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特許7334004デジタルカラー診断システム及びデジタルカラー診断方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-18
(45)【発行日】2023-08-28
(54)【発明の名称】デジタルカラー診断システム及びデジタルカラー診断方法
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/52 20060101AFI20230821BHJP
【FI】
G01J3/52
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023526545
(86)(22)【出願日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 JP2023002401
【審査請求日】2023-05-01
(31)【優先権主張番号】P 2022019487
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522054813
【氏名又は名称】内藤 弘子
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】内藤 弘子
【審査官】横尾 雅一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-112777(JP,A)
【文献】特許第6981561(JP,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2114273(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0042470(KR,A)
【文献】オンラインパーソナルカラー診断モニターさん募集!!,ReGENTY [Online],2021年07月25日,<URL:https://re-genty.com/information/%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%95%E3%82%93%E5%8B%9F/>,[検索日 2023.02.22],インターネット
【文献】エイチャンネル[髪のお悩み解決します!!],[似合う色]スマホで簡単パーソナルカラー診断!!メイクやファッションで必ず役に立つ!!,YouTube [online] [video],2021年09月24日,インターネット<URL:https://www.youtube.com/watch?v=uf5IFuXBNuQ>,[検索日 2023.02.22]
【文献】iColor (WayBack Machine) [online],2021年11月,インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20211120212556/http://www.iocolor.io/v2/>,[検索日:2023.02.22]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 3/00 - G01J 4/04
G01J 7/00 - G01J 9/04
G06Q 10/00 - G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
色調の異なる複数枚からなり、パーソナルカラー診断におけるテストドレープの役割を果たすデジタルドレープ画像をテストカラー画像情報表示手段に出力表示するユーザ端末と、
前記ユーザ端末を使用しているユーザの顔と、前記ユーザの前記顔に近接配置されている前記ユーザ端末の前記デジタルドレープ画像を出力表示している状態の前記テストカラー画像情報表示手段とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影する画像情報撮影手段を備えている撮影端末と、
前記画像情報撮影手段が撮影した前記診断用画像情報を前記撮影端末からネットワークを介して取得して診断者によるパーソナルカラー診断用に画像表示する診断用画像情報表示手段と、
前記診断用画像情報に基づくパーソナルカラー診断情報を取得し、記録するパーソナルカラー診断情報記録手段と、
前記診断用画像情報表示手段によって画像表示されたパーソナルカラー診断用の前記診断用画像情報に基づいて前記診断者が判断して入力・指示した情報に基づく、色調の異なる複数のテストカラーの中前記テストカラー画像情報表示手段に色調の異なる複数枚からなる前記デジタルドレープ画像として出力表示されるパーソナルカラー診断にふさわしい前記テストカラーを、前記ネットワークを介して前記ユーザ端末に配信する画像情報選択・配信手段
