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特許7332531センサユニット及びセンサユニットの取付構造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】センサユニット及びセンサユニットの取付構造
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230816BHJP
   F16F 15/04 20060101ALI20230816BHJP
   F16F 15/08 20060101ALI20230816BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
G06F3/041 662
F16F15/04 A
F16F15/08 E
G06F3/041 480
G06F3/01 560
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020078619
(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公開番号】P2021174323
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】清水 雅人
(72)【発明者】
【氏名】礒田 丈司
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-191398(JP,A)
【文献】特開2014-146174(JP,A)
【文献】特開2015-095258(JP,A)
【文献】特表2017-536627(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0339776(US,A1)
【文献】特表2015-531902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
G06F 3/041- 3/047
G06F 3/033- 3/039
G06F 3/01
G06F 3/048- 3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体を第1方向に貫通しており且つ前記第1方向の一方側が被覆部によって閉塞された収容孔に対して前記第1方向の他方側から取り付け可能なセンサユニットにおいて、
前記筐体の前記収容孔内に前記第1方向の他方側から収容可能な第1部、及び、前記第1部に対して前記第1方向の他方側に位置し且つ前記第1部が前記収容孔に収容された状態で前記収容孔に対して前記第1方向の他方側に位置する第2部を有するボディと、
前記ボディに設けられた検出センサであって、前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記第1方向の一方側からの検出対象の前記被覆部に対する接触を検出可能な構成である前記検出センサと、
前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記ボディ及び前記検出センサを振動させることにより前記被覆部に接触した前記検出対象に対して触感を付与する構成である振動生成部と、
弾性体で構成された減震部と、
前記ボディの前記第2部に設けられており且つ前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で前記筐体に対して前記第1方向の他方側に位置する被固定部とを備えており、
前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記被固定部が前記減震部を介して前記第1方向の他方側から前記筐体に固定され、且つ、前記減震部が前記被固定部と前記筐体との間に少なくとも部分的に介在するセンサユニット。
【請求項2】
請求項1記載のセンサユニットにおいて、
前記減震部は、弾性体で構成された第1減震部と、
弾性体で構成されており、前記第1減震部から前記第1方向の一方に延びており且つ前記第1方向において収縮するように弾性変形可能な少なくとも一つの第1突起とを有しており、
前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記被固定部が前記第1減震部を介して前記第1方向の他方側から前記筐体に固定され、前記第1減震部が前記被固定部に当接し且つ前記少なくとも一つの第1突起が前記第1減震部と前記筐体との間で挟持されるセンサユニット。
【請求項3】
請求項1記載のセンサユニットにおいて、
当接部を有する固定部を更に備えており、前記固定部は、前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記固定部が前記被固定部及び前記減震部を前記筐体に前記第1方向の他方側から固定し且つ前記当接部が前記減震部に対して前記第1方向の他方側に位置するようになっており、
前記減震部は、弾性体で構成された第1減震部と、弾性体で構成された第2減震部とを有しており、
前記固定部が前記被固定部及び前記減震部を前記筐体に前記第1方向の他方側から固定した状態で、前記第1減震部が前記被固定部と前記筐体との間に介在し且つ前記第2減震部が前記被固定部と前記固定部の前記当接部との間に介在するセンサユニット。
【請求項4】
請求項3記載のセンサユニットにおいて、
前記減震部は、少なくとも一つの第1突起及び少なくとも一つの第2突起を更に有しており、
前記少なくとも一つ第1突起は、弾性体で構成されており、前記第1減震部から前記第1方向の一方に延びており且つ前記第1方向において収縮するように弾性変形可能になっており、
前記少なくとも一つ第2突起は、弾性体で構成されており、前記第2減震部から前記第1方向の他方に延びており且つ前記第1方向において収縮するように弾性変形可能になっており、
前記固定部が前記被固定部及び前記減震部を前記筐体に前記第1方向の他方側から固定した状態で、前記第1減震部が前記被固定部に当接し、前記少なくとも一つの第1突起が前記第1減震部と前記筐体との間で挟持され、前記第2減震部が前記被固定部に当接し、且つ、前記少なくとも一つの第2突起が前記第2減震部と前記固定部の前記当接部との間で挟持されるセンサユニット。
【請求項5】
筐体を第1方向に貫通しており且つ前記第1方向の一方側が被覆部によって閉塞された収容孔に対して前記第1方向の他方側から取り付け可能なセンサユニットにおいて、
前記筐体の前記収容孔内に前記第1方向の他方側から収容可能な第1部、及び、前記第1部に対して前記第1方向の他方側に位置し且つ前記第1部が前記収容孔に収容された状態で前記収容孔に対して前記第1方向の他方側に位置する第2部を有するボディと、
前記ボディに設けられた検出センサであって、前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記第1方向の一方側からの検出対象の前記被覆部に対する接触を検出可能な構成である前記検出センサと、
前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記ボディ及び前記検出センサを振動させることにより前記被覆部に対して直接的又は間接的に接触した前記検出対象に対して触感を付与する構成である振動生成部と、
前記ボディの前記第2部に設けられており且つ前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で前記筐体に対して前記第1方向の他方側に位置する被固定部と、
前記被固定部に固定されており且つ前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で前記筐体に前記第1方向の他方側から固定される中継部と、
弾性体で構成された減震部とを備えており、
前記減震部が前記被固定部と前記中継部との間に少なくとも部分的に介在するセンサユニット。
【請求項6】
請求項5記載のセンサユニットにおいて、
前記減震部は、弾性体で構成された第1減震部と、
弾性体で構成されており、前記第1減震部から前記第1方向の一方に延びており且つ前記第1方向において収縮するように弾性変形可能な少なくとも一つの第1突起とを有しており、
前記中継部は、前記少なくとも一つの第1突起に対して前記第1方向の一方側に位置する第1当接部を有しており、
前記第1減震部が前記被固定部に当接し且つ前記少なくとも一つの第1突起が前記第1減震部と前記中継部の前記第1当接部との間で挟持されているセンサユニット。
【請求項7】
請求項5記載のセンサユニットにおいて、
前記減震部は、弾性体で構成された第1減震部と、弾性体で構成された第2減震部とを有しており、
前記中継部は、前記第1減震部に対して前記第1方向の一方側に位置する第1当接部と、前記第2減震部に対して前記第1方向の他方側に位置する第2当接部とを有しており、
前記第1減震部が前記被固定部と前記中継部の前記第1当接部との間に介在しており、
前記第2減震部が前記被固定部と前記中継部の前記第2当接部との間に介在しているセンサユニット。
【請求項8】
請求項7記載のセンサユニットにおいて、
前記減震部は、少なくとも一つの第1突起及び少なくとも一つの第2突起を更に有しており、
前記少なくとも一つ第1突起は、弾性体で構成されており、前記第1減震部から前記第1方向の一方に延びており且つ前記第1方向において収縮するように弾性変形可能になっており、
前記少なくとも一つ第2突起は、弾性体で構成されており、前記第2減震部から前記第1方向の他方に延びており且つ前記第1方向において収縮するように弾性変形可能になっており、
前記第1減震部が前記被固定部に当接し、前記少なくとも一つの第1突起が前記第1減震部と前記中継部の前記第1当接部との間で挟持されており、
前記第2減震部が前記被固定部に当接し、前記少なくとも一つの第2突起が前記第2減震部と前記中継部の前記第2当接部との間で挟持されているセンサユニット。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載のセンサユニットにおいて、
前記ボディの前記第1部は、前記第1方向の一方側の第1面を有しており、
前記ボディの前記第1面の前記第1方向の一方側から見た形状及びその寸法が、前記筐体の前記収容孔の前記第1方向の一方側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じであり、
前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記ボディの前記第1面が、前記筐体の前記収容孔の周縁部の前記第1方向の一方側の面と略連続するように配置されるセンサユニット。
【請求項10】
請求項1~8の何れかに記載のセンサユニットにおいて、
前記ボディの前記第1部は、前記第1方向の一方側の第1面を有しており、
前記検出センサは、前記第1方向の一方側の第1面と、前記第1方向の他方側の第2面とを有しており、
前記検出センサの前記第2面が前記ボディの前記第1面に当接しており、
前記検出センサの前記第1方向の一方側から見た形状及びその寸法が、前記筐体の前記収容孔の前記第1方向の一方側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じであり、
前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容された状態で、前記検出センサの前記第1面が、前記筐体の前記収容孔の周縁部の前記第1方向の一方側の面と略連続するように配置されるセンサユニット。
【請求項11】
請求項1~10の何れかに記載のセンサユニットにおいて、
前記ボディは、前記第1方向の一方側が閉塞された有底の筒であり、
前記振動生成部が、前記ボディ内に収容され且つ前記ボディに固定されているセンサユニット。
【請求項12】
第1方向に貫通した収容孔が設けられた筐体と、
前記筐体の前記収容孔を前記第1方向の一方側から閉塞する被覆部と、
請求項1~4の何れかに記載のセンサユニットとを備えており、
前記センサユニットの前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容されており、
前記センサユニットの前記ボディ及び/又は前記検出センサが、前記被覆部に当接しており、
前記センサユニットの前記被固定部は、前記減震部を介して前記第1方向の他方側から前記筐体に固定されており、
前記センサユニットの前記減震部が前記被固定部と前記筐体との間に少なくとも部分的に介在しているセンサユニットの取付構造。
【請求項13】
第1方向に貫通した収容孔が設けられた筐体と、
前記筐体の前記収容孔を前記第1方向の一方側から閉塞する被覆部と、
請求項5~8の何れかに記載のセンサユニットとを備えており、
前記センサユニットの前記ボディの前記第1部が前記収容孔に収容されており、
前記センサユニットの前記ボディ及び/又は前記検出センサが、前記被覆部に当接しており、
前記センサユニットの前記中継部が前記筐体に前記第1方向の他方側から固定されているセンサユニットの取付構造。
【請求項14】
請求項12又は13記載のセンサユニットの取付構造において、
前記被覆部は、可撓性及び/又は弾性を有する素材で構成されており、少なくとも前記筐体の前記収容孔の周縁部及び前記センサユニットの前記ボディを覆っているセンサユニットの取付構造。
【請求項15】
請求項12又は13記載のセンサユニットの取付構造において、
前記被覆部は、カバー部と、クッション部とを有しており、
前記クッション部は、弾性を有する素材で構成されており、前記筐体の前記収容孔を前記第1方向の一方側から閉塞し、少なくとも前記筐体の前記収容孔の周縁部及び前記センサユニットの前記ボディを覆っており、
前記カバー部は、前記クッション部を前記第1方向の一方側から覆っており、
前記ボディ及び/又は前記検出センサが前記クッション部に当接しているセンサユニットの取付構造。
【請求項16】
請求項15記載のセンサユニットの取付構造において、
前記クッション部は、前記検出センサの形に応じて凹んでいるセンサユニットの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサユニット及びセンサユニットの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、従来のセンサユニットの取付構造が記載されている。この取付構造は、四角環状の筐体と、四角環状の弾性部材と、センサユニットとを備えている。筐体は、収容孔と、一対の縁部と、一対の支持部とを有している。収容孔は、筐体を貫通している。一対の縁部は、筐体の収容孔の互いに相対する縁部であって、収容孔側の内側面を有している。一対の支持部は、金属板であって、一対の縁部の内側面に固定され且つ収容孔内に収容されている。弾性部材は、収容孔の貫通方向の一方側から収容孔内に収容され、一対の支持部上に支持されている。センサユニットは、タッチセンサと、圧電素子とを有している。タッチセンサは、前記貫通方向の一方側から弾性部材上に載置され且つ一対の支持部にネジ止めされている。タッチセンサは、前記貫通方向の一方側の第1面と、その反対側の第2面とを有している。圧電素子は、タッチセンサの第2面上に貼り付けられている。このセンサユニットは、タッチセンサが検出対象の接触を検出したときに、圧電素子が伸縮してタッチセンサを振動させる構成となっている。タッチセンサは、弾性部材に当接しているため、タッチセンサの振動が減衰し難くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-173896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、上記の通り、弾性部材及びセンサユニットが前記貫通方向の一方側(すなわち、タッチセンサの操作面側(表側))から取り付けられる構成しか教示がない。
