特許 7333827 直流成分の周波数領域の位置を決定するための方法および装置、記憶媒体、端末、ならびに基地局

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2023-08-17

(45)【発行日】2023-08-25

(54)【発明の名称】直流成分の周波数領域の位置を決定するための方法および装置、記憶媒体、端末、ならびに基地局

(51)【国際特許分類】

   H04W 72/0453 20230101AFI20230818BHJP

   H04W 24/10 20090101ALI20230818BHJP

   H04W 16/32 20090101ALI20230818BHJP

【ＦＩ】

H04W72/0453

H04W24/10

H04W16/32

【請求項の数】 17

(21)【出願番号】P 2021563668

(86)(22)【出願日】2020-03-13

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2022-06-27

(86)【国際出願番号】 CN2020079138

(87)【国際公開番号】W WO2020215922

(87)【国際公開日】2020-10-29

【審査請求日】2021-12-22

(31)【優先権主張番号】201910345212.6

(32)【優先日】2019-04-26

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(73)【特許権者】

【識別番号】520122781

【氏名又は名称】スプレッドトラム コミュニケーションズ（シャンハイ） カンパニー リミテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100118902

【弁理士】

【氏名又は名称】山本 修

(74)【代理人】

【識別番号】100106208

【弁理士】

【氏名又は名称】宮前 徹

(74)【代理人】

【識別番号】100196508

【弁理士】

【氏名又は名称】松尾 淳一

(72)【発明者】

【氏名】デン，ユン

(72)【発明者】

【氏名】ガオ，シンハン

(72)【発明者】

【氏名】シュ，シュンファ

【審査官】齋藤 浩兵

(56)【参考文献】

【文献】国際公開第２０１８／２３５２４８（ＷＯ，Ａ１）

【文献】3GPP; TSG RAN; NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification(Release 15)，3GPP TS 38.331 V15.5.1，2019年04月16日，pp.42-44,129-132,173-174,226-228,367-368，Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/38_series/38.331/38331-f51.zip>

【文献】Huawei, HiSilicon，Correction on FrequencyInfoXL and SCS-SpecificCarrier H230a-c, H232[online]，3GPP TSG RAN WG2 #103 R2-1811967，Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_103/Docs/R2-1811967.zip>，2018年08月24日

【文献】Huawei, HiSilicon，Correction on FrequencyInfoXL and SCS-SpecificCarrier H230a-c, H232[online]，3GPP TSG RAN WG2 #103 R2-1812687，Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_103/Docs/R2-1812687.zip>，2018年08月24日

【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell, Qualcomm Incorporated，Clarification to channel bandwidth signalling[online]，3GPP TSG RAN WG2 #105 R2-1902778，Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_105/Docs/R2-1902778.zip>，2019年03月01日

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０４Ｗ ４／００－９９／００

３ＧＰＰ ＴＳＧ ＲＡＮ ＷＧ１－４

ＳＡ ＷＧ１－４

ＣＴ ＷＧ１，４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するための方法であって、
アップリンク送信用の送信リソースを受信するステップと、
前記ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定するステップであって、前記アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、ステップと、
基地局によって決定されるキャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告するステップと、
を含み、
前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあることを含み、および／または、
前記キャリア決定情報は、前記アップリンクシグナリングに含まれる第１の情報要素を少なくとも含み、前記第１の情報要素は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあるか前記ＳＵＬにあるかを示すように構成される、方法。

【請求項2】

請求項１に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることとを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリングシグナリングを報告するステップ
を含む、
方法。

【請求項3】

請求項１に記載の方法であって、
前記キャリア決定情報は第２の情報要素を含み、前記第２の情報要素は前記アップリンクシグナリングに含まれ、前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記第２の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることとを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリングシグナリングを報告するステップ
を含み、
前記第２の情報要素は、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあるか前記ＳＵＬにあるかを示すように構成される、
方法。

【請求項4】

請求項１に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が事前定義されたアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記事前定義されたアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリングシグナリングを報告するステップ
を含む、
方法。

【請求項5】

請求項１に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＳＣＨでデータ送信を現在許可されている前記アップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることとを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告するステップ
を含む、
方法。

【請求項6】

請求項１に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＣＣＨで構成されている前記アップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＣＣＨで現在構成されている前記アップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることとを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告するステップ
を含む、
方法。

【請求項7】

直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するための方法であって、
アップリンク送信用の送信リソースを送信するステップと、
前記送信リソースから前記ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを受信するステップであって、前記アップリンクシグナリングは、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、ステップと、
キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定するステップと、
を含み、
前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあることを含み、および／または
前記キャリア決定情報は、前記アップリンクシグナリングに含まれる第１の情報要素を少なくとも含み、前記第１の情報要素は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあるか前記ＳＵＬにあるかを示すように構成される、方法。

【請求項8】

請求項７に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、
前記決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の位置が前記第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記第１の情報要素によって示される前記アップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることとを少なくとも決定するステップ
を含む、
方法。

【請求項9】

請求項７に記載の方法であって、
前記キャリア決定情報は第２の情報要素を含み、前記第２の情報要素は前記アップリンクシグナリングに含まれ、前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、
前記決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の位置が前記第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることと、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が前記第２の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることとを少なくとも決定するステップ
を含み、
前記第２の情報要素は、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあるか前記ＳＵＬにあるかを示すように構成される、
方法。

【請求項10】

請求項７に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬまたは前記ＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記事前定義されたアップリンクキャリアにあることを少なくとも決定するステップと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記事前定義されたアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを決定するステップと
を含む、
方法。

