(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】回転子ならびに回転子を備えた電動機
(51)【国際特許分類】
H02K 1/28 20060101AFI20230822BHJP
H02K 1/22 20060101ALI20230822BHJP
H02K 1/278 20220101ALI20230822BHJP
H02K 5/16 20060101ALI20230822BHJP
【FI】
H02K1/28 D
H02K1/22 A
H02K1/278
H02K5/16 A
(21)【出願番号】P 2019077682
(22)【出願日】2019-04-16
【審査請求日】2022-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100144211
【氏名又は名称】日比野 幸信
(72)【発明者】
【氏名】山田 雅樹
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 智則
(72)【発明者】
【氏名】松岡 忠雄
(72)【発明者】
【氏名】田邉 洋一
(72)【発明者】
【氏名】松井 庸佑
(72)【発明者】
【氏名】守屋 颯馬
(72)【発明者】
【氏名】パッタラワディー パーオブトン
【審査官】津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-023241(JP,A)
【文献】特開2018-108006(JP,A)
【文献】国際公開第2018/011979(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/28
H02K 1/22
H02K 1/27
H02K 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周側鉄心と、内周側鉄心と、前記外周側鉄心と前記内周側鉄心とを連結する絶縁性の連結部材とを備え、
前記連結部材には、環状に配置された複数の溝部が形成され、
前記外周側鉄心には、当該外周側鉄心の内周面から外径方向に凹む複数の内周側凹部が形成され、
前記内周側鉄心には、当該内周側鉄心の外周面から内径方向に凹む複数の外周側凹部が形成され、
前記連結部材は、外側環状部と、内側環状部と、前記外側環状部および前記内側環状部を連結する複数の放射状連結部とを有し、
前記溝部は、前記外周側鉄心の内周面よりも内径側となる位置であり、かつ、前記内周側鉄心の外周面よりも外径側である位置に配置され
、円周方向に隣り合う前記放射状連結部同士の間に配置され、
前記放射状連結部の少なくとも1つは、径方向において前記内周側凹部と前記外周側凹部と対応する位置に形成されている
回転子。
【請求項2】
外周側鉄心と、内周側鉄心と、前記外周側鉄心と前記内周側鉄心とを連結する絶縁性の連結部材とを備え、
前記連結部材には、環状に配置された複数の溝部が形成され、
前記外周側鉄心には、当該外周側鉄心の内周面から外径方向に凹む複数の内周側凹部が形成され、
前記内周側鉄心には、当該内周側鉄心の外周面から内径方向に凹む複数の外周側凹部が形成され、
前記溝部は、前記外周側鉄心の内周面よりも内径側となる位置であり、かつ、前記内周側鉄心の外周面よりも外径側である位置に配置され、
前記外周側鉄心と前記内周側鉄心とが径方向に最も近接する箇所は、前記外周側鉄心の内周面と前記内周側鉄心の外周面の間である
回転子。
【請求項3】
外周側鉄心と、内周側鉄心と、前記外周側鉄心と前記内周側鉄心とを連結する絶縁性の連結部材とを備え、
前記連結部材には、環状に配置された複数の溝部が形成され、
前記外周側鉄心には、当該外周側鉄心の内周面から外径方向に凹む複数の内周側凹部が形成され、
前記内周側鉄心には、当該内周側鉄心の外周面から内径方向に凹む複数の外周側凹部が形成され、
前記溝部は、前記外周側鉄心の内周面よりも内径側となる位置であり、かつ、前記内周側鉄心の外周面よりも外径側である位置に配置され
、
前記内周側凹部と軸方向で重なる位置には、前記外周側鉄心に対する前記連結部材の前記軸方向への抜け止めを行う第1抜止部が形成され、前記外周側凹部と軸方向で重なる位置には、前記内周側鉄心に対する前記連結部材の前記軸方向への抜け止めを行う第2抜止部が形成される
回転子。
【請求項4】
外周側鉄心と、内周側鉄心と、前記外周側鉄心と前記内周側鉄心とを連結する絶縁性の連結部材とを備え、
前記連結部材には、環状に配置された複数の溝部が形成され、
前記外周側鉄心には、当該外周側鉄心の内周面から外径方向に凹む複数の内周側凹部が形成され、
前記内周側鉄心には、当該内周側鉄心の外周面から内径方向に凹む複数の外周側凹部が形成され、
前記溝部は、前記外周側鉄心の内周面よりも内径側となる位置であり、かつ、前記内周側鉄心の外周面よりも外径側である位置に配置され
