(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/302 20060101AFI20230816BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230816BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20230816BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/30 365
H10K59/12
(21)【出願番号】P 2019569409
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(86)【国際出願番号】 CN2019098708
(87)【国際公開番号】W WO2021016947
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】石 ▲領▼
(72)【発明者】
【氏名】史 世明
(72)【発明者】
【氏名】黄 建邦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 浩
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0169760(US,A1)
【文献】特開2016-009636(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0076270(US,A1)
【文献】特開2013-187187(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
ベース基板と、
複数のサブ画素群と、
第1方向に沿って間隔をおいて配列され、それぞれには少なくとも1本の、前記第1方向と交差する第2方向に沿って延在する信号線を含む複数の信号線群と、を含み、
前記複数のサブ画素群のそれぞれは、1つの第1サブ画素を含んでおり、前記第1サブ画素は、第1アノード及び第1有効発光領域を含み、
前記第1アノードは、前記第1有効発光領域と少なくとも部分的に重なると共に前記第1方向における寸法が前記第2方向における寸法より大きい第1本体部を含み
、
前記複数の信号線群のそれぞれに含まれる前記少なくとも1本の信号線は、前記第1方向に沿って配列された第1信号線及び第2信号線を含み、1つの前記信号線群における前記第1信号線と前記第2信号線との間の距離が隣接する2つの前記信号線群の間の距離より小さく、
前記複数のサブ画素群のそれぞれは1つの第2サブ画素をさらに含み、前記第2サブ画素は、第2アノードを含み、前記第1アノードは、隣接する2つの前記信号線群における2本の前記第1信号線及び2本の前記第2信号線と重ね合わされ、前記第2アノードは、隣接する2つの前記信号線群における2本の前記第1信号線及び2本の前記第2信号線と重ね合わされる、表示基板。
【請求項2】
前記第1方向における前記第1本体部の寸法と前記第2方向における前記第1本体部の寸法との比率をγ1とし、γ1の値の範囲は1.2~3である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記第1アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群における前記信号線の前記ベース基板への正投影は、前記第2方向に延在し、前記第1アノードの前記ベース基板への正投影を横切る、請求項1に記載の表示基板。
【請求項4】
各前記信号線は、外部駆動回路に接続された端部を含む、請求項1に記載の表示基板。
【請求項5】
前記第1本体部の前記ベース基板への正投影の形状は略長尺形であり、前記第1本体部の延在方向は前記第2方向と交差する、請求項1~4のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記第1本体部の延在方向は前記第2方向と略垂直である、請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
前記第1アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群の位置は、前記第1方向における前記第1本体部の両端部にある、請求項1~6のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第1アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群の位置は、前記第1本体部の第1二等分線に対して略軸対称であり、前記第1二等分線は前記第2方向と平行である、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第1本体部の形状は略六角形又は略楕円形であり、前記六角形の長対称軸又は前記楕円形の長径は前記第1方向と略平行である、請求項1~8のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項10】
前記複数の信号線群において前記第1信号線と前記第2信号線とが順に配列され、隣接する2つの前記信号線群における前記第1信号線及び前記第2信号線の配列順序が同じであり、隣接する2つの前記信号線群は、前記第1方向に沿って配列された第1信号線群及び第2信号線群を含み、前記第1信号線群のうち前記第1信号線が前記第2信号線の前記第2信号線群から離れる側に位置し、前記第2信号線群のうち前記第1信号線が前記第2信号線の前記第1信号線群に近い側に位置する、請求項
1に記載の表示基板。
【請求項11】
前記第1信号線はデータ信号を伝送するデータ線として構成され、前記第2信号線は駆動電圧を伝送する電源線として構成される、請求項
1に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第1方向は前記第2方向と垂直である、請求項1~
11のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第2アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群における前記信号線の前記ベース基板への正投影は、前記第2方向に延在し、前記第2アノードの前記ベース基板への正投影を横切る、請求項
1に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第2サブ画素は第2有効発光領域を含み、前記第2アノードは、前記第2有効発光領域と少なくとも部分的に重なると共に、前記第1方向における寸法が前記第2方向における寸法より大きい第2本体部を含み、
前記第2アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群の位置は、前記第1方向における前記第2本体部の両端部にある、請求項
1に記載の表示基板。
【請求項15】
前記第2本体部の前記ベース基板への正投影の形状は略長尺形であり、前記第2本体部の延在方向は前記第2方向と交差する、請求項
14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記第2本体部の延在方向は前記第2方向と略垂直である、請求項
15に記載の表示基板。
【請求項17】
前記第2アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群の位置は、前記第2本体部の第2二等分線に対して略軸対称であり、前記第2二等分線は前記第2方向と平行である、請求項
14に記載の表示基板。
【請求項18】
前記第2本体部の形状は略六角形又は略楕円形であり、前記六角形の長対称軸又は前記楕円形の長径は前記第1方向と略平行である、請求項14に記載の表示基板。
【請求項19】
前記複数のサブ画素群のそれぞれは1つの第3サブ画素ペアをさらに含み、各前記第3サブ画素ペアは2つの第3サブ画素を含み、各前記第3サブ画素は第3アノードを含み、前記第3サブ画素ペアにおける2つの前記第3アノードはそれぞれ、1つの前記信号線群と重ね合わせられ、前記第3サブ画素ペアにおける2つの前記第3アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群は隣接する、請求項
1~
18のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項20】
前記第3アノードと重ね合わせられた前記信号線群における前記信号線の前記ベース基板への正投影は、前記第2方向に延在し、前記第3アノードの前記ベース基板への正投影を横切る、請求項
19に記載の表示基板。
【請求項21】
前記第3サブ画素は第3有効発光領域を含み、前記第3アノードは、前記第3有効発光領域と少なくとも部分的に重なる第3本体部を含み、前記第3サブ画素ペアにおける2つの前記第3アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群は2つの前記第3本体部の中心を結ぶ線の第3二等分線に対して略軸対称であり、前記第3二等分線は前記第2方向と平行である、請求項
19に記載の表示基板。
【請求項22】
前記複数の信号線群のそれぞれは2本の前記信号線を含み、前記第3サブ画素ペアにおける2つの前記第3アノードはそれぞれ、1つの前記信号線群における2本の前記信号線と重ね合わせられ、前記第3サブ画素ペアにおける2つの前記第3アノードと重ね合わせられた2つの前記信号線群は隣接する、請求項
19~
21のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項23】
前記第1アノードの前記ベース基板から離れる側に位置し、第1開口を含む画素限定層をさらに含み、
前記第1サブ画素は第1発光層をさらに含み、前記第1開口は前記第1アノードを露出し、前記第1発光層の少なくとも一部は前記第1開口に位置するとともに前記第1アノードの露出された部分を覆い、前記第1開口が限定する領域は前記第1サブ画素の第1有効発光領域である、請求項1~
22のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項24】
前記複数の信号線群が位置する膜層と前記第1アノードが位置する膜層との間に位置する平坦層をさらに含み、
前記ベース基板に垂直な方向における各前記信号線群の高さの範囲は650~850ナノメートルであり、前記平坦層の厚さの範囲は1.4~1.6ミクロンである、請求項
23に記載の表示基板。
【請求項25】
請求項1~
24のいずれか1項に記載の表示基板を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の絶えない発展に伴い、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)表示パネルは、その自己発光、広視野角、高コントラスト、低消費電力、高速応答等の利点により、様々な電子機器にますます適用されている。
【0003】
OLED表示パネルへの要求の高まりに伴い、小型表示パネルの高解像度を実現する設計のために、OLED表示パネルは、通常、SPR画素配列、すなわち画素借用の方法を利用する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供し、該表示基板は、ベース基板と、複数のサブ画素群と、第1方向に沿って間隔をおいて配列された複数の信号線群と、を含んでおり、各サブ画素群は1つの第1サブ画素を含み、第1サブ画素は第1アノード及び第1有効発光領域を含み、第1アノードは、第1有効発光領域と少なくとも部分的に重なる第1本体部を含み、第1方向における第1本体部の寸法は第2方向における第1本体部の寸法より大きく、第1アノードは隣接する2つの信号線群と重ね合わせられる。
【0005】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1方向における第1本体部の寸法と第2方向における第1本体部の寸法との比率をγ1とし、γ1の値の範囲は1.2~3である。
【0006】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各信号線は外部駆動回路に接続された端部を含む。
【0007】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1本体部のベース基板への正投影の形状は略長尺形であり、第1本体部の延在方向は第2方向と交差する。
【0008】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1本体部の延在方向は第2方向と略垂直である。
【0009】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1アノードと重ね合わせられた2つの信号線群の位置は第1方向における第1本体部の両端部にある。例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1アノードと重ね合わせられた2つの信号線群の位置は第1本体部の第1二等分線に対して略軸対称であり、第1二等分線は第2方向と平行である。
【0010】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1本体部の形状は略六角形又は略楕円形であり、六角形の長対称軸又は楕円形の長径は第1方向と略平行である。
【0011】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各信号線群は2本の信号線を含み、第1アノードは隣接する2つの信号線群における4本の信号線と重ね合わせられる。
【0012】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各信号線群に含まれる少なくとも1本の信号線は第1信号線及び第2信号線を含み、1つの信号線群における第1信号線と第2信号線との間の距離は隣接する2つの信号線群の間の距離より小さい。
【0013】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各信号線群では、第1信号線と第2信号線とは順に配列され、隣接する2つの信号線群における第1信号線及び第2信号線の配列順序は同じであり、隣接する2つの信号線群は、第1方向に沿って配列された第1信号線群及び第2信号線群を含み、第1信号線群のうち、第1信号線が第2信号線の第2信号線群から離れる一方側に位置し、第2信号線群のうち、第1信号線が第2信号線の第1信号線群に近い側に位置する。