【請求項11】

請求項７に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬまたは前記ＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されている前記アップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることとを少なくとも決定するステップ
を含む、
方法。

【請求項12】

請求項７に記載の方法であって、
前記アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、
前記キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬまたは前記ＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する前記ステップは、
前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＣＣＨで構成されている前記アップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアにあることと、前記第２のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＰＵＣＣＨで構成されている前記アップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることとを少なくとも決定するステップ
を含む、
方法。

【請求項13】

直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスであって、
アップリンク送信用の送信リソースを受信するように適合された、送信リソースを受信するための回路と、
前記ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定するように適合された、アップリンクシグナリングを決定するための回路であって、前記アップリンクシグナリングは、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、回路と、
基地局によって決定されるキャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを前記基地局が決定できるようにするために、前記送信リソースで前記アップリンクシグナリングを報告するように適合された、アップリンクシグナリングを報告するための回路と、
を備え、
前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあることを含み、および／または、
前記キャリア決定情報は、前記アップリンクシグナリングに含まれる第１の情報要素を少なくとも含み、前記第１の情報要素は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあるか前記ＳＵＬにあるかを示すように構成される、
デバイス。

【請求項14】

直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスであって、
アップリンク送信用の送信リソースを送信するように適合された、送信リソースを送信するための回路と、
前記ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを受信するように適合された、アップリンクシグナリングを受信するための回路であって、前記アップリンクシグナリングは、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、回路と、
キャリア決定情報および前記アップリンクシグナリングに基づいて、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定するように適合された、ＤＣ成分を決定するための回路と
を備え、
前記キャリア決定情報は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあることを含み、および／または
前記キャリア決定情報は、前記アップリンクシグナリングに含まれる第１の情報要素を少なくとも含み、前記第１の情報要素は、前記第１のＤＣ成分の前記周波数領域の前記位置が前記ＵＬにあるか前記ＳＵＬにあるかを示すように構成される、
デバイス。

【請求項15】

コンピュータ命令が記憶されている記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が実行されると、請求項１から６または請求項７から１２のいずれか一項に基づく方法が実施される、記憶媒体。

【請求項16】

メモリおよびプロセッサを備える端末であって、前記メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、請求項１から６のいずれか一項に基づく方法が実施される、端末。

【請求項17】

メモリおよびプロセッサを備える基地局であって、前記メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、請求項７から１２のいずれか一項に基づく方法が実施される、基地局。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

関連出願への相互参照
本出願は、２０２０年３月１３日に出願した国際出願第ＰＣＴ／ＣＮ２０２０／０７９１３８号の国内段階であり、当該国際出願は、２０１９年４月２６日出願の「ＭＥＴＨＯＤ ＡＮＤ ＡＰＰＡＲＡＴＵＳ ＦＯＲ ＤＥＴＥＲＭＩＮＩＮＧ ＰＯＳＩＴＩＯＮ ＯＦ ＦＲＥＱＵＥＮＣＹ ＤＯＭＡＩＮ ＯＦ ＤＩＲＥＣＴ ＣＵＲＲＥＮＴ ＣＯＭＰＯＮＥＮＴ，ＳＴＯＲＡＧＥ ＭＥＤＩＵＭ，ＴＥＲＭＩＮＡＬ，ＡＮＤ ＢＡＳＥ ＳＴＡＴＩＯＮ（直流成分の周波数領域の位置を決定するための方法および装置、記憶媒体、端末、ならびに基地局）」という名称の中国特許出願公開第２０１９１０３４５２１２．６号の優先権を主張するものであり、上記特許文献の開示全体を参照により本明細書に組み込む。

【0002】

本開示は、一般に通信技術分野に関し、より詳細には、直流成分、記憶媒体、端末、および基地局の周波数領域の位置を決定するための方法および装置に関する。

【背景技術】

【0003】

第５世代移動通信システム（５Ｇ）システムは、広帯域幅および高速のＮｅｗ Ｒａｄｉｏ（ＮＲ）技術を採用し、新たな概念「Ｂａｎｄ Ｗｉｄｔｈ Ｐａｒｔ（ＢＷＰ）」を導入して、ＮＲ ＵＥが狭帯域ＢＷＰを使用して５Ｇシステムにアクセスし、ブロードバンドＢＷＰでサービスを送信することができるようにする。

【0004】

サービングセルに関して、基地局は、１つのＵＥのために複数のＢＷＰ（例えば４つのＢＷＰ）を構成することができるが、リリース１５において最大で１つのＢＷＰのみがアクティブ化される。すなわち、ＵＥは、アクティブなＢＷＰによって基地局のダウンリンク制御情報（ＤＣＩ）のみを受信し、アクティブなＢＷＰによってデータを送受信することができる。

【0005】

特定の実装形態では、ネットワークカバレッジを改良するために、サービングセルは、さらに補助アップリンク（ＳＵＬ）を有して構成されることがある。これにより、サービングセルは２つのアップリンクキャリアを有し、一方はＵＬ、他方はＳＵＬであり、２つのキャリアは異なる周波数にある。

【0006】

基地局は、サービングセルにおけるユーザ機器（ＵＥ）の異なるアクティブなＢＷＰの直流（直接成分としても知られる）の特定の位置を知る必要があり、それにより、基地局がそれを使用してリソーススケジューリングを行う、またはＢＷＰを切り替えるためのＵＥの時間遅延を決定する。

【0007】

しかし、従来技術では、アップリンクＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するようにＵＥに基地局が要求するとき、サービングセルでの基地局にＵＬおよびＳＵＬが構成されている場合、基地局は、ＤＣ成分の周波数領域の位置を受信後、ＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを決定することは困難であり、これはＤＣ成分の受信エラーを引き起こしやすい。

