(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-18
(45)【発行日】2023-08-28
(54)【発明の名称】運転の危険リスクを予測するシステム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20230821BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230821BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20230821BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G06Q50/10
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2019088870
(22)【出願日】2019-05-09
【審査請求日】2021-11-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000153546
【氏名又は名称】ロジスティード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】田中 毅
(72)【発明者】
【氏名】三幣 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】栗山 裕之
(72)【発明者】
【氏名】尾白 大知
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 公則
【審査官】西畑 智道
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-180983(JP,A)
【文献】特表2016-538898(JP,A)
【文献】特開2013-027570(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G06Q 50/10
G06Q 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の記憶装置と、
前記1以上の記憶装置に格納されたプログラムに従って動作する1以上のプロセッサと、を含み、
前記1以上の記憶装置は、
生体データに基づき危険運転操作回数を予測する複数の予測モデルと、
個人の生体データ履歴に関連付けられた前記個人の体調に関する主観評価データ履歴と、
互いに関連付けられた前記個人の生体データ履歴と前記個人の危険運転操作回数履歴とを含む関連付けデータと、を格納し、
前記複数の予測モデルは、それぞれ、主観評価データと生体データとの関係を示す説明モデルに関連付けられ、
前記1以上のプロセッサは、
前記主観評価データ履歴と前記生体データ履歴との関係に対応する説明モデルを、前記複数の予測モデルそれぞれに関連付けられた前記説明モデルから選択し、
選択した前記説明モデルに関連付けられている予測モデルを前記複数の予測モデルから選択し、
選択した前記予測モデルを前記関連付けデータを使用して訓練し、
訓練した前記予測モデルを使用して、前記個人の車両の運転の前に測定された生体データ及び主観評価データに基づき、前記個人の車両の運転における危険リスク予測レベルを決定する、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1以上の記憶装置は、前記説明モデルの各説明モデルに関連付けられており、生体データの意味解釈を示す意味解釈データを格納し、
前記1以上のプロセッサは、前記個人の車両の運転前に測定された生体データと、選択した前記説明モデルに関連付けられている意味解釈データとに基づき、前記個人の車両の運転前に測定された生体データの意味解釈文を作成して、決定された前記危険リスク予測レベルの情報と共に提示する、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1以上の記憶装置は、前記説明モデルの各説明モデルに関連付けられており、運転における危険リスク予測レベルの意味解釈を示す意味解釈データを格納し、
前記1以上のプロセッサは、決定された前記危険リスク予測レベルと、取得された前記予測モデルに前記説明モデルを介して関連付けられている意味解釈データとに基づき、決定された前記危険リスク予測レベルの意味解釈文を作成して、決定された前記危険リスク予測レベルの情報と共に提示する、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、
前記1以上のプロセッサは、取得された前記予測モデルの予測結果と、前記個人及び/又は他者の危険運転操作回数履歴の統計値との比較結果に基づき、前記個人の車両の運転における危険リスク予測レベルを決定する、システム。
【請求項5】
システムが実行する方法であって、
前記システムは、
生体データに基づき危険運転操作回数を予測する複数の予測モデルと、
個人の生体データ履歴に関連付けられた前記個人の体調に関する主観評価データ履歴と、
互いに関連付けられた前記個人の生体データ履歴と前記個人の危険運転操作回数履歴とを含む関連付けデータと、を格納し、
前記複数の予測モデルは、それぞれ、主観評価データと生体データとの関係を示す説明モデルに関連付けられ、
前記方法は、
