(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-17
(45)【発行日】2023-08-25
(54)【発明の名称】バブルジェットヘッドを含むエアロゾル送達デバイス及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/48 20200101AFI20230818BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20230818BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20230818BHJP
【FI】
A24F40/48
A24F40/46
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2021128778
(22)【出願日】2021-08-05
(62)【分割の表示】P 2019148741の分割
【原出願日】2014-10-29
【審査請求日】2021-08-30
(32)【優先日】2013-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・アラン・ブラマー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ジャクソン
(72)【発明者】
【氏名】ナイジェル・ジョン・フリン
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ティー・ハント
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ベンソン・シアーズ
(72)【発明者】
【氏名】デニス・リー・ポッター
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05666977(US,A)
【文献】特許第3325028(JP,B2)
【文献】国際公開第2012/129812(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/48
A24F 40/46
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側胴体と、
前記外側胴体内の液体貯蔵部と、
前記外側胴体の少なくとも一部分を通る気流路と、
前記外側胴体内に複合組立体として配置された気化チャンバ
を形成する複数の壁部およびバブルジェットユニットを備える当該複合組立体であって、前記複合組立体の第1の部分に、前記液体貯蔵部から液体を受容するように構成され、且つ、液体が気化され前記気流路に提供される、前記複合組立体の第2の部分に液体を分注するように構成される、当該複合組立体と、を備える、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
前記複合組立体が、前記液体貯蔵部に連結される、請求項1に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
前記複合組立体の第1の部分が、前記バブルジェットユニットである、請求項1に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
前記複合組立体の第1の部分が、1つ以上の排出要素を含む、請求項1に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
前記複合組立体の第1の部分が、前記複合組立体の第2の部分に分注するために前記液体貯蔵部から液体を通過させる1つ以上の液体チャネルを画定する、請求項4に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
前記1つ以上の排出要素が、前記1つ以上の液体チャネル内に位置付けられる、請求項5に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
前記1つ以上の排出要素が、前記複合組立体の第2の部分に液滴として液体を分注するように構成される、請求項4に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
前記1つ以上の排出要素が、1つ以上の加熱器を備える、請求項7に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
前記複合組立体が、第1の部分から第2の部分へ液滴を通過させるように構成される、1つ以上のノズルを備える、請求項7に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
前記1つ以上の液体チャネル内の前記1つ以上の排出要素の位置付けが、前記1つ以上の液体チャネルを通して前記液体貯蔵部から液体を導くこと、及び前記複合組立体の第2の部分に液体を排出することの両方に、効果を有する、請求項6に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
前記複合組立体の第2の部分が、前記気化チャンバを画定する、請求項1に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
前記複合組立体の第2の部分が、前記気化チャンバ内に位置付けられる1つ以上の気化要素を備え、前記1つ以上の気化要素が、前記複合組立体の第1の部分から分注される液体を気化するように構成される、請求項11に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
前記1つ以上の気化要素が、1つ以上の加熱要素を備える、請求項12に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項14】
前記複合組立体が、エアロゾルまたは蒸気を出すための気化チャンバからの1つ以上の出口を備える、請求項11に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項15】
前記複合組立体が、1つ以上の
マイクロヒータを備える、請求項1に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項16】
前記複合組立体が、電源と電気的に接続されるように構成される、請求項1に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項17】
外側胴体と、
前記外側胴体内の液体貯蔵部と、
前記外側胴体の少なくとも一部分を通る気流路と、
基材内に画定された複合組立体であって、気化チャンバおよびバブルジェットユニットを備える当該複合組立体として前記外側胴体内に配置された、当該複合組立体と、を備え、
前記複合組立体が、
前記液体貯蔵部から液体を通過させる1つ以上の液体チャネルを含み、且つ、1つ以上の排出要素を含む、第1の部分と、
1つ以上の気化要素を含む、第2の部分と、
第1の部分から第2の部分に開口する1つ以上のノズルと、
第2の部分から前記気流路への1つ以上の出口と、を備える、
エアロゾル送達デバイス。
【請求項18】
前記複合組立体が、前記液体貯蔵部に連結される、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項19】
前記複合組立体の第1の部分が、前記バブルジェットユニットである、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項20】
前記1つ以上の排出要素が、1つ以上の加熱器を備える、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項21】
前記1つ以上の排出要素が、前記1つ以上の液体チャネル内に位置付けられており、該1つ以上の排出要素が、前記1つ以上の液体チャネルを通して前記液体貯蔵部から液体を導くこと、及び前記1つ以上のノズルを通して前記複合組立体の第2の部分に液体を排出することの両方に、効果を有する、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項22】
前記1つ以上の排出要素が、前記1つ以上のノズルを通して液滴として液体を分注するように構成される、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項23】
前記1つ以上の気化要素が、液体の液滴を気化するように構成される、請求項22に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項24】
前記1つ以上の気化要素が、1つ以上の加熱要素を備える、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項25】
前記複合組立体が、1つ以上の
マイクロヒータを備える、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【請求項26】
前記複合組立体が、電源と電気的に接続されるように構成される、請求項17に記載の前記エアロゾル送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品等のエアロゾル送達デバイスに関し、より具体的には、エアロゾルの生成のために電気的に生成された熱を利用するエアロゾル送達デバイス(例えば、一般に電子タバコと称される喫煙物品)に関する。エアロゾル前駆体組成物を噴霧器に送達するための機構を含むエアロゾル送達デバイスが提供される。喫煙物品は、気化してヒトが消費するための吸入可能なエアロゾルを形成することができる、タバコから作製されるか、またはそれに由来するか、あるいは別様にタバコを組み込む材料を組み込む、エアロゾル前駆体を加熱するように構成され得る。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙デバイスが、使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、長年の間提案されている。これらのデバイスの多くは、称されるところによれば、タバコの燃焼から生じる相当量の不完全燃焼生成物及び熱分解産物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙と関連付けられる知覚を提供するように設計されている。そのために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、あるいはタバコの著しい程度の燃焼を伴わずに紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の知覚を提供することを試みる、数多くの喫煙製品、風味生成器、及び薬用吸入器が提案されている。例えば、Robinsonらへの米国特許第7,726,320号、ならびにGriffith,Jr.らへの米国特許公開第2013/0255702号及びSearsらへの同第2014/0096781号に記載されている背景技術に示される、様々な代替的な喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び発熱源を参照されたい(これらの特許及び特許公開は、参照により本明細書に組み込まれる)。また、例えば、2014年2月3日出願のBlessらへの米国特許出願第14/170,838号においてブランド名及び販売元によって参照されている、様々な種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び電動発熱源も参照されたい(この特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる)。
【0003】
しかしながら、向上した機能性を有するエアロゾル送達デバイスを提供することが望ましくあり得る。この点で、エアロゾル前駆体組成物の噴霧器への送達を改善することが望ましくあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願第14/170,838号
【発明の概要】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達システムに関する。かかるシステムは、電力源によって生成される熱の結果としてエアロゾルを生成し、かつ使用者の口内に吸引されるよう意図されるエアロゾルを送達する能力を有する。電子タバコとして一般に知られているか、あるいは電子タバコとして特徴付けられるデバイスによって喫煙者に提供されるもの等の、エアロゾル形態のタバコ成分を提供するエアロゾル送達システムが特に注目される。本明細書で使用する場合、用語「エアロゾル」は、可視であるか否かにかかわらず、及び「煙様」であると見なされ得る形態のものであるか否かにかかわらず、ヒトによる吸入に好適な形態または種類の蒸気、ガス、及びエアロゾルを含むことが意図される。
【0006】
エアロゾル前駆体組成物を噴霧器に送達するための機構の様々な実施形態が提供される。これらの機構は、以下に記載されるように、バブルジェットヘッドを含み得る。本明細書に記載されるように、バブルジェットヘッドは、流体に圧力を適用し、そこから流体の1つ以上の液滴を排出する、流体(例えば、エアロゾル前駆体組成物)を加熱して蒸気泡を生成するように構成された構成要素である。バブルジェットヘッドは、ウェハ、基材、もしくは収容部内に収容されるか、またはそれらによって画定され得る、入口(例えば、前駆体入口)、排出加熱要素、及びノズル(例えば、前駆体ノズル)を含むものとして定義され得る。
【0007】
一態様では、エアロゾル送達デバイスが提供される。本エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物で少なくとも部分的に充填された貯蔵部を含み得る。更に、本エアロゾル送達デバイスは、貯蔵部と流体連通するバブルジェットヘッドを含み得る。バブルジェットヘッドは、貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注するように構成され得る。加えて、本エアロゾル送達デバイスは、バブルジェットヘッドにより分注されたエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成された噴霧器を含み得る。バブルジェットヘッド及び噴霧器は、互いに固定連結され得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、本エアロゾル送達デバイスは、外側胴体、及び外側胴体内に受容される収容部を更に含み得る。バブルジェットヘッド及び噴霧器は、収容部を介して互いに固定連結され得る。バブルジェットヘッドは、1つ以上のスペーサを介して噴霧器に連結され得る。更に、バブルジェットヘッド及び噴霧器は、フレキシブル回路を介して電気的に連結され得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、噴霧器は、収容部と、収容部に連結された気化加熱要素と、収容部に連結され、かつそれを支持するように構成された強化部材と、を含み得る。強化部材は、カットアウトを画定し得る。本エアロゾル送達デバイスは、外側胴体を追加的に含み得、噴霧器の加熱面は、外側胴体の長手方向軸に対して非ゼロ角度に配向される。
【0010】
いくつかの実施形態では、本エアロゾル送達デバイスは、外側胴体を含み得る。噴霧器の加熱面は、外側胴体の長手方向軸に対して実質的に平行に配向されてもよい。バブルジェットヘッドは、噴霧器の加熱面に対して実質的に垂直にエアロゾル前駆体組成物を排出するように構成され得る。噴霧器の加熱面は、非平面的であってよい。噴霧器の加熱面は、実質的に円錐状であってもよい。噴霧器の加熱面は、テクスチャ加工されていてもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、貯蔵部は、エアロゾル前駆体組成物をバブルジェットヘッドに導くように構成された貯蔵部基材を含み得る。バブルジェットヘッドは、貯蔵部の遠位端に連結され得る。バブルジェットヘッドは、貯蔵部の側面に連結されてもよい。バブルジェットヘッド及び噴霧器は、貯蔵部と吸い口との間に位置付けられ得る。あるいは、貯蔵部が、吸い口と噴霧器及びバブルジェットヘッドとの間に位置付けられてもよい。本エアロゾル送達デバイスは、基部を備えるカートリッジと、連結器を備える制御体とを更に含み得る。基部は、連結器に係合して、カートリッジと制御体との間の機械的及び電気的接続を提供するように構成され得る。
【0012】
追加的な一態様では、分注器/噴霧器複合組立体が提供される。分注器/噴霧器複合組立体は、収容部と、貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注するように構成された排出加熱要素を含むバブルジェットヘッドと、バブルジェットヘッドにより分注されたエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成された気化加熱要素を含む噴霧器と、を含み得る。バブルジェットヘッド及び噴霧器は、収容部を介して互いに連結され得る。収容部は、エアロゾル送達デバイスの外側胴体内に受容されるように構成され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、バブルジェットヘッドは、前駆体入口及び前駆体ノズルを更に含み得る。噴霧器は、エアロゾル出口を更に含み得る。エアロゾル出口の面積は、前駆体ノズルの面積よりも大きくてよい。排出加熱要素の熱質量は、気化加熱要素の熱質量未満であり得る。排出加熱要素、前駆体ノズル、及び気化加熱要素は、軸方向に整列され得る。収容部は、前駆体入口、前駆体ノズル、及びエアロゾル出口のうちの少なくとも1つを画定し得る。
【0014】
追加的な一態様では、エアロゾル送達デバイスが提供される。本エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物で少なくとも部分的に充填された貯蔵部を含み得る。更に、本エアロゾル送達デバイスは、貯蔵部と流体連通する前駆体入口を含む収容部と、排出加熱要素と、前駆体ノズルと、を含み得る。排出加熱要素は、前駆体入口を通して受容されたエアロゾル前駆体組成物を、前駆体ノズルを通して排出するように構成され得る。加えて、本エアロゾル送達デバイスは、収容部から分注されたエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成された噴霧器を含み得る。排出加熱要素及び噴霧器は、互いに固定連結され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、噴霧器は、収容部内に受容され得、収容部及び貯蔵部は、外側胴体内に受容され得る。別の実施形態では、収容部は、1つ以上のスペーサを介して噴霧器に連結され得る。収容部及び噴霧器は、フレキシブル回路を介して電気的に連結され得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、噴霧器は、噴霧器収容部と、収容部に連結された気化加熱要素と、収容部に連結され、かつそれを支持するように構成された強化部材と、を含み得る。強化部材は、カットアウトを画定し得る。本エアロゾル送達デバイスは、外側胴体を追加的に含み得、噴霧器の加熱面は、外側胴体の長手方向軸に対して非ゼロ角度に配向され得る。別の実施形態では、噴霧器の加熱面は、外側胴体の長手方向軸に対して実質的に平行に配向されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、前駆体ノズルは、噴霧器の加熱面に対して実質的に垂直にエアロゾル前駆体組成物を排出するように構成され得る。噴霧器の加熱面は、非平面的であってよい。噴霧器の加熱面は、実質的に円錐状であってもよい。噴霧器の加熱面は、テクスチャ加工されていてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、貯蔵部は、エアロゾル前駆体組成物を前駆体入口に導くように構成された貯蔵部基材を含み得る。収容部は、貯蔵部の遠位端に連結され得る。別の実施形態では、収容部は、貯蔵部の側面に連結されてもよい。収容部及び噴霧器は、貯蔵部と吸い口との間に位置付けられ得る。別の実施形態では、貯蔵部が、吸い口と噴霧器及び収容部との間に位置付けられてもよい。本エアロゾル送達デバイスは、基部を含むカートリッジと、連結器を含む制御体とを追加的に含み得る。基部は、連結器に係合して、カートリッジと制御体との間の機械的及び電気的接続を提供するように構成され得る。
【0019】
