(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-16
(45)【発行日】2023-08-24
(54)【発明の名称】ダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダー、並びにそれを含むダイ供給モジュール及びダイボンディング設備
(51)【国際特許分類】
H01L 21/301 20060101AFI20230817BHJP
H01L 21/67 20060101ALI20230817BHJP
H01L 21/52 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
H01L21/78 W
H01L21/78 Y
H01L21/68 E
H01L21/52 F
(21)【出願番号】P 2022072366
(22)【出願日】2022-04-26
【審査請求日】2022-04-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0189627
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リム、ト ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム、クク セン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ワン ヒ
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-310438(JP,A)
【文献】特開2011-211055(JP,A)
【文献】特開2021-034397(JP,A)
【文献】特開2017-199712(JP,A)
【文献】特開2013-026544(JP,A)
【文献】特開2012-204747(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0045696(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/301
H01L 21/67
H01L 21/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーであって、
前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、
前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含み、
前記エキスパンダーリングの下降によって前記ダイ間の間隔が一次的に拡張され、
前記ベースリングの上昇によって前記ダイ間の間隔が二次的に拡張されるように構成される、ウェハエキスパンダー。
【請求項2】
複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーであって、
前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、
前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含み、
前記ベースリングは、
下面に固定され、固定された区間を形成する固定ベース部材と、
前記下面に対して上昇可能に構成され、可変高さ区間を形成する昇降ベース部材と、を含む、ウェハエキスパンダー。
【請求項3】
前記昇降ベース部材は、下部に位置した昇降機構によって上昇可能に構成される、請求項
2に記載のウェハエキスパンダー。
【請求項4】
前記昇降ベース部材は、
下面に固定される下部昇降ベース部材と、
前記下部昇降ベース部材に対して昇降機構によって上昇可能に構成された上部昇降ベース部材と、を含む、請求項
2に記載のウェハエキスパンダー。
【請求項5】
前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から互いに対称な位置に配置される一対の昇降ベース部材を含む、請求項
2に記載のウェハエキスパンダー。
【請求項6】
前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材を含む、請求項
5に記載のウェハエキスパンダー。
【請求項7】
前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材を含む、請求項
5に記載のウェハエキスパンダー。
【請求項8】
前記昇降ベース部材は、
前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材と、
前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材と、を含み、
前記一対の横軸昇降ベース部材と前記一対の縦軸昇降ベース部材は、それぞれ別々の昇降機構によって昇降するように構成される、請求項
2に記載のウェハエキスパンダー。
【請求項9】
複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーであって、
前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、
前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含み、
前記ダイシングテープに向かって熱エネルギーを印加する複数の加熱部材をさらに含み、
前記加熱部材は、
前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸加熱部材と、
前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸加熱部材と、を含
む、ウェハエキスパンダー。
【請求項10】
ダイボンディング設備において基板に実装するためのダイを供給するダイ供給モジュールであって、
複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーと、
前記ダイシングテープから前記ダイを分離するダイエジェクターと、を含み、
前記ウェハエキスパンダーは、
