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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】揮発性物質を保管するためのリフィル
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/04 20060101AFI20230822BHJP
【FI】
B65D41/04 200
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021500851
(86)(22)【出願日】2019-06-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019037684
(87)【国際公開番号】W WO2020023129
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】16/045,165
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500106743
【氏名又は名称】エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】ピーパー、 グレゴリー ジー.
(72)【発明者】
【氏名】シュトロゼンバッハ、 ライアン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード、 ジェシ
(72)【発明者】
【氏名】マグガード、 リチャード ディー., ジュニア
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】実開平03-035055(JP,U)
【文献】米国特許第05489036(US,A)
【文献】特表2006-513100(JP,A)
【文献】特表2004-504937(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0093475(US,A1)
【文献】特開2015-009824(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 41/04
B65D 83/00
A61L 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
揮発性物質を分配するためのリフィルであって、
少なくとも1つの側壁によって画定された本体部と、前記本体部から延びるネック部であって、当該ネック部の上部に、内面、上面、及び外面によって画定されるリムを含むネック部と、を含むボトルと、
前記ボトル内に位置する第1端部及び前記ボトル外に延びる第2端部を有する吸液芯と、
前記ボトル内部に吸液芯を保持する、前記ボトルのネック部に固定されるプラグアセンブリと、
前記ボトルのネック部に結合されたキャップとを含み、
前記キャップの底面は停止部とフランジとを含み、前記フランジは外側に偏向が可能であり、前記停止部及び前記フランジは前記リフィルが組み立てられた構成にあるときに、前記プラグアセンブリと共にシールを形成し、
前記停止部の底表面は、前記底表面が前記プラグアセンブリに接触したときに、前記フランジがさらに偏向することを阻止する、
リフィル。
【請求項2】
前記プラグアセンブリは、内壁と中間壁とを含む、請求項1に記載のリフィル。
【請求項3】
前記内壁は、下壁を介して前記中間壁に接合され、上壁は、斜め壁に結合するために前記中間壁から外側に延びる、請求項2に記載のリフィル。
【請求項4】
前記キャップが前記ボトルのネック部と結合されるときに、前記キャップのフランジは、前記斜め壁と接触する、請求項3に記載のリフィル。
【請求項5】
前記斜め壁は、外壁と接合し、前記プラグアセンブリの前記内壁、前記中間壁、前記外壁は、互いに対して実質的に平行である、請求項3に記載のリフィル。
【請求項6】
前記斜め壁は、前記上壁によって画定される平面から約45度オフセットして傾いている、請求項3に記載のリフィル。
【請求項7】
前記キャップは、前記ボトルのネック部とねじ結合される、請求項1に記載のリフィル。
【請求項8】
前記フランジは、前記吸液芯から離れた第1距離に配置され、前記停止部は、前記吸液芯から離れた第2距離に配置され、前記第1距離は、前記第2距離よりも大きい、請求項1に記載のリフィル。
【請求項9】
少なくとも1つの芳香油を含む揮発性物質が前記ボトルの前記本体部内に配置される、請求項1に記載のリフィル。
【請求項10】
第1環状突出部は、前記ネック部に沿ったねじ山と前記リムの上面との間でリムの外面に沿って配置され、前記第1環状突出部は、前記リフィルの前記ネック部に前記プラグアセンブリを固定するために前記プラグアセンブリ上の第2環状突出部と相互に作用するように構成された、請求項1に記載のリフィル。
【請求項11】
揮発性物質を分配するためのリフィルであって、
少なくとも1つの側壁によって画定された本体部と、少なくとも1つの側壁から延びるネック部であって、当該ネック部の上端に、当該ネック部の少なくとも一部を囲むねじ山、及び内面、外面、及び内面と外面の間に延びる上面によって画定されたリムを含むネック部と、を含むボトルと、
