(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20230816BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20230816BHJP
F21V 29/77 20150101ALI20230816BHJP
F21V 29/71 20150101ALI20230816BHJP
F21V 29/83 20150101ALI20230816BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20230816BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230816BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20230816BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20230816BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V29/503
F21V29/77
F21V29/71
F21V29/83
F21V23/00 120
F21Y115:10
F21Y115:30
F21Y115:15
(21)【出願番号】P 2019220353
(22)【出願日】2019-12-05
【審査請求日】2022-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 哲也
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-195209(JP,A)
【文献】特開2013-16486(JP,A)
【文献】特開2016-4602(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 29/503
F21V 29/77
F21V 29/71
F21V 29/83
F21V 23/00
F21Y 115/10
F21Y 115/30
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台としてのベース部と、
前記ベース部の一面側に設けられ、発光素子を実装した基板を有する発光モジュールと、
前記ベース部の前記一面側とは反対の他面側に設けられ、前記発光素子から発生する熱を放散する複数の放熱フィンと、
少なくとも前記ベース部の外周の一部を覆うように配置される支持金具と、を備え、
前記複数の放熱フィンは、
前記支持金具に向かって延長した第一の端部のそれぞれが前記支持金具と接触して配置される、照明器具。
【請求項2】
前記複数の放熱フィンを介して前記ベース部と対向配置される天板部と、
前記天板部に設けられ、前記発光モジュールに電力を供給する電源装置と、
を更に備え、
前記支持金具は、少なくとも前記ベース部と前記天板部との外周の一部を覆うように配置され、前記ベース部と前記天板部とを連結し、
前記複数の放熱フィンは、
前記天板部に向かって延長した第二の端部のそれぞれが前記天板部と接触して配置され
る、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記複数の放熱フィンは、
前記ベース部の前記他面側において放射状に配置されており、
外周側に位置する端部が屈曲形成されている、請求項1または2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記複数の放熱フィンは、
前記屈曲する前記外周側の端部に少なくとも1つの孔が形成されている、請求項3に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、天井などの被取付部に取り付けられる照明器具において、発光素子を用いた光源が普及してきている。そして、このような照明器具では、発光素子からの熱を放熱するために何らかの放熱手段を用いたものがある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているように、光源として発光素子を備えた照明器具には、発光素子から発せられる熱を放散するための放熱フィンが設けられる。なお、特許文献1では、かかる照明器具を照明装置と称している。この照明器具では、一面側に発光素子が実装された基板と、基板の他面側に設けられ、発光素子から発せられる熱を放散させる放熱フィンと、を有する複数の照明ユニットが固定フレームに固定されている。また、固定フレームには、電源装置および取付部材が設けられている。そして、このように構成された照明器具は、取付部材を介して天井などの被取付部に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載された照明器具では、放熱フィンと周囲の部品との間に空間を形成することで、当該放熱フィンにおける放熱性能の向上を図っていた。照明器具の放熱性能を向上させるには、熱の発生源である発光素子が配置された基板の反対側に放熱フィンを設けるだけではなく、その配置の検討および部品の追加等を行う必要がある。そのため、放熱性能の向上を図ることが可能な技術の実現が望まれている。そこで、本発明者は、放熱フィンと周囲の部品との間の空間に着目し、本発明を考案するに至った。
【0006】
