(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】タイル状単色マルチディスプレイのためのシステム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20230816BHJP
G02B 5/18 20060101ALI20230816BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B5/18
H04N5/64 511A
(21)【出願番号】P 2020531650
(86)(22)【出願日】2018-12-04
(86)【国際出願番号】 US2018063919
(87)【国際公開番号】W WO2019143413
(87)【国際公開日】2019-07-25
【審査請求日】2021-09-09
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515046968
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ テクノロジーズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】META PLATFORMS TECHNOLOGIES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】弁理士法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】トレイル, ニコラス ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ボナー, ジェームズ ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】バレンタイン, ガレス
【審査官】山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0017801(US,A1)
【文献】国際公開第2017/102795(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0208482(US,A1)
【文献】特開2015-175967(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0097507(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/01,27/02
H04N 5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイシステムであって、該ディスプレイシステムは、
第1の色の第1の画像を生成するために2次元構成で配置された前記第1の色の複数のエミッタを有する第1の単色エミッタアレイと、
第2の色の第2の画像を生成するために2次元構成で配置された前記第2の色の複数のエミッタを有する第2の単色エミッタアレイと、
導波路構成であって、
前記第1の色の第1の画像を第1の導波路部材本体にカップリングするよう寸法決めされた第1のカップリング素子を含む第1の導波路部材、
前記第2の色の第2の画像を第2の導波路部材本体にカップリングするため、前記第1のカップリング素子とは異なるよう寸法決めされた第2のカップリング素子を含む第2の導波路部材、ここで、前記第1の導波路部材
本体および前記第2の導波路部材
本体は、前記導波路構成内でカップリングされた前記第1の画像および前記第2の画像を横方向に伝搬するように構成されており、ならびに、
横方向に伝搬された前記第1の画像および前記第2の画像を投影画像としてアイボックスに向けて投影するように構成された少なくとも1つのデカップリング素子、
を備える導波路構成と、
を備え、
前記第1の導波路部材本体および前記第2の導波路部材本体は、前記投影画像が前記第1および第2の色とは異なる少なくとも1つの色を含むように、前記第1の単色エミッタアレイからの前記第1の色の前記第1の画像と、前記第2の単色エミッタアレイからの前記第2の色の前記第2の画像とを組み合わせるように構成されている、
ディスプレイシステム。
【請求項2】
2次元構成で配置された第3の色の複数のエミッタを有する第3の単色エミッタアレイをさらに備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記第1の導波路部材本体および前記第2の導波路部材本体は、
前記第1の単色エミッタアレイからの前記第1の色の前記第1の画像と、
前記第2の単色エミッタアレイからの前記第2の色の前記第2の画像と、
第3の単色エミッタアレイからの第3の色の第3の画像とを、前記投影画像へと組み合わせ、前記投影画像は、前記第1の色、前記第2の色、および前記第3の色とは異なる少なくとも1つの色を含む、請求項1又は2に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記第1の導波路部材は、前記第1の色の光を、前記第2の導波路部材本体を通して、前記投影画像の一部としてビューイングアイボックスに導くデカップリング素子を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
第1の単色エミッタアレイからの第1の単色画像の放出を導波路構成の第1のカップリング素子に向けて導くこと
、ここで前記第1のカップリング素子は、前記第1の単色画像を第1の導波路部材本体にカップリングするよう寸法決めされたものであり、
第2の単色エミッタアレイからの第2の単色画像の放出を前記導波路構成の第2のカップリング素子に向けて導くこと
、ここで前記第2のカップリング素子は、前記第2の単色画像を第2の導波路部材本体にカップリングするため、前記第1のカップリング素子とは異なるよう寸法決めされたものであり、かつ前記第1の導波路部材本体および前記第2の導波路部材本体は、前記導波路構成内でカップリングされた前記第1の単色画像および前記第2の単色画像を横方向に伝搬するように構成されており、ならびに
横方向に伝搬された前記第1の単色画像および前記第2の単色画像を投影画像としてアイボックスに向けて投影すること、
を含み、これによって、前記導波路構成における前記第1の単色画像と前記第2の単色画像との組み合わせから生じる多色画像が、前記導波路構成のデカップリング素子から投影され
、
前記第1の導波路部材本体および前記第2の導波路部材本体は、前記投影画像が前記第1および第2の単色とは異なる少なくとも1つの色を含むように、前記第1の単色画像と、前記第2の単色画像とを組み合わせるように構成されている、方法。
【請求項6】
前記第1のカップリング素子は、前記導波路構成の第1の表面と、該第1の表面に対向して配置された前記導波路構成の第2の表面とのうちの1つで、放出された前記第1の単色画像を受け取り、
前記デカップリング素子は、前記多色画像を、前記導波路構成の前記第2の表面からアイボックスに向けて投影する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
処理デバイスによって実行されると、該処理デバイスに動作を実行させる命令を内部に記憶させたコンピュータ可読媒体であって、前記動作は、
第1の単色エミッタアレイからの第1の単色画像の放出を導波路構成の第1のカップリング素子に向けて導くこと
、ここで前記第1のカップリング素子は、前記第1の単色画像を第1の導波路部材本体にカップリングするよう寸法決めされたものであり、
第2の単色エミッタアレイからの第2の単色画像の放出を前記導波路構成の第2のカップリング素子に向けて導くこと
、ここで前記第2のカップリング素子は、前記第2の単色画像を第2の導波路部材本体にカップリングするため、前記第1のカップリング素子とは異なるよう寸法決めされたものであり、かつ前記第1の導波路部材本体および前記第2の導波路部材本体は、前記導波路構成内でカップリングされた前記第1の単色画像および前記第2の単色画像を横方向に伝搬するように構成されており、ならびに
横方向に伝搬された前記第1の単色画像および前記第2の単色画像を投影画像としてアイボックスに向けて投影すること、
を含み、これによって、前記導波路構成における前記第1の単色画像と前記第2の単色画像との組み合わせから生じる多色画像が、前記導波路構成のデカップリング素子から投影され
、
前記第1の導波路部材本体および前記第2の導波路部材本体は、前記投影画像が前記第1および第2の単色とは異なる少なくとも1つの色を含むように、前記第1の単色画像と、前記第2の単色画像とを組み合わせるように構成されている、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、「SYSTEMS, DEVICES, AND METHODS FOR TILED MULTI-MONOCHROMATIC DISPLAYS」と題され、2018年10月10日に出願された米国特許非仮出願第16/156,452号、「SYSTEMS, DEVICES, AND METHODS FOR TILED MULTI-MONOCHROMATIC DISPLAYS」と題され、2018年1月22日に出願された米国特許仮出願第62/620,432号、「SYSTEMS, APPARATUSES, AND METHODS FOR MONOCHROMATIC DISPLAY WAVEGUIDES」と題され、2018年1月22日に出願された米国特許仮出願第62/620,434号、並びに、「SYSTEMS, APPARATUSES, AND METHODS FOR COMPONENT MOVEMENT IN MONOCHROMATIC DISPLAY DEVICES」と題され、2018年1月22日に出願された米国特許仮出願第62/620,435号、の優先権および利益を主張する。これらの出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、ニアアイディスプレイシステムに関し、より具体的には、導波路ディスプレイに関する。
【背景技術】
【0003】
ニアアイライトフィールドディスプレイは、典型的には、ニアアイディスプレイ(NED)と電子ビューファインダの両方を包含する画像をユーザの眼に直接投影する。従来のニアアイディスプレイ(NED)は、一般的に、ユーザの眼に到達する前に1つまたは複数のレンズを通過する多色画素アレイ(例えば、赤、緑、および青の画素を含む)を使用して、画像光を生成する表示素子を有する。画像光は、導波路または他の光学系によって横方向に伝搬されてもよく、その結果、表示素子は、ユーザの眼と直接整列される必要がない。多色画素アレイは、しばしば、各色に対してサブ画素を使用し、画素間の距離を増大させるが、これはまた、各色に対して画素位置のわずかなずれを生み出す。NEDでは、このような画素間の距離および位置のずれは、ユーザが知覚しうるものになりうる。さらに、色収差を発生させずに多色ディスプレイからの光を制御することは困難になりうる。加えて、仮想現実システムおよび/または拡張現実システムにおけるNEDは、コンパクトで、軽量で、高解像度であるという設計基準を有することがあり、これらの基準を満たそうとする試みにはトレードオフが生ずることが多い。したがって、従来のNEDは、これらのすべての点を完全に満足できるものではなかった。
【発明の概要】
【0004】
以下により詳細に記載されるように、本開示は、1つまたは複数の単色エミッタアレイを利用して、1つまたは複数の導波路部材を含みうる導波路に向かって単色画像を投影しうる、装置、システム、デバイス、および方法を記載している。いくつかの実施形態では、単色画像は、所望の多色画像がヘッドマウントディスプレイデバイスのアイボックスに導かれるように、導波路内で組み合わされてもよい。
【0005】
一実施例では、プロジェクタデバイスは、(1)2次元構成で配置された第1の色の複数のエミッタを有する第1の単色エミッタアレイと、(2)2次元構成で配置された第2の色の複数のエミッタを有する第2の単色エミッタアレイとを含んでもよく、ここで、第1および第2の単色エミッタアレイは、第1および第2の色の画像を導波路構成に放出するように構成されてもよく、第1の色は、第2の色と異なってもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、プロジェクタデバイスは、第1および第2の単色エミッタアレイが、導波路構成内で同じ方向に沿って第1および第2の色の画像を放出するよう構成されるように、第1および第2の単色エミッタアレイが固定される支持構造をさらに含んでもよい。
【0007】
いくつかの実施例では、プロジェクタデバイスは、導波路構成をさらに含んでもよく、導波路構成は、1つまたは複数の導波路部材を含み、ヘッドマウントディスプレイの表示領域内に位置決めされ、第1および第2の単色エミッタアレイによって放出される第1および第2の色の画像を組み合わせて、少なくとも部分的にビューイングアイボックスを画定する少なくとも1つの多色射出瞳複製を生成する。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の単色エミッタアレイは、複数の発光ダイオード(LED)を含んでもよく、複数のLEDのうちの少なくとも1つは、複数のLEDのうちの少なくとも1つから放出される光を導くために、発光面上に配置される屈折構造を含んでもよい。いくつかの実施例では、第1の単色エミッタアレイは、複数の発光ダイオード(LED)を含んでもよく、複数のLEDのうちの少なくとも1つは、複数のLEDのうちの少なくとも1つから放出される光を導くために、発光面上に配置される反射構造を含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施例では、第1および第2の単色エミッタアレイは、それぞれ、第1の寸法と第1の寸法よりも長く第1の寸法に直交する第2の寸法を画定してよく、第1および第2の単色エミッタアレイは、第1の寸法に沿って整列されてもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2の単色エミッタアレイは、それぞれ、第1の寸法と第1の寸法よりも長く第1の寸法に直交する第2の寸法を画定してよく、第1および第2の単色エミッタアレイは、第1の寸法に沿って整列されてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の単色エミッタアレイは、複数の発光ダイオード(LED)を含んでよく、複数のLEDは、約5ミクロン未満のピッチで整列可能で、複数のLEDのうちの少なくとも1つのLEDは、ピッチ以下の直径を有する発光面を有することができる。
【0011】
プロジェクタデバイスは、いくつかの実施例では、2次元構成で配置された第3の色の複数のエミッタを有する第3の単色エミッタアレイを含んでよく、第3の色は第1の色および第2の色とは異なり、第1、第2、および第3の単色エミッタアレイは線形構成で配置されてもよい。いくつかの実施形態では、プロジェクタデバイスは、2次元構成で配置された第3の色の複数のエミッタを有する第3の単色エミッタアレイを含んでよく、第3の色は、第1の色および第2の色とは異なり、第1、第2、および第3の単色エミッタアレイは、非線形構成で配置されてもよい。
【0012】