【0005】
本発明は、筐体に裏側から取り付け可能なセンサユニット及びセンサユニットの取付構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様のセンサユニットは、筐体を第1方向に貫通しており且つ第1方向の一方側が被覆部によって閉塞された収容孔に対して第1方向の他方側から取り付け可能である。このセンサユニットは、ボディと、検出センサと、振動生成部と、弾性体で構成された減震部と、被固定部とを備えている。ボディは、第1部と、第2部とを有している。第1部は、筐体の収容孔内に第1方向の他方側から収容可能である。第2部は、第1部に対して第1方向の他方側に位置し且つ第1部が収容孔に収容された状態(以下、収容状態)で収容孔に対して第1方向の他方側に位置する。検出センサはボディに設けられている。検出センサは、上記収容状態で、第1方向の一方側からの検出対象の被覆部に対する接触を検出可能な構成である。振動生成部は、上記収容状態で、ボディ及び検出センサを振動させることにより被覆部に接触した検出対象に対して触感を付与する構成である。被固定部は、ボディの第2部に設けられており且つ収容状態で筐体に対して第1方向の他方側に位置する構成となっている。上記収容状態で、被固定部が減震部を介して第1方向の他方側から筐体に固定され、且つ、減震部が被固定部と筐体との間に少なくとも部分的に介在する。
【0007】
このような態様のセンサユニットによる場合、ボディの第1部が筐体の収容孔内に第1方向の他方側(裏側)から収容可能である。上記収容状態で、ボディの第2部が収容孔に対して第1方向の他方に位置し、この第2部に設けられた被固定部が筐体に対して第1方向の他方側に位置するので、被固定部を減震部を介して第1方向の他方側から筐体に固定することによって、第1方向の他方側から筐体に取り付けることができる。しかも、上記収容状態で、減震部が被固定部と筐体との間に少なくとも部分的に介在するので、減震部が、振動生成部によって振動させられるボディ、被固定部及び検出センサの振動を吸収できる。
【0008】
減震部は、弾性体で構成された第1減震部を有する構成とすることが可能である。上記収容状態で、被固定部が第1減震部を介して第1方向の他方側から筐体に固定されるようになっていても良い。この状態で、第1減震部は被固定部と筐体との間に介在すると良い。
【0009】
センサユニットは、固定部を更に備えた構成とすることが可能である。上記収容状態で、固定部が被固定部及び減震部を筐体に第1方向の他方側から固定する構成とすることが可能である。
【0010】
固定部は、減震部に対して第1方向の他方側に位置する当接部を有していても良い。
【0011】
減震部は、弾性体で構成された第2減震部を更に有する構成とすることが可能である。固定部が被固定部及び減震部を筐体に第1方向の他方側から固定する状態で、第1減震部は被固定部と筐体との間に介在し、第2減震部が被固定部と固定部の当接部との間に介在するようになっていても良い。
【0012】
減震部は、少なくとも一つの第1突起を更に有する構成とすることが可能である。少なくとも一つの第1突起は、弾性体で構成されており、第1減震部から第1方向の一方に延びており且つ第1方向において収縮するように弾性変形可能な構成とすることが可能である。被固定部が減震部を介して第1方向の他方側から筐体に固定された状態で、第1減震部が被固定部に当接し且つ少なくとも一つの第1突起が第1減震部と筐体との間で挟持されるようになっていても良い。
【0013】
減震部は、少なくとも一つの第2突起を更に有する構成とすることが可能である。少なくとも一つの第2突起は、弾性体で構成されており、第2減震部から第1方向の他方に延びており且つ第1方向において収縮するように弾性変形可能な構成とすることが可能である。被固定部が減震部を介して第1方向の他方側から筐体に固定された状態で、第2減震部が被固定部に当接し且つ少なくとも一つの第2突起が第2減震部と固定部の当接部との間で挟持されるようになっていても良い。
【0014】
センサユニットは、中継部を更に備えた構成とすることが可能である。この中継部は、被固定部に固定されていると良い。この場合、上記収容状態で、中継部が、被固定部に代えて、筐体に第1方向の他方側から固定されるようになっていると良い。減震部は、被固定部と筐体との間ではなく、被固定部と中継部との間に少なくとも部分的に介在していると良い。
【0015】
中継部が設けられており且つ減震部が第1減震部を有する場合、中継部は、第1減震部に対して第1方向の一方側に位置する第1当接部を有する構成とすることが可能である。この場合、第1減震部は、被固定部と筐体との間ではなく、被固定部と中継部の第1当接部との間に少なくとも部分的に介在していると良い。
【0016】
中継部が設けられており且つ減震部が第2減震部を有する場合、中継部は、第2減震部に対して第1方向の他方側に位置する第2当接部を有する構成とすることが可能である。この場合、第2減震部は、被固定部と固定部の当接部との間ではなく、被固定部と中継部の第2当接部との間に少なくとも部分的に介在していると良い。
【0017】
中継部が設けられており、且つ減震部が第1減震部及び少なくとも一つの第1突起を有する場合、第1減震部が被固定部に当接し、且つ少なくとも一つの第1突起が、第1減震部と筐体との間ではなく、第1減震部と中継部の第1当接部との間で挟持されているようになっていても良い。
【0018】
中継部が設けられており、且つ減震部が第2減震部及び少なくとも一つの第2突起を有する場合、第2減震部が被固定部に当接し、且つ少なくとも一つの第2突起が、第2減震部と固定部の当接部との間ではなく、第2減震部と中継部の第2当接部との間で挟持されているようになっていても良い。
【0019】
ボディの第1部は、第1方向の一方側の第1面を有する構成とすることが可能である。
【0020】
ボディの第1面の第1方向の一方側から見た形状及びその寸法が、筐体の収容孔の第1方向の一方側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じとすることが可能である。上記収容状態で、ボディの第1面が、筐体の収容孔の周縁部の第1方向の一方側の面と略連続するように配置されていても良い。
【0021】
検出センサは、第1方向の一方側の第1面と、第1方向の他方側の第2面とを有する構成とすることが可能である。検出センサの第2面がボディの第1面に当接した構成とすることが可能である。
【0022】
検出センサの第1方向の一方側から見た形状及びその寸法が、筐体の収容孔の第1方向の一方側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じとすることが可能である。上記収容状態で、検出センサの第1面が、筐体の収容孔の周縁部の第1方向の一方側の面と略連続するように配置されていても良い。
【0023】
ボディは、第1方向の一方側が閉塞された有底の筒とすることが可能である。この場合、振動生成部が、ボディ内に収容され且つボディに固定されていても良い。ボディが有底の筒以外である場合、振動生成部は、ボディに固定されていても良い。また、振動生成部は、ボディに固定されず、別部材に固定され、上記の通りボディ及び検出センサに振動させる構成とすることも可能である。
【0024】
本発明の一態様のセンサユニットの取付構造は、筐体と、被覆部と、上記何れかの態様のセンサユニットとを備えている。筐体には、当該筐体を第1方向に貫通した収容孔が設けられている。被覆部は、筐体の収容孔を第1方向の一方側から閉塞している。
【0025】
センサユニットが中継部を備えていない場合、センサユニットのボディの第1部が収容孔に収容されており、センサユニットのボディ及び/又は検出センサが、被覆部に当接しており、センサユニットの被固定部は減震部を介して第1方向の他方側から筐体に固定されており、且つ、センサユニットの減震部が被固定部と筐体との間に少なくとも部分的に介在していると良い。
【0026】
センサユニットが中継部を備えている場合、センサユニットのボディの第1部が収容孔に収容されており、センサユニットのボディ及び/又は検出センサが、被覆部に当接しており、且つ、センサユニットの中継部が筐体に第1方向の他方側から固定されていると良い。
【0027】
被覆部は、可撓性及び/又は弾性を有する素材で構成されていても良い。
【0028】
被覆部は、少なくとも筐体の収容孔の周縁部及びセンサユニットのボディを覆う構成とすることが可能である。
【0029】
被覆部は、カバー部と、クッション部とを有する構成とすることが可能である。クッション部は、弾性を有する素材で構成されていると良い。クッション部は、筐体の収容孔を第1方向の一方側から閉塞し、少なくとも筐体の収容孔の周縁部及びセンサユニットのボディを覆う構成とすることが可能である。カバー部は、クッション部を第1方向の一方側から覆う構成とすることが可能である。この場合、ボディ及び/又は検出センサが、クッション部に当接していても良い。
【0030】
クッション部は、検出センサの形に応じて凹んでいても良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1A】本発明の実施例1に係るセンサユニットの取付構造の正面、平面及び右側面から表した斜視図である。
図1B】前記取付構造の正面、底面及び左側面から表した斜視図である。
図2A】前記取付構造の図1A中の2A-2A断面図である。
図2B】前記取付構造の図1A中の2B-2B断面図である。
図2C】前記取付構造の図1A中の2C-2C断面図である。
図2D】前記取付構造の図1A中の2D-2D断面図である。
図2E】前記取付構造の図2A中の2E-2E断面図である。
図3A】前記取付構造の正面、平面及び右側面から表した拡大分解斜視図である。
図3B】前記取付構造の正面、底面及び右側面から表した拡大分解斜視図である。
図4A】前記取付構造の第1設計変形例及び第2設計変形例における前記センサユニットのボディ及び被固定部の概略的部分底面図である。
図4B】前記第1設計変形例の前記取付構造を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図4C】前記第2設計変形例の前記取付構造を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図5A】前記取付構造の第3設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図5B】前記取付構造の第4設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図5C】前記取付構造の第5設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図6】前記取付構造の第6設計変形例を示す図であって、前記取付構造の前記センサユニットのボディ及び被固定部の概略的部分底面図である。
図7A】前記取付構造の第7設計変形例を示す図であって、前記取付構造の前記センサユニットのボディ及び被固定部の概略的部分底面図である。
図7B】前記第7設計変形例の前記取付構造を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8A】前記取付構造の第8設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8B】前記取付構造の第9設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8C】前記取付構造の第10設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8D】前記取付構造の第11設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8E】前記取付構造の第12設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8F】前記取付構造の第13設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8G】前記取付構造の第14設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8H】前記取付構造の第15設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8I】前記取付構造の第16設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図8J】前記取付構造の第17設計変形例を示す図2Dの一部に対応する部分断面図である。
図9A】前記第1、第2、第8及び第9設計変形例の取付構造の更なる設計変形例におけるセンサユニットの第1減震部の斜視図である。
図9B】前記第2及び前記第9設計変形例の取付構造の更なる設計変形例におけるセンサユニットの第2減震部の斜視図である。
図10】本発明の実施例2に係るセンサユニットの取付構造の図2Bに対応する断面図である。
図11】前記実施例2の取付構造の設計変形例を示す図2Bに対応する断面図である。
図12】本発明の実施例3に係るセンサユニットの取付構造の図2Bに対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施例1、2、3及びこれらの設計変形例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各構成要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変形例における各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能であることにも留意されたい。
【実施例1】
【0033】
以下、本発明の実施例1及びその設計変形例を含む複数の実施例に係るセンサユニットU1の取付構造S1について、図1A図9Bを参照しつつ説明する。図1A図3Bには、実施例1の取付構造S1が示されている。図4A及び図4Bには、実施例1の取付構造S1の第1設計変形例が示されている。図4A及び図4Cには、実施例1の取付構造S1の第2設計変形例が示されている。図5Aには、実施例1の取付構造S1の第3設計変形例が示されている。図5Bには、実施例1の取付構造S1の第4設計変形例が示されている。図5Cには、実施例1の取付構造S1の第5設計変形例が示されている。図6には、実施例1の取付構造S1の第6設計変形例が示されている。図7A及び図7Bには、実施例1の取付構造S1の第7設計変形例が示されている。図8A図8B図8C図8D図8E図8F図8G図8H図8I図8Jには、実施例1の取付構造S1の第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17設計変形例が示されている。図9Aには、第1、第2、第8及び第9設計変形例の取付構造の更なる設計変形例が示され、図9Bには、第2及び第9設計変形例の取付構造の更なる設計変形例が示されている。
【0034】