前記ネック部によって形成され、縦軸を画定するチャネルと、
前記チャネル内に配置され、前記ボトル内に配置された第1端部及び前記ボトル外に延びる第2端部を有する吸液芯と、
前記ボトル内の前記吸液芯を保持し、前記ボトルの前記ネック部に結合されるプラグアセンブリと、
前記ボトルに取り付けられるキャップであって、当該キャップの底面から垂下するフランジ及び停止部を含むキャップと、
を含み、
前記キャップが前記ボトルに取り付けられたときに、前記フランジは、前記プラグアセンブリの第1壁に力を加えて外側に偏向し、
前記停止部の底表面は、前記底表面が前記プラグアセンブリに接触したときに、前記フランジがさらに偏向することを阻止する、
リフィル。
【請求項12】
前記プラグアセンブリは、前記チャネル内に間隔を置いて配置された第2壁及び第3壁、第2及び第3の間隔を置いた壁の下端を接合する第4壁、及び前記第2壁の上端を前記第1壁と接合する第5壁をさらに含む、請求項11に記載のリフィル。
【請求項13】
前記第1壁は、前記プラグアセンブリの前記第5壁によって画定される平面から約30度から約60度の間で角度が付けられている、請求項12に記載のリフィル。
【請求項14】
第6壁は、前記第1壁の下端から延び、前記第6壁は、前記第2壁に対して平行である、請求項13に記載のリフィル。
【請求項15】
第1環状突出部は、前記ねじ山と前記リムの上面との間で前記リムの外面に沿って配置される、請求項11に記載のリフィル。
【請求項16】
第2環状突出部が前記プラグアセンブリに沿って配置され、
前記第2環状突出部は、前記第1環状突出部の上にスナップ留めして、前記リフィルの前記ネック部上に前記プラグアセンブリを保持する、請求項15に記載のリフィル。
【請求項17】
前記リムの内面は、前記縦軸から2度から8度の間のオフセットした角度で先細になっている、請求項11に記載のリフィル。
【請求項18】
前記ボトルは、ポリエチレンテレフタレートを含み、前記プラグアセンブリは、ポリプロピレンを含み、前記キャップは、ポリプロピレンを含む、請求項11に記載のリフィル。
【請求項19】
前記第1壁は、前記縦軸から約30度から約60度の間のオフセットした角度に傾いている、請求項11に記載のリフィル。
【請求項20】
前記第1壁は、前記リムの外側肩部と直接接触してシース-ネック間シールを形成する、請求項19に記載のリフィル。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
様々な揮発性物質分配装置が従来技術で知られており、一般にディスペンサ及びその中に配置された1つ以上の揮発性物質を有する1つ以上のリフィルを含む。揮発性物質分配装置に使用される典型的な揮発性物質分配機構は、リフィルから揮発性物質の放出を助ける加熱装置及び/又はファンを含む。
【0002】
ディスペンサのためのリフィルは、一般に、ボトルと、ボトルのネック部の口部に挿入されるプラグ又は吸液芯ホルダと、プラグによって保持される吸液芯(wick)とを含み、吸液芯は、揮発性物質と接触する第1端部とボトルの外に延びる第2端部とを有する。揮発性物質は、毛細管現象によってボトルから吸液芯の第1端部を通って吸液芯の最終端に移動する。リフィルの口部を画定する表面は、ボトル自体に使用されている材料の類型に応じて様々な形状を有する。さらに、このようなボトルに使用される材料の種類は様々であり得る。
【0003】
一部のボトルはガラス製であり、一部のボトルはメタロセンポリプロピレン(mPP)やバレックス(Barex)樹脂などのプラスチック樹脂で作られる。芳香油の供給空間では、透明なポリマーが、特に温度の上昇及び/又はボトル応力にさらされたときに、口部を囲むリフィルのネック部に沿って応力亀裂が発生することが明らかになった。応力亀裂の一部は、応力亀裂剤、即ち芳香油及び/又は溶剤からの選択的吸収によるものと考えられているが、応力亀裂の一部は、プラグと吸液芯が挿入された後、及びキャップがリフィルに取り付けられた後にボトルが受けるフープ応力又は円周方向応力による可能性がある。このような応力亀裂剤は、微小降伏又は応力膨張の区域の形成を引き起こし、ボトルを形成するポリマーの降伏強度を低下させると考えられている。ポリマーの降伏強度の低下は、亀裂の発生及び破壊を引き起こす可能性があり、これは、プラグ及び/又は吸液芯の挿入、及び/又はキャップの取り付け後に悪化する可能性がある。
【0004】
ポリマーを含む典型的なリフィルボトルの応力亀裂の多くは、ボトルのネック部、例えば口部近くに形成される。応力亀裂は、典型的にリフィルボトルの一部に対する応力の結果である。吸液芯ホルダによるネック部の締め付けにより、ネック部の最上部に沿って多くの応力が発生する。多くの場合、応力亀裂は、シール表面から生じて、ネック部の中間部分に伝播する。リフィルボトルは、その中に保持された液体を保持しなければならないため、プラグとボトルとの間に液体シールを維持し、また、ボトルのネック部に隣接して伝播する応力亀裂を低減することが好ましい。従って、通常のシール圧力を維持しながら、ボトルのネック部縁部において発生するプラグ組み立て引張フープ応力を最小化することが好ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様によれば、揮発性物質を分配するためのリフィルは、少なくとも1つの側壁によって画定された本体部、及び本体部から延びるネック部を有するボトルを含み、ネック部はその上部にリムを含み、リムは、内面、上面、及び外面によって画定される。リフィルは、ボトル内に位置する第1端部及びボトル外に延びる第2端部を有する吸液芯と、ボトル内部に吸液芯を保持するボトルのネック部に固定されたプラグアセンブと、ボトルのネック部に結合されたキャップとをさらに含む。キャップの底面は、リフィルが組み立てられた構成にあるときに、プラグアセンブリと共にシールを形成するフランジと停止部で構成される。
