(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】複合構造の面品質の改善
(51)【国際特許分類】
B29C 70/38 20060101AFI20230816BHJP
【FI】
B29C70/38
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019026432
(22)【出願日】2019-02-18
【審査請求日】2022-01-17
(32)【優先日】2018-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ケネス-ク・ルイー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・グラハム・アルバース
(72)【発明者】
【氏名】ジェロン・ディー・ムーア
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・エー・ペルラ
(72)【発明者】
【氏名】ガガンディープ・サイニ
(72)【発明者】
【氏名】ブライス・エー・ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】マーシン・エー・ラビエガ
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0231835(US,A1)
【文献】特表2014-511493(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02181835(EP,A2)
【文献】中国特許出願公開第102294874(CN,A)
【文献】国際公開第2017/006099(WO,A1)
【文献】特表2000-507517(JP,A)
【文献】国際公開第2014/132764(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/00-70/88
B29C 65/00-65/82
B29C 43/00-43/58
B29B 11/16
B29B 15/08-15/14
C08J 5/04- 5/10
C08J 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の複合構造(208)の第1の外プライ(225)を含む複合体プライの第1のセット(224)をレイアップするステップ(702)と、
測定値の第1のセット(206)を形成するために前記第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップ(704)と、
ツール経路生成器(202)を用いて、前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)についての測定値の前記第1のセット(206)と期待される測定値との間の差に応じて、複合体積層機(203)が前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)の前記期待される測定値に複合体プライ(218)をレイダウンする経路を、測定値の前記第1のセット(206)に適合するように修正することによって、修正ツール経路(216)を形成する、ステップ(706)と、
前記複合体積層機(203)および前記修正ツール経路(216)を用いて前記複合体プライ(218)をレイダウンするステップ(708)と
を備える方法(700)。
【請求項2】
(714)前記複合体プライ(218)は前記第1の外プライ(225)にレイアップされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(716)前記複合体プライ(218)は、前記第1の複合構造(208)と同じ設計を有する第2の複合構造の一部である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
複合体プライの第2のセット(238)を前記第1の外プライ(225)にレイアップするステップであって、複合体プライの前記第2のセット(238)は第2の外プライ(240)を含む、ステップ(718)と、
測定値の第2のセット(210)を形成するために前記第2の外プライ(240)の第2の中間面(211)を測定するステップ(720)と
をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
第2の修正ツール経路(246)を形成するために前記複合体積層機(203)の第2のツール経路についての第2のレイダウン面(242)を修正するステップであって、前記第2のレイダウン面(242)を修正するステップは、前記第2の修正ツール経路(246)の第2のレイダウン面(248)が測定値の前記第2のセット(210)に適合するように前記第2のレイダウン面(242)を修正するステップを備える、ステップ(722)と、
前記複合体積層機(203)および前記第2の修正ツール経路(246)を用いて第2の複合体プライ(250)をレイダウンするステップ(724)と
をさらに備える請求項4に記載の方法。
【請求項6】
(712)前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)を測定するステップは、レーザトラッカ(222)を用いて前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)を測定するステップを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の中間面(207)を測定する前に熱または圧力の少なくとも一方を用いて複合体プライの前記第1のセット(224)を圧縮するステップ(710)
をさらに備える請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
複合体プライの前記第1のセット(224)は10個~20個の数量のプライを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
(713)測定値の前記第1のセット(206)を形成するために前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)を測定するステップは検査サンプリング計画(221)の一部として行なわれる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)を測定するステップは、少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度(205)を有する測定装置(201)を用いて前記第1の外プライ(225)の前記第1の中間面(207)を測定するステップを備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
第3の複合構造(262)の第3の外プライ(260)を含む複合体プライの第3のセット(258)をレイアップするステップ(726)と、
測定値の第3のセット(266)を形成するために前記第3の外プライ(260)の第3の中間面(264)を測定するステップ(728)と、
さらに修正したツール経路(268)を形成するために前記複合体積層機(203)の前記修正ツール経路(216)についての
レイダウン面(217)を修正するステップであって、前記修正ツール経路(216)についての前記レイダウン面(217)を修正するステップは、前記さらに修正したツール経路(268)のレイダウン面(270)が測定値の前記第3のセット(266)に適合するように前記レイダウン面(217)を修正するステップを備える、ステップ(730)と、
前記複合体積層機(203)および前記さらに修正したツール経路(268)を用いて第3の複合体プライ(272)をレイダウンするステップ(732)と
をさらに備える請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
(734)前記第3の複合体プライ(272)は前記第3の複合構造(262)の一部である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
(736)前記第3の複合体プライ(272)は、前記第3の複合構造(262)と同じ設計(226)を有する第4の複合構造(274)の一部である、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
複合構造の許容公差を満たす正確度(205)を有するように、複合体プライ(218)の中間面の測定値(204)を生成するように構成されている測定装置(201)と、
前記複合体プライ(218)の中間面についての前記測定値(204)と、期待される測定値との間の差に応じて、複合体積層機(203)が前記複合体プライ(218)の前記中間面の前記期待される測定値に前記複合体プライ(218)をレイダウンするツール経路(214)を、前記複合体プライ(218)の前記中間面の前記測定値(204)に適合するように修正し、それによって修正ツール経路(216)を形成するように構成されたツール経路生成器(202)と、
前記修正ツール経路(216)を用いて前記複合体プライ(218)をレイダウンするように構成されている前記複合体積層機(203)と
を備えるシステム。
【請求項15】
前記測定装置(201)は、少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度(205)を有する中間面の測定値(204)を生成するように構成されている、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して複合体製造に関し、特に複合構造の面品質の改善に関する。さらに特に、本開示は複合構造をレイアップするツール経路を変更するための面測定の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機や自動車などのプラットフォームについては、複合材料の割合をより一層増して設計および製造がなされ続けている。複合材料は航空機の重量を削減するために航空機に用いられる。このように重量が減少することで、ペイロード容量や燃料効率などの性能形態が改善する。さらに、複合材料によって航空機の様々な構成要素の耐用年数が長くなる。
【0003】
2つの構成要素を接合する場合、2つの構成要素の面寸法が境界面に影響する。この結果、複合材料から構成される構成要素では、理想的にはシムまたは他のタイプの精度の高いスペーサを必要とせずに高品質の接合を確保するのに、合わせ面の厳しい寸法公差が必要である場合がある。さらに、複合材料から形成される構成要素内の不整合を低減することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、上述の問題の少なくともいくつかと、他の生じ得る問題とを考慮した方法および装置を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一例では、方法が提供される。第1の複合構造の第1の外プライを含む複合体プライの第1のセットをレイアップする。第1の外プライの第1の中間面を測定して測定値の第1のセットを形成する。複合体積層機のツール経路についてのレイダウン面を修正して修正ツール経路を形成し、レイダウン面を修正するこのステップは、修正ツール経路のレイダウン面が測定値の第1のセットに適合するようにレイダウン面を修正するステップを備える。複合体積層機および修正ツール経路を用いて複合体プライをレイダウンする。
