(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-08-21
(45)【発行日】2023-08-29
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20230822BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20230822BHJP
B41J 29/46 20060101ALI20230822BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20230822BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/38
B41J29/46 Z
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2019145469
(22)【出願日】2019-08-07
【審査請求日】2022-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】鴨井 悠介
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-009669(JP,A)
【文献】特開2016-019100(JP,A)
【文献】特開2007-232988(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/38
B41J 29/46
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示するよう制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、予め設定された期間内に、前記受付手段により
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を、前記
画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合に、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示しないよう制御する、
情報処理装置。
【請求項2】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示するよう制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、予め設定された期間内に、前記受付手段により
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を、同一機種の他の
画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合に、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示しないよう制御する、
情報処理装置。
【請求項3】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示するよう制御する表示制御手段と、
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を格納する格納手段と、
前記格納手段に格納された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する変更手段と、を備え、
前記変更手段は、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更した場合に、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する、
情報処理装置。
【請求項4】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示するよう制御する表示制御手段と、
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を格納する格納手段と、
前記格納手段に格納された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する変更手段と、を備え、
前記変更手段は、前記格納手段に格納された個人設定を実行しようとする
画像形成装置のIPアドレスと、前記個人設定を生成した
画像形成装置のIPアドレスが同一の場合、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する、
情報処理装置。
【請求項5】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定の要求を受け付ける受付ステップと、
要求を受け付けた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を前記
画像形成装置に表示するよう制御する表示制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記表示制御ステップでは、予め設定された期間内に、前記受付ステップにおいて
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定の要求を、前記
画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合に、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示しないよう制御する、
プログラム。
【請求項6】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定の要求を受け付ける受付ステップと、
要求を受け付けた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を前記
画像形成装置に表示するよう制御する表示制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記表示制御ステップでは、予め設定された期間内に、前記受付ステップにおいて
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定の要求を、同一機種の他の
画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合に、前記
画像形成装置では実行することができない設定項目を表示しないよう制御する、
プログラム。
【請求項7】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定の要求を受け付ける受付ステップと、
