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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-17
(45)【発行日】2023-08-25
(54)【発明の名称】吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/34 20060101AFI20230818BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
B65D47/34 200
B65D47/34 ZAB
B65D83/00 K
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020013233
(22)【出願日】2020-01-30
(65)【公開番号】P2021119085
(43)【公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-08-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】古原 裕嗣
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-040304(JP,A)
【文献】特開2002-154546(JP,A)
【文献】特開2010-241505(JP,A)
【文献】特開2014-227197(JP,A)
【文献】特開2004-051197(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0056866(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0023391(US,A1)
【文献】特開2008-087768(JP,A)
【文献】特開2013-095496(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/34
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される内容器と、
内容物を吐出する吐出孔が形成された押下ヘッドを有する吐出器と、
前記内容器の口部に螺着され、前記吐出器を前記口部に固定する装着キャップと、
樹脂材料により形成されるとともに、前記内容器を覆う外容器と、を備え、
前記口部に、径方向の外側に向けて突出したフランジ状のネックリングが形成され、
前記外容器は、環状の頂壁部および周壁部を有する有頂筒状に形成され、
前記頂壁部内に前記口部が挿入され、
前記頂壁部の上面は、前記装着キャップの下端開口縁に当接、若しくは近接し、
前記頂壁部に、前記ネックリングに離脱可能に外嵌した外嵌部が設けられ、
前記頂壁部および前記口部には、互いに係合することで、前記外容器および前記内容器の周方向の相対移動を規制する第1回り止め部および第2回り止め部が各別に形成され、
前記頂壁部は、剛性を有し、かつ前記周壁部の少なくとも一部より厚肉に形成され
前記周壁部は、
前記頂壁部より薄肉に形成された本体筒と、
前記本体筒の内周面に当接し、剛性を有し、かつ前記頂壁部から下方に向けて延びる柱部と、を備え、
前記柱部は、周方向に間隔をあけて複数設けられ、
複数の前記柱部の下端縁が、この吐出容器を自立させる接地部をなしている、吐出容器。
【請求項2】
前記外嵌部は、前記頂壁部と別体となっている、請求項1に記載の吐出容器。
【請求項3】
前記外嵌部は、表裏面が径方向を向く板状に形成されるとともに、周方向に間隔をあけて複数設けられている、請求項1または2に記載の吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内容物が収容される内容器と、内容物を吐出する吐出孔が形成された押下ヘッドを有する吐出器と、内容器の口部に螺着され、吐出器を口部に固定する装着キャップと、内容器を覆う外容器と、を備えた吐出容器が知られている。この吐出容器では、内容器の内容物を使い切った後、装着キャップを内容器から取り外すことで、吐出器と内容器とを分離することができる。これにより、内容器に内容物を補充したり、新たな内容器に吐出器を取り付けたりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-40304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の吐出容器では、樹脂の使用量を低減することに改善の余地があった。
【0005】
そこで、本発明は、樹脂の使用量を低減することができる吐出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明の吐出容器は、内容物が収容される内容器と、内容物を吐出する吐出孔が形成された押下ヘッドを有する吐出器と、前記内容器の口部に螺着され、前記吐出器を前記口部に固定する装着キャップと、樹脂材料により形成されるとともに、前記内容器を覆う外容器と、を備え、前記口部に、径方向の外側に向けて突出したフランジ状のネックリングが形成され、前記外容器は、環状の頂壁部および周壁部を有する有頂筒状に形成され、前記頂壁部内に前記口部が挿入され、前記頂壁部の上面は、前記装着キャップの下端開口縁に当接、若しくは近接し、前記頂壁部に、前記ネックリングに離脱可能に外嵌した外嵌部が設けられ、前記頂壁部および前記口部には、互いに係合することで、前記外容器および前記内容器の周方向の相対移動を規制する第1回り止め部および第2回り止め部が各別に形成され、前記頂壁部は、剛性を有し、かつ前記周壁部の少なくとも一部より厚肉に形成されている。
