(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-15
(45)【発行日】2023-08-23
(54)【発明の名称】表示装置および車両
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20230816BHJP
G01M 17/007 20060101ALI20230816BHJP
【FI】
B60R11/02 C
G01M17/007 Z
(21)【出願番号】P 2020567595
(86)(22)【出願日】2019-07-19
(86)【国際出願番号】 EP2019069469
(87)【国際公開番号】W WO2020020762
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-01-18
(31)【優先権主張番号】102018212600.3
(32)【優先日】2018-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】398037767
【氏名又は名称】バイエリシエ・モトーレンウエルケ・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ウンガー・マルティン
(72)【発明者】
【氏名】フフ・アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ラートヴェーゼン・ハーラルト
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-108793(JP,A)
【文献】特開2004-182049(JP,A)
【文献】特開2017-149357(JP,A)
【文献】特開2000-159197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
G01M 17/007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)の室内(3)のための表示装置(10)であって、
この表示装置が、
-情報の視覚的な表示のために設備されている、表示ユニット(20)と、
-前記表示ユニット(20)を
、制御可能に、前記車両(1)のルーフライナ(5)に対して平行な不使用位置(N)と
、前記車両(1)の前記ルーフライナ(5)から旋回離脱された使用位置(G)との間で、旋回軸線(61)を中心として旋回するため、および
、制御可能に、前記不使用位置(N)及び/または前記使用位置(G)において保持するために設備されている、旋回ユニット(60)と、
を備えており、
前記表示装置において、前記旋回ユニット(60)が、互いに連結された第1および第2のレバー(53、54)の2つの対体を有しており、
-これら第1および第2のレバーの第1の端部(53-1、54-1)が、-相対して、および、これら第1および第2のレバーの第1の端部(53-1、54-1)を中心としての、1つの対体の前記レバー(53、54)の旋回のために-、
前記第1のレバー(53)の前記第1の端部(53-1)における旋回軸線(53-
5)及び前記第2のレバー(54)の前記第1の端部(54-1)の旋回軸線(54-5)を中心として旋回可能に互いに結合されており、且つ、直接的または間接的に、前記表示ユニット(20)に装着されており
、
-これら第1および第2のレバーの第2の端部(53-2、54-2)が、直接的または間接的に、前記車両(1)の前記ルーフライナ(5)に装着可能である、または、装着されている、
こと
、及び
前記第2のレバー(54)は、長手延在方向、並びに、前記第2のレバー(54)の前記第2の端部(54-2)に所属する1つのピン(52-4)の収容のための、この長手延在方向に整向された長手孔(54-3)を有しており、
このピン(52-4)が、この長手孔(54-3)内において、この主延在方向に沿って摺動可能であり、且つ、
前記第2のレバー(54)の前記第2の端部(54-2)に所属する旋回軸線(54-6)を規定するピンの軸線を中心として、前記主延在方向に対して垂直に回転可能である、
ことを特徴とする表示装置(10)。
【請求項2】
前記表示装置(10)において、
前記第1のレバー(53)の
前記第1の端部(53-1)は、旋回レバーとして、回転不能に
、前記表示ユニット(20)に装着されており、且つ、この表示ユニット(20)の横方向エッジ部(21)と長手方向エッジ部(22)との交差領域においてまたは内において、前記表示ユニット(20
)と結合されており、
この交差領域が、前記表示装置(10)の、前記車両(1)内において組み付けられた状態において、及び/または、前記不使用位置(N)において、前記車両(1)の後部の方に向けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置(10)。
【請求項3】
前記表示装置(10)において、
前記第2のレバー(54)の
前記第1の端部(54-1)は、
連結レバーとして、回転可能に、前記表示ユニット(20)において、および、この表示ユニットと、および、この対体の、所属する1つの第1のレバー(53)の前記第1の端部(53-1)とに結合されて、装着されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置(10)。
【請求項4】
前記表示装置(10)において、
前記第1のレバー(53)の
前記第2の端部(53-2)、及び/または、
前記第2のレバー(54)の
前記第2の端部(54-2)は
、
1つの旋回軸線(53-6、54-6)を中心として
、
前記レバー(53、54)の第1の端部(53-1、54-1)の旋回軸線(53-5、54-5)に対して平行な、前記表示ユニット(20)の旋回軸線(61)に対して平行な、互いに平行に整向された旋回軸線(53-6、54-6)を有する、
及び/または、前記表示ユニット(20)の前記横方向エッジ部(21)に対して平行に、整向された旋回軸線(53-6、54-6)を有する
、
不動な、または、回転可能に
前記第1のレバー(53)及び前記第2のレバー(54)の前記第2の端部(53-2、54-2)に支承されたピン(52-3、52-4)またはジャーナルを介して、
旋回可能に形成されている、
ことを特徴とする請求項
2又は請求項2を引用する請求項3に記載の表示装置(10)。
【請求項5】
前記表示装置(10)において、
前記第1のレバー(53)の前記第2の端部(53-2)における旋回軸線(53-6)は、前記表示ユニット(20)の前記旋回軸線(61)と一致していることを特徴とする請求項4に記載の表示装置(10)。
【請求項6】
前記表示装置(10)において、
-
前記第2のレバー(54)は、この第2のレバーの第1の端部(54-1)でもって、この第2のレバー(54)のこの第1の端部(54-1)のための少なくとも前記旋回軸線(54-5)を規定する軸(64)において
、この軸の1つの端部において、回転不能に装着されており、及び/または、
この軸(64)の両方の端部によって、レバーの両方の前記対体の両方の第2のレバー(54)が、互いに回転不能に、且つ、同一の整向において、互いに結合されており、
-
前記第1のレバー(53)が、この第1のレバーの第1の端部(53-1)でもって、この第1のレバー(53)のこの第1の端部(53-1)のための少なくとも前記旋回軸線(53-5)を規定する中空軸(63)において
、この中空軸の1つの端部において、回転不能に装着されており、及び/または、
この中空軸(63)の両方の端部によって、レバーの両方の前記対体の両方の第1のレバー(53)が、互いに、且つ、前記表示ユニット(20)において回転不能に、且つ、同一の整向において結合されており、
及び/または、
-前記軸(64)の少なくとも一部が、前記中空軸(63)の少なくとも一部内において回転可能に支承されており、従って、この軸とこの中空軸との軸線が、一致しており、且つ、レバーの前記対体の、前記第1および第2のレバー(53、54)の前記第1の端部(53-1、54-1)のための前記旋回軸線(53-5、54-5)を形成する、
ことを特徴とする請求項1から
5のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
【請求項7】
(i)前記表示装置は
、-レバーの1つの対体に所属する-案内要素(51)を有して形成されており、
前記案内要素(51)において、レバーの所属する前記対体の前記レバー(53、54)の、前記第2の端部(53-2、54-2)が、予め与えられた間隔をおいて、および、前記旋回軸線(53-6、54-6)を中心として旋回可能に装着されており、
(ii)これら案内要素(51)が
、
-同じ、または、基本的に同じに、
-スライダーとして、及び/または、
-案内レール(55)内でのスライド移動のために設備されて、
形成されていることを特徴とする請求項1から
6のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
【請求項8】
(iii)前記表示装置は、