【0014】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1信号線はデータ信号を伝送するデータ線として構成され、第2信号線は駆動電圧を伝送する電源線として構成される。
【0015】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1方向は第2方向と垂直である。
【0016】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各サブ画素群は1つの第2サブ画素をさらに含み、第2サブ画素は、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられた第2アノードを含む。
【0017】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2アノードと重ね合わせられた2つの信号線群における信号線のベース基板への正投影は、第2方向に延在し、第2アノードのベース基板への正投影を横切る。
【0018】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2サブ画素は第2有効発光領域を含み、第2アノードは、第2有効発光領域と少なくとも部分的に重なる第2本体部を含み、第1方向における第2本体部の寸法は第2方向における第2本体部の寸法より大きく、第2アノードと重ね合わせられた2つの信号線群の位置は第1方向における第2本体部の両端部にある。
【0019】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2本体部のベース基板への正投影の形状は略長尺形であり、第2本体部の延在方向は第2方向と交差する。
【0020】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2本体部の延在方向は第2方向と略垂直である。
【0021】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2アノードと重ね合わせられた2つの信号線群の位置は第2本体部の第2二等分線に対して略軸対称であり、第2二等分線は第2方向と平行である。
【0022】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2本体部の形状は略六角形又は略楕円形であり、六角形の長対称軸又は楕円形の長径は第1方向と略平行である。
【0023】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各信号線群は2本の信号線を含み、第2アノードは隣接する2つの信号線群における4本の信号線と重ね合わせられる。
【0024】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各サブ画素群は1つの第3サブ画素ペアをさらに含み、各第3サブ画素ペアは2つの第3サブ画素を含み、各第3サブ画素は第3アノードを含み、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードはそれぞれ1つの信号線群と重ね合わせられ、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードと重ね合わせられた2つの信号線群は、隣接する。
【0025】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第3アノードと重ね合わせられた信号線群における信号線のベース基板への正投影は、第2方向に延在し、第3アノードのベース基板への正投影を横切る。
【0026】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第3サブ画素は第3有効発光領域を含み、第3アノードは、第3有効発光領域と少なくとも部分的に重なる第3本体部を含み、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードと重ね合わせられた2つの信号線群は2つの第3本体部の中心を結ぶ線の第3二等分線に対して略軸対称であり、第3二等分線は第2方向と平行である。
【0027】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各信号線群は2本の信号線を含み、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードはそれぞれ1つの信号線群の2本の信号線と重ね合わせられ、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードと重ね合わせられた2つの信号線群は隣接する。
【0028】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、複数のサブ画素群は、第2方向に沿って配列されて複数のサブ画素群列を形成し、第1方向に沿って配列されて複数のサブ画素群行を形成しており、隣接する2つのサブ画素群列は1/2ピッチだけずれて設置され、ピッチが、第2方向において隣接する2つのサブ画素群における2つの第1サブ画素の中心間の距離に等しく、各サブ画素群では、第1サブ画素、第2サブ画素及び第3サブ画素ペアが第2方向に沿って配列され、第3サブ画素ペアにおける2つの第3サブ画素が第1方向に沿って配列される。
【0029】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1サブ画素は第1色の光を発光するように構成され、第2サブ画素は第2色の光を発光するように構成され、第3サブ画素は第3色の光を発光するように構成される。
【0030】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1色は青の色であり、第2色は赤の色であり、第3色は緑の色である。
【0031】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板は、第1アノードのベース基板から離れる側に位置すると共に第1開口を含む画素限定層をさらに含み、第1サブ画素は第1発光層をさらに含み、第1開口は第1アノードを露出し、第1発光層の少なくとも一部は第1開口に位置するとともに第1アノードの露出された部分を覆い、第1開口が限定する領域は第1サブ画素の第1有効発光領域である。
【0032】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板は、複数の信号線群が位置する膜層と第1アノードが位置する膜層との間に位置する平坦層をさらに含み、ベース基板に垂直な方向における各信号線群の高さの範囲は650~850ナノメートルであり、平坦層の厚さの範囲は1.4~1.6ミクロンである。
【0033】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、サブ画素群が第2サブ画素及び第3サブ画素を含む場合、画素限定層は第2開口及び第3開口をさらに含み、第2サブ画素は第2発光層をさらに含み、第2開口は第2アノードを露出し、第2発光層の少なくとも一部は第2開口に位置するとともに第2アノードの露出された部分を覆い、第2開口が限定する領域は第2サブ画素の第2有効発光領域であり、第3サブ画素は第3発光層をさらに含み、第3開口は第3アノードを露出し、第3発光層の少なくとも一部は第3開口に位置するとともに第3アノードの露出された部分を覆い、第3開口が限定する領域は第3サブ画素の第3有効発光領域である。
【0034】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示基板を提供し、該表示基板は、ベース基板と、複数のサブ画素群と、第1方向に沿って間隔をおいて配列される複数の信号線群であって、各信号線群は第1信号線及び第2信号線を含み、第1信号線及び第2信号線は第1方向と交差する第2方向に沿って延在する複数の信号線群と、を含み、各サブ画素群は1つの第1サブ画素を含み、第1サブ画素は第1アノード及び第1有効発光領域を含み、第1アノードは、第1有効発光領域と少なくとも部分的に重なる第1本体部を含み、第1方向における隣接する2つの信号線群の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の8~10倍であり、第1方向における第1本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の15~17倍であり、第2方向における第1本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の9~11倍である。
【0035】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1方向における第1本体部の寸法と第2方向における第1本体部の寸法との比率をγ1とし、γ1の値の範囲は1.5~1.7である。
【0036】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各サブ画素群は1つの第2サブ画素をさらに含み、第2サブ画素は第2アノード及び第2有効発光領域を含み、第2アノードは、第2有効発光領域と重なる第2本体部を含み、第1方向における隣接する2つの信号線群の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の8~10倍であり、第1方向における第2本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の12~14倍であり、第2方向における第2本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の4~6倍である。
【0037】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1方向における第2本体部の寸法と第2方向における第2本体部の寸法との比率をγ2とし、γ2の値の範囲は2.2~2.6である。
【0038】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、各サブ画素群は1つの第3サブ画素ペアをさらに含み、各第3サブ画素ペアは2つの第3サブ画素を含み、各第3サブ画素は第3アノード及び第3有効発光領域を含み、第3アノードは、第3有効発光領域と少なくとも部分的に重なる第3本体部を含み、第1方向における隣接する2つの信号線群の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の8~10倍であり、第1方向における第3本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の6~8倍であり、第2方向における第3本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の7~9倍である。
【0039】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1方向における第2信号線の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の1.3~1.4倍である。
【0040】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1有効発光領域がベース基板への正投影は第1アノードのベース基板への正投影内にあり、第1有効発光領域のベース基板への正投影のエッジと第1アノードのベース基板への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンである。
【0041】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第2有効発光領域のベース基板への正投影は第2アノードのベース基板への正投影内にあり、第2有効発光領域のベース基板への正投影のエッジと第2アノードのベース基板への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンである。
【0042】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第3有効発光領域のベース基板への正投影は第3アノードのベース基板への正投影内にあり、第3有効発光領域のベース基板への正投影のエッジと第3アノードのベース基板への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンである。
【0043】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、第1サブ画素は青の色のサブ画素であり、第2サブ画素は赤の色のサブ画素であり、第3サブ画素は緑の色のサブ画素である。
【0044】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示基板を提供し、該表示基板は、ベース基板と、複数のサブ画素群と、第1方向に沿って間隔をおいて配列される複数の信号線群であって、各信号線群は、第1方向と交差する第2方向に沿って延在した第1信号線及び第2信号線を含み、各信号線群において、第1信号線と第2信号線とが順に配列され、隣接する2つの信号線群における第1信号線及び第2信号線の配列順序が同じである複数の信号線群と、を含み、各サブ画素群は1つの第1サブ画素を含み、第1サブ画素は、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられた第1アノードを含む。
【0045】
例えば、本開示の一実施例に係る表示基板において、隣接する2つの信号線群は、第1方向に沿って配列された第1信号線群及び第2信号線群を含み、第1信号線群のうち、第1信号線が第2信号線の第2信号線群から離れる側に位置し、第2信号線群のうち、第1信号線が第2信号線の第1信号線群に近い側に位置する。
