IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝エネルギーシステムズ株式会社の特許一覧

特許7332503粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法
<>
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図1
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図2
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図3
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図4
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図5
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図6
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図7
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図8
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図9
  • 特許-粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】粒子線ビーム品質評価装置及び粒子線ビーム品質評価方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/10 20060101AFI20230816BHJP
   A61B 6/00 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
A61N5/10 Q
A61B6/00 390A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020034847
(22)【出願日】2020-03-02
(65)【公開番号】P2021137106
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】弁理士法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島田 知弥
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-012308(JP,A)
【文献】特開平11-064530(JP,A)
【文献】特開2014-124407(JP,A)
【文献】国際公開第2018/160742(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 5/10
A61B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子線ビームの照射ポートの骨材の先端に形成された穴に貫入するピンにより装着されるアタッチメントと、
前記粒子線ビームを入射させ第1品質を評価する第1評価部と、
前記アタッチメントに接続され前記第1評価部を支持する第1フレームと、
前記粒子線ビームを入射させ第2品質を評価する第2評価部と、
前記第1フレームから交換して前記アタッチメントに接続され前記第2評価部を支持する第2フレームと、
前記第1評価部と前記第1フレームとの位置関係を調節する第1調節部と、
前記第2フレームに設けられ、前記第2評価部をビーム軸に沿って移動させる支持部材と、
前記第2評価部と前記支持部材との位置関係を調節する第2調節部と、
を備える粒子線ビーム品質評価装置。
【請求項2】
請求項1に記載の粒子線ビーム品質評価装置において、
前記第2フレームは、前記第2評価部を端部に移動させた場合、ファントムを挿入させるスペースが形成される粒子線ビーム品質評価装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の粒子線ビーム品質評価装置において、
記アタッチメントと前記第1フレーム、前記アタッチメントと前記第2フレーム、のうち少なくとも一つの組み合わせは、互いにピン取り合いで取付位置が設定される粒子線ビーム品質評価装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の粒子線ビーム品質評価装置において、
前記第2フレームにおける前記第2評価部の移動機構は、ラックアンドピニオンが採用される粒子線ビーム品質評価装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の粒子線ビーム品質評価装置において、
粒子線治療装置に適用される粒子線ビーム品質評価装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項の粒子線ビーム品質評価装置に対し、
前記粒子線ビームの前記照射ポートに前記アタッチメントを装着するステップと、
前記第1評価部が支持された前記第1フレームを前記アタッチメントに接続するステップと、
前記第1評価部に前記粒子線ビームを入射させ第1品質を評価するステップと、