、
円周方向における前記外周側凹部の個数は、円周方向における前記内周側凹部の個数より多い
回転子。
【請求項5】
請求項
2~4のいずれか1項に記載の回転子であって、
前記連結部材は、外側環状部と、内側環状部と、前記外側環状部および前記内側環状部を連結する複数の放射状連結部とを有し、
前記溝部は、円周方向に隣り合う前記放射状連結部同士の間に配置される
回転子。
【請求項6】
請求項5に記載の回転子であって、
前記放射状連結部の少なくとも1つは、径方向において前記内周側凹部と前記外周側凹部と対応する位置に形成されている
回転子。
【請求項7】
請求項
1、5または6のいずれか1項に記載の回転子であって、
前記連結部材は、前記外周側鉄心および前記内周側鉄心の軸方向の両端面の一部を覆っており、
前記外側環状部、前記内側環状部および前記放射状連結部の前記軸方向のそれぞれの端面は、面一に形成される
回転子。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の回転子であって、
前記連結部材は、ポリプロピレン(PP)またはエチレンプロピレンゴム(EPDM)で形成される
回転子。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の回転子と、前記回転子の外径側に配置される固定子とを備える
電動機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁部材を有する回転子ならびにその回転子を備えた電動機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電動機には、回転磁界を発生させる固定子の内側に、永久磁石を有する回転子を回転可能に配置したインナーロータ型の永久磁石電動機が知られている。この永久磁石電動機は、例えば、空気調和機に搭載する送風ファンの回転駆動用として用いられる。
【0003】
この永久磁石電動機は、高周波スイッチングを行うPWM方式のインバータで駆動する場合に、軸受の内輪と外輪の間に電位差(軸電圧)を生じる。この軸電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に電流が流れて軸受に電食を発生させる。
【0004】
この軸受の電食を防止するために、回転子に絶縁部を設けることで、回転子のインピーダンス(絶縁性能)を高めたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この回転子は、環状の外周側鉄心と、外周側鉄心の内径側に位置する内周側鉄心と、外周側鉄心と内周側鉄心の間に位置する絶縁部材と、内周側鉄心の中心軸の方向に貫通する貫通孔に固着されたシャフトと、外周側鉄心の外周面に固定された永久磁石とを備えている。
【0005】
この回転子の絶縁部材は、外周側鉄心と内周側鉄心とを連結する連結部材として機能しており、例えば、絶縁性樹脂で形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような回転子において、絶縁部材は、外周側鉄心と内周側鉄心とを繋ぐ連結部材として機能するため、外周側鉄心から内周側鉄心へと無駄なく動力を伝達させることが必要とされる。そのため、例えば連結部材を比較的軟らかい絶縁性の部材(エラストマ等)で形成した場合、連結部材の幅を径方向に厚く(大きく)してしまうと、動力の伝達効率が低下してしまうおそれがある。
【0008】
他方、連結部材の幅を径方向に薄く(小さく)してしまうと、外周側鉄心と内周側鉄心の離間距離を十分に確保することができず、その結果、回転子のインピーダンスを十分に高めることができず、軸受の電食を抑制し難いという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、回転子のインピーダンスを高めて軸受の電食を抑制しつつ、外周側鉄心から内周側鉄心へと無駄なく動力を伝達させることのできる回転子ならびにその回転子を備えた電動機、および送風機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の回転子の一態様は、外周側鉄心と、内周側鉄心と、外周側鉄心と内周側鉄心とを連結する絶縁性の連結部材と、を備える。連結部材には、環状に配置された複数の溝部が形成されている。外周側鉄心には、その内周面から外径方向に凹む複数の内周側凹部が形成される。内周側鉄心には、その外周面から内径方向に凹む複数の外周側凸部が形成される。連結部材の溝部は、外周側鉄心の内周面よりも内径側であり、かつ、内周側鉄心の外周面よりも外径側である位置に配置される。
【0011】
