(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-17
(45)【発行日】2023-08-25
(54)【発明の名称】テクスチャ投影電球のための積分点源
(51)【国際特許分類】
F21K 9/66 20160101AFI20230818BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20230818BHJP
F21V 3/10 20180101ALI20230818BHJP
【FI】
F21K9/66
F21V3/00 320
F21V3/10
(21)【出願番号】P 2021184060
(22)【出願日】2021-11-11
(62)【分割の表示】P 2018564290の分割
【原出願日】2017-04-17
【審査請求日】2021-11-11
(32)【優先日】2016-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン ケーラー
(72)【発明者】
【氏名】ゲイリー ブラドスキー
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-038905(JP,U)
【文献】特表2013-534635(JP,A)
【文献】特開昭60-202411(JP,A)
【文献】特開平06-150701(JP,A)
【文献】特表2019-520676(JP,A)
【文献】特開2012-094302(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/66
F21V 3/00
F21V 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電球であって、
赤外線光および可視光を産出するように構成された少なくとも1つの光源と、
前記少なくとも1つの光源を封入する少なくとも1つの構造であって、前記少なくとも1つの構造は、前記可視光に透過性であり、前記少なくとも1つの構造は、赤外線光に透過性の少なくとも1つの第1の領域と、赤外線光に不透明な少なくとも1つの第2の領域とを含む、少なくとも1つの構造と
を備える、電球。
【請求項2】
前記少なくとも1つの光源は、前記赤外線光および前記可視光の両方を産出する光源を含む、請求項1に記載の電球。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光源は、前記赤外線光を産出する第1の光源と、前記可視光を産出する第2の光源とを含む、請求項1に記載の電球。
【請求項4】
前記少なくとも1つの第1の領域は、コンピュータビジョンシステムによって検出可能な前記赤外線光のパターンを投影するように配置されている、請求項1に記載の電球。
【請求項5】
前記パターンは、グリッド、複数の点状画像、または複数のバーのうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の電球。
【請求項6】
少なくとも部分的に前記少なくとも1つの構造内に配置された1つ以上のバッフルをさらに備える、請求項1に記載の電球。
【請求項7】
前記1つ以上のバッフルのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの光源と前記少なくとも1つの第1の領域との間の直線経路に沿って位置する、請求項6に記載の電球。
【請求項8】
前記少なくとも1つの構造は、前記少なくとも1つの光源の少なくとも一部を囲繞する積分器と、少なくとも部分的に前記積分器を囲繞するエンクロージャとを含む、請求項1に記載の電球。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光源は、前記赤外線光を産出する第1の光源と、前記可視光を産出する第2の光源とを備え、前記第1の光源は、前記積分器内に配置されており、前記第2の光源は、前記積分器の外側に配置されている、請求項8に記載の電球。
【請求項10】
前記積分器は、光が前記積分器から外へ通過することを可能にするように構成された開口を備える、請求項8に記載の電球。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1の領域の少なくとも一部および前記少なくとも1つの第2の領域の少なくとも一部は、前記開口における前記積分器に対しての接線の平面によって境界を定められる半球内に配置されている、請求項10に記載の電球。
【請求項12】
前記エンクロージャは、前記少なくとも1つの第1の領域と、前記少なくとも1つの第2の領域とを備える、請求項8に記載の電球。
【請求項13】
前記少なくとも1つの光源は、白熱フィラメントを備える、請求項1に記載の電球。
【請求項14】
前記少なくとも1つの光源は、発光ダイオードを備える、請求項1に記載の電球。
【請求項15】
前記積分器は、鏡面反射材料を備える内部表面を含む、請求項8に記載の電球。
【請求項16】
前記積分器は、鏡面反射コーティングでコーティングされた内部表面を含む、請求項8に記載の電球。
【請求項17】
前記積分器は、拡散材料を備える内部表面を含む、請求項8に記載の電球。
【請求項18】
前記積分器は、拡散コーティングでコーティングされた内部表面を含む、請求項8に記載の電球。
【請求項19】
前記少なくとも1つの第2の領域は、可視光に透過性であり赤外線光に反射性であるホットミラーを備える、請求項1に記載の電球。
【請求項20】
前記少なくとも1つの第2の領域は、赤外線光を吸収することが可能な材料を備える、請求項1に記載の電球。
【請求項21】
電球であって、
光源と、
前記光源を囲繞する積分器であって、前記積分器は、内部表面と、少なくとも1つの開口とを備える、積分器と、
前記積分器を囲繞するエンクロージャであって、前記エンクロージャ
は、可視光に透過性であり、前記エンクロージャは、赤外線光に透過性の少なくとも1つの第1の領域と、赤外線光に非透過性である少なくとも1つの第2の領域とを含む、エンクロージャと
を備え、
前記積分器は、前記少なくとも1つの開口が前記エンクロージャから離間されるように前記エンクロージャの内部に配置されており、
前記電球は、構造化された光パターンを投影するように構成されている、電球。
【請求項22】
前記光源は、赤外線光および可視光の両方を産出するように構成されている、請求項
21に記載の電球。
【請求項23】
前記光源は、赤外線光を産出する第1の光源と、可視光を産出する第2の光源とを含む、請求項
21に記載の電球。
【請求項24】
前記積分器は、積分球を備える、請求項
21に記載の電球。
【請求項25】
前記積分球は、5以上の球乗数を有する、請求項
24に記載の電球。
【請求項26】
前記積分器の前記内部表面は、鏡面反射材料を備えるか、または鏡面反射コーティングでコーティングされている、請求項
21に記載の電球。
【請求項27】
前記積分器の前記内部表面は、拡散材料を備えるか、または拡散コーティングでコーティングされている、請求項
21に記載の電球。
【請求項28】
前記エンクロージャは、球状部分を備え、前記少なくとも1つの開口は、前記エンクロージャの前記球状部分の幾何学的中心に配置されている、請求項
21に記載の電球。
【請求項29】
前記積分器内に配置された少なくとも1つのバッフルをさらに備える、請求項
21に記載の電球。
【請求項30】
パターン生成要素をさらに備える、請求項
21に記載の電球。
【請求項31】
前記パターン生成要素は、前記エンクロージャの前記少なくとも1つの第2の領域を備える、請求項
30に記載の電球。
【請求項32】
前記エンクロージャの前記少なくとも1つの第2の領域は、可視光に透過性であり赤外線光に反射性であるホットミラーを備える、請求項
31に記載の電球。
【請求項33】
前記エンクロージャの前記少なくとも1つの第2の領域は、赤外線光を吸収することが可能な材料を備える、請求項
31に記載の電球。
【請求項34】
前記パターン生成要素は、前記エンクロージャの内部表面に隣接して配置された構造を備える、請求項
30に記載の電球。
【請求項35】
前記パターン生成要素は、前記エンクロージャ内に配置されかつ前記エンクロージャから離間された構造を備える、請求項
30に記載の電球。
【請求項36】
前記光源は、赤外線光を産出するように構成されており、前記電球は、可視光を産出するように構成された第2の光源をさらに備え、前記第2の光源は、前記積分器の外側に配置されている、請求項
21に記載の電球。
【請求項37】
前記エンクロージャに結合された基部をさらに備え、前記基部は、電球ソケットに機械的および電気的に接続されるように構成されている、請求項
21に記載の電球。
【請求項38】
前記少なくとも1つの開口は、前記基部と反対の前記積分器の側に配置されている、請求項
37に記載の電球。
【請求項39】
前記エンクロージャは、投光照明タイプエンクロージャであり、前記積分器は、前記基部に隣接して配置されている、請求項
37に記載の電球。
【請求項40】
前記少なくとも1つの開口は、第1の開口と、前記第1の開口とは前記積分器の反対側に配置された第2の開口とを備える、請求項
21に記載の電球。
【請求項41】
第2の光源および第2の積分器をさらに備え、前記第2の積分器は、前記エンクロージャ内に配置されており、前記第2の光源を囲繞している、請求項
21に記載の電球。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本非仮特許出願は、35U.S.C.§119(e)の下で、2016年6月10日に出願された「INTEGRATING POINT SOURCE FOR TEXTURE PROJECTING BULB」という題名の米国仮出願第62/348,634号から優先権を主張する。上記文献は、その全体としておよびすべての目的のためにここで参照することによって本明細書において援用される。
【0002】
(分野)
本開示は、テクスチャ投影電球に関し、より具体的には、テクスチャ投影電球内で光の点源に近似させることに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
コンピュータビジョンの状況では、多くのアルゴリズムは、確実に動作するために、可視テクスチャの存在に依拠する。例えば、立体視を伴うアルゴリズムは、立体視合致および/または相違点算出のために、テクスチャに依拠し得る。視覚的追跡またはローカル「キーポイント」を使用するアルゴリズムもまた、テクスチャに依拠し得る。しかしながら、実世界の種々の人工部分等の、実世界の多くの特徴は、そのようなアルゴリズムの動作のために必要な視覚的テクスチャを欠き得る。
【0004】
いくつかのコンピュータビジョン用途では、構造化された光投影とも称される、テクスチャ投影が、コンピュータビジョンシステムのための視覚的テクスチャを提供するために使用されてもよい。例えば、光強度に加え、深度を測定する、「RGB-D」カメラは、構造化された光投影に基づいて、世界を結像し得る。典型的には、構造化された光投影サブシステムは、特に、投影と結像サブシステムとの間の幾何学的関係の詳細な較正を要求するシステムでは、結像サブシステムと統合され得る。本明細書に開示されるシステムおよび方法は、構造化された光投影に関連する種々の課題に対処する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(要約)