【0006】
また別の態様によれば、揮発性物質を分配するためのリフィルは、少なくとも1つの側壁によって画定された本体部、及び少なくとも1つの側壁から延びるネック部を有するボトルを含み、ネック部はネック部の少なくとも一部を囲むねじ山、及びネック部の上端にあるリムを含み、リムは、内面、外面、及び内面と外面の間に延びる上面によって画定される。チャネルは、ネック部によって形成され、縦軸は、チャネルによって画定される。リフィルは、ボトル内に配置された第1端部及びボトル外に延びる第2端部を有する吸液芯をさらに含み、吸液芯は、チャネル内に配置される。リフィルはまた、ボトルのネック部に結合されるプラグアセンブリと、ボトルに取り付けられるキャップとを含み、プラグアセンブリは、ボトル内の吸液芯を保持し、キャップは、キャップの底面から垂下するフランジと停止部とを含む。キャップがボトルに取り付けられている場合、フランジは、プラグアセンブリの第1壁に力を加える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示のいくつかの様態によるリフィルの正面、上面斜視図である。
図2図1の線2-2に概ね沿った断面図である。
図3】吸液芯のない部分的に分解された構成における図2のリフィルの部分断面図である。
図4図2のリフィルの別の部分断面図である。
図5図1のリフィルのボトルの正面、上部、及び側面の等角図である。
図6図5のボトルの正面図である。
図7図6の線6-6に概ね沿った断面図である。
図8図7のボトルのネック部又は縁部の部分断面図である。
図9】本開示のいくつかの態様による、別のリフィルの正面、上面斜視図である。
図10図9の線10-10に概ね沿った断面図である。
図11】吸液芯のない分解又は解体された構成における図10のリフィルの部分断面図である。
図12】吸液芯のない組み立てられた構成における図10のリフィルの別の部分断面図である。
図13図10のリフィルの詳細な部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、揮発性物質を気化及び分配することができる揮発性物質ディスペンサ用のリフィルに関する。本明細書に開示された装置は、多くの異なる形態で具現化され得るが、本開示に記載される実施形態は、本明細書で記載された原理の例示に過ぎないと考えるべきであり、本開示は、例示の実施形態に制限されることを意図しないいくつかの特定の実施形態が本明細書で議論される。本開示を通して、「約」及び「およそ」という用語は、各用語が先行する数のプラス又はマイナス5%を意味する。
【0009】
本明細書における用語「揮発性物質」の使用は、消費者が揮発性物質を保持する1つ以上のリフィル及び/又は1つ以上のリフィルを保持するディスペンサを囲む領域に放出することを望む任意の揮発性物質を指す。実例として、揮発性物質の種類は、例えば、洗浄剤、殺虫剤、昆虫忌避剤、防虫剤、かび又はかび抑制剤、芳香剤、消毒剤、空気清浄機、アロマテラピーの香り、防腐剤、ポジティブ芳香剤揮発性物質、空気清浄剤、消臭剤など、及び/又はこれらを組み合わせることができる。例えば、芳香剤及び/又は防腐剤などの添加剤が揮発性物質に含まれてもよい。
【0010】
図1図3は、一般にリフィル20内に配置された揮発性物質を周囲の環境に能動的又は受動的に発散させることができる揮発性物質ディスペンサ(図示せず)で使用するためのリフィル20を示す。いくつかの実施形態では、リフィル20は、揮発性物質ディスペンサ内に挿入及び保持することができる。ここで、図1を参照すると、リフィル20は、一般に揮発性物質を保持するボトル30を含み、円筒状のネック部32は、ボトル30から上方に延びている。ボトル30は、ガラス、ポリマー、又は他の適切な材料又は材料(複数)から形成されてもよい。ボトル30のネック部32に固定されたキャップ34が示されている。キャップ34は、一般に固定部36とカバー部38とを含む。固定部36は、例えば、ボトル30のネック部32にキャップ34を固定するのに使用され得る内面に沿ってねじ山を含んでもよい。固定部36とカバー部38は、接合部40で接合される。
【0011】
図2を参照すると、リフィル20の正面断面図が示されている。図2に示すように、リフィル20は、リフィル20のネック部32内に配置され、それに取り付けられるプラグアセンブリ50をさらに含む。プラグアセンブリ50は、一般にシース52とベース54とを含む。プラグアセンブリ50は、ボトル30内の中心に吸液芯56を保持し、ボトル30から揮発性物質60の漏れを防ぐ。吸液芯56の下部58は、ボトル30内に配置された揮発性物質60と流体連通する。吸液芯56は、キャップ34が除去されたときに、その上部62が周囲の環境に露出するようにネック部32を通って上方に延びる。