本発明の電動機の一態様は、モータ外郭に固定された固定子と、固定子の内径側に配置された上述の回転子とを備える。回転子は、永久磁石が固定される環状の外周側鉄心と、外周側鉄心の内径側に位置する内周側鉄心と、外周側鉄心と内周側鉄心の間に位置する絶縁性の連結部材と、内周側鉄心に連結されるとともに、モータ外郭に軸受によって回転自在に支持されたシャフトとを備える。
本発明の送風機の一態様は、上記の電動機を具備する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転子のインピーダンスを高めるとともに、外周側鉄心から内周側鉄心へと無駄なく動力を伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明に係る永久磁石電動機を示す縦断面図である。
【
図2】本発明に係る永久磁石電動機の回転子における外周側鉄心の斜視図(a)および平面図である。
【
図3】本発明に係る永久磁石電動機の回転子における内周側鉄心の斜視図(a)および平面図(b)である。
【
図4】本発明に係る永久磁石電動機の回転子における絶縁部材の斜視図である。
【
図5】本発明に係る永久磁石電動機の回転子の斜視図である。
【
図10】本発明に係る永久磁石電動機の回転子、シャフトおよび第2軸受の斜視図である。
【
図11】本発明に係る永久磁石電動機を示す横断面図である。
【
図12】
図1または
図10の永久磁石電動機が、空気調和機の室外機に取り付けられる様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、現実のものとは必ずしも一致しないことに留意すべきである。したがって、具体的な構成部品については以下の説明を参酌して判断すべきものである。
【0015】
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0016】
以下に、本発明の一実施形態に係る電動機について説明する。
【0017】
<電動機の全体構成>
図1乃至
図11は、第1実施形態における電動機1の構成を説明する図である。これらの図に示すように、この永久磁石電動機1は、例えば、ブラシレスDCモータである。この電動機1は、
図12に示すような空気調和機の室外機10に搭載される送風ファンを回転駆動するために用いられる。空気調和機の室外機10は、例えば、室外機10のベース101にねじ留めされる底板102と、室外機10の上部に固定される上板103と、電動機1が取り付けられる台座104と、底板102と上板103と台座104とが固定される2本の支柱105とを備える。電動機1は、台座104の中央部にねじ留めされる。
【0018】
以下では、回転磁界を発生する固定子2の内周側に、永久磁石31を有する回転子3を回転可能に配置したインナーロータ型の永久磁石電動機1を例に説明する。本実施形態における永久磁石電動機1は、固定子2と、回転子3と、モータ外郭6を備えている。
【0019】
<固定子と回転子>
固定子2は、円筒形状のヨーク部とヨーク部から内径側に延びる複数のティース部を有した固定子鉄心21と、インシュレータ22を介してティース部に巻回された巻線23を備えている。この固定子2は、固定子鉄心21の内周面を除いて、樹脂で形成されたモータ外郭6で覆われている。
【0020】
回転子3は、固定子2の固定子鉄心21の内周側に所定の空隙(ギャップ)を持って回転自在に配置されている。この回転子3は、固定子鉄心21に対向する外周面に環状に永久磁石31を配置した表面磁石型である。永久磁石31は、後述する外周側鉄心32の外周面に固定されている。このシャフト35は、内周側鉄心34に連結されており、回転子3で生じた動力がシャフト35を介して負荷(送風ファン)へと伝達され、送風ファンを回転駆動するようになっている。また、シャフト35は、第1軸受41および第2軸受42によって支持され、第1軸受41が第1ブラケット51に、第2軸受42が第2ブラケット52にそれぞれ支持されることで、回転子3が回転自在に支持されている。
【0021】
<軸受とブラケット>
第1軸受41は、回転子3のシャフト35の一端側(出力側)を支持している。第2軸受42は、回転子3のシャフト35の他端側(反出力側)を支持している。第1軸受41および第2軸受42は、例えば、ボールベアリングが用いられる。
【0022】
第1ブラケット51は、金属製(鋼板やアルミニウムなど)であり、モータ外郭6の一端側すなわちシャフト35の出力側に配置されている。この第1ブラケット51は、第1軸受41を収容するための第1軸受収容部511と、第1軸受収容部511の開放端から周りに広がるフランジ部512を有する。第1軸受収容部511は、シャフト35を通すための貫通孔が設けられた底部を有する円筒形状に形成されており、第1ブラケット51のフランジ部512は、モータ外郭6の成形時にインサート成形され、モータ外郭6と一体になっている。
【0023】
