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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】浴室モニター機能付きリモコン装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/196 20220101AFI20230816BHJP
   F24H 15/395 20220101ALI20230816BHJP
   F24H 15/45 20220101ALI20230816BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20230816BHJP
   H04R 3/02 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
F24H15/196 301W
F24H15/196 301Y
F24H15/395
F24H15/45 101
H04M9/00 D
H04R3/02
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020007221
(22)【出願日】2020-01-21
(65)【公開番号】P2021113657
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】江平 浩太
(72)【発明者】
【氏名】豊田 聡史
(72)【発明者】
【氏名】大矢 裕周
(72)【発明者】
【氏名】吉田 晶子
【審査官】大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-230245(JP,A)
【文献】特開2011-163725(JP,A)
【文献】特開2004-309061(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00
F24H 15/00 - 15/493
H04R 3/02
H04M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室内設置の浴室内リモコンからの音声を、前記浴室内リモコンに接続された浴室外設置の浴室外リモコンに出力する浴室モニターを行う浴室モニター装置であって、
前記浴室内リモコンは、
操作を行うスイッチと、
該スイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を出力する浴室内ガイド音声出力回路と、
前記浴室内操作ガイド音信号を増幅する浴室内スピーカアンプと、
該浴室内スピーカアンプからの信号を再生する浴室内スピーカと、
浴室の音声を集音する浴室内マイクと、
該浴室内マイクからの音声信号を増幅する浴室内マイクアンプと、
該浴室内マイクアンプで増幅された音声信号を前記浴室外リモコンに送信する送信手段とを備え、
前記浴室外リモコンは、
該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力する浴室外ガイド音声出力回路と、
前記浴室外操作ガイド音信号および前記浴室内リモコンの送信手段からの音声信号を増幅する浴室外スピーカアンプと、
該浴室外スピーカアンプからの信号を再生する浴室外スピーカとを備え、
前記浴室モニターの作動中において前記浴室内リモコンのスイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を再生する場合に、前記浴室外スピーカへの浴室外操作ガイド音信号を、遮断または抑制する信号抑制手段を設けたことを特徴とする浴室モニター機能付きリモコン装置。
【請求項2】
浴室内設置の浴室内リモコンからの音声を、前記浴室内リモコンに接続された浴室外設置の浴室外リモコンに出力する浴室モニターを行う浴室モニター装置であって、
前記浴室内リモコンは、
操作を行うスイッチと、
該スイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を出力する浴室内ガイド音声出力回路と、
前記浴室内操作ガイド音信号を増幅する浴室内スピーカアンプと、
該浴室内スピーカアンプからの信号を再生する浴室内スピーカと、
浴室の音声を集音する浴室内マイクと、
該浴室内マイクからの音声信号を増幅する浴室内マイクアンプと、
該浴室内マイクアンプで増幅された音声信号を前記浴室外リモコンに送信する送信手段とを備え、
前記浴室外リモコンは、
該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力する浴室外ガイド音声出力回路と、
前記浴室外操作ガイド音信号および前記浴室内リモコンの送信手段からの音声信号を増幅する浴室外スピーカアンプと、
該浴室外スピーカアンプからの信号を再生する浴室外スピーカとを備え、