一実施例では、ディスプレイシステムは、(1)第1の色の第1の画像を生成するために、2次元構成で配置された第1の色の複数のエミッタを有することができる第1の単色エミッタアレイと、(2)第2の色の第2の画像を生成するために、2次元構成で配置された第2の色の複数のエミッタを有することができる第2の単色エミッタアレイと、(3)第1の画像および第2画像を第1および第2の単色エミッタアレイから受け取ることができる少なくとも1つのカップリング素子(a)と、受け取った第1および第2の画像を導波路構成内で横方向に伝搬させることができる少なくとも1つの導波路本体(b)と、受け取った第1および第2の画像を投影画像としてアイボックスに向けて投影することができる少なくとも1つのデカップリング素子(c)とを含むことができる導波路構成と、を含みうる。
【0013】
いくつかの実施形態では、導波路本体は、投影画像が、第1および第2の色とは異なる少なくとも1つの色を含むように、第1の単色エミッタアレイからの第1の色の第1の画像と、第2の単色エミッタアレイからの第2の色の第2の画像とを組み合わせてもよい。
【0014】
ディスプレイシステムは、いくつかの実施例では、2次元構成で配置された第3の色の複数のエミッタを有する第3の単色エミッタアレイをさらに含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、導波路本体は、第1の単色エミッタアレイからの第1の色の第1の画像、第2の単色エミッタアレイからの第2の色の第2の画像、および第3の単色エミッタアレイからの第3の色の第3の画像を組み合わせて投影画像にすることができ、投影画像は、第1、第2、および第3の色とは異なる少なくとも1つの色を含んでもよい。
【0015】
導波路構成は、いくつかの実施形態では、第1のカップリング素子を含む第1の導波路部材(a)と、第2のカップリング素子を含む第2の導波路部材(b)とを含んでよく、第1のカップリング素子は、第1の色の光を第1の導波路部材本体にカップリングさせるように寸法が決められてよく、第2のカップリング素子は、第2の色の光を第2の導波路部材本体にカップリングさせるように、第1のカップリング素子とは異なるように寸法が決められてもよい。さらに、いくつかの実施例では、第1の導波路部材は、第1の色の光を第2の導波路部材本体を通して投影画像の一部としてビューイングアイボックスに導くデカップリング素子を含んでもよい。
【0016】
一実施例では、方法は、(1)第1の単色エミッタアレイからの第1の単色画像の放出を導波路構成の第1のカップリング素子に導くことと、(2)第2の単色エミッタアレイからの第2の単色画像の放出を導波路構成の第2のカップリング素子に導くこととを含み、これによって、導波路構成のデカップリング素子から多色画像を投影させることを含んでよく、多色画像は、導波路構成での第1の単色画像と第2の単色画像との組み合わせから生じることもある。
【0017】
本方法は、いくつかの実施形態において、導波路構成内で多色画像の複数のインスタンスを複製することをさらに含んでもよく、ここで、導波路構成のデカップリング素子から多色画像を投影することは、デカップリング素子から多色画像の複数のインスタンスを投影することを含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施例では、第1のカップリング素子は、放出された第1の単色画像を、導波路構成の第1の表面と、第1の表面に対向して配置された導波路構成の第2の表面とのうちの1つで受け取り、デカップリング素子は、多色画像を、導波路構成の第2の表面からアイボックスに向けて投影してもよい。
【0019】
この方法は、いくつかの実施例では、第1の単色画像および第2の単色画像が導波路構成内で整列されて、多色画像の意図されたバージョンを生成するように、(1)第1のカップリング素子に対して第1の単色エミッタアレイを整列すること、または(2)第2のカップリング素子に対して第2の単色エミッタアレイを整列することのうちの少なくとも1つを実行することをさらに含みうる。
【0020】
一実施例では、コンピュータ可読媒体は、処理デバイスによって実行されるときに、(1)第1の単色エミッタエアレイからの第1の単色画像の放出を導波路構成の第1のカップリング素子に向けることと、(2)第2の単色エミッタアレイからの第2の単色画像の放出を導波路構成の第2のカップリング素子に向けることとを含みうる操作を処理デバイスに実行させ、これによって、導波路構成内の第1の単色画像と第2の単色画像から得られる多色画像が、導波路構成のデカップリング素子から投影されるようにしうる命令を記憶することができる。
【0021】
添付の図面は、多数の例示的な実施形態を示し、本明細書の一部となっている。以下の説明と共に、これらの図面は、本開示の様々な原理を実証し、説明している。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】いくつかの実施形態による、NEDを含むHMDの図である。
【
図2】いくつかの実施形態による、
図1に示されるHMDの断面図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、導波路構成を有するNEDの等角図である。
【
図4A】いくつかの実施形態による、
図3のディスプレイシステムに含まれうるプロジェクタデバイスの断面図である。
【
図4B】いくつかの実施形態による、
図3のディスプレイシステムに含まれうるプロジェクタデバイスの断面図である。
【
図4C】いくつかの実施形態による、
図3のディスプレイシステムに含まれうるプロジェクタデバイスの断面図である。
【
図5A】いくつかの実施形態による、
図4A~
図4Cのプロジェクタデバイスに含まれうるエミッタアレイの上面図である。
【
図5B】いくつかの実施形態による、
図4A~
図4Cのプロジェクタデバイスに含まれうるエミッタアレイの上面図である。
【
図5C】いくつかの実施形態による、
図4A~
図4Cのプロジェクタデバイスに含まれうるエミッタアレイの上面図である。
【
図7A】いくつかの実施形態による、プロジェクタデバイスおよび導波路構成の断面図である。
【
図7B】いくつかの実施形態による、プロジェクタデバイスおよび導波路構成の断面図である。
【
図7C】いくつかの実施形態による、プロジェクタデバイスおよび導波路構成の断面図である。
【
図7D】いくつかの実施形態による、プロジェクタデバイスおよび導波路構成の断面図である。
【
図8】いくつかの実施形態による、ディスプレイシステムにおいて画像を表示する方法のフロー図である。
【
図9A】いくつかの実施形態によるNEDの斜視図である。
【
図9B】いくつかの実施形態によるNEDの斜視図である。
【
図9C】いくつかの実施形態によるNEDの斜視図である。
【
図10A】いくつかの実施形態による、別のNEDの斜視図である。
【
図11A】いくつかの実施形態による、作動システムを有するNEDの断面図である。
【
図11B】いくつかの実施形態による、作動システムを有するNEDの断面図である。
【
図11C】いくつかの実施形態による、作動システムを有するNEDの断面図である。
【
図11D】いくつかの実施形態による、作動システムを有するNEDの断面図である。
【
図12A】いくつかの実施形態による、解像度向上のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図12B】いくつかの実施形態による、解像度向上のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図12C】いくつかの実施形態による、解像度向上のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図13A】いくつかの実施形態による、解像度向上の別のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図13B】いくつかの実施形態による、解像度向上の別のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図13C】いくつかの実施形態による、解像度向上の別のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図14A】いくつかの実施形態による、画像強調のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図14B】いくつかの実施形態による、画像強調のプロセスを示す、
図11A~
図11DのNEDの実施形態によって生成された画像の一部である。
【
図15】いくつかの実施形態による、
図11A~
図11Dに示したようなディスプレイシステムまたはNEDによって生成された画像を強調するための方法のフロー図である。
【0023】
図面全体を通して、同一の参照符号および説明は、必ずしも同一ではないが、類似していることを示す。本明細書で説明される例示的な実施形態は、様々な修正および代替の形態を受け入れることができるが、特定の実施形態が例として図面に示され、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、本明細書に記載の例示的な実施形態は、開示された特定の形態に限定されることを意図していない。むしろ、本開示は、添付の特許請求の範囲内にあるすべての修正、均等物、および代替物を包含する。
発明を実施するための形態
【0024】
本開示は、概して、仮想現実(VR)において、または拡張現実または複合(AR/MR)において使用可能な改良されたNEDを対象とする。いくつかのNEDは、2次元構成で配置された第1の色の複数のエミッタを有する第1の単色エミッタアレイと、対応する2次元構成で配置された第2の異なる色の複数のエミッタを有する第2の単色エミッタアレイとを含む、プロジェクタデバイスを含んでもよい。これらの2次元構成は、いくつかの実施形態では同一であってもよい。第1および第2の単色エミッタアレイは、1つまたは複数の導波路部材を有する導波路構成に含まれるカップリング領域に向けて第1および第2の色の画像を放出するように構成されてもよい。導波路構成は、アイボックスに向けて導かれた少なくとも1つの多色画像を生成するように画像を組み合わせることができる。いくつかの実施例では、導波路構成は、多色画像の複数の複製をアイボックスに向けて投影するように構成されてもよい。
【0025】
以下でより詳細に説明するように、本開示の実施形態は、従来のNEDよりも小型で軽量でありながらもなお、大きな1つまたは複数のアイボックスおよび大きなFOVを有するNEDを提供しうる。かさばらず、より高解像度で、より明るいニアアイディスプレイを提供するため、少なくとも1つの単色エミッタアレイを導波路/結合器にカップリングすることができる。いくつかの実施形態では、エミッタアレイは、垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)アレイ、または100%に近い高フィルファクタ(fill factor)を有する(例えば、マイクロレンズや他の耐熱構造、または反射構造を介するなど、物理的または光学的手段による)マイクロLEDアレイであってもよい。他の実施形態では、エミッタアレイは、半導体ダイオード、半導体レーザダイオード、有機発光ダイオード(OLED)画素アレイ、量子ドットアレイ、可変バックライト光源を有する液晶ディスプレイ(LCD)などを含むが、これらに限定されない他のデバイス(例えば、直接発光光源)を含むことができる。投影された光はまず、内部全反射経路に沿って光を導く導波路内に組み込まれたカップリング素子と相互作用する前に、エミッタアレイと導波路との間の非常に小さな空隙を通過しうる。経路は、いくつかの実施例では、画像の複数のインスタンスである「射出瞳複製」を様々な場所で導波路から外へ導き、HMDのアイボックスに向けて導くため、内部全反射経路から光の一部をデカップリングする回折格子構造又は他のタイプの光デカップリング構造を含むことができる。
【0026】
赤、緑、および青の単色エミッタアレイは、赤、緑、および青の各単色画像が導波路によって組み合わされるときに、フルカラー画像を再現するように提供されてもよい。エミッタアレイは、組み合わされたときにフルカラー画像を生成するように、各波長に対して特別に適合された1つのカップリング素子を用いて、3つのカップリング素子によって導波路にカップリングされてもよい。色は、単一の導波路内で、または、特定の波長のために設計された別々の導波路内で組み合わせることができ、これは、クロストークを防止し、内部反射およびデカップリングを提供する導波路および関連する回折格子の各色ごとの最適化を可能にしうる。エミッタアレイは、それぞれ異なる位置で導波路にカップリングされるため、フルカラー複製の領域は、3色すべての重複に制限されてもよい。しかしながら、フルカラー複製の領域は、アイボックスよりも大きくてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、適合的眼球離反運動の不一致(VAC)の解決を支援するため、0.3ジオプトリー(D)および1.5Dなどの異なる焦点距離でフルカラー画像をユーザの眼に提示するように、複数の導波路/プロジェクタ表示デバイスを直列に配置することができる。表示デバイスは、2つの各ディスプレイ間で異なる焦点距離を提供するため、レンズなどの光学素子によって分離されてもよい。特定の用途または状況に対する焦点距離の差を最適化するため、個々の表示デバイススタックは、表示デバイス間の焦点距離に所望の差異を実現するように、その場で調整可能な共通の液体レンズまたは液晶レンズなどの可変焦点レンズによって分離されうる。
【0028】
NEDのFOVを増大させるため、複数組のエミッタアレイを単一の導波路構成にカップリングすることができる。例えば、複数組のエミッタアレイを有する1つのNEDは、ユーザの左眼のために使用されてよく、一方、複数組のエミッタアレイを有する別のNEDは、ユーザの右眼のために使用されてよい。各NEDのためのエミッタアレイの組は、互いに正確に180度離れてカップリングすることができ、あるいは、いくつかの実施形態では、互いに対して他の任意の角度でカップリングすることができ、他の実施形態では、互いに対して異なる角度でカップリングすることができる。各NEDのためのエミッタアレイの組は、別個のドライバまたはコントローラによって駆動されてよく、あるいは、単一のドライバによって駆動されてもよい。
【0029】
解像度を改善するため、またはエミッタアレイ内の個々のエミッタの欠陥を軽減するため、開示したシステムおよびデバイスは、1つまたは複数のエミッタアレイと導波路との間の相対位置および/または角度の変化を生み出す作動システムを含みうるか、あるいは以下でより詳細に説明される他の方法によってもよい。2つ以上の位置および/または角度の間で機械的にオシレーションまたはディザリングを行うことによって、および/またはエミッタアレイ上の2つ以上の位置の間で放出される光の画素位置を電子的にシフトすることによって、1つのエミッタアレイは、異なる画像または1つの画像の異なる部分を各位置から投影する複数のエミッタアレイとして機能しうる。このようにして、画像は、任意の1つのエミッタアレイがエミッタを有する場合よりも、より高い解像度(例えば、画像画素のより大きな2次元構成)を有しうる。さらに、エミッタアレイの実施形態は、約5μm以下の直径を有する個々のエミッタを含むことができる。このようにサイズが小さいため、不良エミッタや欠陥エミッタを含まないエミッタアレイを生成することは、困難か不可能であろう。いくつかの実施形態は、エミッタアレイが第1の位置にあるときには、指示されるよりも長い期間にわたって低い輝度や強度を有するエミッタの配置を特定すること、またはエミッタの領域または組を特定することによって、また、エミッタアレイが第2の位置にあるときには、隣接するエミッタまたはエミッタの組を作動させることによって、このような不良エミッタを補償しうる。これは、第2の位置によって、不良エミッタが占有していた配置に隣接するエミッタが入るためである。さらに、いくつかの実施例では、エミッタの機械的なオシレーションまたはディザリングを行うため、スクリーンドア効果などの視覚的アーチファクトを補償するように小さな振動(例えば、20Hz~20kHzの周波数範囲内)がエミッタに導入されてもよい。エミッタを振動させるために使用しうる機構の例としては、限定するものではないが、1つまたは複数の圧電構造、作動液晶層、および作動された回折格子を挙げることができる。