前記ルーフライナ(5)における装着のための、
前記案内要素(51)に所属する
前記案内レール(55)と、
所属する前記案内要素(51)の収容のため、および
、案内軌道内におけるこの案内軌道(56)に沿っての前記案内要素の移動のための、1つの案内軌道(56)とを有して形成されており、
(iv)
前記案内レール(55)が、
-対体として、
-互いに同じ、または、基本的に同じに、
-直線状、または、基本的に直線状に、
-互いに平行に整向され、
-
前記案内レールのそれぞれの第1および第2の端部(55-1、55-2)に関して、互いに同一平面上で整向され、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、1つのルーフライナ(5)において、または、このルーフライナの領域内において装着され、及び/または、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、前記車両(1)の長手延在方向(X)に対して平行に整向されて、
形成されていることを特徴とする請求項
7に記載の表示装置(10)。
【請求項9】
前記表示装置(10)において、前記表示ユニット(20)は、
-基本的に、矩形の形状を有し、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、前記車両(1)の横延在方向(Y)に対して平行に整向された横方向エッジ部(21)を有し、及び/または、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、所属する前記車両(1)の長手延在方向(X)に対して平行に整向された長手方向エッジ部(22)を有して形成されており、及び/または、
前記表示装置(10)において、前記第1のレバー(53)及び/または前記第2のレバー(54)が
、
-対体として、
-互いに同じ、または、基本的に同じに、
-同じ長さを有して、
-直線状、または、基本的に直線状に、
-互いに平行に整向され、及び/または、
-互いに同一平面上で整向されて、
形成されていることを特徴とする請求項1から
8のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
【請求項10】
駆動ユニット(80)を有し、
-この駆動ユニットが、前記旋回軸線(61)を中心としての、前記表示ユニット(20)の
、制御された、旋回のために形成されており、且つ、
-この駆動ユニットが、この目的のために
、
第1の制御可能な駆動装置(81)と、および、
この第1の制御可能な駆動装置および前記第2のレバー(54)と機械的に連結されたまたは連結可能な
、伝動機構の様式による、これら第2のレバー(54)の、及び/または、これら第2のレバー(54)の前記軸(64)の、これら第2のレバーの旋回軸線(54-5)を中心としての旋回のための駆動手段(83)とを有する、
ことを特徴とする請求項1から
9のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
【請求項11】
-前記駆動ユニットは
、案内レール(55)内における、前記案内要素(51)の、共通の、同じ及び/または並進的な移動のための、前記案内要素(51)の駆動のために設備されており、及び/または、
-この駆動ユニットが、制御可能な駆動装置(82)と、この駆動装置と機械的に連結された、または、連結可能な、前記案内要素(51)に所属する駆動手段(84)とを有して形成されており、
この駆動手段(84)が
、ブラシケーブルまたはヘリックスケーブルの様式において、形成されており、この駆動手段が、それら案内要素の移動のための
、噛み合っての、前記案内要素(51)による係合のために設備されている、
ことを特徴とする請求項
10に記載の表示装置(10)。
【請求項12】
前記表示装置(10)において、
-案内要素(51)におけるまたは内における
、
案内要素(51)と所属す
る案内レール(55)との間における、
前記第2のレバー(54)の1つの駆動装置(81)の領域内における、
第1及び/または第2の前記レバー(53、54)自体の領域内における、逆戻り阻止を有する、及び/または、
目標保持力としての予め定められた保持力を有する、滑りクラッチ及び/またはブレーキは、
この目標保持力の超過の際に、
前記案内要素(51)が
、所属する
前記案内レール(55)内において作用する力に従って移動する、及び/または、作用する力に従う旋回運動が、前記表示ユニット(20)の前記不使用位置(N)内への戻りを生じるように形成されており、
-この目標保持力が
、約10gの範囲内における相応する加速度の範囲内にある値を有する、
ことを特徴とする請求項1から
11のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
【請求項13】
車両(1)であって、この車両が、
-車体(2)と、
-この車体(2)によって形成された、ルーフライナ(5)を有する室内(3)と、並びに、
-このルーフライナ(5)においてまたは内において装着された、請求項1から
12のいずれか一つによる表示装置(10)と、
を有することを特徴とする車両(1)。
【請求項14】
前記車両(1)において、
-前記表示装置(10)の2つの案内レール(55)は、
前記ルーフライナ(5)においてまたは内において、これら案内レールが、同じ長さを有して、同一平面上に、且つ、互いに平行に、この車両(1)の長手延在方向(X)に、
-この車両(1)の横延在方向(Y)に関して-このルーフライナ(5)の外側に位置する領域においてまたは内において、延在するように装着されており、および、
-前記表示装置(10)の2つの案内要素(51)は、
前記横方向エッジ部
(21)において前記案内要素(51)が装着されている表示装置(10)の前記表示ユニット(20)の相応する
該横方向エッジ部(21)が、前記車両(1)の前記横延在方向(Y)に対して平行に、および、前記車両(1)の前記長手延在方向(X)に関して前記車両(1)の後部の方に向けられ側への方向に配置され得るように、
これら案内レール(55)内において収容されていることを特徴とする、
請求項2を引用する請求項
13に記載の車両(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の室内のための表示装置、並びに、車両それ自体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両内において、および、特に一般的な自動車または乗用車内において、情報の視覚的な表示のための表示装置が、座席に所属して、車両ルーフの内側において、例えばルーフ内張りにおいて組み付けることは公知である。
【0003】
車両の後部領域内における、この様式の表示装置を、運転者座席または助手座席の裏面側に、例えば、ヘッドレストの領域内において統合することは、同様に公知である。
【0004】
一方では、この様式の公知の表示装置は、比較的に小さな、空間的な大きさであり、その際、このことは、同様により大きな表示と関連する質量、特にルーフ内側組み付けの際に、信頼性の高い方法で取り扱われ得ないことの事情のせいでもある。他方では、安全性の観点が、従来、十分な程度に考慮され得ていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明の根底をなす課題は、簡単な手段でもって、同様により大きな且つより重い表示ユニットの、信頼性の高い、安定的な、且つ、容易な取り扱いが可能であり、且つ、安全性の観点が、例えば事故との関連において、より良好に考慮され得る、車両の室内のための表示装置、並びに、車両それ自体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の根底にある課題は、表示装置において、本発明に従い、請求項1の特徴によって、および、車両において、本発明に従い、請求項14の特徴によって解決される。有利な更なる構成は、それぞれに、従属請求項の対象である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の第1の観点に従い、車両および特に自動車または乗用車の、室内のための表示装置が提供され、この表示装置が、
情報の視覚的な表示のために設備されている、表示ユニットと、
前記表示ユニットを、特に制御可能に、前記車両のルーフライナに対して平行な不使用位置と、特に前記車両の前記ルーフライナから旋回離脱された使用位置との間で、旋回軸線を中心として旋回するため、および、特に制御可能に、前記不使用位置及び/または前記使用位置において保持するために設備されている、旋回ユニットと、
を備えている。
本発明に従い、前記旋回ユニットは、互いに連結された第1および第2のレバーの2つの対体を有しており、
これら第1および第2のレバーの第1の端部が、-相対して、および、これら第1および第2のレバーの第1の端部を中心としての、1つの対体の前記レバーの旋回のために-、それぞれの旋回軸線を中心として旋回可能に互いに結合されており、且つ、直接的または間接的に、前記表示ユニットに装着されている。