要求を受け付けた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を前記
画像形成装置に表示するよう制御する表示制御ステップと、
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を格納する格納ステップと、
前記格納ステップにおいて格納された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記格納ステップにおいて格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する変更ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記変更ステップでは、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、前記格納ステップにおいて格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更した場合に、前記格納ステップにおいて格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する、
プログラム。
【請求項8】
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定の要求を受け付ける受付ステップと、
要求を受け付けた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を前記
画像形成装置に表示するよう制御する表示制御ステップと、
画像形成装置に
画像形成を実行させるための個人設定を格納する格納ステップと、
前記格納ステップにおいて格納された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、前記個人設定を実行しようとする
画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記格納ステップにおいて格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する変更ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記変更ステップでは、前記格納ステップにおいて格納された個人設定を実行しようとする
画像形成装置のIPアドレスと、前記個人設定を生成した
画像形成装置のIPアドレスが同一の場合、前記格納ステップにおいて格納された個人設定を、実行しようとする
画像形成装置の有する機能にあわせて変更する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機器の設定に関する設定情報を前記機器に送信する情報処理システムであって、前記機器は、前記機器のユーザのユーザ情報を受け付ける受付手段と、前記ユーザ情報と前記機器に関する機器情報を情報処理装置に送信する第一の通信手段とを有し、前記情報処理装置は、前記ユーザ情報と前記機器情報を受信する第二の通信手段と、前記機器情報と前記ユーザ情報に基づき、前記ユーザが使用する前記機器の前記設定情報を決定する設定情報決定手段とを有し、前記第二の通信手段は前記設定情報決定手段が決定した前記設定情報を前記機器に送信する情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定を他の画像形成装置で実行したい場合に、画像形成を実行させたい他の画像形成装置の仕様が、個人設定を生成した画像形成装置の仕様と異なるために、生成された個人設定を他の画像形成装置において実行することができない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、画像形成を実行する前に、ユーザに把握させることが可能な情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る本発明は、画像形成装置に画像形成を実行させるための個人設定を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記画像形成装置では実行することができない設定項目を表示するよう制御する表示制御手段と、を備えた情報処理装置である。
【0007】
第2態様に係る本発明は、第1態様の情報処理装置において、前記表示制御手段は、前記画像形成装置では実行することができない設定項目と、前記画像形成装置でも実行することができる設定項目と、を区別して表示するよう制御する。
【0008】
第3態様に係る本発明は、第1態様の情報処理装置において、前記表示制御手段は、特定条件が満たされる場合に、前記画像形成装置では実行することができない設定項目を表示しないよう制御する。
【0009】
第4態様に係る本発明は、第3態様の情報処理装置において、前記特定条件は、予め設定された期間内に、前記受付手段により画像形成装置に処理を実行させるための個人設定を、前記画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合である。
【0010】
第5態様に係る本発明は、第3態様の情報処理装置において、前記特定条件は、予め設定された期間内に、前記受付手段により画像形成装置に処理を実行させるための個人設定を、同一機種の他の画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合である。
【0011】
第6態様に係る本発明は、第1態様の情報処理装置において、画像形成装置に処理を実行させるための個人設定を格納する格納手段と、前記格納手段に格納された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、前記個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更する変更手段と、を更に備える。
【0012】
第7態様に係る本発明は、第6態様の情報処理装置において、前記変更手段は、特定条件が満たされる場合に、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更する請求項6記載の情報処理装置である。
【0013】
第8態様に係る本発明は、第7態様の情報処理装置において、前記特定条件は、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更した場合である。
【0014】
第9態様に係る本発明は、第6態様の情報処理装置において、前記変更手段は、前記格納手段に格納された個人設定を実行しようとする画像形成装置が、前記個人設定を生成した画像形成装置と同一場所にある場合、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更する。
【0015】