積分点源を伴う、テクスチャ投影電球の実施例が、開示される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一側面では、テクスチャ投影電球が、説明される。電球は、赤外線光を産出するように構成される、白熱フィラメントと、白熱フィラメントを封入する積分球と、積分球を囲繞する電球エンクロージャとを備える。積分球は、拡散反射内部表面と、光が積分球から外へ通過することを可能にするように構成される、開口とを備える。エンクロージャは、赤外線光に透過性の1つ以上の領域と、赤外線光に不透明な1つ以上の領域とを備える。1つ以上の透過領域は、コンピュータビジョンシステムによって検出可能な赤外線光の構造化された光パターンを投影するように構成される。
【0007】
別の側面では、テクスチャ投影電球が、説明される。電球は、光源と、光源を囲繞する、積分器と、積分器を囲繞する、エンクロージャとを備える。積分器は、内部表面と、少なくとも1つの開口とを備える。エンクロージャの少なくとも一部は、半透明である。
【0008】
いくつかの実施形態では、光源は、赤外線光を産出するように構成されてもよい。光源は、可視光を産出するように構成されてもよい。光源は、赤外線および可視光の組み合わせを産出するように構成されてもよい。積分器は、積分球を備えてもよい。積分器は、積分立方体を備えてもよい。積分器の内部表面は、鏡面反射材料を備えてもよい。積分器の内部表面は、少なくとも部分的に、鏡面反射材料でコーティングされてもよい。積分器の内部表面は、拡散材料を備えてもよい。積分器の内部表面は、少なくとも部分的に、拡散コーティングでコーティングされてもよい。拡張光源は、白熱フィラメントを備えてもよい。拡張光源は、発光ダイオードを備えてもよい。拡張光源は、ガス放出要素を備えてもよい。拡張光源は、アーク灯を備えてもよい。エンクロージャの少なくとも一部は、ホットミラーを備えてもよい。エンクロージャの少なくとも一部は、不透明であってもよい。エンクロージャの内部表面の少なくとも一部は、光を吸収することが可能であってもよい。エンクロージャの半透明部分は、構造化された光パターンを投影するように構成されてもよい。エンクロージャの少なくとも一部は、球状であってもよい。積分器の開口は、エンクロージャの球状部分の中心に位置してもよい。電球はさらに、電球ソケットに機械的および電気的に接続されるように構成される、基部を備えてもよい。基部は、ねじ山付き基部を備えてもよい。電球はさらに、少なくとも部分的に積分器内に配置される、バッフルを備えてもよい。バッフルの少なくとも一部は、光源と開口との間の直線経路に沿って位置してもよい。バッフルは、光源と開口との間の全ての直線経路と交差してもよい。バッフルは、鏡面反射表面を備えてもよい。バッフルは、拡散反射表面を備えてもよい。
【0009】
本明細書に説明される主題の1つ以上の実装の詳細が、付随の図面および以下の説明に記載される。他の特徴、側面、および利点は、説明、図面、および請求項から明白となるであろう。本概要または以下の発明を実施するための形態のいずれも、本発明の主題の範囲を定義または限定することを主張するものではない。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
テクスチャ投影電球であって、
赤外線光を産出するように構成された白熱フィラメントと、
前記白熱フィラメントを封入する積分球であって、前記積分球は、拡散反射内部表面と、光が前記積分球から外へ通過することを可能にするように構成された開口と、を備える、積分球と、
前記積分球を囲繞する電球エンクロージャであって、前記エンクロージャは、赤外線光に透過性の1つ以上の領域と、赤外線光に不透明な1つ以上の領域とを備え、前記1つ以上の透過領域は、コンピュータビジョンシステムによって検出可能な赤外線光の構造化された光パターンを投影するように構成されている、エンクロージャと
を備える、電球。
(項目2)
テクスチャ投影電球であって、
光源と、
前記光源を囲繞する積分器であって、前記積分器は、内部表面および少なくとも1つの開口を備える、積分器と、
前記積分器を囲繞するエンクロージャであって、前記エンクロージャの少なくとも一部は、半透明である、エンクロージャと
を備える、電球。
(項目3)
前記光源は、赤外線光を産出するように構成されている、項目2に記載の電球。
(項目4)
前記光源は、可視光を産出するように構成されている、項目2に記載の電球。
(項目5)
前記光源は、赤外線および可視光の組み合わせを産出するように構成されている、項目2~4のうちのいずれか1項に記載の電球。
(項目6)
前記積分器は、積分球を備える、項目2に記載の電球。
(項目7)
前記積分器は、積分立方体を備える、項目2に記載の電球。
(項目8)
前記積分器の内部表面は、鏡面反射材料を備える、項目2に記載の電球。
(項目9)
前記積分器の内部表面は、少なくとも部分的に、鏡面反射コーティングでコーティングされている、項目2に記載の電球。
(項目10)
前記積分器の内部表面は、拡散材料を備える、項目2に記載の電球。
(項目11)
前記積分器の内部表面は、少なくとも部分的に、拡散コーティングでコーティングされている、項目2に記載の電球。
(項目12)
拡張光源は、白熱フィラメントを備える、項目2に記載の電球。
(項目13)
拡張光源は、発光ダイオードを備える、項目2に記載の電球。
(項目14)
拡張光源は、ガス放出要素を備える、項目2に記載の電球。
(項目15)
拡張光源は、アーク灯を備える、項目2に記載の電球。
(項目16)
前記エンクロージャの少なくとも一部は、ホットミラーを備える、項目2に記載の電球。
(項目17)
前記エンクロージャの少なくとも一部は、不透明である、項目2に記載の電球。
(項目18)
前記エンクロージャの内部表面の少なくとも一部は、光を吸収することが可能である、項目2に記載の電球。
(項目19)
前記エンクロージャの半透明領域は、構造化された光パターンを投影するように構成されている、項目2に記載の電球。
(項目20)
前記エンクロージャの少なくとも一部は、球状である、項目2に記載の電球。
(項目21)
前記積分器の開口は、前記エンクロージャの球状部分の中心に位置する、項目20に記載の電球。
(項目22)
電球ソケットに機械的および電気的に接続されるように構成されている、基部をさらに備える、項目2に記載の電球。
(項目23)
前記基部は、ねじ山付き基部を備える、項目22に記載の電球。
(項目24)
少なくとも部分的に前記積分器内に配置されたバッフルをさらに備える、項目2に記載の電球。
(項目25)
前記バッフルの少なくとも一部は、前記光源と前記開口との間の直線経路に沿って位置する、項目24に記載の電球。
(項目26)
前記バッフルは、前記光源と前記開口との間の全ての直線経路と交差する、項目24に記載の電球。
(項目27)
前記バッフルは、鏡面反射表面を備える、項目24に記載の電球。
(項目28)
前記バッフルは、拡散反射表面を備える、項目24に記載の電球。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1Aは、拡張光源を含む、テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
図1Bは、理想的点光源を含む、テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
【
図2】
図2は、電球の中心の近傍の積分器内に拡張光源を含む、球状テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
【
図3-1】
図3Aは、電球の中心以外の場所において積分器内に拡張光源を含む、テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
図3Bは、積分器内に複数の拡張光源を含む、テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
【
図3-2】
図3Cは、複数の開口を有する積分器内に拡張光源を含む、テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
図3Dは、積分器内に拡張光源を含む、非球状テクスチャ投影電球の実施例を図式的に図示する。
【
図4-1】
図4A-Bは、拡張光源を含有する、非球状積分器の実施例を図式的に図示する。
図4Cは、複数の拡張光源を含有する積分器の実施例を図式的に図示する。
【
図4-2】
図4Dは、積分器の光源と開口との間に配置される拡張光源およびバッフルを含有する、積分器の実施例を図式的に図示する。
図4Eは、積分器の光源と開口との間に配置される複数の拡張光源およびバッフルを含有する、積分器の実施例を図式的に図示する。
図4F-Gは、拡張光源を含有する、非球状積分器の実施例を図式的に図示する。
【
図4-3】
図4F-Gは、拡張光源を含有する、非球状積分器の実施例を図式的に図示する。
図4Hは、積分器の光源と開口との間に配置される拡張光源およびバッフルを含有する、積分器の実施例を図式的に図示する。
図4Iは、積分器の光源と開口との間に配置される複数の拡張光源およびバッフルを含有する、積分器の実施例を図式的に図示する。
【
図5】
図5は、ウェアラブルディスプレイシステムの実施例を図示する。
【
図6】
図6は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。
【
図7】
図7は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面全体を通して、参照番号は、参照される要素間の対応を示すために再使用され得る。図面は、本明細書に説明される例示的実施形態を図示するために提供され、本開示の範囲を限定することを意図されない。
【0012】
(詳細な説明)
(テクスチャ投影電球)
いくつかのテクスチャ投影システムでは、結像サブシステムと別個の構造化された光投影サブシステムを使用することが望ましくあり得る。例えば、構造化された光投影デバイスは、電球状デバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、電球状デバイスは、自宅、職場、または他の環境内等、標準的電球ソケットの中に螺入され、電力をそこから導出することが可能であり得る。給電されると、電球状デバイスは、据え付けられる空間の中へのテクスチャのプロジェクタとしての役割を果たし得る。例えば、デバイスは、グリッド、一連の点状画像、水平もしくは垂直バー、または他の検出可能パターン等、光のパターンを投影するように構成されてもよい。種々の実施形態では、構造化された光パターンは、赤外線スペクトル、可視光スペクトル、または電磁放射の任意の他の好適な波長もしくは波長の範囲内において投影されてもよい。
【0013】