本開示は、前述した課題を解決することを目的としており、放熱性能の向上を図ることが可能な照明器具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る照明器具は、基台としてのベース部と、前記ベース部の一面側に設けられ、発光素子を実装した基板を有する発光モジュールと、前記ベース部の前記一面側とは反対の他面側に設けられ、前記発光素子から発生する熱を放散する複数の放熱フィンと、少なくとも前記ベース部の外周の一部を覆うように配置される支持金具と、を備え、前記複数の放熱フィンは、前記支持金具に向かって延長した第一の端部のそれぞれが前記支持金具と接触して配置されるものである。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る照明器具によれば、ベース部の発光モジュール取付側と反対側に配置された放熱フィンは、支持金具側の端部が支持金具と接触して配置される。また、ベース部と放熱フィンとが、ヒートシンクとして機能し、放熱フィンの端部が、支持金具と接触しているため、発光素子から発せられる熱を支持金具へと伝達でき、放熱性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具を示す斜視図である。
【
図2】
図1の照明器具のカバーを除いた状態を示す斜視図である。
【
図5】
図4の照明器具をA-A方向から見て示す説明図である。
【
図6】
図5の照明器具における要部を拡大して示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る照明器具の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明に係る照明器具は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は照明器具を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」または「後」等が挙げられる。また、以下に説明する各図において、Z軸は上下方向を示し、X軸は、左右方向すなわち横方向を示し、Y軸は、前後方向すなわち奥行方向を示す。X軸、Y軸、Z軸は、直交しており、X軸と、Y軸とは水平方向であり、Z軸は垂直方向である。さらに、以下の説明において、同一の構成の箇所または部品には同じ符号を付し、その説明を適宜割愛する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具1を示す斜視図である。
図2は、
図1の照明器具1のカバー7を除いた状態を示す斜視図である。
図3は、
図1の照明器具1を示す分解斜視図である。
図4は、
図1の照明器具1を示す正面図である。
図5は、
図4の照明器具1をA-A方向から見て示す説明図である。
図6は、
図5の照明器具1における要部Bを拡大して示す説明図である。
【0012】
<照明器具1の全体構成>
まず、
図1~
図3を参照して、本実施の形態1に係る照明器具1の全体構成を説明する。
図1~
図3に示すように、本実施の形態1の照明器具1は、大別すると、光源ユニット2と、当該光源ユニット2を天井または梁等の被取付部に取り付けるためのアーム3と、を備えている。照明器具1は、アーム3を不図示のボルトなどの固定具を用いて高い天井などの被取付部に取り付けることで設置される。次に、
図1~
図4を参照して照明器具1の各部の構成を説明する。
【0013】
<光源ユニット2>
光源ユニット2は、ベース部20と、ベース部20の一面側に設けられた発光モジュール4と、ベース部20の一面側とは反対の他面側に設けられた複数の放熱フィン21と、複数の放熱フィン21を介してベース部20と対向配置される天板部22と、を備える。また、光源ユニット2は、天板部22に設けられ、発光モジュール4に電力を供給する電源装置5と、ベース部20と天板部22との外周の一部を覆うように配置され、ベース部20と天板部22とを連結する支持金具6と、を備える。
【0014】
(発光モジュール4)
図2に示すように、基台としてのベース部20の一面側に配置される発光モジュール4は、ベース部20の一面側に設けられ、複数の発光素子41を実装した基板42を有する。基板42は、アルミニウムまたは樹脂で形成されている。また、発光モジュール4は、電源装置5から内部配線43を介して供給される電力を複数の発光素子41へと伝達するためのコネクタ44を備える。内部配線43は、電源装置5の後述する電源基板54(
図3参照)とコネクタ44とに接続される。
【0015】
なお、発光素子41は、例えば表面実装タイプのLED素子で構成されるが、COB型のLEDモジュールでもよい。また、発光素子41は、固体レーザ素子、半導体レーザ素子または有機EL素子でもよい。さらに、発光素子41は、基板42の中心から放射状に設けられている例を図示したが、これに限らず、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ複数列で設けられてもよい。
【0016】
(カバー7)
また、ベース部20の一面側には、
図1および
図3に示すように、発光モジュール4を覆うようにカバー7が配置されている。カバー7は、ベース部20の一面側と同面積で形成され、Z軸の下方に向かって突出した凸状をなしている。カバー7は、例えば乳白色のアクリル樹脂、PC(ポリカーボネート)またはPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)等の透光性を有する合成樹脂材料を用いて、押出成形、射出成形または積層造形等の製法によって発光モジュール4を覆うように形成される。カバー7は、発光モジュール4から発せられる光を効率よく透過させる高透過性であることが好ましい。また、カバー7は、拡散性の材料を用いることにより、個々の発光素子41の輝度を抑制することも可能である。つまり、カバー7は、発光モジュール4を覆うように配置され、発光素子41から照射される光を拡散しながら透過させる透光部として機能する。そして、カバー7は、ねじ71によってベース部20の一面側、すなわち、Z軸方向下方に固定されると共に、後述するねじ63による支持金具6との共締めによってもベース部20に固定される。
