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  • 特許-放射パネルの連結構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-18
(45)【発行日】2023-08-28
(54)【発明の名称】放射パネルの連結構造
(51)【国際特許分類】
   F24F 5/00 20060101AFI20230821BHJP
   F24F 1/0093 20190101ALI20230821BHJP
   E04B 9/00 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
F24F5/00 101B
F24F1/0093
E04B9/00 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019101421
(22)【出願日】2019-05-30
(65)【公開番号】P2020193790
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2022-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000143972
【氏名又は名称】株式会社ササクラ
(74)【代理人】
【識別番号】110001597
【氏名又は名称】弁理士法人アローレインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】前羽 誠
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】実公昭46-013163(JP,Y1)
【文献】特開2019-044328(JP,A)
【文献】実開昭60-096518(JP,U)
【文献】実開昭59-167318(JP,U)
【文献】特開平02-178536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 5/00
F24F 1/0093
E04B 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル本体と、熱媒流体が通過するパイプを前記パネル本体に取り付けるための取付部材とを備え、
前記取付部材は、ベース部と、前記ベース部に固定されて前記パイプが装着されるホルダ部とを備えており、
前記パネル本体を複数並列して前記取付部材を取り付けることにより、前記パネル本体同士が連結される放射パネルの連結構造であって、
前記各パネル本体は、一方面側に突出して両側縁部に沿ってそれぞれ延びる第1係合部および第2係合部を備え、
前記取付部材は、複数の前記パネル本体を並列することにより互いに隣接配置される前記第1係合部および第2係合部に係合可能な係合溝が前記ベース部に形成されており、
前記取付部材を、複数の前記パネル本体に跨るように並列方向と直交方向にスライドさせることにより、前記第1係合部および第2係合部が並列方向の端面同士が当接した状態で前記係合溝に収容されて、前記パネル本体同士の並列方向の相対移動が規制される放射パネルの連結構造。
【請求項2】
前記パネル本体の一方面側には、前記第1係合部および第2係合部に沿って延びる第1のガイド部および第2のガイド部が更に設けられており、
前記第1のガイド部および第2のガイド部は、前記取付部材をスライドさせたときに前記取付部材の両側縁部が摺動する請求項1に記載の放射パネルの連結構造。
【請求項3】
パネル本体と、熱媒流体が通過するパイプを前記パネル本体に取り付けるための取付部材とを備え、
前記取付部材は、ベース部と、前記ベース部に固定されて前記パイプが装着されるホルダ部とを備えており、
前記パネル本体を複数並列して前記取付部材を取り付けることにより、前記パネル本体同士が連結される放射パネルの連結構造であって、
前記各パネル本体は、一方面側に突出して両側縁部に沿ってそれぞれ延びる第1係合部および第2係合部を備え、
前記取付部材は、複数の前記パネル本体を並列することにより互いに隣接配置される前記第1係合部および第2係合部に係合可能な係合溝が前記ベース部に形成されており、
前記取付部材を、複数の前記パネル本体に跨るように並列方向と直交方向にスライドさせることにより、前記第1係合部および第2係合部が前記係合溝に収容されて、前記パネル本体同士の並列方向の相対移動が規制され、
前記パネル本体は、連結時に端面同士が一方面側に隙間を空けた状態で当接する放射パネルの連結構造。
【請求項4】
パネル本体と、熱媒流体が通過するパイプを前記パネル本体に取り付けるための取付部材とを備え、
前記取付部材は、ベース部と、前記ベース部に固定されて前記パイプが装着されるホルダ部とを備えており、
前記パネル本体を複数並列して前記取付部材を取り付けることにより、前記パネル本体同士が連結される放射パネルの連結構造であって、
前記各パネル本体は、一方面側に突出して両側縁部に沿ってそれぞれ延びる第1係合部および第2係合部を備え、
前記取付部材は、複数の前記パネル本体を並列することにより互いに隣接配置される前記第1係合部および第2係合部に係合可能な係合溝が前記ベース部に形成されており、
前記取付部材を、複数の前記パネル本体に跨るように並列方向と直交方向にスライドさせることにより、前記第1係合部および第2係合部が前記係合溝に収容されて、前記パネル本体同士の並列方向の相対移動が規制され、
