(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】注文受付装置、注文受付方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230816BHJP
【FI】
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2018000584
(22)【出願日】2018-01-05
【審査請求日】2020-12-24
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505354497
【氏名又は名称】株式会社KDDIエボルバ
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】赤沼 善通
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-228283(JP,A)
【文献】特開2013-131847(JP,A)
【文献】特開2011-048845(JP,A)
【文献】国際公開第2017/216982(WO,A1)
【文献】特開2010-277580(JP,A)
【文献】特表2012-516488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビで広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得する情報取得部と、
第1通信端末から、前記広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付ける着信受付部と、
前記着信受付部が前記着信を受け付けた前記
第1通信端末の電話番号が、表示部を有していない固定電話に対応する電話番号であ
り、かつ前記着信に対応できるオペレータがいないとき、前記
第1通信端末の電話番号に関連付けられ、かつ前記
第1通信端末と異なる
表示部を有する第2通信端末に対して、前記商品特定情報が示す前記商品の画像を含む、前記商品を注文するための注文画面を送信する注文画面送信部と、
前記注文画面を送信した後に、前記
第2通信端末から受信した注文情報に基づいて前記商品の発注処理を実行する発注処理部と、
を有する注文受付装置。
【請求項2】
前記着信受付部は、前記
第1通信端末に対して、電話での注文を希望するか、前記注文画面を用いた注文を希望するかの選択を受け付けるための案内メッセージを示す音声情報を送信した後に、前記
第1通信端末から前記選択を受け付け、
前記注文画面送信部は、前記着信受付部が前記注文画面を用いた注文を希望する選択を受け付けると、前記
第2通信端末に対して前記注文画面を送信する、
請求項
1に記載の注文受付装置。
【請求項3】
前記注文画面送信部は、前記着信受付部が前記注文画面を用いた注文を希望する選択を受け付けると、前記
第2通信端末に対して前記注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信し、前記
第2通信端末から前記アドレスへのアクセスを受け付けると前記注文画面を送信する、
請求項
2に記載の注文受付装置。
【請求項4】
前記注文画面送信部は、前記
第2通信端末に対して、前記アドレスと前記
第1通信端末の電話番号に対応する情報とを含む前記アドレス情報を送信し、前記
第2通信端末から前記アドレスへのアクセスを受け付けるとともに、前記
第1通信端末の電話番号に対応する情報を取得すると前記注文画面を送信する、
請求項
3に記載の注文受付装置。
【請求項5】
前記
第1通信端末の電話番号と、前記
第1通信端末のユーザの商品の購入履歴とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記注文画面送信部は、前記
第2通信端末に対して、前記アドレスと前記
第1通信端末の電話番号に対応する情報とを含む前記アドレス情報を送信し、前記
第2通信端末から前記アドレスへのアクセスを受け付けるとともに、前記
第1通信端末の電話番号に対応する情報を取得すると、前記記憶部において前記電話番号に関連付けられている前記購入履歴に基づいて前記注文画面を生成し、生成した前記注文画面を前記
第2通信端末に送信する、
請求項
4に記載の注文受付装置。
【請求項6】
前記発注処理部は、前記
第2通信端末から前記注文情報を受信すると、前記注文情報に含まれている前記商品の送り先情報及び購入履歴を前記
第1通信端末の電話番号に関連付けて前記記憶部に一時的に記憶させる、
請求項
5に記載の注文受付装置。
【請求項7】
前記
第1通信端末の電話番号と、前記
第1通信端末のユーザに対応する送り先情報を関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記注文画面送信部は、前記送り先情報が前記記憶部に記憶されている場合、前記送り先情報を含む前記注文情報を前記
第2通信端末に送信する、
請求項1から
6のいずれか1項に記載の注文受付装置。
【請求項8】
前記注文画面送信部は、前記
第1通信端末の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できる場合に前記注文画面を前記
第1通信端末に送信し、前記
第1通信端末の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できない場合に前記注文画面を前記
第1通信端末に送信しない、
請求項1から
7のいずれか1項に記載の注文受付装置。
【請求項9】
前記情報取得部は、前記広告の放映日時を含む前記商品特定情報を取得し、
前記注文画面送信部は、前記着信受付部が前記着信を受け付けた日時に対応する放映日時を含む一以上の前記商品特定情報に対応する商品の画像を含む前記注文画面を送信する、
請求項1から
8のいずれか1項に記載の注文受付装置。
【請求項10】