図1Aおよび1Bは、光をパターン生成要素110を通して投影させることによって構造化された光パターンを産出するように構成される、テクスチャ投影電球100の例示的構成を描写する。光線112は、光源102からパターン生成要素110の透過領域114を通して進行してもよい。光線112は、パターン生成要素110の非透過領域116によって遮断(例えば、吸収または反射)されてもよい。パターン生成要素110の透過領域114は、透過領域114を通して通過する光線112が1つ以上の画像118を外部表面120上に作成するように構成されてもよい。電球100は、電球エンクロージャ122によって封入されてもよい。電球エンクロージャ122は、少なくとも部分的に、透明または半透明であってもよい。例えば、エンクロージャ122は、略球状ガラスエンクロージャであってもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、パターン生成要素110は、エンクロージャ122の一部を備える。例えば、パターン生成要素110は、エンクロージャ122の透過および非透過領域を含んでもよい。エンクロージャ122の透過および非透過領域は、非透過材料をそうでなければ透過性であるエンクロージャ122(例えば、クリアガラスまたは他の透明もしくは半透明材料)の内側または外側表面上に印刷または堆積させる等の方法によって産出されてもよい。他の実施形態では、パターン生成要素110は、エンクロージャ122と別個であってもよい。例えば、パターン生成要素110は、エンクロージャ122に隣接する、またはそこから離間される、光源102を囲繞する、エンクロージャであってもよい。
【0015】
パターン生成要素110は、電磁スペクトルの少なくとも一部に不透明である、種々の金属または他の材料のいずれかを含んでもよい。いくつかの実施形態では、パターン生成要素110の非透過領域116は、概して、光源102によって放出されるスペクトルの大部分または全ての波長に不透明であってもよい。他の実施形態では、パターン生成要素110の非透過領域116は、スペクトルの所望の部分に対してのみ、選択的に不透明であってもよい。例えば、非透過領域116は、赤外線波長に不透明であるが、可視光に透明である、「ホットミラー」材料または他の材料を含んでもよい一方、透過領域114は、赤外線および可視光の両方に透明なクリアガラスまたは他の材料を含んでもよい。したがって、可視光は、電球の表面全体を通して通過することができる一方、赤外線光は、透過領域114のみを通して通過してもよい。選択的透過および非透過領域114、116のそのような組み合わせは、部屋を可視光で照明し、通常の電球であるように見える一方、マシンビジョンデバイスによって検出可能であるが、ヒトの眼に不可視である、赤外線光の構造化された光パターンを投影させるように構成される、電球を産出することができる。
【0016】
図1Aに描写される、テクスチャ投影電球100は、拡張光源102を含む一方、
図1Bの電球100は、理想的点光源104を含む。点源104のサイズ(例えば、長さ、幅、断面積)は、電球のサイズに対して無視可能であるため、点源104は、拡張源102と異なる。拡張光源(例えば、白熱フィラメント)は、無視不可能なサイズを有する。例えば、拡張光源は、透過エンクロージャ122のサイズ(例えば、直径)のある割合である、サイズを有し得、その割合は、0.1、0.2、0.3、またはそれを上回る。点源104は、テクスチャ投影電球100において使用するために望ましくあり得る。
図1Aに示されるように、拡張光源102からパターン生成要素110の透明領域114を通して投影する、光線112は、ある角度のアレイにおいて進行し、コンピュータビジョンシステムが検出することが困難であり得る、拡散画像118aをもたらし得る。点源104が、
図1Bにおけるように使用される場合、パターン生成要素110の各透明領域114から出射する光線112は、同一角度(または1°、0.5°、0.1°、もしくはそれ未満等の非常に小範囲の角度)で進行し、実質的にコリメートされたビームをもたらし、より鮮鋭に定義された画像118bを作成し、これは、コンピュータビジョンシステムによってより容易に検出され得る。
【0017】
電球のために使用される光源は、典型的には、テクスチャ投影用途に望ましくあり得る、点源ではなく、拡張光源である。例えば、白熱電球は、電球のサイズに対して実質的サイズを有し得る、フィラメントを有し、光は、フィラメントの大部分または全てによって放出され得る。発光ダイオードは、いくつかの白熱フィラメントより小さいが、依然として、典型的には、テクスチャ投影電球用途のための点光源104として機能するには大きすぎる、拡張光源である。したがって、テクスチャを電球状デバイスで投影させることは、拡張光源からの光を使用して点状光源を産出することが可能な要素によって、改良および/または促進され得る。点光源に近似させるための例示的システムおよび方法は、
図2-4Iを参照して以下に議論される。
【0018】
(積分点源)
拡張光源によって放出される光は、拡張光源を積分器内に設置することによって、点光源に近似させるように誘導されることができる。
図2は、電球100の中心において点光源に近似させるように構成される積分器106内に拡張光源102を含む、テクスチャ投影電球100を図式的に図示する。
図1Aおよび1Bに描写される実施形態と同様に、テクスチャ投影電球100は、エンクロージャ122と、拡張光源102を囲繞する、パターン生成要素110(透過部分114および非透過部分116を含む)とを含む。電球100は、電球100が、電灯内の合致ソケットに接続される(例えば、機械的および電気的に)ことを可能にするように構成される(例えば、ねじ山付き金属基部を電灯内の対応するメス型ソケットの中に螺入することによって)、基部150を含む。例えば、電球100は、米国国家規格協会(ANSI)C81.63規格に説明されるような標準ゲージのねじ山付き基部150(例えば、E26)を有することができ、これは、有利には、電球状デバイスが従来の電灯と併用されることを可能にする。
【0019】
電球100は、加えて、点光源に近似させるように、エンクロージャ122およびパターン生成要素110内に配置され、光源102を囲繞する、積分器106を含む。積分器106は、光源によって生成された光の全てまたは実質的に全てを内部反射および/または拡散させる。積分器106はさらに、積分器106から外への光線112の通過を可能にするように構成される、開口108を含む。開口108は、光積分器から退出し得る、唯一の場所である。したがって、小開口108は、光を点源と実質的に同一様式で放出し得る。例えば、開口の面積は、0.2、0.1、0.05、0.025、0.01、またはそれより小さい等、比較的に小ポート割合によって乗算される、積分器の面積と等しくてもよい。
【0020】
積分器106は、光が反射され得る内部体積を定義する、球形、楕円形、立方体、三角錐、または任意の他の3次元形状等の任意の好適な形状であってもよい。積分器106の内部表面は、光源102によって放出される光の全てまたは実質的に全てを反射させるように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、内部表面は、拡散反射表面(例えば、拡散、ランバート、または「艶消し」表面)であってもよい。拡散反射積分器106では、光源102から積分器106の内部表面に進行する光124は、種々の角度で散乱または反射され得る。他の実施形態では、積分器106の内部表面は、鏡面様式または拡散と鏡面反射の組み合わせにおいて光を反射させ得る。種々の実施形態では、所望の反射特性は、積分器106の内部表面を所望の様式で反射する材料(例えば、金属、艶出しもしくは艶消し塗料もしくは他の表面仕上げ、または同等物)でコーティングすることによって達成されてもよい、または積分器全体(またはその一部)が、所望の様式で反射する材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、積分器106は、Ulbricht球、Coblentz球、Sumpnerボックス、もしくは内部拡散および/または反射を呈する他のデバイスであってもよい。積分器の例示的構成は、
図4A-4Iを参照してより詳細に説明される。
【0021】
いくつかの実施形態では、均一または実質的に均一輝度分布を積分器内で達成することが望ましくあり得、これは、実質的に均一光出力を開口108からもたらすことができ、それによって、
図1Bに示される点光源104のように機能する。輝度分布の均一性は、比較的に高球乗数を伴う積分器106を使用することによって遂行されてもよい。積分器の球乗数Mは、光源によって放出される光子が開口108を通して逃散する前に積分器内で反射されるであろう、平均回数として推定されることができる。球乗数はまた、積分器の内部表面の反射率ρと、M=ρ/[1-ρ(1-f)]としての開口108の面積と積分器106の総面積の比である、ポート割合fとの観点から推定されることができる。高反射率(例えば、1に近似するρ)および比較的に小ポート割合に関して、乗数は、非常に大きくなり得、積分器の内側の輝度分布は、源102の輝度よりはるかに大きくなり得る。乗数が大きいほど、典型的には、積分器内の輝度のより優れた均一性を提供する。種々の実装では、積分器の内部の反射率は、0.8、0.9、0.95、0.98、または0.99を上回り得る。種々の実装では、ポート割合は、0.2、0.1、0.05、0.025、または0.01未満であり得る。いくつかの実施形態における好適に高球乗数は、5、10、15、20、またはそれを上回り得る。
【0022】
球乗数は、非球状積分器106の挙動を特性評価するためにも等しく使用され得る。比較的に高球乗数を伴う積分器106では、積分器106内の任意の点における光は、比較的に均質であり得る。積分器106内の光が、比較的に均質である場合、開口108またはその近傍の光は、全ての方向において、均一輝度分布を有し得る。開口108から退出する光は、概して、開口108の場所における積分器106に対しての接線の平面128によって境界される半空間に閉じ込められるであろう。したがって、高球乗数を有する、積分器106は、開口108から実質的に等方性の半球状輝度分布を産出し得る。故に、
図2に示される積分器106の内側の光源102は、
図1Bに示される点源を有するテクスチャ電球100と同様に機能する。
図2に示される例示的電球100は、有利には、
図1Aに示される拡張光源のより拡散性のテクスチャと比較して、比較的により鮮鋭なテクスチャを産出することができる。
【0023】
積分器106の内側の光源102は、白熱フィラメント、発光ダイオード(LED)、ガス放出要素、アーク灯、レーザダイオード、または任意の他のタイプの光源を含むことができる。光源102によって放出される光のスペクトルは、電磁スペクトルの可視および/または赤外線部分を含むことができる。例えば、光源は、約700nm~約2,000nmの範囲またはその中の任意のサブ範囲内の光を出力する、赤外線LEDを含むことができる。赤外線光は、コンピュータビジョンシステム(例えば、拡張現実システム、コンピュータゲームシステム等)によって使用されるテクスチャを生成するために有利であり得る。可視光源(赤外線光を提供する、または別個の赤外線ソースと組み合わせて)の使用は、電球100がまた、コンピュータビジョンシステムのユーザのための可視光源としても使用されることを可能にすることができる。故に、そのような電球100は、環境のための従来の可視照明を提供する一方、また、コンピュータビジョンシステムによって視認可能な不可視(例えば、赤外線)テクスチャを提供することができる。
【0024】
図2は、テクスチャ投影電球100を、中心に位置する光源102および積分器106を伴う、従来の略球状電球として描写するが、テクスチャ投影電球100の多くの他の配列および/または幾何学形状も、可能性として考えられる。例えば、