【0012】
プラグアセンブリ50のシース52は、ボトル30の口部70から上方に延び、吸液芯56の一部を囲んでいる。吸液芯56は、例えば(多孔性材料の)典型的な吸液芯、浸漬管、中空管、及び重力供給表面又は構成要素、又は他の任意の適切な運搬機構などの任意の類型の運搬機構であってもよい。
【0013】
図2に示すように、ボトル30は、底壁80及び少なくとも1つの側壁82をさらに含む。底壁80は、ほぼ凹状であるように示されているが、底壁80は、平面であってもよく、任意の他の適切な構成を有してもよい。図2に示すように、側壁82は、リフィル20が組み立てられると、底壁80から上方に延び、吸液芯56を通って延びる縦軸86から外側に曲がる。側壁82は、ボトル30のネック部32で終結する。リフィル20の組み立て中に、吸液芯56及びシース52は、リフィル20のネック部32によって画定されたチャネル88内に挿入される。
【0014】
図5を参照すると、ボトル30の側壁82は、前面及び後面162、164と、前面及び後面162、164を接合する第1及び第2側面166、168とを含む。前面162は、概して曲がった中心部分を有し、その側部及び底部で内側に湾曲している。後面164は、前面162の鏡像であってもよく、異なる構成を有してもよい。いくつかの実施形態において、後面164は一般に平面である。いくつかの実施形態では、突出部又はデザイン要素170は、前面162から外側に延び、デザイン要素170は、ディスペンサ内にリフィル20を保持するように機能してもよい。本明細書に開示されたボトルは、特定の形状を有するものとして示されているが、本開示の原理は、任意の適切な形状のボトルを有するリフィルに適用され得る。
【0015】
ここで、図3及び図4を参照すると、第1ねじ山(thread)72は、ボトル30のネック部32上に配置され、その上にキャップ34を保持するのを助け、及び/又はリフィル20をディスペンサに又はディスペンサ内に保持するのを助ける。キャップ34は、その内部表面に第1ねじ山72に対応して、それを受け入れるように動作可能な第2ねじ山104を含む。第1ねじ山72及び第2ねじ山104は、ボトル30上にキャップ34を保持し得る、固定機構を含む。他の実施形態では、ボトル30上にキャップ34を保持するために、他の固定機構が利用されてもよい。第1及び/又は第2ねじ山72、104は、単一の連続するねじ山、二重のねじ山、又は異なるタイプのマルチスタートねじ山を含み得る。第1及び/又は第2ねじ山72、104は、代替的に不連続であってもよい。
【0016】
図3を再び参照すると、環状リム110は、第1ねじ山72上のネック部32の上端112に配置される。リム110は、内部表面114、上面116、及び外表面118によって画定され、これらについては、以下でより詳細に説明する。第1環状突出部120は、リム110の外表面118と第1ねじ山72との間でネック部32から外側に延びている。いくつかの実施形態では、第1環状突出部120は、プラグアセンブリ50を保持するように含まれ、図3及び図4に示すように、ロック機構122を含んでもよい。ロック機構122は、第1環状突出部120の上にスナップ留めする第2環状突出部124を含んでもよい。ボトル30のネック部32はまた、チャネル88を形成する内面130を含む。第1及び第2環状突出部120、124は、環状であるように説明されているが、第1及び第2環状突出部120、124は、別個の不連続な突出部であってもよい。
【0017】
引き続き図3を参照すると、プラグアセンブリ50のベース54がより詳細に示されている。ベース54は、内壁142、下壁144、及び中間壁146によって画定されたウェル140を含む。内壁142と中間壁146とは、実質的に平行である。下壁144は、内壁142を中間壁146と接合し、さらに内壁142及び中間壁146のそれぞれに対して実質的に垂直である。上壁148は、中間壁146と接合し、そこから外側に延びている。上壁148はまた、上壁148に実質的に垂直な外壁152に連結されている。第2環状突出部124は、外壁152の内面154に沿って配置されている。いくつかの実施形態では、内壁142、中間壁146、及び外壁152は、互いに実質的に平行である。いくつかの実施形態では、内壁142と底壁80、下壁144と中間壁146、中間壁146と上壁148、及び上壁148と外壁152との間の接合部156は丸くなっている。別の壁又は部分に対して実質的に平行なものとして本明細書で画定された任意の壁又は部分は、第1の壁又は部分によって画定された軸から最大10度オフセットすることができる。
【0018】
図3及び図4を再び参照すると、キャップ34は、プラグアセンブリ50のウェル140内に延びるシールスカート160を含む。シールスカート160は、プラグアセンブリ50の下壁144と当接するような寸法とすることができ、それによってその間にシールを形成する。シールスカート160はまた、中間壁146の下部150に対して圧力又は応力を提供するようなサイズ及び位置とすることができ、それによりボトル30のネック部32のリム110に沿った応力を緩和することができる。シールスカート160は、追加的又は代替的に、中間壁146の中間部分151、即ち下部150の上の部分に対して圧力又は応力を提供するようなサイズ及び位置とすることができる。シールスカート160には、ボトル30のネック部32の上部からの応力を緩和又は変位させるのを助けることができる1つ以上の特徴が取り付けられるか、そこから延長し得る。