前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、
前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含み、
前記エキスパンダーリングの下降によって前記ダイ間の間隔が一次的に拡張され、
前記ベースリングの上昇によって前記ダイ間の間隔が二次的に拡張されるように構成される、ダイ供給モジュール。
【請求項11】
ダイボンディング設備において基板に実装するためのダイを供給するダイ供給モジュールであって、
複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーと、
前記ダイシングテープから前記ダイを分離するダイエジェクターと、を含み、
前記ウェハエキスパンダーは、
前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、
前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含み、
前記ベースリングは、
下面に固定され、固定された区間を形成する固定ベース部材と、
前記下面に対して上昇可能に構成され、可変高さ区間を形成する昇降ベース部材と、を含む、ダイ供給モジュール。
【請求項12】
前記昇降ベース部材は、下部に位置した昇降機構によって上昇可能に構成される、請求項
11に記載のダイ供給モジュール。
【請求項13】
前記昇降ベース部材は、
下面に固定される下部昇降ベース部材と、
前記下部昇降ベース部材に対して昇降機構によって上昇可能に構成された上部昇降ベース部材と、を含む、請求項
11に記載のダイ供給モジュール。
【請求項14】
前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から互いに対称な位置に配置される一対の昇降ベース部材を含む、請求項
11に記載のダイ供給モジュール。
【請求項15】
前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材を含む、請求項
14に記載のダイ供給モジュール。
【請求項16】
前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材を含む、請求項
14に記載のダイ供給モジュール。
【請求項17】
前記昇降ベース部材は、
前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材と、
前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材と、を含み、
前記一対の横軸昇降ベース部材と前記一対の縦軸昇降ベース部材は、それぞれ別々の昇降機構によって昇降するように構成される、請求項
11に記載のダイ供給モジュール。
【請求項18】
ダイボンディング設備であって、
基板に実装するためのダイを供給するダイ供給モジュールと、
前記ダイ供給モジュールから前記ダイを移送するダイ移送モジュールと、
前記ダイ移送モジュールから前記ダイが装着されるダイステージと、
前記ダイステージから前記ダイをピックアップして前記基板にボンディングするダイボンディングモジュールと、
前記基板を移送し、ボンディング済みの基板をマガジンに伝達するボンディングステージと、を含み、
前記ダイ供給モジュールは、
複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーと、
前記ダイシングテープから前記ダイを分離するダイエジェクターと、を含み、
前記ウェハエキスパンダーは、
前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、
前記ダイシングテープの下部を支持し、前記ダイの幅方向に対応する区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含
み、
前記エキスパンダーリングの下降によって前記ダイ間の間隔が一次的に拡張され、
前記ベースリングの上昇によって前記ダイ間の間隔が二次的に拡張されるように構成される、ダイボンディング設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダー、並びにそれを含むダイ供給モジュール及びダイボンディング設備に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程は、電気信号を処理することができる半導体製品を製造する工程であって、ウェハ上に酸化、露光、エッチング、イオン注入、蒸着などの処理工程を介してパターンを形成する処理工程(前工程)と、パターンが形成されたウェハに対するダイシング、ダイボンディング、配線、モールディング、マーキング、テストなどの過程を介して完成品形態の半導体パッケージを製造するパッケージング工程(後工程)と、を含む。
【0003】
ダイボンディングは、切断(ダイシング)を介してウェハから個別化されたダイ(Die)を基板(例えば、PCB(Printed Circuit Board))に取り付ける工程であって、大きく、ウェハからダイを分離する過程と、ダイを基板にボンディングする過程を含む。ダイ分離過程で、ウェハからダイを容易に分離するために、ウェハの下部に貼り付けられたダイシングテープを外郭に引っ張ってダイ間の間隔を広げる方法が使用される。
【0004】
一方、半導体チップの種類が多様になるにつれてダイの種類が多様になり、その中でも、アスペクト比(Aspect Ratio)の大きい(すなわち、幅と高さの差が大きい)ダイがある。ただし、アスペクト比が大きいダイの場合、特定の方向においてダイ間の間隔が十分でなく、ダイ間の間隔が均一でないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、ダイ間の間隔を均一に拡張することができるウェハエキスパンダー、並びにそれを含むダイ供給モジュール及びダイボンディング設備を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の解決課題は、上述したものに限定されず、上述していない他の解決課題は、以降の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーは、前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含む。
