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特許7333767ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査装置及び検査方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-17
(45)【発行日】2023-08-25
(54)【発明の名称】ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査装置及び検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/89 20060101AFI20230818BHJP
   G01N 21/94 20060101ALI20230818BHJP
【FI】
G01N21/89 Z
G01N21/89 K
G01N21/94
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020060856
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021162315
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100174942
【弁理士】
【氏名又は名称】平方 伸治
(72)【発明者】
【氏名】肥後 辰年
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩平
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-034778(JP,A)
【文献】特開2017-154796(JP,A)
【文献】特開2015-137954(JP,A)
【文献】特開2011-107021(JP,A)
【文献】特開2006-078452(JP,A)
【文献】特開2004-020243(JP,A)
【文献】実開昭61-195458(JP,U)
【文献】特開2006-199312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/958
G01B 11/00 - G01B 11/30
G01N 25/00 - G01N 25/72
B65B 51/00 - B65B 51/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査装置であって、
搬送ライン上の所定の位置のケースの周りに設定された、所定の検査空間を含む画像を取得するように構成された撮像手段と、
前記撮像手段によって取得された画像に基づいて、前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成された制御装置と、
を備える、検査装置。
【請求項2】
前記ケースは、折りこみ機によって折りこまれるように構成されたフラップを含み、
前記検査空間は、前記搬送ライン上において、前記フラップにホットメルト接着剤が塗布された後に、前記折りこみ機によって前記フラップが折りこまれる位置のケースに対して設定されている、請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記撮像手段は、赤外線カメラである、請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記赤外線カメラによって取得された画像内の高温領域の面積又は高温領域の個数に基づいて、前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成された、請求項3に記載の検査装置。
【請求項5】
前記撮像手段は、可視光カメラである、請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記可視光カメラによって取得された画像内の反射領域の面積又は反射領域の個数に基づいて、前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成された、請求項5に記載の検査装置。
【請求項7】
前記ホットメルト接着剤は、紫外線によって発光する発光材を含んでおり、
前記検査装置は、前記検査空間に向けて紫外線を照射する照射装置を更に備えており、
前記制御装置は、前記可視光カメラによって取得された画像内の発光領域の面積又は発光領域の個数に基づいて、前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成された、請求項5に記載の検査装置。
【請求項8】
前記搬送ラインには、当該搬送ラインからケースを取り除くための排斥装置が設けられており、
前記制御装置は、前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したと判定した場合に、該当するケースを前記搬送ラインから取り除くように、前記排斥装置に信号を送るように構成された、請求項1~7のいずれか一項に記載の検査装置。
【請求項9】
ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査方法であって、
前記ケースを搬送ライン上の所定の位置に配置するステップと、