前記浴室モニターの作動中において前記浴室内リモコンのスイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を再生する場合に、前記浴室内スピーカへの浴室内操作ガイド音信号を遮断または抑制する信号抑制手段を設け
前記浴室モニターの作動中において、前記浴室内リモコンのスイッチが操作された場合、前記信号抑制手段は、前記浴室内スピーカへの浴室内操作ガイド音信号を遮断し、前記浴室外リモコンは、前記浴室外ガイド音声出力回路で該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力するようにしたことを特徴とする浴室モニター機能付きリモコン装置。
【請求項3】
浴室内設置の浴室内リモコンからの音声を、前記浴室内リモコンに接続された浴室外設置の浴室外リモコンに出力する浴室モニターを行う浴室モニター装置であって、
前記浴室内リモコンは、
操作を行うスイッチと、
該スイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を出力する浴室内ガイド音声出力回路と、
前記浴室内操作ガイド音信号を増幅する浴室内スピーカアンプと、
該浴室内スピーカアンプからの信号を再生する浴室内スピーカと、
浴室の音声を集音する浴室内マイクと、
該浴室内マイクからの音声信号を増幅する浴室内マイクアンプと、
該浴室内マイクアンプで増幅された音声信号を前記浴室外リモコンに送信する送信手段とを備え、
前記浴室外リモコンは、
該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力する浴室外ガイド音声出力回路と、
前記浴室外操作ガイド音信号および前記浴室内リモコンの送信手段からの音声信号を増幅する浴室外スピーカアンプと、
該浴室外スピーカアンプからの信号を再生する浴室外スピーカとを備え、
前記浴室モニターの作動中において前記浴室内リモコンのスイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を再生する場合に、前記浴室内マイクアンプからの音声信号を抑制する信号抑制手段を設けたことを特徴とする浴室モニター機能付きリモコン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、浴室内場所で入力した音声を離間した浴室外場所で出力する浴室モニター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものにおいては、台所室内に設置された浴室外リモコンと、浴室内に設置された浴室内リモコンとの2つのリモコンからリモコンシステムを構築する場合がある。このように、複数個のリモコンを設置する場合には、各リモコン間で相互に音声による通話ができるように、リモコンシステムにインターホン機能が組み込まれているものがしられていた。(例えば特許文献1参照)
【0003】
また、特許文献2のように、リモコンの制御装置に登録された音声を出力回路にて再生することにより、音声案内を行うリモコン装置が知られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-163725号公報
【文献】特開2010-230245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、通話中に両リモコンのスピーカからリモコン操作による情報をガイド音声として報知すると、一方のリモコンに向けたガイド音声と、他方のリモコン向けたガイド音声を他方に設けたマイクが入力し、一方のリモコンに設けたスピーカから出力することによるガイド音声とにより、前記一方のリモコンのスピーカから2重のガイド音声が報知されることになり、前記一方にいる使用者はガイド音声が聞き取りづらく不快に感じるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、浴室内設置の浴室内リモコンからの音声を、前記浴室内リモコンに接続された浴室外設置の浴室外リモコンに出力する浴室モニターを行う浴室モニター装置であって、前記浴室内リモコンは、操作を行うスイッチと、該スイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を出力する浴室内ガイド音声出力回路と、前記浴室内操作ガイド音信号を増幅する浴室内スピーカアンプと、該浴室内スピーカアンプからの信号を再生する浴室内スピーカと、浴室の音声を集音する浴室内マイクと、該浴室内マイクからの音声信号を増幅する浴室内マイクアンプと、該浴室内マイクアンプで増幅された音声信号を前記浴室外リモコンに送信する送信手段とを備え、前記浴室外リモコンは、該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力する浴室外ガイド音声出力回路と、前記浴室外操作ガイド音信号および前記浴室内リモコンの送信手段からの音声信号を増幅する浴室外スピーカアンプと、該浴室外スピーカアンプからの信号を再生する浴室外スピーカとを備え、前記浴室モニターの作動中において前記浴室内リモコンのスイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を再生する場合に、前記浴室外スピーカへの浴室外操作ガイド音信号を、遮断または抑制する信号抑制手段を設けた。