図2および3A-3Dは、積分電球100内の1つ以上の積分器106の種々の例示的配列を図示する。
図2の配列では、積分器106は、開口108が電球エンクロージャ122の球状部分の幾何学的中心またはその近傍にあるように位置する。開口108は、点源として機能するため、開口は、軸128に沿って電球100と交差する平面によって境界される半球内に実質的に均一輝度を提供し得る。
【0025】
ここで
図3A-3Dを参照すると、積分器106は、いくつかの実施形態では、エンクロージャ122の球状部分の幾何学的中心から離れるように位置してもよい。例えば、
図3Aは、開口108が、エンクロージャ122の中心に向かって、かつ基部部分130から離れるように面するように、光源102および積分器106が、基部部分130内等のエンクロージャ122の周縁の近傍に位置する、電球100を描写する。
図3Aの配列は、パターン生成要素110および電球エンクロージャ122のより大きい部分を通して、光線112の投影を可能にし得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、パターン投影面積は、複数の光源102および積分器106を単一電球100内に提供することによって増加されてもよい。例えば、
図3Bに描写される電球100は、2つの光源102を含有し、それぞれ、開口108を有する、積分器106内に配置される。投影されたテクスチャを歪曲または分断し得る、重複輝度パターンを回避するためには、積分器106は、2つの積分器106の輝度境界平面128が略平行であるように、開口108が反対方向に面した状態で配向されてもよい。そのような配列は、小暗色領域132を2つの半空間の間に残し得、光は、開口108のいずれかからも投影されない。開口の場所は、構造化された光パターンの分断を回避するように、暗色領域132が、照明された空間のサイズに対して無視可能であるように選択されることができる。他の実施形態では、2つを上回る光源102および/または積分器106が、含まれることができる。
【0027】
他の実施形態では、パターン投影面積は、単一光源102を複数の開口108を有する単一積分器106内に提供することによって増加されてもよい。例えば、
図3Cに描写される電球100は、1つの光源102を2つの開口108を有する球状積分器106内に含有する。2つの開口108は、直径方向に対向するため、2つの照明された半空間(平面128によって境界される)は、上記に
図3Bを参照して説明されるように、交差せず、小暗色領域132を残す。第2の開口108は、光が積分器106の内部から逃散するための付加的場所を提供し、それによって、積分器106の球乗数を減少させ得ることに留意されたい。
【0028】
いくつかの実施形態では、電球エンクロージャ122は、球状または非球状であってもよい。例えば、
図3Dに描写されるテクスチャ投影電球100は、非透過半径方向側部分および円周方向透過部分を含む、投光照明タイプエンクロージャ122を有する。投光照明タイプエンクロージャ122では、パターン生成要素110は、投光照明の透過部分に沿って配置されてもよい。種々の実施形態では、電球エンクロージャの任意の他の好適な形状は、構造化された光パターンを所望の面積に投影するために使用されてもよい。非球状電球エンクロージャ122はまた、本明細書に説明される1つ以上の光源102および積分器106の任意の配列を用いて実装されてもよい。
【0029】
図2-3Dは、各積分器106を単一拡張光源102を囲繞する球状積分器として描写するが、積分器106および光源102の多くの他の配列および/または幾何学形状も、可能性として考えられる。ここで
図4A-4Iを参照すると、種々の構成の拡張光源102および積分器106が、説明されるであろう。
図4A-4Iに描写される構成のそれぞれならびに描写される構成の変形例は、
図2-3Dを参照して描写および説明されるテクスチャ投影電球内にも等しく実装されることができる。
【0030】
一実施例では、
図4Aは、楕円形積分器106を描写し、光源102および開口108は、上記に説明される光源および積分器に一致する。光源102は、積分器106内で心合されてもよい、または積分器106の内部空間内のいずれかの場所に位置してもよい。開口108は、楕円形の短軸の近傍、楕円形の長軸の近傍、または積分器106の外部に沿った任意の他の場所に位置してもよい。例えば、
図4Gに描写される楕円形積分器106は、積分器106の中心から離れるように位置する、光源102と、楕円形の長軸に沿って位置する、開口108とを含む。いくつかの実施形態では、積分器106は、1つを上回る開口を含んでもよい。
【0031】
別の例示的構成では、
図4Bは、長方形断面を有する、積分器106を描写する。例えば、
図4Bの積分器106は、長方形または多角形断面を伴う、長方形角柱、円筒形、または他の3次元形状であってもよい。
図4Aに描写される積分器と同様に、積分器106は、光源102を含有し、開口108を含む。光源102は、積分器106内で心合されてもよい、または積分器106の内部空間内のいずれかの場所に位置してもよい。開口は、長方形の辺に沿って、角に、または積分器の外部に沿った任意の他の場所に位置してもよい。例えば、
図4Fに描写される長方形積分器106は、積分器の中心から離れるように位置する、光源102と、長方形の角の近傍に位置する、開口108とを含む。いくつかの実施形態では、積分器106は、1つを上回る開口を含んでもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、積分器106は、1つを上回る光源102を含有してもよい。例えば、
図4Cに描写される積分器106は、2つの拡張光源102を含有する。1つを上回る光源102が、積分器106内に含まれ、例えば、テクスチャ投影電球の輝度を増加させてもよい。いくつかの実施形態では、光源102は、積分器によって組み合わせられるようなその光が所望のスペクトルプロファイルを有し得るように、異なる輝度スペクトルを有する源であってもよい。例えば、1つの源は、主に、可視光を放出してもよく、他の源は、主に、赤外線光を放出してもよい。
図4Cの積分器106は、円形断面を有するように描写されるが、積分器106内の複数の光源102の任意の配列は、上記に説明されるように、非球状積分器を用いて実装されてもよいことを理解されるであろう。
【0033】
ここで
図4Dおよび4Eを参照すると、いくつかの実施形態はさらに、1つ以上のバッフル134または他の光遮断構造を積分器106内に含み、開口108における積分器106から出射する光の均一性を増加させてもよい。バッフルの不在下では、光学経路は、直接、光源102から開口108に存在し得る。直接、光源102から開口108に進行する光は、積分器106の拡散反射内側表面と相互作用せずに、開口108に到達し得、それによって、開口における光のそうでなければ均一な分布を分断し得る。したがって、1つ以上のバッフル134が、光源102と開口108との間の直接経路を遮断するように、積分器106内に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッフル134は、積分器106の内部表面と同一拡散もしくは鏡面材料または類似材料から作成される、またはそれでコーティングされてもよい。いくつかの実施形態では、光源102に面したバッフル134の側は、開口108に面したバッフル134の側と異なるコーティングを有してもよい(例えば、片側は、鏡面反射であってもよく、片側は、拡散反射であってもよい)。例えば、
図4Dは、拡張光源102と、光源102と開口108との間に位置し、光が、直接、光源102から開口108に進行しないように防止する、バッフル134とを含有する、積分器106を描写する。同様に、
図4Eは、2つの拡張光源102と、2つのバッフル134とを含有する、積分器106を描写し、各バッフル134は、光源102と開口108との間に位置し、光が、直接、光源102から開口108に進行しないように防止する。さらに、バッフル134は、
図4Dおよび4Eに描写されるように、略線形断面であってもよい、もしくは
図4Hおよび4Iに描写されるバッフル134等の曲線および/または角度を含む、他の形状を有してもよい。
【0034】
図4Dおよび4Eの積分器106は、円形断面を有するように描写されるが、積分器106内の1つ以上の光源102およびバッフル134の任意の配列が、上記に説明されるように、非球状積分器を用いて実装されてもよい。加えて、いくつかの実施形態は、積分器106の外側に位置する、1つ以上の拡張光源102を組み込んでもよく、光は、源102から付加的開口を通して積分器106に進入する。
図2-4Eに描写される実施形態の要素、配列、および他の特徴は、相互に独立して使用されてもよい。したがって、
図2-4Eのいずれかを参照して描写および/または説明される要素、配列、もしくは他の特徴の任意の組み合わせまたは副次的組み合わせが、本開示の精神もしくは範囲から逸脱することなく、実装されてもよい。
【0035】
(3Dディスプレイ)
上記に説明される構造化された光投影システムおよび方法は、種々のマシンビジョン用途のために実装されてもよい。例えば、仮想現実(VR)または拡張現実(AR)システムでは、ウェアラブルデバイスは、ユーザの周囲の世界内のオブジェクトまたは境界の存在を検出するように、本明細書のいずれかに説明されるパターン等の構造光パターンを検出するように構成されてもよい。例えば、電球100の実施形態は、ユーザの環境内の電灯に接続され、ARシステム(またはゲーム用システム)と関連付けられたコンピュータビジョンシステムによって検出および処理のために、テクスチャを環境内の表面およびオブジェクト上に投影するために使用されることができる。検出されたオブジェクトまたは境界に基づいて、ウェアラブルシステムは、世界の3次元レンダリングを装着者に投影する、または世界からの光が装着者の眼に通過することを可能にする一方、仮想オブジェクトを装着者の世界のビューに追加すること等によって、VRまたはAR体験を提供してもよい。いくつかの実装では、装着者は、仮想オブジェクトが装着者によって視認可能な実オブジェクトと相互作用する、AR体験を提示されてもよく、その体験は、複合現実とも称される。前述のようなテクスチャ投影電球と互換性があるディスプレイシステムの例示的実施形態が、ここで説明されるであろう。
【0036】
3次元(3D)ディスプレイが、真の深度感覚、より具体的には、表面深度のシミュレートされた感覚を産出するために、ディスプレイの視野内の点毎に、その仮想深度に対応する遠近調節応答を生成することが望ましくあり得る。ディスプレイ点に対する遠近調節応答が、収束および立体視の両眼深度キューによって判定されるようなその点の仮想深度に対応しない場合、ヒトの眼は、遠近調節衝突を体験し、不安定な結像、有害な眼精疲労、頭痛、および遠近調節情報の不在下では、表面深度のほぼ完全な欠如をもたらし得る。
【0037】
VRおよびAR体験は、複数の深度平面に対応する画像が視認者に提供されるディスプレイを有する、ディスプレイシステムによって提供されることができる。画像は、深度平面毎に異なってもよく(例えば、場面またはオブジェクトの若干異なる提示を提供する)、視認者の眼によって別個に集束され、それによって、異なる深度平面上に位置する場面に関する異なる画像特徴に合焦させるために要求される眼の遠近調節に基づいて、または合焦からずれている異なる深度平面上の異なる画像特徴を観察することに基づいて、ユーザに深度キューを提供することに役立ち得る。本明細書のいずれかに議論されるように、そのような深度キューは、信用できる深度の知覚を提供する。