撮像手段によって、前記所定の位置のケースの周りに設定された所定の検査空間を含む画像を取得するステップと、
前記撮像手段によって取得された画像に基づいて、前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップと、
を備える、検査方法。
【請求項10】
前記ケースは、折りこみ機によって折りこまれるように構成されたフラップを含み、
当該検査方法は、
射出装置によって、前記フラップにホットメルト接着剤を塗布するステップと、
前記フラップにホットメルト接着剤が塗布された後に、折りこみ機によって、前記所定の位置のケースのフラップを折りこむステップと、
を更に備え、
前記検査空間は、前記搬送ライン上において、前記折りこみ機によって前記フラップが折りこまれる位置のケースに対して設定されており、
前記画像を取得するステップは、前記フラップを折りこむステップと同時に行われる、請求項9に記載の検査方法。
【請求項11】
前記撮像手段は、赤外線カメラである、請求項9又は10に記載の検査方法。
【請求項12】
前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップは、前記赤外線カメラによって取得された画像内の高温領域の面積又は高温領域の個数に基づいて実行される、請求項11に記載の検査方法。
【請求項13】
前記撮像手段は、可視光カメラである、請求項9又は10に記載の検査方法。
【請求項14】
前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップは、前記可視光カメラによって取得された画像内の反射領域の面積又は反射領域の個数に基づいて実行される、請求項13に記載の検査方法。
【請求項15】
前記ホットメルト接着剤は、紫外線によって発光する発光材を含んでおり、
前記検査方法は、照射装置によって、前記検査空間に向けて紫外線を照射するステップを備え、
前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップは、前記可視光カメラによって取得された画像内の発光領域の面積又は発光領域の個数に基づいて実行される、請求項14に記載の検査方法。
【請求項16】
前記検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したと判定した場合に、排斥装置によって、該当するケースを前記搬送ラインから取り除くステップを更に備える、請求項9~15のいずれか一項に記載の検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
段ボール等の材料から形成されるケースを接着するために、ホットメルト接着剤がしばしば使用される。このような技術分野では、ホットメルト接着剤がケースに正しく塗布されたか否かを判定するための様々な装置が提案されている。例えば、特許文献1の検査装置は、段ボールケースのフラップに塗布されるホットメルト接着剤を検査するために、赤外線カメラを備えている。この装置では、フラップに塗布されたホットメルト接着剤からの熱エネルギーが赤外線カメラによって検出される。検出された画像のホットメルト接着剤の位置に基づいて、ホットメルト接着剤がケースに正しく塗布されたか否かが検査される。
【0003】
特許文献2の検査装置は、段ボールの箱のフラップ面の形状、さらには、フラップ面に塗布されるホットメルト接着剤を検査するために、可視光源及びUV光源を備えている。また、ホットメルト接着剤は、紫外線によって発光する発光材を含んでいる。この検査装置では、フラップ面に可視光が照射され、フラップ面からの反射光が撮像手段により取得される。取得された画像のフラップ面の形状を、予め登録された基準形状と比較することによって、フラップ面の形状が検査される。また、この装置では、フラップ面に塗布されたホットメルト接着剤にUV光が照射され、UV光によって発光するホットメルト接着剤が撮像手段により取得される。取得された画像のホットメルト接着剤の大きさに基づいて、ホットメルト接着剤がケースに正しく塗布されたか否かが検査される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5386318号公報
【文献】特開2015-137954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ホットメルト接着剤がケースに適切に塗布される一方で、その一部がケースの周りの空間に飛散する場合、特許文献1,2に記載の検査装置では、飛散するホットメルト接着剤を検出することができない。ホットメルト接着剤が意図しない空間に飛散する場合、ケースの中の物品にホットメルト接着剤が付着する可能性がある。一度ケースが閉じられると、ケースの中の物品にホットメルト接着時が付着したか否かを確認するためには、ケースを再び開けなければならない。また、全てのケースの中の物品にホットメルト接着剤が付着したか否かを確認するためには、全てのケースを再び開けなければならない。この場合、オペレータの負担が増大する。
【0006】