【0030】
以下では、
図1~
図7Dおよび
図9A~
図14を参照して、上記および本明細書の他の箇所で示した利点および改良を実現するため、HMDおよびHMDのNEDに含まれる様々な構成要素の詳細な説明を提示する。以下はまた、
図8および
図15を参照して、本明細書に記載のNEDに関連する方法および/または命令の説明を提示する。
【0031】
図1は、いくつかの実施形態によるヘッドマウントディスプレイ(HMD)100の図である。HMD100は、1つまたは複数のディスプレイデバイスを含むNEDを含みうる。図示した実施形態は、左のディスプレイデバイス110Aおよび右のディスプレイデバイス110Bを含み、これらはディスプレイデバイス110と総称される。ディスプレイデバイス110は、ユーザにメディアを提示することができる。ディスプレイデバイス110によって提示されるメディアの例には、1つまたは複数の画像、一連の画像(例えば、ビデオ)、オーディオ、またはこれらの何らかの組合せが含まれる。いくつかの実施形態では、オーディオは、ディスプレイデバイス110、コンソール(図示せず)、またはその両方からオーディオ情報を受信し、オーディオ情報に基づいてオーディオデータを提示する外部デバイス(例えば、スピーカおよび/またはヘッドホン)を介して提示されうる。ディスプレイデバイス110は、一般的に、ユーザがディスプレイデバイス110によって投影されたメディアを見ることができ、ディスプレイデバイス110を介して現実世界の環境を見ることができるように、AR NEDとして動作するように構成されうる。しかしながら、いくつかの実施形態では、ディスプレイデバイス110は、VR NED、複合現実(MR)NED、またはこれらの何らかの組み合わせとしても動作するように修正されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、ディスプレイデバイス110は、コンピュータで生成された要素(例えば、画像、ビデオ、音声など)を用いて、物理的な現実世界の環境のビューを拡張することができる。
【0032】
図1に示したHMD100は、ディスプレイデバイス110が左右別個のディスプレイを含む実施形態では、ディスプレイデバイス110をユーザの頭部の適所に固定する支持体又はフレーム105を含みうる。いくつかの実施形態では、フレーム105は、眼鏡のフレームであってもよい。本明細書でより詳細に説明されるように、ディスプレイデバイス110は、いくつかの実施例では、ホログラフィックまたは体積ブラッグ回折格子を備えた導波路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、回折格子は、1つまたは複数のドーパントまたは感光性媒体を導波路の表面の所定の部分に塗布し、続いて紫外線(UV)露光または他の活性化電磁放射線の適用よって生成されてもよい。
【0033】
図2は、いくつかの実施形態による、
図1に示されたHMD100およびディスプレイデバイス110Aの断面200である。ディスプレイデバイス110は、少なくとも1つの導波路構成210を含んでもよい。
図2は、ユーザがディスプレイデバイス110を装着したときに、眼220が配置される位置であるアイボックス230を示している。眼220がアイボックス230と整列されている限り、ユーザは、導波路構成210によってアイボックス230に向けて導かれたフルカラー画像または射出瞳複製を見ることができる。導波路構成210は、多くの射出瞳複製を生成し、アイボックス230に導くことができる。説明のため、
図2は1つの眼220および1つの導波路構成210に関連する断面200を示している。いくつかの代替的な実施形態では、別の導波路構成210(
図2に示す導波路構成210から分離されていてもよい)が、ユーザの別の眼220に位置するアイボックスに画像光を提供してもよい。
【0034】
導波路構成210は、
図2の下方に示されているように、眼220に近接して位置するアイボックスに画像光を導くように構成されてもよい。導波路構成210は、ディスプレイデバイス110の重量を効果的に最小化し、かつFOVを広げる1つまたは複数の屈折率を有する、1つまたは複数の材料(例えば、プラスチック、ガラスなど)から構成されてもよい。代替的な構成では、ディスプレイデバイス110は、導波路構成210と眼220との間に1つまたは複数の光学素子を含んでもよい。光学素子は、例えば、導波路構成210から放出される画像光の収差を補正し、導波路構成210から放出される画像光を拡大し、導波路構成210から放出される画像光の何らかの他の光学調整を行うか、またはこれらの何らかの組み合わせを実行するように作用しうる。光学素子の例には、アパーチャ、フレネルレンズ、屈折(例えば、凸および/または凹)レンズ、反射面、フィルタ、または画像光に影響を及ぼす他の任意の適切な光学素子が含まれうる。導波路構成210は、1つまたは複数のブラッグ回折格子を備えた導波路を含んでもよい。
【0035】
いくつかの実装形態では、本明細書に記載のレンズは、限定するものではないが、視野角、最大開口、解像度、歪み、色補正、後方焦点距離などを含むある種の設計仕様を満たすため、異なる設計を含むことができる。1つまたは複数のレンズは、シリンドリカルレンズ、アナモルフィックレンズ、フレネルレンズ、および/または屈折率分布型レンズなどを含みうる。レンズは、負の屈折率を有する部分を少なくとも一部有するスーパーレンズを含むことができる。レンズは、様々な形状を有するレンズを含むことができる。
【0036】
いくつかの実施態様では、レンズは、様々な材料を含むことができる。例えば、レンズはガラスを含みうる。別の実施例では、レンズはプラスチック材料を含むことができる。例えば、レンズは、CR-39レンズ材料、ウレタン系ポリマー、またはポリカーボネート材料を含むことができる。
【0037】
図3は、いくつかの実施形態による、ディスプレイシステムまたはNED300の等角図を示す。いくつかの実施形態では、NED300は、HMD100の構成要素であってよい。代替的な実施形態では、NED300は、画像光を特定の位置に導く別のHMDまたは他のシステムの一部であってもよい。
【0038】
NED300は、プロジェクタデバイス310と、導波路320と、コントローラ330とを含みうる。例示のため、
図3は1つの眼220に関連するNED300を示しているが、いくつかの実施形態では、NED300から完全にまたは部分的に分離された別の導波路が、ユーザのもう一方の眼に画像光を提供してもよい。部分的に分離されたシステムでは、1つまたは複数の構成要素を各眼の導波路間で共有することができる。いくつかの実施例では、1つの導波路320は、ユーザの両眼に画像光を提供することができる。また、いくつかの実施例では、導波路320は、以下でさらに詳細に説明するように、導波路構成の複数の導波路のうちの1つであってもよい。
【0039】
プロジェクタデバイス310は、1つまたは複数の2次元単色画像を含む光を生成してもよい。プロジェクタデバイス310は、
図4A~
図4Cおよび
図5A~
図5Cに関して本明細書でさらに記載されるように、1つまたは複数の単色光源および光学系を含んでもよい。プロジェクタデバイス310は、導波路320の上面370上に位置するカップリング領域350に、少なくとも1つの2次元画像を含む画像光355を生成し、投影することができる。画像光355は、カップリング領域350に向かって1つの次元または軸に沿って伝搬しうる。
【0040】
導波路320は、ユーザの眼220に導かれた画像光内の2次元画像を出力する光導波路であってもよい。導波路320は、導波路320の上面370上および/または本体内に配置された1つまたは複数のカップリング素子を含みうるカップリング領域350で画像光355を受け取ることができ、受け取った画像光355を導波路320の伝搬領域に導くことができる。カップリング領域350のカップリング素子は、例えば、回折格子、ホログラフィック回折格子、1つまたは複数のカスケード反射器、1つまたは複数のプリズム表面素子、ホログラフィック反射器のアレイ、メタマテリアル表面、またはこれらの何らかの組み合わせであってもよい。例示的なカップリング素子は、約300nm~約600nmのピッチを有する格子であってもよい。いくつかの構成では、カップリング領域350内のカップリング素子のそれぞれは、X軸およびY軸の次元に沿って実質的に同じ領域を有してよく、Z軸に沿った距離(例えば、上面370および底面380上、または上面370上の両方、しかし、界面層(図示せず)によって分離される)、または底面380上に存在し、界面層または導波路320の本体に埋め込まれるが界面層と分離される、しかし、界面層と分離される、両者)によって分離されてもよい。カップリング領域350は、上面370から底面380まで延在するものとして理解することができる。カップリング領域350は、受け取った画像光を、第1の回折格子ベクトルに従って、デカップリング素子間の導波路320の本体内に形成された導波路320の伝搬領域に方向転換することができる。
【0041】
デカップリング素子360Aは、導波路320からの内部全反射画像光を、デカップリング素子360Bを介してデカップリングされうるように方向転換することができる。デカップリング素子360Aは、導波路320の上面370の一部であるか、上面に固定されているか、あるいは上面内に形成されてもよい。デカップリング素子360Bは、導波路320の底面380の一部であるか、底面に固定されているか、あるいは底面内に形成されてもよく、その結果、デカップリング素子360Aはデカップリング素子360Bに対向し、両者の間に伝搬領域が延在する。いくつかの構成では、X軸および/またはY軸に沿って、対向するデカップリング素子間にオフセットがあってもよい。デカップリング素子360Aおよび360Bは、例えば、回折格子、ホログラフィック回折格子、体積ブラッグ回折格子、1つまたは複数のカスケード反射器、1つまたは複数のプリズム表面素子、ホログラフィック反射器のアレイなどであってよく、共にデカップリング領域を形成しうる。
【0042】
いくつかの実施形態では、デカップリング素子360Aの各々は、X軸およびY軸の次元に沿って実質的に同じ面積を有してよく、Z軸に沿った距離だけ分離されてよい(例えば、上面370および底面380上にあるか、共に上面370上にあるが界面層(図示せず)によって分離されているか、底面380上にあり、界面層によって分離されているか、共に導波路320の導波路本体に埋め込まれるが界面層によって分離される)。デカップリング素子360Aは、関連する第2の回折格子ベクトルを有してもよく、デカップリング素子360Bは、関連する第3の回折格子ベクトルを有してもよい。
【0043】
図3には、プロジェクタデバイス310、カップリング領域350、および導波路320に対するデカップリング素子360Aおよび360Bの特定の位置および構成が示されているが、以下でより詳細に説明する他の位置の構成、並びに本明細書では特に説明しない他の構成が他の実施例で採用されることもある。
【0044】
いくつかの実施形態では、導波路320から出る画像光340の配向および/または位置は、カップリング領域350に入る画像光355の配向を変更することによって制御されてもよい。そのために、いくつかの実施形態では、導波路320に対するプロジェクタデバイス310の配向は、カップリング領域350に入る画像光355の配向および/または位置を変更しうる。また、いくつかの実施例では、プロジェクタデバイス310の単色エミッタアレイに対するプロジェクタデバイス310の1つまたは複数の光学部品(例えば、レンズ)の配向および/または位置は、カップリング領域350に入る画像光355の配向および/または位置を変更するように制御可能に修正されうる。デカップリング素子360Aおよび/またはデカップリング素子360Bのピッチは、約200nm~約700nmとすることができる。いくつかの構成では、カップリング領域350は、画像光を導波路320にカップリングし、画像光は、導波路320の平面に沿って伝搬する。デカップリング素子360Aは、プロジェクタデバイス310によって放出される第1の角度範囲の第1の部分を覆うカップリング領域350から画像光を受け取り、受け取った画像光を別の次元に回折することができる。デカップリング素子360Bは、アイボックスに向かって2次元展開画像を回折することができる。
【0045】
カップリング領域350と、デカップリング素子360Aおよびデカップリング素子360Bによって画定されるデカップリング領域とは、それぞれの回折格子ベクトルの和が、光が入る角度とほぼ同じ角度で導波路320を出るように、ゼロに近いかまたはゼロに等しくなりうる閾値未満であるように設計されてもよい。したがって、導波路320に入射した画像光355は、導波路320から画像光340として出力されたときに同一方向に伝搬されうる。画像光340は、入力画像光355の複数の射出瞳複製又はコピーを含みうる。
図3に示されたようなデカップリング素子360Aおよび360Bに対するカップリング領域350の位置は、一例に過ぎない。他の実施形態では、カップリング領域350の位置は、導波路320の任意の他の部分(例えば、上面370の上端縁または上面370の下端縁)の上にあってもよい。いくつかの実施形態では、NED300は、FOVおよび/またはアイボックスをさらに増大させるために、複数のプロジェクタデバイス310および/又は複数のカップリング領域350を含んでもよい。また、いくつかの実施形態では、デカップリング素子360Aおよび360Bは、部分的にのみ重なり合ってよく、または完全に分離されてもよい。
【0046】
導波路320は、上面370と、互いに反対のX方向およびY方向に延在する底面380とを有する導波路本体を含んでもよい。導波路320は、画像光355の内部全反射を促進する1つまたは複数の材料から構成されてもよい。例えば、導波路320は、例えば、シリコーン、プラスチック、ガラス、セラミック、またはポリマー、あるいはこれらの何らかの組み合わせから構成されてもよい。例えば、導波路320は、可視スペクトルにおいて実質的に透明である誘電体または他の材料を含むことができる。光学コーティングが、導波路320に関連して使用されてもよい。光学コーティングは、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、および様々な金属酸化物などの材料の薄層を含むことができる誘電体コーティングになりうる。これらの層の組成、厚さ、および数を選択することによって、コーティングの反射率および透過率を調整することができる。
【0047】
導波路320は、比較的小さなフォームファクタを有することができる。例えば、導波路320は、X方向の次元に沿って約50mm幅であり、Y方向の次元に沿って30mm長さであり、Z方向の次元に沿って0.3~2mm厚さになりうる。他の実施形態では、導波路320は、X方向の次元に沿って約150mm幅であり、Y方向の次元に沿って100mm長さであり、Z方向の次元に沿って0.1~2mmの範囲の厚さになりうる。
