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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-16
(45)【発行日】2023-08-24
(54)【発明の名称】タワーリフト
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20230817BHJP
   B65G 49/06 20060101ALI20230817BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G49/06
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022072386
(22)【出願日】2022-04-26
(65)【公開番号】P2023081263
(43)【公開日】2023-06-09
【審査請求日】2022-04-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0168350
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ピョン、ヒ チェ
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン オ
(72)【発明者】
【氏名】イ、ナ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ミョン チン
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-183513(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0049227(KR,A)
【文献】特開2001-344829(JP,A)
【文献】特開平07-242306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B65G 49/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインフレーム、
前記メインフレームの内部で互いに連結されて左側及び右側それぞれに位置し、互いに対応する重量で形成され、上下方向に移動する第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュール、並びに
前記メインフレームに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールを上下方向に移動させる駆動モジュールを含み、
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールのうち少なくとも1つに設置され、前記第1キャリッジモジュール又は前記第2キャリッジモジュールの落下を感知する落下感知センサーをさらに含む、タワーリフト。
【請求項2】
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールは互いに同一の構造である、請求項1に記載のタワーリフト。
【請求項3】
前記メインフレームは、
上下方向に互いに離隔して位置する上部ボディと下部ボディ、及び
互いに左右方向に離隔して且つ上下方向に並んで位置し、一端は上部ボディに結合され、他端は下部ボディに結合される第1ガイドシャフトと第2ガイドシャフトを含む、請求項1に記載のタワーリフト。
【請求項4】
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールの落下を防止する落下防止モジュールをさらに含む、請求項3に記載のタワーリフト。
【請求項5】
前記落下防止モジュールは、前記第1キャリッジモジュールに結合され、前記第1ガイドシャフトに隣接して設置される、請求項4に記載のタワーリフト。
【請求項6】
前記落下防止モジュールは、前記第2キャリッジモジュールに結合され、前記第2ガイドシャフトに隣接して設置される、請求項4に記載のタワーリフト。
【請求項7】
前記落下感知センサーは、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、請求項4に記載のタワーリフト。
【請求項8】
前記駆動モジュールは、
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールに結合されるタイミングベルト、並びに
前記メインフレームに設置され、前記タイミングベルトを回転させる回転モーターを含む、請求項1に記載のタワーリフト。
【請求項9】
前記メインフレームの下部に配置され、前記タイミングベルトの張力を調節する張力調節モジュールをさらに含む、請求項に記載のタワーリフト。
【請求項10】
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれは、
前記メインフレームに沿って移動できるように設置され、前記駆動モジュールによって昇降する昇降プレートと、
前記昇降プレートに結合される一つ以上のサポートプレートと、
前記サポートプレートに設置され、対象物をハンドリングするキャリッジロボットと、を含む、請求項1に記載のタワーリフト。
【請求項11】
互いに離隔する第1ガイドシャフト及び第2ガイドシャフトを含むメインフレームと、
前記第1ガイドシャフトに沿って上下方向に移動する第1キャリッジモジュールと、
前記第2ガイドシャフトに沿って上下方向に移動し、前記第1キャリッジモジュールと対応する重量で形成され、前記第1キャリッジモジュールの移動方向とは反対の方向に移動する第2キャリッジモジュールと、
閉曲線形状をし、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールに結合されるタイミングベルト、及び前記メインフレームに設置され、前記タイミングベルトを回転させる回転モーターを含む駆動モジュールと、を含み、
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールのうち少なくとも1つに設置され、前記第1キャリッジモジュール又は前記第2キャリッジモジュールの落下を感知する落下感知センサーをさらに含む、タワーリフト。
【請求項12】