【0007】
本発明では、周壁部の少なくとも一部が、頂壁部より薄肉に形成されているので、周壁部の全体を、剛性を有する頂壁部の肉厚と同等の肉厚で形成する場合と比べて、樹脂の使用量を低減することができる。
有頂筒状に形成された外容器のうち、内容器を外容器に対して着脱する際、および吐出器の押下ヘッドを押下する際に把持する上端部が、剛性を有して変形しにくい頂壁部となっているので、周壁部の少なくとも一部を薄肉にしたことによる操作性の悪化を防ぐことができる。
頂壁部に、ネックリングに離脱可能に外嵌した外嵌部が設けられているので、内容器が外容器に対して上下方向に位置ずれするのを抑制することができる。
剛性を有する頂壁部の上面が、装着キャップの下端開口縁に当接、若しくは近接しているので、吐出器の押下ヘッドを押下して内容物を吐出孔から吐出する際に、装着キャップの下端開口縁が、頂壁部の上面に支持されることとなり、ネックリングが外嵌部から下方に外れるのを規制することができる。
頂壁部および口部に、互いに係合する第1回り止め部および第2回り止め部が各別に形成されているので、外容器および内容器の周方向の相対移動を規制することが可能になり、内容器を外容器に装着した状態において、例えば、装着キャップを口部に着脱するとき、および、新たな内容器の口部に螺着されている蓋体を口部から外すときに、内容器が外容器に対して供回りすることが規制されることとなり、内容器を外容器に装着したままの状態で、これらのキャップを口部から外すこと等ができる。
【0008】
前記外嵌部は、前記頂壁部と別体となってもよい。
【0009】
この場合、外嵌部が、頂壁部と別体となっているので、例えば外嵌部の形状に制約等を生じにくくすることが可能になり、外嵌部を容易に形成することができる。
【0010】
前記外嵌部は、表裏面が径方向を向く板状に形成されるとともに、周方向に間隔をあけて複数設けられてもよい。
【0011】
この場合、外嵌部が、表裏面が径方向を向く板状に形成されるとともに、周方向に間隔をあけて複数設けられているので、ネックリングを外嵌部に着脱する際に、外嵌部を径方向に弾性変形させやすくすることが可能になり、ネックリングを外嵌部に容易に着脱することができる。
【0012】
前記周壁部は、前記頂壁部より薄肉に形成された本体筒と、前記本体筒の内周面に当接し、剛性を有し、かつ前記頂壁部から下方に向けて延びる柱部と、を備え、前記柱部は、周方向に間隔をあけて複数設けられ、複数の前記柱部の下端縁が、この吐出容器を自立させる接地部をなしてもよい。
【0013】
この場合、周壁部が、本体筒の内周面に当接し、剛性を有し、かつ頂壁部から下方に向けて延びる柱部を備えているので、周壁部を容易に把持することができる。
複数の柱部の下端縁が、この吐出容器を自立させる接地部をなしているので、吐出容器の自立性を確実に向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、樹脂の使用量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る第1実施形態として示した吐出容器の一部縦断面図である。
図2】本発明に係る第2実施形態として示した吐出容器の一部縦断面図である。
図3図2のIII-III線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態に係る吐出容器を説明する。
本実施形態に係る吐出容器1は、図1に示されるように、内容器11、吐出器12、装着キャップ13、および外容器14を備えている。
【0017】
内容器11は有底筒状に形成され、装着キャップ13および外容器14は有頂筒状に形成されている。内容器11、装着キャップ13および外容器14は、共通軸と同軸に配設されている。以下、前記共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿って、内容器11の口部21側を上側、底部22側を下側といい、容器軸Oに沿う方向を上下方向といい、また、上下方向から見て容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
【0018】
内容器11内に内容物が収容される。内容器11の口部21に、径方向の外側に向けて突出したフランジ状のネックリング15が形成されている。口部21の外周面において、ネックリング15より上方に位置する部分に雄ねじ部が形成されている。内容器11の胴部29は、内容物の減少に伴って減容変形可能に形成されている。内容器11は、例えばポリエチレンテレフタレート等により一体に形成され、胴部29の肉厚は、例えば0.5mm以下となっている。なお、胴部29として、内容物の減少に伴って減容変形しない構成を採用してもよい。