【0006】
本開示の別の例では、方法が提供される。複数の複合体プライをレイアップして第1の複合構造を形成する。第1の複合構造の複数の中間面を測定する。複数の中間面の各中間面はそれぞれ、第1の複合構造の複合体プライによって形成され、複数の中間面を測定するステップでは、測定値の複数のセットを形成する。複合体積層機の、少なくとも1つのツール経路についての少なくとも1つのレイダウン面を修正して少なくとも1つの修正ツール経路を形成し、少なくとも1つのレイダウン面を修正するこのステップは、少なくとも1つの修正ツール経路の、少なくとも1つのレイダウン面の各レイダウン面がそれぞれ、測定値の複数のセットのうちの測定値の対応するセットに適合するように少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップを備える。複合体積層機および少なくとも1つの修正ツール経路を用いて少なくとも1つの修正ツール経路の各修正ツール経路について、対応する複合体プライをレイダウンする。
【0007】
本開示のさらに別の例では、システムが提供される。システムは、測定装置、ツール経路生成器および複合体積層機を備える。測定装置は、複合構造の許容公差を満たす正確度を有する中間面の測定値を生成するように構成されている。ツール経路生成器は、複合体積層機のツール経路についてのレイダウン面を修正して修正ツール経路を形成するように構成されており、レイダウン面を修正することは、修正ツール経路のレイダウン面が、測定装置を用いて生成される測定値の対応するセットに適合するように、レイダウン面を修正することを備える。複合体積層機は、修正ツール経路を用いて複合体プライをレイダウンするように構成されている。
【0008】
本開示の様々な実施形態における形態および機能は別々に提供することができるし、さらに別の実施形態では、これらを組み合わせてもよい。さらなる詳細は以下の説明および図面を参照して見ることができる。
【0009】
例示的実施形態の特徴と考えられる新規の形態を添付の請求項に示す。ただし、本開示の例示的実施形態の以下の詳細な説明を参照することで、添付の図面とともに読めば、例示的実施形態および好ましい使用形態、さらなる目的および形態が最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】例示的実施形態に係る複合構造が製造される製造環境のブロック図の例である。
【
図2】例示的実施形態に係る複合構造が製造される製造環境のブロック図の例である。
【
図3】例示的実施形態に係る複合構造の等角図の例である。
【
図4】例示的実施形態に係る複合構造の中間面の断面図の例である。
【
図5】例示的実施形態に係る、インサイチュ測定を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例である。
【
図6】例示的実施形態に係る、測定を行って、後の複合構造に変更を適用する方法のフローチャートの例である。
【
図7A】例示的実施形態に係る、中間面測定値を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例である。
【
図7B】例示的実施形態に係る、中間面測定値を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例である。
【
図8】例示的実施形態に係る、中間面測定を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例である。
【
図9】例示的実施形態に係る、ブロック図の形態のデータ処理システムの例である。
【
図10】例示的実施形態に係る、ブロック図の形態の航空機の製造および保守点検方法の例である。
【
図11】例示的実施形態を実施し得るブロック図の形態の航空機の例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
例示的実施形態では、1つ以上の異なる検討課題を認識して考慮している。たとえば、例示的実施形態では、複合材料が、2つ以上の機能構成要素を組み合わせることによって生成される強靭で軽量な材料であることを認識して考慮している。たとえば、複合材料は、ポリマー樹脂マトリクス中で結合される強化繊維を含んでもよい。繊維は一方向に向いてもよいし、織布またはファブリックの形態をとってもよい。複合材料は、繊維および樹脂を配置してコンソリデーションまたは硬化を行って形成される。
【0012】
本例では、複合構造を製造する際、典型的には複合材料の層をツールにレイアップすることを認識して考慮している。当該層は、ファブリックの形態、テープの形態、トウ(tow)の形態または他の適当な形態をとってもよい。場合によっては、樹脂を層に注入したり予め含浸させたりしてもよい。この種の層は一般的にプレプレグと称される。
【0013】
本例では、プレプレグの異なる層を異なる向きでレイアップしてもよく、製造中の複合構造の厚さに応じて異なる数の層を用いてもよいことを認識して考慮している。当該層を手動でレイアップしてもよいし、テープラミネート機や繊維積層システムなどの自動複合体積層装置を用いてレイアップしてもよい。
【0014】
異なる層の複合材料をツールにレイアップした後、複合材料の層を温度および圧力に曝す際にコンソリデーションまたは硬化を行うことで最終複合構造を形成してもよい。
【0015】
本例では、複合材料を複数のタイプのプラットフォームに用いてもよいことを認識して考慮している。複合材料構成要素を有するプラットフォームは、たとえば、移動プラットフォーム、静止プラットフォーム、地上構造、水上構造および宇宙構造であってもよい。特に、プラットフォームは、水上船舶、戦車、兵員輸送車、列車、宇宙船、宇宙ステーション、衛星、潜水艦、自動車、発電所、橋梁、ダム、住宅、製造施設、建物および他の任意の適当なタイプのプラットフォームであってもよい。
【0016】
本例では、100プライ以上を有するような厚い複合部分では、実際に製造される部分の厚さを変更することができることを認識して考慮している。本例では、公差(tolerance)および分散(variance)が増大し、面が徐々に不正確になる場合があることを認識して考慮している。
【0017】
本例では、構築部分が複数の要因により、モデル部分、すなわち理論部分から外れることを認識して考慮している。本例では、複数の要因が、原材料の変化と、処理条件と、理論ツール寸法に対する実ツール寸法の変化とを含むことを認識して考慮している。
【0018】
本例では、自動レイアップ装置を用いる場合、特定の値の範囲までで機械がレイダウンしている実際の面についての情報を、機械が有することが望ましい場合があることを認識して考慮している。本例では、プロセス、部分または部分についての構造基準もしくは面品質要件によってこの値を変更してもよいことを認識して考慮している。
【0019】
本例では、自動レイアップ装置を用いる場合、0.010インチ(0.254mm)以内までで機械がレイダウンしている実際の面についての情報を機械が有することが望ましい場合があることを認識して考慮している。本例では、0.010インチ(0.254mm)以上の分散によって最終複合構造中に不整合が生じる場合があることを認識して考慮している。たとえば、0.010インチ(0.254mm)以上の分散によってオーバーラップおよびギャップが生じる場合があり、構造強度および面品質に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0020】
以下、
図1に注目して、例示的実施形態に係る複合構造が製造される製造環境のブロック図の例が示されている。製造環境100では、複合構造102が、複合体積層機104を用いて1層ずつレイアップされる。いくつかの例では、複合体積層機104は積層ヘッド106の形態をとる。
【0021】
複合体積層機104は、複数の複合体プライ108を複合構造102の設計110にしたがってレイダウンする。複合構造102を製造する際、圧縮装置(compaction equipment)112を用いて熱114または圧力116の少なくとも一方を複数の複合体プライ108のうちの複合体プライに与える。いくつかの例では、圧縮装置112は、複合構造102を製造する際に熱114または圧力116の少なくとも一方を与えるのに繰り返し用いられる。
【0022】
ここに用いられているように、語句「の少なくとも1つ(一方)(at least one of)」は、項目の列挙物とともに用いられる場合、列挙されている項目の1つ以上の異なる組み合せを用いてもよく、列挙物の各項目の1つのみが必要であってもよいことを意味する。言い換えると、「の少なくとも1つ(一方)」は、列挙物から項目の任意の組み合せおよび任意の数の項目を用いてもよいが、列挙物の項目のすべてが必要であるということではないことを意味する。項目は、特定の対象物(a particular object)、不特定の物(a thing)またはカテゴリであってもよい。
【0023】
また、この例は項目A、項目Bおよび項目Cを含んでもよいし、項目Bおよび項目Cを含んでもよい。当然、これらの項目の任意の組み合せが存在してもよい。他の例では、「の少なくとも1つ(一方)」は、たとえば、項目A 2つ、項目B 1つおよび項目C 10個(これに限定されない)であってもよいし、項目B 4つおよび項目C 7つであってもよいし、他の適当な組み合せであってもよい。
【0024】
いくつかの例では、圧縮装置112は、複数の複合体プライ108を周期的にデバルクするのに用いられる。いくつかの例では、圧縮装置112は、複合構造102の製造おける中間にあるデバルクステップを実行するのに用いられる。
【0025】
圧縮装置112は、複合構造102を製造する際に任意の所望の回数用いられる。いくつかの例では、圧縮装置112は、設定された数量のプライの後に熱114または圧力116の少なくとも一方を与えるのに用いられる。たとえば、10個の複合体プライ、20個の複合体プライまたは他の任意の所望の設定された数量の複合体プライがレイダウンされる都度、熱114または圧力116の少なくとも一方を複合体プライに与えるのに圧縮装置112を用いてもよい。これらの例では、設定された数量のプライがレイダウンされる都度、熱114または圧力116の少なくとも一方を複合体プライに与えるのに圧縮装置112を用いる。
【0026】
他の例では、圧縮装置112は、複合構造102の指定された中間面の後に熱114または圧力116の少なくとも一方を与えるのに用いられる。これらの例では、複数の複合体プライ108の特定の複合体プライがレイダウンされた後、熱114または圧力116の少なくとも一方を与えるのに圧縮装置112を用いる。
【0027】
複合構造102は面118を有する。面118は品質および厚さ要件を有する。複合構造102の品質および厚さ要件を満たすために、製造環境100内で測定装置120が用いられる。