【0048】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコントローラ(コントローラ330など)が、プロジェクタデバイス310の動作を制御してもよい。コントローラ330は、プロジェクタデバイス310に対する表示命令を生成することができる。表示命令は、1つまたは複数の単色画像を投影または放出するための命令を含みうる。いくつかの実施形態では、表示命令は、モノクロ画像ファイル(例えば、ビットマップ)を含みうる。表示命令は、例えば、
図1のHMD100に含まれる処理デバイスから受け取るか、処理デバイスとの無線または有線通信で受信されてもよい。本明細書で説明するように、表示命令は、プロジェクタデバイス310またはその個々のエミッタアレイを移動させるための命令、作動システムを作動させることによって導波路320を移動させるための命令をさらに含みうる。コントローラ330は、本開示の他の態様を曖昧にしないように、本明細書では明示的に示されていないハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの組合せを含みうる。
【0049】
いくつかの実施形態では、導波路320は、比較的大きなFOVで拡大画像光340をユーザの眼220に出力することができる。例えば、拡張画像光340は、少なくとも60度の対角FOV(X方向およびY方向)でユーザの眼220に出力されうる。導波路320は、X方向およびY方向にそれぞれ少なくとも20mmの長さおよび少なくとも10mmの幅を有するアイボックスを提供するように構成されうる。一般的に、水平FOVは垂直FOVよりも大きくなることがある。例えば、導波路320は、16:9、16:10、16:13、又は他の何らかのアスペクト比を有することができる。
【0050】
図4A、
図4B、及び
図4Cは、いくつかの実施形態による、プロジェクタデバイス310として
図3のNED300に含まれうるプロジェクタデバイスの断面図である。
図4Aのプロジェクタデバイス400Aは、複数の2次元単色エミッタアレイを含んでもよい。図示されているように、プロジェクタデバイス400Aは、第1のエミッタアレイ402A、第2のエミッタアレイ402B、および第3のエミッタアレイ402Cを含んでもよく、各エミッタアレイはアレイハウジング404A、404B、および404Cに配置されてもよい。便宜上、エミッタアレイ402A~402Cは、エミッタアレイ402と総称されるが、個別にエミッタアレイ402と称することもできる。同様に、アレイハウジング404A~404Cは、ハウジング404と総称されるが、個別にハウジング404と称することもできる。ハウジング404の各々は、エミッタアレイ402によって放出される光の方向を変更するか、他の特性を制御することができるレンズ(例えば、ガラス、プラスチック、またはメタマテリアルのレンズ)、プリズム、フィルタなどの1つまたは複数の光学部品を含みうる光学系406を含んでもよい。図示したように、エミッタアレイ402は、特定用途向け集積回路(ASIC)、プリント回路基板(PCB)408、バックプレーン、またはエミッタアレイ402をコントローラ410に接続するリード線を含みうる他の構造など、共通構造に固定することができる。他の実施形態では、制御装置410は、HMD100の上または内部のどこかに配置されてよく、フレーム105に直接または間接的に固定されてもよい。
【0051】
エミッタアレイ402の各々は、単一色の個々のエミッタの2次元構成を有する単色エミッタアレイであってもよい。本明細書に記載のように、緑色は約500nmから約555nmまでの波長範囲として理解されうる。さらに、本明細書に記載のように、赤色は約622nmから約780nmまでの波長範囲として理解されうる。青色は約440nmから約492nmまでの波長範囲として理解されうる。したがって、単色エミッタアレイ402は、いくつかの実施形態において、単一波長ではなく、狭い波長範囲内の光を放出してもよい。例えば、単色エミッタアレイ402は、1つまたは複数の色フィルタを使用する方法などによって、幅が5~10nmの波長範囲内で放出してもよく、緩和された色収差補正性能要件によって、投影レンズ設計の単純化を促進しうる。特定の実施例によれば、エミッタアレイ402Aは、赤色光エミッタのみを含んでもよく、エミッタアレイ402Bは、緑色光エミッタのみを含んでもよく、エミッタアレイ402Cは、青色光エミッタのみを含んでもよい。コントローラ410の指示の下で、エミッタアレイ402A~402Cの各々は、そのエミッタによって生成される色によって単色画像を生成することができる。したがって、3つの単色エミッタアレイ402A~402Cは、
図3のカップリング領域350に向かって3つの単色画像(例えば、赤色画像、緑色画像、および青色画像)を同時に放出することができる。3つの単色画像は、フルカラー画像から抽出されうる。例えば、コントローラ410は、ユーザに表示されるフルカラー画像を受け取り、次にフルカラーを赤色画像、緑色画像、および青色画像などの複数の単色画像に分解してもよい。本明細書に記載のように、導波路構成320は、3つの単色画像を組み合わせて(または再度組み合わせて)、フルカラー画像または多色画像を生成してもよく、次にこれらを光340として眼220に向けて導いてもよい。さらに他の実施例では、1つまたは複数のエミッタアレイ402A~402Cは、複数の波長の光、波長の範囲、または単色光以外の他の形態の光を生成しうる。
【0052】
いくつかの実施形態では、較正および/または整列システム(
図4Aには示していない)を使用して、(例えば、単色エミッタアレイ402A~402Cのうちの1つまたは複数の機械的移動、または関連する単色エミッタアレイ402A~402Cから放出される1つまたは複数の画素による単色画像のうちの1つまたは複数のソフトウェア移動を介して)複数の単色画像の整列を行い、所望のまたは意図され適切に整列された多色画像を生成することができる。
【0053】
図4Bは、複数のエミッタアレイが、共通のASIC、PCB、バックプレーン、または他の構造に固定されることによって、互いに対して固定されていなくてもよいプロジェクタデバイス400Bを示している。代わりに、エミッタアレイ402の各々は、個々のPCB408A、408B、408C、および408Dに固定されてもよい。他の実施形態では、1つまたは複数のPCB408A~408Dの代わりに、ASICまたは他の個々の構造、あるいはこれらの何らかの組合せを使用することができる。プロジェクタデバイス400Bは、第4のアレイハウジング404D内に配置された第4の単色エミッタアレイ402D(又は、厳密には単色ではない光を放出する他のエミッタアレイ)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エミッタアレイ402Dは、白色光エミッタアレイであってもよく、その結果、エミッタアレイ402Dの各エミッタは、白色光のみを生成する。いくつかの実施形態では、白色光エミッタアレイは、そうでなければエミッタアレイ402A~402Cの組み合わせによって生成される白色画像画素を生成するために使用されてもよい。白色光エミッタアレイは、見る人によって白色として知覚される光を生成しうる。いくつかの実施形態では、白色光エミッタアレイは、黄色蛍光体コーティング(例えば、セリウム(III)ドープイットリウムアルミニウムガーネット(Ce:YAG))を有する青色マイクロLEDを含むことができる。青色エミッタと蛍光体との組み合わせは、ユーザに白色に見える光を提供しうる。これは、単一のエミッタアレイの電力要件を3エミッタアレイの組合せに置き換えることにより、電力消費を低減することができる。追加的にまたは代替的に、エミッタアレイ402Dによって生成されるそのような単色画像は、エミッタ402A~402Cについての3つの画像を組み合わせることによって生成される多色画像の色を実質的に変えない輝度または彩度の画像であってもよい。いくつかの実施形態では、白色光エミッタアレイは、白色として知覚されうる広い可視発光スペクトルを生成するマイクロOLEDエミッタアレイであってもよい。他の例では、第4の単色エミッタアレイ402Dは、別の色(例えば、緑と青の間のシアンまたは他の色)を放出してよく、全体的により効率的であってよく、また、単色エミッタアレイ402A~402Dを4原色システムとして使用することを容易にしうる。
【0054】
図4Cは、エミッタアレイ402の高さがエミッタアレイごとに変化しうるプロジェクタデバイス400Cを示している。図示したように、アレイハウジング404Aは、アレイハウジング404Bよりも高いか背が高いことがあり、次にアレイハウジング404Bはアレイハウジング404Cよりも高いか背が高いことがある。高さの違いは、各ハウジングに含まれる光学系の違いを許容することができる。したがって、光学系406Aは、光学系406Bよりも多くの構成要素またはより大きな構成要素を有してもよく、より高い出力レベルで動作してもよく、次に光学系406Bは、光学系406Cよりも多くの構成要素および/またはより低い出力レベルを有してもよい。例えば、
図4Cのエミッタアレイ402Aは、緑の画像エミッタアレイであってもよい。緑のエミッタアレイ402Aはサイズがより大きいため、より大きな熱放散および/または光学素子の改善をもたらしうる。これにより、緑の画像を3つの単色画像の中で最も明るくすることができる。
【0055】
図5A、
図5B、及び
図5Cは、いくつかの実施形態による、
図3のプロジェクタデバイス310に含まれうるエミッタアレイ構成の上面図である。
図5Aに示した構成500Aは、軸A1に沿った
図4Aのエミッタアレイ402A~402Cの線形構成である。この特定の線形構成は、矩形エミッタアレイ402のより長い辺に従って配置されてもよい。エミッタアレイ402は、いくつかの実施形態では、エミッタの正方形の構成を有してもよいが、他の実施形態では、エミッタの長方形の構成を含んでもよい。さらに他の例では、エミッタアレイ402A~402Cは、第1の方向に直交する第1の寸法(例えば、幅)と第2の寸法(例えば、長さ)を画定しつつ、(例えば、楕円形の、円形の、または何らかの方法で丸められた)他の構成を有してもよく、1つの寸法は互いに等しいかまたは等しくない。
図5Bでは、エミッタアレイ402A~402Cは、軸A2に沿って、長方形のエミッタアレイ402の短辺に従って線形構成500Bで配置されてもよい。
図5Cは、エミッタアレイ402の中心が非線形(例えば、三角形)の形状または構成を形成する、エミッタアレイ402A~402Cの三角形構成を示す。
図5Cの構成500Cのいくつかの実施形態は、エミッタアレイ402が長方形または正方形の構成になるように、白色光エミッタアレイ402Dを含んでもよい。エミッタアレイ402は、いくつかの実施形態で、1000×1000以上のエミッタを有する2次元エミッタ構成を有してもよい。他の様々な構成もまた、本開示の範囲内にある。
【0056】
図6Aと
図6Bは、いくつかの実施形態による、
図4A~
図4Cおよび
図5A~
図5Cのエミッタアレイ402内に個々のエミッタとして含まれうる例示的なマイクロLED600Aの概略断面図である。
図6Aは、マイクロLED600Aの概略断面を示す。「マイクロLED」は、小さなアクティブ発光領域(例えば、いくつかの実施形態では2,000μm
2未満、他の実施形態では20μm
2未満、または10μm
2未満)を有する特定のタイプのLEDであってもよい。いくつかの実施形態では、マイクロLED600Aの発光面は、約5μm未満の直径を有してもよいが、他の実施形態では、発光面により小さな(例えば、2μm)またはより大きな直径が用いられてもよい。また、マイクロLED600Aは、いくつかの実施例では、コリメートされた光出力または非ランベルト光出力を有してもよく、これは、小さなアクティブ発光領域から放出される光の輝度レベルを増大させうる。
【0057】
マイクロLED600Aは、特に、基板602上に配置された半導体エピタキシャル層604を有するLED基板602と、エピタキシャル層604上に配置された誘電体層614およびpコンタクト619と、誘電体層614およびpコンタクト619上に配置された金属反射器層616と、エピタキシャル層604上に配置されたnコンタクト618とを含んでもよい。エピタキシャル層604は、メサ606に成形されてもよい。アクティブ発光領域608は、エピタキシャル層604のpドープ領域617によって、メサ606の構造内に形成されてもよい。
【0058】
基板602は、サファイアまたはガラスなどの透明材料を含みうる。一実施形態では、基板602は、シリコン、酸化シリコン、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、サファイア、シリコンとゲルマニウムの合金、リン化インジウム(InP)などを含みうる。いくつかの実施形態では、基板602は、半導体材料(例えば、単結晶シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム(SiGe)、および/またはIII-V系材料(例えば、ヒ化ガリウム)、またはこれらの任意の組合せ)を含みうる。様々な実施形態では、基板602は、ポリマーベースの基板、ガラス、または2次元材料(例えば、グラフェンおよび二硫化モリブデン)、有機材料(例えば、ペンタセン)、透明酸化物(例えば、インジウムガリウム亜鉛酸化物(IGZO))、多結晶III-V材料、多結晶ゲルマニウム、多結晶シリコン、アモルファスIII-V材料、アモルファスゲルマニウム、アモルファスシリコン、またはこれらの任意の組合せを含む任意の他の曲げ可能な基板を含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板602は、アクティブLEDと同じタイプのIII-V族化合物半導体(例えば、窒化ガリウム)を含んでもよい。他の実施例では、基板602は、エピタキシャル層604の格子定数に近い格子定数を有する材料を含んでもよい。
【0059】
エピタキシャル層604は、窒化ガリウム(GaN)またはヒ化ガリウム(GaAs)を含みうる。アクティブ層608は、インジウム窒化ガリウム(InGaN)を含んでもよい。使用される半導体材料の種類および構造は、特定の色を放出するマイクロLEDを生成するために変えられてもよい。一実施形態では、使用される半導体材料は、III~V族半導体材料を含みうる。III-V族半導体材料層は、III族元素(Al、Ga、Inなど)とV族元素(N、P、As、Sbなど)とを組み合わせて形成されるこれらの材料を含みうる。pコンタクト619およびnコンタクト618は、酸化インジウムスズ(ITO)から形成されたコンタクト層、または所望の厚さで透明でありうる別の導電性材料から形成されたコンタクト層、または良好な光透過性/透明性と電気接触の両方を提供するためにグリッド状パターンでアレイ化され、その結果、マイクロLED600Aも透明または実質的に透明でありうる。このような実施例では、金属反射器層616は省略されてもよい。他の実施形態では、pコンタクト619およびnコンタクト618は、画素設計に応じて、光透過性または透明でなくてもよい導電性材料(例えば、金属)から形成されるコンタクト層を含んでもよい。
【0060】