なお、図1B図3B及び図5A図6Aには、Z-Z’方向(第1方向)が示されている。Z-Z’方向は、Z方向(第1方向の一方)とZ’方向(第1方向の他方)を含む。図1B図2B及び図2E図3Bには、X-X’方向(第2方向)が示されている。X-X’方向は、Z-Z’方向に対して略直交していても良い(図2A図2B及び図2E図3B参照)が、交差していれば良い。X-X’方向は、X方向(第2方向の一方)とX’方向(第2方向の他方)を含む。図1B図2C図3B及び図5A図6Aには、Y-Y’方向(第3方向)が示されている。Y-Y’方向は、Z-Z’方向及びX-X’方向に対して略直交していても良い(図1B図2C図3B及び図5A図6A参照)が、少なくともZ-Z’方向及びX-X’方向に交差しており且つZ-Z’方向及びX-X’方向が位置する平面上に位置しない限り任意に設定することができる。Y-Y’方向は、Y方向(第3方向の一方)とY’方向(第3方向の他方)を含む。
【0035】
取付構造S1は、筐体10と、被覆部20と、センサユニットU1とを備えている。筐体10は、例えば、自動車の内装部(例えば、ダッシュボード、コンソール、ドアのインナーパネル又はヘッドライナー(内張り部))、スマートフォン等の携帯型情報端末の筐体、使用者が操作する固定式の情報端末(例えば、現金自動預け払い機(ATM)、切符販売装置、カードローン等のローン契約を行うための受付端末、チケット予約や商品購入申込みを行うためのマルチメディア端末、自動販売機、POS(Point of Sales)端末、空港や新幹線の駅等に配設された乗車券(搭乗券を含む。)を発券するための発券機等)の筐体である。筐体10のZ方向側の面は、平面であっても良いし、少なくとも一部が曲面状であっても良い。筐体10は、収容孔11と、収容孔11の周縁部12とを有する。収容孔11は、筐体10をZ-Z’方向に貫通した多角形又は円形の貫通孔である。Z-Z’方向は、収容孔11の貫通方向である。なお、図1A図6Aでは、筐体10の一部のみが図示されているのであって、全部が図示されていない点に留意されたい。周縁部12は、以下の(1)~(4)の何れかの構成を有していると良い。
【0036】
(1)周縁部12は、複数の支持台13及び複数のネジ孔14を有している。複数の支持台13は、周縁部12からZ’方向に延びた円柱又は多角柱であって、収容孔11の周りに間隔をあけて配置されている。複数のネジ孔14が複数の支持台13にそれぞれ開設されており且つZ’方向に開口している。
【0037】
(2)周縁部12は、複数のネジ孔14を有している。複数のネジ孔14は、周縁部12に開設されており且つ収容孔11の周りに間隔をあけて配置されている。複数のネジ孔14も、Z’方向に開口している。この場合、支持台13が省略される。
【0038】
(3)周縁部12は、上記(1)の構成において、ネジ孔14が省略されている。
(4)周縁部12は、上記(2)の構成において、ネジ孔14が省略されている。
【0039】
被覆部20は、少なくとも筐体10の収容孔11をZ方向側から覆っている。被覆部20は少なくとも一つの層を有する構成とすることが可能である。この少なくとも一つの層は、その最表層であるカバー部21を含んでいる。カバー部21は、例えば、可撓性を有する素材、伸縮性を有する繊維素材及び/又は成形樹脂等で構成されている。可撓性を有する素材としては、例えば、ウレタン、ポリ塩化ビニル (PVC)、オレフィン系エラストマー(TPO)等のエラストマー又はゴム等の弾性材料等である。伸縮性を有する繊維素材としては、ポリウレタンを含む合成繊維や伸縮性を持つように編まれた繊維素材等である。成形樹脂としては、エラストマー等の成形樹脂等である。カバー部21は、最表面(被覆部20のZ方向側の面)を有し、最表面は、指やタッチペン等の検出対象によって接触され得るタッチ領域を有している。以下、この最表面は、被覆部20の最表面ともいう。図1Aでは、四つのL字部及び三種のアイコンを含む領域がタッチ領域となっているが、タッチ領域は任意に設定可能である。カバー部21の最表面(被覆部20の最表面)には、複数の不規則な凹凸形状(例えば、革の表面を模したシボ加工による凹凸形状(いわゆる革シボ))が形成されていても良いが、この凹凸形状が形成されていなくても構わない。
【0040】
被覆部20の少なくとも一つの層は、クッション部22を更に含んでいても良い。クッション部22は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ウレタン若しくはシリコン等で構成された発泡性フォーム材料、シリコン若しくはウレタン等で構成されたゲル材料、ポリエステル等の合成繊維を立体的に編み込んだ繊維素材、又は、各種エラストマー等で構成された軟質性樹脂材料等で構成されている。クッション部22は、筐体10とカバー部21との間に配置されており且つ筐体10の収容孔11をZ方向側から閉塞している。カバー部21及びクッション部22は、更に以下の(5)~(7)の何れかの構成を有していると良い。
【0041】
(5)クッション部22のZ方向側から見た形状及びその寸法が、筐体10のZ方向側から見た形状及びその寸法とそれぞれ略同じである(図1A図2D参照)。クッション部22は、Z方向側から筐体10を覆い、且つZ方向側から収容孔11を閉塞している。クッション部22は、筐体10に接着材、複数のネジ及び/又は複数のピン等で固定されていても良い。カバー部21のZ方向側から見た形状及びその寸法が、クッション部22のZ方向側から見た形状及びその寸法とそれぞれ略同じである(図1A図2D参照)。カバー部21は、Z方向側からクッション部22を覆っている。カバー部21は、クッション部22及び/又は筐体10に接着材で固定されていても良いし、筐体10にクッション部22と共に接着材、複数のネジ及び/又は複数のピン等で固定されていても良い。
【0042】
(6)クッション部22のZ方向側から見た形状は任意であり且つクッション部22のZ方向側から見た形状の寸法が筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形状の寸法よりも大きい。クッション部22は、Z方向側から筐体10の収容孔11及び周縁部12を覆い、且つZ方向側から収容孔11を閉塞している。クッション部22は、上記(1)と同様に、筐体10に固定されていると良い。カバー部21のZ方向側から見た形状及びその寸法が、クッション部22のZ方向側から見た形状及びその寸法とそれぞれ略同じとすることが可能である。この場合、カバー部21は、Z方向側からクッション部22のみを覆う。カバー部21のZ方向側から見た形状は任意であり且つカバー部21のZ方向側から見た形状の寸法がクッション部22のZ方向側から見た形状の寸法よりも大きくすることが可能である。この場合、Z方向側からクッション部22及び筐体10のクッション部22の周りの部分を覆う。カバー部21のZ方向側から見た形状及びその寸法は、筐体10のZ方向側から見た形状及びその寸法とそれぞれ略同じとすることが可能である。この場合、カバー部21は、Z方向側からクッション部22及び筐体10を覆う。前述の何れの態様であっても、カバー部21は、上記(2)と同様に、クッション部22又は筐体10に固定されていると良い。
【0043】
(7)クッション部22及びカバー部21のZ方向側から見た形状及びその寸法が、筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じである。クッション部22は、収容孔11をZ方向側から閉塞している。カバー部21は、Z方向側からクッション部22を覆っている。この場合、クッション部22及びカバー部21は、センサユニットU1の後述するボディ100及び/又は検出センサ500に支持されている。
【0044】
被覆部20の少なくとも一つの層は、カバー部21及びクッション部22以外の層を有していても良い。クッション部22は省略可能である。この場合、上記した何れかの態様のカバー部21が収容孔11をZ方向側から閉塞する構成としても良い。クッション部22が省略される場合、被覆部20の少なくとも一つの層は、カバー部21以外の層を有していても良い。
【0045】
センサユニットU1は、絶縁樹脂、カーボン又は金属で構成されたボディ100を備えている。ボディ100は、Z方向側が閉塞された有底の筒(図1A図3B参照)、板(図示なし)又はブロック(図示なし)である。何れの場合も、ボディ100は、第1部101と、この第1部101よりもZ’方向側の第2部102とを有している。ボディ100の第1部101がZ’方向側から筐体10の収容孔11内に収容される。以下、このボディ100の第1部101が筐体10の収容孔11内に収容された状態を、単に「収容状態」ともいう。
【0046】
ボディ100の第1部101は、Z方向側の第1面101aを有している。第1面101aはフラットであっても良いが、これに限定されるものではない。例えば、第1面101aは、その一部又は全部がZ方向側に凸の曲面状又は球面状であっても構わない。ボディ100の第2部102は、第1部101が筐体10の収容孔11内に収容された状態で、収容孔11に対してZ’方向に位置する。ボディ100は、以下の(A)又は(B)の何れかの構成を更に有していても良い。
【0047】
(A)ボディ100の第1部101のZ方向側から見た形状及びその寸法は、筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じである(図1A図3B参照)。この場合、第1部101の第1面101aのZ方向側から見た形状及びその寸法も、筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じとなる(図1A図3B参照)。
【0048】
(B)ボディ100の第1部101のZ方向側から見た形状は任意であり且つボディ100の第1部101のZ方向側から見た形状のZ方向側から見た形状の寸法は筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形の寸法より小さい。
【0049】
ボディ100は、Z’方向側の第2面を有する。ボディ100が有底の筒である場合、ボディ100は、底部と、底部からZ’方向に延びた周壁部とを有する。この場合、ボディ100の第1部101が、底部と、周壁部のZ方向側の部分を有し、ボディ100の第2部102が、周壁部のZ’方向側の部分を有している。底部のZ方向側の面が第1面101aとなっており、底部のZ’方向側の面が第2面となっている。ボディ100が板又はブロックである場合、ボディ100のZ’方向側の面が第2面となっている。
【0050】
センサユニットU1は、検出センサ500を更に備えている。検出センサ500は、ボディ100に設けられており、且つ、上記収容状態で、Z方向側から検出対象が被覆部20のタッチ領域に対する接触を検出可能な構成となっている。なお、図2A図2Dでは、説明の便宜上、検出センサ500のZ-Z’方向の寸法を誇張して示している。
【0051】
検出センサ500は、例えば、静電容量方式のタッチセンサ、抵抗膜方式のタッチセンサ又は圧力センサ等とすることが可能である。この検出センサ500は、可撓性を有するシート状又はリジットな板状であって、Z方向側の第1面510と、Z’方向側の第2面とを有している。検出センサ500は、ボディ100の第1面101a上に固定され且つ当該第1面101aに沿って延びていても良い。この場合、検出センサ500の第2面は、接着材等でボディ100の第1面101aに固定されていても良いが、少なくともボディ100の第1面101aに当接していれば良い。検出センサ500は、以下の(C)又は(D)の何れかの構成を更に有していても良い。
【0052】
(C)検出センサ500のZ方向側から見た形状及びその寸法が、ボディ100の第1面101aのZ方向側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じである(図1A図3B参照)。ボディ100の第1部101のZ方向側から見た形状及びその寸法が、筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じである場合、検出センサ500のZ方向側から見た形状及びその寸法も、筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形及びその寸法とそれぞれ略同じになる。
【0053】
(D)検出センサ500のZ方向側から見た形状は任意であり且つ検出センサ500のZ方向側から見た形状の寸法はボディ100の第1面101a上に載置できる限り任意である。すなわち、検出センサ500のZ方向側から見た形状の寸法は筐体10の収容孔11のZ方向側から見た形の寸法よりも小さい。
【0054】
ボディ100が上記(A)の構成を有し且つ検出センサ500が上記(C)の構成を有する場合、上記記収容状態で、ボディ100の第1面101aが、筐体10の周縁部12のZ方向側の面と連続するように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良いし、上記収容状態で、検出センサ500の第1面510が、筐体10の周縁部12のZ方向側の面と連続するように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良い。以下、前者の配置状態を「第1連続配置状態」とも称し、後者の配置状態を「第2連続配置状態」とも称する。ボディ100の第1面101a及び筐体10の周縁部12のZ方向側の面がフラットである場合、ボディ100の第1面101aが、筐体10の周縁部12のZ方向側の面と面一であり且つ連続するように配置されている。この配置も第1連続配置状態に含まれる。検出センサ500の第1面510及び筐体10の周縁部12のZ方向側の面がフラットである場合、検出センサ500の第1面510が、筐体10の周縁部12のZ方向側の面と面一であり且つ連続するように配置されている。この配置も第2連続配置状態に含まれる。検出センサ500及びボディ100が第1連続配置状態で配置されている場合、検出センサ500が被覆部20にZ’方向側から当接している。クッション部22が設けられている場合、クッション部22が検出センサ500のZ-Z’方向の厚みに応じて凹んでいる。検出センサ500及びボディ100が第2連続配置状態で配置されている場合、検出センサ500が被覆部20にZ’方向側から当接している。
【0055】
ボディ100が上記(B)の構成を有し且つ検出センサ500が上記(C)の構成を有する場合、ボディ100の第1面101aが、Z-Z’方向において筐体10の周縁部12のZ方向側の面と略同一高さとなるように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良いし、検出センサ500及びボディ100が第2連続配置状態で配置されていても良い。前者の場合、検出センサ500が被覆部20にZ’方向側から当接している。クッション部22が設けられている場合、クッション部22が検出センサ500のZ-Z’方向の厚みに応じて凹んでいる。後者の場合、検出センサ500が被覆部20にZ’方向側から当接している。
【0056】
ボディ100が上記(A)の構成を有し且つ検出センサ500が上記(D)の構成を有する場合、検出センサ500及びボディ100が第2連続配置状態で配置されていても良いし、検出センサ500の第1面510が、Z-Z’方向において筐体10の周縁部12のZ方向側の面と略同一高さとなるように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良い。前者の場合、検出センサ500及びボディ100が被覆部20にZ’方向側から当接している。クッション部22が設けられている場合、クッション部22が検出センサ500のZ-Z’方向の厚みに応じて凹んでいる。後者の場合、検出センサ500及びボディ100が被覆部20にZ’方向側から当接している。
【0057】