前記システムが、前記主観評価データ履歴と前記生体データ履歴との関係に対応する説明モデルを、前記複数の予測モデルそれぞれに関連付けられた前記説明モデルから選択し、
前記システムが、選択した前記説明モデルに関連付けられている予測モデルを前記複数の予測モデルから選択し、
前記システムが、選択した前記予測モデルを前記関連付けデータを使用して訓練し、
前記システムが、訓練した前記予測モデルを使用して、前記個人の車両の運転の前に測定された生体データ及び主観評価データに基づき、前記個人の車両の運転における危険リスク予測レベルを決定する、ことを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、運転の危険リスクの予測に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物流トラックや長距離バス等において、運転者の健康状態や疲労に起因する交通事故の発生が問題となっている。安全性の向上を図り、運転中の運転者の状態をモニタリングする生体センサや、車間距離や速度等の車の状態をリアルタイムに計測する技術の適用が進んでいる。
【0003】
例えば、本開示の背景技術として、特開2017-27414公報(特許文献1)がある。特許文献1は、「安全運転支援装置100は、携帯電話端末200のライフログセンサー300から、ライフログデータを受け付け、移動体400Mのテレマティクス装置400から、運転挙動データを受け付け、保険サーバ500から事故データを受付け、ライフログデータと運転挙動データと事故データとを用いて、生体が車両を運転する場合の危険度を特定し、事故回避のための注意情報を携帯電話端末200およびテレマティクス装置400に提供する。」ことを開示している(例えば要約)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、事故が起こった際に見られる、ライフログデータの顕著な異常値をもとにアラートを出しており、事故リスクの日々の細かな変動を予測することができなかった。また、特許文献1は、一般的な事故データを元にしており、個人間の差異や個人毎の特徴を反映することができなかった。したがって、個人毎の運転における危険リスクを適切に予測できる技術が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様のシステムは、前記1以上の記憶装置の少なくとも1つが格納するプログラムに従って動作する1以上のプロセッサと、を含む。前記1以上のプロセッサは、生体データに基づき危険運転操作回数を予測する予測モデルであって、個人の過去の生体データに対応する予測モデルを取得し、前記取得された予測モデルを使用して、前記個人の車両の運転の前に測定された生体データに基づき、前記個人の車両の運転における危険リスク予測レベルを決定する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、個人毎の運転における危険リスクを適切に予測できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】運行管理補助システムを含むシステム構成例を示す。
【
図2】運行管理補助システムのハードウェア構成例を示す。
【
図7】生体データ収集装置が心拍変動パラメータを取得するフローチャートを示す。
【
図10】ピーク間隔RRの時間変化の周波数スペクトルの例を示す。
【
図11】主観評価データ収集装置による処理例のフローチャートを示す。
【
図13】関連付けデータの生成、並びに、訓練済み予測モデルの生成及び訓練済み予測モデルによる危険リスクレベルの予測を説明するための図である。
【
図14】運行管理補助システムの処理例のフローチャート及びそれに関連するデータを示す。
【
図15】生体モデル選択プログラムによる生体モデルの選択のフローチャート例を示す。
【
図16】予測結果提示プログラムが提示するレポートの画像例を示す。
【
図17】予測結果提示プログラムが提示するレポートの画像例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。
【0010】
以下において、運転の危険リスクを予測するシステムを開示する。以下、一実施形態の運行管理補助システムを説明する。運行管理補助システムは、例えば、トラック、バス、タクシーなどの陸運業における車両の運行管理を補助することができる。なお、本開示の運転における危険リスクの予測は、複数車両の運行管理に限らず、1又は複数の運転者それぞれの運転前の危険リスクの予測に適用することができる。
【0011】
図1は、運行管理補助システムを含むシステム構成例を示す。運行管理補助システム2、運転データ収集装置15、予測結果表示端末31、生体データ収集装置32、主観評価データ収集装置33は、それぞれネットワークを介して通信を行うことが可能である。
【0012】
運転データ収集装置15は車両1に搭載されており、車両1に搭載されたセンサデバイスの測定データ(車載センサデータ又は運転データ)を取得し、運行管理補助システム2に送信する。
図1の例において、車両1に搭載されたセンサデバイスは、GNSS(Global Nagigation Satellite System)による位置センサ(GNSS)11、車間距離センサ12、速度計13及び加速度センサ14を含む。運転データ収集装置15は、車両1外に設置され、ネットワークを介して車載センサデバイスからのデータを受信してもよい。