本発明は、上記のような課題を考慮して、意図しない空間を飛散するホットメルト接着剤を検出することができる検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査装置であって、搬送ライン上の所定の位置のケースの周りに設定された、所定の検査空間を含む画像を取得するように構成された撮像手段と、撮像手段によって取得された画像に基づいて、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成された制御装置と、を備える、検査装置である。
【0008】
本開示の一態様の検査装置によれば、ケースの周りに設定された所定の検査空間を含む画像が撮像手段によって取得され、取得された画像に基づいて、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かが判定される。したがって、意図しない空間を飛散するホットメルト接着剤を検出することができる。よって、全てのケースを再び開けることなく、ホットメルト接着剤が付着した物品を含む可能性があるケースのみを識別することができる。
【0009】
ケースは、折りこみ機によって折りこまれるように構成されたフラップを含んでもよく、検査空間は、搬送ライン上において、フラップにホットメルト接着剤が塗布された後に、折りこみ機によってフラップが折りこまれる位置のケースに対して設定されていてもよい。本発明者は、鋭意研究の結果、フラップを折りこむ際に、フラップに塗布されたホットメルト接着剤の一部が、過度な折りこみ力によって飛散する場合があることを見出した。また、フラップは、ホットメルト接着剤が塗布される前に、予め少し折りこまれる場合がある。この事前の折りこみが十分でない場合、フラップに塗布されたホットメルト接着剤がフラップから下方に垂れ下がるように、重力がホットメルト接着剤に作用する。本発明者は、この状態でフラップが折りこまれる場合、フラップに塗布されたホットメルト接着剤の一部が、より飛散することを見出した。したがって、上記の構成によれば、フラップに塗布された後にフラップから飛散するホットメルト接着剤を検出することができる。
【0010】
撮像手段は、赤外線カメラであってもよい。この場合、制御装置は、赤外線カメラによって取得された画像内の高温領域の面積又は高温領域の個数に基づいて、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成されていてもよい。可視光カメラを使用する場合、背景の色(例えば、ケースの色)等の様々な要因に応じて、ホットメルト接着剤を検出することができない可能性がある。これに対して、加熱されたホットメルト接着剤は周囲の温度よりも高いため、赤外線カメラを使用する上記の構成によれば、背景の色によらず、加熱されたホットメルト接着剤を検出することができる。
【0011】
撮像手段は、可視光カメラであってもよい。この場合、制御装置は、可視光カメラによって取得された画像内の反射領域の面積又は反射領域の個数に基づいて、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成されていてもよい。代替的に、ホットメルト接着剤は、紫外線によって発光する発光材を含んでいてもよく、検査装置は、検査空間に向けて紫外線を照射する照射装置を更に備えていてもよく、制御装置は、可視光カメラによって取得された画像内の発光領域の面積又は発光領域の個数に基づいて、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するように構成されていてもよい。可視光カメラによってホットメルト接着剤からの反射光又は発光を検出することができる場合には、赤外線カメラに代えて、より一般的な可視光カメラを使用することができる。
【0012】
搬送ラインには、搬送ラインからケースを取り除くための排斥装置が設けられていてもよく、制御装置は、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したと判定した場合に、該当するケースを搬送ラインから取り除くように、排斥装置に信号を送るように構成されていてもよい。この場合、ホットメルト接着剤が付着した物品が出荷されることを防止することができる。
【0013】
本開示の他の態様は、ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査方法であって、ケースを搬送ライン上の所定の位置に配置するステップと、撮像手段によって、所定の位置のケースの周りに設定された所定の検査空間を含む画像を取得するステップと、撮像手段によって取得された画像に基づいて、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップと、を備える、検査方法である。この検査方法によれば、上記の検査装置と同様に、意図しない空間を飛散するホットメルト接着剤を検出することができる。よって、全てのケースを再び開けることなく、ホットメルト接着剤が付着した物品を含む可能性があるケースのみを識別することができる。
【0014】
ケースは、折りこみ機によって折りこまれるように構成されたフラップを含んでもよく、当該検査方法は、射出装置によって、フラップにホットメルト接着剤を塗布するステップと、フラップにホットメルト接着剤が塗布された後に、折りこみ機によって、所定の位置のケースのフラップを折りこむステップと、を更に備えてもよく、検査空間は、搬送ライン上において、折りこみ機によってフラップが折りこまれる位置のケースに対して設定されていてもよく、画像を取得するステップは、フラップを折りこむステップと同時に行われてもよい。この場合、フラップに塗布された後にフラップから飛散するホットメルト接着剤を検出することができる。