【0046】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示基板を提供し、該表示基板は、ベース基板と、第1方向に沿って間隔をおいて配列される複数の信号線群であって、各信号線群は第1方向と交差する第2方向に沿って延在した第1信号線及び第2信号線を含み、各信号線群において、第1信号線と第2信号線とが順に配列され、隣接する2つの信号線群における第1信号線及び第2信号線の配列順序が同じである複数の信号線群と、第2方向に沿って配列されて複数のサブ画素群列を形成し、第1方向に沿って配列されて複数のサブ画素群行を形成する複数のサブ画素群であって、隣接する2つのサブ画素群列が1/2ピッチだけずれて設置され、ピッチが、第2方向において隣接する2つのサブ画素群における2つの第1サブ画素の中心間の距離に等しい複数のサブ画素群と、を含み、各サブ画素群は1つの第1サブ画素、1つの第2サブ画素及び1つの第3サブ画素ペアを含み、第3サブ画素ペアは2つの第3サブ画素を含み、各サブ画素群において、第1サブ画素、第2サブ画素及び第3サブ画素ペアが第2方向に沿って配列され、第3サブ画素ペアにおける2つの第3サブ画素が第1方向に沿って配列されており、第1サブ画素は第1アノードを含み、第2サブ画素は第2アノードを含み、第3サブ画素は第3アノードを含み、第1アノードは隣接する2つの信号線群と重ね合わせられ、第2アノードは隣接する2つの信号線群と重ね合わせられ、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードはそれぞれ1つの信号線群と重ね合わせられ、第3サブ画素ペアにおける2つの第3アノードと重ね合わせられた2つの信号線群は隣接する。
【0047】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに、上記表示基板を含む表示装置を提供する。
【0048】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下では実施例の図面を簡単に説明し、なお、以下の図面は単に本開示のいくつかの実施例を示すものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図2】
図2は、OLED表示基板の1つのサブ画素の断面模式図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施例に係る表示基板のレイアウト図である。
【
図4】
図4は、本開示の一実施例に係る表示基板の1つのサブ画素の画素駆動回路の等価回路図である。
【
図5A】
図5Aは、本開示の一実施例に係る表示基板の画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5B】
図5Bは、本開示の一実施例に係る表示基板の画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5C】
図5Cは、本開示の一実施例に係る表示基板の画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5D】
図5Dは、本開示の一実施例に係る表示基板の画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5E】
図5Eは、本開示の一実施例に係る表示基板の画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図6】
図6は、本開示の一実施例に係る表示基板の平面模式図である。
【
図7】
図7は、本開示の一実施例に係る表示基板の構造模式図である。
【
図8】
図8は、本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。
【
図9A】
図9Aは、本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。
【
図9B】
図9Bは、本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をさらに明確にするために、以下、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案について明確に、完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要とせずに得る全ての他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属するものである。
【0051】
特に定義しない限り、本開示に使用されている技術用語又は科学用語は当業者が理解できる通常の意味を有する。本開示に使用されている「第1」、「第2」及び類似する用語は、順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためのものにすぎない。「含む」又は「備える」等の類似する用語は、「含む」又は「備える」の前に記載された素子又は部材が、「含む」又は「備える」の後に挙げられる素子又は部材及びその同等物をカバーするが、他の素子又は部材を排除しないことを意味する。「接続」又は「連結」等の類似する用語は、直接的又は間接的な接続にもかかわらず、物理的又は機械的な接続に限定されるものではなく、電気的な接続も含む。
【0052】
一般的なOLED表示基板は、ベース基板と、ベース基板上に設置された駆動回路と、駆動回路のベース基板から離れる側に設置された平坦層と、平坦層のベース基板から離れる側に設置されたアノードと、アノードのベース基板から離れる側に設置された発光層と、発光層のベース基板から離れる側に設置されたカソードと、を含む。
【0053】
ベース基板上の駆動回路は、通常、ソースドレイン金属層で製作された信号線、例えば、データを伝送又は書き込むためのデータ線(Data line)と、駆動電圧を伝送するための電源線(VDD line)とを含む。駆動回路のベース基板から離れる側にアノードを作製する前、駆動回路上に平坦層(PLN)を作製する必要があり、その後に平坦層上にアノードを作製することにより、後に作製されるアノードが高い平坦度を有するようにする。ただし、高解像度を実現するために、OLED表示基板の画素寸法が小さく、信号線が密集する。また、OLED表示基板の耐用期間及び表示輝度を確保するために、各画素の有効発光領域の面積をできるだけ大きくする必要がある。従って、駆動回路の信号線が必然的にアノードの下方に設置され、すなわち、駆動回路の信号線がアノードと重ね合わせられる。このとき、ソースドレイン金属層で製作された信号線は、厚さが大きいため、その上の平坦層がそれを完全に平坦化できない。その結果、平坦層上のアノード及びアノード上の発光層が不平坦になってしまい、アノード及びアノード上の発光層には非対称突起が現れることにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際にカラーシフト現象が生じる。
【0054】
図1はOLED表示基板の模式図である。
図2はOLED表示基板の1つのサブ画素の断面模式図である。
図1及び2に示すように、当該OLED表示基板は、ベース基板10と、画素駆動回路20と、平坦層30と、アノード40と、発光層50と、カソード60と、画素限定層80と、を含む。画素限定層80は、有効発光領域90、例えば、青の色の有効発光領域91、赤の色の有効発光領域92及び緑の色の有効発光領域93を限定する。駆動回路20はソースドレイン金属層で製作された信号線群25を含む。
図1は、信号線群25と有効発光領域90との位置関係を示す。
図1に示すように、信号線群25は、データを伝送又は書き込むためのデータ線251と、駆動電圧を伝送するための電源線252と、を含む。通常、データ線251の延在方向における有効発光領域90の寸法が延在方向に垂直な方向における有効発光領域90の寸法より大きいため、有効発光領域90は、1つのみの信号線群25を覆う。また、
図2に示すように、信号線群25の厚さが大きいため、信号線群25を覆う平坦層30が当該表示基板を完全に平坦化できず、平坦層30上のアノード40及びアノード40上の発光層50が不平坦になってしまい、アノード40及びアノード40上の発光層50には非対称突起70が現れるようにする。当該非対称突起70は、画素限定層80が限定する有効発光領域90の中心に対して非対称であり、当該非対称突起70により当該表示基板の法線の左右両側へ発した光は異なり、それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際にカラーシフト現象が生じる。例えば、当該表示基板の法線の左側から表示基板の法線に対して30度の角度で観察する時の当該表示基板の色と当該表示基板の法線の右側から表示基板の法線に対して30度の角度で観察する時の当該表示基板の色と異なることにより、上記カラーシフト現象をもたらす。
【0055】
それに対して、本開示の実施例は表示基板及び表示装置を提供する。当該表示基板は、ベース基板と、複数のサブ画素群と、複数の信号線群と、を含む。複数のサブ画素群及び複数の信号線はベース基板上に設置され、複数の信号線群は第1方向に沿って間隔をおいて配列される。各信号線群は、少なくとも1本の、第1方向と交差する第2方向に沿って延在する信号線を含む。各サブ画素群は1つの第1サブ画素を含む。第1サブ画素は、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられた第1アノードを含む。第1アノードが隣接する2つの信号線群と重ね合わせられたので、第1アノードは、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられる位置に2つの突起が形成されても、これら2つの突起によって第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、視点カラーシフトを改善し、ひいてはなくすことができる。
【0056】
以下、図面を参照して本開示の実施例に係る表示基板及び表示装置を詳細に説明する。
【0057】
図3は本開示の一実施例に係る表示基板のレイアウト図である。
図3に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と、ベース基板101上に設置された複数の画素駆動回路220と、複数の画素駆動回路220のベース基板101から離れる側に設置された第1サブ画素111、第2サブ画素112及び第3サブ画素113と、を含む。第1サブ画素111の第1アノード1110は、第1本体部1112に接続された第1接続電極171をさらに含んでもよく、第1接続電極171が第1本体部1112と第1サブ画素111に対応する画素駆動回路220とを接続するように構成される。当該表示基板が第2サブ画素112を含む場合、
図3に示すように、第2サブ画素112の第2アノード1120は、第2本体部1122に接続された第2接続電極172をさらに含んでもよく、第2接続電極172が第2本体部1122と第2サブ画素112に対応する画素駆動回路とを接続するように構成される。当該表示基板が第3サブ画素113を含む場合、
図3に示すように、第3サブ画素113の第3アノード1130は、第3本体部1132に接続された第3接続電極173をさらに含んでもよく、第3接続電極173が第3本体部1132と第3サブ画素113に対応する画素駆動回路とを接続するように構成される。
【0058】
例えば、いくつかの例では、
図3に示すように、第1接続電極171は、第1本体部1112の第2本体部1122から離れるエッジの中央に位置する突出部であってもよく、第2接続電極172は、第2本体部1122の第1本体部1112から離れるエッジの中央に位置する突出部であってもよく、第3接続電極173は、第3本体部1132から外に向かって延在する延在部であってもよく、第3サブ画素ペア116の2つの第3本体部1132の2つの第3接続電極173はそれぞれ、第1方向における第2本体部1122の2つの端部に向かって延在し、且つ第2本体部1122と間隔をおいて設置される。
【0059】
例えば、
図3に示すように、複数の画素駆動回路220は、上記第1サブ画素111、第2サブ画素112及び第3サブ画素113を駆動することに用いられる。
図4は本開示の一実施例に係る表示基板の1つのサブ画素の画素駆動回路の等価回路図である。
図4に示される画素駆動回路は、上記第1サブ画素111、第2サブ画素112及び第3サブ画素113のいずれかに利用される。
図4に示すように、当該画素駆動回路220は、複数の薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6及びT7と、複数の薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6及びT7に接続された複数の信号線と、を含む。複数の信号線は、ゲート線GL、エミッション制御線EM、初期化線RL、データ線121、電源線122及びコンデンサCstを含む。ゲート線GLは、ゲート信号を伝送することに用いられ、第1ゲート線GLn及び第2ゲート線GLn~1を含んでもよい。エミッション制御線EMは、制御信号を伝送することができる。それにより、当該画素駆動回路は7T1Cの画素駆動回路である。勿論、本開示の実施例は、それらを含むが、それに限定されず、上記第1サブ画素、第2サブ画素及び第3サブ画素は他のタイプの画素駆動回路を利用してもよい。
【0060】
例えば、
図4に示すように、第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1は、第3薄膜トランジスタT3の第3ドレインD3及び第4薄膜トランジスタT4の第4ドレインD4に接続された。第1薄膜トランジスタT1の第1ソースS1は、第2薄膜トランジスタT2の第2ドレインD2及び第5薄膜トランジスタT5の第5ドレインD5に接続された。第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1は、第3薄膜トランジスタT3の第3ソースS3及び第6薄膜トランジスタT6の第6ソースS6に接続された。
【0061】
例えば、
図4に示すように、第2薄膜トランジスタT2の第2ゲートG2は第1ゲート線GLnに接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ソースS2はデータ線121に接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ドレインD2は第1薄膜トランジスタT1の第1ソースS1に接続された。
【0062】
例えば、
図4に示すように、第3薄膜トランジスタT3の第3ゲートG3は第1ゲート線GLnに接続され、第3薄膜トランジスタT3の第3ソースS3は第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1に接続され、第3薄膜トランジスタT3の第3ドレインD3は第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1に接続された。