第10態様に係る本発明は、第6態様の情報処理装置において、前記変更手段は、前記格納手段に格納された個人設定を実行しようとする画像形成装置のIPアドレスと、前記個人設定を生成した画像形成装置のIPアドレスが同一の場合、前記格納手段に格納された個人設定を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更する。
【0016】
第11態様に係る本発明は、画像形成装置に画像形成を実行させるための個人設定の要求を受け付けるステップと、要求を受け付けた個人設定に含まれる複数の設定項目のうちに、前記個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を前記画像形成装置に表示するよう制御するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
第1態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、画像形成を実行する前に、ユーザに把握させることが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0018】
第2態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するため
に生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目と、実行することができる設定項目と、を画像形成を実行する前に、ユーザに把握させることが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0019】
第3態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、ユーザが把握しているにもかかわらず、画像形成を実行する度に、実行することができない設定項目を表示しないようにすることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0020】
第4態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、ユーザが把握しているにもかかわらず、画像形成を実行する度に、実行することができない設定項目を表示しないようにすることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0021】
第5態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、ユーザが把握しているにもかかわらず、画像形成を実行する度に、実行することができない設定項目を表示しないようにすることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0022】
第6態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更することが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0023】
第7態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更することが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0024】
第8態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更することが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0025】
第9態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更することが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0026】
第10態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、実行しようとする画像形成装置の有する機能にあわせて変更することが可能な情報処理装置を提供することができる。
【0027】
第11態様に係る本発明によれば、ある画像形成装置において、画像形成を実行するために生成された個人設定に含まれる複数の設定項目のうち、個人設定を実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目を、画像形成を実行する前に、ユーザに把握させることが可能なプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態の画像形成システムのシステム構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態における画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態における画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における管理サーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態における管理サーバ20の機能構成を示すブロック図である。
【
図6】機器情報記憶部63に記憶される機器情報管理テーブルの一例を示す図である。
【
図7】個人設定情報記憶部65に記憶される個人設定情報の一例を示す図である。
【
図8】画像形成装置10Bの動作を示すフローチャートである。
【
図9】画像形成装置10Bにおける操作パネルの表示画面例を示す図である。
【
図10】画像形成装置10Bにおける具体的な操作画面例を説明するための図である。
【
図11】画像形成装置10Bにおける具体的な操作画面例を説明するための図である。
【
図12】画像形成装置10Bの通知判断動作S106を説明するためのフローチャートである。
【
図13】画像形成装置10Bにおける具体的な通知画面例を説明するための図である。
【
図14】画像形成装置10Bの個人設定情報変更判断動作S109を説明するためのフローチャートである。
【
図15】画像形成装置10Bにおける具体的な通知画面の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施形態の画像形成システムの構成を示す図である。
【0031】
本発明の一実施形態の画像形成システムは、
図1に示されるように、ネットワーク40により相互に接続された2台の画像形成装置10A、10B、管理サーバ20及び端末装置30により構成される。端末装置30は、文書データ等の画像データを生成して、ネットワーク40経由にて生成した画像データを画像形成装置10A、10B又は管理サーバ20に対して送信する。画像形成装置10A、10Bは、端末装置30又は管理サーバ20から送信された画像データを受け付けて、画像データに応じた画像を用紙上に出力する。なお、画像形成装置10A、10Bは、印刷(プリント)機能、スキャン機能、複写(コピー)機能、ファクシミリ機能、ステープル機能や穴あけ機能等の後処理機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。
