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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-18
(45)【発行日】2023-08-28
(54)【発明の名称】回転電機及びファン
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/18 20060101AFI20230821BHJP
   H02K 5/16 20060101ALI20230821BHJP
【FI】
H02K1/18 Z
H02K1/18 A
H02K5/16 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022528286
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2020135849
(87)【国際公開番号】W WO2021227484
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】202010411908.7
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517057029
【氏名又は名称】グアンドン ウェリング モーター マニュファクチュアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】左 ▲亞▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】于 ▲躍▼▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲遲▼ ▲闖▼
(72)【発明者】
【氏名】王 洪▲曉▼
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-009986(JP,A)
【文献】特開2008-303876(JP,A)
【文献】特開2019-009984(JP,A)
【文献】特開2004-254371(JP,A)
【文献】特開平02-179239(JP,A)
【文献】特開平01-144341(JP,A)
【文献】特開2017-123771(JP,A)
【文献】特開2019-009983(JP,A)
【文献】特開2007-135342(JP,A)
【文献】特表2002-535059(JP,A)
【文献】国際公開第2019/166777(WO,A1)
【文献】特開2017-189093(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109185196(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/18
H02K 5/04
H02K 5/16
H02K 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子、回転子及び支持フレームを含み、前記回転子は回転軸、前記回転軸に取り付けられた永久磁石及びそれぞれ前記回転軸の対向する両端に取り付けられた第1の軸受及び第2の軸受を含み、前記固定子は前記支持フレームに嵌着された筒状の固定子ヨーク、前記固定子ヨークの内周面に設けられた複数の固定子歯及びそれぞれ各前記固定子歯に巻回されたコイルを含む回転電機であって、
前記支持フレームは第1の軸受台、第2の軸受台及び前記固定子ヨークを支持する複数本の支持ロッドを含み、各前記支持ロッドの対向する両端はそれぞれ前記第1の軸受台及び前記第2の軸受台に接続され、隣接する二本の前記支持ロッドの間に前記固定子歯を配置するための間隔空間を有し、前記第1の軸受は前記第1の軸受台に取り付けられ、前記第2の軸受は前記第2の軸受台に取り付けられ、前記固定子歯の内円孔の内径は前記第2の軸受台の外径よりも大きいことを特徴とする回転電機。
【請求項2】
前記第1の軸受台の内径は前記第2の軸受台の内径よりも大きく、又は前記第1の軸受台の内径は前記第2の軸受台の内径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記第1の軸受台の内径が前記第2の軸受台の内径より大きい場合、前記永久磁石の外径は前記第2の軸受の外径以上であり、かつ前記永久磁石の外径は前記第1の軸受の外径より小さいことを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記固定子ヨークの内側面に前記支持ロッドと嵌合して位置決めするための少なくとも一つの位置決め突起が設けられることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項5】
前記固定子ヨークの各前記支持ロッドに対応する両側にそれぞれ前記位置決め突起が設置され、隣接する二つの前記位置決め突起の間に前記支持ロッドを嵌合して挿入するための位置決め溝が形成されることを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
【請求項6】
前記支持ロッドは締り嵌め又は隙間嵌めにより前記位置決め溝内に配置されることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
【請求項7】
前記固定子ヨークは前記支持ロッドに接着固定されることを特徴とする請求項1-6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項8】