追加的な一態様では、分注器/噴霧器複合組立体が提供される。分注器/噴霧器複合組立体は、収容部と、貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注するように構成された排出加熱要素と、排出加熱要素により分注されたエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成された気化加熱要素と、を含み得る。排出加熱要素及び気化加熱要素は、収容部内に受容され得、収容部は、エアロゾル送達デバイスの外側胴体内に受容されるように構成され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体は、前駆体入口、前駆体ノズル、気化加熱要素、及びエアロゾル出口を追加的に含み得る。エアロゾル出口の面積は、前駆体ノズルの面積よりも大きくてよい。排出加熱要素の熱質量は、気化加熱要素の熱質量未満であり得る。排出加熱要素、前駆体ノズル、及び気化加熱要素は、軸方向に整列され得る。収容部は、前駆体入口、前駆体ノズル、及びエアロゾル出口のうちの少なくとも1つを画定し得る。
【0021】
追加的な一態様では、エアロゾル送達デバイスにおけるエアロゾル化のための方法が提供される。本方法は、電源を含む制御体から貯蔵部を含むカートリッジを通して気流を導くことを含み得る。本方法は、前駆体入口、排出加熱要素、及び前駆体ノズルを介して貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注することを追加的に含み得る。本方法は、貯蔵部から分注されたエアロゾル前駆体組成物を噴霧器で加熱する(例えば、気化する)ことを更に含み得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を分注すること、及びエアロゾル前駆体組成物を加熱することは、電源から排出加熱要素及び噴霧器に電力を独立して適用することを含み得る。エアロゾル前駆体組成物を分注すること、及びエアロゾル前駆体組成物を加熱することは、排出加熱要素に電力を適用した後に噴霧器に電力を導くことを含み得る。本方法は、エアロゾル前駆体組成物を分注する前に、エアロゾル前駆体組成物を排出加熱要素で予熱することを追加的に含み得る。更に、本方法は、エアロゾル前駆体組成物の温度を検出することを含み得、エアロゾル前駆体組成物を予熱することは、エアロゾル前駆体組成物を所望の温度まで予熱することを含む。エアロゾル前駆体組成物を予熱することは、エアロゾル前駆体組成物を分注することと比較して相対的により小さなパルス幅またはパルス振幅の電力を排出加熱要素に適用することを含み得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器で加熱することは、エアロゾル前駆体組成物を気化加熱要素で加熱することを含み得る。
【0023】
追加的な一態様では、エアロゾル送達デバイスにおけるエアロゾル化のための方法が提供される。本方法は、電源を備える制御体から貯蔵部を含むカートリッジを通して気流を導くことを含み得る。更に、本方法は、バブルジェットヘッドを介して貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注することを含み得る。加えて、本方法は、バブルジェットヘッドにより貯蔵部から分注されたエアロゾル前駆体組成物を噴霧器で加熱することを含み得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を分注すること、及びエアロゾル前駆体組成物を加熱することは、電源からバブルジェットヘッド及び噴霧器に電力を独立して適用することを含み得る。エアロゾル前駆体組成物を分注すること、及びエアロゾル前駆体組成物を加熱することは、バブルジェットヘッドに電力を適用した後に噴霧器に電力を導くことを含み得る。本方法は、エアロゾル前駆体組成物を分注する前に、エアロゾル前駆体組成物をバブルジェットヘッドで予熱することを追加的に含み得る。更に、本方法は、エアロゾル前駆体組成物の温度を検出することを含み得る。エアロゾル前駆体組成物を予熱することは、エアロゾル前駆体組成物を所望の温度まで予熱することを含み得る。エアロゾル前駆体組成物を予熱することは、エアロゾル前駆体組成物を分注することと比較して相対的により小さなパルス幅またはパルス振幅の電力をバブルジェットヘッドに適用することを含み得る。
【0025】
本発明は、以下の実施形態を含むが、これらに限定されない。
【0026】
実施例1:
エアロゾル前駆体組成物で少なくとも部分的に充填された貯蔵部と、
貯蔵部と流体連通するバブルジェットヘッドであって、貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注するように構成される、バブルジェットヘッドと、
バブルジェットヘッドから分注されるエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成された噴霧器と、を備え、バブルジェットヘッド及び噴霧器が、互いに固定連結される、エアロゾル送達デバイス。
【0027】
実施例2:外側胴体、及び外側胴体内に受容される収容部を更に備え、
バブルジェットヘッド及び噴霧器が、収容部を介して互いに固定連結される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0028】
実施例3:バブルジェットヘッドが、1つ以上のスペーサを介して噴霧器に連結される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0029】
実施例4:バブルジェットヘッド及び噴霧器が、フレキシブル回路を介して電気的に連結される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0030】
実施例5:噴霧器が、収容部と、収容部に連結された気化加熱要素と、収容部に連結され、かつそれを支持するように構成された強化部材と、を備える、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0031】
実施例6:強化部材が、カットアウトを画定する、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0032】
実施例7:外側胴体を更に備え、噴霧器の加熱面が、外側胴体の長手方向軸に対して非ゼロ角度に配向される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0033】
実施例8:外側胴体を更に備え、噴霧器の加熱面が、外側胴体の長手方向軸に対して実質的に平行に配向される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0034】
実施例9:バブルジェットヘッドが、噴霧器の加熱面に対して実質的に垂直にエアロゾル前駆体組成物を排出するように構成される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0035】
実施例10:噴霧器の加熱面が非平面的である、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0036】
実施例11:噴霧器の加熱面が実質的に円錐状である、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0037】
実施例12:噴霧器の加熱面がテクスチャ加工されている、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0038】
実施例13:貯蔵部が、エアロゾル前駆体組成物をバブルジェットヘッドに導くように構成された貯蔵部基材を備える、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0039】
実施例14:バブルジェットヘッドが、貯蔵部の遠位端に連結される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0040】
実施例15:バブルジェットヘッドが、貯蔵部の側面に連結される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0041】
実施例16:バブルジェットヘッド及び噴霧器が、貯蔵部と吸い口との間に位置付けられる、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0042】
実施例17:貯蔵部が、吸い口と噴霧器及びバブルジェットヘッドとの間に位置付けられる、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0043】
実施例18:基部を備えるカートリッジと、連結器を備える制御体とを更に備え、基部が、連結器に係合してカートリッジと制御体との間の機械的及び電気的接続を提供するように構成される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル送達デバイス。
【0044】
実施例19:
収容部と、
貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注するように構成された排出加熱要素を備えるバブルジェットヘッドと、
バブルジェットヘッドにより分注されたエアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成された気化加熱要素を備える噴霧器と、を備え、
バブルジェットヘッド及び噴霧器が、収容部を介して互いに連結され、
収容部が、エアロゾル送達デバイスの外側胴体内に受容されるように構成される、分注器/噴霧器複合組立体。
【0045】
実施例20:排出加熱要素の熱質量が、気化加熱要素の熱質量未満である、先行または後続の実施形態のいずれかに記載の分注器/噴霧器複合組立体。
【0046】
実施例21:バブルジェットヘッドが、前駆体入口及び前駆体ノズルを更に備え、
噴霧器が、エアロゾル出口を更に備える、先行または後続の実施形態のいずれかに記載の分注器/噴霧器複合組立体。
【0047】
実施例22:エアロゾル出口の面積が、前駆体ノズルの面積よりも大きい、先行または後続の実施形態のいずれかに記載の分注器/噴霧器複合組立体。
【0048】
実施例23:排出加熱要素、前駆体ノズル、及び気化加熱要素が、軸方向に整列される、先行または後続の実施形態のいずれかに記載の分注器/噴霧器複合組立体。
【0049】
実施例24:収容部が、前駆体入口、前駆体ノズル、及びエアロゾル出口のうちの少なくとも1つを画定する、先行または後続の実施形態のいずれかに記載の分注器/噴霧器複合組立体。
【0050】
実施例25:エアロゾル送達デバイスにおけるエアロゾル化のための方法であって、
電源を備える制御体から貯蔵部を備えるカートリッジを通して気流を導くことと、
バブルジェットヘッドを介して貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注することと、
バブルジェットヘッドにより貯蔵部から分注されたエアロゾル前駆体組成物を噴霧器で加熱することと、を含む、方法。
【0051】
実施例26:エアロゾル前駆体組成物を分注すること、及びエアロゾル前駆体組成物を加熱することが、電源からバブルジェットヘッド及び噴霧器に電力を独立して適用することを含む、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル化方法。
【0052】
実施例27:エアロゾル前駆体組成物を分注すること、及びエアロゾル前駆体組成物を加熱することが、バブルジェットヘッドに電力を適用した後に噴霧器に電力を導くことを含む、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル化方法。
【0053】
実施例28:エアロゾル前駆体組成物を分注する前に、エアロゾル前駆体組成物をバブルジェットヘッドで予熱することを更に含む、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル化方法。
【0054】
実施例29:エアロゾル前駆体組成物の温度を検出することを更に含み、エアロゾル前駆体組成物を予熱することが、エアロゾル前駆体組成物を所望の温度まで予熱することを含む、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル化方法。
【0055】
実施例30:エアロゾル前駆体組成物を予熱することが、エアロゾル前駆体組成物を分注することと比較して相対的により小さなパルス幅またはパルス振幅の電力をバブルジェットヘッドに適用することを含む、先行または後続の実施形態のいずれかに記載のエアロゾル化方法。
【0056】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の発明を実施するための形態を、下で簡潔に説明する添付の図面と併せて読むことで明らかとなるであろう。本発明は、上記の実施形態のうちの2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の任意の組み合わせ、及び本開示に記載する任意の2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の特徴または要素の組み合わせを、かかる特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているか否かにかかわらず、含む。本開示は、開示される本発明の任意の分離可能な特徴または要素が、その様々な態様及び実施形態のいずれにおいても、文脈が別途明確に規定しない限り、組み合わせ可能であることを意図するとして見なされるべきであるように、総合的に読み取られることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
このように、本開示を前述の概括的な用語で説明したので、ここで添付の図面を参照するが、これらは必ずしも一定の縮尺ではない。
【0058】
【
図1】本開示の例示的な一実施形態に従う、制御体の分解図を示す。
【
図2】本開示の例示的な一実施形態に従う、標準的バブルジェットヘッドを備える分注器/噴霧器複合組立体を含むエアロゾル送達デバイスの分解図を示す。
【
図3】本開示の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスを通る気流を示す、
図2のエアロゾル送達デバイスを通る修正された断面図を示す。
【
図4】本開示の例示的な一実施形態に従う、
図2のエアロゾル送達デバイスの分注器/噴霧器複合組立体を通る修正された断面図を示す。
【
図5】本開示の例示的な一実施形態に従う、分注器/噴霧器複合組立体及び貯蔵部において
図2のエアロゾル送達デバイスを通る修正された斜視断面図を示す。
【
図6】本開示の例示的な一実施形態に従う、蒸気の生成を示す、
図2のエアロゾル送達デバイスを通る修正された断面図を示す。
【
図7】本開示の例示的な一実施形態に従う、一体型の分注器/噴霧器複合組立体を含むエアロゾル送達デバイスの追加的な一実施形態を通る断面図を示す。
【
図8】本開示の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスを通る気流を示す、
図7のエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図9】本開示の例示的な一実施形態に従う、
図7のエアロゾル送達デバイスの分注器/噴霧器複合組立体を通る断面図を示す。
【
図10】本開示の例示的な一実施形態に従う、
図7のエアロゾル送達デバイスの分注器/噴霧器複合組立体を通る拡大断面図を示す。
【
図11】本開示の例示的な一実施形態に従う、蒸気の生成を示す、
図7のエアロゾル送達デバイスを通る部分断面図を示す。
【
図12】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、フレキシブル回路を含む分注器/噴霧器複合組立体を含むエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図13】本開示の例示的な一実施形態に従う、分注器/噴霧器複合組立体において
図12のエアロゾル送達デバイスを通る拡大部分断面図を示す。
【
図14】本開示の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスを通る気流を示す、
図12のエアロゾル送達デバイスを通る修正された断面図を示す。
【
図15】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスが一体型の分注器/噴霧器複合組立体を含むことを除いては
図12のエアロゾル送達デバイスと実質的に同様である、エアロゾル送達デバイスを通る部分断面図を示す。
【
図16】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、貯蔵部と吸い口との間に位置付けられた、分注器/噴霧器複合組立体を含むエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図17】本開示の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスを通る気流を示す、
図16のエアロゾル送達デバイスを通る拡大部分断面図を示す。
【
図18】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、貯蔵部の側面に連結された分注器/噴霧器複合組立体を含むエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図19】本開示の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスを通る気流を示す、
図18のエアロゾル送達デバイスの修正された拡大部分断面図を示す。
【
図20】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、バブルジェットヘッド及び噴霧器のそれぞれの排出面及び加熱面が、エアロゾル送達デバイスの長手方向軸に対して非ゼロ角度に配向されている、エアロゾル送達デバイスの部分概略図を示す。
【
図21】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、気流が中央を通って発生する、分注器/噴霧器複合組立体を含むエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図22】本開示の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスを通る気流を示す、
図21のエアロゾル送達デバイスを通る拡大断面図を示す。
【
図23】本開示の例示的な一実施形態に従う、
図21のエアロゾル送達デバイスの分注器/噴霧器複合組立体の拡大分解図を概略的に示す。
【
図24】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、内側加熱面を画定する実質的に円錐状の噴霧器の斜視図を示す。
【
図25】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、外側加熱面を画定する実質的に円錐状の噴霧器の斜視図を示す。
【
図26】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、強化部材を含む分注器/噴霧器複合組立体の分解図を示す。
【
図27】本開示の例示的な一実施形態に従う、強化部材が組立構成にある、
図26の分注器/噴霧器複合組立体の反対の図を示す。
【
図28A】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、噴霧器が小穴付き加熱面を画定する、
図26の分注器/噴霧器複合組立体の噴霧器を通る拡大断面図を示す。
【
図28B】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、噴霧器が部分的に多孔性の加熱面を画定する、
図26の分注器/噴霧器複合組立体の噴霧器を通る拡大断面図を示す。
【
図28C】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、噴霧器が完全に多孔性の加熱面を画定する、
図26の分注器/噴霧器複合組立体の噴霧器を通る拡大断面図を示す。
【