【0019】
図4に示すように、プラグアセンブリ50はボトル30に固定され、キャップ34はプラグアセンブリ50に固定される。シールスカート160は、ウェル140内に配置され、中間壁146の中間部分151に当接する。キャップ34の形状により、シールスカート160は中間壁146に対して圧力を加える。シールスカート160と中間壁146の中間部分151との間に第1シールが形成され、これを「シース-キャップ間」シールと呼ぶ。ネック部32の中間壁146と内壁130との間に第2シールが形成され、これを「シース-ネック間」シールと呼ぶ。シース-キャップ間シール及びシース-ネック間シールは、キャップ34がボトル30に固定されたとき、及びプラグアセンブリ50がボトルに固定されたときに、それぞれ揮発性物質がリフィル20から漏れるのを防ぐ。このように、シース-キャップ間シール及びシース-ネック間シールのそれぞれは、気密シールであってもよい。
【0020】
図7及び図8を参照して、ボトル30のリム110の構成をより詳細に説明する。図8を具体的に参照すると、ボトル30のネック部32への歪みを減らし、それによって発生し得る応力亀裂を低減するために、リム110の内部表面114は角度を付けて示されており、即ち内部表面114は面取り面200である。図7及び図8に示した実施形態において、面取り面200は、縦軸86から測定して約6度の面取り角θを有する。しかし、面取り面200は、約1度から約10度の間、又は約2度から9度の間、又は約3度から約8度の間、又は約4度から約7度の間、又は約6度の面取り角θを有してもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、リム110の内面130の単一部分又は複数の個別の部分のみが面取り面200を形成する。いくつかの実施形態では、内面130の全体が面取り面200を形成する。いくつかの実施形態では、面取り面200は、図8に示すように、第1ねじ山72の最上部の範囲又はそれより上で始まるが、代替的に、面取り面200は、第1ねじ山72の最上部の範囲より下で始まり得る。
【0022】
図8を続けて参照すると、リム110の内面130は、面取り面200と、頂点206で面取り面200と接合する傾斜面204とによって部分的に画定される。傾斜面204は、縦軸86から約45度の角度βを有し得る。いくつかの実施形態では、傾斜面204の角度βは約20度から約70度の間、又は約30度から約60度の間、又は約40度から約50度の間である。傾斜面204は、リム110の上面116で終結する。上面116は、縦軸86に対してほぼ垂直である。
【0023】
面取り面200の利点について説明する。既存のリフィルテストによって、ボトルネック部で大きな応力が測定された。また、既存のリフィルの組み立て中に、高い応力点は干渉の強い位置で生成されることが測定され、これは上述のようにシース-キャップ間シール及びシース-ネック間シールのそれぞれにあると判断された。面取り面200を含むことにより、リフィル20の組み立て中及び組立後に発生する応力によって引き起こされる応力亀裂が低減することを見出した。
【0024】
実験的試験を介して、シース52がネック部32内に挿入して保持された後、約4度から約7度の面取り面200がボトル30のネック部32のフープ応力を大幅に低減することにより、組み立て中及び/又はボトル30が芳香油にさらされたときにボトルのネック部32内で応力亀裂を低減又は防止できることが確認された。シース-ネック間シールのための2度の面取りを有するボトルの最初の設計からの圧縮シールの減少によって、応力が8%減少し、シース-キャップ間シールの応力は6.7%減少した。5度の面取り設計では、シース-ネック間シールによって、応力が9%減少し、シース-キャップ間シールによって、応力が20%減少した。面取り面200を含むことにより、亀裂が一般的に起きる/生じるボトルネック部の先端から干渉の強い位置を遠ざけるように、干渉の強い位置がボトルネック内の下方に移動することがわかった。
【0025】
別の試験では、6度の面取りをしたリフィル(「面取りリフィル」)の組み立て中に発生したシール圧力及び引張フープ応力を、面取りなしで既存のmPPベースのリフィル(「既存のリフィル」)で発生した引張フープ応力と比較した。試験中、面取りされたリフィル及び既存のリフィルには、室温でそれぞれ同じ芳香剤が充填され、それぞれトルクレンチを使用して組み立てられた。面取りされたリフィルと既存のリフィルの両方を、ボトルシース及びシースキャップの接触面が濡れるように素早く反転した。mPPベースのリフィルは、関連する全ての側面(即ち、ボトルのネック部)で、6度の面取りリフィルと同一である。面取りされたリフィルのシールは、既存のリフィルのシールよりも優れていることが明らかになった。
【0026】
既存のリフィルの場合、シース-ネック間の最大シール圧力は1419psiであり、シース-キャップ間のシール圧力は427から540psiであった。面取りされたリフィルの場合、シース-ネック間のシール圧力は1434psiであることが分かり、シース-キャップ間のシール圧力は520から726psiであることが分かった。面取りされたリフィル及び既存のリフィルの両方が、同様のシース-ボトル間の圧縮シール圧力を生成する一方で、面取りされたリフィルは、ネック部の典型的な引張フープ応力を保持することが明らかになった。