とを備えているデジタルカラー診断システム。
【請求項2】
前記パーソナルカラー診断情報記録手段は、前記パーソナルカラー診断情報の基になっている前記診断用画像情報を、前記パーソナルカラー診断情報に関連付けて記録する
請求項1記載のデジタルカラー診断システム。
【請求項3】
調の異なる複数の前記テストカラーに関する情報が格納されているテストカラーデータベースを更に備えている請求項1又は2記載のデジタルカラー診断システム。
【請求項4】
コンピュータを請求項1又は2記載のデジタルカラー診断システムとして機能させるコンピュータプログラム。
【請求項5】
ネットワークを介して送信されてきたテストカラーをユーザが使用しているユーザ端末で取得し、前記ユーザ端末のテストカラー画像情報表示手段にパーソナルカラー診断におけるテストドレープの役割を果たす色調の異なる複数枚からなるデジタルドレープ画像として出力表示する工程と、
前記ユーザ端末を使用しているユーザの顔と、前記ユーザの前記顔に近接配置されている前記ユーザ端末の前記デジタルドレープ画像を出力表示している状態の前記テストカラー画像情報表示手段とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影端末の画像情報撮影手段で撮影する工程と、
前記画像情報撮影手段が撮影した前記診断用画像情報を、ネットワークを介して前記撮影端末から取得して、診断用画像情報表示手段によって診断者によるパーソナルカラー診断用に画像表示する工程と、
前記診断用画像情報に基づいて前記診断者が判断して入力・指示した情報に基づく、あらかじめ配備されている色調の異なる複数の前記テストカラーの中前記テストカラー画像情報表示手段に色調の異なる複数枚からなる前記デジタルドレープ画像として出力表示されるパーソナルカラー診断にふさわしい前記テストカラーを、画像情報選択・配信手段により、前記ネットワークを介して前記ユーザ端末に配信する工程と、
前記診断用画像情報表示手段によって画像表示された前記診断用画像情報に基づくパーソナルカラー診断情報を、パーソナルカラー診断情報記録手段によって記録する工程
とを備えているデジタルカラー診断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パーソナルカラー診断に関する。特に、パーソナルカラー診断を受ける被診断者が、パーソナルカラー診断を行う診断者から離れている場所にいる場合であっても、スピーディーで効果的にパーソナルカラー診断を行うことができるデジタルカラー診断システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルカラー診断とは、一般的に、診断を受ける被診断者の肌、髪、瞳などの色調を考慮し、これらの色調に最も調和し、被診断者の魅力を引き立ててくれる色を選別、選択する作業・工程のことをいう。
【0003】
例えば、政治家が選挙用のポスターを作成する際に、当人の魅力を引き立ててくれる色のスーツやネクタイ等を選択するために、当人の肌、髪あるいは、瞳などの色調に最も調和する色を選別・選択する作業・工程がパーソナルカラー診断と呼ばれている。
【0004】
今日では、ビジネスシーンをはじめ様々な場面でパーソナルカラー診断が行われている。
【0005】
このパーソナルカラー診断に関しては、従来から種々の提案がされている(特許文献1、2、3)。
【0006】
特許文献1ではパーソナルカラー診断用ドレープ及び、パーソナルカラー診断方法が提案されている。提案されているパーソナルカラー診断用ドレープは、PCCS表色系における色相環おいて表示される赤、黄、緑、青、紫、赤紫から選択される基準となる色相と、基準となる色相を中心として、色相環において時計回り及び反時計回りにそれぞれ連続して表示される1~12段階の色相とを、色相と色相の間に境界が識別できないように、又は縞状に配色した色相用ドレープを複数種備えるドレープ群と、白から黒までの色を、色相と色相の間に境界が識別できないように配色した明度用ドレープと、PCCS表色系における明度が一定の値である任意の色であって、かつPCCS表色系における彩度が少なくとも3s~8sまでの色を、色相と色相の間に境界が識別できないように、又は縞状に配色した彩度用ドレープを備えている。簡便、迅速、かつ正確に診断対象者のパーソナルカラーの特定を行うことができるとされている。
【0007】
特許文献2には被診断者の上半身にあてがいパーソナルカラーを診断するためのフラッグを複数枚備えたパーソナルカラー診断用フラッグセットが提案されている。フラッグ毎に定めた特定の領域から選ばれる異なる色で着色した複数の経帯を緯方向に配列してなるフラッグを複数枚備え、これらを被診断者の上半身に順次あてがうことにより適正なパーソナルカラーを効率的に診断できるとされている。