【0008】
本発明の実施形態によれば、前記エキスパンダーリングの下降によって前記ダイ間の間隔が一次的に拡張され、前記ベースリングの上昇によって前記ダイ間の間隔が二次的に拡張されるように構成できる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、前記ベースリングは、下面に固定され、固定された区間を形成する固定ベース部材と、前記下面に対して上昇可能に構成され、可変高さ区間を形成する昇降ベース部材と、を含むことができる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、前記昇降ベース部材は、下部に位置した昇降機構によって上昇可能に構成されることができる。
【0011】
本発明の実施形態によれば、前記昇降ベース部材は、下面に固定される下部昇降ベース部材と、前記下部昇降ベース部材に対して昇降機構によって上昇可能に構成された上部昇降ベース部材と、を含むことができる。
【0012】
本発明の実施形態によれば、前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から互いに対称な位置に配置される一対の昇降ベース部材を含むことができる。
【0013】
本発明の実施形態によれば、前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材を含むことができる。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、前記昇降ベース部材は、前記ベースリングの中心点から前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材を含むことができる。
【0015】
本発明の実施形態によれば、前記昇降ベース部材は、前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材と、前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材と、を含み、前記一対の横軸昇降ベース部材と前記一対の縦軸昇降ベース部材は、それぞれ別々の昇降機構によって昇降するように構成されることができる。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、前記ダイシングテープに向かって熱エネルギーを印加する複数の加熱部材をさらに含み、前記加熱部材は、前記ダイの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸加熱部材と、前記ダイの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸加熱部材と、を含むことができる。
【0017】
本発明によるダイボンディング設備において基板に実装するためのダイを供給するダイ供給モジュールは、複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーと、前記ダイシングテープから前記ダイを分離するダイエジェクターと、を含む。前記ウェハエキスパンダーは、前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、前記ダイシングテープの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含む。
【0018】
本発明によるダイボンディング設備は、基板に実装するためのダイを供給するダイ供給モジュールと、前記ダイ供給モジュールから前記ダイを移送するダイ移送モジュールと、前記ダイ移送モジュールから前記ダイが装着されるダイステージと、前記ダイステージから前記ダイをピックアップして前記基板にボンディングするダイボンディングモジュールと、前記基板を移送し、ボンディング済みの基板をマガジンに伝達するボンディングステージと、を含む。前記ダイ供給モジュールは、複数のダイが貼り付けられたダイシングテープを支持し、前記複数のダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーと、前記ダイシングテープから前記ダイを分離するダイエジェクターと、を含む。前記ウェハエキスパンダーは、前記ダイシングテープの縁部を固定するウェハリングに固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリングと、前記ダイシングテープの下部を支持し、前記ダイの幅方向に対応する区間が昇降可能に構成されるベースリングと、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ウェハエキスパンダーにおいてダイシングテープの下部を支持するベースリングの一部の区間が昇降可能に構成されることにより、ダイ間の間隔が均一に拡張できる。
【0020】
本発明の効果は、上述したものに限定されず、上述していない他の効果は、以降の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明が適用できるダイボンディング設備の概略レイアウトを示す。
【
図2】本発明が適用できるダイ供給モジュールの概略構造を示す。
【
図3】ダイ間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダーの概略外観を示す。
【
図4】ウェハエキスパンダーにおけるベースリングの一例を示す。
【
図5】アスペクト比の大きいダイに対する間隔拡張過程を説明するための図である。
【
図6a】本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングを示す。
【
図6b】本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングを示す。
【
図7a】本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングの断面図である。
【