【0063】
例えば、
図4に示すように、第4薄膜トランジスタT4の第4ゲートG4は第2ゲート線GLn~1に接続され、第4薄膜トランジスタT4の第4ソースS4は初期化線RLに接続され、第4薄膜トランジスタT4の第4ドレインD4は第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1に接続され、初期化線RLを介して初期化電圧Vintを印加する。
【0064】
例えば、
図4に示すように、第5薄膜トランジスタT5の第5ゲートG5はエミッション制御線EMに接続され、第5薄膜トランジスタT5の第5ソースS5は電源線122に接続され、第5薄膜トランジスタT5の第5ドレインD5は第1薄膜トランジスタT1の第1ソースS1に接続された。
【0065】
例えば、
図4に示すように、第6薄膜トランジスタT6の第6ゲートG6はエミッション制御線EMに接続され、第6薄膜トランジスタT6の第6ソースS6は第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1に接続され、第6薄膜トランジスタT6の第6ドレインD6は各サブ画素のアノード(例えば、上記第1アノード、第2アノード又は第3アノード)に接続された。
【0066】
例えば、
図4に示すように、第7薄膜トランジスタT7の第7ゲートG7は第2ゲート線GLn~1に接続され、第7薄膜トランジスタT7の第7ソースS7は各サブ画素のアノードに接続され、第7薄膜トランジスタT7の第7ドレインD7は第4薄膜トランジスタT4の第4ソースS4に接続された。
【0067】
例えば、
図4に示すように、コンデンサCStは、第1電極CE1及び第2電極CE2を含み、第2電極CE2が電源線122に接続され、第1電極CE1が第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1及び第3薄膜トランジスタT3の第3ドレインD3に接続された。
【0068】
以下、
図4に示される画素駆動回路の1つの作動モードを模式的に説明する。まず、第2ゲート線GLn~1にリセット信号を伝送して第7薄膜トランジスタT7をオンにすると、各サブ画素のアノードに流れる余剰電流が第7薄膜トランジスタT7により第4薄膜トランジスタT4へ放電することで、各サブ画素のアノードに流れる余剰電流による発光を抑制することができる。次に、第2ゲート線GLn~1に初期化信号を伝送して初期化線RLに初期化信号を伝送すると、第4薄膜トランジスタT4がオンになり、第4薄膜トランジスタT4により第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1及びコンデンサCstの第2電極CE2に初期化電圧Vintを印加することで、第1ゲートG1及びコンデンサCstを初期化させる。第1ゲートG1の初期化により第1薄膜トランジスタT1をオンにすることができる。なお、上記リセット信号と上記初期化信号とは同じ信号であってもよい。
【0069】
続いて、第1ゲート線GLnにゲート信号を伝送してデータ線121にデータ信号を伝送すると、第2薄膜トランジスタT2及び第3薄膜トランジスタT3がいずれもオンになり、第2薄膜トランジスタT2、第1薄膜トランジスタT1及び第3薄膜トランジスタT3により第1ゲートG1にデータ電圧Vdを印加する。このとき、第1ゲートG1に印加された電圧は補償電圧Vd+Vthであり、第1ゲートG1に印加された補償電圧はコンデンサCstの第1電極CE1にも印加される。
【0070】
続いて、電源線122は、コンデンサCstの第2電極CE2に駆動電圧Velを印加し、第1電極CE1に補償電圧Vd+Vthを印加することで、それぞれコンデンサCstの2つの電極に印加された電圧の差に対応する電荷をコンデンサCstに蓄積し、第1薄膜トランジスタT1のオンは所定時間に達する。
【0071】
続いて、エミッション制御線EMにエミッション制御信号を印加すると、第5薄膜トランジスタT5及び第6薄膜トランジスタT6がいずれもオンになり、第5薄膜トランジスタT5が第1薄膜トランジスタT1に駆動電圧Velを印加するようにする。駆動電圧VelがコンデンサCstによるオンの第1薄膜トランジスタT1を通過すると、対応する駆動電圧Velと、コンデンサCstにより第1ゲートG1に印加された電圧との差は、電流Idを第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1に流れるように駆動し、駆動電流Idが第6薄膜トランジスタT6により各サブ画素に印加して各サブ画素の発光層を発光させる。
【0072】
図5A~5Eは本開示の一実施例に係る画素駆動回路の各層の模式図である。当該画素駆動回路220は、上記薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6及びT7と、複数の薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6及びT7に接続されたゲート線GLn、GLn~1、エミッション制御線EM、初期化線RL、データ線121、電源線122及びコンデンサCstと、を含む。以下、
図5A~5Eを参照して画素駆動回路220の構造を説明する。
【0073】
例えば、
図5Aは当該画素駆動回路220の半導体層310を示す。半導体層310は半導体材料をパターン化して形成されてもよい。半導体層310は上記薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6及びT7の活性層の製作に利用でき、各活性層は、ソース領域、ドレイン領域、及びソース領域とドレイン領域との間のチャネル領域を含んでもよい。例えば、半導体層310はアモルファスシリコン、多結晶シリコン、酸化物半導体材料等で製作できる。なお、上記ソース領域及びドレイン領域はn型不純物又はp型不純物がドーピングされた領域であってもよい。
【0074】
本開示の実施例に係る表示基板では、上記半導体層上には、上記半導体層を保護するためのゲート絶縁層(図示せず)が形成されている。
図5Bは当該画素駆動回路220の第1導電層320を示した。第1導電層320はゲート絶縁層上に設置されることにより、半導体層310と絶縁される。第1導電層320は、コンデンサCstの第1電極CE1と、ゲート線GLn、GLn~1と、エミッション制御線EMと、薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6及びT7のゲート(例えば、上記第1ゲートG1、第2ゲートG2、第3ゲートG3、第4ゲートG4、第5ゲートG5、第6ゲートG6及び第7ゲートG7)と、を含んでもよい。
図5Bに示すように、薄膜トランジスタT2、T4、T5、T6及びT7のゲートは、ゲート線GLn、GLn~1が半導体層310と重ね合わせられた部分であり、薄膜トランジスタT3は、ダブルゲート構造の薄膜トランジスタであってもよく、薄膜トランジスタT3の一方のゲートは、ゲート線GLnが半導体層310と重ね合わせられた部分であってもよく、薄膜トランジスタT3の他方のゲートは、ゲート線GLnから突出する突出部であってもよく、薄膜トランジスタT1のゲートは第1電極CE1であってもよい。
【0075】
本開示の実施例に係る表示基板では、上記第1導電層上には、上記第1導電層を保護するための絶縁層(図示せず)が形成されている。
図5Cは当該画素駆動回路220の第2導電層330を示した。第2導電層330は、コンデンサCstの第2電極CE2と、初期化線RLと、を含む。第2電極CE2と第1電極CE1とは少なくとも部分的に重なってコンデンサCstを形成する。
【0076】
本開示の実施例に係る表示基板では、上記第2導電層上には、上記第2導電層を保護するための第1保護層(図示せず)が形成されている。
図5Dは当該画素駆動回路220の第3導電層340を示した。第3導電層340は、データ線121と、電源線122と、を含む。
図5Eは上記半導体層310、第1導電層320、第2導電層330及び第3導電層340の積層位置関係の模式図である。
図5D及び5Eに示すように、データ線121は、ゲート絶縁層、絶縁層及び第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、第1ビアホール381)を介して半導体層310のうち薄膜トランジスタT2のソースに対応する領域に接続される。電源線122は、ゲート絶縁層、絶縁層及び第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、第2ビアホール382)を介して半導体層310のうち薄膜トランジスタT5のソースに対応する領域に接続される。電源線122は、第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、2つの第3ビアホール383)を介して第2導電層330の第2電極CE2に接続される。第3導電層340は、第1接続部341、第2接続部342及び第3接続部343をさらに含む。第1接続部341の一端部は、ゲート絶縁層、絶縁層及び第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、第4ビアホール384)を介して半導体層310のうち第3薄膜トランジスタT3のドレインに対応する領域に接続され、第1接続部341の他端部は、絶縁層及び第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、第5ビアホール385)を介して第1導電層320の第1薄膜トランジスタT1のゲートに接続される。第2接続部342の一端部は、第1保護層における1つのビアホール(例えば、第6ビアホール386)を介して初期化線RLに接続され、第2接続部342の他端部は、ゲート絶縁層、絶縁層及び第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、第7ビアホール387)を介して半導体層310における第7薄膜トランジスタT7のドレインの領域に接続される。第3接続部343は、ゲート絶縁層、絶縁層及び第1保護層における少なくとも1つのビアホール(例えば、第8ビアホール388)を介して半導体層310における第6薄膜トランジスタT6のドレイン領域に接続される。
【0077】
本開示の実施例に係る表示基板では、上記第3導電層上には、上記第3導電層を保護するための第2保護層(図示せず)が形成されている。各サブ画素のアノードは第2保護層上に設置されてもよい。
【0078】
本開示の一実施例は表示基板を提供する。
図6は本開示の一実施例に係る表示基板の平面模式図である。
図6に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と、複数のサブ画素群110と、複数の信号線群120と、を含む。複数のサブ画素群110及び複数の信号線群120はベース基板101上に設置される。複数の信号線群120は、第1方向に沿って間隔をおいて配列され、第1方向と交差する第2方向に沿って延在する少なくとも1本の信号線1200を含む。各サブ画素群110は1つの第1サブ画素111を含み、第1サブ画素111は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた第1アノード1110を含む。つまり、第1アノード1110の、信号線群120が位置する平面への正投影は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられる。なお、表示分野では、1つの画素は、通常、それぞれ単一色(例えば、赤の色、緑の色又は青の色)を表示できる複数のサブ画素を含み、異なる色のサブ画素の割合を制御することによって異なる色の表示を実現し、従って、上記第1サブ画素は単一色サブ画素であり、また、上記信号線群とは、同じ列のサブ画素の駆動回路が共有する少なくとも一部の信号線の集合を指す。
【0079】
例えば、
図6に示すように、第1サブ画素111は第1有効発光領域1115を含み、第1アノード1110は、第1有効発光領域1115と少なくとも部分的に重なる第1本体部1112を含み、第1方向における第1本体部1112の寸法は第2方向における第1本体部1112の寸法より大きく、上記第1アノード1110が隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられたことは、第1本体部1112が隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられたことであってもよい。本開示の実施例に係る表示基板では、第1アノードが隣接する2つの信号線群と重ね合わせられたので、第1アノードは、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。なお、上記表示基板の法線の左右両側は信号線群の延在方向に対する両側であってもよい。
【0080】
例えば、
図3に示すように、信号線群はデータ線121及び電源線122からなるものであってもよく、第1サブ画素111の第1アノード1110は隣接する2つの信号線群と重ね合わせられる。
【0081】
図7は本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。
図7に示すように、第1アノード1110が隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられたので、第1アノード1110は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起170が形成される。それで分かるように、1つのみの突起の場合に比べて、これら2つの突起170によっては、第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0082】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第1本体部1112の寸法と第2方向における第1本体部1112の寸法との比をγ1とし、γ1の値の範囲は1.2~3である。例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1アノード1110と重ね合わせられた2つの信号線群120における信号線1200のベース基板101への正投影は、第2方向に延在し、第1アノード1110のベース基板101への正投影を横切る。つまり、第1アノードと重ね合わせられた2つの信号線群の信号線は延在して第1アノードを横切り、それにより第1アノードに形成された突起も第2方向に沿って第1アノードを横切る。