【0028】
測定装置120は、中間面の測定値122を生成するのに用いられる。いくつかの例では、測定装置120は、複合構造102の中間面の測定値122を生成するのに用いられる。
【0029】
いくつかの例では、測定装置120は、圧縮装置112を用いて熱114または圧力116の少なくとも一方を中間面に与える前に中間面の測定値122を生成するのに用いられる。たとえば、圧縮装置112を用いて熱114または圧力116の少なくとも一方を第1の中間面に与える前に第1の中間面の測定値122を生成するのに測定装置120を用いてもよい。
【0030】
いくつかの例では、測定装置120は、圧縮装置112を用いて熱114または圧力116の少なくとも一方を中間面に与えた後に中間面の測定値122を生成するのに用いられる。たとえば、圧縮装置112を用いて熱114または圧力116の少なくとも一方を第1の中間面に与えた後に第1の中間面の測定値122を生成するのに測定装置120を用いてもよい。
【0031】
いくつかの例では、ツール経路生成器124が測定値122を用い、複合体積層機104のツール経路を生成する。ツール経路生成器124が複合構造102の測定値122を用いて複合構造102を形成するためのツール経路を生成する場合、測定を「インサイチュ」と称する場合がある。
【0032】
いくつかの例では、複合構造102が単一の構築構造である場合にインサイチュ測定およびレイアップを実施する。いくつかの例では、複合構造102が製造するのにコストがかかったり時間を要したりする場合にインサイチュ測定およびレイアップを実施する。
【0033】
いくつかの例では、複合構造102の測定値122は検査サンプリング計画126の一部である。いくつかの例では、検査サンプリング計画126用の複合構造102の測定値122は製造変更のためにモニタするのに用いられる。
【0034】
他の例では、測定装置120は他の複合構造の測定値122を生成するのに用いられる。当該例では、他の複合構造からの測定値122を、複合構造102を形成するのに適用してもよい。たとえば、検査サンプリング計画126を用いた他の複合構造からの測定値122は、所望の品質および所望の厚さを有する面118を有する複合構造102を生成するのに用いられる。これらの例では、検査サンプリング計画126を用いた他の複合構造からの測定値122をツール経路生成器124によって用いて、複数の複合体プライ108をレイダウンするためのツール経路を形成する。
【0035】
さらに他の例では、測定装置120は、同じ設計(複合構造102のもの)、すなわち設計110を有する第1の複合構造の測定値122を生成するのに用いられる。当該例では、第1の複合構造の測定値122は、複合体積層機104のツール経路を形成して複数の複合体プライ108をレイダウンするのに用いられる。当該例では、測定値122は、所望の品質および所望の厚さを有する面118有する複合構造102を形成するのに用いられる。
【0036】
測定装置120は、面118の許容公差を満たす正確度128を有する。いくつかの例では、面の公差が+/-0.01インチ(0.254mm)である場合、正確度128は少なくとも0.001(0.0254mm)インチである。いくつかの例では、測定装置120はレーザトラッカ130の形態をとる。
【0037】
図1の製造環境100の例は、例の実施の仕方に対する物理的限定や構成上の限定を示唆することを意図しない。図示されている構成要素に加えて、またはその代わりに他の構成要素を用いてもよい。いくつかの構成要素が不要であってもよい。また、いくつかの機能構成要素を示すブロックが設けられる。一例において実施される場合に当該ブロックの1つ以上を組み合わせてもよいし、分割してもよいし、組み合わせて異なるブロックに分割してもよい。
【0038】
以下、
図2に注目して、例示的実施形態に係る複合構造が製造される製造環境のブロック図の例が示されている。製造環境200は製造環境100と同じであってもよい。
【0039】
製造環境200は、測定装置201、ツール経路生成器202および複合体積層機203を含む。測定装置201は、複合構造の許容公差を満たす正確度205を有する中間面の測定値204を生成するように構成されている。
【0040】
中間面は製造環境100での複合構造の任意の所望の面である。たとえば、測定装置201は、第1の複合構造208の第1の中間面207の測定値の第1のセット206を生成してもよい。他の例として、測定装置201は、第1の複合構造208の第2の中間面211の測定値の第2のセット210を生成してもよい。
【0041】
ツール経路生成器202は、複合体積層機203のツール経路についてのレイダウン面を修正して修正ツール経路を形成するように構成されている。たとえば、ツール経路生成器202は、複合体積層機203のツール経路214についてのレイダウン面212を修正して修正ツール経路216を形成してもよい。レイダウン面を修正するステップは、修正ツール経路のレイダウン面が、測定装置201を用いて生成される測定値の対応するセットに適合するように、レイダウン面を修正するステップを備える。たとえば、レイダウン面212を修正するステップは、レイダウン面217が、測定装置201を用いた測定値の対応するセットに適合するように、レイダウン面212を修正するステップを備える。いくつかの例では、レイダウン面212を修正するステップは、レイダウン面217が測定値の第1のセット206に適合するようにレイダウン面212を修正するステップを備える。
【0042】
複合体プライをレイダウンするのに修正ツール経路216を用いてもよい。いくつかの例では、測定値204を受けた同じ複合構造に複合体プライをレイダウンするのに修正ツール経路216を用いてもよい。いくつかの例では、少なくとも1つの後の複合構造に複合体プライをレイダウンするのに修正ツール経路216を用いてもよい。
【0043】
複合体積層機203は、修正ツール経路216を用いて複合体プライ218をレイダウンするように構成されている。いくつかの例では、複合体プライ218は第1の複合構造208のような測定された複合構造にレイアップされる。いくつかの例では、複合体プライ218は第2の複合構造220のような後の複合構造にレイアップされる。
【0044】
測定装置201、ツール経路生成器202および複合体積層機203は、所望の面品質および所望の面厚さで複合構造をレイアップするのに用いられる。いくつかの例では、測定装置201、ツール経路生成器202および複合体積層機203は、単一の複合構造、すなわち第1の複合構造208をレイアップするのに用いられる。この例では、複合体積層機203用のツール経路の測定および更新はインサイチュにて実行される。インサイチュ測定および調節を行うことで、第1の複合構造208のレイアップ中に第1の複合構造208の変更が行なわれる。
【0045】
他の例では、測定装置201、ツール経路生成器202および複合体積層機203は複数の複合構造をレイアップするのに用いられる。当該例では、それぞれの複合構造からの測定値を、後の複合構造の複合体プライをレイダウンするのに適用してもよい。いくつかの例では、測定値204は検査サンプリング計画221の一部である。
【0046】
複合構造の面の所望の品質を実現するように測定装置201の正確度205を選択する。たとえば、第1の複合構造208の厚さを0.01インチ(0.254mm)以内に制御する場合、正確度205は望ましくは少なくとも0.001(0.0254mm)インチである場合がある。いくつかの例では、測定装置201は、少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度205を有する中間面の測定値204を生成するように構成されている。いくつかの例では、測定装置201はレーザトラッカ222の形態をとる。
【0047】
いくつかの例では、第1の複合構造208の第1の外プライ225を含む複合体プライの第1のセット224がレイアップされる。ここに用いられているように、項目の「セット」は1つ以上の項目である。
【0048】
第1の外プライ225の第1の中間面207を測定して測定値の第1のセット206を形成する。複合体積層機203のツール経路214についてのレイダウン面212を修正して修正ツール経路216を形成する。いくつかの例では、レイダウン面212を修正するステップは、修正ツール経路216のレイダウン面217が測定値の第1のセット206に適合するようにレイダウン面212を修正するステップを備える。
【0049】
複合体積層機203および修正ツール経路216を用いて複合体プライ218をレイダウンする。いくつかの例では、複合体プライ218は第1の複合構造208の一部である。これらの例では、複合体プライ218は第1の外プライ225にレイアップされる。
【0050】
他の例では、複合体プライ218は、第1の複合構造208と同じ設計を有する第2の複合構造220の一部である。図示の通り、第2の複合構造220と第1の複合構造208とは両方とも設計226を有する。
【0051】
第1の複合構造208と第2の複合構造220とが同じ設計、すなわち設計226を有する場合、第1の複合構造208および第2の複合構造220の形態、たとえば、プライの順序228、プライの数量230および繊維の向き232などは同じであってもよい。プライの順序228、プライの数量230および繊維の向き232は第1の複合構造208と第2の複合構造220とに共通のモデル234に存在してもよい。いくつかの例では、モデル234のプライジオメトリ236は、ツール経路214の修正に起因して第1の複合構造208と第2の複合構造220とで僅かに変わってもよい。一例では、ツール経路214の長さが変化して修正ツール経路216になる場合、それぞれの複合体プライの長さは修正ツール経路216に追従するように変化する。
【0052】
いくつかの図示されていない例では、第2の複合構造220と第1の複合構造208とは同じ設計を有さないが、同じまたは類似の処理特性を有する。いくつかの例では、同じ特性は、プライ材料、プライ厚さ、複合体積層機タイプ、複合体積層機レイダウンセッティング、圧縮熱または圧縮圧力の少なくとも1つを含む。
【0053】
いくつかの例では、複合体プライの第1のセット224をレイアップした後に、複合体プライの第2のセット238を第1の外プライ225にレイアップする。複合体プライの第2のセット238は第2の外プライ240を含む。
【0054】
いくつかの例では、第2の外プライ240の第2の中間面211を測定して測定値の第2のセット210を形成する。測定値の第2のセット210を用いて、第1の複合構造208、または後の複合構造についてのツール経路を修正してもよい。
【0055】
いくつかの例では、複合体積層機203の第2のツール経路244についての第2のレイダウン面242を修正して第2の修正ツール経路246を形成する。いくつかの例では、第2のレイダウン面242を修正するステップは、第2の修正ツール経路246の第2のレイダウン面248が測定値の第2のセット210に適合するように第2のレイダウン面242を修正するステップを備える。
【0056】