【発明の概要】

【0008】

本開示における実施形態は、直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するための方法およびデバイス、記憶媒体、端末、および基地局を提供し、基地局は、ＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを決定することができ、それによりＤＣ成分の周波数領域の位置を受信する精度を改良する。

【0009】

本開示の一実施形態では、直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するための方法であって、アップリンク送信用の送信リソースを受信するステップと、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定するステップであって、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、ステップと、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告するステップと、を含む方法が提供される。

【0010】

いくつかの実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあることを含む。
いくつかの実施形態では、キャリア決定情報は第１の情報要素を含み、第１の情報要素はアップリンクシグナリングに含まれ、第１の情報要素は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すように構成される。

【0011】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリングシグナリングを報告することを含む。

【0012】

いくつかの実施形態では、キャリア決定情報が第２の情報要素を含み、第２の情報要素がアップリンクシグナリングに含まれ、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第２の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリングシグナリングを報告することを含み、第２の情報要素が、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すように構成される。

【0013】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリングシグナリングを報告することを含む。

【0014】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータ送信を現在許可されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告することを含む。

【0015】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで現在構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告することを含む。

【0016】

一実施形態では、直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するための方法であって、アップリンク送信用の送信リソースを送信するステップと、送信リソースからＤＣ成分のアップリンクシグナリングを受信するステップであって、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、ステップと、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定するステップと、を含む方法が提供される。

【0017】

いくつかの実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあることを含む。
いくつかの実施形態では、キャリア決定情報は第１の情報要素を含み、第１の情報要素はアップリンクシグナリングに含まれ、第１の情報要素は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すように構成される。

【0018】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを少なくとも決定することを含む。

【0019】

いくつかの実施形態では、キャリア決定情報が第２の情報要素を含み、第２の情報要素がアップリンクシグナリングに含まれ、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第２の情報要素によって示されるにあることを少なくとも決定することを含み、第２の情報要素が、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すように構成される。

【0020】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリアにあることを少なくとも決定すること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを決定することを含む。

【0021】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを少なくとも決定することを含む。

【0022】

いくつかの実施形態では、アップリンクシグナリングが、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを少なくとも決定することを含む。

【0023】

一実施形態では、直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスであって、アップリンク送信用の送信リソースを受信するように適合された、送信リソースを受信するための回路と、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定するように適合された、アップリンクシグナリングを決定するための回路であって、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、回路と、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにするために、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告するように適合された、アップリンクシグナリングを報告するための回路と、を備えるデバイスが提供される。

【0024】

一実施形態では、直流（ＤＣ）成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスであって、アップリンク送信用の送信リソースを送信するように適合された、送信リソースを送信するための回路と、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを受信するように適合された、アップリンクシグナリングを受信するための回路であって、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、回路と、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬのアップリンクキャリアにあるかＳＵＬのアップリンクキャリアにあるかを決定するように適合された、ＤＣ成分を決定するための回路と、を備えるデバイスが提供される。

【0025】

本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が記憶されている記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されると、上記のことに基づく方法が実施される。
本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含む端末が提供され、メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、上記のことに基づく方法が実施される。

【0026】

本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含む基地局が提供され、メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、上記のことに基づく方法が実施される。

【0027】

本開示の実施形態は、以下の利益を有する。
本開示のいくつかの実施形態では、アップリンク送信に使用される送信リソースが受信され、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングが決定され、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングが報告される。上述した方法を用いて、キャリア決定情報を設定することによって、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する。従来技術では、基地局は、ＵＥによって報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを、ＵＥによって送信されるアップリンクシグナリングから区別することができず、これは、ＤＣ成分の決定時にエラーを生じやすい。従来技術と比較して、本開示の実施形態は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにし、それによって、ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定する精度を改良する。

【0028】

さらに、本開示のいくつかの実施形態では、第１の情報要素および第２の情報要素を設定することによって、周波数領域の２つの位置がそれぞれＵＬおよびＳＵＬのどちらのキャリアにあるかを明示的に示すことができ、それにより、ＵＥが２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、それでも、２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0029】

さらに、本開示のいくつかの実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分に使用されるものとしてＵＬおよびＳＵＬのいずれか一方が事前定義されている。ＵＥが１つのＤＣ成分の周波数領域の位置または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0030】

さらに、本開示のいくつかの実施形態では、キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアに事前定義され、または第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアに事前定義され、したがって、ＵＥが１つまたは２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の位置を基地局によって正しく受信することができる。

【図面の簡単な説明】

【0031】

【図1】従来技術における補助アップリンクキャリアに基づく動作シナリオの概略図である。

【図2】本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための別の方法のフローチャートである。

【図3】本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための別の方法のフローチャートである。

【図4】本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスの概略構造図である。

【図5】本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための別のデバイスの概略構造図である。

【発明を実施するための形態】

【0032】

５Ｇシステムでは、セルの最大帯域幅は４００ＭＨｚに達する可能性があり、これは、ロングタームエボリューション（ＬＴＥ）技術で指定されている最大セル帯域幅である２０ＭＨｚをはるかに超えている。ネットワークにアクセスするときにすべてのＮＲ ＵＥが４００ＭＨｚの帯域幅にアクセスする必要がある場合、ＵＥのコストおよび電力消費が大幅に増加する。したがって、新たな概念「Ｂａｎｄ Ｗｉｄｔｈ Ｐａｒｔ（ＢＷＰ）」が５Ｇシステムに導入され、ＮＲ ＵＥが狭帯域ＢＷＰを使用して５Ｇシステムにアクセスし、ブロードバンドＢＷＰでサービスを送信できるようにする。