図7b】本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングの断面図である。
【
図8a】本発明の他の実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングを示す。
【
図8b】本発明の他の実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングを示す。
【
図9a】本発明の他の実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングの断面図である。
【
図9b】本発明の他の実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングの断面図である。
【
図10】本発明の実施形態によるウェハエキスパンダーにおけるベースリングの高さ固定区間及び高さ可変区間を示す。
【
図11】本発明の実施形態によるウェハエキスパンダーにおけるベースリングの高さ固定区間及び高さ可変区間を示す。
【
図12a】本発明の実施形態によるウェハエキスパンダーにおけるダイ間の間隔を拡張する過程を示す。
【
図12b】本発明の実施形態によるウェハエキスパンダーにおけるダイ間の間隔を拡張する過程を示す。
【
図12c】本発明の実施形態によるウェハエキスパンダーにおけるダイ間の間隔を拡張する過程を示す。
【
図13】本発明の実施形態によるウェハエキスパンダーにおけるベースリングの高さ固定区間及び高さ可変区間の他の例を示す。
【
図14】加熱部材が適用されたウェハエキスパンダーを説明するための図である。
【
図15】加熱部材が適用されたウェハエキスパンダーを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。本発明は、様々に異なる形態で実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0023】
本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって、同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付する。
【0024】
また、幾つかの実施形態において、同一の構成を有する構成要素については同一の符号を用いて代表的な実施形態でのみ説明し、それ以外の他の実施形態では、代表的な実施形態とは異なる構成についてのみ説明する。
【0025】
明細書全体にわたって、ある部分が他の部分と「連結(又は結合)」されているとするとき、これは、「直接的に連結(又は結合)」されている場合だけでなく、別の部材を挟んで「間接的に連結(又は結合)」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、別の構成要素を除外するのではなく、別の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0026】
他に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持っている。一般的に使用される辞典に定義されている用語は、関連技術の文脈上持つ意味と一致する意味を持つものと解釈されるべきであり、本出願において明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0027】
図1は、本発明が適用できるダイボンディング設備1の概略レイアウトを示す。ダイボンディング設備1は、ダイシング工程を介して、ウェハから個別化されたダイ(Die)を基板(例えば、PCB(Printed Circuit Board))に取り付けられるダイボンディング工程を行うための設備である。ダイボンディング設備1に、個別化されたダイからなるウェハWが投入され、マガジンMZ1に積載された基板Sに各ダイがボンディングされた後、ボンディング済みの基板SがマガジンMZ2に積載される。
【0028】
本発明によるダイボンディング設備1は、基板Sに実装するためのダイDを供給するダイ供給モジュール10と、ダイ供給モジュール10からダイDを移送するダイ移送モジュール20と、ダイ移送モジュール20からダイDが装着されるダイステージ30と、ダイステージ30からダイDをピックアップして基板Sにボンディングするダイボンディングモジュール40と、基板Sを移送し、ボンディング済みの基板SをマガジンMZ2に伝達するボンディングステージ50と、を含む。
【0029】
図1を参照すると、複数のダイDに個別化されたウェハWがカセット(図示せず)からダイ供給モジュール10に移送され、ダイ供給モジュール10によって個別ダイDがウェハWから分離される。ウェハWから分離されたダイDは、ダイ移送モジュール20によってダイステージ30に移送される。ここで、ダイ移送モジュール20は、ガントリ25によって水平方向(y方向)に沿って移動することができる。
【0030】
上部又は下部に位置したビジョン検査モジュール(図示せず)によってダイステージ30でダイDに対する検査が行われ、ダイボンディングモジュール40によってダイステージ30からダイDがピックアップされた後、ボンディングステージ50に位置した基板Sにボンディングされる。同様に、ダイボンディングモジュール40は、ガントリ35に設置され、水平方向(y方向)に沿って移動可能に構成される。また、精密なボンディング位置を決定するために、上部にビジョンユニット(図示せず)が備えられることができる。
【0031】
一方、ダイボンディング設備1は、基板Sが収納されたマガジンMZ1がロードされ、マガジンMZ1から基板Sをボンディングステージ50へ提供するマガジンローダー60と、ボンディング済みの基板Sを収納するマガジンMZ2を保管及び排出するマガジンアンローダー70と、を含むことができる。マガジンローダー60からボンディングステージ50へ基板Sが供給され、ボンディングステージ50は、ガイドレール45に沿って水平方向(x方向)に移動し、ダイボンディングモジュール40によって基板S上にダイDがボンディングされる。ダイDが全てボンディングされた基板Sは、マガジンMZ2に収納される。
【0032】
以下、ダイ供給モジュール10の詳細構成について
図2を参照して説明する。
【0033】