前記係合溝の底面には、前記第1係合部および第2係合部と個別に係合する複数の凹溝が形成されている放射パネルの連結構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射パネルの連結構造に関し、より詳しくは、建物の天井に設けられて室内の冷房または暖房を行う放射パネルの連結構造に関する。
【背景技術】
【0002】
室内の冷暖房を行うため、天井に放射パネルを施工することが従来から行われている。例えば、特許文献1には、並列に配置された複数枚のパネルの群の片面側に、流体が通るパイプと各パネルを連結するためのフレーム材とが配置された、冷暖房装置用の熱交換ユニットが開示されている。フレーム材は各パネルを横切る方向に延びており、フレーム材と各パネルとは、各パネルの幅方向両端で、フレーム材と各パネルとを互いに重なる方向に相対動させると弾性変形して嵌まり合う連結手段によって連結されている。
【0003】
上記特許文献1に開示された熱交換ユニットは、連結構造の寸法精度が低いとパネルに対してフレーム材を正しく嵌合することが困難になり、施工作業が煩雑になるおそれがあった。また、パネルの連結にフレーム材が必須になるため、材料費用が高くなるおそれもあった。
【0004】
一方、特許文献2には、流体が通るパイプを支持するホルダ部を備えた取付部材を、接着剤により基板に固定した放射パネルが開示されている。この放射パネルは、基板および取付部材の接着面に多数の微細な凹部が形成されており、接着剤が凹部に入り込むことで接着性および伝熱性を向上させている。
【0005】
ところが、多数の取付部材の全てを基板に確実に接着することが困難であり、作業性や耐久性を良好にする観点から更に改良の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第5306843号公報
【文献】特開2018-194280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、パネル本体の連結を低コストで容易且つ確実に行うことができる放射パネルの連結構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の前記目的は、パネル本体と、熱媒流体が通過するパイプを前記パネル本体に取り付けるための取付部材とを備え、前記取付部材は、ベース部と、前記ベース部に固定されて前記パイプが装着されるホルダ部とを備えており、前記パネル本体を複数並列して前記取付部材を取り付けることにより、前記パネル本体同士が連結される放射パネルの連結構造であって、前記各パネル本体は、一方面側に突出して両側縁部に沿ってそれぞれ延びる第1係合部および第2係合部を備え、前記取付部材は、複数の前記パネル本体を並列することにより互いに隣接配置される前記第1係合部および第2係合部に係合可能な係合溝が前記ベース部に形成されており、前記取付部材を、複数の前記パネル本体に跨るように並列方向と直交方向にスライドさせることにより、前記第1係合部および第2係合部が並列方向の端面同士が当接した状態で前記係合溝に収容されて、前記パネル本体同士の並列方向の相対移動が規制される放射パネルの連結構造により達成される。
【0009】
この放射パネルの連結構造において、前記パネル本体の一方面側には、前記第1係合部および第2係合部に沿って延びる第1のガイド部および第2のガイド部が更に設けられていることが好ましく、前記第1のガイド部および第2のガイド部は、前記取付部材をスライドさせたときに前記取付部材の両側縁部が摺動することが好ましい。
【0010】
あるいは、本発明の前記目的は、パネル本体と、熱媒流体が通過するパイプを前記パネル本体に取り付けるための取付部材とを備え、前記取付部材は、ベース部と、前記ベース部に固定されて前記パイプが装着されるホルダ部とを備えており、前記パネル本体を複数並列して前記取付部材を取り付けることにより、前記パネル本体同士が連結される放射パネルの連結構造であって、前記各パネル本体は、一方面側に突出して両側縁部に沿ってそれぞれ延びる第1係合部および第2係合部を備え、前記取付部材は、複数の前記パネル本体を並列することにより互いに隣接配置される前記第1係合部および第2係合部に係合可能な係合溝が前記ベース部に形成されており、前記取付部材を、複数の前記パネル本体に跨るように並列方向と直交方向にスライドさせることにより、前記第1係合部および第2係合部が前記係合溝に収容されて、前記パネル本体同士の並列方向の相対移動が規制され、前記パネル本体は、連結時に端面同士が一方面側に隙間を空けた状態で当接する放射パネルの連結構造により達成される。
【0011】