【0083】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、各信号線1200は当該表示基板の表示領域外まで延在してもよく、このとき、各信号線1200は外部駆動回路に接続された端部1209を含んでもよい。例えば、信号線がデータ線である場合、信号線はデータドライバに接続された端部を含んでもよい。
【0084】
例えば、いくつかの例では、ベース基板101は、透明基板であってもよく、例えば、ガラス基板、プラスチック基板、石英基板等であってもよい。勿論、本開示の実施例は、それらを含むが、それに限定されず、ベース基板101の材料は実際の状況及びニーズに応じて選択できる。
【0085】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、第1サブ画素111は第1有効発光領域1115を含み、第1アノード1110は、第1有効発光領域1115と少なくとも部分的に重なる第1本体部1112を含み、第1方向における第1本体部1112の寸法は第2方向における第1本体部1112の寸法より大きく、第1アノード1110と重ね合わせられた2つの信号線群120の位置は第1方向における第1本体部1112の両端部にある。このとき、第1アノード1110と重ね合わせられた2つの信号線群120の位置が第1方向における第1本体部1112の両端部にあると共に、第1本体部1112の中心を横切らないことにより、第1アノード1110が隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に形成された2つの突起170は、対称性が高くなる。これにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。なお、
図6の第1アノードは第1本体部のみを示す。
【0086】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、第1本体部1112のベース基板101への正投影の形状は略長尺形であり、第1本体部1112の延在方向は第2方向と交差する。
【0087】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、第1本体部1112の延在方向は第2方向と略垂直である。なお、上記「略垂直」とは、第1本体部の延在方向と第2方向との夾角の範囲は85~90度である。
【0088】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、第1アノード1110と重ね合わせられた2つの信号線群120の位置は、第1本体部1112の第1二等分線に対して略軸対称であり、第1二等分線は第2方向と平行である。このとき、
図7に示すように第1アノード1110は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの位置対称の突起170が形成され、これら2つの突起170によって第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性をさらに効果的に低下させ、ひいては第1アノード及び第1アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0089】
なお、信号線群が少なくとも1本の信号線を含み、つまり、信号線群が複数本の信号線を含む場合があり、従って、上記2つの信号線群の位置が第1本体部の第1二等分線に対して略軸対称であるとは、2つの信号線群自体ではなく、2つの信号線群の位置が第1本体部の第1二等分線に対して略軸対称であることを指す。また、信号線群の位置は、信号線群の幾何学的中心、例えば、信号線群の第1本体部への正投影の幾何学的中心であってもよい。
【0090】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、各信号線群1200では、第1信号線121と第2信号線122とは順に配列され、隣接する2つの信号線群1200における第1信号線121及び第2信号線122の配列順序は同じである。従って、上記2つの信号線群の位置が第1本体部の第1二等分線に対して略軸対称であるとは、2つの信号線群自体ではなく、2つの信号線群の位置が第1本体部の第1二等分線に対して略軸対称であることを指す。
【0091】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、隣接する2つの信号線群120は、第1方向に沿って配列された第1信号線群1201及び第2信号線群1202を含み、第1信号線群1201のうち、第1信号線121が第2信号線122の第2信号線群1202から離れる側に位置し、第2信号線群1202のうち、第1信号線121が第2信号線122の第1信号線群1201に近い側に位置する。
【0092】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1方向における第1本体部1112の寸法は第2方向における第1本体部1112の寸法より大きい。つまり、第1本体部1112の形状は長尺形であり、例えば、六角形又は楕円形である。
図1に示すように、通常、第2方向におけるアノードの寸法が第1方向におけるアノードの寸法より大きいため、1つの信号線群を覆うしかことができないが、本開示の実施例に係る第1アノードは、第1方向における第1本体部の寸法が第2方向における第1本体部1112の寸法より大きくすることにより、面積が変わらない場合に隣接する2つの信号線群と重ね合わせられることができる。例えば、本開示の実施例に係る第1本体部1112は、
図1に示される表示基板において対応するアノードの本体部を90度回転させたものであってもよい。
【0093】
例えば、第1方向における第1本体部1112の寸法の範囲は45~60ミクロンであってもよく、第2方向における第1本体部1112の寸法の範囲は15~30ミクロンであってもよい。なお、上記寸法は例示的なものに過ぎず、本開示の実施例の第1本体部の寸法は実際の製品の寸法及び解像度に応じて決定できる。
【0094】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1本体部1112の形状は略六角形又は略楕円形であり、六角形の長対称軸又は楕円形の長径は第1方向と略平行である。なお、上記「略平行」とは、六角形の長対称軸又は楕円形の長径と第1方向との夾角が5度を超えないことを指す。
【0095】
なお、本開示の実施例は、以上の場合を含むが、それに限定されず、本開示の実施例の第1本体部の形状は他の長尺形であってもよく、また、第1本体部の形状が略六角形又は略楕円形である場合、六角形の長対称軸又は楕円形の長径は第1方向と平行でなくてもよく、第1アノードの、信号線群が位置する平面への正投影は、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられればよい。
【0096】
例えば、いくつかの例では、
図7に示すように、当該表示基板は、第1アノード1110のベース基板101から離れる側に位置すると共に第1開口161を含む画素限定層160をさらに含む。第1サブ画素111は、少なくとも一部が第1開口161に位置する第1発光層1114をさらに含み、第1開口161が限定する領域は第1有効発光領域1115である。第1アノード1110は第1発光層1114が発光するように駆動することができる。
【0097】
例えば、
図7に示すように、第1有効発光領域1115の面積は第1アノード1110の面積よりも僅かに小さくてもよく、第1有効発光領域1115の形状は第1アノード1110の第1本体部1112の形状と類似してもよく、第1有効発光領域1115のエッジと第1本体部1112のエッジとの最短距離の範囲は1~5ミクロンである。
【0098】
なお、第1発光層1114は、電界発光層自体及び電界発光層の両側に位置する他の機能層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層等を含んでもよい。
【0099】
例えば、いくつかの例では、
図7に示すように、第1サブ画素111は、第1発光層1115の第1アノード1112から離れる側に位置する第1カソード1116をさらに含む。
【0100】
例えば、いくつかの例では、
図7に示すように、表示基板は、複数の信号線群120が位置する膜層と第1アノード1112が位置する膜層との間に位置する平坦層230をさらに含み、ベース基板101に垂直な方向における各信号線群120の高さの範囲は650~850ナノメートルであり、平坦層230の厚さの範囲は1.4~1.6ミクロンである。通常、信号線群がソースドレイン金属層で製作され、且つ積層構造、例えばTi/Al/Ti積層構造が利用されるため、各信号線群120は、ベース基板101に垂直な方向における高さ(厚さ)が大きくなって、平坦層230がそれを完全に平坦化できない。その結果、平坦層上の第1アノード及び第1アノード上の第1発光層が不平坦になってしまい、第1アノード及び第1アノード上の第1発光層には突起が現れる。このとき、当該表示基板は、第1サブ画素の発光の非対称性を効果的に低下させ、ひいては第1サブ画素の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0101】
例えば、いくつかの例では、
図7に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と平坦層230との間に位置すると共に上記信号線群120を含む画素駆動回路220をさらに含む。つまり、信号線群120は、画素駆動回路220の一部であってもよく、例えば、画素駆動回路220におけるソースドレイン金属層で形成された信号線の集合であってもよい。勿論、本開示の実施例の画素駆動回路は、一般的な設計を参照してもよく、例えば、薄膜トランジスタ、コンデンサ等の構造をさらに含んでもよく、ここで、本開示の実施例は繰り返し説明しない。
【0102】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、各信号線群120は2本の信号線1200を含み、第1アノード1110は隣接する2つの信号線群120における4本の信号線1200と重ね合わせられる。
【0103】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、各信号線群120に含まれる少なくとも1本の信号線1200は第1信号線121及び第2信号線122を含み、1つの信号線群120における第1信号線121と第2信号線122との間の距離は隣接する2つの信号線群120の間の距離より小さい。このとき、1つの信号線群120におけるデータ線121と電源線122との間の距離が比較的に小さいため、第1有効発光領域1110は、当該信号線群120によって、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起170が形成される。
【0104】
なお、1つの信号線群120における第1信号線121と第2信号線122との間の距離は、1つの信号線群120における第1信号線121と第2信号線122との間の間隔の幅であってもよい。また、実際の表示基板では、画素回路の設計及び作製プロセスの制限のため、第1信号線は幅が全体にわたって等しい細長直線ではなく、第2信号線も幅が全体にわたって等しい細長直線ではなく、上記第1信号線121と第2信号線122との間の距離は、第1信号線121と第2信号線122との間の間隔の平均幅であってもよく、また、隣接する2つの信号線群120の間の距離も、隣接する2つの信号線群120の間の間隔の平均幅であってもよい。
【0105】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、各信号線群120は、データ信号を伝送するためのデータ線121と、駆動電圧を伝送する電源線122とを含み、すなわち、第1信号線121はデータ線であってもよく、第2信号線122は電源線122であってもよい。
【0106】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、1つの信号線群120では、データ線121と電源線122とは、第1方向に順に配列され、すなわち、
図6の左側から右側への方向において順に配列される。データ線121は電源線122の左側に位置する。異なる信号線群120におけるデータ線121及び電源線122の配列順序は同じである。従って、本開示の実施例に係る表示基板では、第1アノード1110と重ね合わせられた2つの信号線群自体ではなく、2つの信号線群の位置が第1アノード1110の第1二等分線に対して略軸対称である。
【0107】
例えば、いくつかの例では、
図6及び7に示すように、信号線群120が複数本のデータ線1200を含む場合、複数本のデータ線1200は間隔をおいて設置され且つ略平行である。例えば、信号線群120がデータ線121と電源線122とを含む場合、データ線121と電源線122とは間隔をおいて設置され且つ略平行である。
【0108】
例えば、いくつかの例では、データ線121の幅の範囲は2.5~3ミクロンであり、電源線122の幅の範囲は4~6ミクロンであり、データ線121と電源線122との間の距離の範囲は3~4ミクロンである。
【0109】
例えば、いくつかの例では、隣接するデータ線同士の間の間隔の範囲は23~35ミクロンであり、隣接する電源線同士の間の間隔の範囲は23~35ミクロンであり、第1方向における第1本体部1112の長さの範囲は45~60ミクロンであることにより、隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。
【0110】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、上記第1方向は上記第2方向と垂直である。
【0111】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、各サブ画素群120は1つの第2サブ画素112をさらに含み、第2サブ画素112は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた第2アノード1120を含む。
【0112】
本開示の実施例に係る表示基板では、第2アノードが隣接する2つの信号線群と重ね合わせられたので、第2アノードは、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成されることができ、これら2つの突起によって、第2アノード及び第2アノード上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第2アノード及び第2アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0113】