これらレバーの第2の端部は、直接的または間接的に、前記車両の前記ルーフライナに装着可能である、または、装着されている。
【0008】
これら構成、および、特にレバー対体のレバーの協働により、表示装置のより大きな質量に基づいて、より大きな且つこれに伴って重い表示ユニットを有する、従来、困難に取り扱われるべき表示装置を、簡単な方法で、安定的に、且つ、高い信頼性で、車両の室内において取り扱うことの可能性が与えられ、
その際、例えば、表示装置の慣性が、レバー対体に基づいての運動可能性との関連において、受動的な、および、この慣性によって駆動される表示ユニットの、客室からの回避運動のために利用され得るというやり方で、同様に例えば事故の間じゅうの安全性の観点も、より良好に考慮され得る。
【0009】
レバーの1つの対体のそれぞれの1つの第1のレバーの1つの第1の端部が、旋回レバーとして、回転不能に、表示ユニットに装着されており、且つ、この表示ユニットと結合されていることは可能である。これら旋回レバーは、特に、表示装置を、本来の旋回運動の際に、担持および案内することのために利用される。
【0010】
その際、旋回レバーが、例えば、特にこの表示ユニットの横方向エッジ部と長手方向エッジ部との交差領域においてまたは内において装着されており、この交差領域が、表示装置の、車両内において組み付けられた状態において、及び/または、不使用位置において、車両の後部の方に向けられている場合に、特に場所を取らない配置が与えられる。
【0011】
旋回運動を特に安定的な様式において維持するために、本発明に従う表示装置の他の実施形態において、1つの対体のそれぞれの1つの第2のレバーの1つの第1の端部が、連結レバーとして、回転可能に、表示ユニットにおいて、および、この表示ユニットと、および、この対体の、所属する1つの第1のレバーの第1の端部とに結合されて、装着されていることは、意図される。この構成によって、特に旋回の際の安定化された側面案内は与えられる。
【0012】
旋回運動の更なる安定化は、本発明に従う表示装置の他の実施形態に従い、1つの対体のそれぞれの1つの第1のレバーの1つの第2の端部、及び/または、1つの対体のそれぞれの1つの第2のレバーの1つの第2の端部が、それぞれに、それぞれの1つの旋回軸線を中心として、旋回可能に形成されている場合に達成され得る。
【0013】
その際、安定化のための、この旋回可能な装着が、
例えば、レバーの第1の端部の旋回軸線に対して平行な、表示ユニットの旋回軸線に対して平行な、互いに平行に整向された旋回軸線を有する、及び/または、表示ユニットの横方向エッジ部に対して平行に整向された旋回軸線を有する、
それぞれの1つの不動な、または、回転可能にそれぞれの第2の端部に支承されたピンまたはジャーナルを介して行われる場合、特に有利である。
【0014】
その際に同様に異なる旋回軸線が互いに一致することも可能である、異なる旋回軸線の平行性における高い程度は、旋回運動の際の側方の安定性を更に増大し、且つ、例えば、旋回面から外へと案内する運動様式の回避運動を防止する。
【0015】
それぞれの1つの第1のレバーの第2の端部における旋回軸線が、表示ユニットの旋回軸線と一致していることは可能である。しかしながら、他の構成も考慮可能である。
【0016】
本発明に従う表示装置の他の実施形態において、それぞれの1つの第2のレバーは、長手延在方向、並びに、レバーの第2の端部に所属する1つのピンの収容のための、この長手延在方向に整向された長手孔を有している。
その際、このピンは、この長手孔内において、この主延在方向に沿って摺動可能であり、且つ、第2のレバーの第2の端部に所属する旋回軸線を規定するピンの軸線を中心として、特に主延在方向に対して垂直に回転可能である。
【0017】
これら構成により、相対しての第1および第2のレバーの旋回の際の、より複合的な運動様式は実現可能である。長手孔は、その際、-特にそれぞれに設けられたピンのための-スライディングブロックガイド案内部として利用され得る。
同様に、長手孔の端部における相応する当接部を有する、寸法および長さにおける長手孔の選択によっても、旋回の運動は、互いに制限可能である。
【0018】
本発明に従う表示装置の他の選択的な実施形態において、それぞれの1つの第2のレバーは、この第2のレバーの第1の端部でもって、この第2のレバーのこの第1の端部のための少なくとも旋回軸線を規定する軸において、回転不能に装着されている。
【0019】
この端部の相応する組み付けは、軸の1つの端部において行われ得る。
その際、例えば、この軸の両方の端部によって、レバーの両方の対体の両方の第2のレバーが、互いに回転不能に、且つ、同一の整向において、互いに結合されているというやり方で、同様に軸の両方の端部を、互いに組み合わせて使用することも考慮可能である。
このようにして、レバーの対体の、両方の第2のレバーの特に安定的且つ協同歩調的な運動は達成され得る。
【0020】
その際、付加的または選択的に、それぞれの1つの第1のレバーが、この第1のレバーの第1の端部でもって、この第1の端部の、または、この第1のレバーのこの第1の端部のための、少なくとも旋回軸線を規定する中空軸において、回転不能に装着されていることは、意図され得る。
【0021】
その際、第1のレバーが、この第1のレバーの第1の端部でもって、中空軸の1つの端部において装着されており、且つ、付加的または選択的に、この中空軸の両方の端部と、レバーの両方の対体の両方の第1のレバーとが、互いに、これらレバーの第1の端部において、および、表示ユニットにおいて、回転不能に、且つ、同一の整向において結合されていることは、考慮可能である。
このようにして、レバーの対体の、またはレバー対体の第1のレバーの、相応する機械的な連結は行われる。
【0022】
更に、軸の少なくとも一部が、中空軸の少なくとも一部内において回転可能に支承されており、従って、この軸とこの中空軸との軸線が、一致しており、且つ、レバーの対体の、第1および第2のレバーの第1の端部の、または、この第1の端部のための、前記旋回軸線を形成することは、意図され得る。
中空軸による、第2のレバーの第1の端部のための軸の囲繞は、旋回の際の特に安定的な運動工程を提供する。
【0023】
これまで説明された構成は、特に旋回運動それ自体に関係する。
提示された利点は、標準的な使用の際の、車両室内における表示ユニットの位置決めだけでなく、危険な状況における、即ち表示ユニットの慣性の特性が効果を発揮する場合の、表示ユニットの運動にも関係する。このことは、更に以下で説明される。
【0024】
先ず第一に、しかしながら、表示ユニットの並進的な位置決め、即ち車両の長手延在方向における摺動に関する、観点に立ち入る。
【0025】
この関連において、本発明に従う表示装置の他の実施形態に従い、この表示装置が、それぞれに、1つのレバー対体に所属する案内要素を有して形成されており、その際、それぞれの1つの案内要素において、レバーの所属する対体のレバーの、これら第2の端部が、予め与えられた間隔をおいて、および、旋回軸線を中心として旋回可能に装着されている場合、特に有利である。
このようにして、使用における、これらレバーの第2の端部の間の、即ちルーフライナまたはこのルーフライナの構造物との、間接的な機械的な結合は与えられる。
【0026】
このことは、可能な並進的な移動の簡略化の際に特別な利点を有している。何故ならば、相応する移動プロセスの際に、レバーの個々の第2の端部が考慮される必要がなく、むしろ、ただこの第2の端部が装着されている案内要素だけが考慮されるべきであるからである。
【0027】
これら案内要素が、特に、同じ、または、基本的に同じに、スライダーとして、及び/または、それぞれの1つの案内レール(55)内でのスライド移動のために設備されて、形成されている場合、特に容易な状況が生起する。
【0028】
相応して、並進的な運動可能性の形成のために、本発明に従う表示装置が、1つの案内要素に所属するそれぞれに1つの案内レールを有しており、
ルーフライナにおける装着のためのこの案内レールが、所属する案内要素の収容のため、および、案内軌道内におけるこの案内軌道に沿っての案内要素の移動のための、1つの案内軌道を有して形成されている場合、特に有利である。
【0029】
この状況の簡略化のために、これら案内レールを、対体として、互いに同じ、または、基本的に同じに、直線状、または、基本的に直線状に、互いに平行に整向され、特にこれら案内レールのそれぞれの第1および第2の端部に関して、互いに同一平面上で整向され、表示装置の、所属する車両に組み付けられた状態において、1つのルーフライナにおいて、または、このルーフライナの領域内において装着され、及び/または、表示装置の、所属する車両に組み付けられた状態において、車両の長手延在方向に対して平行に整向されて、形成することは意図可能である。
【0030】
基本的に、本発明に従う構成を有する表示装置の全ての形状が、標準的な作動において、および、事故の状況において、不使用位置と使用位置との間で移動され得るにも関わらず、
特に一目瞭然の状況が、