【0033】

１つのサービングセルに関して、基地局は、１つのＵＥのために複数のＢＷＰ（例えば４つのＢＷＰ）を構成することがある。４つのＢＷＰを含むセルを例として挙げる。４つのＢＷＰは、ＢＷＰ０、ＢＷＰ１、ＢＷＰ２、およびＢＷＰ３を含むことがある。それらのうち、初期ＢＷＰはＢＷＰ０であり、アイドル状態でのＵＥはＢＷＰ０に常駐することができ、基地局は、システム情報（ＳＩ）やページングメッセージなどをＢＷＰ０で送信する。システムメッセージは、マスタ情報ブロック（略してＭＩＢ）、システム情報ブロック１（ＳＩＢ１）、システム情報ブロック２（ＳＩＢ２）などを含む。システムメッセージの重要性の違いにより、いくつかのシステム情報ブロック（ＳＩＢ）は、定期的にブロードキャストする必要があり（例えばＭＩＢやＳＩＢ１）、いくつかのシステム情報ブロック（ＳＩＢ）は、実際の負荷状態に応じて異なる送信モードでＮＲ基地局によって送信することができ、定期的にブロードキャストすることができ、またはＵＥの要求に基づいて不定期に送信することもできる。

【0034】

ＭＩＢは、基地局によって初期ＢＷＰ（例えばＢＷＰ０）で送信され、パブリックサーチスペースの構成情報は、ＭＩＢでの構成情報に従ってＵＥによって取得することができる。システムメッセージに関連するＤＣＩは、パブリックサーチスペースによってＵＥによって検出することができ、ＤＣＩは、システム情報－無線ネットワーク一時識別子（略してＳＩ－ＲＮＴＩ）によってスクランブルされる。ＳＩ－ＲＮＴＩによってスクランブルされたＤＣＩがＵＥによって復号された後、ＵＥは、指定された物理ダウンリンク共有チャネル（ＰＤＳＣＨ）によって関連のシステムメッセージを受信することができる。例えば、ＳＩＢ１やＳＩＢ２などはすべてＰＤＳＣＨによって送信される。

【0035】

さらに、ＵＥは、初期ＢＷＰ（すなわちＢＷＰ０）によってセルにアクセスする、またはハンドオーバによってセルにアクセスすることができる。セルが、１つのＵＥのために４つのＢＷＰ（例えば、ＢＷＰ０、ＢＷＰ１、ＢＷＰ２、およびＢＷＰ３）を有して構成されていると仮定する。上記の４つのＢＷＰの構成情報、例えば帯域幅や周波数領域の位置などを、基地局によってＲＲＣシグナリングによりＵＥに通知することができる。さらに、ＳＵＬは、基地局によってセルに関して構成され、ＳＵＬは、同じ数または異なる数のＢＷＰを含むことができる。

【0036】

しかし、リリース１５での最大で１つのＢＷＰが、アクティブ化されたＢＷＰであり、すなわち、ＵＥは、アクティブ化されたＢＷＰによってのみ基地局のダウンリンク制御情報（ＤＣＩ）を受信し、アクティブ化されたＢＷＰによってデータを送受信することができる。

【0037】

図１を参照すると、図１は、従来技術における補助アップリンクキャリアに基づく動作シナリオの概略図である。
図１に示されるように、ネットワークカバレッジを改良するために、サービングセルは、補助アップリンク（ＳＵＬ）を有して構成することができ、ＳＵＬは通常、低周波数であり、大きいカバレッジを提供することができる。例えば、ＳＵＬのカバレッジは、ダウンリンク（ＤＬ）のカバレッジと同様であるが、アップリンク（ＵＬ）は、より高い周波数であり、より小さいカバレッジを有する。

【0038】

いくつかのＵＥに関して、基地局は、動的シグナリングによって、それぞれＵＬまたはＳＵＬでのアップリンク送信のためにＵＥをスケジュールすることができ、アップリンク送信にＳＵＬを使用するか否かを示すための情報要素が動的シグナリングにある。他のＵＥに関しては、基地局は、無線リソース制御（ＲＲＣ）によってどちらかのアップリンクキャリアで送信するようにＵＥを構成することができる。

【0039】

基地局は、受信されたＤＣ成分を使用してリソースのスケジューリングを行うために、またはＢＷＰを切り替えるためのＵＥの時間遅延を決定するために、サービングセルにおけるＵＥの異なるＢＷＰでのＤＣ成分の周波数領域の特定の位置を知る必要がある。

【0040】

本開示の発明者らは、研究により以下のことを発見した。アップリンクＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するようにＵＥが基地局によって要求されるとき、サービングセルにおいて基地局によってＵＬおよびＳＵＬが構成されている場合、既存のアップリンクシグナリングフォーマットは、ＵＬおよびＳＵＬでの各ＢＷＰのＤＣ成分をＵＥが明示的に示すことをサポートせず、基地局は、ＵＥによって報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを、ＵＥによって送信されたアップリンクシグナリングから区別することができず、これは、ＤＣ成分の受信時にエラーを容易に生じ得る。

【0041】

本開示のいくつかの実施形態では、アップリンク送信に使用される送信リソースが受信され、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングが決定され、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ識別子（ＩＤ）と第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含み、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングが報告される。上述した方法を用いて、キャリア決定情報を設定することによって、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定することができる。従来技術では、基地局は、ＵＥによって報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを、ＵＥによって送信されるアップリンクシグナリングから区別することができず、これは、ＤＣ成分の決定時にエラーを生じやすい。従来技術と比較して、本開示は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにし、それによって、ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定する精度を改良する。