図8は本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。
図8に示すように、第2アノード1120が隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられたので、第2アノード1120は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起175が形成される。それで分かるように、1つのみの突起の場合に比べて、これら2つの突起175によって、第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第2アノード及び第2アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0114】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第2アノード1120と重ね合わせられた2つの信号線群120における信号線1200のベース基板101への正投影は、第2方向に延在し、第2アノード1120のベース基板101への正投影を横切る。
【0115】
例えば、いくつかの例では、
図6及び8に示すように、第2サブ画素112は第2有効発光領域1125を含み、第2アノード1120は、第2有効発光領域1125と少なくとも部分的に重なる第2本体部1122を含み、第1方向における第2本体部1122の寸法は第2方向における第2本体部1122の寸法より大きく、第2アノード1120と重ね合わせられた2つの信号線群120の位置は第1方向における第2本体部1122の両端部にある。このとき、第2アノード1120と重ね合わせられた2つの信号線群120の位置が第1方向における第2本体部1122の両端部にあるので、第2アノード1120が隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に形成された2つの突起175は、対称性が高くなる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。なお、
図6の第2アノードは第2本体部のみを示す。
【0116】
例えば、いくつかの例では、
図6及び8に示すように、第2本体部1122のベース基板101への正投影の形状は略長尺形であり、第2本体部の延在方向は第2方向と交差する。
【0117】
例えば、いくつかの例では、
図6及び8に示すように、第2本体部の延在方向は第2方向と略垂直である。
【0118】
例えば、いくつかの例では、
図6及び8に示すように、第2アノード1120と重ね合わせられた2つの信号線群120の位置は第2本体部1122の第2二等分線に対して略軸対称であり、第2二等分線は第2方向と平行である。このとき、
図8に示すように、第2アノード1120は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの位置対称の突起175が形成され、これら2つの突起175によって第2アノード及び第2アノード上の発光層の発光の非対称性をさらに効果的に低下させ、ひいては第2アノード及び第2アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0119】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1方向における第2本体部1122の寸法は第2方向における第2本体部1122の寸法より大きい。つまり、第2本体部1122の形状は長尺形であり、例えば、六角形又は楕円形である。
図1に示すように、通常、アノードは、第2方向における寸法が第1方向における寸法より大きいため、1つの信号線群を覆うことしかできないが、本開示の実施例に係る第2アノードは、第1方向における第2本体部の寸法を第2方向における第2本体部の寸法より大きくすることにより、面積が変わらない場合に隣接する2つの信号線群と重ね合わせられることができる。例えば、本開示の実施例に係る第2本体部は、
図1に示される表示基板において対応するアノードの本体部を90度回転させたものであってもよい。
【0120】
例えば、いくつかの例では、
図6及び8に示すように、各信号線群120は2本の信号線1200を含み、第2アノード1120は隣接する2つの信号線群120における4本の信号線1200と重ね合わせられる。例えば、第1方向における第1本体部1112の寸法の範囲は45~55ミクロンであってもよく、第2方向における第1本体部1112の寸法の範囲は12~20ミクロンであってもよい。なお、上記寸法は例示的なものに過ぎず、本開示の実施例の第2本体部の寸法は実際の製品の寸法及び解像度に応じて決定できる。
【0121】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第2本体部1122の形状は略六角形又は略楕円形であり、六角形の長対称軸又は楕円形の長径は第1方向と略平行である。なお、上記「略平行」とは、六角形の長対称軸又は楕円形の長径と第1方向との夾角が5度を超えないことを指す。
【0122】
なお、本開示の実施例は、以上の場合を含むが、それに限定されず、本開示の実施例の第2本体部の形状は他の長尺形であってもよく、また、第2本体部の形状が略六角形又は略楕円形である場合、六角形の長対称軸又は楕円形の長径は第1方向と平行でなくてもよく、第2アノードの、信号線群が位置する平面への正投影は、隣接する2つの信号線群と重ね合わせられればよい。
【0123】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、当該表示基板は、第2アノード1120のベース基板101から離れる側に位置すると共に第2開口162を含む画素限定層160をさらに含む。第1サブ画素112は、少なくとも一部が第2開口162に位置する第2発光層1124をさらに含み、第2開口162が限定する領域は第2有効発光領域1125である。第2アノード1120は第2発光層1124が発光するように駆動することができる。
【0124】
例えば、
図8に示すように、第2有効発光領域1125の面積は第2アノード1120の面積よりも僅かに小さくてもよく、第2有効発光領域1125の形状は第2アノード1120の第2本体部1122の形状と類似してもよく、第2有効発光領域1125のエッジと第2本体部1122のエッジとの最短距離の範囲は1~5ミクロンである。
【0125】
なお、第2発光層1124は、電界発光層自体及び電界発光層の両側に位置する他の機能層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層等を含んでもよい。
【0126】
例えば、いくつかの例では、
図8に示すように、第2サブ画素112は、第2発光層1125の第2アノード1122から離れる側に位置する第2カソード1126をさらに含む。
【0127】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、各サブ画素群110は1つの第3サブ画素ペア116をさらに含み、第3サブ画素ペア116は2つの第3サブ画素113を含み、各第3サブ画素113は第3アノード1130を含み、第3サブ画素ペア116の2つの第3アノード1130はそれぞれ1つの信号線群120と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116の2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120は隣接し、すなわち、隣接する2つの信号線群120である。
図9Aは本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。
図9Aに示すように、第3サブ画素ペア116を全体としてみると、第3サブ画素ペア116の2つの第3アノード1130がそれぞれ1つの信号線群120と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116の2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120が隣接するので、第3サブ画素ペア116の2つの第3アノード113は、それぞれ隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起179が形成され、これら2つの突起179によって、第3サブ画素ペア116の発光の非対称性を低下させ、ひいては第3サブ画素ペア116の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0128】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第3アノード1130と重ね合わせられた信号線群120における信号線1200のベース基板101への正投影は、第2方向に延在し、第3アノード1130のベース基板101への正投影を横切る。
【0129】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第3サブ画素113は第3有効発光領域1135を含み、第3アノード1130は、第3有効発光領域1135と少なくとも部分的に重なる第3本体部1132を含み、第3サブ画素ペア116の2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120は、2つの第3本体部1132の中心を結ぶ線の第3二等分線に対して略軸対称であり、第3二等分線は第2方向と平行である。このとき、
図9Aに示すように、2つのアノード1130又は2つの第3有効発光領域1135は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの位置対称の突起179が形成されている。これら2つの突起179によっては、第3サブ画素ペア116の発光の非対称性をさらに効果的に低下させ、ひいては第3サブ画素ペア116の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0130】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、各信号線群120は2本の信号線1200を含み、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130はそれぞれ1つの信号線群1200における2本の信号線1200と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120は隣接する。例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、複数のサブ画素群110は、第2方向に沿って配列されて複数のサブ画素群列210を形成し、第1方向に沿って配列されて複数のサブ画素群行310を形成しており、隣接する2つのサブ画素群列210は1/2ピッチだけずれて設置され、第2方向に沿って1/2ピッチだけずれて設置される。上記ピッチは、第2方向において隣接する2つのサブ画素群110における2つの第1サブ画素111の中心間の距離に等しく、各サブ画素群110で、第1サブ画素111、第2サブ画素112及び第3サブ画素ペア116が第2方向に沿って配列され、第3サブ画素ペア116の2つの第3サブ画素113が第1方向に配列される。つまり、各サブ画素群は当該表示基板の1つの重複ユニットとすることができる。
【0131】
例えば、いくつかの例では、第1サブ画素111は第1色の光を発光するように構成され、第2サブ画素112は第2色の光を発光するように構成され、第3サブ画素113は第3色の光を発光するように構成される。
【0132】
例えば、いくつかの例では、第1色は青の色であり、第2色は赤の色であり、第3色は緑の色である。それにより、当該表示基板は赤・緑・青サブ画素の配列構造である。勿論、本開示の実施例は、以上の場合を含むが、それに限定されず。上記第1色、第2色及び第3色は他の色であってもよい。
【0133】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第3本体部1132の形状は略五角形であり、五角形の直角辺は第2方向と略平行である。
【0134】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第3本体部1132の寸法の範囲は23~27ミクロンであり、第2方向における第3本体部1132の寸法の範囲は18~22ミクロンである。
【0135】
例えば、いくつかの例では、
図9Aに示すように、サブ画素群110が第3サブ画素113を含む場合、第3サブ画素113は第3発光層1134をさらに含む。このとき、画素限定層160は第3開口163をさらに含み、第3開口163は第3アノード1130を露出させる。第3発光層1134の少なくとも一部は第3開口163に位置するとともに第3アノード1130の露出された部分を覆う。第3開口163が限定する領域は第3サブ画素113の第3有効発光領域1135である。
【0136】
なお、第3アノード1130の第3本体部1132の面積は第3発光層1134の面積よりも僅かに大きくてもよい。また、第3発光層1134は、電界発光層自体及び電界発光層の両側に位置する他の機能層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層及び電子輸送層等々を含んでもよい。
【0137】
図9Bは本開示の一実施例に係る別の表示基板の構造模式図である。例えば、
図9Bに示すように、1つの第3サブ画素ペア116における2つの第3有効発光領域1135は1つの第3開口163を共有してもよく、つまり、第3開口163の面積は2つの第3有効発光領域1135の面積よりも僅かに大きく、第3開口1135にある発光層の面積は2つの第3本体部1132の面積よりも僅かに大きくてもよい。このとき、第3有効発光領域1135は第3開口163と第3本体部1132との重なる領域であってもよい。
【0138】
例えば、いくつかの例では、
図9Bに示すように、各第3サブ画素113は、第3発光層1135の第3アノード1132から離れる側に位置する第3カソード1136をさらに含む。
【0139】