表示装置の基礎である表示ユニットが、基本的に、矩形の形状を有し、表示装置の、所属する車両に組み付けられた状態において、車両の横延在方向に対して平行に整向された横方向エッジ部を有し、及び/または、表示装置の、所属する前記車両に組み付けられた状態において、所属する車両の長手延在方向に対して平行に整向された長手方向エッジ部を有して形成されている場合に与えられる。
【0031】
更に、選択的または付加的に、第1のレバー及び/または第2のレバーが、それぞれに、且つ、特に相互間で、対体として、互いに同じ、または、基本的に同じに、同じ長さを有して、直線状、または、基本的に直線状に、互いに平行に整向され、及び/または、互いに同一平面上で整向されて、形成されている、または、形成される場合、有利であり得る。
【0032】
基本的に、案内要素、連結レバーおよび案内レールを、
相応する制動を介して、本発明に従う表示装置の表示ユニットの開き出しおよび折り畳み、及び/または、位置決めが、手動で行われ得るように、形成することは考慮可能である。
純粋に手動式にまたは受動的に操作可能な、本発明に従う表示装置は、考慮可能である。
【0033】
快適性の向上のために、しかしながら、本発明に従う表示装置の有利な実施形態において、1つの駆動ユニットが形成されている、または、形成されることは可能であり、
この駆動ユニットが、旋回軸線を中心としての、表示ユニットの、特に制御された、旋回のために形成されており、且つ、
この駆動ユニットが、この目的のために、特に、第1の制御可能な駆動装置と、および、この第1の制御可能な駆動装置およびこれら第2のレバーと機械的に連結されたまたは連結可能な、駆動手段とを有している。
【0034】
この駆動手段が、例えば、伝動機構の様式により、および、これら第2のレバーの、及び/または、これら第2のレバーまたはこれら第2のレバーのための軸の、これら第2のレバーの旋回軸線を中心としての旋回のために、形成されていることは可能である。
【0035】
選択的または付加的に、駆動装置は、同様に並進的な移動のためにも、即ち、組み付けられた状態での、車両の長手方向における表示装置の表示ユニットの位置調節のために、使用され得る。
【0036】
従って、本発明に従う表示装置の、他の有利な実施形態において、
駆動ユニットが、それぞれの1つの案内レール内における、共通の、同じ及び/または並進的な移動のための、案内要素の駆動のために設備されていることは意図される。
【0037】
相応して、この駆動ユニットが、制御可能な駆動装置と、この駆動装置と機械的に連結された、または、連結可能な、案内要素に所属する、特にブラシケーブルまたはヘリックスケーブル(Buerstenkabels oder Helixkabels)の様式の、駆動手段とを有して形成されており、この駆動手段が、それら案内要素の移動のための、特に噛み合っての、案内要素による係合のために設備されていることは、考慮可能である。
【0038】
その際、相応するルーフ要素を相応するフレーム内において駆動するために、即ち、特に同様にスライディングルーフにおいても使用され得るような、駆動装置が使用され得る。
【0039】
使用位置の占拠と共に車両の室内の客室内へと突出する、まさに表示装置の使用において、特に大きなまたは質量の大きな表示ユニットの使用の際に、安全性の観点は特別の意義がある。事故の際に、車両の室内における乗客との表示装置の衝突は、可能な限り回避されるべきである。
【0040】
このことを達成するために、本発明の更に別の観点に従い、所定の安全保護機構が、本発明に従う表示装置内へと装着され得る。
【0041】
従って、特に1つの案内要素におけるまたは内における、1つの案内要素と所属する1つの案内レールとの間における、第2のレバーの1つの駆動装置の領域内における、及び/または、第1及び/または第2のレバー自体の領域内における、逆戻り阻止を有する、および、
特に、目標保持力としての予め定められた保持力を有する、滑りクラッチ及び/またはブレーキを形成することは、考慮可能である。
【0042】
この配置は、この目標保持力の超過の際に、例えば、それぞれの1つの案内要素が、それぞれに所属する1つの案内レール内において作用する力に従って移動するように、及び/または、作用する力に従う旋回運動が、表示ユニットの不使用位置(N)内への戻りを生じるように、選択される。
【0043】
このことは、事故の状況において、即ち例えば衝突において、慣性に基づいて、クラッチまたはブレーキの、最大の保持力または制動力が超過され、従って、例えば、案内要素が解除され、且つ、案内レールの案内軌道に沿って移動し、且つ、これに伴って、室内における乗客の移動を回避することを意味する。
【0044】
従って、この関連において、表示器の純粋に並進的な回避運動、および、これに伴って、乗客安全保護は、長手延在方向における表示器の純粋な長手方向移動によって可能である。
【0045】
表示ユニットを有するレバーの対体の相応する機械的なクラッチを介して、場合によっては、付加的または純粋に選択的に、表示ユニットが、客室から、即ち車両の室内から、使用位置から不使用位置へと戻し旋回し、且つ、これに伴って回避運動し、このことによって、乗客との衝突が防止され得ることが結果として生じる。
その際、特に、駆動軸内における相応する滑りクラッチの使用は有益であり得る。
【0046】
これら機構において、即ち、特に、衝突の際に効果を発揮する慣性の影響は利用される。
【0047】
その際、この目標保持力、及び/または、目標保持トルクは、この目標保持力のために、例えば約1kNの範囲内にある値、及び/または、約10gの範囲内における加速度に相応する1つの範囲内にある値を有している。
【0048】
本発明の他の観点に従い、相応して同様に1つの車両も提供される。
この車両は、車体と、この車体によって形成された、ルーフライナを有する室内と、並びに、このルーフライナにおいてまたは内において装着された、本発明に従い構成された表示装置とを有している。
【0049】
本発明に従う車両の特に有利な実施形態において、
表示装置の2つの案内レールは、
ルーフライナにおいてまたは内において、これら案内レールが、同じ長さを有して、同一平面上に、且つ、互いに平行に、この車両の長手延在方向に、-特にこの車両の横延在方向に関して-このルーフライナの外側に位置する領域においてまたは内において、延在するように装着されている。
【0050】
更に、相応して、表示装置の2つの案内要素は、その第1の横方向エッジ部の領域において案内要素が装着されている表示装置の表示ユニットの相応する該第1の横方向エッジ部が、車両の横延在方向に対して平行に、および、車両の長手延在方向に関して車両の後部の方に向けられ側への方向に配置され得るように、これら案内レール内において収容されている。
【0051】
有利な実施形態において、本発明に従う表示装置が、コンパートメント(Fach)またはカセット(Kassette)との関連において、パノラマルーフ、またはその種の他のもののルーフ巻き上げブラインドのために形成されていることは可能である。その際、ルーフ巻き上げブラインドの案内レールが、その場合に、同様に表示装置の案内要素の案内レールとしても使用される。
ルーフ巻き上げブラインドと表示装置の運動様式のより良好な分離のために、しかしながら、別個の案内レールは有利に扱われる。
【0052】
本発明の更なる詳細、特徴および利点は、以下の説明および図から与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図1】概略的且つ透視的な側方眺望において、本発明に従う車両の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図2】概略的且つ透視的な側方眺望において、本発明に従う車両の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図3】概略的且つ透視的な側方眺望において、本発明に従う車両の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図4】概略的且つ透視的な側方眺望において、本発明に従う車両の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図5】概略的且つ透視的な平面眺望において、本発明に従う車両の更に別の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図6】概略的且つ透視的な平面眺望において、本発明に従う車両の更に別の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図7】概略的且つ透視的な平面眺望において、本発明に従う車両の更に別の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図8】概略的且つ透視的な平面眺望において、本発明に従う車両の更に別の1つの実施形態を示している図であり、この車両が、本発明に従う表示装置の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニットが、異なる位置において、この車両の室内に配置されている。