前記注文画面送信部は、前記広告に含まれていた電話番号に関連付けられた一以上の前記商品特定情報に対応する商品の画像を含む前記注文画面を送信する、
請求項
9に記載の注文受付装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する、
テレビで広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得するステップと、
第1通信端末から、前記広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付けるステップと、
前記
第1通信端末から前記着信を受け付けた後に、前記着信に対応できるオペレータがいるか否かを判定するステップと、
前記
第1通信端末の電話番号が、表示部を有していない固定電話に対応する電話番号であ
り、かつ前記着信に対応できるオペレータがいないと判定されたとき、前記
第1通信端末の電話番号に関連付けられ、かつ前記
第1通信端末と異なる
表示部を有する第2通信端末に対して、前記商品特定情報が示す前記商品の画像を含む、前記商品を注文するための注文画面を送信するステップと、
前記注文画面を送信した後に、前記
第2通信端末から受信した注文情報に基づいて前記商品の発注処理を実行するステップと、
を有する注文受付方法。
【請求項12】
コンピュータを、
テレビで広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得する情報取得部、
第1通信端末から、前記広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付ける着信受付部、
前記着信受付部が前記着信を受け付けた前記
第1通信端末の電話番号が、表示部を有していない固定電話に対応する電話番号であ
り、かつ前記着信に対応できるオペレータがいないとき、前記
第1通信端末の電話番号に関連付けられ、かつ前記
第1通信端末と異なる
表示部を有する第2通信端末に対して、前記商品特定情報が示す前記商品の画像を含む、前記商品を注文するための注文画面を送信する注文画面送信部、及び
前記注文画面を送信した後に、前記
第2通信端末から受信した注文情報に基づいて前記商品の発注処理を実行する発注処理部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文受付装置、注文受付方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビの放送を通じて商品を販売するショッピング番組(以下、通販番組という)が知られている。例えば、特許文献1には、通販番組を視聴する視聴者が、視聴者ネットワーク端末を用いて、通販番組を視聴しながら購入希望の商品選択を受け付け、通販番組が終了した後でも購入手続きを受け付ける通信販売システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、テレビの通販番組を視聴する視聴者の多くは、通販番組の放送時間帯に通販番組を視聴しながら電話をかけて商品を注文する。そのため、通販番組の放送時間帯に視聴者からの商品を注文する電話がコールセンターに集中することにより、コールセンターにおいて注文の電話を受け付けることができない場合が生じていた。その結果、商品を販売する販売者は、商品の販売機会を損失していた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、商品の販売機会の損失を低減する注文受付装置、注文受付方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の注文受付装置は、テレビで広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得する情報取得部と、通信端末から、前記広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付ける着信受付部と、前記着信受付部が前記着信を受け付けた後に、前記通信端末に対して、前記商品特定情報が示す前記商品の画像を含む、前記商品を注文するための注文画面を送信する注文画面送信部と、前記注文画面を送信した後に、前記通信端末から受信した注文情報に基づいて前記商品の発注処理を実行する発注処理部と、を有する。
【0007】
前記着信受付部は、前記注文を受け付けるオペレータが対応できるか否かを判定し、前記注文画面送信部は、前記着信受付部により前記オペレータが対応できないと判定された場合、前記通信端末に前記注文画面を送信してもよい。
【0008】
例えば、前記着信受付部は、前記通信端末に対して、電話での注文を希望するか、前記注文画面を用いた注文を希望するかの選択を受け付けるための案内メッセージを示す音声情報を送信した後に、前記通信端末から前記選択を受け付け、前記注文画面送信部は、前記着信受付部が前記注文画面を用いた注文を希望する選択を受け付けると、前記通信端末に対して前記注文画面を送信する。
【0009】
前記注文画面送信部は、前記着信受付部が前記注文画面を用いた注文を希望する選択を受け付けると、前記通信端末に対して前記注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信し、前記通信端末から前記アドレスへのアクセスを受け付けると前記注文画面を送信してもよい。
【0010】
前記注文画面送信部は、前記通信端末に対して、前記アドレスと前記通信端末の電話番号に対応する情報とを含む前記アドレス情報を送信し、前記通信端末から前記アドレスへのアクセスを受け付けるとともに、前記通信端末の電話番号に対応する情報を取得すると前記注文画面を送信してもよい。
【0011】
例えば、前記注文受付装置は、前記通信端末の電話番号と、前記通信端末のユーザの商品の購入履歴とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、前記注文画面送信部は、前記通信端末に対して、前記アドレスと前記通信端末の電話番号に対応する情報とを含む前記アドレス情報を送信し、前記通信端末から前記アドレスへのアクセスを受け付けるとともに、前記通信端末の電話番号に対応する情報を取得すると、前記記憶部において前記電話番号に関連付けられている前記購入履歴に基づいて前記注文画面を生成し、生成した前記注文画面を前記通信端末に送信する。