いくつかの実装形態では、より広スペクトルの透明導電性酸化物(TCO)、導電性ポリマー、金属グリッド、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、ナノワイヤメッシュ、および薄い金属膜を含む、ITOの代替物を使用することができる。追加のTCOは、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)およびインジウムドープ酸化カドミウムなどのドープ二元化合物を含むことができる。追加のTCOは、スズ酸バリウム、およびバナジン酸ストロンチウムおよびバナジン酸カルシウムなどの金属酸化物を含みうる。いくつかの実施態様では、導電性ポリマーが使用できる。例えば、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)PEDOT:ポリ(スチレンスルホン酸)PSS層を使用することができる。別の実施例では、ヨウ素がドープされたポリ(4,4-ジオクチルシクロペンタジチオフェン)材料または2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)を使用することができる。いくつかの例示的な実施形態では、例示的なポリマーおよび同様の材料をスピンコーティングすることができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、pコンタクト619は、メサ606のpドープ領域617とオーム接触を形成する材料であってもよい。そのような材料の試験は、限定するものではないが、パラジウム、その後の酸化およびアニーリングによってNiAu多層コーティングとして堆積された酸化ニッケル、銀、酸化ニッケル/銀、金/亜鉛、白金金、またはpドープIII-V族半導体材料とオーム接触を形成する他の組み合わせを含みうる。
【0062】
エピタキシャル層604のメサ606は、基板602の基板発光面610に対向する側に、切り捨てられた頂部を有してもよい。メサ606はまた、マイクロLED600A内で発生する光のための反射エンクロージャ又は放物面反射器を形成するために、放物面又は放物面に近い形状を有してもよい。しかしながら、
図6Aはメサ606のための放物面または放物面に近い形状を示すが、他の実施形態では、メサ606のための他の形状も可能である。矢印は、アクティブ層608から放出された光612が、マイクロLED600Aから逃れるのに十分な角度(すなわち、内部全反射の角度の外側)で、メサ606の内壁から発光面610に向かってどのように反射されうるかを示している。pコンタクト619とnコンタクト618は、マイクロLED600Aを基板に電気的に接続することができる。
【0063】
マイクロLED600Aの放物面形状の構造は、非成形のLEDまたは標準的なLEDと比較した場合、マイクロLED600Aの抽出効率が低照射角で増大する結果となりうる。標準的なLEDダイは一般的に、120°の半値全幅(FWHM)角を提供しうる。比較してみると、マイクロLED600Aは、標準的なLEDダイよりも少ない制御された発光角FWHM(例えば、約60°)を提供するように設計可能である。この効率の向上とマイクロLED600Aのコリメートされた出力によって、熱管理および/またはバッテリ寿命にとって重要となりうる、NEDの全体的な出力効率の改善が可能になる。
【0064】
マイクロLED600Aは、
図6Aに示したように、水平面に沿って切ったときに円形断面を含みうる。しかしながら、マイクロLED600Aの断面は、他の例では非円形であってもよい。マイクロLED600Aは、ウェハ処理ステップ中にLEDダイ上に直接エッチングされた放物面構造を有してもよい。放物面構造は、光を生成するために、マイクロLED600Aのアクティブ発光領域608を含んでよく、放物面構造は、基板発光面610から放出される準コリメート光612を形成するため、生成された光の一部を反射してもよい。いくつかの実施例では、マイクロLED600Aの光学的サイズは、アクティブ発光領域608以下であってもよい。他の実施形態では、マイクロLED600Aの光学的サイズは、エミッタアレイ402によって生成される任意の主光線角度(CRA)オフセットを含む、マイクロLED600Aの使用可能な輝度を改善するため、屈折または反射アプローチなどによって、アクティブ発光領域608よりも大きくてもよい。
【0065】
図6Bは、
図6AのマイクロLED600Aと多くの点で類似するマイクロLED600Bを示す。マイクロLED600Bは、放物面構造上に形成されうるマイクロレンズ620をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズ620は、マイクロLED600A上にポリマーコーティングを塗布し、コーティングをパターン化し、コーティングをリフローして所望のレンズ曲率を達成することによって形成されてもよい。マイクロレンズ620は、マイクロLED600Bの主光線角度を変更するために、発光面上に配置されてもよい。別の実施形態では、マイクロレンズ620は、マイクロLED600Aの上にマイクロレンズ材料を堆積させることによって(例えば、スピンオン法または堆積プロセスによって)形成されてもよい。例えば、湾曲した上面を有するマイクロレンズテンプレート(図示せず)を、マイクロレンズ材料の上にパターン化することができる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズテンプレートは、丸みを帯びた形状を形成するため、分散露光線量を使用して露光され(例えば、ネガ型フォトレジストの場合、曲率の底部ではより多くの光が露光され、曲率の頂部ではより少ない光が露光される)、現像され、ベークされてもよい。次いで、マイクロレンズ620は、マイクロレンズテンプレートに従ってマイクロレンズ材料を選択的にエッチングすることによって形成することができる。いくつかの実施形態では、マイクロレンズ620の形状は、基板602にエッチングすることによって形成されてもよい。他の実施形態では、マイクロレンズの代わりに、環状レンズ、フレネルレンズ、またはフォトニック結晶構造などの、他のタイプの光整形素子または光分配素子が使用されうる。
【0066】
いくつかの実施形態では、
図6Aおよび
図6Bに関連して上記で具体的に論じたもの以外のマイクロLED配列を、エミッタアレイ402内のマイクロLEDとして使用することができる。例えば、マイクロLEDは、金属反射器に囲まれてエピタキシャル成長した発光材料の分離されたピラーを含んでもよい。また、エミッタアレイ402の画素は、光のクロストークを防止するため、反射材料または吸収材料によって囲まれることも囲まれないこともある、エピタキシャル成長した材料の小さなピラー(例えば、ナノワイヤ)のクラスタを含んでもよい。いくつかの実施例では、マイクロLED画素は、プラズマ処理、イオン注入などのパッシベーション手段を用いて個々の画素を電気的に絶縁することができる、平面的なエピタキシャル成長したLEDデバイス上の個々の金属pコンタクトであってもよい。このようなデバイスは、マイクロレンズ、回折構造、またはフォトニック結晶などの光抽出増強法で製造することができる。本明細書に具体的に開示されたもの以外の、上述の寸法のマイクロLEDを製造するための他のプロセスは、他の実施形態で使用されてもよい。
【0067】
図7A、
図7B、
図7C、および
図7Dは、いくつかの実施形態による、プロジェクタデバイスおよび導波路構成を含むディスプレイシステムまたはNEDの断面図である。
図7A~
図7Dに示された実施形態は、多くの画像複製(例えば、射出瞳複製)の投影を提供することができ、一方、他の実施形態は、代わりに1つの点で1つの画像投影のデカップリングを提供することができる。したがって、開示されたNEDの追加の実施形態は、1つのデカップリング素子を提供することができる。アイボックス230に向けて1つの画像を出力することで、カップリングされた画像光の強度を保持しうる。1つの点でのデカップリングを提供するいくつかの実施形態は、出力画像光のステアリングをさらに提供することができる。そのような瞳孔ステアリング(pupil-steering)NEDは、ユーザの注視をモニタするための視線追跡のためのシステムをさらに含むことができる。射出瞳複製を提供する導波路構成のいくつかの実施形態は、本明細書に記載のように1次元の複製を提供することができるが、他の実施形態は、2次元の複製を提供することができる。
図7A~
図7Dに示されているように、2次元の射出瞳複製は、各図の平面内及び平面外に光を導くことを含みうる。図は簡略化された形式で示されている。検出されたユーザの注視は、エミッタアレイの位置および/または配向を個別に、またはプロジェクタデバイス750を全体的に調整するために、および/または導波路構成の位置および/または配向を調整するために使用されてもよい。出力画像瞳孔を操縦するためのディスプレイシステム構成要素の位置および/または配向を調整するためのいくつかの例示的な作動システムは、
図11A~
図1Dに関連して以下でさらに詳細に記載される。
【0068】
図7Aでは、導波路構成700Aは、支持構造754(例えば、プリント回路基板または別の構造)に固定された1つまたは複数の単色エミッタ752を含みうるプロジェクタデバイス750と協働して配置される。支持構造754は、
図1のフレーム105にカップリングされてもよい。導波路構成700Aは、距離D1を有する空隙によって、プロジェクタデバイス750から分離されてもよい。距離D1は、いくつかの実施例では、約50μmから約500μmの範囲内であってもよい。プロジェクタデバイス750から投影される1つまたは複数の単色画像は、導波路構成700Aに向かって空隙を通過してもよい。本明細書に記載のプロジェクタデバイスの実施形態はいずれも、プロジェクタデバイス750として利用されうる。
【0069】
導波路構成700Aは、ガラスまたはプラスチック材料から形成されうる導波路702Aを含みうる。いくつかの実施形態では、導波路702Aは、上面708A上のデカップリング素子706Aと底面708B上のデカップリング素子706Bとによって形成される、カップリング領域704Aおよびデカップリング領域を含みうる。デカップリング素子706Aと706Bとの間の導波路702A内の領域は、伝搬領域710とみなすことができ、その中で、プロジェクタデバイス750から受け取られ、カップリング領域704Aに含まれるカップリング素子によって導波路702A内にカップリングされる光画像は、導波路702A内を横方向に伝搬しうる。
【0070】
カップリング領域704Aは、所定の波長の光、例えば、赤、緑、または青の光をカップリングするように構成され寸法が決められたカップリング素子712を含みうる。白色光エミッタアレイがプロジェクタデバイス750に含まれる場合、所定の波長に入る白色光の一部は、カップリング素子712の各々によってカップリングされてもよい。いくつかの実施形態では、カップリング素子712は、所定の波長の光をカップリングするように寸法が決められたブラッグ回折格子などの回折格子になりうる。いくつかの実施例では、各カップリング素子712の回折格子は、特定のカップリング素子712が導波路702Aにカップリングされるべき所定の光の波長に関連する回折格子間の分離距離を示し、その結果、各カップリング素子712に対して異なる回折格子分離距離が生じることがある。したがって、各カップリング素子712は、含まれる場合には、白色光エミッタアレイからの白色光の限られた部分をカップリングしうる。他の実施例では、回折格子分離距離は、各カップリング素子712について同じであってもよい。いくつかの実施例では、カップリング素子712は、多重化カプラであってよく、または多重化カプラを含んでもよい。
【0071】
図7Aに示されたように、赤色画像720A、青色画像720B、および緑色画像720Cは、カップリング領域704Aのカップリング素子によって伝搬領域710にカップリングされてよく、導波路702A内で横方向に横断を開始してもよい。光の一部は、光が1次元の射出瞳複製のためにデカップリング素子706Aに接触した後、および光が2次元の射出瞳複製のためにデカップリング素子706Aおよびデカップリング素子706Bの両方に接触した後に、導波路702Aの外に投影されてもよい。2次元の射出瞳複製の実施形態では、光はデカップリング素子706Aのパターンがデカップリング素子706Bのパターンと交差する位置で導波路702Aの外に投影されてもよい。
【0072】
デカップリング素子706Aによって導波路702Aの外に投影されない光の部分は、デカップリング素子706Bで反射されてもよい。デカップリング素子706Bは、図示されたように、すべての入射光をデカップリング素子706Aに向かって反射して戻すことができる。したがって、導波路702Aは、赤色画像720A、青色画像720B、および緑色画像720Cを、射出瞳複製722と称されうる多色画像インスタンスに組み合わせることができる。多色射出瞳複製722は、
図2のアイボックス230に向かって、また、射出瞳複製722をフルカラー画像(例えば、赤、緑、および青に加えた色を含む画像)として解釈することができる眼220に投影することができる。導波路702Aは、数十または数百の射出瞳複製722を生成すること、あるいは1つの複製722を生成することができる。
【0073】
図7Bは、導波路構成700Bおよびプロジェクタデバイス750の断面図である。導波路構成700Bは、多くの点で、
図7Aの導波路構成700Aと類似しうる。導波路構成700Bは、導波路702Bが異なるカップリング領域704Bを含んでもよいという点で、導波路構成700Aと異なる場合がある。カップリング素子712として回折格子を含むのではなく、導波路構成700Bのカップリング領域704Bは、受け取った画像光を反射して屈折し、デカップリング素子706Aに向けて導く、底面708Bから内側に延びるプリズムを含んでもよい。同様に、
図7Cは、導波路構成700Cとプロジェクタデバイス750との断面図である。また、導波路構成700Cは、
図7Aの導波路構成700Aに関連して本明細書に記載される特徴の多くを含んでもよい。導波路構成700Cは、上面708Aから上方に突出するプリズム要素を有するカップリング領域704Cを有する導波路702Cを含んでもよい。
【0074】
図7Dは、導波路構成700Dおよびプロジェクタデバイス760の断面図である。導波路構成700Dは、複数の導波路を含んでもよい。図示したように、一組の導波路702Dは、第1の導波路730A、第2の導波路730B、および第3の導波路730Cを含んでもよい。導波路730の各々は、それ自体のカップリング領域732A、732B、および732Cをそれぞれ含むことができる。カップリング領域732の各々は、所定の波長の光を受け取るように適合されてもよい。同様に、導波路730の各々は、例えば、光の波長に基づいて所定の厚みを有することによって、所定の波長の光を受け取るように適合されてもよい。導波路730の他の光学特性は、導波路が受け取るべき光の所定の波長に基づいて適応されてもよい。導波路730の各々は、所定の波長の光に特別に適合されてもよいデカップリング領域を有してもよい。デカップリング素子706Aおよび706Bは、明確にするために、
図7Dには明示的に示されていない。
【0075】
図4Cのプロジェクタデバイス400Cと同様に、プロジェクタデバイス760は、異なる色に対して異なる長さのアレイハウジングを含んでもよい。図示したように、アレイハウジング762Aは、アレイハウジング762Bよりも長くてもよく、次いで、アレイハウジング762Bはアレイハウジング762Cよりも長くてもよい。プロジェクタデバイス760の個々のエミッタアレイに関連する高さまたはバレル長は、光学系の改良、放熱の増大を可能にしうる。本明細書に記載のように、最も背の高いアレイハウジング762Aは、人間の眼が緑の光の波長に最も反応するため、緑の光または緑の画像を放出するエミッタアレイを含んでもよい。積層導波路構成を使用する場合、導波路構成700Dと同様に、各導波路730は、互いの導波路を収容すべきである。例えば、導波路730Aは、(1)導波路730Bによって投影されうる画像720Bと、(2)導波路730Cによって投影されうる画像720Cとを通過させてもよい。同様に、導波路730Bは、導波路730Cによって投影されうる画像720Cを通過させてもよい。このようにして、射出瞳複製722は、視覚的に整列され、重なり合う画像720A、720B、および720Cを含むことができる。