少なくとも一本の前記支持ロッドに溝が開設され、前記溝が該支持ロッドの長手方向に沿って延設され、かつ前記溝が該支持ロッドの前記固定子ヨークに近接する一面に位置することを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
【請求項9】
前記溝の前記回転軸の軸方向に沿う長さは前記固定子ヨークの軸方向の長さよりも小さいことを特徴とする請求項8に記載の回転電機。
【請求項10】
各前記支持ロッドにいずれも前記溝が設置されることを特徴とする請求項8に記載の回転電機。
【請求項11】
前記第1の軸受台に軟質ガスケットが取り付けられ、前記第1の軸受は前記軟質ガスケットに支持されることを特徴とする請求項1-6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項12】
前記第1の軸受台の径方向の内表面に間隔を隔てて複数の収容溝が開設され、前記軟質ガスケットはそれぞれ各前記収容溝に嵌合して配置された軟質円弧状弁を含み、各前記軟質円弧状弁の内径は前記第1の軸受台の内径より小さいことを特徴とする請求項11に記載の回転電機。
【請求項13】
各前記収容溝は軸方向に沿って前記第1の軸受台を貫通し、各前記軟質円弧状弁の少なくとも一側は該軟質円弧状弁の径方向に沿って外向きにリブが突出することを特徴とする請求項12に記載の回転電機。
【請求項14】
前記軟質円弧状弁の少なくとも一側の複数の前記リブは環状に接続されることを特徴とする請求項13に記載の回転電機。
【請求項15】
前記軟質ガスケットは環状に設けられ、前記軟質ガスケットは前記第1の軸受と前記第1の軸受台との間に設けられることを特徴とする請求項11に記載の回転電機。
【請求項16】
前記支持フレームは射出成形又はダイカスト成形プロセスを用いて一体成形されることを特徴とする請求項1-6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項17】
前記固定子ヨークは環状又は枠状構造を呈し、前記固定子ヨークは締り嵌めにより前記支持フレームに嵌着されることを特徴とする請求項1-6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項18】
前記回転軸にバランスリングが取り付けられることを特徴とする請求項1-6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項19】
前記回転軸に誘導磁気リングが取り付けられることを特徴とする請求項1-6のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項20】
請求項1-19のいずれか一項に記載の回転電機及び羽根車を含み、前記羽根車が前記回転軸に取り付けられることを特徴とするファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年5月15日に中国特許庁に提出され、出願番号が202010411908.7であり、発明の名称が「回転電機及びファン」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は引用により本願に組み込んでいる。
【0002】
本願は電機の技術分野に関し、具体的には回転電機及びファンに関する。
【背景技術】
【0003】
ここでの記述は本願に関連する背景情報のみを提供し、従来の技術を必然的に構成しない。回転電機の回転速度に対する需要がますます高くなるにつれて、例えば運行回転速度が数万回転から十数万回転まで要求され、さらに数十万回転毎分であり、それに応じて回転電機の製造精度に対する要求もますます高くなり、例えば回転電機の回転子と固定子の同軸度、軸受と回転軸の同軸度、回転軸の両端の軸受に対応する二つの軸受台の間の同軸度、及び固定子、回転子と軸受台などの部品の同軸度が高い精度を保証しなければならず、こうすれば、回転電機の高回転速度の要求を満たすことができる。同時に、回転電機の効率を向上させるために、固定子と回転子との間のエアギャップを減少させ、これはさらに各部品の間の組立精度の要求を向上させる。
【0004】
現在の大部分の回転電機において、回転電機の部品が多く、例えば固定子、固定子支持構造、回転子における各部品、回転子の支持構造は一般的に複数の部品であり、任意の隣接する二つの部品を組み立てる時に一定の許容公差が存在し、複数の部品を組み立てる時の累積公差が高く、それに伴って回転電機の動作性能及び信頼性も低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、回転電機を提供し、関連技術に存在する回転電機における複数の部品の組み立てによる累積公差が高く、回転電機の動作性能及び信頼性が低下するという問題を解決することを一つの目的とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的課題を解決するために、本願の実施例が採用する技術的解決手段は以下のとおりである。
【0007】
第一態様では、回転電機を提供し、固定子、回転子及び支持フレームを含み、前記回転子は回転軸、前記回転軸に取り付けられた永久磁石及びそれぞれ前記回転軸の対向する両端に取り付けられた第1の軸受及び第2の軸受を含み、前記固定子は前記支持フレームに嵌着された固定子ヨーク、前記固定子ヨークに設けられた複数の固定子歯及びそれぞれ各前記固定子歯に巻回されたコイルを含み、前記支持フレームは第1の軸受台、第2の軸受台及び前記固定子ヨークを支持する複数本の支持ロッドを含み、各前記支持ロッドの対向する両端はそれぞれ前記第1の軸受台及び前記第2の軸受台に接続され、隣接する二本の前記支持ロッドの間に前記固定子歯を配置するための間隔空間を有し、前記第1の軸受は前記第1の軸受台に取り付けられ、前記第2の軸受は前記第2の軸受台に取り付けられ、前記固定子歯の内円孔の内径は前記第2の軸受台の外径よりも大きい。