図29】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、分注器/噴霧器複合組立体が制御体内に位置付けられる、エアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図30】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、制御体、分注器及び噴霧器カートリッジ、ならびに貯蔵部カートリッジを備えるエアロゾル送達デバイスを通る断面図を示す。
【
図31】本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスにおけるエアロゾル化のための方法を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0059】
これより、本開示を、その例示的な実施形態を参照してより十分に以下に説明する。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることとなるように記載される。実際には、本開示は多くの異なる形態で実施され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすことになるように提供されている。本明細書、及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、「その(the)」は、文脈が別途明確に規定しない限り、複数変化形も含む。
【0060】
以下に記載されるように、本開示の実施形態は、エアロゾル送達システム、デバイス、及びそれらのための構成要素に関する。本開示に従うエアロゾル送達システムは、材料を加熱して(好ましくは、材料をいかなる著しい程度までも燃焼させることなく)吸入可能な物質を形成するために電気エネルギーを使用し、かかるシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式デバイスと見なされるのに十分なほど小型である物品の形態を有する。つまり、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素の使用は、エアロゾルがタバコの燃焼または熱分解の副生成物に主に起因するという意味で煙の生成をもたらさず、むしろ、これらの好ましいシステムの使用は、それらに組み込まれるある特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気の生成をもたらす。好ましい実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられ得、これらの電子タバコは、タバコ及び/またはタバコ由来の成分を組み込むことによって、エアロゾル形態でタバコ由来の成分を送達することが最も好ましい。
【0061】
ある特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、タバコのいかなる成分も任意の著しい程度に燃焼させることなく、タバコの着火及び燃焼(及びそれによるタバコ煙の吸入)で用いられる紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプを喫煙することの知覚(例えば、吸入及び吐出習慣、味または風味の種類、感覚刺激性効果、身体的感覚、使用習慣、可視のエアロゾルによって提供されるもの等の視覚的刺激等)の多くを提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品の使用者は、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を用いるのとほぼ同じように、その部品を持って使用すること、その部品によって生成されるエアロゾルを吸入するためにその部品の一端を吸うこと、選択された時間間隔で吹かすまたは吸うこと等が可能である。
【0062】
本開示のエアロゾル送達システムはまた、好適な蒸気生成物品または薬剤送達物品であるとして特徴付けられ得る。したがって、かかる物品またはデバイスは、1つ以上の物質(例えば、風味及び/または薬学的活性成分)を、吸入可能な形態または状態で提供するように適合させ得る。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(即ち、その臨界点よりも低い温度で気相である物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(即ち、ガス中の細かい固体粒子または液滴の懸濁液)であり得る。
【0063】
本開示のエアロゾル送達システムは、電源(即ち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電力放出ユニットからエアロゾル生成部品の他の構成要素への電流を制御すること等による、発熱のために供給される電力の始動、制御、調節、及び/または停止のための手段)、加熱器または発熱構成要素(例えば、「噴霧器」を提供するものとして一般に称される電気抵抗加熱要素及び関連する構成要素)、及びエアロゾル前駆体(例えば、一般的には、「スモークジュース(smoke juice)」、「Eリキッド(e-liquid)」、及び「Eジュース(e-juice)」として一般に称される成分等の、十分な熱が適用されるとエアロゾルを生む能力のある液体である組成物)、ならびにエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸うことを可能にする吸い口領域または先端(例えば、使用者によって吸われると、生成されたエアロゾルがそこから引き出され得るように、エアロゾル生成部品を通る画定された気流路)のうちのある組み合わせを備えることが最も好ましい。
【0064】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のより具体的な形式、構成、及び配列は、以下に提供される更なる開示の観点から明白となるであろう。加えて、様々なエアロゾル送達システムの構成要素の選択及び配列は、本開示の背景技術の節において言及した代表的な製品等の、市販されている電子エアロゾル送達デバイスを検討した上で理解することができる。
【0065】
エアロゾル送達デバイス内の構成要素の配置は様々であり得る。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、使用者へのエアロゾルの送達を最大化するように使用者の口元に対して近位に位置付けられるように構成され得る、物品の端部の近傍に(例えば、ある特定の状況では、交換可能及び使い捨てであり得るカートリッジ内に)配置され得る。しかしながら、他の構成例が排除されるわけではない。概して、構成要素は、加熱要素からの熱がエアロゾル前駆体組成物(ならびに使用者に送達するために同様に提供され得る1つ以上の風味剤、薬剤等)を揮発させ、使用者に送達するためのエアロゾルを形成し得るように、互いに対して構成され得る。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、消費者による吸入に好適な物理的形態でエアロゾルが形成、放出、または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出された(released)への言及が、形成する(form)または生成する(generate)、形成している(forming)または生成している(generating)、形成する(forms)または生成する(generates)、及び形成された(formed)または生成された(generated)を含むように、置き換え可能であることを意味することに留意されたい。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾル、またはこれらの混合物の形態で放出される。
【0066】
エアロゾル送達デバイスは、電池または他の電力源を組み込んで、加熱器への電力供給、制御システムへの電力供給、インジケータへの電力供給等、物品に様々な機能性を提供するのに十分な電流を提供する。電源は様々な実施形態を呈し得る。電源は、加熱要素を急速に加熱してエアロゾル形成を提供し、所望の期間の使用中、物品に電力供給するのに十分な電力を送達することができるのが好ましい。電源は、エアロゾル送達デバイスを容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達デバイス内に簡便に納まるように寸法決定されることが好ましく、加えて、電源は、望ましい喫煙体験を損なうことがないように、十分に軽量なものであることが好ましい。
【0067】
エアロゾル送達デバイスは、機能的な関係性で永久的または着脱可能に整列され得るカートリッジ及び制御体を含み得る。例えば、ねじ式係合、圧入係合、締まりばめ、磁気係合等の、カートリッジと制御体との間の係合の様々な実施形態が用いられ得る。エアロゾル送達デバイスは、カートリッジ及び制御体が組立構成にあるとき、いくつかの実施形態では、実質的に棒状、実質的に管形状、または実質的に円筒形状であってもよい。
【0068】
特定の実施形態では、カートリッジ及び制御体の一方または両方は、使い捨てであるとして、または再利用可能であるものとして称され得る。例えば、制御体は、交換可能な電池または再充電可能な電池を有してもよく、したがって、典型的な交流電気コンセントへの接続、車の充電器(即ち、シガーソケットレセプタクル)への接続、及びユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブル等を介したコンピュータへの接続を含む、任意の種類の再充電技術と組み合わされることができる。更に、いくつかの実施形態では、Changらへの米国特許公開第2014/0060555号に開示されているように、カートリッジは単回使用カートリッジを備えてもよく、この特許公開は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、全体が参照により本明細書に組み込まれるNovakらへの米国特許出願公開第2014/0261495号に開示されているように、カートリッジと制御体との間の相対的回転を実質的に防ぐ回転防止特徴を備え得る基部を含んでもよい。
【0070】
エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成される構成要素を含み得る。蒸気前駆体組成物とも称されるエアロゾル前駆体組成物は、例として、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはこれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物、及び/または風味剤を含む、様々な成分を含んでもよい。エアロゾル前駆体組成物に含まれ得る様々な成分は、Robinsonらへの米国特許第7,726,320号に記載されており、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。追加的な代表的な種類のエアロゾル前駆体組成物は、Sensabaugh,Jr.らへの米国特許第4,793,365号、Jakobらへの米国特許第5,101,839号、Zhengらへの米国特許公開第2013/0008457号、BiggsらへのPCT国際公開第98/57556号、及びChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されており、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0071】
様々な加熱器構成要素を本エアロゾル送達デバイスにおいて使用し得る。様々な実施形態では、1つ以上のマイクロヒータまたは同様の固体ヒータを使用してもよい。利用され得るマイクロヒータの実施形態を本明細書で更に説明する。本開示のデバイスにおける使用に好適な、更なるマイクロヒータ及びマイクロヒータを組み込む噴霧器は、Collettらへの米国特許公開第2014/0060554号に記載されており、この特許公開は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、加熱要素は、全体が参照により本明細書に組み込まれるWardらへの米国特許出願公開第2014/0157583号に記載されているように、液体輸送要素の周りにワイヤを巻き付けることによって形成され得る。更に、いくつかの実施形態では、ワイヤは、全体が参照により本明細書に組み込まれるDePianoらへの米国特許出願公開第2014/0270730号に記載されているように、可変のコイル間隔を画定し得る。電流が材料を通して適用されるときに熱を生成するように構成される材料の様々な実施形態を用いて、抵抗加熱要素を形成してもよい。ワイヤコイルを形成し得る例示的材料としては、Kanthal(FeCrAl)、Nichrome、二珪化モリブデン(MoSi2)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムでドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al)2)、黒鉛及び黒鉛系材料、ならびにセラミック(例えば、正または負の温度係数を有するセラミック)が挙げられる。更なる実施形態では、全体が参照により本明細書に組み込まれるDePianoらへの米国特許出願公開第2014/0270729号に記載されているように、型打ちした加熱要素を噴霧器内に用いてもよい。上記に加えて、追加的な代表的な加熱要素、及びその中で使用するための材料は、Countsらへの米国特許第5,060,671号、Deeviらへの米国特許第5,093,894号、Deeviらへの米国特許第5,224,498号、Sprinkel Jr.らへの米国特許第5,228,460号、Deeviらへの米国特許第5,322,075号、Deeviらへの米国特許第5,353,813号、Deeviらへの米国特許第5,468,936号、Dasへの米国特許第5,498,850号、Dasへの米国特許第5,659,656号、Deeviらへの米国特許第5,498,855号、Hajaligolへの米国特許第5,530,225号、Hajaligolへの米国特許第5,665,262号、Dasらへの米国特許第5,573,692号、及びFleischhauerらへの米国特許第5,591,368号に記載されており、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。更に、他の実施形態では化学的加熱を用いてもよい。加熱器及び加熱器を形成するために用いる材料の様々な追加的な例は、Collettらへの米国特許公開第2014/0060554号に記載されており、この特許公開は、上記のように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0072】
いくつかの実施形態では、本開示のエアロゾル送達デバイスは、制御体及びカートリッジを含み得る。制御体がカートリッジに連結される場合、カートリッジ内の電気制御構成要素は、制御体との電気接続を形成し得る。したがって制御体は、電気制御構成要素を用いて、カートリッジが本物であるかを決定し、かつ/または他の機能を行うことができる。更に、電子制御構成要素及びそれにより行われる機能の様々な例は、Searsらへの米国特許出願公開第2014/0096781号に記載されており、この出願公開は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0073】
使用中、使用者は、エアロゾル送達デバイスのカートリッジの吸い口を吸引し得る。これは、制御体またはカートリッジ内の開口部を通して空気を引き出し得る。例えば、一実施形態では、開口部は、全体が参照により本明細書に組み込まれるDePianoらへの米国特許出願公開第2014/0261408号に記載されているように、連結器と制御体の外側胴体との間に画定されてもよい。しかしながら、空気の流れは、他の実施形態では、エアロゾル送達デバイスの他の部分を通して受容されてもよい。
【0074】
エアロゾル送達デバイス内のセンサ(例えば、制御体内の吸入またはフローセンサ)は、吸入を感知し得る。吸入が感知されると、制御体は、回路を介して電流を加熱器に導くことができる。このように、加熱器により、エアロゾル前駆体組成物を気化させることができ、吸い口により、空気及び同伴蒸気(即ち、吸入可能な形態のエアロゾル前駆体組成物の成分)がカートリッジからそれを吸引する消費者へと通過することが可能になり得る。
【0075】
カートリッジに含めることができる構成要素に関する様々な他の詳細は、例えば、全体が参照により本明細書に組み込まれるNovakらへの米国特許出願公開第2014/0261495号に提供されている。この点で、その
図7は、基部及び制御構成要素端子の拡大分解図を示し、その
図8は、組立構成にある基部及び制御構成要素端子の拡大斜視図を示し、その
図9は、組立構成にある、基部、制御構成要素端子、電子制御構成要素、及び噴霧器の加熱器端子の拡大斜視図を示し、その
図10は、組立構成にある、基部、噴霧器、及び制御構成要素の拡大斜視図を示し、その
図11は、その
図10の組立体の反対側の斜視図を示し、その
図12は、組立構成にある、基部、噴霧器、流管、及び液溜め基材の拡大斜視図を示し、その
図13は、組立構成にある基部及び外側胴体の斜視図を示し、その
図14は、組立構成にあるカートリッジの斜視図を示し、その
図15は、その
図14のカートリッジ及び制御体のための連結器の第1の部分斜視図を示し、その
図16は、その
図14のカートリッジ及びその
図11の連結器の反対側の第2の部分斜視図を示し、その
図17は、回転防止機構を伴う基部を含むカートリッジの斜視図を示し、その
図18は、回転防止機構を伴う連結器を含む制御体の斜視図を示し、その
図19は、
図18の制御体を伴う
図17のカートリッジの配置を示し、その
図20は、その
図17のカートリッジ及びその
図18の制御体を備えるエアロゾル送達デバイスを示し、これには、カートリッジの回転防止機構の、接続器本体の回転防止機構との係合を示す、エアロゾル送達デバイスの変更図が伴われ、その
図21は、回転防止機構を伴う基部の斜視図を示し、その
図22は、回転防止機構を伴う連結器の斜視図を示し、その
図23は、係合構成にあるその
図21の基部及びその
図22の連結器の断面図を示す。
【0076】
本開示に従うエアロゾル送達デバイスの様々な構成要素は、当該技術分野で説明され、市販されている構成要素から選択することができる。例えば、Sebastianらへの米国特許公開第2014/0000638号に開示されている、電子喫煙物品において複数のエアロゾル化可能な材料を制御可能に送達するための貯蔵部及び加熱器システムが参照され、この特許公開は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
本開示では、
図1は、例示的な一実施形態に従うエアロゾル送達デバイスの制御体300の分解図を示す。示されるように、制御体300は、連結器302、外側胴体304、密封部材306、接着部材308(例えば、KAPTON(登録商標)テープ)、フローセンサ310(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素312、スペーサ314、電力源316(例えば、再充電可能であり得る電池)、インジケータ318(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路320、及び端部キャップ322を備え得る。電力源の例は、Peckerarらによる米国特許出願公開第2010/0028766号に記載されており、この開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。吸入作動能力を提供し得る例示的機構としては、Honeywell,Inc.(Freeport,Ill)のMicroSwitch部門製造のモデル163PC01D36のシリコンセンサが挙げられる。本開示に従う加熱回路に使用され得るデマンド作動式電気スイッチの更なる例は、Gerthらへの米国特許第4,735,217号に記載されており、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本エアロゾル送達デバイスにおいて有用であり得るマイクロコントローラを含む電流調節回路及び他の制御構成要素の更なる説明は、全てBrooksらへの米国特許第4,922,901号、同第4,947,874号、及び同第4,947,875号、McCaffertyらへの米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらへの米国特許第6,040,560号、ならびにNguyenらへの米国特許第7,040,314号に提供されており、これらの全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。Ampoliniらへの米国出願公開第2014/0270727号に記載される制御スキームも参照され、この出願公開は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