【0007】
また、請求項2では、浴室内設置の浴室内リモコンからの音声を、前記浴室内リモコンに接続された浴室外設置の浴室外リモコンに出力する浴室モニターを行う浴室モニター装置であって、前記浴室内リモコンは、操作を行うスイッチと、該スイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を出力する浴室内ガイド音声出力回路と、前記浴室内操作ガイド音信号を増幅する浴室内スピーカアンプと、該浴室内スピーカアンプからの信号を再生する浴室内スピーカと、浴室の音声を集音する浴室内マイクと、該浴室内マイクからの音声信号を増幅する浴室内マイクアンプと、該浴室内マイクアンプで増幅された音声信号を前記浴室外リモコンに送信する送信手段とを備え、前記浴室外リモコンは、該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力する浴室外ガイド音声出力回路と、前記浴室外操作ガイド音信号および前記浴室内リモコンの送信手段からの音声信号を増幅する浴室外スピーカアンプと、該浴室外スピーカアンプからの信号を再生する浴室外スピーカとを備え、前記浴室モニターの作動中において前記浴室内リモコンのスイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を再生する場合に、前記浴室内スピーカへの浴室内操作ガイド音信号を遮断または抑制する信号抑制手段を設け、前記浴室モニターの作動中において、前記浴室内リモコンのスイッチが操作された場合、前記信号抑制手段は、前記浴室内スピーカへの浴室内操作ガイド音信号を遮断し、前記浴室外リモコンは、前記浴室外ガイド音声出力回路で該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力するようにした。
【0008】
また、請求項3では、浴室内設置の浴室内リモコンからの音声を、前記浴室内リモコンに接続された浴室外設置の浴室外リモコンに出力する浴室モニターを行う浴室モニター装置であって、前記浴室内リモコンは、操作を行うスイッチと、該スイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を出力する浴室内ガイド音声出力回路と、前記浴室内操作ガイド音信号を増幅する浴室内スピーカーアンプと、該浴室内スピーカアンプからの信号を再生する浴室内スピーカと、浴室の音声を集音する浴室内マイクと、該浴室内マイクからの音声信号を増幅する浴室内マイクアンプと、該浴室内マイクアンプで増幅された音声信号を前記浴室外リモコンに送信する送信手段とを備え、前記浴室外リモコンは、該スイッチの操作に応じた浴室外操作ガイド音信号を出力する浴室外ガイド音声出力回路と、前記浴室外操作ガイド音信号および前記浴室内リモコンの送信手段からの音声信号を増幅する浴室外スピーカアンプと、該浴室外スピーカアンプからの信号を再生する浴室外スピーカとを備え、前記浴室モニターの作動中において前記浴室内リモコンのスイッチの操作に応じた浴室内操作ガイド音信号を再生する場合に、前記浴室内マイクアンプからの音声信号を抑制する信号抑制手段を設けた。
【発明の効果】
【0009】
この発明の請求項1によれば、前記浴室内リモコンまたは前記浴室外リモコンのスイッチの操作に応じて、前記浴室内ガイド音声出力回路と前記浴室外ガイド音声出力回路からスイッチ操作に基づいて音信号を出力するが、前記浴室モニター機能中であった場合、前記信号抑制手段は、前記浴室外ガイド音声出力回路からの信号を遮断することで、前記浴室内マイクで拾った前記浴室内ガイド音声出力回路からの報知と、前記浴室外ガイド音声出力回路からの報知とで、前記浴室外スピーカからの2重報知になってしまうことを防止することができると共に浴室モニター機能を中断することなく、浴室内で発生する音声を前記浴室外リモコンで聞くことができるので、安全な入浴を提供することができる。
【0010】