【0008】
第二態様では、ファンを提供し、以上のいずれかの実施例に記載の回転電機及び羽根車を含み、前記羽根車は前記回転軸に取り付けられる。
【発明の効果】
【0009】
本願の実施例が提供する回転電機の有益な効果は以下のとおりである。第1の軸受台、第2の軸受台及び第1の軸受台と第2の軸受台を接続する複数本の支持ロッドを設置することにより支持フレームを構成し、第1の軸受台と第2の軸受台の同軸度を良好に保証することができ、さらに回転子と支持フレームを組み立てる時、第1の軸受と第2の軸受の良好な同軸度を保証することができ、組立の累積公差を低減し、固定子歯の内円孔の内径を第2の軸受台の外径より大きく設置することにより、第2の軸受台の一端から固定子を支持フレームに外嵌し、取り付けやすく、かつまず回転子と支持フレームを組み立て、さらに固定子を取り付けることができ、回転子の動的バランスを調整しやすく、振動と騒音などの不良問題を低減し、支持フレームの支持ロッドにより固定子ヨークを位置決めして支持し、固定子の組み立て精度を良好に保証することができ、固定子と回転子との間の電磁エアギャップを保証することにより、回転電機の動作性能及び信頼性を保証する。
【0010】
本願の実施例が提供するファンの有益な効果は以下のとおりである。該ファンは上記いずれかの実施例の回転電機を使用し、回転電機の性能及び信頼性を保証することができ、さらに該ファンが安定し、良好に動作することを保証する。
【0011】
本願の実施例における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は例示的な技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に記載の図面は本願のいくつかの実施例だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本願の実施例が提供するファンの構造概略図である。
図2図2図1に示すファンの分解構造概略図である。
図3図3は本願の実施例が提供する回転電機のその軸方向に垂直な断面構造概略図である。
図4図4は本願の実施例が提供する固定子の断面構造概略図である。
図5図5は本願の実施例が提供する回転電機のその軸方向に沿う断面構造概略図である。
図6図6は本願の実施例が提供する回転子の断面構造概略図である。
図7図7は本願の実施例が提供する支持フレームの構造概略図である。
図8図8は本願の実施例が提供する支持フレームと軟質ガスケットの分解時の構造概略図である。
図9図9図8における支持フレームと軟質ガスケットを組み立てる時の第1の軸受台の断面構造概略図である。
図10図10は本願の実施例が提供する第一種の軟質ガスケットの構造概略図である。
図11図11は本願の実施例が提供する第二種の軟質ガスケットの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下に図面及び実施例を参照しながら、本願をさらに詳細に説明する。理解すべきことは、ここで説明した具体的な実施例は本発明を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。
【0014】
なお、素子が他の素子に「固定される」又は「設置される」と呼ばれる場合、それは他の素子に直接的に又は該他の素子に間接的に位置してもよい。一つの素子が他の素子に「接続される」と呼ばれる場合、それは他の素子に直接的に接続されるか又は該他の素子に間接的に接続されてもよい。
【0015】
また、用語「第一」、「第二」は単に目的を説明するために用いられ、相対的な重要性を指示するか又は暗示するか又は指示された技術的特徴の数量を暗黙的に示すと理解されるべきではない。これにより、「第一」、「第二」が限定された特徴は一つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本願の説明において、別途明確で具体的な限定がない限り、「複数」の意味は二つ以上である。別途明確で具体的な限定がない限り、「若干」の意味は一つ又は一つ以上である。
【0016】
本願の説明において、説明すべきことは、他に明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」を広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体的な接続であってもよい;機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよい;直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、二つの素子内部の連通又は二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願における具体的な意味を理解することができる。
【0017】
本願明細書に記載された「一つの実施例」、「いくつかの実施例」又は「実施例」は本願の一つ又は複数の実施例において該実施例に関連して説明された特定の特徴、構造又は特徴を含むことを意味する。これにより、他の方式で特別に強調するものではない限り、本明細書における異なるところに現れた語句「一つの実施例において」、「いくつかの実施例において」、「他のいくつかの実施例において」、「別のいくつかの実施例において」等は必然的に同じ実施例を参照するものではなく、「一つ又は複数であるが全ての実施例ではない」ことを意味する。また、一つ又は複数の実施例において、任意の適切な方式で特定の特徴、構造又は特性を組み合わせることができる。