【0027】
圧縮シールを保持することは、運送及び使用中に芳香剤がボトル内に残るようにするために重要である。上記の実施形態は、ボトル縁部の内部表面に沿って面取り面、及び/又はキャップの底面に沿ってシールスカートなどの1つ以上の応力低減特性を有するリフィルの構成を含むものとして説明されたが、次に代替的な応力低減特性について説明する。
【0028】
上記のような特性中の任意の特性は、以下に説明する実施形態に関して説明される応力低減特性と共に又はそれに加えて使用することができる。次に図9図13を参照すると、リフィル320内に配置された揮発性物質を周囲の環境に能動的に又は受動的に放出することができる揮発性物質ディスペンサ(図示せず)と共に使用するためのリフィル320が示されている。リフィル20に関して上述したように、リフィル320は、揮発性物質ディスペンサに挿入及び保持することができる。図9を参照すると、リフィル320は、一般に揮発性物質を保持するボトル330を含み、円筒状のネック部332は、ボトル330から上方に延びている。ボトル330は、上述したボトル30と類似又は同一であってもよく、ボトル330は別の形態を有してもよい。
【0029】
ボトル330は、ガラス、ポリマー、又は他の適切な材料又は材料(複数)から形成されてもよい。ボトル330のネック部332に固定されたキャップ334が示されている。キャップ334は、一般に固定部336とカバー部338とを含む。固定部336は、例えば、ボトル330のネック部332にキャップ334を固定するのに使用され得る内面に沿ってねじ山を含んでもよい。固定部336とカバー部338は、ジョイント340で接合される。ボトル330は、上記のボトル30と同一又は類似の側壁及び/又は底壁構成を有し得る。
【0030】
代替的に、ボトル330は、別の形態を有することができ、ボトル30に対して上述したものとは異なる特性を有し得る。いくつかの実施形態では、ボトル330は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含み、キャップ334は、ポリプロピレン(PP)を含み得る。ボトル330を含むPETは、約2200MPaから約3200MPaの間、又は約2500MPaから約2900Mpaの間、又は約2750MPaの弾性係数を有し得る。PETは、約60MPaから約100MPaの間、又は約70MPaから約90MPaの間、又は約80MPaの引張強度をさらに有し得る。PETは、約0.2から約0.6の間、又は約0.3から約0.5の間、又は約0.4のポアソン比をさらに有し得る。PETは、約220MPaから約330MPaの間、又は約240MPaから約310MPaの間、又は約275MPaの接線係数(tangent modulus)をさらに含み得る。
【0031】
ボトル330を含むPETは、約0.05から約0.4の間、又は約0.1から約0.3の間、又は約0.2の摩擦係数をさらに含み得る。キャップ334を含むPPは、約500MPaから約1800MPaの間、又は約800MPaから約1500Mpaの間、又は約1375MPaの弾性係数を有し得る。PPは、約20MPaから約70MPaの間、又は約30MPaから約50MPaの間、又は約35MPaの引張強度をさらに有し得る。PPは、約0.2から約0.6の間、又は約0.3から約0.5の間、又は約0.42のポアソン比をさらに有し得る。PPは、約90MPaから約180MPaの間、又は約110MPaから約160MPaの間、又は約140MPaの間の接線係数をさらに含み得る。
【0032】
キャップ334を含むPPは、約0.05から約0.4の間、又は約0.1から約0.3の間、又は約0.2の摩擦係数をさらに含み得る。図10を参照すると、リフィル320の正面断面図が示されている。ここに示すように、リフィル320は、リフィル320のネック部332内に配置され、それに結合されるプラグアセンブリ350をさらに含む。プラグアセンブリ350は、一般にシース352とベース354とを含む。プラグアセンブリ350は、ボトル330内の中央に吸液芯356を保持し、ボトル330から揮発性物質の漏れを防ぐ。吸液芯356は、上記のリフィル20の吸液芯56と同様の構成を有し得る。プラグアセンブリ350のシース352は、ボトル330の口部370から上方に延在し、吸液芯356の一部を囲む。吸液芯356は、例えば、典型的な吸液芯(多孔性材料)、浸漬管、中空管、及び重力供給表面又は構成要素、又は任意の他の適切な運搬機構などの任意の類型の運搬機構であってもよい。
【0033】
プラグアセンブリ350は、上記の同様の特性を有するポリプロピレンで構成してもよい。次に、図11図13を参照すると、第1ねじ山372は、ボトル330のネック部332上に配置され、キャップ334をその上に保持するのを助け、及び/又はディスペンサ内にリフィル320を保持するのを助ける。キャップ334は、第1ねじ山372に対応して受容するように作動可能なその内面に沿った第2ねじ山404を含む。第1ねじ山372及び第2ねじ山404は、ボトル330にキャップ334を保持することができる固定機構を備える。他の実施形態では、ボトル330上にキャップ334を保持するために、他の固定機構を使用してもよい。第1及び/又は第2ねじ山372、404は、一条ねじ(single start thread)、二条ねじ(double start thread)、又は他のタイプの多条ねじ(multi-start thread)を含んでもよい。あるいは、第1及び/又は第2ねじ山372、404は、不連続であってもよい。