この第1軸受収容部511の内面に第1軸受41の外輪が圧入され、この第1軸受41の内輪に支持されたシャフト35の出力側が、第1軸受収容部511の底部の中央に形成された貫通孔から外部に突出されている。
【0024】
第2ブラケット52は、第1ブラケット51と同様に金属製(鋼板やアルミニウムなど)であり、モータ外郭6の他端側すなわちシャフト35の反出力側に固定されている。この第2ブラケット52は、概ね円板状に形成され、モータ外郭6の反出力側の端部を閉塞する外縁部520と、第2軸受42を収容するための第2軸受収容部522とを有する。第2ブラケット52は、外縁部520がモータ外郭6の反出力側の端部にねじ留めされている。
【0025】
第1軸受41は、第1ブラケット51に設けられた第1軸受収容部511に収容され、第2軸受42は、第2ブラケット52に設けられた第2軸受収容部522に収容されている。そして、第1軸受41と第1軸受収容部511、第2軸受42と第2軸受収容部522はそれぞれ電気的に導通している。
【0026】
第2ブラケット52は、中心軸Oを中心とした径方向(以下、「径方向」)において第2軸受収容部522と外縁部520との間にヒートシンクを一体的に備えてもよい(図示せず)。これにより、電動機1の放熱性を高めつつ省スペース化を図ることができる。また、第2ブラケットは、ヒートシンクとして、シャフト35の反出力側に、外方へ向けて立設した放熱フィンを備えてもよい(図示せず)。第2ブラケットは、伝熱部材を介して電動機1を制御するための回路基板72(
図1参照)と接触するようにしてもよい。
【0027】
<本発明に係る回転子の構造、作用および効果>
次に、本実施形態における永久磁石電動機1において、
図1乃至
図11を用いて、本発明に係る回転子3の構造やその作用および効果について説明する。
【0028】
PWM方式のインバータで駆動される永久磁石電動機1は、巻線の中性点電位が零にならず、コモンモード電圧と呼ばれる電圧が発生する。コモンモード電圧は、固定子2の巻線23とシャフト35の間の静電容量分布と、シャフト35とインバータ駆動用の回路基板72との間の静電容量により、軸受の内輪側(シャフト側)の電位として分圧される。また、コモンモード電圧は、固定子2の巻線23とブラケット(51、52)の間の静電容量とブラケット(51、52)とインバータ駆動用の回路基板72の間の静電容量により、軸受(41、42)の外輪側(ブラケット側)の電位として分圧される。このコモンモード電圧に起因して、永久磁石電動機1の内部の浮遊容量によって、第1軸受41や第2軸受42の外輪と内輪の間に電位差(軸電圧)が発生する。この軸電圧が軸受内部油膜の絶縁破壊電圧に達すると、軸受内部に電流が流れて軸受内部に電食を発生させる。
そこで、本実施形態における永久磁石電動機1では、第1軸受41や第2軸受42に電食が生じないようにするため、
図1に示すように、回転子3の一部に絶縁部材33を備えている。以下、回転子3の具体的構成について説明する。
【0029】
回転子3は、
図1乃至
図11に示すように、外径側から内径側に向かって、永久磁石31と、外周側鉄心32と、絶縁部材(連結部材)33と、内周側鉄心34と、シャフト35を備えている。
【0030】
永久磁石31は、
図1,10および
図11に示すように、N極とS極が円周方向に等間隔に交互に現れるように複数(例えば8または10個)の永久磁石片311が配置され環状に形成されている。なお、永久磁石31は、磁石粉末を樹脂で固めることで環状に形成されたプラスチックマグネットを用いてもよい。
【0031】
外周側鉄心32は、
図2に示すように、環状に形成されており、
図1および
図11、12に示すように、永久磁石31の内径側に位置している。外周側鉄心32には、後述する絶縁部材33との回り止めの機能を確保するために、外周側鉄心32の内周面324(
図2参照)から外径方向に凹み、回転子3の軸Oの方向(以下、「軸方向」)に延びた複数(例えば円周方向に4個)の内周側凹部321を備えている。すなわち、内周側凹部321が、絶縁部材33に対する回り止めを行うキー溝(回転する部材との間での滑りを防止する溝)として機能する。
このキー溝(内周側凹部321)が設けられることにより、連結された部材同士(外周側鉄心32と絶縁部材33)の連結強度が向上し、動力の伝達効率を高めることができる。さらに外周側鉄心32には、永久磁石31の位置決めをするために、外周面から外径側に突出する複数(例えば円周方向に10個)の外周側突起322を備えている。
【0032】