【0076】
アレイハウジング762Aのバレルは、導波路730Cの上面の上方から導波路730Bの底面まで延在しうるので、導波路730Cおよび導波路730Bの両方は、ハウジング762Aを収容するように成形または構成されうる。例えば、アレイハウジング762Aを収容するために、導波路730Bにノッチまたは切り欠きを形成してもよい。同様に、アレイハウジング762Aおよびアレイハウジング762Bの両方を収容するために、導波路730Cにノッチまたは切り欠きを形成してもよい。導波路730Aは、アレイハウジングが導波路730Aの上面を越えて延在することがないため、いかなる切り欠きも必要としない場合がある。
【0077】
図7A~
図7Dは、本明細書で説明される様々な単色エミッタアレイと併せて使用することができる様々な導波路構成700A~700Dを示しているが、単色エミッタアレイ(例えば、単色エミッタアレイ402A~402D)から光を受け取り、その光を組み合わせて多色画像を生成する、本明細書で特に開示しない他の導波路構成も、他の実施形態で使用することができる。例えば、
図7A~
図7Dは、一般的に同じ支持構造754にカップリングされた複数の単色エミッタ752を有するプロジェクタデバイス750を示しているが、他の実施形態は、導波路構成700の周囲の異なる位置に配置される別々の単色エミッタ752(例えば、導波路構成700の上面の近くに配置される1つまたは複数の単色エミッタ752と、導波路構成700の底面の近くに配置される1つまたは複数の単色エミッタ752)を有するプロジェクタデバイス750を採用してもよい。
【0078】
図8は、いくつかの実施形態による、
図7A~
図7Dに示されるようなディスプレイシステムまたはNEDにおいて画像を表示する方法800のフロー図である。
図8に示すステップのうちの1つまたは複数は、
図1、
図2、
図3などに示すシステムを含む、任意の適切なコンピュータ実行可能コードおよび/またはコンピューティングシステムによって実行することができる。例えば、ステップのうちの1つまたは複数は、
図3のコントローラ330または本明細書で説明される他の処理デバイスによって実行されうる。一実施例では、
図8に示したステップの各々は、その構造が複数のサブステップを含み、かつ/または複数のサブステップによって表されるアルゴリズムを表すことができる。その例を以下でより詳細に示す。方法800の実施形態は、
図8に列挙して示したステップの前後や間に、あるいはその一部として、追加のステップを含んでもよい。
【0079】
図8に示したように、ステップ802では、処理装置は、第1の単色エミッタアレイから導波路の第1のカップリング素子に向かって、第1の単色画像を放出させることができる。例えば、コントローラ330は、第1の単色画像を放出するように、
図4Aのプロジェクタデバイス400Aの単色エミッタアレイ402Aを導いてもよい。この実施例では、単色画像は、赤色光からなる画像であってもよい。単色画像は、
図7Aの導波路構成700Aのカップリング領域704Aに含まれるカップリング素子712に向けて導かれてもよい。いくつかの実施形態では、コントローラ330または別の処理デバイスなどの処理デバイスは、分解を指示してもよく、あるいはフルカラー画像を、第1の単色画像を含む複数の単色画像に分解してもよい。
【0080】
ステップ804では、処理デバイスは、第2の単色エミッタアレイからの第2の単色画像の放出を、導波路の第2のカップリング素子に向けて導くことができる。例えば、コントローラ330は、
図4Aのプロジェクタデバイス400Aの単色エミッタアレイ402Bに、第2の単色画像を放出させることができるが、これは青色光からなる単色画像であってもよい。青色光単色画像は、導波路構成700Aの対応するカップリング素子712に投影されてもよい。
【0081】
ステップ802および804の結果として、多色画像は、導波路のデカップリング素子から導かれるか投影されてよく、多色画像は、第1の単色画像と第2の単色画像との組み合わせとなっている。たとえば、
図7Aの射出瞳複製722には多色画像が提供されている場合があり、これは、単色画像720A、720B、および720Cを1つのフルカラー画像に組み合わせたものであり、デカップリング素子706Aによってアイボックス230に向けて投影され、そこを通ってユーザの眼220に向けて投影される場合がある。多色画像の投影は、導波路内への第1および第2の単色画像の処理デバイス方向への放出および導波路自体の光学的特徴の結果であってもよい。
【0082】
方法800のいくつかの実施形態は、多色画像を複製して、導波路内の多色画像の複数のインスタンスを生成する結果を生じさせ、導波路の非干渉要素から多色画像を投影することは、非干渉要素から多色画像の複数のインスタンスを投影することを含みうる。例えば、導波路702Aは、射出瞳複製722のような複数の射出瞳複製を生成することができる。
【0083】
方法800のいくつかのさらなる実施形態では、第1のカップリング素子は、放出された第1の単色画像を導波路の第1の表面上で受け取り、デカップリング素子は、多色画像を導波路の第2の表面からアイボックスに向けて投影することができ、第2の表面は、第1の表面に対向して配置される。例えば、カップリング素子712は、導波路702Aの上面708Aを通して画像720Aを受け取ってもよい。射出瞳複製722は、底面708Bを通して放出されてもよい。
【0084】
加えて、方法800のいくつかの実施形態は、白色光を放出する複数のLEDを作動させることによって、単色エミッタアレイからの白色光単色画像の放出を指示するステップを含んでもよい。例えば、
図4Bの単色エミッタアレイ402Dは、白色光画像を生成するように動かされる白色光エミッタを含んでもよい。
【0085】
また、方法800のいくつかの実施形態では、コントローラ330は、コントローラ330が色空間の構成色に分解しうる多色画像又は「白色光」画像を表す信号を受信することができ、構成色の各々は、各単色エミッタアレイ402A~402Dによって生成される単色画像を定義する。さらに、方法800のいくつかの実施形態は、方法800の説明されたステップまたは操作のうちの1つまたは複数に対応する命令が内部に記憶された、有形の非一過性のコンピュータ可読媒体を含むことができる。処理デバイスが命令を実行するとき、処理デバイスは、方法800のステップのうちの1つまたは複数を実行することができる。
【0086】
図9A、
図9B、および
図9Cは、いくつかの実施形態による、ディスプレイシステムまたはNEDの斜視図である。
図9AのNED900Aは、ユーザの両眼に画像を投影するのに十分な幅または長さとなりうる細長い導波路構成902を含みうる。導波路構成902は、デカップリング領域904を含むことができる。導波路構成902を通してユーザの両眼に画像を提供するため、複数のカップリング領域906が、導波路構成902の導波路の上面に設けられてもよい。カップリング領域906Aおよび906Bは、それぞれ、エミッタアレイセット908Aおよびエミッタアレイセット908Bによって提供される光画像とインターフェース接続するために、複数のカップリング素子を含んでもよい。エミッタアレイセット908の各々は、本明細書で説明するように、複数の単色エミッタアレイを含むことができる。示したように、エミッタアレイセット908はそれぞれ、赤色エミッタアレイ、緑色エミッタアレイ、および青色エミッタアレイを含みうる。本明細書に記載のように、いくつかのエミッタアレイセットは、白色エミッタアレイ、あるいは何らかの他の色または色の組み合わせを放出するエミッタアレイを含んでもよい。
【0087】
導波路構成902のいくつかの実装形態では、エミッタアレイセット908は、分割線910Aによって示されるように、デカップリング領域904のほぼ同一の部分を覆うことができる。他の実施形態では、エミッタアレイセット908は、分割線910Bによって示されるように、非対称に、導波路構成902の導波路内に画像を提供してもよい。このような実施において、エミッタアレイセット908Aは、デカップリング領域904の半分以上に画像を提供することができ、一方、エミッタアレイセット908Bは、デカップリング領域904の半分未満に画像を提供することができる。エミッタアレイセット908は、
図9Aに示されたように、導波路構成902の両側に配置されてもよいが、他の実施形態では、180°以外の角度で配置されたエミッタアレイセット908を含んでもよい。導波路構成902は、いくつかの実施形態では平面であってよいが、他の実施形態では、ユーザの顔/頭部により良く適合するように湾曲した断面形状を有してもよい。
【0088】
図9Bは、デカップリング領域922Aおよび922Bをそれぞれ有する右眼導波路920Aおよび左眼導波路920Bを備えた導波路構成を有するNED900Bの斜視図である。右眼導波路920Aは、1つまたは複数のカップリング領域924A、924B、924C、および924D(そのすべてまたは一部は、カップリング領域924と総称されることがある)と、対応する数のエミッタアレイセット926A、926B、926C、および926D(そのすべてまたは一部は、エミッタアレイセット926と総称されることがある)とを含んでもよい。したがって、右眼導波路920Aの図示された実施形態は、2つのカップリング領域924および2つのエミッタアレイセット926を含みうるが、他の実施形態では、より多くのまたはより少ない数を含むことがある。いくつかの実施形態では、エミッタアレイセットの個々のエミッタアレイは、デカップリング領域の周囲の異なる位置に配置されてもよい。例えば、エミッタアレイセット926Aは、デカップリング領域922Aの左側に沿って配置された赤色エミッタアレイと、デカップリング領域922Aの上側に沿って配置された緑色エミッタアレイと、デカップリング領域922Aの右側に沿って配置された青色エミッタアレイとを含んでもよい。したがって、エミッタアレイセットのエミッタアレイは、デカップリング領域に対して、すべて一緒に、ペアで、あるいは個別に配置することができる。
【0089】
左眼導波路920Bは、いくつかの実施形態では、右眼導波路920Aと同じ数および構成のカップリング領域924とエミッタアレイセット926を含んでもよい。他の実施形態では、左眼導波路920Bおよび右眼導波路920Aは、異なる数および構成(例えば、位置と配向)のカップリング領域924とエミッタアレイセット926を含んでもよい。右眼導波路920Aの描写には、1つのエミッタアレイセット926に含まれる個々のエミッタアレイの有効射出瞳複製領域の描写が含まれる。例えば、エミッタアレイセット926の赤色エミッタアレイは、限られた領域928A内に赤色画像の射出瞳複製を生成することができる。緑色エミッタアレイは、限られた領域928B内に緑色画像の射出瞳複製を生成することができる。青色エミッタアレイは、限られた領域928C内に青色画像の射出瞳複製を生成することができる。限られた領域928は、1つの単色エミッタアレイから別の単色エミッタアレイまで異なっていてもよいので、限られた領域928の重なり合う部分のみが、アイボックス230に向かって投影されるフルカラー射出瞳複製を提供することができる。
【0090】
図9Cは、いくつかの点で
図9Aおよび
図9BのNED900AおよびNED900Bに類似するNED900Cの斜視図である。NED900Cは、カップリング領域944Aを有する第1の導波路部分940Aと、カップリング領域944Bを有する第2の導波路部分940Bとを有する導波路構成を含んでもよい。図示したように、導波路940Aおよび940Bは、ブリッジ導波路940Cによって接続されてもよく、デカップリング領域942Aおよび942Bを有してもよい。ブリッジ導波路940Cは、エミッタアレイセット946Aからの光が、導波路部分940Aから導波路部分940B内に伝搬することを可能にしうる。同様に、ブリッジ導波路940Cは、エミッタアレイセット946Bから放出された光が、導波路部分940Bから導波路部分940A内に伝搬することを可能にしうる。いくつかの実施形態では、ブリッジ導波路部分940Cは、すべての光が導波路部分940C内で内部全反射するように、いかなるデカップリング素子を含んでいなくてもよい。他の実施形態では、ブリッジ導波路部分940Cは、デカップリング領域942Cを含みうる。いくつかの実施形態では、ブリッジ導波路940Cは、導波路部分940Aおよび940Bの両方から光を得て、得られた光を導波路部分940Aと導波路部分940Bとの間の画像の位置のずれを検出するような検出器(例えば、光検出器)にカップリングするために使用してもよい。
【0091】
図10Aは、いくつかの実施形態による、多平面導波路構成1002を有する別のディスプレイシステムまたはNED1000Aの斜視図である。図示したように、導波路構成1002は、第1の導波路部分1004Aと第2の導波路部分1004Bとを含んでもよい。第1の導波路部分1004Aと第2の導波路部分1004Bは、実質的に同一平面上にあり、第1の画像平面上のユーザに画像を提示しうる。第1の導波路部分1004Aは、カップリング領域1006Aおよびデカップリング領域1008Aを含んでもよい。第2の導波路部分1004Bは、カップリング領域1006Bおよびデカップリング領域1008Bを含んでもよい。エミッタアレイセット1010Aは、カップリング領域1006Aと整列されてよく、エミッタアレイセット1010Bは、カップリング領域1006Bと整列されてもよい。
【0092】
導波路構成1002は、第3の導波路部分1004Cおよび第4の導波路部分1004Dを含むことによって、第2の画像平面を提供してもよい。第3の導波路部分1004Cおよび第4の導波路部分1004Dは、ブリッジ導波路部分1004Eによって接続されてよく、その結果、デカップリング領域1008C、1008D、および1008Eは、第2の画像平面について統一された伝搬領域を画定することができる。第3の導波路部分1004Cは、複数のカップリング領域を含んでもよく、そのカップリング領域1006Cは、
図10Aにおいて見ることができる。第4の導波路部分1004Dは、カップリング領域1006Dおよび1006Eを含んでもよい。カップリング領域1006C~1006Eの各々は、それぞれ、関連付けられたエミッタアレイセット1010C、1010D、および1010Eを有してもよい。導波路構成1002は、ユーザが異なる深度に配置されるべき投影画像を知覚しうるように、2つの画像平面を提供しうる。
【0093】
図10Bは、いくつかの実施形態による、ディスプレイシステムまたはNED1000Bの断面図である。
図10AのNED1000Aと同様に、NED1000Bは、複数の画像平面を提供することができる。
図10Bに示したNED1000Bの実施形態では、第1の画像平面は、導波路構成1050Aによって提供されてよく、第1のプロジェクタデバイス1054Aに含まれる3つの単色エミッタアレイのそれぞれに対して、3つの導波路1052A、1052B、および1052Cを含んでもよい。第2の画像平面は、導波路構成1050Bによって提供されてよく、また、3つの導波路1052D、1052E、および1052Fを含んでもよい。導波路1052A~1052Fは、
図7A~