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールの落下を防止する落下防止モジュール;をさらに含む、請求項11に記載のタワーリフト。
【請求項13】
前記落下防止モジュールは、前記第1キャリッジモジュールに結合され、前記第1ガイドシャフトに隣接して設置される、請求項12に記載のタワーリフト。
【請求項14】
前記落下防止モジュールは、前記第2キャリッジモジュールに結合され、前記第2ガイドシャフトに隣接して設置される、請求項12に記載のタワーリフト。
【請求項15】
前記落下感知センサーは、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、請求項12に記載のタワーリフト。
【請求項16】
前記メインフレームの下部に配置され、前記タイミングベルトの張力を調節する張力調節モジュールをさらに含む、請求項11に記載のタワーリフト。
【請求項17】
前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールは互いに同一の構造である、請求項11に記載のタワーリフト。
【請求項18】
前記第1キャリッジモジュールは、
タイミングベルトに固定結合され、前記第1ガイドシャフトを包むように設置される昇降プレートと、
前記昇降プレートに結合される一つ以上のサポートプレートと、
前記サポートプレートに設置され、対象物をハンドリングするキャリッジロボットと、を含む、請求項11に記載のタワーリフト。
【請求項19】
前記第2キャリッジモジュールは、
タイミングベルトに固定結合され、前記第2ガイドシャフトを包むように設置される昇降プレートと、
前記昇降プレートに結合される一つ以上のサポートプレートと、
前記サポートプレートに設置され、対象物をハンドリングするキャリッジロボットと、を含む、請求項11に記載のタワーリフト。
【請求項20】
前記メインフレームは、
前記第1ガイドシャフトと前記第2ガイドシャフトそれぞれの上端に結合される上部ボディと、
前記上部ボディに対して下方に離隔して位置し、前記第1ガイドシャフトと前記第2ガイドシャフトそれぞれの下端に結合される下部ボディと、を含む、請求項11に記載のタワーリフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タワーリフトに係り、より詳細には、対象物を移送することに使用できるタワーリフトに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体又はディスプレイ製造工場の製造ラインは、複層で構成され、各層には蒸着、露光、エッチング、イオン注入、洗浄などの工程を行うための設備が配置でき、半導体基板として使用される半導体ウェーハ、又はディスプレイ基板として使用されるガラス基板に対して一連の単位工程を繰り返し行うことにより、半導体装置又はディスプレイ装置が製造できる。
【0003】
一方、前記各層の間における資材移送、すなわち半導体ウェーハ又はガラス基板などの資材の移送は、前記各層を介して垂直方向に設置されるタワーリフトによって行われ得る。
【0004】
従来のタワーリフトは、資材移送のためのキャリッジモジュールと、キャリッジモジュールを垂直方向に案内するためのガイドレールが設置されるメインフレームと、タイミングベルトなどの駆動ベルトを用いてキャリッジモジュールを垂直方向に移動させるための駆動モジュールと、を含むことができる。従来のタワーリフトは、高重量のキャリッジモジュールの積載バランスを合わせるためにキャリッジモジュールの反対側に重量体を設置することが一般的である。
【0005】
このような重量体にはブレーキモジュールなどの安全装置が設置されていないので、ベルトの破断発生時に直ちに墜落する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国公開特許第2019-0128438号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、時間あたりの輸送効率が向上できるタワーリフトを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によるタワーリフトは、メインフレーム、前記メインフレームの内部で互いに連結されて左側及び右側それぞれに位置し、互いに対応する重量で形成され、上下方向に移動する第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュール、及び前記メインフレームに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールを上下方向に移動させる駆動モジュールを含む。
【0009】
一方、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールは、互いに同一の構造であり得る。
【0010】
一方、前記メインフレームは、上下方向に互いに離隔して位置する上部ボディと下部ボディ、及び、互いに左右方向に離隔して且つ上下方向に並んで位置し、一端は上部ボディに結合され、他端は下部ボディに結合される第1ガイドシャフトと第2ガイドシャフトを含むことができる。
【0011】
一方、前記第1キャリッジモジュールと前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールの落下を防止する落下防止モジュールをさらに含むことができる。
【0012】
一方、前記落下防止モジュールは、前記第1キャリッジモジュールに結合され、前記第1ガイドシャフトに隣接して設置されることができる。
【0013】
一方、前記落下防止モジュールは、前記第2キャリッジモジュールに結合され、前記第2ガイドシャフトに隣接して設置されることができる。
【0014】
一方、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれの落下を感知する落下感知センサーをさらに含むことができる。
【0015】
一方、前記駆動モジュールは、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールに結合されるタイミングベルト、及び前記メインフレームに設置され、前記タイミングベルトを回転させる回転モーターを含むことができる。
【0016】
一方、前記メインフレームの下部に配置され、前記タイミングベルトの張力を調節する張力調節モジュールをさらに含むことができる。