一実施形態では、インジケータ318は、1つ以上の発光ダイオードを備えてもよい。インジケータ318は、接続器回路320を通じて制御構成要素312と通信し、例えば、フローセンサ310によって検出されるように、使用者が連結器302に連結したカートリッジを吸引している間、照明し得る。端部キャップ322は、インジケータ318によってその下に提供される照明を可視的にするように適合され得る。このように、インジケータ318は、エアロゾル送達デバイスの使用中に照明して、喫煙物品の火の付いた端部を模倣し得る。しかしながら、他の実施形態では、インジケータ318は、様々な数で提供され得、異なる形状をとることができ、更には外側胴体中の開口部であってもよい(かかるインジケータが存在する場合に音を放つため等)。
【0079】
また更なる構成要素が本開示のエアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る。例えば、Sprinkelらへの米国特許第5,154,192号は、喫煙物品のためのインジケータを開示し、Sprinkel,Jr.への米国特許第5,261,424号は、デバイスの吸い口と関連付けられて、一吸いすることと関連付けられた使用者の唇の働きを検出し、次いで加熱を誘発し得る圧電センサを開示し、McCaffertyらへの米国特許第5,372,148号は、吸い口を介した圧力降下に応答する、加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸入センサを開示し、Harrisらへの米国特許第5,967,148号は、挿入された構成要素の赤外線透過率の非均一性を検出する識別装置、及び構成要素がレセプタクルに挿入されると検出ルーチンを実行する制御器を含む喫煙デバイス内のレセプタクルを開示し、Fleischhauerらへの米国特許第6,040,560号は、複数の差動移相を伴う規定の実行可能な電力サイクルを説明し、Watkinsらへの米国特許第5,934,289号は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示し、Countsらへの米国特許第5,954,979号は、喫煙デバイスを通る吸引抵抗を改変するための手段を開示し、Blakeらへの米国特許第6,803,545号は、喫煙デバイス内で使用するための特定の電池構成を開示し、Griffenらへの米国特許第7,293,565号は、喫煙デバイスと共に使用するための様々な充電システムを開示し、Fernandoらへの米国特許第8,402,976号は、充電を促進し、デバイスのコンピュータ制御を可能にする喫煙デバイスのためのコンピュータインターフェーシング手段を開示し、Fernandoらへの米国特許第8,689,804号は、喫煙デバイスのための識別システムを開示し、Flickによる国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システム内での吸入を表示する流体流感知システムを開示し、前述の開示の全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。電子エアロゾル送達物品に関連し、本物品に使用され得る材料または構成要素を開示する、構成要素の更なる例としては、Gerthらへの米国特許第4,735,217号、Morganらへの米国特許第5,249,586号、Higginsらへの米国特許第5,666,977号、Adamsらへの米国特許第6,053,176号、Whiteへの米国第6,164,287号、Vogesへの米国特許第6,196,218号、Felterらへの米国特許第6,810,883号、Nicholsへの米国特許第6,854,461号、Honへの米国特許第7,832,410号、Kobayashiへの米国特許第7,513,253号、Hamanoへの米国特許第7,896,006号、Shayanへの米国特許第6,772,756号、Honへの米国特許第8,156,944号及び同第8,375,957号、Thorensらへの米国特許第8,794,231号及びOglesbyらへの同第8,851,083号、Honへの米国特許出願公開第2006/0196518号及び同第2009/0188490号、Monseesらへの米国特許出願公開第2009/0260641号及び同第2009/0260642号、Oglesbyらへの米国特許出願公開第2010/0024834号、Wangへの米国特許出願公開第2010/0307518号、DePianoらへの米国特許出願公開第2014/0261408号、Honへの国際公開第2010/091593号、Fooへの国際公開第2013/089551号が挙げられ、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。前述の文書により開示された様々な材料は、様々な実施形態の本デバイスに組み込まれ得、前述の開示の全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0080】
このように、エアロゾル送達デバイスの例示的な実施形態が上に記載されている。しかしながら、本開示は、様々な他の実施形態のエアロゾル送達デバイスを提供する。以下に記載されるように、かかるエアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵、送達、及び/または気化するための構成要素の異なる構成を含み得る。エアロゾル送達デバイスの構成要素のうちのいくつかは、上に記載された構成要素と実質的に同様であってよいため、これらの構成要素及びそれらの機能に関する詳細は繰り返されないか、または簡潔にのみ記載される。しかしながら、上に提供された構成要素の説明は、別途記載されない限り、以下に記載されるエアロゾル送達デバイスの実施形態に等しく適用可能であることを理解されたい。
【0081】
この点で、
図2は、本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイス1200の分解図を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス1200は、制御体1202及びカートリッジ1204を含み得る。制御体1202は、端部キャップ1206、インジケータ1208(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路1209、電力源1210(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ1212、連結器1214、及び(1つ以上の入口孔1233を含み得る)外側胴体1216を含み得る。カートリッジ1204は、基部1218、分注器/噴霧器複合組立体1220、貯蔵部1222、蓋1224、吸い口1226、及び外側胴体1228を含み得る。
【0082】
図3は、
図2のエアロゾル送達デバイス1200を通る修正された断面図を示す。図中に示されるように、カートリッジ1204の基部1218は、制御体1202の連結器1214に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得る。カートリッジ1204の基部1218と制御体1202の連結器1214との間の接続は、例えば、カートリッジ内に受容されるエアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が消費されるとカートリッジが交換され得るように、解放可能であり得る。
図2は、基部1218に連結されるものとして配線1230を示すが、いくつかの実施形態では、配線は、カートリッジ1204と制御体1202との間の解放可能な接続を可能にするために、実際には連結器1214に連結され得る。
【0083】
図3は、使用者が吸い口1226を吸うときのエアロゾル送達デバイス1200を通る空気の流路を更に示す。示されるように、気流即ち周囲空気1232の流れは、1つ以上の入口孔1233を通ってエアロゾル送達デバイス1200に進入し、フローセンサ1212の近位を、またはそれを通過して移動し得る。次いで、空気1232は、連結器1214内の少なくとも1つの連結器孔1261と、基部1218内の少なくとも1つの基部孔1263とを通って、分注器/噴霧器複合組立体1220及び貯蔵部1222の周りを移動し(例えば、外側胴体1228または貯蔵部と外側胴体との間の空間内に画定される1つ以上のエアロゾル送達孔1265を介して)、吸い口1226から出ることができる。
【0084】
入口孔1233は、同様に制御体内に位置付けられ得るフローセンサ1212が、空気1232の流れを検出し得るように、制御体1202の外側胴体1216内に画定され得る。制御体1202は再利用可能であり得、一方でカートリッジ1204は使い捨てであり得る。この点で、カートリッジ1204内のある特定の構成要素は劣化または消耗し得るが、制御体内のフローセンサ1212及び他の構成要素は、繰り返し使用されても完全な機能性を維持し得る。このように、制御体1202内にフローセンサ1212を位置付け、制御体を通る空気1232の対応する流路を提供すると、または別様にエアロゾル送達デバイス1200を通って移動する空気とフローセンサとの流体連通を提供すると、カートリッジ内に受容される構成要素の数及び種類が減少することにより、カートリッジ1204のコストを減少させることができる。この点で、本明細書に開示される本実施形態及び他の実施形態では、気流は制御体を通って発生するものとして概して記載されるが、追加的な実施形態では、例えば、全体が参照により本明細書に組み込まれる2014年2月28日出願のWormらへの米国特許出願第14/193,961号に記載されるように、圧力タップを用いて、制御体を通るいかなる気流をも実質的に伴わずに、カートリッジを通る空気の流れを制御体内のフローセンサに検出させることができる。
【0085】
蓋1224と分注器/噴霧器複合組立体1220とは、貯蔵部1222の対向端に連結され得る。このように、蓋1224と分注器/噴霧器複合組立体1220とは、貯蔵部1222を密閉し、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)をその中に保持することができる。しかしながら、フローセンサ1212が吸入を検出すると、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が貯蔵部1222から制御可能に分注されるように、分注器/噴霧器複合組立体1220が始動し得る。
【0086】
この点で、
図4は、分注器/噴霧器複合組立体を通る部分断面図を示す。示されるように、一実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体1220は、それに固定連結されたバブルジェットヘッド1234及び噴霧器1238を含み得る。下に詳細に記載されるように、バブルジェットヘッド1234は、貯蔵部1222からエアロゾル前駆体組成物1246を分注するように構成され得る(例えば、
図6参照)。更に、噴霧器1238は、エアロゾル前駆体組成物1246を加熱して、エアロゾルまたは蒸気1248を生成するように構成され得る(
図6参照)。
【0087】
バブルジェットヘッド1234は、1つ以上の前駆体入口1245と、1つ以上の前駆体チャネル1235と、1つ以上の第1の即ち排出加熱要素1240と、1つ以上の前駆体ノズル1242と、それぞれそれらと関連付けられたウェハ、基材、または収容部1241と、を含み得る。いくつかの実施形態では、収容部1241は、シリコン、セラミック、黒鉛、または他の低熱伝導性及び/もしくは絶縁性材料を含み得る。前駆体入口1245、前駆体チャネル1235、及び/または前駆体ノズル1242は、いくつかの実施形態では収容部1241内の孔によって画定され得る。あるいは、前駆体入口、前駆体チャネル、及び/または前駆体出口は、収容部に連結される別々の要素を備えてもよい。更に、排出加熱要素1240は、バブルジェットヘッド1234の収容部1241によって画定され得る1つ以上の第1の即ち排出チャンバ1237内に位置付けられてよい。いくつかの実施形態では、バブルジェットヘッド1234は、標準的なインクジェットプリンタヘッド(例えば、Corvallis,OregonのImTechによって販売されている標準的なバブルジェットプリントヘッド、またはPalo Alto,CaliforniaのHewlett Packardによって販売されている45スタイルジェットヘッド)を備え得る。
【0088】
噴霧器1238は、貯蔵部1222から分注されるエアロゾル前駆体組成物1246を受容するように、バブルジェットヘッド1234に対して位置付けられてよい(
図6参照)。いくつかの実施形態では、噴霧器1238は、分注器/噴霧器複合組立体1220が、外側胴体内に別々に挿入されるのではなく、カートリッジ1204の外側胴体1228内にユニットとして挿入され得るように(例えば、
図3参照)、バブルジェットヘッド1234に固定連結され得る。例として、分注器/噴霧器複合組立体1220は、貯蔵部1222と係合してもよく、複合組立体は、外側胴体1228内に挿入されてもよい(例えば、
図3参照)。更に、バブルジェットヘッド1234を噴霧器1238に固定連結することにより、分注されるエアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が噴霧のために噴霧器上の適所で受容されるように、これら2つの構成要素の互いに対する精確な配置が可能になり得る。
【0089】
図4に示されるように、一実施形態では、バブルジェットヘッド1234は、1つ以上のスペーサ1236を介して噴霧器1238に固定連結され得る。具体的には、噴霧器1238は、スペーサ1236を介してバブルジェットヘッド1234の収容部1241に連結されるウェハ、基材、または収容部1243を含み得る。いくつかの実施形態では、収容部1243は、シリコン、セラミック、黒鉛、または他の非伝導性及び/もしくは絶縁性材料を含み得る。スペーサ1236は、バブルジェットヘッド1234と噴霧器1238との間に間隙を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、この間隙は、エアロゾル前駆体組成物の跳ね飛びを低減させるために、約1mm~約10mm、より好ましくは約1mm~約3mmであり得る。しかしながら、他の実施形態では、異なる寸法を画定する間隙を用いてもよい。この点で、バブルジェットヘッド1234と噴霧器1238との間の間隙は、バブルジェットヘッドからのエアロゾル前駆体組成物の排出と関連付けられる液滴分散パターンに基づいて、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器の加熱面に正確に送達させるように選択または調整され得る(例えば、噴霧器の1つ以上の部分上にエアロゾル前駆体組成物が溜まることを防ぐため、噴霧器の加熱面の全体にわたってエアロゾル前駆体組成物の薄い均一なフィルムを提供するため、かつ/または噴霧器の特定の領域を標的にするため)。噴霧器1238は、1つ以上の第2の即ち気化加熱要素1244を更に含み得る。例えば、気化加熱要素1244のそれぞれは、各排出加熱要素1240及び各ノズル1242と関連付けられ得る。
【0090】
バブルジェットヘッド1234は、貯蔵部1222に連結されるか、または別様にそれと流体連通して位置付けられてよい。例えば、
図5に示されるように、いくつかの実施形態では、バブルジェットヘッド1234は、貯蔵部への開口部1222’を遮断し、上に記載されたようにエアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)をその中に保持するために、貯蔵部1222の遠位端1222Aに連結されてよい。したがって、バブルジェットヘッド1234内の前駆体入口1245は、貯蔵部1222と流体連通し得、それにより前駆体チャネル1235は、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)を排出チャンバ1237(この中に排出加熱要素1240が位置付けられる)に導くことができる。
【0091】
バブルジェットヘッド1234を貯蔵部1222の遠位端1222Aに連結することは、取り付け及び流体連結のための比較的簡素な機構を提供するという点で有利となり得る。この点で、貯蔵部1222は、中空の実質的に円筒状の構成を画定し得、遠位端1222Aは、実質的に平面的な構成を画定し得る。これにより、バブルジェットヘッド1234は、貯蔵部1222の遠位端1222Aに連結(例えば、糊付け、接着、または溶接)されて、貯蔵部を密閉し、貯蔵部とバブルジェットヘッドとの間の流体連通を提供することができる。
【0092】
このように、バブルジェットヘッド1234は、貯蔵部1222からエアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)を受容することができる。いくつかの実施形態では、
図5に示されるように、貯蔵部1222は、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)をバブルジェットヘッド1234に導くように構成された貯蔵部基材1239を含み得る。この点で、貯蔵部基材1239は、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)をバブルジェットヘッド1234に逃がすか、または別様に輸送するように構成された任意の材料、例えば、織物か不織物かを問わず、かつ線維質か非繊維質かを問わず、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)、または任意のポリマー系材料等を含み得る。更に、他の実施形態では、貯蔵部基材1239は、連続気泡発泡体等(例えば、セラミック発泡体、炭素発泡体、焼結ガラス)として製造され得る1つ以上の非ポリマー系材料が、ウィッキングチャネルを提供する多孔性媒体を画定するように、該材料(複数可)を含み得る。このように、貯蔵部基材1239を用いることにより、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)は、エアロゾル送達デバイスが使用中に特定の様式で配向される必要がないように、エアロゾル送達デバイス1200(例えば、
図2参照)の配向にかかわらず、バブルジェットヘッド1234に導かれ得る。いくつかの実施形態では、貯蔵部基材は、貯蔵部の長手方向の長さの一部分のみを占め得る。例えば、貯蔵部基材は、バブルジェットヘッドが取り付けられる貯蔵部の遠位端の近位にしか位置付けられ得ない。エアロゾル送達デバイスの運動が、貯蔵部内の流体容量の増大を可能にするように、貯蔵部基材によって占められる貯蔵部内の容積を低減させながら、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵部基材に接触させ得るため、この構成は、上記の利益と実質的に同じ利益を提供し得る。
【0093】
前駆体ノズル1242により、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が、分注器/噴霧器複合組立体1220の残部を通って移動することが、最初は防がれ得る。この点で、前駆体ノズル1242は、例えば、表面張力に起因して、それを通る流れに抵抗するように適切に寸法決定され得る。あるいはまたは加えて、(例えば、貯蔵部内のばね及びピストンによって、または貯蔵部を密閉する前に貯蔵部に陰圧を適用することの結果として作り出される貯蔵部内の陰圧が、貯蔵部を出てバブルジェットヘッドを通るエアロゾル前駆体組成物の受動的漏出に抵抗し得る。
【0094】
しかしながら、フローセンサ1212によって吸入が検出されると、バブルジェットヘッド1234は、貯蔵部1222内のエアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)を噴霧器1238に向けて導くことができる。具体的には、本開示の代替的な実施形態に関して下により詳細に記載及び例示されるように、電源1210(例えば、