図2に示すように、複数の内周側凹部321は、外周側鉄心32の端面から軸方向に延びるとともに、円周方向に等間隔に配置されている。本実施形態では、内周側凹部321は、軸方向の中央に配置される隔壁323により上下に区画されている。そのため、内周側凹部321は、外周側鉄心32の両端部からそれぞれ延びるように2個配置される。これにより、外周側鉄心32は、軸方向に隣接する内周側凹部321同士の間に隔壁323が存在し、この隔壁323(第1抜止部)によって、外周側鉄心32に対する絶縁部材33(連結部材)の(両軸方向への)抜け止めを行うことができる。
また、換言すれば、抜止部として機能する隔壁323は、内周側凹部321と軸方向で重なる位置に形成されている。これにより、
図8~9に示されるように、抜止部(隔壁323)を、外周側鉄心32の内周面から内径方向に突出させずに済むので、外周側鉄心32と内周側鉄心34の離間距離が小さくなるのを防止することができる。よって、外周側鉄心32と内周側鉄心34との離間距離を確保し、回転子3のインピーダンスを高めることができる。
【0033】
複数の外周側突起322は、それぞれ軸方向に延びるとともに、円周方向に等間隔に配置されている。また、各々の外周側突起322は、軸方向において、外周側鉄心32の一端から他端まで延びるように配置される。
【0034】
内周側鉄心34は、
図3に示すように、環状に形成されており、
図5乃至
図11に示すように、外周側鉄心32の内径側に位置している。内周側鉄心34には、後述する絶縁部材33との回り止めの機能を確保するために、内周側鉄心34の外周面345(
図3参照)から内径方向に凹み、軸方向に延びた複数(例えば円周方向に6個)の外周側凹部341を備えている。すなわち、外周側凹部341が、絶縁部材33に対する回り止めを行うキー溝として機能する。このキー溝(外周側凹部341)が設けられることにより、連結された部材同士(絶縁部材33と内周側鉄心34)の連結強度が向上し、動力の伝達効率を高めることができる。
【0035】
複数の外周側凹部341は、軸方向に延びるとともに円周方向に等間隔に配置されている。本実施形態では、外周側凹部341は、軸方向の中央に配置される隔壁344(抜止部)により区画されている。そのため、外周側凹部341は、内周側鉄心34の両端部からそれぞれ延びるように2個配置される。これにより、内周側鉄心34は、軸方向に隣接する外周側凹部341同士の間に隔壁344が存在し、この隔壁344(第2抜止部)によって、内周側鉄心34に対する絶縁部材33(連結部材)の(両軸方向への)抜け止めを行うことができる。
また、換言すれば、抜止部として機能する隔壁344は、外周側凹部341と軸方向で重なる位置に形成されている。これにより、
図8、9に示されるように、抜止部(隔壁344)を、内周側鉄心34の外周面345から外径方向に突出させずに済むので、外周側鉄心32と内周側鉄心34の離間距離が小さくなるのを防止することができる。よって、外種側鉄心32と内周側鉄心34との離間距離を確保し、回転子3のインピーダンスを高めることができる。
【0036】
そして、内周側鉄心34の中心には、軸方向に貫通する貫通孔343を備えている。内周側鉄心34の貫通孔343にはシャフト35が通され、シャフト35と内周側鉄心34とが連結される。なお、内周側鉄心34は、この貫通孔343と内周側鉄心34の外周面345との間に、重量を軽くするための肉抜き用の複数の貫通孔342を備えてもよい。これらの複数の貫通孔342は、軸方向から見て、貫通孔342が形成された内周側鉄心34の形状がスポーク状になるように、円周方向に等間隔に配置されている。
【0037】
また、
図3に示すように、内周側鉄心34に形成された複数の貫通孔342は、前述の外周側凹部341とは径方向に重ならない位置に配置されている。このため、貫通孔342と外周側凹部341とが近接せず、内周側鉄心34の強度が低下してしまうのが抑制される。
【0038】
絶縁部材33(連結部材)は、
図4乃至
図9に示すように、円筒形状に形成され、外周側鉄心32と内周側鉄心34を連結している。すなわち、外周側鉄心32と内周側鉄心34は、絶縁部材33(連結部材)を介して連結されており、絶縁部材33は外周側鉄心と内周側鉄心との間で動力を伝達させる機能をもつ。絶縁部材33は、ポリプロピレン(PP)やエチレンプロピレンゴム(EPDM)などが配合されたエラストマ(ゴム弾性体)で形成されている。本実施形態においては、絶縁部材33は、外周側鉄心32と内周側鉄心34の間にエラストマが充填されることで、外周側鉄心32と内周側鉄心34と一体に成形されている。なお、絶縁部材33は、絶縁性の樹脂のみで形成されてもよい。
【0039】
また、この絶縁部材33(連結部材)は、詳細は後述するが、外周側鉄心32と内周側鉄心34の間のインピーダンスを高めることができるよう構成されている。換言すれば、外周側鉄心32と内周側鉄心34の間の静電容量(固定子2の巻線23とシャフト35の間の静電容量の一部)を小さくする構造となっている。これにより、第1軸受41および第2軸受42の内輪側と外輪側の電位差を小さくすることで、軸受の電食の発生を抑制することができる。