【0012】
前記発注処理部は、前記通信端末から前記注文情報を受信すると、前記注文情報に含まれている前記商品の送り先情報及び購入履歴を前記通信端末の電話番号に関連付けて前記記憶部に一時的に記憶させてもよい。
【0013】
前記注文受付装置は、前記通信端末の電話番号と、前記通信端末のユーザに対応する送り先情報を関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、前記注文画面送信部は、前記送り先情報が前記記憶部に記憶されている場合、前記送り先情報を含む前記注文情報を前記通信端末に送信してもよい。
【0014】
例えば、前記注文画面送信部は、前記通信端末の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できる場合に前記注文画面を前記通信端末に送信し、前記通信端末の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できない場合に前記注文画面を前記通信端末に送信しない。
【0015】
前記情報取得部は、前記広告の放映日時を含む前記商品特定情報を取得し、前記注文画面送信部は、前記着信受付部が前記着信を受け付けた日時に対応する放映日時を含む一以上の前記商品特定情報に対応する商品の画像を含む前記注文画面を送信してもよい。
【0016】
例えば、前記注文画面送信部は、前記広告に含まれていた電話番号に関連付けられた一以上の前記商品特定情報に対応する商品の画像を含む前記注文画面を送信する。
【0017】
本発明の第2の態様の注文受付方法は、コンピュータが実行する、テレビで広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得するステップと、通信端末から、前記広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付けるステップと、前記通信端末から前記着信を受け付けた後に、前記通信端末に対して、前記商品特定情報が示す前記商品の画像を含む、前記商品を注文するための注文画面を送信するステップと、前記注文画面を送信した後に、前記通信端末から受信した注文情報に基づいて前記商品の発注処理を実行するステップと、を有する。
【0018】
本発明の第3の態様のプログラムは、コンピュータを、テレビで広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得する情報取得部、通信端末から、前記広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付ける着信受付部、前記着信受付部が前記着信を受け付けた後に、前記通信端末に対して、前記商品特定情報が示す前記商品の画像を含む、前記商品を注文するための注文画面を送信する注文画面送信部、及び前記注文画面を送信した後に、前記通信端末から受信した注文情報に基づいて前記商品の発注処理を実行する発注処理部、として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、商品の販売機会の損失を低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】注文受付システムの概要を説明するための図である。
【
図4】チャット形式の注文画面を模式的に示す図である。
【
図5】注文受付システムの処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[注文受付システムSの概要]
図1は、注文受付システムSの概要を説明するための図である。注文受付システムSは、注文受付装置1と、通信端末2とを備え、テレビで放映された広告に対応する商品の発注を受け付けるシステムである。本実施形態において、広告は、通販番組において紹介される商品に関する映像であるものとするが、これに限らず、番組の前後又は番組の途中に放映される十数秒から数十秒程度の広告放送であってもよい。
【0022】
注文受付システムSにおいて、まず、注文受付装置1は、広告主からテレビで広告が放映される商品を特定する商品特定情報を取得する(
図1の(1))。続いて、テレビ3で広告が放映される(
図1の(2))。通信端末2は、テレビ3で放映された広告を視聴するユーザUの操作に応じて、商品を注文する電話を発信する(
図1の(3))。注文受付装置1は、注文を受け付けるオペレータが、着信した電話に対応できるか否かを判定する。注文受付装置1は、オペレータが対応できると判定すると、着信した電話をオペレータに転送する。注文受付装置1は、オペレータが対応できないと判定すると、電話を発信した通信端末2に商品を注文するための注文画面を送信する(
図1の(4))。
【0023】
ユーザUは、通信端末2に表示された注文画面を見ながら、商品を注文するための注文情報を通信端末2に入力する。通信端末2は、入力された注文情報を注文受付装置1に送信する(
図1の(5))。注文受付装置1は、受信した注文情報に基づいて商品の発注処理を実行する(
図1の(6))。このようにすることで、注文受付装置1は、着信した電話にオペレータが対応できないときであっても、ユーザUからの商品の注文を受け付けることができる。そのため、商品を販売する事業者は、販売機会の損失を低減することができる。なお、以下の説明において、「着信した電話にオペレータが対応できない状態」を、「溢れ呼状態」ということがある。
【0024】
[注文受付装置1の機能構成]
