.8秒以内に、そのような検証およびフィードバックを実施し得る。このように、検証は、オペレータがデッキ上にアイテムを装填する(またはそこからアイテムを装填解除する)につれて、リアルタイムまたは近リアルタイムで実施され得る。これは、リアルタイムまたは近リアルタイムエラー識別を可能にし得る。そのようなリアルタイムまたは近リアルタイム検証およびフィードバックは、全ての構成要素の設置時にのみ、デッキ設定を検証し得る従来のデッキ設定システムおよび方法と比べて顕著な改良を提供し得ることを理解されたい。全ての構成要素が設置された後にのみ、デッキ設定が検証またはチェックされる場合、エラーは、さらなるエラーに悪化していることもあり、補正するために比較的に高度な時間および労力を要求し得る。
【0108】
さらに、いくつかの実施形態において、本開示のシステムおよび方法は、工程または方法に先立つだけではなく、そのような工程または方法中にも、デッキ設定を検証するために動作し得ることを理解されたい。例えば、工程は、オペレータが、使用済み先端ボックスを新鮮ボックスと交換すること、または別様に実験器具の任意の他のアイテムまたは試薬を交換または再構成することを可能にするために、一時停止され得る。本開示のシステムおよび方法は、オペレータに命令し、デッキを撮像し、アイテムの正しい識別、設置、数量、および/または構成を検証し、工程中にフィードバックを提供するために動作し得る。