【0015】
撮像手段は、赤外線カメラであってもよい。この場合に、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップは、赤外線カメラによって取得された画像内の高温領域の面積又は高温領域の個数に基づいて実行されてもよい。この場合、背景の色によらず、加熱されたホットメルト接着剤を赤外線カメラによって検出することができる。
【0016】
撮像手段は、可視光カメラであってもよい。この場合に、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップは、可視光カメラによって取得された画像内の反射領域の面積又は反射領域の個数に基づいて実行されてもよい。代替的に、ホットメルト接着剤は、紫外線によって発光する発光材を含んでもよく、検査方法は、照射装置によって、検査空間に向けて紫外線を照射するステップを備えてもよく、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したか否かを判定するステップは、可視光カメラによって取得された画像内の発光領域の面積又は発光領域の個数に基づいて実行されてもよい。可視光カメラによってホットメルト接着剤からの反射光又は発光を検出することができる場合には、赤外線カメラに代えて、より一般的な可視光カメラを使用することができる。
【0017】
検査方法は、検査空間内をホットメルト接着剤が飛散したと判定した場合に、排斥装置によって、該当するケースを前記搬送ラインから取り除くステップを更に備えてもよい。この場合、例えば、ホットメルト接着剤が付着した物品が出荷されることを防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本開示の一態様によれば、意図しない空間を飛散するホットメルト接着剤を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る検査装置を具備する生産ラインの概略図である。
図2図2(a)はフラップにホットメルト接着剤を塗布する工程を示す。図2(b)はホットメルト接着剤が塗布されたフラップを折りこむ工程を示す。
図3】検査空間の一例を示す概略的な側面図である。
図4】検査空間の一例を示す概略的な斜視図である。
図5】撮像手段によって得られる画像の一例を示す。
図6】実施形態に係る検査方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る検査装置及び検査方法を説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺は変更されている場合がある。
【0021】
図1は、実施形態に係る検査装置10を具備する生産ライン100の概略図である。生産ライン100では、複数の物品1がケーサー2によってケースBへと包装される。例えば、物品1は、飲料容器(ペットボトル等のプラスチックボトル、缶、又は、瓶等))であることができる。物品1は、飲料以外の食品(例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、又は、一般食品等)を収容する容器であってもよい。物品1は、他の製品であってもよい。例えば、物品1が飲料を収容するプラスチックボトルである場合、物品1は、プラスチックボトルの成形機、飲料のフィラー、キャッパー、ラベラー、及び、様々な検査工程等、1つ又は複数の前工程を通った後に、ケーサー2まで搬送されてもよい(不図示)。また、物品1を含むケースBは、後工程に更に搬送されてもよい(例えば、パレタイザー)。このような生産ライン100は、搬送ラインLと、ケーサー2と、検査装置10と、排斥装置20と、を具備している。生産ライン100は、他の構成要素を更に具備していてもよい。
【0022】
例えば、搬送ラインLは、ケーサー2にシート(例えば、段ボールシート)S(又は、所定の数の列に分けられた複数の物品1)を搬送し、ケーサー2を通り、さらに、ケーサー2から後工程にケースBを搬送するように構成されている。搬送ラインLは、様々な搬送装置であることができる。例えば、搬送ラインLは、コンベア(例えば、ベルトコンベア)であってもよい。搬送ラインLは、他のタイプの搬送装置であってもよい。例えば、搬送ラインLには、他の搬送ラインNから、所定の数の列に分けられた複数の物品1(又は、シートS)が移されてもよい。本実施形態では、搬送ラインL及び搬送ラインNは、以下の制御装置12によって制御される。代替的に、他の実施形態では、搬送ラインL及び搬送ラインNは、制御装置12と通信可能な他の制御装置(不図示)によって制御されてもよい。
【0023】
ケーサー2は、複数の物品1をケースBへと包装するように構成されている。ケースBは、例えば、段ボールの箱であることができる。例えば、ケーサー2は、シートSを箱状のケースBへと組み立てつつ、複数の物品1をケースBによって包装するように構成されている。本実施形態では、ケーサー2は、制御装置12によって制御される。代替的に、他の実施形態では、ケーサー2は、制御装置12と通信可能な他の制御装置(不図示)によって制御されてもよい。