その後、いくつかの例では、複合体積層機203および第2の修正ツール経路246を用いて第2の複合体プライ250をレイダウンする。いくつかの例では、第2の複合体プライ250は第1の複合構造208の一部としてレイアップされる。これらの例では、第2の複合体プライ250は第2の外プライ240にレイアップされる。他の例では、第2の複合体プライ250は第2の複合構造220の一部としてレイアップされる。いくつかの例では、第2の複合体プライ250は別の後の複合構造としてレイアップされる。
【0057】
いくつかの例では、第1の中間面207を測定した後に熱または圧力の少なくとも一方を用いて複合体プライの第1のセット224を圧縮する。たとえば、複合体プライの第1のセット224をレイアップし、第1の中間面207を測定した後、
図1の熱114または圧力116を与えるのに
図1の圧縮装置112を用いて複合体プライの第1のセット224を圧縮してもよい。
【0058】
いくつかの他の例では、第1の中間面207を測定する前に熱または圧力の少なくとも一方を用いて複合体プライの第1のセット224を圧縮する。たとえば、複合体プライの第1のセット224をレイアップし、
図1の熱114または圧力116を与えるのに
図1の圧縮装置112を用いて圧縮した後、第1の中間面207を測定してもよい。
【0059】
圧縮装置112は、第1の複合構造208を製造する際に第1の複合構造208の複数の複合体プライ252の任意の所望のプライに熱114または圧力116を与えてもよい。圧縮装置112は、バキューム装置、空気圧装置、オートクレーブまたは任意の他の所望の装置などの任意の所望の構成要素を含んでもよい。
【0060】
複合体プライの第1のセット224は数量254のプライの任意の所望のセットを有する。いくつかの例では、複合体プライの第1のセット224は10個~20個の数量254のプライを有する。いくつかの例では、プライの数量254は10プライ未満である。いくつかの例では、プライの数量254は20プライを超える。
【0061】
複合体プライの第2のセット238は数量256のプライの任意の所望のセットを有する。いくつかの例では、数量254と数量256とは同じである。いくつかの例では、数量254と数量256とは同じ範囲にある。たとえば、数量254と数量256とは両方とも10~20プライであってもよい。他の例では、数量254と数量256とは異なる。
【0062】
いくつかの例では、第3の複合構造262の第3の外プライ260を含む複合体プライの第3のセット258をレイアップする。いくつかの例では、第3の外プライ260の第3の中間面264を測定して測定値の第3のセット266を形成する。
【0063】
図示の通り、第3の複合構造262は設計226を有する。第3の複合構造262が設計226を有する場合、製造をモニタするのに測定値の第3のセット266を用いてもよい。
【0064】
いくつかの例では、複合体積層機203の修正ツール経路216についてのレイダウン面217を修正してさらに修正したツール経路268を形成する。いくつかの例では、レイダウン面217を修正するステップは、さらに修正したツール経路268のレイダウン面270が測定値の第3のセット266に適合するようにレイダウン面217を修正するステップを備える。
【0065】
いくつかの例では、複合体積層機203およびさらに修正したツール経路268を用いて第3の複合体プライ272をレイダウンする。いくつかの例では、第3の複合体プライ272は第3の複合構造262の一部である。これらの例では、第3の複合体プライ272は第3の外プライ260にレイアップされる。
【0066】
いくつかの例では、第3の複合体プライ272は、第3の複合構造262と同じ設計を有する第4の複合構造274の一部である。これらの例では、第4の複合構造274も設計226を有する。
【0067】
第1の複合構造208を形成するステップは、複数の複合体プライ252をレイアップするステップを備える。いくつかの例では、複数の複合体プライ252のレイアップ中に第1の複合構造208の複数の中間面276を測定する。複数の中間面276は、第1の複合構造208のレイアップ中に複合体積層機203の動作を中断することによって形成される面である。いくつかの例では、複数の中間面276は、複合体積層機203を用いてプライをレイダウンすることによって形成される。いくつかの例では、複数の中間面276は圧縮装置112などの圧縮装置によって形成される。これらの例では、複数の中間面276はデバルクステップによって形成される。
【0068】
いくつかの例では、第1の複合構造208の複数の中間面276を測定する。複数の中間面276の各中間面はそれぞれ、第1の複合構造208の複合体プライによって形成される。複数の中間面276を測定することで、測定値の複数のセット278を形成する。図示の通り、測定値の複数のセット278は測定値の第1のセット206と測定値の第2のセット210とを含む。他の例では、測定値の複数のセット278は、単純にするためにここでは図示されていない測定値の他のセットを含む。
【0069】
複合体積層機203の、少なくとも1つのツール経路280についての少なくとも1つのレイダウン面を修正して少なくとも1つの修正ツール経路282を形成する。いくつかの例では、少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップは、少なくとも1つの修正ツール経路282の、少なくとも1つのレイダウン面の各レイダウン面がそれぞれ、測定値の複数のセット278のうちの測定値の対応するセットに適合するように少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップを備える。
【0070】
いくつかの例では、複合体積層機203および少なくとも1つの修正ツール経路282を用いて少なくとも1つの修正ツール経路282の各修正ツール経路について、対応する複合体プライをレイダウンする。いくつかの例では、各修正ツール経路に対する対応する複合体プライは第1の複合構造208の一部である。いくつかの例では、各修正ツール経路に対する対応する複合体プライは、第1の複合構造208と同じ設計を有する第2の複合構造220の一部である。
【0071】
いくつかの例では、第1の複合構造208をレイアップした後に少なくとも1つの修正ツール経路を修正する。他の例では、第1の複合構造208をレイアップしている間に少なくとも1つの修正ツール経路を修正して第1の複合構造208も修正する。
【0072】
いくつかの例では、少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップは、複数の中間面276の中間面の数量に等しい数量のレイダウン面を修正するステップを備える。いくつかの例では、少なくとも1つの修正ツール経路を用いて第1の複合構造208と同じ設計を有する複数の複合構造をレイアップする。たとえば、少なくとも1つの修正ツール経路を用いて第2の複合構造220、第3の複合構造262および第4の複合構造274をレイアップしてもよい。
【0073】
いくつかの例では、複合体積層機203および少なくとも1つの修正ツール経路を用いて少なくとも1つの修正ツール経路282の各修正ツール経路について、対応する複合体プライをレイダウンすることで、0.010インチ(0.254mm)以内の面の設計を有する複合構造を生成する。たとえば、その場合、複合構造は、0.010インチ(0.254mm)以内の面286の設計226を有する第1の複合構造208であってもよい。
【0074】
図2の製造環境200の例は、例の実施の仕方に対する物理的限定や構成上の限定を示唆することを意図しない。図示されている構成要素に加えて、またはその代わりに他の構成要素を用いてもよい。いくつかの構成要素が不要であってもよい。また、いくつかの機能構成要素を示すブロックが設けられる。一例において実施される場合に当該ブロックの1つ以上を組み合わせてもよいし、分割してもよいし、組み合わせて異なるブロックに分割してもよい。
【0075】
たとえば、図示されていないが、複合体積層機203は積層ヘッドの形態をとってもよい。積層ヘッドは、自動テープ積層(automated tape placement)(ATP)または自動繊維積層(automated fiber placement)(AFP)システムの一部であってもよい。
【0076】
他の例として、モデル234とツール経路生成器202との両方がコンピューター288上に示されているが、いくつかの例では、モデル234およびツール経路生成器202は別々のコンピューターまたはコンピューターシステムに記憶される。他の例として、コンピューター288はいくつかの例では製造環境200外に存在してもよい。
【0077】
以下、
図3に注目して、例示的実施形態に係る複合構造の等角図の例が示されている。いくつかの例では、複合構造300は
図1の複合構造102の物理的な実現例である。複合構造300は、第1の複合構造208、第2の複合構造220、第3の複合構造262または第4の複合構造274のうちの1つの物理的な実現例であってもよい。
【0078】
複合構造300は、複合構造300を形成する複数のプライ302をレイアップすることによって形成される。いくつかの例では、複合構造300のレイアップ中に複数のプライ302のうちのプライによって形成される中間面を測定する。
【0079】
いくつかの例では、複合構造300の中間面の当該測定値は、複合構造300の寸法および面品質を制御するのに用いられる。いくつかの例では、当該測定値は、複合構造300の後にレイアップされる後の複合構造の寸法および面品質を制御するのに用いられる。
【0080】
いくつかの例では、複合構造300の中間面の測定値は検査サンプリング計画の一部である。いくつかの例では、複合構造300の中間面の測定値は製造ラインの状態をモニタするのに用いられる。
【0081】
複合構造300は、複数のプライ302中に任意の所望の数量の複合体プライを有してもよい。いくつかの例では、複合構造300は100個超の複合プライを有する。複合構造300中の複合体プライの数量が増加すると、製造公差は悪化する場合がある。いくつかの例では、複合構造300中の複合体プライの数量が増加すると、期待面と製造面との差が増大する場合がある。
【0082】
以下、
図4に注目して、例示的実施形態に係る複合構造の中間面の断面図の例が示されている。複合構造402の表示400において、レイアップツール406に複合体プライの第1のセット404がレイアップされている。複合体プライの第1のセット404をレイアップする前に、
図1の測定装置120または
図2の測定装置201などの測定装置を用いてレイアップツール406を測定する。いくつかの例では、レイアップツール406の以前の測定値または記憶された測定値を用いる。いくつかの例では、測定装置はレーザトラッカの形態をとる。
【0083】
レイアップツール406を測定した後、期待面408が決定される。期待面408はプライ厚さまたは前の測定値の少なくとも一方を用いて形成される。いくつかの例では、期待面408は複合体プライの第1のセット404中のプライの数量と複合体プライの第1のセット404中の各プライの厚さとを用いて決定される。いくつかの例では、厚さは期待プライ厚さまたは指定プライ厚さであってもよい。厚さは、製造者仕様、履歴厚さまたは他の任意の所望のデータによって得てもよい。いくつかの例では、厚さはレイダウンするプライの厚さの測定による実際のプライ厚さであってもよい。