ボディ100が上記(B)の構成を有し且つ検出センサ500が上記(D)の構成を有する場合、ボディ100の第1面101aが、筐体10の周縁部12のZ方向側の面と略同一高さとなるように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良いし、検出センサ500の第1面510が、Z-Z’方向において筐体10の周縁部12のZ方向側の面と略同一高さとなるように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良い。前者の場合、検出センサ500及びボディ100が被覆部20にZ’方向側から当接している。クッション部22が設けられている場合、クッション部22が検出センサ500のZ-Z’方向の厚みに応じて凹んでいる。後者の場合、検出センサ500及びボディ100が被覆部20にZ’方向側から当接している。
【0058】
検出センサ500は、ボディ100の第2面上に固定され且つ当該第2面に沿って延びていても良いし、ボディ100内に埋め込まれていても良い。これら何れの態様であっても、ボディ100が上記(A)の構成を有し且つ第1連続配置状態で配置されていても良いし、ボディ100が上記(B)の構成を有し且つボディ100の第1面101aがZ-Z’方向において筐体10の周縁部12のZ方向側の面と略同一高さとなるように検出センサ500及びボディ100が配置されていても良い。何れの配置態様による場合も、ボディ100の第1面101aが被覆部20にZ’方向側から当接している。
【0059】
静電容量方式のタッチセンサは、自己容量方式のタッチセンサ又は相互容量方式のタッチセンサであっても良いし、自己容量方式のタッチセンサ及び相互容量方式のタッチセンサを兼ねていても良い。
【0060】
静電容量方式のタッチセンサが自己容量方式のタッチセンサである場合、このタッチセンサは、一又は複数の電極を有する。タッチセンサは、上記収容状態で、一又は複数の電極に対して電荷の充放電が行われているときに、検出対象が被覆部20の最表面に接触することにより、一又は複数の電極と検出対象との静電容量が変化し、当該一又は複数の電極の信号(電圧等)が変化する構成となっていると良い。
【0061】
静電容量方式のタッチセンサが相互容量方式のタッチセンサである場合、このタッチセンサは、少なくとも一つの駆動電極及び検出電極を有する。タッチセンサは、上記収容状態で、少なくとも一つの駆動電極に対して駆動パルスが印加され、少なくとも一つの駆動電極と少なくとも一つの検出電極とが静電結合するときに、検出対象が被覆部20の最表面に接触することにより、少なくとも一つの駆動電極と少なくとも一つの検出電極との静電容量が変化し、当該少なくとも一つの検出電極の信号(電圧等)が変化する構成となっていると良い。
【0062】
静電容量方式のタッチセンサが自己容量方式のタッチセンサ及び相互容量方式のタッチセンサを兼ねる場合、このタッチセンサは、少なくとも一つの駆動電極及び検出電極を有している。タッチセンサは、上記収容状態で、少なくとも一つの検出電極に対して電荷の充放電が行われているときに、検出対象が被覆部20の最表面に接触することにより、少なくとも一つの電極と検出対象との静電容量が変化し、少なくとも一つの信号(電圧等)が変化し、且つ、上記収容状態で、少なくとも一つの駆動電極に対して駆動パルスが印加され、少なくとも一つの駆動電極と少なくとも一つの検出電極とが静電結合するときに、検出対象が被覆部20の最表面に接触することにより、少なくとも一つの駆動電極と少なくとも一つの検出電極との静電容量が変化し、当該少なくとも一つの検出電極の信号(電圧等)が変化する構成となっていると良い。
【0063】
検出センサ500が、抵抗膜方式のタッチセンサである場合、タッチセンサは、少なくとも一組の一対の電気抵抗膜を有しており、且つこの電気抵抗膜が間隙を有して互いに対向している。タッチセンサは、上記収容状態で、少なくとも一組の一対の電気抵抗膜の一方の電気抵抗膜に対して電圧が印加されているときに、検出対象が被覆部20の最表面に接触し、一方の電気抵抗膜と他方の電気抵抗膜が接触することにより、他方の電気電極膜の信号(電圧等)が変化する構成となっていると良い。
【0064】
検出センサ500が、圧力センサである場合、圧力センサは、上記収容状態で、検出対象が被覆部20の最表面に接触することにより、当該圧力センサの信号(電圧等)が変化する構成となっていると良い。
【0065】
なお、検出センサ500は、静電容量方式のタッチセンサ、抵抗膜方式のタッチセンサ又は圧力センサ等に限定されず、超音波表面弾性波方式のタッチセンサ、光学方式のタッチセンサ又は電磁誘導方式のタッチセンサ等とすることも可能である。この場合、ボディ100及び/又は検出センサ500が被覆部20にZ’方向側から当接していると良い。検出センサ500及びボディ100は上記第1連続配置状態で配置されていても良いが、これに限定されるものではない。
【0066】
センサユニットU1は振動生成部600を更に備えている。振動生成部600は、検出対象が被覆部20に接触したときに、ボディ100及び検出センサ500を振動させることにより、被覆部20を介して被覆部20に接触した検出対象に対して触感を付与する構成である。例えば、振動生成部600は、人が振動を感じやすく且つ音を感じ取りにくい周波数帯である150Hz~200Hzの帯域で被振動ユニットを振動させる構成とすることが可能であるが、これに限定されるものではない。振動生成部600は、例えば、リニア共振アアクチュエータ(LRA)、ボイスコイルモータ(VCM)、 偏心モーター(ERA)、ソレノイド、又は圧電素子等の振動素子で構成されており、且つボディ100に対してZ-Z’方向に振動を付与する構成となっていると良いが、ボディ100に対してZ-Z’方向以外の方向の振動を付与する構成としても良い。
【0067】
振動生成部600は、ボディ100に固定されていても良いし、ボディ100に対してZ-Z’方向側に位置する図示しない支持部に固定されていても良い。ボディ100が有底の筒である場合、振動生成部600は、ボディ100に固定され且つボディ100内に収容されている。図1B図2Eでは、ボディ100の底部の第2面に固定され且つボディ100内に収容されている。
【0068】
センサユニットU1は、複数の被固定部200及び複数の減震部300を更に備えている。複数の減震部300は、例えば、シリコンやEPDM等のゴム材料、又は、ウレタンやシリコン等のゲル材料で構成された弾性体である。以下、説明の便宜上、複数の減震部300のうちの全ての減震部300を「全減震部300」と、全減震部300のうちの一部の複数の減震部300を「一部の減震部300」と、全減震部300のうちの一つの減震部300を「一の減震部300」と称して区別する。
【0069】
複数の被固定部200は、ボディ100の第2部102に設けられている。複数の被固定部200は、例えば、第2部102からZ-Z’方向に交差する方向に延びたフランジ又は突起で構成とすることが可能である。この複数の被固定部200は、一対の被固定部200を少なくとも一組を有しており、この一対の被固定部200が、第2部102からZ-Z’方向に交差し且つ互いに離反する方向(例えば、X方向、X’方向(図1A図4B参照)、又は、Y方向、Y’方向)に延びた構成とすることが可能である。勿論、複数の被固定部200は、一対の被固定部200を複数組有していても良い。又は、3以上の被固定部200が、第2部102からZ-Z’方向に交差する方向に放射状に延びていても良い。
【0070】
複数の被固定部200は、ボディ100の第2部102に一体的に連接されていても良いし、ボディ100の第2部102とは別体であって、ボディ100の第2部102の嵌合孔等に嵌合(FIT IN)したりネジ止めされたりすることによって固定されるようになっていても良い。
【0071】
別の態様では、複数の被固定部200は、ボディ100の第2部102のZ-Z’方向に交差する方向の端部で構成することが可能である。この場合、ボディ100の第2部102のZ-Z’方向に交差する方向の寸法は、ボディ100の第1部101のZ-Z’方向に交差する方向の寸法よりも大きい。この複数の被固定部200は、一対の被固定部200を少なくとも一組を有しており、この一対の被固定部200が、第2部102のZ-Z’方向に交差し且つ互いに離反する方向の第1、第2端部(例えば、X方向、X’方向の第1、第2端部、又は、Y方向、Y’方向の第1、第2端部)で構成されていても良い。勿論、複数の被固定部200は、一対の被固定部200を複数組有していても良いし、3以上であっても良い。
【0072】
何れの態様であっても、各被固定部200は、上記収容状態で、筐体10の周縁部12に対してZ’方向側に配置されており且つ対応する一の減震部300を介して筐体10の周縁部12にZ’方向側から固定されていても良い。以下、この固定状態を第1固定状態ともいう。この場合、各被固定部200と筐体10との間に対応する一の減震部300が少なくとも部分的に介在する。各被固定部200は、上記収容状態で、筐体10の周縁部12に対してZ’方向側に配置されており且つ対応する一部の減震部300を介して筐体10の周縁部12にZ’方向側から固定されていても良い。以下、この固定状態を第2固定状態ともいう。この場合、各被固定部200と筐体10との間に対応する一部の減震部300が少なくとも部分的に介在する。
【0073】
センサユニットU1は、複数の固定部を更に備えていても良い。以下、説明の便宜上、複数の固定部の全ての固定部を「全固定部」と、全固定部のうちの一部の複数の固定部を「一部の固定部」と、全固定部のうちの一つの固定部を「一の固定部」と称して区別する。この場合、各一の固定部が、第1固定状態で、対応する一つの被固定部200を対応する一の減震部300を介して筐体10の周縁部12にZ’方向側から固定する構成とすることが可能である。各一部の固定部又は各一の固定部が、第2固定状態で、対応する一つの被固定部200を対応する一部の減震部300を介して筐体10の周縁部12にZ’方向側から固定する構成とすることが可能である。
【0074】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対一対一の関係にある場合、各被固定部200、各減震部300及び各固定部は、更に以下の(a)~(g)の何れかの構成を有していても良い。なお、説明の便宜上、(a)~(g)の構成では、被固定部200、減震部300及び固定部は一つずつであるとして説明するが、被固定部200、減震部300及び固定部のそれぞれが複数であっても、(a)~(g)の何れかの構成と同様の構成とすることが可能である。
【0075】
(a)被固定部200は取付孔210を有している(図4A参照)。取付孔210は被固定部200をZ-Z’方向に貫通している。減震部300は、上記弾性体で構成された第1減震部310を有している(図4B参照)。第1減震部310は貫通孔311を有している。貫通孔311は第1減震部310をZ-Z’方向に貫通している。固定部は、ネジ400及び座金430を有している(図4B参照)。座金430は、貫通孔431を有している。貫通孔431は、座金430をZ-Z’方向に貫通している。ネジ400は、ネジ本体410と、ヘッド420とを有している。ネジ本体410の外径が、貫通孔311、取付孔210及び貫通孔431のX-X’方向の断面の形よりも小さい。第1固定状態において、Z’方向側からネジ400のヘッド420、座金430、被固定部200、第1減震部310及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、座金430の貫通孔431が被固定部200の取付孔210に連通し、第1減震部310の貫通孔311が被固定部200の取付孔210及び対応するネジ孔14に連通し、且つネジ400のネジ本体410が、座金430の貫通孔431、被固定部200の取付孔210及び第1減震部310の貫通孔311に順次挿通され、対応するネジ孔14にネジ止めされる。筐体10の周縁部12が上記(1)の構成を有している場合、第1減震部310は、対応する支持台13と被固定部200との間に介在し、且つ、座金430がネジ400のヘッド420と被固定部200との間に介在する。筐体10の周縁部12が上記(2)の構成を有している場合、第1減震部310は、筐体10の周縁部12と被固定部200との間に介在し、且つ、座金430はネジ400のヘッド420と被固定部200との間に介在する。なお、座金430は省略可能である。この場合、ネジ400のヘッド420が被固定部200に当接する。
【0076】
なお、上記(a)の構成である場合、固定部は省略可能である。この場合、被固定部200及び減震部300は、被固定部200に取付孔210が設けられていない板であり、減震部300の第1減震部310に貫通孔311が設けられておらず且つ被固定部200が第1減震部310に接着され、第1減震部310が筐体10の周縁部12に接着されることによって、被固定部200が第1減震部310を介して筐体10の周縁部12に固定されている点で相違する以外、被固定部200及び減震部300は、上記(a)の通りの構成である。
【0077】
(b)被固定部200、減震部300及び固定部は、減震部300が第2減震部320を更に有している(図4C参照)点で相違する以外、上記(a)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。以下、その相違点についてのみ説明する。第2減震部320は、上記弾性体で構成されている。第2減震部320は、貫通孔321を有している。貫通孔321は第2減震部320をZ-Z’方向に貫通している。ネジ本体410の外径が、第1減震部310の貫通孔311、被固定部200の取付孔210、第2減震部320の貫通孔321及び座金430の貫通孔431の直径よりも小さい。第1固定状態において、Z’方向側からネジ400のヘッド420、座金430、第2減震部320、被固定部200、第1減震部310及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、第2減震部320の貫通孔321が被固定部200の取付孔210及び座金430の貫通孔431に連通し、第1減震部310の貫通孔311が被固定部200の取付孔210及び対応するネジ孔14に連通し、且つネジ400のネジ本体410が、座金430の貫通孔431、第2減震部320の貫通孔321、被固定部200の取付孔210及び第1減震部310の貫通孔311に順次挿通され、対応するネジ孔14にネジ止めされる。筐体10の周縁部12が上記(1)の構成を有している場合、第1減震部310は、対応する支持台13と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は、被固定部200と座金430との間に介在し、且つ、座金430はネジ400のヘッド420と第2減震部320との間に介在する。筐体10の周縁部12が上記(2)の構成を有している場合、第1減震部310は、筐体10の周縁部12と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は、被固定部200と座金430(当接部)との間に介在し、且つ、座金430はネジ400のヘッド420と第2減震部320との間に介在する。なお、座金430は省略可能である。この場合、第2減震部320は、被固定部200とヘッド420(当接部)との間に介在する。
【0078】