【0008】
特許文献3には、色相の黄みと青みのみが段階的に変化する黄みと青みを段階的に呈色する複数のドレープからなる色相用ドレープ群と、白から黒に段階的に明度のみが変化する明暗を段階的に呈色する複数のドレープからなる明度用ドレープ群と、色の清濁のみが段階的に変化する清色と濁色を段階的に呈色する複数のドレープからなる清濁用ドレープ群と、を有する、被診断者に調和するパーソナルカラーを診断するためのパーソナルカラー診断用具が提案されている。診断の誤差を少なくし、普遍的なパーソナルカラーを診断するための色分析方法を提供できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2014-59287号公報
【文献】特許第6146754号公報
【文献】特許第5180441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来から一般的に行われているパーソナルカラー診断としては、パーソナルカラー診断を受ける被診断者の顔に色の異なる布(テストドレープ)を次々に当てて診断するものがあった。また、この他には、パーソナルカラー診断を受ける被診断者の顔写真に色調の異なるテストカラーの画像を描き加えた画像情報を作成して診断するものがあった。
【0011】
前者の場合には、布(テストドレープ)を用いて対面でしか診断を行うことができないという利便性に欠ける制約があった。後者の場合には、被診断者の顔写真に対して後からテストカラーの画像を描き加えて加工した画像情報に基づいて診断を行うことから、被診断者の顔とテストカラーを同じ光源で同時に比較することができないので、診断の正確さに問題が生じるおそれがあった。
【0012】
そこで、この発明は、これらの問題点を解決し、よりスピーディーに、なおかつ効果的にパーソナルカラー診断できるようにすることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した目的を達成する本発明の実施態様には次のようなものが含まれる。
【0014】
[1]
色調の異なる複数のテストカラーを各テストカラーごとにテストカラー画像情報表示手段に出力表示するユーザ端末と、
前記ユーザ端末を使用しているユーザの顔と、前記ユーザの前記顔に近接配置されている前記ユーザ端末の前記テストカラーを出力表示している状態の前記画像情報表示手段とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影する画像情報撮影手段と、
前記画像情報撮影手段が撮影した前記診断用画像情報を取得してパーソナルカラー診断用に画像表示する診断用画像情報表示手段と、
前記診断用画像情報に基づくパーソナルカラー診断情報を取得し、記録するパーソナルカラー診断情報記録手段
とを備えているデジタルカラー診断システム。
【0015】
[2]
前記パーソナルカラー診断情報記録手段は、前記パーソナルカラー診断情報の基になっている前記診断用画像情報を、前記パーソナルカラー診断情報に関連付けて記録する[1]のデジタルカラー診断システム。
【0016】
[3]
色調の異なる複数の前記テストカラーの中から、前記テストカラー画像情報表示手段に出力表示される前記テストカラーを選択して配信する画像情報選択・配信手段を更に備えている[1]又は[2]のデジタルカラー診断システム。
【0017】
[4]
前記画像情報選択・配信手段によって選択される対象となる色調の異なる複数の前記テストカラーに関する情報が格納されているテストカラーデータベースを更に備えている[1]乃[3]のいずれかのデジタルカラー診断システム。
【0018】
[5]
コンピュータを[1]乃至[4]のいずれかのデジタルカラー診断システムとして機能させるコンピュータプログラム。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、スピーディーに、なおかつ効果的にパーソナルカラー診断を行うことができるデジタルカラー診断システムを提供することができる。また、パーソナルカラー診断を受ける被診断者が、パーソナルカラー診断を行う診断者から離れている場所にいる場合であっても、スピーディーで効果的にパーソナルカラー診断を行うことができるデジタルカラー診断システムを提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムの概略構成の一例を説明する図。
図2】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムを構成する複数の端末装置それぞれの機能の一例を示すブロック図。
図3】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムを用いてパーソナルカラー診断が実行される際の概略構成の一例を説明する図。