【0084】
いくつかの例では、期待面408は前の複合構造の検査から決定される。図示の通り、レイアップツール406の複合体プライの第1のセット404は中間面410を形成する。図示の通り、中間面410は期待面408とは異なる。
【0085】
中間面410と期待面408との差によって、複合構造402内に不整合が生じる場合がある。中間面410と期待面408との差は、中間面410にレイアップされる、その後に得られるプライで過剰に強調される場合がある。いくつかの例では、期待面408を用いて追加プライをレイアップすると、複合体積層機によって積層されるトウ間または積層物(courses)間でオーバーラップまたはギャップなどのラミネート品質の変動が生じる。いくつかの例では、期待面408を用いて追加プライをレイアップすると、しわまたは窪みが生じる。
【0086】
いくつかの例では、中間面410に後のプライをレイダウンする前に複合体積層機についてのツール経路を修正して修正ツール経路を形成する。他の例では、ツール経路を変更せずに維持して、期待面408についてのツール経路を用いて中間面410に後のプライを置く。いくつかの例では、複合構造402が測定値を集めるために生成される予備的構造である場合にツール経路を変更せずに維持する。いくつかの例では、期待面408と中間面410との差が閾値を超えない場合にツール経路を変更せずに維持する。
【0087】
図示の通り、中間面410は平面状ではない。図示の通り、中間面410は湾曲部412および湾曲部414を含む。中間面410は任意の所望のジオメトリを有することができる。
【0088】
図1の製造環境100の例、
図2の製造環境200、
図3の複合構造300および
図4の複合構造402は、例示的実施形態の実施の仕方に対する物理的限定や構成上の限定を示唆することを意図しない。図示されている構成要素に加えて、またはその代わりに他の構成要素を用いてもよい。いくつかの構成要素が不要であってもよい。また、いくつかの機能構成要素を示すブロックが設けられる。例示的実施形態において実施される場合に当該ブロックの1つ以上を組み合わせてもよいし、分割してもよいし、組み合わせて異なるブロックに分割してもよい。
【0089】
たとえば、表示400では、単純にするために4プライが示されている。複合体プライの第1のセット404に任意の所望の数量のプライが存在してもよい。さらに、表示400では、複合体プライの第1のセット404間に隙間を見ることができる。この例は図示のために設けられており、複合構造402の実施を限定することを意図していない。
【0090】
図3および
図4に示されている異なる構成要素を、
図1および
図2の構成要素または2者の組み合せとともに用いて、
図1および
図2の構成要素と組み合わせてもよい。これに加えて、
図3および
図4の構成要素のいくつかは、
図1および
図2においてブロック形態で示されている構成要素を物理的構造としてどのように実施することができるかという例であってもよい。
【0091】
以下、
図5に注目して、例示的実施形態に係る、インサイチュ測定を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例が示されている。
図1の製造環境100で方法500を実施して複合構造102をレイアップしてもよい。
図2の製造環境200で方法500を実施して第1の複合構造208、第2の複合構造220、第3の複合構造262または第4の複合構造274をレイアップしてもよい。
図3の複合構造300を形成するのに方法500を用いてもよい。
図4の表示400は、方法500の動作を行った際の複合構造402の表示であってもよい。
【0092】
方法500では、レイアップツールの面を測定する(動作502)。レイアップツールは、複合体プライをレイアップして複合構造を形成するツールである。方法500では、レイアップツールに所定の数量のプライをレイアップする(動作504)。プライの数量は任意の所望の数量である。いくつかの例では、プライの数量は10~20である。いくつかの例では、プライの数量は10未満である。いくつかの例では、プライの数量は20を超える。いくつかの例では、プライの数量は圧縮ステップに基づいて選択される。
【0093】
方法500では、レーザトラッカを用いて露出中間面を測定する(動作506)。露出中間面は、レイダウンされた最後の複合体プライによって形成される。露出中間面は、期待されるものとは異なるサイズまたは形状を有してもよい。たとえば、プライの数量、プライのタイプ、圧縮の量、圧縮の時間の長さまたは他の処理パラメータによって、複合構造に存在するプライの厚さを変更してもよい。他の例として、プライの数量、プライのタイプ、圧縮の量、圧縮の時間の長さまたは他の処理パラメータによって、プライの厚さを複合構造内で変化させてもよい。
【0094】
動作506がレーザトラッカによって行なわれるように示されているが、他の例では、動作506は任意の所望の測定装置を用いて行ってもよい。動作506を行うのに用いられる測定装置は、複合構造の面の所望の品質を実現するように選択される正確度を有する。
【0095】
方法500では、レーザトラッカによる測定値を用いて新しい面を生成する(動作508)。新しい面は、
図1の複合体積層機104などの複合体積層機の制御についてのツール経路を生成するのに用いられる。
【0096】
方法500では、新しい面についての数値制御(numerical control)(NC)プログラミングを調節する(動作510)。数値制御プログラミングを調節することで、複合体積層機の制御についてのツール経路を生成する。
【0097】
方法500では、数値制御(NC)プログラミングを用いて所定の数量のプライをレイアップする(動作512)。この所定の数量のプライは露出中間面に直接レイアップされる。
【0098】
動作514では、複合構造のすべてのプライがレイアップされているか否かを判断する。すべてのプライがレイアップされている場合(動作514)、方法500は終了する。すべてのプライがレイアップされていない場合(動作514)、すべてのプライがレイアップされ終わるまで、動作506~動作514を繰り返す。その後、方法500は終了する。
【0099】
以下、
図6に注目して、例示的実施形態に係る、測定を行って、後の複合構造に変更を適用する方法のフローチャートの例が示されている。
図1の製造環境100で方法600を実施して複合構造102をレイアップしてもよい。
図2の製造環境200で方法600を実施して第1の複合構造208、第2の複合構造220、第3の複合構造262または第4の複合構造274をレイアップしてもよい。
図3の複合構造300を形成するのに方法600を用いてもよい。
図4の表示400は、方法600の動作を行った複合構造402の表示であってもよい。
【0100】
方法600では、レイアップツールの面を測定する(動作602)。方法600では、所定の数量のプライをレイアップする(動作604)。プライの数量は任意の所望の数量である。いくつかの例では、プライの数量は10~20である。いくつかの例では、プライの数量は10未満である。いくつかの例では、プライの数量は20を超える。いくつかの例では、プライの数量は圧縮ステップに基づいて選択される。
【0101】
方法600では、レーザトラッカを用いて露出中間面を測定する(動作606)。露出中間面は、レイダウンされた最後の複合体プライによって形成される。露出中間面は、期待されるものとは異なるサイズまたは形状を有してもよい。たとえば、プライの数量、プライのタイプ、圧縮の量、圧縮の時間の長さまたは他の処理パラメータによって、複合構造に存在するプライの厚さを変更してもよい。他の例として、プライの数量、プライのタイプ、圧縮の量、圧縮の時間の長さまたは他の処理パラメータによって、プライの厚さを複合構造内で変化させてもよい。
【0102】
動作606がレーザトラッカによって行なわれるように示されているが、他の例では、動作606は任意の所望の測定装置を用いて行ってもよい。動作606を行うのに用いられる測定装置は、複合構造の面の所望の品質を実現するように選択される正確度を有する。
【0103】
方法600では、すべてのプライがレイアップされているか否かを決定する(動作608)。すべてのプライがレイアップされていない場合、方法600では動作604~動作608を繰り返す。動作604~動作608を繰り返し行うとき、複数の中間面を測定する。動作604~動作608を繰り返し行うとき、動作604が次に実行される都度、任意の所望の数量のプライをレイダウンしてもよい。所定の数量のプライの各レイアップでは、プライの先に行った任意のレイアップと同じ数量は必要ない。
【0104】
すべてのプライがレイアップされている場合、方法600では、レーザトラッカによる測定値を用いて中間レイアップ面を生成する(動作610)。中間レイアップ面の各々は、動作606で測定された対応する露出中間面と同じ測定値を有する。
【0105】
方法600では、中間レイアップ面を含むように数値制御(NC)プログラミングを調節する(動作612)。中間レイアップ面を含むように数値制御(NC)プログラミングを調節することによって、方法600では動作606の露出中間面と期待中間面との差を考慮する。
【0106】
方法600では、数値制御(NC)プログラミングを次の部分構築に適用する(動作614)。その後、方法600は終了する。
【0107】
数値制御(NC)プログラミングを次の部分構築に適用することによって、動作604~動作608を用いてレイアップされる複合構造の露出中間面を考慮して後の複合構造が形成される。いくつかの例では、後の測定値を考慮するように数値制御(NC)プログラミングが変更されるまで、数値制御(NC)プログラミングは後の複合構造に適用される。いくつかの例では、後の測定値を複合構造から検査サンプリング計画の一部として得てもよい。
【0108】
以下、
図7Aおよび
図7Bに注目して、一例に係る、中間面測定値を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例が示されている。
図1の製造環境100または
図2の製造環境200の少なくとも一方で方法700を実施してもよい。
図3の複合構造300を形成するのに方法700を用いてもよい。
図4の表示400で方法700を行ってもよい。
【0109】
方法700では、第1の複合構造の第1の外プライを含む複合体プライの第1のセットをレイアップする(動作702)。ここに用いられているように、用語「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」および他の数的な用語はある項目と別の項目を区別するのに用いられ、所定の系列中の項目の位置を示したり示唆したりするのに用いられない。用語「第1(first)」が用いられているが、複合体プライの第1のセットは第1の複合構造の最初のプライではない場合がある。用語「第1(first)」が用いられているが、第1の複合構造は最初に形成される複合構造ではない場合がある。
【0110】
複合体プライの第1のセットは、
図2の複合体プライの第1のセット224であってもよいし、