また、この請求項2によれば、前記浴室内リモコンまたは前記浴室外リモコンのスイッチが操作されると、前記浴室内ガイド音声出力回路と前記浴室外ガイド音声出力回路からスイッチ操作に基づいて音信号を出力するが、浴室モニター機能中であった場合、前記信号抑制手段は、前記浴室内ガイド音声出力回からの信号を遮断するので、前記浴室内リモコンの前記浴室内スピーカから報知したガイド音声を前記浴室内マイクで入力され前記浴室外スピーカから出力されることがなくなり、前記浴室外リモコンで報知されるのは、前記浴室外ガイド音声出力回路からの報知のみとなるので、2重報知になってしまうことを防止することができる共に、浴室モニター機能を中断することなく、浴室内で発生する音声を前記浴室外リモコンで聞くことができるので、安全な入浴を提供することができる。
【0011】
また、この請求項3によれば、前記浴室内スピーカからスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知すると、前記浴室内マイクでガイド音声を入力してしまうが、前記信号抑制手段は、浴室モニター機能中にガイド音声が報知されると一時的に信号を抑制させるため、前記浴室内マイクで入力されたガイド音声が前記浴室外スピーカで出力されるとき、抑制されたガイド音声を出力されることとなるので、前記浴室外スピーカのガイド音声の2重報知を軽減することができると共に、浴室モニター機能を中断することなく、浴室内で発生する音声を前記浴室外リモコンで聞くことができるので、安全な入浴を提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の一実施形態の概略構成図
図2】この発明のブロック図
図3】各リモコンの連携時のブロック図
図4】浴室モニター機能時のブロック図
図5】音声ガイド機能時のブロック図
図6】第1実施形態のブロック図
図7】第1実施形態のフローチャート図
図8】第2実施形態のブロック図
図9】第2実施形態のフローチャート図
図10】第3実施形態のブロック図
図11】第3実施形態のフローチャート図
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、この発明の一実施形態における浴室モニター機能付きリモコン装置を図1に基づいて説明する。
本発明の一実施の形態に係る浴室モニター機能付きリモコン装置1は、通常屋外に配置される給湯器2を遠隔操作する浴室内リモコン3、浴室外リモコン4に内蔵される装置である。
【0014】
浴室内リモコン3は浴室に、浴室外リモコン4は台所に配置され、通常、浴室内リモコン3及び浴室外リモコン4は、図2に示すように、運転スイッチ5、通話スイッチ6、給湯温度の調節スイッチ7、風呂自動スイッチ8が設けられていると共に、液晶、蛍光表示管、発光ダイオード等を用いて給湯温度、風呂の温度、運転状況等を表示する表示部9を備えている。
【0015】
浴室内リモコン3、浴室外リモコン4には、それぞれ図3に示すような浴室モニター装置10が設けられ、それぞれにCPU、RAM、ROM及びI/Oを備えた制御手段1112を有している。
【0016】
浴室内リモコン3のスイッチが操作されると、浴室内リモコン3の制御手段11及び浴室外リモコン4の制御手段12は、給湯器系の制御回線13を伝搬する搬送波によって相互連携されている。
即ち図3に基づいて説明すると、浴室内リモコン3のスイッチが操作されると、その操作内容に基づいて浴室内リモコン3の制御手段11に出力され、制御手段11から浴室外リモコン4の制御手段12への制御信号の伝搬は、制御手段11からの制御信号を変調回路14によって高周波信号に変調して制御回線13に送り、制御手段11から制御手段12への信号の受信は送られた高周波信号を検波回路15によって復調し、制御手段12に入力している。
これによって、制御手段11、12内のCPUには同一の情報が入力され、両者が一体となって一つの動作をするようになっている。また、制御回線13でつながっている本体機器の本体制御装置にも同一の情報が入力されている。
【0017】
また、浴室外リモコン4のスイッチが操作された場合では、浴室外リモコン4の制御手段12から浴室内リモコン3の制御手段11への制御信号の伝搬は、制御手段12からの制御信号を変調回路16によって高周波信号に変調して制御回線13に送り、制御手段12から制御手段11への信号の受信は、送られる高周波信号を検波回路17によって復調し、制御手段11に入力している。
これにより、浴室外リモコン4で操作されたときも上述のように、制御手段11、12内のCPUには同一の情報が入力され、両者が一体となって一つの動作をするようになる。
【0018】
次にこの浴室モニター機能付きリモコン装置の動作について図4に基づいて詳しく説明する。
まず、浴室内の音を浴室外に所定時間(ここでは1時間)出力し続ける浴室モニター機能は、浴室内リモコン3または浴室外リモコン4の通話スイッチ6を長押しすることで、操作内容が制御手段11(12)に入力され、情報が本体制御装置及びもう一方の制御手段12(11)に入力されることで浴室モニター機能がオンになる。また、再び浴室モニター中に通話スイッチ6を長押しすると、浴室モニター機能をオフとなる。
【0019】
次に、浴室モニター機能での各器具への制御について説明する。