【0032】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10A、10Bのハードウェア構成を
図2に示す。なお、画像形成装置10A、10Bは、お互いに同様な構成となっているため、画像形成装置10A、10Bの構成を説明する際には両方の装置を特定せずに画像形成装置10として表現して説明する。
【0033】
画像形成装置10は、
図2に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置13、ネットワーク40を介して管理サーバ20等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UI)装置15、スキャナ16、プリントエンジン17等を有する。これらの構成要素は、制御バス18を介して互いに接続されている。
【0034】
プリントエンジン17は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て印刷用紙等の記録媒体上に画像を印刷する。
【0035】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御する。
【0036】
なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD-ROM等の記憶媒体に格納してCPU11に提供することも可能である。
【0037】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0038】
本実施形態の画像形成装置10は、
図3に示されるように、制御部31と、表示部32と、データ記憶部33と、操作入力部34と、画像読取部35と、データ送受信部37と、画像出力部38とを備えている。
【0039】
表示部32は、いわゆるタッチパネル等の操作パネルにより構成され、画像形成装置10に対する操作を受け付けたり、操作結果、処理結果等をユーザに示すために表示する。
【0040】
データ記憶部33は、制御部31による処理が行われる際の途中の画像データ等を一時的に記憶するためのメモリである。操作入力部34は、ユーザからの各種操作を入力する。画像読取部35は、セットされた原稿を読取って画像データに変換する処理を行っている。
【0041】
データ送受信部37は、管理サーバ20や端末装置30等の外部装置との間でデータのソース受信を行い、管理サーバ20や端末装置30からの印刷ジョブを受信したり、画像データをファクシミリ送信したり、電子メールの送受信等を行っている。
【0042】
画像出力部38は、制御部31による指示に基づいて動作を行って、画像データを印刷用紙等の記録媒体上に印刷して出力する処理を実行する。
【0043】
制御部31は、表示部32、データ記憶部33、操作入力部34、画像読取部35、データ送受信部37、画像出力部38等を制御して、印刷処理、複写処理、原稿画像の読取り処理等の様々な処理を実行している。
【0044】
表示部32は、各種機能の実行を選択するためのアイコンを画面上に表示する表示装置である。そして、表示部32の画面上に表示されているいずれかのアイコンがユーザにより選択されると、制御部31は、選択されたアイコンに対応した機能を実行するような制御を行う。ここで、機能とは、コピー、スキャン、プリント等の印刷機能、ファクシミリ機能、ステープル処理や穴あけ等の後処理機能等の画像形成装置の備える構成により実行されうる処理をいう。
【0045】
ここで、アイコンとは、操作画面上に表示され、特定のアプリケーションプログラム(以下アプリと略す。)を起動させたり、特定の画面に遷移したりするための操作位置を示すための絵柄図形である。そして、この絵柄図形には、単にデザインされた図形だけでなく、アルファベット、ひらがな、カタカタ、漢字等の各種文字が含まれる場合もある。
【0046】
この表示部32の画面上に表示されるアイコンには、コピー、スキャン、ファクシミリ送信、機器設定、認証設定等の画像形成装置10の基本的な機能を実行するためのアプリ又はプログラムを起動するための基本アイコンとともに、基本アイコンに関連してユーザ毎に生成された各種の関連アイコンが表示される場合がある。
【0047】
そして、このような関連アイコンの1つとして、ワンタッチアプリアイコンと呼ばれるアイコンがある。このワンタッチアプリアイコンとは、ワンタッチアプリと呼ばれるアプリケーションプログラムの実行を選択するためのアイコンである。
【0048】
そして、ワンタッチアプリとは、ユーザによりアイコンが選択されると、(1)コピー、スキャン、ファクシミリ送信等の処理の種類、(2)印刷枚数、片面/両面、カラー/モノクロ、親展ボックスの番号等のデータ格納先、ファクシミリ送信先等の各種設定内容、(3)処理実行の開始指示(スタートボタン)等の各種指示を一括で受けたものとして処理の実行を行うためのアプリケーションプログラムである。
【0049】
このワンタッチアプリとは、対応したアイコンが選択された場合に、指定された処理を実行するための処理実行データである。そして、ワンタッチアプリアイコンがユーザにタッチされたことによりワンタッチアプリアイコンに対応したワンタッチアプリが選択された場合、制御部31がデータ記憶部33、画像読取部35、データ送受信部37、画像出力部38等の実行手段を制御することにより、選択されたワンタッチアプリにおいて個人設定されている設定内容で処理が実行される。ここで、設定とは、上述した画像形成装置の備える機能を実行するためのデフォルト値又はデフォルト値から変更した値をいう。また、個人設定とは、ユーザ毎にカスタマイズされた画像形成装置の備える機能を実行するためのデフォルト値又はデフォルト値から変更した値である。
【0050】
次に、上記で説明した管理サーバ20のハードウェア構成を
図4に示す。
【0051】
管理サーバ20は、
図4に示されるように、CPU41、メモリ42、ハードディスクドライブ等の記憶装置43、通信ネットワークを介して画像形成装置10や端末装置30等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)44、ユーザインタフェース(UIと略す。)装置45を有する。これらの構成要素は、制御バス46を介して互いに接続されている。
【0052】
CPU41は、メモリ42または記憶装置43に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、管理サーバ20の動作を制御する。なお、本実施形態では、CPU41は、メモリ42または記憶装置43内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをUSBメモリ、CD-ROM等の記憶媒体に格納してCPU41に提供することも可能である。