なお、上記各有効発光領域(例えば、第1有効発光領域、第2有効発光領域又は第3有効発光領域)は、一般的に、規則的な形状、例えば、上記六角形、五角形、又は楕円形として設計される。しかし、実際の作製プロセスでは、形成された有効発光領域の形状は、一般的に、上記設計された規則形状と一定のずれがある。例えば、上記規則形状の各角は丸みを付けたものになる可能性があり、従って、上記各有効発光領域(例えば、第1有効発光領域、第2有効発光領域又は第3有効発光領域)の形状は丸みを付けた角を含むものであってもよい。また、実際に作製される有効発光領域の形状は設計された形状に比べて他の変化がある可能性もある。例えば、六角形として設計された有効発光領域の形状は、実際の作製でほぼ楕円形になる可能性がある。
【0140】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1サブ画素111が青の色のサブ画素で、第2サブ画素112が赤の色のサブ画素で、第3サブ画素113が緑の色のサブ画素である場合、第1サブ画素111の第1発光層1114の面積及び第2サブ画素112の第2発光層1124の面積がいずれも単一の第3サブ画素113の第3発光層1134の面積より大きく、且つ第1サブ画素111の第1発光層1114の面積が第2サブ画素112の第2発光層1124の面積より大きい。
【0141】
本開示の一実施例は表示基板を提供し、
図6に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と、ベース基板101上に設置された複数のサブ画素群110及び複数の信号線群120と、を含む。複数の信号線群120は第1方向に沿って間隔をおいて配列されている。各信号線群120は、第1信号線121及び第2信号線122を含み、第1信号線121及び第2信号線122がいずれも第1方向と交差する第2方向に沿って延在する。各信号線群120では、第1信号線121と第2信号線122とが順に配列されており、隣接する2つの信号線群120における第1信号線121及び第2信号線122の配列順序が同じである。複数のサブ画素群110は、第2方向に沿って配列されて複数のサブ画素群列を形成し、第1方向に沿って配列されて複数のサブ画素群行を形成する。隣接する2つのサブ画素群列は、1/2ピッチだけずれて設置され、ピッチが、第2方向において隣接する2つのサブ画素群の2つの第1サブ画素の中心間の距離に等しい。各サブ画素群110は1つの第1サブ画素111、1つの第2サブ画素112及び1つの第3サブ画素ペア116を含み、第3サブ画素ペア116が2つの第3サブ画素113を含む。各サブ画素群110では、第1サブ画素111、第2サブ画素112及び第3サブ画素ペア116が第2方向に沿って配列され、第3サブ画素ペア116における2つの第3サブ画素113が第1方向に沿って配列される。第1サブ画素111は第1アノード1110を含み、第2サブ画素112は第2アノード1120を含み、第3サブ画素113は第3アノード1130を含む。第1アノード1110は隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられ、第2アノード1120は隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130はそれぞれ1つの信号線群120と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120が隣接する。本開示の一実施例はさらに表示装置を提供する。当該表示装置は上記表示基板を含む。従って、当該表示装置によれば、各サブ画素のアノード及びアノード上の発光層(例えば、上記第1アノード及び第1アノード上の第1発光層、第2アノード及び第2アノード上の第2発光層、第3アノード及び第3アノード上の第1発光層)の発光の非対称性を効果的に低下させ、ひいては有効発光領域の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示装置の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができるため、表示品質を向上させ、且つユーザーエクスペリエンスを最適化する。
【0142】
例えば、いくつかの例では、当該表示装置は、スマートフォン、タブレットパソコン、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の表示機能を有するいずれかの製品又は部材であってもよい。
【0143】
本開示の一実施例はさらに表示基板を提供する。
図6及び7に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と、ベース基板101上に設置された複数のサブ画素群110及び複数の信号線群120と、を含む。複数の信号線群120は第1方向に沿って間隔をおいて配列される。複数の信号線群120のそれぞれには2本の信号線1200を含み、信号線1200が第1方向と交差する第2方向に沿って延在する。各サブ画素群110は、1つの青の色のサブ画素111及び1つの赤の色のサブ画素112を含む。青の色のサブ画素111は第1アノード1110を含み、赤の色のサブ画素112は第2アノード1120を含む。第1アノード1110は隣接する2つの信号線群120における4本の信号線1200と重ね合わせられ、第2アノード1120は隣接する2つの信号線群120における4本の信号線1200と重ね合わせられる。
【0144】
本開示の実施例に係る表示基板では、青の色のサブ画素111の第1アノード1110及び赤の色のサブ画素112の第2アノード1120はいずれも隣接する2つの信号線群120における4本の信号線1200と同時に重ね合わせられる。このとき、第1アノード1110は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。同様に、第2アノード1120は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第2アノード1110及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0145】
例えば、いくつかの例では、各信号線群120に含まれる2本の信号線1200は、データを伝送又は書き込むためのデータ線121、及び駆動電圧を伝送するための電源線122であってもよい。データ線及び電源線の厚さが大きいため、データ線及び電源線を覆う平坦層が当該表示基板を完全に平坦化できない。その結果、平坦層上のアノード及びアノード上の発光層が不平坦になってしまい、アノード及びアノード上の発光層には突起が現れるようにする。本開示の実施例に係る表示基板は、第1アノード及び第2アノードがいずれも隣接する2つの信号線群における4本の信号線と同時に重ね合わせられたことによって、第1アノード及び第2アノード上の発光層の発光の非対称性をなくすことができ、それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0146】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1アノード1110と重ね合わせられた4つの信号線1200のベース基板101への正投影は、第2方向に延在し、第1アノード1110のベース基板101への正投影を横切り、第2アノード1120と重ね合わせられた4つの信号線1200のベース基板101への正投影は、第2方向に延在し、第2アノード1120のベース基板101への正投影を横切る。
【0147】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、各サブ画素群110は1つの緑の色のサブ画素ペア116をさらに含み、各緑の色のサブ画素ペア116は2つの緑の色のサブ画素113を含み、各緑の色のサブ画素113は第3アノード1130を含み、緑の色サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130はそれぞれ1つの信号線群120の2本の信号線1200と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120は隣接する。このとき、第3サブ画素ペア116を全体として見ると、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130がそれぞれ1つの信号線群120と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120が隣接するので、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130はそれぞれ、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第3サブ画素ペア116の発光の非対称性を低下させ、ひいては第3サブ画素ペア116の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0148】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示基板を提供する。
図6及び7に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と、ベース基板101上に設置された複数のサブ画素群110及び複数の信号線群120と、を含む。複数の信号線群120は第1方向に沿って間隔をおいて配列され、各信号線群120は第1信号線121及び第2信号線122を含み、第1信号線121及び第2信号線122は第1方向と交差する第2方向に沿って延在する。各サブ画素群110は1つの第1サブ画素111を含み、第1サブ画素111は第1アノード1110及び第1有効発光領域1115を含み、第1アノード1110は、第1有効発光領域1115と少なくとも部分的に重なる第1本体部1112を含み、第1方向における隣接する2つの信号線群120の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の8~10倍であり、第1方向における第1本体部1112の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の15~17倍であり、第2方向における第1本体部1112の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の9~11倍である。第1方向における第1本体部1112の寸法が第1方向における第1信号線121の寸法の15~17倍であるので、隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。このとき、第1アノード1110は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性を低下させることができ、ひいては第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0149】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第1本体部1112の寸法と第2方向における第1本体部1112の寸法との比率をγ1とし、γ1の値の範囲は1.5~1.7である。
【0150】
例えば、いくつかの例では、各サブ画素群110は1つの第2サブ画素112をさらに含み、第2サブ画素112は第2アノード1120及び第2有効発光領域1125を含み、第2アノード1120は、第2有効発光領域1125と重なる第2本体部1122を含み、第1方向における隣接する2つの信号線群120の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の8~10倍であり、第1方向における第2本体部1122の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の12~14倍であり、第2方向における第2本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の4~6倍である。第1方向における第2本体部1122の寸法が第1方向における第1信号線121の寸法の12~14倍であるので、隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。このとき、第2アノード1120は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0151】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第2本体部1122の寸法と第2方向における第2本体部1122の寸法との比率をγ2とし、γ2の値の範囲は2.2~2.6である。
【0152】
例えば、いくつかの例では、各サブ画素群110は1つの第3サブ画素ペア116をさらに含み、各第3サブ画素ペア116は2つの第3サブ画素113を含み、各第3サブ画素113は第3アノード1130及び第3有効発光領域1135を含み、第3アノード1130は、第3有効発光領域1135と少なくとも部分的に重なる第3本体部1132を含み、第1方向における隣接する2つの信号線群120の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の8~10倍であり、第1方向における第3本体部1132の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の6~8倍であり、第2方向における第3本体部1132の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の7~9倍である。
【0153】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第2信号線122の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の1.3~1.4倍である。
【0154】
例えば、いくつかの例では、第1有効発光領域1115のベース基板101への正投影は第1アノード1112のベース基板101への正投影内にあり、第1有効発光領域1115のベース基板101への正投影のエッジと第1アノード1112のベース基板101への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンであり、第2有効発光領域1125のベース基板101への正投影は第2アノード1122のベース基板101への正投影内にあり、第2有効発光領域1125のベース基板101への正投影のエッジと第2アノード1122のベース基板101への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンであり、第3有効発光領域1135のベース基板101への正投影は第3アノード1132のベース基板101への正投影内にあり、第3有効発光領域1135のベース基板101への正投影のエッジと第3アノード1132のベース基板101への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンである。