【0017】
(電源装置5)
電源装置5は、
図1~
図4に示すように、天板部22の放熱フィン21と接触する一面側とは反対の他面側に面接触した状態で配置されている。電源装置5は、電源ケーストップ51と、端子台52が設けられた電源ケースボトム53と、を備えている。端子台52は、図示しない電源線と接続され、当該電源線を介して外部から電源基板54へ電力を供給する。また、電源基板54は内部配線43と接続されており、当該内部配線43およびコネクタ44を介して電力を複数の発光素子41へと供給する。電源基板54は、電源ケースボトム53に収容されている。電源基板54および端子台52が配置された電源ケースボトム53は、端子台52の電源線が差し込まれる接続部(不図示)を除き、端子台カバー55を有する電源ケーストップ51によって覆われており、外郭から露出するのを防がれている。また、端子台カバー55によって、端子台52の電源線が差し込まれる接続部の露出を防ぐことで、かかる接続部への防塵または発火に起因する接続部への接触による感電または外部延焼を防いでいる。
【0018】
(支持金具6)
支持金具6は平板状のアルミニウムまたはマグネシウム合金等の放熱性に優れた部材からなり、平面部61の長手方向の両端に折り曲げによって形成された屈曲部62aおよび62bを有するコの字形状に形成されている。支持金具6は、屈曲部62aがねじ63によってカバー7と共にベース部20に固定され、屈曲部62bがねじ64によって電源装置5の電源ケースボトム53と共に天板部22に固定される。また、支持金具6は、平面部61に圧入によるナット65が設けられており、ボルト31aによってアーム3が固定される。このように、支持金具6は、ベース部20と天板部22との外周を覆うように配置され、ベース部20と天板部22とを複数の放熱フィン21を介在して連結している。
【0019】
(ヒートシンク8)
ベース部20の他面側には、
図1および
図2に示すように、複数の放熱フィン21が設けられている。複数の放熱フィン21は、発光素子41から発生する熱を放散するものである。ベース部20と複数の放熱フィン21とは、それぞれアルミニウムまたはマグネシウム合金等の放熱性に優れた材料で形成されている。そして、これらベース部20と複数の放熱フィン21とが、発光モジュール4にて発生する熱(
図4にZ軸方向上方に向けた白抜き矢印で示す)を放熱するヒートシンク8として機能する。
【0020】
本実施の形態1の場合、複数の放熱フィン21は、
図4および
図5示すように、ベース部20の他面側において中心部Cを起点として放射状に等間隔で配置されている。このように、複数の放熱フィン21を配置することで、個々の放熱フィン21の表面積を広く設け、ベース部20の一面側に設けた発光モジュール4にて発生する熱(
図4にZ軸方向上方に向けた白抜き矢印で示す)を効率よく放熱できるようになっている。
【0021】
また、複数の放熱フィン21は、外周側の端部21aが屈曲され、平面状に形成されている。そして、複数の放熱フィン21のうちの支持金具6に向かって延長した放熱フィン21における第一の端部である平面状の端部21aのそれぞれが、支持金具6の平面部61の内面側と接触して配置される。これにより、各放熱フィン21と支持金具6との接触面積を増やすことができ、複数の放熱フィン21に伝達された発光モジュール4の熱を支持金具6へと伝導する伝導効率を向上し、放熱性の向上を図ることができる。加えて、複数の放熱フィン21は、X軸方向において、周辺の部品である支持金具6との間に余剰空間を介すことなく、直接接触して配置されている。これにより、光源ユニット2、ひいては照明器具1全体のX方向の寸法(幅)を抑えることができ、照明器具1の小型化および軽量化を図ることができる。なお、
図5に示すように、ベース部20を平面視において正方形に形成することで、Y軸方向の寸法も抑えることができ、照明器具1の容積削減と更なる小型化および軽量化とが可能となる。しかも、複数の放熱フィン21のうちの支持金具6の平面部61の内面側と接触する端部21aが平面状であることから、当該平面部61と接触しているだけで放熱フィン21が補強材として機能し、固定強度の向上も図ることができる。
【0022】
なお、本実施の形態1の場合、複数の放熱フィン21の端部21aを平面状に形成することで、支持金具6との接触面積を増やし、放熱効果の促進を図っているが、発光モジュール4および電源装置5等の発熱部における発熱量が少ない場合は、この限りではない。すなわち、発熱部の発熱量が少ない場合、複数の放熱フィン21の端部21aを屈曲して平面状に形成することなく、直線状に延びた先端をそのまま支持金具6と接触させるようにしてもよい。この場合、端部21aを屈曲して平面状に形成しない分、各放熱フィン21の材料が削減されるため、更なる軽量化を図ることができる。
【0023】
さらに、複数の放熱フィン21は、端部21aが形成された外周側の屈曲する屈曲部21bに当該放熱フィン21の表裏を貫通する孔21cが形成されている。ここで、発光モジュール4から発せられる熱は、
図5に示すように、ヒートシンク8における中心部Cが高い傾向にある。このとき、
図5および