【0038】
図5は、ウェアラブルディスプレイシステム500の実施例を図示する。ウェアラブルディスプレイシステム500は、ディスプレイ62と、ディスプレイ62の機能をサポートするための種々の機械的ならびに電子的モジュールおよびシステムとを含む。ディスプレイ62は、フレーム64に結合されてもよく、これは、ディスプレイシステムユーザ、装着者、または視認者60によって装着可能であり、ディスプレイ62をユーザ60の眼の正面に位置付けるように構成される。ディスプレイシステム500は、装着者の頭部上に装着される、頭部搭載型ディスプレイ(HMD)を備えることができる。拡張現実デバイス(ARD)は、ウェアラブルディスプレイシステム500を含むことができる。いくつかの実施形態では、スピーカ66が、フレーム64に結合され、ユーザの外耳道に隣接して位置付けられる(いくつかの実施形態では、示されない別のスピーカが、ユーザの他方の外耳道に隣接して位置付けられ、ステレオ/成形可能音響制御を提供する)。ディスプレイシステム500は、装着者の周囲の環境内の世界を観察する、外向きに面した結像システムを含むことができる(例えば、
図7に示される結像システム502参照)。ディスプレイシステム500はまた、内向きに面した結像システムを含むことができ、これは、装着者の眼移動を追跡することができる(例えば、
図7に示される結像システム500参照)。内向きに面した結像システムは、一方の眼の移動または両方の眼の移動のいずれかを追跡してもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム500はまた、外向きに面した結像システムを含むことができ、これは、装着者の周囲の世界を結像し、装着者の近傍の表面上に投影される構造化された光パターンを検出することができる。ディスプレイ62は、有線導線または無線接続等によって、フレーム64に固定して取り付けられる、ユーザによって装着されるヘルメットもしくは帽子に固定して取り付けられる、ヘッドホンに内蔵される、または別様にユーザ60に(例えば、バックパック式構成において、ベルト結合式構成において)可撤式に取り付けられる等、種々の構成において搭載され得る、ローカルデータ処理モジュール71に動作可能に結合68されることができる。
【0039】
ローカル処理およびデータモジュール71は、ハードウェアプロセッサならびに不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)等のデジタルメモリを備えてもよく、その両方は、データの処理、キャッシング、および記憶を補助するために利用され得る。データは、(a)画像捕捉デバイス(例えば、カメラ)、マイクロホン、慣性測定ユニット(IMU)、加速度計、コンパス、全地球測位システム(GPS)ユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープ等の(例えば、フレーム64に動作可能に結合される、または別様にユーザ60に取り付けられ得る)センサから捕捉されるデータ、および/または(b)場合によっては処理もしくは読出後にディスプレイ62の通過のために、遠隔処理モジュール72および/または遠隔データリポジトリ74を使用して取得ならびに/もしくは処理されるデータを含んでもよい。ローカル処理およびデータモジュール71は、これらの遠隔モジュールが、ローカル処理およびデータモジュール71へのリソースとして利用可能であるように、通信リンク76および/または78によって、有線または無線通信リンクを介して等、遠隔処理モジュール72および/または遠隔データリポジトリ74に動作可能に結合されてもよい。加えて、遠隔処理モジュール72および遠隔データリポジトリ74は、相互に動作可能に結合されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、遠隔処理モジュール72は、データおよび/または画像情報を分析ならびに処理するように構成される、1つ以上のハードウェアプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ74は、デジタルデータ記憶設備を備え得、これは、「クラウド」リソース構成におけるインターネットまたは他のネットワーキング構成を通して利用可能であってもよい。いくつかの実施形態では、全てのデータが、記憶され、全ての算出が、ローカル処理およびデータモジュールにおいて実施され、遠隔モジュールからの完全に自律的な使用を可能にする。
【0041】
ヒト視覚系は、複雑であり、深度の現実的知覚を提供することは、困難である。理論によって限定されるわけではないが、オブジェクトの視認者は、両眼離反運動および遠近調節の組み合わせに起因して、オブジェクトを3次元として知覚し得ると考えられる。相互に対する2つの眼の両眼離反運動(例えば、眼の視線を収束させ、オブジェクト上に固定させるための相互に向かって、またはそこから離れるような瞳の転動運動)は、眼の水晶体の集束(または「遠近調節」)と密接に関連付けられる。通常条件下では、眼の水晶体の焦点を変化させる、または眼を遠近調節し、1つのオブジェクトから異なる距離における別のオブジェクトに焦点を変化させることは、「遠近調節-両眼離反運動反射」として知られる関係下、自動的に、両眼離反運動における合致する変化を同一距離に生じさせるであろう。同様に、両眼離反運動における変化は、通常条件下、遠近調節における合致する変化を誘起するであろう。遠近調節と両眼離反運動との間のより良好な合致を提供するディスプレイシステムは、3次元画像のより現実的または快適なシミュレーションを形成し得る。
【0042】
図6は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。
図6を参照すると、z-軸上の眼302および304からの種々の距離におけるオブジェクトは、それらのオブジェクトが合焦するように、眼302および304によって遠近調節される。眼302および304は、特定の遠近調節された状態をとり、オブジェクトをz-軸に沿った異なる距離に合焦させる。その結果、特定の遠近調節された状態は、特定の深度平面におけるオブジェクトまたはオブジェクトの一部が、眼がその深度平面に対して遠近調節された状態にあるとき、合焦するように、関連付けられた焦点距離を有して、深度平面306のうちの特定の1つと関連付けられると言え得る。いくつかの実施形態では、3次元画像は、眼302および304毎に、画像の異なる提示を提供することによって、また、深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによって、シミュレートされてもよい。例証を明確にするために、別個であるように示されるが、眼302および304の視野は、例えば、z-軸に沿った距離が増加するにつれて、重複し得ることを理解されたい。加えて、例証を容易にするために、平坦であるように示されるが、深度平面の輪郭は、深度平面内の全ての特徴が特定の遠近調節された状態において眼と合焦するように、物理的空間内で湾曲されてもよいことを理解されたい。理論によって限定されるわけではないが、ヒトの眼は、典型的には、深度知覚を提供するために、有限数深度面を解釈し得ると考えられる。その結果、知覚される深度の高度に真実味のあるシミュレーションが、これらの限定された数の深度面のそれぞれに対応する画像の異なる表現を眼に提供することによって達成され得る。
【0043】
(導波管スタックアセンブリ)
図7は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。ディスプレイシステム700は、複数の導波管182、184、186、188、190を使用して、3次元知覚を眼/脳に提供するために利用され得る、導波管のスタックまたはスタックされた導波管アセンブリ178を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム700は、
図2のシステム700に対応してもよく、
図4は、そのシステム700のいくつかの部分をより詳細に図式的に示す。例えば、いくつかの実施形態では、導波管アセンブリ178は、
図2のディスプレイ62の中に統合されてもよい。
【0044】
図4を継続して参照すると、導波管アセンブリ178はまた、複数の特徴198、196、194、192を導波管の間に含んでもよい。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、192は、レンズであってもよい。導波管182、184、186、188、190および/または複数のレンズ198、196、194、192は、種々のレベルの波面曲率または光線発散を伴って、画像情報を眼に送信するように構成されてもよい。各導波管レベルは、特定の深度平面と関連付けられてもよく、その深度平面に対応する画像情報を出力するように構成されてもよい。画像投入デバイス200、202、204、206、208は、それぞれ、眼304に向かって出力するために、各個別の導波管を横断して入射光を分散させるように構成され得る、導波管182、184、186、188、190の中に画像情報を投入するために利用されてもよい。光は、画像投入デバイス200、202、204、206、208の出力表面から出射し、導波管182、184、186、188、190の対応する入力縁の中に投入される。いくつかの実施形態では、光の単一ビーム(例えば、コリメートされたビーム)が、各導波管の中に投入され、特定の導波管と関連付けられる深度面に対応する特定の角度(および発散量)において眼304に向かって指向される、クローン化されたコリメートビームの場全体を出力してもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208は、それぞれ、それぞれの対応する導波管182、184、186、188、190の中に投入するための画像情報を産出する、離散ディスプレイである。いくつかの他の実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208は、例えば、1つ以上の光学導管(光ファイバケーブル等)を介して、画像情報を画像投入デバイス200、202、204、206、208のそれぞれに送出し得る、単一の多重化されたディスプレイの出力端である。
【0046】
コントローラ210が、スタックされた導波管アセンブリ178および画像投入デバイス200、202、204、206、208の動作を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラ210は、導波管182、184、186、188、190への画像情報のタイミングおよび提供を調整する、プログラミング(例えば、非一過性コンピュータ可読媒体内の命令)を含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、単一一体型デバイスまたは有線もしくは無線通信チャネルによって接続される分散型システムであってもよい。コントローラ210は、いくつかの実施形態では、処理モジュール71または72(