図4の複合体プライの第1のセット404であってもよい。いくつかの例では、複合体プライの第1のセットは圧縮ステップの頻度に基づく数量を有する。一例では、複合体プライの第1のセットは、レイアップツールに最初のプライをレイアップするステップと第1の圧縮ステップとの間でのプライの数量に等しい数量のプライを有する。一例では、複合体プライの第1のセットは、2つの圧縮ステップの間でレイアップされるプライの数量に等しい数量のプライを有する。いくつかの例では、複合体プライの第1のセットは10~20の数量のプライを有する。いくつかの例では、プライの数量は10未満である。いくつかの例では、プライの数量は20を超える。
【0111】
方法700では、第1の外プライの第1の中間面を測定して測定値の第1のセットを形成する(動作704)。いくつかの例では、第1の外プライの第1の中間面を測定するステップは、少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度を有する測定装置を用いて第1の外プライの第1の中間面を測定するステップを備える。
【0112】
方法700では、複合体積層機のツール経路についてのレイダウン面を修正して修正ツール経路を形成し、レイダウン面を修正するこのステップは、修正ツール経路のレイダウン面が測定値の第1のセットに適合するようにレイダウン面を修正するステップを備える(動作706)。いくつかの例では、測定値の第1のセットが期待中間面と異なる場合に方法700でツール経路についてのレイダウン面を修正する。いくつかの例では、測定値の第1のセットと期待中間面との差が閾値を超える場合に方法700でツール経路についてのレイダウン面を修正する。
【0113】
方法700では、複合体積層機および修正ツール経路を用いて複合体プライをレイダウンする(動作708)。その後、方法700は終了する。
【0114】
いくつかの例では、方法700では、第1の中間面を測定する前に熱または圧力の少なくとも一方を用いて複合体プライの第1のセットを圧縮する(動作710)。いくつかの例では、複合体プライの第1のセットの圧縮によって複合体プライの第1のセットの少なくとも1つのプライの厚さを変更してもよい。いくつかの例では、複合体プライの第1のセットの圧縮によって、第1の中間面は期待中間面とは異なる形状を生じさせる。
【0115】
いくつかの例では、第1の外プライの第1の中間面を測定するステップは、レーザトラッカを用いて第1の外プライの第1の中間面を測定するステップを備える(動作712)。レーザトラッカは少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度を実現することが望ましい。いくつかの例では、第1の外プライの第1の中間面を測定して測定値の第1のセットを形成するステップは検査サンプリング計画の一部として行なわれる(動作713)。いくつかの例では、すべての複合構造のすべての中間面を検査する代わりに、検査サンプリング計画では、選択された手順で、設定された検査頻度に基づいて検査する。
【0116】
いくつかの例では、複合体プライは第1の外プライにレイアップされる(動作714)。これらの例では、複合体プライは第1の複合構造の一部でもある。これらの例では、方法700はインサイチュプロセスである。これらの例では、方法700は第1の複合構造を測定して調節するのに用いられる。
【0117】
いくつかの例では、複合体プライは、第1の複合構造と同じ設計を有する第2の複合構造の一部である(動作716)。これらの例では、第1の複合構造からの測定値は、後の複合構造についてのツール経路を調節するのに用いられる。
【0118】
いくつかの例では、複合体プライは、第1の複合構造として同じ特性を有する第2の複合構造の一部である。これらの例では、同じ特性は、プライ材料、プライ厚さ、複合体積層機タイプ、複合体積層機レイダウンセッティング、圧縮熱または圧縮圧力の少なくとも1つを含む。これらの例では、後の複合構造が第1の複合構造と同じ設計を有していないときであっても、後の複合構造をレイアップするのに第1の複合構造からの測定値を用いてもよい。
【0119】
いくつかの例において、方法700では、複合体プライの第2のセットを第1の外プライにレイアップし、複合体プライのこの第2のセットは第2の外プライを含む(動作718)。複合体プライの第2のセットは任意の所望の数量の複合体プライを含む。いくつかの例において、方法700では、第2の外プライの第2の中間面を測定して測定値の第2のセットを形成する(動作720)。
【0120】
いくつかの例において、方法700では、複合体積層機の第2のツール経路についての第2のレイダウン面を修正して第2の修正ツール経路を形成し、第2のレイダウン面を修正するこのステップは、第2の修正ツール経路の第2のレイダウン面が測定値の第2のセットに適合するように第2のレイダウン面を修正するステップを備える(動作722)。いくつかの例において、方法700では、複合体積層機および第2の修正ツール経路を用いて第2の複合体プライをレイダウンする(動作724)。
【0121】
いくつかの例において、方法700では、第3の複合構造の第3の外プライを含む複合体プライの第3のセットをレイアップする(動作726)。いくつかの例において、方法700では、第3の外プライの第3の中間面を測定して測定値の第3のセットを形成する(動作728)。
【0122】
いくつかの例では、第3の中間面は、第1の複合構造および第3の複合構造に共通の設計における後の中間面である。これらの例では、測定値の第3のセットは、後の複合構造についてのNCプログラミングにおける後の中間面を更新するのに用いてもよい。
【0123】
いくつかの例では、第3の中間面は第1の中間面と同じ設計を有する。これらの例では、第3の中間面を測定することによって製造プロセスをモニタしてもよい。
【0124】
いくつかの例において、方法700では、複合体積層機の修正ツール経路についてのレイダウン面を修正してさらに修正したツール経路を形成し、修正ツール経路についてのレイダウン面を修正するこのステップは、さらに修正したツール経路のレイダウン面が測定値の第3のセットに適合するようにレイダウン面を修正するステップを備える(動作730)。いくつかの例では、方法700では、複合体積層機およびさらに修正したツール経路を用いて第3の複合体プライをレイダウンする(動作732)。
【0125】
いくつかの例では、第3の複合体プライは第3の複合構造の一部である(動作734)。いくつかの例では、第3の複合体プライは、第3の複合構造と同じ設計を有する第4の複合構造の一部である(動作736)。
【0126】
以下、
図8に注目して、例示的実施形態に係る、中間面測定を用いて複合構造を形成する方法のフローチャートの例が示されている。
図1の製造環境100または
図2の製造環境200の少なくとも一方で方法800を実施してもよい。
図3の複合構造300を形成するのに方法800を用いてもよい。
図4の表示400で方法800を行ってもよい。
【0127】
方法800では、複数の複合体プライをレイアップして第1の複合構造を形成する(動作802)。方法800では、第1の複合構造の複数の中間面を測定し、これら複数の中間面の各中間面はそれぞれ、第1の複合構造の複合体プライによって形成され、複数の中間面を測定するこのステップでは、測定値の複数のセットを形成する(動作804)。方法800では、複合体積層機の、少なくとも1つのツール経路についての少なくとも1つのレイダウン面を修正して少なくとも1つの修正ツール経路を形成し、少なくとも1つのレイダウン面を修正するこのステップは、少なくとも1つの修正ツール経路の、少なくとも1つのレイダウン面の各レイダウン面がそれぞれ、測定値の複数のセットのうちの測定値の対応するセットに適合するように少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップを備える(動作806)。方法800では、複合体積層機および少なくとも1つの修正ツール経路を用いて少なくとも1つの修正ツール経路の各修正ツール経路について、対応する複合体プライをレイダウンする(動作808)。その後、方法800は終了する。
【0128】
いくつかの例では、少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップは、複数の中間面中の中間面の数量に等しい数量のレイダウン面を修正するステップを備える(動作810)。
【0129】
いくつかの例では、各修正ツール経路に対する対応する複合体プライは第1の複合構造の一部である(動作812)。
【0130】
いくつかの例では、各修正ツール経路に対する対応する複合体プライは、第1の複合構造と同じ設計を有する第2の複合構造の一部である(動作814)。
【0131】
いくつかの例では、複合体積層機および少なくとも1つの修正ツール経路を用いて少なくとも1つの修正ツール経路の各修正ツール経路について、対応する複合体プライをレイダウンすることで、0.010インチ(0.254mm)以内の面の設計を有する複合構造を生成する(動作816)。
【0132】
いくつかの例において、方法800では、少なくとも1つの修正ツール経路を用いて第1の複合構造と同じ設計を有する複数の複合構造をレイアップする(動作818)。
【0133】
異なる図示例のフローチャートおよびブロック図は、一例における装置および方法のいくつかの可能な実現例の構成、機能および動作を示す。これに関して、フローチャートまたはブロック図中の各ブロックは、モジュール、セグメント、機能および/または動作またはステップの一部を表わす場合がある。
【0134】
一例のいくつかの代替実現例では、ブロックに示されている1つ以上の機能を、図に示されている順序から外れて行ってもよい。たとえば、場合によっては、連続した状態で示されている2つのブロックをほぼ並行に実行してもよいし、関与する機能に応じてブロックを逆の順序で場合に応じて実行してもよい。また、図示されているブロックに加えて、他のブロックをフローチャートまたはブロック図に追加してもよい。
【0135】
いくつかの例では、方法700または方法800のすべてのブロックが実行されるわけではない。たとえば、
図7Aおよび
図7Bの動作710~動作736を任意に選択できる。他の例として、
図8の動作810~動作818を任意に選択できる。
【0136】
以下、
図9に注目して、一例に係る、ブロック図の形態のデータ処理システムの例が示されている。
図2のコンピューター288を実施するのにデータ処理システム900を用いてもよい。この例では、データ処理システム900は、プロセッサユニット904、メモリ906、持続性ストレージ908、通信ユニット910、入力/出力(I/O)ユニット912およびディスプレイ914の間の通信を実現する通信フレームワーク902を含む。この例では、通信フレームワーク902はバスシステムの形態をとってもよい。
【0137】
プロセッサユニット904は、メモリ906にロードすることができるソフトウェア用の指示を実行するのを担う。プロセッサユニット904は、特定の実現例に応じて、複数のプロセッサ、マルチプロセッサコアまたは他のタイプのプロセッサであってもよい。
【0138】