【0040】
図4に示すように、絶縁部材33は、その外周面に、上述した外周側鉄心32の内周側凹部321と係合する複数の外周側凸部338を備える。また、絶縁部材33は、その内周面に、内周側鉄心34の外周側凹部341と係合する複数の内周側凸部339を備える。
【0041】
すなわち、外周側鉄心32の内周側凹部321および絶縁部材33の外周側凸部338は、外周側鉄心32と絶縁部材33間の回り止めを行う第1係合部として機能し、絶縁部材33の内周側凸部339および内周側鉄心34の外周側凹部341は、絶縁部材33と内周側鉄心34間の回り止めを行う第2係合部として機能している。
【0042】
本実施形態では、第1係合部の凹部は、外周側鉄心32側に設けられ、第2の係合部の凹部は、内周側鉄心34に設けられる。このように、回転子鉄心(外周側鉄心32、内周側鉄心34)と連結部材(絶縁部材33)との回り止めを行うための係合部を設けるときは、
図2、3および
図8に示すように、係合部の凹部を鉄心(外周側鉄心32、内周側鉄心34)側に設けることによって、係合部の凸部を鉄心(外周側鉄心32、内周側鉄心34)側に設けた場合に比べ、外周側鉄心32と内周側鉄心34の離間距離(最も近接する箇所同士の距離)を大きくすることができ、回転子3のインピーダンスをより高めることができる。
【0043】
また、この第1係合部(321、338)は、
図2~4および
図8、9に示されるように、軸方向において隣接する外周側凸部338同士(内周側凹部321同士)の間に抜止部(隔壁323)が位置している。同様に、第2係合部(339、341)は、軸方向において隣接する内周側凸部339同士(外周側凹部341同士)の間に抜止部(隔壁344)が位置している。これにより、第1係合部(321、338)および第2係合部(339、341)は、それぞれが備える凹部と凸部の係合により、回り止めと抜け止めの機能を併せ持つことができる。
【0044】
ここで、回転子3の回転時に、キー(回転体を軸に締結する機械要素)として機能する係合部(第1係合部、第2係合部)が受けるせん断応力について考える。大きさがT[N・m]のトルクを伝達する軸において、係合部(キー)が配置される位置が中心軸Oから半径r[m]の位置とすると、第1係合部と第2係合部の形状が一様であると仮定したときに各係合部に働くせん断応力τ[Pa]は、τ=α×T/r(α:比例定数)で表すことができる。また、外周側鉄心32と絶縁部材33との間に設けられた第1係合部の径方向位置(すなわち外周側鉄心32の内径)r1と、絶縁部材33と内周側鉄心34との間に設けられた第2係合部の径方向位置(すなわち内周側鉄心34の外径)r2とを比較すると、常にr1>r2が成り立つ。
さらに、外周側鉄心32と絶縁部材33の間で伝達されるトルクと、絶縁部材33と内周側鉄心34の間で伝達されるトルクは等しいと見做すことができる。そのため、外径側の部材間(外周側鉄心32と絶縁部材33との間の第1係合部)に働くせん断応力τ1よりも、内径側の部材間(内周側鉄心34と絶縁部材33の間の第2係合部)に働くせん断応力τ2の方が、常に大きくなる(すなわち常にτ1<τ2が成り立つ)。そこで、円周方向における第2係合部の個数(内周側鉄心34に形成された外周側凹部341の個数)を、円周方向における第1係合部321、338の個数よりも多くすることで、内径側の部材間に設けられた個々の第1係合部321、338に働くせん断応力を小さくし、絶縁部材33の回り止めをさらに強固にすることができる。
【0045】
そして、絶縁部材33は、
図4乃至
図9に示すように、軸方向の一端には回転子3のインピーダンスを高める(静電容量を低減させる)ための複数の溝部である第1軸方向穴331が形成され、軸方向の他端には同様に回転子3のインピーダンスを高める(静電容量を低減させる)ための複数の溝部である第2軸方向穴332が形成されている。なお、絶縁性の部材(エラストマ等)の比誘電率が2~3程度であるのに対し、空気の比誘電率はほぼ1であり、絶縁性の部材自体よりも空気層の方がインピーダンスは高い。そのため、絶縁部材33に溝部(第1軸方向穴331、第2軸方向穴332)が設けられることで、絶縁部材33には空気層が形成され、回転子3のインピーダンスを更に高めることができる。
【0046】
これらの第1軸方向穴331および第2軸方向穴332(溝部)は、円周方向に等間隔に複数(例えば8個)形成されている。複数の第1軸方向穴331のそれぞれの間、および、複数の第2軸方向穴332のそれぞれの間には、放射状連結部(隔壁)334が一様に形成され、円周方向に隣接する第1軸方向穴331同士、および、円周方向に隣接する第2軸方向穴332同士を区切っている。ここで、回転子3の平面図および底面図は同一である。放射状連結部334は、径方向長さが小さい(短い)ことで機械的強度の低下が抑制されており、回転子3が回転する際に、外周側鉄心32から内周側鉄心34へと動力を無駄なく伝達させることができる。