【0018】
図1及び図2に示すとおり、現在本願の提供するファン100及び回転電機10を説明する。前記ファン100は回転電機10及び羽根車61を含む。
【0019】
図2に示すとおり、回転電機10は固定子30、回転子20及び支持フレーム40を含む。
【0020】
図2及び図6に示すとおり、回転子20は回転軸21、永久磁石22、第1の軸受23及び第2の軸受24を含み、永久磁石22は回転軸21に取り付けられ、それにより固定子30は回転軸21を回転駆動する。第1の軸受23と第2の軸受24はそれぞれ回転軸21の対向する両端に取り付けられ、かつ第1の軸受23と第2の軸受24はそれぞれ永久磁石22の対向する両端に位置することにより、回転軸21を安定的に支持し、かつ回転軸21の柔軟な回転を保証する。
【0021】
図3及び図4に示すとおり、固定子30は固定子ヨーク31、複数の固定子歯32及び各固定子歯32にそれぞれ巻回されたコイル33を含む。各固定子歯32は固定子ヨーク31に設置され、固定子ヨーク31は支持フレーム40に取り付けられ、固定子ヨーク31は支持フレーム40の周りに設置されることにより、支持フレーム40により固定子ヨーク31を支持し、固定子30を支持し固定しやすく、かつ各固定子歯32を位置決めし、各固定子歯32の同軸度を保証し、回転電機10の性能をよりよく保証する。
【0022】
図2及び図7に示すとおり、支持フレーム40は第1の軸受台41、第2の軸受台42及び複数本の支持ロッド43を含み、各支持ロッド43の対向する両端はそれぞれ第1の軸受台41及び第2の軸受台42に接続され、すなわち支持フレーム40は若干の支持ロッド43、第1の軸受台41及び第2の軸受台42を含み、第1の軸受台41は各支持ロッド43の一端に接続され、第2の軸受台42は各支持ロッド43の他端に接続され、隣接する二つの支持ロッド43は間隔を隔てて設置される。支持ロッド43は固定子ヨーク31を支持するために用いられ、隣接する二つの支持ロッド43が間隔を隔てて設置されることにより、隣接する二つの支持ロッド43の間に間隔空間44を形成し、固定子歯32は隣接する二つの支持ロッド43の間に形成された間隔空間44に位置する。複数の支持ロッド43は第1の軸受台41と第2の軸受台42に接続され、第1の軸受台41と第2の軸受台42の良好な同軸度を保証することができる。
【0023】
図2及び図5に示すとおり、回転子20と支持フレーム40を組み立てる時に、第1の軸受23が第1の軸受台41内に取り付けられ、第2の軸受24が第2の軸受台42内に取り付けられ、それにより回転子20を支持フレーム40内に取り付けることができる。
【0024】
図3図4及び図5に示すとおり、固定子歯32の内円孔は固定子30における複数の固定子歯32で囲まれた内円孔を指定する。固定子歯32の内円孔の内径d4は第2の軸受台42の外径d3より大きく、それにより固定子30を取り付ける時、固定子30を第2の軸受台42の一端から支持フレーム40に外嵌することができ、支持フレーム40と固定子30との位置決め固定を容易にし、かつ固定子30を製造する時、固定子30の各固定子歯32を位置決めすることができ、それにより複数の固定子歯32の同軸度を保証し、さらに回転子20を回転駆動しやすい。また、該回転電機10を組み立てる時に、まず回転子20と支持フレーム40を組み立てることができ、このようにして回転子20及び支持フレーム40で形成された全体構造に動バランス校正を行うことができ、かつ回転軸21、第1の軸受23、第2の軸受24、第1の軸受台41及び第2の軸受台42の良好な同軸度を保証し、組立の累積公差を低減する。その後に固定子30を取り付け、支持ロッド43により固定子ヨーク31を位置決めし、さらに各固定子歯32を位置決めし、固定子30の組立精度をよく保証し、固定子30と回転子20との間の電磁エアギャップを保証することができる。
【0025】
本実施例において、羽根車61は回転軸21に取り付けられることにより、該回転電機10はファン100の構造を形成する。他のいくつかの実施例において、該回転電機10は他の回転電機10を使用する必要がある装置に用いられてもよく、すなわち回転軸21に他の負荷、例えば砥石を接続することにより、電動砥石を形成することができ、さらに該回転電機10をシェーバー等に適用することができる。
【0026】
本願の実施例が提供する回転電機10は、第1の軸受台41、第2の軸受台42及び第1の軸受台41と第2の軸受台42を接続する複数本の支持ロッド43を設置することにより支持フレーム40を構成し、第1の軸受台41と第2の軸受台42の同軸度をよく保証することができ、さらに回転子20と支持フレーム40を組み立てる時、第1の軸受23と第2の軸受24のよい同軸度を保証することができ、組立の累積公差を低減する。固定子歯32の内円孔の内径d4を第2の軸受台42の外径d3より大きく設置し、それにより第2の軸受台42の一端から固定子30を支持フレーム40に嵌着することができ、取り付けやすく、かつまず回転子20と支持フレーム40を組み立て、次に固定子30を取り付けることができ、回転子20の動的バランスを調整しやすく、振動と騒音等の不良問題を低減する。支持フレーム40の支持ロッド43により固定子ヨーク31を位置決めして支持し、固定子30の組み立て精度をよく保証することができ、固定子30と回転子20との間の電磁エアギャップを保証することにより、回転電機10の動作性能及び信頼性を保証する。