【0155】
例えば、いくつかの例では、上記第1サブ画素は青の色のサブ画素で、上記第2サブ画素は赤の色のサブ画素で、上記第3サブ画素は緑の色のサブ画素である。本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示基板を提供する。
図6及び7に示すように、当該表示基板は、ベース基板101と、ベース基板101上に設置された複数のサブ画素群110及び複数の信号線群120と、を含む。複数の信号線群120は第1方向に沿って間隔をおいて配列され、各信号線群120は第1信号線121及び第2信号線122を含み、第1信号線121及び第2信号線122は第1方向と交差する第2方向に沿って延在する。各サブ画素群110は1つの青の色のサブ画素111及び1つの赤の色のサブ画素112を含み、青の色のサブ画素111は第1アノード1110及び第1有効発光領域1115を含み、赤の色のサブ画素112は第2アノード1120及び第2有効発光領域1125を含み、第1アノード1110は、第1有効発光領域1115と少なくとも部分的に重なる第1本体部1112を含み、第2アノード1120は、第2有効発光領域1125と少なくとも部分的に重なる第2本体部1122を含み、第1本体部1112のベース基板101への正投影の形状は略長尺形であり、第1本体部1112の延在方向は第2方向と交差し、第2本体部1122のベース基板101への正投影の形状は略長尺形であり、第2本体部1122の延在方向は第2方向と交差する。なお、上記第1本体部の延在方向及び第2本体部の延在方向は、第1方向と同じであってもよく、異なってもよい。
【0156】
本開示の実施例に係る表示基板では、第1サブ画素111の第1アノード1110の第1本体部1112の延在方向が第2方向と交差するので、第1本体部1112は隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。このとき、第1アノード1110は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。同様に、第2サブ画素112の第2アノード1120の第2本体部1122の延在方向が第2方向と交差するので、第2本体部1112は隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。このとき、第2アノード1120は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第2アノード1110及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0157】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、第1本体部1112の延在方向は第2方向と略垂直であり、第2本体部1122の延在方向は第2方向と略垂直である。このとき、第1本体部1112及び第2本体部1122の長さ(延在方向における寸法)が十分に大きい場合、第1本体部1112が隣接する2つの信号線群120を覆い、第2本体部1122が隣接する2つの信号線群120を覆うことを確保することができる。なお、上記「略垂直」は、第1本体部又は第2本体部の延在方向と第2方向との夾角の範囲が85~95度である場合を含む。
【0158】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、上記第1方向は第2方向と垂直である。このとき、第1本体部1112の延在方向は第1方向と略平行であってもよく、第2本体部1122の延在方向は第1方向と略平行であってもよい。なお、上記「略平行」は、第1本体部又は第2本体部の延在方向と第1方向との夾角の範囲が0~5度である場合を含む。
【0159】
例えば、いくつかの例では、第1方向における隣接する2つの信号線群120の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の8~10倍であり、第1方向における第1本体部1112の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の15~17倍であり、第2方向における第1本体部1112の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の9~11倍である。第1方向における第1本体部1112の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の15~17倍であるので、隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。このとき、第1アノード1110は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第1アノード1110及び第1アノード1110上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0160】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第1信号線121の寸法は3~4ミクロンである。
【0161】
例えば、いくつかの例では、第1方向における隣接する2つの信号線群120の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の8~10倍であり、第1方向における第2本体部1122の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の12~14倍であり、第2方向における第2本体部の寸法は第1方向における第1信号線の寸法の4~6倍である。第2本体部1122は、第1方向における寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の12~14倍であるので、隣接する2つの信号線群120を覆うことができる。このとき、第2アノード1120は、信号線群120と重ね合わせられた位置に突起が形成されても、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた第2アノード1120の位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性を低下させ、ひいては第2アノード1120及び第2アノード1120上の発光層の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象を改善し、ひいてはなくすことができる。
【0162】
例えば、いくつかの例では、第1方向における第2信号線122の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の1.3~1.4倍である。つまり、第2信号線122の幅が比較的に広いため、駆動電圧を伝送することに適用する。
【0163】
例えば、いくつかの例では、各サブ画素群120は1つの緑の色のサブ画素ペア116をさらに含み、各緑の色のサブ画素ペア116は2つの緑の色のサブ画素113を含み、各緑の色のサブ画素113は第3アノード1130及び第3有効発光領域1135を含み、第3アノード1130は、第3有効発光領域1135と少なくとも部分的に重なると共に、1つの信号線群120を覆う第3本体部1132を含み、緑の色のサブ画素ペア116における2つの第3本体部1132と重ね合わせられた2つの信号線群120は隣接する。このとき、第3サブ画素ペア116を全体としてみると、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130がそれぞれ1つの信号線群120と重ね合わせられ、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130と重ね合わせられた2つの信号線群120が隣接するので、第3サブ画素ペア116における2つの第3アノード1130はそれぞれ、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた位置に2つの突起が形成され、これら2つの突起によって、第3サブ画素ペア116の発光の非対称性を低下させ、ひいては第3サブ画素ペア116の発光の非対称性をなくすことができる。それにより、当該表示基板の法線の左右両側から表示基板の法線に対して同じ角度で観察する際に生じたカラーシフト現象をさらに改善し、ひいてはなくすことができる。
【0164】
例えば、いくつかの例では、第1方向における隣接する2つの信号線群120の間の間隔の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の8~10倍であり、第1方向における第3本体部1132の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の6~8倍であり、第2方向における第3本体部1132の寸法は第1方向における第1信号線121の寸法の7~9倍である。このとき、1つの第3サブ画素ペア116では、第1方向における2つの第3本体部1132の寸法は少なくとも第1方向における第1信号線121の寸法の12~16倍であるので、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられることができる。
【0165】
例えば、いくつかの例では、第1有効発光領域1115のベース基板101への正投影は第1アノード1112のベース基板101への正投影内にあり、第1有効発光領域1115のベース基板101への正投影のエッジと第1アノード1112のベース基板101への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンであり、第2有効発光領域1125のベース基板101への正投影は第2アノード1122のベース基板101への正投影内にあり、第2有効発光領域1125のベース基板101への正投影のエッジと第2アノード1122のベース基板101への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンであり、第3有効発光領域1135のベース基板101への正投影は第3アノード1132のベース基板101への正投影内にあり、第3有効発光領域1135のベース基板101への正投影のエッジと第3アノード1132のベース基板101への正投影のエッジとの最短距離の範囲は1~3ミクロンである。
【0166】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示基板を提供し、該表示基板は、
図6に示すように、ベース基板101と、複数のサブ画素群110と、第1方向に沿って間隔をおいて配列される複数の信号線群120であって、各信号線群120は第1信号線121及び第2信号線122を含み、第1信号線121及び第2信号線122はいずれも第1方向と交差する第2方向に沿って延在し、各信号線群120において第1信号線121と第2信号線122とが順に配列され、隣接する2つの信号線群120の第1信号線121及び第2信号線122の配列順序が同じである複数の信号線群120と、を含み、各サブ画素群120は1つの第1サブ画素111を含み、第1サブ画素111は、隣接する2つの信号線群120と重ね合わせられた第1アノード1110を含む。
【0167】
例えば、いくつかの例では、
図6に示すように、隣接する2つの信号線群120は、第1方向に沿って配列された第1信号線群1201及び第2信号線群1202を含み、第1信号線群1201のうち、第1信号線121が第2信号線122の第2信号線群1202から離れる一方側に位置し、第2信号線群1202のうち、第1信号線121が第2信号線122の第1信号線群1201に近い側に位置する。なお、次の点に注意する必要がある。
【0168】
(1)本開示の実施例の図面は、本開示の実施例に関する構造のみに関し、他の構造は通常の設計を参照すればよい。
【0169】
(2)矛盾がない場合、本開示の同一実施例及び異なる実施例の特徴を組み合わせてもよい。
【0170】
以上は、本開示の実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲はそれに制限されず、当業者であれば、本開示の技術範囲内に容易に想到し得る変化又は置換はすべて本開示の保護範囲に含まれる。したがって、本開示の保護範囲は請求項の保護範囲を基準にする。
【符号の説明】
【0171】
10 ベース基板
20 画素駆動回路
25 信号線群
251 データ線
252 電源線
30 平坦層
40 アノード
50 発光層
60 カソード
70 非対象凸起
80 画素限定相
90 有効発行領域
91 青の色の有効発光領域
92 赤の色の有効発光領域
93 緑の色の有効発光領域
101 ベース基板
110 サブ画素群
111 第1サブ画素
1110 第1アノード
1112 第1本体部
1114 第1発光層
1115 第1有効発光領域
1116 第1カソード
170 突起
171 第1接続電極
112 第2サブ画素
1120 第2アノード
1122 第2本体部
1124 第2発光層
1125 第2有効発光領域
1126 第2カソード
172 第2接続電極
113 第3サブ画素
116 第3サブ画素ペア
1130 第3アノード
1132 第3本体部
1134 第3発光層
1135 第3有効発光領域
1136 第3カソード
173 第3接続電極
175 突起
179 突起
120 信号線群
121 データ線
122 電源線
1200 信号線
1201 第1信号線群
1202 第2信号線群
160 画素限定層
161 第1開口
162 第2開口
163 第3開口
220 画素駆動回路
230 平坦層
310 半導体層
320 第1導電層
330 第2導電層
340 第3導電層
341 第1接続部
342 第2接続部
381~388 ビアホール
T1~T7 薄膜トランジスタ
D1~D7 ドレイン
S1~S7 ソース
G1~G7 ゲート
GL ゲート線
EM エミッション制御線
RL 初期化線
Cst コンデンサ
CE1 第1電極
CE2 第2電極