【
図9】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図10】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図11】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図12】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図13】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図14】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図15】種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインドとの関連における、本発明に従う表示装置の実施形態を示している図である。
【
図16】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、旋回運動の実施のための、駆動装置との関連における、本発明に従う表示装置の観点を示している図である。
【
図17】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、旋回運動の実施のための、駆動装置との関連における、本発明に従う表示装置の観点を示している図である。
【
図18】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、旋回運動の実施のための、駆動装置との関連における、本発明に従う表示装置の観点を示している図である。
【
図19】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、旋回運動の実施のための、駆動装置との関連における、本発明に従う表示装置の観点を示している図である。
【
図20】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う表示装置の具体的な実施形態を、レバーの対体の構成と、これらレバーの協働とを考慮して示している図である。
【
図21】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う表示装置の具体的な実施形態を、レバーの対体の構成と、これらレバーの協働とを考慮して示している図である。
【
図22】概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う表示装置の具体的な実施形態を、レバーの対体の構成と、これらレバーの協働とを考慮して示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下で、
図1から22までとの関連のもとで、本発明の実施例および背景を詳細に説明する。同じおよび同等の、並びに、同じまたは同等に作用する、要素およびコンポーネントは、同じ参照符号でもって示されている。これら要素およびコンポーネントの出現の如何なる場合においても、示された要素およびコンポーネントの詳細説明がそれぞれ与えられるわけではない。
【0055】
本発明の核心から離れること無しに、図示された特徴および更なる特性は、適宜の様式において相互に分離され得、且つ、適宜に互いに組み合わせされ得る。
【0056】
図1から4までは、概略的且つ透視的な側方眺望において、本発明に従う車両1の1つの実施形態を示しており、この車両が、本発明に従う表示装置10の1つの実施形態を設備されており、その際、この表示装置10の表示ユニット20が、異なる位置N、Gにおいて、この車両1の室内3に配置されている。
【0057】
全ての図内において、および、同様に
図1から4まで内において、本発明に従う車両1は、車体2のコンポーネントによって概略的に図示されており、これらコンポーネントが、この車両1の室内3を囲繞し、且つ、ルーフライナ5を規定している。
【0058】
それぞれの車両1は、長手延在方向Xにおいてx方向に対して平行に、横延在方向Yにおいてy方向に対して平行に、並びに、高さ方向Zにおいてz方向に対して平行に延在し、これらが、それぞれに配置された三次元矢印(Dreibeine)によって規定されている。
【0059】
それぞれに図示された1つの表示装置10は、
図1から4までの図示内において、例えば担持体30を有する本来の表示ユニット20によって形成されており、そのことが
図2から4までから読み取れるように、この担持体が、表示エレメント40、例えばモニターまたはディスプレイを担持している。
表示ユニット20は、ここで、基本的に矩形の形態によって、より長い横方向エッジ部21でもって、車両1の横延在方向Yに対して平行であり、且つ、より短い長手方向エッジ部22でもって、この車両1の長手延在方向Xに対して平行である。
【0060】
更に、本発明に従う表示装置の構成要素は、移動ユニット50である。この移動ユニットは、
図1から4まで内において図示された実施形態において、2つの案内レール55と、2つの案内要素51と、および、第1および第2のレバー53、54の2つの対体と、によって形成されており、その際、後者の第1のレバーと第2のレバーが、これらの大きさに基づいて、
図9から12まで、
図16、17、並びに、
図19から22までとの更なる関連において、明示的に認識可能である。
【0061】
これら案内レール55は、この実施形態において、同一に形成されており、同じ長さを有する直線状の形態を備えており、互いに平行に、且つ、ルーフライナ5において同一平面上に配置されており、且つ、それぞれに案内軌道56を形成している。
これら案内レール55は、
図1から4までの実施形態において、車両1の長手延在方向Xに延在している。これら案内レール55は、横延在方向Yにおいて、相互に離間して、ルーフライナ5の側面において、即ち、特に車両側面へのルーフの移行部内において位置している。
【0062】
案内要素51は、スライダーとして形成されており、および、それぞれの案内レール55内において収容され且つこの案内レール内において移動されるため、または、この案内レール内において、それぞれの案内軌道56に沿って移動するために設備されている。
【0063】
表示ユニット20の第1の横方向エッジ部21の領域内において、案内要素51は、
そのことによってこの表示ユニット20の旋回軸線または回転軸線61が規定されるように、即ち、互いに、更に別の図内において明示的に図示されている第1および第2のレバー53、54と、これら第1および第2のレバーの第1の端部53-1、54-1と、これら第1の端部の回転可能な支承部とを介して、回転可能に支承されてこの表示ユニット20に装着されており、
この旋回軸線または回転軸線を中心として、この表示ユニット20が、形成された旋回ユニット60を用いて、ルーフライナ5に対するこの表示ユニットの角度において、および、特に、不使用位置Nと使用位置Gとの間で旋回され得る。
【0064】
案内要素51の組み付けは、特に、
車両1の後部に所属し且つこの車両1におけるこの表示ユニット20の組み付けの際にこの車両1の後部の側面の方に向けられている、1つの側に位置する、
表示ユニット20の横方向エッジ部21において行われる。
これら案内要素51の組み付けは、有利には、表示ユニット20の、向かい合って位置する長手方向エッジ部22に対しての近辺において、特に従って、いわば、長手方向エッジ部22と横方向エッジ部21との交差領域内において行われる。
【0065】
一方では、案内要素51と、案内軌道56を有する案内レール55とから成る、他方では、この案内要素51と表示ユニット20とにおける相応する配置を有する、レバー53、54の対体の、そのように選択された配置によって、案内レール55内における案内要素51の移動の際に、並進の可能性が与えられ、および、
レバー53、54の対体を介しての旋回によって、表示ユニット20の旋回による不使用位置Nと、1つまたは複数の使用位置Gとの間の移動が与えられ、
その際、ルーフライナ5に対する異なる傾斜角度、及び/または、案内レール55に沿って、および、これに伴って、車両1内における組み付けの際のこの車両1の長手延在方向Xに沿って、異なる側方の位置を占めることは可能である。
【0066】
図1内において、表示ユニット20は、不使用位置Nにおいて、即ちこの表示ユニットが基本的にルーフライナ5に対して平行に整向されている状態において位置している。
【0067】
図2内において示された中間状態への移行において、表示ユニット20は、案内レール55内における案内要素51、52の相応する移動によって、並進的に、且つ、ルーフライナ5から室内3への旋回によって、第1の使用位置Gへと移動される。
【0068】
図3内において図示された中間状態への移行において、表示ユニット20は、ルーフライナ5に対してより大きな角度へと旋回離脱され、且つ、より強度に垂直に整向された、更に別の使用位置Gへと移行される。
【0069】