【0013】
予測結果表示端末31は、運行管理補助システム2による運転中の危険リスクの予測結果を表示する。危険リスクの予測方法及び予測結果の表示画像等についての詳細は後述する。
【0014】
生体データ収集装置32は、生体計測器から運転者の計測データを取得し、運行管理補助システム2に送信する。
図1の例において、使用される生体計測器は、心拍計34、体温計35及び血圧計36を含む。運転者又は管理者は、例えば、1日の運転前及び運転後に、生体計測器を使用して当該運転者の生体データを計測する。
【0015】
主観評価データ収集装置33は、運転者の主観評価を取得して、運行管理補助システム2に送信する。運転者は、例えば、運転者の生体データの計測時に、主観評価データ収集装置33に対して自身の体調についての主観評価を入力する。主観評価の入力の詳細は、後述する。
【0016】
運行管理補助システム2は、処理を行う複数のプログラム及び複数のプログラムが処理するデータを保持している。運行管理補助システム2が実行するプログラムは、危険判定プログラム221、生体モデル選択プログラム222、予測モデル訓練プログラム223、及び予測結果提示プログラム224を含む。
【0017】
危険判定プログラム221は、運転データ収集装置15から送信された車載センサデータを分析して、危険運転操作を検出する。生体モデル選択プログラム222は、運転者に適した生体モデルを選択する。生体モデルの詳細は後述する。予測モデル訓練プログラム223は、選択された生体モデルに含まれる予測モデルを訓練して、訓練済み予測モデル253を生成する。後述するように、訓練済み予測モデル253は、運転者の運転の危険リスクレベルを予測する。予測結果提示プログラム224は、予測された運転者の危険リスクレベルについての情報を提示する。
【0018】
運行管理補助システム2が保持するデータは、履歴データ24、生体モデルDB251、関連付けデータ252、訓練済み予測モデル253、及び運転前データ26を含む。履歴データ24は、1又は複数の車両及び1又は複数の運転者についての過去のデータ履歴を含み、以下に説明する例においては、複数の車両及び複数の運転者についての過去のデータ履歴を含む。履歴データ24は、具体的には、生体データデータベース(DB)241、主観評価データDB242、危険運転操作データDB243、車載センサデータDB244を含む。
【0019】
生体データDB241は、生体データ収集装置32から受信した生体データを格納している。生体データDB241は、複数の運転者の測定された生体データ履歴を格納している。以下に説明する例においては、心拍変動や体温等の運転の前後で変化し得る値が測定される。
【0020】
主観評価データDB242は、主観評価データ収集装置33から受信した主観評価データを格納している。主観評価データは、運転者による自身の体調についての主観評価を示す。主観評価データDB242は、複数の運転者の主観評価データ履歴を格納している。後述するように、生体データDB241及び主観評価データDB242における個人のデータは、運転危険リスクの予測モデルの選択のために参照される。
【0021】
車載センサデータDB244は、運転データ収集装置15から受信した車載センサデータ(運転データ)を格納している。車載センサデータDB244は、複数の運転者の車載センサデータの履歴を格納している。危険運転操作データDB243は、運転における危険運転操作の履歴(危険運転操作データ履歴)を格納している。危険判定プログラム221は、車載センサデータDB244に格納されているデータから、各運転単位(例えば一人の運転者の1日の運転)における危険運転操作を検出し、その情報を危険運転操作データDB243に格納する。
【0022】
危険判定プログラム221による危険運転操作の判定は、任意の技術を利用することができ、その基準は設計に依存する。危険と判定される運転の例は、急ブレーキ、急発進、法定速度に対して速すぎる車速、狭すぎる車間距離等を含む。危険判定プログラム221は、車載センサデータから、様々な危険運転操作を検出する。例えば、急ブレーキや急発進は加速度センサ14のデータから検出でき、車間距離は車間距離センサ12のデータから取得できる。位置センサ11及び地図情報(不図示)から法定速度を知り、速度計13により車速が分かる。
【0023】
生体モデルDB251は、複数の生体モデルを格納している。生体モデルは、後述するように、説明モデル、意味解釈データ、及び危険リスクの予測モデルを含む。これらの詳細は後述する。関連付けデータ252は、生体モデル選択プログラム222により、履歴データ24から生成される。関連付けデータ252は、履歴データ24から抽出された特定の運転者のデータである。
【0024】
訓練済み予測モデル253は、特定の運転者のために選択された生体モデルに含まれ、その特定の運転者の関連付けデータ252により訓練された予測モデルである。訓練済み予測モデル253は、個人の過去の生体データに対応する予測モデルである。
【0025】
運転前データ26は、運転者(個人)による運転前に取得される運転者についてのデータであって、運転者の車両の運転の前に測定された生体データ261及び運転者の車両の運転の前に評価された主観評価データ262を含む。主観評価データ262は、当該運転者による当該運転前の体調についての主観評価を示す。後述するように、主観評価データ262は、運転前レポートにおける説明文の作成のために参照される。