図2参照)からの電流を、排出加熱要素1240に導いて、前駆体入口1245及び前駆体チャネル1235を通して受容されたエアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)を加熱し、その結果、蒸気泡が形成し、これにより前駆体ノズル1242を通して噴霧器1238に向けてエアロゾル前駆体組成物の液滴を排出することができる。
【0095】
電源1210(例えば、
図2参照)からの電流は、排出加熱要素1240に電流を適用する前に、それと同時に、またはその後に、気化加熱要素1244に適用されてよい。しかしながら、排出加熱要素1240が電流を受容する後まで気化加熱要素1244への電流の適用を遅らせることは、エネルギーの浪費の防止を助け得る。この点で、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が気化加熱要素と接触する前に気化加熱要素1244によって生成される熱の一部は、所望のとおりエアロゾル前駆体組成物に適用されるのではなく、エアロゾル送達デバイス1200の周囲部分またはエアロゾル送達デバイス内の空気に不必要に伝達される場合がある。
【0096】
一実施形態では、バブルジェットヘッド1234の収容部1241、スペーサ1236、及び/または噴霧器1238の収容部1243によって画定される複数の壁部が、気化加熱要素1244が中に位置付けられ、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が送達される、第2の即ち気化チャンバ1247(例えば、
図4参照)を協働して画定し得る。したがって、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)が気化されずに空気1232中、ひいては使用者に導かれることに関する問題が回避され得る。この点で、エアロゾル前駆体組成物1246は、エアロゾル送達デバイス1200を通る空気1232の流れ中に導かれる前に、その気化を確実にするために、気化チャンバ1247にて気化加熱要素1244と接触するように導かれ得る。
図6に示されるように、空気1232の流れは、空気の流れがエアロゾル前駆体組成物を噴霧前に噴霧器から離れるように導かないように、バブルジェットヘッド1234と噴霧器1238との間に流れるのではなく、分注器/噴霧器複合組立体1220の略周囲に伸びてよい。エアロゾル前駆体組成物が気化されずに空気中に導かれた場合、エアロゾル前駆体組成物が空気から分離し、エアロゾル送達デバイス内で貯蔵部外の場所に蓄積し得ることに留意されたい。これは、エアロゾル送達デバイスからの望ましくない流体の漏出をもたらし得る。あるいはまたは加えて、液体エアロゾル前駆体組成物は、使用者の口元に達し得、望ましくない味または知覚を引き起こし得る。
【0097】
これにより、ノズル1242から排出されるエアロゾル前駆体組成物1246の液滴を、噴霧器1238の気化加熱要素1244によって気化して、エアロゾルまたは蒸気1248を生成することができる(
図6参照)。
図6に示されるように、気化加熱要素1244によって生成された蒸気1248は、次いで分注器/噴霧器複合組立体1220を出て、空気1232と混ざり、それと共に吸い口1226へと移動することができる。このように、バブルジェットヘッド1234を用いて、エアロゾル前駆体組成物1246(
図6参照)を噴霧器1238に精確に分注することができ、このことは、ウィック等の受動的なエアロゾル前駆体組成物の送達機構に依存するエアロゾル送達デバイスの実施形態と比較して、エアロゾル送達デバイス1200の一吸い毎に一貫した量のエアロゾルが送達されることを確実にするという点での利点を提供し得る。
【0098】
電源1210からバブルジェットヘッド1234及び噴霧器1238に導かれる電力は、1つ以上の様式で制御され得る。例えば、バブルジェットヘッド1234に導かれる電力は、1つ以上の様式で噴霧器1238に対して独立して制御されることができる。更に、パルス幅及び/またはパルス振幅の変調を用いて、バブルジェットヘッド1234及び噴霧器1238に適切な量の電流を提供することができる。相対的により大きなパルス幅及び/または振幅が、相対的により大きな量の熱を生成するために用いられ得る。この点で、排出加熱要素1240は、相対的により低い熱質量を有し得、エアロゾル前駆体組成物を排出及び分注するために、エアロゾル前駆体組成物を完全に気化させる(これは噴霧器1238で起こる)のではなく、気化加熱要素1244よりも相対的に低い程度までエアロゾル前駆体組成物1246を加熱するように構成され得る。この点で、エアロゾル前駆体組成物の排出が気化を伴い得る一方で、エアロゾル前駆体組成物の1つ以上の液滴がチャンバから排出されるように、エアロゾル前駆体組成物の小部分のみが気化され、実質的に密閉された排出チャンバ1237内で気化が起こる。対照的に、気化加熱要素は、それに導かれるエアロゾル前駆体組成物の全体を気化するように構成され得る。したがって、気化加熱要素1244よりも相対的に低い程度まで排出加熱要素1240を加熱するために、気化加熱要素に導かれる電力のパルス幅及び/または振幅と比較して、相対的により小さなパルス幅及び/または振幅の電力が排出加熱要素に導かれ得る。更に、エアロゾル前駆体組成物の排出前に気化加熱要素においてエネルギーが浪費されないように、気化加熱要素1244への電力の適用は、排出加熱要素1240への電力の適用に対して遅れてよい。
【0099】
上記のように、一実施形態では、バブルジェットヘッドは、プリンタに用いられるインクジェットヘッド等の、実質的に従来のバブルジェットヘッドを備え得る。しかしながら、インクジェットヘッドは、本開示のエアロゾル送達デバイスにおける使用のために改変され得る。例えば、前駆体ノズル及びそれにつながる前駆体入口の数が調整され得、前駆体入口ならびに/または前駆体ノズルの直径及び/もしくは形状が調整され得、バブルジェットヘッド内の排出加熱要素の寸法が調整され得、排出加熱要素により出力される熱が調整され得、バブルジェットヘッド内の排出加熱要素に適用される電力のパルス幅が調整され得、かつ/あるいは様々な他の特徴が調整され得る。これらの変更は、紙等の基材上にインクを印刷することとは対照的に、インクに対するエアロゾル前駆体組成物の粘度の差にも、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器に導いてエアロゾル前駆体組成物を気化する目標にも適応することができる。
【0100】
本開示は、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器に分注するように構成されたバブルジェットヘッドを含むエアロゾル送達デバイスの様々な追加的な実施形態を提供する。簡潔にする目的で、上に記載されたエアロゾル送達デバイスのある特定の特徴及び構成要素に関する説明は、下により詳細に繰り返されない。しかしながら、上に提供された説明は、別途指示される場合を除いて、下に記載されるエアロゾル送達デバイスの実施形態に適用可能であることを理解されたい。
【0101】
図7は、本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイス1300を通る断面図を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス1300は、制御体1302及びカートリッジ1304を含み得る。制御体1302は、端部キャップ1306、フローセンサ1308、電力源1310(例えば、再充電可能であり得る電池)、少なくとも1つの連結器孔1361を画定する連結器1312、及び外側胴体1314を含み得る。本明細書中の他の箇所に記載されるように、制御体は、インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、及び接続器回路を追加的に含み得る。カートリッジ1304は、少なくとも1つの基部孔1363を画定する基部1316、分注器/噴霧器複合組立体1318、貯蔵部1320、貯蔵部を密閉する蓋1322、吸い口1324、及び1つ以上のエアロゾル送達孔1365を画定する外側胴体1326を含み得る。カートリッジ1304の基部1316は、制御体1302の連結器1312に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0102】
図8は、使用者が吸い口1324を吸うときのエアロゾル送達デバイスを通る空気の流路を示す、エアロゾル送達デバイス1300を通る断面図を示す。示されるように、気流即ち周囲空気1328の流れは、1つ以上の入口孔1331を通ってエアロゾル送達デバイス1300に進入し、フローセンサ1308を通過して、またはその近位を、そして電力源1310の周りを移動し得る。周囲空気1328は、電力源1310の周りを流れるように示されているが、他の実施形態では、空気は電力源を通過して流れない場合があり、かつ/またはフローセンサは代替的な場所に位置付けられてもよい。更に、入口孔1331は、制御体1302の外側胴体1314内の電力源1310と連結器1312との間等、様々な代替的な場所に位置付けられ、他の構成要素内に画定されてもよい。空気1328は、制御体1302から、連結器1312内の孔1361を通って、基部1316内の基部孔1363に入りかつそれを通って、分注器/噴霧器複合組立体1318及び貯蔵部1320の周りを流れ(例えば、外側胴体1326内または貯蔵部と外側胴体との間に画定されるエアロゾル送達孔1365を介して)、吸い口1324から出ることができる。
【0103】
フローセンサ1308が吸入を検出すると、分注器/噴霧器複合組立体1318が始動し得る。この点で、
図9の部分断面図に示されるように、分注器/噴霧器複合組立体1318は、貯蔵部1320からエアロゾル前駆体組成物1330を受容し、エアロゾルまたは蒸気1332を生成することができる。より具体的には、
図10の拡大部分断面図に示されるように、分注器/噴霧器複合組立体1318は、少なくとも1つの前駆体入口1334を画定するウェハ、基材、または収容部1333を含み得、この入口を通してエアロゾル前駆体組成物1330が受容される。次いで、エアロゾル前駆体組成物1330が、1つ以上の前駆体チャネル1335を通って1つ以上の前駆体ノズル1336へと移動することができる。いくつかの実施形態では、前駆体入口1334、前駆体チャネル1335、及び/または前駆体ノズル1336は、収容部1333によって画定され得る。あるいは、前駆体入口、前駆体チャネル、及び/または前駆体出口は、収容部に連結される別々の構成要素を備えてもよい。分注器/噴霧器複合組立体につながる前駆体ノズル1336により、エアロゾル前駆体組成物1330が、分注器/噴霧器複合組立体1318の残部を通って移動することが、最初は防がれ得る。この点で、前駆体ノズル1336は、例えば、表面張力に起因して、それを通る流れに抵抗するように適切に寸法決定され得る。あるいはまたは加えて、上に記載されたように、エアロゾル前駆体組成物を貯蔵部内の陰圧に曝露して、分注器/噴霧器複合組立体を通る流体の漏出の可能性を低減させることができる。
【0104】
しかしながら、フローセンサ1308(例えば、
図8参照)がエアロゾル送達デバイス1300における吸入を検出すると、電源1310(例えば、
図8参照)から、収容部1333によって画定される第1の即ち排出チャンバ1339内に位置付けられた1つ以上の第1の即ち排出加熱要素1338に、電流が導かれ得る。これにより、排出加熱要素1338は、エアロゾル前駆体組成物1330が沸騰し、蒸気泡1340が形成するように、エアロゾル前駆体組成物1330を加熱することができる。蒸気泡1340の各々は、極めて急速に膨張し、圧力パルスを作り出し、これが次いでエアロゾル前駆体組成物1330の液滴1342を前駆体ノズル1336のそれぞれを通して排出させる。排出加熱要素1338への電力の適用が終わった後、エアロゾル前駆体組成物1330及び蒸気泡1340が冷めるにつれて、蒸気泡1340が崩壊する。前駆体ノズル1336におけるエアロゾル前駆体組成物1330と関連付けられる表面張力及び表面エネルギー、ならびに、エアロゾル前駆体組成物と、前駆体入口1334、前駆体チャネル1335、及び前駆体ノズルによって画定されるミクロ流体チャネルとの相互作用に起因する毛管力は、エアロゾル前駆体組成物が排出チャンバ1337を補充するように、かつ排出サイクルが繰り返され得るように、エアロゾル前駆体組成物のより多くを貯蔵部から排出加熱要素1338に向けて導くことができる。したがって、エアロゾル前駆体組成物1330を分注するために、別々の弁の使用が必要とされない場合がある。このように、複合型バブルジェットヘッド/分注器1318は、排出加熱要素1338、前駆体入口1334、前駆体チャネル1335、及び前駆体ノズル1336を含む、バブルジェットヘッド1350を備え得る。
【0105】
図10に更に示されるように、エアロゾル前駆体組成物1330の液滴1342は、前駆体ノズル1336を通って、1つ以上の第2の即ち気化加熱要素1344に向けて排出され得る。この点で、分注器/噴霧器複合組立体1318のそれぞれの部分の各排出加熱要素1338、前駆体ノズル1336、及び気化加熱要素1344は、エアロゾル前駆体組成物1330が気化加熱要素上に排出されるように、軸方向に整列され得る。気化加熱要素1344は、収容部1333によって画定され、エアロゾル前駆体組成物1330の液滴1342が送達される、第2の即ち気化チャンバ1346内に位置付けられ得る。気化加熱要素1344のそれぞれは、各排出加熱要素1338及び前駆体ノズル1336の各々と関連付けられ得る。これにより、前駆体ノズル1336から排出されるエアロゾル前駆体組成物1330の液滴1342を、気化加熱要素1344によって気化して、蒸気1332を生成することができる(例えば、
図9参照)。
【0106】
この点で、排出加熱要素1338は、相対的により低い熱質量を有し得、気化加熱要素1344と比較して相対的により低い程度までエアロゾル前駆体組成物1330を加熱するように構成され得る。気化加熱要素1344によって生成された蒸気1332(例えば、
図9参照)は、次いで、第2のチャンバ1346にて収容部1333によって画定され得る1つ以上のエアロゾル出口1348を通って、分注器/噴霧器複合組立体1318を出ることができる。前駆体ノズル1336を通して逆方向に移動させるのではなく、エアロゾル出口1348を通して蒸気1332を出すため、エアロゾル出口は、前駆体ノズルの面積よりも大きな面積を画定してよい。更に、エアロゾル出口1348に相対的により大きな面積を提供すること、及び/または第2のチャンバ1346に相対的に大きな容積を提供することにより、エアロゾル前駆体組成物1330が急速に膨張して蒸気1332(例えば、
図9参照)となり、分注器/噴霧器複合組立体1318への損傷を引き起こすことに関する問題が回避され得る。
【0107】
図11に示されるように、蒸気1332は、空気1328と混ざり、それと共に吸い口1324(例えば、
図8参照)に向かって移動することができる。例えば、蒸気1332及び空気1328は、カートリッジ1304の外側胴体1326内に画定されるエアロゾル送達孔1365を通って移動し得る。上に記載されたように、エアロゾル前駆体組成物は、気化チャンバ1346内に排出され、その中で気化され得る。これにより、エアロゾル前駆体組成物がまず噴霧されることなく空気1328(例えば、
図8参照)中に導かれることに関する問題が回避され得る。
【0108】
このように、
図7~11の分注器/噴霧器複合組立体1318は、カートリッジ1304の外側胴体1326内に受容されるように構成される、収容部1333を介して互いに固定連結された、(例えば、排出加熱要素1338、前駆体入口1334、前駆体チャネル1335、及び前駆体ノズル1336を備える)バブルジェットヘッド1350と、(例えば、エアロゾル出口1348及び気化加熱要素1344を備える)噴霧器1352との両方を含む、(例えば、シリコンチップとして提供される)一体型ユニットであってよい(例えば、
図8参照)。対照的に、
図2~6に示される分注器/噴霧器複合組立体1220は、(例えば、スペーサ1236を介して)噴霧器1238に固定連結され、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器に分注するための分注器として機能するように改変され得る、標準的なバブルジェットヘッド1234(例えば、インクジェットプリンタのバブルジェットヘッド)を含み得る。
【0109】
図12は、本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイス1400を通る断面図を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス1400は、分離構成で示されている、制御体1402及びカートリッジ1404を含み得る。制御体1402は、端部キャップ1406、インジケータ1408(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路1409、電力源1410(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ1411(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、連結器1412、配線1413、及び外側胴体1414を含み得る。カートリッジ1404は、基部1416、分注器/噴霧器複合組立体1418、貯蔵部1420、貯蔵部を密閉する蓋1422、吸い口1424、及び外側胴体1426を含み得る。カートリッジ1404の基部1416は、制御体1402の連結器1412に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0110】
図13は、制御体1402及びカートリッジ1404が互いに連結されている、エアロゾル送達デバイス1400の拡大部分断面図を示す。示されるように、分注器/噴霧器複合組立体1418は、バブルジェットヘッド1450及び噴霧器1452を備え得る。バブルジェットヘッド1450及び噴霧器1452は、本明細書中の他の箇所に記載されるバブルジェットヘッド及び噴霧器の構成要素ならびに特徴のうちのいずれを備えてもよい。
【0111】
図13に更に示されるように、バブルジェットヘッド1450及び噴霧器は、フレキシブル回路1453を介して連結され得る。具体的には、フレキシブル回路1453は、分注器/噴霧器組立体1418が、基部及び連結器1412を通してカートリッジ1402に電気的に接続されるように、基部1416に電気的に連結され得る。フレキシブル回路1453は、加えて、本明細書中の他の箇所に記載される様式で、バブルジェットヘッド及び噴霧器に電力が導かれ得るように、バブルジェットヘッド1450を噴霧器1452に電気的に連結することができる。
【0112】
更に、いくつかの実施形態では、フレキシブル回路は、バブルジェットヘッド及び噴霧器が互いに固定連結されるように、バブルジェットヘッド1450を噴霧器1452に機械的に連結することができる。この点で、フレキシブル回路1453は、上に回路がプリント、食刻、または別様に形成された、高温ポリアミド基材または他の可撓性の非伝導性材料を含み得る。更に、いくつかの実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体1418を貯蔵部1420に連結してもよく、次いでこの組立体をカートリッジ1404の外側胴体1426内に挿入してもよい。この点で、フレキシブル回路1453を介するバブルジェットヘッド1450と噴霧器1452との間の機械的連結により、この様式での挿入が可能になり得る。更に、フレキシブル回路1453は、例えば、分注器/噴霧器複合組立体1418が基部1416に押し付けられて、バブルジェットヘッド1450と噴霧器1452との間の所望の間隙、即ち分離を画定し得るように、屈曲するように構成され得る。この点で、例えば、フレキシブル回路1453は、バブルジェットヘッド1450及び噴霧器1452を最初は相対的に大きな分離において位置付けてよく、フレキシブル回路は、組立の間、例えば、基部1416との接触の結果として屈曲して、所望の分離を画定することができる。
【0113】
図13に更に示されるように、いくつかの実施形態では、制御体1402の外側胴体1414が1つ以上の入口孔1431を画定し得、連結器1412が少なくとも1つの連結器孔1427を画定し得、基部1416が少なくとも1つの基部孔1429を画定し得、カートリッジ1404の外側胴体1426が少なくとも1つのエアロゾル送達孔1465を画定し得、これにより、エアロゾル送達デバイス1400を通る空気の流れが可能になり得る。この点で、