図4内において図示された中間状態への移行において、次いで、案内要素51の純粋に並進的な移動によって、純粋な摺動が、傾斜角度の変化無しに生起され、従って、車両1の後ろに座っている乗客6の視距離が、適合、特に拡大され得る。この場合、
図4内において示された中間状態への移行において、表示ユニットは、車両1の前方の領域内へと移動される。
【0070】
同様に更に別の
図5から18までに基づいて、表示ユニット20と移動ユニット50とを有する、表示装置10の先に記載された構造は、更に明瞭に示される。
【0071】
図5から8までは、概略的且つ透視的な平面眺望において、本発明に従う車両1の更に別の1つの実施形態を示しており、この車両が、本発明に従う表示装置10の1つの実施形態を設備されており、その際、表示ユニット20が、異なる位置N、および、Gにおいて、この車両1の室内3に配置されている。
【0072】
図5から8内において、
旋回軸線61を中心とする旋回のための旋回ユニット60と、
案内要素51および案内軌道を備える案内レール55およびその移動ユニットの構成要素としての旋回ユニット60を有する、該移動ユニット50との関連において、
第1の駆動装置81、例えばモーターと、旋回軸線61を中心とする旋回のための第1の駆動手段83としての伝動機構とを有し、
並びに、第2の駆動装置82と、案内レール55内における、スライダーとして形成された案内要素51の摺動のための第2の駆動手段84としての、ブラシケーブルまたはヘリックスケーブルとを有する、駆動ユニット80も明示的に図示されており、
その際、案内レール55が、それぞれに1つの案内軌道56を、車両1の長手延在方向Xにおいて有しており、且つ、ルーフライナ5に組み付けられている。
【0073】
図9から15までは、種々の、概略的な、且つ、場合によっては切断された、透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う車両1とそこで形成されたルーフ巻き上げブラインド8との関連における、本発明に従う表示装置10の実施形態を示している。
【0074】
ルーフ巻き上げブラインド8は、ルーフライナ5の領域内における、カセット状の空隙部との関連において形成されている。
相応するパノラマウインドウを完全にまたは部分的に覆う、または、解放するために、案内レール55内において、相応する案内要素と、モーター9-1を備える駆動装置9と、例えばブラシケーブルまたはヘリックスケーブルの様式の駆動手段9-2とを介して、本来の巻き上げブラインドの軌道が案内される。
【0075】
ルーフ巻き上げブラインド8のカセット内における、付加的なまたは拡張された空隙部を覆って、
図9内において図示されているように、本発明に従う表示装置10は、表示ユニット20の不使用位置Nにおいて格納可能である。
表示ユニットがルーフライナ5に対して平行な不使用位置Nから旋回離脱されている限り、即ち、表示ユニット20の純粋に並進的な位置調節に関する、移動ユニット50内におけるスライダーとして形成された案内要素51の移動のために、後部と反対の、巻き上げブラインド駆動装置9を有する側において、同様に表示装置10の駆動ユニット80の第2の駆動装置82が形成されている。
駆動手段84として、案内要素51の移動のために、例えば、ブラシケーブルまたはヘリックスケーブルが使用される。
【0076】
図9は、不使用位置Nの場合に関する、本発明に従う表示ユニット20を示している。
【0077】
図13と14とは、案内レール55内においてモーター9-1から成る駆動装置9と駆動手段9-2とを備えるルーフ巻き上げブラインド8を有する従来の車両1′と、本発明に従う車両1とを示しており、
この本発明に従う車両において、ルーフ巻き上げブラインド8が、本発明に従う表示装置10と組み合わせられており、その際、この表示装置が、
図14内において、ルーフライナ5に対して平行な、表示ユニット20の不使用位置において位置している。
【0078】
図15は、拡大図において、一方では、ルーフ巻き上げブラインド8のための駆動装置(Antriebseinheiten)9の、他方では、本発明に従う表示装置10のための駆動ユニット80の領域を示している。
【0079】
図16から19までは、概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、旋回運動の実施のための、駆動ユニット80の第1の駆動装置81との関連における、本発明に従う表示装置10の観点を示している。
核心に従い、旋回運動のための駆動装置81は、相応するモーターによって形成されており、このモーターが、駆動手段83としての伝動機構を介して、軸64を駆動する。
この軸の両端部に、第2のレバー54の第1の端部54-1が、回転不能に装着されており、従って、これら第1の端部は、この軸64の回転の際に、これら第1の端部の旋回軸線54-5を中心として旋回する。このことは、レバー53、54の対体の第1のレバー53に対する連結部、即ちこの第1のレバーの第1の端部53-1を介しての、一致する軸線61、53-6を中心とする、表示ユニット20の制御された旋回を誘起する。
【0080】
図18と19とから、その軸64に第2のレバー54がこの第2のレバーの第1の端部54-1でもって回転不能に装着されている該軸64が、回転可能に支承されて、中空軸63内において回転し、
その際、この中空軸63が、一方では、回転不能に表示ユニット20と、および、他方では、回転不能に第1のレバー53の第1の端部53-1と結合されており、および、複数の部材から成るように、または、部分に分割されて組み立てられていることが可能である、ことは見て取れる。
【0081】
図20から22までは、概略的且つ透視的な側方眺望および平面眺望において、本発明に従う表示装置10の具体的な実施形態を、レバー53、54の対体の構成と、これらレバーの協働とを考慮して示している。
【0082】
スライダーとして、案内軌道56を有する案内レール55内において並進的に移動され得るために、表示ユニット20に、横方向エッジ部21と長手方向エッジ部22との間の交差領域内において、案内要素51が装着されており、従って、基礎となる車両1の長手延在方向Xにおけるこの表示ユニット20の摺動が、実現され得る。
【0083】
案内要素51の装着は、並進的な移動と同時または別個に、同様に1つの旋回軸線61を中心とする、表示ユニット20の旋回も可能であるように行われる。
一方ではそれぞれの案内要素51に、および、他方では表示ユニット20に、装着されている、第1および第2のレバー53、54の対体から成る特別の構造を、それぞれの旋回軸線61が規定する。
【0084】
回転不能に表示ユニット20に装着されている、中空軸63、または、中空軸63の部分を介して、第1のレバー53の第1の端部53-1は、同様に回転不能に表示ユニット20と結合されている。
これら第1の端部53-1と向かい合って位置する、第1のレバー53の第2の端部53-2は、回転可能に支承されて、基本的に、ピンまたはジャーナル52-3を有しており、このピンまたはジャーナルが、他方では、案内要素51に固定されている。この構成により、それぞれの第1のレバー53、および、これに伴って、表示ユニット20は、基本的に、ピンまたはジャーナル52-3の旋回軸線53-6を中心として旋回可能であり、従って、ピン52-3の旋回軸線53-6が、表示ユニット20の旋回軸線61を形成する。
【0085】
一方では、旋回運動の安定化のために、および、同様にこの旋回運動をモーター式に生起することの可能性のためにも、第2のレバー54は、第1の端部54-1と第2の端部54-2とを備えており、しかも、長手孔レバーとして長手孔54-3を備えており、この長手孔が、第2のレバー54の第2の端部54-2を出発点として、この第2のレバー54の第1の端部54-1の方向に向けて延在しており、しかしながら、この第1の端部に到達していない。
この長手孔54-3は、即ち、それぞれの第2のレバー54の、主延在方向または長手延在方向において延びている。
【0086】
長手孔54-3内において、ピン52-4が、摺動可能且つ回転可能に支承されて、収容されている。第2のレバー54のこのピン52-4は、他方では、同様に、案内要素51と結合されており、しかも、第1のレバー53のピン52-3の組み付け部位に対して空間的な間隔をおいて結合されている。
【0087】
両方のピンまたはジャーナル52-3とピンまたはジャーナル52-4とは、即ち、案内要素51において、不動の間隔を備えている。
【0088】
第2のレバー54の第1の端部54-1に、軸64が装着されており、この軸が、駆動軸としての機能を果たすことは可能である。
【0089】
図18と
図19との関連において、どのように、-中空軸63内において回転可能に支承されている-軸64が、駆動ユニット80の駆動手段83を介して、回転のために駆動可能であるかが図示されている。
軸64が駆動装置81によって回転のために駆動される場合、第2のレバー54は旋回し、および、中空軸63を用いての連結部を介して、総じて、第1のレバー53の第2の端部53-2における、ピンまたはジャーナル52-3の旋回軸線53-6を中心としての、および、従って、このことによって規定された、表示ユニット20の旋回軸線61を中心としての、この表示ユニット20の旋回運動が与えられる。