【0042】

各ＢＷＰのＤＣ成分の周波数領域の位置は、各サービングセルおよび各サービングセルのＢＷＰに基づいてＵＥによって報告されることに留意されたい。すなわち、アップリンクシグナリングによって報告されるＵＬまたはＳＵＬのＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＵＬまたはＳＵＬの各ＢＷＰのＤＣ成分がある周波数領域内の位置である。アップリンクシグナリングでは、ＢＷＰ ＩＤを使用して、報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置がどのＢＷＰに属しているかを示す。さらに、いくつかの実施形態では、ＵＬおよびＳＵＬは、同じサービングセルに構成された２つのアップリンクキャリアを表す。実際には、各サービングセルは、アップリンクキャリアを有さずに、またはアップリンクキャリアを１つもしくは２つ（すなわち、ＵＬおよびＳＵＬ）有して構成することができる。本開示の実施形態は、１つのサービングセルに関して２つのアップリンクキャリアが構成されるシナリオを提供する。

【0043】

本開示の実施形態の目的、特徴、および利点を明らかするために、本開示の実施形態を添付図面と併せて明確に詳細に述べる。
図２を参照すると、図２は、本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法のフローチャートである。ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法は、ＵＥ側で使用することができ、Ｓ２１、Ｓ２２、およびＳ２３を含むことができる。

【0044】

Ｓ２１で、アップリンク送信に使用される送信リソースを受信する。
Ｓ２２で、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定する。ここで、アップリンクシグナリングは、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む。

【0045】

Ｓ２３で、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する。それにより、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する。

【0046】

Ｓ２１の特定の実装形態では、ＵＥは、アップリンク送信に使用される送信リソースを基地局から受信し、次いで、ＵＥは、後続のプロセスにおいてアップリンクシグナリングを報告する。

【0047】

具体的には、本開示の特定の例では、基地局は、動的シグナリングによってＵＥがアップリンク送信をどちらのアップリンクキャリアで実施するかをスケジュールすることができ、動的シグナリングは、ＳＵＬをアップリンク送信に使用することができるどうかを示すための情報要素を含む。

【0048】

本開示の実施形態の別の特定の例では、無線リソース制御（ＲＲＣ）によってＵＥがアップリンク送信をどちらのアップリンクキャリアで実施するかを基地局によって構成することができる。

【0049】

以上のことから、送信リソースがＵＬにあるかＳＵＬにあるかを判断することができ、したがって、送信リソースを使用してＵＥによって報告されたアップリンクシグナリングを基地局が正確に取得することができることが分かる。

【0050】

Ｓ２２の特定の実装形態では、ＵＥは、ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定する。
具体的には、アップリンクシグナリングを使用して、ＤＣ成分の周波数領域の位置の決定関連情報を示し、それにより、基地局は、ＵＥによって報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置を受信することができる。

【0051】

具体的には、アップリンクシグナリングは、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含み、通常はオフセット標示情報も含む。
ここで、ＢＷＰ ＩＤを使用して、帯域幅部分のシーケンス番号または識別子を示すことができ、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置を使用して、ＵＥのアップリンク送信中のＤＣ成分の周波数領域の位置を基地局が決定することをできるようにし、オフセット標示情報を使用して、オフセットがあるかどうかを示し、いくつかの実施形態では、オフセットは７．５ｋＨｚである。

【0052】

Ｓ２３の特定の実装形態では、ＵＥは、送信リソースでのアップリンクシグナリングを報告し、それにより、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する。

【0053】

ここで、送信リソースは、ＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアにあり得る。ＵＥは、キャリアアグリゲーションをサポートすることができる。この状況では、ＵＥは複数のサービングセルを有して構成され、ＵＥは、異なるサービングセルに基づいて、各セルにおける各ＢＷＰでのＤＣ成分の周波数領域（およびオフセット）の位置を報告する必要がある。複数のサービングセルのうち、１つのサービングセルはプライマリセルであり、ＵＥは、このセルのＵＬまたはＳＵＬでアップリンクシグナリングを送信する。他のサービングセルは補助セルであり、アップリンクシグナリング（ＲＲＣシグナリング）は通常、補助セルによって基地局に報告することはできない。キャリア決定情報は、ＰＵＳＣＨでのデータ送信を現在許可されているアップリンクキャリアであり得る。プライマリセルに関して、基地局は、受信されたアップリンクシグナリングに基づいて、プライマリセル（各ＢＷＰ）の第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がアップリンクシグナリングを搬送するアップリンクキャリア（プライマリセルのアップリンクキャリア）にある、すなわち、プライマリセルの第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアにあることを知ることができる。補助セルに関して、基地局は、補助セル（各ＢＷＰ）の第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータ送信を現在許可されているアップリンクキャリア（補助セルのアップリンクキャリア）にあることを知ることができる。

【0054】

従来技術では、基地局が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを決定することが困難であり、これは、獲得の失敗の問題を生じやすい。本発明の一実施形態では、キャリア決定情報を決定することによって、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを決定することができる。

【0055】

さらに、本開示の実施形態における特定の用途では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあることを含むことがある。すなわち、プリセット設定によって、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＵＥのアップリンクキャリアのＢＷＰでのＤＣ成分の周波数領域の位置に固定され、それにより、基地局によるＤＣ成分の周波数領域の位置の誤った決定を回避する。