図7Dに示されるものなど、本明細書で説明される他の導波路と同様であってもよい。第2のプロジェクタデバイス1054Bは、本明細書に記載のように、3つ以上の単色エミッタアレイを含んでもよい。上述のように、本開示のいくつかの実施形態は、ユーザが、導波路構成1050Aおよび1050Bによって表示される情報を視覚化することを可能にする一方で、構成1050Aおよび1050Bを介して周囲環境1060を視覚化することも可能である。
【0094】
NED1000Bの実施形態は、導波路構成1050Aおよび1050Bに加えて、光学部品を含んでもよい。例えば、光学部品1062は、導波路構成1050Aと導波路構成1050Bとの間に配置されてもよい。光学部品1062は、2つの画像平面の間に見かけの分離距離を生じさせることができるレンズ又は他の光学部品であってもよい。例えば、光学部品1062は、-0.5ジオプター(D)レンズであってもよい。いくつかの実施形態では、光学部品1062は、静電気アクチュエータ、熱アクチュエータ、または機械的アクチュエータを使用して、
図3のコントローラ330のようなコントローラによって調整されうる、電気的に同調可能な液晶レンズまたは別の可変焦点レンズのような可変焦点構成要素であってもよい。いくつかの実施形態では、光学部品1062によって導入されるジオプター空間における見かけの分離距離は、約0.3D~約1.5Dの範囲とすることができる。性能を改善するために、NED1000Bのいくつかの実施形態に追加の光学部品1064および1066を含めてもよい。光学部品1064および/または1066は、固定または可変焦点距離を有してもよい。光学部品1062、1064、および1066は、全レンズ効果の和がゼロになるように較正され、動作されてもよく、その結果、周囲環境1060の光学歪みはほとんどまたは全く生じない。
【0095】
図10Aおよび
図10Bに示した実施形態、ならびに複数の画像平面を見る人に提示しうる、上では特に論じていない他の実施形態を用いて、上述のVAC問題に対処することができ、その結果、より現実的かつ/または快適な視聴者体験を提供できる可能性がある。
【0096】
図11A、
図11B、および
図11Cは、いくつかの実施形態による、作動システムを有するディスプレイシステムの断面図である。
図11Aのディスプレイシステム1100は、プロジェクタデバイス1102および導波路構成1104を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロジェクタデバイス1102および導波路構成1104のいずれかまたは両方を、作動構成要素によって
図1のHMD100のフレーム105にカップリングすることができる。導波路構成1104および/またはプロジェクタデバイス1102は、1次元において平行な関係または他の固定関係を保証するスロット内に配置されてもよい。スロットは、プロジェクタデバイス1102および/または導波路構成1104が、カンチレバー構成で配置されるのを妨げることがある。例えば、プロジェクタデバイス1102は、作動構成要素1106Aおよび第1のスロットによってフレーム105にカップリングされてよく、一方、導波路構成1104は追加的または代替的に、作動構成要素1106Bおよび第2のスロットによってフレーム105にカップリングされてもよい。
【0097】
いくつかの実施形態では、作動構成要素1106Aおよび/または1106Bは、
図3のコントローラ330または作動システムの一部として作動する別の処理装置によって動かされてもよい。作動構成要素1106Aおよび/または1106Bは、圧電素子、ボイスコイルモータ、あるいは(例えば、ユーザによって知覚されるように、第1の画素位置と隣接する第2の画素位置との間など、少なくとも第1の位置と第2の位置との間で移動する)ディザリングまたはオシレーションを迅速に行うことができる別の適切な作動構成要素によって提供されてもよい。例えば、作動構成要素1106Aおよび1106Bは、ユーザに提供される画像のフレームレートの整数倍で動作されてもよい。例えば、画像フレームレートが60Hzである場合、作動システムは、120Hzまたは180Hzで作動してもよい。
【0098】
図11Bに示されたように、作動構成要素1106Aの起動は、フレーム105および/または導波路構成1104に対して、プロジェクタデバイス1102の変位を生じさせうる。変位は、第1の方向(X方向など)における変位D2の大きさを有してもよい。いくつかの実施形態では、作動構成要素1106Aおよび1106Bは、1つの次元に沿って動作してもよい。他の実施形態では、作動構成要素1106Aおよび1106Bは、プロジェクタデバイス1102および/または導波路構成1104が、X方向(例えば、
図11Bに示されるように、左右方向)およびY方向(例えば、リーダの視点から、
図11Bの内外方向)などの2次元で移動できるようにしてもよい。変位D2は、プロジェクタデバイス1102に含まれる個々のエミッタアレイのピッチに対応してもよい。例えば、エミッタアレイ内の隣接するエミッタの中心間の距離が2ミクロンである場合、作動構成要素1106Aの作動によって引き起こされる変位D2は、2ミクロン、その整数倍、その整数分の1、または整数倍にその整数分の1を加えたものとすることができる。いくつかの実施形態では、変位D2は、隣接するエミッタの中心間の距離の一部であってもよい。例えば、変位D2は、隣接するエミッタの中心間の距離の1/2又は1/3とすることができ、したがって、作動構成要素1106Aおよび/又は1106Bによって提供される作動のために、より高い動作周波数を可能にする。
【0099】
図11Cは、いくつかの実施形態による、作動構成要素1106Bの作動を示す。作動構成要素1106Bの起動は、導波路構成1104の変位D3を、
図11Cに含まれる矢印の方向に生じさせてもよい。変位は、変位D3がプロジェクタデバイス1102に含まれるエミッタアレイのピッチに基づく整数倍であってよく、あるいはその整数分の1であってもよいように、変位D2と同様であってもよい。いくつかの実施形態では、作動構成要素1106Aおよび/または1106Bは、導波路構成1104に含まれる1つまたは複数のデカップリング素子によってアイボックス230に向けて投影される1つまたは複数の射出瞳複製を操縦するために、プロジェクタデバイス1102および/または導波路構成1104の位置および/または配向をそれぞれ変更することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、作動構成要素1106は、
図11Dに示されたように、プロジェクタデバイス1102と導波路構成1104との間に配置されてもよい。作動構成要素1106Dは、ミラー1108、または別の適切な光学部品にカップリングされてよく、変位D4によって示されるように、ミラーの角度を変化させるように動かされてもよい。ミラー1108は様々な位置の間で駆動されるため、導波路構成1104にカップリングされうる光は、本明細書に記載のように、様々な向きから投影され、
図11A~
図11Dの利点を提供しうる。
【0101】
いくつかの実施形態では、プロジェクタデバイス1102をフレーム105にカップリングする作動構成要素1106Aは、上述したように、導波路構成1104に対するプロジェクタデバイス1102の角度または回転運動を引き起こして、画素をある距離(例えば、1つの画素、画素の数分の1、画素の整数倍、数個の画素に画素の数分の1を加えた値)だけ移動させることができる。さらに他の例では、関連する光学系406の1つまたは複数の光学部品(例えば、1つまたは複数のレンズ)に対する1つまたは複数の単色エミッタアレイ402の相対並進および/または配向を使用して、そのような画素移動を引き起こすことができる。他の実施形態では、1つまたは複数の光学部品の屈折率を制御可能に変更することによって、そのような画素の動きも提供することができる。
【0102】
作動構成要素1106Aおよび/または1106Bの起動は、より高い解像度の画像の投影、またはプロジェクタデバイス1102のエミッタアレイのうちの1つまたは複数に含まれる欠陥のあるエミッタの補償を提供することができる。このような動作の実施例は、
図12A~
図12C、
図13A~
図13C、および
図14A~
図14Bに含まれ、これらは、以下でより詳細に説明される。
【0103】
図12A、
図12B、および
図12Cは、いくつかの実施形態による、解像度向上のプロセスを示す
図11A~
図11Dのディスプレイシステムの実施形態によって生成された画像の一部を示す。
図12A~
図12Cは、いくつかの実施形態による、射出瞳複製1200の一貫した部分を示す。個々の画像画素が円形表現として明瞭に示されるように、一部が高拡大されている。
図11Aに示したように、ディスプレイシステム1100は、第1の構成であってもよい。例えば、プロジェクタデバイス1102は、第1の位置にあってもよい。第1の位置にある間、個々のエミッタアレイは、例示的な列1202A、1202B、1202C、1202D、および1202Eを含む、画像画素の列を生成してもよい。これらの列1202は、プロジェクタデバイス1102が第1の位置にあるときに、初めて生成されてもよい。第2の時点で、作動構成要素1106Aの起動後、プロジェクタデバイス1102は、変位D2だけ第2の位置に移動されてもよい。変位D2は、エミッタアレイ内の隣接するエミッタ間の分離距離の半分に等しくてもよい。第2の位置にある間、プロジェクタデバイス1102の個々のエミッタアレイは、例示的な行1204A、1204B、1204C、1204D、および1204E内の画像画素を投影するように動かされてもよい。したがって、
図12Aの列1202に示された画像画素は、
図12Bの列1204に示された画像画素を生成するために使用される同じエミッタによって生成されてもよい。
【0104】
列1202内の画像画素は、第1の画像または画像の一部の画像画素であってよく、列1204内の画像画素は、第2の画像または画像の一部の画像画素であってもよい。眼220に入射する光は、短時間持続しうるため、画像画素の2つの異なる組の第1の位置と第2の位置との間のオシレーションおよび投影は、より多くの画像画素を有する連続画像として、ユーザによって知覚され、したがって、プロジェクタデバイス1102および導波路構成1104によって提供される1つの静的な画像によって提供されるものよりも高い解像度のあるレベルを提供する。いくつかの実施形態では、エミッタアレイは、所望の画像解像度のためのエミッタの数の半分を含むように製造されてもよい。個々のエミッタ間に余分なスペースを設けると、製造中の歩留まりが向上することがある。例えば、エミッタアレイは、単位長さ当たりの画素数が、第2の方向よりも第1の方向において2倍、3倍、または4倍大きくなるように意図的に作られてもよい。余分なスペースは、回路のために使用されてよく、また、エミッタアレイのいくつかの特徴のための製造上の制約を緩和するために使用されてもよい。他の例では、画素間の余分なスペースは、(例えば、製造歩留まりを高めるために)画素間のピッチよりも小さくてよく、一方で、上述のように、プロジェクタデバイス1102の移動による解像度の増大をもたらす。
【0105】
図13A、
図13B、および
図13Cは、ディスプレイシステムまたは
図11A~
図11Dのディスプレイシステム1100の実施形態によって生成された画像の一部を示し、いくつかの実施形態による、解像度向上の別のプロセスを示している。
図13Aは、画像画素1302の第1の組を有する射出瞳複製部分1300を示す。作動構成要素1106Aおよび/または1106Bの作動後、
図13Bに示したように、エミッタアレイの個々のエミッタは、再び動かされて画像画素1304の第2の組を生成してもよい。画像画素1302および画像画素1304は、時間的に連続して示されるため、射出瞳複製部分1300は、ユーザには画像画素1302および画像画素1304を同時に含むように見える。このようにして、ディスプレイシステム1100は、より高い解像度の画像、例えば、個々のエミッタアレイがエミッタを有するよりも多い画像画素数を有する画像を生成することができる。
【0106】
図14Aおよび
図14Bは、いくつかの実施形態による、画像強調のプロセスを示す、
図11A~
図11Dのディスプレイシステム1100の実施形態によって生成された画像の一部である。射出瞳複製部分1400は、1つまたは複数の欠陥画素を含む複数の画像画素を示す。射出瞳複製部分1400は、4つの例示的な欠陥画素1402A、1402B、1402C、および1402Dを含みうる。欠陥画素は、製造上の欠陥に起因しうる。例えば、個々のエミッタのサイズのために、所与のエミッタアレイ内の1つまたは複数のエミッタは、機能していないか、または不十分に機能している可能性があり、その結果、1つまたは複数のエミッタは、画像画素を確実に生成することができない。そのような欠陥のあるエミッタは、ディスプレイシステム1100のようなディスプレイシステムの製造中に、較正または試験段階で識別されうる。移動軸に沿って、例えば、欠陥のあるエミッタの両側に配置された隣接するエミッタは、欠陥のあるエミッタを補償するために、本明細書に記載のように特定され、動作されてもよい。
【0107】
図14Aに示したように、補償画素1404A、1404B、1404Cおよび1404Dは、隣接するエミッタを通常よりも高い輝度で動作させることによって生成されてもよい。補償画素1404の輝度は、隣接する欠陥画素1402の暗さと共に、眼220によって視覚的に平均化されうる。プロジェクタデバイス1102および/または導波路構成1104が、第1の位置から第2の位置に移動される場合には、
図14Bに示したように、異なる隣接するエミッタが高輝度レベルで駆動されてもよい。例えば、
図14Bは、補償画素1406A、1406B、1406C、および1406Dが、欠陥のあるエミッタの反対側の隣接するエミッタによって生成されうることを示している。いくつかの実施形態では、補償画素は、異なる輝度レベルで操作されなくてもよいが、意図される画素輝度および隣接する画素輝度の平均レベルで単純に操作されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザによって知覚されるため、1つの画素位置を照らすために3つ以上の画素が使用されるように、プロジェクタデバイス1102および/または導波路構成1104によって、3つ以上の位置が想定されてもよい。
【0108】
図15は、いくつかの実施形態による、
図11A~
図11Dに示したものと同様なディスプレイシステムまたはNEDによって生成される画像を強調するための方法1500のフロー図である。方法1500は、ステップまたは動作の列挙した順序で描かれてもよいが、方法1500の実施形態は、
図15に列挙して示したステップの前後や間に、あるいはその一部として、追加のステップまたは代替のステップを含んでもよい。
【0109】
したがって、方法1500のいくつかの実施形態は、ステップ1502から開始することができ、ここで、処理装置は、2次元構成で配置された第1の色の複数のエミッタを有する第1の単色エミッタアレイからの単色画像の一部を含む光の放出を導くことができる。単色画像は、単色画像の完全なインスタンスから少なくとも1つの画像画素が欠落した複数の画像画素を含みうる。例えば、
図3のコントローラ330は、
図4Cの単色エミッタアレイ402Aからの光の放出を導くことができる。エミッタアレイ402Aは、それぞれ、
図6Aおよび
図6BのマイクロLED600Aおよび/または600Bのような個々のエミッタを含んでもよい。単色画像は、フルカラー画像の構成単色画像への分解によって生成されてもよい。第1の投影画像は、種々の理由により、1つまたは複数の欠落または欠損した画像画素を含んでもよい。例えば、単色エミッタアレイ402Aは、
図14Aおよび