【0019】
吐出器12は、上方付勢状態で下方移動可能に設けられた不図示のステムと、ステムの上端部に装着され、内容物を吐出する吐出孔16が形成された押下ヘッド17と、ステムの上下動に連係する不図示のピストンと、ピストンが上下摺動可能に嵌合されたシリンダ28と、を備えている。押下ヘッド17を押下すると、ステムおよびピストンが下降することで、シリンダ28内の内容物が吐出孔16から吐出される。押下ヘッド17の押下を解除すると、ステムおよびピストンが上昇することで、内容器11内の内容物がシリンダ28内に吸い上げられる。シリンダ28の上端部に、径方向の外側に向けて突出し、内容器11の口部21の上端開口縁に配置されたフランジ部28aが形成されている。
装着キャップ13は、吐出器12に装着されている。装着キャップ13は、シリンダ28のフランジ部28aに外嵌されている。装着キャップ13は、内容器11の口部21に螺着され、吐出器12を口部21に固定している。装着キャップ13の天壁部は、口部21の上端開口縁との間に、シリンダ28のフランジ部28aを上下方向に挟んでいる。
【0020】
外容器14は、樹脂材料により形成され、内容器11を覆っている。外容器14は、環状の頂壁部23および周壁部24を有している。
【0021】
周壁部24は、筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。周壁部24の下端開口縁は、内容器11の底部22より下方に位置している。周壁部24の上端部、および頂壁部23の外周縁部が互いに接続されている。
外容器14は、例えば、押出し成形により周壁部24を有する筒状体を形成した後に、圧縮成形、若しくは射出成形等により頂壁部23を形成することで得ることができる。
【0022】
頂壁部23は、剛性を有し、かつ周壁部24の少なくとも一部より厚肉に形成されている。図示の例では、周壁部24は、全域にわたって、頂壁部23より薄肉に形成されている。頂壁部23は、容器軸Oと同軸に配設され、表裏面が上下方向を向く環板状に形成されている。頂壁部23の内径は、新たな内容器11の口部21に螺着されている蓋体の外径より大きく、かつ装着キャップ13の下端開口縁の外径より小さくなっている。
【0023】
頂壁部23内に口部21が挿入されている。口部21の雄ねじ部は、頂壁部23の上面より上方に位置し、ネックリング15は、頂壁部23の下面より下方に位置している。頂壁部23の上面は、装着キャップ13の下端開口縁に当接、若しくは近接している。頂壁部23の内周縁部、およびネックリング15の外周縁部は、上下方向で互いに対向している。
【0024】
頂壁部23および口部21には、互いに係合することで、外容器14および内容器11の周方向の相対移動を規制する第1回り止め部26および第2回り止め部27が各別に形成されている。第1回り止め部26は、頂壁部23の内周縁部の下面から下方に向けて突出し、第2回り止め部27は、ネックリング15の上面から上方に向けて突出している。第2回り止め部27は、口部21の外周面から径方向の外側に向けて突出している。第1回り止め部26および第2回り止め部27はそれぞれ、複数ずつ設けられている。
【0025】
頂壁部23に、ネックリング15に離脱可能に外嵌した外嵌部25が設けられている。外嵌部25は、表裏面が径方向を向く板状に形成されるとともに、周方向に間隔をあけて複数設けられている。なお、外嵌部25は、周方向の全長にわたって連続して延びる筒状に形成されてもよい。外嵌部25は、径方向に弾性変形可能に形成されている。外嵌部25には、径方向の内側に向けて突出し、ネックリング15にアンダーカット嵌合した係止突起25aが形成されている。外嵌部25の上部における径方向の内側を向く内面は、第1回り止め部26に支持されている。
【0026】
図示の例では、外嵌部25は、頂壁部23と別体となっている。なお、外嵌部25は、頂壁部23と一体に形成されてもよい。
外嵌部25は、頂壁部23の下面に配置された連結板31、および周壁部24の上端部内に嵌合された嵌合筒32と一体に形成されている。連結板31、および嵌合筒32は、周方向の全長にわたって連続して延びている。外嵌部25は、連結板31の内周縁部から下方に向けて突出している。外嵌部25は、連結板31における周方向の全長にわたって、周方向に間隔をあけて複数設けられている。嵌合筒32は、連結板31の外周縁部から下方に向けて突出している。嵌合筒32の外周面と、周壁部24の内周面と、を例えば両面テープ若しくは接着剤等で固定してもよい。連結板31の上面と、頂壁部23の下面と、を例えば両面テープ若しくは接着剤等で固定してもよい。
【0027】
以上説明したように、本実施形態による吐出容器1によれば、周壁部24の少なくとも一部が、頂壁部23より薄肉に形成されているので、周壁部24の全体を、剛性を有する頂壁部23の肉厚と同等の肉厚で形成する場合と比べて、樹脂の使用量を低減することができる。
有頂筒状に形成された外容器14のうち、内容器11を外容器14に対して着脱する際、および吐出器12の押下ヘッド17を押下する際に把持する上端部が、剛性を有して変形しにくい頂壁部23となっているので、周壁部24の少なくとも一部を薄肉にしたことによる操作性の悪化を防ぐことができる。
【0028】