図4】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムを用いて実行されるパーソナルカラー診断の一例のフローを説明する図。
図5】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されているテストカラー情報の一例を説明する図。
図6】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている他のテストカラー情報の一例を説明する図。
図7】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている更に他のテストカラー情報の一例を説明する図。
図8】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている更に他のテストカラー情報の一例を説明する図。
図9】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている更に他のテストカラー情報の一例を説明する図。
図10】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている更に他のテストカラー情報の一例を説明する図。
図11】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている更に他のテストカラー情報の一例を説明する図。
図12】この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムでテストカラーDBに格納されている更に他のテストカラー情報の一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0022】
この実施形態のデジタルカラー診断システムは、色調の異なる複数のテストカラーを各テストカラーごとにテストカラー画像情報表示手段に出力表示するユーザ端末と、後述する画像情報撮影手段と、診断用画像情報表示手段と、パーソナルカラー診断情報記録手段と、テストカラー画像情報選択・配信手段とを備えている。
【0023】
以下では、この実施形態のデジタルカラー診断システムを用いて実行されるパーソナルカラー診断を受ける被診断者であるユーザが使用している、ユーザ端末1と、前記ユーザがユーザ端末1を使用している場所に配置されていて、画像情報撮影手段22を備えている撮影端末2と、この実施形態のデジタルカラー診断システムを用いて実行されるパーソナルカラー診断を行う診断者が使用していてテストカラー画像情報選択・配信手段32を備えている診断者端末3と、前記診断者が診断者端末3を使用している場所に配置されていて診断用画像情報表示手段42及びパーソナルカラー診断情報記録手段44を備えている診断端末4とが、インターネット、等の有線、無線のネットワーク5を介して相互に情報交信可能に接続されてなるデジタルカラー診断システムを説明する。
【0024】
ユーザ端末1、撮影端末2、診断者端末3、診断端末4のいずれとも、パーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン端末などの各種のコンピュータから構成されている。各種のコンピュータから構成されているユーザ端末1、撮影端末2、診断者端末3、診断端末4は、いずれも、演算処理部(CPU)、主記憶部(RAM)、HDDやSSD、フラッシュメモリなどの補助記憶部、図2において情報送受信部11、21、31、41と表示されているネットワークへの接続手段を含む、マウス、キーボード、タッチパネル、マイクロフォン、スピーカ等の各種の入出力手段、図2においてテストカラー画像情報表示手段12、診断用画像情報表示手段42と示されている液晶ディスプレイ等からなる表示手段、ウェブサイトの閲覧を行うためのブラウザソフトウェアなどを備えている。
【0025】
以下では、この実施形態のデジタルカラー診断システムによってパーソナルカラー診断が実行される際に、ユーザ端末1、撮影端末2、診断者端末3、診断端末4が備えている各種機能にしぼって説明を行う。
【0026】
ユーザ端末1が備えているテストカラー画像情報表示手段12は、色調の異なる複数のテストカラーを各テストカラーごとに出力表示する処理を行う。
撮影端末2が備えている画像情報撮影手段22は、ユーザ端末1を使用しているユーザ6(図3)の顔7(図3)と、ユーザ6の顔7に近接配置されている、ユーザ端末1のテストカラーを出力表示している状態の画像情報表示手段12とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影する処理を行う。画像情報撮影手段22としては、例えば、各種のコンピュータから構成されている撮影端末2に配備されているCCDカメラなどが採用される。