図2は、注文受付装置1の機能構成を示す図である。注文受付装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と有する。通信部11は、ネットワークに接続するための通信インターフェースであり、例えばLAN(Local Area Network)コントローラを有する。通信部11は、ネットワークを介して通信端末2と情報を送受信する。通信部11は、広告主の管理する端末と情報を送受信してもよい。ネットワークは、例えばインターネットである。
【0025】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体を含む。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。記憶部12は、通信端末2の電話番号と、通信端末2のユーザUの商品の購入履歴とを関連付けて記憶してもよい。また、記憶部12は、通信端末2の電話番号と、通信端末2のユーザUに対応する送り先情報を関連付けて記憶してもよい。送り先情報は、ユーザUの氏名、郵便番号、住所、及び電話番号を含む。記憶部12は、通信端末2の電話番号、又は通信端末2の電話番号に関連付けられたユーザUを識別する識別情報に、注文受付時に対応を希望する言語を示す言語情報を記憶してもよい。
【0026】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより各動作ブロックを動作させる制御手段である。また、制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、情報取得部131、着信受付部132、注文画面送信部133、及び発注処理部134として機能する。
【0027】
情報取得部131は、テレビ3で広告が放映された商品を特定するための商品特定情報を取得する。例えば、情報取得部131は、広告の放映日時を含む商品特定情報を取得する。また、情報取得部131は、商品特定情報に関連付けられた電話番号を取得してもよい。
【0028】
着信受付部132は、通信端末2から、広告に含まれていた電話番号宛ての着信を受け付ける。着信受付部132は、着信を受け付けると、注文を受け付けるオペレータが対応できるか否かを判定する。着信受付部132は、着信を受けたときに、注文を受け付けていないオペレータがいる場合、オペレータが対応できると判定する。着信受付部132は、記憶部12に記憶された言語情報に基づいて、商品を注文する電話を発信した通信端末2の電話番号に対応するユーザUが対応を希望する言語を用いて対応できるオペレータが対応できるか否かを判定してもよい。このようにすることで、注文受付システムSは、異なる言語を使用する複数のユーザUに対応することができる。着信受付部132は、オペレータが対応できると判定した場合、オペレータに電話を転送する。
【0029】
着信受付部132は、注文を受けつけていないオペレータがいない場合、オペレータが対応できないと判定する。着信受付部132は、オペレータが着信した電話に対応できないと判定した場合、通信端末2に音声情報を送信する。例えば、着信受付部132は、オペレータが着信した電話に対応できない場合、通信端末2に対して、電話での注文を希望するか、注文画面を用いた注文を希望するかの選択を受け付けるための案内メッセージを示す音声情報を送信する。
【0030】
案内メッセージは、電話が混み合っていることを知らせるメッセージと、注文画面を用いた注文に誘導するメッセージとを含む。具体的には、案内メッセージは、「只今電話が込み合っております。Webからのお手続きもできます。このままお待ちいただく場合は1を、Webからのお手続きを希望される場合は2を押してください」という音声である。なお、「Webからのお手続き」とは、注文画面を用いた注文のことである。
【0031】
ユーザUは、電話での注文を希望するか、注文画面を用いた注文を希望するかの選択を通信端末2に入力する。具体的には、ユーザUは、電話での注文を希望する場合、通信端末2に数字「1」を入力する。また、ユーザUは、注文画面を用いた注文を希望する場合、通信端末2に数字「2」を入力する。通信端末2は、ユーザUの選択した数字を示す選択情報を送信する。
【0032】
着信受付部132は、音声情報を送信した後に、ユーザUの選択を示す選択情報を受け付ける。着信受付部132は、受け付けた選択を注文画面送信部133に通知する。
【0033】
注文画面送信部133は、着信受付部132が着信を受け付けた後に、通信端末2に対して、商品を注文するための注文画面を送信する。具体的には、注文画面送信部133は、着信受付部132が、オペレータが着信した電話に対応できないと判定し、その後、注文画面を用いた注文を希望する選択を受け付けると、商品特定情報が示す商品の画像を含む注文画面を通信端末2に送信する。
【0034】
例えば、注文画面送信部133は、以下の手順にしたがって注文画面を通信端末2に送信する。まず、注文画面送信部133は、着信受付部132が注文画面を用いた注文を希望する選択を受け付けると、通信端末2に対して注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信する。アドレス情報は、例えば注文受付装置1を宛先に含むURL(Uniform Resource Locater)である。注文画面送信部133は、SMS(Short Message Service)を用いてアドレス情報を通信端末2に送信する。
【0035】
通信端末2は、受信したアドレス情報を表示する。通信端末2は、ユーザUからアドレス情報の選択を受け付けると、注文受付装置1にアクセスする。注文画面送信部133は、通信端末2からアドレス情報が示すアドレスへのアクセスを受け付けると注文画面を送信する。このようにすることで、注文画面送信部133は、通信端末2のユーザUを、インターネットを利用した注文画面を用いた注文に誘導することができる。
【0036】
なお、電話を発信した通信端末2に限定して注文画面を送信するために、注文画面送信部133は、通信端末2に対して、アドレスと通信端末2の電話番号に対応する情報とを含むアドレス情報を送信してもよい。この場合において、注文画面送信部133は、アドレス情報としてのURLに、パラメータとして通信端末2の電話番号を示す情報を付加し、パラメータが付加されたアドレス情報を通信端末2に送信する。また、注文画面送信部133は、URLにパラメータとして付加された通信端末2の電話番号を示す情報を記憶部12に記憶させる。