浴室内リモコン3に設けられている浴室モニター装置10は、音声の入力を行う浴室内マイク18、浴室内マイク18で集音した音信号を増幅する浴室内マイクアンプ19、浴室内マイクアンプ19から送られてきた音信号を高周波信号に変調して制御回線13に送る変調回路20が設けられている。
【0020】
また、浴室外リモコン4に設けられている浴室モニター装置10は、音声の出力を行う浴室外スピーカ21、音信号を増幅させる浴室外スピーカアンプ22、浴室内リモコン3から送られてきた高周波信号を音信号に復調する検波回路23が設けられている。
【0021】
即ち、浴室内で発生した音声は浴室内マイク18で集音され、集音した音信号は浴室内マイクアンプ21によって増幅され、変調回路22によって所定の周波数の高周波信号に変調されて制御回線13に送られる。
【0022】
一方、制御回線13からの高周波信号は、検波回路20を通じて復調されてその音信号を浴室外スピーカアンプ24によって増幅されて浴室外スピーカ20によって音に変換され、浴室外リモコン4の近傍にいる人が浴室内で発生する音声を聞くことができる。
【0023】
次に図5に基づいて、浴室内リモコン3のスイッチ操作により、情報を報知するガイド音声機能を説明する。
浴室内リモコン3には、1又は2以上の特定の音声メッセージを記録した浴室内ガイド音声出力回路24、音声の出力を行う浴室内スピーカ25、音信号を増幅させる浴室内スピーカアンプ26が設けられている。
また、浴室外リモコン4には、1又は2以上の特定の音声メッセージを記録した浴室内ガイド音声出力回路27が設けられている。
【0024】
これにより、浴室内リモコン3のスイッチを操作すると、その操作内容に基づいて浴室内リモコン3の制御手段11に出力され、制御手段11からの制御信号を変調回路14によって高周波信号に変調して制御回線13に送ると共に、浴室内ガイド音声出力回路24にも送られる。
【0025】
そして、浴室内ガイド音声出力回路24は、浴室内リモコン3で操作された情報についての音信号を出力し、浴室内スピーカアンプ26で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ25でガイド音声の出力を行う。
【0026】
また、制御回線13から浴室外リモコン4側に送られた高周波信号は検波回路15によって復調し、制御手段12に入力すると共に、制御手段12は復調した制御信号を浴室外ガイド音声出力回路27に送り、浴室外ガイド音声出力回路27は制御信号に基づいて音信号を出力し、浴室外スピーカアンプ22で音信号を増幅させ、浴室外スピーカ21で外と音声の出力を行う。
【0027】
このガイド音声機能の説明は、浴室内リモコン3の操作によってガイド音声を出力させたが、浴室外リモコン4を操作したときも同様に、浴室内リモコン3及び浴室外リモコン4の両リモコンからガイド音声を出力することができる。
【0028】
このように、浴室内リモコン3で操作された内容について、制御手段14、15内のCPUには同一の情報が入力され、両者が一体となって一つの動作をするようになると共に、操作された内容について両方のリモコンから音声が出力されるので、操作された側にいる人も操作内容を確認でき、他リモコンの側にいる人にも操作内容を周知させることができる。
【0029】
次に浴室モニター機能とガイド音声機能を両立させる場合について、図6図7に基づいて第1実施形態を説明する。
28は浴室外リモコン4の浴室外ガイド音声出力回路27から出力された信号を抑制または遮断する信号抑制手段である。
【0030】
まず制御手段11、12は、各種スイッチである運転スイッチ5及び調節スイッチ7及び風呂自動スイッチ8等が操作されたかを確認し(S1)、各種スイッチである調節スイッチ6及び運転スイッチ8等が操作されたことを検知すると(S1がYes)、操作内容に基づいてそれぞれのリモコンのガイド音声出力回路に出力される(S2)。
【0031】
このとき、制御手段12は、浴室モニター機能が行われているか否かを確認し(S3)、浴室モニター機能が行われている場合(S3がYes)、浴室外リモコン4の制御手段12は、信号抑制手段28で浴室外ガイド音声出力回路27から出力される音信号を遮断する(S4)。
【0032】
そして、浴室内リモコン3の制御手段11は、ガイド音発生手段24から音信号を出力された音信号を浴室内スピーカアンプ26で増幅させ、浴室内スピーカ25からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知する(S5)。
【0033】