長手孔54-3によって、第2のレバー54のピン52-4の移動が可能とされ、この長手孔が、即ち、「長さ補償」としての機能を果たす。
【0090】
軸64の回転でもっての第2のレバー54の旋回によって、表示ユニット20は、
図20から22まで内において示されている位置、即ち、
図20内において示された不使用位置N、および、
図21および22内において図示された、車両1のルーフライナ5に対する関係において種々の旋回角度を有する使用位置G、を占める。
【0091】
事故の状況において、および、特に正面衝突の際に、および、追突事故の際に、
この事故の際、表示ユニット20との乗客の衝突が、慣性に基づいての乗客6の移動の際に防止されるために、
本発明に従う表示装置10が、使用位置Gにおいて、外へと旋回された表示ユニット20が、折り返して、不使用位置Nへと戻し旋回されるように形成されていることは、重要である。
【0092】
この目的のために、本発明の更に別の観点に従い、表示装置10における種々の安全保護装置70が形成される。
【0093】
相応して、
図19から22までは、概略的な様式において、第1のレバー53の第2の端部53-2における、ピン52-3の領域内での、安全保護装置70としての滑りクラッチ71を示している。
【0094】
選択的または付加的な構成は、第2のレバー54の第2の端部54-2におけるピン52-4との、および、駆動ユニット80の第1の駆動装置81との関連において、及び/または、案内レール55内における案内要素51の案内との関連において講じられ得る。
【0095】
表示ユニット20の回避運動として、基本的に、純粋に並進的な移動、純粋に回転的な移動、即ち、旋回運動、または、これらから形成される組み合わせが考慮可能である。
【0096】
滑りクラッチは、例えば、駆動軸64において、または、この駆動軸内において位置し、且つ、長手孔レバー54を、駆動ユニット80から分離する。モーターと伝動機構段とから成る駆動ユニット80が、この駆動ユニットの構成に基づいて、自己制動的であることは可能であり、且つ、慣性質量によって引き起こされる、ディスプレイ20の内方への旋回を防止する、または、少なくとも困難にする。
このディスプレイ20の衝突に伴う内方への旋回は、即ち、長手孔レバー54によって駆動軸64を動作させるが、しかしながら、モーター伝動機構ユニットを動作させない。
【0097】
滑りクラッチの開放は、同様に、衝突の際にディスプレイ20の内方への旋回を許容するだけでなく、顧客がディスプレイ20を内へと旋回するまたは誤旋回することを強制的に手動で試みる場合に、機構またはディスプレイ20を保護可能である。
【0098】
同様に、乗車または降車における故意の突き当たりの際にも、一時的に、高い力が生じる可能性がある。
なお、本発明は、以下の態様も包含し得る:
1.車両(1)の室内(3)のための表示装置(10)であって、
この表示装置が、
-情報の視覚的な表示のために設備されている、表示ユニット(20)と、
-前記表示ユニット(20)を、特に制御可能に、前記車両(1)のルーフライナ(5)に対して平行な不使用位置(N)と、特に前記車両(1)の前記ルーフライナ(5)から旋回離脱された使用位置(G)との間で、旋回軸線(61)を中心として旋回するため、および、特に制御可能に、前記不使用位置(N)及び/または前記使用位置(G)において保持するために設備されている、旋回ユニット(60)と、
を備えており、
前記表示装置において、前記旋回ユニット(60)が、互いに連結された第1および第2のレバー(53、54)の2つの対体を有しており、
-これら第1および第2のレバーの第1の端部(53-1、54-1)が、-相対して、および、これら第1および第2のレバーの第1の端部(53-1、54-1)を中心としての、1つの対体の前記レバー(53、54)の旋回のために-、それぞれの旋回軸線(53-5、54-5)を中心として旋回可能に互いに結合されており、且つ、直接的または間接的に、前記表示ユニット(20)に装着されており、および、
-これら第1および第2のレバーの第2の端部(53-2、54-2)が、直接的または間接的に、前記車両(1)の前記ルーフライナ(5)に装着可能である、または、装着されている、
ことを特徴とする表示装置(10)。
2.前記表示装置(10)において、1つの対体のそれぞれの1つの第1のレバー(53)の1つの第1の端部(53-1)は、旋回レバーとして、回転不能に、特にこの表示ユニット(20)の横方向エッジ部(21)と長手方向エッジ部(22)との交差領域においてまたは内において、前記表示ユニット(20)に装着されており、且つ、この表示ユニットと結合されており、
この交差領域が、前記表示装置(10)の、前記車両(1)内において組み付けられた状態において、及び/または、前記不使用位置(N)において、前記車両(1)の後部の方に向けられている、
ことを特徴とする上記1.に記載の表示装置(10)。
3.前記表示装置(10)において、1つの対体のそれぞれの1つの第2のレバー(54)の1つの第1の端部(54-1)は、
連結レバーとして、回転可能に、前記表示ユニット(20)において、および、この表示ユニットと、および、この対体の、所属する1つの第1のレバー(53)の前記第1の端部(53-1)とに結合されて、装着されている、ことを特徴とする上記1.または2.に記載の表示装置(10)。
4.前記表示装置(10)において、1つの対体のそれぞれの1つの第1のレバー(53)の1つの第2の端部(53-2)、及び/または、1つの対体のそれぞれの1つの第2のレバー(54)の1つの第2の端部(54-2)は、
それぞれに、それぞれの1つの旋回軸線(53-6、54-6)を中心として、
特に、前記レバー(53、54)の第1の端部(53-1、54-1)の旋回軸線(53-5、54-5)に対して平行な、前記表示ユニット(20)の旋回軸線(61)に対して平行な、互いに平行に整向された旋回軸線(53-6、54-6)を有する、
及び/または、前記表示ユニット(20)の前記横方向エッジ部(21)に対して平行に、整向された旋回軸線(53-6、54-6)を有する、
それぞれの1つの不動な、または、回転可能にそれぞれの前記第2の端部(53-2、54-2)に支承されたピン(52-3、52-4)またはジャーナルを介して、
旋回可能に形成されている、
ことを特徴とする上記1.から3.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
5.前記表示装置(10)において、それぞれの1つの第1のレバー(53)の前記第2の端部(53-2)における旋回軸線(53-6)は、前記表示ユニット(20)の前記旋回軸線(61)と一致していることを特徴とする上記4.に記載の表示装置(10)。
6.前記表示装置(10)において、それぞれの1つの第2のレバー(54)は、長手延在方向、並びに、前記第2のレバー(54)の前記第2の端部(54-2)に所属する1つのピン(52-4)の収容のための、この長手延在方向に整向された長手孔(54-3)を有しており、
このピン(52-4)が、この長手孔(54-3)内において、この主延在方向に沿って摺動可能であり、且つ、
特に、前記第2のレバー(54)の前記第2の端部(54-2)に所属する旋回軸線(54-6)を規定するピンの軸線を中心として、特に前記主延在方向に対して垂直に回転可能である、
ことを特徴とする上記1.から5.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
7.前記表示装置(10)において、
-それぞれの1つの第2のレバー(54)は、この第2のレバーの第1の端部(54-1)でもって、この第2のレバー(54)のこの第1の端部(54-1)のための少なくとも前記旋回軸線(54-5)を規定する軸(64)において、特にこの軸の1つの端部において、回転不能に装着されており、及び/または、
この軸(64)の両方の端部によって、レバーの両方の前記対体の両方の第2のレバー(54)が、互いに回転不能に、且つ、同一の整向において、互いに結合されており、
-それぞれの1つの第1のレバー(53)が、この第1のレバーの第1の端部(53-1)でもって、この第1のレバー(53)のこの第1の端部(53-1)のための少なくとも前記旋回軸線(53-5)を規定する中空軸(63)において、特にこの中空軸の1つの端部において、回転不能に装着されており、及び/または、
この中空軸(63)の両方の端部によって、レバーの両方の前記対体の両方の第1のレバー(53)が、互いに、且つ、前記表示ユニット(20)において回転不能に、且つ、同一の整向において結合されており、
及び/または、
-前記軸(64)の少なくとも一部が、前記中空軸(63)の少なくとも一部内において回転可能に支承されており、従って、この軸とこの中空軸との軸線が、一致しており、且つ、レバーの前記対体の、前記第1および第2のレバー(53、54)の前記第1の端部(53-1、54-1)のための前記旋回軸線(53-5、54-5)を形成する、