(c)被固定部200、減震部300及び固定部は、被固定部200が切り欠き220(図3A及び図3B参照)を更に有し且つ減震部300が連結部330及び貫通孔340(図5A参照)を更に有している点で相違する以外、上記(b)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。以下、その相違点についてのみ説明する。連結部330は第1減震部310と第2減震部320とを連結している。連結部330のX-X’方向の断面の外形寸法は、第1減震部310及び第2減震部320のX-X’方向の断面の外形寸法よりも小さい。第1減震部310には貫通孔311が、第2減震部320には貫通孔321が設けられていない。その代わりに、第1減震部310、第2減震部320及び連結部330には、これらをZ-Z’方向に貫通する貫通孔340が設けられている。ネジ本体410の外径が、減震部300の貫通孔340及び座金430の貫通孔431の直径よりも小さい。取付孔210の直径は連結部330の外径と略同じ又は若干小さい。切り欠き220は取付孔210に連通しており且つ対応する被固定部200の外側に開放されている。切り欠き220の幅方向の寸法は、取付孔210の直径よりも小さく且つ連結部330を切り欠き220から取付孔210へ押し込むことができる程度の寸法となっている。連結部330は、取付孔210内に嵌合(FIT IN)している。第1固定状態において、Z’方向側からネジ400のヘッド420、座金430、減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、第2減震部320は被固定部200と座金430との間に介在し、第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、減震部300の貫通孔340が、座金430の貫通孔431及び対応するネジ孔14に連通し、且つネジ400のネジ本体410が、座金430の貫通孔431及び減震部300の貫通孔340に順次挿通され、対応するネジ孔14にネジ止めされる。筐体10の周縁部12が上記(1)の構成を有している場合、第1減震部310は対応する支持台13と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は被固定部200と座金430(当接部)との間に介在し、且つ、座金430はネジ400のヘッド420と第2減震部320との間に介在する。筐体10の周縁部12が上記(2)の構成を有している場合、第1減震部310は筐体10の周縁部12と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は被固定部200と座金430(当接部)との間に介在し、且つ、座金430はネジ400のヘッド420と第2減震部320との間に介在する。なお、座金430は省略可能である。この場合、第2減震部320は、被固定部200とヘッド420(当接部)との間に介在する。
【0079】
(d)被固定部200、減震部300及び固定部は、固定部が座金430に代えて、固定金具440(図5B参照)を有している点で相違する以外、上記(c)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。以下、その相違点についてのみ説明する。固定金具440は、当接部441と、略L字状の一対の脚部442とを有している。当接部441は、平板であって、貫通孔441aを有している。貫通孔441aは、当接部441をZ-Z’方向に貫通している。ネジ本体410の外径が、減震部300の貫通孔340及び固定金具440の貫通孔441aの直径よりも小さい。一対の脚部442は、第1脚と第2脚とを有する。第1脚は、当接部441の両端からZ方向に延びている。第2脚は、第1脚のZ方向の端から略直角且つ互いに離反するように延びている。第1固定状態において、Z’方向側からネジ400のヘッド420、固定金具440の当接部441、減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、固定金具440の第2脚が筐体10の周縁部12に当接し、第2減震部320は被固定部200と当接部441との間に介在し、第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、減震部300の貫通孔340が、当接部441の貫通孔441a及び対応するネジ孔14に連通し、且つネジ本体410が固定金具440の貫通孔441a及び減震部300の貫通孔340に順次挿通され、対応するネジ孔14にネジ止めされる。筐体10の周縁部12が上記(1)の構成を有している場合、第1減震部310は対応する支持台13と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は被固定部200と固定金具440の当接部441との間に介在し、且つ固定金具440の当接部441はネジ400のヘッド420と第2減震部320との間に介在する。筐体10の周縁部12が上記(2)の構成を有している場合、第1減震部310は筐体10の周縁部12と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は被固定部200と固定金具440の当接部441との間に介在し、且つ固定金具440の当接部441はネジ400のヘッド420と第2減震部320との間に介在する。何れの態様による場合も、当接部441と周縁部12とのZ-Z’方向の距離が、減震部300のZ-Z’方向の寸法よりも若干小さい場合、減震部300が当接部441と筐体10の周縁部12との間で圧縮される。
【0080】
(e)被固定部200、減震部300及び固定部は、固定部がネジ400を複数有しており、固定金具440に貫通孔441aに代えて複数の貫通孔442aが設けられており且つ減震部300に貫通孔340が設けられていない(図5C参照)点で相違する以外、上記(d)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。以下、その相違点についてのみ説明する。固定金具440の一対の脚部442の第2脚に、貫通孔442aが少なくとも一つずつ設けられている。複数のネジ400のネジ本体410の外径が、固定金具440の複数の貫通孔442aの径よりも小さい。第1固定状態において、Z’方向側から固定金具440の当接部441、減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、第2脚が筐体10の周縁部12に当接し、第2減震部320は被固定部200と当接部441との間に介在し、第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、複数の貫通孔442aは、筐体10の周縁部12の対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ複数のネジ本体410が固定金具440の貫通孔442aにそれぞれ挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。筐体10の周縁部12が上記(1)の構成を有している場合、第1減震部310は対応する支持台13と被固定部200との間に介在し、且つ、第2減震部320は被固定部200と固定金具440の当接部441に介在する。筐体10の周縁部12が上記(2)の構成を有している場合、第1減震部310は、筐体10の周縁部12と被固定部200との間に介在し、第2減震部320は被固定部200と固定金具440の当接部441との間に介在する。
【0081】
(f)被固定部200、減震部300及び固定部は、被固定部200に切り欠き220に代えて挿入孔230(図6参照)が設けられている点で、相違する以外、上記(c)、(d)又は(e)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。以下、挿入孔230は、以下、その相違点についてのみ説明する。挿入孔230は、取付孔210に連通している。挿入孔230の形及びその寸法は、第1減震部310及び/又は第2減震部320のX-X’方向の断面の外形及びその寸法よりも若干大きい。挿入孔230から第1減震部310又は第2減震部320が挿入され、次いで連結部330が挿入される。連結部330が挿入孔230に挿入された状態で、連結部330を挿入孔230から取付孔210内に移動させる。このようにして連結部330が取付孔210内に嵌合(FIT IN)している。
【0082】
(g)被固定部200、減震部300及び固定部は、被固定部200に取付孔210及び切り欠き220が設けられていない板であり(図7A参照)、且つ、減震部300が、上記(b)の減震部300と同様に、別個の第1減震部310及び第2減震部320を有する(図7B参照)点で相違する以外、上記(e)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。
【0083】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対複数対複数の関係にある場合、被固定部200、一部の減震部300及び一部の固定部は、更に以下の(h)~(j)の何れかの構成を有していても良い。なお、説明の便宜上、(h)~(j)では、被固定部200を一つし、この一つの被固定部200に対して減震部300及び固定部が複数である(すなわち、一部の減震部300及び一部の固定部である)として説明するが、被固定部200が複数であり、各被固定部に対して減震部300及び固定部が複数である場合も、(h)~(j)の何れかの構成と同様の構成とすることが可能である。
【0084】
(h)被固定部200、一部の減震部300及び一部の固定部は、以下の点を除いて、上記(a)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。被固定部200に取付孔210が複数設けられている(図8A参照)。一部の減震部300の第1減震部310、一部の固定部のネジ400及び一部の固定部の座金430が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8A参照)。ここでは、一部の減震部300の第1減震部310を「一部の第1減震部310」と称し、一部の固定部のネジ400を「一部のネジ400」と称し、一部の固定部の座金430を「一部の座金430」と称する。第2固定状態において、Z’方向側から一部のネジ400のヘッド420、一部の座金430、被固定部200、一部の第1減震部310及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、一部の座金430の貫通孔431が被固定部200の複数の取付孔210にそれぞれ連通し、一部の第1減震部310の貫通孔311が被固定部200の複数の取付孔210及び対応するネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が、一部の座金430の貫通孔431、被固定部200の複数の取付孔210及び一部の第1減震部310の貫通孔311に順次挿通され、対応するネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0085】
(i)被固定部200、一部の減震部300及び一部の固定部は、以下の点を除いて、上記(b)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。被固定部200に取付孔210が複数設けられている(図8B参照)。一部の減震部300の第1減震部310、一部の減震部300の第2減震部320、一部の固定部のネジ400及び一部の固定部の座金430が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8B参照)。ここでは、一部の減震部300の第1減震部310を「一部の第1減震部310」と称し、一部の減震部300の第2減震部320を「一部の第2減震部320」と称し、一部の固定部のネジ400を「一部のネジ400」と称し、一部の固定部の座金430を「一部の座金430」と称する。第2固定状態において、Z’方向側から一部のネジ400のヘッド420、一部の座金430、一部の第2減震部320、被固定部200、一部の第1減震部310及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、一部の第2減震部320の貫通孔321が被固定部200の複数の取付孔210及び一部の座金430の貫通孔431にそれぞれ連通し、一部の第1減震部310の貫通孔311が被固定部200の複数の取付孔210及び対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が、一部の座金430の貫通孔431、一部の第2減震部320の貫通孔321、被固定部200の複数の取付孔210及び一部の第1減震部310の貫通孔311に順次挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0086】
(j)被固定部200、一部の減震部300及び一部の固定部は、以下の点を除いて、上記(c)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。被固定部200に取付孔210及び切り欠き220が複数設けられている(図8C参照)。一部の減震部300、一部の固定部のネジ400及び一部の固定部の座金430が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8C参照)。一部の減震部300の連結部330は取付孔210に各々嵌合している。ここでは、一部の固定部のネジ400を「一部のネジ400」と称し、一部の固定部の座金430を「一部の座金430」と称する。第2固定状態において、Z’方向側から一部のネジ400のヘッド420、一部の座金430、一部の減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、一部の減震部300の第2減震部320は被固定部200と一部の座金430との間に介在し、一部の減震部300の第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、一部の減震部300の貫通孔340が、一部の座金430の貫通孔431及び対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が、一部の座金430の貫通孔431及び一部の減震部300の貫通孔340に順次挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0087】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対複数対一の関係にある場合、各被固定部200、一部の減震部300及び各固定部は、更に以下の(k)又は(l)の構成を有していても良い。なお、説明の便宜上、(k)~(l)では、被固定部200及び固定部を一つし、この一つの被固定部200及び固定部に対して減震部300が複数である(すなわち、一部の減震部300である)として説明するが、被固定部200及び固定部が複数であり、各被固定部及び固定部に対して減震部300が複数である場合も、(k)又は(l)の構成と同様の構成とすることが可能である。
【0088】