図14は、使用者が吸い口1424を吸うときのエアロゾル送達デバイスを通る空気の流路を示す、エアロゾル送達デバイス1400を通る断面図を示す。示されるように、気流即ち周囲空気1428の流れは、制御体1402の外側胴体1414内に画定され得る入口孔1431を通ってエアロゾル送達デバイス1400に進入し、フローセンサ1411を通過して、またはその近位を移動し得る。空気1428は、制御体1402から、連結器孔1427(
図13参照)において連結器1412を通って、カートリッジ1404の基部1416内に画定される基部孔1429を通って、分注器/噴霧器複合組立体1418を通って、かつ/またはその周りを流れ、貯蔵部1420の周りを流れ(例えば、
図15に示されるように、外側胴体1426内または貯蔵部と外側胴体との間に画定されるエアロゾル送達孔1465を通って)、吸い口1424から出ることができる。エアロゾル送達孔1465は非直線的な流路を画定するものとして示されているが、他の実施形態では、エアロゾル送達孔は、カートリッジの製造を簡素化し、より小さな圧力低下を伴う流路を提供するために、(例えば、カートリッジの長手方向の長さに対して平行に延在する)直線的な流路を画定してもよいことに留意されたい。
【0114】
具体的には、空気1428は、少なくとも1つの基部孔1429を介して、基部1416を通って移動し得る(
図13参照)。
図13に示されるように、基部孔1429は、基部1412の径方向の外縁の近位に位置付けられ得る。これにより、
図14に示されるように、空気1428は、外側胴体1426の内面の近位でカートリッジに進入することができる。空気1428は、分注器/噴霧器複合組立体1418の周りを、かつそれを部分的に通って、バブルジェットヘッド1450と噴霧器1452との間に流れることができる(
図13参照)。
【0115】
フローセンサ1411が吸入を検出すると、バブルジェットヘッド1450が貯蔵部1420から噴霧器1452に向けてエアロゾル前駆体組成物を排出するように、分注器/噴霧器複合組立体1418が始動し得る(
図13参照)。分注器/噴霧器複合組立体1418を通る空気1428の少なくとも一部分の流れの上記構成は、エアロゾル前駆体組成物が噴霧前に空気1428の流れ中に排出されることをもたらし得るが、基部孔1429を使用すると、エアロゾル前駆体組成物の実質的に全てが、液体形態で空気に同伴され、その後、空気から潜在的に分離するのではなく、噴霧器1452(
図13参照)と接触し噴霧され得るように、分注器/噴霧器複合組立体を通る空気の流れを調節することができる。更に、空気1428の一部は、空気の流れが相対的に大きな面積全体に分配され得、それにより、分注器/噴霧器複合組立体を通る空気の流れが、噴霧器1452(
図13参照)上へのエアロゾル前駆体組成物の分注にかなりの程度で影響し得ない相対的に低い速度を画定し得るように、分注器/噴霧器複合組立体1418を通ってではなく、その周りを流れることができる。加えて、フレキシブル回路1453ならびに/またはバブルジェットヘッド1450及び噴霧器1452の収容部は、噴霧されることなくエアロゾル前駆体組成物を空気1428の流れ中に導くことに更に抵抗する気化チャンバを画定し得る。いくつかの実施形態では、空気の流れによって引き起こされるエアロゾル前駆体組成物の運動の原因となるように、噴霧器がバブルジェットヘッドの下流に移動され得る。噴霧後、空気及び蒸気は、貯蔵部1422の周りを移動し、吸い口1424から出て使用者へと至ることができる。フレックス回路を含むエアロゾル送達デバイスの実施形態は、液体エアロゾル前駆体組成物が気化されずに空気に同伴されることに関する問題を回避するように構成され得ることに留意されたい。この点で、例えば、バブルジェットヘッド及び噴霧器は、互いの相対的に近くで離間していてよく、噴霧器は、エアロゾル前駆体組成物が噴霧器に接触しなくとも噴霧され得るような温度まで加熱され得る。
【0116】
上記のように、フレキシブル回路1453を用いて、分注器/噴霧器複合組立体1418のバブルジェットヘッド1450と噴霧器1452との間の機械的及び電気的接続を確立することができる。しかしながら、フレキシブル回路1453はまた、連結器1412及び基部1416を通して、分注器/噴霧器複合組立体1418及びカートリッジ内の電源1410を電気的に接続するようにも構成され得る。この点で、様々な他の実施形態の分注器/噴霧器複合組立体が、フレキシブル回路を介してエアロゾル送達デバイスの1つ以上の他の構成要素に電気的に接続されてもよい。
【0117】
例えば、
図15は、
図12~14のエアロゾル送達デバイス1400と実質的に同様である、エアロゾル送達デバイス1400’の一実施形態の部分断面図を示す。しかしながら、示されるように、
図15のエアロゾル送達デバイス1400’は、バブルジェットヘッドと噴霧器との両方が中に収容される共用のウェハ、基材、または収容部1433’を備える、分注器/噴霧器複合組立体1418’を含み得る。この点で、例えば、
図15の分注器/噴霧器複合組立体1418’は、
図9の分注器/噴霧器複合組立体1318と実質的に同様であってよい。この実施形態では、バブルジェットヘッド及び噴霧器が別々の収容部または共用の収容部内に位置付けられるか否かにかかわらず、フレキシブル回路1453を用いて、分注器/噴霧器複合組立体に電気的接続を提供することができる。流れる空気を通さない共用の収容部1433’内にバブルジェットヘッド及び噴霧器を含む分注器/噴霧器複合組立体1418’を使用すると、液体前駆体組成物が噴霧を伴わずに空気の流れによって運搬されることに関するいかなる問題も回避され得ることにも留意されたい。
【0118】
図16は、本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイス1500を通る断面図を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス1500は、分離構成で示されている、制御体1502及びカートリッジ1504を含み得る。この点で、カートリッジ1504の基部1516は、制御体1502の連結器1512に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0119】
制御体1502は、端部キャップ1506、インジケータ1508(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路1509、電力源1510(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ1511(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、連結器1512、配線1513、及び外側胴体1514を含み得る。カートリッジ1504は、基部1516、分注器/噴霧器複合組立体1518、貯蔵部1520、吸い口1524、絶縁体1555、及び外側胴体1526を含み得る。示される実施形態では、連結器1516は、貯蔵部1520を密閉する蓋1522を画定する。この点で、貯蔵部1520の一端を連結器1516で密閉することにより、カートリッジ1504の組立を簡素化することができる。しかしながら、他の実施形態では、蓋は、連結器とは別々の構成要素を含んでもよい。
【0120】
図17は、制御体1502及びカートリッジ1504が互いに連結されている、エアロゾル送達デバイス1500の拡大部分断面図を示す。示されるように、分注器/噴霧器複合組立体1518は、(例えば、1つ以上のスペーサによって)互いに固定連結され得るバブルジェットヘッド1550及び噴霧器1552を備え得る。バブルジェットヘッド1550及び噴霧器1552は、本明細書中の他の箇所に記載されるバブルジェットヘッド及び噴霧器の構成要素ならびに特徴のうちのいずれを備えてもよい。
【0121】
図17は、使用者が吸い口1524を吸うときのエアロゾル送達デバイス1500を通る空気の流路を更に示す。示されるように、気流即ち周囲空気1528の流れは、制御体1502の外側胴体1514内に画定され得る1つ以上の入口孔1531を通ってエアロゾル送達デバイス1500に進入し、フローセンサ1511を通過して、またはその近位を移動し得る。空気1528は、制御体1502から、連結器1512内に画定される少なくとも1つの連結器孔1561を通って、カートリッジ1504の基部1516内に画定される1つ以上の基部孔1529を通って、貯蔵部1520の周りを流れ(例えば、外側胴体1526内または貯蔵部と外側胴体との間に画定される1つ以上の空気送達チャネル1565を通って)、分注器/噴霧器複合組立体1518の周りを、かつそれを部分的に通って流れ、吸い口1524から出ることができる。
【0122】
この構成の結果として、空気1528の一部または全てが、カートリッジ1504全体にわたり、分注器/噴霧器複合組立体1518を通って、バブルジェットヘッド1550と噴霧器1552との間に側方に流れることができる。フローセンサ1511が吸入を検出すると、バブルジェットヘッド1550が貯蔵部1520から噴霧器1552に向けてエアロゾル前駆体組成物を排出するように、分注器/噴霧器複合組立体1518が始動し得る。
【0123】
分注器/噴霧器複合組立体1518を通る空気1528の少なくとも一部分の流れの上記構成は、エアロゾル前駆体組成物が噴霧前に空気1528の流れ中に排出されることをもたらし得るが、1つ以上の基部孔1529を使用すると、エアロゾル前駆体組成物の実質的に全てが、液体形態で空気に同伴され、その後、空気から潜在的に分離するのではなく、噴霧器1552(
図13参照)と接触し噴霧され得るように、分注器/噴霧器複合組立体を通る空気の流れを調節することができる。更に、空気1528の一部は、空気の流れが相対的に大きな面積全体に分配され得、それにより、分注器/噴霧器複合組立体を通る空気の流れが、噴霧器1552(
図13参照)上へのエアロゾル前駆体組成物の分注にかなりの程度で影響し得ない相対的に低い速度を画定し得るように、分注器/噴霧器複合組立体1518を通ってではなく、その周りを流れることができる。更に、上に記載されたように、1つ以上のスペーサならびに/またはバブルジェットヘッド1550及び噴霧器1552の収容部が、噴霧されることなくエアロゾル前駆体組成物を空気1528の流れ中に導くことに更に抵抗する気化チャンバを画定し得、かつ/あるいは、空気の流れによって引き起こされるエアロゾル前駆体組成物の運動の原因となるように、噴霧器がバブルジェットヘッドの下流に位置付けられ得る。噴霧後、空気及び蒸気は、貯蔵部1522の周りを移動し、吸い口1524から出て使用者へと至ることができる。
【0124】
図2~15のエアロゾル送達デバイス1200、1300、1400において、貯蔵部は、吸い口と分注器/噴霧器複合組立体との間に位置付けられ、この組立体は、バブルジェットヘッド及び噴霧器を備え得ることに留意されたい。使用者の口元が加熱された表面と接触しないように、吸い口から遠位に噴霧器を位置付けるという点で、この構成は望ましくあり得る。対照的に、
図16及び17のエアロゾル送達デバイス1500の分注器/噴霧器複合組立体1518は、貯蔵部1520と吸い口1524との間に位置付けられる。この構成は、気化後にエアロゾル前駆体組成物が凝縮して空気1528から出る可能性が低減されるように、噴霧器により生成されるエアロゾルが吸い口1524まで相対的に短い距離を移動するだけでよい場合があるという点で好ましくあり得る。しかしながら、
図16に示されるように、使用者がその唇で接触し得る領域における接触に対して吸い口1524及び/または外側胴体1526を冷たく保つために、エアロゾル送達デバイス1500は、絶縁体1555を更に備えてもよい。絶縁体1555は、プラスチック、ガラス繊維、またはフェノール材料等の絶縁材料の任意の実施形態を含み得る。更に、絶縁体1555は、外側胴体1526及び吸い口1524の一方もしくは両方、またはそれらの一部分の近位に位置付けられるか、あるいはそれらを定義してよい。
【0125】
図18は、本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイス1600を通る断面図を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス1600は、連結構成で示されている、制御体1602及びカートリッジ1604を含み得る。この点で、カートリッジ1604の基部1616は、制御体1602の連結器1612に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0126】
制御体1602は、端部キャップ1606、インジケータ1608(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路1609、電力源1610(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ1611(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、連結器1612、配線1613、及び外側胴体1614を含み得る。カートリッジ1604は、基部1616、分注器/噴霧器複合組立体1618、貯蔵部1620、吸い口1624、及び外側胴体1626を含み得る。示される実施形態では、連結器1616は、貯蔵部1620を密閉する蓋1622を画定する。この点で、貯蔵部1620の一端を連結器1616で密閉することにより、カートリッジ1604の組立を簡素化することができる。しかしながら、他の実施形態では、蓋は、連結器とは別々の構成要素を含んでもよい。
【0127】
図19は、制御体1602及びカートリッジ1604が互いに連結されている、エアロゾル送達デバイス1600の拡大部分断面図を示す。示されるように、分注器/噴霧器複合組立体1618は、(例えば、1つ以上のスペーサ1636によって)互いに固定連結され得るバブルジェットヘッド1650及び噴霧器1652を備え得る。バブルジェットヘッド1650及び噴霧器1652は、本明細書中の他の箇所に記載されるバブルジェットヘッド及び噴霧器の構成要素ならびに特徴のうちのいずれを備えてもよい。
【0128】
図18に更に示されるように、制御体1602の外側胴体1614が1つ以上の入口孔1631を画定し得、連結器1612が少なくとも1つの連結器孔1661、基部1616を画定し得、少なくとも1つの基部孔1629を画定し得、これにより、エアロゾル送達デバイス1600を通る空気の流れが可能になり得る。この点で、
図19は、使用者が吸い口1624を吸うときのエアロゾル送達デバイス1600を通る空気の流路を更に示す。示されるように、気流即ち周囲空気1628の流れは、制御体1602の外側胴体1614内に画定され得る入口孔1631を通ってエアロゾル送達デバイス1600に進入し、フローセンサ1611を通過して、またはその近位を移動し得る。空気1628は、制御体1602から、連結器1612内に画定される連結器孔1661を通って、基部孔1629を介してカートリッジ1604の基部1616を通って、貯蔵部1620と外側胴体1626との間を流れ、分注器/噴霧器複合組立体1618の周りを、かつそれを部分的に通って流れ、吸い口1624から出ることができる。フローセンサ1611が吸入を検出すると、バブルジェットヘッド1650が貯蔵部1620から噴霧器1652に向けてエアロゾル前駆体組成物を排出するように、分注器/噴霧器複合組立体1618が始動し得る。
【0129】
分注器/噴霧器複合組立体1618を通る空気1628の少なくとも一部分の流れの上記構成は、エアロゾル前駆体組成物が噴霧前に空気1628の流れ中に排出されることをもたらし得るが、少なくとも1つの基部孔1629を使用すると、エアロゾル前駆体組成物の実質的に全てが、液体形態で空気に同伴され、その後、空気から潜在的に分離するのではなく、噴霧器1652と接触し噴霧され得るように、分注器/噴霧器複合組立体を通る空気の流れを調節することができる。更に、空気1628の一部は、空気の流れが相対的に大きな面積全体に分配され得、それにより、分注器/噴霧器複合組立体を通る空気の流れが、噴霧器1652上へのエアロゾル前駆体組成物の分注にかなりの程度で影響し得ない相対的に低い速度を画定し得るように、分注器/噴霧器複合組立体1618を通ってではなく、その周りを流れることができる。更に、上に記載されたように、スペーサ1636ならびに/またはバブルジェットヘッド1650及び噴霧器1652の収容部が、噴霧されることなくエアロゾル前駆体組成物を空気1628の流れ中に導くことに更に抵抗する気化チャンバを画定し得、かつ/あるいは、空気の流れによって引き起こされるエアロゾル前駆体組成物の運動の原因となるように、噴霧器がバブルジェットヘッドの下流に位置付けられ得る。。噴霧後、空気及び蒸気は、貯蔵部1620の周りを移動し、吸い口1624から出て使用者へと至ることができる。
【0130】
図18及び19に示されるように、分注器/噴霧器複合組立体は、吸い口1624の近位に位置付けられ得、このことは、上に記載されたように、エアロゾル送達デバイス内の気化したエアロゾル前駆体凝縮物の凝縮を回避するという点での利益を提供し得る。上に更に記載されたように、使用者の唇に伝達される熱の量を低減させるために、絶縁体が吸い口の近位に用いられ得る。
図19に更に示されるように、いくつかの実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体1618は、貯蔵部1620の側面1655に連結され得る。この構成により、分注器/噴霧器複合組立体1618を通り吸い口1624へと至る実質的に長手方向の流れが可能になり得る。この点で、(例えば、上に記載された気化加熱要素の外面を備える)噴霧器1652の加熱面、及び(例えば、前駆体ノズルを備える)バブルジェットヘッド1650の排出面は、カートリッジ1604の外側胴体1626の長手方向軸、及び全体としてエアロゾル送達デバイス1600の長手方向軸に対して実質的に平行に配向され得る。これにより、空気及びエアロゾルの流れが吸い口1624まで実質的に直線的な様式で進行し得るように、空気1628の流れが、バブルジェットヘッド1650及び噴霧器1652によって画定される平行面間で発生し得る。
【0131】
対照的に、上に記載されたエアロゾル送達デバイス1200、1300、1400、1500の実施形態は、噴霧器の加熱面及びバブルジェットヘッドの排出面が、カートリッジの外側胴体、及び全体としてエアロゾル送達デバイスの長手方向軸に対して実質的に垂直に配向される様式で、貯蔵部の遠位端に取り付けられている分注器/噴霧器複合組立体の実施形態を含む。分注器/噴霧器複合組立体を貯蔵部の遠位端に取り付けることは、エアロゾル送達デバイスの簡素化された構成を提供するが、この構成は、エアロゾル送達デバイスを通る非直線的な気流路をもたらし得る。例えば、
図14に示されるように、バブルジェットヘッド及び噴霧器がエアロゾル送達デバイスの長手方向軸に対して垂直に配向されているとき、空気は、1回以上急旋回し、分注器/噴霧器複合組立体に進入し、かつ/またはそれを出ることができる。これらの急旋回は、エアロゾル送達デバイスの使用と関連付けられる圧力低下を不必要に増大させ得、その結果、その吸引に相対的により大きな労力が必要となり得る。更に、気流路内または分注器/噴霧器複合組立体の下流における急旋回は、かかる変化が、エアロゾル送達デバイス(例えば、カートリッジの外側胴体)内の周囲構造に衝突することの結果としてエアロゾルを凝縮させて液体形態に戻し得るという点で、有害となり得る。したがって、概してカートリッジの長手方向軸に対して平行に配向され、かつ急旋回を含まない気流路を使用することが望ましくあり得る。この点で、
図18及び19に示されるエアロゾル送達デバイス1600は、上記の問題を回避するように構成される。しかしながら、
図2~17のエアロゾル送達デバイスの実施形態に記載されるように、バブルジェットヘッド及び噴霧器のそれぞれの排出面及び加熱面がカートリッジの長手方向軸に対して実質的に垂直となるように配向されたバブルジェットヘッド及び噴霧器を使用することは、かかる構成が、それを通って流れる相対的により緩徐な気流を画定し得、その結果、エアロゾル前駆体組成物の噴霧が改善され得るという点で望ましくあり得ることにも留意されたい。
【0132】
図18及び19のエアロゾル送達デバイスのバブルジェットヘッド及び噴霧器は、それらの排出面及び加熱面それぞれが、カートリッジの長手方向軸及び全体としてエアロゾル送達デバイスに対して実質的に平行に配向されるように構成されるものとして示されているが、それぞれの排出面及び加熱面が外側胴体の長手方向軸に対して非ゼロ角度に配向されている、バブルジェットヘッド及び噴霧器を含むエアロゾル送達デバイスのある特定の実施形態は、