図2に図示される)の一部であってもよい。
【0047】
導波管182、184、186、188、190は、全内部反射(TIR)によって、光を各個別の導波管内で伝搬させるように構成されてもよい。導波管182、184、186、188、190はそれぞれ、主要上部および底部表面と、それらの主要上部と底部表面との間に延在する縁とを伴う、平面である、または別の形状(例えば、湾曲)を有してもよい。図示される構成では、導波管182、184、186、188、190はそれぞれ、光を再指向させ、各個別の導波管内で伝搬させ、導波管から外へ画像情報を眼304に出力することによって、光を導波管から外へ抽出するように構成される、光抽出光学要素282、284、286、288、290を含んでもよい。抽出された光はまた、外部結合光と称され得、光抽出光学要素はまた、外部結合光学要素と称され得る。抽出された光のビームは、導波管によって、導波管内で伝搬する光が光再指向要素に衝打する場所に出力される。光抽出光学要素282、284、286、288、290は、例えば、反射および/または回折光学特徴であってもよい。説明を容易にし、図面を明確にするために、導波管182、184、186、188、190の底部主要表面に配置されて図示されるが、いくつかの実施形態では、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、上部および/または底部主要表面に配置されてもよい、ならびに/もしくは直接導波管182、184、186、188、190の容積内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、透明基板に取り付けられ、導波管182、184、186、188、190を形成する、材料の層内に形成されてもよい。いくつかの他の実施形態では、導波管182、184、186、188、190は、モノリシック材料片であってもよく、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、その材料片の表面上および/または内部に形成されてもよい。
【0048】
図4を継続して参照すると、本明細書に議論されるように、各導波管182、184、186、188、190は、光を出力し、特定の深度平面に対応する画像を形成するように構成される。例えば、眼の最近傍の導波管182は、そのような導波管182の中に投入されるにつれて、コリメートされた光を眼304に送達するように構成されてもよい。コリメートされた光は、光学無限遠焦点面を表し得る。次の上方の導波管184は、眼304に到達し得る前に、第1のレンズ192(例えば、負のレンズ)を通して通過する、コリメートされた光を送出するように構成されてもよい。第1のレンズ192は、眼/脳が、その次の上方の導波管184から生じる光が光学無限遠から眼304に向かって内向きにより近い第1の焦点面から生じるように解釈するように、若干の凸面波面曲率を生成するように構成されてもよい。同様に、第3の上方の導波管186は、眼304に到達する前に、その出力光を第1のレンズ192および第2のレンズ194の両方を通して通過させる。第1および第2のレンズ192ならびに194の組み合わせられた屈折力は、眼/脳が、第3の導波管186から生じる光が次の導波管184からの光であった光学無限遠から人物に向かって内向きにさらにより近い第2の焦点面から生じるように解釈するように、波面曲率の別の増分量を生成するように構成されてもよい。
【0049】
他の導波管層(例えば、導波管188、190)およびレンズ(例えば、レンズ196、198)も同様に、スタック内の最高導波管190を用いて、人物に最も近い焦点面を表す集約焦点力のために、その出力をそれと眼との間のレンズの全てを通して送出するように構成される。スタックされた導波管アセンブリ178の他側の世界144から生じる光を視認/解釈するとき、レンズ198、196、194、192のスタックを補償するために、補償レンズ層180が、スタックの上部に配置され、下方のレンズスタック198、196、194、192の集約力を補償してもよい。そのような構成は、利用可能な導波管/レンズ対と同じ数の知覚される焦点面を提供する。導波管の光抽出光学要素およびレンズの集束側面は両方とも、静的であってもよい(例えば、動的または電気活性ではない)。いくつかの代替実施形態では、いずれかまたは両方とも、電気活性特徴を使用して、動的であってもよい。
【0050】
ディスプレイシステム700は、世界144の一部を結像する、外向きに面した結像システム502(例えば、デジタルカメラ)を含むことができる。世界144の本部分は、視野(FOV)と称され得、結像システム502は、FOVカメラとも称される。視認者による視認または結像のために利用可能な領域全体は、動眼視野(FOR)と称され得る。いくつかのHMD実装では、FORは、HMDの装着者の周囲の立体角の実質的に全てを含んでもよく、これは、装着者が、その頭部および眼を移動させ、装着者を囲繞する(装着者の正面、背面、上方、下方、または側面の)オブジェクトを見ることができるためである。外向きに面した結像システム502から取得される画像は、装着者によって行われるジェスチャ(例えば、手または指ジェスチャ)を追跡する、装着者の正面の世界144内のオブジェクトを検出する等のために使用されることができる。
【0051】
ディスプレイシステム700は、ユーザ入力デバイス504を含むことができ、それによって、ユーザは、コマンドをコントローラ210に入力し、システム700と相互作用することができる。例えば、ユーザ入力デバイス504は、トラックパッド、タッチスクリーン、ジョイスティック、多重自由度(DOF)コントローラ、容量感知デバイス、ゲームコントローラ、キーボード、マウス、指向性パッド(D-パッド)、ワンド、触知デバイス、トーテム(例えば、仮想ユーザ入力デバイスとして機能する)等を含むことができる。ある場合には、ユーザは、指(例えば、親指)を使用して、タッチセンサ式入力デバイスを押下またはスワイプし、入力をシステム700に提供してもよい(例えば、ユーザ入力をシステム700によって提供されるユーザインターフェースに提供するため)。ユーザ入力デバイス504は、システム700の使用の間、ユーザの手によって保持されてもよい。ユーザ入力デバイス504は、ディスプレイシステム700と有線または無線通信することができる。
【0052】
図4を継続して参照すると、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、光をその個別の導波管から外へ再指向し、かつ導波管と関連付けられた特定の深度平面のための適切な量の発散またはコリメーションを用いて、本光を出力することの両方を行うように構成されてもよい。その結果、異なる関連付けられた深度平面を有する導波管は、関連付けられた深度平面に応じて異なる量の発散を伴う光を出力する、異なる構成の光抽出光学要素を有してもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に議論されるように、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、光を具体的角度で出力するように構成され得る、立体または表面特徴であってもよい。例えば、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、立体ホログラム、表面ホログラム、および/または回折格子であってもよい。回折格子等の光抽出光学要素は、2015年6月25日に公開された米国特許公開第2015/0178939号(参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されている。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、192は、レンズではなくてもよい。むしろ、それらは、単に、スペーサであってもよい(例えば、空気間隙を形成するためのクラッディング層および/または構造)。
【0053】
いくつかの実施形態では、光抽出光学要素282、284、286、288、290は、回折パターンを形成する回折特徴、すなわち、「回折光学要素」(本明細書では、「DOE」とも称される)である。好ましくは、DOEは、ビームの光の一部のみが、DOEの各交差点を用いて、眼304に向かって偏向される一方、残りが、全内部反射を介して、導波管を通して移動し続けるように、比較的に低回折効率を有する。画像情報を搬送する光は、したがって、複数の場所において導波管から出射する、いくつかの関連出射ビームに分割され、その結果、導波管内でバウンスする本特定のコリメートされたビームに関して、眼304に向かって非常に均一な出射放出パターンとなる。
【0054】
いくつかの実施形態では、1つ以上のDOEは、能動的に回折する「オン」状態と有意に回折しない「オフ」状態との間で切替可能であってもよい。例えば、切替可能なDOEは、微小液滴がホスト媒体中に回折パターンを構成する、ポリマー分散液晶の層を備えてもよく、微小液滴の屈折率は、ホスト材料の屈折率と実質的に合致するように切り替えられることができる(その場合、パターンは、入射光を著しく回折しない)、または微小液滴は、ホスト媒体のものに合致しない屈折率に切り替えられることができる(その場合、パターンは、入射光を能動的に回折する)。
【0055】
いくつかの実施形態では、深度平面および/または被写界深度の数ならびに分布は、視認者の眼の瞳孔サイズおよび/または配向に基づいて、動的に変動されてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム700はまた、内向きに面した結像システム(例えば、デジタルカメラ)500を含み、これは、眼移動および顔移動等の装着者の移動を観察する。内向きに面した結像システム500(例えば、デジタルカメラ)が、眼304の画像を捕捉し、眼304の瞳孔のサイズおよび/または配向を判定するために使用されてもよい。内向きに面した結像システム500は、装着者60が見ている方向(例えば、眼姿勢)を判定する際に使用するため、または装着者のバイオメトリック識別(例えば、虹彩識別を介して)の画像を取得するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、内向きに面した結像システム500は、フレーム64に取り付けられてもよく(
図2に図示されるように)、処理モジュール71および/または72と電気通信してもよく、これは、カメラ500からの画像情報を処理し、例えば、ユーザ60の眼の瞳孔直径および/または配向を判定してもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカメラ500が、各眼を結像するために利用され、各眼の瞳孔サイズおよび/または眼姿勢を独立して判定し、それによって、各眼への画像情報の提示がその眼に動的に調整されることを可能にしてもよい。いくつかの他の実施形態では、片眼304のみの瞳孔直径および/または配向が、判定され(例えば、対の眼あたり単一結像システム500のみを使用して)、本眼に関して判定された眼特徴は、視認者60の他方の眼に対して類似すると仮定される。内向きに面した結像システム500から取得される画像は、HMDによって閉塞される装着者の顔の領域を置換するための画像を取得するために使用されてもよく、これは、テレプレゼンスセッションの間、第1の発呼者に第2の発呼者の閉塞されていない顔が見えるように使用されることができる。ディスプレイシステム700はまた、IMU、加速度計、ジャイロスコープ等のセンサを使用して、頭部姿勢(例えば、頭部位置または頭部配向)を判定してもよい。頭部の姿勢は、単独で、または視線方向と組み合わせて、仮想オブジェクトを選択し、移動させるために使用されてもよい。