【0024】
図2(a)はフラップb12にホットメルト接着剤HMを塗布する工程を示し、図2(b)はホットメルト接着剤HMが塗布されたフラップb12を折りこむ工程を示す。図2(a)を参照して、ケースBは、上面b1と、底面b2と、一対の側面b3(片方のみ図示)と、一対の側面b4と、を有している。図1を参照して、側面b3は、搬送方向に対して平行であり、側面b4は、搬送方向に対して垂直である。図2(a)を参照して、一対の側面b4は、底面b2に対して連結されている。上面b1は、外側フラップb11と、内側フラップb12と、を含んでいる。外側フラップb11は、一対の側面b4の一方に対して連結されており、内側フラップb12は、他方に対して連結されている。外側フラップb11及び内側フラップb12は、ホットメルト接着剤HMによって互いに接着される。具体的には、図2(a)(b)を参照して、ケーサー2は、ホットメルト接着剤を射出するためのホットメルトガン(射出装置)21と、内側フラップb12を折りこむためのタッカー(折りこみ機)22と、を備えている。ケーサー2は、その他の構成要素を含むことができる。先ず、図2(a)を参照して、ケーサー2のホットメルトガン21によって、内側フラップb12の外表面にホットメルト接着剤HMが塗布される。続いて、図2(b)を参照して、ケーサー2のタッカー22によって、内側フラップb12が内向きに折りこまれる。続いて、外側フラップb11が内側フラップb12上に重なるように内向きに折りこまれ(不図示)、これによって、ホットメルト接着剤HMによって外側フラップb11と内側フラップb12とが接着される。
【0025】
図1を参照して、ケースBの側面b3の各々は、一対の外側フラップb31と、一対の内側フラップb32と、を含んでいる。一対の外側フラップb31の一方は、上面b1の外側フラップb11に対して連結されている。一対の外側フラップb31の他方は、底面b2に対して連結されている。一対の内側フラップb32は、それぞれ一対の側面b4に対して連結されている。側面b3の外側フラップb31及び内側フラップb32は、上述の上面b1の外側フラップb11及び内側フラップb12と同様に、内側フラップb32に塗布されたホットメルト接着剤によって互いに接着されることができる(不図示)。
【0026】
検査装置10は、1つ又は複数の撮像手段11a~11cと、制御装置12と、を備えている。また、選択的に、検査装置10は、照射装置13を更に備えていてもよい。検査装置10は、その他の構成要素を更に備えていてもよい。本実施形態では、ホットメルト接着剤によって接着される上面b1に対して、3つの撮像手段11a~11cが設けられている。撮像手段11a~11cの各々は、搬送ラインL上の位置P1のケースBの周りに設定された、所定の検査空間を含む画像を取得するように構成されている。
【0027】
具体的には、図3は、検査空間SPの一例を示す概略的な側面図であり、図4は、検査空間SPの一例を示す概略的な斜視図である。図3を参照して、本発明者は、鋭意研究の結果、タッカー22によってフラップb12を折りこむ際に、フラップb12に塗布されたホットメルト接着剤HMの一部が、タッカー22からの力によって飛散する場合があることを見出した。また、図3に示されるように、フラップb12は、ホットメルト接着剤HMが塗布される前に、予め少し折りこまれる。この事前の折りこみが十分でない場合、フラップb12に塗布されたホットメルト接着剤HMがフラップから下方に垂れ下がるように、重力がホットメルト接着剤HMに作用する。本発明者は、この状態でフラップb12が折りこまれる場合、フラップb12に塗布されたホットメルト接着剤HMの一部が、より飛散することを見出した。したがって、本発明者は、搬送ラインL上において、所定の位置P1のケースBに対して、すなわち、内側フラップb12にホットメルト接着剤HMが塗布された後に、タッカー22によって内側フラップb12が折りこまれる位置P1のケースBに対して、検査空間SPを設定することを着想した。具体的には、検査空間SPは、内側フラップb12の周りに(より具体的には、内側フラップb12がタッカー22によって折りこまれる側に)設定されている。なお、本開示において、ケースBの周りに設定される「検査空間」とは、ケースBの表面から離れた空間を意味し、例えば、図3の検査空間SPのように、折りこまれる前の外側フラップb11の内側にある空間も含み得ることに留意されたい。また、別の観点では、本開示において、ケースBの周りに設定される「検査空間」とは、撮像手段11a,11b,11cが画像を取得する際に、ホットメルト接着剤HMが存在することが意図されていない空間を意味する。
【0028】
図1を参照して、撮像手段11aは、ホットメルト接着剤が塗布される内側フラップb12の外表面と対面する位置から、検査空間SPを含む画像を取得するように配置されている。すなわち、撮像手段11aは、図4に示されるような検査空間SPを含む画像を取得することができる。なお、撮像手段11aによって取得される画像は、少なくとも検査空間SPを含んでいるが、この画像は、それ以外の領域(例えば、フラップb11,b12)も含んでもよい。図1を参照して、撮像手段11b,11cの各々は、内側フラップb12の折りこみ方向に対して垂直な方向から、検査空間SPを含む画像を取得するように配置されている。すなわち、撮像手段11cは、図3に示されるような検査空間SPを含む画像を取得することができる。なお、撮像手段11b,cによって取得される画像は、少なくとも検査空間SPを含んでいるが、この画像は、それ以外の領域(例えば、フラップb11,b12,b31,b32)も含んでもよい。