メモリ906および持続性ストレージ908は記憶デバイス916の例である。記憶デバイスは、たとえば、データ、機能形式(functional form)のプログラムコード、または一時的、永続的もしくは一時的と永続的とを両方兼ねる他の適当な情報の少なくとも1つ(これに限定されない)のような情報を記憶することができるハードウェアのいずれかの部分である。記憶デバイス916はこれらの例においてコンピューター可読記憶デバイスと称する場合もある。メモリ906は、これらの例では、たとえば、ランダムアクセスメモリであってもよいし、任意の他の適当な揮発性記憶デバイスであってもよいし、任意の他の適当な不揮発性記憶デバイスであってもよい。持続性ストレージ908は特定の実現例に応じて様々な形態をとってもよい。
【0139】
たとえば、持続性ストレージ908は1つ以上の構成要素またはデバイスを含んでもよい。たとえば、持続性ストレージ908は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、書き換え可能光ディスク、書き換え可能磁気テープまたは上記のいくつかの組み合せであってもよい。持続性ストレージ908によって用いられる媒体は取り外し可能であってもよい。たとえば、リムーバブルハードディスクドライブを持続性ストレージ908に用いてもよい。
【0140】
通信ユニット910は、これらの例では、他のデータ処理システムまたはデバイスとの通信を実現する。これらの例では、通信ユニット910はネットワークインタフェイスカードである。
【0141】
入力/出力ユニット912は、データ処理システム900に接続することができる他のデバイスとのデータの入力および出力を可能にする。たとえば、入力/出力ユニット912は、キーボード、マウスまたは他の適当な入力デバイスの少なくとも1つを通じてユーザ入力のための接続を実現することができる。さらに、入力/出力ユニット912はプリンタに出力を送ることができる。ディスプレイ914は、情報をユーザに表示する機構を実現する。
【0142】
オペレーティングシステム、アプリケーションまたはプログラムの少なくとも1つのための指示を記憶デバイス916に置いてもよく、記憶デバイス916は通信フレームワーク902を通じてプロセッサユニット904と通信する。メモリ906などのメモリに置くことができるコンピューター実施指示を用いてプロセッサユニット904によって異なる例のプロセスを実行してもよい。
【0143】
当該指示は、プロセッサユニット904中のプロセッサによって読み込んで実行することができるプログラムコード、コンピューター使用可能プログラムコードまたはコンピューター可読プログラムコードと称される。異なる例のプログラムコードは、メモリ906や持続性ストレージ908などの異なる物理的またはコンピューター可読記憶媒体上で具体化してもよい。
【0144】
プログラムコード918は、選択的に取り外し可能であるコンピューター可読媒体920に機能形式で置かれ、また、プロセッサユニット904による実行のためにデータ処理システム900にロードしたり伝達したりしてもよい。プログラムコード918およびコンピューター可読媒体920は当該例ではコンピュータープログラムプロダクト922を形成する。本例では、コンピューター可読媒体920はコンピューター可読記憶媒体924である。
【0145】
これらの例では、コンピューター可読記憶媒体924は、プログラムコード918を伝播、すなわち伝送する媒体ではなく、プログラムコード918を記憶するのに用いられる物理的またはタンジブル記憶デバイスである。
【0146】
これの代わりに、コンピューター可読信号媒体を用いてデータ処理システム900にプログラムコード918を伝達してもよい。コンピューター可読信号媒体は、たとえば、プログラムコード918を含む、伝播データ信号であってもよい。たとえば、コンピューター可読信号媒体は、電磁信号、光信号または任意の他の適当なタイプの信号の少なくとも1つであってもよい。当該信号は、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、有線または任意の他の適当なタイプの通信リンクなどの通信リンクの少なくとも1つを用いて伝送してもよい。
【0147】
データ処理システム900について示されている異なる構成要素は、異なる例の実施の仕方に対する構成上の限定を与えることを意図しない。データ処理システム900について示されている構成要素に付加される構成要素または示されている構成要素の代わりの構成要素を含むデータ処理システムで異なる例を実施してもよい。
図9に示されている他の構成要素を図示例と異ならせることができる。プログラムコード918を実行することができる任意のハードウェアデバイスまたはシステムを用いて異なる例を実施してもよい。
【0148】
本開示の例は、
図10に示されている航空機の製造および保守点検方法1000と
図11に示されている航空機1100とに関して説明してもよい。まず
図10に注目して、例示的実施形態に係る航空機の製造および保守点検方法の例を示す。製造前では、航空機の製造および保守点検方法1000は、
図11の航空機1100の仕様および設計1002と材料調達1004とを含んでもよい。
【0149】
製造時には、航空機1100の構成要素および部分組立品の製造1006ならびにシステム統合1008が行なわれる。その後、航空機1100は就航中1012になるために認証および搬送1010を経てもよい。カスタマによる就航中1012に、航空機1100には、改変、再構成、改装および他の整備または保守点検を含み得る整備および保守点検1014の予定が組まれる。
【0150】
航空機の製造および保守点検方法1000のプロセスの各々は、システム統合者、第三業者および/または運用者によって行ってもよい。これらの例では、運用者はカスタマであってもよい。本説明のために、システム統合者は、任意の数の航空機製造者または主要なシステム下請け業者を含んでもよく(これに限定されない)、第三業者は、任意の数のベンダ、下請け業者またはサプライヤを含んでもよく(これに限定されない)、運用者は、航空会社、リース会社、軍事体、保守点検組織などであってもよい。
【0151】
以下、
図11を参照して、例示的実施形態を実施し得る航空機の例が示されている。この例では、航空機1100は
図10の航空機の製造および保守点検方法1000によって製造され、複数のシステム1104と内部1106とを有する機体1102を含んでもよい。システム1104の例は、推進システム1108、電気システム1110、油圧システム1112および環境システム1114の1つ以上を含む。任意の数の他のシステムを含んでもよい。航空宇宙の例が示されているが、異なる例を自動車産業などの他の産業に適用してもよい。
【0152】
航空機の製造および保守点検方法1000の段階のうちの少なくとも1つの際に、ここで具体化されている装置および方法を用いてもよい。
図10の構成要素および部分組立品の製造1006、システム統合1008または整備および保守点検1014の際に1つ以上の例を用いてもよい。たとえば、構成要素および部分組立品の製造1006の際に複合構造102などの航空機1100の構成要素を形成するのにツール経路生成器124によって形成されるツール経路を用いてもよい。他の例として、複合構造102は積層構成要素であってもよく、
図10の整備および保守点検1014の際に複合構造102を形成するのに、ツール経路生成器124によって形成されるツール経路を用いてもよい。
【0153】
航空機1100の少なくとも1つの構成要素を製造する際に、ここで具体化されている装置および方法を用いてもよい。たとえば、ツール経路生成器124によって形成されるツール経路を用いて形成される複合構造102は機体1102または内部1106の一方の構成要素であってもよい。
【0154】
本例では、部分面上の実測定値を得て、部分プログラミングの基礎とすることができるデジタル部分面を生成するのに、当該測定値を用いる。公称値による面を用いるのではなく、実測定値を用いることで、レイアップの正確度および品質を高めてもよい。
【0155】
本例では、CAM(コンピューター支援計量(Computer Aided Metrology))データを用いて正確な面品質測定値を得る。いくつかの例では、造成部分(development part)(製造を表わす)上で測定値を得る。いくつかの例では、製造部分上で測定値を得てインサイチュにて更新を行う。いくつかの例では、検査サンプリング計画の一部として測定値を得る。
【0156】
本例では、部分プログラミングの基礎とすることができる、複合体レイアップを行った更新面を生成し、変化した面を解明するのにCAMデータを用いる。いくつかの例では、更新面は後の製造部分に用いるものである。いくつかの例では、更新面は、CAMデータの取得元であった複合構造に用いられる。
【0157】
圧縮または緩和を行う材料上に本例を利用してもよい。圧縮または緩和によって複合構造のプライ厚さを変更してもよい。複合構造のレイアップ中に複合体プライを周期的に圧縮するステップでは、複合体プライを周期的にデバルクする。複合体プライをデバルクするステップでは、期待中間面と実中間面との差を生成してもよい。
【0158】
特定の値の範囲までで複合体積層機がレイダウンしている実際の面についての情報を、複合体積層機が有さないので、期待中間面と実中間面との差によって後の積層物(courses)またはトウ中にオーバーラップおよびギャップが生じる場合がある。複合構造をレイアップする際に中間面を更新することで、複合体プライ積層中のオーバーラップおよびギャップを低減することができる。
【0159】
積層時のオーバーラップおよびギャップは、面厚さを認識することによって0.010インチ(0.254mm)以内まで低減することができる。いくつかの例では、オーバーラップおよびギャップは面品質に影響を与える。いくつかの例では、オーバーラップおよびギャップは複合構造の不整合を引き起こす場合がある。いくつかの例では、オーバーラップおよびギャップによって複合構造にしわが生じる場合がある。
【0160】
さらに、本開示は、列挙した以下の段落で説明されているような例を備える。
【0161】
A1.第1の複合構造(208)の第1の外プライ(225)を含む複合体プライの第1のセット(224)をレイアップするステップ(702)と、測定値の第1のセット(206)を形成するために第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップ(704)と、修正ツール経路(216)を形成するために複合体積層機(203)のツール経路(214)についてのレイダウン面(212)を修正するステップであって、レイダウン面(212)を修正するステップは、修正ツール経路(216)のレイダウン面(217)が測定値の第1のセット(206)に適合するようにレイダウン面(212)を修正するステップを備える、ステップ(706)と、複合体積層機(203)および修正ツール経路(216)を用いて複合体プライ(218)をレイダウンするステップ(708)とを備える方法(700)。
【0162】
A2.(714)複合体プライ(218)は第1の外プライ(225)にレイアップされる、A1に記載の方法。
【0163】
A3.(716)複合体プライ(218)は、第1の複合構造(208)と同じ設計を有する第2の複合構造の一部である、A1またはA2に記載の方法。