【0026】
生体データ261は、当該運転における危険運転操作回数を予測する訓練済み予測モデル253に入力される。生体データ261は、例えば、運転当日の運転前に測定された生体データ、直前の運転日の運転前後に測定された生体データ、直前の運転日の運転前後に測定された生体データの差分、過去所定期間の運転前及び後それぞれの生体データの推移を表す回帰式の傾き、又は、これらの一部又は全部の組み合わせ等を含む。運転前データ26が含むデータは、訓練済み予測モデル253の間で異なり得る。訓練済み予測モデル253の入力は、主観評価データを含んでもよい。
【0027】
図2は、運行管理補助システム2のハードウェア構成例を示す。運行管理補助システム2は一般的な計算機構成を有することができる。運行管理補助システム2は、プロセッサ401、メモリ(主記憶装置)402、補助記憶装置403、出力装置404、入力装置405、及び通信インタフェース(I/F)407を含む。上記構成要素は、バスによって互いに接続されている。メモリ402、補助記憶装置403又はこれらの組み合わせは記憶装置であり、
図1に示すプログラム及びデータを格納している。
【0028】
メモリ402は、例えば半導体メモリから構成され、主に実行中のプログラムやデータを保持するために利用される。プロセッサ401は、メモリ402に格納されているプログラムに従って、様々な処理を実行する。プロセッサ401がプログラムに従って動作することで、様々な機能部が実現される。補助記憶装置403は、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどの大容量の記憶装置から構成され、プログラムやデータを長期間保持するために利用される。
【0029】
プロセッサ401は、単一の処理ユニットまたは複数の処理ユニットで構成することができ、単一もしくは複数の演算ユニット、又は複数の処理コアを含むことができる。プロセッサ401は、1又は複数の中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロ計算機、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、ステートマシン、ロジック回路、グラフィック処理装置、チップオンシステム、及び/又は制御指示に基づき信号を操作する任意の装置として実装することができる。
【0030】
補助記憶装置403に格納されたプログラム及びデータが起動時又は必要時にメモリ402にロードされ、プログラムをプロセッサ401が実行することにより、運行管理補助システム2の各種処理が実行される。したがって、以下において運行管理補助システム2により実行される処理は、プロセッサ401又はプログラムによる処理である。
【0031】
入力装置405は、ユーザが運行管理補助システム2に指示や情報などを入力するためのハードウェアデバイスである。出力装置404は、入出力用の各種画像を提示するハードウェアデバイスであり、例えば、表示デバイス又は印刷デバイスである。通信I/F407は、ネットワークとの接続のためのインタフェースである。入力装置405及び出力装置404は省略されてもよく、ユーザが運行管理補助システム2は、ネットワークを介して、端末からアクセスされてもよい。
【0032】
運行管理補助システム2の機能は、1以上のプロセッサ及び非一過性の記憶媒体を含む1以上の記憶装置を含む1以上の計算機からなる計算機システムに実装することができる。複数の計算機はネットワークを介して通信する。例えば、運行管理補助システム2の複数の機能の一部が一つの計算機に実装され、他の一部が他の計算機に実装されてもよい。
【0033】
運転データ収集装置15、予測結果表示端末31、生体データ収集装置32及び主観評価データ収集装置33は、それぞれ、運行管理補助システム2と同様に、計算機構成を有することができる。上記装置における複数の装置の機能が一つの装置に実装されていてもよく、例えば、運行管理補助システム2、予測結果表示端末31、生体データ収集装置32及び主観評価データ収集装置33は、一つの装置に統合されていてもよい。
【0034】
図2において、ソフトウェアの各要素は、記憶装置内のいずれの領域に格納されていてもよい。上述のように、プロセッサ401は、特定のプログラムに従って動作することで、特定の機能部として機能する。例えば、プロセッサ401は、上記プログラムに従って、危険判定部、生体モデル選択部、予測モデル訓練部、及び予測結果表示部として機能する。
【0035】
図3は、生体データDB241の構成例を示す。生体データDB241が格納するデータは、運転当日の運転前に測定されたデータを含む。生体データDB241は、ユーザID欄、日時欄、自律神経Total Power欄、自律神経LF/HF欄、体温欄を含む。ユーザID欄は、ユーザである運転者それぞれを識別するユーザIDを示す。
【0036】
日時欄は、生体データの測定日時を示す。自律神経Total Power欄は、心電変動パラメータの一つであるTotal Power(TP)を示す。Total Powerは、心電変動の特定周波数帯のパワースペクトルのトータルパワーであり、疲労に関係している。自律神経LF/HFは、心電変動パラメータの一つである、前記特定周波数帯における低周波数帯(LF)と高周波数帯(HF)のパワーの比率を示す。LF/HFは、交感神経と副交感神経の全体のバランスを表す。体温欄は、運転者の体温の測定値を示す。