【0017】
一方、前記第1キャリッジモジュールと前記第2キャリッジモジュールそれぞれは、前記メインフレームに沿って移動できるように設置され、前記駆動モジュールによって昇降する昇降プレートと、前記昇降プレートに結合される一つ以上のサポートプレートと、前記サポートプレートに設置され、対象物をハンドリングするキャリッジロボットと、を含むことができる。
【0018】
本発明の他の一態様によるタワーリフトは、互いに離隔する第1ガイドシャフトと第2ガイドシャフトを含むメインフレームと、前記第1ガイドシャフトに沿って上下方向に移動する第1キャリッジモジュールと、前記第2ガイドシャフトに沿って上下方向に移動し、前記第1キャリッジモジュールと対応する重量で形成され、前記第1キャリッジモジュールの移動方向とは反対の方向に移動する第2キャリッジモジュールと、閉曲線形状をし、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールに結合されるタイミングベルト、及び前記メインフレームに設置され、前記タイミングベルトを回転させる回転モーターを含む駆動モジュールと、を含む。
【0019】
一方、前記第1キャリッジモジュール及び第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールの落下を防止する落下防止モジュール;をさらに含むことができる。
【0020】
一方、前記落下防止モジュールは、前記第1キャリッジモジュールに結合され、前記第1ガイドシャフトに隣接して設置されることができる。
【0021】
一方、前記落下防止モジュールは、前記第2キャリッジモジュールに結合され、前記第2ガイドシャフトに隣接して設置されることができる。
【0022】
一方、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールそれぞれの落下を感知する落下感知センサーをさらに含むことができる。
【0023】
一方、前記メインフレームの下部に配置され、前記タイミングベルトの張力を調節する張力調節モジュールをさらに含むことができる。
【0024】
一方、前記第1キャリッジモジュール及び前記第2キャリッジモジュールは、互いに同一の構造であり得る。
【0025】
一方、前記第1キャリッジモジュールは、タイミングベルトに固定結合され、前記第1ガイドシャフトを包むように設置される昇降プレートと、前記昇降プレートに結合される一つ以上のサポートプレートと、前記サポートプレートに設置され、対象物をハンドリングするキャリッジロボットと、を含むことができる。
【0026】
一方、前記第2キャリッジモジュールは、タイミングベルトに固定結合され、前記第2ガイドシャフトを包むように設置される昇降プレートと、前記昇降プレートに結合される一つ以上のサポートプレートと、前記サポートプレートに設置され、対象物をハンドリングするキャリッジロボットと、を含むことができる。
【0027】
一方、前記メインフレームは、前記第1ガイドシャフトと前記第2ガイドシャフトそれぞれの上端に結合される上部ボディと、前記上部ボディに対して下方に離隔して位置し、前記第1ガイドシャフトと前記第2ガイドシャフトそれぞれの下端に結合される下部ボディと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一実施形態によるタワーリフトは、第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュールを含むことにより、タイミングベルトの積載バランスを容易に設定することができる。これにより、タワーリフトは、第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュールそれぞれに対象物を移送することができるので、時間あたりの移送量が従来のタワーリフトと比較して増加することができる。
【0029】
また、本発明の一実施形態によるタワーリフトは、互いに空間を分離せず、一つのメインフレーム内で設置される第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュールを使用し、部品を共用化して使用することにより、全体的なサイズを減らして空間活用性を向上させることができる。
【0030】
また、本発明の一実施形態によるタワーリフトは、タイミングベルトが破断した場合、落下感知センサーと落下防止モジュールによって、第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュールが落下するのを防止することにより、タワーリフトの破損を予め防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態によるタワーリフトを示す図である。
図2】第1キャリッジモジュールと第2キャリッジモジュールが互いに異なる高さに位置した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明する。本発明は、様々に異なる形態で実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0033】
本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって、同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付する。
【0034】
また、幾つかの実施形態において、同一の構成を有する構成要素については同一の符号を用いて代表的な実施形態でのみ説明し、それ以外の他の実施形態では、代表的な実施形態とは異なる構成についてのみ説明する。
【0035】
明細書全体にわたって、ある部分が他の部分に「連結」されているとするとき、これは、「直接的に連結」されている場合だけでなく、別の部材を挟んで「間接的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対される記載がない限り、別の構成要素を除外するのではなく、別の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0036】
他に定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持っている。一般的に使用される辞典に定義されている用語は、関連技術の文脈上持つ意味と一致する意味を持つものと解釈されるべきであり、本出願において明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0037】