また、浴室モニター機能が行われていない場合(S3がNo)、浴室外リモコン4の制御手段12は、浴室外ガイド音発生手段27から出力された音信号を浴室外スピーカアンプ22で増幅させ、浴室内スピーカ21からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知すると共に、浴室内リモコン3の制御手段11は、ガイド音発生手段24から音信号を出力させ、浴室内スピーカアンプ26で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ25からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知する(S6)。
【0034】
このように、浴室内リモコン3または浴室外リモコン4のスイッチが操作されると、浴室内ガイド音声出力回路24と浴室外ガイド音声出力回路27からスイッチ操作に基づいて音信号を出力するが、浴室モニター機能中であった場合、信号抑制手段28は、浴室外ガイド音声出力回路27からの信号を遮断するので、浴室内マイクで拾った浴室内ガイド音声出力回路24からの報知と、浴室外ガイド音声出力回路27からの報知とで、浴室外スピーカ21からの2重報知になってしまうことを防止することができる。
【0035】
また、浴室モニター機能中であった場合、浴室外ガイド音声出力回路27から音信号を遮断するが、浴室内ガイド音声出力回路24から出力され浴室内スピーカ25で報知されたガイド音声を、浴室内マイク18で拾い、浴室モニター機能により浴室外スピーカ21に報知させているので、浴室内及び浴室外に確実にガイド音声を報知することができる。
【0036】
また、この第一の実施形態であれば、入浴者が安全に入浴しているかを確認するための機能である浴室モニター機能を中断することなく、浴室内で発生する音声を浴室外リモコン4で聞くことができるので、安全な入浴を提供することができると共に、2重報知をさせることがなく、聞き取りやすい音声でガイド音声を報知することができる。
【0037】
次に、図8図9に基づいて第2実施形態を説明する。
28は浴室内リモコン3の浴室内ガイド音声出力回路24から出力された信号を抑制または遮断する信号抑制手段である。
【0038】
まず制御手段11、12は、各種スイッチである運転スイッチ5及び調節スイッチ7及び風呂自動スイッチ8等が操作されたかを確認し(S7)、各種スイッチが操作されたことを検知すると(S7がYes)、操作内容に基づいてそれぞれのリモコンのガイド音声出力回路に出力させる(S8)。
【0039】
このとき、制御手段11は、浴室モニター機能が行われているか否かを確認し(S9)、浴室モニター機能が行われている場合(S9がYes)、浴室内リモコン3の制御手段11は、信号抑制手段28で浴室内ガイド音声出力回路24から出力される音信号を遮断する(S10)。
【0040】
そして、浴室内リモコン4の制御手段11は、ガイド音声発生手段27から音信号を出力させ、浴室外スピーカアンプ22で音信号を増幅させ、浴室外スピーカ21からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知する(S11)。
【0041】
また、浴室モニター機能が行われていない場合(S9がNo)、浴室外リモコン4の制御手段12は、浴室外ガイド音発生手段27から音信号を出力させ、浴室外スピーカアンプ22で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ21からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知すると共に、浴室内リモコン3の制御手段11は、ガイド音発生手段24から音信号を出力させ、浴室内スピーカアンプ26で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ25からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知する(S12)。
【0042】
このように、浴室内リモコン3または浴室外リモコン4のスイッチが操作されると、浴室内ガイド音声出力回路24と浴室外ガイド音声出力回路27からスイッチ操作に基づいて音信号を出力するが、浴室モニター機能中であった場合、信号抑制手段28は、浴室内ガイド音声出力回路24からの信号を遮断するので、浴室内リモコン3の浴室内スピーカ25から報知したガイド音声を浴室内マイク18で入力され浴室外スピーカから出力されることがなくなり、浴室外リモコン4で報知されるのは、浴室外ガイド音声出力回路24からの報知のみとなるので、2重報知になってしまうことを防止することができる。
【0043】
また、入浴者が安全に入浴しているかを確認するための機能である浴室モニター機能を中断することなく、浴室内で発生する音声を前記浴室外リモコンで聞くことができるので、安全な入浴を提供することができる
【0044】
次に、図10図11に基づいて第3実施形態を説明する。
図10は浴室モニター機能中にリモコン操作によりガイド音声機能を行う場合のブロック図であり、このときの制御を図11のフローチャートであり、28は浴室内リモコン3の浴室内マイクアンプ19から出力された信号を抑制する信号抑制手段である。