図6に破線の矢印で示すように、空気の対流によって熱がX軸方向およびY軸方向に流れていくが、屈曲して形成された平面状の端部21aが対流を遮ってしまう可能性がある。そのため、複数の放熱フィン21に孔21cを設けることで、中心部Cから流れてくる熱を帯びた空気を、孔21cを通して効率よく外部へと放出することができる。なお、孔21cの形状は、
図4に示すように、矩形状でもよいし、円形状または楕円形状等でもよい。また、孔21cは、1つの放熱フィン21に対して1箇所に設けてもよいし、放熱フィン21のZ軸方向の寸法(高さ)に応じて、適宜、複数箇所に設けてもよい。
【0024】
複数の放熱フィン21は、それぞれベース部20側に位置する端面に不図示の筒状の孔がプレスによって形成されている。また、ベース部20の他面側には、不図示の筒状の突起がプレスによって形成されている。そして、ベース部20の他面側に複数の放熱フィン21を配置し、これら放熱フィン21の筒状の孔にベース部20の筒状の突起を通し、プレスなどの手法によって圧力を加える。これにより、
図5に示すように、塑性変形によるカシメ部21dが形成され、ベース部20の他面側に複数の放熱フィン21が固定される。なお、ベース部20と複数の放熱フィン21との固定は、カシメ部21dによる固定に限ることはない。例えば、接着による固定、または、ねじもしくはリベット等による固定でもよいし、ベース部20と複数の放熱フィン21とが、鋳物によって一体化して固定された構成であってもよい。
【0025】
なお、孔21cは、外郭に露出する箇所における放熱性の寄与率が高いが、支持金具6と接触する箇所における放熱性の寄与率が低くなる。但し、孔21cと支持金具6との接触部において当該孔21cを利用して、支持金具6と共にねじ、または、リベット等により固定することで、更に互いの密着性および固定強度を増し、放熱性を向上できる。これと共に、固定強度の向上により、振動によって支持金具6と放熱フィン21とが互いの衝撃により、カシメ部21dによる固定が外れるのを抑制できる。
【0026】
複数の放熱フィン21は、天板部22に向かって延長した第二の端部である端部21eのそれぞれが天板部22と接触して配置される。すなわち、複数の放熱フィン21は、Z軸方向において、周辺の部品であるベース部20および天板部22との間に余剰空間を介すことなく、直接固定されている。これにより、光源ユニット2、ひいては照明器具1全体の高さを抑えることができ、照明器具1の小型化を図ることができる。また、複数の放熱フィン21の端部21eが天板部22と接触しているので、天板部22に配置された電源装置5から発せられる熱(
図4にZ軸方向下方に向けた白抜き矢印で示す)もこれら複数の放熱フィン21を介して放熱することができる。
【0027】
<アーム3>
アーム3は、
図2および
図3に示すように、ベース部20と天板部22とを連結する支持金具6の平面部61のナット65にボルト31aによって固定される。アーム3は、支持金具6の平面部61と平行な側面部32および32と、これら側面部32および32を連結する天面部33と、を有するコの字形状に形成されている。天面部33には、不図示のボルトを通す取付穴33aが貫通して形成されており、当該ボルトによって天井などの被取付部に固定されることで、照明器具1を設置可能としている。
【0028】
ところで、近年、天井などの被取付部に取り付けられる一般的な照明器具に加え、デパートもしくはショッピングセンター等の商業施設、または、体育館もしくはホール等の天井の高い空間に用いられる照明器具においても、発光素子を用いた光源が普及してきている。そして、このような照明器具では、設置される被取付部が高い天井などであることから、簡単な構造で小型化、且つ、軽量化することが望まれている。
【0029】
<実施の形態1の効果>
以上、説明したように、本実施の形態1の照明器具1によれば、ベース部20と放熱フィン21とが、ヒートシンク8として機能し、放熱フィン21の端部21aまたは21eのそれぞれが、支持金具6または天板部22と接触している。このため、照明器具1では、発光素子41および電源装置5から発せられる熱を、これら支持金具6または天板部22へと伝達でき、放熱性能を向上させることができる。さらに、照明器具1は、ベース部20の他面側に配置された放熱フィン21は、天板部22側の端部21eのそれぞれが天板部22と接触しており、支持金具6側の端部21aのそれぞれが支持金具6と接触して配置される。このため、放熱フィン21と周囲の部品である天板部22および支持金具6との間に余剰な空間が形成されることはない。従って、照明器具1におけるベース部20と天板部22とを結ぶZ軸方向、および、ベース部20と天板部22との外周に向かうX軸方向およびY軸方向の大きさ、すなわち面積を最小限に抑えることができる。また、これに伴い、照明器具1の重量も最小限に抑えることができる。かくして、本実施の形態1の照明器具1によれば、放熱性能を向上させることができる上、小型化、且つ、軽量化できる。
【符号の説明】
【0030】
1 照明器具、2 光源ユニット、3 アーム、4 発光モジュール、5 電源装置、6 支持金具、7 カバー、8 ヒートシンク、20 ベース部、21 放熱フィン、21a 端部、21b 屈曲部、21c 孔、21d カシメ部、21e 端部、22 天板部、31a ボルト、32 側面部、33 天面部、33a 取付穴、41 発光素子、42 基板、43 内部配線、44 コネクタ、51 電源ケーストップ、52 端子台、53 電源ケースボトム、54 電源基板、55 端子台カバー、61 平面部、62a 屈曲部、62b 屈曲部、63 ねじ、64 ねじ、65 ナット、71 ねじ、B 要部、C 中心部。