【0034】
ボトル330が一条ねじを含む実施形態では、単一の「リッジ(ridge)」又はねじ山がネック部332の周囲を覆う。ネック部332の周りでキャップ334が完全に回転するたびに、キャップ334は、1つのリッジ又はねじ山の幅だけ軸方向に前進する。第1及び/又は第2ねじ山372、404が一条ねじを含む場合、第1ねじ山372及び第2ねじ山404のそれぞれは、通常、単一螺旋状の螺旋を含む。これらの実施形態では、ネック部332の片側に沿ったねじ山は、必ずねじ山のピッチの1/2、即ち、ねじ山の1つの頂部から上又は下の別のねじ山までの距離だけ、ネック部332の反対側に沿ってねじ山の下に垂直に配置される。
【0035】
ねじ山の高さのこのような違いは、以下でより詳細に議論されるように、ネック部でねじられたときに、キャップ334の傾斜を引き起こす可能性がある。図11及び図12を参照すると、それぞれ、部分的に分解又は解体された構成及び組み立てられた構成のリフィル320を示し、環状リム410は、第1ねじ山372上のネック部332の上端412に配置される。リム410は、内部表面414、上面416、及び外面418によって画定され、これらについては、以下でより詳細に説明する。
【0036】
第1環状突出部420は、リム410の外面418と第1ねじ山372との間のネック部332から外側に延びる。いくつかの実施形態では、第1環状突出部420は、プラグアセンブリ350を保持するために含まれ、図11図13に示すようにロック機構422を含み得る。ロック機構422は、第1環状突出部420の上にスナップ留めする第2環状突出部424を含み得る。ボトル330のネック部332はまた、チャネル388を形成する内面430を含む。第1及び第2環状突出部420、424は、環状と説明されているが、第1及び第2環状突出部420、424は、代替的に、第1及び第2環状突出部120、124の上記の代替的な構成と同様に、別の不連続な突出部であってもよい。
【0037】
さらに、図11及び図12を参照すると、プラグアセンブリ350のベース354がより詳細に示されている。ベース354は、第1又は内壁442、第2又は下壁444、及び第3又は中間壁446によって画定される、上記のウェル140と同様のウェル440を含む。内壁442と中間壁446は、実質的に平行である。下壁444は、内壁442を中間壁446と接合し、さらに、内壁442及び中間壁446のそれぞれに実質的に垂直である。第4壁又は上壁448は、中間壁446と接合し、そこから外側に延びる。上壁448は、上壁448から離れて下向き及び外側に延びる第5又は斜め壁450と結合される。斜め壁450は、上壁448に実質的に垂直であり、内壁442及び中間壁446と実質的に平行である第6壁又は外壁452と接合される。斜め壁450は、上壁448によって画定される平面から、約20度から約70度、又は約30度から約60度、又は約45度だけオフセットされた角度で延びることができる。
【0038】
図11及び図12を続けて参照すると、第2環状突出部424は、外壁452の内面454に沿って配置される。いくつかの実施形態では、内壁442、中間壁446、及び外壁452は、互いに実質的に平行である。別の壁又は部分に対して実質的に平行なものとして本明細書で画定された任意の壁又は部分は、第1壁又は部分によって画定された軸から最大10度オフセットすることができる。
【0039】
さらに、図11及び図12を参照すると、停止部又は環状ビード460、及びワイパー又は環状フランジ462は、キャップ334の下部464に沿って含まれる。環状フランジ462は、キャップ334とプラグアセンブリ350との間に圧縮シールを生成するために、偏向(又は溝付きに)できる。図11に示すように、プラグアセンブリ350がボトル330から分離して示されている場合、環状フランジ462は、一般に直線又は垂直の位置に配置される一方、ボトル330に組み立てられたプラグアセンブリ350を示す図12では、環状フランジ462は、偏向又は角度のある構成として示されている。必然的に、リフィルアセンブリ320の組立中に、プラグアセンブリ350がボトル330に組み立てられると、環状フランジ462は外側に偏向し、それにより、斜め壁450に沿って内向及び/又は下向きの力を加えることによって部分的にばねとして作用する。停止部460は、キャップ334がボトル330に結合されたときに環状フランジ462が過度に拡張するのを防ぐために、キャップ334の下部464に沿って含まれ得る。
【0040】