あるいは、本発明の前記目的は、パネル本体と、熱媒流体が通過するパイプを前記パネル本体に取り付けるための取付部材とを備え、前記取付部材は、ベース部と、前記ベース部に固定されて前記パイプが装着されるホルダ部とを備えており、前記パネル本体を複数並列して前記取付部材を取り付けることにより、前記パネル本体同士が連結される放射パネルの連結構造であって、前記各パネル本体は、一方面側に突出して両側縁部に沿ってそれぞれ延びる第1係合部および第2係合部を備え、前記取付部材は、複数の前記パネル本体を並列することにより互いに隣接配置される前記第1係合部および第2係合部に係合可能な係合溝が前記ベース部に形成されており、前記取付部材を、複数の前記パネル本体に跨るように並列方向と直交方向にスライドさせることにより、前記第1係合部および第2係合部が前記係合溝に収容されて、前記パネル本体同士の並列方向の相対移動が規制され、前記係合溝の底面には、前記第1係合部および第2係合部と個別に係合する複数の凹溝が形成されている放射パネルの連結構造により達成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、パネル本体の連結を低コストで容易且つ確実に行うことができる放射パネルの連結構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】(A)本発明の一実施形態に係る放射パネルの連結構造が設置された天井部を下方から見た概略斜視図、および、(B)放射パネルの連結構造の底面図である。
図2】放射パネルの連結構造の平面図である。
図3図2のIII-III視断面図である。
図4図3の要部拡大図である。
図5】放射パネルの連結構造の組立方法を説明するための斜視図である。
図6】放射パネルの変形例を示す断面図である。
図7】放射パネルの他の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照して説明する。図1(A)は、本発明の一実施形態に係る放射パネルの連結構造が設置された天井部を下方から見た概略斜視図である。図1(A)に示すように、室の天井部には、複数の放射パネルを連結したパネル連結体1が、パネル連結体1の長手方向(A方向)に沿って列状に配置されて複数列を構成しており、パネル連結体1の各列の間に照明部2が設けられている。図1(B)に底面図で示すように、各パネル連結体1は、長手方向(A方向)と直交方向に並列配置された複数のパネル本体4を連結して構成されている。
【0015】
図2は、放射パネルの連結構造の平面図である。図2に示すように、パネル連結体1を構成する各パネル本体4は、アルミニウム等からなる素材を押出加工することにより形成された平面視矩形状の平板状の部材であり、複数が短手方向(B方向)に沿って並列配置されている。
【0016】
各パネル本体4の上面である一方面には、熱媒流体が通過するパイプ3が配置される。パイプ3は、パネル本体4の長手方向に沿って互いに平行延びる複数の直線部3aを備えており、本実施形態では、1つのパネル本体4に対して1つの直線部3aが配置される。各直線部3aは、隣接同士が端部で折り返して流路が蛇行するように、Uターン部3bにより連結される。連結されたパイプ3の両端部には、継手7を介して配管8が接続される。
【0017】
また、各パネル本体4の一方面側には、パネル本体4の長手方向に沿って延びる複数の取付部材10が設けられている。各取付部材10は、熱伝導性が高い金属製の部材であり、それぞれにパイプ3の直線部3aが装着されてヒートシンクを構成すると共に、隣接するパネル本体4の当接部(図2の破線部)を跨ぐように配置されてパネル本体4同士を連結する。
【0018】
このように、隣接するパネル本体4,4に跨る取付部材10によって、パイプ3がパネル本体4の一方面に配置されて各パネル本体4が連結されることで、放射パネルの連結構造が構成される。なお、連結構造の並列方向の一端部(図2における左側の端部)においては、取付部材10が複数のパネル本体4,4を跨がずに、単一のパネル本体4に固定される。パイプ3の材料は特に限定されないが、アルミニウム等からなる金属管や、この金属管の内外面がポリエチレン等の樹脂でコーティングされた三層管など、軽量且つある程度の剛性を有する材料を好ましく例示することができる。
【0019】
図3は、図2のIII-III視断面図である。図3に示すように、パネル本体4の一方面における短手方向(矢示B方向)の両側には、第1の係合部41および第2の係合部42が設けられている。第1の係合部41および第2の係合部42は、パネル本体4の一方面側に突出して、パネル本体4の両側縁部に沿って長手方向(図面を貫通する方向)に延びており、複数のパネル本体4を並列させたときに、各パネル本体4,4間の当接部48付近において互いに隣接するように配置される。
【0020】
更に、パネル本体4の一方面には、第1の係合部41および第2の係合部42に沿って延びる第1のガイド部43および第2のガイド部44が設けられている。第1のガイド部43および第2のガイド部44は、隣接するパネル本体4,4において、一方のパネル本体4の第1のガイド部43と、他方のパネル本体4の第2のガイド部44とが、互いに対向するように鉤状に屈曲して形成されており、取付部材10の取り付け時にそれぞれの間で取付部材10の両側を案内する。すなわち、同一のパネル本体4に設けられた第1のガイド部43および第2のガイド部44は、それぞれ異なる取付部材10を案内する。本実施形態の第1のガイド部43および第2のガイド部44は、互いに間隔をあけて設けられているが、両者を一体化することも可能である。第1のガイド部43および第2のガイド部44を一体化する場合、取付部材10の取り付け時に個別に弾性変形可能となるように、両者の間にスリットを形成することが好ましい。
【0021】
取付部材10は、矩形平板状に形成されてパネル本体4の長手方向に延びるベース部11と、ベース部11の一方面側(本実施形態では上面側)に固定されたホルダ部15とを備えている。ホルダ部15は、断面円弧状に形成されており、パイプ3の直線部3aが装着される。
【0022】