【0056】

具体的には、キャリア決定情報は、明示的な標示情報または暗黙的な標示情報であり得る。
本開示の第１の特定の実装形態では、キャリア決定情報は第１の情報要素を含むことがあり、第１の情報要素はアップリンクシグナリングに含まれ、すなわち、基地局がアップリンクシグナリングを受信するとき、基地局によって第１の情報要素を取得することができる。

【0057】

いくつかの実施形態では、第１の情報要素は１ビットでよい。１ビットとは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあること、すなわち、アップリンクキャリアのＢＷＰでのＵＥのＤＣの周波数領域の位置がＵＬにあることを意味する。ビットの値が０に設定されているとき、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＳＵＬにあることを意味する。特定の実装形態では、設定を逆に構成することもできる。すなわち、第１の情報要素のビットの値が０であることは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＳＵＬにあることを意味する。

【0058】

ＬＴＥでは、ＵＥは、１つのＤＣ成分のみを報告することがあり、５Ｇ技術では、２つのＤＣ成分が報告される場合があり得る。従来の５Ｇ技術では、ＵＥは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局に通知せず、２つのＤＣ成分の周波数領域の位置が報告されるとき、基地局は、２つのＤＣ成分の周波数領域の位置の受信時にエラーを生じやすくなることを理解されたい。

【0059】

本開示の第２の特定の実装形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が少なくとも決定できるようにするために、送信リソースでアップリングシグナリングを報告することを含むことがある。

【0060】

具体的には、キャリア決定情報は、第１の情報要素を含む。第１の情報要素がＵＬを示すと仮定すると、第１の情報要素によるＵＥは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置に対応するアップリンクキャリアがＵＬであり、第２のＤＣ成分周波数領域の位置に対応するアップリンクキャリアがＳＵＬであることを示す。

【0061】

本開示の第３の特定の実装形態では、キャリア決定情報は第２の情報要素をさらに含み、第２の情報要素はアップリンクシグナリングに含まれ、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第２の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリングシグナリングを報告することを含む。ここで、第２の情報要素は、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すために使用される。

【0062】

本開示の一実施形態では、第１の情報要素を設定する、または第１の情報要素および第２の情報要素を設定することによって、周波数領域の２つの位置がそれぞれＵＬおよびＳＵＬのどちらのキャリアにあるかを明示的に示すことができ、それにより、ＵＥが２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、それでも、周波数領域の２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0063】

本開示の第４の特定の実装形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリングシグナリングを報告することを含む。

【0064】

具体的には、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、これは、第１のＤＣ成分に使用されるＵＬまたはＳＵＬをあらかじめ指定することができることを意味する。第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにマッピングされているというキャリア決定情報を一例として挙げると、送信リソースがアップリンクシグナリングを報告した後、基地局は、第１のＤＣ成分の周波数がＵＬにあると決定することができる。

【0065】

具体的には、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにマッピングされているというキャリア決定情報を一例として挙げると、２つのＤＣ成分があるとき、基地局は、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＳＵＬにあると決定することができる。

【0066】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分に使用されるものとしてＵＬおよびＳＵＬのいずれか一方が事前定義され、したがって、ＵＥが１つのＤＣ成分の周波数領域の位置または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0067】

本開示の第５の特定の実施形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と物理アップリンク共有チャネル（ＰＵＳＣＨ）で構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告することを含む。

【0068】

具体的には、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、これは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリア（ＰＵＳＣＨでのアップリンク送信を現在許可されているアップリンクキャリア）にあることを事前定義することができ、または、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアにない、すなわち、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアにあることを事前定義することができる。

【0069】

キャリア決定情報が、ＵＬなどのＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアであると仮定すると、送信リソースがアップリンクシグナリングを報告した後、基地局は、第１のＤＣ成分の周波数の位置がＵＬにあると決定することができる。

【0070】

具体的には、ＵＬがＰＵＳＣＨで構成されているというキャリア決定情報を一例として挙げると、２つのＤＣ成分があるとき、基地局は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨで構成されているＵＬにあり、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＳＵＬにあると決定することができる。

【0071】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリア、またはＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアに事前定義される。ＵＥが１つのＤＣ成分の周波数領域の位置または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0072】

本開示の第６の特定の実施形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告する上記ステップが、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアにあること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで現在構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告することを含む。

【0073】

具体的には、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含み、これは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアにあることを事前定義することができ、または、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアにないことを事前定義することができる。

【0074】

キャリア決定情報が、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬなどのＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアにあることであると仮定すると、送信リソースがアップリンクシグナリングを報告した後、基地局は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあると決定することができる。

【0075】

具体的には、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアＵＬにあるというキャリア決定情報を一例として挙げると、２つのＤＣ成分が報告されるとき、基地局は、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＳＵＬにあると決定することができる。

【0076】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアに事前定義される、または第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアに事前定義される。ＵＥが１つのＤＣ成分の周波数領域の位置または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0077】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報を設定することによって、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する。従来技術では、基地局は、ＵＥによって報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置が（各ＢＷＰで）ＵＬにあるかＳＵＬにあるかを、ＵＥによって送信されるアップリンクシグナリングから区別することができず、これは、ＤＣ成分の決定時にエラーを生じやすい。従来技術と比較して、本開示は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにし、それによって、ＤＣ成分の周波数領域の位置を受信する精度を改良する。

【0078】

図３を参照すると、図３は、本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための別の方法のフローチャートである。ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法は、基地局で使用することができ、Ｓ３１、Ｓ３２、およびＳ３３を含むことができる。