(k)被固定部200、一部の減震部300及び固定部は、以下の点を除いて、上記(d)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。被固定部200に取付孔210及び切り欠き220が複数設けられている(図8D参照)。固定部は、複数のネジ400と、一つの固定金具440を有している。一部の減震部300及び複数のネジ400が取付孔210の数に応じて複数設けられており、且つ固定金具440の当接部441の貫通孔441aが取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8D参照)。一部の減震部300の連結部330は取付孔210に各々嵌合している。第2固定状態において、Z’方向側から複数のネジ400のヘッド420、固定金具440の当接部441、一部の減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、固定金具440の第2脚が筐体10の周縁部12に当接し、一部の減震部300の第2減震部320は被固定部200と固定金具440の当接部441との間に介在し、一部の減震部300の第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、一部の減震部300の貫通孔340が、固定金具440の当接部441の複数の貫通孔441a及び対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が固定金具440の複数の貫通孔441a及び一部の減震部300の貫通孔340に順次挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0089】
(l)被固定部200、一部の減震部300及び固定部は、以下の点を除いて、上記(d)の被固定部200、減震部300及び固定部と同様の構成である。被固定部200に取付孔210及び切り欠き220が複数設けられている(図8E参照)。一部の減震部300が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8E参照)。一部の減震部300の連結部330は取付孔210に各々嵌合している。固定部は、複数のネジ400と、一つの固定金具440を有している。第2固定状態において、Z’方向側から固定金具440の当接部441、一部の減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、固定金具440の第2脚が筐体10の周縁部12に当接し、一部の減震部300の第2減震部320は被固定部200と当接部441との間に介在し、一部の減震部300の第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、固定金具440の複数の貫通孔442aは、筐体10の周縁部12の対応するネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ複数のネジ400のネジ本体410が固定金具440の貫通孔442aにそれぞれ挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0090】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対一対複数の関係にある場合、各被固定部200、各減震部300及び一部の固定部は、更に以下の(m)~(o)の何れかの構成を有していても良い。なお、説明の便宜上、(m)~(o)では、被固定部200及び減震部300を一つし、この一つの被固定部200及び減震部300に対して固定部が複数である(すなわち、一部の固定部である)として説明するが、被固定部200及び減震部300が複数であり、各被固定部200及び各減震部300に対して固定部が複数である場合も、(m)~(o)の何れかの構成と同様の構成とすることが可能である。
【0091】
(m)上記(h)の構成において、一部の第1減震部310を一つの第1減震部310とし、一つの第1減震部310に貫通孔311が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8F参照)。この場合、第1固定状態において、Z’方向側から一部のネジ400のヘッド420、一部の座金430、被固定部200、第1減震部310及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、一部の座金430の貫通孔431が被固定部200の複数の取付孔210にそれぞれ連通し、第1減震部310の複数の貫通孔311が被固定部200の複数の取付孔210及び対応するネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が、一部の座金430の貫通孔431、被固定部200の複数の取付孔210及び第1減震部310の複数の貫通孔311に順次挿通され、対応するネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0092】
(n)上記(i)の構成において、一部の第1減震部310を一つの第1減震部310とし、複数の第2減震部320を一つの第2減震部320とし、一つの第1減震部310に貫通孔311が取付孔210の数に応じて複数設けられており、一つの第2減震部320に貫通孔321が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8G参照)。この場合、第1固定状態において、Z’方向側から一部のネジ400のヘッド420、一部の座金430、第2減震部320、被固定部200、第1減震部310及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、第2減震部320の複数の貫通孔321が被固定部200の複数の取付孔210及び一部の座金430の貫通孔431にそれぞれ連通し、第1減震部310の複数の貫通孔311が被固定部200の複数の取付孔210及び対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が、一部の座金430の貫通孔431、第2減震部320の複数の貫通孔321、被固定部200の複数の取付孔210及び第1減震部310の複数の貫通孔311に順次挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0093】
(o)上記(j)の構成において、一部の第1減震部310を一つの第1減震部310とし、複数の第2減震部320を一つの第2減震部320とし、連結部330及び貫通孔340が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8H参照)。この場合、第1固定状態において、Z’方向側から一部のネジ400のヘッド420、一部の座金430、減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置されており、減震部300の第2減震部320は被固定部200と一部の座金430との間に介在し、減震部300の第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、減震部300の複数の貫通孔340が一部の座金430の貫通孔431及び対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が、一部の座金430の貫通孔431及び減震部300の複数の貫通孔340に順次挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0094】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対一対一の関係にある場合、各被固定部200、各減震部300及び各固定部は、更に以下の(p)又は(q)の構成を有していても良い。なお、説明の便宜上、(p)~(q)では、被固定部200、減震部300及び固定部が一つであるとして説明するが、被固定部200、減震部300及び固定部が複数である場合も、(p)又は(q)の何れかの構成と同様の構成とすることが可能である。
【0095】
(p)上記(k)の構成において、一部の第1減震部310を一つの第1減震部310とし、複数の第2減震部320を一つの第2減震部320とし、連結部330及び貫通孔340が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8I参照)。この場合、第1固定状態において、Z’方向側から複数のネジ400のヘッド420、固定金具440の当接部441、減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、固定金具440の第2脚が筐体10の周縁部12に当接し、減震部300の第2減震部320は被固定部200と固定金具440の当接部441との間に介在し、減震部300の第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、減震部300の複数の貫通孔340が、固定金具440の当接部441の複数の貫通孔441a及び対応する複数のネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ一部のネジ400のネジ本体410が固定金具440の複数の貫通孔441a及び減震部300の複数の貫通孔340に順次挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0096】
(q)上記(l)の構成において、一部の第1減震部310を一つの第1減震部310とし、複数の第2減震部320を一つの第2減震部320とし、連結部330が取付孔210の数に応じて複数設けられている(図8J参照)。この場合、第1固定状態において、Z’方向側から固定金具440の当接部441、減震部300及び筐体10の周縁部12がこの順で配置され、固定金具440の第2脚が筐体10の周縁部12に当接し、減震部300の第2減震部320は被固定部200と当接部441との間に介在し、減震部300の第1減震部310が被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在し、固定金具440の複数の貫通孔442aは、筐体10の周縁部12の対応するネジ孔14にそれぞれ連通し、且つ複数のネジ400のネジ本体410が固定金具440の貫通孔442aにそれぞれ挿通され、対応する複数のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。
【0097】
なお、被固定部200に複数の切り欠き220が設けられている場合、この複数の切り欠き220に代えて、複数の挿入孔230が設けられていても良い。
【0098】
上記何れかの態様の各減震部300は、少なくとも一つの第1突起350(図2A図2D図3A図3B及び図9A参照)を更に有していても良い。一又は複数の第1突起350は、上記弾性体で構成されており、第1減震部310からZ方向に延びており且つZ-Z’方向に収縮するように弾性変形可能になっている。この場合、第1減震部310が対応する被固定部200に当接し、且つ、一又は複数の第1突起350が第1減震部310と筐体10の周縁部12との間で挟持される。
【0099】
上記何れかの態様の各減震部300は、少なくとも一つの第2突起360(図2A図2D図3A図3B及び図6D参照)を更に有していても良い。一又は複数の第2突起360は、上記弾性体で構成されており、第2減震部320からZ’方向に延びており且つZ-Z’方向に収縮するように弾性変形可能になっている。この場合、第2減震部320が対応する被固定部200に当接し、且つ、一又は複数の第2突起360が第2減震部320と上記何れかの態様の当接部との間で挟持される。
【0100】
なお、図1A図3Bに示される各減震部300と、図5Aに示される各減震部300とは、複数の第1突起350及び第2突起360の有無の点で相違する以外、同じ構成である。換言すると、実施例1の取付構造S1と、第3設計変形例の取付構造S1とは、複数の第1突起350及び第2突起360の有無の点で相違する以外、同じ構成である。
【0101】
センサユニットU1は基板700を更に備えていても良い。基板700は、ボディ100にZ’方向側から固定されている。この場合、基板700に検出センサ500及び振動生成部600が電気的に接続されていると良い。センサユニットU1は、図示しない荷重検出部又は測距センサを更に備えていても良い。この荷重検出部又は測距センサも基板700に電気的に接続されていると良い。
【0102】
荷重検出部は、上記(a)の構成におけるネジ400のヘッド420と座金430との間又は座金430と被固定部200との間に配置されていても良いし、上記(b)又は(c)の構成におけるネジ400のヘッド420と座金430との間又は座金430と第2減震部320との間に配置されていても良いし、上記(d)、(e)又は(g)の構成におけるネジ400のヘッド420と固定金具440の当接部441との間又は当接部441と第2減震部320との間に配置されていても良い。荷重検出部は、感圧素子を有している。検出対象が被覆部20のタッチ領域に接触し、当該被覆部20のタッチ領域及びボディ100がZ’方向に押圧されることによって、荷重検出部が前述の二つの部材の間で挟持される。これにより、荷重検出部の感圧素子に圧力がかかり、この圧力に応じて感圧素子の電圧が変化するようになっている。
【0103】
測距センサは、光学式、超音波、電磁式等の距離を測定するためのセンサであって、基板700のZ’方向側の面上に実装されている。測距センサは、そのZ’方向側にある対象物に対して赤外線等の光線、超音波又は電磁波を出力し、対象物で反射した赤外線等の光線、超音波又は電磁波を受信することによって、測距センサと対象物との間の距離を継続的に測定し、その測定結果に応じて信号を出力又は信号を変化させるようになっている。検出対象が被覆部20のタッチ領域に接触し、当該被覆部20のタッチ領域及びボディ100がZ’方向に押圧されることによって、測距センサと対象物との間の距離が変化する。これにより、測距センサから信号が出力される又は測距センサからの信号が変化する。
【0104】
センサユニットU1は図示しない制御部を更に備えていても良い。制御部は、ICなどの論理回路、又はプロセッサ等によって処理されるソフトウェアで構成されている。前者の場合、制御部は基板700上に実装されていると良い。荷重検出部が設けられている場合、制御部は、荷重検出部の信号の変化に応じて、振動生成部600を駆動させてボディ100を振動させる構成とすると良い。測距センサが設けられている場合、制御部は、測距センサから出力される信号又は測距センサの信号の変化に応じて、振動生成部600を所定期間駆動させてボディ100を振動させる構成とすると良い。荷重検出部及び測距センサが省略される場合、制御部は、検出センサ500の上記した信号の変化に応じて、振動生成部600を駆動させてボディ100を振動させる構成とすると良い。なお、センサユニットU1において、基板700及び/又は制御部は省略可能である。この場合、センサユニットU1が取り付けられる筐体10内の別の基板及び/又は制御部を用いると良く、検出センサ500及び振動生成部600が別の基板及び/又は制御部に電気的に接続されていると良い。また、荷重検出部又は測距センサが設けられている場合、荷重検出部又は測距センサも、別の基板及び/又は制御部に電気的に接続されていると良い。
【0105】
センサユニットU1は図示しない発光部を更に備えていても良い。発光部は、LEDや表示装置等であって、基板700のZ方向側の面上に実装されていても良いし、ボディ100に固定され且つ基板700に対してZ方向側に位置していても良い。後者の場合、発光部は、基板700に電気的に接続されていると良い。発光部は、Z方向に光を照射する構成となっている。この場合、ボディ100、検出センサ500は、全体又は発光部に対してZ方向側の一部(例えば、上記アイコンと発光部の間の部分)が透光性(透明を含む。)を有し、被覆部20は、収容孔11を覆う部分全体又は収容孔11を覆う部分の発光部に対してZ方向側の一部(例えば、上記アイコンと発光部の間の部分)が透光性(透明を含む。)を有していると良い。これにより、発光部から照射された光が、ボディ100、検出センサ500及び被覆部20を透過可能となる。