【0047】
さらに、第1軸方向穴331と第2軸方向穴332は、
図6乃至
図9に示すように、軸方向で互いに対向しており、絶縁部材33の軸方向の中央(軸方向に対向する第1軸方向穴331と第2軸方向穴332の間)には、互いの穴の深さが同じになるように区切る壁部333が設けられている。壁部333は、連結部材33の機械的強度を高めており、外周側鉄心32から内周側鉄心34への動力の伝達効率を向上させることができる。
また、この壁部333が設けられることで、壁部333の一端側には第1軸方向穴331の底部33cが形成され、壁部333の他端側には第2軸方向穴332の底部33cが形成されている。そして、絶縁部材33(連結部材)には、第1軸方向穴331と第2軸方向穴332のそれぞれの底部33cから軸方向に沿って内側環状部33iおよび外側環状部33oが形成されている。
【0048】
このように、第1軸方向穴331と第2軸方向穴332は、壁部333が形成されることによって、軸方向に有底の穴(溝部)となっている。また、第1軸方向穴331と第2軸方向穴332は、軸方向から見た端面形状が円周方向に沿う円弧状に形成されているとともに、放射状連結部334で区画されることによって、それぞれが等間隔に複数(例えば円周方向に8個)形成されている。
【0049】
ここで、例えば、連結部材(絶縁部材33)の径方向の長さ(幅)が小さいときは、第1軸方向穴331と第2軸方向穴332の径方向の長さ(幅)Rも小さく制限される。そのため、回転子3のインピーダンスを高めることに限界がある。そこで、本実施形態では、
図8に示すように、絶縁部材33(連結部材)において、外周側鉄心32の内周面324よりも内径側となる位置であり、かつ、内周側鉄心34の外周面345よりも外径側となる位置に、上述した溝部(第1軸方向穴331および第2軸方向穴332)を形成するようにした。
これにより、例えば、絶縁性の部材で形成された連結部材よりもインピーダンスが高い空気層を、外周側鉄心32と内周側鉄心34とが径方向に最も近接する、内周面324と外周面345の間に設けることができる。これにより、例えば、径方向の幅が小さい連結部材(絶縁部材33)を有する回転子3の、外周側鉄心32と内周側鉄心34の間のインピーダンスをより高めることができ、軸受の電食の発生をより抑制することができる。
【0050】
また、絶縁部材33(連結部材)は、外側環状部33oと、内側環状部33iと、外側環状部33oと内側環状部33iとを連結する複数の放射状連結部334とを有する。換言すれば、溝部(第1軸方向穴331および第2軸方向穴332)は、円周方向に隣り合う放射状連結部334同士の間に配置されている。これにより、空気よりも誘電率が高い(インピーダンスが低い)絶縁性の部材で形成された放射状連結部334の円周方向の長さ(幅)を小さくすることができ、外周側鉄心32と内周側鉄心34の間のインピーダンスを高めることができる。また、上述のように、径方向長さが小さい(短い)放射状連結部334を備えることで、連結部材33の機械的強度の低下が抑制され、外周側鉄心32から内周側鉄心34へと十分に動力を伝達させることができる。
【0051】
また、第1軸方向穴331および第2軸方向穴332は、円周方向長さが、径方向長さよりも長くなるように形成されている。これにより、外周側鉄心32と内周側鉄心34の間の領域において、インピーダンスが最も高い空気層の割合を高め、回転子3のインピーダンスを高めることができる。
【0052】
さらに、複数の放射状連結部334の少なくとも一つは、
図8に示されるように、径方向において内周側凹部321および外周側凹部341と対応する位置に形成されている。これにより、空気層よりもインピーダンスが低い絶縁材料で形成された放射状連結部334の少なくとも一つが、外周側鉄心32と内周側鉄心34間の距離が最も遠くなる位置に配置されるので、回転子3のインピーダンスを高めることができる。また、絶縁部材33の一部(外周側凸部338と内周側凸部339に挟まれた放射状連結部334)が径方向の両側から保持されるので、回り止めがより強固になる。
【0053】
上述のように、第1軸方向穴331および第2軸方向穴332の大きさや形状や個数は、回転子3のインピーダンスの向上(静電容量の低減)と機械的強度の確保の両方を考慮して決定される。
【0054】
ところで、一般的に、エラストマ(ゴム)の線膨張係数は、金属の線膨張係数に比較して大きい。そのため、エラストマ製の絶縁部材33は、温度上昇時の膨張量や温度降下時の収縮量が、金属製の外周側鉄心32および内周側鉄心34に比較して大きい。
【0055】
絶縁部材33は、