【0056】
被写界深度は、視認者の瞳孔サイズと反比例して変化してもよい。その結果、視認者の眼の瞳孔のサイズが減少するにつれて、被写界深度は、その平面の場所が眼の焦点深度を越えるため判別不能である1つの平面が、判別可能となり、瞳孔サイズの低減および被写界深度の相当する増加に伴って、より合焦して現れ得るように増加する。同様に、異なる画像を視認者に提示するために使用される、離間される深度平面の数は、減少された瞳孔サイズに伴って減少されてもよい。例えば、視認者は、一方の深度平面から他方の深度平面への眼の遠近調節を調節せずに、第1の深度平面および第2の深度平面の両方の詳細を1つの瞳孔サイズにおいて明確に知覚することが可能ではない場合がある。しかしながら、これらの2つの深度平面は、同時に、遠近調節を変化させずに、別の瞳孔サイズにおいてユーザに合焦するには十分であり得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムは、瞳孔サイズおよび/または配向の判定に基づいて、もしくは特定の瞳孔サイズおよび/または配向を示す電気信号の受信に応じて、画像情報を受信する導波管の数を変動させてもよい。例えば、ユーザの眼が、2つの導波管と関連付けられた2つの深度平面間を区別不能である場合、コントローラ210は、これらの導波管のうちの1つへの画像情報の提供を停止するように構成またはプログラムされてもよい。有利には、これは、システムへの処理負担を低減させ、それによって、システムの応答性を増加させ得る。導波管のためのDOEがオンおよびオフ状態間で切替可能である実施形態では、DOEは、導波管が画像情報を受信するとき、オフ状態に切り替えられてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、出射ビームに視認者の眼の直径未満の直径を有するという条件を満たさせることが望ましくあり得る。しかしながら、本条件を満たすことは、視認者の瞳孔のサイズの変動性に照らして、困難であり得る。いくつかの実施形態では、本条件は、視認者の瞳孔のサイズの判定に応答して出射ビームのサイズを変動させることによって、広範囲の瞳孔サイズにわたって満たされる。例えば、瞳孔サイズが減少するにつれて、出射ビームのサイズもまた、減少し得る。いくつかの実施形態では、出射ビームサイズは、可変開口を使用して変動されてもよい。
【0059】
(付加的側面)
第1の側面では、テクスチャ投影電球が、説明される。テクスチャ投影電球は、赤外線光を産出するように構成される、白熱フィラメントと、白熱フィラメントを封入する積分球と、積分球を囲繞する電球エンクロージャとを備える。積分球は、拡散反射内部表面と、光が積分球から外へ通過することを可能にするように構成される、開口とを備える。エンクロージャは、赤外線光に透過性の1つ以上の領域と、赤外線光に不透明な1つ以上の領域とを備える。1つ以上の透過領域は、コンピュータビジョンシステムによって検出可能な赤外線光の構造化された光パターンを投影するように構成される。
【0060】
第2の側面では、テクスチャ投影電球が、説明される。テクスチャ投影電球は、光源と、光源を囲繞する、積分器と、積分器を囲繞する、エンクロージャとを備える。積分器は、内部表面と、少なくとも1つの開口とを備える。エンクロージャの少なくとも一部は、半透明である。
【0061】
第3の側面では、光源は、赤外線光を産出するように構成される、側面2に記載のテクスチャ投影電球。
【0062】
第4の側面では、光源は、可視光を産出するように構成される、側面1-3のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0063】
第5の側面では、光源は、赤外線および可視光の組み合わせを産出するように構成される、側面1-4のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0064】
第6の側面では、積分器は、積分球を備える、側面2-5のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0065】
第7の側面では、積分器は、積分立方体を備える、側面2-6のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0066】
第8の側面では、積分器の内部表面は、鏡面反射材料を備える、側面2-7のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0067】
第9の側面では、積分器の内部表面は、少なくとも部分的に、鏡面反射コーティングでコーティングされる、側面2-8のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0068】
第10の側面では、積分器の内部表面は、拡散材料を備える、側面2-9のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0069】
第11の側面では、積分器の内部表面は、少なくとも部分的に、拡散コーティングでコーティングされる、側面2-10のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0070】
第12の側面では、拡張光源は、白熱フィラメントを備える、側面2-11のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0071】
第13の側面では、拡張光源は、発光ダイオードを備える、側面2-12のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0072】
第14の側面では、拡張光源は、ガス放出要素を備える、側面2-13のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0073】
第15の側面では、拡張光源は、アーク灯を備える、側面2-14のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0074】
第16の側面では、エンクロージャの少なくとも一部は、ホットミラーを備える、側面1-15のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0075】
第17の側面では、エンクロージャの少なくとも一部は、不透明である、側面1-16のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0076】
第18の側面では、エンクロージャの内部表面の少なくとも一部は、光を吸収することが可能である、側面1-17のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0077】
第19の側面では、エンクロージャの半透明部分は、構造化された光パターンを投影するように構成される、側面2-18のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0078】
第20の側面では、エンクロージャの少なくとも一部は、球状である、側面1-19のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0079】
第21の側面では、積分器の開口は、エンクロージャの球状部分の中心に位置する、側面20に記載のテクスチャ投影電球。
【0080】
第22の側面では、電球はさらに、電球ソケットに機械的および電気的に接続されるように構成される、基部を備える、側面1-21のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0081】
第23の側面では、基部は、ねじ山付き基部を備える、側面22に記載のテクスチャ投影電球。
【0082】
第24の側面では、電球はさらに、少なくとも部分的に積分器内に配置される、バッフルを備える、側面2-23のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0083】
第25の側面では、バッフルの少なくとも一部は、光源と開口との間の直線経路に沿って位置する、側面24に記載のテクスチャ投影電球。
【0084】
第26の側面では、バッフルは、光源と開口との間の全ての直線経路と交差する、側面24-25のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0085】
第27の側面では、バッフルは、鏡面反射表面を備える、側面24-26のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0086】
第28の側面では、バッフルは、拡散反射表面を備える、側面24-27のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球。
【0087】
第29の側面では、拡張現実システムが、説明される。拡張現実システムは、ウェアラブルディスプレイシステムと、テクスチャ投影電球とを備える。ウェアラブルディスプレイシステムは、光をユーザに投影し、拡張現実画像コンテンツを表示するように構成される、頭部搭載型ディスプレイと、ユーザの周囲の世界を結像するように構成される、外向きに面した結像システムとを備える。テクスチャ投影電球は、テクスチャ化された光パターンを投影するように構成される。ウェアラブルディスプレイシステムは、テクスチャ投影電球によって投影されたテクスチャ化された光パターンを検出するように構成される。テクスチャ投影電球は、側面1-28のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球である。
【0088】
第30の側面では、頭部搭載型ディスプレイは、少なくとも部分的に、ウェアラブルディスプレイシステムによって検出されたテクスチャ化された光パターンに基づいて、拡張現実画像コンテンツを表示するように構成される、側面29に記載の拡張現実システム。
【0089】
第31の側面では、頭部搭載型ディスプレイは、世界のビューが導波管を通過することを可能にし、光を導波管から外へユーザの眼の中に指向することによって、光をユーザに投影するように構成される、導波管を備える、側面29-30のいずれか1項に記載の拡張現実システム。
【0090】
第32の側面では、導波管は、導波管のスタックの一部であり、スタックの各導波管は、導波管のスタックの1つ以上の他の導波管と比較して、異なる発散量を伴う光を出力するように構成される、側面31に記載の拡張現実システム。
【0091】
第33の側面では、頭部搭載型ディスプレイは、明視野ディスプレイを備える、側面29-32のいずれか1項に記載の拡張現実システム。
【0092】
第34の側面では、外向きに面した結像システムは、赤外線光を検出するように構成される、側面29-33のいずれか1項に記載の拡張現実システム。
【0093】