【0037】
注文画面送信部133は、通信端末2からアドレスへのアクセスを受け付けるとともに、アドレス情報に含まれている通信端末2の電話番号に対応する情報を取得する。そして、注文画面送信部133は、アドレス情報から取得した通信端末2の電話番号に対応する情報が記憶部12に記憶されている場合、注文画面を通信端末2に送信する。このようにすることで、注文画面送信部133は、電話を発信した通信端末2に限定して注文画面を送信することができる。
【0038】
また、注文画面送信部133は、通信端末2のオペレーティングシステムに設定されている言語情報、又は通信端末2にインストールされているソフトウェアに設定されている言語情報を、通信端末2から取得してもよい。注文画面送信部133は、言語情報を取得した場合、言語情報に示される言語に対応した注文画面を送信する。このようにすることで、注文画面送信部133は、ユーザUの使用する言語に対応した注文画面を送信することができる。そのため、ユーザUは、ユーザUが使用する言語の注文画面を確認しながら商品を注文することができる。
【0039】
通信端末2が、携帯電話機(スマートフォン)である場合、通信端末2は注文画面を表示できる表示部を備える。しかし、通信端末2が携帯電話機ではない場合、通信端末2は注文画面を表示できる表示部を備えない場合がある。そこで、注文画面送信部133は、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できる場合に注文画面を通信端末2に送信する。具体的には、まず、注文画面送信部133は、通信端末2の電話番号を取得する。次に、注文画面送信部133は、取得した電話番号の上3桁が携帯電話機に対応する番号(例えば、090、080、070)である場合、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であると特定する。このようにすることで、注文画面送信部133は、注文画面を表示することができる通信端末2に注文画面を送信することができる。
【0040】
また、注文画面送信部133は、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できない場合に注文画面を通信端末2に送信しない。具体的には、注文画面送信部133は、取得した電話番号の上3桁が携帯電話機に対応する番号(例えば、090、080、070)ではない場合、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号ではないと特定する。また、注文画面送信部133は、通信端末2の電話番号が通知されず特定できない場合、携帯電話機に対応する電話番号ではないと特定する。注文画面送信部133は、携帯電話機に対応する電話番号ではないと特定すると注文画面を送信しない。このようにすることで、注文画面送信部133は、注文画面を表示できない可能性がある通信端末2には注文画面を送信しないようにすることができる。
【0041】
続いて、注文画面送信部133が送信する注文画面について説明する。
図3は、注文画面を説明するための図である。
図3(a)は、ユーザUに商品を選択させるための商品の画像を含む注文画面を模式的に示す図である。
図3(a)における商品の画像は、情報取得部131が取得した商品特定情報が示す商品の画像である。ユーザUは、表示された商品の画像を確認しながら、注文したい商品を選択することができる。
【0042】
注文画面送信部133は、注文画面として、利用注意事項などを説明するための確認画面、商品の送り先情報を入力させるための入力画面、又は代金の決済方法を選択させるための決済方法選択画面を送信してもよい。
図3(b)は、利用注意事項などを説明するための確認画面を模式的に示す図である。注文画面送信部133は、
図3(b)に示す画面において利用注意事項に同意する操作を受け付けると、商品の送り先情報の入力を受け付ける入力画面を通信端末2に送信する。
【0043】
図3(c)は、ユーザUに商品の送り先情報を入力させるための入力画面を模式的に示す図である。送り先情報は、郵便番号、住所、氏名、及び電話番号である。このように、注文画面送信部133が通信端末2に注文画面を送信することにより、ユーザUは、通信端末2に表示された注文画面を確認しながら、注文情報を入力することができる。
【0044】
なお、注文画面は、テキストの送受信を一対一で行うチャット形式の注文画面でもよい。
図4は、チャット形式の注文画面を模式的に示す図である。
図4において、四角で囲った「AI」は、注文受付システムSを運営する事業者が管理するチャットボットを示すアイコンである。四角で囲った「U」は、ユーザUを示すアイコンである。
【0045】
チャット形式の注文画面においては、通信端末2に「AI」が入力したテキストとして、「こんにちは!ご購入希望の商品は下記ですね! 4Kテレビ」というテキストが表示される。ユーザUが希望の商品を確認するため「4Kテレビ」というテキストを入力すると、通信端末2に「U」が「4Kテレビ」というテキストが表示される。続いて、通信端末2に「AI」が入力した「このままお手続きに進む場合は…」というテキストが表示される。
【0046】
このようなチャット形式の注文画面においては、ユーザUはオペレータと対話しているように注文を行うことができるので、注文画面送信部133は、個人情報の入力に対するユーザUの心理的な抵抗感を低減することができる。そのため、チャット形式の注文画面は、インターネットブラウザ上で氏名や住所を入力することに抵抗があるユーザUに対して好適である。
【0047】