屈曲されたフランジ462の結果的として生じる位置エネルギー、並びにプラグアセンブリ350に対する環状フランジ462の配向は、プラグアセンブリ350の部分に沿った引張応力を実質的に低減することが明らかになった。具体的には、キャップ334の底面464に沿った環状フランジ462を含むことは、プラグアセンブリ350の外壁452に沿った引張応力を低減し、ボトル330のネック部332の上端412に沿った圧縮応力を低減することが明らかになった。キャップ334の底面464の周りに円周方向に環状フランジ462を含み、面取りされた壁450に接することにより、キャップ334とプラグアセンブリ350との間に実行可能な360度の圧縮シールを保持することを可能にする。これは、キャップ334が一条ねじを利用する場合に有利になり得、これは、キャップ334がボトル330と完全に結合されたときに、キャップ334がリム410の上面416によって画定される平面に対して完全に平行でない結果をもたらす可能性がある。
【0041】
事実上、一条ねじを使用すると、吸液芯356によって画定された軸に対してキャップを傾斜又はオフセットできる。ねじ山によるキャップ334の部分的な傾斜の結果として、環状フランジ462及び面取りされた壁450の境界面は、キャップ334の周りで円周方向に変化し得るため、環状フランジ462と面取りされた壁450を含むことは、使用され得るより広い範囲のねじ山を可能にすることが明らかになった。
【0042】
ここで、特に図12を参照すると、プラグアセンブリ350が組み立てられた構成で示されている場合、プラグアセンブリ350は、機械的スナップ干渉(snap interference)によってボトル330に対する安全な取り付けを提供するスナップ留め設計を利用することによって、ボトル330のネック部332と共に圧縮シールを形成する。スナップ干渉は、プラグアセンブリ350がない場合に、ボトル330のネック部332において、シースからボトルへの組み立て中に生成され得る引張フープ応力が低減された流体シールを生成する。斜め壁450を含むために、第2環状突出部424は、第1環状突出部420上でより容易にスナップ留めして、ボトル330のネック部332の外側肩部470に所望の圧縮荷重及び/又はシールを生成することができる。これは、ネック部332に大きな引張応力を付与せずにプラグアセンブリ350とボトル330との間に所望の圧縮シールをもたらす。
【0043】
さらに図12を参照すると、停止部460は、プラグアセンブリ350の上壁448に隣接して示され、フランジ462は、偏向した状態でプラグアセンブリ350の斜め壁450に隣接して示される。停止部460は、上記のように、キャップ334の過度な拡張を防ぐように作用して、流体密シールを生成することもできる一方、フランジ462は、プラグアセンブリ350に圧縮応力を誘発するように作用し、ボトル330のネック部332に圧縮応力を誘導してボトル330のネック部332内の応力亀裂を低減する。いくつかの実施形態にでは、停止部460は、リム410の真上に設けられる。いくつかの実施形態では、フランジ462は、停止部460よりも吸液芯から遠く離れて設けられる。いくつかの実施形態では、フランジ又は停止部などの追加の特性が停止部460及び/又はフランジ462に隣接して設けられ、追加の特性は、停止部460よりも吸液芯にさらに近くてもよく、停止部460とフランジ462との間に設けられてもよく、又はフランジ462よりも吸液芯にさらに遠くてもよい。
【0044】
図13に示すように、プラグアセンブリ350は、ボトル330に固定され、キャップ334は、プラグアセンブリ350に固定される。停止部460とプラグアセンブリ350及び/又はフランジ462とプラグアセンブリ350との間に第1シールが形成され、これを「シース-キャップ間」シールと呼ぶ。第2シールは、ネック部332の外側肩部470と斜め壁450との間(図13参照)、及び/又は上壁448とリム410の上面416との間、及び/又は中間壁446とネック部332の内壁430との間に形成され、これらのうち任意のものを「シース-ネック間」シールと呼ぶ。シース-キャップ間シール及びシース-ネック間シールは、キャップ334がボトル330に固定されるとき、及びプラグアセンブリ350がそれぞれボトルに固定されるときに揮発性物質がリフィル320から抜け出すのを防止する。このように、シース-キャップ間シール及びシース-ネック間シールのそれぞれは、気密シールであってもよい。
【0045】
本明細書に記述された任意の実施形態は、異なる実施形態に関連して開示された構造又は方法論のいずれかを含むように変更されてもよい。また、本開示は、具体的に示された類型の基板及び/又は支持構成要素の形状/サイズに制限されない。さらに、本明細書に開示された実施形態のいずれかの支持構成要素は、本明細書の開示と一致する様々な類型の基板と共に動作するように変更されてもよい。
【産業上利用の可能性】
【0046】
上記の説明を考慮すると、本開示に対する複数の変更は、当業者に明らかである。従って、この説明は、単なる例示と解釈されるべきであり、当業者が本明細書に開示された装置を作成及び使用し、それを実施できるようにする最良の形態を教示する目的で提示される。添付の特許請求の範囲内に含まれる全ての変更に対する排他的権利は留保される。
図1
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図8
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図11
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図13