【0164】
A4.複合体プライの第2のセット(238)を第1の外プライ(225)にレイアップするステップであって、複合体プライの第2のセット(238)は第2の外プライ(240)を含む、ステップ(718)と、測定値の第2のセット(210)を形成するために第2の外プライ(240)の第2の中間面(211)を測定するステップ(720)とをさらに備えるA1,A2またはA3に記載の方法。
【0165】
A5.第2の修正ツール経路(246)を形成するために複合体積層機(203)の第2のツール経路についての第2のレイダウン面(242)を修正するステップであって、第2のレイダウン面(242)を修正するステップは、第2の修正ツール経路(246)の第2のレイダウン面(248)が測定値の第2のセット(210)に適合するように第2のレイダウン面(242)を修正するステップを備える、ステップ(722)と、複合体積層機(203)および第2の修正ツール経路(246)を用いて第2の複合体プライ(250)をレイダウンするステップ(724)とをさらに備えるA4に記載の方法。
【0166】
A6.(712)第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップは、レーザトラッカ(222)を用いて第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップを備える、A1からA5のいずれか1つに記載の方法。
【0167】
A7.第1の中間面(207)を測定する前に熱または圧力の少なくとも一方を用いて複合体プライの第1のセット(224)を圧縮するステップ(710)をさらに備えるA1からA6のいずれか1つに記載の方法。
【0168】
A8.複合体プライの第1のセット(224)は10個~20個の数量のプライを有する、A1からA7のいずれか1つに記載の方法。
【0169】
A9.(713)測定値の第1のセット(206)を形成するために第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップは検査サンプリング計画(221)の一部として行なわれる、A1からA8のいずれか1つに記載の方法。
【0170】
A10.第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップは、少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度(205)を有する測定装置(201)を用いて第1の外プライ(225)の第1の中間面(207)を測定するステップを備える、A1からA9のいずれか1つに記載の方法。
【0171】
A11.第3の複合構造(262)の第3の外プライ(260)を含む複合体プライの第3のセット(258)をレイアップするステップ(726)と、測定値の第3のセット(266)を形成するために第3の外プライ(260)の第3の中間面(264)を測定するステップ(728)と、さらに修正したツール経路(268)を形成するために複合体積層機(203)の修正ツール経路(216)についてのレイダウン面(217)を修正するステップであって、修正ツール経路(216)についてのレイダウン面(217)を修正するステップは、さらに修正したツール経路(268)のレイダウン面(270)が測定値の第3のセット(266)に適合するようにレイダウン面(217)を修正するステップを備える、ステップ(730)と、複合体積層機(203)およびさらに修正したツール経路(268)を用いて第3の複合体プライ(272)をレイダウンするステップ(732)とをさらに備えるA1からA10のいずれか1つに記載の方法。
【0172】
A12.(734)第3の複合体プライ(272)は第3の複合構造(262)の一部である、A11に記載の方法。
【0173】
A13.(736)第3の複合体プライ(272)は、第3の複合構造(262)と同じ設計(226)を有する第4の複合構造(274)の一部である、A11またはA12に記載の方法。
【0174】
B1.第1の複合構造(208)を形成するために複数の複合体プライ(252)をレイアップするステップ(802)と、第1の複合構造(208)の複数の中間面(276)を測定するステップであって、複数の中間面(276)の各中間面はそれぞれ、第1の複合構造(208)の複合体プライによって形成され、複数の中間面(276)を測定するステップは、測定値の複数のセット(278)を形成する、ステップ(804)と、少なくとも1つの修正ツール経路(282)を形成するために複合体積層機(203)の、少なくとも1つのツール経路(280)についての少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップであって、少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップは、少なくとも1つの修正ツール経路(282)の、少なくとも1つのレイダウン面の各レイダウン面がそれぞれ、測定値の複数のセット(278)のうちの測定値の対応するセットに適合するように少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップを備える、ステップ(806)と、複合体積層機(203)および少なくとも1つの修正ツール経路(282)を用いて少なくとも1つの修正ツール経路(282)の各修正ツール経路について、対応する複合体プライをレイダウンするステップ(808)とを備える方法。
【0175】
B2.(812)各修正ツール経路に対する対応する複合体プライは第1の複合構造(208)の一部である、B1に記載の方法。
【0176】
B3.(814)各修正ツール経路に対する対応する複合体プライは、第1の複合構造(208)と同じ設計(226)を有する第2の複合構造(220)の一部である、B1またはB2に記載の方法。
【0177】
B4.(810)少なくとも1つのレイダウン面を修正するステップは、複数の中間面(276)中の中間面の数量に等しい数量のレイダウン面を修正するステップを備える、B1,B2またはB3に記載の方法。
【0178】
B5.少なくとも1つの修正ツール経路(216)を用いて第1の複合構造(208)と同じ設計を有する複数の複合構造をレイアップするステップ(818)をさらに備えるB1からB4のいずれか1つに記載の方法。
【0179】
B6.(816)複合体積層機(203)および少なくとも1つの修正ツール経路(216)を用いて少なくとも1つの修正ツール経路(216)の各修正ツール経路(216)について、対応する複合体プライ(218)をレイダウンすることで、0.010インチ(0.254mm)以内の面の設計を有する複合構造を生成する、B1からB5のいずれか1つに記載の方法。
【0180】
C1.複合構造の許容公差を満たす正確度(205)を有する中間面の測定値(204)を生成するように構成されている測定装置(201)と、修正ツール経路(216)を形成するために複合体積層機(203)のツール経路(214)についてのレイダウン面(212)を修正するように構成されているツール経路生成器(202)であって、レイダウン面(212)を修正することは、修正ツール経路(216)のレイダウン面(217)が、測定装置(201)を用いて生成される測定値の対応するセットに適合するように、レイダウン面(212)を修正することを備える、ツール経路生成器(202)と、修正ツール経路(216)を用いて複合体プライ(218)をレイダウンするように構成されている複合体積層機(203)とを備えるシステム。
【0181】
C2.測定装置(201)は、少なくとも0.001インチ(0.0254mm)の正確度(205)を有する中間面の測定値(204)を生成するように構成されている、C1に記載のシステム。
【0182】
様々な例示的実施形態の記載を図示および説明のために開示してきたが、この記載にすべてが含まれることを意図しないし、開示されている形態の実施形態に限定されることを意図しない。多くの修正および変更が当業者には明らかである。さらに、異なる例示的実施形態は他の例示的実施形態と比較して異なる形態を提供してもよい。実施形態の原理、実際の適用例を最良に説明するために、また、企図される具体的な使用に適するような様々な修正が施された様々な実施形態について、他の当業者が本開示を理解することを可能にするために、選択実施形態を選び、説明している。
【符号の説明】
【0183】
100 製造環境
102 複合構造
104 複合体積層機
106 積層ヘッド
108 複数の複合体プライ
110 設計
112 圧縮装置
114 熱
116 圧力
118 面
120 測定装置
122 測定値
124 ツール経路生成器
126 検査サンプリング計画
128 正確度
130 レーザトラッカ
200 製造環境
201 測定装置
202 ツール経路生成器
203 複合体積層機
204 測定値
205 正確度
206 測定値の第1のセット
207 第1の中間面
208 第1の複合構造
210 測定値の第2のセット
211 第2の中間面
212 レイダウン面
214 ツール経路
216 修正ツール経路
217 レイダウン面
218 複合体プライ
220 第2の複合構造
221 検査サンプリング計画
222 レーザトラッカ
224 複合体プライの第1のセット
225 第1の外プライ
226 設計
228 プライの順序
230 プライの数量
232 繊維の向き
234 モデル
236 プライジオメトリ
238 複合体プライの第2のセット
240 第2の外プライ
242 第2のレイダウン面
244 第2のツール経路
246 第2の修正ツール経路
248 第2のレイダウン面
250 第2の複合体プライ
252 複数の複合体プライ
254 数量
256 数量
258 複合体プライの第3のセット
260 第3の外プライ
262 第3の複合構造
264 第3の中間面
266 測定値の第3のセット
268 さらに修正したツール経路
270 レイダウン面
272 第3の複合体プライ
274 第4の複合構造
276 複数の中間面
278 測定値の複数のセット
280 少なくとも1つのツール経路
282 少なくとも1つの修正ツール経路
286 面
288 コンピューター
300 複合構造
302 複数のプライ
402 複合構造
404 複合体プライの第1のセット
406 レイアップツール
408 期待面
410 中間面
412 湾曲部
414 湾曲部
900 データ処理システム
902 通信フレームワーク
904 プロセッサユニット
906 メモリ
908 持続性ストレージ
910 通信ユニット
912 入力/出力ユニット
914 ディスプレイ
916 記憶デバイス
918 プログラムコード
920 コンピューター可読媒体
922 コンピュータープログラムプロダクト
924 コンピューター可読記憶媒体
1000 保守点検方法
1002 仕様および設計
1004 材料調達
1006 構成要素および部分組立品の製造
1008 システム統合
1010 認証および搬送
1012 就航中
1014 整備および保守点検
1100 航空機
1102 機体
1104 環境システム
1106 内部
1108 推進システム
1110 電気システム
1112 油圧システム
1114 システム