図7に示すように、半径方向に薄く、軸方向に厚い。そのため、絶縁部材33の膨張量や収縮量は、半径方向に比較して軸方向の方が大きくなりやすい。また、絶縁部材33の壁部333および隔壁334の膨張量や収縮量は、半径方向の成分と軸方向の成分に分けられるが、半径方向への膨張や収縮は外周側鉄心32および内周側鉄心34によって規制されるので、半径方向の膨張量や収縮量に比べて軸方向の膨張量や収縮量の方が大きくなりやすい。
【0056】
また、絶縁部材33において半径方向への膨張や収縮が外周側鉄心32および内周側鉄心34によって規制される箇所は、熱応力が集中しやすい。
【0057】
しかしながら、本実施形態においては、絶縁部材33を弾性力のあるエラストマで形成しているため、応力による割れの発生を抑制できる。また、絶縁部材33に上述の溝部(第1軸方向穴331、第2軸方向穴332)が形成されているため、絶縁部材33が径方向の溝部側へ向かって膨張または収縮することができ、これにより絶縁部材33の軸方向への膨張や収縮を相対的に抑制することができる。その上、絶縁部材33を軟らかいエラストマで形成したことで振動が減衰されやすくなり、回転子3を備える電動機1の振動を低減できる。
よって、絶縁部材33(電動機1)に生じる振動を抑制することができるので、電動機1が室外機10(送風機)の台座104(
図12参照)に固定される際に設けられる、電動機1のモータ外郭6と台座104の間に介在する防振ゴムを設けなくすることもできる。この場合は、電動機1の固定時の部品点数を減らすことができる。
【0058】
さらに
図7に示すように、絶縁部材33は、その軸方向の端部33dが、外周側鉄心32および内周側鉄心34の軸方向の両端面の一部を覆っている。これにより、絶縁部材33に対する回転子鉄心(外周側鉄心32および内周側鉄心34)の相対位置がずれてしまうのを防止することができる。また、絶縁部材33の外側環状部33o、内側環状部33iおよび放射状連結部334の軸方向の両端面は、面一に形成されている。これにより、放射状連結部334が受ける力を分散でき、絶縁部材33の強度を高めることができる。
【0059】
以上のように、本実施形態の回転子3は、外周側鉄心32と内周側鉄心34との間の連結強度を保持しながら、この間のインピーダンスを高めて(静電容量を低減して)軸受の電食の発生を抑制できる。
【0060】
なお、第1軸方向穴331および第2軸方向穴332の少なくとも一方に、静電容量や耐久性を調整するための部材(樹脂、金属など)が取り付けられてもよい。
【0061】
また、上記各実施形態では、第1軸方向穴331および第2軸方向穴332の、軸方向から見た端面形状は、円周方向に沿う円弧状に形成される場合を説明したが、各軸方向穴(溝部)の形状はこれに限られない。また、第1軸方向穴331および第2軸方向穴332の個数(あるいは放射状連結部334の個数)は、8個に限定されるものではなく、任意の個数とすることができる。
【0062】
また、上記各実施形態では、第1軸方向穴331および第2軸方向穴332は、壁部333に対して対称形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、第1軸方向穴331と第2軸方向穴332が壁部333に対して非対称形状(例えば軸方向から見てC型)に形成されてもよい。
【0063】
さらに、上記各実施形態では、外周側鉄心32の外周面に永久磁石31を配置した表面磁石形の回転子3に本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、外周側鉄心32の外周面に対する弦位置に軸方向に延長するスロットを形成し、このスロット内に永久磁石を配置した埋込磁石型の回転子にも本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1…永久磁石電動機
2…固定子
10…室外機
101…ベース
102…底板
103…上板
104…台座
105…支柱
21…固定子鉄心
22…インシュレータ
23…巻線
3…回転子
31…永久磁石
311…永久磁石片
32…外周側鉄心
321…内周側凹部(第1係合部)(係合部の凹部)
323…隔壁(第1抜止部)
33…絶縁部材(連結部材)
331…第1軸方向穴(溝部)
332…第2軸方向穴(溝部)
333…壁部
334…放射状連結部(隔壁)
33i…内側環状部(側壁)
33o…外側環状部(側壁)
33c…底部
33d…端部
338…外周側凸部(第1係合部)(係合部の凸部)
339…内周側凸部(第2係合部)(係合部の凸部)
34…内周側鉄心
341…外周側凹部(第2係合部)(係合部の凹部)
343…貫通孔
344…隔壁(第2抜止部)
35…シャフト
41…第1軸受
42…第2軸受
51…第1ブラケット
511…第1軸受収容部
512…フランジ部
52…第2ブラケット
520…外縁部
522…第2軸受収容部
O…中心軸