【0027】
本願の実施例が提供するファン100は、上記回転電機10を使用し、回転電機10の性能及び信頼性を保証することができ、さらに該ファン100が安定し、良好に動作することを保証する。
【0028】
一つの実施例において、図5及び図6に示すとおり、第1の軸受23は第1の軸受台41に隙間嵌めで取り付けられ、第1の軸受23と第1の軸受台41との嵌合を容易にし、第1の軸受23を第1の軸受台41に取り付けやすく、第1の軸受23と第1の軸受台41との同軸度を保証しやすく、同時に回転子20の動的バランスを校正しやすい。
【0029】
一つの実施例において、第1の軸受23の外径D1を第1の軸受台41の内径d1に等しく設定することができ、当然のことながら一定の隙間嵌め公差を許容し、第1の軸受23を第1の軸受台41によく隙間嵌めで取り付けることができる。
【0030】
一つの実施例において、第1の軸受23は第1の軸受台41内に接着固定されることにより、第1の軸受23の外輪と第1の軸受台41との固定を保証する。
【0031】
一つの実施例において、第1の軸受23は回転軸21に接着又は締り嵌めで固定されてもよく、それにより第1の軸受23と回転軸21との良好な接続を保証する。
【0032】
一つの実施例において、図5及び図6に示すとおり、第2の軸受24は第2の軸受台42に隙間嵌めで取り付けられ、第2の軸受24と第2の軸受台42との嵌合を容易にし、第2の軸受24を第2の軸受台42に取り付けやすく、第2の軸受24と第2の軸受台42との同軸度を保証しやすく、同時に回転子20の動的バランスを校正しやすい。
【0033】
一つの実施例において、第2の軸受24の外径D2を第2の軸受台42の内径d2に等しく設定することができ、当然のことながら一定の隙間嵌め公差を許容し、第2の軸受24を第2の軸受台42によく隙間嵌めで取り付けることができる。
【0034】
一つの実施例において、第2の軸受24は第2の軸受台42内に接着固定されることにより、第2の軸受24の外輪と第2の軸受台42との固定を保証する。
【0035】
一つの実施例において、第2の軸受24は回転軸21に接着又は締り嵌めで固定されてもよく、それにより第2の軸受24と回転軸21との良好な接続を保証する。
【0036】
一つの実施例において、図2図5及び図6に示すとおり、第1の軸受台41の内径d1は第2の軸受台42の内径d2よりも大きく、第1の軸受23の外径D1は第2の軸受24の外径D2よりも大きく、第1の軸受台41の一端から回転子20を挿入して取り付けることができ、組み立てやすい。かつ組み立てる時に、まず第1の軸受23及び第2の軸受24を回転軸21に固定することができ、すなわちまず回転子20全体を組み立てることができ、次に回転子20に対して動バランス校正を行い、累積組立公差を低下させる。次に回転子20を支持フレーム40の一端から挿入することにより、回転子20全体を支持フレーム40に取り付けることにより、組立過程を簡略化し、組立の累積公差を低下させる。当然のことながら、一つの実施例において、第1の軸受台41の内径d1を第2の軸受台42の内径d2より小さく設定してもよく、第1の軸受23の外径D1が第2の軸受24の外径D2より小さく、第2の軸受台42の一端から回転子20を挿入して取り付けることができ、組み立てやすい。すなわち第1の軸受台41の内径d1と第2の軸受台42の内径d2は等しく設置されず、回転子20を支持フレーム40の一端から挿入して取り付けることができる。
【0037】
一つの実施例において、永久磁石22の外径D3は第2の軸受24の外径D2以上であり、永久磁石22の外径D3は第1の軸受23の外径D1より小さく、第1の軸受台41の一端から回転子20をよりよく挿入して取り付け、組み立てやすく、かつ回転子20を組み立てる前に、回転子20をまず一つの全体に単独に組み立て、次に支持フレーム40に取り付けることができ、回転子20の動バランス性をよりよく調整することができる。かつ該構造は支持フレーム40の第1の軸受台41に近い一端を大きく製造することができ、支持フレーム40の強度を保証し、かつ電機のサイズを小さくすることができる。
【0038】
一つの実施例において、図2及び図6に示すとおり、回転軸21にさらにバランスリング25が取り付けられることにより、動的バランスの校正を行い、ロータ20のバランスをよりよく調整し、ロータ20のバランスのよい高速回転を保証する。
【0039】
一つの実施例において、バランスリング25の外径は第1の軸受23の外径D1以下であり、それにより第1の軸受台41の一端から回転子20を挿入して取り付ける。
【0040】
一つの実施例において、図2及び図6に示すとおり、永久磁石22の両端にそれぞれバランスリング25が取り付けられ、動的バランスをよりよく校正することにより、回転軸21が安定して高速に回転する。
【0041】
一つの実施例において、第1の軸受23に近接するバランスリング25 aの外径D4は永久磁石22の外径D3以上であり、第1の軸受23から離れるバランスリング25 bの外径D5は永久磁石22の外径D3以下であり、それにより第1の軸受台41の一端から回転子20を挿入して取り付ける。当然のことながら、いくつかの実施例において、二つのバランスリング25の外径を等しく設定することができ、すなわちD4=D5である。
【0042】
一つの実施例において、図2及び図6に示すとおり、回転軸21に誘導磁気リング26が取り付けられ、それにより回転軸21の回転速度及び角度を誘導する。一つの実施例において、図2及び図6に示すとおり、回転軸21は誘導端212及び出力端211を有し、出力端211は負荷を接続するために用いられ、出力端211と誘導端212はそれぞれ回転軸21の両端であり、誘導磁気リング26は回転軸21の誘導端212に設けられ、該構造により誘導磁気リング26の位置を容易に配置することができる。