【0029】
撮像手段11a,11b,11cは、様々なタイプの撮像手段であることができる。例えば、ホットメルト接着剤HMからの反射光が背景と十分区別がつく場合、撮像手段11a,11b,11cは、CCD又はCMOS等を含む可視光カメラであってもよい。この場合、検査装置10は、照射装置13として、可視光を照射することができる照射装置を備えていてもよい。
【0030】
図5は、撮像手段によって得られる画像の一例を示し、撮像手段として可視光カメラが使用されている。図5に示されるように、可視光カメラは、タッカー22によって内側フラップb12が折りこまれるときに、内側フラップb12から飛散するホットメルト接着剤HMからの反射光を捉えている。この反射光を画像処理によって画像から抽出できる場合には、撮像手段として可視光カメラが使用されてもよい。
【0031】
代替的に、ホットメルト接着剤HMは、紫外線によって発光する発光材(蛍光物質)を含んでもよい。図1を参照して、この場合、検査装置10は、照射装置13として、紫外線を照射することができる照射装置を備えてもよい。この場合、撮像手段11a,11b,11cは、可視光カメラであることができ、ホットメルト接着剤HMからの発光(蛍光)を含む画像を取得する。
【0032】
代替的に、撮像手段11a,11b,11cは、赤外線カメラであってもよい。ホットメルト接着剤HMは加熱されるので、ホットメルト接着剤HMの温度は周囲の温度よりも高い。したがって、ホットメルト接着剤HMは、赤外線カメラによって検出することができる。この場合、検査装置10は、照射装置13を備えていなくてもよい。
【0033】
制御装置12は、撮像手段11a,11b,11c、照射装置13及び排斥装置20と有線で又は無線で通信可能に接続されており、これらを制御するように構成されている。制御装置12は、生産ライン100のその他の構成要素と更に通信可能に接続されていてもよい。例えば、制御装置12は、1つ又は複数のPLC(Programmable Logic Controller)、PC(Personal Computer)、サーバー、又は、タブレット等を含むことができる。例えば、制御装置12は、プロセッサ12aと、記憶装置12bと、インターフェース12cと、を含んでいる。制御装置12は、他の構成要素(例えば、表示装置(例えば、液晶ディスプレイ及び/又はタッチパネル等)、及び/又は、入力装置(例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、及び/又は、ボタン等)等)を更に含んでもよい。制御装置12の構成要素は、バス等を介して互いに接続されることができる。
【0034】
プロセッサ12aは、例えば、CPU、MPU、ASIC、LSI、DSP又はFPGAの少なくとも1つを含むことができる。プロセッサ12aは、記憶装置12bに保存されているプログラムにしたがって、様々な処理を実行するように構成されることができる。特に、プロセッサ12aは、撮像手段11a,11b,11cによって取得された画像に基づいて、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したか否かを判定するように構成されている(詳しくは後述)。
【0035】
記憶装置12bは、例えば、ハードディスク、ROM又はRAMの少なくとも1つを含むことができる。記憶装置12bは、プロセッサ12aによって実行されるプログラムを保存することができる。また、記憶装置12bは、以下に示される閾値を保存することができる。記憶装置12bは、その他の様々な情報を保存することができる。インターフェース12cは、例えば、I/Oポート等であることができる。排斥装置20は、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したと検査装置10が判定した場合に、該当するケースBを搬送ラインLから取り除くように構成されている。
【0036】
続いて、実施形態に係る検査方法について説明する。
【0037】
図6は、実施形態に係る検査方法を示すフローチャートである。図6及び図1を参照して、制御装置12のプロセッサ12aは、搬送ラインL上の位置P0において、底面b2に対して一方の側面b4が立ち上げられたシートS上に複数の物品1が配置されるように、搬送ラインL、搬送ラインN及びケーサー2に対して信号を送信する(ステップS100)。続いて、プロセッサ12aは、位置P1に、底面b2に対して他方の側面b4が立ち上げられかつ側面b3の内側フラップb32が内向きに折りこまれたケースBが配置されるように、搬送ラインL及びケーサー2に対して信号を送信する(ステップS102)。
【0038】