図2は、本発明が適用できるダイ供給モジュール10の概略構造を示す。ダイ供給モジュール10は、複数のダイDに個別化されたウェハWからダイDを分離し、分離されたダイDは、ダイ移送モジュール20によってピックアップされる。ウェハWは、ダイシング工程によって複数のダイDに個別化され、下部にダイシングテープDTが貼り付けられた状態でダイ供給モジュール10へ供給される。具体的には示されていないが、ダイDの下部にダイアタッチフィルム(die attach film、DAF)が貼り付けられ、ダイアタッチフィルムDAFを介してダイDが臨時にダイシングテープDTに貼り付けられることができる。ここで、ダイシングテープDTの外郭部は、ウェハリング110によって固定された状態でダイ供給モジュール10へ供給される。ダイ供給モジュール10は、ダイシングテープDTからダイDを分離してダイ移送モジュール20がピックアップし得るようにすることができる。
【0034】
ダイ供給モジュール10は、複数のダイDが貼り付けられたダイシングテープDTを支持し、複数のダイD間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダー100と、ダイシングテープDTからダイDを分離するダイエジェクター160と、を含む。
【0035】
図2に示すように、ウェハエキスパンダー100は、ダイシングテープDTの外郭部を固定するウェハリング110に固定結合されるエキスパンダーリング120と、ダイシングテープDTの下部を支持するベースリング130と、を含むことができる。
【0036】
エキスパンダーリング120は、下部の昇降機構125に結合されて昇降することができる。エキスパンダーリング120が下降すると、ダイシングテープDTが一緒に伸張されるとともに、ダイD間の間隔が広がる。ダイD間の間隔が広がると、ダイエジェクター160によってダイシングテープDTからダイDが分離されることができる。
【0037】
図3は、ダイD間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダー100の概略外観を示す。エキスパンダーリング120がウェハリング110を固定した状態で下降するように構成され、エキスパンダーリング120及びウェハリング110の下降によってダイシングテープDTが伸張することにより、ダイD間の間隔が発生する。
【0038】
図4はウェハエキスパンダー100におけるベースリング130の一例を示す。
【0039】
ベースリング130は、
図4に示すように、円形のリング状に提供され、ダイシングテープDTの下部を支持する役割を果たす。本発明によれば、ベースリング130の少なくとも一部が昇降可能に構成されることができる。すなわち、ベースリング130の全体が昇降することができ、ベースリング130の一部の領域が昇降することができる。エキスパンダーリング120の下降に加えて、ベースリング130が上昇すると、ダイシングテープDTがさらに伸びることができ、ダイシングテープDTの更なる伸張によってダイD間の間隔をさらに大きく調節することができる。
【0040】
特に、本発明は、アスペクト比の大きいダイDにおいて幅方向と高さ方向に対して均一にダイDの間隔を調節する方法を提供する。
【0041】
図5はアスペクト比の大きいダイDに対する間隔拡張過程を説明するための図である。
【0042】
図5に示すように、高さに比べて幅が大きいダイDの場合、横方向(幅方向、x方向)と縦方向(高さ方向、y方向)に対して同様にダイシングテープDTを伸ばすと、縦方向に対してダイDの間隔は十分に広がることができるが、横方向に対するダイDの間隔は十分に広がらないことがある。すなわち、ダイD間の間隔が不均一になることがある。この場合、ダイDが正常にピックアップされない可能性があるので、横方向に対して追加の拡張を介してダイD間の間隔を均一にする必要がある。したがって、本発明の実施形態は、横方向に対する更なる拡張のために、ベースリング130における横方向に位置した一部の区間が昇降可能に構成される方法を提供する。
【0043】
すなわち、本発明によるベースリング130は、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成され、特にダイDの幅方向に対応する区間が昇降可能に構成されることができる。
【0044】
図6a及び
図6bは本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリング130を示す。
図6aは、昇降ベース部材134が下降した状態のベースリング130を示し、
図6bは、昇降ベース部材134が上昇した状態のベースリング130を示す。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、ベースリング130は、下面に固定され、固定された区間を形成する固定ベース部材132と、下面に対して上昇可能に構成され、可変高さ区間を形成する昇降ベー部材134と、を含むことができる。
【0046】
図6a及び
図6bを参照すると、固定ベース部材132が下面に固定された状態で、昇降ベース部材134は上昇可能に構成される。昇降ベース部材134の上昇によって、昇降ベース部材134が位置する可変高さ区間でダイシングテープDTがさらに伸張されてダイD間の間隔が更に拡張されることができる。
【0047】
図7a及び
図7bは、本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリング130の断面図である。
図7aは、昇降ベース部材134が下降した状態のベースリング130を示し、
図7bは、昇降ベース部材134が上昇した状態のベースリング130を示す。
【0048】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、下部に位置した昇降機構によって上昇可能に構成できる。
【0049】
図7a及び
図7bを参照すると、昇降ベース部材134は、下部に位置した昇降機構136によって上昇することができる。昇降機構136は、昇降ベース部材134に結合された昇降軸138を介して昇降ベース部材134を上昇させることができる。
【0050】
図8a及び