ベース部11は、隣接するパネル本体4,4に跨るように配置されたときに第1の係合部41および第2の係合部42に対応する位置に、厚肉の隆起部12が形成されており、隆起部12の他方面側(下面側)に、第1の係合部41および第2の係合部42と係合可能な係合溝12aが形成されている。ベース部11の両側縁部13,14は、パネル本体4の第1のガイド部43および第2のガイド部44にそれぞれ係合する。
【0023】
図4は、図3の要部拡大図である。図4に示すように、第2の係合部42は、並列方向の端面が第1の係合部41の端面に当接すると共に、下面に形成された凹溝42aにパネル本体4の縁部上面の凸部が係合して、第1の係合部41と一体化されている。係合溝12aの側面は、上側の底面から下側の開口に向けて幅が徐々に狭まる傾斜面とされており、第1の係合部41および第2の係合部42は、この係合溝12aの底面および側面の全体と密着するように形成されている。係合溝12aの底面には、係合溝12aに沿って延びる2つの凹溝12b,12cが形成されており、これらの凹溝12b,12cに、第1の係合部41および第2の係合部42の上面の凸部がそれぞれ係合する。
【0024】
隣接するパネル本体4,4の並列方向の端面は、当接部48において他方面側の下側端面48a同士が密着する一方、一方面側の上側端面48b,48bの間には隙間が形成される。下側端面48aは、パネル本体4の下面と直交する平面状であってもよいが、本実施形態では断面円弧状の曲面状としており、互いの接触面積を大きくして確実な当接を可能にしている。下側端面48aの断面形状は、波状など他の湾曲形状であってもよい。上側端面48bは、互いに間隔が広がるように鉛直面に対して傾斜する傾斜面とされている。このように、パネル本体4,4の連結時に、端面同士が一方面側(上面側)に隙間をあけた状態で当接することにより、当接部48を下方から見たときにパネル本体4,4の下面に隙間が生じるおそれがなく、美観を良好に維持することができる。
【0025】
第2のガイド部44には、ベース部11の一方縁部14における上面の凸部が係合する凹溝44aが形成されている。また、ベース部11の一方縁部14には、パネル本体4の上面の凸部が係合する凹溝14aが形成されている。
【0026】
上記の構成を備える各パネル本体4は、図5に斜視図で示すように、複数を並列配置して当接部48で当接させた後、取付部材10を、複数のパネル本体4に跨るように並列方向と直交する矢示方向にスライドさせることにより、第1の係合部41および第2の係合部42を係合溝12aに収容して、パネル本体4,4同士の並列方向の相対移動を規制することができる。したがって、従来のようにフレーム材を使用することなく、複数のパネル本体4を低コストで容易に連結することができる。また、取付部材10には、パイプ3の直線部3aが装着されるため、複数のパネル本体4の連結と同時に、パイプ3をパネル本体4の上面に配置することができ、作業性を向上させることができる。なお、フレーム材は、本発明において必須の構成ではないが、パネル連結体1を建物等の天井部に吊り下げ支持するためにフレーム材を使用してもよく、あるいは、フレーム材以外の手段(例えばボルトやネジ等)により、パネル連結体1を天井部に取り付けることも可能である。
【0027】
また、本実施形態においては、係合溝12aの底面に2つの凹溝12b,12cが形成されており、これらの凹溝12b,12cに第1の係合部41および第2の係合部42が個別に係合するため、パネル本体4の並列方向の連結状態をより確実に維持することができる。
【0028】
更に、取付部材10は、上記のように複数のパネル本体4に対してスライドさせたときに、両側縁部13,14が、隣接するパネル本体4,4の第1のガイド部43および第2のガイド部44と摺動する。これにより、取付部材10をパネル本体4の並列方向と直交する方向に容易にスライドさせることができると共に、パネル本体4の連結を確実に行うことができる。第2のガイド部44に、取付部材10の縁部14と係合する凹溝44aを形成することで、取付部材10の案内をよりスムーズに行うことができる。凹溝44aは、第1のガイド部43に形成してもよい。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、取付部材10の係合溝12aは、本実施形態においてはホルダ部15から離れた隆起部12に形成されているが、図6に示すようにホルダ部15に形成してもよい。この構成によれば、ホルダ部15が隆起部12を兼ねるため、製造コストの低減を図ることができる。
【0030】
また、本実施形態のパネル本体4は、設置時に下面側となる他方面側が平坦なフラット型のパネルとしているが、パネル本体4の形状や構成は特に限定されない。一例として、図7に示すように、パネル本体4の他方面に、複数のリブ45が並列方向に間隔をあけて複数設けられたリブ型のパネルであってもよい。パネル本体4は、他方面に複数の湾曲部を備える波型のパネルであってもよく、あるいは、パネル本体4に多数の小孔を形成して吸音性を向上させることもできる。
【符号の説明】
【0031】
1 パネル連結体
10 取付部材
11 ベース部
12a 係合溝
13,14 縁部
15 ホルダ部
3 パイプ
4 パネル本体
41 第1係合部
42 第2係合部
43 第1のガイド部
44 第2のガイド部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7