注文画面送信部133は、記憶部12が通信端末2の電話番号と、通信端末2のユーザUの商品の購入履歴とを関連付けて記憶している場合、記憶部12において電話番号に関連付けられている購入履歴に基づいて注文画面を生成する。具体的には、注文画面送信部133は、購入履歴に示される商品を含まない注文画面を生成する。そして、注文画面送信部133は、生成した注文画面を通信端末2に送信する。このようにすることで、ユーザUは、すでに購入した商品を見ることがないので、注文したい商品を選びやすくなる。
【0048】
注文画面送信部133は、電話番号に関連付けられている購入履歴に基づいて、すでに購入した商品であることを示す情報と当該商品とを含む注文画面を生成する。このようにすることで、通信端末2は、ユーザUがすでに購入したことがある商品と、当該商品をすでに購入したことを示す情報とともに表示することができる。そのため、ユーザUは、同じ商品を再度購入したい場合に購入しやすくなる。
【0049】
注文画面送信部133は、送り先情報が記憶部12に記憶されている場合、送り先情報を含む注文情報を通信端末2に送信する。例えば、注文画面送信部は、
図3(c)に示す入力画面に、送り先情報に含まれる郵便番号、住所、氏名、及電話番号を入力した状態で、当該入力画面を通信端末2に送信する。このようにすることで、ユーザUは、注文画面を確認しながら送り先情報を入力することなく、通信端末2に表示された注文情報を確認するだけで商品を注文することができる。
【0050】
また、注文画面送信部133は、着信受付部132が着信を受け付けた日時に応じた注文画面を送信してもよい。具体的には、注文画面送信部133は、着信受付部132が着信を受け付けた日時に対応する放映日時を含む一以上の商品特定情報に対応する商品の画像を含む注文画面を送信する。より具体的には、注文画面送信部133は、着信受付部132が着信を受け付けた日時に対応する時間帯にテレビ3で広告が放映された商品の画像を含む注文画面を送信する。また、注文画面送信部133は、着信を受け付けた日時に対応する放映日時を含む一以上の商品特定情報に対応する商品を強調して表示する注文画面を送信してもよい。このようにすることで、テレビ3で放映された広告を視聴するユーザUは、テレビ3で放映された広告に対応する商品を確認しやすくなる。
【0051】
なお、注文画面送信部133は、着信を受け付けた日時に対応する放映日時を含む一以上の商品特定情報に対応する商品が完売した場合、完売した商品を含まない注文画面を送信してもよい。また、注文画面送信部133は、完売した商品が完売したことを示す情報とともに、完売した商品を表示する注文画面を送信してもよい。
【0052】
ここで、注文画面には、テレビ3で広告が放映される前の商品の画像が含まれていてもよい。例えば、注文画面送信部133は、着信を受け付けた日時に対応する放映日時を含まない一以上の商品特定情報に対応する商品の画像を含む注文画面を送信する。また、注文画面送信部133は、テレビ3で広告が放映されている商品と、テレビ3で広告が放映されていない商品とを含む注文画面を送信してもよい。この場合、注文画面送信部133は、テレビ3で広告が放映されている商品を特定した注文画面、又はテレビ3で広告が放映されている商品を強調した注文画面を送信する。このようにすることで、通信端末2の表示画面に、広告が放映されている商品と、当該商品に類似する商品とがともに含む注文画面が表示された場合でも、ユーザUは、広告が放映されている商品を特定しやすくなる。
【0053】
図3(a)は、テレビ3で「テレビ」、「洗濯機」、「デジタルカメラ」、及び「シャツ」の広告が放映され、放映された商品に対応する画像が表示された状態を示す。このようにすることで、ユーザUは、テレビ3で広告が放映された商品の画像を含む注文画面を確認することができる。
【0054】
なお、通販番組においては、広告する商品ごとに注文用の電話番号(受注用番号)が設定され、通販番組内において商品とともに商品に対して設定された受注用番号が放映される場合がある。このとき、通信端末2は、ユーザUからテレビ3で放映された広告に含まれていた受注用番号の入力を受け付けて、受信用番号に電話を発信する。そこで、注文画面送信部133は、広告する商品ごとに受注用番号が設定されている場合、テレビ3で放映された広告に含まれていた受注用番号に関連付けられた一以上の商品特定情報に対応する商品の画像を含む注文画面を送信してもよい。
【0055】
例えば、注文画面送信部133は、受注用番号に対して発信した通信端末2に対し、通信端末2が発信した受注用番号に対応する商品の画像を少なくとも含む注文画面を送信する。具体的には、注文画面送信部133は、注文画面の上部に受注用番号に対応する商品の画像が含まれる注文画面を送信する。このようにすることで、ユーザUは、注文画面が表示されるとすぐに注文したい商品を確認できるので、複数の商品の中から注文したい商品を速やかに選択することができる。
【0056】
なお、注文画面送信部133は、受注用番号に対して発信した通信端末2に対し、通信端末2が発信した受注用番号に対応する商品の画像のみを含む注文画面を送信するようにしてもよい。このようにすることで、注文画面送信部133は、ユーザUに注文したい商品の画像だけを確認させることができるので、ユーザUから受注用番号に対応する商品以外が間違って注文されることを抑制することができる。
【0057】
例えば、注文画面送信部133は、注文画面に含まれる商品の在庫数を表示する注文画面を送信してもよい。このようにすることで、ユーザUは、注文画面に表示された商品の在庫数を確認することができる。そのため、注文受付システムSは、ユーザUに商品の購入判断を促すことができる。
【0058】
発注処理部134は、注文画面を送信した後に、通信端末2から受信した注文情報に基づいて商品の発注処理を実行する。また、発注処理部134は、通信端末2から注文情報を受信すると、注文情報に含まれている商品の送り先情報及び購入履歴を通信端末2の電話番号に関連付けて記憶部12に一時的に記憶させてもよい。
【0059】