【0027】
診断端末4が備えている診断用画像情報表示手段42は、画像情報撮影手段22が撮影した前記診断用画像情報を取得してパーソナルカラー診断用に画像表示する処理を行う。診断端末4が備えているパーソナルカラー診断情報記録手段44は、前記診断用画像情報に基づくパーソナルカラー診断情報を取得し、記録する処理を行う。
【0028】
なお、パーソナルカラー診断情報記録手段44は、前記パーソナルカラー診断情報の基になっている前記診断用画像情報を、前記パーソナルカラー診断情報に関連付けて記録する処理を行うようにすることもできる。
【0029】
診断者端末3が備えているテストカラー画像情報選択・配信手段32は、色調の異なる複数のテストカラーの中から、テストカラー画像情報表示手段12に出力表示されるテストカラーを選択して配信する処理を行う。
【0030】
図示の実施形態では、診断者端末3は、色調の異なる複数のテストカラーに関する情報が格納されているテストカラーデータベース50を備えており、テストカラーデータベース50に格納されている色調の異なる複数のテストカラーが画像情報選択・配信手段32によって選択される対象になっている。なお、本明細書、図面において「データベース」を単にDBと表示することがある。テストカラーDB50に格納されている色調の異なる複数のテストカラーに関する情報としては、例えば、図5図12に図示されている色調の異なる複数のテストカラーに関する情報を例示することができる。
【0031】
ユーザ端末1、撮影端末2、診断者端末3、診断端末4が備えている情報送受信部11、21、31、41、画像情報表示手段12、診断用画像情報表示手段42、画像情報撮影手段22、テストカラー画像情報選択・配信新手段32、画像情報記録手段43、パーソナルカラー診断情報記録手段44などが行う種々の処理動作、機能は、コンピュータをこの実施形態のデジタルカラー診断システムとして機能させるコンピュータプログラムが実行されることで実現される。
【0032】
図3及び図4を用いて、この発明の一実施形態に係るデジタルカラー診断システムを用いて実行されるパーソナルカラー診断の一例を説明する。
【0033】
まず、この実施形態のデジタルカラー診断システムを用いて実行されるパーソナルカラー診断を行う診断者8(図3)が、診断者端末3を操作して情報送受信手段31から必要な情報を送信し、ユーザ端末1、撮影端末2、診断端末4それぞれの情報送受信手段11,21、41で取得した情報に基づいて所定の処理が行われることで、ユーザ端末1、撮影端末2、診断者端末3、診断端末4がネットワークで接続される(S101)。これにより、例えば、ユーザ端末1、撮影端末2、診断者端末3、診断端末4の間でネットワーク5を介したウェブ会議が実行される状態に設定される。
【0034】
診断者8が診断者端末3を操作して、テストカラー画像情報選択・配信手段32により、ユーザ端末1のテストカラー画像表示手段12に表示させるテストカラーに関する情報をユーザ端末1に送出し、ユーザ端末1はネットワーク5を介して取得したテストカラー情報をテストカラー画像情報表示手段12に出力表示する(S102)。
【0035】
後述するように、ユーザ端末1を使用しているユーザ6の顔7と、ユーザ6の顔7に近接配置されているユーザ端末1のテストカラーを出力表示している状態のテストカラー画像情報表示手段12とを、並列させて、同時に、画像情報撮影手段22によって撮影された画像情報が、診断用画像情報となり、これに基づいて、診断者8がパーソナルカラー診断を行う。
【0036】
そこで、ユーザ6の顔7に近接配置されているユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示されているテストカラーは、従来のパーソナルカラー診断におけるテストドレープの役割を果たすものになっており、このステップ(S102)でユーザ端末1のテストカラー画像表示手段12に表示されるテストカラーは、デジタルドレープ画像と呼ぶにふさわしいものになっている。
【0037】
上述したように、テストカラーDB50に格納されている色調の異なる複数のテストカラーは、例えば、図5図12に例示されているものであり、図5図7図10図12では、それぞれ、色調の異なる4枚のテストカラーが図の上下方向に示されている。図6図8図9図11は、それぞれ、図面の左側から右側に向けて、色調の異なる10枚が縦じま状に配置されているテストカラーである。
【0038】