図18及び19のエアロゾル送達デバイス1600に関して上に記載された利益の多くを依然として提供し得る。この点で、
図20は、デバイスのバブルジェットヘッド1750及び噴霧器1752のそれぞれの排出面及び加熱面が、エアロゾル送達デバイスの長手方向軸1770に対して非ゼロ角度に配向されている、分注器/噴霧器複合組立体1718を含むエアロゾル送達デバイス1700の部分概略図を示す。しかしながら、これらの表面と長手方向軸1770との間の角度は、吸い口1724を出る前に空気1728の流路内の旋回によって引き起こされる圧力低下が、さもなければ同様だが流路内のより急な旋回を画定するエアロゾル送達デバイスの実施形態と比較して低減されるように、相対的に小さい(例えば、約45度未満)。更に、バブルジェットヘッド1750及び噴霧器1752の排出面及び加熱面と長手方向軸1770との間の相対的に小さな角度は、分注器/噴霧器複合組立体を出る空気及びエアロゾルが、急旋回することなくそこから滑らかに出ることができるため、気化及び空気1728の流れ中への導入後のエアロゾルの凝縮に関する問題を回避することも助け得る。
【0133】
図21は、本開示の追加の例示的な一実施形態に従う、エアロゾル送達デバイス1800を通る断面図を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス1800は、連結構成で示されている、制御体1802及びカートリッジ1804を含み得る。この点で、カートリッジ1804の基部1816は、制御体1802の連結器1812に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0134】
制御体1802は、端部キャップ1806、インジケータ1808(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路1809、電力源1810(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ1811(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、連結器1812、配線1813、及び外側胴体1814を含み得る。カートリッジ1804は、基部1816、分注器/噴霧器複合組立体1818、貯蔵部1820、吸い口1824、及び外側胴体1826を含み得る。示される実施形態では、連結器1816は、貯蔵部1820を密閉する蓋1822を画定する。この点で、貯蔵部1820の一端を連結器1816で密閉することにより、カートリッジ1804の組立を簡素化することができる。しかしながら、他の実施形態では、蓋は、連結器とは別々の構成要素を含んでもよい。
【0135】
図22は、制御体1802及びカートリッジ1804が互いに連結されている、エアロゾル送達デバイス1800の拡大部分断面図を示す。示されるように、分注器/噴霧器複合組立体1818は、(例えば、1つ以上のスペーサ1836によって)互いに固定連結され得るバブルジェットヘッド1850及び噴霧器1852を備え得る。バブルジェットヘッド1850及び噴霧器1852は、本明細書中の他の箇所に記載されるバブルジェットヘッド及び噴霧器の構成要素ならびに特徴のうちのいずれを備えてもよい。
【0136】
図21及び22は、使用者が吸い口1824を吸うときのエアロゾル送達デバイス1800を通る空気の流路を更に示す。
図21に示されるように、気流即ち周囲空気1828の流れは、制御体1802の外側胴体1814内に画定され得る1つ以上の入口孔1831を通ってエアロゾル送達デバイス1800に進入し、フローセンサ1811を通過して、またはその近位を移動し得る。
図22に示されるように、空気1828は、制御体1802から、連結器1812内に画定される連結器入口1861を通って、カートリッジ1804の基部1816に入り、貯蔵部1820を通って、分注器/噴霧器複合組立体1818を通って流れ、吸い口1824から出ることができる。
【0137】
具体的には、空気1828は、少なくとも1つの基部孔1829を介して、基部1816を通って移動し得る。更に、貯蔵部1820は、それを通って延在するチャネル1854を画定し得る。この点で、貯蔵部1820は、中に密閉されたエアロゾル前駆体が、(例えば、チャネルを画定する貯蔵部の内壁によって)チャネル1854から分離されるように、伸長した環状構成を画定し得る。チャネル1854は、空気1828の流れを分注器/噴霧器複合組立体1818に導くことができる。この点で、バブルジェットヘッド1850は、気流孔1856を含み得、噴霧器1852は、それを通る空気1828の流れを導くように構成されたエアロゾル送達孔1858を含み得る。示された実施形態では、基部孔1829、貯蔵部1820を通るチャネル1854、バブルジェットヘッド1850を通る気流孔1856、及び噴霧器1852を通るエアロゾル送達孔1858は、空気1828の流れが実質的に直線的な経路に沿って移動するように、カートリッジ1804を通って延在する長手方向軸に沿って直線的に配列されており、それにより、エアロゾル送達デバイス1800の圧力低下を増大させること、及び凝縮を引き起こすことに関する問題が回避され得る。エアロゾル送達デバイス1800は、分注器/噴霧器複合組立体1818が貯蔵部1820と吸い口1824との間に位置付けられることの結果としての凝縮の生成を回避するように更に構成され得る。上に記載されたように、絶縁体を用いて、吸い口及び外側胴体への熱伝達を低減させることができる。
【0138】
図23は、分注器/噴霧器複合組立体1818の近位のカートリッジ1804の拡大分解図を概略的に示す。示されるように、貯蔵部1820、バブルジェットヘッド1850、及び噴霧器1852は、放射状または環状様式でエアロゾル前駆体組成物を分注及び噴霧するように構成され得る。この点で、概略的に示されるように、バブルジェットヘッド1850の前駆体入口、前駆体チャネル、排出加熱要素、及び/または前駆体ノズルは、バブルジェットヘッドを通って延在する気流孔1856を中心にして、複数の径方向位置1860において環状に位置付けられ得る。同様に、噴霧器1852の気化加熱要素1862は、噴霧器を通って延在するエアロゾル送達孔1858を中心にして、実質的に径方向かつ環状に延在し得る。この構成により、液体エアロゾル前駆体組成物を空気の流れ中に導くことを回避するために、エアロゾル送達デバイス1800を通る空気1828の正流の中ではなくその周りに、エアロゾル前駆体組成物を分注及び噴霧することが可能になり得る。この構成はまた、上に記載されたエアロゾル送達デバイスの利益を組み合わせるように、空気1828の実質的に直線的な流れを促進することもできる。
【0139】
上に記載されたエアロゾル送達デバイスの実施形態では、噴霧器は、概して、気化加熱要素(複数可)が位置付けられる実質的に平面的な加熱面を画定するものとして記載されている。この点で、バブルジェットヘッドは、上に前駆体ノズルが位置付けられる排出面を画定しており、これもまた、概して平面的かつ噴霧器の加熱面に対して平行である。これにより、バブルジェットヘッドは、噴霧器の加熱面に対して実質的に垂直にエアロゾル前駆体組成物を排出している。しかしながら、様々な他の構成の噴霧器が用いられてよい。
【0140】
例えば、
図24は、本開示の代替的な一実施形態に従う噴霧器1900を示す。噴霧器1900は、本明細書中の他の箇所に記載される分注器/噴霧器複合組立体のいずれと併せて用いられてもよい。例えば、噴霧器1900は、
図21~23のエアロゾル送達デバイスの分注器/噴霧器複合組立体1818の噴霧器1852の代わりに用いられ得る。
【0141】
示されるように、噴霧器1900は、非平面的である内側加熱面1902を含み得る。具体的には、噴霧器1900及び噴霧器の内側加熱面1902は、実質的に円錐状であり得る(例えば、示されるように中空の切頭円錐状構成を画定する)。この点で、噴霧器1900は、噴霧器の内側加熱面1902がその上で空気及びエアロゾル前駆体組成物の流れ1904を受容するように、それを通る空気及びエアロゾル前駆体組成物の流れ1904を受容するように構成され得る。
【0142】
これにより、加熱面1902は、エアロゾル前駆体組成物を噴霧することができる。例えば、複数の気化加熱要素1906が、内側加熱面1902上に位置付けられ得る。更なる例として、いくつかの実施形態では、加熱要素は、内側加熱面1902上に螺旋状に配列され得る。この構成は、噴霧器1900を通して導かれるエアロゾル前駆体組成物の大部分に有利に接触することができる。これにより、空気及びエアロゾルの流れ1908は、噴霧器1900を出ることができる。
【0143】
図25は、
図21~23のエアロゾル送達デバイスの分注器/噴霧器複合組立体1818の噴霧器1852の代わりに用いられ得る、噴霧器2000の代替的な一実施形態を示す。噴霧器2000は、外側加熱面2002を含み得る。示されるように、外側加熱面2002に加えて、全体として噴霧器2000は、実質的に円錐状の構成を画定し得る。この実施形態では、空気及びエアロゾル前駆体組成物の流れ2004は、噴霧器2000の狭端に向かって導かれ得る。これにより、エアロゾル前駆体組成物を、外側加熱面2002に位置付けられる1つ以上の気化加熱要素2006によって気化して、空気及びエアロゾルの流れ2008を生成することができる。気化加熱要素2006は、エアロゾル前駆体組成物を有利に加熱及び気化するために、外側加熱面2002上に螺旋状に配列され得る。
【0144】
複数の気化加熱要素1906、2006の使用が概して上に記載されているが、他の実施形態では、単一の気化加熱要素が用いられ得ることにも留意されたい。例えば、気化加熱要素は、加熱面に単一の連続埋設型またはプリント型フィラメントを備え得る。更なる例として、単一の連続フィラメントは、上に記載されたように、(例えば、
図24に示される噴霧器内の内側加熱面にて、または
図25に示される噴霧器内の外側加熱面にて)螺旋構成を画定し得る。気化加熱要素に単一の連続フィラメントを使用することは、噴霧器の構成を簡素化し得るという点で好ましくあり得る。
【0145】
したがって、いくつかの実施形態では、噴霧器の加熱面は、非平面的構成を画定し得る。非平面的な加熱面を含む噴霧器の使用により、エアロゾル送達デバイスを通る様々な代替的な流れの構成が可能になり得る。具体的には、
図24及び25の実質的に円錐状の噴霧器は、それぞれ、エアロゾル送達デバイスにおける吸入と関連付けられる圧力低下が最小である実質的に真直な気流路を依然として提供しながら、空気及びエアロゾルを集中させ分配するように構成され得る。これら及び他の実施形態の複合型分注器/噴霧器では、バブルジェットヘッドは、噴霧器の加熱面に対して非垂直の角度でエアロゾル前駆体組成物を導くことができる。噴霧器の加熱面に対して直垂にエアロゾル前駆体組成物を導くことを回避することにより、エアロゾル前駆体組成物の跳ね飛びに関する問題が回避され得る。この点で、跳ね飛んだエアロゾル前駆体組成物は、バブルジェットヘッドに向かって逸れ戻り得、このことは、バブルジェットヘッドを詰まらせる場合がある。更に、
図24の噴霧器1900の実施形態では、跳ね飛んだエアロゾル前駆体が、チャンバを画定する噴霧器の内側加熱面に起因して依然として気化されるように、いかなる跳ね飛んだエアロゾル前駆体組成物も、噴霧器内に保持され、内側加熱面1902の別の部分と接触し得る。様々な他の実施形態の切頭円錐状(frustoconical)噴霧器が、2014年7月11日出願のTaluskieらへの米国特許出願第14/329,334号に記載されており、この特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0146】
図26は、本明細書に開示されるエアロゾル送達デバイスの実施形態に含まれ得る、分注器/噴霧器複合組立体2100の代替的な一実施形態の分解図を示す。示されるように、分注器/噴霧器複合組立体2100は、バブルジェットヘッド2102及び噴霧器2104を含み得る。バブルジェットヘッドの実施形態に関する詳細は上に記載されており、それらの全体は繰り返されない。しかしながら、簡潔に述べると、バブルジェットヘッド2102は、貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を受容するように構成された少なくとも1つの前駆体入口2108(
図27参照)と、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器2104に分注するように構成された少なくとも1つの前駆体ノズル2110とを画定し得る、ウェハ、基材、または収容部2106を含み得る。
【0147】
更に、噴霧器2104は、ウェハ、基材、または収容部2112を備え得る。加えて、示されるように、いくつかの実施形態では、噴霧器2104は、強化部材2114を更に備えてもよい。強化部材2114は、噴霧器2104の収容部2112を支持して、それに構造安定性を提供するように構成され得る。例えば、
図27に示されるように、強化部材2114は、収容部が支持されるように噴霧器2104の収容部2112に連結され得る。具体的には、強化部材2114は、収容部2112の背面に連結され得、少なくとも1つの気化加熱要素2116は、その反対の収容部の前面に連結される。
【0148】
この点で、強化部材は、噴霧器の熱質量を実質的に増加させることなく噴霧器2014に剛性、支持、及び構造を提供するように構成され得る。噴霧器が、それに電流が適用されるとエアロゾル前駆体組成物を気化するのに十分な温度まで急速に加熱し得るように、相対的に低い熱質量を有する噴霧器2104を提供することが望ましくあり得る。したがって、噴霧器2104は、関連付けられたエアロゾル送達デバイスを使用者が吸うときに急速に加熱し得る。
【0149】
気化加熱要素2116の反対側に強化部材2114を位置付けることにより、強化部材が、加熱要素との直接接触を回避して、強化部材への熱伝達を低減させることができる。更に、
図26に示されるように、強化部材2114は、カットアウト2118を画定し得る。カットアウト2118は、強化部材2114がより改善された強度を噴霧器に提供することを依然として可能にしながら、噴霧器2104の熱質量を更に低減させることができる。この点で、強化部材が、収容部2112の外縁の周りに延在する枠を画定するように、カットアウトは、中央に位置付けられてよい。この構成は、同様に気化加熱要素2116から離してその質量を位置付けて、強化部材への熱伝達を更に低減させながら、強化部材2114の慣性モーメントの相対的に小さな損失のみをもたらす。加えて、強化部材2114は、材料への熱及び電気伝達を回避するように構成される、プラスチック、セラミック、ガラス、または他の実施形態の絶縁性及び非伝導性材料を含み得る。
【0150】
図27に示されるように、噴霧器2104は、1つ以上の伝導性パッド2120を更に備え得る。伝導性パッド2120は、気化加熱要素2116と接触して、それに電流を導くように構成され得る。しかしながら、伝導性パッド2120が熱を不必要に生成することを防ぐために、伝導性パッドは、気化加熱要素2116の材料よりも低い抵抗を画定する材料及び/または構成(例えば、より厚いゲージ)を含んでもよい。例えば、伝導性パッド2120は、銀パラジウムを含み得、気化加熱要素2116は、白金を含み得る。更なる例として、いくつかの実施形態では、伝導性パッド2120は、銀パラジウムを含み得、気化加熱要素2116は、相対的により大きな抵抗を画定する銀パラジウム配合物を含み得る。しかしながら、理解され得るように、例えば、金、銀、白金、パラジウム、タングステン、及びこれらの組み合わせを含む、様々な他の材料が、他の実施形態において用いられ得る。伝導性パッド及び気化加熱要素を画定する材料は、収容部及び/または噴霧器の他の部分に関して、所望の抵抗ならびに適切な接合特質を画定するように選択され得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、噴霧器2104は、柱2103を介してバブルジェットヘッド2102に固定係合するように構成され得る(
図27参照)。この点で、
図26に示されるように、収容部2112及び/または強化部材2114は、柱2103に係合するように構成された凹部2122a、2122bを画定し得る。いくつかの実施形態では、柱2103は、バブルジェットヘッド2102を噴霧器2104に電気的に連結することができる。したがって、例えば、伝導性パッド2120は、それらの間に電気的接続が確立され得るように、噴霧器2104内に画定される凹部2122a、2122bの近位に位置付けられ得る。
【0152】
上記のように、噴霧器上に分注されるエアロゾル前駆体組成物の跳ね飛びを回避することが望ましくあり得る。したがって、本開示のエアロゾル送達デバイスの実施形態は、エアロゾル前駆体組成物の跳ね飛びを軽減し、他の機能を行うように構成された、追加的または代替的な特徴を含み得る。この点で、
図28A~Cは、噴霧器の加熱面が滑らかではなくテクスチャ加工されている、
図26及び27の噴霧器2104の実施形態の拡大部分図を示す。しかしながら、かかるテクスチャ加工が、本明細書に記載される噴霧器のいずれに用いられてもよいことに留意されたい。
【0153】
具体的には、
図28Aは、加熱面2124Aが小穴付きである噴霧器2104Aの一実施形態を示す。換言すれば、加熱面2124Aは、凸部及び凹部の実質的に規則的なパターンを画定する。
図28Bは、加熱面2124Bが部分的に多孔性である噴霧器2104Bの一実施形態を示す。この点で、加熱面2124Bのトポグラフィーは、独立気泡発泡体のトポグラフィーと実質的に同様であってよい。
図28Cは、加熱面2124Cが完全に多孔性である噴霧器2104Cの一実施形態を示す。この点で、加熱面2102Cのトポグラフィーは、連続気泡発泡体または焼結材料のトポグラフィーと実質的に同様であってよい。
【0154】
いくつかの実施形態では、加熱面2124A~Cは、(例えば、収容部2112及び気化加熱要素2116の上部の)その外面に位置付けられるパッシベーション層によって画定されるか、またはそれでコーティングされてよい。この点で、パッシベーション層は、エアロゾル前駆体組成物2128がその上に散布されるとき、酸化、触媒反応、及び様々な他の化学反応が噴霧器において発生することを防ぐように構成される。例えば、パッシベーション層は、気化加熱要素2116及び収容部2112の上に飛沫または別様に堆積され得る、酸化アルミニウム、ガラス、またはセラミック材料を含み得る。
【0155】
テクスチャ加工された加熱面を用いることにより、エアロゾル前駆体組成物がバブルジェットヘッドに逸れ戻る可能性が低くなるように、逸れたエアロゾル前駆体組成物をテクスチャ加工された加熱面が捕捉することに起因して、エアロゾル前駆体組成物が跳ね飛びにくくなり得る。更に、テクスチャ加工された加熱面を使用すると、上にエアロゾル前駆体組成物が導かれる加熱面の有効面積を増加させることができる。このように、エアロゾル前駆体組成物に熱をより効率的に伝達して、エアロゾル前駆体組成物の気化を改善することができる。
【0156】
いくつかの実施形態では、加熱面は、ウィッキング性または吸収性層を含み得、この層は、任意選択的にテクスチャ加工面を画定し得、かつ、跳ね飛び及び熱損失を低減させ、以下に記載される他の機能を行うように構成され得る。いくつかの実施形態ではアルミナ紙を含み得る吸収性層は、パッシベーション層の外に位置付けられ得、エアロゾル前駆体組成物を受容するように構成され得る。これにより、吸収性層内に吸収されるエアロゾル前駆体組成物に熱が適用されるように、エアロゾル前駆体組成物がこの層を飽和させ得る。この実施形態では、バブルジェットヘッドは、エアロゾル前駆体組成物が気化される際に、吸収性層内にそれを補充し得る。この点で、吸収性層は、エアロゾル送達デバイスの吸引を受ける前に、エアロゾル前駆体組成物で少なくとも部分的に飽和され得、その結果、エアロゾルがより急速に生成され得る。
【0157】