【0053】
図5は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される管理サーバ20の機能構成を示すブロック図である。
【0054】
本実施形態の管理サーバ20は、
図5に示されるように、制御部61と、データ送受信部62と、機器情報記憶部63と、個人設定情報記憶部65とを備えている。
【0055】
データ送受信部62は、ネットワーク40を介して画像形成装置10との間でデータの送受信を行ったり、ユーザの端末装置30との間で画像データの受信等の処理を行ったりする。
【0056】
機器情報記憶部63は、機器情報管理テーブルを記憶している。
【0057】
機器情報記憶部63に記憶される機器情報管理テーブルの一例を
図6に示す。
【0058】
図6に示した機器情報管理テーブルでは、シリアル番号等の装置IDと、装置IDに対応する画像形成装置10の設置場所を示すオフィスかアーケードかの種別と、装置IDに対応する画像形成装置10が備える機能に関する情報が登録されたテーブルが示されている。この機器情報管理テーブルによれば、ワンタッチアプリを表示する画像形成装置10が備える機能を特定することができる。画像形成装置10が備える機能として、片面印刷、両面印刷、カラーモード等の印刷設定や、ステープル処理、パンチ処理、折り処理等の後処理機能、親展ボックスの番号等のデータの格納先等が含まれる。
【0059】
また、個人設定情報記憶部65に記憶される個人設定情報の一例を
図7に示す。
【0060】
図7に示した個人設定情報例として、ワンタッチアプリを生成したユーザの情報であるユーザIDと、ユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報と、ユーザIDのログイン情報と、が対応付けられて記憶されている。ログイン情報には、ログインした画像形成装置10の装置IDとログイン年月日時分秒等が含まれる。この個人設定情報例によれば、ユーザIDに対応するユーザのワンタッチアプリの設定や、ログイン情報を特定することができる。また、ログイン情報によれば、ユーザIDに対応するユーザが通常利用している装置を特定することができる。
図7に示された例では、ユーザID「10012345」のワンタッチアプリの各設定項目の設定内容は、両面印刷という設定項目については「片面」、カラーモードという設定項目については「カラー」というような設定がされている場合等が示されている。また、装置ID「001」に「2019年4月30日10時5分25秒」等にログインされた場合等が示されている。
【0061】
ここで、本実施形態の画像形成装置10では、例えば、オフィス内のある画像形成装置10を用いて作成されたワンタッチアプリを、クラウド等の管理サーバ20へ保存し、別のオフィス内の画像形成装置10や、コンビニエンスストア等のアーケード内の画像形成装置10から管理サーバ20にアクセスして取得することにより、ユーザ毎にカスタマイズされたワンタッチアプリを、それぞれの画像形成装置の操作画面に表示して利用することができる。つまり、ある画像形成装置10においてワンタッチアプリを作成し、作成されたワンタッチアプリを管理サーバ20へ保存し、他の画像形成装置10から管理サーバ20にアクセスしてワンタッチアプリの設定情報を取得することにより、それぞれの画像形成装置において同じ操作を繰り返してワンタッチアプリを生成する手間を省くことができる。また、生成されたワンタッチアプリを、外出先における画像形成装置に表示させることにより、カスタマイズされたワンタッチアプリを利用することにより、操作性が向上する。
また、あるオフィス内に後から画像形成装置を追加したような場合に、追加した画像形成装置に対して、それまで使用していた画像形成装置において使用されていたワンタッチアプリを操作画面に表示して利用するような場合もある。
【0062】
しかし、このようなワンタッチアプリが生成された画像形成装置では、問題無く実行が可能であった場合でも、ワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、別の画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、別の画像形成装置ではワンタッチアプリの設定通りにジョブを実行できない場合がある。
【0063】
例えば、ワンタッチアプリを生成した画像形成装置の仕様と、ワンタッチアプリを管理サーバ20から取得した画像形成装置の仕様が異なる場合、ワンタッチアプリを取得した画像形成装置では、そのワンタッチアプリを選択して実行した場合に正常に処理が実行されずにユーザの希望する処理結果が得られない、または処理そのものが実行されない可能性がある。
【0064】
具体的には、ステープル機能を備えた画像形成装置で生成されたステープル処理を実行するためのワンタッチアプリを、ステープル処理を実行するための後処理装置が接続されていない画像形成装置で実行する場合、そのワンタッチアプリを実行してもステープル処理が行われずに希望した処理結果が得られない。また、カラー印刷機能を備えた画像形成装置で設定されたカラー印刷処理を含むワンタッチアプリを、モノクロ印刷しか対応していない画像形成装置で実行する場合、そのワンタッチアプリを実行してもカラー印刷処理が行われずにエラーとなり希望した処理結果が得られない。また、ワンタッチアプリのスキャン機能の設定が、親展ボックス2に保存する設定となっているワンタッチアプリを、親展ボックス2が作成されていない画像形成装置で実行する場合、そのワンタッチアプリを実行しても希望した処理結果が得られない。つまり、出力結果等の処理結果がユーザの意図するものとはなっていないことになる。
【0065】
そこで、本実施形態の管理サーバ20及び画像形成装置10では、このような問題を解決するために以下のような構成となっている。
【0066】
管理サーバ20は、画像形成装置に処理を実行させるための個人設定であるワンタッチアプリの設定情報と管理サーバ20へのログイン情報をユーザID毎に保存する。
【0067】
すなわち、管理サーバ20の制御部61は、データ送受信部62を介して、ユーザのログインにより、画像形成装置10からユーザIDを受信すると、受信したユーザIDに対応したワンタッチアプリの設定情報を個人設定情報記憶部65から読み出して画像形成装置10に送信する。
【0068】
また、管理サーバ20の制御部61は、データ送受信部62を介して、ユーザのログインにより、画像形成装置10から機器情報を受信すると、ログインしたユーザIDのログイン情報として、装置IDとログイン年月日時分秒を記憶する。すなわち、ユーザIDのログイン情報を個人設定情報記憶部65に記憶する。そして、管理サーバ20の制御部61は、受信した装置IDに対応した種別、受信した装置IDに対応する画像形成装置10が備える機能に関する情報を機器情報記憶部63から読み出して画像形成装置10に送信する。