図5図7図10図12それぞれの4枚のテストカラーの中の、例えば、一番上側のテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示され、引き続いて、上から2番目のテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示され、引き続いて、上から3番目のテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示され、引き続いて、一番下側のテストカラーがユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示される、等の出力形態になる。
【0039】
あるいは、まず、図6に図示されているテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示され、引き続いて、図8に図示されているテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示され、引き続いて、図9に図示されているテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示され、引き続いて、図11に図示されているテストカラーが、ユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に出力表示される、等の出力形態になる。
【0040】
ユーザ6が、デジタルドレープ画像がテストカラー画像情報表示手段12に出力表示されている状態のユーザ端末1をユーザ6の顔7に近づけて、撮影端末2の画像情報撮影手段22によって、ユーザ6の顔7と、ユーザ6の顔7に近接配置されているユーザ端末1のテストカラーを出力表示している状態のテストカラー画像情報表示手段12とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影させると、撮影端末2は情報送受信手段21から、撮影した診断用画像情報をネットワーク5を介して診断端末4へ送出する(S103)。
【0041】
診断端末4へ送出された診断用画像情報は、診断端末4の診断用画像情報表示手段42に出力表示される(S106)。診断端末4の診断用画像情報表示手段42に出力表示された診断用画像情報は、画像情報記録手段43によって、診断端末4の記憶部に識別可能な状態で記録される。例えば、被診断者を特定する情報に関連付けられて診断端末4の記憶部に記録される。
【0042】
診断者8は、診断端末4の診断用画像情報表示手段42に出力表示された診断用画像情報を見て、パーソナルカラー診断を行える場合には、前記診断用画像情報に基づいてパーソナルカラー診断情報を作成して診断端末4に入力し(S107)、パーソナルカラー診断情報記録手段44がこれを取得して診断端末4の記憶部に識別可能な状態で記録する(S108)。
【0043】
なお、図5図12に例示しているように、色調の異なる複数のテストカラーに関する情報が、テストカラーDB50に格納されていることから、デジタルドレープ画像の出力表示(S102)、カラー診断用画像情報取得(S103)、に引き続いて、色調の異なる複数のテストカラーを、順次、デジタルドレープ画像としてテストカラー画像情報表示手段12に出力表示させ(S104)、それぞれのカラー診断用画像情報を取得した上で(S105)、パーソナルカラー診断用に、診断用画像情報表示手段42に診断用画像情報を、順次、表示出力させることもできる(S106)。
【0044】
上述したように、ユーザ6が、デジタルドレープ画像がテストカラー画像情報表示手段12に出力表示されている状態のユーザ端末1をユーザ6の顔7に近づけて、撮影端末2の画像情報撮影手段22によって、ユーザ6の顔7と、ユーザ6の顔7に近接配置されているユーザ端末1のテストカラーを出力表示している状態のテストカラー画像情報表示手段12とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影させている。そこで、パーソナルカラー診断を受けるユーザ6の顔7とテストカラーとを同じ光源で同時に比較することが可能になり、診断の正確さを向上させることができる。
【0045】
なお、上述したように、色調の異なる複数のテストカラーに関する情報の中から任意の色調のテストカラーを選択して、ユーザ端末1に出力する処理は、診断者8が判断して入力・指示する形態にすることもできるし、診断者端末3に備えられているAI処理機能により、取得した診断用画像情報に基づいて、コンピュータがパーソナルカラー診断にふさわしい色調のテストカラーを、色調の異なる複数のテストカラーに関する情報が格納されているテストカラーDB50の中から自動的に選択・配信する処理をテストカラー画像情報選択・配信手段32に実行させる機構にすることもできる。
【0046】