以下、図面参照して、本発明の一実施形態によるタワーリフトについて詳細に説明する。
【0038】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、メインフレーム120、第1キャリッジモジュール110A、第2キャリッジモジュール110B、及び駆動モジュール130を含むことができる。
【0039】
メインフレーム120は、後述する第1キャリッジモジュール110A、第2キャリッジモジュール110Bを収容し、第1キャリッジモジュール110A、第2キャリッジモジュール110Bの移動経路をガイドする。そして、後述する駆動モジュール130がメインフレーム120に設置されることができる。
【0040】
このためのメインフレーム120は、一例として、上部ボディ123、下部ボディ124、第1ガイドシャフト121及びガイドシャフト122を含むことができる。
【0041】
上部ボディ123と下部ボディ124は、上下方向に互いに離隔して位置する。下部ボディ124は、作業空間に設置されることができる。後述する駆動モジュール130が上部ボディ123に設置されることができる。
【0042】
第1ガイドシャフト121と第2ガイドシャフト122は、互いに左右方向に離隔して且つ上下方向に並んで位置する。第1ガイドシャフト121と第2ガイドシャフト122の一端は上部ボディ123に結合され、他端は下部ボディ124に結合される。
【0043】
第1ガイドシャフト121と第2ガイドシャフト122は、後述する第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bの昇降経路をガイドすることができる。このための第1ガイドシャフト121と第2ガイドシャフト122は、一例として、断面円形又は多角形のビームであり得るが、これに限定されない。
【0044】
第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bは、駆動モジュール130によって昇降しながら対象物を様々な位置へ移送する。このような第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bは、前記メインフレーム120の内部で互いに連結されて左側及び右側それぞれに位置し、互いに対応する重量で形成され、上下方向に移動する。
【0045】
さらに詳細に説明すると、第1キャリッジモジュール110Aは、前記第1ガイドシャフト121に沿って上下方向に移動する。そして、第2キャリッジモジュール110Bは、前記第2ガイドシャフト122に沿って上下方向に移動し、前記第1キャリッジモジュール110Aに連結される。
【0046】
また、第2キャリッジモジュール110Bは、前記第1キャリッジモジュール110Aと対応する重量で形成され、前記第1キャリッジモジュール110Aの移動方向とは反対の方向に移動する。つまり、第1キャリッジモジュール110Aが上方へ移動すると、第2キャリッジモジュール110Bは下方へ移動することができる。
【0047】
上述した第1キャリッジモジュール110A及び第2キャリッジモジュール110Bは、互いに同一の構成であり得る。本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、別途の重量体を含む従来のタワーリフトとは異なるように同一の重量及び同一の構造の第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bを用いて左右の重量を同一に維持することができる。また、第1キャリッジモジュール110A及び第2キャリッジモジュール110Bは、互いに部品を共有することができるので、メンテナンスが迅速に実施できる。
【0048】
一方、前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bそれぞれは、一例として、昇降プレート111、一つ以上のサポートプレート112及びキャリッジロボット113を含むことができる。
【0049】
昇降プレート111は、前記メインフレーム120に沿って移動できるように設置され、前記駆動モジュール130によって昇降する。さらに詳細には、前記第1キャリッジモジュール110Aの昇降プレート111は、タイミングベルト131に固定結合され、前記第1ガイドシャフト121を包むように設置される。そして、前記第2キャリッジモジュール110Bの昇降プレート111は、タイミングベルト131に固定結合され、前記第2ガイドシャフト122を包むように設置される。
【0050】
サポートプレート112は、前記昇降プレート111に結合される。サポートプレート112は、一つ以上であり得る。サポートプレート112が二つである場合、2つのサポートプレート112は、上下方向に離隔して位置することができる。
【0051】
キャリッジロボット113は、前記サポートプレート112に設置され、対象物をハンドリングする。キャリッジロボット113は、複数の基板が収納されるFOUPなどの収納容器をハンドリングすることができる。
【0052】
駆動モジュール130は、前記メインフレーム120に設置され、前記第1キャリッジモジュール110Aと前記第2キャリッジモジュール110Bを上下方向に移動させる。
【0053】
このための駆動モジュール130は、一例として、タイミングベルト131と回転モーター132を含むことができる。
【0054】
タイミングベルト131は、閉曲線形状をし、前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bに結合される。回転モーター132は、前記メインフレーム120に設置され、前記タイミングベルト131を回転させる。
【0055】
一方、図示してはいないが、このような駆動モジュール130は、回転モーター132とタイミングベルト131との間には減速機(図示せず)が設置されることができる。そして、駆動モジュール130は、回転モーター132の回転軸に連結される電子ブレーキ(図示せず)をさらに含むことも可能である。
【0056】