【0106】
以下、説明の便宜上、少なくともボディ100、複数の被固定部200及び検出センサ500を有し且つ振動生成部600によって振動させられるユニットを「被振動ユニット」と称する。振動生成部600がボディ100に固定されている場合、被振動ユニットは、振動生成部600を更に有する。基板700が設けられている場合、被振動ユニットは、基板700を更に有する。基板700が設けられており且つこの基板700上に、制御部、測距センサ及び/又は発光部が実装されている場合、被振動ユニットは、基板700に加えて、制御部、測距センサ及び/又は発光部を更に有する。基板700が設けられており且つ発光部がボディ100に固定されている場合、被振動ユニットは、基板700に加えて、発光部を更に有する。
【0107】
上記何れかの態様の全減震部300の弾性率(バネ定数)は、被振動ユニットの質量を考慮の上、全減震部300が上記何れかの態様の被振動ユニットの振動を吸収する弾性率(バネ定数)に適宜設定可能である。換言すると、上記何れかの態様の全減震部300の弾性率(バネ定数)は、被振動ユニットの質量を考慮の上、全減震部300によって上記何れかの態様の被振動ユニットの振動が筐体10の周縁部12に伝わらない又は伝わり難くなる(以下、これを防振性ともいう。)弾性率(バネ定数)に設定されていれば良い。
【0108】
筐体10の周縁部12に対する防振性及び上記何れかの態様の被振動ユニットの共振周波数を調整するため、上記何れかの態様の全減震部300の弾性率(バネ定数)を調整しても良いし、上記何れかの態様の被振動ユニットの質量を調整しても良いし、その双方の調整をしても良い。
【0109】
上記何れかの態様の全減震部300の弾性率(バネ定数)を調整する方法としては、例えば、以下の通りである。上記何れかの態様の各減震部300の弾性率(バネ定数)は、各減震部300の接触部の断面積に比例し、Z-Z’方向の寸法(長さ)に対して反比例する。各減震部300の接触部の断面積は、各減震部300の筐体10の周縁部12に対して接触する部分(接触部)のX-X’方向の断面積と、各減震部300の上記当接部に対して接触する部分(接触部)のX-X’方向の断面積との和である。このため、各減震部300の接触部の断面積及び/又はZ-Z’方向の寸法を調節することによって、全減震部300の弾性率(バネ定数)を調整することができる。また、各減震部300の接触部として少なくとも一つの第1突起350が設けられている場合、少なくとも一つの第1突起350の数、Z-Z’方向の寸法、筐体10に対する接触面積、及び/又は形状を変えることによって、各減震部300の弾性率(バネ定数)を調整し、全減震部300の弾性率(バネ定数)を調整することができる。各減震部300の接触部として少なくとも一つの第2突起360が設けられている場合、少なくとも一つの第2突起360の数、Z-Z’方向の寸法、上記何れかの態様の当接部に対する接触面積、及び/又は形状を変えることによって、各減震部300の弾性率(バネ定数)を調整することができる。各減震部300の接触部として少なくとも一つの第1突起350及び少なくとも一つの第2突起360が設けられている場合、少なくとも一つの第1突起350及び少なくとも一つの第2突起360の数、Z-Z’方向の寸法、前述の接触面積、及び/又は形状を変えることによって、各減震部300の弾性率(バネ定数)を調整し、全減震部300の弾性率(バネ定数)を調整することができる。
【0110】
上記何れかの態様の被振動ユニットの質量を調整する方法としては、例えば、被振動ユニットの構成要素の増減、被振動ユニットのボディ100の肉厚調整、被振動ユニットのボディ100に設けられるリブの増減及び/又はボディ100に固定される重り(図示なし)の増減である。
【0111】
他方、被振動ユニットの質量をMとし、全減震部300の弾性率(バネ定数)をkとしたとき、被振動ユニットの固有振動数(f0)は、次の数式で算出できる。同数式は、被振動ユニットの固有振動数(f0)を、検出対象が振動を感じやすい周波数帯域の周波数又は同周波数帯域に近い周波数に設定するために、M及び/又はkを調整するのに用いることが可能であるが、これに限定されない。
【0112】
【数1】
【0113】
以上のようなセンサユニットU1及び取付構造S1は、以下の技術的特徴及び効果(1)~(7)を奏する。
【0114】
技術的特徴及び効果(1)
センサユニットU1を筐体10の収容孔11の周縁部12にZ’方向側から容易に取り付けることができる。その理由は以下の通りである。ボディ100の第1部101が筐体10の収容孔11内にZ’方向側から収容可能である。上記収容状態で、ボディ100の第2部102が収容孔11に対してZ’方向に位置し、この第2部102に設けられた複数の被固定部200が筐体10の周縁部12に対してZ’方向側に位置するので、複数の被固定部200を対応する一の減震部300又は一部の減震部300を介してZ’方向側から筐体10の周縁部12に固定することができる。
【0115】
技術的特徴及び効果(2)
筐体10の周縁部12に対する防振性が向上する。センサユニットU1の被振動ユニットの振動が、減震部300によって吸収され、筐体10の周縁部12に伝わらない又は伝わり難くなるからである。特に、減震部300が第1減震部310及び第2減震部320を有している場合、センサユニットU1の被振動ユニットの振動が、被固定部200と筐体10の周縁部12との間に介在する第1減震部310によって吸収され、被固定部200から筐体10の周縁部12に伝わらない又は伝わり難くなり、且つ、被固定部200と固定部の当接部との間に介在する第2減震部320によって吸収され、被固定部200から固定部の当接部を介して筐体10の周縁部12に伝わらない又は伝わり難くなる。
【0116】
技術的特徴及び効果(3)
上記の通り、減震部300の弾性率(バネ定数)を調整したり、被振動ユニットの質量を調整したりすることによって、筐体10の周縁部12に対する防振性を調整する及び/又は上記何れかの態様の被振動ユニットの共振周波数の帯域を調整することができる。
【0117】
技術的特徴及び効果(4)
検出センサ500及びボディ100が第1連続配置状態で配置されている場合、ボディ100の第1面101aと筐体10の収容孔11の周縁部12のZ方向側の面との間に段差が生じ難くなる。検出センサ500及びボディ100が第2連続配置状態で配置されている場合、検出センサ500の第1面510と筐体10の収容孔11の周縁部12のZ方向側の面との間に段差が生じ難なる。被覆部20の少なくとも一つの層が可撓性、伸縮性及び/弾性を有しており且つ当該被覆部20が少なくともZ方向側から筐体10の収容孔11及びその周縁部12を覆う場合、仮に、前述の段差が生じるとしても、被覆部20が歪むことによってこれを吸収し、当該段差が被覆部20に表れ難くすることができる。特に、被覆部20がクッション部22を有する場合、クッション部22が前記段差に応じて凹むことによって当該段差を吸収できる。
【0118】
技術的特徴及び効果(5)
被覆部20の少なくとも一つの層が可撓性、伸縮性又は弾性を有する場合、被覆部20がボディ100及び検出センサ500の振動に応じて可撓、伸縮又は弾性変形することによって、被覆部20の少なくとも一つの層が当該振動を吸収し、筐体10の周縁部12に伝わり難くすることができる。特に、被覆部20がクッション部22を有する場合、被覆部20がボディ100及び検出センサ500の振動を吸収し、筐体10の周縁部12に伝わり難くすることができる。
【0119】
技術的特徴及び効果(6)
減震部300が少なくとも一つの第1突起350を有する場合、被振動ユニットにZ’方向側から大きな荷重がかかり、被振動ユニットがZ方向に変位したとしても、少なくとも一つの第1突起350が第1減震部310と筐体10の周縁部12との間で圧縮されて縮み、第1減震部310内に埋没する。これにより、第1減震部310が筐体10の周縁部12に当接し、減震部300の筐体10の周縁部12に対する接触面積が増大するので、それ以上の減震部300のZ-Z’方向の伸縮を抑制することができる。
【0120】
技術的特徴及び効果(7)
減震部300が少なくとも一つの第2突起360を有する場合、被振動ユニットにZ方向側から大きな荷重がかかり、被振動ユニットがZ’方向に変位したとしても、少なくとも一つの第2突起360が第2減震部320と当接部との間で圧縮されて縮み、第2減震部320内に埋没する。これにより、第2減震部320が当接部に当接し、減震部300の当接部に対する接触面積が増大するので、それ以上の減震部300のZ-Z’方向の伸縮を抑制することができる。
【実施例2】
【0121】
以下、本発明の実施例2及びその設計変形例を含む複数の実施例に係るセンサユニットU2の取付構造S2について図10及び図11を参照しつつ説明する。図10には、実施例2の取付構造S2が示されている。図11には、実施例2の取付構造S2の設計変形例が示されている。図10及び図11にもZ-Z’方向及びX-X’方向が示されている。
【0122】
取付構造S2は、センサユニットU2が少なくとも一つの中継部800及び複数のネジ900を更に備えている点及び少なくとも一つの中継部800が筐体10の周縁部12に固定される点で相違している以外、取付構造S1と略同じ構成である。以下、その相違点についてのみ詳しく説明し、取付構造S1の説明のうち、取付構造S1の説明と重複する説明については省略する。
【0123】
少なくとも一つの中継部800が一つである場合、中継部800は収容孔を有していると良い。この収容孔は、中継部800をZ-Z’方向に貫通している。この場合、ボディ100は、第1部101と第2部102との間の第3部を有している。この第3部が中継部800の収容孔内に収容されており、第1部101が中継部800の収容孔に対してZ方向側に位置し、第2部102が中継部800の収容孔に対してZ’方向に位置し且つ第2部102に設けられた複数の被固定部200が中継部800の収容孔の周縁部に対してZ’方向に位置する。
【0124】
少なくとも一つの中継部800が複数である場合、複数の中継部800は、一対の中継部800を少なくとも一組有している。一対の中継部800は、X-X’方向に間隔をあけて配置されている。一対の中継部800は、X方向側に位置する中継部800と、X’方向側に位置する中継部800とを有する。この一対の中継部800の間にボディ100の第3部が配置されており、第1部101が一対の中継部800に対してZ方向側に位置し、第2部102が一対の中継部800に対してZ’方向に位置している。複数の被固定部200のうちのX方向側の一部(一又は複数)の被固定部200が、X方向側の中継部800に対してZ’方向に位置し且つ複数の被固定部200のうちのX’方向側の一部(一又は複数)の被固定部200がX’方向側の中継部800に対してZ’方向に位置する構成とすることが可能である。
【0125】
一又は複数の中継部800は、上記収容状態で、筐体10の周縁部12に対してZ’方向側から当接する。一又は複数の中継部800は、複数のネジ孔810と、複数の連通孔820とを有している。複数のネジ孔810は、少なくともZ’方向に開口している。複数の連通孔820は、一又は複数の中継部800をZ-Z’方向に貫通しており且つ上記収容状態で、筐体10の周縁部12のネジ孔14に連通する。各ネジ900が対応する連通孔820に挿通され、筐体10の周縁部12のネジ孔14にそれぞれネジ止めされる。このようにして一又は複数の中継部800が筐体10の周縁部12に対してZ’方向側から固定される。
【0126】
各被固定部200は、対応する一の減震部300を介して対応する中継部800にZ’方向側から固定されていても良い。以下、この固定状態を第3固定状態ともいう。この場合、各被固定部200と対応する中継部800との間に対応する一の減震部300が少なくとも部分的に介在する。各被固定部200は、対応する一部の減震部300を介して対応する中継部800にZ’方向側から固定されていても良い。以下、この固定状態を第4固定状態ともいう。この場合、各被固定部200と対応する中継部800との間に対応する一部の減震部300が少なくとも部分的に介在する。
【0127】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対一対一の関係にある場合、各被固定部200、各減震部300及び各固定部は、第3固定状態において、各固定部のネジ400のネジ本体410が、ネジ孔14に代えて、対応する中継部800の対応するネジ孔810にネジ止めされる以外、上記(a)~(g)の何れかの構成の各被固定部200、各減震部300及び各固定部と同様の構成である。なお、(a)の構成である場合、固定部は省略可能である。この場合、被固定部200及び減震部300は、被固定部200に取付孔210が設けられていない板であり、減震部300の第1減震部310に貫通孔311が設けられておらず且つ被固定部200が第1減震部310に接着され、第1減震部310が少なくとも一つの中継部800に接着されることによって、被固定部200が第1減震部310を介して少なくとも一つの中継部800に固定されている点で相違する以外、被固定部200及び減震部300は、上記(a)の通りの構成である。
【0128】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対複数対複数の関係にある場合、各被固定部200、一部の減震部300及び一部の固定部は、第4固定状態において、一部の固定部のネジ400のネジ本体410が、ネジ孔14に代えて、対応する中継部800の対応するネジ孔810にそれぞれネジ止めされる以外、上記(h)~(j)の何れかの構成の各被固定部200、一部の減震部300及び一部の固定部と同様の構成である。
【0129】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対複数対一の関係にある場合、各被固定部200、一部の減震部300及び各固定部は、第4固定状態において、各固定部の複数のネジ400のネジ本体410が、ネジ孔14に代えて、対応する中継部800の対応するネジ孔810にそれぞれネジ止めされる以外、上記(k)又は(l)の構成の各被固定部200、一部の減震部300及び各固定部と同様の構成である。
【0130】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対一対複数の関係にある場合、各被固定部200、各減震部300及び一部の固定部は、第3固定状態において、各固定部の複数のネジ400のネジ本体410が、ネジ孔14に代えて、対応する中継部800の対応するネジ孔810にそれぞれネジ止めされる以外、上記(m)~(o)の何れかの構成の各被固定部200、各減震部300及び一部の固定部と同様の構成である。
【0131】
被固定部200、減震部300及び固定部が一対一対一の関係にある場合、各被固定部200、各減震部300及び各固定部は、第3固定状態において、各固定部の複数のネジ400のネジ本体410が、ネジ孔14に代えて、対応する中継部800の対応するネジ孔810にネジ止めされる以外、上記(p)又は(q)の何れかの構成の各被固定部200、各減震部300及び各固定部と同様の構成である。
【0132】
なお、被固定部200に複数の切り欠き220が設けられている場合、この複数の切り欠き220に代えて、複数の挿入孔230が設けられていても良い。
【0133】