また、上述した工程の間に、ユーザ端末1と診断者端末3との間でネットワーク5を介した音声通話が可能な状態にしておき、ユーザ6に対して、デジタルドレープ画像がテストカラー画像情報表示手段12に出力表示されている状態のユーザ端末1をユーザ6の顔7に近づけて、撮影端末2の画像情報撮影手段22によって上述した診断用画像情報としての撮影が可能になるように、診断者8が音声で説明を行うようにすることもできる。
【0047】
更に、パーソナルカラー診断の結果を診断者8が音声で、診断者端末3、ネットワーク5、ユーザ端末1を介して、ユーザ6に説明したり、診断結果の説明に有用な画像情報を診断者端末3からユーザ端末1に送出して、説明に供するようにすることもできる。
【0048】
以上説明したように、この実施形態のデジタルカラー診断システムによって実行されるパーソナルカラー診断は、一例としては、以下に説明する工程を含んで実行される。
【0049】
パーソナルカラー診断を行う診断者8からの指示、入力により、パーソナルカラー診断を受ける被診断者であるユーザ6が使用しているユーザ端末1のテストカラー画像情報表示手段12に、テストカラーDB50の中から選択・配信されたテストカラーであるデジタルドレープ画像が出力表示される工程(工程A)。
【0050】
ユーザ6が、デジタルドレープ画像がテストカラー画像情報表示手段12に出力表示されている状態のユーザ端末1をユーザ6の顔7に近づけて、撮影端末2の画像情報撮影手段22によって、ユーザ6の顔7と、ユーザ6の顔7に近接配置されているユーザ端末1のテストカラー(デジタルドレープ画像)を出力表示している状態のテストカラー画像情報表示手段12とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影させる工程(工程B)。
【0051】
画像情報撮影手段22が撮影した前記診断用画像情報が、診断者8が使用している診断端末4あるいは診断者端末3の診断用画像情報表示手段42に出力表示される工程(工程C)。
【0052】
診断者8が、診断端末4あるいは診断者端末3の診断用画像情報表示手段42に出力表示される前記診断用画像情報を見てパーソナルカラー診断を行ってその結果を診断端末4あるいは診断者端末3に入力し、診断端末4あるいは診断者端末3のパーソナルカラー診断情報記録手段が、入力されたパーソナルカラー診断結果情報を、パーソナルカラー診断を受けた被診断者であるユーザ6を特定する情報に関連付けることで識別可能に、診断端末4あるいは診断者端末3の記憶部に記録する工程(工程D)。
【0053】
工程Dの前に、工程A、工程B、工程Cが繰り返して実行される工程。
【0054】
この実施形態のデジタルカラー診断システムによれば、上述したようにしてパーソナルカラー診断を行うことができるので、スピーディーに、なおかつ効果的にパーソナルカラー診断を行うことができる。
【0055】
また、パーソナルカラー診断を受ける被診断者(ユーザ6)が、パーソナルカラー診断を行う診断者8から離れている場所にいる場合であっても、ネットワーク5を介した、いわばウェブ会議状態で、パーソナルカラー診断を行うことができるので、スピーディーで効果的にパーソナルカラー診断を行うことができる。
【0056】
以上、添付図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
【0057】
例えば、上述した実施形態において、診断端末4に配備されていた診断用画像情報表示手段42、画像情報記録手段43、パーソナルカラー診断情報記録手段44が、診断者端末3に配備されている形態に変更したり、診断者端末3と診断端末4とが別々になっているのではなく、一台のパーソナルコンピュータによって、診断者端末3、診断端末4で実行される諸機能が実現されている形態にすることができる。
【0058】
また、ユーザ端末1や撮影端末2に、上述した機能を実行させるためのアプリケーションプログラムをダウンロードして上述した処理を実行、実現するようにすることもできる。
【要約】
よりスピーディーに、なおかつ効果的にパーソナルカラー診断できるようにする。色調の異なる複数のテストカラーを各テストカラーごとにテストカラー画像情報表示手段に出力表示するユーザ端末と、前記ユーザ端末を使用しているユーザの顔と、前記ユーザの前記顔に近接配置されている前記ユーザ端末の前記テストカラーを出力表示している状態の前記画像情報表示手段とを、並列させて、同時に、診断用画像情報として撮影する画像情報撮影手段と、前記画像情報撮影手段が撮影した前記診断用画像情報を取得してパーソナルカラー診断用に画像表示する診断用画像情報表示手段と、前記診断用画像情報に基づくパーソナルカラー診断情報を取得し、記録するパーソナルカラー診断情報記録手段とを備えているデジタルカラー診断システム。
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