前述した前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bそれぞれは、タイミングベルト131によって連結され、互いに同一の重量であるので、駆動モジュール130を基準として左右それぞれの積載重量が同様に維持されることができる。したがって、駆動モジュール130の回転モーター132は、大きいトルクを発生させなくても、タイミングベルト131を安定的にローリングさせることができる。
【0057】
一方、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、落下防止モジュール150を含むことができる。
【0058】
落下防止モジュール150は、前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bの落下を防止することができる。
【0059】
このとき、前記落下防止モジュール150が第1キャリッジモジュール110Aに設置される場合、前記落下防止モジュール150は、前記第1キャリッジモジュール110Aに結合され、前記第1ガイドシャフト121に隣接して設置されることができる。
【0060】
そして、前記落下防止モジュール150が第2キャリッジモジュール110Bに設置される場合、前記落下防止モジュール150は、前記第2キャリッジモジュール110Bに結合され、前記第2ガイドシャフト122に隣接して設置される。
【0061】
第1キャリッジモジュール110A又は第2キャリッジモジュール110Bが落下する場合、落下防止モジュール150は、第1ガイドシャフト121又は第2ガイドシャフト122との摩擦力を突然増やして、第1キャリッジモジュール110A又は第2キャリッジモジュール110Bがメインフレーム120の下部ボディ124にぶつかることを防止することができる。
【0062】
一方、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、落下感知センサー160を含むことができる。
【0063】
落下感知センサー160は、前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bそれぞれに設置され、前記第1キャリッジモジュール110A及び前記第2キャリッジモジュール110Bそれぞれの落下を感知する。このための落下感知センサー160は、一例として、加速度センサーであり得るが、これに限定されない。
【0064】
落下感知センサー160が前記第1キャリッジモジュール110A又は第2キャリッジモジュール110Bの落下を感知する場合、落下防止モジュール150へ動作信号を伝送する。落下防止モジュール150は、動作信号によって動作して前記第1キャリッジモジュール110A又は前記第2キャリッジモジュール110Bの落下を防止することができる。
【0065】
一方、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、張力調節モジュール140を含むことができる。
【0066】
張力調節モジュール140は、前記メインフレーム120の下部に配置され、前記タイミングベルト131の張力を調節する。張力調節モジュール140は、一例として、タイミングベルト131の一部分を加圧するローラーを含むことができるが、これに限定されない。張力調節モジュール140は、タイミングベルト131の張力を一定に維持する。これにより、タイミングベルト131が駆動モジュール130の回転モーター132によって空回転せず安定して回転することができる。
【0067】
このような張力調節モジュール140は、タイミングベルト131における、タワーリフト100の下端に位置した部分と接触し、前述した駆動モジュール130の回転モーター132は、タイミングベルト131における、タワーリフト100の上端に位置した部分と接触することができる。
【0068】
前述したように、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bを含むことにより、タイミングベルト131の積載バランスを容易に設定することができる。これにより、タワーリフト100は、第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bそれぞれに対象物を移送することができるので、時間あたりの移送量が従来のタワーリフトと比較して増加することができる。
【0069】
また、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、互いに空間を分離せず、一つのメインフレーム120内で設置される第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bを使用し、部品を共用化して使用することにより、全体的なサイズを減らして空間活用性を向上させることができる。
【0070】
また、本発明の一実施形態によるタワーリフト100は、タイミングベルト131が破断した場合、落下感知センサー160と落下防止モジュール150によって、第1キャリッジモジュール110Aと第2キャリッジモジュール110Bが落下するのを防止することにより、タワーリフト100の破損を未然に防止することができる。
【0071】
以上で本発明の様々な実施形態について説明したが、これまで参照した図面と記載された発明の詳細な説明は、本発明の例示的なものに過ぎず、これは、本発明を説明するための目的で使用されたものであり、意味を限定したり特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限したりするために使用されたものではない。よって、本技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であることを理解するだろう。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は、添付された特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0072】
100 タワーリフト
110A 第1キャリッジモジュール
110B 第2キャリッジモジュール
111 昇降プレート
112 サポートプレート
113 キャリッジロボット
120 メインフレーム
121 第1ガイドシャフト
122 第2ガイドシャフト
123 上部ボディ
124 下部ボディ
130 駆動モジュール
131 タイミングベルト
132 回転モーター
140 張力調節モジュール
150 落下防止モジュール
160 落下感知センサー
図1
図2