【0069】
また、画像形成装置10のデータ送受信部37は、管理サーバ20からワンタッチアプリを受け付ける受付手段として機能する。
【0070】
また、画像形成装置10の制御部31は、受け付けられたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、自装置では実行することができない設定項目を表示するよう制御する。例えば、制御部31は、受け付けられたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置では実行することができないステープル処理を利用する設定が存在する場合に、自装置ではステープル処理を実行することができない旨を表示するよう制御する。また、制御部31は、受け付けられたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置では実行することができないカラー印刷機能を利用する設定が存在する場合に、自装置ではカラー印刷機能を実行することができない旨を表示するよう制御する。また、制御部31は、受け付けられたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置には備えられていない親展ボックス2を利用する設定が存在する場合に、自装置では親展ボックス2を利用することができない旨を表示するよう制御する。
【0071】
また、画像形成装置10の制御部31は、受け付けられたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置では実行することができない設定項目と、自装置でも実行することができる設定項目と、を区別して表示するよう制御する。
【0072】
また、画像形成装置10の制御部31は、特定条件が満たされる場合に、自装置では実行することができない設定項目を表示しないよう制御する。ここで、特定条件とは、予め設定された期間内に、自装置に処理を実行させるためのワンタッチアプリを、自装置において予め設定された回数以上受け付けた場合や、予め設定された期間内に、自装置に処理を実行させるためのワンタッチアプリを、同一機種の他の画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合である。
【0073】
また、画像形成装置10の制御部31は、管理サーバ20から取得したワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうち、自装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65に記憶されたワンタッチアプリを、実行しようとする自装置の有する機能にあわせて変更する変更手段として機能する。
【0074】
また、画像形成装置10の制御部31は、特定条件が満たされる場合に、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65に記憶されたワンタッチアプリを、実行しようとする自装置の有する機能にあわせて変更する。ここで、特定条件は、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、個人設定情報記憶部65に記憶されたワンタッチアプリを、実行しようとする自装置の有する機能にあわせて変更した場合である。
【0075】
また、画像形成装置10の制御部31は、管理サーバ20から取得したワンタッチアプリを実行しようとする自装置が、ワンタッチアプリを生成した画像形成装置10と同一場所にある場合、個人設定情報記憶部65に記憶されたワンタッチアプリを、実行しようとする自装置の有する機能にあわせて変更する。具体的には、例えば制御部31は、個人設定情報記憶部65に記憶されたワンタッチアプリを実行しようとする自装置のIPアドレスと、ワンタッチアプリを生成した画像形成装置のIPアドレスが同一の場合、個人設定情報記憶部65に記憶されたワンタッチアプリを、実行しようとする自装置の有する機能にあわせて変更する。
【0076】
なお、本実施形態では、表示部32上のアイコンが選択された場合に、予め設定された設定内容で処理を実行するためのワンタッチアプリに対して本発明を適用した場合について説明するが、選択された場合に予め設定された設定内容で処理を実行するような処理実行データであれば本発明を同様に適用可能である。また、管理サーバ20へ保存する画像形成を実行するために生成された個人設定として、ワンタッチアプリに対して本発明を適用した場合について説明するが、画像形成装置の備える機能を実行するために個人設定された印刷設定等であれば本発明を同様に適用可能である。
【0077】
次に、本実施形態の画像形成装置10Bにおける動作を
図8を参照して詳細に説明する。
【0078】
以下の説明では、画像形成装置10Aで生成された管理サーバ20に保存されているワンタッチアプリを、画像形成装置10Bで取得して操作画面に表示する場合を用いて説明する。
【0079】
先ず、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS101において、ユーザの操作により管理サーバ20にログインする。
【0080】
画像形成装置10Bにおいて、ユーザが、管理サーバ20にログインする際の操作画面例を
図9及び
図10に示す。
図9及び
図10では、ユーザが管理サーバ20にログインするために、ホーム画面からログインボタンを押下して、ユーザIDとパスワードを入力する場合の操作画面が示されている。
【0081】
そして、
図10に示すような操作画面において、ユーザIDとパスワードが入力され、決定ボタンが押下されると、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS102において、自装置の機器情報を、管理サーバ20へ送信する。
【0082】
ステップS102において、自装置の機器情報が管理サーバ20へ送信されると、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65にログイン情報が記憶される。
【0083】
そして、ステップS103において、画像形成装置10Bの制御部31は、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65からユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報を取得する。ワンタッチアプリの設定情報を取得すると、画像形成装置10Bの制御部31は、取得されたワンタッチアプリの設定情報に基づいてワンタッチアプリを操作画面に表示する。