例えば、発注処理部134は、テレビ3で広告が放映されている間、送り先情報及び購入履歴を通信端末2の電話番号に関連付けて記憶部12に記憶させる。このようにすることで、注文画面送信部133は、注文してきたユーザUの通信端末2の電話番号に関連付けて記憶された情報に基づく注文画面を送信することができる。そのため、ユーザUは、送り先情報を含む注文情報を確認するだけで注文ができるようになる。
【0060】
なお、発注処理部134は、広告の放映が終了した後も、所定の保持期間の間、送り先情報及び購入履歴を記憶部12に記憶させてもよい。保持期間は、ユーザUが再度注文を行うと想定される再注文期間である。再注文期間は、注文受付システムSを運営する事業者が適宜設定すればよいが、例えば1ヶ月である。このようにすることで、ユーザUは、商品を注文した日の後に、再度注文を行う場合でも注文情報を確認するだけで注文ができるようになるので、注文しやすくなる。
【0061】
なお、電話番号は、別のユーザの電話番号として再利用されることがある。ユーザUが使用していた電話番号が、ユーザUと異なるユーザが使用する通信端末2の電話番号として再利用された場合、再利用された電話番号に関連付けられた送り先情報は、再利用された電話番号の通信端末2を使用するユーザUの送り先情報ではない。そこで、発注処理部134は、保持期間が経過した後に、送り先情報及び購入履歴を記憶部12から削除する。このようにすることで、注文画面送信部133は、ユーザUの通信端末2に、ユーザUの送り先情報ではない送り先情報を含む注文情報を送信してしまうことを低減できる。
【0062】
[注文受付システムSの処理の流れ]
続いて、注文受付システムSの処理の流れについて説明する。
図5は、注文受付システムSの処理のシーケンス図である。まず、注文受付装置1の情報取得部131は、広告主から商品を特定する商品特定情報を取得する(ステップS1)。次に、テレビ3で商品の広告が放映される。通信端末2は、放映された広告を視聴したユーザUの操作を受け付けて、広告に含まれる電話番号に発信する(ステップS2)。
【0063】
着信受付部132は、記憶部12に記憶された言語情報に基づいて、着信した通信端末2の電話番号に対応するユーザUが対応を希望する言語を用いて対応できるオペレータが対応できるか否かを判定する。着信受付部132は、商品の注文を受け付けるオペレータがいる場合、ユーザUからの電話をオペレータに転送する。着信受付部132は、溢れ呼状態のときに、電話での注文を希望するか、注文画面を用いた注文を希望するかの選択を受け付けるための案内メッセージを示す音声情報を通信端末2に送信する(ステップS3)。
【0064】
通信端末2は、受信した音声情報に示される案内メッセージを出力する。ユーザUは、案内メッセージを聞いて、電話での注文を希望するか、注文画面を用いた注文を希望するかを選択する操作を通信端末2に入力する。なお、ユーザUは、電話での注文を希望するか、注文画面を用いた注文を希望するかの選択を、予め登録することができる。ユーザUが注文画面を用いた注文を希望する選択を登録した場合、注文受付システムSは、通信端末2から着信すると、案内メッセージを示す音声情報を送信することなく、注文画面を通信端末2に送信する。このようにすることで、注文画面を用いた注文を希望するユーザUの通信端末2は、すぐに注文画面を表示することができる。以下、ユーザUが、注文画面を用いた注文を希望する選択をしたものとして説明する。
【0065】
通信端末2は、ユーザUから注文画面を用いた注文を希望する選択の入力を受けると、注文画面を用いた注文を選択したことを示す選択情報を注文画面送信部133に送信する(ステップS4)。
【0066】
注文画面送信部133は、選択情報を受信すると、注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信する(ステップS5)。通信端末2は、アドレス情報を受信すると、アドレス情報を表示する。通信端末2は、ユーザUが通信端末2に表示されたアドレス情報を選択すると、アドレス情報に示されるアドレスへの接続要求を注文画面送信部133に送信する(ステップS6)。なお、通信端末2は、アドレスへの接続要求とともに、通信端末2に対応する言語情報を注文画面送信部133に送信してもよい。
【0067】
注文画面送信部133は、注文画面を表示させるためのアドレスへの接続要求を受信すると、通信端末2に注文画面を送信する(ステップS7)。通信端末2は、注文画面を受信すると、注文画面を表示し、注文情報の入力を受け付ける(ステップS8)。通信端末2は、ユーザUが注文情報を入力すると、注文受付装置1に注文情報を送信する(ステップS9)。発注処理部134は、注文情報を受信すると、受信した注文情報に基づいて商品の発注処理を実行する(ステップS10)。
【0068】
(変形例1)
注文受付システムSを運営する事業者は、チャット形式の注文画面として、公開されているアプリケーションを利用してもよい。例えば、リアルタイムでテキストの送受信を行うことができるLINE(登録商標)等のメッセンジャーアプリケーションが好適に利用できる。注文受付システムSを運営する事業者は、予めメッセンジャーアプリケーションに自社アカウントを作成し、作成した自社アカウントから、ユーザUとメッセージを送受信することにより、チャット形式の注文画面とすることができる。
【0069】
注文画面送信部133は、アドレス情報として、ユーザUが使用するメッセンジャーアプリケーションのアカウントに、自社アカウントを追加するためのアドレスを含むアドレス情報を送信する。このようにすることで、ユーザUは、使い慣れたメッセンジャーアプリケーションを介して、商品を注文することができる。
【0070】
(変形例2)
以上の説明においては、着信受付部132は、オペレータが着信した電話に対応できない場合、選択を受け付けるための案内メッセージを示す音声情報を送信した。これに限らず、着信受付部132は、通信端末2の電話番号に基づいて、送信する音声情報に含まれる案内メッセージを変更してもよい。具体的には、着信受付部132は、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号か否かに基づいて、注文画面を通信端末2に表示させる案内を含む案内メッセージを含む音声情報を送信するか否かを制御する。