頂壁部23に、ネックリング15に離脱可能に外嵌した外嵌部25が設けられているので、内容器11が外容器14に対して上下方向に位置ずれするのを抑制することができる。
剛性を有する頂壁部23の上面が、装着キャップ13の下端開口縁に当接、若しくは近接しているので、吐出器12の押下ヘッド17を押下して内容物を吐出孔16から吐出する際に、装着キャップ13の下端開口縁が、頂壁部23の上面に支持されることとなり、ネックリング15が外嵌部25から下方に外れるのを規制することができる。
【0029】
頂壁部23および口部21に、互いに係合する第1回り止め部26および第2回り止め部27が各別に形成されているので、外容器14および内容器11の周方向の相対移動を規制することが可能になり、内容器11を外容器14に装着した状態において、例えば、装着キャップ13を口部21に着脱するとき、および、新たな内容器11の口部21に螺着されている蓋体を口部21から外すときに、内容器11が外容器14に対して供回りすることが規制されることとなり、内容器11を外容器14に装着したままの状態で、これらのキャップを口部21から外すこと等ができる。
【0030】
外嵌部25が、頂壁部23と別体となっているので、例えば外嵌部25の形状に制約等を生じにくくすることが可能になり、外嵌部25を容易に形成することができる。
【0031】
外嵌部25が、表裏面が径方向を向く板状に形成されるとともに、周方向に間隔をあけて複数設けられているので、ネックリング15を外嵌部25に着脱する際に、外嵌部25を径方向に弾性変形させやすくすることが可能になり、ネックリング15を外嵌部25に容易に着脱することができる。
【0032】
次に、本発明の第2実施形態に係る吐出容器2を、図2および図3を参照しながら説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0033】
本実施形態では、外容器14の頂壁部41が、表裏面が上下方向を向く環板状に形成された頂板41aと、頂板41aの外周縁部から下方に向けて延びる筒壁41bと、を備えている。
頂板41aおよび筒壁41bは、容器軸Oと同軸に配設されている。頂板41aの下面に、連結板31が配置されている。筒壁41b内に嵌合筒32がアンダーカット嵌合されている。筒壁41bの下端開口縁、および胴部29の上端部それぞれの上下方向の位置が互いに同等になっている。
【0034】
外容器14の周壁部42は、頂壁部41より薄肉に形成された本体筒42aと、本体筒42aの内周面に当接し、剛性を有し、かつ頂壁部41から下方に向けて延びる柱部42bと、を備えている。
柱部42bのうち、径方向の内側を向く内面、および径方向の外側を向く外面はそれぞれ、筒壁41bの内周面、および筒壁41bの外周面に各別にほぼ段差なく上下方向に連なっている。柱部42bの外面は、本体筒42aの内周面に接着、若しくは溶着等されて固定されている。柱部42bの下端縁、および本体筒42aの下端開口縁それぞれの上下方向の位置は、互いに同等になっている。柱部42bは、周方向に間隔をあけて複数設けられ、複数の柱部42bの下端縁が、この吐出容器2を自立させる接地部をなしている。複数の柱部42bを周方向の全長にわたって一体に連結する補強部を設けてもよい。
【0035】
複数の柱部42bのうちの1つにおける周方向の中間部に、上下方向の全長にわたって連続して延びる突条部42cが形成されている。本体筒42aは、上下方向の全長にわたって連続して延びる一対の周端縁を有し、これらの周端縁が、突条部42cに周方向の両側から突き当てられている。つまり、突条部42cは、本体筒42aにおける一対の周端縁により周方向に挟まれている。
【0036】
外容器14は、一対の周端縁同士の間にわずかな隙間を設けつつ、シート体を容器軸O回りに丸めて形成した本体筒42aをキャビティ内にセットした状態で、頂壁部41および柱部42bを射出成形することで得ることができる。
【0037】
以上説明したように、本実施形態による吐出容器2によれば、第1実施形態の吐出容器1と同様に、樹脂の使用量を低減すること等ができる。
さらに、周壁部42が、本体筒42aの内周面に当接し、剛性を有し、かつ頂壁部41から下方に向けて延びる柱部42bを備えているので、周壁部42を容易に把持することができる。
複数の柱部42bの下端縁が、この吐出容器2を自立させる接地部をなしているので、吐出容器2の自立性を確実に向上させることができる。
【0038】
なお、本発明の技術範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0039】
外嵌部25に、係止突起25aを形成しなくてもよい。
外嵌部25の上部における径方向の内側を向く内面を、第1回り止め部26から径方向の外側に離してもよい。
【0040】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1、2 吐出容器
11 内容器
12 吐出器
13 装着キャップ
14 外容器
15 ネックリング
16 吐出孔
17 押下ヘッド
21 口部
23、41 頂壁部
24、42 周壁部
25 外嵌部
26 第1回り止め部
27 第2回り止め部
42a 本体筒
42b 柱部
図1
図2
図3