【0079】

Ｓ３１で、アップリンク送信に使用される送信リソースを送信する。
Ｓ３２で、送信リソースからＤＣ成分のアップリンクシグナリングを受信する。ここで、アップリンクシグナリングは、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む。

【0080】

Ｓ３３で、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する。

【0081】

ＵＬとＳＵＬとは、同じサービングセルの２つのアップリンクキャリアを表すことに留意されたい。
本開示の第７の特定の実装形態では、キャリア決定情報は、第１の情報要素を含み、第１の情報要素は、アップリンクシグナリングに含まれる。ここで、第１の情報要素は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すために使用される。

【0082】

第７の特定の実装形態の原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための第１の特定の実装形態の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0083】

本開示の第８の特定の実装形態において、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する上記のステップは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることを少なくとも決定すること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを決定することを含む。

【0084】

第８の特定の実装形態の原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための第２の特定の実装形態の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0085】

本開示の第９の特定の実装形態では、キャリア決定情報は第２の情報要素をさらに含み、第２の情報要素はアップリンクシグナリングに含まれ、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する上記のステップは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が第１の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることを決定すること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が第２の情報要素によって示されるアップリンクキャリアにあることを決定することを含む。ここで、第２の情報要素は、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬにあるかＳＵＬにあるかを示すために使用される。

【0086】

第９の特定の実装形態の原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法の第３の特定の実装形態の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0087】

本開示の一実施形態では、第１の情報要素および第２の情報要素を設定することによって、周波数領域の２つの位置がそれぞれＵＬまたはＳＵＬのどちらのキャリアにあるかを明示的に示すことができる。ＵＥが２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、それでも、周波数領域の２つの位置を基地局によって正しく受信して分析することができる。

【0088】

本開示の第１０の特定の実装形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する上記のステップは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリアにあることを決定すること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置が事前定義されたアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを決定することを含む。

【0089】

第１０の特定の実装形態の原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法の第４の特定の実装形態の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0090】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置と事前定義されたアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分に使用されるものとしてＵＬまたはＳＵＬのどちらか一方が事前定義されている。ＵＥが１つのＤＣ成分の周波数領域の位置または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告したとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0091】

本開示の第１１の特定の実施形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報は、ＰＵＳＣＨで構成されているＵＬまたはＳＵＬを含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する上記のステップは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリアにあることを決定すること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＳＣＨでデータを送信することを現在許可されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを決定することを含む。

【0092】

第１１の特定の実装形態の原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法の第５の特定の実装形態の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0093】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＳＣＨで構成されているアップリンクキャリア、またはＰＵＳＣＨで構成されていないアップリンクキャリアに事前定義されており、したがって、ＵＥが、１つのＤＣ成分の周波数領域の位置、または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0094】

本開示の第１２の特定の実施形態では、アップリンクシグナリングは、第２のＤＣ成分の周波数領域の位置をさらに含み、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含む。キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する上記のステップは、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアにあることを決定すること、および第２のＤＣ成分の周波数領域の位置がＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアにあることを決定することを含む。

【0095】

第１２の特定の実装形態の原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法の第６の特定の実装形態の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0096】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアとの間のマッピング関係を含むことがあり、暗黙的な標示を用い、すなわち、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリアと同じアップリンクキャリアに事前定義され、または第１のＤＣ成分の周波数領域の位置は、ＰＵＣＣＨで構成されているアップリンクキャリア以外のアップリンクキャリアに事前定義される。ＵＥが１つのＤＣ成分の周波数領域の位置または２つのＤＣ成分の周波数領域の位置を報告するとき、周波数領域の１つまたは２つの位置を基地局によって正しく受信することができる。

【0097】

本開示の一実施形態では、キャリア決定情報を設定することによって、基地局は、キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬおよびＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定する。従来技術では、基地局は、ＵＥによって報告されたＤＣ成分の周波数領域の位置が（各ＢＷＰで）ＵＬにあるかＳＵＬにあるかを、ＵＥによって送信されるアップリンクシグナリングから区別することができず、これは、ＤＣ成分の決定時にエラーを生じやすい。従来技術と比較して、本開示は、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬおよびＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が決定できるようにし、それによって、ＤＣ成分の周波数領域の位置を受信する精度を改良する。

【0098】

図４を参照すると、図４は、本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスの概略構造図である。ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスは、ＵＥで使用されることがあり、以下のものを含むことがある。

【0099】

アップリンク送信に使用される送信リソースを受信するように適合された、送信リソースを受信するための回路４１。
ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを決定するように適合された、アップリンクシグナリングを決定するための回路であって、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、回路４２。

【0100】

キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに従って、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを基地局が少なくとも決定するように、送信リソースでアップリンクシグナリングを報告するように適合された、アップリンクシグナリングを報告するための回路４３。

【0101】

ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスの原理、詳細な動作、および利益は、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0102】

図５を参照すると、図５は、本開示の一実施形態におけるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための別のデバイスの概略構造図である。ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスは、基地局で使用することができ、以下のものを含むことがある。

【0103】

アップリンク送信に使用される送信リソースを送信するように適合された、送信リソースを送信するための回路５１。
ＤＣ成分のアップリンクシグナリングを受信するように適合された、アップリンクシグナリングを受信するための回路であって、アップリンクシグナリングが、少なくともＢＷＰ ＩＤと第１のＤＣ成分の周波数領域の位置とを含む、回路５２。

【0104】

キャリア決定情報およびアップリンクシグナリングに基づいて、第１のＤＣ成分の周波数領域の位置がＵＬまたはＳＵＬのどちらのアップリンクキャリアにあるかを少なくとも決定するように適合された、ＤＣ成分を決定するための回路５３。