前記第1フレームを前記アタッチメントから取り外すステップと、
前記第2評価部が支持された前記第2フレームを、前記第1フレームから交換して、前記アタッチメントに接続するステップと、
前記第2評価部に前記粒子線ビームを入射させ第2品質を評価するステップと、を含む粒子線ビーム品質評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、粒子線ビームの品質評価技術に関する。
【背景技術】
【0002】
粒子線を用いた癌治療では、患者体内の癌患部に対し、粒子線ビームを的確に照射する必要がある。このため粒子線ビームは、ビームサイズ、ビームの広がり、照射位置精度、線量分布等といった品質を評価する必要がある。また回転ガントリ方式の粒子線治療装置では、粒子線ビームの品質評価を、照射ポートに暗箱のアタッチメントを取り付けて行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3203211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粒子線ビームの品質評価において、評価品質の種類別に専用暗箱を使い分ける場合、照射ポートに装着させるアタッチメントがそれぞれ別個に必要になる。このため品質評価を実施する際は、アタッチメントの付け替えが複数回発生し、作業が非効率であった。さらに、アタッチメントの数が増えることにより、これらの保管スペースを広く確保する必要があった。
【0005】
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、作業の簡略化及び効率化、並びにアタッチメント保管場所の省スペース化を図ることができる粒子線ビームの品質評価技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る粒子線ビーム品質評価装置において、粒子線ビームの照射ポートの骨材の先端に形成された穴に貫入するピンにより装着されるアタッチメントと、前記粒子線ビームを入射させ第1品質を評価する第1評価部と、前記アタッチメントに接続され前記第1評価部を支持する第1フレームと、前記粒子線ビームを入射させ第2品質を評価する第2評価部と、前記第1フレームから交換して前記アタッチメントに接続され前記第2評価部を支持する第2フレームと、前記第1評価部と前記第1フレームとの位置関係を調節する第1調節部と、前記第2フレームに設けられ、前記第2評価部をビーム軸に沿って移動させる支持部材と、前記第2評価部と前記支持部材との位置関係を調節する第2調節部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態により、作業の簡略化及び効率化、並びにアタッチメント保管場所の省スペース化を図ることができる粒子線ビームの品質評価技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態において、第1評価部が実装された粒子線ビーム品質評価装置を装着した粒子線治療装置の断面図。
図2】第1評価部を実装した粒子線ビーム品質評価装置の、照射ポートへの装着方法を示す斜視図。
図3】第1評価部を実装した粒子線ビーム品質評価装置の正面図。
図4】第1評価部を支持する第1フレームの斜視図。
図5】本発明の実施形態において、第2評価部が実装された粒子線ビーム品質評価装置を装着した粒子線治療装置の断面図。
図6】第2評価部を支持する第2フレームの斜視図。
図7】第2評価部を実装した粒子線ビーム品質評価装置の正面図。
図8】第2評価部を第2フレームの支持部材に支持させた状態を示す斜視図。
図9】第2フレームにおいてラックアンドピニオン方式を採用した移動機構を示す図。
図10】本発明の実施形態に係る粒子線ビーム品質評価方法を説明する工程図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態において、第1評価部11が実装された粒子線ビーム品質評価装置10A(10)を装着した粒子線治療装置20の断面図である。このように粒子線ビーム品質評価装置10は、粒子線ビーム26の照射ポート25に装着されるアタッチメント15と、この粒子線ビーム26を入射させ第1品質を評価する第1評価部11と、アタッチメント15に接続され第1評価部11を支持する第1フレーム21と、を備えている。
【0010】
図5は本発明の実施形態において、第2評価部12が実装された粒子線ビーム品質評価装置を装着した粒子線治療装置10B(10)の断面図である。このように粒子線ビーム品質評価装置10は、さらに、粒子線ビーム26を入射させ第2品質を評価する第2評価部12と、第1フレーム21(図1)から交換してアタッチメント15に接続され第2評価部12を支持する第2フレーム22と、を備えている。
【0011】
図1に戻って説明を続ける。粒子線治療装置20は、円筒形状を有する大型構造物であり回転軸(図面垂直方向の軸)周りに回転するガントリ27と、このガントリ27の回転位置とは無関係に床面が水平フラット状でその他の面がガントリの内周に沿うアーチ状をとるD文字断面の移動床28と、を有している。
【0012】
このガントリ27には、粒子線ビーム26の照射ポート25の他に、図示略のビーム輸送系、ビームの偏向電磁石、その他の制御機器や構造物が、多数設けられている。粒子線ビーム26は、図示略のイオン源で発生したイオン(重粒子あるいは陽子イオン)を加速器で加速し、設定エネルギーまで高めることにより生成される。