図8bは、本発明の他の実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリングを示す。本発明の他の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、固定される下部昇降ベース部材1342と、上昇可能に構成された上部昇降ベース部材1344と、を含む。
図8aは、上部昇降ベース部材1344が下降した状態のベースリング130を示し、
図8bは、上部昇降ベース部材1344が上昇した状態のベースリング130を示す。
【0051】
本発明の実施形態によれば、ベースリング130は、下面に固定される下部昇降ベース部材1342と、下部昇降ベース部材1342に対して昇降機構136によって上昇可能に構成された上部昇降ベース部材1344と、を含む。
【0052】
図8a及び
図8bを参照すると、固定ベース部材132が下面に固定された状態で、昇降ベース部材134の上部昇降ベース部材1344は上昇可能に構成される。ダイシングテープDTの下部を支持する上部昇降ベース部材1344の上昇によって、昇降ベース部材134が位置する可変高さ区間でダイシングテープDTが追加的に伸張されてダイD間の間隔がさらに拡張されることができる。
【0053】
図9a及び
図9bは、本発明の一実施形態において一部の区間が昇降可能に構成されたベースリング130の断面図である。
図9aは、上部昇降ベース部材1344が下降した状態のベースリング130を示し、
図9bは、上部昇降ベース部材134r4が上昇した状態のベースリング130を示す。
【0054】
図9a及び
図9bを参照すると、下部昇降ベース部材1342の下部に昇降機構136が設けられ、下部昇降ベース部材1342を貫通して昇降軸138が上部昇降ベース部材1344に結合される。下部昇降ベース部材1342は、下面に固定された状態で昇降軸138の上昇によって上部昇降ベース部材1344が上昇することができる。
【0055】
図10及び
図11は、本発明の実施形態によるウェハエキスパンダー100におけるベースリング130の高さ固定区間及び高さ可変区間を示す。
図10はダイDの幅方向に対して高さ可変区間が形成された場合を示し、
図11はダイDの高さ方向に対して高さ可変区間が形成された場合を示す。
【0056】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ベースリング130の中心点からダイDの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材134Aを含むことができる。
図10に示すように、相対的に広い幅を有するダイDの幅方向(x方向)に互いに対称な位置に一対の横軸昇降ベース部材134Aが構成されることができる。横軸昇降ベース部材134Aの上昇によってダイシングテープDTがダイDの幅方向に沿ってさらに伸張されてダイD間の間隔がさらに拡張されることができる。
【0057】
本発明の他の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ベースリング130の中心点からダイDの高さ方向(y方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材134Bを含むことができる。
図11に示すように、相対的に広い幅を有するダイDの高さ方向(y方向)に互いに対称な位置に一対の縦軸昇降ベース部材134Bが構成されることができる。縦軸昇降ベース部材134Bの上昇によってダイシングテープDTがダイDの高さ方向に沿ってさらに伸張されてダイD間の間隔がさらに拡張されることができる。
【0058】
図12a、
図12b及び
図12cは本発明の実施形態によるウェハエキスパンダー100におけるダイD間の間隔を拡張する過程を示す。
図12aは、ウェハリング110がエキスパンダーリング120に固定結合された初期状態を示し、
図12bは、エキスパンダーリング120が下降してダイD間の間隔が一次に拡張された状態を示し、
図12cは、ベースリング130の上昇によってダイD間の間隔が二次に拡張された状態を示す。
【0059】
本発明の実施形態によれば、エキスパンダーリング120の下降によってダイD間の間隔が一次的に拡張され、ベースリング130の上昇によってダイD間の間隔が二次的に拡張されるように構成される。
【0060】
まず、初期にウェハWがダイ供給モジュール10に提供されると、
図12aに示すように、ウェハリング110がエキスパンダーリング120に固定結合される。その後、
図12bに示すように、エキスパンダーリング120の下降によってダイシングテープDTが全方向に拡張されてダイD間の間隔が第1間隔d1に拡張される。その後、
図12cに示すように、ベースリング130の全部又は一部の区間が上昇してダイD間の間隔が第1間隔d1よりも大きい第2間隔d2に拡張される。
図10及び
図11に示すように、ベースリング130における昇降ベース部材134の位置に応じて相対的に追加拡張される方向が決定されることができる。
【0061】
図13は本発明の実施形態によるウェハエキスパンダー100におけるベースリングの高さ固定区間及び高さ可変区間の他の例を示す。
【0062】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ダイDの幅方向(x方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材134Aと、ダイDの高さ方向(y方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材134Bと、を含む。一対の横軸昇降ベース部材134Aと一対の縦軸昇降ベース部材134Bとは、それぞれ別々の昇降機構によって昇降するように構成されることができる。
【0063】
一対の横軸昇降ベース部材134Aと一対の縦軸昇降ベース部材134Bとがそれぞれ別々の昇降機構136によって可変的に昇降することにより、ダイDの形状に応じてダイシングテープDTの伸張方向及び伸張程度が調節されることができる。
【0064】
図14及び
図15は、加熱部材140が適用されたウェハエキスパンダー100を説明するための図である。
【0065】