【0037】
図4は主観評価データDB242の構成例を含む。主観評価データDB242が格納するデータは、運転当日の運転前の主観評価データを含む。主観評価データDB242は、ユーザID欄、日時欄、VAS1欄からVAS5欄を含む。ユーザID欄はユーザである運転者それぞれを識別するユーザIDを示し、日時欄は主観評価を行った日時を示す。
【0038】
VAS1欄からVAS5欄は、それぞれ、異なるVAS(Visual Analogue Scale)の値を示す。VAS値は、例えば、疲労感や睡眠についての自己評価を表す。なお、VASは自己評価方法の一例であり、VASと異なる方法が使用されてもよい。
【0039】
図5は、危険運転操作データDB243の構成例を示す。危険運転操作データDB243は、危険判定プログラム221の判定結果を格納する。危険運転操作データDB243は、ユーザID欄、日付欄、開始時刻欄、終了時刻欄、危険運転操作1欄から危険運転操作4欄を含む。
【0040】
ユーザID欄はユーザである運転者それぞれを識別するユーザIDを示し、日付欄は危険運転操作の検出対象である特定の運転期間の日付を示す。開始時刻欄及び終了時刻欄は、当該運転期間の開始時刻及び終了時刻を示す。危険運転操作1欄から危険運転操作4欄は、それぞれ、所定の危険運転操作の回数を示す。危険運転操作1から危険運転操作4は、異なる危険運転操作を示す。
【0041】
図6は、関連付けデータ252の構成例を示す。関連付けデータ252は、生体データDB241、主観評価データDB242、及び危険運転操作データDB243から抽出された、同一ユーザ(運転者)のデータである。関連付けデータ252の各レコードは、一つの運転期間についての上記3つのDB241、242及び243から抽出された情報を示す。
【0042】
本構成例は、ユーザID欄、日付欄、当日運転前自律神経Total Power欄、前日運転前自律神経Total Power欄、前日運転後自律神経Total Power欄、前日運転前後差分自律神経Total Power欄、当日運転前VAS1から当日運転前VAS5、当日運転後VAS1から当日運転後VAS5、危険運転操作1欄から危険運転操作4欄を含む。一部の欄は、
図6において省略されている。後述のように、関連付けデータ252は、複数の危険リスクの予測モデルから特定のユーザに適切な予測モデルを選択し、さらに、選択した予測モデルを訓練するために使用される。
【0043】
危険運転操作は、事故と異なり、日々の運転において検出されると共に、危険運転操作回数は運転の危険リスクレベルを示す。そのため、個人毎の危険運転操作の履歴を使用することで、個人毎に適した訓練済み予測モデルを生成することができる。
【0044】
図7は、生体データ収集装置32が心拍変動パラメータを取得するフローチャートを示す。生体データ収集装置32は、生体計測器によって運転者の生体データ測定し、運行管理補助システム2に送信する。生体データ収集装置32は、心拍計34により心電(心拍)を測定する(S101)。
図8は、心拍変動の例を示し、横軸は時間、縦軸は電位を示す。「RR」は、特定種類のピークの間の間隔を示す。
【0045】
図7に戻って、生体データ収集装置32は、心拍計34の測定結果において、特定種類のピークの間の間隔RRを検出する(S102)。
図9は、間隔RRの時間変化を示す。
図7に戻って、生体データ収集装置32は、間隔RRの時間変化の周波数スペクトルを解析する(S103)。
図10は、間隔RRの時間変化の周波数スペクトルの例を示す。
図10は、間隔RRのスペクトルパワー密度を示す。
【0046】
図7に戻って、生体データ収集装置32は、周波数スペクトルにおける低周波数帯LFのパワーと、高周波数帯HFパワーを抽出し、所定の心拍変動パラメータを計算する(S104)。所定の心拍変動パラメータは、Total Power及びLFとHFのパワーの比率(LF/HF)を含む。本例において、Total PowerはLFとHFの和である。生体データ収集装置32は、計算した心拍変動についての情報を、運行管理補助システム2に送信して、生体データDB241に記録する(S105)。
【0047】
図11は、主観評価データ収集装置33による処理例のフローチャートを示す。主観評価データ収集装置33は、運転者から、VAS1の入力を受信し(S121)、VAS1入力値を算出する(S122)。主観評価データ収集装置33は、同様に、運転者からVAS2からVAS4それぞれの入力を受信し、VAS2入力値からVAS4入力値を算出する(不図示)。さらに、主観評価データ収集装置33は、運転者から、VAS5の入力を受信し(S123)、VAS5入力値を算出する(S124)。主観評価データ収集装置33は、VAS1入力値からVAS5入力値を運行管理補助システム2に送信して、主観評価データDB242に記録する。
【0048】
図12は、2つのVASの画像例501及び502を示す。VAS501は、疲労感を入力するためのVASであり、VAS502は昨晩の睡眠についての情報を入力するためのVASである。
【0049】
VAS501における線511の左端がすごく疲れている状態、右端が全く疲れていない状態に対応する。運転者は、線511上の黒点512を移動して位置を決めることで、疲労感の自己評価を入力する。主観評価データ収集装置は、入力された黒点512の位置から、VAS入力値を計算する。