【0013】
粒子線治療装置20は、ガントリ27の内部に患者を横臥させた移動式ベッド(図示略)を位置決めし、照射ポート25を±180度回転変位させて、任意方向から粒子線ビーム26を患者の患部に照射させる。
【0014】
粒子線ビーム26が患部に向かって照射されると、患者の体内を通過する際に運動エネルギーを失って速度を低下させるとともに、速度の二乗にほぼ反比例する抵抗を受けてある一定の速度まで低下すると急激に停止する。そして、粒子線ビーム26の停止点近傍では、ブラッグピークと呼ばれる高エネルギーが放出される。このブラッグピークの放出位置は、患部に一致するようベッドが位置決めされているために、患部組織のみを死滅させ正常組織の障害が少ない治療が実行される。
【0015】
図2は、第1評価部11を実装した粒子線ビーム品質評価装置10Aの、照射ポート25への装着方法を示す斜視図である。アタッチメント15は、枠体とその内側を井桁状に組んだ骨材で形成される面状体17と、この面状体17の四隅からそれぞれ直交方向に立設する脚部18とから構成されている。そして、この脚部18の先端には、照射ポート25の骨材の先端に形成された穴に貫入するピン16が設けられている。このように照射ポート25とアタッチメント15は、互いにピン16による取り合いで取付位置が設定される。
【0016】
図3は第1評価部11を実装した粒子線ビーム品質評価装置10Aの正面図である。第1評価部11は、入射した粒子線ビーム26のビーム走査応答、二次元照射野(ビームの均一性)を第1品質として測定する暗箱である。暗箱は、蛍光膜及びカメラを収納して構成され、粒子線ビームの品質をカメラ画像によって評価するものである。第1フレーム21は、少なくとも各辺を骨材で形成した直方体であり、端面に支持された第1評価部11の基準位置が、粒子線ビーム26(図1)のアイソセンタの位置に対応するように、高さ設定されている。
【0017】
第1フレーム21は、第1評価部11が支持される側とは反対側の端面において、アタッチメント15の面状体17に接続される。アタッチメント15と第1フレーム21は、互いにピン(図示略)による取り合いで取付位置が設定される。さらに第1フレーム21に設けられた留め具35によりアタッチメント15とワンタッチ固定され脱落が防止される。なお照射ポート25(図1)に装着されたアタッチメント15に対する第1フレーム21の取り付け取り外しは、後述するように第2フレーム22を交換接続する際に行われる。
【0018】
アタッチメント15は、四本のうち少なくとも一対の対角位にある脚部18の先端に備え付けているピン16により照射ポート25(図2)の骨材と取り合うことで取り付の再現性が確保される。さらにアタッチメント15の脚部18に設けられた留め具19により照射ポート25(図2)の骨材とワンタッチ固定され脱落が防止される。
【0019】
図4は第1評価部11を支持する第1フレーム21の斜視図である。第1フレーム21は、留め具35に加え、固定ネジ36によりアタッチメント15の面状体17に緊結し脱落が防止される。
【0020】
さらに第1フレーム21は、第1評価部11と第1フレーム21との位置関係を調節する第1調節部31を有している。この第1調節部31は、第1フレーム21の本体部40に片面が接する第1部材41と、この第1部材41に重ねて配置され第1評価部11(図3)をピン45で位置決めしてネジ固定する第2部材42と、から構成されている。
【0021】
第1部材41は、第1フレーム21の本体部40に対し、X-Y位置決めネジ37により平面方向の位置調整がなされる。第2部材42は、第1部材41に対し、Z位置決めネジ46により平面垂直方向の位置及び傾斜が調整される。X-Y位置決めネジ37及びZ位置決めネジ46による調整が終了した後は、クランプレバー38により、第1部材41及び第2部材42を第1フレーム21の本体部40に対し固定してズレを防止する。そして、第1フレーム21の留め具35と脱落防止用の固定ネジ36を緩めることで、第1評価部11を取り付けた状態で、第1フレーム21をアタッチメント15から取り外すことができる。
【0022】
図5は本発明の実施形態において、第2評価部12が実装された粒子線ビーム品質評価装置を装着した粒子線治療装置10B(10)の断面図である。このように粒子線治療装置10は、アタッチメント15を照射ポート25に装着させたまま、第1評価部11(図1)が支持された第1フレーム21を取り外し、第2評価部12が支持された第2フレーム22に交換することができる。粒子線ビーム26の広がりを示す第2品質は、ビーム軸に沿って第2評価部12を移動させ位置を変えて評価される。
【0023】
図6は第2評価部12を支持する第2フレーム22の斜視図である。図7は第2評価部12を実装した粒子線ビーム品質評価装置10Bの正面図である。第2評価部12は、ビーム軸及びビームサイズを測定する暗箱である。第2フレーム22は、少なくとも各辺を骨材で形成した直方体の本体部50と、第2評価部12を支持する支持部材51と、第2フレーム22の本体部50に対して支持部材51を移動させる移動機構52と、を有している。これにより第2フレーム22は、支持部材51で支持される第2評価部12を、ビーム軸に沿って移動させることができる。