一又は複数の中継部800は、複数の連通孔820に代えて、複数の係合孔830を有していても良い。この複数の係合孔830は、一又は複数の中継部800をZ-Z’方向に貫通している。この場合、筐体10の周縁部12には、複数の係合部15が設けられている。複数の係合部15が、筐体10の周縁部12からZ’方向に延びる複数のアームと、このアームのZ’方向側の自由端に設けられており且つ外側に凸の爪部とを有する構成とすることが可能である。この場合、上記収容状態で、筐体10の各係合部15の複数のアームが対応する中継部の対応する係合孔830に挿通され、各係合部15の爪部が対応する係合孔830のZ’方向側の縁に引っかかる。このようにしても対応する中継部800が筐体10の周縁部12に固定される。なお、各係合部15は、対応する中継部800の対応する係合孔830に嵌合(FIT IN)する突起とすることも可能である。
【0134】
更に、一又は複数の中継部800は、筐体10の周縁部12に接着される構成とすることも可能である。この場合、連通孔820、係合孔830、ネジ孔14及び係合部15は省略される。
【0135】
以上のようなセンサユニットU2及び取付構造S2は、センサユニットU1及び取付構造S1の上記した技術的特徴及び効果(3)~(5)及び(7)に加えて、以下の技術的特徴及び効果(8)~(10)を奏する。
【0136】
技術的特徴及び効果(8)
センサユニットU2を筐体10の収容孔11の周縁部12にZ’方向側から容易に取り付けることができる。その理由は以下の通りである。ボディ100の第1部101が筐体10の収容孔11内にZ’方向側から収容可能である。ボディ100の第2部102に設けられた複数の被固定部200が少なくとも一つの中継部800に固定されている。上記収容状態で、少なくとも一つの中継部800が筐体10の周縁部12に対してZ’方向側に位置するので、少なくとも一つの中継部800をZ’方向側から筐体10の周縁部12に固定することができる。
【0137】
技術的特徴及び効果(9)
筐体10の周縁部12に対する防振性が向上する。センサユニットU2の被振動ユニットの振動が、減震部300によって吸収され、少なくとも一つの中継部800に伝わらない又は伝わり難くなるからである。その結果として、前記振動が、少なくとも一つの中継部800を介して筐体10の周縁部12に伝わらない又は伝わり難くなる。特に、減震部300が第1減震部310及び第2減震部320を有している場合、センサユニットU2の被振動ユニットの振動が、被固定部200と少なくとも一つの中継部800との間に介在する第1減震部310によって吸収され、被固定部200から少なくとも一つの中継部800に伝わらない又は伝わり難くなり、且つ、被固定部200と固定部の当接部との間に介在する第2減震部320によって吸収され、被固定部200から固定部の当接部を介して少なくとも一つの中継部800に伝わらない又は伝わり難くなる。
【0138】
技術的特徴及び効果(10)
減震部300が少なくとも一つの第1突起350を有する場合、被振動ユニットにZ’方向側から大きな荷重がかかり、被振動ユニットがZ方向に変位したとしても、少なくとも一つの第1突起350が第1減震部310と少なくとも一つの中継部800との間で圧縮されて縮み、第1減震部310内に埋没する。これにより、第1減震部310が少なくとも一つの中継部800に当接し、減震部300の少なくとも一つの中継部800に対する接触面積が増大するので、それ以上の減震部300のZ-Z’方向の伸縮を抑制することができる。
【実施例3】
【0139】
以下、本発明の実施例3及びその設計変形例を含む複数の実施例に係るセンサユニットU3の取付構造S3について図12を参照しつつ説明する。図12には、実施例3の取付構造S3が示されている。図12にもZ-Z’方向及びX-X’方向が示されている。
【0140】
取付構造S3は、センサユニットU3が複数の中継部800を有している点、複数の中継部800が、複数のネジ孔810に代えて、複数の固定孔840を有している点及び複数の被固定部200がボディ100の第2部102から延びたフランジである点で相違している以外、取付構造S2と略同じ構成である。以下、その相違点についてのみ詳しく説明し、取付構造S3の説明のうち、取付構造S2の説明と重複する説明については省略する。
【0141】
複数の被固定部200及び複数の減震部300は、一対一の関係にある場合、上記(e)又は(q)の構成であると良い。この場合、複数の被固定部200及び複数の減震部300は、少なくとも一つのX方向側の被固定部200及び減震部300と、少なくとも一つのX’方向側の被固定部200及び減震部300とを有する。各X方向側の被固定部200は、ボディ100の第2部102からX方向に延びている。各X方向側の減震部300は、その連結部330が対応するX方向側の被固定部200の取付孔210に嵌合している。各X’方向側の減震部300は、その連結部330が対応するX’方向側の被固定部200の取付孔210に嵌合している。
【0142】
複数の中継部800は、上記X方向側の中継部800及び上記X’方向側の中継部800を有している。X方向側の中継部800は、X’方向に開口するX方向側の固定孔840と、そのZ方向側、Z’方向の壁部であるX方向側の第1、第2当接部841、842とを少なくとも一つずつ有している。X’方向側の中継部800は、X方向に開口するX’方向側の固定孔840と、そのZ方向側、Z’方向の壁部であるX’方向側の第1、第2当接部841、842とを少なくとも一つずつ有している。
【0143】
各X方向側の固定孔840には、一又は複数のX方向側の被固定部200及び減震部300がX’方向側から挿入されている。各X方向側の固定孔840の第1当接部841から第2当接部842までのZ-Z’方向の距離は、一又は複数のX方向側の減震部300のZ-Z’方向の寸法と略同じ又は若干小さい。そのため、各X方向側の固定孔840の第1当接部841と第2当接部842との間で、一又は複数のX方向側の減震部300が挟持されている。
【0144】
各X方向側の減震部300が少なくとも一つの第1突起350及び少なくとも一つの第2突起360を有さない場合、各X方向側の減震部300の第1減震部310が対応するX方向側の固定孔840の第1当接部841と対応するX方向側の被固定部200との間に介在し、且つ、各X方向側の減震部300の第2減震部320が対応するX方向側の固定孔840の第2当接部842と対応するX方向側の被固定部200との間に介在する。
【0145】
各X方向側の減震部300が少なくとも一つの第1突起350を有し且つ及び少なくとも一つの第2突起360を有さない場合、各X方向側の減震部300の第1減震部310が対応する被固定部200に当接し、各X方向側の減震部300の少なくとも一つの第1突起350は、当該第1減震部310と対応するX方向側の固定孔840の第1当接部841との間で挟持され、且つ、各X方向側の減震部300の第2減震部320が対応するX方向側の固定孔840の第2当接部842と対応するX方向側の被固定部200との間に介在する。
【0146】
各X方向側の減震部300が少なくとも一つの第1突起350を有さず且つ少なくとも一つの第2突起360を有する場合、各X方向側の減震部300の第1減震部310が対応するX方向側の固定孔840の第1当接部841と対応するX方向側の被固定部200との間に介在し、各X方向側の減震部300の第2減震部320が対応する被固定部200に当接し、各X方向側の減震部300の少なくとも一つの第2突起360は、当該第2減震部320と対応するX方向側の固定孔840の第2当接部842との間で挟持されている。
【0147】
各X方向側の減震部300が少なくとも一つの第1突起350及び少なくとも一つの第2突起360を有する場合、各X方向側の減震部300の第1減震部310が対応する被固定部200に当接し、各X方向側の減震部300の少なくとも一つの第1突起350は当該第1減震部310と対応するX方向側の固定孔840の第1当接部841との間で挟持され、各X方向側の減震部300の第2減震部320が対応する被固定部200に当接し、且つ、各X方向側の減震部300の少なくとも一つの第2突起360は当該第2減震部320と対応するX方向側の固定孔840の第2当接部842との間で挟持されている。
【0148】
以上の何れかの態様で一又は複数のX方向側の減震部300及び被固定部200がX方向側の中継部800に固定されている。一又は複数のX’方向側の減震部300及び被固定部200は、一又は複数のX方向側の減震部300及び被固定部200と同様に、X’方向側の中継部800に固定されている。
【0149】
複数の被固定部200及び複数の減震部300は、一対複数の関係にある場合、上記(l)の構成であると良い。この場合、各X方向側の固定孔840には、一又は複数のX方向側の被固定部200と、この被固定部200の取付孔210に連結部330が嵌合した複数の減震部300とがX’方向側から挿入されて固定され、且つ、各X’方向側の固定孔840には、一又は複数のX’方向側の被固定部200と、この被固定部200の取付孔210に連結部330が嵌合した複数の減震部300とがX方向側から挿入されて固定されている。これ以外については、複数の被固定部200及び複数の減震部300は、複数の被固定部200及び複数の減震部300が一対一の関係にある場合の何れかの態様と同様の構成とすることが可能である。
【0150】
なお、被固定部200に複数の切り欠き220が設けられている場合、この複数の切り欠き220に代えて、複数の挿入孔230が設けられていても良い。
【0151】
X方向側の中継部800及びX’方向側の中継部800は、複数の連通孔820又は複数の係合孔830をそれぞれ有している。連通孔820が設けられている場合、X方向側の中継部800及びX’方向側の中継部800は、上記収容状態で、ネジ900が複数の連通孔820に挿通され、筐体10の周縁部12の対応するネジ孔14にネジ止めされる(すなわち、固定される)。係合孔830が設けられている場合、X方向側の中継部800及びX’方向側の中継部800は、上記収容状態で、複数の係合孔830に筐体10の周縁部12の複数の係合部15が上記の通り係合することによって、筐体10の周縁部12に固定される。
【0152】
以上のようなセンサユニットU3及び取付構造S3は、センサユニットU2及び取付構造S2の上記した技術的特徴及び効果(3)~(5)、及び(8)~(9)に加えて、以下の技術的特徴及び効果(11)及び(12)を奏する。
【0153】
技術的特徴及び効果(11)
減震部300が少なくとも一つの第1突起350を有する場合、被振動ユニットにZ’方向側から大きな荷重がかかり、被振動ユニットがZ方向に変位したとしても、少なくとも一つの第1突起350が第1減震部310と第1当接部841との間で圧縮されて縮み、第1減震部310内に埋没する。これにより、第1減震部310が第1当接部841に当接し、減震部300の第1当接部841に対する接触面積が増大するので、それ以上の減震部300のZ-Z’方向の伸縮を抑制することができる。
【0154】
技術的特徴及び効果(12)
減震部300が少なくとも一つの第2突起360を有する場合、被振動ユニットにZ方向側から大きな荷重がかかり、被振動ユニットがZ’方向に変位したとしても、少なくとも一つの第2突起360が第2減震部320と第2当接部842との間で圧縮されて縮み、第2減震部320内に埋没する。これにより、第2減震部320が第2当接部842に当接し、減震部300の第2当接部842に対する接触面積が増大するので、それ以上の減震部300のZ-Z’方向の伸縮を抑制することができる。
【0155】
なお、上記したセンサユニット及びセンサユニットの取付構造は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0156】
本発明の被固定部は、少なくとも一つあれば良い。被固定部200が一つである場合、被固定部200はボディ100の第2部102からZ-Z’方向に交差する方向に延びる環状のフランジ又は第2部102の周縁部とすると良い。この一つの被固定部200は、前述の環状のフランジであることを除いて、センサユニットU1、U2及びU3の上記(m)~(q)の何れかの被固定部200と同様の構成とすることが可能である。但し、一つの被固定部200が、上記(p)又は(q)の構成である場合、固定部は、複数であって、第1、第2固定部を有し、この第1、第2固定部は、固定金具440及び複数のネジ400を有し、且つ、一つの被固定部200が、X方向側の端部と、X’方向側の端部とを有すると良い。この場合、第1固定部の固定金具440の当接部441は、被固定部200のX方向側の端部の複数の取付孔210に嵌合した複数の減震部300にZ’方向側から当接し、上記(p)又は(q)の構成の通り、ネジ400で筐体10の周縁部12又は少なくとも一つの中継部800のネジ孔810にネジ止めされ、第2固定部の固定金具440の当接部441は、被固定部200のX’方向側の端部の複数の取付孔210に嵌合した複数の減震部300にZ’方向側から当接し、上記(p)又は(q)の構成の通り、ネジ400で筐体10の周縁部12又は少なくとも一つの中継部800のネジ孔810にネジ止めされる。また、X方向側、X’方向側の中継部800が、固定孔840を有する場合、フランジである被固定部200のX方向側の端部及びこの端部の複数の取付孔210に嵌合した複数の減震部300がX方向側の中継部800の固定孔840に挿入され、上記の通り固定されており、被固定部200のX’方向側の端部及びこの端部の複数の取付孔210に嵌合した複数の減震部300がX’方向側の中継部800の固定孔840に挿入され、上記の通り固定されている。
【0157】
本発明の減震部は、少なくとも一つあれば良い。減震部300が一つである場合、第1減震部310を一つの環状の第1減震部310としても良いし、第1減震部310、第2減震部320を一つの環状の第1減震部310、一つの環状の第2減震部320としても良い。前者の場合、一つの第1減震部310が、前述の環状であることを除いて、センサユニットU1及びU2の上記(m)の第1減震部310と同様の構成とすることが可能である。後者の場合、第1減震部310、第2減震部320が、前述の環状であることを除いて、センサユニットU1、U2及びU3の上記(n)の第1減震部310、第2減震部320と同様の構成とすることが可能である。
【0158】
勿論、上記したように被固定部200及び減震部300を一つとし、それぞれ略環状としても良い。
【0159】
なお、本発明の第1方向は、本発明の筐体の収容孔の貫通方向である限り任意に設定可能である。本発明の第2方向は、第1方向に交差する限り任意に設定可能である。本発明の第3方向は、第1方向及び第2方向に交差しており且つ第1方向及び第2方向が位置する平面上に位置しない限り任意に設定することができる。
【符号の説明】
【0160】
S1、S2、S3:取付構造
10:筐体
11:収容孔 12:周縁部 13:支持台 14:ネジ孔
20:被覆部
21:カバー部 22:クッション部
U1、U2、U3:センサユニット
100 :ボディ
101:第1部 101a:第1面 102:第2部
200:被固定部
210:取付孔 220:切り欠き 230:挿入孔
300:減震部
310:第1減震部 311:貫通孔 320:第2減震部 321:貫通孔 330:連結部 340:貫通孔 350:第1突起 360:第2突起
400:ネジ
410:ネジ本体 420:ヘッド
430:座金
431:貫通孔
440:固定金具
441:当接部 441a:貫通孔 442:脚部 442a:貫通孔
500:検出センサ
510:第1面
600:振動生成部
700:基板
800:中継部
810:ネジ孔 820:連通孔 830:係合孔
900:ネジ
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図9A
図9B
図10
図11
図12