図11では、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65に記憶され、ログイン時に入力されたユーザIDに対応付けられたユーザAのワンタッチアプリが選択可能に表示されている。ここで、ユーザAのワンタッチアプリの操作画面には、画像形成装置10Bのホーム画面におけるアイコンに加えて、ステープル処理のアイコンが表示されている。
【0084】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS104において、
図11に示すようなユーザAのワンタッチアプリの操作画面において、実行するワンタッチアプリのアイコンが選択されると、ステップS105において、選択されたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップS102において送信された機器情報に基づいて機器情報記憶部63に記憶されている機器情報管理テーブルを参照して、選択されたワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうちに、自装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在するか否かを判定する。すなわち、ワンタッチアプリの設定を実行するための機能が、画像形成装置10Bの装置IDに対応する機器情報における機能に含まれているか否かが判定される。すなわち、画像形成装置10Bの仕様が、ワンタッチアプリを生成した画像形成装置10Aの仕様と異なるために、ワンタッチアプリの設定を、画像形成装置10Bにおいて実行することができないか否かが判定される。
【0085】
つまり、画像形成装置10Bの制御部31は、管理サーバ20からユーザIDに対応づけられたワンタッチアプリの設定情報と、自装置の装置IDの備える機能に関する情報と、を取得し、ユーザIDに対応づけられたワンタッチアプリの設定項目の設定を実行するための機能と、自装置の備える機能に差分があるか否かが判定される。
【0086】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS105において、自装置において実行できない機能がないと判定した場合には、ステップS107において、選択されたワンタッチアプリの実行画面を表示する。すなわち、画像形成装置10Bの制御部31は、自装置の備える機能と、ユーザIDに対応付けられたワンタッチアプリの設定項目の設定を実行するための機能に差分がないと判定した場合には、選択されたワンタッチアプリの実行画面を表示する。なお、画像形成装置10Bの制御部31は、自装置において実行できない機能がないと判定した場合に、ステップS107において、ジョブを実行するようにしてもよい。
【0087】
また、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS105において、自装置において実行できない機能があると判定した場合には、ステップS106において後述する通知判断をする。すなわち、画像形成装置10Bの制御部31は、自装置の備える機能と、ユーザIDに対応付けられたワンタッチアプリの設定項目の設定を実行するための機能に差分があると判定された場合には、後述する通知判断をする。
【0088】
画像形成装置10Bの通知判断処理S106について、
図12を用いて説明する。
【0089】
画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS201において、自装置でのログインが初めてか否かを判定する。具体的には、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65からユーザIDに対応するログイン情報を取得し、自装置でのログインが初めてか否かを判定する。
【0090】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS201において、自装置でのログインが初めてであると判定した場合には、ステップS202において、当日ログインした別装置と種別と機能が異なるか否かを判定する。具体的には、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65からユーザIDに対応するログイン情報を取得し、装置IDを取得する。そして、管理サーバ20の機器情報記憶部63から装置IDに対応する画像形成装置10の設置場所である種別と、装置IDに対応する画像形成装置10が備える機能に関する情報を取得し、当日ログインした別装置と種別と機能が異なるか否かを判定する。
【0091】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS202において、当日ログインした別装置と種別と機能が異なると判定した場合には、通知する必要があると判断し、ステップS108において、操作画面の最前面にポップアップを表示する。なお、文字の色や濃さを変更して表示するようにしてもよい。具体的には、例えば
図13に示すような、選択されたワンタッチアプリにおいて非対応機能を検出したため、選択されたワンタッチアプリを実行できない旨の通知画面が表示される。すなわち、ユーザは、自装置において、実行することができないワンタッチアプリの設定項目を、ワンタッチアプリを実行する前に確認することができる。
【0092】
また、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS201において、自装置でのログインが初めてでないと判定した場合や、ステップS202において、当日ログインした別装置と種別と機能が同じであると判定した場合には、ステップS107において、選択されたワンタッチアプリの実行画面を表示する。すなわち、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS201において、自装置でのログインが初めてでないと判定した場合や、ステップS202において、当日ログインした別装置と種別と機能が同じであると判定した場合には、
図13に示すような通知画面を表示しないように制御する。なお、画像形成装置10Bの制御部31は、自装置でのログインが初めてでないと判定した場合や、当日ログインした別装置と種別と機能が同じであると判定した場合に、ステップS107において、ジョブを実行するようにしてもよい。
【0093】
具体的には、画像形成装置10の制御部31は、予め設定された期間内に、自装置に処理を実行させるためのワンタッチアプリを、自装置において予め設定された回数以上受け付けた場合や、予め設定された期間内に、自装置に処理を実行させるためのワンタッチアプリを、同一機種の他の画像形成装置において予め設定された回数以上受け付けた場合に、自装置では実行することができない設定項目を表示する通知画面を表示しないよう制御する。例えば、ユーザAによる画像形成装置10Bへのログインが、当日2回目以降の同装置へのログインである場合や、ログインした画像形成装置10Bの種別と機能が、当日ログインした別装置の種別と機能が同じである場合に、通知画面を一度確認しているものとし、再度の通知画面を表示しない。