【0043】
一つの実施例において、図5及び図6に示すとおり、誘導磁気リング26の外径D6は第2の軸受24の外径D2以下であり、それにより第1の軸受台41の一端から回転子20を挿入して取り付ける。
【0044】
一つの実施例において、図3及び図4に示すとおり、固定子ヨーク31の内側面に少なくとも一つの位置決め突起311が設置される。位置決め突起311は支持ロッド43と嵌合して位置決めするために用いられ、それにより固定子30を取り付ける時に、固定子ヨーク31を位置決めすることができ、固定子30の組立精度を保証し、かつ固定子ヨーク31が周方向に移動することを回避することができる。
【0045】
一つの実施例において、図3及び図4に示すとおり、固定子ヨーク31の内側面上の各支持ロッド43に対応する位置にそれぞれ位置決め突起311が設置され、固定子ヨーク31上の複数の位置を位置決めすることができ、固定子30をよりよく位置決めし、固定子30の組立精度を保証する。当然のことながら、いくつかの実施例において、固定子ヨーク31に一つの位置決め突起311のみを設置してもよく、固定子30を組み立てる時に、まず該位置決め突起311と一つの支持ロッド43を位置決めし、次に固定子30を取り付ける。さらにいくつかの実施例において、固定子ヨーク31に複数の位置決め突起311が設置されてもよい。
【0046】
一つの実施例において、図3及び図4に示すとおり、固定子ヨーク31の各支持ロッド43に対応する両側にそれぞれ位置決め突起311が設置され、隣接する二つの位置決め突起311の間に位置決め溝312が形成され、固定子30を取り付ける時、支持ロッド43を対応する位置決め溝312に嵌合して挿入することにより、固定子ヨーク31をよりよく位置決めすることができる。固定子ヨーク31において各支持ロッド43の両側にそれぞれ位置決め突起311が設置され、固定子ヨーク31を支持フレーム40によりよく位置決めして固定することができ、支持ロッド43と固定子ヨーク31をよりよく位置決めし、組立精度を向上させる。いくつかの実施例において、固定子ヨーク31のみに一対の位置決め突起311が設置されてもよく、該位置決め突起311の間に位置決め溝312が形成され、固定子30を取り付ける時に、まず支持ロッド43の端部を該位置決め溝312に挿入することにより、固定子30を位置決めすることができる。さらにいくつかの実施例において、固定子ヨーク31に複数対の位置決め突起311が設置されてもよい。
【0047】
一つの実施例において、支持ロッド43は締り嵌め又は隙間嵌めにより位置決め溝312内に配置することができ、固定子30を良好に位置決めし、径方向及び周方向の移動の発生を回避する。一つの実施例において、さらに接着剤を設置することにより、支持ロッド43の側面を位置決め溝312に接着して固定することにより、固定子30をよりよく固定することができる。
【0048】
一つの実施例において、図3及び図4に示すとおり、固定子ヨーク31は環状又は枠状構造を呈し、固定子ヨーク31内のスムーズな磁気回路を保証する。一つの実施例において、固定子ヨーク31を支持フレーム40に締り嵌めで嵌合し、固定子30と支持フレーム40との固定接続を実現することができる。
【0049】
一つの実施例において、固定子歯32と固定子ヨーク31は一体成形され、加工製造しやすく、製造された固定子ヨーク31の強度を保証し、かつ固定子ヨーク31と固定子歯32との間のスムーズな磁気回路を保証する。
【0050】
一つの実施例において、図3及び図5に示すとおり、固定子ヨーク31は支持ロッド43に接着固定されることにより、固定子30を支持フレーム40に固定する。
【0051】
一つの実施例において、図3図7及び図8に示すとおり、支持フレーム40の支持ロッド43に溝431が開設され、溝431は該支持ロッド43の固定子ヨーク31に近接する一面に位置し、すなわち溝431は支持ロッド43の回転軸21の径方向に沿う外側面に位置し、溝431は該支持ロッド43の長手方向に沿って延設される。支持ロッド43に溝431が設置され、固定子ヨーク31を支持ロッド43に接着する時、溝431に接着剤を充填することができ、固定子ヨーク31と支持ロッド43との良好な接着固定を保証する。当然のことながら、溝431はさらに余分な接着剤を収容することができ、接着剤がステータ30の端部から溢れ出すか又は滲み出すことを防止し、他の部品に影響を与えることを回避し、さらに回転電機10の信頼性に影響を与えかつ回転電機10の気流騒音を悪化させることを回避する。また、該回転電機10がファン100に適用される場合、固定子ヨーク31と支持ロッド43との間に溢れた接着剤はさらに空気の流路に影響を与え、空気の流れを阻害し乱流を生成し、それによりファン100の性能、効率及び悪化騒音に影響を与える。支持ロッド43に溝431を設置して余分な接着剤を収容し、空気の流れを阻害することを効果的に回避しかつ乱流の発生を低減して、ファン100の性能を保証し、ファン100の効率を向上させかつ運行の騒音を低減することができる。
【0052】
一つの実施例において、図3及び図7に示すとおり、各支持ロッド43にいずれも溝431を設置することができ、即ち接着剤を使用して各支持ロッド43と固定子ヨーク31をよりよく接着固定することができ、固定子30と支持フレーム40との接続強度を保証し、さらに各支持ロッド43での接着剤が固定子30の端部から溢れ出すか又は滲み出すことをよく防止することができ、他の部品に影響を与えることを回避し、さらに回転電機10の信頼性に影響を与えかつ回転電機10の気流騒音を悪化させることを回避する。いくつかの実施例において、一つの支持ロッド43又はいくつかの支持ロッド43に溝431を設置することができる。