図2(a)及び図6を参照して、続いて、プロセッサ12aは、ホットメルトガン21によって内側フラップb12に対してホットメルト接着剤HMを塗布するように、ケーサー2に対して信号を送信する(ステップS104)。図2(b)及び図6を参照して、続いて、プロセッサ12aは、タッカー22によって内側フラップb12を内向きに折りこむように、ケーサー2に対して信号を送信する(ステップS106)。また、図3,4及び図6を参照して、プロセッサ12aは、ステップS106においてフラップb12が折りこまれている最中に、検査空間SPの画像を取得するように、撮像手段11a,11b,11cに対して信号を送信する(ステップS108)。撮像手段11a,11b,11cは、取得した画像を制御装置12に送信する。
【0039】
続いて、プロセッサ12aは、受信した画像に基づいて、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したか否かを判定する(ステップS110)。具体的には、例えば、プロセッサ12aは、画像処理(例えば、二値化処理)によって、受信した画像から検査空間SP内のホットメルト接着剤HMを抽出することができる。例えば、撮像手段11a,11b,11cが可視光カメラである場合、プロセッサ12aは、画像からホットメルト接着剤HMからの反射光を抽出するように、受信した画像の各々を二値化することができる。また、例えば、ホットメルト接着剤HMが発光材を含む場合、プロセッサ12aは、画像からホットメルト接着剤HMからの発光(蛍光)を抽出するように、受信した画像の各々を二値化することができる。また、例えば、撮像手段11a,11b,11cが赤外線カメラである場合、プロセッサ12aは、画像から高温領域を抽出するように、受信した画像の各々を二値化することができる。
【0040】
例えば、プロセッサ12aは、上記の画像処理によって抽出された反射領域、発光領域又は高温領域の面積を算出し、算出された面積が、記憶装置12bに保存されている閾値よりも大きいか否かを判定することができる。例えば、画像が、検査空間SPに加えてフラップb12も含む場合、閾値は、フラップb12に塗布されたホットメルト接着剤HMの面積と同じ(又は、ほぼ同じ)であることができる。代替的に、画像がフラップb12を含まない場合は、閾値は、例えばゼロであることができる。
【0041】
また、例えば、プロセッサ12aは、上記の画像処理によって抽出された反射領域、発光領域又は高温領域の個数を算出し、算出された個数が、記憶装置12bに保存されている閾値よりも大きいか否かを判定することができる。例えば、画像が、検査空間SPに加えてフラップb12も含む場合、閾値は、フラップb12においてホットメルト接着剤HMが塗布された箇所の数と同じであることができる。代替的に、画像がフラップb12を含まない場合は、閾値は、例えばゼロであることができる。例えば、プロセッサ12aは、撮像手段11a,11b,11cによって取得された画像のうちの少なくとも1つにおける反射領域、発光領域又は高温領域の個数又は面積が閾値よりも大きい場合には、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したと判断してもよい。
【0042】
図1及び図6を参照して、ステップS110において、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散しなかったと判定された場合、プロセッサ12aは、位置P2において、外側フラップb11が内側フラップb12上に重なるように折りこまれて、ホットメルト接着剤HMによって外側フラップb11と内側フラップb12とが接着されるように、ケーサー2及び搬送ラインLに信号を送信する(S112)。
【0043】
続いて、プロセッサ12aは、上記と同様に、ホットメルト接着剤によって側面b3の外側フラップb31と内側フラップb32とが接着されるように、ケーサー2及び搬送ラインLに信号を送信し(S114)、一連の動作は終了する。ケースBは、後工程に更に搬送されてもよい。
【0044】
ステップS110において、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したと判定された場合、プロセッサ12aは、ステップS112と同様に、外側フラップb11が内側フラップb12上に重なるように折りこまれて、ホットメルト接着剤HMによって外側フラップb11と内側フラップb12とが接着されるように、ケーサー2及び搬送ラインLに信号を送信する(S116)。続いて、プロセッサ12aは、ステップS114と同様に、ホットメルト接着剤によって側面b3の外側フラップb31と内側フラップb32とが接着されるように、ケーサー2及び搬送ラインLに信号を送信する(S118)。続いて、プロセッサ12aは、該当するケースBを搬送ラインLから取り除くように、排斥装置20に信号を送信し(S120)、一連の動作は終了する。例えば、オペレータは、取り除かれたケースBを確認し、全ての物品1にホットメルト接着剤HMが付着していない場合には、ケースBを搬送ラインLに戻してもよい。また、上記の実施形態では、排斥装置20は、上面b1及び側面b3が閉じられた後に(ステップS116,S118)、該当するケースBを搬送ラインLから取り除くように配置されている。しかしながら、他の実施形態では、排斥装置20は、上面b1及び側面b3を閉じることなく(ステップS116,S118を実施することなく)、該当するケースBを搬送ラインLから取り除くように配置されていてもよい。
【0045】