【0105】

ＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するためのデバイスの原理、詳細な動作、および利益は、図３に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための方法の上記説明で見ることができ、したがって以下では述べない。

【0106】

本開示の実施形態は、５世代（５Ｇ）通信システム、４Ｇ、または３Ｇ通信システムに適用可能であり得て、また将来、６Ｇ、７Ｇなどの新たな様々な通信システムにも適用可能であり得る。これは本開示の実施形態において限定されない。

【0107】

本開示の実施形態では、アクセスネットワークから端末への一方向通信リンクをダウンリンクと定義し、ダウンリンクで送信されるデータがダウンリンクデータであり、ダウンリンクデータの送信方向をダウンリンク方向と呼ぶ。端末からアクセスネットワークへの一方向通信リンクをアップリンクと定義し、アップリンクで送信されるデータがアップリンクデータであり、アップリンクデータの送信方向をアップリンク方向と呼ぶ。

【0108】

本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が記憶されている記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されると、図２または図３に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための上記の方法が実施される。記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体でよく、例えば、記憶媒体は、不揮発性または非一時的メモリを含むことがあり、記憶媒体は、光ディスク、機械的なハードディスク、ソリッドステートドライブなどを含むこともある。

【0109】

本開示の実施形態でのメモリは、揮発性メモリもしくは不揮発性メモリのいずれかでよく、または揮発性メモリと不揮発性メモリとの両方を含んでいてもよいことも理解されたい。ここで、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）、プログラマブルＲＯＭ（ＰＲＯＭ）、消去可能なＰＲＯＭ（ＥＰＲＯＭ）、電気的に消去可能なＥＰＲＯＭ（ＥＥＰＲＯＭ）、またはフラッシュメモリでよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）でよい。限定ではなく例として、スタティックランダムアクセスメモリ（ＳＲＡＭ）、ダイナミックランダムアクセスメモリ（ＤＲＡＭ）、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ（ＳＤＲＡＭ）、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ（ＤＤＲ ＳＤＲＡＭ）、拡張ＳＤＲＡＭ（ＥＳＤＲＡＭ）、シンクロナスコネクションＤＲＡＭ（ＳＬＤＲＡＭ）、およびダイレクトラムバスＲＡＭ（ＤＲ－ＲＡＭ）など、様々な形式のＲＡＭが利用可能である。

【0110】

本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含む端末が提供され、メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、図２に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための上記の方法が実施される。端末は、限定はしないが携帯電話、コンピュータ、タブレットコンピュータなどの端末デバイスを含むＵＥである。

【0111】

具体的には、本開示の実施形態では、端末は、様々な形態のユーザ機器（ＵＥ）、アクセス端末、ユーザユニット、ユーザステーション、モバイルステーション（ＭＳ）、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末機器、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザデバイスを表すことがある。また、端末デバイスは、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル（ＳＩＰ）電話、ワイヤレスローカルループ（ＷＬＬ）ステーション、パーソナルデジタルアシスタント（ＰＤＡ）、ワイヤレス通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデムに接続されたコンピューティングデバイスまたは他の処理デバイス、車両機器、ウェアラブルデバイス、将来の５Ｇネットワークでの端末デバイス、将来の公衆陸上移動体ネットワーク（ＰＬＭＮ）での端末デバイスなどでよく、これは本開示の実施形態において限定されない。

【0112】

本開示の実施形態では、プロセッサは、中央処理装置（ＣＰＵ）、または他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）、または他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート、またはトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどでよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどでよい。

【0113】

本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含む基地局が提供され、メモリにはコンピュータ命令が記憶されており、プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、図３に示されるＤＣ成分の周波数領域の位置を決定するための上記の方法が実施される。基地局には、限定はしないが、基地局、サーバ、およびクラウドプラットフォームなどの基地局機器が含まれる。

【0114】

具体的には、本開示の実施形態では、基地局機器とも呼ばれることがある基地局（ＢＳ）は、ワイヤレス通信機能を提供するために無線アクセスネットワーク（ＲＡＮ）で展開されるデバイスである。例えば、２Ｇネットワークで基地局機能を提供するデバイスにはベーストランシーバステーション（ＢＴＳ）が含まれ、３Ｇネットワークで基地局機能を提供するデバイスにはＮｏｄｅＢが含まれ、４Ｇネットワークで基地局機能を提供するデバイスには進化型ＮｏｄｅＢ（ｅｖｏｌｖｅｄ ＮｏｄｅＢ、ｅＮＢ）が含まれ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク（ＷＬＡＮ）で基地局機能を提供するデバイスはアクセスポイント（ＡＰ）であり、５ＧのＮｅｗ Ｒａｄｉｏ（ＮＲ）で基地局機能を提供するデバイスはｇＮＢおよびｎｇ－ｅＮＢである。ＮＲ技術は、ｇＮＢと端末との間の通信に適用され、Ｅ－ＵＴＲＡ（Ｅｖｏｌｖｅｄ Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｔｅｒｒｅｓｔｒｉａｌ Ｒａｄｉｏ Ａｃｃｅｓｓ）技術は、ｎｇ－ｅＮＢと端末との間の通信に適用される。ｇＮＢとｎｇ－ｅＮＢとの両方を５Ｇコアネットワークに接続することができる。本開示の実施形態での基地局は、将来、新たな通信システムにおいて基地局機能を提供するデバイスも含む。

【0115】

以上のように本開示を開示したが、本開示はこれに限定されない。当業者は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を行うことができる。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲によって定義される範囲に従う。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】