【0053】
一つの実施例において、図5に示すとおり、支持ロッド43上の溝431の長さL2は該溝431の回転軸21の軸方向に沿う長さを指す。固定子ヨーク31の軸方向の長さL1は固定子ヨーク31の回転軸21の軸方向に沿う長さを指定し、支持ロッド43上の溝431の長さL2は固定子ヨーク31の軸方向の長さL1より小さく、すなわちL2<L1であり、接着剤が固定子30の端部から溢れ出すことをよりよく回避することができ、それにより回転電機10の性能及び信頼性を保証し、騒音の悪化を回避する準備がある。
【0054】
一つの実施例において、図7に示すとおり、支持フレーム40は射出成形又はダイカスト成形プロセスを採用して一体成形することができ、それにより支持フレーム40の良好な強度を保証し、かつ第1の軸受台41と第2の軸受台42の同軸度を効果的に保証し、組立回数を簡略化し、組立の累積公差を低減することができる。かつ支持フレーム40と回転子20との間の同軸度を向上させることができ、回転子20が支持フレーム40において柔軟で、安定して回転することを保証し、かつ固定子30の組立精度を向上させることができ、固定子30と回転子20との間の電磁エアギャップを保証することに役立つ。
【0055】
一つの実施例において、図5図8及び図9に示すとおり、第1の軸受台41に軟質ガスケット50が取り付けられ、第1の軸受23は軟質ガスケット50内に支持される。第1の軸受台41に軟質ガスケット50が設置され、軟質ガスケット50は第1の軸受23を支持し、回転電機10の負荷、例えば羽根車61、砥石、ブレード等により生成された任意方向の径方向力を吸収することができ、第1の軸受23の受力を改善し、第1の軸受23の耐用年数を延長し、かつ振動を低減し、回転軸21の安定的に良好な回転を保証する。かつ軟質ガスケット50により第1の軸受23を支持することにより、軟質ガスケット50と第1の軸受23との間に一定の結合力を有することができ、それにより回転電機10は一定の軸方向力を受け、負荷による回転軸21の軸方向に沿う作用力を効果的に吸収することができる。かつ軟質ガスケット50の良好な弾性作用により、回転子20が高速で回転する時、さらに第1の軸受23の内輪と外輪の相対位置を調整することができ、かつ一定の自己適応調心作用を有し、回転電機10の運転の安定性及び信頼性を保証することができる。
【0056】
一つの実施例において、軟質ガスケット50を環状に設置することができ、軟質ガスケット50を第1の軸受23と第1の軸受台41との間に設置することにより、軟質ガスケット50と第1の軸受23をよりよく押し広げて結合し、軟質ガスケット50と第1の軸受23との間に一定の結合力を有し、かつ径方向に沿う弾力を提供することにより、第1の軸受23の軸方向及び径方向の受力をよりよく改善し、第1の軸受23の耐用年数を延長し、回転電機10の運転の安定性及び信頼性を保証する。
【0057】
一つの実施例において、図8図9及び図10に示すとおり、第1の軸受台41の径方向の内表面に複数の収容溝411が設置され、隣接する二つの収容溝411が間隔を隔てて設置され、軟質ガスケット50は複数の軟質円弧状弁51を含み、複数の軟質円弧状弁51はそれぞれ複数の収容溝411内に配置され、すなわち各収容溝411内に軟質円弧状弁51が取り付けられ、各軟質円弧状弁51の内径d5は第1の軸受台41の内径d1より小さく、それにより軟質円弧状弁51は第1の軸受23に弾性的に当接し、かつ各軟質円弧状弁51と第1の軸受23との間に一定の結合力を有し、それにより第1の軸受23の軸方向及び径方向の受力を改善し、第1の軸受23の耐用年数を延長し、回転電機10の動作の安定性及び信頼性を保証する。かつ該構造はさらに第1の軸受台41における隣接する二つの収容溝411の間の領域を第1の軸受23と良好に接続することができ、それにより第1の軸受23を第1の軸受台41により安定的に取り付ける。
【0058】
一つの実施例において、複数の収容溝411は第1の軸受台41内に均一に設置されることにより、第1の軸受23の周方向の応力を均一にすることができる。
【0059】
一つの実施例において、図8及び図9に示すとおり、各収容溝411は軸方向に沿って第1の軸受台41を貫通することにより、軟質円弧状弁51の取付固定を容易にし、同時に第1の軸受台41の加工製造を容易にし、加工の精度を保証し、かつ各軟質円弧状弁51が第1の軸受23をよりよく部分的に包むことができ、各軟質円弧状弁51と第1の軸受23をよりよく結合させる。いくつかの実施例において、各収容溝411を第1の軸受台41の径方向の内表面の中部位置に位置させることにより、各軟質円弧状弁51をよりよく位置決めすることができる。
【0060】