以上のような実施形態に係る検査装置10及び検査方法によれば、ケースBの周りに設定された検査空間SPを含む画像が撮像手段11a,11b,11cによって取得され、取得された画像に基づいて、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したか否かが判定される。したがって、意図しない空間を飛散するホットメルト接着剤を検出することができる。よって、全てのケースBを再び開けることなく、ホットメルト接着剤HMが付着した物品1を含む可能性があるケースBのみを識別することができる。
【0046】
また、検査装置10及び検査方法によれば、ケースBは、タッカー22によって折りこまれるように構成された内側フラップb12を含んでおり、検査空間SPは、搬送ラインL上において、内側フラップb12にホットメルト接着剤HMが塗布された後に、タッカー22によって内側フラップb12が折りこまれる位置のケースBに対して設定されている。上記のように、内側フラップb12を折りこむ際に、内側フラップb12に塗布されたホットメルト接着剤HMの一部が、タッカー22からの過度な力によって(又は、内側フラップb12の不十分な事前の折りこみに起因して)飛散する場合があるため、上記の構成によれば、内側フラップb12に塗布された後に内側フラップb12から飛散するホットメルト接着剤HMを検出することができる。
【0047】
また、撮像手段11a,11b,11cが赤外線カメラである場合、制御装置12は、赤外線カメラによって取得された画像内の高温領域の面積又は高温領域の個数に基づいて、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したか否かを判定することができる。この場合、背景の色によらず、加熱されたホットメルト接着剤HMを検出することができる。
【0048】
また、撮像手段11a,11b,11cが可視光カメラである場合、制御装置12は、可視光カメラによって取得された画像内の反射領域の面積又は反射領域の個数に基づいて、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したか否かを判定することができる。また、ホットメルト接着剤HMが紫外線によって発光する発光材を含んでおり、かつ、検査装置10が検査空間SPに向けて紫外線を照射する照射装置13を更に備えている場合、制御装置12は、可視光カメラによって取得された画像内の発光領域の面積又は発光領域の個数に基づいて、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したか否かを判定することができる。可視光カメラによってホットメルト接着剤HMからの反射光又は発光を検出することができる場合には、赤外線カメラに代えて、より一般的な可視光カメラを使用することができる。
【0049】
また、上記の実施形態によれば、搬送ラインLには、搬送ラインLからケースBを取り除くための排斥装置20が設けられており、制御装置12は、検査空間SP内をホットメルト接着剤HMが飛散したと判定した場合に、該当するケースBを搬送ラインLから取り除くように、排斥装置20に信号を送るように構成されている。したがって、例えば、ホットメルト接着剤HMが付着した物品1が出荷されることを防止することができる。
【0050】
ホットメルト接着剤によって接着されるケースのための検査装置及び検査方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者であれば、上記の実施形態の様々な変形が可能であることを理解するだろう。また、当業者であれば、上記の動作は、上記の順番で実施される必要はなく、矛盾が生じない限り、他の順番で実施可能であることを理解するだろう。
【0051】
例えば、上記の実施形態では、検査装置10は、上面b1の内側フラップb12に塗布されたホットメルト接着剤HMが、内側フラップb12から飛散することを検出するように構成されている。追加的に又は代替的に、検査装置10は、側面b3の内側フラップb32に塗布されたホットメルト接着剤HMが、内側フラップb32から飛散することを検出するように構成されていてもよい。
【0052】
また、上記の実施形態では、検査装置10は、内側フラップb12に既に塗布されたホットメルト接着剤HMが、内側フラップb12から飛散することを検出するように構成されている。追加的に又は代替的に、検査装置10は、ホットメルトガン21から射出されるときに、ホットメルト接着剤HMが内側フラップb12に塗布されずに意図しない空間(検査空間)を飛散することを検出するように構成されていてもよい。この場合、例えば、検査装置10は、ホットメルトガン21から内側フラップb12に対してホットメルト接着剤を塗布するときに(ステップS104)、検査空間SPの画像を取得するように(ステップS108)、撮像手段11a,11b,11cに対して信号を送信してもよい。
【符号の説明】
【0053】
10 検査装置
11a,11b,11c 撮像手段
12 制御装置
13 照射装置
20 排斥装置
21 ホットメルトガン(射出装置)
22 タッカー(折りこみ機)
B ケース
b11 上面の外側フラップ
b12 上面の内側フラップ
b31 側面の外側フラップ
b32 側面の内側フラップ
HM ホットメルト接着剤
L 搬送ライン
P1 所定の位置
SP 検査空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6