【0050】
同様に、VAS502における線521の左端は全く眠れなかった状態、右端がよく眠れた状態に対応する。運転者は、線521上の黒点522を移動して位置を決めることで、睡眠の自己評価を入力する。主観評価データ収集装置は、入力された黒点522の位置から、VAS入力値を計算する。
【0051】
図13は、関連付けデータ252の生成、並びに、訓練済み予測モデル253の生成及び訓練済み予測モデル253による危険運転回数の予測を説明するための図である。
図13の上段は関連付けデータ252の生成を示し、下段は関連付けデータ252を使用した予測モデルの訓練及び訓練済み予測モデル253による危険運転回数の予測を示す。
【0052】
図13は、関連付けデータ252に含まれる生体データ及び危険運転操作データを例として示し、主観評価データは省略されている。
図13の例において、関連付けデータ252は、K日目からN日目までの特定個人の生体データ履歴を含む。
図13において、各日の朝及び夕方のハートマークは生体データの測定を示し、車両の下の△は検出された危険運転操作を示す。
【0053】
図13の例において、訓練済み予測モデル253は、前日運転前生体データ、前日運転後生体データ、前日運転前後生体データ差分、及び、当日運転前生体データから、当日の運転における危険運転回数を予測する。危険運転回数は危険リスクレベルを表す指標の1つである。
【0054】
関連付けデータ252は、K+1日目からN日目それぞれの特定個人の運転に対して、前日運転前生体データ、前日運転後生体データ、前日運転前後生体データ差分、及び、当日運転前生体データを関連付けて格納している。関連付けデータ252は、さらに、K+1日目からN日目それぞれの運転における危険運転操作回数を示す危険運転操作データを、各日の運転に対する生体データに関連付けて格納している。
【0055】
図13の例において、生体データ531Aは、K日目の当日運転前生体データであり、K+1日目の前日運転前生体データである。生体データ531Bは、K日目の当日運転後生体データであり、K+1日目の前日運転後生体データである。生体データ差分532は、K日目の当日運転前後生体データ差分であり、K+1日目の前日運転前後生体データ差分である。
【0056】
生体データ541Aは、K+1日目の当日運転前生体データであり、K+2日目の前日運転前生体データである。K+1日目の危険判定回数(危険運転操作データ)543は、生体データ531A、生体データ531B、生体データ差分532、及び生体データ541Aに関連付けられる。
【0057】
関連付けデータ252に格納されている生体データ及び危険運転操作データは、予測モデルの訓練データとして使用される。予測モデルは、関連付けデータ252を使用して、機械学習の手法により訓練され(S143)、訓練済み予測モデル253が生成される。訓練は、予測モデルの出力と正解との間の誤差に基づいて、予測モデルのパラメータを更新する。対象ユーザ(運転者)の関連付けデータ252により予測モデルを訓練することで、対象ユーザにより適した予測モデルを得ることができる。
【0058】
一例において、訓練済み予測モデル253は、当日の運転における単位時間当たりの危険運転操作回数(危険判定回数)563を予測する。一例において、訓練済み予測モデル253の出力は、一つの運転期間(例えば1日)における単位時間当たりの全危険運転操作の総数である。訓練済み予測モデル253は、危険運転操作タイプ毎の単位時間当たりの回数を予測してもよい。
【0059】
例えば、訓練済み予測モデル253は、前日運転前生体データ551A、前日運転後生体データ551B、前日運転前後生体データ差分552、及び当日運転前生体データ561Aに基づいて、当日の運転の危険運転操作回数563を予測する。前日の運転前後の生体データは、運転による生体データの変化示し、より適切な予測が可能となる。また当日の運転前の生体データは、運転直前の生体データであり、より適切な予測が可能となる。なお、上述のように、予測モデル間において入力データは共通でなくてもよい。
【0060】
図14は、運行管理補助システム2の処理例のフローチャート及びそれに関連するデータを示す。生体モデル選択プログラム222は、履歴データ24から、対象ユーザ(運転者)の関連付けデータ252を読み出す(S141)。生体モデル選択プログラム222は、関連付けデータ252に基づき、生体モデルDB251内の複数の生体モデルから、適切な生体モデル280を選択する(S142)。生体モデル280の選択方法の詳細は後述する。
【0061】
生体モデル280は、予め関連付けられている、説明モデル281、予測モデル282、及び意味解釈データ283を含む。予測モデル訓練プログラム223は、関連付けデータ252を訓練データとして使用して、予測モデル282を訓練する(S143)。予測モデル282のパラメータが更新されて、訓練済み予測モデル253が生成される。
【0062】
訓練済み予測モデル253は、対象ユーザの運転前データ26に基づき、対象ユーザによる運転における危険運転操作回数の予測値を算出する(S144)。予測値は、例えば、危険運転操作の種類毎の回数又は総数である。上述のように、訓練済み予測モデル253への入力は、運転前(当日又は前日以前)の生体データ261を含み、さらに、主観評価データ262を含むことができる。