【0024】
移動機構52は、第2フレーム22の本体部50に設けられたリニアレール56と、支持部材51の側面に設けられリニアレール56に係合するガイド57と、リニアレール56の長手方向に沿ってガイド57を案内し支持部材51を移動させる駆動部55と、を有している。なお駆動部55は、台形ネジ59を軸回転させるのに、ハンドルによる手動である場合や、モータによる電動である場合もある。
【0025】
移動機構52は、第2評価部12の基準位置を、粒子線ビーム26(図1)のビーム軸に沿って移動させ、予め定められた複数の位置に位置決めさせる。なお移動機構52は、図示するようなリニアレール方式のものに限定されることはなく、例えば、図9に示すようにラックアンドピニオン方式を採用してもよい。ラックとピニオンを採用することで、自重によるズリ落ちの心配を解消することができる。
【0026】
第2フレーム22は、第2評価部12が支持される側とは反対側の端面において、アタッチメント15に接続される。アタッチメント15と第2フレーム22は、互いにピン(図示略)による取り合いで取付位置が設定される。さらに第2フレーム22に設けられた留め具35によりアタッチメント15の面状体17とワンタッチ固定され脱落が防止される。この手順は、上述した第1フレーム21のアタッチメント15に対する取り付け取り外しと同じである。
【0027】
第2フレーム22は、第2評価部12を端部に移動させた場合、粒子線ビーム26を評価するファントム(図示略)を挿入するスペース58が形成される。このスペース58は、ファントムを360°回転しても、第2フレーム22の機構部品と干渉しない程度に十分な広さが確保されている。また移動機構52やリニアレール56も、ファントム挿入の妨げにならないように配置されている。
【0028】
図8は第2評価部12を第2フレーム22の支持部材51に支持させた状態を示す斜視図である。支持部材51は、第2評価部12と第2フレーム22との位置関係を調節する第2調節部32を有している。この第2調節部32の構成及び機能は、図4を参照して上述した第1調節部31の構成及び機能と同一である。よって、「第1フレーム21」を「第2フレーム22」に、「第1評価部11」を「第2評価部12」に読み替えることとして、重複説明を省略する。
【0029】
図10の工程図を参照して本発明の実施形態に係る粒子線ビーム品質評価方法を説明する(適宜図1図5参照)。なお、第2評価部12による第2品質を先に評価してから、第1評価部11による第1品質を評価する順番で説明するが、この順番が逆である場合もある。
【0030】
粒子線ビーム26の照射ポート25にアタッチメント15を装着する(S11)。次に、第2評価部12が支持された第2フレーム22をアタッチメント15に接続する(S12)。第2評価部12に粒子線ビーム26を入射させ第2品質を評価する(S13)。
【0031】
第2フレーム22をアタッチメント15から取り外す(S14)。次に、第1評価部11が支持された第1フレーム21を、第2フレーム22から交換して、アタッチメント15に接続する(S15)。第1評価部11に粒子線ビーム26を入射させ第1品質を評価する(S16、END)。
【0032】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の粒子線ビーム品質評価装置10によれば、少なくとも二種類の暗箱(第1評価部11及び第2評価部12)を交換して粒子線ビーム26の品質を評価する場合、それぞれに共通するアタッチメント15が用いられる。これにより、第1評価部11及び第2評価部12の交換作業を効率的に行え、備品の点数を減らして保管場所の省スペース化を図ることができる。
【0033】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0034】
実施形態において、回転ガントリ方式の粒子線治療装置20に適用される場合を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。粒子線ビームの照射ポートが被照射体に対し固定されている粒子線治療装置にも適用できる。さらに、品質評価の対象とする粒子線ビームは、治療用に限定されるものではなく、その他の用途に使用されるものであってもよい。また粒子線ビームの評価項目は、説明において第1品質及び第2品質の二種類としたが三種類以上の場合もある。また、この場合に用いられる複数の評価部及びフレームの各々は、共通のアタッチメントを介して照射ポートに装着される。
【符号の説明】
【0035】
10(10A,10B)…粒子線ビーム品質評価装置、11…第1評価部、12…第2評価部、15…アタッチメント、16…ピン、17…面状体、18…脚部、19…留め具、20…粒子線治療装置、21…第1フレーム、22…第2フレーム、25…照射ポート、26…粒子線ビーム、27…ガントリ、28…移動床、31…第1調節部、32…第2調節部、35…留め具、36…固定ネジ、37…ネジ、38…クランプレバー、40…第1フレームの本体部、41…第1部材、42…第2部材、45…ピン、46…ネジ、50…第2フレームの本体部、51…支持部材、52…移動機構、55…駆動部、56…リニアレール、57…ガイド、58…スペース、59…台形ネジ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10