ことを特徴とする上記1.から6.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
8.(i)前記表示装置は、それぞれに1つの-レバーの1つの対体に所属する-案内要素(51)を有して形成されており、
それぞれの1つの案内要素(51)において、レバーの所属する前記対体の前記レバー(53、54)の、前記第2の端部(53-2、54-2)が、予め与えられた間隔をおいて、および、前記旋回軸線(53-6、54-6)を中心として旋回可能に装着されており、
(ii)これら案内要素(51)が、特に、
-同じ、または、基本的に同じに、
-スライダーとして、及び/または、
-それぞれの1つの案内レール(55)内でのスライド移動のために設備されて、
形成されていることを特徴とする上記1.から7.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
9.(iii)前記表示装置は、
前記ルーフライナ(5)における装着のための、1つの案内要素(51)に所属するそれぞれに1つの案内レール(55)と、
所属する前記案内要素(51)の収容のため、および、前記案内軌道内におけるこの案内軌道(56)に沿っての前記案内要素の移動のための、1つの案内軌道(56)とを有して形成されており、
(iv)これら案内レール(55)が、
-対体として、
-互いに同じ、または、基本的に同じに、
-直線状、または、基本的に直線状に、
-互いに平行に整向され、
-特にこれら案内レールのそれぞれの第1および第2の端部(55-1、55-2)に関して、互いに同一平面上で整向され、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、1つのルーフライナ(5)において、または、このルーフライナの領域内において装着され、及び/または、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、前記車両(1)の長手延在方向(X)に対して平行に整向されて、
形成されていることを特徴とする上記8.に記載の表示装置(10)。
10.前記表示装置(10)において、前記表示ユニット(20)は、
-基本的に、矩形の形状を有し、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、前記車両(1)の横延在方向(Y)に対して平行に整向された横方向エッジ部(21)を有し、及び/または、
-前記表示装置(10)の、所属する前記車両(1)に組み付けられた状態において、所属する前記車両(1)の長手延在方向(X)に対して平行に整向された長手方向エッジ部(22)を有して形成されており、及び/または、
前記表示装置(10)において、前記第1のレバー(53)及び/または前記第2のレバー(54)が、それぞれに、且つ、特に相互間で、
-対体として、
-互いに同じ、または、基本的に同じに、
-同じ長さを有して、
-直線状、または、基本的に直線状に、
-互いに平行に整向され、及び/または、
-互いに同一平面上で整向されて、
形成されていることを特徴とする上記1.から9.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
11.駆動ユニット(80)を有し、
-この駆動ユニットが、前記旋回軸線(61)を中心としての、前記表示ユニット(20)の、特に制御された、旋回のために形成されており、且つ、
-この駆動ユニットが、この目的のために、
特に、第1の制御可能な駆動装置(81)と、および、
この第1の制御可能な駆動装置および前記第2のレバー(54)と機械的に連結されたまたは連結可能な、特に伝動機構の様式による、これら第2のレバー(54)の、及び/または、これら第2のレバー(54)の前記軸(64)の、これら第2のレバーの旋回軸線(54-5)を中心としての旋回のための駆動手段(83)とを有する、
ことを特徴とする上記1.から10.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
12.-前記駆動ユニットは、それぞれの1つの案内レール(55)内における、前記案内要素(51)の、共通の、同じ及び/または並進的な移動のための、前記案内要素(51)の駆動のために設備されており、及び/または、
-この駆動ユニットが、制御可能な駆動装置(82)と、この駆動装置と機械的に連結された、または、連結可能な、前記案内要素(51)に所属する駆動手段(84)とを有して形成されており、
この駆動手段(84)が、特にブラシケーブルまたはヘリックスケーブルの様式において、形成されており、この駆動手段が、それら案内要素の移動のための、特に噛み合っての、前記案内要素(51)による係合のために設備されている、
ことを特徴とする上記11.に記載の表示装置(10)。
13.前記表示装置(10)において、
-特に1つの案内要素(51)におけるまたは内における、
1つの案内要素(51)と所属する1つの案内レール(55)との間における、
前記第2のレバー(54)の1つの駆動装置(81)の領域内における、
第1及び/または第2の前記レバー(53、54)自体の領域内における、逆戻り阻止を有する、及び/または、
目標保持力としての予め定められた保持力を有する、滑りクラッチ及び/またはブレーキは、
この目標保持力の超過の際に、それぞれの1つの案内要素(51)が、それぞれに所属する1つの案内レール(55)内において作用する力に従って移動する、及び/または、作用する力に従う旋回運動が、前記表示ユニット(20)の前記不使用位置(N)内への戻りを生じるように形成されており、
-この目標保持力が、特に、約10gの範囲内における相応する加速度の範囲内にある値を有する、
ことを特徴とする上記1.から12.のいずれか一つに記載の表示装置(10)。
14.車両(1)であって、この車両が、
-車体(2)と、
-この車体(2)によって形成された、ルーフライナ(5)を有する室内(3)と、並びに、
-このルーフライナ(5)においてまたは内において装着された、請求項1から13のいずれか一つによる表示装置(10)と、
を有することを特徴とする車両(1)。
15.前記車両(1)において、
-前記表示装置(10)の2つの案内レール(55)は、
前記ルーフライナ(5)においてまたは内において、これら案内レールが、同じ長さを有して、同一平面上に、且つ、互いに平行に、この車両(1)の長手延在方向(X)に、-特にこの車両(1)の横延在方向(Y)に関して-このルーフライナ(5)の外側に位置する領域においてまたは内において、延在するように装着されており、および、
-前記表示装置(10)の2つの案内要素(51)は、
その第1の横方向エッジ部領域において前記案内要素(51)が装着されている表示装置(10)の前記表示ユニット(20)の相応する該第1の横方向エッジ部(21)が、前記車両(1)の前記横延在方向(Y)に対して平行に、および、前記車両(1)の前記長手延在方向(X)に関して前記車両(1)の後部の方に向けられ側への方向に配置され得るように、
これら案内レール(55)内において収容されていることを特徴とする上記14.に記載の車両(1)。
【符号の説明】
【0099】
1 車両
2 車体
3 室内
5 ルーフライナ
6 後ろの乗客
8 ルーフ巻き上げブラインド、巻き上げブラインド
9 巻き上げブラインド駆動装置
9-1 モーター
9-2 巻き上げブラインドのための駆動手段/ブラシケーブル/ヘリックスケーブル
10 表示装置
20 表示ユニット
21 横方向エッジ部
22 長手方向エッジ部
30 担持体
40 表示エレメント/モニター/ディスプレイ
50 移動ユニット
51 案内要素、スライダー
52-3 ピン、ジャーナル
52-4 ピン、ジャーナル
53 (第1の)レバー、旋回レバー
53-1 旋回レバー53の(第1の)端部(表示ユニット20における)
53-2 旋回レバー53の(第2の)端部(案内要素51における)
53-5 第1の端部53-1における旋回軸線
53-6 第2の端部53-2における旋回軸線
54 第2のレバー、連結レバー、長手孔レバー
54-1 連結レバー54の(第1の)端部(ディスプレイ20における)
54-2 連結レバー54の(第2の)端部(案内要素51における)
54-3 長手孔
54-5 第1の端部54-1における旋回軸線
54-6 第2の端部54-2における旋回軸線
55 案内レール
56 案内軌道
60 旋回ユニット
61 旋回軸線
63 連結レバー53のための軸(中空軸としての)
64 長手孔レバー54のための軸
70 安全保護装置
71 滑りクラッチ
80 駆動ユニット
81 旋回ユニット60のための(第1の)駆動装置/モーター
82 並進/案内要素51のための(第2の)駆動装置/モーター
83 旋回ユニット60のための(第1の)駆動手段/伝動機構
84 案内要素51のための(第2の)駆動手段/ブラシケーブル/ヘリックスケーブル
G 使用位置
N 不使用位置
x 空間方向
X 車両1の長手延在方向
y 空間方向
Y 車両1の横延在方向
z 空間方向
Z 車両1の高さ方向