【0094】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS109において、個人設定情報変更判断を行なって、処理を終了する。
【0095】
次に、画像形成装置10Bの個人設定情報変更判断処理S109について、
図14を用いて説明する。
【0096】
先ず、画像形成装置10Bの制御部31は、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65からユーザIDに対応するログイン情報を取得し、ログインされた装置の装置IDに基づいて、機器情報管理記憶部63から装置IDに対応する種別を取得する。そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS301において、自装置の種別がオフィス機で、自装置の設置場所が、前回ログインした画像形成装置の設置場所と同じか否かを判定する。具体的には、画像形成装置10Bの制御部31は、自装置の種別がオフィス機で、自装置のIPアドレスが、前回ログインした画像形成装置のIPアドレスと同じか否かを判定する。
【0097】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS301において、自装置の種別がオフィス機で、自装置の設置場所が、前回ログインした画像形成装置の設置場所と同じであると判定した場合には、ステップS303において、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65のユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報を画像形成装置10Bの備える機能に合わせて変更する。すなわち、自装置の種別がオフィス機で、自装置のIPアドレスが、前回ログインした画像形成装置のIPアドレスと同じであると判定した場合には、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65のユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報を画像形成装置10Bの備える機能に合わせて変更する。すなわち、画像形成装置の置き換えであると判断して、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65のユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報を画像形成装置10Bの備える機能に合わせて変更する。
【0098】
また、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS301において、自装置の種別がオフィス機でない場合、又は自装置の設置場所が、前回ログインした画像形成装置の設置場所と同じでないと判定した場合には、ステップS302において、画像形成装置10Bの使用頻度が高いか否か、具体的には、自装置を、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、例えば1週間のうち半分以上利用しているか否かを判定する。
【0099】
そして、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS302において、自装置を、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、例えば1週間のうち半分以上利用していると判定した場合には、画像形成装置10Bの使用頻度が高いものと判断して、ステップS303において、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65のユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報を画像形成装置10Bの備える機能に合わせて変更して処理を終了する。すなわち、画像形成装置の使用頻度にあわせて、ワンタッチアプリの設定情報を変更することができる。
【0100】
また、画像形成装置10Bの制御部31は、ステップS302において、自装置を、予め設定された期間内において予め設定された回数以上、例えば1週間のうち半分以上利用していないと判定した場合には、ステップS304において、管理サーバ20の個人設定情報記憶部65のユーザIDに対応するワンタッチアプリの設定情報を変更しないで処理を終了する。
【0101】
[変形例]
上述したステップS108における通知画面の変形例を
図15に示す。
【0102】
図15には、管理サーバ20からダウンロードしたワンタッチアプリに含まれる設定項目のうち、自装置では実行できない設定項目と、自装置でも実行できる設定項目と、が表示されている。つまり、自装置では実行することができない設定項目と、自装置でも実行することができる設定項目と、が区別して表示されている。
【0103】
すなわち、画像形成装置において、ワンタッチアプリに含まれる複数の設定項目のうち、ワンタッチアプリを実行しようとする画像形成装置では実行することができない機能を利用する設定項目の設定が存在する場合、実行することができない設定項目と、自装置でも実行することができる設定項目と、をワンタッチアプリを実行する前に、ユーザに把握させることができる。
【0104】
上記実施形態では、画像形成装置10Aにおいて生成したワンタッチアプリを、画像形成装置10Bにおいて操作画面に表示して実行する場合について説明したがこれに限らず、画像形成装置10Bにおいて生成したワンタッチアプリを、画像形成装置10Aにおいて操作画面を表示して実行する場合でも本発明は同様に適用可能である。
【0105】
また、上記実施形態では、ワンタッチアプリのアイコンの選択時に、自装置において実行できない設定項目を通知する場合について説明したがこれに限らず、自装置へのログイン時に、自装置において実行できない設定項目を表示して、通知するようにしてもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、画像形成装置10Bの制御部31が、上述した通知判断処理S106や個人設定情報変更判断処理S109を実行する場合について説明したがこれに限らず、画像形成装置以外の管理サーバ20等の情報処理装置が、上述した通知判断処理S106や個人設定情報変更判断処理S109や画像形成装置の表示制御を行なうようにしてもよい。
【符号の説明】
【0107】
10、10A、10B 画像形成装置
20 管理サーバ
31 制御部
32 表示部
33 データ記憶部
34 操作入力部
35 画像読取部
37 データ送受信部
38 画像出力部
40 ネットワーク
61 制御部
62 データ送受信部
63 機器情報記憶部
65 個人設定情報記憶部