【0063】
予測結果提示プログラム224は、生体モデル280の意味解釈データ283を用いて、意味解釈文(説明分)を生成し、危険運転予測回数に基づき危険リスク予測レベルを決定する。予測結果提示プログラム224は、意味解釈文と危険リスク予測レベルを、対象ユーザ及び/又は管理者に提示する(S145)。
【0064】
予測結果提示プログラム224は、表示用データ27を生成し、出力装置404において表示する。表示用データ27は、危険リスク予測レベル271及び意味解釈文(説明分)を含む。予測結果提示プログラム224は、例えば、対象ユーザの過去の危険運転操作回数の履歴及び/又は他の運転者の危険運転操作回数の統計値との比較結果(例えば偏差値)に基づき、危険リスク予測レベル271を決定する。
【0065】
図15は、生体モデル選択プログラム222による生体モデルの選択(S142)のフローチャート例を示す。生体モデル選択プログラム222は、関連付けデータ252に対して、生体モデルDB251内の複数の説明モデル(統計モデル)それぞれの検定を行い(S161)、関連付けデータ252にマッチする説明モデルを選択する(S162)。
【0066】
説明モデルは、主観評価データと生体データとの間の関係を示す。例えば、主観評価データの複数の説明変数と生体データにおける一つの目的変数との関係は、重回帰分析により同定することができる。説明モデルは、例えば、重回帰分析で得られる式を示す。生体モデル選択プログラム222は、例えば、説明モデルと関連付けデータ252との間の重相関係数が最も小さい又は所定範囲内の、説明モデルを選択してもよい。
【0067】
説明モデルは、生体データの複数の目的変数それぞれと、1又は複数の主観評価データにおける目的変数との関係式を示してもよい。生体モデル選択プログラム222は、例えば、複数の関係式について説明モデルと関連付けデータ252との間の重相関係数の所定の統計値に基づき、説明モデルを選択してもよい。
【0068】
一例において、説明モデルは、1又は複数のVASと1又は複数種類の生体データとの関係を示す。より具体的な例としての説明モデルは、1つのVAS(例えば疲労感)と自律神経Total Powerとの間の相関係数を示す。生体モデル選択プログラム222は、関連付けデータ252から計算した相関係数が最も近い又は措定範囲内の相関件数の説明モデルを選択する。
【0069】
図15は、例として、説明モデルA281A及び説明モデルB281Bを示す。説明モデルA281A及び説明モデルB281Bは、それぞれ、自律神経Total Powerとの間の相関係数を示す。例えば、説明モデルA281Aは、関連付けデータ252に最もマッチする説明モデルとして選択される。
【0070】
次に、生体モデル選択プログラム222は、選択した説明モデルを含む生体モデルに関連付けられている生体モデルを生体モデルDB251から選択する(S163)。
図15の例において、説明モデルA281Aを含む生体モデル280Aが選択される。生体モデル280Aは、説明モデルA281Aに加え、予測モデルA282A、意味解釈データA283Aを含む。説明モデルB281Bに加え、予測モデルB282B、意味解釈データB283Bを含む生体モデル280Bは、選択されない。
【0071】
主観評価と生体データとの関係は、個人によって異なり得る。例えば、あるユーザの自律神経Total PowerとVAS1との相関係数は負の値であり、他のあるユーザの自律神経Total PowerとVAS1との相関係数は正の値であり得る。上述のように、主観評価データと生体データとの間の関係に基づいて、生体モデルを選択することで、医学的知見に基づき個人の特徴に合致した適切な予測モデル及び意味解釈データを選択することができる。
【0072】
他の例において、生体モデル選択プログラム222は、説明モデルを使用することなく(説明モデルを省略して)、予測モデルを選択してもよい。例えば、生体モデル選択プログラム222は、対象ユーザの履歴データに最もマッチする分類モデルを選択してもよい。また、予測モデルの訓練は省略してもよい。対象ユーザの履歴データに最もマッチする分類モデル及び訓練が省略された予測モデルは、個人の過去の生体データに対応する予測モデルである。
【0073】
説明モデル281に予め関連付けられている予測モデル282及び関連付けデータ252を使用して訓練された予測モデル282を訓練して得られる訓練済み予測モデルは、説明モデルに関連付けられている予測モデルに基づく予測モデルである。
【0074】
図16及び17は、それぞれ、予測結果提示プログラム224が提示するレポートの画像例を示す。
図16は対象ユーザ(運転者)Aについてレポート600を示し、
図17は対象ユーザ(運転者)Bについてレポート620を示す。
【0075】
図16が示すレポート600は、生体データの測定結果601を含む。
図16の例において、測定結果601は、前日運転後に測定された生体データ及び当日運転前に測定された生体データを示す。
【0076】
レポート600は、さらに、当日の運転における危険リスクの予測についての情報を含む。具体的には、レポート600は、危険リスク予測レベル603及び危険リスクに関連する意味解釈文(説明文)605を示す。意味解釈文605は、さらに、生体データについての意味解釈文607及び危険リスク予測レベル603についての意味解釈文609を含む。