本発明の実施形態によれば、ウェハエキスパンダー100は、ダイシングテープDTに向かって熱エネルギーを印加する複数の加熱部材140をさらに含む。加熱部材140は、ダイDの幅方向(x方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸加熱部材140Aと、ダイDの高さ方向(y方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸加熱部材140Bと、を含む。
【0066】
加熱部材140は、ダイシングテープDTの特定の部分に熱エネルギーを印加するために光を照射するランプ又はLED(Light Emitting Diode)から構成できる。ダイシングテープDTは、熱エネルギーが印加されると収縮する性質を持つため、ダイシングテープDTにおける、加熱部材140によって熱エネルギーが印加された領域は、他の領域に比べて相対的に収縮する。したがって、
図14及び
図15に示すように配置された加熱部材140による熱エネルギーを調節することにより、ベースリング130の部分的昇降と共にダイDの幅方向(x方向)と高さ方向(y方向)に対するダイシングテープ(DT)の拡張程度を調節することができる。
【0067】
一方、上述したウェハエキスパンダー100は、
図1及び
図2を参照して説明したダイ供給モジュール10及びダイボンディング設備1に適用できる。
【0068】
本発明の実施形態に係るダイボンディング設備1において基板Sに実装するためのダイDを供給するダイ供給モジュール10は、複数のダイDが貼り付けられたダイシングテープDTを支持し、複数のダイD間の間隔を拡張するためのウェハエキスパンダー100と、ダイシングテープDTからダイDを分離するダイエジェクター160と、を含む。ウェハエキスパンダー100は、ダイシングテープDTの縁部を固定するウェハリング110に固定結合され、昇降可能に構成されたエキスパンダーリング120と、ダイシングテープDTの下部を支持し、少なくとも一部の区間が昇降可能に構成されるベースリング130と、を含む。
【0069】
本発明の実施形態によれば、エキスパンダーリング120の下降によってダイD間の間隔が一次的に拡張され、ベースリング130の上昇によってダイD間の間隔が二次的に拡張されるように構成できる。
【0070】
本発明の一実施形態によれば、ベースリング130は、下面に固定され、固定された区間を形成する固定ベース部材132と、下面に対して上昇可能に構成され、可変高さ区間を形成する昇降ベース部材134と、を含むことができる。
【0071】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、下部に位置した昇降機構136によって上昇可能に構成されることができる。
【0072】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、下面に固定される下部昇降ベース部材1342と、下部昇降ベース部材1342に対して昇降機構136によって上昇可能に構成された上部昇降ベース部材1344と、を含むことができる。
【0073】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ベースリング130の中心点から互いに対称な位置に配置される一対の昇降ベース部材を含むことができる。
【0074】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ベースリング130の中心点からダイDの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材134Aを含むことができる。
【0075】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ベースリング130の中心点からダイDの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材134Bを含むことができる。
【0076】
本発明の実施形態によれば、昇降ベース部材134は、ダイDの幅方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸昇降ベース部材134Aと、ダイDの高さ方向に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸昇降ベース部材134Bと、を含み、一対の横軸昇降ベース部材134Aと前記一対の縦軸昇降ベース部材134Bは、それぞれ別々の昇降機構136によって昇降するように構成されることができる。
【0077】
本発明の実施形態によれば、ウェハエキスパンダー100は、ダイシングテープDTに向かって熱エネルギーを印加する複数の加熱部材140をさらに含む。加熱部材140は、ダイDの幅方向(x方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の横軸加熱部材140Aと、ダイDの高さ方向(y方向)に沿って互いに対称な位置に配置される一対の縦軸加熱部材140Bと、を含むことができる。
【0078】
本実施形態及び本明細書に添付された図面は、本発明に含まれる技術的思想の一部を明確に示しているものに過ぎず、本発明の明細書及び図面に含まれている技術的思想の範囲内で当業者が容易に類推することが可能な変形例及び具体的な実施形態はいずれも、本発明の権利範囲に含まれることが自明であるというべきである。
【0079】
したがって、本発明の思想は、説明された実施形態に局限されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等又は等価的な変形があるあらゆるものは、本発明の思想の範疇に属するというべきである。
【符号の説明】
【0080】
1 ダイボンディング設備
10 ダイ供給モジュール
100 ウェハエキスパンダー
160 ダイエジェクター
20 ダイ移送モジュール
30 ダイステージ
40 ダイボンディングモジュール
50 ボンディングステージ
60 マガジンローダー
70 マガジンアンローダー
110 ウェハリング
120 エキスパンダーリング
130 ベースリング
132 固定ベース部材
134 昇降ベース部材
140 加熱部材
D ダイ
S 基板
W ウェハ