【0071】
着信受付部132は、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定した場合、電話での注文を希望するか、注文画面を用いた注文を希望するかの選択を受け付けるための案内メッセージを示す音声情報を送信する。着信受付部132は、通信端末2の電話番号が携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できない場合、電話が混み合っていることを知らせ、待機を促す待機メッセージを示す音声情報を送信する。待機メッセージは、「只今電話が込み合っております。順番にお繋ぎ致しますので、このままお待ちください」という音声である。このようにすることで、注文受付装置1は、注文画面を表示できない通信端末2を使用しているため注文画面を用いた注文を希望しないユーザに、不要な選択をさせることを低減することができる。
【0072】
(変形例3)
以上の説明においては、オペレータが対応できる場合、ユーザUからの電話をオペレータに転送した。これに限らず、着信受付部132は、記憶部12に記憶されているユーザUの通信端末2の電話番号に関連付けられた購入履歴に基づいて、案内メッセージを示す音声情報を送信してもよい。例えば、着信受付部132は、購入履歴に注文画面を用いた注文があるときに、音声情報を送信する。具体的には、着信受付部132は、購入履歴に注文画面を用いた注文があるときに、オペレータが着信に対応できる場合であっても、音声情報を送信する。このようにすることで、着信受付部132は、オペレータが対応できない溢れ呼状態になることを低減することができるので、電話でしか注文できないユーザUへの販売機会の損失を低減することができる。
【0073】
(変形例4)
以上の説明においては、通信端末2の電話番号が、携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できない場合に、注文情報を送信しないようにした。これに限らず、注文画面送信部133は、通信端末2の電話番号が、携帯電話機に対応する電話番号であることを特定できない場合であっても、通信端末2が注文画面を表示可能である場合には注文画面を送信するようにしてもよい。
【0074】
より具体的には、注文画面送信部133は、通信端末2の種別を確認するための確認メッセージを示す音声情報を着信受付部132に送信させる。確認メッセージは、例えば「スマートフォンのお客様は1を、それ以外のお客様は2を押してください」という音声である。「スマートフォン」は、注文画面を表示可能な通信端末2の種別である。注文画面送信部133は、確認メッセージに対して、選択された通信端末2の種別が、注文画面を表示可能な通信端末2の種別(スマートフォン)である場合に注文画面を送信し、注文画面を表示できない通信端末2の種別である場合に、注文画面を送信しないようにする。このようにすることで、ユーザUは、通信端末2の電話番号を通知しないように設定している場合や、携帯電話機用の電話番号を利用しないIP(Internet Protocol)電話を利用している場合でも、注文画面を用いた注文を行うことができる。
【0075】
(変形例5)
注文画面送信部133は、オペレータが対応する前に通話が切断されたことを示す情報を受信すると、通話を切断した通信端末2に注文画面を送信する。また、注文画面送信部133は、SMSを用いて通話を切断した通信端末2に対して注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信してもよい。このようにすることで、注文受付システムSは、商品を注文したいが、オペレータの対応を待つ時間がないユーザUの通信端末2に注文画面を送信することができる。そのため、注文受付システムSは、ユーザUから商品の注文を受け付けられる可能性を高め、機会損失を低減できる。
【0076】
(変形例6)
また、注文画面送信部133は、通信端末2の電話番号が固定電話に対応する電話番号であった場合に、対応できるオペレータがいないと判定されたとき、ユーザUのリクエストに応じて注文画面を送信してもよい。具体的には、まず、注文画面送信部133は、通信端末2からスマートフォン又はタブレット端末などの通信端末に対して注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信することを希望する選択指示を受信する。注文画面送信部133は、選択指示を受信すると、SMSを用いて、着信を受けた電話番号に関連付けられたユーザUに対応する通信端末に対して注文画面を表示させるためのアドレスを示すアドレス情報を送信する。このようにすることで、注文受付システムSは、固定電話から発信したユーザUに対応する通信端末に注文画面を送信することができる。
【0077】
[実施形態に係る注文受付装置1の効果]
以上説明したように、注文受付装置1の情報取得部131は広告が放映される商品を特定する商品特定情報を取得し、着信受付部132は商品を注文するユーザUの通信端末2からの着信を受け付ける。注文画面送信部133は、溢れ呼状態のときに注文画面を通信端末2に送信し、発注処理部134は通信端末2から受信した注文情報に基づいて商品の発注処理を実行する。このようにすることで、注文受付装置1は、オペレータがユーザUからの注文を受け付けられない場合であってもユーザUからの注文を受け付けることができるので、商品の販売機会の損失を低減することができる。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0079】
1 注文受付装置
2 通信端末
3 テレビ
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 情報取得部
132 着信受付部
133 注文画面送信部
134 発注処理部