【0077】
危険リスク予測レベルを提示することで、対象ユーザAに注意喚起することができ、又は、運行管理者に対して対象ユーザAの業務内容変更などの対処を促すことができる。さらに、生体データについての意味解釈文607を提示することで、対象ユーザAの体調についての理解度を高めることができる。さらに、危険リスク予測レベルについての意味解釈文609を提示することで、危険リスク予測レベルについての理解度を高めることができる。なおレポート600が提示する情報の一部は省略されていてもよい。
【0078】
図17が示すレポート620は、生体データの測定結果621を含む。
図17の例において、測定結果621は、前日運転後に測定された生体データ及び当日運転前に測定された生体データを示す。
【0079】
レポート620は、さらに、当日の運転における危険リスクの予測についての情報を含む。具体的には、レポート620は、危険リスク予測レベル623及び危険リスクに関連する意味解釈文(説明文)625を示す。意味解釈文625は、生体データについての意味解釈文627を含む。危険リスク予測レベルが低いことから、危険リスク予測レベルについての意味解釈文は省略されている。レポート620は、対象ユーザBについて、レポート600と同様の効果を奏することができる。また、レポート620が提示する情報の一部は省略されていてもよい。
【0080】
予測結果提示プログラム224は、上述のように、訓練済み予測モデル253が予測した危険運転操作回数に基づき、危険リスク予測レベルを決定する。訓練済み予測モデル253が危険運転操作タイプ毎の回数を示す場合、予測結果提示プログラム224は、危険運転操作タイプそれぞれに所定の重みを与えてもよい。
【0081】
予測結果提示プログラム224は、生体データの数値から、予め定められた基準に基づき、測定結果の表現を決定する。基準は、対象ユーザ毎に、履歴データに基づき決定されてもよい。
【0082】
予測結果提示プログラム224は、選択した生体モデル280における意味解釈データ283を参照して、意味解釈文を生成する。意味解釈データ283は、生体データの異なるレベルそれぞれに対して関連付けられている文を示し、さらに、異なる危険リスク予測レベルそれぞれに関連付けられている文を示す。
【0083】
図16のレポート600の例において、意味解釈データ283は、前日の運転後の自律神経を表す数値が「やや高い」ことに、意味解釈文607を関連付けている。さらに、意味解釈データ283は、危険リスク予測レベルが「リスクが少し高い」ことに、意味解釈文609を関連付けている。同様に、
図17のレポート620の例において、選択した生体モデル280における意味解釈データ283は、今日の運転前の自律神経を表す数値が「高い」ことに、意味解釈文627を関連付けている。
【0084】
意味解釈データ283は、説明モデル281及び予測モデル282と共に、対象ユーザの主観評価データと生体データとに基づいて選択される。そのため、対象ユーザの生体データの測定結果及び危険リスク予測レベルに対して、適切な意味解釈文を提示することができる。
【0085】
上記例において、意味解釈データ283は、説明モデル281及び予測モデル282に関連付けられている。説明モデル281が省略されている場合でも、意味解釈データ283は、予測モデル282に関連付けられる。予測結果提示プログラム224は、選択した予測モデル282に関連付けられている意味解釈データ283を参照して、意味解釈文を生成する。
【0086】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0087】
また、上記の各構成・機能・処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード等の記録媒体に置くことができる。
【0088】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0089】
1 車両
2 運行管理補助システム
11 位置センサ
12 車間距離センサ
13 速度計
14 加速度センサ
15 運転データ収集装置
24 履歴データ
26 運転前データ
27 表示用データ
31 予測結果表示端末
32 生体データ収集装置
33 主観評価データ収集装置
34 心拍計
35 体温計
36 血圧計
221 危険判定プログラム
222 生体モデル選択プログラム
223 予測モデル訓練プログラム
224 予測結果提示プログラム
242 主観評価データDB
243 危険運転操作データDB
244 車載センサデータDB
251 生体モデルDB
252 関連付けデータ
253 予測モデル
261 生体データ
262 主観評価データ
271 危険リスク予測レベル
280 生体モデル
281 説明モデル
282 予測モデル
283 意味解釈データ
401 プロセッサ
402 メモリ
403 補助記憶装置
404 出力装置
405 入力装置
407 通信I/F
501、502 VASの画像
511、521 線
512、522 黒点
531A、531B、541A、551A、551B、561A 生体データ
532、552 生体データ差分
563 危険運転操作回数
600、620 レポート
601、621 測定結果
603、623 危険リスク予測レベル
605、607、609、625、627 意味解釈文