図14Bに示したように、所望の輝度レベルを生成することができない1つまたは複数の欠陥のあるエミッタを含んでもよい。他の実施形態では、欠落した画像画素は、
図12A~
図12Cに示され、本明細書で説明されるように、画像画素の列の間にギャップが存在するように、列の間に空間を有するエミッタの構成に起因しうる。
【0110】
ステップ1504では、単色画像の一部を含む光は、単色画像の一部から複数の初期射出瞳複製を生成する導波路にカップリングされてもよい。例えば、プロジェクタデバイス750のエミッタアレイのうちの1つによって生成される光は、カップリング領域704A内のカップリング素子712によって導波路702A内にカップリングされてもよい。受け取った光とデカップリング素子706Aおよび706Bとの相互作用は、画像720A~720Cのそれぞれの複製を含みうる射出瞳複製722のように、1つまたは複数の射出瞳複製を生成することができる。
【0111】
ステップ1506では、処理デバイスは、第1の構成から第2の構成へと、第1の単色エミッタアレイと導波路との間の相対運動(例えば、並進および/または角度配向)を引き起こすことができる。例えば、コントローラ330は、
図11Aのプロジェクタデバイス1102を、
図11Bに示したように、変位D2だけ変位させてもよい。代替的にまたは追加的に、コントローラ330は、
図11Cに示したように、導波路構成1104の変位を引き起こしうる。これは、作動構成要素1106Aおよび/または1106Bに起動信号を送ることによって行われてもよい。相対運動は、プロジェクタデバイス1102および導波路構成1104の構成に変化を引き起こしうる。言い換えるならば、プロジェクタデバイス1102および導波路構成1104の一方または両方は、第1の位置から第2の位置に動かされてもよい。いくつかの実施形態は、追加の位置を含みうる。さらに他の例では、所望の画像シフトを生成するため、プロジェクタデバイス1102の1つまたは複数の光学部品を制御可能に変更する、または移動させるなど、上述の内容を利用することができる。
【0112】
ステップ1508では、処理デバイスは、第1の単色エミッタアレイからの単色画像の追加部分を含む光の別の放出を導くことができる。単色画像の追加部分は、単色画像の完全なインスタンスから欠落している少なくとも1つの画像画素に追加することができる。例えば、単色画像の追加部分は、
図12Bの画像画素1204A~1204Eと類似してもよく、
図12Aの画像画素1202A~1202Eを補完して、
図12Cに示されるように射出瞳複製部分1200に含まれる解像度が高められた画像を形成する。追加部分は、いくつかの実施形態では、
図13Cの画像画素1304であってもよい。加えて、追加部分は、
図14Aの補償画像画素1404または
図14Bの補償画像画素1406によって提供されてもよい。
【0113】
ステップ1510では、単色画像の一部および単色画像の追加部分を含む光は、導波路からアイボックスに向かって複数の強化された射出瞳複製として投影されてもよい。例えば、
図12C、
図13C、
図14A、および
図14Bに示される画像画素によって表される解像度が高められた画像は、1つまたは複数の射出瞳複製722として導波路702Aから投影することができる。
【0114】
方法1500のいくつかの実施形態では、単色画像の一部を含みうる光の放出を導くことは、単色画像の完全なインスタンスの全画像画素の第1の部分を含む光の放出を導くことを含みうる。例えば、画像画素1202A~1202Eは、所望の画像に含まれる画像画素の2分の1であってもよい。他の実施形態では、第1の部分は、全画像画素の3分の1または4分の1であってもよい。
【0115】
方法1500の実施形態は、さらに、単色画像の完全なインスタンスの画像画素の総数の第2の部分を含む光の放出を導くことによって、単色画像の追加の部分を含む光の他の放出を導くステップを含んでもよい。第2の部分は、2分の1、3分の2、4分の3、または3分の1または4分の1など、より小さい部分であってもよい。画像画素の総数の第1の部分と画像画素の総数の第2の部分との和は、単色画像の完全なインスタンスの画像画素の総数にほぼ等しいことがある。いくつかの実施態様では、画像の2つ以上の部分は、2つ以上の位置で単色画像アレイによって放出される部分によって組み合わされてもよい。したがって、単色画像の完全なインスタンスの画像画素の総数は、第1の単色エミッタアレイの複数のエミッタにおけるエミッタのカウントよりも大きくてもよい。
【0116】
いくつかの実施形態では、方法1500は、コントローラ330と同様に、処理装置が、第1の色の複数のエミッタのうちの第1のエミッタが、単色画像の第1の画像画素を生成することができない欠陥のあるエミッタであることを検出することができるステップをさらに含んでもよい。これらの実施形態では、処理装置はさらに、第1の単色エミッタアレイの複数のエミッタの2次元構成内の欠陥のあるエミッタの位置を検出し、第1のエミッタに隣接し、電位移動の軸に沿って配置された複数の隣接するエミッタから補償エミッタを特定することができる。いくつかの実施態様では、単色画像の追加部分を含む光の他の放出を導くステップは、単色画像の完全なインスタンスから欠落している少なくとも1つの画像画素を追加するために、第1画像画素を生成するように補償エミッタを指示することを含みうる。処理装置は、欠陥のあるエミッタを補償するため、増加した輝度および/または動作デューティサイクルを上げて補償エミッタの動作を指示することができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、第1の構成から第2の構成までの第1の単色エミッタアレイと導波路との間の相対運動を生じさせることは、アクチュエータシステムを起動して、第1の単色エミッタアレイを第1の位置から第2の位置へ変位させること、および/またはアクチュエータシステムを起動して導波路を第3の位置から第4の位置へ変位させることを含みうる。第1の単色エミッタアレイを第1の位置から第2の位置へ変位させるようにアクチュエータシステムを起動することは、2次元構成に配置された第2の色の複数のエミッタを有する第2の単色エミッタアレイを変位させることを含みうる。第1の単色エミッタアレイおよび第2の単色エミッタアレイは、
図4AのPCB408のような共通プラットフォーム、あるいはPCB408が保護されうるより安全なプラットフォームに固定することができる。第1の色および第2の色は、赤と青、または青と緑など、異なる色であってもよい。
【0118】
さらに、方法1500のいくつかの実施形態は、方法1500の説明されたステップまたは操作のうちの1つまたは複数に対応する命令が内部に記憶された、有形の非一過性のコンピュータ可読媒体を含むことができる。処理デバイスが命令を実行するとき、処理デバイスは、方法1500のステップのうちの1つまたは複数を実行することができる。
【0119】
上記で詳述したように、本明細書で説明および/または図示したコンピューティングデバイスおよびシステムは、コンピュータ可読命令を実行することができる任意のタイプまたは形態のコンピューティングデバイスまたはシステムを広く表す。それらの最も基本的な構成において、これらのコンピューティングデバイスは、それぞれ、少なくとも1つのメモリデバイスと少なくとも1つの物理処理デバイスとを含みうる。
【0120】
いくつかの実施例では、「メモリデバイス」という用語は一般的に、データおよび/またはコンピュータ可読命令を記憶することができる任意のタイプまたは形態の揮発性または不揮発性の記憶デバイスまたは媒体を指す。一実施例では、メモリデバイスは、本明細書で説明するプロセスまたはステップを実行するための命令を含む1つまたは複数のモジュールを格納、ロード、および/または維持することができる。メモリデバイスの例には、限定するものではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクドライブ、キャッシュ、これらの1つまたは複数の変形または組み合わせ、あるいは他の任意の適切な記憶メモリが含まれる。
【0121】
いくつかの実施例では、「物理プロセッサ」、「処理装置」、または「コントローラ」という用語は一般的に、コンピュータ可読命令を解釈および/または実行することができる、任意の種類または形態のハードウェア実装処理ユニットを指す。一実施例では、物理プロセッサは、上述のメモリデバイスに記憶された1つまたは複数のモジュールにアクセスおよび/または書き換えを行うことができる。物理プロセッサの例には、限定するものではないが、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、画像プロセッサ、中央処理装置(CPU)、ソフトコアプロセッサを実装するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、これらの1つまたは複数の一部、これらの1つまたは複数の変形または組み合わせ、あるいは任意の他の適切な物理プロセッサが含まれる。
【0122】
別個の要素として図示されているが、本明細書で説明および/または図示したモジュールは、単一のモジュールまたはアプリケーションの一部を表すことがある。さらに、特定の実施形態では、これらのモジュールの1つまたは複数は、コンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに1つまたは複数のタスクを実行させることができる1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションまたはプログラムを表しうる。例えば、本明細書で説明および/または図示したモジュールのうちの1つまたは複数は、本明細書で説明および/または図示したコンピューティングデバイスまたはシステムのうちの1つまたは複数の上で動作するように格納され構成されたモジュールを表しうる。これらのモジュールの1つまたは複数は、1つまたは複数のタスクを実行するように構成された1つまたは複数の特殊用途コンピュータのすべてまたは一部を表すこともある。
【0123】
さらに、本明細書で説明されるモジュールのうちの1つまたは複数は、データ、物理デバイス、および/または物理デバイスの表現を、ある形態から別の形態に変換することができる。例えば、本明細書で列挙されるモジュールのうちの1つまたは複数は、変換されるべき画像データを受け取り、例えば、画像データを単色画像に分割し、単色画像を単色画像の部分に分割し、変換の結果を出力し、また、変換の結果を使用して、アイボックスに向けて投影される1つまたは複数の射出瞳複製を生成するため、導波路構成によって組み合わせられる単色画像および画像の一部を投影することによって、画像データを変換することができる。追加的にまたは代替的に、本明細書で列挙されるモジュールのうちの1つまたは複数は、コンピューティングデバイス上で実行すること、コンピューティングデバイス上にデータを記憶すること、および/またはそうでなければコンピューティングデバイスと対話することによって、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、および/または物理コンピューティングデバイスの任意の他の部分を1つの形態から別の形態に変換することができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、「コンピュータ可読媒体」という用語は一般的に、コンピュータ可読命令を記憶または搬送することができる任意の形態のデバイス、キャリア、または媒体を指す。コンピュータ可読媒体の例には、限定するものではないが、搬送波などの伝送タイプの媒体、および磁気記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ、テープドライブ、およびフロッピーディスク)、光記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、およびBLU-RAYディスク)、電子記憶媒体(例えば、ソリッドステートドライブおよびフラッシュ媒体)、ならびに他の配布システムなどの非一過性タイプの媒体が含まれる。
【0125】
本開示の実施形態は、人工現実システムを含むか、または人工現実システムと共に実装されうる。人工現実は、ユーザへの提示前になんらかの方法で調整された現実の形式であり、例えば、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、ハイブリッド現実、またはこれらの何らかの組み合わせおよび/もしくは派生物を含みうる。人工現実コンテンツは、完全に生成されたコンテンツ、またはキャプチャされた(例えば、現実世界の)コンテンツと組み合わせて生成されたコンテンツを含みうる。人工現実コンテンツは、ビデオ、音声、触覚フィードバック、または、これらのなんらかの組み合わせを含み、これらのいずれかは、1つのチャネルもしくは複数のチャネル(見る人に立体効果をもたらすステレオビデオなど)において提示されうる。加えて、いくつかの実施形態では、人工現実は、例えば、人工現実におけるコンテンツを作成するために使用される、および/または人工現実において他の方法で使用される(例えば、人工現実における活動を実行する)用途、製品、アクセサリ、サービス、またはこれらのなんらかの組み合わせにも関連付けられうる。人工現実コンテンツを提供する人工現実システムは、ホストコンピュータシステムに接続されたヘッドマウントディスプレイ(HMD)、独立型HMD、モバイルデバイスまたはコンピューティングシステム、あるいは、1人または複数の見る人に人工現実コンテンツを提供することができる任意の他のハードウェアプラットフォームを含む、様々なプラットフォーム上に実装されうる。
【0126】
本明細書に記載および/または図示されたステップのプロセスパラメータおよびシーケンスは、単なる例として与えられており、所望に応じて変更することができる。例えば、本明細書で図示および/または説明されるステップは、特定の順序で示され、または説明されうるが、これらのステップは、必ずしも図示または説明される順序で実行される必要はない。本明細書で説明および/または図示された様々な例示的な方法は、本明細書で説明または図示されたステップのうちの1つまたは複数を省略することもでき、または開示されたステップに加えて追加のステップを含むこともできる。
【0127】
前述の説明は、他の当業者が、本明細書で開示される例示的な実施形態の様々な態様を最もよく利用することを可能にするために提供されている。この例示的な説明は、網羅的であること、または開示された任意の正確な形態に限定されることを意図していない。本開示の精神および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形が可能である。本明細書に開示される実施形態は、すべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解されたい。本開示の範囲を決定する際には、添付の特許請求の範囲およびこれらの均等物を参照すべきである。
【0128】
特に断らない限り、明細書および特許請求の範囲において用いられる「接続される」および「カップリングされる」という用語(およびこれらの派生語)は、直接的および間接的な(すなわち、他の要素または構成要素を介した)つながりを許容するものとして解釈されるものとする。さらに、明細書および特許請求の範囲において使用される用語「a」または「an」は、「の少なくとも1つ」を意味するものと解釈される。最後に、使用を容易にするために、本明細書および特許請求の範囲で使用される用語「含む」および「有する」(およびそれらの派生語)は、「含む」という用語と交換可能であり、同じ意味を有する。