第35の側面では、ディスプレイシステムは、拡張現実ディスプレイシステム、仮想現実ディスプレイシステム、またはコンピュータビジョンシステムと、側面1-28のいずれか1項に記載のテクスチャ投影電球とを備える。拡張現実システムは、側面29-34のいずれか1項に記載の拡張現実システムを備えることができる。
【0094】
(他の考慮点)
本明細書に説明される、および/または添付される図に描写されるプロセス、方法、およびアルゴリズムはそれぞれ、具体的かつ特定のコンピュータ命令を実行するように構成される、1つ以上の物理的コンピューティングシステム、ハードウェアコンピュータプロセッサ、特定用途向け回路、および/または電子ハードウェアによって実行される、コードモジュールにおいて具現化され、それによって完全もしくは部分的に自動化され得る。例えば、コンピューティングシステムは、具体的コンピュータ命令とともにプログラムされた汎用コンピュータ(例えば、サーバ)または専用コンピュータ、専用回路等を含むことができる。コードモジュールは、実行可能プログラムにコンパイルおよびリンクされる、動的リンクライブラリ内にインストールされ得る、または解釈されるプログラミング言語において書き込まれ得る。いくつかの実装では、特定の動作および方法が、所与の機能に特有の回路によって実施され得る。
【0095】
さらに、本開示の機能性のある実装は、十分に数学的、コンピュータ的、または技術的に複雑であるため、(適切な特殊化された実行可能命令を利用する)特定用途向けハードウェアまたは1つ以上の物理的コンピューティングデバイスは、例えば、関与する計算の量もしくは複雑性に起因して、または結果を実質的にリアルタイムで提供するために、機能性を実施する必要があり得る。例えば、ビデオは、多くのフレームを含み、各フレームは、数百万のピクセルを有し得、具体的にプログラムされたコンピュータハードウェアは、商業的に妥当な時間量において所望の画像処理タスクまたは用途を提供するようにビデオデータを処理する必要がある。
【0096】
コードモジュールまたは任意のタイプのデータは、ハードドライブ、ソリッドステートメモリ、無作為アクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、光学ディスク、揮発性もしくは不揮発性記憶装置、同一物の組み合わせ、および/または同等物を含む、物理的コンピュータ記憶装置等の任意のタイプの非一過性コンピュータ可読媒体上に記憶され得る。本方法およびモジュール(またはデータ)はまた、無線ベースおよび有線/ケーブルベースの媒体を含む、種々のコンピュータ可読伝送媒体上で生成されたデータ信号として(例えば、搬送波または他のアナログもしくはデジタル伝搬信号の一部として)伝送され得、種々の形態(例えば、単一もしくは多重化アナログ信号の一部として、または複数の離散デジタルパケットもしくはフレームとして)をとり得る。開示されるプロセスまたはプロセスステップの結果は、任意のタイプの非一過性有形コンピュータ記憶装置内に持続的または別様に記憶され得る、またはコンピュータ可読伝送媒体を介して通信され得る。
【0097】
本明細書に説明される、および/または添付される図に描写されるフロー図における任意のプロセス、ブロック、状態、ステップ、もしくは機能性は、プロセスにおいて具体的機能(例えば、論理もしくは算術)またはステップを実装するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードモジュール、セグメント、またはコードの一部を潜在的に表すものとして理解されたい。種々のプロセス、ブロック、状態、ステップ、または機能性は、組み合わせられる、再配列される、追加される、削除される、修正される、または別様に本明細書に提供される例証的実施例から変更されることができる。いくつかの実施形態では、付加的または異なるコンピューティングシステムもしくはコードモジュールが、本明細書に説明される機能性のいくつかまたは全てを実施し得る。本明細書に説明される方法およびプロセスはまた、任意の特定のシーケンスに限定されず、それに関連するブロック、ステップ、または状態は、適切な他のシーケンスで、例えば、連続して、並行に、またはある他の様式で実施されることができる。タスクまたはイベントが、開示される例示的実施形態に追加される、またはそれから除去され得る。さらに、本明細書に説明される実装における種々のシステムコンポーネントの分離は、例証を目的とし、全ての実装においてそのような分離を要求するものとして理解されるべきではない。説明されるプログラムコンポーネント、方法、およびシステムは、概して、単一のコンピュータ製品においてともに統合される、または複数のコンピュータ製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。多くの実装変形例が、可能である。
【0098】
本プロセス、方法、およびシステムは、ネットワーク(または分散)コンピューティング環境において実装され得る。ネットワーク環境は、企業全体コンピュータネットワーク、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、クラウドコンピューティングネットワーク、クラウドソースコンピューティングネットワーク、インターネット、およびワールドワイドウェブを含む。ネットワークは、有線もしくは無線ネットワークまたは任意の他のタイプの通信ネットワークであり得る。
【0099】
本開示のシステムおよび方法は、それぞれ、いくつかの革新的側面を有し、そのうちのいかなるものも、本明細書に開示される望ましい属性に単独で関与しない、またはそのために要求されない。上記に説明される種々の特徴およびプロセスは、相互に独立して使用され得る、または種々の方法で組み合わせられ得る。全ての可能な組み合わせおよび副次的組み合わせが、本開示の範囲内に該当することが意図される。本開示に説明される実装の種々の修正が、当業者に容易に明白であり得、本明細書に定義される一般原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他の実装に適用され得る。したがって、請求項は、本明細書に示される実装に限定されることを意図されず、本明細書に開示される本開示、原理、および新規の特徴と一貫する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0100】
別個の実装の文脈において本明細書に説明されるある特徴はまた、単一の実装における組み合わせにおいて実装されることができる。逆に、単一の実装の文脈において説明される種々の特徴もまた、複数の実装において別個に、または任意の好適な副次的組み合わせにおいて実装されることができる。さらに、特徴がある組み合わせにおいて作用するものとして上記に説明され、さらに、そのようなものとして最初に請求され得るが、請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、いくつかの場合では、組み合わせから削除されることができ、請求される組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例を対象とし得る。いかなる単一の特徴または特徴のグループも、あらゆる実施形態に必要もしくは必須ではない。
【0101】
とりわけ、「~できる(can)」、「~し得る(could)」、「~し得る(might)」、「~し得る(may)」、「例えば(e.g.)」、および同等物等、本明細書で使用される条件文は、別様に具体的に記載されない限り、または使用されるような文脈内で別様に理解されない限り、概して、ある実施形態がある特徴、要素、および/またはステップを含む一方、他の実施形態がそれらを含まないことを伝えることが意図される。したがって、そのような条件文は、概して、特徴、要素、および/またはステップが、1つ以上の実施形態に対していかようにも要求されること、または1つ以上の実施形態が、著者の入力または促しの有無を問わず、これらの特徴、要素、および/またはステップが任意の特定の実施形態において含まれる、もしくは実施されるべきかどうかを決定するための論理を必然的に含むことを示唆することを意図されない。用語「~を備える」、「~を含む」、「~を有する」、および同等物は、同義語であり、非限定的方式で包括的に使用され、付加的要素、特徴、行為、動作等を除外しない。また、用語「または」は、その包括的意味において使用され(およびその排他的意味において使用されず)、したがって、例えば、要素のリストを接続するために使用されると、用語「または」は、リスト内の要素のうちの1つ、いくつか、または全てを意味する。加えて、本願および添付される請求項で使用されるような冠詞「a」、「an」、および「the」は、別様に規定されない限り、「1つ以上」または「少なくとも1つ」を意味するように解釈されるべきである。
【0102】
本明細書で使用されるように、項目のリスト「~のうちの少なくとも1つ」を指す語句は、単一の要素を含む、それらの項目の任意の組み合わせを指す。ある実施例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、A、B、C、AおよびB、AおよびC、BおよびC、ならびにA、B、およびCを網羅することが意図される。語句「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」等の接続文は、別様に具体的に記載されない限り、概して、項目、用語等がX、Y、またはZのうちの少なくとも1つであり得ることを伝えるために使用されるような文脈で別様に理解される。したがって、そのような接続文は、概して、ある実施形態が、Xのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、およびZのうちの少なくとも1つがそれぞれ存在するように要求することを示唆することを意図されない。
【0103】
同様に、動作は、特定の順序で図面に描写され得るが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が示される特定の順序で、もしくは連続的順序で実施される、または全ての図示される動作が実施される必要はないと認識されるべきである。さらに、図面は、フローチャートの形態で1つ以上の例示的プロセスを図式的に描写し得る。しかしながら、描写されない他の動作も、図式的に図示される例示的方法およびプロセス内に組み込まれることができる。例えば、1つ以上の付加的動作が、図示される動作のいずれかの前に、その後に、それと同時に、またはその間に実施されることができる。加えて、動作は、他の実装において再配列される、または再順序付けられ得る。ある状況では、マルチタスクおよび並列処理が、有利であり得る。さらに、上記に説明される実装における種々のシステムコンポーネントの分離は、全ての実装におけるそのような分離を要求するものとして理解されるべきではなく、説明されるプログラムコンポーネントおよびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品においてともに統合される、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。加えて、他の実装も、以下の請求項の範囲内である。いくつかの場合では、請求項に列挙されるアクションは、異なる順序で実施され、依然として、望ましい結果を達成することができる。