特定の実施形態の噴霧器が上に記載されているが、本明細書に提供されるエアロゾル送達デバイスの実施形態においてエアロゾル前駆体組成物を気化するために、様々な他の実施形態の噴霧器が用いられ得ることに留意されたい。かかる噴霧器としては、面状加熱器、巻線表面、マイクロヒータ(例えば、チップ上に埋め込まれた)ガラス板、レーザー、抵抗加熱器、ならびに任意の他の形状及び実施形態の加熱器を挙げることができる。例えば、一実施形態では、気化加熱要素は、バブルジェットヘッドの各前駆体ノズル及び各排出加熱要素とそれぞれ関連付けられ得る。しかしながら、他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を気化するために、複数の前駆体ノズル及び複数の排出加熱要素(例えば、バブルジェットヘッドの前駆体ノズル及び排出加熱要素の全て)が、単一の気化加熱要素上にエアロゾル前駆体組成物を排出してもよい。更に、排出加熱要素及び気化加熱要素内に用いられる材料は異なってもよい。例えば、ワイヤコイル加熱要素に関して上に記載された材料が用いられ得る。排出加熱要素及び気化加熱要素内に用いられ得る様々な他の材料、ならびに本明細書に記載される様々な他の加熱要素は、白金または白金コーティングした材料、及び抵抗性インク(例えば、セラミック材料上にプリントされるもの)を含み得る。
【0158】
別の実施形態では、バブルジェットヘッド及び噴霧器の一方または両方の収容部は、シリコンチップを備え得る。この実施形態では、気化加熱要素及び排出加熱要素の一方または両方が、シリコンチップのドープシリコンを含んでよい。換言すれば、シリコンチップの一部は、エアロゾル前駆体組成物を排出または気化のための熱を生成するように構成された抵抗性回路を画定し得る。
【0159】
バブルジェットヘッドを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態では、上に記載されたように、エアロゾル前駆体組成物の液滴の分注を促進するために、エアロゾル前駆体組成物の粘度を低減させることが望ましくあり得る。したがって、一実施形態では、エアロゾル前駆体組成物が予熱され得る。例えば、蒸気泡が形成し、エアロゾル前駆体組成物の液滴が前駆体ノズルを通して排出されるような程度までエアロゾル前駆体組成物を加熱する前に、排出加熱要素を用いてエアロゾル前駆体組成物を予熱することができる。かかる予熱は、パルス電流を排出加熱要素に適用することを伴い得る。この点で、エアロゾル前駆体組成物の分注中にバブルジェットヘッドの排出加熱要素に適用される電力のパルス幅と比較して相対的により小さなパルス幅の電力が、エアロゾル前駆体組成物の予熱中にバブルジェットヘッドの排出加熱要素に適用され得る。別の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物を(例えば、水で)希釈して、その粘度を低減させてもよい。このように、エアロゾル前駆体組成物と共にバブルジェットヘッドを使用することは、これらの様式のいずれかまたは両方で促進され得る。一実施形態では、エアロゾル前駆体組成物の粘度は、20℃で約5~約400センチポアズの範囲を最初は画定し得る。しかしながら、エアロゾル前駆体組成物の粘度は、20℃で約100センチポアズ未満の粘度を画定するように、(例えば、水を介する)希釈もしくは予熱のいずれかまたは両方を通して低減され得る。比較すると、インクジェットプリンタに用いられるインクは、概して、相対的により低い粘度(例えば、20℃で約10~約40センチポアズ)を画定し得る。
【0160】
本明細書に提供される実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体は、概して、カートリッジ内に位置付けられるものとして記載されている。しかしながら、別の実施形態では、バブルジェットヘッド及び/または噴霧器は、制御体内に位置付けられてもよい。例えば、一実施形態では、バブルジェットヘッドは、制御体内に位置付けられ、カートリッジ内の噴霧器に向けてエアロゾル前駆体組成物を排出するように構成されてよい。この実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、カートリッジ内の貯蔵部から制御体内のバブルジェットヘッドへと至り、カートリッジ内の噴霧器に戻るように導かれ得る。別の実施形態では、バブルジェットヘッドは、カートリッジ内に位置付けられ、カートリッジ内の貯蔵部から制御体内の噴霧器に向けてエアロゾル前駆体組成物を排出するように構成されてよい。
【0161】
更に、
図29は、分注器/噴霧器複合組立体が制御体内に位置付けられる、エアロゾル送達デバイス2200の代替的な一実施形態を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス2200は、分離構成で示されている、制御体2202及びカートリッジ2204を含み得る。この点で、カートリッジ2204の基部2216は、制御体2202の連結器2212に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0162】
制御体2202は、端部キャップ2206、インジケータ2208(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路2209、電力源2210(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ2211(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、連結器2212、配線2213、分注器/噴霧器複合組立体2218、及び外側胴体2214を含み得る。いくつかの実施形態では、制御体2202は、取付板2219を更に備えてもよく、分注器/噴霧器複合組立体2218が、取付板と連結器2212との間に取り付けられてもよい。示される実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体2218のバブルジェットヘッド2250は、連結器2212に連結されてよく、分注器/噴霧器複合組立体の噴霧器2252は、取付板2219に連結されてよく、バブルジェットヘッドは、フレキシブル回路2253を介して噴霧器に連結されてよい。
【0163】
カートリッジ2204は、基部2216、貯蔵部2220、貯蔵部を密閉する蓋2222、吸い口2224、及び外側胴体2226を含み得る。カートリッジ2204が制御体2202に連結されるとき、貯蔵部2220は、バブルジェットヘッド2250と流体連通し得る。この点で、貯蔵部2220は、出口2256を画定し得る。いくつかの実施形態では、基部2216もまた、貯蔵部2220への出口2256と整列し得る出口2258を画定し得る。出口2256、2258の一方または両方は、貯蔵部2220内にエアロゾル前駆体組成物を保持するように最初は密封されていてよい。この点で、例として、ホイルまたはプラスチックシールが出口2256、2258を覆ってよい。しかしながら、カートリッジ2204の基部2216が制御体2202の連結器2212と係合されると、(例えば、シールを貫通することにより)シールが破れ得る。これにより、連結器2212の近位にバブルジェットヘッド2250を位置付けることにより、バブルジェットヘッドは、貯蔵部2220から出口2256、2258を通って、そして連結器にて入口2260を通って輸送されるエアロゾル前駆体組成物を受容することができる。これにより、バブルジェットヘッド2250は、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器2252に分注してエアロゾルを生成することができる。空気の流れは、制御体2202の外側胴体2214内の1つ以上の入口孔2262を通って進入し、取付板2219内に画定される取付板孔2261を通って、そして分注器/噴霧器複合組立体2218を通って、かつ/またはその周りを移動することができる。組み合わされた空気とエアロゾルとは、これにより、連結器2212内に画定される連結器孔2267、基部2216内に画定される基部孔2263を通って、かつ外側胴体2226内(または貯蔵部と外側胴体との間)に画定されるエアロゾル送達孔2265を通って、吸い口2224へと導かれ得る。
【0164】
更に、
図30は、分注器/噴霧器複合組立体が、別々の分注器/噴霧器体内に位置付けられる、エアロゾル送達デバイス2300の代替的な一実施形態を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイス2200は、分離構成で示されている、制御体2302、分注器/噴霧器カートリッジ2303、及び貯蔵部カートリッジ2304を含み得る。この点で、貯蔵部カートリッジ2304の基部2316は、分注器/噴霧器カートリッジ2303の連結器2364に係合するように構成され得、分注器/噴霧器カートリッジの基部2366は、制御体2302の連結器2312に係合して、それらの間の機械的及び電気的接続を形成するように構成され得、この接続は、分注器/噴霧器カートリッジ及び/または貯蔵部カートリッジの交換を可能にするように解放可能であり得る。
【0165】
制御体2302は、端部キャップ2306、インジケータ2308(例えば、発光ダイオード(LED))を備える回路基板、接続器回路2309、電力源2310(例えば、再充電可能であり得る電池)、フローセンサ2311(例えば、吸入センサまたは圧力スイッチ)、連結器2312、及び配線2313を含み得る。分注器/噴霧器カートリッジ2303は、外側胴体2371、基部2366、連結器2364、及び分注器/噴霧器複合組立体2318を含み得る。示されるように、一実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体2318は、基部2366と連結器2364との間に位置付けられ、かつそれらに連結されてよい。具体的には、分注器/噴霧器複合組立体2318は、フレキシブル回路2353を介して接続され得る、バブルジェットヘッド2350及び噴霧器2352を含み得る。一実施形態では、バブルジェットヘッド2350は、連結器2364に取り付けられ得、噴霧器2352は、分注器/噴霧器カートリッジ2303の基部2366に取り付けられ得る。
【0166】
貯蔵部カートリッジ2304は、基部2316、貯蔵部2320、貯蔵部を密閉する蓋2322、吸い口2324、及び外側胴体2326を含み得る。貯蔵部カートリッジ2304が分注器/噴霧器カートリッジ2303に連結されるとき、貯蔵部2320は、バブルジェットヘッド2350と流体連通し得る。この点で、貯蔵部2320は、出口2356を画定し得る。いくつかの実施形態では、貯蔵部カートリッジ2304の基部2316もまた、貯蔵部への出口2356と整列し得る出口2358を画定し得る。出口2356、2358の一方または両方は、貯蔵部2320内にエアロゾル前駆体組成物を保持するように最初は密封されていてよい。この点で、例として、ホイルまたはプラスチックシールが出口2356、2358を覆ってよい。しかしながら、貯蔵部カートリッジ2304の基部2316が分注器/噴霧器カートリッジ2303の連結器2364と係合されると、(例えば、シールを貫通することにより)シールが破れ得る。これにより、分注器/噴霧器カートリッジ2303の連結器2364の近位にバブルジェットヘッド2350を位置付けることにより、バブルジェットヘッドは、貯蔵部2320から出口2356、2358を通って、そして分注器/噴霧器組立体の連結器にて入口2360を通って輸送されるエアロゾル前駆体組成物を受容することができる。これにより、バブルジェットヘッド2350は、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器2352に分注してエアロゾルを生成することができる。
【0167】
空気の流れは、制御体2302の外側胴体2314内の1つ以上の入口孔2362を通って進入し、それにより、制御体の連結器2312内に画定される少なくとも1つの連結器孔2361、基部2366内に画定される少なくとも1つの基部孔2363を通って、そしてエアロゾル分注器/噴霧器組立体2318を通って、かつ/またはその周りに導かれ得る。組み合わされた空気とエアロゾルとは、次いで、分注器/噴霧器カートリッジ2303の連結器2364内に画定される連結器孔2365を通って、貯蔵部カートリッジ2304の基部2316内に画定される基部孔2367を通って、貯蔵部カートリッジの外側胴体2326内(または貯蔵部と外側胴体との間)に画定される蒸気送達孔2369を通って、吸い口2324へと移動し得る。
【0168】
このように、様々な代替的な位置構成を、本明細書に記載されるエアロゾル送達デバイスの構成要素に用いることができる。上記のように、一実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体は、制御体内に位置付けられ得る(例えば、
図29参照)。分注器/噴霧器複合組立体が、貯蔵部の有効寿命を超える有効寿命を有し得るという点で、この構成は望ましくあり得る。しかしながら、別の実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体は、別々の分注器/噴霧器カートリッジ内に受容されてもよい(例えば、
図30参照)。複合型分注器/噴霧器は、貯蔵部の有効寿命を超える有効寿命を有し得るが、分注器/噴霧器複合組立体の有効寿命は、制御体の電源及び他の構成要素の有効寿命未満であり得、その逆も同様であるという点で、この構成は望ましくあり得る。更に、この構成により、分注器/噴霧器複合組立体または制御体の代替的な実施形態の置き換えが可能になり、(例えば、吸入毎により大量またはより小量のエアロゾルを生成するように構成されたバブルジェットヘッドを用いることにより、あるいはより大きな電池を備える制御体を用いることにより)使用者の好みに適するようにエアロゾル送達デバイスをカスタマイズすることが可能になり得る。
【0169】
バブルジェットヘッドを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態では、バブルジェットヘッドは、概して、エアロゾル前駆体組成物を気化する噴霧器に固定連結されるものとして記載されている。例えば、一実施形態では(例えば、
図2~6参照)、バブルジェットヘッドは、スペーサを介して噴霧器に連結される。別の実施形態では(例えば、
図7~11参照)、バブルジェットヘッドは、共用の収容部を介して噴霧器に固定連結される。追加の一実施形態では、バブルジェットヘッドは、フレキシブル回路を介して噴霧器に連結され、噴霧器及びバブルジェットヘッドの一方または両方が、分注器/噴霧器複合組立体を囲む構造に連結される(例えば、
図12~15参照)。しかしながら、別の実施形態では、バブルジェットヘッドは、噴霧器から分離され、それと整列されてもよい。これにより、バブルジェットヘッドと噴霧器との間の空間が、バブルジェットヘッドの特定の設計、エアロゾル前駆体組成物の粘度、及び様々な他の要素に対して調整され得る。
【0170】
更に、いくつかの実施形態では、噴霧器及び/またはバブルジェットヘッドは、(例えば、特定数の使用者の後に)自動的に、あるいは使用者によりそのように指示されたときに手動でのいずれかで、(例えば、熱を生成してエアロゾル前駆体組成物の残留物をそこから除去することによって)洗浄サイクルを行うように構成され得る。これは、バブルジェットヘッド及び/または噴霧器が、制御体または分注器/噴霧器カートリッジ内に位置付けられ、そのため複数の貯蔵部と共に再利用されるように構成される実施形態において、特に有用となり得る。
【0171】
本明細書に記載されるエアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を噴霧器に導くためにウィックを用いる従来のエアロゾル送達デバイスと関連付けられる、ある特定の問題を回避し得る。この点で、ウィックの使用は、エアロゾル前駆体組成物の成分の分離を引き起こし得る。更に、ウィックを使用してエアロゾル前駆体組成物を基材から加熱要素に輸送することは、漏出につながり得る。このように、本明細書に開示されるエアロゾル送達デバイスの実施形態は、エアロゾル前駆体組成物の分注量に対する優れた制御に関して上に記載された利点を含む、これら及び/または他の利点を提供し得る。加えて、本明細書に記載されるバブルジェットヘッド及び噴霧器は、エアロゾル前駆体組成物を分注及び噴霧するために、他の実施形態の流体送達及び気化機構よりも少ないエネルギーを必要とし得る。更に、バブルジェットヘッドの使用により、(例えば、工場における、または末端利用者による)そのカスタマイズが可能になり得る。例えば、バブルジェットヘッドによる分注の頻度及び/または持続時間は、使用者の好みに見合うように調整され得る。これにより、例えば、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル送達デバイスにおける吸入毎に相対的により小量またはより大量のエアロゾル前駆体組成物を気化するように構成され得、かかる変更は、エアロゾル送達デバイスのハードウェアの変更を必要とせずに行われ得る。この点で、かかる変更は、ソフトウェア、または電子的設定の変更によって実装され得る。
【0172】
本明細書に開示されるエアロゾル送達デバイスは、概して、カートリッジ(例えば、交換可能なカートリッジ)及び制御体(例えば、再利用可能な制御体)を含むものとして記載されているが、様々な他の実施形態を用いてもよいことに留意されたい。例えば、他の実施形態では、本エアロゾル送達デバイスは、(例えば、
図30を参照して上に記載されたように)3つ以上の部品を含んでもよい。追加的な一実施形態では、本エアロゾル送達デバイスは、一体型の1部品構成を画定してもよい。したがって、本明細書に開示されるエアロゾル送達デバイスのいずれも、様々な様式のいずれかにおいて、1つ以上の外側胴体内に構成されてよい。
【0173】
様々な実施形態の噴霧器及び気化加熱要素が、本明細書に記載される。理解され得るように、様々な他の実施形態の噴霧器及び気化加熱要素を、他の実施形態に用いてもよい。例として、いくつかの実施形態では、噴霧器は、バブルジェットヘッドにより分注されるエアロゾル前駆体組成物を受容し得る、コイルヒータを備え得る。
【0174】
更に、噴霧器に対するバブルジェットヘッドの特定の構成は異なってもよい。例えば、一実施形態では、分注器/噴霧器複合組立体は、それを通って延在する第1のチャネルを有する収容部を含み得る。バブルジェットヘッド及び噴霧器は、バブルジェットヘッドがエアロゾル前駆体組成物を噴霧器上に分注し得るように、第1のチャネルの両側に連結され得る。例えば、収容部内に画定される第2のチャネルが、エアロゾル前駆体組成物をバブルジェットヘッドに供給し得る。得られる蒸気は、第1のチャネルを介して、中にバブルジェットヘッド及び噴霧器が受容される収容部を出ることができる。
【0175】
追加的な一実施形態では、エアロゾル送達デバイスにおけるエアロゾル化のための方法が提供される。
図31に示されるように、本方法は、工程2402において、電源を備える制御体から貯蔵部を備えるカートリッジを通して気流を導くことを含み得る。更に、本方法は、工程2404において、バブルジェットヘッドを介して貯蔵部からエアロゾル前駆体組成物を分注することを含み得る。本方法は、工程2406において、バブルジェットヘッドにより貯蔵部から分注されたエアロゾル前駆体組成物を噴霧器で加熱することを追加的に含み得る。
【0176】
本方法のいくつかの実施形態では、工程2404においてエアロゾル前駆体組成物を分注すること、及び工程2406においてエアロゾル前駆体組成物を加熱することは、電源からバブルジェットヘッド及び噴霧器に電力を独立して適用することを含む。更に、工程2404においてエアロゾル前駆体組成物を分注すること、及び工程2406においてエアロゾル前駆体組成物を加熱することは、バブルジェットヘッドに電力を適用した後に噴霧器に電力を導くことを含み得る。本方法は、工程2406において、エアロゾル前駆体組成物を分注する前に、エアロゾル前駆体組成物をバブルジェットヘッドで予熱することを更に含み得る。加えて、本方法は、エアロゾル前駆体組成物の温度を検出することを含み得、エアロゾル前駆体組成物を予熱することは、エアロゾル前駆体組成物を所望の温度まで予熱することを含む。エアロゾル前駆体組成物を予熱することは、エアロゾル前駆体組成物を分注することと比較して相対的により小さなパルス幅の電力をバブルジェットヘッドに適用することを含み得る。
【0177】
本開示が関連する技術分野の当業者であれば、前述の説明及び関連する図面において提示された教示を利用して、本開示の多数の変更形態及び他の実施形態を思いつくことになるであろう。したがって、本開示は本明細書において開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更形態及び他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されるということが理解されるべきである。特定の用語が本明細書で使用されているが、これらは一般的意味及び説明的意味で使用されているに過ぎず、限定を目的とするものではない。