一つの実施例において、図8及び図10に示すとおり、各軟質円弧状弁51の両側にそれぞれリブ52が設置され、各リブ52が該軟質円弧状弁51の径方向に沿って外向きに延伸して設置されると、軟質円弧状弁51を取り付ける時、軟質円弧状弁51の両側のリブ52をそれぞれ第1の軸受台41の軸方向の両端面に貼り付けることができ、それにより軟質円弧状弁51が第1の軸受台41の軸方向に沿ってスライドするか又は脱落することを防止する。当然のことながら、一つの実施例において、各軟質円弧状弁51の一側のみにリブ52を設置することにより、軟質円弧状弁51の一側を位置決めすることができる。合せて図5に示すとおり、例えば、いくつかの応用において、負荷の回転電機10に対する作用力は第1の軸受台41から永久磁石22に向かう方向に作用すると、軟質円弧状弁51の第2の軸受台42から離れる一側のみにリブ52を設置することができ、軟質円弧状弁51が第1の軸受台41の軸方向に沿ってスライドするか又は脱落することを防止する。いくつかの応用において、負荷の回転電機10に対する作用力は第1の軸受台41から永久磁石22から離れる方向に作用すると、軟質円弧状弁51の第2の軸受台42に近接する一側のみにリブ52を設置することができ、軟質円弧状弁51が第1の軸受台41の軸方向に沿ってスライドするか又は脱落することを防止する。
【0061】
一つの実施例において、図10に示すとおり、軟質円弧状弁51の一側の複数のリブ52は環状に接続され、それにより各軟質円弧状弁51を接続し、各軟質円弧状弁51を第1の軸受台41内の各収容溝411に取り付けやすい。
【0062】
一つの実施例において、図10に示すとおり、各軟質円弧状弁51の両側にいずれもリブ52が設けられる場合、軟質円弧状弁51の一側の複数のリブ52を環状に接続することができ、すなわち軟質ガスケット50の一側のリブ52aは環状の全体を呈し、軟質ガスケット50の他側のリブ52bは間隔を隔てた複数の弁構造であり、それにより各軟質円弧状弁51を接続して支持することができるだけでなく、各軟質円弧状弁51を第1の軸受台41内の収容溝411内に配置しやすい。一つの実施例において、図11に示すとおり、各軟質円弧状弁51の両側にいずれもリブ52が設けられる場合、軟質円弧状弁51の両側の複数のリブ52をそれぞれ環状に接続してもよく、すなわち軟質円弧状弁51の各側の複数のリブ52をそれぞれ環状に接続して、各軟質円弧状弁51をよりよく接続して支持する。さらにいくつかの実施例において、各軟質円弧状弁51の一側のみにリブ52が設けられる場合、軟質円弧状弁51の該側の複数のリブ52を環状に接続することができる。
【0063】
一つの実施例において、軟質ガスケット50はゴム材料又は熱可塑性エラストマー材料等の硬度が低い材料で製造されてもよく、それにより軟質ガスケット50の良好な弾性を保証する。
【0064】
一つの実施例において、図2及び図5に示すとおり、回転軸21は出力端211を有し、出力端211は負荷を接続するために用いられ、第1の軸受23及び第1の軸受台41は回転軸21の出力端211に位置し、すなわち第1の軸受23及び第1の軸受台41は回転軸21の負荷に近接する一端に位置する。本実施例において、第1の軸受23及び第1の軸受台41は回転軸21の羽根車61に近接する一端に位置する。回転軸21が回転する時、第1の軸受台41内の軟質ガスケット50は回転軸21の軸方向及び径方向に沿う作用力をより効果的に吸収することができ、回転電機10の動作の安定性及び信頼性を保証する。
【0065】
本願の実施例の回転電機10は、まず回転軸21、永久磁石22、第1の軸受23及び第2の軸受24を回転子20全体に組み立て、次に回転子20に対して動バランス校正を行い、回転子20全体の柔軟性を保証し、回転子20全体の組立の累積公差を小さくすることができる。さらに回転子20全体を支持フレーム40の一端から挿入しかつ支持フレーム40内に取り付け、かつ回転子20と支持フレーム40で形成された組立構造を調整し、回転軸21の安定的な回転を保証し、組立の累積公差を低減することができる。さらに固定子30の支持フレーム40から第2の軸受台42に近接する一端を支持フレーム40に外嵌することにより、固定子ヨーク31の内側面が支持フレーム40に固定される。それにより回転電機10を回転子20、固定子30及び支持フレーム40の三つの部分に分けることができ、該三つの部分を組み立て、部品を直接に全体と組み立てる工程を減少させ、組立の累積公差を低減し、回転子20、支持フレーム40上の第1の軸受台41、第2の軸受台42及び固定子歯32の内円孔の間の同軸度を効果的に向上させ、かつ固定子30と回転子20との間の電磁エアギャップを効果的に保証し、回転電機10の動作の信頼性及び安定性を保証することができる。
【0066】
本願の実施例の回転電機10は、バランスのよい高速動作を実現し、良好な耐用年数を保証することができる。本願の実施例の回転電機10は家電製品、例えばファン100に適用されてもよく、さらに電動砥石などの装置に適用されてもよい。本願の実施例のファン100は羽根車61の高速回転を保持することができ、ドライヤ、掃除機、圧縮機などの装置に適用することができる。
【0067】
以上は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願は様々な修正及び変更が可能である。本願の精神及び原則内で、行われるいかなる修正、同等置換、改善等は、いずれも本願の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0068】
100-ファン、
10-回転電機、
20-回転子、21-回転軸、211-出力端、212-誘導端、22-永久磁石、23-第1の軸受、24-第2の軸受、25-バランスリング、26-誘導磁気リング、
30-固定子、31-固定子ヨーク、311-位置決め突起、312-位置決め溝、32-固定子歯、33-コイル、
40-支持フレーム、41-第1の軸受台、411-収容溝、42-第2の軸受台、43-支持ロッド、431-溝、44-間隔空間、
50-軟質ガスケット、51-軟質円弧状弁、52-リブ、
61-インペラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11