【0045】
まず制御手段11、12は、各種スイッチである運転スイッチ5及び調節スイッチ7及び風呂自動スイッチ8等が操作されたかを確認し(S13)、各種スイッチである調節スイッチ6及び運転スイッチ8等が操作されたことを検知すると(S13がYes)、操作内容に基づいてそれぞれのリモコンのガイド音声出力回路に出力させる(S14)。
【0046】
このとき、制御手段11、12は、浴室モニター機能が行われているか否かを確認し(S15)、浴室モニター機能が行われている場合(S15がYes)、浴室外リモコン3の制御手段11は、信号抑制手段28は浴室内マイクアンプ19から出力される音信号を抑制する(S16)。
【0047】
そして、浴室内リモコン3の制御手段11は、ガイド音発生手段24から音信号を出力させ、浴室内スピーカアンプ26で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ25からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知し、浴室外リモコン4の制御手段12は、ガイド音発生手段27から音信号を出力させ、浴室外スピーカアンプ22で音信号を増幅させ、浴室外スピーカ21からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知する(S17)。
【0048】
このとき、浴室内スピーカ25からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知すると、浴室内マイク18でガイド音声を入力してしまうが、信号抑制手段28は、浴室モニター機能中にガイド音声が報知されると一時的に信号を抑制させるため、浴室内マイク18で入力されたガイド音声が浴室外スピーカ21で出力されるとき、抑制されたガイド音声を出力されることとなるので、浴室外スピーカ21のガイド音声の2重報知を軽減することができると共に、浴室モニター機能を中断することなく、浴室内で発生する音声を浴室外リモコン4で聞くことができるので、安全な入浴を提供することができる。
【0049】
また、浴室モニター機能が行われていない場合(S15がNo)、浴室外リモコン4の制御手段12は、浴室外ガイド音発生手段27から音信号を出力させ、浴室外スピーカアンプ22で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ21からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知すると共に、浴室内リモコン3の制御手段11は、ガイド音発生手段24から音信号を出力させ、浴室内スピーカアンプ26で音信号を増幅させ、浴室内スピーカ25からスイッチの操作による操作内容の変更をガイド音声で報知する(S18)。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で改変可能なものであり、例えば、信号抑制手段28が信号を抑制もしくは遮断するのは、スイッチ操作により浴室内ガイド音声出力回路24と浴室外ガイド音声出力回路27とからガイド音声が出力されたタイミングであるが、リモコンに人感センサを設けて、人感センサでリモコンを操作しようと指を近づけたときの検出値で信号抑制手段28の遮断もしくは抑制のタイミングを決めても良い。
【0051】
また、本実施形態では、信号抑制手段28を回線途中に設けて信号の遮断もしくは抑制を行っているが、制御手段11、12内に設け、ガイド音声出力回路27、28や、浴室内マイクアンプ19に直接遮断もしくは抑制の指示を出しても良い。また、信号抑制手段28を給湯機2内の本体制御装置に設けて遮断もしくは抑制の指示を出しても良い。
【0052】
また、信号抑制手段28は、信号の抑制もしくは遮断を行うもので、第1実施形態及び第2実施形態では、信号抑制手段28は信号の遮断を行っているが、少なくとも2重音声を防止できる程度まで抑制することで2重音声を防止することができる。また、第3実施形態では、信号抑制手段28は信号の抑制を行っているが、遮断することも可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 浴室モニター機能付きリモコン装置
3 浴室内リモコン
4 浴室外リモコン
11 制御手段(浴室内)
12 制御手段(浴室外)
18 浴室内マイク
19 浴室内マイクアンプ
21 浴室外スピーカ
22 浴室外スピーカアンプ
24 浴室内ガイド音声出力回路
25 浴室内スピーカ
26 浴室内スピーカアンプ
27 浴室外ガイド音声出力回路
28 信号抑制手段
図1
図2
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